WO2011043254A1 - 新規重水素化方法 - Google Patents
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Abstract
ナフタレン骨格やカルバゾール骨格或いはこれらに類似した複素環骨格を有する縮合環構造を有する化合物の効率的な重水素化物の製造方法を提供することを課題とする。本発明は、パラジウム触媒、白金触媒、ニッケル触媒、コバルト触媒、イリジウム触媒、ロジウム触媒及びルテニウム触媒から選ばれる触媒の共存下、例えば一般式[1]で示される化合物を重水素化された溶媒と反応させることを特徴とする、例えば一般式[6]で示される重水素化物の製造方法の発明である。
Description
本発明は、脱水素反応と重水素化反応を組み合わせた新規重水素化方法に関する。
重水素化(ジュウテリウム化及びトリチウム化)された化合物は、種々の目的に有用であるとされている。例えば、ジュウテリウム化された化合物は、反応機構及び物質代謝などの解明に非常に有用であり、標識化合物として広く利用されている。また、該化合物は、その同位体効果によって化合物自体の安定性や性質が変化することから、例えば医薬品、農薬品、光ファイバー等としても有用であるとされている。更に、医薬品等の吸収、分布、血中濃度、排泄、代謝等を動物実験等で調査する際の標識化合物としても有用であるとされている。そのため、近年、これらの分野に於いても重水素化(ジュウテリウム化及びトリチウム化)された化合物を用いた研究が盛んに行われている。
芳香環の重水素化方法としては、例えば活性化された、白金触媒、ロジウム触媒、ルテニウム触媒、ニッケル触媒及びコバルト触媒より選ばれる触媒の共存下、重水素化された溶媒と反応させることにより、芳香環を効率よく重水素化する方法が報告されている(特許文献1)。しかしながら、この方法により例えばナフタレン等の縮合環炭化水素を重水素化した場合は重水素化率が低いという問題点を有していた。
一方、複素環の重水素化方法としては、例えば活性化させた、パラジウム触媒、白金触媒、ロジウム触媒、ルテニウム触媒、ニッケル触媒及びコバルト触媒より選ばれる触媒の存在下で重水と反応させることにより複素環を効率的に重水素化する方法が報告されている(特許文献2)。しかしながら、複素環の中でも特定の構造を有する化合物(例えば縮合複素環等)をこの方法により重水素化しても効率よく重水素化することができなかった。
このような状況下、ナフタレン骨格やカルバゾール骨格或いはこれらに類似した複素環骨格を有する縮合環構造を有する化合物の効率的な重水素化物の製造方法の開発が望まれている。
本発明は、上記した如き状況に鑑みなされたもので、ナフタレン骨格やカルバゾール骨格或いはこれらに類似した複素環骨格を有する縮合環構造を有する化合物の効率的な重水素化物を製造する方法を提供する。
{式中、2個のR1及び4個のR2は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X1及びX4は夫々独立して、窒素原子又は一般式[14]
(式中、2個のR21及び4個のR22は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X8及びX9は、何れか一方が一般式[36]
(式中、4個のR11は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示される二価の基又は一般式[5]
(式中、(8+4m)個のR12は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、mは0又は1を表す。)で示される二価の基を表す。]で示される基を表す。)で示される基を表す。但し、X1及びX4の何れか一方が一般式[14]で示される基であり、且つ一般式[14]に於けるR3が一般式[34]で示される基である場合は、他方が窒素原子である。}で示される化合物、一般式[2]
{式中、4個のR4及び4個のR5は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X2は、酸素原子、一般式[15]
(式中、4個のR8及び4個のR9は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X3は、窒素原子又は一般式[17]
(式中、R10は、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示される基を表し、T1は、結合手、一般式[4]で示される二価の基又は一般式[5]で示される二価の基を表す。但し、T1が結合手である場合は、X3は一般式[17]で示される基である。)で示される基を表す。]で示される基を表す。}で示される化合物、一般式[22]
{式中、R13及び4個のR14は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X5及びX6は、何れか一方が窒素原子又は一般式[23]
(式中、R15は、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示され
(式中、R24及び4個のR25は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X10及びX11は、何れか一方が一般式[39]
(式中、R26は、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示される基を表す。)で示される基を表し、T1は前記に同じ。]で示される基を表す。)で示される基又は一般式[25]
(式中、2個のR17は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示される基を表す。}で示される化合物、又は一般式[26]
[式中、9個のR18は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X7は窒素原子又は一般式[27]
(式中、R19は水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示される基を表す。]で示される化合物を、重水素化された溶媒と反応させることを特徴とする、一般式[6]
{式中、2個のR1a及び4個のR2aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X1a及びX4aは夫々独立して、窒素原子又は一般式[18]
(式中、R3aは、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基又は一般式[41]
(式中、2個のR21a及び4個のR22aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X8a及びX9aは何れか一方が上記一般式[36]で示される基を表し、他方が窒素原子を表す。)で示される基を表し、T1aは一般式[9]
(式中、4個のR11aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される二価の基又は一般式[10]
(式中、(8+4m)個のR12aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、mは前記に同じ。)で示される二価の基を表す。]で示される基を表す。)で示される基を表す。)で示される基を表す。但し、X1a及びX4aの何れか一方が一般式[18]で示される基であり、且つ一般式[18]に於けるR3aが一般式[41]で示される基である場合、他方は窒素原子である。}で示される基を表す。但し、本化合物が有する水素原子の少なくとも1つが重水素原子である。}で示される重水素化物、一般式[7]
{式中、4個のR4a及び4個のR5aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X2aは、酸素原子、一般式[19]
(式中、R6aは、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基又は一般式[20]
[式中、2個のR7aは、夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基又は一般式[8]
(式中、4個のR8a及び4個のR9aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X3aは、窒素原子又は一般式[22]
(式中、R10aは、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基を表し、T1aは、結合手、一般式[9]で示される二価の基又は一般式[10]で示される二価の基を表す。但し、T1aが結合手である場合は、X3aは一般式[22]で示される基である。)で示される基を表す。]で示される基を表す。但し、本化合物が有する水素原子の少なくとも1つが重水素原子である。}で示される重水素化物、一般式[28]
{式中、R13a及び4個のR14aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X5a及びX6aは、何れか一方が窒素原子又は一般式[29]
(式中、R15aは、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基を表し、他方が、一般式[30]
(式中、R16aは、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基又は一般式[43]
(式中、R24a及び4個のR25aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X10a及びX11aは、何れか一方が上記一般式[39]で示される基を表し、他方が窒素原子又は一般式[45]
(式中、R26aは、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基を表す。)で示される基を表し、T1aは前記に同じ。]で示される基を表す。)で示される基又は一般式[31]
(式中、2個のR17aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基を表す。但し、本化合物が有する水素原子の少なくとも1つが重水素原子である。}で示される重水素化物、又は一般式[32]
[式中、9個のR18aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X7aは窒素原子又は一般式[33]
(式中、R19aは重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基を表す。但し、本化合物が有する水素原子の少なくとも1つが重水素原子である。]で示される重水素化物の製造方法、の発明である。
従来法を使用して、ナフタレン骨格、カルバゾール骨格、インドール骨格又はアントラセン骨格を有する化合物を直接出発物質(基質)として用いてこれを重水素化した場合、例えば基質が重水素化されない、重水素化されたとしてもその重水素化率が低い等の問題を有していた。
これに対して、脱水素化反応と重水素化反応をワンポットで行う本発明の方法によれば、従来法が有していた上述した如き問題を解消し、ナフタレン骨格、カルバゾール骨格、インドール骨格、アントラセン骨格或いはこれらに類似した複素環骨格を有する縮合環構造含有化合物に対応する重水素化物を高い重水素化率で生成することができる。
本発明に於いて、重水素原子とはジュウテリウム(D)原子及び/又はトリチウム(T)原子のことを意味し、重水素化とはジュウテリウム化及び/又はトリチウム化のことを意味する。また、本明細書に於いて重水素化率とは、化合物中の重水素化可能な水素原子が重水素原子に置換された比率のことを意味する。
一般式[1]~[5]、[14]~[17]、[22]~[27]、[35]、[38]及び[40]に於いて、R1~R19、R21、R22、R24、R25及びR26で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、中でも直鎖状のものが好ましく、通常炭素数1~20、好ましくは1~12、より好ましくは1~10のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、n-ウンデシル基、イソウンデシル基、sec-ウンデシル基、tert-ウンデシル基、ネオウンデシル基、n-ドデシル基、イソドデシル基、sec-ドデシル基、tert-ドデシル基、n-トリデシル基、イソトリデシル基、sec-トリデシル基、tert-トリデシル基、ネオトリデシル基、n-テトラデシル基、イソテトラデシル基、sec-テトラデシル基、tert-テトラデシル基、ネオテトラデシル基、n-ペンタデシル基、イソペンタデシル基、sec-ペンタデシル基、tert-ペンタデシル基、ネオペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、sec-ヘキサデシル基、tert-ヘキサデシル基、ネオヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、sec-ヘプタデシル基、tert-ヘプタデシル基、ネオヘプタデシル基、n-オクタデシル基、イソオクタデシル基、sec-オクタデシル基、tert-オクタデシル基、ネオオクタデシル基、n-ノナデシル基、イソノナデシル基、sec-ノナデシル基、tert-ノナデシル基、ネオノナデシル基、n-イコシル基、イソイコシル基、sec-イコシル基、tert-イコシル基、ネオイコシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基等が挙げられる。
R1~R19、R21、R22、R24、R25及びR26で示されるアルコキシ基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1~12、好ましくは1~6、より好ましくは1~3のものが挙げられ、具体的には、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、sec-ペンチルオキシ基、tert-ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、sec-ヘキシルオキシ基、tert-ヘキシルオキシ基、ネオヘキシルオキシ基、n-ヘプチルオキシ基、イソヘプチルオキシ基、sec-ヘプチルオキシ基、tert-ヘプチルオキシ基、ネオヘプチルオキシ基、n-オクチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、sec-オクチルオキシ基、tert-オクチルオキシ基、ネオオクチルオキシ基、n-ノニルオキシ基、イソノニルオキシ基、sec-ノニルオキシ基、tert-ノニルオキシ基、ネオノニルオキシ基、n-デシルオキシ基、イソデシルオキシ基、sec-デシルオキシ基、tert-デシルオキシ基、ネオデシルオキシ基、n-ウンデシルオキシ基、イソウンデシルオキシ基、sec-ウンデシルオキシ基、tert-ウンデシルオキシ基、ネオウンデシルオキシ基、n-ドデシルオキシ基、イソドデシルオキシ基、sec-ドデシルオキシ基、tert-ドデシルオキシ基、ネオドデシルオキシ基、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、シクロオクチルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロデシルオキシ基、シクロウンデシルオキシ基、シクロドデシルオキシ基等が挙げられる。
R1~R19、R21、R22、R24、R25及びR26で示されるアリール基としては、通常炭素数6~14のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基等が挙げられる。当該アリール基は更にフェニル基等の置換基を有していてもよく、その具体例としてはビフェニル基が挙げられる。
R1~R19、R21、R22、R24、R25及びR26で示されるアリールオキシ基としては、通常炭素数6~14のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、アントリルオキシ基等が挙げられる。当該アリールオキシ基は更にフェニル基等の置換基を有していてもよく、その具体例としてはビフェニルオキシ基が挙げられる。
R1~R19、R21、R22、R24、R25及びR26で示されるアルコキシカルボニル基としては、カルボキシル基中の水酸基がアルコキシ基に置換されたものが挙げられ、該アルコキシ基の具体例としては、R1~R19で示されるアルコキシ基の例示と同様のものが挙げられる。
一般式[6]~[10]、[18]~[20]、[22]、[28]~[33]、[42]、[43]及び[44]に於いて、R1a~R19a、R21a、R22a、R24a、R25a及びR26aで示される重水素化されていてもよいアルキル基としては、上記R1~R19、R21、R22、R24、R25及びR26で示されるアルキル基が有する少なくとも1つの水素原子が重水素化されているものが挙げられ、中でも全部の水素原子が重水素化されたものが好ましい。
R1a~R19a、R21a、R22a、R24a、R25a及びR26aで示される重水素化されていてもよいアルコキシ基としては、R1~R19、R21、R22、R24、R25及びR26で示されるアルコキシ基が有する少なくとも1つの水素原子が重水素化されているものが挙げられ、中でも全部の水素原子が重水素化されたものが好ましい。
R1a~R19a、R21a、R22a、R24a、R25a及びR26aで示される重水素化されていてもよいアリール基としては、R1~R19、R21、R22、R24、R25及びR26で示されるアリール基が有する少なくとも1つの水素原子が重水素化されているものが挙げられ、中でも全部の水素原子が重水素化されたものが好ましい。
R1a~R19a、R21a、R22a、R24a、R25a及びR26aで示される重水素化されていてもよいアリールオキシ基としては、R1~R19、R21、R22、R24、R25及びR26で示されるアリールオキシ基が有する少なくとも1つの水素原子が重水素化されているものが挙げられ、中でも全部の水素原子が重水素化されたものが好ましい。
R1a~R19a、R21a、R22a、R24a、R25a及びR26aで示される重水素化されていてもよいアルコキシカルボニル基としては、R1~R19、R21、R22、R24、R25及びR26で示されるアルコキシカルボニル基が有する少なくとも1つの水素原子が重水素化されているものが挙げられ、中でも全部の水素原子が重水素化されたものが好ましい。
mは、通常0又は1、好ましくは0である。
一般式[4]及び[9]で示される二価の基に於いて、その結合手の位置はオルト位、メタ位又はパラ位の何れでもよく、好ましくはメタ位又はパラ位である。
一般式[5]及び[10]で示される二価の基に於いて、その結合手の位置は、該二価の基の両末端のフェニル基(又はその誘導体)の4,4’-位、3,3’-位又は4,3’-位の何れでもよく、好ましくは4,4’-位又は3,3’-位である。
一般式[1]に於けるX1とX4の好ましい組み合わせとしては、例えば(i)X1及びX4が共に一般式[14]で示される基であるもの、(ii)X1が窒素原子であり、X4が一般式[14]で示される基であるもの、(iii)X1が一般式[14]で示される基であり、X4が窒素原子であるもの、(iv)X1が窒素原子であり、X4が一般式[14]で示される基(且つ、R3が一般式[34]で示される基である)であるもの、(v)X1が一般式[14]で示される基(且つ、R3が一般式[34]で示される基である)であり、X4が窒素原子であるもの等が挙げられる。
また、一般式[1]に於けるX1とX4が共に一般式[14]で示される基である場合、2個の一般式[14]に於けるR3は、少なくとも1つは水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基である。
一般式[14]に於けるR3の中でも、水素原子又は一般式[34]で示される基が好ましい。
一般式[4]で示される二価の基は、中でも無置換のものが好ましい。即ち、4個のR11が水素原子であるものが好ましい。同様に、一般式[5]で示される二価の基は、中でも無置換のものが好ましく、具体的には、(8+4m)個のR12が水素原子であるものが好ましい。
一般式[2]に於けるX2の中でも、一般式[15]で示される基が好ましい。
一般式[16]に於ける2個のR7の中でも、共に水素原子であるもの、一方が水素原子であり他方が一般式[3]で示される基であるものが好ましい。
一般式[3]に於けるX3の中でも、窒素原子が好ましい。
一般式[22]に於けるX5とX6の好ましい組み合わせとしては、例えば(i)X5が一般式[23]で示される基であり、X6が一般式[25]で示される基であるもの、(ii)X5が一般式[23]で示される基であり、X6が一般式[24]で示される基であるもの、(iii)X5が窒素原子であり、X6が一般式[25]で示される基であるもの、(iv)X5が一般式[23]で示される基であり、X6が一般式[24]で示される基(且つ、R16が一般式[37]で示される基である)であるもの、(v)X5が窒素原子であり、X6が一般式[24]で示される基(且つ、R16が一般式[37]で示される基である)であるもの等が挙げられる。
一般式[6]に於けるX1aとX4aの好ましい組み合わせとしては、例えば(i)X1a及びX4aが共に一般式[18]で示される基であるもの、(ii)X1aが窒素原子であり、X4aが一般式[18]で示される基であるもの、(iii)X1aが一般式[18]で示される基であり、X4aが窒素原子であるもの、(iv)X1aが窒素原子であり、X4aが一般式[18]で示される基(且つ、R3aが一般式[41]で示される基である)であるもの、(v)X1aが一般式[18]で示される基(且つ、R3aが一般式[41]で示される基である)であり、X4aが窒素原子であるもの等が挙げられる。
また、一般式[6]に於けるX1aとX4aが共に一般式[18]で示される基である場合、2個の一般式[18]に於けるR3aは、少なくとも1つは重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基である。
一般式[18]に於けるR3aの中でも、水素原子又は一般式[41]で示される基が好ましい。
一般式[9]で示される二価の基は、中でも無置換のものが好ましい。即ち、4個のR11aが水素原子であるものが好ましい。同様に、一般式[10]で示される二価の基は、中でも無置換のものが好ましく、具体的には、(8+4m)個のR12aが水素原子であるものが好ましい。
一般式[7]に於けるX2aの中でも、一般式[19]で示される基が好ましい。
一般式[20]に於ける2個のR7aの中でも、共に水素原子であるもの、一方が水素原子であり他方が一般式[8]で示される基であるものが好ましい。
一般式[8]に於けるX3aの中でも、窒素原子が好ましい。
一般式[28]に於けるX5aとX6aの好ましい組み合わせとしては、例えば(i)X5aが一般式[29]で示される基であり、X6aが一般式[31]で示される基であるもの、(ii)X5aが一般式[29]で示される基であり、X6aが一般式[30]で示される基であるもの、(iii)X5aが窒素原子であり、X6aが一般式[31]で示される基であるもの、(iv)X5aが一般式[29]で示される基であり、X6aが一般式[30]で示される基(且つ、R16aが一般式[43]で示される基である)であるもの、(v)X5aが窒素原子であり、X6aが一般式[30]で示される基(且つ、R16aが一般式[43]で示される基である)であるもの等が挙げられる。
一般式[1]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、5-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、6-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、5-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、2-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、5-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、6-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、1-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、2-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、5-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、6-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、1-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、2-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、5-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、6-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、5-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、6-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-カルボン酸、5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボン酸、5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、2-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、3-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、4-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、5-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、6-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、7-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、8-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、2-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、3-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、4-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、5-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、6-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、7-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、8-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、3-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、4-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、5-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、6-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、7-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、8-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、3-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、4-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、5-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、6-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、7-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、8-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、2-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、3-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、4-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、5-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、6-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、7-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、8-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、2-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、3-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、4-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、2-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、3-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、4-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-2-カルボン酸、5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-3-カルボン酸、5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-4-カルボン酸、2-メチル-8-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、3-メチル-8-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、4-メチル-8-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、8-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-2-カルボン酸、5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、1-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、3-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、4-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、5-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、6-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、7-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、8-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、1-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、3-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、4-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、5-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、6-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、7-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、8-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、3-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、4-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、5-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、6-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、7-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、8-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、3-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、4-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、5-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、6-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、7-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、8-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、1-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、3-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、4-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、5-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、6-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、7-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、8-tert-ブチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、1-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、3-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、4-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、1-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、3-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、4-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-1-カルボン酸、5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸、5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-4-カルボン酸、1,4-ビス(5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)ベンゼン、1,3-ビス(5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)ベンゼン、4,4'-ビス(5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)ビフェニル、3,4’-ビス(5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)ビフェニル、3,3’-ビス(5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)ビフェニル、1,4-ビス(4-(5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)フェニル)ベンゼン、1,4-ビス(5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-2-イル)ベンゼン、1,3-ビス(5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-2-イル)ベンゼン、4,4’-ビス(5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-2-イル)ビフェニル、3,4’-ビス(5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-2-イル)ビフェニル、3,3’-ビス(5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-2-イル)ビフェニル、1,4-ビス(4-(5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-2-イル)フェニル)ベンゼン等が挙げられ、中でも、例えば1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、8-ヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-2-カルボン酸、5,6,7,8-テトラヒドロキノリン、5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン等が好ましい。
一般式[2]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、4-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、5-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、7-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、8-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、2-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、3-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、4-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、5-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、6-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、7-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、8-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、1-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、2-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、3-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、4-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、5-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、6-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、7-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、8-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、1-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、2-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、3-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、4-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、5-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、6-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、7-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、8-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、1-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、2-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、3-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、4-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、5-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、6-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、7-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、8-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、1-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、2-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、3-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、4-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、5-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、6-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、7-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、8-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、1-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、2-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、3-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、4-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、5-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、6-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、7-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、8-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-1-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-2-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-3-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-4-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-5-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-6-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-7-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-8-カルボン酸、1-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、2-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、3-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、4-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、5-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、6-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、7-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、8-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、1-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、2-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、3-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、4-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、5-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、6-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、7-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、8-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール、1,4-ビス(1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-9-イル)ベンゼン、1,3-ビス(1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-9-イル)ベンゼン、3,4’-ビス(1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-9-イル)ビフェニル、4,4’-ビス(1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-9-イル)ビフェニル、1,4-ビス(4-(1,2,3,4,-テトラヒドロカルバゾール-9-イル)フェニル)ベンゼン、1-(3-(1,2,3,4,-テトラヒドロカルバゾール-9-イル)フェニル)-4-(4-(1,2,3,4,-テトラヒドロカルバゾール-9-イル)フェニル)ベンゼン、1,4-ビス(3-(1,2,3,4,-テトラヒドロカルバゾール-9-イル)フェニル)ベンゼン、4,4’-ビス(1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾール-9-イル)ビフェニル、1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、4-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、5-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、7-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、8-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、9,9-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、2-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、3-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、4-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、5-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、6-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、7-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、8-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、9,9-ジエチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、1-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、2-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、3-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、4-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、5-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、6-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、7-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、8-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、1-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、2-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、3-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、4-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、5-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、6-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、7-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、8-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、9,9-ジプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、1-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、2-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、3-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、4-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、5-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、6-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、7-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、8-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、1-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、2-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、3-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、4-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、5-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、6-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、7-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、8-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、9-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、1-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、2-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、3-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、4-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、5-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、6-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、7-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、8-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン-1-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン-2-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン-3-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン-4-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン-5-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン-6-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン-7-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン-8-カルボン酸、1-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、2-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、3-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、4-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、5-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、6-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、7-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、8-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、1-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、2-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、3-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、4-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、5-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、6-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、7-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン、8-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロフルオレン等が挙げられ、中でも、例えば1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾールが好ましい。
一般式[22]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば4,5,6,7-テトラヒドロインドール、2-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、3-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、4-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、5-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、7-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、2-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、3-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、4-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、5-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、6-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、7-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、2-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、3-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、4-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、5-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、6-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、7-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、2-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、3-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、4-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、5-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、6-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、7-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、2-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、3-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、4-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、5-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、6-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、7-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、2-アミノ-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、3-アミノ-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、2-ヒドロキシ-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、3-ヒドロキシ-4,5,6,7-テトラヒドロインドール、4,5,6,7-テトラヒドロインドール-2-カルボン酸、4,5,6,7-テトラヒドロインドール-3-カルボン酸、4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、1-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、3-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、4-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、5-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、7-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、1-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、3-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、4-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、5-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、6-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、7-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、1-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、3-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、4-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、5-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、6-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、7-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、1-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、3-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、4-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、5-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、6-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、7-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、1-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、3-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、4-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、5-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、6-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、7-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、1-アミノ-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、3-アミノ-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、1-ヒドロキシ-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、3-ヒドロキシ-4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール-1-カルボン酸、4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール-3-カルボン酸、4,5,6,7-テトラヒドロインデン、2-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、3-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、4-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、5-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、7-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、2-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、3-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、4-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、5-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、6-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、7-エチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、2-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、3-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、4-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、5-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、6-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、7-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、2-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、3-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、4-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、5-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、6-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、7-イソプロピル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、2-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、3-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、4-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、5-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、6-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、7-tert-ブチル-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、2-アミノ-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、3-アミノ-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、2-ヒドロキシ-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、3-ヒドロキシ-4,5,6,7-テトラヒドロインデン、4,5,6,7-テトラヒドロインデン-2-カルボン酸、4,5,6,7-テトラヒドロインデン-3-カルボン酸、1,4-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インダゾール-1-イル)ベンゼン、1,3-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インダゾール-1-イル)ベンゼン、4,4’-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インダゾール-1-イル)ビフェニル、3,4’-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インダゾール-1-イル)ビフェニル、3,3’-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インダゾール-1-イル)ビフェニル、1,4-ビス(4-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インダゾール-1-イル)フェニル)ベンゼン、1,4-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロインドール-1-イル)ベンゼン、1,3-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロインドール-1-イル)ベンゼン、4,4’-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロインドール-1-イル)ビフェニル、3,4’-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロインドール-1-イル)ビフェニル、3,3’-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロインドール-1-イル)ビフェニル、1,4-ビス(4-(4,5,6,7-テトラヒドロインドール-1-イル)フェニル)ベンゼン、1,4-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール-2-イル)ベンゼン、1,3-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール-2-イル)ベンゼン、4,4’-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール-2-イル)ビフェニル、3,4’-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール-2-イル)ビフェニル、3,3’-ビス(4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール-2-イル)ビフェニル、1,4-ビス(4-(4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール-2-イル)フェニル)ベンゼン等が挙げられ、中でも、例えば4,5,6,7-テトラヒドロインドール、4,5,6,7-テトラヒドロイソインドール、4,5,6,7-テトラヒドロインデン等が好ましい。
一般式[26]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、4-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、5-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、7-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、8-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、9-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、2-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、3-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、4-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、5-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、6-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、7-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、8-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、9-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、1-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、2-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、3-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、4-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、5-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、6-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、7-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、8-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、9-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、1-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、2-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、3-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、4-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、5-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、6-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、7-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、8-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、9-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、1-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、2-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、3-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、4-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、5-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、6-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、7-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、8-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、9-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、1-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、2-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、3-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、4-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、5-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、6-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、7-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、8-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、9-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、1-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、2-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、3-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、4-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、5-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、6-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、7-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、8-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、9-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-1-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-2-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-3-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-4-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-5-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-6-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-7-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-8-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-9-カルボン酸、1-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、2-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、3-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、4-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、5-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、6-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、7-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、8-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、9-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、1-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、2-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、3-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、4-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、5-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、6-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、7-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、8-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、9-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、4-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、5-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、7-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、8-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、3-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、4-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、5-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、6-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、7-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、8-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、1-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、3-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、4-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、5-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、6-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、7-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、8-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、1-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、3-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、4-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、5-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、6-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、7-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、8-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、1-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、3-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、4-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、5-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、6-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、7-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、8-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、1-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、3-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、4-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、5-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、6-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、7-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、8-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、1-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、3-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、4-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、5-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、6-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、7-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、8-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-1-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-2-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-3-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-4-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-5-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-6-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-7-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-8-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9-カルボン酸、1-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、3-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、4-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、5-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、6-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、7-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、8-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、1-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、3-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、4-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、5-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、6-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、7-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、8-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9-ベンジルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン等が挙げられ、中でも、例えば1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン、1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン等が好ましい。
一般式[1]、[2]、[22]又は[26]で示される化合物は、市販品を用いても或いは常法に従って適宜合成したものを用いてもよい。
一般式[6]で示される重水素化合物の好ましい具体例としては、例えば重水素化ナフタレン、重水素化1-アミノナフタレン、重水素化2-アミノナフタレン、重水素化1-メチルナフタレン、重水素化2-メチルナフタレン、重水素化1-エチルナフタレン、重水素化2-エチルナフタレン、重水素化1-イソプロピルナフタレン、重水素化2-イソプロピルナフタレン、重水素化1-tert-ブチルナフタレン、重水素化2-tert-ブチルナフタレン、重水素化1-ヒドロキシナフタレン、重水素化2-ヒドロキシナフタレン、重水素化ナフタレン-1-カルボン酸、重水素化ナフタレン-2-カルボン酸、重水素化キノリン、重水素化2-メチルキノリン、重水素化3-メチルキノリン、重水素化4-メチルキノリン、重水素化5-メチルキノリン、重水素化6-メチルキノリン、重水素化7-メチルキノリン、重水素化8-メチルキノリン、重水素化2-エチルキノリン、重水素化3-エチルキノリン、重水素化4-エチルキノリン、重水素化5-エチルキノリン、重水素化6-エチルキノリン、重水素化7-エチルテトラヒドロキノリン、重水素化8-エチルキノリン、重水素化2-イソプロピルキノリン、重水素化3-イソプロピルキノリン、重水素化4-イソプロピルキノリン、重水素化5-イソプロピルキノリン、重水素化6-イソプロピルキノリン、重水素化7-イソプロピルキノリン、重水素化8-イソプロピルキノリン、重水素化2-プロピルキノリン、重水素化3-プロピルキノリン、重水素化4-プロピルキノリン、重水素化5-プロピルキノリン、重水素化6-プロピルキノリン、重水素化7-プロピルキノリン、重水素化8-プロピルキノリン、重水素化2-tert-ブチルキノリン、重水素化3-tert-ブチルキノリン、重水素化4-tert-ブチルキノリン、重水素化5-tert-ブチルキノリン、重水素化6-tert-ブチルキノリン、重水素化7-tert-ブチルキノリン、重水素化8-tert-ブチルキノリン、重水素化2-アミノキノリン、重水素化3-アミノキノリン、重水素化4-アミノキノリン、重水素化2-ヒドロキシキノリン、重水素化3-ヒドロキシキノリン、重水素化4-ヒドロキシキノリン、重水素化キノリン-2-カルボン酸、重水素化キノリン-3-カルボン酸、重水素化キノリン-4-カルボン酸、重水素化2-メチル-8-ヒドロキシキノリン、重水素化3-メチル-8-ヒドロキシキノリン、重水素化4-メチル-8-ヒドロキシキノリン、重水素化8-ヒドロキシキノリン-2-カルボン酸、重水素化イソキノリン、重水素化1-メチルイソキノリン、重水素化3-メチルイソキノリン、重水素化4-メチルイソキノリン、重水素化5-メチルイソキノリン、重水素化6-メチルイソキノリン、重水素化7-メチルイソキノリン、重水素化8-メチルイソキノリン、重水素化1-エチルイソキノリン、重水素化3-エチルイソキノリン、重水素化4-エチルイソキノリン、重水素化5-エチルイソキノリン、重水素化6-エチルイソキノリン、重水素化7-エチルイソキノリン、重水素化8-エチルイソキノリン、重水素化2-イソプロピルイソキノリン、重水素化3-イソプロピルイソキノリン、重水素化4-イソプロピルイソキノリン、重水素化5-イソプロピルイソキノリン、重水素化6-イソプロピルイソキノリン、重水素化7-イソプロピルイソキノリン、重水素化8-イソプロピルイソキノリン、重水素化2-プロピルイソキノリン、重水素化3-プロピルイソキノリン、重水素化4-プロピルイソキノリン、重水素化5-プロピルイソキノリン、重水素化6-プロピルイソキノリン、重水素化7-プロピルイソキノリン、重水素化8-プロピルイソキノリン、重水素化1-tert-ブチルイソキノリン、重水素化3-tert-ブチルイソキノリン、重水素化4-tert-ブチルイソキノリン、重水素化5-tert-ブチルイソキノリン、重水素化6-tert-ブチルイソキノリン、重水素化7-tert-ブチルイソキノリン、重水素化8-tert-ブチルイソキノリン、重水素化1-アミノイソキノリン、重水素化3-アミノイソキノリン、重水素化4-アミノイソキノリン、重水素化1-ヒドロキシイソキノリン、重水素化3-ヒドロキシイソキノリン、重水素化4-ヒドロキシイソキノリン、重水素化イソキノリン-1-カルボン酸、重水素化イソキノリン-3-カルボン酸、重水素化イソキノリン-4-カルボン酸、重水素化1,4-ビス(イソキノリン-1-イル)ベンゼン、重水素化1,3-ビス(イソキノリン-1-イル)ベンゼン、重水素化4,4’-(イソキノリン-1-イル)ビフェニル、重水素化3,4’-(イソキノリン-1-イル)ビフェニル、重水素化3,3’-(イソキノリン-1-イル)ビフェニル、重水素化1,4-ビス(4-(イソキノリン-1-イル)フェニル)ベンゼン、重水素化1,4-ビス(キノリン-2-イル)ベンゼン、重水素化1,3-ビス(キノリン-2-イル)ベンゼン、重水素化4,4’-ビス(キノリン-2-イル)ビフェニル、重水素化3,4’-ビス(キノリン-2-イル)ビフェニル、重水素化3,3’-ビス(キノリン-2-イル)ビフェニル、重水素化1,4-ビス(4-(キノリン-2-イル)フェニル)ベンゼン等が挙げられ、中でも、例えば重水素化ナフタレン、重水素化8-ヒドロキシキノリン-2-カルボン酸、重水素化キノリン、重水素化イソキノリン等が好ましい。
一般式[7]で示される重水素化合物の好ましい具体例としては、例えば重水素化カルバゾール、重水素化1-メチルカルバゾール、重水素化2-メチルカルバゾール、重水素化3-メチルカルバゾール、重水素化4-メチルカルバゾール、重水素化1-エチルカルバゾール、重水素化2-エチルカルバゾール、重水素化3-エチルカルバゾール、重水素化4-エチルカルバゾール、重水素化1-イソプロピルカルバゾール、重水素化2-イソプロピルカルバゾール、重水素化3-イソプロピルカルバゾール、重水素化4-イソプロピルカルバゾール、重水素化1-プロピルカルバゾール、重水素化2-プロピルカルバゾール、重水素化3-プロピルカルバゾール、重水素化4-プロピルカルバゾール、重水素化1-tert-ブチルカルバゾール、重水素化2-tert-ブチルカルバゾール、重水素化3-tert-ブチルカルバゾール、重水素化4-tert-ブチルカルバゾール、重水素化1-アミノカルバゾール、重水素化2-アミノカルバゾール、重水素化3-アミノカルバゾール、重水素化4-アミノカルバゾール、重水素化1-ヒドロキシカルバゾール、重水素化2-ヒドロキシカルバゾール、重水素化3-ヒドロキシカルバゾール、重水素化4-ヒドロキシカルバゾール、重水素化カルバゾール-1-カルボン酸、重水素化カルバゾール-2-カルボン酸、重水素化カルバゾール-3-カルボン酸、重水素化カルバゾール-4-カルボン酸、重水素化カルバゾール-5-カルボン酸、重水素化カルバゾール-6-カルボン酸、重水素化カルバゾール-7-カルボン酸、重水素化カルバゾール-8-カルボン酸、重水素化1-メトキシカルバゾール、重水素化2-メトキシカルバゾール、重水素化3-メトキシカルバゾール、重水素化4-メトキシカルバゾール、重水素化5-メトキシカルバゾール、重水素化6-メトキシカルバゾール、重水素化7-メトキシカルバゾール、重水素化8-メトキシカルバゾール、重水素化1-ベンジルオキシ-カルバゾール、重水素化2-ベンジルオキシカルバゾール、重水素化3-ベンジルオキシカルバゾール、重水素化4-ベンジルオキシカルバゾール、重水素化5-ベンジルオキシカルバゾール、重水素化6-ベンジルオキシカルバゾール、重水素化7-ベンジルオキシカルバゾール、重水素化8-ベンジルオキシカルバゾール、重水素化1,4-ビス(カルバゾール-9-イル)ベンゼン、重水素化1,3-ビス(カルバゾール-9-イル)ベンゼン、重水素化3,4’-ビス(カルバゾール-9-イル)ビフェニル、重水素化4,4’-ビス(カルバゾール-9-イル)ビフェニル、重水素化1,4-ビス(4-(カルバゾール-9-イル)フェニル)ベンゼン、重水素化1-(3-(カルバゾール-9-イル)フェニル)-4-(4-(カルバゾール-9-イル)フェニル)ベンゼン、重水素化1,4-ビス(3-(カルバゾール-9-イル)フェニル)ベンゼン、重水素化4,4’-ビス(カルバゾール-9-イル)ビフェニル、重水素化フルオレン、重水素化1-メチルフルオレン、重水素化2-メチルフルオレン、重水素化3-メチルフルオレン、重水素化4-メチルフルオレン、重水素化9,9-ジメチルフルオレン、重水素化1-エチルフルオレン、重水素化2-エチルフルオレン、重水素化3-エチルフルオレン、重水素化4-エチルフルオレン、重水素化9,9-ジエチルフルオレン、重水素化1-イソプロピル-フルオレン、重水素化2-イソプロピルフルオレン、重水素化3-イソプロピルフルオレン、重水素化4-イソプロピルフルオレン、重水素化1-プロピルフルオレン、重水素化2-プロピルフルオレン、重水素化3-プロピルフルオレン、重水素化4-プロピルフルオレン、重水素化9,9-ジプロピルフルオレン、重水素化1-tert-ブチルフルオレン、重水素化2-tert-ブチルフルオレン、重水素化3-tert-ブチルフルオレン、重水素化4-tert-ブチルフルオレン、重水素化1-アミノフルオレン、重水素化2-アミノフルオレン、重水素化3-アミノフルオレン、重水素化4-アミノフルオレン、重水素化9-アミノフルオレン、重水素化1-ヒドロキシフルオレン、重水素化2-ヒドロキシフルオレン、重水素化3-ヒドロキシフルオレン、重水素化4-ヒドロキシフルオレン、重水素化フルオレン-1-カルボン酸、重水素化フルオレン-2-カルボン酸、重水素化フルオレン-3-カルボン酸、重水素化フルオレン-4-カルボン酸、重水素化1-メトキシフルオレン、重水素化2-メトキシフルオレン、重水素化3-メトキシフルオレン、重水素化4-メトキシヒドロフルオレン、重水素化1-ベンジルオキシフルオレン、重水素化2-ベンジルオキシフルオレン、重水素化3-ベンジルオキシフルオレン、重水素化4-ベンジルオキシフルオレン等が挙げられ、中でも、例えば重水素化カルバゾール、重水素化フルオレン等の重水素化物が好ましい。
一般式[28]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば重水素化インドール、重水素化2-メチルインドール、重水素化3-メチルインドール、重水素化4-メチルインドール、重水素化5-メチルインドール、重水素化6-メチルインドール、重水素化7-メチルインドール、重水素化2-エチルインドール、重水素化3-エチルインドール、重水素化4-エチルインドール、重水素化5-エチルインドール、重水素化6-エチルインドール、重水素化7-エチルインドール、重水素化2-プロピルインドール、重水素化3-プロピルインドール、重水素化4-プロピルインドール、重水素化5-プロピルインドール、重水素化6-プロピルインドール、重水素化7-プロピルインドール、重水素化2-イソプロピルヒドロインドール、重水素化3-イソプロピルインドール、重水素化4-イソプロピルインドール、重水素化5-イソプロピルインドール、重水素化6-イソプロピルインドール、重水素化7-イソプロピルインドール、重水素化2-tert-ブチルインドール、重水素化3-tert-ブチルインドール、重水素化4-tert-ブチルインドール、重水素化5-tert-ブチルインドール、重水素化6-tert-ブチルインドール、重水素化7-tert-ブチルインドール、重水素化2-アミノインドール、重水素化3-アミノインドール、重水素化2-ヒドロキシインドール、重水素化3-ヒドロキシインドール、重水素化インドール-2-カルボン酸、重水素化インドール-3-カルボン酸、重水素化イソインドール、重水素化1-メチルイソインドール、重水素化3-メチルヒドロイソインドール、重水素化4-メチルテトラヒドロイソインドール、重水素化5-メチルイソインドール、重水素化6-メチルイソインドール、重水素化7-メチルイソインドール、重水素化1-エチルイソインドール、重水素化3-エチルイソインドール、重水素化4-エチルイソインドール、重水素化5-エチルイソインドール、重水素化6-エチルイソインドール、重水素化7-エチルイソインドール、重水素化1-プロピルイソインドール、重水素化3-プロピルイソインドール、重水素化4-プロピルイソインドール、重水素化5-プロピルイソインドール、重水素化6-プロピルイソインドール、重水素化7-プロピルイソインドール、重水素化1-イソプロピルイソインドール、重水素化3-イソプロピルイソインドール、重水素化4-イソプロピルイソインドール、重水素化5-イソプロピルイソインドール、重水素化6-イソプロピルイソインドール、重水素化7-イソプロピルイソインドール、重水素化1-tert-ブチルイソインドール、重水素化3-tert-ブチルイソインドール、重水素化4-tert-ブチルイソインドール、重水素化5-tert-ブチルイソインドール、重水素化6-tert-ブチルイソインドール、重水素化7-tert-ブチルイソインドール、重水素化1-アミノイソインドール、重水素化3-アミノイソインドール、重水素化1-ヒドロキシイソインドール、重水素化3-ヒドロキシイソインドール、重水素化イソインドール-1-カルボン酸、重水素化イソインドール-3-カルボン酸、重水素化インデン、重水素化2-メチルインデン、重水素化3-メチルインデン、重水素化4-メチルインデン、重水素化5-メチルインデン、重水素化6-メチルインデン、重水素化7-メチルインデン、重水素化2-エチルインデン、重水素化3-エチルインデン、重水素化4-エチルインデン、重水素化5-エチルインデン、重水素化6-エチルインデン、重水素化7-エチルインデン、重水素化2-プロピルインデン、重水素化3-プロピルインデン、重水素化4-プロピルインデン、重水素化5-プロピルインデン、重水素化6-プロピルインデン、重水素化7-プロピルインデン、重水素化2-イソプロピルインデン、重水素化3-イソプロピルインデン、重水素化4-イソプロピルインデン、重水素化5-イソプロピルインデン、重水素化6-イソプロピルインデン、重水素化7-イソプロピインデン、重水素化2-tert-ブチルインデン、重水素化3-tert-ブチルインデン、重水素化4-tert-ブチルインデン、重水素化5-tert-ブチルインデン、重水素化6-tert-ブチルインデン、重水素化7-tert-ブチルインデン、重水素化2-アミノインデン、重水素化3-アミノインデン、重水素化2-ヒドロキシインデン、重水素化3-ヒドロキシインデン、重水素化インデン-2-カルボン酸、重水素化インデン-3-カルボン酸、重水素化1,4-ビス(1H-インダゾール-1-イル)ベンゼン、重水素化1,3-ビス(1H-インダゾール-1-イル)ベンゼン、重水素化4,4’-ビス(1H-インダゾール-1-イル)ビフェニル、重水素化3,4’-ビス(1H-インダゾール-1-イル)ビフェニル、重水素化3,3’-ビス(1H-インダゾール-1-イル)ビフェニル、重水素化4,4’-ビス(4-(1H-インダゾール-1-イル)フェニル)ベンゼン、重水素化1,4-ビス(インドール-1-イル)ベンゼン、重水素化1,3-ビス(インドール-1-イル)ベンゼン、重水素化4,4’-ビス(インドール-1-イル)ビフェニル、重水素化3,4’-ビス(インドール-1-イル)ビフェニル、重水素化3,3’-ビス(インドール-1-イル)ビフェニル、重水素化1,4-ビス(4-(インドール-1-イル)フェニル)ベンゼン、重水素化1,4-ビス(イソインドール-2-イル)ベンゼン、重水素化1,3-ビス(イソインドール-2-イル)ベンゼン、重水素化4,4’-ビス(イソインドール-2-イル)ビフェニル、重水素化3,4’-ビス(イソインドール-2-イル)ビフェニル、重水素化3,3’-ビス(イソインドール-2-イル)ビフェニル、重水素化1,4-ビス(4-(イソインドール-2-イル)フェニル)ベンゼン等が挙げられ、中でも、例えば重水素化インドール、重水素化イソインドール、重水素化インデン等が好ましい。
一般式[32]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば重水素化アクリジン、重水素化1-メチルアクリジン、重水素化2-メチルアクリジン、重水素化3-メチルアクリジン、重水素化4-メチルアクリジン、重水素化9-メチルアクリジン、重水素化1-エチルアクリジン、重水素化2-エチルアクリジン、重水素化3-エチルアクリジン、重水素化4-エチルアクリジン、重水素化9-エチルアクリジン、重水素化1-イソプロピルアクリジン、重水素化2-イソプロピルアクリジン、重水素化3-イソプロピルアクリジン、重水素化4-イソプロピルアクリジン、重水素化9-イソプロピルアクリジン、重水素化1-プロピルアクリジン、重水素化2-プロピルアクリジン、重水素化3-プロピルアクリジン、重水素化4-プロピルアクリジン、重水素化9-プロピルアクリジン、重水素化1-tert-ブチルアクリジン、重水素化2-tert-ブチルアクリジン、重水素化3-tert-ブチルアクリジン、重水素化4-tert-ブチルアクリジン、重水素化9-tert-ブチルアクリジン、重水素化1-アミノアクリジン、重水素化2-アミノアクリジン、重水素化3-アミノアクリジン、重水素化4-アミノアクリジン、重水素化9-アミノアクリジン、重水素化1-ヒドロキシアクリジン、重水素化2-ヒドロキシアクリジン、重水素化3-ヒドロキシアクリジン、重水素化4-ヒドロキシアクリジン、重水素化9-ヒドロキシアクリジン、重水素化アクリジン-1-カルボン酸、重水素化アクリジン-2-カルボン酸、重水素化アクリジン-3-カルボン酸、重水素化アクリジン-4-カルボン酸、重水素化アクリジン-9-カルボン酸、重水素化1-メトキシアクリジン、重水素化2-メトキシアクリジン、重水素化3-メトキシアクリジン、重水素化4-メトキシアクリジン、重水素化9-メトキシアクリジン、重水素化1-ベンジルオキシアクリジン、重水素化2-ベンジルオキシアクリジン、重水素化3-ベンジルオキシアクリジン、重水素化4-ベンジルオキアクリジン、重水素化9-ベンジルオキシアクリジン、重水素化アントラセン、重水素化1-メチルアントラセン、重水素化2-メチルアントラセン、重水素化3-メチルアントラセン、重水素化4-メチルアントラセン、重水素化9-メチルアントラセン、重水素化1-エチルアントラセン、重水素化2-エチルアントラセン、重水素化3-エチルアントラセン、重水素化4-エチルアントラセン、重水素化9-エチルアントラセン、重水素化1-イソプロピルアントラセン、重水素化2-イソプロピルアントラセン、重水素化3-イソプロピルアントラセン、重水素化4-イソプロピルアントラセン、重水素化9-イソプロピルアントラセン、重水素化1-プロピルアントラセン、重水素化2-プロピルアントラセン、重水素化3-プロピルアントラセン、重水素化4-プロピルアントラセン、重水素化9-プロピルアントラセン、重水素化1-tert-ブチルアントラセン、重水素化2-tert-ブチルアントラセン、重水素化3-tert-ブチルアントラセン、重水素化4-tert-ブチルアントラセン、重水素化9-tert-ブチルアントラセン、重水素化1-アミノアントラセン、重水素化2-アミノアントラセン、重水素化3-アミノアントラセン、重水素化4-アミノアントラセン、重水素化9-アミノアントラセン、重水素化1-ヒドロキシアントラセン、重水素化2-ヒドロキシアントラセン、重水素化3-ヒドロキシアントラセン、重水素化4-ヒドロキシアントラセン、重水素化9-ヒドロキシアントラセン、重水素化アントラセン-1-カルボン酸、重水素化アントラセン-2-カルボン酸、重水素化アントラセン-3-カルボン酸、重水素化アントラセン-4-カルボン酸、重水素化アントラセン-9-カルボン酸、重水素化1-メトキシアントラセン、重水素化2-メトキシアントラセン、重水素化3-メトキシアントラセン、重水素化4-メトキシアントラセン、重水素化9-メトキシアントラセン、重水素化1-ベンジルオキシアントラセン、重水素化2-ベンジルオキシアントラセン、重水素化3-ベンジルオキシアントラセン、重水素化4-ベンジルオキシアントラセン、重水素化9-ベンジルオキシアントラセン、重水素化アクリジン、重水素化アントラセン等が挙げられる。
本発明の重水素化方法に於いて、使用される重水素化された溶媒としては、重水素がジュウテリウムである場合には、例えば重水(D2O)、例えば重メタノール、重エタノール、重イソプロパノール、重ブタノール、重tert-ブタノール、重ペンタノール、重ヘキサノール、重ヘプタノール、重オクタノール、重ノナノール、重デカノール、重ウンデカノール、重ドデカノール等の重アルコール類、例えば重ギ酸、重酢酸、重プロピオン酸、重酪酸、重イソ酪酸、重吉草酸、重イソ吉草酸、重ピバル酸等の重カルボン酸類、例えば重アセトン、重メチルエチルケトン、重メチルイソブチルケトン、重ジエチルケトン、重ジプロピルケトン、重ジイソプロピルケトン、重ジブチルケトン等の重ケトン類、重ジメチルスルホキシド等の重水素化された有機溶媒等が挙げられ、中でも重水、重アルコール類が好ましく、具体的には、重水、重メタノールが特に好ましい。尚、環境面や作業性を考慮すれば重水が好ましい。また、重水素がトリチウムの場合の重水素化された溶媒としては、例えば重水(T2O)等が挙げられる。これらは単独で用いても、2つ以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
重水素化された溶媒は、分子中の一つ以上の水素原子が重水素化されているものであればよく、例えば重アルコール類ではヒドロキシル基の水素原子、重カルボン酸類ではカルボキシル基の水素原子が重水素化されていれば本発明の重水素化方法に使用し得るが、分子中の水素原子全てが重水素化されたものが特に好ましい。
重水素化された溶媒の使用量は、多いほど本発明の重水素化が進みやすくなるが、経済的な面を考慮すると、重水素化された溶媒に含まれる重水素原子の量が、本発明に係る一般式[1]、[2]、[22]又は[26]で示される化合物(基質)を脱水素化することにより得られる一般式[6]、[7]、[28]又は[32]で示される化合物に対応する軽水素化物が有する重水素化可能な水素原子に対して、下限として順に好ましく、等モル、10倍モル、20倍モル、30倍モル、40倍モル、60倍モル、上限として順に好ましく、250倍モル、150倍モル、100倍モルとなるような量である。
本発明の重水素化方法に於いては、必要に応じて反応溶媒を用いてもよいが、通常、反応基質が液体であれば反応溶媒を用いる必要はなく、また、反応基質が固体であっても、重水素源として重水素化された溶媒を用いるため、特に反応溶媒を用いなくてもよい。
必要に応じて使用される反応溶媒としては、本発明の重水素化は反応系が懸濁状態でもよいことから、反応溶媒として基質を溶解し難いものも使用が可能であるが、基質を溶解し易いものがより好ましい。該反応溶媒の具体例としては、例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、エチルメチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、オキシラン、1,4-ジオキサン、ジヒドロピラン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、tert-ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール等のアルコール類、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸等のカルボン酸類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジブチルケトン等のケトン類、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
本発明の重水素化方法は、重水素化反応を促進させるため、反応系内に水素ガスを共存させて行ってもよい。本発明の重水素化方法は、基質の脱水素化反応と重水素化反応を同時に行うものである。従って、脱水素反応よりも重水素化反応の方が早く進行する基質を重水素化する場合は、反応系内に水素ガスを共存させた方が好ましい。
本発明の重水素化方法を水素ガス共存下で行う場合、重水素化の反応容器の気層部分は、反応を促進させる水素ガス(軽水素ガスでも重水素ガスでも何れも可能。以下同じ。)で置換することが望ましいが、水素ガスと例えば窒素、アルゴン等の不活性ガスとの混合気体で置換されていてもよい。
本発明の重水素化方法に於いて水素ガスを使用する場合、その使用量は、反応基質として用いられる本発明に係る一般式[1]、[2]、[22]又は[26]で示される化合物に対して、下限として順に好ましく、等モル、10倍モル、20倍モル、30倍モル、上限として順に好ましく、100倍モル、40倍モルとなるような量である。
尚、本発明の重水素化方法に於いて水素ガスを使用する場合には、反応容器を水素ガスが散逸しないように密封状態或いはそれに近い状態となるようにすることが好ましい。密封に近い状態とは、例えば所謂連続反応のように、反応基質が連続的に反応容器に投入され、連続的に生成物が取り出されるような場合等を含む。
本発明の重水素化方法に於いて用いられる触媒として挙げられるパラジウム触媒としては、パラジウム原子価が0~4価、好ましくは0~2価、より好ましくは0価のものが挙げられる。
白金触媒としては、白金原子の原子価が通常0~4価、好ましくは0~2価、より好ましくは0価のものが挙げられる。
ニッケル触媒としては、ニッケル原子の原子価が通常0~2価、好ましくは0価のものが挙げられる。
コバルト触媒としては、コバルト原子の原子価が通常0又は1価のものが挙げられる。
イリジウム触媒としては、イリジウム原子の原子価が通常0~4価、好ましくは0~3価、より好ましくは0価のものが挙げられる。
ロジウム触媒としては、ロジウム原子の原子価が通常0~4価、好ましくは0価のものが挙げられる。
ルテニウム触媒としては、ルテニウム原子の原子価が通常0~4価、好ましくは0価のものが挙げられる。
上記した如き触媒は、パラジウム、白金、ニッケル、コバルト、イリジウム、ロジウム及びルテニウムの場合は、金属そのもの(金属単体)でも、それら金属の水酸化物、酸化物、ハロゲン化物、或いは酢酸塩でもよく、パラジウム、白金、ニッケル、コバルト及びイリジウムの場合は更に下記の如き配位子が配位しているものでもよい。これらの中でも、例えば金属単体、その水酸化物、酸化物、ハロゲン化物、酢酸塩等の、配位子が配位していない金属触媒が好ましい。また、これら金属(金属単体)、金属水酸化物、金属酸化物、金属ハロゲン化物、酢酸塩或いは金属錯体が種々の担体に担持されて成るものでもよい。
配位子が配位していてもよい金属触媒の配位子としては、例えば1,5-シクロオクタジエン(COD)、ジベンジリデンアセトン(DBA)、ビピリジン(BPY)、フェナントロリン(PHE)、ベンゾニトリル(PhCN)、イソシアニド(RNC)、トリエチルアルシン(As(Et)3)、アセチルアセトナト(acac)、ペンタメチルシクロペンタジエニル(Cp*)、エチレンジアミン(EN)、例えばジメチルフェニルホスフィン(P(CH3)2Ph),ジフェニルホスフィノフェロセン(DPPF),トリメチルホスフィン(P(CH3)3),トリエチルホスフィン(PEt3),トリtert-ブチルホスフィン(PtBu3),トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3),トリメトキシホスフィン(P(OCH3)3),トリエトキシホスフィン(P(OEt)3),トリtert-ブトキシホスフィン(P(OtBu)3),トリフェニルホスフィン(PPh3),1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(DPPE),トリフェノキシホスフィン(P(OPh)3)、トリo-トリルホスフィン(P(o-tolyl)3)等の有機ホスフィン配位子等が挙げられる。
パラジウム金属触媒の具体例としては、例えばPd、例えばPd(OH)2等の水酸化パラジウム触媒、例えばPdO等の酸化パラジウム触媒、例えばPdBr2、PdCl2、PdI2等のハロゲン化パラジウム触媒、例えばパラジウムアセテート(Pd(OAc)2),パラジウムトリフルオロアセテート(Pd(OCOCF3)2)等のパラジウム酢酸塩触媒、例えばPd(RNC)2Cl2,Pd(acac)2,ジアセテートビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム[Pd(OAc)2(PPh3)2],Pd(PPh3)4,Pd2(dba)3,Pd(NH3)2Cl2,Pd(CH3CN)2Cl2,ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム[Pd(PhCN)2Cl2],Pd(dppe)Cl2,Pd(dppf)Cl2,Pd(PCy3)2Cl2,Pd(PPh3)2Cl2,Pd[P(o-tolyl)3]2Cl2,Pd(cod)2Cl2,Pd(PPh3)(CH3CN)2Cl2, Pd(en)等の、配位子に配位されたパラジウム金属錯体触媒等が挙げられる。
白金金属触媒の具体例としては、例えばPt、例えばPtO2等の酸化白金触媒、例えばPtCl4、PtCl2、K2PtCl4等のハロゲン化白金触媒、例えばPtCl2(cod)、PtCl2(dba)、PtCl2(PCy3)2、PtCl2(P(OEt)3)2、PtCl2(P(OtBu)3)2、PtCl2(bpy)、PtCl2(phe)、Pt(PPh3)4、Pt(cod)2、Pt(dba)2、Pt(bpy)2、Pt(phe)2等の配位子に配位された白金金属錯体触媒等が挙げられる。
ニッケル金属触媒の具体例としては、例えばNi、例えばNiO等の酸化ニッケル触媒、例えばNiCl2等のハロゲン化ニッケル触媒、例えばNiCl2(dppe)、NiCl2(PPh3)2、Ni(PPh3)4、Ni(P(OPh)3)4、Ni(cod)2等の、配位子に配位されたニッケル金属錯体触媒等が挙げられる。
コバルト金属触媒の具体例としては、例えばCo(C3H5){P(OCH3)3}3等の、配位子に配位されたコバルト金属錯体触媒等が挙げられる。
イリジウム金属触媒の具体例としては、例えばIr、例えばIr(cod)(acac)、Cp*(P(CH3)3)IrCl2等の、配位子に配位されたイリジウム金属錯体触媒等が挙げられる。
ロジウム系の金属触媒としては、例えばRh等が挙げられる。
ルテニウム金属触媒の具体例としては、例えばRu等が挙げられる。
上記した如き金属触媒が、担体に担持されたものである場合の担体としては、例えばカーボン、アルミナ、シリカゲル、ゼオライト、モレキュラーシーブ、イオン交換樹脂、ポリマー等が挙げられ、中でも、例えばカーボン、アルミナ等が好ましく、就中、カーボンがより好ましい。
担体として用いられるイオン交換樹脂としては、本発明の重水素化に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂が挙げられる。
陽イオン交換樹脂としては、例えば弱酸性陽イオン交換樹脂、強酸性陽イオン交換樹脂が挙げられ、陰イオン交換樹脂としては、例えば弱塩基性陰イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂等が挙げられる。
イオン交換樹脂は一般に骨格ポリマーとして二官能性モノマーで架橋したポリマーを含んでおり、これに酸性基又は塩基性基が結合され、夫々種々の陽イオン又は陰イオン(対イオン)で交換されている。
弱酸性陽イオン交換樹脂の具体例としては、例えばジビニルベンゼンで架橋したアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルのポリマーを加水分解して得られるもの等が挙げられる。
強酸性陽イオン交換樹脂の具体例としては、例えばスチレン-ジビニルベンゼンのコポリマーをスルホン化したものが挙げられる。
強塩基性陰イオン交換樹脂としては、例えばスチレン-ジビニルベンゼンのコポリマーの芳香環にアミノ基が結合したものが挙げられる。
塩基性陰イオン交換樹脂の塩基性の強さは、結合しているアミノ基が、第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ基、第4級アンモニウム塩になるに従って順に強くなる。
尚、市販のイオン交換樹脂も上記した如きイオン交換樹脂と同様に本発明の重水素化方法に於ける触媒の担体として使用可能である。
また、担体として用いられるポリマーとしては、本発明の重水素化方法に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、そのようなポリマーの例として、例えば一般式[21]で示されるモノマーが重合或いは共重合して得られるもの等が挙げられる。
(式中、R27は水素原子、低級アルキル基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルコキシカルボニル基、シアノ基又はホルミル基を表し、R28は水素原子、低級アルキル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルコキシカルボニル基、シアノ基又はハロゲン原子を表し、R29は水素原子、低級アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよいアリール基、脂肪族ヘテロ環基、芳香族ヘテロ環基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルコキシカルボニル基、スルホ基、シアノ基、含シアノアルキル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、アルデヒド基、アミノ基、アミノアルキル基、カルバモイル基、N-アルキルカルバモイル基又はヒドロキシアルキル基を表し、また、R27とR28とが結合し、隣接する-C=C-と一緒になって脂肪族環を形成していてもよい。)
一般式[21]に於いて、R27~R29で示される低級アルキル基としては、直鎖状、分枝状、環状の何れにてもよく、例えば炭素数1~6のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
R27及びR29で示されるカルボキシアルキル基としては、例えば上記した如き低級アルキル基の水素原子の一部がカルボキシル基に置換されたもの等が挙げられ、具体的には例えばカルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基、カルボキシペンチル基、カルボキシヘキシル基等が挙げられる。
R27~R29で示されるアルコキシカルボニル基としては、例えば炭素数2~11のものが好ましく、具体的には例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、2-エチルヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
R27~R29で示されるヒドロキシアルコキシカルボニル基としては、上記した如き炭素数2~11のアルコキシカルボニル基の水素原子の一部がヒドロキシル基に置換されたものが挙げられ、具体的には、例えばヒドロキシメトキシカルボニル基、ヒドロキシエトキシカルボニル基、ヒドロキシプロポキシカルボニル基、ヒドロキシブトキシカルボニル基、ヒドロキシペンチルオキシカルボニル基、ヒドロキシヘキシルオキシカルボニル基、ヒドロキシヘプチルオキシカルボニル基、ヒドロキシオクチルオキシカルボニル基、ヒドロキシノニルオキシカルボニル基、ヒドロキシデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
R28及びR29で表されるハロゲン原子としては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
R29で表されるハロアルキル基としては、例えばR27~R29で表される上記低級アルキル基中の水素原子の一部又は全部がハロゲン化(例えばフッ素化、塩素化、臭素化、ヨウ素化等)された、炭素数1~6のものが挙げられ、具体的には、例えばクロロメチル基、ブロモメチル基、トリフルオロメチル基、2-クロロエチル基、3-クロロプロピル基、3-ブロモプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、4-クロロブチル基、5-クロロペンチル基、6-クロロヘキシル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアリール基のアリール基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられ、当該置換基としては、例えばアミノ基、ヒドロキシル基、低級アルコキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。
置換基として挙げられる低級アルコキシ基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、通常炭素数1~6のものが挙げられ、具体的には、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、sec-ペンチルオキシ基、tert-ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、sec-ヘキシルオキシ基、tert-ヘキシルオキシ基、ネオヘキシルオキシ基、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
置換アリール基の具体例としては、例えばアミノフェニル基、トルイジノ基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、tert-ブトキシフェニル基、カルボキシフェニル基等が挙げられる。
脂肪族へテロ環基としては、例えば5員環又は6員環であり、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を1~3個含んでいるものが挙げられ、具体的には、例えば2-オキソピロリジル基、ピペリジル基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、モルホリノ基等が挙げられる。
芳香族ヘテロ環基としては、例えば5員環又は6員環であり、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を1~3個含んでいるものが挙げられ、具体的には、例えばピリジル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、フリル基、ピラニル基等が挙げられる。
含シアノアルキル基としては、例えばR27~R29で示される上記低級アルキル基の水素原子の一部がシアノ基で置換されたものが挙げられ、具体的には、例えばシアノメチル基、2-シアノエチル基、2-シアノプロピル基、3-シアノプロピル基、2-シアノブチル基、4-シアノブチル基、5-シアノペンチル基、6-シアノヘキシル基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、例えば炭素数2~20のカルボン酸由来のものが挙げられ、具体的には、例えばアセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ノナノイルオキシ基、デカノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
アミノアルキル基としては、R27~R29で示される上記低級アルキル基の水素原子の一部がアミノ基に置換されたものが挙げられ、具体的には、例えばアミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノブチル基、アミノペンチル基、アミノヘキシル基等が挙げられる。
N-アルキルカルバモイル基としては、カルバモイル基の水素原子の一部がアルキル基で置換されたものが挙げられ、具体的には、例えばN-メチルカルバモイル基、N-エチルカルバモイル基、N-n-プロピルカルバモイル基、N-イソプロピルカルバモイル基、N-n-ブチルカルバモイル基、N-tert-ブチルカルバモイル基等が挙げられる。
ヒドロキシアルキル基としては、上記した如き低級アルキル基の水素原子の一部がヒドロキシル基に置換されたものが挙げられ、具体的には、例えばヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシヘキシル基等が挙げられる。
また、R27とR28とが結合し、隣接する-C=C-と一緒になって形成される脂肪族環としては、例えば炭素数5~10の不飽和脂肪族環が挙げられ、単環でも多環でもよい。これら環の具体例としては、例えばノルボルネン環、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、シクロオクテン環、シクロデセン環等が挙げられる。
一般式[21]で示されるモノマーの具体例としては、例えばエチレン,プロピレン,ブチレン,イソブチレン等の炭素数2~20のエチレン性不飽和脂肪族炭化水素類、例えばスチレン,4-メチルスチレン,4-エチルスチレン,ジビニルベンゼン等の炭素数8~20のエチレン性不飽和芳香族炭化水素類、例えばギ酸ビニル,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,酢酸イソプロペニル等の炭素数3~20のアルケニルエステル類、例えば塩化ビニル,塩化ビニリデン,フッ化ビニリデン,テトラフルオロエチレン等の炭素数2~20の含ハロゲンエチレン性不飽和化合物類、例えばアクリル酸,メタクリル酸,イタコン酸,マレイン酸,フマル酸,クロトン酸,ビニル酢酸,アリル酢酸,ビニル安息香酸等の炭素数3~20のエチレン性不飽和カルボン酸類(これら酸類は、例えばナトリウム,カリウム等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩等、塩の形になっているものでもよい。)、例えばメタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸プロピル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸2-エチルヘキシル,アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸プロピル,アクリル酸ブチル,アクリル酸2-エチルヘキシル,メタクリル酸ラウリル,アクリル酸ステアリル,イタコン酸メチル,イタコン酸エチル,マレイン酸メチル,マレイン酸エチル,フマル酸メチル,フマル酸エチル、クロトン酸メチル,クロトン酸エチル、3-ブテン酸メチル等のエチレン性不飽和カルボン酸エステル類、例えばアクリロニトリル,メタクリロニトリル,シアン化アリル等の炭素数3~20の含シアノエチレン性不飽和化合物類、例えばアクリルアミド,メタクリルアミド等の炭素数3~20のエチレン性不飽和アミド化合物類、例えばアクロレイン,クロトンアルデヒド等の炭素数3~20のエチレン性不飽和アルデヒド類、例えばビニルスルホン酸,4-ビニルベンゼンスルホン酸等の炭素数2~20のエチレン性不飽和スルホン酸類(これら酸類は、例えばナトリウム,カリウム等のアルカリ金属塩等、塩の形になっていているものでもよい。)、例えばビニルアミン,アリルアミン等の炭素数2~20のエチレン性不飽和脂肪族アミン類、例えばビニルアニリン等の炭素数8~20のエチレン性不飽和芳香族アミン類、例えばN-ビニルピロリドン,ビニルピペリジン等の炭素数5~20のエチレン性不飽和脂肪族ヘテロ環状アミン類、例えばアリルアルコール,クロチルアルコール等の3~20のエチレン性不飽和アルコール類、例えば4-ビニルフェノール等の炭素数8~20のエチレン性不飽和フェノール類等が挙げられる。
担体に担持された触媒に於いて、触媒金属であるパラジウム、白金、ニッケル、コバルト、イリジウム、ロジウム又はルテニウムの割合は、通常全体の1~99重量%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~30重量%、更に好ましくは1~20重量%、特に好ましくは5~10重量%である。
本発明の重水素化方法に於いては、上記の如き触媒を単独で用いても2つ以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
本発明の重水素化方法に於いては、上記した如き担体担持金属触媒の中でも、パラジウム触媒、白金触媒又はこれらの混合触媒が好ましく、中でもパラジウムカーボン、白金カーボン又はこれらの混合触媒がより好ましく、特にパラジウムカーボンと白金カーボンの混合触媒が更により好ましい。
本発明に係る触媒を2種以上混合して用いる場合の触媒混合比は、如何なる割合で混合されていてもよいが、好ましくは1:99~99:1、より好ましくは1:9~9:1である。
尚、例えばパラジウム触媒と白金触媒との混合触媒を用いる場合には、その混合比を金属量として通常1:99~99:1、好ましくは1:9~9:1となるように混合すればよい。更にまた、例えばパラジウムカーボンと白金カーボンとからなる混合触媒を使用した場合には、パラジウムカーボンのパラジウム金属量と白金カーボンの白金金属量の金属重量比が通常1:99~99:1、好ましくは1:9~9:1、より好ましくは1:5~5:1、更に好ましくは1:2~2:1、特に好ましくは1:1となるように混合すればよい。
該混合触媒を用いて本発明の重水素化を行った方が、単独触媒を用いた場合に比べて、目的物の重水素化率が向上する。
本発明の重水素化方法に於ける触媒の使用量は、それが担体等に担持されているか否かに拘わらず(即ち、金属触媒が担体等に担持されている場合は担体に担持された状態での重量として)、重水素源である重水素化された溶媒に対して、通常所謂触媒量、次いで順に好ましく0.01~200重量%、0.01~100重量%、0.01~50重量%、0.01~20重量%、0.1~20重量%、1~20重量%、5~20重量%となる量である。また、該触媒全体に含まれる触媒金属量の上限が、順に好ましく20重量%、10重量%、5重量%、2重量%であり、下限が、順に好ましく0.0005重量%、0.005重量%、0.05重量%、0.5重量%となる量である。
本発明の重水素化方法に於ける重水素化された溶媒の使用量は、多いほど得られる重水素化物の重水素化率が向上するが、経済的な面を考慮して、使用する基質に対して、下限が通常1倍モル、順に好ましくは、2倍モル、3倍モルであり、上限が通常50倍モル、順に好ましく40倍モル、30倍モル、20倍モル、10倍モル、5倍モルである。
本発明の重水素化方法を行う際の反応圧力は、下限が通常2気圧、順により好ましく3気圧、4気圧、5気圧であり、上限が通常100気圧、順により好ましく50気圧、30気圧、20気圧、15気圧である。
本発明の重水素化方法は、反応系内を密封状態で行い、水素ガスを添加することにより加圧すればよい。反応系は、更に、例えば窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスが添加されていてもよい。
本発明の重水素化方法を密封状態で行う際は、通常加圧反応を行う際に用いられる例えば加圧容器等を使用して行えばよく、上記反応圧力及び水素ガスの使用量の範囲を満たすような容積の加圧容器を市販のものから適宜選択して使用すればよい。
本発明の重水素化方法に於いて、脱水素反応により反応系内に発生した水素ガスを適宜除去すると基質の脱水素化反応を促進させることができる。
反応系内の水素ガスを除去する操作としては、例えば使用する重水素化された溶媒の沸点以下まで反応温度を下げ、反応系内を常圧下に近い状態で水素ガスを除去する方法、高温下で徐々に水素ガスを除去する方法等が挙げられるが、安全面を考慮すると反応温度を下げ、常圧下に近い状態で水素ガスを除去する方法が好ましい。
また、例えば水素ガス吸収剤(例えば、金属触媒、ゼオライト、アルミナ、活性炭等の吸着触媒)、結果的にそれと反応して水素ガスを除去し得る還元性物質[例えばアルデヒド、ケトン、オレフィン(例えばマレイン酸、マレイン酸ジメチル、α-メチルスチレン、トランススチルベン、テトラリン、インデン等)]等を予め反応系内に添加することによって水素ガスを除去してもよい。
本発明に於いて、水素ガスを除去する場合は、反応開始から30分後から反応終了後まで数回に分けて行うのが好ましい。
本発明の重水素化方法の反応温度は、下限が通常10℃から、順により好ましく20℃、40℃、50℃であり、上限が通常200℃から、順により好ましく180℃、100℃、60℃である。
本発明の重水素化方法の反応時間は、通常30分~120時間、好ましくは1~100時間、より好ましくは10~80時間、更に好ましくは12~60時間である。
本発明の重水素化方法を、重水素化された溶媒として重水を用い、触媒としてパラジウム触媒又は/及び白金触媒を用いた場合を例にとって説明する。
即ち、例えば、本発明に係る一般式[1]、[2]、[22]又は[26]で示される化合物(基質)1モルと、該基質に対して0.01~200重量%のパラジウム触媒(パラジウム金属が基質に対して0.0005~20重量%)、白金触媒(白金金属が基質に対して0.0005~20重量%)、又はパラジウム触媒と白金触媒から成る混合触媒(1:1)(パラジウム金属と白金金属の合計が基質に対して0.0005~20重量%)を、重水素化された溶媒(混合触媒に対して1~20000当量、好ましくは10~700当量となる量)に加え、反応系を密封し、系内を水素ガスで置換した後、油浴中約20℃~200℃で約30分~100時間撹拌反応させる。反応終了後、反応液を濾過して触媒を除き、精製した後1H-NMR、2H-NMR、Massスペクトル等を測定して構造解析を行う。
尚、生成物の反応液からの単離が困難な場合は、適当な内標準物質を用いて濾液をそのまま1H-NMRで測定し、生成物の構造解析を行えばよい。生成物が重水素化された溶媒に難溶な場合に、反応液から生成物を単離するには、例えば生成物が溶解する有機溶媒等により反応液から生成物を抽出し、更に濾過により触媒を除くといった公知の精製方法に従って精製を行えばよい。
本発明の重水素化方法によれば、基質の脱水素化反応と重水素化反応をワンポットで行うことができ、また得られた重水素化物は、該基質の脱水素化物を直接重水素化した場合よりも、高い重水素化率で生成させることができる。
本発明の重水素化方法により得られる重水素化物は、例えば光ファイバー、有機EL材料等の原料として有用である。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらにより何等限定されるものではない。
以下の実施例に於いて、パラジウムカーボンはパラジウム金属量が10重量%のもの、白金カーボンは白金金属量が5重量%のものを使用した。
また、以下の実施例及び比較例に於ける重水素化率は以下のようにして求めている。
即ち、所定の反応終了後、反応液をエーテルで抽出して触媒を濾過し、濾液を減圧濃縮した後、1H-NMR、2H-NMR及びMassスペクトルを測定して構造解析を行い、反応基質が有する水素原子の重水素化率を求めた。尚、各表に於いて、各重水素化率は、各反応基質の構造式に付記された数字の位置にある水素原子の重水素化率を示す。
実施例1.
1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン500mg、10%パラジウムカーボン50mg及び5%白金カーボン100mgを重水(D2O)17mlに懸濁させ、密封した反応系を水素置換した後、油浴中180℃で約24時間反応させた。反応終了後、反応液を酢酸エチルで抽出して触媒を濾過し、濾液を減圧濃縮した後、1H-NMR、2H-NMRを測定して構造解析を行った。重水素化ナフタレン(目的物)及び重水素化1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(副生物)の分離は常圧蒸留により分離した。得られた目的物及び副生物の重水素化率を表1に併せて示す。尚、表1に於いて、各重水素化率は、反応基質の構造式に付記された数字の位置にある水素原子の重水素化率を示す。
1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン500mg、10%パラジウムカーボン50mg及び5%白金カーボン100mgを重水(D2O)17mlに懸濁させ、密封した反応系を水素置換した後、油浴中180℃で約24時間反応させた。反応終了後、反応液を酢酸エチルで抽出して触媒を濾過し、濾液を減圧濃縮した後、1H-NMR、2H-NMRを測定して構造解析を行った。重水素化ナフタレン(目的物)及び重水素化1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(副生物)の分離は常圧蒸留により分離した。得られた目的物及び副生物の重水素化率を表1に併せて示す。尚、表1に於いて、各重水素化率は、反応基質の構造式に付記された数字の位置にある水素原子の重水素化率を示す。
実施例2.
反応時間を48時間にして、系内の水素ガスを数回除去した以外は実施例1と同様にして重水素化反応を行った。尚、水素ガスの除去操作は、反応開始約12時間後に、反応温度を約80℃に下げ、反応系内の圧力を常圧に近い状態まで下げた後、密閉されている反応容器を開放することにより行った。この操作を更に3回(12時間毎)繰り返し行った。その結果を表1に併せて示す。
反応時間を48時間にして、系内の水素ガスを数回除去した以外は実施例1と同様にして重水素化反応を行った。尚、水素ガスの除去操作は、反応開始約12時間後に、反応温度を約80℃に下げ、反応系内の圧力を常圧に近い状態まで下げた後、密閉されている反応容器を開放することにより行った。この操作を更に3回(12時間毎)繰り返し行った。その結果を表1に併せて示す。
実施例3.
触媒として10%パラジウムカーボン100mg及び5%白金カーボン200mgを用い、反応時間を48時間にして、系内の水素ガスを数回除去した以外は実施例1と同様にして重水素化反応を行った。尚、水素ガスの除去操作は、反応開始約12時間後に、反応温度を約80℃に下げ、反応系内の圧力を常圧に近い状態まで下げた後、密閉されている反応容器を開放することにより行った。また、この操作を更に3回(12時間毎)繰り返し行った。その結果を表1に併せて示す。
触媒として10%パラジウムカーボン100mg及び5%白金カーボン200mgを用い、反応時間を48時間にして、系内の水素ガスを数回除去した以外は実施例1と同様にして重水素化反応を行った。尚、水素ガスの除去操作は、反応開始約12時間後に、反応温度を約80℃に下げ、反応系内の圧力を常圧に近い状態まで下げた後、密閉されている反応容器を開放することにより行った。また、この操作を更に3回(12時間毎)繰り返し行った。その結果を表1に併せて示す。
実施例4.
触媒として10%パラジウムカーボン50mgを用い、反応時間を48時間にして、系内の水素ガスを数回除去した以外は実施例1と同様にして重水素化反応を行った。尚、水素ガスの除去操作は、反応開始約12時間後に、反応温度を約80℃に下げ、反応系内の圧力を常圧に近い状態まで下げた後、密閉されている反応容器を開放することにより行った。また、この操作を更に3回(12時間毎)繰り返し行った。その結果を表1に併せて示す。
触媒として10%パラジウムカーボン50mgを用い、反応時間を48時間にして、系内の水素ガスを数回除去した以外は実施例1と同様にして重水素化反応を行った。尚、水素ガスの除去操作は、反応開始約12時間後に、反応温度を約80℃に下げ、反応系内の圧力を常圧に近い状態まで下げた後、密閉されている反応容器を開放することにより行った。また、この操作を更に3回(12時間毎)繰り返し行った。その結果を表1に併せて示す。
比較例1.
反応基質としてナフタレンを用い、触媒として10%パラジウムカーボン50mgを用いた以外は実施例1と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表1に併せて示す。
反応基質としてナフタレンを用い、触媒として10%パラジウムカーボン50mgを用いた以外は実施例1と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表1に併せて示す。
比較例2.
反応基質としてナフタレンを用い、触媒として5%白金カーボン100mgを用いた以外は実施例1と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表1に併せて示す。
反応基質としてナフタレンを用い、触媒として5%白金カーボン100mgを用いた以外は実施例1と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表1に併せて示す。
比較例3.
反応基質としてナフタレンを用いた以外は実施例1と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表1に併せて示す。
反応基質としてナフタレンを用いた以外は実施例1と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表1に併せて示す。
表1の結果から明らかなように、基質としてナフタレンを用いて重水素化を行った場合は、ナフタレンをほとんど重水素化できなかった(比較例1~3の結果)。一方、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンを基質として用いて脱水素化反応と重水素化反応をワンポットで行った場合は、目的とする重水素化ナフタレンを高い重水素化率で得られることが分かった(実施例1~4の結果)。また、触媒としてパラジウム触媒と白金触媒の混合触媒を用いた方が、パラジウム単独触媒を用いた場合よりも、目的物の収率が向上することが分かった(実施例1~3と実施例4の結果)。更に、重水素化反応の際に、水素ガスの除去操作を行った方が目的物の生成が促進されることが分かった(実施例1と実施例2~3の結果)。
実施例5.
1,2,3,4,-テトラヒドロカルバゾール500mg、10%パラジウムカーボン(10wt%)50mg及び5%白金カーボン(20wt%)100mgを重水(D2O)17mlに懸濁させ、密封した反応系を水素置換した後、油浴中180℃で約24時間反応させた。反応終了後、反応液を酢酸エチルで抽出して触媒を濾過し、濾液を減圧濃縮した後、1H-NMR、2H-NMRを測定して構造解析を行った。アセトンにより再結晶することにより、ほぼ純粋な重水素化カルバゾール(目的物)を得ることができた。得られた目的物及び副生物の重水素化率を表2に併せて示す。尚、表2に於いて、各重水素化率は、反応基質の構造式に付記された数字の位置にある水素原子の重水素化率を示す。
1,2,3,4,-テトラヒドロカルバゾール500mg、10%パラジウムカーボン(10wt%)50mg及び5%白金カーボン(20wt%)100mgを重水(D2O)17mlに懸濁させ、密封した反応系を水素置換した後、油浴中180℃で約24時間反応させた。反応終了後、反応液を酢酸エチルで抽出して触媒を濾過し、濾液を減圧濃縮した後、1H-NMR、2H-NMRを測定して構造解析を行った。アセトンにより再結晶することにより、ほぼ純粋な重水素化カルバゾール(目的物)を得ることができた。得られた目的物及び副生物の重水素化率を表2に併せて示す。尚、表2に於いて、各重水素化率は、反応基質の構造式に付記された数字の位置にある水素原子の重水素化率を示す。
実施例6.
反応時間を48時間にした以外は実施例5と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表2に併せて示す。
反応時間を48時間にした以外は実施例5と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表2に併せて示す。
実施例7.
系内の水素を数回除去した以外は実施例5と同様にして重水素化反応を行った。尚、水素ガスの除去操作は、反応開始約12時間後に、反応温度を約80℃に下げ、反応系内の圧力を常圧に近い状態まで下げた後、密閉されている反応容器を開放することにより行った。また、この操作を更に3回(12時間毎)繰り返し行った。その結果を表2に併せて示す。
系内の水素を数回除去した以外は実施例5と同様にして重水素化反応を行った。尚、水素ガスの除去操作は、反応開始約12時間後に、反応温度を約80℃に下げ、反応系内の圧力を常圧に近い状態まで下げた後、密閉されている反応容器を開放することにより行った。また、この操作を更に3回(12時間毎)繰り返し行った。その結果を表2に併せて示す。
比較例4.
反応基質としてカルバゾールを用いた以外は実施例3と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表2に併せて示す。
反応基質としてカルバゾールを用いた以外は実施例3と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表2に併せて示す。
比較例5.
反応時間を48時間にし、反応基質としてカルバゾールを用いた以外は実施例3と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表2に併せて示す。
反応時間を48時間にし、反応基質としてカルバゾールを用いた以外は実施例3と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表2に併せて示す。
比較例6.
反応基質としてカルバゾールを用い、触媒として10%パラジウムカーボン50mgを用い、反応時間を24時間にして、系内の水素ガスを数回除去した以外は実施例5と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表2に併せて示す。
反応基質としてカルバゾールを用い、触媒として10%パラジウムカーボン50mgを用い、反応時間を24時間にして、系内の水素ガスを数回除去した以外は実施例5と同様にして重水素化反応を行った。その結果を表2に併せて示す。
表2の結果から明らかなように、基質としてカルバゾールを用いて重水素化を行った場合は、カルバゾールをほとんど重水素化できなかった(比較例4~6の結果)。一方、1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾールを基質として用いて脱水素化と重水素化をワンポットで行った本発明の方法は、目的とする重水素化カルバゾールを高い重水素化率で得られることが分かった(実施例5~7の結果)。
実施例5と実施例6の結果から明らかなように、反応時間が長い方が、目的物である重水素化カルバゾールが高い重水素化率で得られ、且つ副生成物の生成を抑えることができた。
実施例5と実施例6の結果から明らかなように、本発明の重水素化反応中、反応系内の水素ガスを数回除去した場合は、更に目的物の生成が促進されることも分かった。
Claims (8)
- パラジウム触媒、白金触媒、ニッケル触媒、コバルト触媒、イリジウム触媒、ロジウム触媒及びルテニウム触媒から選ばれる触媒の共存下、一般式[1]
{式中、2個のR1及び4個のR2は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X1及びX4は夫々独立して、窒素原子又は一般式[14]
(式中、R3は、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基又は一般式[34]
[式中、R20は一般式[35]
(式中、2個のR21及び4個のR22は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X8及びX9は、何れか一方が一般式[36]
(式中、1つの結合手はT1と結合し、他の結合手及び二重結合は隣の炭素原子又は窒素原子と結合して環を形成する。)で示される基を表し、他方が窒素原子を表す。)で示される基を表し、T1は一般式[4]
(式中、4個のR11は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示される二価の基又は一般式[5]
(式中、(8+4m)個のR12は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、mは0又は1を表す。)で示される二価の基を表す。]で示される基を表す。)で示される基を表す。)で示される基を表す。但し、X1及びX4の何れか一方が一般式[14]で示される基であり、且つ一般式[14]に於けるR3が一般式[34]で示される基である場合は、他方が窒素原子である。}で示される化合物、一般式[2]
{式中、4個のR4及び4個のR5は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X2は、酸素原子、一般式[15]
(式中、R6は、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示される基又は一般式[16]
[式中、2個のR7は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基又は一般式[3]
(式中、4個のR8及び4個のR9は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X3は、窒素原子又は一般式[17]
(式中、R10は、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示される基を表し、T1は、結合手、一般式[4]で示される二価の基又は一般式[5]で示される二価の基を表す。但し、T1が結合手である場合は、X3は一般式[17]で示される基である。)で示される基を表す。]で示される基を表す。}で示される化合物、一般式[22]
{式中、R13及び4個のR14は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X5及びX6は、何れか一方が窒素原子又は一般式[23]
(式中、R15は、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示される基を表し、他方が、一般式[24]
(式中、R16は、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基又は一般式[37]
[式中、R23は一般式[38]
(式中、R24及び4個のR25は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X10及びX11は、何れか一方が一般式[39]
(式中、1つの結合手はT1と結合し、残りの2つの結合手は隣の炭素原子又は窒素原子と結合して環を形成する。)で示される基を表し、他方が窒素原子又は一般式[40]
(式中、R26は、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示される基を表す。)で示される基を表し、T1は前記に同じ。]で示される基を表す。)で示される基又は一般式[25]
(式中、2個のR17は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示される基を表す。}で示される化合物、又は一般式[26]
[式中、9個のR18は夫々独立して、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表し、X7は窒素原子又は一般式[27]
(式中、R19は水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又はアルコキシカルボニル基を表す。)で示される基を表す。]で示される化合物を、重水素化された溶媒と反応させることを特徴とする、一般式[6]
{式中、2個のR1a及び4個のR2aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X1a及びX4aは夫々独立して、窒素原子又は一般式[18]
(式中、R3aは、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基又は一般式[41]
[式中、R20aは一般式[42]
(式中、2個のR21a及び4個のR22aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X8a及びX9aは何れか一方が上記一般式[36]で示される基を表し、他方が窒素原子を表す。)で示される基を表し、T1aは一般式[9]
(式中、4個のR11aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される二価の基又は一般式[10]
(式中、(8+4m)個のR12aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、mは前記に同じ。)で示される二価の基を表す。]で示される基を表す。)で示される基を表す。)で示される基を表す。但し、X1a及びX4aの何れか一方が一般式[18]で示される基であり、且つ一般式[18]に於けるR3aが一般式[41]で示される基である場合、他方は窒素原子である。}で示される基を表す。但し、本化合物が有する水素原子の少なくとも1つが重水素原子である。}で示される重水素化物、一般式[7]
{式中、4個のR4a及び4個のR5aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X2aは、酸素原子、一般式[19]
(式中、R6aは、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基又は一般式[20]
[式中、2個のR7aは、夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基又は一般式[8]
(式中、4個のR8a及び4個のR9aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X3aは、窒素原子又は一般式[22]
(式中、R10aは、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基を表し、T1aは、結合手、一般式[9]で示される二価の基又は一般式[10]で示される二価の基を表す。但し、T1aが結合手である場合は、X3aは一般式[22]で示される基である。)で示される基を表す。]で示される基を表す。但し、本化合物が有する水素原子の少なくとも1つが重水素原子である。}で示される重水素化物、一般式[28]
{式中、R13a及び4個のR14aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X5a及びX6aは、何れか一方が窒素原子又は一般式[29]
(式中、R15aは、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基を表し、他方が、一般式[30]
(式中、R16aは、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基又は一般式[43]
[式中、R23aは一般式[44]
(式中、R24a及び4個のR25aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X10a及びX11aは、何れか一方が上記一般式[39]で示される基を表し、他方が窒素原子又は一般式[45]
(式中、R26aは、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基を表す。)で示される基を表し、T1aは前記に同じ。]で示される基を表す。)で示される基又は一般式[31]
(式中、2個のR17aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基を表す。但し、本化合物が有する水素原子の少なくとも1つが重水素原子である。}で示される重水素化物、又は一般式[32]
[式中、9個のR18aは夫々独立して、重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表し、X7aは窒素原子又は一般式[33]
(式中、R19aは重水素化されていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基若しくはアルコキシカルボニル基、重水素原子、水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基を表す。但し、本化合物が有する水素原子の少なくとも1つが重水素原子である。]で示される重水素化物の製造方法。 - 密封条件下で行う、請求項1に記載の重水素化方法。
- 触媒が、パラジウム触媒と白金触媒の混合触媒である、請求項1又は2に記載の重水素化方法。
- パラジウム触媒がパラジウムカーボンであり、白金触媒が白金カーボンである、請求項1~3の何れかに記載の重水素化方法。
- 水素ガスの存在下で行う、請求項1~4の何れかに記載の重水素化方法。
- 重水素化された溶媒が、重水(D2O)である、請求項1~5の何れかに記載の重水素化方法。
- 一般式[1]で示される化合物が1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンであり、得られる一般式[6]で示される化合物が重水素化ナフタレンである、請求項1~6の何れかに記載の重水素化方法。
- 一般式[2]で示される化合物が1,2,3,4-テトラヒドロカルバゾールであり、得られる一般式[7]で示される化合物が重水素化カルバゾールである、請求項1~6の何れかに記載の重水素化方法。
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