WO2012124459A1

WO2012124459A1 - 電気かみそり

Info

Publication number: WO2012124459A1
Application number: PCT/JP2012/054775
Authority: WO
Inventors: 佐藤　正顕; 岩崎　重左エ門; 慎細川; 山口　孝志; 利夫生田; 小森　俊介
Original assignee: パナソニック株式会社
Priority date: 2011-03-17
Filing date: 2012-02-27
Publication date: 2012-09-20
Also published as: CN103547417A; CN103547417B

Abstract

　電気かみそり（1）は、外刃（90）と、該外刃の内側に設けられ、該外刃に対し往復動作可能な内刃と、外刃と内刃とを配した細長状の本体（10）と、該本体内に設けられ、内刃を外刃に対して往復動作させる駆動源とを含む。外刃（90）及び内刃は、該外刃及び内刃の長手方向が本体（10）の軸方向（ZA）に対応するように配置されている。また、内刃の往復動作方向が本体の軸方向に対応している。

Description

電気かみそり

　この発明は、電気かみそりに関するものである。

　電気かみそりの一種である往復式電気かみそりでは、駆動子の往復運動に基づいて一対の剃り刃の一方が他方に対して往復動作して毛髭を剃るようになっている。

　特許文献１には、ハウジングの端部に設けられた外刃と、その外刃の内側で往復動作する内刃ブロックとを有する髭剃り用の電気かみそりが開示されている。

　特許文献２には、櫛刃状の固定刃と、固定刃に対し往復摺動する櫛刃状の可動刃とで、眉毛等をカットする電気かみそりが開示されている。

特開昭６３－５７８９号公報特開平１０－１５１２８６号公報

　特許文献１に開示された電気かみそりでは、外刃及び内刃ブロックがハウジングの長手方向に直交する方向に設けられている。従って、ハウジングが箱状の場合やグリップ状の場合にはハウジングと外刃及び内刃ブロックとで形成される形状がＴ字形となる。従って、電気かみそりの小型化に限度があるという問題点がある。

　一方、特許文献２に開示された電気かみそりは、特許文献１のものに比して小型である。しかしながら、固定刃及び可動刃が櫛刃状であるため、この電気かみそりで髭を剃るには、固定刃及び可動刃の先端縁を肌面に沿って一方向にのみ摺動させる必要があり、また肌への当て方にも気を使う必要がある。このため、髭を剃り上げるために要する時間が長くなる。

　また、特許文献２の電気かみそりは、固定刃及び可動刃を斜めに寝かせた状態で摺動させないと髭を剃ることができないとともに、構造上固定刃の刃厚が厚いので、例えば先行文献１の電気かみそりと同じ仕上がりとなる短さまでには髭を短く剃ることができない。

　また、特許文献２に開示された電気かみそりは、そもそも髭とは異なる体毛を処理するものであるため、強いて髭剃りに用いた場合、髭の生えている肌の凹凸や平坦部に這わせていくと、櫛刃状の固定刃の先端が肌に食い込んで肌を傷めてしまうこともある。

　さらに、肌に這わせて動かした際に、短い髭があると、櫛刃状の固定刃にとって大きな抵抗となり、円滑に髭を剃ることができない。

　このように、特許文献２に開示される電気かみそりは、そもそも用途が違うため、髭を剃る器具としての機能が備わっておらず、髭を剃るには不向きである。

　本発明は、往復動作する剃り刃で髭を効率よく剃ることを可能としながら、本体の小型化を図り得る電気かみそりを提供する。

　本発明の第一の態様による電気かみそりは、外刃と、前記外刃の内側に設けられ、該外刃に対して往復動作可能な内刃と、前記外刃と前記内刃とを配した細長状の本体と、前記本体内に設けられ、前記内刃を前記外刃に対して往復動作させる駆動源と、を備え、前記外刃及び前記内刃は、該外刃及び該内刃の長手方向が前記本体の軸方向に対応するように配置され、前記内刃の往復動作方向が前記本体の軸方向に対応する。

　本発明の第二の態様による電気かみそりは、筒状のケースと、前記ケースに収容される駆動源と、前記駆動源の回転を往復直線運動に変換する変換機構と、前記変換機構に連動して往復直線運動する可動刃と、を備え、前記変換機構が、前記駆動源の回転を前記可動刃の往復直線運動に変換するリンク機構で構成されている。

　本発明の第三の態様による電気かみそりは、相対的に往復直線運動する内刃および外刃を備え、前記外刃は、複数のスリットと複数の刃部とを含むスリット刃であり、前記往復直線運動の方向を縦方向とし、前記縦方向における各刃部の大きさを刃幅とし、前記縦方向における各スリットの大きさをスリット幅とした場合に、前記スリット幅は前記刃幅よりも小さく、前記複数の刃部は各々、前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する横方向において前記刃部の両側に位置する２つの刃端部と、前記２つの刃端部の間に位置する刃中間部とを含み、前記刃中間部が直線形状を有する。

　本発明の第四の態様による電気かみそりは、相対的に往復直線運動する内刃および外刃と、前記外刃を保持する外刃保持部と、前記外刃保持部を支持する刃ブロックと、前記刃ブロックを支持する本体と、前記外刃保持部と前記本体との少なくとも一方に設けられた指当構造と、を備え、前記本体および前記刃ブロックは、互いに結合および分離することが可能であり、前記往復直線運動の方向を縦方向とし、前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向としたとき、前記本体の長手方向は、前記外刃の平面視において前記縦方向と一致し、前記指当構造は、前記横方向において前記外刃と隣り合う位置に設けられている。

　本発明の第五の態様による電気かみそりは、相対的に往復直線運動する内刃および外刃と、前記外刃を保持する外刃保持部と、を備え、前記外刃保持部は、前記往復直線運動の方向である縦方向において対向する２つの端部と、前記２つの端部のうちの少なくとも一方を前記縦方向に貫通し、前記外刃保持部の内部に導入された毛を外部に排出するための貫通孔と、を含む。

　本発明の第六の態様による電気かみそりは、複数のスリットを有する外刃と、前記外刃を保持する外刃保持部と、前記外刃に対して往復直線運動する内刃と、前記内刃を前記外刃に押し付けるばねと、を備え、前記外刃保持部は、前記往復直線運動の方向である縦方向の両端部に第１壁部および第２壁部を含み、前記外刃は、前記第１壁部および前記第２壁部に固定され、前記第１壁部は、前記外刃と接触して前記外刃を固定する第１外刃固定部と、前記内刃の往復直線運動にともない前記ばねが進入する第１ばね空間とを含み、前記第２壁部は、前記外刃と接触して前記外刃を固定する第２外刃固定部と、前記内刃の往復直線運動にともない前記ばねが進入する第２ばね空間とを含み、前記第１ばね空間は、前記ばねが前記縦方向において前記第１外刃固定部よりも外側に進入可能な大きさを有し、前記第２ばね空間は、前記ばねが前記縦方向において前記第２外刃固定部よりも外側に進入可能な大きさを有する。

　本発明の第七の態様による電気かみそりは、内刃と、複数のスリットおよび複数の刃部を含み、前記内刃に対して往復直線運動する外刃と、前記内刃および前記外刃を支持する本体と、前記本体に設けられ、前記外刃のスリットに毛を誘導する誘導部と、を備え、前記本体の長手方向は、前記外刃の平面視において前記往復直線運動の方向である縦方向と一致し、前記誘導部は、前記外刃に隣接して前記縦方向に配置される複数の単位誘導部を含む。

　本発明の第八の態様による電気かみそりは、外刃と、前記外刃に対して往復直線運動する内刃と、前記内刃および前記外刃を支持する本体と、前記内刃を前記外刃に押し付けるばねと、駆動力を発生する駆動源と、前記駆動源の駆動力を前記内刃に伝達して前記内刃を往復直線運動させる伝達部と、を備え、前記本体の長手方向は、前記内刃の前記往復直線運動の方向である縦方向と前記外刃の平面視において一致し、前記内刃は、前記伝達部と連結される連結部を含み、前記連結部は、前記内刃の前記縦方向における中間部分に位置する。

　本発明の第九の態様による電気かみそりは、固定刃と、前記固定刃に対して往復直線運動する可動刃と、駆動力を発生する駆動源と、前記駆動源、前記固定刃、および前記可動刃を支持する本体と、前記駆動源の駆動力を前記可動刃に伝達して該可動刃を往復直線運動させる伝達機構部と、前記伝達機構部に接続される区画部材と、を備え、前記本体の長手方向は、前記可動刃の往復直線運動の方向である縦方向と前記固定刃の平面視において一致し、前記区画部材は、前記駆動源から前記可動刃に向かう先端方向に突出した先端側凸部と、前記可動刃から前記駆動源に向かう基端方向に突出した基端側凸部とのうちの少なくとも一方を含む。

　本発明の第十の態様による電気かみそりは、固定刃と、前記固定刃に対して往復直線運動する可動刃と、前記可動刃を駆動する駆動源と、前記駆動源、前記固定刃、および前記可動刃を支持する本体と、前記本体内の空間を、前記駆動源が位置する基端側空間と、前記可動刃が位置する先端側空間とに区画する区画部材と、を備え、前記本体は、前記駆動源を支持する把持部と、前記固定刃および前記可動刃を支持するヘッド部とを含み、前記本体の長手方向は、前記可動刃の往復直線運動の方向である縦方向と前記固定刃の平面視において一致し、前記区画部材は、前記把持部に取り付けられる。

　本発明の第十一の態様による電気かみそりは、固定刃と、前記固定刃に対して往復直線運動する可動刃と、前記固定刃を支持する固定刃保持部と、を備え、前記固定刃は、複数の桟部と、隣り合う前記桟部の間に形成されるスリットとを含み、前記可動刃の往復直線運動の方向を縦方向とし、前記固定刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、前記縦方向および前記横方向に直交する方向を奥行方向とし、前記複数の桟部の各々は、前記奥行方向の厚さが大きい厚肉部と、前記奥行方向の厚さが小さい薄肉部とを含み、前記固定刃保持部は、前記複数の桟部を前記奥行方向の裏方側から支持する裏方支持部を含み、前記裏方支持部は、前記厚肉部を支持する。

（ａ）は一実施形態の電気かみそりの装置本体からキャップを取り外した状態の構造を示す斜視図、（ｂ）は装置本体にキャップを取り付けた状態の構造を示す斜視図。（ａ）は一実施形態の電気かみそりの構造を示す側面図、（ｂ）は図２（ａ）の電気かみそりの構造を示す断面図。一実施形態の電気かみそりの装置本体の構造を示す分解斜視図。（ａ）（ｂ）は一実施形態の電気かみそりの装置本体の一部の構造を示す拡大断面図。一実施形態の電気かみそりのヘッド部の構造を示す分解斜視図。一実施形態の電気かみそりについて、刃ブロックの分解斜視構造を示す分解斜視図。（ａ）は一実施形態の電気かみそりの固定刃の構造を示す正面図、（ｂ）は図７（ａ）の固定刃の平面図、（ｃ）は図７（ａ）のＤＡ－ＤＡ線に沿う断面構造を示す断面図、（ｄ）は図７（ｂ）の領域ＲＡの部分を示す拡大平面図。（ａ）は一実施形態の電気かみそりの固定刃保持部の構造を示す正面図、（ｂ）は図８（ａ）の固定刃保持部の平面図、（ｃ）は図８（ｂ）の固定刃保持部を矢印ＡＣから見たときの構造を示す側面図、（ｄ）は図８（ｂ）の固定刃保持部を矢印ＡＤから見たときの構造を示す側面図、（ｅ）は図８（ｂ）のＤＢ－ＤＢ線に沿う断面構造を示す断面図。（ａ）は一実施形態の電気かみそりの可動刃の構造を示す正面図、（ｂ）は図９（ａ）の可動刃の平面図、（ｃ）は図９（ｂ）の可動刃のＤＣ－ＤＣ線に沿う断面構造を示す断面図。（ａ）は一実施形態の電気かみそりの可動刃保持部の構造を示す正面図、（ｂ）は図１０（ａ）の可動刃保持部の平面図、（ｃ）は図１０（ａ）の固定刃保持部のＤＤ－ＤＤ線に沿う断面構造を示す断面図。（ａ）（ｂ）は一実施形態の電気かみそりにおいて固定刃が固定刃保持部に取り付けられた状態を示す正面図、（ｃ）は図１１（ｂ）のＤＥ－ＤＥ線に沿う断面構造を示す断面図、（ｄ）は図１１（ｃ）の一部を示す拡大断面図。（ａ）（ｂ）は一実施形態の電気かみそりにおいて可動刃が可動刃保持部に取り付けられた状態を示す正面図。一実施形態の電気かみそりの刃ブロックの構造を示す斜視図。（ａ）は一実施形態の電気かみそりの刃ブロックの構造を示す平面図、（ｂ）は図１４（ａ）のＤＦ－ＤＦ線に沿う断面構造を示す断面図、（ｃ）は図１４（ｂ）の一部分を示す拡大断面図。（ａ）は一実施形態の電気かみそりのヘッド部の構造を示す斜視図、（ｂ）は図１５（ａ）のヘッド部の構造を示す平面図。（ａ）は一実施形態の電気かみそりの装置本体の一部およびヘッド部を示す拡大断面図、（ｂ）は図１６（ａ）のヘッド部に設けられるヘッドリンクの構造を示す正面図。（ａ）は図１６（ａ）の電気かみそりにおいてヘッド部から刃ブロックを省略した状態の断面構造を示す断面図、（ｂ）は図１７（ａ）の状態における駆動装置および変換機構のＺＢ－ＺＣ平面上の関係を模式的に示す平面図、（ｃ）は図１７（ａ）の状態から電動モーターの出力軸が９０°回転した状態の電気かみそりの断面構造を示す断面図、（ｄ）は図１７（ｃ）の状態における駆動装置および変換機構のＺＢ－ＺＣ平面上の関係を模式的に示す平面図。（ａ）は図１７（ｃ）の状態から電動モーターの出力軸が９０°回転した状態の電気かみそりの断面構造を示す断面図、（ｂ）は図１８（ａ）の状態における駆動装置および変換機構のＺＢ－ＺＣ平面上の関係を模式的に示す平面図、（ｃ）は図１８（ａ）の状態から電動モーターの出力軸が９０°回転した状態の電気かみそりの断面構造を示す断面図、（ｄ）は図１８（ｃ）の状態における駆動装置および変換機構のＺＢ－ＺＣ平面上の関係を模式的に示す平面図。（ａ）は一実施形態の電気かみそりの刃相対位置が中立位置のときの図１４（ａ）のＤＧ－ＤＧ線に沿う断面構造を模式的に示す部分断面図、（ｂ）は刃相対位置が最大押方位置のときの図１４（ａ）のＤＧ－ＤＧ線に沿う断面構造を模式的に示す部分断面図、（ｃ）刃相対位置が最大引方位置のときの図１４（ａ）のＤＧ－ＤＧ線に沿う断面構造を模式的に示す部分断面図。（ａ）は一実施形態の電気かみそりにおいて装置本体にヘッド部が取り付けられる前の構造を示す斜視図、（ｂ）は装置本体にヘッド部が取り付けられた後の構造を示す斜視図。（ａ）は一実施形態の電気かみそりの変換機構の第３リンクおよびヘッド部を示す部分断面図、（ｂ）は図２１（ａ）のＤＨ－ＤＨ線に沿う断面構造を示す断面図。（ａ）は図２１（ａ）の状態からヘッド部が回転した状態を示す部分断面図、（ｂ）は図２２（ａ）のＤＩ－ＤＩ線に沿う断面構造を示す断面図。（ａ）は図２２（ａ）の状態からヘッド部が回転した状態を示す部分断面図、（ｂ）は図２３（ａ）のＤＪ－ＤＪ線に沿う断面構造を示す断面図。（ａ）は図２３（ａ）の状態からヘッド部が回転した状態を示す部分断面図、（ｂ）は図２４（ａ）のＤＫ－ＤＫ線に沿う断面構造を示す断面図。（ａ）は図２４（ａ）の状態からヘッド部が回転した状態を示す部分断面図、（ｂ）は図２５（ａ）のＤＬ－ＤＬ線に沿う断面構造を示す断面図。（ａ）～（ｃ）は一実施形態の電気かみそりで髭を剃るときの外刃ブロックの動作を示す動作図。（ａ）～（ｃ）は、コームを有しない一般的な電気かみそりで髭を剃るときの外刃ブロックの動作を示す動作図。変形例の電気かみそりの刃ブロックの構造を示す分解斜視図。変形例の電気かみそりの外刃の構造を示す部分断面図。変形例の電気かみそりの外刃の構造を示す部分断面図。（ａ）は一般的な電気かみそりにおいてケースが取り外された状態の構造を示す平面図、（ｂ）は図３１（ａ）の電気かみそりに設けられる変換機構の構造を模式的に示す斜視図。フェースギア機構を変換機構に用いた変形例の電気かみそりの概略的な構造を示す断面図。

　図１を参照して、電気かみそり１の構成について説明する。

　図１（ａ）に示されるように、電気かみそり１は、ユーザーが把持する装置本体１０と、装置本体１０のヘッド部５０に取り付けられる体毛を剃るための刃ブロック６０と、刃ブロック６０を保護するキャップ２００とを有する。刃ブロック６０は、固定刃９０を１つのみ有する。なお、固定刃９０は外刃の一例である。装置本体１０は、細長い円筒形状を有する。また、装置本体１０にキャップ２００を嵌着すると、装置本体１０とキャップ２００はその外周面が連続する丸棒状となる。

　図１（ｂ）に示されるように、キャップ２００は、装置本体１０への取り付けおよび装置本体１０からの取り外しが可能な構造を有する。また、装置本体１０に取り付けられた状態において、ヘッド部５０の全体を覆う。

　ここで、装置本体１０についての各方向を以下のように定義する。なお、軸方向ＺＡは、「本体の長手方向」に相当する。
（Ａ）正面視において軸方向ＺＡと直交する方向を本体横方向ＺＢとする。
（Ｂ）軸方向ＺＡおよび本体横方向ＺＢに直交する方向を本体奥行方向ＺＣとする。
（Ｃ）軸方向ＺＡの本体１０からヘッド部５０に向かう方向を上方ＺＡ１とする。
（Ｄ）軸方向ＺＡのヘッド部５０から装置本体１０に向かう方向を下方ＺＡ２とする。
（Ｅ）本体奥行方向ＺＣの本体１０の正面から背面に向かう方向を後方ＺＣ２とする。
（Ｆ）本体奥行方向ＺＣの本体１０の背面から正面に向かう方向を前方ＺＣ１とする。

　図２を参照して、装置本体１０の構成について説明する。

　図２（ａ）に示されるように、装置本体１０は、軸方向ＺＡの中間部分において図１のキャップ２００の端面と接触する段差部分を有する。装置本体１０の軸方向ＺＡの長さは、ヘッド部５０の軸方向ＺＡの長さよりも大きい。

　図２（ｂ）に示されるように、装置本体１０は、各種部品を収容するための本体空間ＲＡを有する本体ケース１０Ａと、電気かみそり１の電源となる２次電池１７と、刃ブロック６０の可動刃１００（図６参照）を駆動する駆動装置２０と、刃ブロック６０が嵌め込まれるヘッド部５０とを有する。またこの他に、装置本体１０は、駆動装置２０の電動モーター２１（駆動源）の回転を往復直線運動に変換してヘッド部５０に伝達する変換機構３０と、２次電池１７および駆動装置２０を電気的に接続する配線部材４０とを有する。またこの他に、装置本体１０は、装置本体１０内部への異物の侵入を抑制する防塵ゴム１６と、駆動装置２０の駆動および停止を切り替える電源スイッチ１８とを有する。なお、本体ケース１０Ａは把持部として設けられる。可動刃１００は内刃の一例である。

　ヘッド部５０は、装置本体１０から上方ＺＡ１に延長するように突出する。また、装置本体１０の径より小さい径で直方体状に形成される。ヘッド部５０は、各種部品を収容および支持するヘッドケース５０Ａと、ヘッドケース５０Ａの正面に固定された刃ブロック６０をヘッドケース５０Ａから取り外すための解除ボタン５５とを有する。またこの他に、変換機構３０から伝達される力により往復直線運動する中継部材５４と、中継部材５４から伝達される力を刃ブロック６０に伝達するヘッドリンク５３とを有する。中継部材５４およびヘッドリンク５３は、ヘッドケース５０Ａの内部に位置する。

　防塵ゴム１６は、第２ケース１２の内面に形成される溝部１２Ａに嵌め込まれる。装置本体１０内の本体空間ＲＡは、防塵ゴム１６により下方ＺＡ２側の基端側空間ＲＢおよび上方ＺＡ１側の先端側空間ＲＣに区画される。即ち、防塵ゴム１６は区画部材としても機能する。基端側空間ＲＢは、電動モーター２１を収容する。また、先端側空間ＲＣは、刃ブロック６０の一部を収容する。

　図３を参照して、装置本体１０の詳細な構成について説明する。

　装置本体１０は、駆動装置２０等の他に、２次電池１７と駆動装置２０との電気的な接続および遮断を切り替える接点金具１９を有する。

　電源スイッチ１８は、ユーザーにより操作される操作部１８Ａと、接点金具１９が取り付けられる取付部分１８Ｂと、本体ケース１０Ａの外部に位置する操作面１８Ｃと、電源スイッチ１８の操作時にユーザーに対してクリック感を付与するクリック部分１８Ｄとを有する。電源スイッチ１８は、装置本体１０のうちの正面部分に位置する。

　２次電池１７は、本体空間ＲＡにおいて下方ＺＡ２側に収容される。電動モーター２１は、本体空間ＲＡにおいて、２次電池１７に隣接する位置かつ２次電池１７よりも上方ＺＡ１側の位置に収容される。

　電源スイッチ１８は、装置本体１０の軸方向ＺＡの中央部において装置本体１０の軸方向ＺＡにスライド可能に支持される。電源スイッチ１８は、スライドすることにより、モーター２１への電源の供給を開始または停止する。モーター２１の状態は、電源スイッチ１８に応じて、作動状態または停止状態のいずれかに切り替えられる。すなわち、駆動装置２０の状態は、電源スイッチ１８の位置に応じて駆動および停止する。

　本体ケース１０Ａは、第１ケース１１、第２ケース１２、および第３ケース１３の他に、第１ケース１１および第２ケース１２を互いに固定するための上方リング１４および下方リング１５を有する。

　駆動装置２０は、出力軸２２を有する電動モーター２１と、出力軸２２と同軸を有する回転部材２３と、回転部材２３に対して偏心した中心線を有する偏心軸２４と、駆動装置２０の回転を変換機構３０に伝達するローラー２５とを有する。回転部材２３は、出力軸２２に固定されている。偏心軸２４は、回転部材２３に固定されている。ローラー２５は、偏心軸２４に対して回転可能な状態で偏心軸２４により支持されている。

　偏心軸２４の中心線は、出力軸２２の中心線の方向と平行する。また、電源スイッチ１８の操作面１８Ｃを軸方向ＺＡおよび本体横方向ＺＢに沿う仮想平面と見立てたとき、偏心軸２４の中心線は、この仮想平面と平行する。

　変換機構３０は、出力軸２２の回転を軸方向ＺＡの直線運動に変換する３つのリンク、すなわち第１リンク３１、第２リンク３２、および第３リンク３３を含む。第１リンク３１は支持軸３４に回転可能に支持されている。

　第１リンク３１は、支持軸３４まわりで回転する回転軸３１Ｃと、ローラー２５を支持する入力部分３１Ｄと、入力部分３１Ｄと回転軸３１Ｃとを互いに接続する第１アーム３１Ａと、回転軸３１Ｃから第２リンク３２側に突出する第２アーム３１Ｂとを有する。入力部分３１Ｄの内周面は、ローラー２５の外周面と接触した状態でローラー２５を支持する。なお、回転軸３１Ｃは第１リンク３１の「中間部分」の一例であり、第２アーム３１Ｂは第１リンク３１の「出力部分」の一例である。また、ローラー２５及び入力部分３１Ｄは、「伝達方向規制機構」を形成する。

　回転軸３１Ｃ、入力部分３１Ｄ、第１アーム３１Ａ、および第２アーム３１Ｂは、同一の樹脂材料により一体の部品として形成されている。第１アーム３１Ａおよび第２アーム３１Ｂは、回転軸３１Ｃの周方向において互いに異なる方向に突出している。回転軸３１Ｃは、支持軸３４に対する回転が可能な状態で支持軸３４により支持されている。支持軸３４の中心線の方向は、偏心軸２４の中心線の方向と直交する。

　第２リンク３２は、軸方向ＺＡおよび本体奥行方向ＺＣの平面視においてひし形の形状を有する。第２リンク３２の入力端部３２Ａは、第２アーム３１Ｂに対する回転が可能な状態で第２アーム３１Ｂに接続されている。第２リンク３２の出力端部３２Ｂは、第３リンク３３に対する回転が可能な状態で第３リンク３３に接続されている。

　第３リンク３３は、軸方向ＺＡに延びるリンク軸３３Ｂと、図５のヘッド部５０に固定するための固定板３３Ａと、防塵ゴム１６を固定するための突出リング３３Ｃおよび支持凸部３３Ｄとを有する。固定板３３Ａは、リンク軸３３Ｂの上方ＺＡ１側の端部に形成される。突出リング３３Ｃおよび支持凸部３３Ｄは、リンク軸３３Ｂの軸方向ＺＡの中間部分に形成される。

　第１ケース１１は、支持軸３４を固定するための軸固定部分１１Ａと、第３リンク３３の移動を案内する軸案内部分１１Ｂと、第３リンク３３を支持する支持部分１１Ｃとを有する。なお、軸案内部分１１Ｂは「第３リンクの移動方向を一方向に規制する案内部分」の一例である。

　配線部材４０は、２次電池１７の陽極に接続される陽極金具４１と、２次電池１７の陰極に接続される陰極金具４２と、電動モーター２１に接続されるモーター金具４３とを有する。またこの他に、対応する金具同士を電気的に接続する回路基板４５と、回路基板４５に電気的に接続される基板金具４４とを有する。回路基板４５は、電動モーター２１が短絡したときに電動モーター２１と２次電池１７との電気的な接続を遮断する電流ヒューズ４６を有する。陽極金具４１、陰極金具４２、モーター金具４３、回路基板４５、および基板金具４４は、第１ケース１１に固定されている。

　陽極金具４１は、電動モーター２１に電気的に接続されている。陰極金具４２は、回路基板４５に電気的に接続されている。電源スイッチ１８の接点金具１９は、モーター金具４３および基板金具４４に接続されている。

　このように配線部材４０は、２次電池１７の陽極、陽極金具４１、電動モーター２１、モーター金具４３、接点金具１９、基板金具４４、回路基板４５、陰極金具４２、および２次電池１７の陰極の順に電流が流れる電気回路を形成している。

　図４を参照して、防塵ゴム１６の構成について説明する。

　図４（ａ）に示されるように、防塵ゴム１６は、中央部１６Ａと、中央部１６Ａよりも外側に形成される外周部１６Ｂと、外周部１６Ｂよりも外側に形成される縁部１６Ｃとを有する。また、防塵ゴム１６は、中央部１６Ａを貫通する貫通孔１６Ｐを有する。中央部１６Ａは、本体横方向ＺＢおよび本体奥行方向ＺＣにおける防塵ゴム１６の中央部分であり、最も上方ＺＡ１側に突出している。外周部１６Ｂは、外側に向かうにつれて上方ＺＡ１側に突出する形状を有する。言い換えれば、外周部１６Ｂは、下方ＺＡ２側に突出している部分ともいうことができる。縁部１６Ｃの軸方向ＺＡの大きさは、中央部１６Ａおよび外周部１６Ｂの軸方向ＺＡの大きさよりも大きい。縁部１６Ｃの上方ＺＡ１側の端部は、外周部１６Ｂのうちの縁部１６Ｃと接する部分の上方ＺＡ１側の端部よりも上方ＺＡ１側に位置する。なお、本実施の形態において、中央部１６Ａは、「先端側凸部」の一例である。

　防塵ゴム１６と他の部材との関係について説明する。

　縁部１６Ｃは、第２ケース１２の溝部１２Ａに嵌め込まれる。第３リンク３３のリンク軸３３Ｂは、貫通孔１６Ｐに挿入される。中央部１６Ａの内側の端部は、第３リンク３３の突出リング３３Ｃおよび支持凸部３３Ｄの間に嵌め込まれる。すなわち、防塵ゴム１６は、第２ケース１２および第３リンク３３に固定される。

　図５を参照して、ヘッド部５０の詳細な構成について説明する。

　ヘッド部５０は、ヘッドケース５０Ａの他に、図３の変換機構３０の第３リンク３３と接続する中継部材５４と、中継部材５４と接続するヘッドリンク５３とを有する。またこの他に、ヘッド部５０は、刃ブロック６０を挿入するための刃ブロック挿入穴５０Ｘと、ヘッドケース５０Ａから刃ブロック６０を取り外すための解除ボタン５５とを有する。

　刃ブロック挿入穴５０Ｘおよび解除ボタン５５は、ヘッド部５０の正面に位置する。解除ボタン５５は、軸方向ＺＡにおいて刃ブロック挿入穴５０Ｘの下方ＺＡ２側の端部の近傍に位置する。解除ボタン５５は、装置本体１０の軸方向ＺＡにおいてスライド可能な状態で支持される。

　ヘッドケース５０Ａは、２つのケースすなわち、第１ケース５１および第２ケース５２を有する。第１ケース５１は、第１ケース１１に挿入される挿入部分５１Ａと、ヘッドリンク５３の移動を案内するリンク案内部分５１Ｂと、中継部材５４の移動を案内する中継案内部分５１Ｃとを有する。また、第１ケース５１は、刃ブロック挿入部分５１Ｘと、刃ブロック挿入部分５１Ｘと隣り合う部分に形成される凹部５１Ｙ（図１参照）と、刃ブロック６０の取り付け方向を規制するためのリブ５１Ｌとを有する。第２ケース５２は、刃ブロック挿入部分５２Ｘと、刃ブロック挿入部分５２Ｘと隣り合う部分に形成される凹部５２Ｙとを有する。刃ブロック挿入部分５１Ｘおよび刃ブロック挿入部分５２Ｘは、刃ブロック挿入穴５０Ｘを形成する。

　図５に示されるように、挿入部分５１Ａは、中継部材５４の移動を軸方向ＺＡにおいて案内する案内溝５１Ｄを有する。中継案内部分５１Ｃは、隙間を介して対向する一対の壁を有する。リンク案内部分５１Ｂは、隙間を介して対向する一対の壁を有する。リンク案内部分５１Ｂの形成位置は、軸方向ＺＡの下方ＺＡ２から上方ＺＡ１に向かうにつれて本体奥行方向ＺＣの前方ＺＣ１から後方ＺＣ２に向けて傾斜している。第２ケース５２は、第１ケース５１のリンク案内部分５１Ｂと対応する位置に、リンク案内部分５１Ｂと同じ形状のリンク案内部分（図示略）を有する。

　中継部材５４は、ヘッドリンク５３に接続される接続部分５４Ａと、第３リンク３３の先端部分が案内される案内部分５４Ｂと、図３の第３リンク３３の固定板３３Ａが固定される固定部分５４Ｃと、各案内溝５１Ｄに嵌め合わされる一対の突起５４Ｄとを有する。

　ヘッドリンク５３は、中継部材５４の接続部分５４Ａに接続される中継接続部分５３Ａと、刃ブロック６０に接続される刃接続部分５３Ｂと、リンク案内部分５１Ｂ内を移動する一対の突起５３Ｃとを有する。

　中継接続部分５３Ａは、中継部材５４に対する回転が可能な状態で接続部分５４Ａに接続されている。刃接続部分５３Ｂは、刃ブロック６０に対する回転が不能な状態で刃ブロック６０に接続されている。

　図６を参照して、刃ブロック６０の詳細な構成について説明する。

　ここで、刃ブロック６０についての各方向を以下のように定義する。
（Ａ）固定刃９０に対する可動刃１００の移動方向を縦方向ＷＡとする。
（Ｂ）平面視において縦方向ＷＡと直交する方向を横方向ＷＢとする。
（Ｃ）縦方向ＷＡおよび横方向ＷＢに直交する方向を奥行方向ＷＣとする。
（Ｄ）縦方向ＷＡの本体ケース１０Ａ側から先端側に向かう方向を押方ＷＡ１とする。
（Ｅ）縦方向ＷＡの先端側から本体ケース１０Ａ側に向かう方向を引方ＷＡ２とする。
（Ｆ）奥行方向ＷＣの可動刃保持部８０の連結部８２から剃面９０Ａに向かう方向を表方ＷＣ１とする。
（Ｇ）奥行方向ＷＣの剃面９０Ａから可動刃保持部８０の連結部８２に向かう方向を裏方ＷＣ２とする。

　刃ブロック６０の平面視において縦方向ＷＡは軸方向ＺＡに一致する。なお、図２に示されるように、ヘッド部５０の前方ＺＣ１側の外面の延長線つまり固定刃９０の剃面９０Ａの延長線Ｅ２は、装置本体１０の前方ＺＣ１側の外面の延長線Ｅ１に対して、角度Ｘで傾斜する。すなわち、軸方向ＺＡおよび本体奥行方向ＺＣに沿う平面上においては、縦方向ＷＡは軸方向ＺＡに対して所定の傾斜角を有する。角度Ｘとしては、例えば１０度が設定される。

　刃ブロック６０は、固定刃９０と、固定刃９０に対して往復直線運動する可動刃１００とを有する。またこの他に、刃ブロック６０は、固定刃９０を裏方ＷＣ２から支持する固定刃保持部７０と、可動刃１００を裏方ＷＣ２から支持する可動刃保持部８０と、可動刃保持部８０を介して可動刃１００を固定刃９０に押し付ける２つのばね６１とを有する。固定刃９０は、体毛を固定刃保持部７０の内部空間に案内可能に形成されている。なお、固定刃保持部７０は、外刃保持部の一例であり、可動刃保持部８０は、内刃保持部の一例である。

　固定刃９０および固定刃保持部７０は、固定刃保持部７０の外面に形成される４つの固定刃固定部７４Ａが溶融されることにより互いに固定される。また、可動刃１００および可動刃保持部８０は、可動刃保持部８０の外面に形成される４つの可動刃固定部８５が溶融されることにより互いに固定される。なお、図６は、各固定刃固定部７４Ａおよび各可動刃固定部８５が溶融される前の状態を示している。

　可動刃１００および可動刃保持部８０の組は、固定刃９０および固定刃保持部７０の組に対して縦方向ＷＡに移動することができる。ばね６１は、可動刃１００および可動刃保持部８０の組が固定刃９０および固定刃保持部７０に対して移動するとき、ばね６１の各端部が固定刃保持部７０および可動刃保持部８０に固定された状態を維持しながら縦方向ＷＡに変形する。

　図７を参照して、固定刃９０の詳細な構成について説明する。

　固定刃９０は、金属板をＵ字状に折り曲げて形成される。固定刃９０の横方向ＷＢの大きさは、可動刃１００（図６参照）横方向ＷＢの大きさよりも大きい。

　固定刃９０は、横方向ＷＢに延びて平坦な剃面９０Ａを形成する頂部９１と、頂部９１の横方向ＷＢの一方の端部および他方の端部のそれぞれから裏方ＷＣ２に向けて延びる２つの固定刃側壁９２とを有する。またこの他に、固定刃９０は、頂部９１から各固定刃側壁９２にわたり形成される複数のスリット９３を有する。各スリット９３は、横方向ＷＢに平行に延び、その両端が閉じ、一端から他端まで連続した形状を有する。頂部９１において、隣り合うスリット９３の間には刃部９４が形成される。頂部９１は、縦方向ＷＡにおいて両端のスリット９３よりも外側に支持桟部９１Ａを有する。支持桟部９１Ａの縦方向ＷＡの幅は、刃部９４の縦方向ＷＡの幅よりも大きい。支持桟部９１Ａおよび刃部９４は、固定刃側壁９２により両端が支持される。固定刃９０の固定刃側壁９２は、頂部９１に対して垂直に刃部９４および支持桟部９１Ａを支持する。なお、支持桟部９１Ａおよび刃部９４は「桟部」に相当する。

　図７（ａ）に示されるように、固定刃側壁９２は、固定刃側壁９２の押方ＷＡ１側の端部および引方ＷＡ２側の端部に形成される２つの足部９５と、固定刃側壁９２の縦方向ＷＡの中間部に形成される第１位置決め部９８とを有する。各足部９５は、固定刃側壁９２のうちの最も裏方ＷＣ２に突出した部分に相当する。各足部９５は、裏方ＷＣ２側が開放された貫通孔として形成される固定部９６と、固定部９６に連続して形成されるフック引掛部９７とを有する。なお、固定刃９０は、横方向ＷＢにおいて図７（ａ）に示す固定刃側壁９２と反対側の固定刃側壁９２においても、上記に詳述した固定刃側壁９２の構造と同様の構造を有する。

　図７（ｂ）に示されるように、頂部９１の各刃部９４は、刃部９４の横方向ＷＢの両端部を形成する２つの刃端部９４Ｂと、一方の刃端部９４Ｂと他方の刃端部９４Ｂとの間に位置する刃中間部９４Ａとを有する。頂部９１のスリット９３は、横方向ＷＢの両端部を形成する２つのスリット端部９３Ｂと、一方のスリット端部９３Ｂと他方のスリット端部９３Ｂとの間に位置するスリット中間部９３Ａとを有する。

　図７（ｃ）に示されるように、刃中間部９４Ａの刃部９４の厚さは、各刃端部９４Ｂの厚さよりも小さい。固定刃側壁９２は、頂部９１と連続する円弧部９２Ａと、円弧部９２Ａと連続しかつ奥行方向ＷＣに延びる直線壁部９２Ｂとを有する。円弧部９２Ａは、固定刃側壁９２および頂部９１にわたり形成される。図６に示されるように、支持桟部９１Ａのうちの刃中間部９４Ａと対応する薄肉部９１Ｂの厚さは、刃中間部９４Ａの厚さと等しい。また、支持桟部９１Ａのうちの刃端部９４Ｂと対応する厚肉部９１Ｃの厚さは、刃端部９４Ｂの厚さと等しい。

　図７（ｄ）に示されるように、刃端部９４Ｂは、刃部９４の縦方向ＷＡにおける大きさ（以下、「刃幅」）が横方向ＷＢの外側に向かうにつれて次第に小さくなる傾斜部９４Ｃと、刃幅が最も小さい直線部９４Ｄとを有する。刃中間部９４Ａは直線形状を有する。また、刃中間部９４Ａの刃幅（以下、「中間刃幅ＢＡ」）は、全体にわたり一定である。また、直線部９４Ｄの刃幅（以下、「端部刃幅ＢＤ」）は一定である。

　中間刃幅ＢＡは、刃中間部９４Ａと対応するスリット中間部９３Ａの縦方向ＷＡにおける大きさ（以下、「中間スリット幅ＳＡ」）よりも大きい。端部刃幅ＢＤは、直線部９４Ｄと対応するスリット端部９３の縦方向ＷＡにおける大きさ（以下、「端部スリット幅ＳＤ」）よりも小さい。端部スリット幅ＳＤは、中間スリット幅ＳＡよりも大きい。

　図８を参照して、固定刃保持部７０の詳細な構成について説明する。なお、図８は、各固定刃固定部７４Ａが溶融される前の状態を示している。

　固定刃保持部７０は、固定刃９０（図６参照）が嵌め込まれる枠体７１と、各ばね６１（図６参照）を固定する固定部分７３とを有する。枠体７１および固定部分７３は、同一の樹脂材料により一体の部品として形成されている。

　図８（ａ）（ｂ）に示されるように、枠体７１は、枠体７１の横方向ＷＢの両端部に設けられ、表方ＷＣ１に突出する２つの突出部７１Ｂと、枠体７１の横方向ＷＢの両端部に設けられ、毛を各スリット９３に誘導するための２つの誘導部７２とを有する。またこの他に、図８（ｂ）に示されるように、枠体７１は、固定刃９０を嵌め込むための固定刃挿入孔７１Ａを有する。

　各突出部７１Ｂは、横方向ＷＢにおいて固定刃挿入孔７１Ａとは反対側の端部に平面部７１Ｃを有する。図８（ｄ）に示されるように、突出部７１Ｂを除く枠体７１の横方向ＷＢの両端部は、表方ＷＣ１側の端面が内側から外側に向かうにつれて表方ＷＣ１から裏方ＷＣ２に向けて傾斜している。

　図８（ｂ）に示されるように、誘導部７２は、基端部としての枠体７１に縦方向ＷＡに沿って配置された複数のコーム７２Ａを含む。複数のコーム７２Ａは、所定間隔毎に枠体７１から表方ＷＣ１に突出している。各コーム７２Ａは、案内突部（又は単位誘導部）の一例である。

　図８（ａ）に示されるように、固定部分７３は、縦方向ＷＡの両端部に形成される２つの壁部７４と、各壁部７４と連続しかつ固定刃保持部７０の裏方ＷＣ２側の端部に形成される２つの足部７５とを有する。図８（ｂ）に示されるように、固定部分７３は、固定部分７３の内部において縦方向ＷＡの内側に突出し、固定刃９０を裏方ＷＣ２側から支持する２つの裏方支持部７３Ａを有する。各裏方支持部７３Ａは、横方向ＷＢの両端部に形成される２つの厚肉対向部７３Ｂと、各厚肉対向部７３Ｂの間に形成される薄肉対向部７３Ｃとを有する。図８（ｅ）に示されるように、薄肉対向部７３Ｃは、厚肉対向部７３Ｂよりも裏方ＷＣ２側に凹む。

　図８（ａ）に示されるように、各壁部７４は、横方向ＷＢの端面かつ縦方向ＷＡの両端部付近に形成される２つの固定刃固定部７４Ａと、固定刃固定部７４Ａと隣り合う位置に形成されるフック７４Ｂとを有する。また、図８（ｂ）に示されるように、固定刃保持部７０の枠体７１は、横方向ＷＢの端面かつ縦方向ＷＡにおいて中央部に形成される第２位置決め部７４Ｃを有する。固定刃固定部７４Ａおよびフック７４Ｂは、横方向ＷＢにおいて外側に向けて突出している。固定刃固定部７４Ａおよびフック７４Ｂは連続して形成されている。また、固定刃保持部７０は、裏方ＷＣ２側の端部に横方向ＷＢの外側に突出する下端対向部７４Ｄを有する。なお、固定刃保持部７０は、図８（ａ）に示す壁部７４の端面と横方向ＷＢにおいて反対側の壁部７４の端面においても、上記詳述した壁部７４の構造と左右対称の構造を有する。

　各足部７５は、各ばね６１（図６参照）の一方を固定するばね固定部７５Ａを有する。図８（ｄ）に示されるように、押方ＷＡ１側の足部７５は、刃ブロック６０をヘッド部５０に対して正規の方向で取り付けるための溝７５Ｂを有する。図８（ｃ）に示されるように、引方ＷＡ２側の足部７５は、溝７５Ｂを有していない。溝７５Ｂは、ヘッド部５０のリブ５１Ｌ（図５参照）と対応する。

　図８（ａ）に示されるように、押方ＷＡ１側の固定刃固定部７４Ａは、押方ＷＡ１側のばね固定部７５Ａよりも押方ＷＡ１側かつ表方ＷＣ１側に形成される。引方ＷＡ２側の固定刃固定部７４Ａは、引方ＷＡ２側のばね固定部７５Ａよりも引方ＷＡ２側かつ表方ＷＣ１側に形成される。

　図８（ｃ）および図８（ｄ）に示されるように、各壁部７４は、固定刃保持部７０の内部の毛を固定刃保持部７０の外部に排出するための第１排出孔（貫通孔）７６を有する。各第１排出孔７６は、縦方向ＷＡにおいて壁部７４を貫通する。

　図８（ｂ）に示されるように、各足部７５は、固定刃保持部７０の内部の毛を固定刃保持部７０の外部に排出するための第２排出孔７７を有する。各第２排出孔７７は、奥行方向ＷＣにおいて足部７５を貫通する。各足部７５には、各固定刃固定部７４Ａ（図８（ａ）参照）と対応する部分に、ばね６１（図６参照）が移動するためのばね移動空間７８（「ばね空間」）が形成される。各ばね移動空間７８および各第１排出孔７６は、縦方向ＷＡに沿う連続した１つの孔を形成する。

　図９を参照して、可動刃１００の詳細な構成について説明する。

　可動刃１００は、金属板をＵ字状に折り曲げて形成される。可動刃１００の横方向ＷＢの大きさは、固定刃９０の横方向ＷＢの大きさよりも小さい。

　可動刃１００は、横方向ＷＢに延びて固定刃９０と表方ＷＣ１側の面で接触する頂部１０１と、頂部１０１の横方向ＷＢの端部から裏方ＷＣ２に延びる２つの可動刃側壁１０２とを有する（図９（ｃ）参照）。またこの他に、可動刃１００は、頂部１０１から各可動刃側壁１０２までにわたり形成される複数のスリット１０３を有する。各スリット１０３は、横方向ＷＢに対して傾斜して延びる。刃部１０４は、隣り合うスリット１０３の間に形成される。また、刃部１０４は、押方ＷＡ１の端部および引方ＷＡ２の端部にも形成される。

　図９（ａ）に示されるように、各可動刃側壁１０２は、２つの足部１０５を有する。各足部１０５は、可動刃側壁１０２のうちの最も裏方ＷＣ２に突出した部分に相当する。各足部１０５は、裏方ＷＣ２側が開放される貫通孔の固定部１０６と、固定部１０６と連続して形成されるフック引掛部１０７とを有する。なお、可動刃１００は、図９（ａ）に示す可動刃側壁１０２と横方向ＷＢにおいて反対側の可動刃側壁１０２においても、上記詳述した可動刃側壁１０２の構造と同様の構造を有する。

　図９（ｂ）に示されるように、刃部１０４は、可動刃１００の平面視において各スリット１０３の縦方向ＷＡに一定の大きさを有する。

　図１０を参照して、可動刃保持部８０の詳細な構成について説明する。なお、図１０は、各可動刃固定部８５が溶融される前の状態を示している。

　可動刃保持部８０は、可動刃１００（図６参照）に嵌め込まれる支持体８１と、ヘッドリンク５３の刃接続部分５３Ｂ（図５参照）に連結される連結部８２と、各ばね６１（図６参照）を固定する２つのばね固定部８３と、可動刃１００（図６参照）を固定する足部８４とを有する。またこの他に、固定刃９０（図６参照）の内側に接触する移動規制部８７を有する。なお、可動刃保持部８０の各部は、同一の樹脂材料により一体の部品として形成されている。

　図１０（ｂ）に示されるように、連結部８２は、縦方向ＷＡにおいて可動刃保持部８０の中央部に形成される。図１０（ｃ）に示されるように、連結部８２は、ヘッドリンク５３の刃接続部分５３Ｂ（図５参照）を嵌め込むための切欠きとして形成される。

　図１０（ａ）に示されるように、各足部８４は、横方向ＷＢの端面に形成される可動刃固定部８５と、可動刃固定部８５と隣り合う位置に形成されるフック８６とを有する。可動刃固定部８５およびフック８６は連続して形成されている。図１０（ｂ）に示されるように、各可動刃固定部８５、各フック８６、および各移動規制部８７は、横方向ＷＢにおいて外側に向かけて突出している。なお、可動刃保持部８０は、図１０（ａ）に示す横方向ＷＢの端面と横方向ＷＢにおいて反対側の端面においても、上記に詳述した足部８４の構造と同様の構造を有する。

　図１１を参照して、固定刃９０と固定刃保持部７０との接続関係について説明する。なお、図１１（ａ）は、各固定刃固定部７４Ａが溶融される前の状態を示している。

　図１１（ａ）に示されるように、縦方向ＷＡにおける固定刃９０の大きさは、縦方向ＷＡにおける固定刃保持部７０の大きさよりも小さい。固定刃９０および固定刃保持部７０は、それぞれの縦方向ＷＡにおける中央部が互いに合わせられた状態で固定される。

　固定刃９０は、各第１位置決め部９８に各第２位置決め部７４Ｃが嵌めこまれた状態で固定刃保持部７０の固定刃挿入孔７１Ａに挿入されている。各固定刃固定部７４Ａは、各固定部９６に挿入されている。各フック７４Ｂは、各フック引掛部９７に挿入されている。各刃部９４は、誘導部７２の各コーム７２Ａと対応した位置に配置されている。各コーム７２Ａのピッチは、スリット９３のピッチと等しい。各スリット９３は、コーム７２Ａ間に位置している。

　溶融前の各固定刃固定部７４Ａと各固定部９６とのクリアランスは、第１位置決め部９８と第２位置決め部７４Ｃとのクリアランスより大きい。また、フック７４Ｂとフック引掛部９７とのクリアランスは、第１位置決め部９８と第２位置決め部７４Ｃとのクリアランスより大きい。これにより、固定刃９０と固定刃保持部７０との縦方向ＷＡの相対位置は、第１位置決め部９８および第２位置決め部７４Ｃにより位置決めされる。

　固定刃９０の各足部９５の裏方ＷＣ２の端面は、各固定刃保持部７０の下端対向部７４Ｄの表方ＷＣ１の端面とクリアランスを介して対向する。図１１（ｃ）に示されるように、支持桟部９１Ａの厚肉部９１Ｃの裏方ＷＣ２の面は、その一部が裏方支持部７３Ａと接触する。本例では、図１１（ｄ）に示されるように、支持桟部９１Ａの厚肉部９１Ｃの裏方ＷＣ２の面は、裏方支持部７３Ａのうちの厚肉対向部７３Ｂに接触する。支持桟部９１Ａの薄肉部９１Ｂの裏方ＷＣ２の面は、裏方支持部７３Ａのうちの薄肉対向部７３Ｃとクリアランスを介して対向する。これにより、固定刃９０と固定刃保持部７０との奥行方向ＷＣの相対位置は、厚肉部９１Ｃおよび厚肉対向部７３Ｂにより位置決めされる。

　図１１（ｂ）に示されるように、固定刃固定部７４Ａは、図１１（ａ）の状態が設定された後に溶融される。これにより、固定刃９０と固定刃保持部７０とが互いに固定される。フック７４Ｂは、固定刃固定部７４Ａの移動を制限する。

　図１２を参照して、可動刃１００と可動刃保持部８０との接続関係について説明する。なお、図１２（ａ）は、各可動刃固定部８５が溶融される前の状態を示している。

　図１２（ａ）に示されるように、縦方向ＷＡにおける可動刃１００の大きさは、縦方向ＷＡにおける可動刃保持部８０の大きさよりも僅かに小さい。可動刃１００および可動刃保持部８０は、それぞれの縦方向ＷＡにおける中央部が互いに合わせられた状態で固定される。

　図１２（ａ）に示されるように、可動刃１００は、支持体８１に嵌め込まれる。各可動刃固定部８５は、各固定部１０６に挿入される。各フック８６は、各フック引掛部１０７に挿入される。

　図１２（ｂ）に示されるように、各可動刃固定部８５は、図１２（ａ）の状態を設定した後に溶融される。これにより、可動刃１００と可動刃保持部８０とが互いに固定される。フック８６は、可動刃固定部８５の移動を制限する。

　図１１および図１２を参照して、刃ブロック６０の組み付け手順について説明する。
（Ａ１）可動刃保持部８０に可動刃１００を取り付ける（図１２（ａ）参照）。
（Ａ２）各可動刃固定部８５を溶融する（図１２（ｂ）参照）。
（Ａ３）可動刃保持部８０および固定刃保持部７０を各ばね６１により接続する。
（Ａ４）固定刃保持部７０に固定刃９０を取り付ける（図１１（ａ）参照）。
（Ａ５）各固定刃固定部７４Ａを溶融する（図１１（ｂ）参照）。

　図１３および図１４を参照して、刃ブロック６０の各部材の関係について説明する。

　可動刃１００は、電動モーター２１（図２参照）の回転にともない固定刃９０に対して縦方向ＷＡに移動する。固定刃９０に対する可動刃１００の位置（以下、「刃相対位置」）は、押方ＷＡ１の限界位置である「最大押方位置」から引方ＷＡ２の限界位置である「最大引方位置」までの範囲で変化する。なお、図１３および図１４は、刃相対位置が最大押方位置と、最大引方位置との中立の位置である「中立位置」の状態を示している。

　図１３に示されるように、可動刃１００および可動刃保持部８０の組は、固定刃９０と固定刃保持部７０との間に挿入される。可動刃保持部８０のばね固定部８３は、各ばね６１の表方ＷＣ１の端部に挿入される。

　固定刃保持部７０のばね固定部７５Ａは、各ばね６１の裏方ＷＣ２の端部に挿入される。これにより、固定刃保持部７０および可動刃保持部８０は、各ばね６１を介して互いに接続される。

　各ばね６１は、圧縮変形した状態で固定刃保持部７０と可動刃保持部８０との間に位置する。各ばね６１の復元力は、可動刃１００を固定刃９０に向けて押す方向に作用する。このため、可動刃１００の表方ＷＣ１側の面は固定刃９０の裏方ＷＣ２側の面に接触している。

　図１４（ａ）に示されるように、刃相対位置が中立位置のとき、平面視において固定刃９０の全ての刃部９４は、可動刃１００の刃部１０４の少なくとも一部と重なり合う。また、可動刃１００の横方向ＷＢの一方の端部から他方の端部まで、すなわち可動刃１００の頂部１０１が刃中間部９４Ａと重なり合う。

　図１４（ｂ）に示されるように、各固定刃側壁９２と各可動刃側壁１０２とは隙間を介して対向する。また、可動刃保持部８０の各移動規制部８７は、固定刃側壁９２の内側の壁面と微小な隙間を介して対向する。固定刃側壁９２の内側の壁面と各移動規制部８７との間の隙間は、各固定刃側壁９２と各可動刃側壁１０２との間の隙間よりも小さい。このため、可動刃１００が横方向ＷＢに移動したとき、固定刃側壁９２は、移動規制部８７と接触する。

　図１４（ａ）に示されるように、各誘導部７２の各コーム７２Ａは、固定刃９０の全ての刃部９４に対応する。図１４（ｃ）に示されるように、コーム７２Ａは、表方ＷＣ１側の端部である先端部７２Ｃと、先端部７２Ｃの角部に形成された曲面部７２Ｂとを有する。各先端部７２Ｃは、刃端部９４Ｂの裏方ＷＣ２側の面よりも裏方ＷＣ２側に配置される。曲面部７２Ｂの径は、固定刃９０の円弧部９２Ａの径より充分小さい。また、図１４（ａ）に示されるように、各突出部７１Ｂは、横方向ＷＢにおいて固定刃９０を介して対向する。

　図１５を参照して、ヘッド部５０および刃ブロック６０の関係について説明する。

　図１５（ａ）に示されるように、ヘッド部５０の刃ブロック挿入穴５０Ｘに刃ブロック６０が嵌め込まれているとき、第１ケース５１の凹部５１Ｙおよび第２ケース５２の凹部５２Ｙが、２つの突出部７１Ｂとそれぞれ対応する位置に配置される。このとき、図１５（ｂ）に示されるように、各突出部７１Ｂは、横方向ＷＢにおいて凹部５１Ｙ，５２Ｙよりも外側に突出する。２つの突出部７１Ｂおよび凹部５１Ｙ，５２Ｙは、ユーザーが刃ブロック６０をつまむための指当構造を構成する。また、凹部５１Ｙとそれに対応する一方の突出部７１Ｂとが第１指当構造を構成する。また、凹部５２Ｙとそれに対応する他方の突出部７１Ｂとが第２指当構造を構成する。

　図１５（ａ）に示されるように、刃ブロック６０の枠体７１および固定刃９０の頂部９１は、ヘッド部５０の刃ブロック挿入穴５０Ｘに刃ブロック６０が嵌め込まれているとき、刃ブロック挿入穴５０Ｘから突出する。

　図１６を参照して、電気かみそり１の各構成部品の関係について説明する。なお、図１６（ｂ）は、固定刃９０および固定刃保持部７０を省略している。
（Ａ）ローラー２５は、第１リンク３１の入力部分３１Ｄに接続されている。
（Ｂ）第１リンク３１の第２アーム３１Ｂは、第２リンク３２に接続されている。
（Ｃ）第２リンク３２の出力側端部は、第３リンク３３に接続されている。
（Ｄ）第３リンク３３の固定板３３Ａは、中継部材５４に接続されている。
（Ｅ）中継部材５４の接続部分５４Ａは、ヘッドリンク５３に接続されている。
（Ｆ）ヘッドリンク５３の刃接続部分５３Ｂは、連結部８２に接続されている。
（Ｇ）刃接続部分５３Ｂは、装置本体１０の中心線Ｃ１上に配置される。
（Ｈ）刃接続部分５３Ｂは、電動モーター２１の回転中心線Ｃ２上に配置される。
（Ｉ）装置本体１０の中心線Ｃ１および電動モーター２１の回転中心線Ｃ２は一致する。

　図１６（ａ）に示されるように、電気かみそり１は、上記の接続関係を有することにより、電動モーター２１の出力軸２２の回転を変換機構３０により往復直線運動に変換した後、変換機構３０の往復直線運動を中継部材５４およびヘッドリンク５３を介して刃ブロック６０に伝達する。

　図１６（ｂ）に示されるように、ヘッドリンク５３は、軸方向ＺＡに沿う第１部分５３Ｘと、第１部分５３Ｘの上方ＺＡ１の端部から前方ＺＣ１（表方ＷＣ１）に向かって延び、かつ刃接続部分５３Ｂおよび突起５３Ｃを含む第２部分５３Ｙと、第１部分５３Ｘの下方ＺＡ２の端部から前方ＺＣ１（表方ＷＣ１）に向かって延びる第３部分５３Ｚとを有する。中継接続部分５３Ａに接続される中継部材５４は、軸方向ＺＡに沿う形状をしている。

　本実施形態では、回転部材２３、偏心軸２４、ローラー２５、第１リンク３１、及び第２リンク３２が「変換部」を構成する。また、第３リンク３３、ヘッドリンク５３、及び中継部材５４が「伝達機構部」を構成する。また、ヘッドリンク５３及び中継部材５４が「伝達部」を構成する。また、第１部分５３Ｘ、第３部分５３Ｚ、及び中継部材５４が「第１伝達部」を構成する。また、第２部分５３Ｙが「第２伝達部」を構成する。また、第１部分５３Ｘが「第１伝達構成部」を構成し、第３部分５３Ｚが「第２伝達構成部」を構成し、中継部材５４が「第３伝達構成部」を構成する。

　刃接続部分５３Ｂは、可動刃保持部８０の連結部８２に嵌め込まれる。刃接続部分５３Ｂの縦方向ＷＡの両端面は、連結部８２と接触する。刃接続部分５３Ｂの表方ＷＣ１側の端面は、連結部８２と隙間を介して対向する。

　図１７および図１８を参照して、電気かみそり１の動作について説明する。なお、図１７および図１８は、刃ブロック６０の構成、および刃ブロック６０に関連する第１ケース５１の内面の構成を簡略化したヘッド部５０の断面構造を示している。

　図１７（ａ）は、刃相対位置が最大押方位置のときのヘッド部５０の動作状態を示している。図１７（ｂ）は、この動作状態に対応するローラー２５および第１リンク３１の動作状態を示している。

　図１８（ａ）は、刃相対位置が最大引方位置のときのヘッド部５０の動作状態を示している。図１８（ｂ）は、この動作状態に対応するローラー２５および第１リンク３１の動作状態を示している。

　図１７（ｃ）および図１８（ｃ）は、刃相対位置が中立位置のときのヘッド部５０の動作状態を示している。図１７（ｄ）および図１８（ｄ）は、この動作状態に対応するローラー２５および第１リンク３１の動作状態を示している。

　変換機構３０およびヘッド部５０の詳細な動作について説明する。以下では、軸方向ＺＡおよび本体奥行方向ＺＣに平行な平面に垂直な所定軸まわりの回転方向Ｌについて、時計回りの回転方向を「正転方向Ｌ１」とし、反時計回りの回転方向を「反転方向Ｌ２」とする。

　（１）「図１７（ａ）の状態から図１７（ｃ）の状態までの変化」
　変換機構３０およびヘッド部５０の各部品は、電動モーター２１の出力軸２２が図１７（ｂ）の回転位置から図１７（ｄ）の回転位置まで回転するとき、図１７（ａ）の状態から図１７（ｃ）の状態まで動作する。このときの各部品の具体的な動作を以下に示す。

　ローラー２５は、出力軸２２及び回転部材２３とともに回転しながら、入力部分３１Ｄに対して本体横方向ＺＢに移動する。このとき、入力部分３１Ｄは、本体奥行方向ＺＣに作用する力をローラー２５から受けるが、本体横方向ＺＢに作用する力をローラー２５から受けない。従って、入力部分３１Ｄは、本体奥行方向ＺＣに移動する。

　入力部分３１Ｄの移動にともない、変換機構３０の各部品の状態は、図１７（ａ）の状態から図１７（ｃ）の状態に変化する。このとき、入力部分３１Ｄおよび第１アーム３１Ａは、軸方向ＺＡおよび本体奥行方向ＺＣに平行な平面視において、回転軸３１Ｃを支持軸３４まわりで反転方向Ｌ２に回転させる。また、回転軸３１Ｃの回転にともない、第２アーム３１Ｂも軸方向ＺＡおよび本体奥行方向ＺＣに平行な平面視において支持軸３４まわりで反転方向Ｌ２に回転する。

　第２リンク３２の入力端部３２Ａは、第２アーム３１Ｂの回転にともない第２アーム３１Ｂに対して回転しながら第２アーム３１Ｂにより下方ＺＡ２に引き寄せられる。このため、第２リンク３２は、全体として第２アーム３１Ｂにより回転軸３１Ｃ側に引き寄せられる。すなわち、本体ケース１０Ａに対して下方ＺＡ２に移動する。

　第３リンク３３は、第２リンク３２の下方ＺＡ２への移動にともない本体ケース１０Ａに対して下方ＺＡ２に移動する。すなわち、軸方向ＺＡにおいてヘッド部５０から離れる方向に移動する。

　中継部材５４は、第３リンク３３の下方ＺＡ２への移動にともないヘッドケース５０Ａに対して下方ＺＡ２に移動する。すなわち、軸方向ＺＡにおいてヘッド部５０側から装置本体１０側に移動する。

　ヘッドリンク５３は、中継部材５４の下方ＺＡ２への移動にともない中継部材５４により装置本体１０側に引き寄せられる。このとき、ヘッドリンク５３の突起５３Ｃは、図５のリンク案内部分５１Ｂとの接触により縦方向ＷＡの引方ＷＡ２に移動する。このため、ヘッドリンク５３の刃接続部分５３Ｂも引方ＷＡ２に移動する。

　防塵ゴム１６は、第３リンク３３の下方ＺＡ２への移動にともない中央部１６Ａが本体ケース１０Ａに対して下方ＺＡ２に移動する。すなわち、中央部１６Ａの上方ＺＡ１側への突出量が小さくなる。

　可動刃１００は、刃接続部分５３Ｂの引方ＷＡ２への移動にともないヘッドケース５０Ａおよび固定刃９０に対して引方ＷＡ２に移動する。従って、電動モーター２１が図１７（ｂ）の回転位置から図１７（ｄ）の回転位置まで回転するとき、刃相対位置が図１７（ａ）の位置から図１７（ｃ）の位置まで変化する。

　（２）「図１７（ｃ）の状態から図１８（ａ）の状態までの変化」
　変換機構３０およびヘッド部５０の各部品は、電動モーター２１の出力軸２２が図１７（ｄ）の回転位置から図１８（ｂ）の回転位置まで回転するとき、図１７（ｃ）の状態から図１８（ａ）の状態まで動作する。このときの各部品は、図１７（ａ）の状態から図１７（ｃ）の状態まで動作するときと同様に動作する。

　防塵ゴム１６は、第３リンク３３の下方ＺＡ２への移動にともない中央部１６Ａが本体ケース１０Ａに対してさらに下方ＺＡ２に移動する。これにより、中央部１６Ａは、下方ＺＡ２に突出する。

　可動刃１００は、刃接続部分５３Ｂの引方ＷＡ２への移動にともないヘッドケース５０Ａおよび固定刃９０に対して引方ＷＡ２に移動する。すなわち、刃相対位置が図１７（ｃ）の位置から図１８（ａ）の最大引方位置まで変化する。

　（３）「図１８（ａ）の状態から図１８（ｃ）の状態までの変化」
　変換機構３０およびヘッド部５０の各部品は、電動モーター２１の出力軸２２が図１８（ｂ）の回転位置から図１８（ｄ）の回転位置まで回転するとき、図１８（ａ）の状態から図１８（ｃ）の状態まで動作する。このときの各部品の具体的な動作を以下に示す。

　ローラー２５は、出力軸２２及び回転部材２３とともに回転しながら、入力部分３１Ｄに対して本体横方向ＺＢに移動する。これにより、入力部分３１Ｄが移動して、変換機構３０の各部品の状態が、図１８（ａ）の状態から図１８（ｃ）の状態に変化する。すなわち、入力部分３１Ｄおよび第１アーム３１Ａは、軸方向ＺＡおよび本体奥行方向ＺＣに平行な平面視において、回転軸３１Ｃを支持軸３４まわりで正転方向Ｌ１に回転させる。また、回転軸３１Ｃの回転にともない、第２アーム３１Ｂも、軸方向ＺＡおよび本体奥行方向ＺＣに平行な平面視において支持軸３４まわりで正転方向Ｌ１に回転する。

　第２リンク３２の入力端部３２Ａは、第２アーム３１Ｂの回転にともない第２アーム３１Ｂに対して回転しながら第２アーム３１Ｂにより上方ＺＡ１に押し出される。このため、第２リンク３２は、全体として第２アーム３１Ｂによりヘッド部５０側に押し出される。すなわち、本体ケース１０Ａに対して上方ＺＡ１に移動する。

　第３リンク３３は、第２リンク３２の上方ＺＡ１への移動にともない本体ケース１０Ａに対して上方ＺＡ１に移動する。すなわち、第３リンク３３は、軸方向ＺＡにおいてヘッド部５０に近づく方向に移動する。

　中継部材５４は、第３リンク３３の上方ＺＡ１への移動にともないヘッドケース５０Ａに対して上方ＺＡ１に移動する。すなわち、中継部材５４は、軸方向ＺＡにおいて装置本体１０側からヘッド部５０側に移動する。

　ヘッドリンク５３は、中継部材５４の上方ＺＡ１への移動にともない中継部材５４によりヘッド部５０側に押し出される。このとき、ヘッドリンク５３の突起５３Ｃは、図５のリンク案内部分５１Ｂとの接触により縦方向ＷＡの押方ＷＡ１に移動する。このため、ヘッドリンク５３の刃接続部分５３Ｂも押方ＷＡ１に移動する。

　防塵ゴム１６は、第３リンク３３の上方ＺＡ１への移動にともない中央部１６Ａが本体ケース１０Ａに対して上方ＺＡ１に移動する。これにより、中央部１６Ａは上方ＺＡ１側に突出する。

　可動刃１００は、刃接続部分５３Ｂの押方ＷＡ１への移動にともないヘッドケース５０Ａおよび固定刃９０に対して押方ＷＡ１に移動する。すなわち、電動モーター２１が図１８（ｂ）の回転位置から図１８（ｄ）の回転位置まで回転するとき、刃相対位置が図１８（ａ）の位置から図１８（ｃ）の位置まで変化する。

　（４）「図１８（ｃ）の状態から図１７（ａ）の状態までの変化」
　変換機構３０およびヘッド部５０の各部品は、電動モーター２１の出力軸２２が図１８（ｄ）の回転位置から図１７（ｂ）の回転位置まで回転するとき、図１８（ｃ）の状態から図１７（ａ）の状態まで動作する。このときの各部品は、図１８（ａ）の状態から図１８（ｃ）の状態まで動作するときと同様に動作する。

　防塵ゴム１６は、第３リンク３３の下方ＺＡ２への移動にともない中央部１６Ａが本体ケース１０Ａに対して上方ＺＡ１に移動する。すなわち、中央部１６Ａの上方ＺＡ１側への突出量が大きくなる。

　可動刃１００は、刃接続部分５３Ｂの押方ＷＡ１への移動にともないヘッドケース５０Ａおよび固定刃９０に対して押方ＷＡ１に移動する。すなわち、刃相対位置が図１８（ｃ）の位置から図１７（ａ）の最大押方位置まで変化する。

　図１９を参照して、刃相対位置の変化にともなうばね６１および固定刃保持部７０の関係の変化について説明する。なお、図１９（ａ）～図１９（ｃ）は、刃ブロック６０から固定刃９０および可動刃１００が省略された状態を示している。図１９（ａ）は、刃相対位置が中立位置にある状態、図１９（ｂ）は刃相対位置が最大押方位置にある状態、図１９（ｃ）は刃相対位置が最大引方位置にある状態を示す。

　各ばね６１は、固定刃保持部７０の各ばね移動空間７８の内部を移動する。なお、以下の図１９（ａ）～（ｃ）の説明では、縦方向ＷＡにて異なる側に位置する２つの同一要素（例えば、２つのばね６１、２つの裏方支持部７３Ａなど）を便宜的に識別するために、押方ＷＡ１側に位置する要素に「第１」という用語を付し、引方ＷＡ２側に位置する要素に「第２」という用語を付す。

　図１９（ｂ）に示されるように、刃相対位置が最大押方位置のとき、第１ばね６１の表方ＷＣ１側の端部を固定する可動刃保持部８０の第１ばね固定部８３は、第１固定刃固定部７４Ａの近傍に位置する。このとき、正面視において、第１ばね６１の中間部分は第１固定刃固定部７４Ａと重なる。また、第２ばね６１の表方ＷＣ１の端部は、第２ばね移動空間７８の外部に出る。このとき、可動刃保持部８０の第１足部８４の裏方ＷＣ２側の下端部分が、第１ばね移動空間７８に入り込む。また、可動刃保持部８０の支持体８１の押方ＷＡ１側の端部が、第１裏方支持部７３Ａに近付く。刃相対位置が最大押方位置のとき、支持体８１の押方ＷＡ１側の端部と第１裏方支持部７３Ａとの間に微小な隙間が形成される。

　図１９（ｃ）に示されるように、刃相対位置が最大引方位置のとき、第２ばね６１の表方ＷＣ１側の端部を固定する可動刃保持部８０の第２ばね固定部８３は、第２固定刃固定部７４Ａの近傍に位置する。このとき、正面視において、第２ばね６１の中間部分は第２固定刃固定部７４Ａと重なる。また、第１ばね６１の表方ＷＣ１の端部は、第１ばね移動空間７８の外部に出る。このとき、可動刃保持部８０の第２足部８４の裏方ＷＣ２側の下端部分が、第２ばね移動空間７８に入り込む。また、可動刃保持部８０の支持体８１の引方ＷＡ２側の端部が第２裏方支持部７３Ａに近付く。なお、刃相対位置が最大引方位置のとき、支持体８１の引方ＷＡ２側の端部と第２裏方支持部７３Ａとの間に微小な隙間が形成される。

　刃ブロック６０は、刃ブロック挿入穴５０Ｘから取り出されることにより、水洗い等により清掃することができる。また、刃ブロック挿入穴５０Ｘ内も清掃することができる。このため、刃ブロック６０および刃ブロック挿入穴５０Ｘを清掃する場合には、刃ブロック６０を取り外す。

　図１５を参照して、ユーザーによる刃ブロック６０の取り外し手順について説明する。（Ｘ１）解除ボタン５５を下方ＺＡ２に押し下げる。このとき、解除ボタン５５の先端部が刃ブロック６０の第１排出孔７６（図８（ｃ）参照）から外れる。このため、刃ブロック６０を刃ブロック挿入穴５０Ｘから取り出しすることができる。
（Ｘ２）一方の突出部７１Ｂの平面部７１Ｃに親指の腹を当てる。
（Ｘ３）他方の突出部７１Ｂの平面部７１Ｃに人差し指の腹を当てる。
（Ｘ４）刃ブロック６０を表方ＷＣ１に摘み上げる。

　ユーザーによる刃ブロック６０の取り付け手順について説明する。なお、以下では、ヘッド部５０の下方ＺＡ２側の端部と、刃ブロック６０の突出部７１Ｂを有する端部とが対向する関係を「正規の方向」とする。
（Ｙ１）刃ブロック６０を正規の方向に配置する。
（Ｙ２）刃ブロック６０を挿入穴５０Ｘに挿入する。枠体７１を刃ブロック挿入穴５０Ｘの縁に当てる。また、リブ５１Ｌ（図５参照）を溝７５Ｂ（図８（ｄ）参照）に嵌め込む。
（Ｙ３）解除ボタン５５を上方ＺＡ１に押し上げる。解除ボタン５５の先端部が刃ブロック６０の第１排出孔７６（図８（ｃ）参照）に嵌め込まれる。これにより、刃ブロック６０が刃ブロック挿入穴５０Ｘに保持される。

　図２０を参照して、ヘッド部５０の組付手順について説明する。

　ユーザーは、以下の手順でヘッド部５０を装置本体１０に組み付ける。

　図２０（ａ）に示されるように、ユーザーは、ヘッド部５０の挿入部分５１Ａと装置本体１０の開口部分とを互いに対向させる。また、ヘッド部５０の回転中心軸と装置本体１０の回転中心軸とを一致させる。

　図２０（ｂ）に示されるように、ユーザーは、ヘッド部５０の挿入部分５１Ａを装置本体１０に挿入する。次に、ヘッド部５０を装置本体１０に対して規定の方向に回転させる。これにより、ヘッド部５０が装置本体１０に固定される。

　図２１～図２５を参照して、装置本体１０に対するヘッド部５０の取り付け時における第３リンク３３と中継部材５４との関係について説明する。なお、図２１～図２５は、ヘッド部５０が装置本体１０に取り付けられた状態における第３リンク３３とヘッド部５０との関係を示している。また、装置本体１０については、第３リンク３３以外の部品を省略している。また、ヘッド部５０については、第２ケース５２を省略している。

　（Ａ）図２１（ａ）に示されるように、挿入部分５１Ａが装置本体１０に挿入されたとき、中継部材５４の案内部分５４Ｂに第３リンク３３の固定板３３Ａが挿入される。図２１（ｂ）に示されるように、案内部分５４Ｂの内面は、固定板３３Ａの側面と隙間を介して対向する。

　（Ｂ）図２２（ｂ）に示されるように、ヘッド部５０は、装置本体１０に対して図２１（ｂ）の回転位置から回転する。図２２（ａ）に示されるように、中継部材５４は、ヘッドケース５０Ａの回転にともない案内部分５４Ｂに固定板３３Ａが押し付けられることにより、第３リンク３３に対して回転しながら第３リンク３３に対して下方ＺＡ２に移動する。

　（Ｃ）図２３（ｂ）に示されるように、ヘッド部５０は、装置本体１０に対して図２２（ｂ）の回転位置からさらに回転する。図２３（ａ）に示されるように、中継部材５４は、ヘッドケース５０Ａの回転にともない案内部分５４Ｂに固定板３３Ａがさらに押し付けられることにより、引き続き第３リンク３３に対して回転しながら第３リンク３３に対して下方ＺＡ２に移動する。

　（Ｄ）図２４（ｂ）に示されるように、ヘッド部５０は、装置本体１０に対して図２３（ｂ）の回転位置からさらに回転する。図２４（ａ）に示されるように、中継部材５４は、ヘッドケース５０Ａの回転にともない案内部分５４Ｂに固定板３３Ａがさらに押し付けられることにより、引き続き第３リンク３３に対して回転しながら第３リンク３３に対して下方ＺＡ２に移動する。このとき、下方ＺＡ２の移動にともない固定部分５４Ｃの底面は、固定板３３Ａに突き当てられる。また、図２４（ｂ）に示されるように、固定部分５４Ｃの一部は、軸方向ＺＡにおいて固定板３３Ａと重なり合う。

　（Ｅ）図２５（ｂ）に示されるように、ヘッド部５０は、装置本体１０に対して図２４（ｂ）の回転位置からさらに回転する。図２５（ａ）に示されるように、中継部材５４は、ヘッドケース５０Ａの回転にともない固定部分５４Ｃの底面が固定板３３Ａに押し付けられた状態において、引き続き第３リンク３３に対して回転する。このとき、図２５（ｂ）に示されるように、中継部材５４は、固定部分５４Ｃに固定板３３Ａの両端部の全体が嵌め込まれるまで回転する。そして、第３リンク３３に対する中継部材５４の回転位置が図２５（ｂ）に示される回転位置に達したとき、装置本体１０に対するヘッド部５０の組み付け作業が完了する。

　図２を参照して、ユーザーによる髭剃りの手順について説明する。
（Ｚ１）第３ケース１３を把持する。
（Ｚ２）電源スイッチ１８を操作して電動モーター２１を駆動する。
（Ｚ３）固定刃９０の剃面９０Ａを肌面にあてがう。
（Ｚ４）固定刃９０（装置本体１０）を本体横方向ＺＢに往復動作させる。これにより、固定刃９０のスリット９３から可動刃１００のスリット１０３に髭が進入し、その髭が固定刃９０と可動刃１００との接触面上で切断されて剃りとられる。

　図２６を参照して、手順（Ｚ４）におけるコーム７２Ａの作用について説明する。

　図２６（ａ）に示されるように、固定刃９０の剃面９０Ａを肌面Ｓにあてがうとともに、髭Ｈに向けて移動させる。このとき、図２６（ｂ）に示されるように、肌面Ｓに沿った髭Ｈが、コーム７２Ａで起こされ、コーム７２Ａの外周に沿って移動する。すなわち、髭Ｈは、隣り合うコーム７２Ａの間の空間に取り込まれる。そして、図２６（ｃ）に示されるように、髭Ｈは、固定刃９０のスリット９３内に案内される。

　本実施形態の電気かみそり１は、以下の効果を奏する。

　（１）刃ブロック６０は、固定刃９０と、該固定部９０の内側で往復動作する可動刃１００とを含む。刃ブロック６０は、固定刃９０及び可動刃１００の長手方向（縦方向ＷＡ）が細長状の装置本体１０の長手方向（軸方向ＺＡ）に対応するように、装置本体１０に配置される。また、刃ブロック６０において、可動刃１００は、固定刃９０に対し装置本体１０の長手方向に沿って往復動作する。この構成では、電気かみそり１を肌面上で固定刃９０及び可動刃１００の長手方向に直交する方向に往復移動させることにより、髭を効率よく剃ることができる。

　（２）刃ブロック６０を直方体状のヘッド部５０に設けるとともに、このヘッド部５０を本体１０の先端部において該本体１０を延長する方向に設けた。よって、Ｔ字形状の従来の電気かみそりに比べて、電気かみそり１を小型化することができる。

　（３）固定刃保持部７０の裏方支持部７３Ａは、固定刃９０の厚肉部９１Ｃに接触して固定刃９０を裏方ＷＣ２側から支持する（図１１（ｄ）参照）。一方、裏方支持部７３Ａは、薄肉部９１Ｂに接触しない。この構成によれば、固定刃９０に表方ＷＣ１から衝撃が加えられたとき、薄肉部９１Ｂが固定刃保持部７０に接触しにくい。これにより、薄肉部９１Ｂの変形を抑制することができる。つまり、固定刃９０に設けた薄肉部９１Ｂによって毛を短く剃ることを可能としつつ、固定部９０に加えられる衝撃によって薄肉部９１Ｂが変形することを防止することができる。

　（４）固定刃保持部７０は、支持桟部９１Ａの４つの厚肉部９１Ｃの全てを支持する。この構成によれば、固定刃９０に表方ＷＣ１から衝撃が加えられたとき、衝撃が４箇所の厚肉部９１Ｃに分散される。このため、厚肉部９１Ｃの変形を抑制することができる。

　（５）薄肉対向部７３Ｃは、厚肉対向部７３Ｂよりも裏方ＷＣ２に凹んだ形状を有する（図１１（ｄ）参照）。この構成によれば、固定刃９０に表方ＷＣ１から衝撃が加えられたとき、薄肉対向部７３Ｃが裏方ＷＣ２に凹まない構成と比較して、薄肉部９１Ｂが固定刃保持部７０により接触しにくい。

　（６）固定刃９０は、裏方ＷＣ２に延びる２箇所の固定刃側壁９２を有する（図７（ａ）参照）。この構成によれば、固定刃側壁９２を有しない固定刃と比較して、固定刃９０の剛性が大きい。また、支持桟部９１Ａおよび各刃部９４は、固定刃側壁９２により支持される。このため、固定刃側壁９２を有することにより、支持桟部９１Ａおよび各刃部９４の厚さを他の部分の厚さより薄くしても、固定刃９０として必要な強度を確保することができる。

　（７）固定刃保持部７０は、固定刃側壁９２の足部９５の下端と対応する部分に下端対向部７４Ｄを有する（図１１（ａ）参照）。この構成によれば、固定刃９０に表方ＷＣ１側から衝撃が加えられたとき、足部９５と下端対向部７４Ｄとが接触することによる衝撃を下端対向部７４Ｄで受け取ることが可能である。このため、厚肉部９１Ｃの変形を抑制することができる。

　（８）装置本体１０の軸方向ＺＡは、固定刃９０の平面視において固定刃９０の縦方向ＷＡと一致する（図１５（ａ）参照）。この構成によれば、装置本体１０の軸方向ＺＡが、固定刃９０の平面視において固定刃９０の縦方向ＷＡと直交する構成と比較して、装置本体１０の本体横方向ＺＢの寸法を小さくすることができる。このため、電気かみそり１がコンパクト化される。また、携帯性が向上する。このため、髭剃り用の電気かみそり１を衣類のポケットやペンケース等に収容して携帯するというような、従来にはなかった使い勝手を提供することができる。また、刃ブロック６０を肌面上において横方向ＷＢに往復移動させることにより、髭を効率よく剃ることができる。

　（９）防塵ゴム１６は、上方ＺＡ１に突出する中央部１６Ａを有する。この構成によれば、防塵ゴム１６が中央部１６Ａの突出方向とは反対方向の下方ＺＡ２側に移動するとき、中央部１６Ａが防塵ゴム１６の遊びとして機能する（図１７（ａ）（ｂ）参照）。このため、中央部１６Ａが上方ＺＡ１に突出しない構成と比較して防塵ゴム１６の負荷が小さくなる。また、防塵ゴム１６が第３リンク３３に接触する（図４（ａ）参照）。ため、毛屑等が貫通孔１６Ｐと第３リンク３３との間から基端側空間ＲＢに入り込むことが抑制される。

　（１０）防塵ゴム１６の中央部１６Ａは、第３リンク３３が往復直線運動するときに大きく変形する（図１８（ａ）参照）。この構成によれば、中央部１６Ａの変形にともない中央部１６Ａ付近の毛屑が動くため、防塵ゴム１６に毛屑が張り付き難い。このため、先端側空間ＲＣから毛屑を容易に除去することができる。

　（１１）往復直線運動する伝達機構と、伝達機構に取り付けられる弾性部材とを有する装置の一例として、電動歯ブラシが挙げられる。電動歯ブラシの伝達機構は、電気かみそり１の第３リンク３３よりも往復直線運動の移動量が小さい。このため、電動歯ブラシの弾性部材は、電気かみそり１の防塵ゴム１６と比較して、伝達機構の往復直線運動にともない生じる負荷が小さい。すなわち、電気かみそり１の防塵ゴム１６は、電動歯ブラシの弾性部材と比較して大きな負荷を受ける可能性を有する。一方、防塵ゴム１６は中央部１６Ａを有する。このため、第３リンク３３の往復直線運動にともない防塵ゴム１６に大きな負荷が生じることが抑制される。

　（１２）第３リンク３３は、防塵ゴム１６の中央部１６Ａを貫通する（図４（ａ）参照）。この構成によれば、第３リンク３３が、防塵ゴム１６の中央部１６Ａと外周部１６Ｂとの間の下方ＺＡ２側に突出した部分を貫通する構成と比較して、貫通孔１６Ｐの付近に毛屑等がたまりにくい。このため、毛屑等が基端側空間ＲＢに入りにくい。

　（１３）防塵ゴム１６では、縁部１６Ｃの上方ＺＡ１側の端部が、該縁部１６Ｃと接触する外周部１６Ｂの上方ＺＡ１側の端部よりも上方ＺＡ１側に位置する（図４（ａ）参照）。この構成によれば、第２ケース１２の溝部１２Ａに毛屑等がたまりにくい。このため、毛屑等が基端側空間ＲＢに入りにくい。

　（１４）防塵ゴム１６は、ゴム材料により形成される。この構成によれば、防塵ゴム１６は、往復直線運動にともない伸びることができる。このため、往復直線運動に対する抵抗が小さい。

　（１５）電気かみそり１の装置本体１０は、防塵ゴム１６を有する。この構成によれば、髭屑等が第１及び第２ケース１１，１２内における第３リンク３３周囲の隙間を介して基端側空間ＲＢに侵入することが抑制される（図３参照）。

　（１６）防塵ゴム１６は、本体ケース１０Ａの第２ケース１２に取り付けられる（図４（ａ）参照）。この構成によれば、防塵ゴム１６がヘッド部５０に取り付けられる構成と比較して、先端側空間ＲＣを大きくすることができる。このため、ユーザーが先端側空間ＲＣ内から毛屑等を除去する頻度を減らすことができるため、使い勝手が向上する。

　（１７）電気かみそり１は、偏心軸２４および変換機構３０を有する（図３参照）。この変換機構３０は、フェースギヤ５３１を含む一般的な変換機構５３０（図３１（ｂ）参照）と比較して、ギヤを有していない。このため、変換機構３０が動作しても、ギヤの噛み合い音が生じない。このため、フェースギヤを含む変換機構を用いた一般的な電気かみそりに比べて電気かみそり１の駆動音が小さい。

　（１８）防塵ゴム１６は、第２ケース１２の内面に形成される溝部１２Ａに嵌め込まれる（図４（ａ）参照）。この構成によれば、防塵ゴム１６が、第２ケース１２に対してずれにくい。

　（１９）固定刃９０は、剃面９０Ａの刃部９４およびスリット９３が固定刃９０の横方向ＷＢの一方の端部から他方の端部まで連続して形成される（図７（ｂ）参照）。この構成によれば、刃部９４およびスリット９３が横方向ＷＢにおいて不連続な構成と比較して、刃部９４およびスリット９３の端部が肌に引っ掛からない。このため、肌に優しいシェービングを実現することができる。

　（２０）固定刃９０の剃面９０Ａは、装置本体１０に対し剃面９０Ａの先端ほど装置本体１０の中心線Ｃ１の延長線に近づく斜面として形成される（図１６（ａ）参照）。このため、第３ケース１３を把持した状態で剃面９０Ａを肌面にあてがい易い。

　（２１）ヘッド部５０の径が、装置本体１０（第２ケース１２及び第３ケース１３）の径よりも小さい（図２（ａ）参照）。この構成によれば、ヘッド部５０を肌面の所望位置にあてがい易い。

　（２２）可動刃１００は、Ｕ字形状の固定刃９０の内側で往復動作する（図６参照）。この構成によれば、肌面への刺激が低減される。また、髭を充分に短く剃ることができる。

　（２３）剃面９０Ａは、平坦面として形成される（図６参照）。この構成によれば、肌に接触する面積を広くできる。これにより、剃り効率を向上させることができる。また、肌に剃面９０Ａをあてがいやすい。

　（２４）刃ブロック６０の枠体７１および固定刃９０の頂部９１は、ヘッド部５０の刃ブロック挿入穴５０Ｘに刃ブロック６０が嵌め込まれているとき、刃ブロック挿入穴５０Ｘから突出する（図１５（ａ）参照）。この構成によれば、固定刃９０の頂部９１がヘッド部５０から突出しているので、剃面９０Ａを肌に当て易くなる。

　（２５）一般にスリット刃（スリットを備えた刃）は、スリットが頂部の横方向ＷＢの全体にわたり形成されるために、強度が小さい。このため、固定刃としてスリット刃を用いた場合、使用時に固定刃が変形するおそれがある。このため、固定刃の強度を大きくすることが好ましい。

　電気かみそり１は、固定刃９０としてスリット刃を有する。この固定刃９０は、中間スリット幅ＳＡが中間刃幅ＢＡよりも小さい（図７（ｄ）参照）。この構成によれば、中間スリット幅ＳＡが中間刃幅ＢＡよりも大きい構成と比較して固定刃９０の強度が高くなる。このため、固定刃９０としてのスリット刃が変形しにくい。

　（２６）固定刃９０の刃中間部９４Ａは直線形状を有する（図７（ｄ）参照）。この構成によれば、刃中間部９４Ａが湾曲する構成と比較して、固定刃９０の強度がより高くなる。

　（２７）電気かみそり１の端部スリット幅ＳＤは、中間スリット幅ＳＡよりも大きい（図７（ｄ）参照）。この構成によれば、毛を固定刃９０の内部に導入する部分であるスリット端部９３Ｂのスリット幅が大きいため、固定刃９０の内部に毛を効率よく導くことができる。このため、髭を効率よく剃ることができる。

　（２８）電気かみそり１の端部スリット幅ＳＤは端部刃幅ＢＤよりも大きい（図７（ｄ）参照）。この構成によれば、端部スリット幅ＳＤが端部刃幅ＢＤよりも小さい構成と比較して、固定刃９０の内部に毛を効率よく導くことができる。

　（２９）電気かみそり１の可動刃１００では、頂部１０１の全体が刃中間部９４Ａに対応して配置される（図１４（ａ）参照）。この構成によれば、可動刃１００により刃中間部９４Ａが支持されるため、固定刃９０が変形しにくくなる。

　（３０）刃中間部９４Ａの厚さは刃端部９４Ｂの厚さよりも小さい（図１４（ｂ）参照）。この構成によれば、刃中間部９４Ａにおいて可動刃１００が毛の根元により近い箇所に位置する。このため、毛を深く刈ることができる。

　（３１）電気かみそり１の全ての刃部９４は、中立位置において可動刃１００の刃部１０４と重なり合う（図１４（ａ）参照）。この構成によれば、全ての固定刃９０の刃部９４が可動刃１００により支持されるため、固定刃９０が変形しにくくなる。

　（３２）電気かみそり１の刃部９４は、傾斜部９４Ｃおよび直線部９４Ｄを有する（図７（ｄ）参照）。傾斜部９４Ｃの刃幅は、横方向ＷＢの外側に向かうにつれて次第に小さくなる。直線部９４Ｄの刃幅は、横方向ＷＢにおいて一定の大きさを有する。この構成によれば、刃部９４の刃幅が段階的に小さくなる構成と比較して、刃部９４が肌に引っ掛かかりにくい。

　（３３）電気かみそり１は、横方向ＷＢに固定刃９０と隣り合う位置において固定部保持部７０に形成された２つの突出部７１Ｂ（指当構造）を有する（図１５（ａ）参照）。この構成によれば、縦方向ＷＡに固定刃９０と隣り合う位置に突出部７１Ｂが設けられる場合と比べて、突出部７１Ｂに指を当てて刃ブロック６０を本体１０から取り外し易い。また、この構成では、指が固定刃９０に接触するおそれをユーザーが抱くことを低減できる。すなわち、ユーザーが安心して刃ブロック６０を本体から取り外すことができる。

　（３４）突出部７１Ｂは、固定刃９０とは反対側の端部に平面部７１Ｃを有する（図１５（ａ）参照）。この構成によれば、ユーザーが突出部７１Ｂを安定してつまみやすい。

　（３５）電気かみそり１は、刃ブロック６０をヘッド部（装置本体１０）に対して着脱する際に使用者が指をかけるための指当構造を有する。好適には、指当構造は、固定刃保持部７０に形成された２つの突出部７１Ｂと、２つの突出部７１Ｂに対応する位置において装置本体１０に形成された凹部５１Ｙ，５２Ｙとを含む（図１５（ａ）（ｂ）参照）。この構成によれば、突出部７１Ｂの突出量が相対的に大きくなる。すなわち、ユーザーが突出部７１Ｂに指をかけやすくなる。また、突出部７１Ｂの突出量を大きくする場合と比較して、突出部７１Ｂが肌に当たることにより剃るときの邪魔になることを抑制することができる。

　（３６）電気かみそり１は、固定刃９０を挟んで対向する２つの突出部７１Ｂを有する。この構成によれば、ユーザーは各突出部７１Ｂを摘んで刃ブロック６０を簡便に取り外すことができる。

　（３７）突出部７１Ｂは、固定刃９０の引方ＷＡ２側の端部と隣り合う部分に形成される（図１５（ｂ）参照）。この構成によれば、突出部７１Ｂが押方ＷＡ１側の端部と隣り合う部分に形成される場合と比較して、突出部７１Ｂが肌に当たることにより毛を剃るときの邪魔になることを抑制することができる。

　（３８）電気かみそり１は、刃ブロック６０をヘッド部５０に対して正規の方向でのみ取り付け可能な規制構造として、リブ５１Ｌ（図５参照）および溝７５Ｂ（図８（ｄ）参照）を有する。この構成によれば、刃ブロック６０をヘッド部５０に組み付けるとき突出部７１Ｂが押方ＷＡ１側の端部に配置されない。このため、突出部７１Ｂが肌に当たることにより毛を剃るときの邪魔になることを抑制することができる。また、リブ５１Ｌが溝７５Ｂに嵌め込まれるため、刃ブロック６０がヘッド部５０から外れにくい。また、刃ブロック６０がヘッド部５０に対してしっかり取り付けられたかを確認しやすい。

　（３９）固定刃９０は、平面視における全周が固定刃保持部７０の枠体７１に嵌め込まれる（図１４（ａ）参照）。この構成によれば、固定刃９０の全周が固定刃保持部７０により保持されるため、刃ブロック６０の強度を向上できる。また、本体１０から取り外した刃ブロック６０の固定刃９０の露出面が少なくなるため、ユーザーが安心して刃ブロック６０を取り扱える。

　（４０）固定刃９０によって刈られ固定刃保持部７０の内部に導入された毛は、可動刃１００の往復直線運動にともなって、固定刃保持部７０の縦方向ＷＡの両端部、即ち、２つの壁部７４に寄せられる。電気かみそり１は、固定刃保持部７０の２つの壁部７４を縦方向ＷＡに貫通する第１排出孔７６を有する（図８（ｃ）（ｄ）参照）。この構成によれば、固定刃保持部７０の縦方向ＷＡの両端部に寄せられる毛を、排出孔７６を通じて効率的に固定刃保持部７０の外部に排出できる。このため、毛の排出効率が向上する。

　（４１）固定刃側壁９２は、可動刃側壁１０２と隙間を介して対向する（図１４（ｂ）参照）。この構成によれば、固定刃９０の内部に導入された毛を、固定刃側壁９２と可動刃側壁１０２との間の隙間に移動させることができる。このため、固定刃９０と可動刃１００との間にたまった毛が往復直線運動を妨げることを抑制することができる。

　（４２）可動刃保持部８０は、固定刃側壁９２と微小の隙間を介して対向する移動規制部８７を有する（図１４（ｂ）参照）。この構成によれば、固定刃側壁９２に対する可動刃１００の横方向ＷＢの移動量は、移動規制部８７と固定刃側壁９２との間の隙間の大きさに制限される。すなわち、可動刃１００が固定刃９０に対して横方向ＷＢに移動することを抑制できる。これにより、可動刃１００が刃端部９４Ｂおよび厚肉部９１Ｃと接触すること、および可動刃１００が刃端部９４Ｂおよび厚肉部９１Ｃの裏方ＷＣ２側に入り込むことが抑制される。また、移動規制部８７において固定刃側壁９２と対向する部分の面積は小さい。このため、可動刃１００が移動規制部８７に接触した状態で固定刃９０に対して縦方向ＷＡに移動するときの接触抵抗を小さくすることができる。

　（４３）各壁部７４は、固定刃９０と接触して固定刃９０を固定する２つの固定刃固定部７４Ａと、可動刃１００の往復直線運動にともない２つのばね６１がそれぞれ進入可能な２つのばね移動空間７８とを有する（図１９（ａ）参照）。ここで、縦方向ＷＡの押方ＷＡ１側に位置する要素を「第１」要素と呼び、縦方向ＷＡの引方ＷＡ２側に位置する要素を「第２」要素と呼ぶとすると、第１ばね移動空間７８は、第１ばね６１が縦方向ＷＡにおいて第１固定刃固定部７４Ａよりも外側に進入可能な大きさを有する（図１９（ｂ）参照）。同様に、第２ばね移動空間７８は、第２ばね６１が縦方向ＷＡにおいて第２固定刃固定部７４Ａよりも外側に進入可能な大きさを有する（図１９（ｃ）参照）。この構成によれば、固定刃保持部７０の縦方向ＷＡの大きさを小さくすることができる。

　（４４）可動刃保持部８０の足部８４の下端部分は、固定刃保持部７０のばね固定部７５Ａの基端よりも表方ＷＣ１側の位置においてばね移動空間７８の内部に侵入する（図１９（ａ）～（ｃ）参照）。この構成によれば、刃ブロック６０の奥行方向ＷＣの大きさを小さくすることができる。

　（４５）固定刃固定部７４Ａは、固定刃９０が取り付けられた状態で溶融される（図１１（ｂ）参照）。この構成によれば、固定刃固定部７４Ａおよび固定刃９０を強固に取り付けることができる。

　（４６）可動刃固定部８５は、可動刃１００が取り付けられた状態で溶融される（図１２（ｂ）参照）。この構成によれば、可動刃保持部８０および可動刃１００を強固に取り付けることができる。

　（４７）固定刃保持部７０は、各固定刃固定部７４Ａと隣り合う部分において固定刃９０の各フック引掛部９７に引っ掛けられる各フック７４Ｂを有する（図１１（ａ）参照）。この構成によれば、固定刃９０と固定刃保持部７０との接続が強くなる。また、各フック７４Ｂを固定刃固定部７４Ａと隣り合う部分に形成しているため、フック７４Ｂを固定刃固定部７４Ａから離れた部分に形成する場合と比較して、フック７４Ｂを形成するスペースを小さくすることができる。これにより、固定刃保持部７０および固定刃９０の大きさを小さくすることができる。また、刃ブロック６０の組み付け手順（Ａ４）において、固定刃保持部７０に対する固定刃９０の位置がずれることを抑制できる。

　（４８）可動刃保持部８０は、可動刃固定部８５と隣り合う部分においてフック８６を有する（図１２（ａ）参照）。可動刃１００はフック８６と対応する部分にフック８６に引っ掛かるフック引掛部１０７を有する。この構成によれば、可動刃１００と可動刃保持部８０との接続が強くなる。また、フック８６を可動刃固定部８５と隣り合う部分に形成しているため、フック８６を可動刃固定部８５から離れた部分に形成する場合と比較して、フック８６を形成するスペースを小さくすることができる。これにより、可動刃保持部８０および可動刃１００の大きさを小さくすることができる。また、刃ブロック６０の組み付け手順（Ａ１）において、可動刃保持部８０に対する可動刃１００の位置がずれることを抑制できる。

　（４９）コーム７２Ａを有しない一般的な刃ブロックを使用した場合、図２７（ａ）に示すように、肌面Ｓに沿った髭Ｈに向かって固定刃９０を肌面Ｓにあてがって矢印方向に移動させるとき、図２７（ｂ）に示すように、髭Ｈが起こされないことがある。この場合、図２７（ｃ）に示すように、髭Ｈが固定刃９０の平坦面と肌面Ｓとの間に潜り込んでしまうおそれがある。これに対して、電気かみそり１は、固定刃９０の横方向ＷＢの両端部において縦方向ＷＡに沿う複数のコーム７２Ａを有する。この構成によれば、各コーム７２Ａが肌面Ｓに沿った髭Ｈを各スリット９３に誘導するため、毛をスリット９３に効率よく誘導することができる（図２６（ａ）～（ｃ）参照）。また、肌面Ｓに沿った髭Ｈを容易に剃ることができる。

　（５０）コーム７２Ａの曲面部７２Ｂ（図１４（ｃ）参照）の径が小さいほど、コーム７２Ａの奥行方向ＷＣに沿った部分が長くなる。このため、肌面Ｓに沿った髭Ｈは、曲面部７２Ｂの径が小さいほどコーム７２Ａの奥行方向ＷＣに沿った部分に接触しやすくなる。肌面Ｓに沿った髭Ｈは、固定刃９０の円弧部９２Ａに接触するときよりも、コーム７２Ａの奥行方向ＷＣに沿った部分に接触するときの方が起こされやすい。コーム７２Ａの曲面部７２Ｂの径は、固定刃９０の円弧部９２Ａの径よりも充分に小さい。この構成によれば、コーム７２Ａは、肌面Ｓに沿った髭Ｈを起こし易くなる。

　（５１）固定刃保持部７０の誘導部７２は、固定刃９０に隣接して縦方向ＷＡに配置される複数のコーム７２Ａ（単位誘導部）を有する（図１４（ａ）参照）。この構成によれば、電気かみそり１は、毛を全てのスリット９３に効率よく誘導することができる。より好適には、複数のコーム７２Ａは、複数の刃部９４に対応して、各刃部９４の横方向ＷＢの両端部に設けられる。この構成では、一部の刃部９４にのみ対応してコーム７２Ａを有する場合と比較して、髭を効率よく起こすことができる。

　（５２）コーム７２Ａの先端部７２Ｃは、刃端部９４Ｂの裏方ＷＣ２側の面よりも裏方ＷＣ２側に位置する（図１４（ｃ）参照）。この構成によれば、コーム７２Ａの突出量が小さいため、先端部７２Ｃが肌に食い込む量を小さくすることができる。これにより、ユーザーがコーム７２Ａの接触により感じる違和感を低減できる。

　（５３）誘導部７２の基端部としての枠体７１は、奥行方向ＷＣにおいて裏方ＷＣ２側に向かうにつれて固定刃９０からの突出量が大きくなる（図１３参照）。この構成によれば、固定刃９０を肌に対して横方向ＷＢに移動させるとき、肌は枠体７１と接触した後にコーム７２Ａおよび固定刃９０に接触するため、ユーザーが感じる違和感を低減できる。

　（５４）誘導部７２は、枠体７１の一部として形成される（図１３参照）。この構成によれば、誘導部７２および枠体７１を別体にする場合と比較して固定刃保持部７０の強度を向上できる。

　（５５）固定刃９０は第１位置決め部９８を有し、固定刃保持部７０は固定刃９０に対する位置関係を規定する第２位置決め部７４Ｃを有する（図１１（ａ）参照）。第１位置決め部９８は、固定刃９０の幅方向ＷＡの中央位置に設けられている。第２位置決め部７４Ｃは、誘導部７２（即ち、固定刃保持部７０）の縦方向ＷＡの中央位置に設けられている。この構成によれば、誘導部７２は、誘導部７２の縦方向ＷＡの中央において固定刃９０に対して位置決めされる。これにより、誘導部７２の縦方向ＷＡの端部において誘導部７２が固定刃９０に対して位置決めされる場合と比較して、誘導部７２のコーム７２Ａと固定刃９０の刃部９４とがずれにくい。

　（５６）ヘッドリンク５３の刃接続部分５３Ｂが、可動刃１００の引方ＷＡ２側の端部と接続されている場合には、可動刃１００が引方ＷＡ２に偏りやすくなる。このため、可動刃１００の往復直線運動および切れ味が不安定になる。また、ヘッドリンク５３の刃接続部分５３Ｂが、可動刃１００の押方ＷＡ１側の端部と接続されている場合には、可動刃１００が固定刃９０に対して過度に押し付けられやすい。このため、この場合にも、可動刃１００の往復直線運動が不安定になる。電気かみそり１では、ヘッドリンク５３の刃接続部分５３Ｂは、可動刃１００の中央の連結部８２と接続されている（図１６（ａ）（ｂ）参照）。この構成によれば、刃接続部分５３Ｂが可動刃１００の端部と接続される構成と比較して、可動刃１００の往復直線運動が安定する。また、可動刃１００が引方ＷＡ２側に偏ることを抑制できるため、切れ味が安定する。

　（５７）刃接続部分５３Ｂの表方ＷＣ１側の端面は、連結部８２と隙間を介して対向する（図１６（ｂ）参照）。この構成によれば、刃接続部分５３Ｂが可動刃１００を表方ＷＣ１側に過度に押し付けることが抑制される。

　（５８）電気かみそり１は、電動モーター２１の駆動力を可動刃１００に伝達する伝達部（ヘッドリンク５３および中継部材５４）を含む（図１６（ａ）（ｂ）参照）。伝達部は、軸方向ＺＡに延びる形状で形成された第１伝達部（第１部分５３Ｘ、第３部分５３Ｚ、および中継部材５４）と、奥行方向ＷＣに延びる形状で形成された第２伝達部（第２部分５３Ｙ）とを含む。第１伝達部は、電動モーター２１からの駆動力を受け取る入力側端部としての中継部材５４を含む。本例では、中継部材５４は、変換機構３０を介して電動モーター２１に接続されている（図２（ｂ）参照）。第２伝達部（第２部分５３Ｙ）は、可動刃１００の連結部８２に接続される出力側端部としての刃接続部分５３Ｂを含む。この構成によれば、伝達部（第１及び第２伝達部）の移動方向と略直交方向、即ち、奥行方向ＷＣにおいて、刃接続部分５３Ｂが可動刃１００の連結部８２と接続される。従って、刃接続部分５３Ｂと連結部８２との連結が外れにくい。

　（５９）２つのばね６１は、第２部分５３Ｙを挟んで対向する位置に設けられている（図１６（ａ）参照）。この構成によれば、可動刃１００が最大押方位置にあるときでも最大引方位置にあるときでも、各ばね６１による可動刃１００の押し付け力が安定する。

　（６０）連結部８２は、装置本体１０の軸方向ＺＡにおいて該装置本体１０の中心線Ｃ１上に位置する（図１６（ａ）参照）。この構成によれば、電気かみそり１の本体横方向ＺＢの大きさを小さくすることができる。

　（６１）連結部８２は、電動モーター２１の回転中心線Ｃ２上に位置する（図１６（ａ）参照）。この構成によれば、電動モーター２１と可動刃１００との距離を小さくすることができるため、駆動効率を向上できる。

　（６２）刃ブロック６０は、ヘッド部５０から取り外すことができる（図２０（ａ）参照）。この構成によれば、ヘッド部５０から刃ブロック６０を取り外した状態で刃ブロック６０およびヘッド部５０を洗浄することができる。このため、固定刃９０および可動刃１００と、ヘッド部５０の清掃が容易になる。

　（６３）図３１（ａ）に示される一般的な電気かみそり５００では、薄肉板状の可動刃５４０および固定刃（図示略）が刃ケース５５０から露出されている。この構成では、可動刃５４０の往復直線運動の移動幅が比較的小さくても体毛を適切に切断することができる。

　一方、ユーザーへの肌当たりをよりソフトにするため、固定刃としての外刃と、この外刃の内側に設けられた、可動刃としての内刃とを有する電気かみそり（以下、「内蔵型かみそり」）が知られている。

　内蔵型かみそりの一形態では、薄肉板状の金属片からなる固定刃に多数の導入孔が形成されている。この内蔵型かみそりでは、導入孔に導入された体毛を短く切断するために固定刃を薄くする必要がある。しかし、固定刃を薄くした場合、固定刃に必要とされる剛性が維持されないおそれがある。

　そこで、固定刃の剛性を確保するために金属片の厚みを厚くする対策が考えられる。しかし、この対策を採用した場合、体毛を剃るときに導入孔に導入される体毛の量が減少するという別の問題が生じる。この問題を解決する方法として、複数の導入孔に代えて複数のスリットを金属片（固定刃）に形成することが考えられる。

　複数のスリットを有する固定刃では、体毛を剃るときに導入される体毛の量を増加させることができる。しかしながら、スリットの短手方向の幅が導入孔の径よりも大きくなるため、固定刃に対する可動刃の往復直線運動の移動幅を大きくすることが求められる。

　この要求に対応するために、スリット刃を有する上記内蔵型かみそりの変換機構として、図３１（ｂ）に示されるように、フェースギヤ５３１を有する変換機構５３０を用いることが考えられる。しかし、この変換機構５３０では、フェースギヤ５３１によって駆動される偏心カム５３２の往復直線運動の移動幅を大きくするにはフェースギヤ５３１の直径を大きくする必要がある。このため、フェースギヤ５３１を有する変換機構５３０では、可動刃の往復直線運動の移動幅を大きくすると、フェースギヤ５３１の大型化にともない本体が太くなる。

　これに対して、本実施形態の電気かみそり１では、電動モーター２１の回転運動を可動刃１００の往復直線運動に変換する変換機構３０が、リンク機構により構成されている（図３参照）。この構成によれば、フェースギヤ５３１を有する変換機構５３０と比較して、変換機構３０の本体横方向ＺＢの寸法を小さくしても、可動刃１００に要求される往復直線運動の移動幅を確保することが可能になる。このため、装置本体１０を細くすることができる。従って、リンク機構からなる変換機構３０は、可動刃１００の往復直線運動の移動幅を大きくし、かつケース１０Ａを細くすることに貢献する。

　（６４）変換機構３０において、第２アーム３１Ｂは、回転軸３１Ｃを支点として第１アーム３１Ａとは異なる方向に延びる（図３参照）。この構成によれば、第１アーム３１Ａおよび第２アーム３１Ｂが回転軸３１Ｃを支点として同方向に延びる形状、すなわち第１リンク３１が直線状に形成される構成と比較して、電気かみそり１の軸方向ＺＡにおいて第１アーム３１Ａの揺動にともなう第２アーム３１Ｂの揺動幅が大きくなる。このため、可動刃１００の往復直線運動の移動幅が大きくなる。

　（６５）偏心軸２４の中心線は、電動モーター２１の出力軸２２の中心線と平行する。更に、偏心軸２４の中心線は、電源スイッチ１８の操作面１８Ｃと平行する（図３参照）。この構成によれば、偏心軸２４の軸方向の長さが操作面１８Ｃの配置により制約されることがない。このため、偏心軸２４の形状についての自由度が高くなる。

　（６６）第１リンク３１では、図３に示されるように、入力部分３１Ｄを含む第１アーム３１Ａの長さである第１距離Ｄ１が、第２アーム３１Ｂの長さである第２距離Ｄ２より長い。この構成によれば、第２距離Ｄ２が第１距離Ｄ１以上の構成と比較して、第１リンク３１の往復直線運動により第２リンク３２を移動させる力が大きくなる。このため、可動刃１００を移動させる力が大きくなる。

　（６７）ヘッド部５０は、解除ボタン５５を有する（図１参照）。この構成によれば、ヘッド部５０が刃ブロック６０に取り付けられた状態で解除ボタン５５が上方ＺＡ１に押し上げられると、刃ブロック６０がヘッド部５０にロックされる。このため。ヘッド部５０が刃ブロック６０から外れることが防止される。

　（６８）電気かみそり１は、２次電池１７から電動モーター２１への電力の供給を遮断する電流ヒューズ４６を有する（図３参照）。この構成によれば、電動モーター２１が短絡したとき、電流ヒューズ４６の動作により２次電池１７から電動モーター２１への電流の供給が遮断される。このため、電動モーター２１に過電流が流れることが抑制される。

　本発明は、上記実施形態とは別の実施形態を含む。以下、本発明の別の実施形態としての上記実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、互いに組み合わせることもできる。

　・実施形態の防塵ゴム１６は、上方ＺＡ１に突出する中央部１６Ａ（「先端側凸部」）を有する。一方、変形例の防塵ゴム１６は、平坦な中央部１６Ａを有する。

　・実施形態の防塵ゴム１６は、上方ＺＡ１に突出する中央部１６Ａ（「先端側凸部」）を有する。一方、変形例の防塵ゴム１６は、下方ＺＡ２に突出する中央部１６Ａを有する。この場合、下方ＺＡ２に突出する中央部１６Ａは、区画部材の「基端側凸部」として設けられる。

　・実施形態の防塵ゴム１６は、上方ＺＡ１に突出する中央部１６Ａ（「先端側凸部」）を有する。一方、変形例の防塵ゴム１６は、上方ＺＡ１に突出する中央部１６Ａ（「先端側凸部」）と、下方ＺＡ２に突出する外周部１６Ｂ（「基端側凸部」）とを有する。この構成では、防塵ゴム１６にかかる負荷をより低減することができる。また、別の変形例の防塵ゴム１６は、下方ＺＡ２に突出する中央部１６Ａ（「基端側凸部」）と、上方ＺＡ１に突出する外周部１６Ｂ（「先端側凸部」）とを有する。

　・実施形態の防塵ゴム１６は、中央部１６Ａの内側に貫通孔１６Ｐを有する。一方、変形例の防塵ゴム１６は、外周部１６Ｂに貫通孔１６Ｐを有する。

　・実施形態の防塵ゴム１６は、第２ケース１２に取り付けられる。一方、変形例の防塵ゴム１６は、ヘッドケース５０Ａに取り付けられる。

　・上記実施形態の防塵ゴム１６は、伝達部を構成する第３リンク３３に取り付けられる。一方、変形例の防塵ゴム１６は、変換部を構成する回転部材２３に取り付けられる。

　・上記実施形態の装置本体１０は、区画部材としてゴム材料により形成される防塵ゴム１６を有する。一方、変形例の装置本体１０は、可撓性を有する樹脂材料、または繊維材料により形成される区画部材を有する。この場合、区画部材は、その一部が撓みにより上方ＺＡ１側または下方ＺＡ２側に突出する。

　・実施形態の防塵ゴム１６は、第２ケース１２の内面の全周に接触する。一方、変形例の防塵ゴム１６は、第３リンク３３の内面の一部に接触する。この場合も、防塵ゴム１６が配置される部分は、基端側空間ＲＢに毛屑等が入り込みにくくすることができる。

　・実施形態の第２ケース１２は、防塵ゴム１６を嵌め込むための溝部１２Ａを有する。一方、変形例の第２ケース１２は、溝部１２Ａを省略する。この場合、防塵ゴム１６の縁部１６Ｃと第２ケース１２の内面との摩擦により、防塵ゴム１６が第２ケース１２の内面からずれることが抑制される。

　・実施形態の裏方支持部７３Ａでは、薄肉対向部７３Ｃが厚肉対向部７３Ｂよりも裏方ＷＣ２側に凹む。一方、変形例の裏方支持部７３Ａでは、薄肉対向部７３Ｃおよび厚肉対向部７３Ｂが面一に形成されている。

　・実施形態の裏方支持部７３Ａは、薄肉対向部７３Ｃを有する。一方、変形例の裏方支持部７３Ａは、薄肉対向部７３Ｃを省略している。

　・実施形態の裏方支持部７３Ａでは、薄肉対向部７３Ｃが厚肉対向部７３Ｂよりも裏方ＷＣ２側に凹む。一方、変形例の裏方支持部７３Ａでは、薄肉対向部７３Ｃが厚肉対向部７３Ｂよりも表方ＷＣ１側に突出する。この場合、薄肉対向部７３Ｃは、薄肉部９１Ｂと接触してていもよいし接触していなくてもよい。

　・実施形態の裏方支持部７３Ａは、それぞれ２つの厚肉対向部７３Ｂを有する。一方、変形例の裏方支持部７３Ａは、２つの厚肉対向部７３Ｂのうちの一方を省略している。

　・実施形態の固定刃保持部７０は、縦方向ＷＡの両端部に裏方支持部７３Ａをそれぞれ有する。一方、変形例の固定刃保持部７０は、２つの裏方支持部７３Ａのうちの一方を省略している。

　・実施形態の固定刃９０では、横方向ＷＢの両端部の厚肉部９１Ｃの間に薄肉部９１Ｂが形成される。一方、変形例の固定刃９０では、横方向ＷＢの両端部に薄肉部９１Ｂが形成され、２つの薄肉部９１Ｂの間に厚肉部９１Ｃが形成される。なお、この場合、裏方支持部７３Ａにおいては、横方向ＷＢの両端部に薄肉対向部７３Ｃが形成され、２つの薄肉対向部７３Ｃの間に厚肉対向部７３Ｂが形成される。

　・実施形態の変換部は、回転部材２３、偏心軸２４、ローラー２５、第１リンク３１、および第２リンク３２を含むリンク機構により構成される。一方、変形例の変換部はフェースギヤを有するギヤ機構により構成される。

　・実施形態の固定刃９０では、端部スリット幅ＳＤが中間スリット幅ＳＡよりも大きい。また、端部刃幅ＢＤが中間刃幅ＢＡよりも小さい。一方、図２８に示されるように、変形例の固定刃９０では、スリット幅および刃幅が一定である。

　・実施形態の固定刃９０は、裏方ＷＣ２側が開放される固定部９６を有する。一方、図２８に示されるように、変形例の固定刃９０は、開放部分を有しない円形の固定部９６を有する。この場合、図２８に示されるように、固定刃保持部７０は、固定部９６の形状と対応した固定刃固定部７４Ａを有する。

　・実施形態の可動刃１００は、裏方ＷＣ２側が開放される固定部１０６を有する。一方、図２８に示されるように、変形例の可動刃１００は、開放部分を有しない固定部１０６を有する。この場合、図２８に示されるように、可動刃保持部８０は、固定部１０６の形状と対応した可動刃固定部８５を有する。

　・実施形態の可動刃１００は、スリット１０３が横方向ＷＢに対して傾斜する。一方、図２８に示されるように、変形例の可動刃１００は、スリット１０３が横方向ＷＢに平行である。

　・実施形態の固定刃保持部７０は、固定刃９０の全周に対応する枠体７１を有する。一方、図２８に示されるように、変形例の固定刃保持部７０では、枠体７１の横方向ＷＢの両端部は開放されている。

　・実施形態の固定刃固定部７４Ａは、該固定部７４Ａに固定刃９０が取り付けられた状態で溶融される。一方、変形例の固定刃固定部７４Ａは、溶融されない。

　・実施形態の可動刃固定部８５は、該固定部６５に可動刃１００が取り付けられた状態で溶融される。一方、変形例の可動刃固定部８５は、溶融されない。

　・実施形態の剃面９０Ａは、横方向ＷＢに平行である。一方、図２９に示されるように、変形例の剃面９０Ａは、傾斜部９４Ｃを含む面取り形状を有する。この傾斜部９４Ｃの表方ＷＣ１側の面は、横方向ＷＢに対して傾斜している。また、図３０に示されるように、固定刃９０の剃面９０Ａ全体を緩やかな曲面とすることもできる。

　図２９および図３０に示される変形例では、剃面９０Ａにおいてスリット９３の端縁の肌面への食い込みを和らげることができる。このため、肌面への刺激を低減しながら、髭を円滑に剃ることができる。なお、肌への押し当てを考慮すると、肌との接触面積が減少することはない。むしろ、固定刃９０の剃面９０Ａの面積が増大するため、剃り効率は向上する。

　・実施形態の固定刃９０は、横方向ＷＢに沿って延びるスリット９３を有する。一方、変形例の固定刃９０は、横方向ＷＢに対して傾斜して延びるスリットを有する。

　・実施形態の固定刃９０は、平坦な剃面９０Ａを有する。一方、変形例の固定刃９０は、湾曲した剃面９０Ａを有する。なお、湾曲した剃面９０Ａにおいても、肌への接触面積を広くすることが好ましい。

　・実施形態の固定刃９０では、頂部９１に対して固定刃側壁９２が垂直に接続される。一方、変形例の固定刃９０では、頂部９１に対して固定刃側壁９２が傾斜して接続される。

　・実施形態の固定刃９０は、直線状の固定刃側壁９２および頂部９１を有する。一方、変形例の固定刃９０は、湾曲した固定刃側壁および頂部により形成される。さらなる変形例の固定刃９０は、複数の屈曲面を有する。いずれにしても、固定刃９０に必要な強度が確保できる範囲で適宜変更することができる。

　・実施形態の固定刃９０は、頂部９１および２つの固定刃側壁９２により形成されるＵ字形状を有する。一方、変形例の固定刃９０は、一方の固定刃側壁９２を省略している。また、さらなる変形例の固定刃９０は、両方の固定刃側壁９２を省略している。いずれにしても、各桟部（支持桟部９１Ａ、刃部９４）の両端部が固定刃保持部７０により支持されていれば、固定刃として必要な強度が確保できる。

　・実施形態の固定刃９０は、刃中間部９４Ａの全体が直線形状を有する。一方、変形例の固定刃９０は、刃中間部９４Ａの一部が直線形状を有する。

　・実施形態の固定刃９０では、刃中間部９４Ａの厚さが刃端部９４Ｂの厚さよりも小さい。一方、変形例の固定刃９０では、刃中間部９４Ａの厚さが刃端部９４Ｂの厚さよりも大きい、または等しい。

　・実施形態の固定刃９０では、端部刃幅ＢＤが端部スリット幅ＳＤよりも小さい。一方、変形例の固定刃９０では、端部刃幅ＢＤが端部スリット幅ＳＤよりも大きい、または端部刃幅ＢＤと端部スリット幅ＳＤとが等しい。

　・実施形態の刃端部９４Ｂは、傾斜部９４Ｃおよび直線部９４Ｄを有する（図７（ｄ）参照）。一方、変形例の刃端部９４Ｂは、傾斜部９４Ｃおよび直線部９４Ｄのうちの一方を省略する。

　・実施形態の刃端部９４Ｂは、直線的に傾斜する傾斜部９４Ｃを有する。一方、変形例の傾斜部９４Ｃは、湾曲する。

　・実施形態の刃ブロック６０では、ばね６１がコイルばねである。一方、変形例のばね６１は、板ばねである。

　・実施形態の電気かみそり１では、刃ブロック６０をヘッド部５０に正規の方向で取り付けるための規制構造として、刃ブロック６０に溝７５Ｂが設けられ、ヘッド部５０にリブ５１Ｌが設けられている。一方、変形例の規制構造では、刃ブロック６０にリブが設けられ、ヘッド部５０に溝が設けられる。

　・実施形態の電気かみそり１では、刃ブロック６０をヘッド部５０に正規の方向で取り付けるための規制構造として、刃ブロック６０に溝７５Ｂが設けられ、ヘッド部５０にリブ５１Ｌが設けられている。一方、変形例の刃ブロック６０およびヘッド部５０では、規制構造が省略されている。この場合、刃ブロック６０は、正規の方向に対して１８０度回転した状態でヘッド部５０に取り付けることもできる。

　・実施形態の枠体７１は、刃ブロック６０の平面視において固定刃９０の全周を覆う。一方、変形例の枠体７１は、刃ブロック６０の平面視において固定刃９０の一部のみを覆う。

　・実施形態の固定刃保持部７０は、成形品として一体に形成される。一方、変形例の固定刃保持部７０では、枠体および固定部分が別体に形成される。

　・実施形態の可動刃１００では、頂部１０１の全体が固定刃９０の刃中間部９４Ａと重なり合う。一方、変形例の可動刃１００では、頂部１０１の一部が固定刃９０の刃中間部９４Ａと重なり合い、頂部１０１の他の一部が刃端部９４Ｂと重なり合う。

　・実施形態の可動刃１００では、刃相対位置が中立位置のとき固定刃９０の全ての刃部９４に可動刃１００の刃部１０４の少なくとも一部が重なり合う。一方、変形例の可動刃１００では、刃相対位置が中立位置のとき固定刃９０の一部の刃部９４に可動刃１００の刃部１０４の少なくとも一部が重なり合う。

　・実施形態の固定刃保持部７０は、各固定刃固定部７４Ａと隣り合う部分にそれぞれフック７４Ｂを有する。一方、変形例の固定刃保持部７０は、４つのフック７４Ｂのうちの少なくとも１つのフック７４Ｂを省略している。

　・実施形態の固定刃保持部７０は、誘導部７２を有する。一方、変形例の固定刃保持部７０は、誘導部７２を省略している。

　・実施形態の誘導部７２は、固定刃保持部７０と一体に形成される。一方、変形例の誘導部は、固定刃保持部７０と別体に形成される。

　・実施形態の誘導部７２のコーム７２Ａは、固定刃９０の全ての刃部９４に対応する。一方、変形例の誘導部７２は、複数の刃部９４のうちの一部に対応する。例えばスリット９３の５ピッチ毎に１つのコーム７２Ａが設けられる。つまり、いくつかの刃部９４に対応するコーム７２Ａが間引かれる。なお、この変形例においては、肌への刺激を比較的少なくすることができる。

　・実施形態の誘導部７２では、先端部７２Ｃが刃端部９４Ｂの裏方ＷＣ２側の面よりも裏方ＷＣ２側に位置する（図１４Ｃ参照）。一方、変形例の誘導部７２では、先端部７２Ｃが刃端部９４Ｂの裏方ＷＣ２側の面よりも裏方ＷＣ２側に位置する。なお、先端部７２Ｃが裏方ＷＣ２側に位置するほど、肌への刺激を小さくすることができる。また、先端部７２Ｃが表方ＷＣ１側に位置するほど、髭Ｈを起こす効率を向上させることができる。

　・実施形態の誘導部７２では、コーム７２Ａの曲面部７２Ｂの径が円弧部９２Ａの径よりも小さい（図１４Ｃ参照）。一方、変形例の誘導部７２では、コーム７２Ａの曲面部７２Ｂの径が円弧部９２Ａの径よりも大きい。なお、コーム７２Ａの曲面部７２Ｂの径を小さくするほど、髭を起こす効率を向上できる。また、コーム７２Ａの曲面部７２Ｂの径を大きくするほど、肌への刺激を小さくすることができる。

　・実施形態の誘導部７２では、先端部７２Ｃの表方ＷＣ１側の面が横方向ＷＢと平行な面として形成される（図１４Ｃ参照）。一方、変形例の誘導部７２では、先端部７２Ｃの表方ＷＣ１側の面が固定刃９０から離れるにつれて低く傾斜する。この場合、この先端部７２Ｃの面を曲面または円弧面とすることもできる。この場合、肌への接触がより滑らかになる。

　・実施形態の固定刃保持部７０は、固定刃保持部７０の縦方向ＷＡの中央に第２位置決め部７４Ｃを有する。一方、変形例の固定刃保持部７０は、固定刃保持部７０の縦方向ＷＡの端部に第２位置決め部を有する。この場合、固定刃９０の第１位置決め部９８を固定刃保持部７０の第２位置決め部に対応した位置に変更する。

　・実施形態の固定刃保持部７０は、固定刃保持部７０の縦方向ＷＡの中央に第２位置決め部７４Ｃを有する。一方、変形例の固定刃保持部７０は、固定刃保持部７０の縦方向ＷＡの押方ＷＡ１側の端部と中央との間、または引方ＷＡ２側の端部と中央との間に第２位置決め部を有する。この場合、固定刃９０の第１位置決め部９８を固定刃保持部７０の第２位置決め部に対応した位置に変更する。

　・実施形態の固定刃保持部７０は、２つの突出部７１Ｂを有する。一方、変形例の固定刃保持部７０は、２つの突出部７１Ｂのうちの一方を省略する。

　・実施形態の固定刃保持部７０は、指当構造として、２つの突出部７１Ｂと凹部５１Ｙ，５２Ｙとを有する。一方、変形例の固定刃保持部７０は、指当構造として、凹部５１Ｙ，５２Ｙのみを有する。

　・実施形態の２つの突出部７１Ｂおよび凹部５１Ｙ，５２Ｙは、固定刃保持部７０の引方ＷＡ２側の端部に位置する。一方、変形例の２つの突出部７１Ｂおよび凹部５１Ｙ，５２Ｙは、固定刃保持部７０の押方ＷＡ１側の端部に位置する。

　・実施形態の２つの突出部７１Ｂおよび凹部５１Ｙ，５２Ｙは、横方向ＷＢにおいて固定刃９０を挟んで隣り合う部分に形成される。一方、変形例の２つの突出部７１Ｂおよび凹部５１Ｙ，５２Ｙは、縦方向ＷＡにおいて固定刃９０を挟んで隣り合う部分に形成される。

　・実施形態の可動刃保持部８０は、各可動刃固定部８５と隣り合う部分にそれぞれフック８６を有する。一方、変形例の可動刃保持部８０は、２つのフック８６のうちの少なくとも１つを省略している。

　・実施形態の可動刃保持部８０は、２つの可動刃固定部８５と隣り合う部分にそれぞれフック８６を有する。一方、変形例の可動刃保持部８０は、４つの可動刃固定部８５と隣り合う部分にそれぞれフック８６を有する。

　・実施形態では、可動刃保持部８０の縦方向ＷＡの中央に連結部８２が設けられている。一方、変形例では、可動刃保持部８０の縦方向ＷＡの端部に連結部が設けられている。

　・実施形態では、可動刃保持部８０の縦方向ＷＡの中央に連結部８２が設けられている。一方、変形例では、可動刃保持部８０の縦方向ＷＡの中央と押方ＷＡ１側の端部との間、または可動刃保持部８０の縦方向ＷＡの中央と引方ＷＡ２側の端部との間に連結部が設けられている。

　・実施形態の連結部８２は、装置本体１０の中心線Ｃ１上および電動モーター２１の回転中心線Ｃ２上に位置する。一方、変形例の連結部８２は、装置本体１０の中心線Ｃ１および電動モーター２１の回転中心線Ｃ２のうちの少なくとも一方から所定距離を置いたところに位置する。なお、連結部８２が装置本体１０の中心線Ｃ１および電動モーター２１の回転中心線Ｃ２のうちの一方から所定距離を置いたところに位置する場合、装置本体１０の中心線Ｃ１および電動モーター２１の回転中心線Ｃ２は一致しない。

　・実施形態の刃ブロック６０は、２つのばね６１を有する。一方、変形例の刃ブロック６０は、１つ、または３つ以上のばねを有する。

　・実施形態のヘッド部５０は、ヘッドリンク５３および中継部材５４を有する。一方、変形例のヘッド部５０は、中継部材５４を省略している。この場合、ヘッドリンク５３は、第３リンク３３に対して回転可能な状態で第３リンク３３に接続される。

　・実施形態の電気かみそり１では、装置本体１０へのヘッド部５０の取り付けおよび装置本体１０からのヘッド部５０の取り外しが可能である。一方、変形例の電気かみそり１では、ヘッド部５０が装置本体１０と一体化している。

　・実施形態の電気かみそり１は、固定刃９０としてスリット刃を１つのみを有する。一方、変形例の電気かみそり１は、固定刃９０としてスリット刃を複数有する。

　・実施形態の電気かみそり１は、固定刃９０としてスリット刃のみを有する。一方、変形例の電気かみそり１は、固定刃９０としてスリット刃およびネット刃の少なくとも一方を有する。

　・実施形態の変換機構３０は、第１リンク３１、第２リンク３２、および第３リンク３３を有する。一方、変形例の変換機構３０は、第２リンク３２を省略している。この構成では、第１リンク３１の第２アーム３１Ｂが第３リンク３３に対して回転可能な状態で接続される。

　・実施形態の変換機構３０に設けられる第１リンク３１では、第１アーム３１Ａの長さである第１距離Ｄ１が、第２アーム３１Ｂの長さである第２距離Ｄ２より長い。一方、変形例の変換機構３０に設けられる第１リンク３１では、第２距離Ｄ２が第１距離Ｄ１以下に設定される。

　・実施形態の装置本体１０では、偏心軸２４にローラー２５が設けられ、第１リンク３１に入力部分３１Ｄが設けられる。一方、変形例の装置本体１０では、入力部分３１Ｄと同等の機能を有する入力部分が偏心軸２４に設けられ、ローラー２５と同等の機能を有するローラーが第１リンク３１に設けられる。この場合、変形例の入力部分およびローラーは、実施形態のローラー２５および入力部分３１Ｄと同様の関係を有する。

　・実施形態の変換機構３０は、支持軸３４の中心線の方向が本体横方向ＺＢに平行する。一方、変形例の変換機構３０は、支持軸３４の中心線の方向が本体奥行方向ＺＣに平行する。この構成では、電動モーター２１の出力軸２２が回転したとき、第１アーム３１Ａは、回転軸３１Ｃを支点として本体横方向ＺＢにおいて往復直線運動する。

　・実施形態の刃ブロック６０では、可動刃１００は、固定刃９０のスリット９３の長手方向と直交する方向において往復直線運動する。一方、変形例の刃ブロック６０では、固定刃９０のスリット９３の長手方向と可動刃１００の往復直線運動の方向とが、直交とは異なる角度で交差する。例えば、固定刃９０のスリット９３の長手方向が可動刃１００の往復直線運動の方向に対して傾斜する。

　・実施形態の駆動装置２０の偏心軸２４は、回転部材２３に固定されている。一方、変形例の駆動装置２０は、回転部材２３および偏心軸２４に代えて、回転部材２３と偏心軸２４とが一体化された構造の回転部材を有する。この変形例の回転部材は、実施形態の回転部材２３および偏心軸２４と同等の機能を有する。なお、一体化された構造は、同一の材料により単一の部材として形成された構造を示す。

　・実施形態の駆動装置２０の回転部材２３は、出力軸２２に固定されている。一方、変形例の駆動装置２０は、出力軸２２および回転部材２３に代えて、出力軸２２および回転部材２３が一体化された構造の出力軸を有する。この変形例の出力軸は、実施形態の出力軸２２および回転部材２３と同等の機能を有する。なお、一体化された構造は、同一の材料により単一の部材として形成された構造を示す。

　・実施形態の電気かみそり１では、支持軸３４の中心線の方向が電源スイッチ１８の操作面１８Ｃの仮想平面と平行している。一方、変形例の電気かみそり１は、支持軸３４に代えて、操作面１８Ｃの仮想平面と直交する中心線を有する支持軸を有する。この場合は、第１ケース１１の本体横方向ＺＢの側部に電源スイッチ１８が設けられる。この変形例の支持軸は、実施形態の支持軸３４と同等の機能を有する。

　・実施形態の固定刃９０の縦方向ＷＡは、刃ブロック６０の正面視において装置本体１０の軸方向ＺＡと一致する。一方、変形例の固定刃９０の縦方向ＷＡは、刃ブロック６０の正面視において装置本体１０の軸方向ＺＡと直交する。

　・実施形態の電気かみそり１は、変換機構３０にリンク機構を用いている点以外にも種々の構造的特徴を有している。従って、本発明の他の実施形態では、モーター２１（駆動源）の回転を可動刃１００（内刃）の往復運動に変換する変換機構は必ずしもリンク機構に限定されず、他の駆動伝達機構であってもよい。例えば、図３２に示すように、リンク機構に代えてフェースギア機構３００を変換機構として用いてもよい。なお、図３２において、上記実施形態と類似の構成には同一符号を付している。フェースギア機構３００は、モーター２１の出力軸２２の回転を可動刃１００の往復運動に変換するトルク変換機構３１０を含む。トルク変換機構３１０は、モーター２１の出力軸２２に噛合するフェースギア３１２と、フェースギア３１２と一体に回転する出力軸３１４と、出力軸３１４に取着されたアーム３１６とを含む。アーム３１６の先端は可動刃保持部８０に取着されている。そして、モーター２１が回転すると、アーム３１６が縦方向ＷＡに往復動作する。これにより、アーム３１６の先端に取着された可動刃保持部８０、つまり、可動刃保持部８０に保持された可動刃１００が縦方向ＷＡに往復動作する。

　以下、本願の開示内容に基づく特徴的構成を以下に記載する。
［付記１］
　電気かみそりであって、
　外刃と、
　前記外刃の内側に設けられ、該外刃に対して往復動作可能な内刃と、
　前記外刃と前記内刃とを配した細長状の本体と、
　前記本体内に設けられ、前記内刃を前記外刃に対して往復動作させる駆動源と、を備え、
　前記外刃及び前記内刃は、該外刃及び該内刃の長手方向が前記本体の軸方向に対応するように配置され、前記内刃の往復動作方向が前記本体の軸方向に対応することを特徴とする電気かみそり。
［付記２］
　付記１に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃は、
　前記内刃の移動方向と直交する方向に延びる複数のスリットと、
　前記複数のスリット間に位置して両端が支持された桟部と、を含む
ことを特徴とする電気かみそり。
［付記３］
　付記１又は２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃が断面Ｕ字状に形成されたことを特徴とする電気かみそり。
［付記４］
　付記１又は２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の長手方向が前記本体の軸方向に対して傾斜していることを特徴とする電気かみそり。
［付記５］
　付記１又は２に記載の電気かみそりは更に、
　前記本体の先端部に設けられ、前記外刃及び前記内刃が配されるヘッド部を備え、該ヘッド部は、前記本体の径よりも小さな幅を有することを特徴とする電気かみそり。
［付記６］
　付記１又は２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃及び前記内刃が前記本体に対し着脱可能であることを特徴とする電気かみそり。
［付記７］
　付記１又は２に記載の電気かみそりは更に、
　前記外刃の近傍に設けられ、前記外刃に対して髭を案内する櫛状の案内突部を備えることを特徴とする電気かみそり。
［付記８］
　電気かみそりであって、
　筒状のケースと、
　前記ケースに収容される駆動源と、
　前記駆動源の回転を往復直線運動に変換する変換機構と、
　前記変換機構に連動して往復直線運動する可動刃と、を備え、
　前記変換機構が、前記駆動源の回転を前記可動刃の往復直線運動に変換するリンク機構で構成されたことを特徴とする電気かみそり。
［付記９］
　付記８に記載の電気かみそりは更に、
　前記可動刃に対向して設けられ、複数のスリットを有する固定刃を備え、前記スリットの長手方向が前記可動刃の往復直線運動の方向と交差することを特徴とする電気かみそり。
［付記１０］
　付記８に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、
　前記駆動源の出力軸の回転を前記出力軸に直交する方向の往復直線運動に変換する第１リンクと、
　前記第１リンクの往復直線運動を前記可動刃の往復直線運動に変換する第２リンクと、を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記１１］
　付記１０に記載の電気かみそりは更に、
　前記駆動源により回転されるとともに前記出力軸に対して偏心した中心線を有する偏心軸を備え、
　前記第１リンクは、
　前記偏心軸に対して回転可能な状態で該偏心軸に接続される入力部分と、
　前記第２リンクに対して回転可能な状態で該第２リンクに接続される出力部分と、を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記１２］
　付記１１に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、
　前記偏心軸の中心線に直交する第１軸の方向に作用する前記偏心軸の回転成分を前記第１リンクの入力部分に伝達し、前記偏心軸の中心線及び前記第１軸に直交する第２軸の方向に作用する前記偏心軸の回転成分を前記第１リンクの入力部分に伝達しない伝達方向規制機構を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記１３］
　付記１１又は１２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、前記第２リンクの往復直線運動を前記可動刃に伝達する第３リンクを更に含み、
　前記ケースは、前記第３リンクの移動方向を一方向に規制する案内部分を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記１４］
　付記１１又は１２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記第１リンクは、前記入力部分と前記出力部分とを互いに接続し、前記第１リンクの回転中心として機能する中間部分を更に含み、
　前記出力部分は、前記第１リンクの回転中心と直交する平面において前記入力部分とは異なる方向に延びる形状を有することを特徴とする電気かみそり。
［付記１５］
　付記８に記載の電気かみそりは更に、
　前記駆動源の出力軸まわりで公転し、かつ前記出力軸の回転を前記リンク機構に伝達する偏心軸を備え、
　前記出力軸の中心線の方向と前記偏心軸の中心線の方向とが互いに平行することを特徴とする電気かみそり。
［付記１６］
　付記１５に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、
　前記駆動源の出力軸の回転を前記出力軸に直交する方向の往復直線運動に変換する第１リンクと、
　前記第１リンクの往復直線運動を前記可動刃の往復直線運動に変換する第２リンクと、を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記１７］
　付記１６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記第１リンクは、
　前記偏心軸に対して回転可能な状態で該偏心軸に接続される入力部分と、
　前記第２リンクに対して回転可能な状態で該第２リンクに接続される出力部分と、
　前記入力部分と前記出力部分とを互いに接続し、前記第１リンクの回転中心として機能する中間部分と、を含み、
　前記中間部分から前記入力部分の先端までの長さである第１距離が、前記中間部分から前記出力部分の先端までの長さである第２距離よりも長いことを特徴とする電気かみそり。
［付記１８］
　付記１６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記第１リンクは、
　前記偏心軸に対して回転可能な状態で該偏心軸に接続される入力部分と、
　前記第２リンクに対して回転可能な状態で該第２リンクに接続される出力部分と、
　前記入力部分と前記出力部分とを互いに接続し、前記第１リンクの回転中心として機能する中間部分と、を含み、
　前記出力部分は、前記第１リンクの回転中心と直交する平面において前記入力部分とは異なる方向に延びる形状を有することを特徴とする電気かみそり。
［付記１９］
　付記１８に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、前記第２リンクの往復直線運動を前記可動刃に伝達する第３リンクを更に含み、
　前記ケースは、前記第３リンクの移動方向を一方向に規制する案内部分を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記２０］
　付記８に記載の電気かみそりは更に、
　操作面を含み前記駆動源の駆動および停止を切り替えるスイッチと、
　前記駆動源の出力軸まわりで公転し、かつ前記出力軸の回転を前記リンク機構に伝達する偏心軸と、を備え、
　前記偏心軸は、前記ケース内において前記スイッチと対応する箇所に位置しており、
　前記スイッチの操作面に平行する仮想平面と前記偏心軸の中心線とが互いに平行することを特徴とする電気かみそり。
［付記２１］
　付記２０に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、
　前記駆動源の出力軸の回転を前記出力軸に直交する方向の往復直線運動に変換する第１リンクと、
　前記第１リンクの往復直線運動を前記可動刃の往復直線運動に変換する第２リンクと、を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記２２］
　付記２１に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、前記第２リンクの往復直線運動を前記可動刃に伝達する第３リンクを更に含み、
　前記ケースは、前記第３リンクの移動方向を一方向に規制する案内部分を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記２３］
　付記２１又は２２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記第１リンクは、
　前記偏心軸に対して回転可能な状態で該偏心軸に接続される入力部分と、
　前記第２リンクに対して回転可能な状態で該第２リンクに接続される出力部分と、
　前記入力部分と前記出力部分とを互いに接続し、前記第１リンクの回転中心として機能する中間部分と、を含み、
　前記電気かみそりは更に、前記中間部分を前記ケースに対して回転可能な状態で支持する支持軸を備え、
　前記仮想平面と前記支持軸の中心線とが互いに平行することを特徴とする電気かみそり。
［付記２４］
　電気かみそりであって、
　相対的に往復直線運動する内刃および外刃を備え、
　前記外刃は、複数のスリットと複数の刃部とを含むスリット刃であり、
　前記往復直線運動の方向を縦方向とし、前記縦方向における各刃部の大きさを刃幅とし、前記縦方向における各スリットの大きさをスリット幅とした場合に、前記スリット幅は前記刃幅よりも小さく、
　前記複数の刃部は各々、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する横方向において前記刃部の両側に位置する２つの刃端部と、
　前記２つの刃端部の間に位置する刃中間部とを含み、
　前記刃中間部が直線形状を有することを特徴とする電気かみそり。
［付記２５］
　付記２４に記載の電気かみそりにおいて、
　前記複数のスリットは各々、
　前記横方向において前記スリットの両側に位置する２つのスリット端部と、
　前記２つのスリット端部の間に位置するスリット中間部とを含み、
　前記スリット端部の前記スリット幅は、前記スリット中間部の前記スリット幅よりも大きいことを特徴とする電気かみそり。
［付記２６］
　付記２５に記載の電気かみそりにおいて、
　前記スリット端部の前記スリット幅は、前記刃端部の前記刃幅よりも大きいことを特徴とする電気かみそり。
［付記２７］
　付記２４～２６のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記内刃は、前記横方向において前記内刃の両側に位置する２つの内刃端部を含み、
　前記外刃の前記刃中間部は、前記横方向において前記内刃の２つの内刃端部の一方から他方までの部分と重なり合うことを特徴とする電気かみそり。
［付記２８］
　付記２４～２６のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の前記刃中間部の厚さは、前記外刃の前記刃端部の厚さよりも小さいことを特徴とする電気かみそり。
［付記２９］
　付記２４～２６のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記内刃は、前記外刃に対して最大押し位置から中立位置を介して最大引き位置までの範囲で移動し、
　前記最大押し位置は、前記縦方向において前記内刃が前記外刃に対して最も押し側の位置に移動したときの位置を示し、
　前記最大引き位置は、前記縦方向において前記内刃が前記外刃に対して最も引き側の位置に移動したときの位置を示し、
　前記中立位置は、前記最大押し位置と前記最大引き位置との間の中立の位置を示し、
　前記複数のスリットは、前記縦方向において前記外刃の両側に位置する２つの端スリットを含み、
　前記外刃の前記複数の刃部は、前記２つの端スリットの間に位置し、前記外刃の平面視において前記内刃の刃部と重なり合うことを特徴とする電気かみそり。
［付記３０］
　付記２４～２６のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の前記刃端部は各々、前記横方向において前記刃中間部から外側に向けて順に位置する傾斜部および直線部を含み、
　前記傾斜部の刃幅は、前記横方向において前記刃中間部から外側に向かうにつれて次第に小さくなり、
　前記直線部の刃幅は、前記横方向において一定の大きさを有する、
ことを特徴とする電気かみそり。
［付記３１］
　付記２４～２６のいずれか一項に記載の電気かみそりは更に、
　前記外刃および前記内刃を支持する本体を備え、
　前記本体の長手方向は、前記外刃の平面視において前記縦方向と一致することを特徴とする電気かみそり。
［付記３２］
　電気かみそりであって、
　相対的に往復直線運動する内刃および外刃と、
　前記外刃を保持する外刃保持部と、
　前記外刃保持部を支持する刃ブロックと、
　前記刃ブロックを支持する本体と、
　前記外刃保持部と前記本体との少なくとも一方に設けられた指当構造と、を備え、
　前記本体および前記刃ブロックは、互いに結合および分離することが可能であり、
　前記往復直線運動の方向を縦方向とし、前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向としたとき、前記本体の長手方向は、前記外刃の平面視において前記縦方向と一致し、
　前記指当構造は、前記横方向において前記外刃と隣り合う位置に設けられていることを特徴とする電気かみそり。
［付記３３］
　付記３２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記指当構造は、前記外刃保持部に形成される突出部を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記３４］
　付記３３に記載の電気かみそりにおいて、
　前記突出部は、前記外刃とは反対側の端部に平面部を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記３５］
　付記３２～３４のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記指当構造は、前記本体に形成される凹部を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記３６］
　付記３２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記指当構造は、前記外刃を挟んで互いに対向する第１指当構造および第２指当構造を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記３７］
　付記３２～３４のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記本体は、電気かみそりの使用時に把持される把持部を含み、
　前記指当構造は、前記把持部側の前記外刃の端部と隣り合う位置に設けられることを特徴とする電気かみそり。
［付記３８］
　付記３２～３４のいずれか一項に記載の電気かみそりは更に、
　前記刃ブロックおよび前記本体に設けられ、前記刃ブロックを前記本体に対して正規の方向で取り付けることを許容し、かつ前記刃ブロックを前記本体に対して非正規の方向で取り付けることを規制する規制構造を備えることを特徴とする電気かみそり。
［付記３９］
　付記３８に記載の電気かみそりにおいて、
　前記規制構造は、リブおよび溝によって形成されることを特徴とする電気かみそり。
［付記４０］
　付記３２～３４のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃は、前記外刃の平面視における周囲全体が前記外刃保持部に嵌め込まれていることを特徴とする電気かみそり。
［付記４１］
　電気かみそりであって、
　相対的に往復直線運動する内刃および外刃と、
　前記外刃を保持する外刃保持部と、を備え、
　前記外刃保持部は、
　前記往復直線運動の方向である縦方向において対向する２つの端部と、
　前記２つの端部のうちの少なくとも一方を前記縦方向に貫通し、前記外刃保持部の内部に導入された毛を外部に排出するための貫通孔と、
を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記４２］
　付記４１に記載の電気かみそりは更に、
　前記内刃および前記外刃保持部を支持する本体を備え、
　前記本体の長手方向は、前記外刃の平面視において前記縦方向と一致することを特徴とする電気かみそり。
［付記４３］
　付記４１又は４２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、前記縦方向および前記横方向と直交する方向を奥行方向として、
　前記外刃は、
　前記横方向において２つの端部を有する頂部と、
　前記頂部の２つの端部から前記奥行方向に延びる２つの外刃側壁と、を含み、
　前記内刃は、前記横方向において前記２つの外刃側壁にそれぞれ隙間を介して対向する２つの内刃側壁を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記４４］
　付記４３に記載の電気かみそりは更に、
　前記内刃を保持する内刃保持部を備え、
　前記内刃保持部は、前記外刃に対する前記内刃の横方向の移動を規制する移動規制部を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記４５］
　電気かみそりであって、
　複数のスリットを有する外刃と、
　前記外刃を保持する外刃保持部と、
　前記外刃に対して往復直線運動する内刃と、
　前記内刃を前記外刃に押し付けるばねと、を備え、
　前記外刃保持部は、前記往復直線運動の方向である縦方向の両端部に第１壁部および第２壁部を含み、
　前記外刃は、前記第１壁部および前記第２壁部に固定され、
　前記第１壁部は、
　前記外刃と接触して前記外刃を固定する第１外刃固定部と、
　前記内刃の往復直線運動にともない前記ばねが進入する第１ばね空間とを含み、
　前記第２壁部は、
　前記外刃と接触して前記外刃を固定する第２外刃固定部と、
　前記内刃の往復直線運動にともない前記ばねが進入する第２ばね空間とを含み、
　前記第１ばね空間は、前記ばねが前記縦方向において前記第１外刃固定部よりも外側に進入可能な大きさを有し、
　前記第２ばね空間は、前記ばねが前記縦方向において前記第２外刃固定部よりも外側に進入可能な大きさを有する、
ことを特徴とする電気かみそり。
［付記４６］
　付記４５に記載の電気かみそりは更に、
　前記外刃保持部を支持する本体を備え、
　前記本体の長手方向は、前記外刃の平面視において前記縦方向と一致することを特徴とする電気かみそり。
［付記４７］
　付記４５又は４６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記ばねは２つの端部を有し、該２つの端部のうちの一方は、前記外刃保持部に固定され、
　前記第１外刃固定部は、前記第１壁部において前記ばねが固定される部分よりも前記縦方向の外側に位置し、
　前記第２外刃固定部は、前記第２壁部において前記ばねが固定される部分よりも前記縦方向の外側に位置する、
ことを特徴とする電気かみそり。
［付記４８］
　付記４５又は４６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃保持部は、前記縦方向に前記第１壁部を貫通し、前記第１ばね空間と外部空間とを連通させる第１貫通孔と、前記縦方向に前記第２壁部を貫通し、前記第２ばね空間と前記外部空間とを連通させる第２貫通孔とのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記４９］
　付記４５又は４６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃保持部は成形品として形成されていることを特徴とする電気かみそり。
［付記５０］
　付記４５又は４６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃保持部は、前記第１外刃固定部と隣り合う部分に形成され、かつ前記外刃に引っ掛けられる第１フックと、前記第２外刃固定部と隣り合う部分に形成され、かつ前記外刃に引っ掛けられる第２フックとのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記５１］
　付記４５又は４６に記載の電気かみそりは更に、
　前記内刃を保持する内刃保持部を備え、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、前記縦方向及び前記横方向と直交する方向を奥行方向とすると、前記内刃保持部は、前記奥行方向において下端部分を含み、
　前記内刃保持部の下端部分は、前記外刃保持部において前記ばねが固定される部分よりも前記奥行方向において前記外刃側に位置することを特徴とする電気かみそり。
［付記５２］
　電気かみそりであって、
　内刃と、
　複数のスリットおよび複数の刃部を含み、前記内刃に対して往復直線運動する外刃と、
　前記内刃および前記外刃を支持する本体と、
　前記本体に設けられ、前記外刃のスリットに毛を誘導する誘導部と、を備え、
　前記本体の長手方向は、前記外刃の平面視において前記往復直線運動の方向である縦方向と一致し、
　前記誘導部は、前記外刃に隣接して前記縦方向に配置される複数の単位誘導部を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記５３］
　付記５２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記複数の単位誘導部の各々は凸部であることを特徴とする電気かみそり。
［付記５４］
　付記５２又は５３に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向として、
　前記複数の単位誘導部は、前記複数の刃部に対応して、前記横方向における各刃部の両端部に設けられていることを特徴とする電気かみそり。
［付記５５］
　付記５２又は５３に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、
　前記縦方向および前記横方向と直交する方向を奥行方向として、
　前記外刃は、
　前記横方向において２つの端部を有する頂部と、
　前記頂部の２つの端部から前記奥行方向に延びる２つの外刃側壁と、を含み、
　前記２つの外刃側壁の各々は、
　前記頂部に接続される円弧部と、
　前記円弧部に接続され、前記奥行方向に延びる直線壁部と、を含み、
　前記誘導部は、前記奥行方向において前記直線壁部と隣り合う箇所に位置することを特徴とする電気かみそり。
［付記５６］
　付記５２又は５３に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、
　前記縦方向および前記横方向と直交する方向を奥行方向とし、
　前記奥行方向において前記外刃側から前記内刃側に向かう方向を裏方として、
　前記誘導部は、前記裏方に向かうにつれて前記外刃からの突出量が大きくなることを特徴とする電気かみそり。
［付記５７］
　付記５２又は５３に記載の電気かみそりは更に、
　前記外刃が嵌め込まれる枠体を備え、
　前記枠体は、前記平面視において前記外刃の周囲の全体を覆うことを特徴とする電気かみそり。
［付記５８］
　付記５７に記載の電気かみそりにおいて、
　前記誘導部は、前記枠体の一部分として形成されていることを特徴とする電気かみそり。
［付記５９］
　付記５２又は５３に記載の電気かみそりは更に、
　前記外刃および前記誘導部の互いの位置関係を規定する第１及び第２位置決め部を備え、
　前記第１位置決め部は、前記外刃に形成され、
　前記第２位置決め部は、前記誘導部の前記縦方向における中間部に形成されていることを特徴とする電気かみそり。
［付記６０］
　電気かみそりであって、
　外刃と、
　前記外刃に対して往復直線運動する内刃と、
　前記内刃および前記外刃を支持する本体と、
　前記内刃を前記外刃に押し付けるばねと、
　駆動力を発生する駆動源と、
　前記駆動源の駆動力を前記内刃に伝達して前記内刃を往復直線運動させる伝達部と、を備え、
　前記本体の長手方向は、前記内刃の前記往復直線運動の方向である縦方向と前記外刃の平面視において一致し、
　前記内刃は、前記伝達部と連結される連結部を含み、
　前記連結部は、前記内刃の前記縦方向における中間部分に位置することを特徴とする電気かみそり。
［付記６１］
　付記６０に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、前記縦方向および前記横方向と直交する方向を奥行方向として、
　前記伝達部は、
　全体として前記本体の長手方向に延びる形状で形成された第１伝達部と、
　前記第１伝達部に接続され、前記奥行方向に延びる形状で形成された第２伝達部と、を含み、
　前記第１伝達部は、前記駆動源の駆動力を受け取る入力側端部を含み、
　前記第２伝達部は、前記連結部に接続される出力側端部を含む、
ことを特徴とする電気かみそり。
［付記６２］
　付記６１に記載の電気かみそりにおいて、
　前記ばねは、前記電気かみそりに設けられる２つのばねのうちの１つであり、
　前記２つのばねは、前記第２伝達部を挟んで対向する箇所に設けられることを特徴とする電気かみそり。
［付記６３］
　付記６０～６２のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記連結部は、前記長手方向における前記本体の中心線上に位置することを特徴とする電気かみそり。
［付記６４］
　付記６０～６２のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記連結部は、前記駆動源の回転中心線上に位置することを特徴とする電気かみそり。
［付記６５］
　付記６１又は６２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記第１伝達部は、
　前記長手方向に延びる形状で形成され、前記第２伝達部に接続された第１伝達構成部と、
　前記奥行方向に延びる形状で形成され、前記第１伝達構成部に接続された第２伝達構成部と、
　前記長手方向に延びる形状で形成され、前記駆動源の駆動力を受け取るとともに前記第２伝達構成部に接続された第３伝達構成部と、
を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記６６］
　電気かみそりであって、
　固定刃と、
　前記固定刃に対して往復直線運動する可動刃と、
　駆動力を発生する駆動源と、
　前記駆動源、前記固定刃、および前記可動刃を支持する本体と、
　前記駆動源の駆動力を前記可動刃に伝達して該可動刃を往復直線運動させる伝達機構部と、
　前記伝達機構部に接続される区画部材と、を備え、
　前記本体の長手方向は、前記可動刃の往復直線運動の方向である縦方向と前記固定刃の平面視において一致し、
　前記区画部材は、前記駆動源から前記可動刃に向かう先端方向に突出した先端側凸部と、前記可動刃から前記駆動源に向かう基端方向に突出した基端側凸部とのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記６７］
　付記６６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記伝達機構部は、前記区画部材を貫通することを特徴とする電気かみそり。
［付記６８］
　付記６７に記載の電気かみそりにおいて、
　前記区画部材は、前記先端側凸部を有するように形成されており、
　前記伝達機構部は、前記区画部材の前記先端側凸部を貫通することを特徴とする電気かみそり。
［付記６９］
　付記６６～６８のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記区画部材は、
　前記本体の内面に接触する縁部と、
　前記縁部よりも内側の外周部とを含み、
　前記縁部の前記先端方向の端部は、該縁部と接する前記外周部の前記先端方向の端部よりも前記先端方向に位置することを特徴とする電気かみそり。
［付記７０］
　付記６６～６８のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記区画部材は、ゴム材料により形成されることを特徴とする電気かみそり。
［付記７１］
　電気かみそりであって、
　固定刃と、
　前記固定刃に対して往復直線運動する可動刃と、
　前記可動刃を駆動する駆動源と、
　前記駆動源、前記固定刃、および前記可動刃を支持する本体と、
　前記本体内の空間を、前記駆動源が位置する基端側空間と、前記可動刃が位置する先端側空間とに区画する区画部材と、を備え、
　前記本体は、前記駆動源を支持する把持部と、前記固定刃および前記可動刃を支持するヘッド部とを含み、
　前記本体の長手方向は、前記可動刃の往復直線運動の方向である縦方向と前記固定刃の平面視において一致し、
　前記区画部材は、前記把持部に取り付けられることを特徴とする電気かみそり。
［付記７２］
　付記７１に記載の電気かみそりは更に、
　前記駆動源の回転運動を前記往復直線運動に変換する変換部と、
　前記変換部により変換された前記往復直線運動を前記可動刃に伝達する伝達機構部と、を備え、
　前記区画部材は、前記伝達機構部に取り付けられていることを特徴とする電気かみそり。
［付記７３］
　付記７２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記変換部は、
　前記駆動源の出力軸まわりで公転する偏心軸と、
　前記偏心軸の回転を前記可動刃の前記往復直線運動に変換するリンクと、
を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記７４］
　付記７１～７３のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記把持部は、前記区画部材を嵌め込む溝部が形成された内面を有することを特徴とする電気かみそり。
［付記７５］
　付記７１～７３のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記区画部材は、ゴム材料により形成されることを特徴とする電気かみそり。
［付記７６］
　電気かみそりであって、
　固定刃と、
　前記固定刃に対して往復直線運動する可動刃と、
　前記固定刃を支持する固定刃保持部と、を備え、
　前記固定刃は、複数の桟部と、隣り合う前記桟部の間に形成されるスリットとを含み、
　前記可動刃の往復直線運動の方向を縦方向とし、
　前記固定刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、
　前記縦方向および前記横方向に直交する方向を奥行方向とし、
　前記複数の桟部の各々は、前記奥行方向の厚さが大きい厚肉部と、前記奥行方向の厚さが小さい薄肉部とを含み、
　前記固定刃保持部は、前記複数の桟部を前記奥行方向の裏方側から支持する裏方支持部を含み、
　前記裏方支持部は、前記厚肉部を支持することを特徴とする電気かみそり。
［付記７７］
　付記７６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記厚肉部は、前記各桟部の前記横方向の両端部に形成され、
　前記薄肉部は、前記各桟部の両端部に形成された前記２つの厚肉部の間に形成されることを特徴とする電気かみそり。
［付記７８］
　付記７７に記載の電気かみそりにおいて、
　前記複数の桟部は、前記縦方向に並んで配置されており、
　前記裏方支持部は、前記複数の桟部のうちの前記縦方向の両端に位置する２つの桟部のそれぞれにおいて、前記２つの厚肉部のうちの少なくとも一方を支持することを特徴とする電気かみそり。
［付記７９］
　付記７６～７８のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記裏方支持部は、前記厚肉部と対向する厚肉対向部と、前記薄肉部と対向する薄肉対向部とを含み、
　前記薄肉対向部は、前記厚肉対向部よりも前記奥行方向に凹んだ形状を有することを特徴とする電気かみそり。
［付記８０］
　付記７６～７８のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記固定刃は、前記複数の桟部に接続されるとともに、前記固定刃の前記横方向の両端部から前記奥行方向の裏方側に延びる２つの固定刃側壁を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記８１］
　付記７６～７８に記載の電気かみそりにおいて、
　前記固定刃保持部は、前記奥行方向において前記固定刃側壁の下端と対向する下端対向部を含むことを特徴とする電気かみそり。
［付記８２］
　付記７６～７８のいずれか一項に記載の電気かみそりは更に、
　前記固定刃保持部を支持する本体を備え、
　前記本体の長手方向は、前記固定刃の平面視において前記縦方向と一致することを特徴とする電気かみそり。

Claims

　電気かみそりであって、
　外刃と、
　前記外刃の内側に設けられ、該外刃に対して往復動作可能な内刃と、
　前記外刃と前記内刃とを配した細長状の本体と、
　前記本体内に設けられ、前記内刃を前記外刃に対して往復動作させる駆動源と、を備え、
　前記外刃及び前記内刃は、該外刃及び該内刃の長手方向が前記本体の軸方向に対応するように配置され、前記内刃の往復動作方向が前記本体の軸方向に対応することを特徴とする電気かみそり。
　請求項１に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃は、
　前記内刃の移動方向と直交する方向に延びる複数のスリットと、
　前記複数のスリット間に位置して両端が支持された桟部と、を含む
ことを特徴とする電気かみそり。
　請求項１又は２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃が断面Ｕ字状に形成されたことを特徴とする電気かみそり。
　請求項１又は２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の長手方向が前記本体の軸方向に対して傾斜していることを特徴とする電気かみそり。
　請求項１又は２に記載の電気かみそりは更に、
　前記本体の先端部に設けられ、前記外刃及び前記内刃が配されるヘッド部を備え、該ヘッド部は、前記本体の径よりも小さな幅を有することを特徴とする電気かみそり。
　請求項１又は２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃及び前記内刃が前記本体に対し着脱可能であることを特徴とする電気かみそり。
　請求項１又は２に記載の電気かみそりは更に、
　前記外刃の近傍に設けられ、前記外刃に対して髭を案内する櫛状の案内突部を備えることを特徴とする電気かみそり。
　電気かみそりであって、
　筒状のケースと、
　前記ケースに収容される駆動源と、
　前記駆動源の回転を往復直線運動に変換する変換機構と、
　前記変換機構に連動して往復直線運動する可動刃と、を備え、
　前記変換機構が、前記駆動源の回転を前記可動刃の往復直線運動に変換するリンク機構で構成されたことを特徴とする電気かみそり。
　請求項８に記載の電気かみそりは更に、
　前記可動刃に対向して設けられ、複数のスリットを有する固定刃を備え、前記スリットの長手方向が前記可動刃の往復直線運動の方向と交差することを特徴とする電気かみそり。
　請求項８に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、
　前記駆動源の出力軸の回転を前記出力軸に直交する方向の往復直線運動に変換する第１リンクと、
　前記第１リンクの往復直線運動を前記可動刃の往復直線運動に変換する第２リンクと、を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項１０に記載の電気かみそりは更に、
　前記駆動源により回転されるとともに前記出力軸に対して偏心した中心線を有する偏心軸を備え、
　前記第１リンクは、
　前記偏心軸に対して回転可能な状態で該偏心軸に接続される入力部分と、
　前記第２リンクに対して回転可能な状態で該第２リンクに接続される出力部分と、を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項１１に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、
　前記偏心軸の中心線に直交する第１軸の方向に作用する前記偏心軸の回転成分を前記第１リンクの入力部分に伝達し、前記偏心軸の中心線及び前記第１軸に直交する第２軸の方向に作用する前記偏心軸の回転成分を前記第１リンクの入力部分に伝達しない伝達方向規制機構を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項１１又は１２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、前記第２リンクの往復直線運動を前記可動刃に伝達する第３リンクを更に含み、
　前記ケースは、前記第３リンクの移動方向を一方向に規制する案内部分を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項１１又は１２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記第１リンクは、前記入力部分と前記出力部分とを互いに接続し、前記第１リンクの回転中心として機能する中間部分を更に含み、
　前記出力部分は、前記第１リンクの回転中心と直交する平面において前記入力部分とは異なる方向に延びる形状を有することを特徴とする電気かみそり。
　請求項８に記載の電気かみそりは更に、
　前記駆動源の出力軸まわりで公転し、かつ前記出力軸の回転を前記リンク機構に伝達する偏心軸を備え、
　前記出力軸の中心線の方向と前記偏心軸の中心線の方向とが互いに平行することを特徴とする電気かみそり。
　請求項１５に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、
　前記駆動源の出力軸の回転を前記出力軸に直交する方向の往復直線運動に変換する第１リンクと、
　前記第１リンクの往復直線運動を前記可動刃の往復直線運動に変換する第２リンクと、を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項１６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記第１リンクは、
　前記偏心軸に対して回転可能な状態で該偏心軸に接続される入力部分と、
　前記第２リンクに対して回転可能な状態で該第２リンクに接続される出力部分と、
　前記入力部分と前記出力部分とを互いに接続し、前記第１リンクの回転中心として機能する中間部分と、を含み、
　前記中間部分から前記入力部分の先端までの長さである第１距離が、前記中間部分から前記出力部分の先端までの長さである第２距離よりも長いことを特徴とする電気かみそり。
　請求項１６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記第１リンクは、
　前記偏心軸に対して回転可能な状態で該偏心軸に接続される入力部分と、
　前記第２リンクに対して回転可能な状態で該第２リンクに接続される出力部分と、
　前記入力部分と前記出力部分とを互いに接続し、前記第１リンクの回転中心として機能する中間部分と、を含み、
　前記出力部分は、前記第１リンクの回転中心と直交する平面において前記入力部分とは異なる方向に延びる形状を有することを特徴とする電気かみそり。
　請求項１８に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、前記第２リンクの往復直線運動を前記可動刃に伝達する第３リンクを更に含み、
　前記ケースは、前記第３リンクの移動方向を一方向に規制する案内部分を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項８に記載の電気かみそりは更に、
　操作面を含み前記駆動源の駆動および停止を切り替えるスイッチと、
　前記駆動源の出力軸まわりで公転し、かつ前記出力軸の回転を前記リンク機構に伝達する偏心軸と、を備え、
　前記偏心軸は、前記ケース内において前記スイッチと対応する箇所に位置しており、
　前記スイッチの操作面に平行する仮想平面と前記偏心軸の中心線とが互いに平行することを特徴とする電気かみそり。
　請求項２０に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、
　前記駆動源の出力軸の回転を前記出力軸に直交する方向の往復直線運動に変換する第１リンクと、
　前記第１リンクの往復直線運動を前記可動刃の往復直線運動に変換する第２リンクと、を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項２１に記載の電気かみそりにおいて、
　前記リンク機構は、前記第２リンクの往復直線運動を前記可動刃に伝達する第３リンクを更に含み、
　前記ケースは、前記第３リンクの移動方向を一方向に規制する案内部分を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項２１又は２２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記第１リンクは、
　前記偏心軸に対して回転可能な状態で該偏心軸に接続される入力部分と、
　前記第２リンクに対して回転可能な状態で該第２リンクに接続される出力部分と、
　前記入力部分と前記出力部分とを互いに接続し、前記第１リンクの回転中心として機能する中間部分と、を含み、
　前記電気かみそりは更に、前記中間部分を前記ケースに対して回転可能な状態で支持する支持軸を備え、
　前記仮想平面と前記支持軸の中心線とが互いに平行することを特徴とする電気かみそり。
　電気かみそりであって、
　相対的に往復直線運動する内刃および外刃を備え、
　前記外刃は、複数のスリットと複数の刃部とを含むスリット刃であり、
　前記往復直線運動の方向を縦方向とし、前記縦方向における各刃部の大きさを刃幅とし、前記縦方向における各スリットの大きさをスリット幅とした場合に、前記スリット幅は前記刃幅よりも小さく、
　前記複数の刃部は各々、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する横方向において前記刃部の両側に位置する２つの刃端部と、
　前記２つの刃端部の間に位置する刃中間部とを含み、
　前記刃中間部が直線形状を有することを特徴とする電気かみそり。
　請求項２４に記載の電気かみそりにおいて、
　前記複数のスリットは各々、
　前記横方向において前記スリットの両側に位置する２つのスリット端部と、
　前記２つのスリット端部の間に位置するスリット中間部とを含み、
　前記スリット端部の前記スリット幅は、前記スリット中間部の前記スリット幅よりも大きいことを特徴とする電気かみそり。
　請求項２５に記載の電気かみそりにおいて、
　前記スリット端部の前記スリット幅は、前記刃端部の前記刃幅よりも大きいことを特徴とする電気かみそり。
　請求項２４～２６のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記内刃は、前記横方向において前記内刃の両側に位置する２つの内刃端部を含み、
　前記外刃の前記刃中間部は、前記横方向において前記内刃の２つの内刃端部の一方から他方までの部分と重なり合うことを特徴とする電気かみそり。
　請求項２４～２６のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の前記刃中間部の厚さは、前記外刃の前記刃端部の厚さよりも小さいことを特徴とする電気かみそり。
　請求項２４～２６のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記内刃は、前記外刃に対して最大押し位置から中立位置を介して最大引き位置までの範囲で移動し、
　前記最大押し位置は、前記縦方向において前記内刃が前記外刃に対して最も押し側の位置に移動したときの位置を示し、
　前記最大引き位置は、前記縦方向において前記内刃が前記外刃に対して最も引き側の位置に移動したときの位置を示し、
　前記中立位置は、前記最大押し位置と前記最大引き位置との間の中立の位置を示し、
　前記複数のスリットは、前記縦方向において前記外刃の両側に位置する２つの端スリットを含み、
　前記外刃の前記複数の刃部は、前記２つの端スリットの間に位置し、前記外刃の平面視において前記内刃の刃部と重なり合うことを特徴とする電気かみそり。
　請求項２４～２６のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の前記刃端部は各々、前記横方向において前記刃中間部から外側に向けて順に位置する傾斜部および直線部を含み、
　前記傾斜部の刃幅は、前記横方向において前記刃中間部から外側に向かうにつれて次第に小さくなり、
　前記直線部の刃幅は、前記横方向において一定の大きさを有する、
ことを特徴とする電気かみそり。
　請求項２４～２６のいずれか一項に記載の電気かみそりは更に、
　前記外刃および前記内刃を支持する本体を備え、
　前記本体の長手方向は、前記外刃の平面視において前記縦方向と一致することを特徴とする電気かみそり。
　電気かみそりであって、
　相対的に往復直線運動する内刃および外刃と、
　前記外刃を保持する外刃保持部と、
　前記外刃保持部を支持する刃ブロックと、
　前記刃ブロックを支持する本体と、
　前記外刃保持部と前記本体との少なくとも一方に設けられた指当構造と、を備え、
　前記本体および前記刃ブロックは、互いに結合および分離することが可能であり、
　前記往復直線運動の方向を縦方向とし、前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向としたとき、前記本体の長手方向は、前記外刃の平面視において前記縦方向と一致し、
　前記指当構造は、前記横方向において前記外刃と隣り合う位置に設けられていることを特徴とする電気かみそり。
　請求項３２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記指当構造は、前記外刃保持部に形成される突出部を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項３３に記載の電気かみそりにおいて、
　前記突出部は、前記外刃とは反対側の端部に平面部を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項３２～３４のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記指当構造は、前記本体に形成される凹部を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項３２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記指当構造は、前記外刃を挟んで互いに対向する第１指当構造および第２指当構造を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項３２～３４のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記本体は、電気かみそりの使用時に把持される把持部を含み、
　前記指当構造は、前記把持部側の前記外刃の端部と隣り合う位置に設けられることを特徴とする電気かみそり。
　請求項３２～３４のいずれか一項に記載の電気かみそりは更に、
　前記刃ブロックおよび前記本体に設けられ、前記刃ブロックを前記本体に対して正規の方向で取り付けることを許容し、かつ前記刃ブロックを前記本体に対して非正規の方向で取り付けることを規制する規制構造を備えることを特徴とする電気かみそり。
　請求項３８に記載の電気かみそりにおいて、
　前記規制構造は、リブおよび溝によって形成されることを特徴とする電気かみそり。
　請求項３２～３４のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃は、前記外刃の平面視における周囲全体が前記外刃保持部に嵌め込まれていることを特徴とする電気かみそり。
　電気かみそりであって、
　相対的に往復直線運動する内刃および外刃と、
　前記外刃を保持する外刃保持部と、を備え、
　前記外刃保持部は、
　前記往復直線運動の方向である縦方向において対向する２つの端部と、
　前記２つの端部のうちの少なくとも一方を前記縦方向に貫通し、前記外刃保持部の内部に導入された毛を外部に排出するための貫通孔と、
を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項４１に記載の電気かみそりは更に、
　前記内刃および前記外刃保持部を支持する本体を備え、
　前記本体の長手方向は、前記外刃の平面視において前記縦方向と一致することを特徴とする電気かみそり。
　請求項４１又は４２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、前記縦方向および前記横方向と直交する方向を奥行方向として、
　前記外刃は、
　前記横方向において２つの端部を有する頂部と、
　前記頂部の２つの端部から前記奥行方向に延びる２つの外刃側壁と、を含み、
　前記内刃は、前記横方向において前記２つの外刃側壁にそれぞれ隙間を介して対向する２つの内刃側壁を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項４３に記載の電気かみそりは更に、
　前記内刃を保持する内刃保持部を備え、
　前記内刃保持部は、前記外刃に対する前記内刃の横方向の移動を規制する移動規制部を含むことを特徴とする電気かみそり。
　電気かみそりであって、
　複数のスリットを有する外刃と、
　前記外刃を保持する外刃保持部と、
　前記外刃に対して往復直線運動する内刃と、
　前記内刃を前記外刃に押し付けるばねと、を備え、
　前記外刃保持部は、前記往復直線運動の方向である縦方向の両端部に第１壁部および第２壁部を含み、
　前記外刃は、前記第１壁部および前記第２壁部に固定され、
　前記第１壁部は、
　前記外刃と接触して前記外刃を固定する第１外刃固定部と、
　前記内刃の往復直線運動にともない前記ばねが進入する第１ばね空間とを含み、
　前記第２壁部は、
　前記外刃と接触して前記外刃を固定する第２外刃固定部と、
　前記内刃の往復直線運動にともない前記ばねが進入する第２ばね空間とを含み、
　前記第１ばね空間は、前記ばねが前記縦方向において前記第１外刃固定部よりも外側に進入可能な大きさを有し、
　前記第２ばね空間は、前記ばねが前記縦方向において前記第２外刃固定部よりも外側に進入可能な大きさを有する、
ことを特徴とする電気かみそり。
　請求項４５に記載の電気かみそりは更に、
　前記外刃保持部を支持する本体を備え、
　前記本体の長手方向は、前記外刃の平面視において前記縦方向と一致することを特徴とする電気かみそり。
　請求項４５又は４６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記ばねは２つの端部を有し、該２つの端部のうちの一方は、前記外刃保持部に固定され、
　前記第１外刃固定部は、前記第１壁部において前記ばねが固定される部分よりも前記縦方向の外側に位置し、
　前記第２外刃固定部は、前記第２壁部において前記ばねが固定される部分よりも前記縦方向の外側に位置する、
ことを特徴とする電気かみそり。
　請求項４５又は４６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃保持部は、前記縦方向に前記第１壁部を貫通し、前記第１ばね空間と外部空間とを連通させる第１貫通孔と、前記縦方向に前記第２壁部を貫通し、前記第２ばね空間と前記外部空間とを連通させる第２貫通孔とのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項４５又は４６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃保持部は成形品として形成されていることを特徴とする電気かみそり。
　請求項４５又は４６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃保持部は、前記第１外刃固定部と隣り合う部分に形成され、かつ前記外刃に引っ掛けられる第１フックと、前記第２外刃固定部と隣り合う部分に形成され、かつ前記外刃に引っ掛けられる第２フックとのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項４５又は４６に記載の電気かみそりは更に、
　前記内刃を保持する内刃保持部を備え、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、前記縦方向及び前記横方向と直交する方向を奥行方向とすると、前記内刃保持部は、前記奥行方向において下端部分を含み、
　前記内刃保持部の下端部分は、前記外刃保持部において前記ばねが固定される部分よりも前記奥行方向において前記外刃側に位置することを特徴とする電気かみそり。
　電気かみそりであって、
　内刃と、
　複数のスリットおよび複数の刃部を含み、前記内刃に対して往復直線運動する外刃と、
　前記内刃および前記外刃を支持する本体と、
　前記本体に設けられ、前記外刃のスリットに毛を誘導する誘導部と、を備え、
　前記本体の長手方向は、前記外刃の平面視において前記往復直線運動の方向である縦方向と一致し、
　前記誘導部は、前記外刃に隣接して前記縦方向に配置される複数の単位誘導部を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項５２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記複数の単位誘導部の各々は凸部であることを特徴とする電気かみそり。
　請求項５２又は５３に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向として、
　前記複数の単位誘導部は、前記複数の刃部に対応して、前記横方向における各刃部の両端部に設けられていることを特徴とする電気かみそり。
　請求項５２又は５３に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、
　前記縦方向および前記横方向と直交する方向を奥行方向として、
　前記外刃は、
　前記横方向において２つの端部を有する頂部と、
　前記頂部の２つの端部から前記奥行方向に延びる２つの外刃側壁と、を含み、
　前記２つの外刃側壁の各々は、
　前記頂部に接続される円弧部と、
　前記円弧部に接続され、前記奥行方向に延びる直線壁部と、を含み、
　前記誘導部は、前記奥行方向において前記直線壁部と隣り合う箇所に位置することを特徴とする電気かみそり。
　請求項５２又は５３に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、
　前記縦方向および前記横方向と直交する方向を奥行方向とし、
　前記奥行方向において前記外刃側から前記内刃側に向かう方向を裏方として、
　前記誘導部は、前記裏方に向かうにつれて前記外刃からの突出量が大きくなることを特徴とする電気かみそり。
　請求項５２又は５３に記載の電気かみそりは更に、
　前記外刃が嵌め込まれる枠体を備え、
　前記枠体は、前記平面視において前記外刃の周囲の全体を覆うことを特徴とする電気かみそり。
　請求項５７に記載の電気かみそりにおいて、
　前記誘導部は、前記枠体の一部分として形成されていることを特徴とする電気かみそり。
　請求項５２又は５３に記載の電気かみそりは更に、
　前記外刃および前記誘導部の互いの位置関係を規定する第１及び第２位置決め部を備え、
　前記第１位置決め部は、前記外刃に形成され、
　前記第２位置決め部は、前記誘導部の前記縦方向における中間部に形成されていることを特徴とする電気かみそり。
　電気かみそりであって、
　外刃と、
　前記外刃に対して往復直線運動する内刃と、
　前記内刃および前記外刃を支持する本体と、
　前記内刃を前記外刃に押し付けるばねと、
　駆動力を発生する駆動源と、
　前記駆動源の駆動力を前記内刃に伝達して前記内刃を往復直線運動させる伝達部と、を備え、
　前記本体の長手方向は、前記内刃の前記往復直線運動の方向である縦方向と前記外刃の平面視において一致し、
　前記内刃は、前記伝達部と連結される連結部を含み、
　前記連結部は、前記内刃の前記縦方向における中間部分に位置することを特徴とする電気かみそり。
　請求項６０に記載の電気かみそりにおいて、
　前記外刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、前記縦方向および前記横方向と直交する方向を奥行方向として、
　前記伝達部は、
　全体として前記本体の長手方向に延びる形状で形成された第１伝達部と、
　前記第１伝達部に接続され、前記奥行方向に延びる形状で形成された第２伝達部と、を含み、
　前記第１伝達部は、前記駆動源の駆動力を受け取る入力側端部を含み、
　前記第２伝達部は、前記連結部に接続される出力側端部を含む、
ことを特徴とする電気かみそり。
　請求項６１に記載の電気かみそりにおいて、
　前記ばねは、前記電気かみそりに設けられる２つのばねのうちの１つであり、
　前記２つのばねは、前記第２伝達部を挟んで対向する箇所に設けられることを特徴とする電気かみそり。
　請求項６０～６２のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記連結部は、前記長手方向における前記本体の中心線上に位置することを特徴とする電気かみそり。
　請求項６０～６２のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記連結部は、前記駆動源の回転中心線上に位置することを特徴とする電気かみそり。
　請求項６１又は６２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記第１伝達部は、
　前記長手方向に延びる形状で形成され、前記第２伝達部に接続された第１伝達構成部と、
　前記奥行方向に延びる形状で形成され、前記第１伝達構成部に接続された第２伝達構成部と、
　前記長手方向に延びる形状で形成され、前記駆動源の駆動力を受け取るとともに前記第２伝達構成部に接続された第３伝達構成部と、
を含むことを特徴とする電気かみそり。
　電気かみそりであって、
　固定刃と、
　前記固定刃に対して往復直線運動する可動刃と、
　駆動力を発生する駆動源と、
　前記駆動源、前記固定刃、および前記可動刃を支持する本体と、
　前記駆動源の駆動力を前記可動刃に伝達して該可動刃を往復直線運動させる伝達機構部と、
　前記伝達機構部に接続される区画部材と、を備え、
　前記本体の長手方向は、前記可動刃の往復直線運動の方向である縦方向と前記固定刃の平面視において一致し、
　前記区画部材は、前記駆動源から前記可動刃に向かう先端方向に突出した先端側凸部と、前記可動刃から前記駆動源に向かう基端方向に突出した基端側凸部とのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項６６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記伝達機構部は、前記区画部材を貫通することを特徴とする電気かみそり。
　請求項６７に記載の電気かみそりにおいて、
　前記区画部材は、前記先端側凸部を有するように形成されており、
　前記伝達機構部は、前記区画部材の前記先端側凸部を貫通することを特徴とする電気かみそり。
　請求項６６～６８のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記区画部材は、
　前記本体の内面に接触する縁部と、
　前記縁部よりも内側の外周部とを含み、
　前記縁部の前記先端方向の端部は、該縁部と接する前記外周部の前記先端方向の端部よりも前記先端方向に位置することを特徴とする電気かみそり。
　請求項６６～６８のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記区画部材は、ゴム材料により形成されることを特徴とする電気かみそり。
　電気かみそりであって、
　固定刃と、
　前記固定刃に対して往復直線運動する可動刃と、
　前記可動刃を駆動する駆動源と、
　前記駆動源、前記固定刃、および前記可動刃を支持する本体と、
　前記本体内の空間を、前記駆動源が位置する基端側空間と、前記可動刃が位置する先端側空間とに区画する区画部材と、を備え、
　前記本体は、前記駆動源を支持する把持部と、前記固定刃および前記可動刃を支持するヘッド部とを含み、
　前記本体の長手方向は、前記可動刃の往復直線運動の方向である縦方向と前記固定刃の平面視において一致し、
　前記区画部材は、前記把持部に取り付けられることを特徴とする電気かみそり。
　請求項７１に記載の電気かみそりは更に、
　前記駆動源の回転運動を前記往復直線運動に変換する変換部と、
　前記変換部により変換された前記往復直線運動を前記可動刃に伝達する伝達機構部と、を備え、
　前記区画部材は、前記伝達機構部に取り付けられていることを特徴とする電気かみそり。
　請求項７２に記載の電気かみそりにおいて、
　前記変換部は、
　前記駆動源の出力軸まわりで公転する偏心軸と、
　前記偏心軸の回転を前記可動刃の前記往復直線運動に変換するリンクと、
を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項７１～７３のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記把持部は、前記区画部材を嵌め込む溝部が形成された内面を有することを特徴とする電気かみそり。
　請求項７１～７３のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記区画部材は、ゴム材料により形成されることを特徴とする電気かみそり。
　電気かみそりであって、
　固定刃と、
　前記固定刃に対して往復直線運動する可動刃と、
　前記固定刃を支持する固定刃保持部と、を備え、
　前記固定刃は、複数の桟部と、隣り合う前記桟部の間に形成されるスリットとを含み、
　前記可動刃の往復直線運動の方向を縦方向とし、
　前記固定刃の平面視において前記縦方向と直交する方向を横方向とし、
　前記縦方向および前記横方向に直交する方向を奥行方向とし、
　前記複数の桟部の各々は、前記奥行方向の厚さが大きい厚肉部と、前記奥行方向の厚さが小さい薄肉部とを含み、
　前記固定刃保持部は、前記複数の桟部を前記奥行方向の裏方側から支持する裏方支持部を含み、
　前記裏方支持部は、前記厚肉部を支持することを特徴とする電気かみそり。
　請求項７６に記載の電気かみそりにおいて、
　前記厚肉部は、前記各桟部の前記横方向の両端部に形成され、
　前記薄肉部は、前記各桟部の両端部に形成された前記２つの厚肉部の間に形成されることを特徴とする電気かみそり。
　請求項７７に記載の電気かみそりにおいて、
　前記複数の桟部は、前記縦方向に並んで配置されており、
　前記裏方支持部は、前記複数の桟部のうちの前記縦方向の両端に位置する２つの桟部のそれぞれにおいて、前記２つの厚肉部のうちの少なくとも一方を支持することを特徴とする電気かみそり。
　請求項７６～７８のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記裏方支持部は、前記厚肉部と対向する厚肉対向部と、前記薄肉部と対向する薄肉対向部とを含み、
　前記薄肉対向部は、前記厚肉対向部よりも前記奥行方向に凹んだ形状を有することを特徴とする電気かみそり。
　請求項７６～７８のいずれか一項に記載の電気かみそりにおいて、
　前記固定刃は、前記複数の桟部に接続されるとともに、前記固定刃の前記横方向の両端部から前記奥行方向の裏方側に延びる２つの固定刃側壁を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項７６～７８に記載の電気かみそりにおいて、
　前記固定刃保持部は、前記奥行方向において前記固定刃側壁の下端と対向する下端対向部を含むことを特徴とする電気かみそり。
　請求項７６～７８のいずれか一項に記載の電気かみそりは更に、
　前記固定刃保持部を支持する本体を備え、
　前記本体の長手方向は、前記固定刃の平面視において前記縦方向と一致することを特徴とする電気かみそり。