WO2011007666A1

WO2011007666A1 - コンテンツ配信方法、コンテンツ配信システム及び記録媒体

Info

Publication number: WO2011007666A1
Application number: PCT/JP2010/061090
Authority: WO
Inventors: 大芝崇
Original assignee: 日本電気株式会社
Priority date: 2009-07-13
Filing date: 2010-06-23
Publication date: 2011-01-20
Also published as: JPWO2011007666A1

Abstract

　ネットワークが不安定で繋がりにくい場合でもコンテンツを配信でき、かつ、ネットワークが安定しており繋がり易い場合には高速にコンテンツを配信できる。　先行送信部１１３は、コンテンツデータ４０を送信側装置１２内のコンテンツ記憶部１２２に記憶させる。その後、送信側装置１１はコンテンツデータ４０をその先頭アドレスから末尾アドレス方向に、第１のネットワークを介して受信側装置１３へ配信し、送信側装置１２は同じコンテンツデータ５０をその末尾アドレスから先頭アドレス方向に、第２のネットワークを介して受信側装置１３へ配信する。

Description

コンテンツ配信方法、コンテンツ配信システム及び記録媒体

　本発明は、コンテンツ配信方法、コンテンツ配信システム及び記録媒体に係り、特に端末やサーバからコンテンツを他の端末やサーバに配信するコンテンツ配信方法、コンテンツ配信システム及び記録媒体に関する。

　テキスト、静止画像、動画像、プログラムなどのバイナリデータからなるコンテンツを端末やサーバから、他の端末及び／又はサーバへネットワークを介して配信する方法は、種々知られている。
　例えば、特許文献１には、ファイルを複数のセルに分割し、そのセルを予め設定したルールに基づいて複数のセッションに再構成し、その複数のセッションを並列に送信する送信情報端末と、上記セッションを受信し上記ルールに基づいて前記ファイルを復元する受信情報端末とを具備するコンテンツ配信システムが開示されている。また、この特許文献１には、スレッドによる並列伝送やセルの重複化を行うことで転送速度の向上などを図る構成が開示されている。
　また、特許文献２には、コンテンツを複数の部分に分割して、複数の分割コンテンツを複数のサーバに割り当て、複数のサーバから端末に複数の分割コンテンツを並行して配信するコンテンツ配信方法が開示されている。
　また、特許文献３には、静止画像をサーバから端末へ配信する際に、ネットワークの可用帯域が狭帯域の場合には低画質な静止画像を配信し、ネットワークの可用帯域が広帯域の場合には高画質な静止画像を配信するコンテンツ配信方法が開示されている。

特開２００２−２１７９４９号公報特許第３９７６１６３号公報特開２００６−２１７６５４号公報

　しかしながら、上記の特許文献１~３記載の各コンテンツ配信システムやコンテンツ配信方法は、ネットワークが不安定で繋がりにくい場合に、安定してコンテンツを配信することができないという課題がある。
　例えば、特許文献２記載のコンテンツ配信方法は、ネットワークが不安定で繋がりにくい場合に、端末が一部のサーバにしか接続できない場合がある。その結果、受信側の端末は、接続できなかったサーバが保有する分割コンテンツを受信できなくなるため、分割前の元々のコンテンツを復元できない。つまり、特許文献２記載のコンテンツ配信方法は、安定してコンテンツを配信できない。
　なお、特許文献２記載のコンテンツ配信方法において、ネットワークが安定しており繋がり易い場合に、複数のサーバが複数の分割コンテンツを並行して配信できる。そのため、この場合に、特許文献２記載のコンテンツ配信方法は、単一のサーバが分割前の元々のコンテンツを配信する場合に比べて、短い時間で、つまり、高速にコンテンツを配信することができる。
　ここで、特許文献２記載のコンテンツ配信方法において、コンテンツが分割されず、そのままの形で複数のサーバにミラーリングされ、それらの複数のサーバがコンテンツを配信するという方法を仮定する。この場合に、もしネットワークが不安定で繋がりにくい場合でも、端末が１台のサーバに接続できれば、特許文献２記載のコンテンツ配信方法は、安定してコンテンツを配信できる。しかしながら、この場合に、特許文献２記載のコンテンツ配信方法は、単一のサーバがコンテンツを配信する場合に比べて、短い時間で、つまり、高速にコンテンツを配信することができない。
　また、特許文献３記載のコンテンツ配信方法は、単一のサーバがコンテンツを配信するため、ネットワークが不安定で端末がサーバに接続できなかった場合に、安定してコンテンツを配信できない。また、ネットワークが安定しており端末がサーバに接続できた場合でも、特許文献３記載のコンテンツ配信方法は、特許文献１のように複数のサーバから並行してコンテンツを配信できるわけではないので、高速にコンテンツを配信することはできない。
　このように、特許文献１~３記載の配信方法は、ネットワークの不安定時の安定配信と、ネットワークの安定時の高速配信とを、両立することができない。
　本発明の目的の一例は、ネットワークが不安定で繋がりにくい場合でもコンテンツを配信でき、かつ、ネットワークが安定しており繋がり易い場合には高速にコンテンツを配信できるコンテンツ配信方法、コンテンツ配信システム及び記録媒体を提供することである。

　本発明の一態様における第１のコンテンツ配信方法は、第１の送信側装置がコンテンツのデータを第２の送信側装置へ送信し、前記第２の送信側装置が前記第１の送信側装置から送信された前記コンテンツのデータを受信して記憶し、前記第１の送信側装置が、前記コンテンツのデータをその先頭位置又は末尾位置から順に第１のネットワークを介して受信側装置へ配信し、前記第２の送信側装置が、前記記憶した前記コンテンツのデータを、前記先頭位置又は末尾位置とは異なる前記コンテンツのデータの他端の位置から前記第１の送信側装置が読み出す方向とは逆方向に順に読み出し、第２のネットワークを介して前記受信側装置へ配信する。
　また、本発明の一態様における第１のコンテンツ配信システムは、第１の送信側装置が受信側装置に第１のネットワークを介して接続されると共に、第２の送信側装置が前記受信側装置に第２のネットワークを介して接続されており、前記第１の送信側装置は、配信するコンテンツのデータを前記第２の送信側装置へ送信する先行送信部と、前記コンテンツのデータをその先頭位置又は末尾位置から順に前記第１のネットワークを介して前記受信側装置へ配信する第１の送信部とを有し、前記第２の送信側装置は、前記第１の送信側装置から送信された前記コンテンツのデータを受信して記憶する先行受信部と、前記先行受信部に記憶されている前記コンテンツのデータを、前記先頭位置又は末尾位置とは異なる前記コンテンツのデータの他端の位置から前記第１の送信側装置が読み出す方向とは逆方向に順に読み出して、前記第２のネットワークを介して前記受信側装置へ配信する第２の送信部とを備える。
　また、本発明の一態様における第１の記録媒体は、第１の送信側装置がコンテンツのデータを第２の送信側装置を送信する処理と、前記第２の送信側装置が前記第１の送信側装置から送信された前記コンテンツのデータを受信して記憶する処理と、前記第１の送信側装置が、前記コンテンツのデータをその先頭位置又は末尾位置から順に第１のネットワークを介して前記受信側装置へ配信し、前記第２の送信側装置が、前記記憶した前記コンテンツのデータを、前記先頭位置又は末尾位置とは異なる前記コンテンツのデータの他端の位置から前記第１の送信側装置が読み出す方向とは逆方向に順に読み出し、第２のネットワークを介して前記受信側装置へ配信する処理とを、コンピュータに実行させるためのコンテンツ配信プログラムを記録する。
　また、本発明の一態様における第２の記録媒体は、第１の送信側装置によりコンテンツのデータをその先頭位置又は末尾位置から順に第１のネットワークを介して配信された第１のデータと、第２の送信側装置が前記第１の送信側装置から送信された前記コンテンツのデータを前記先頭位置又は末尾位置とは異なる前記コンテンツのデータの他端の位置から前記第１の送信側装置とは逆方向に順に前記第２の送信側装置により第２のネットワークを介して配信された第２のデータとをそれぞれ受信する処理と、前記受信した前記第１のデータを所定の先頭のアドレスから受信順に一つのアドレス方向へコンテンツ記憶部に記憶し、前記受信した前記第２のデータを前記先頭のアドレスと前記コンテンツサイズとに基づいて定められる末尾のアドレスから受信順に前記一つのアドレス方向とは逆方向へ前記コンテンツ記憶部に記憶する処理とを、受信側装置内のコンピュータに実行させるためのコンテンツ配信プログラムを記録する。

　本発明における効果の一つは、送信側装置と受信側装置との間のネットワークが不安定で繋がりにくい場合でもコンテンツを配信でき、また上記のネットワークが安定しており繋がり易い場合には高速にコンテンツを配信できることである。

図１は、本発明の一実施形態におけるコンテンツ配信システムの構成の一例を示すブロック図である。図２は、図１に示されている各装置の構成の一例を示すブロック図である。図３は、図１に示されている各構成要素が有するデータの構造の一例を模式的に示す図である。図４は、本発明の一実施形態におけるコンテンツ配信方法の一例を示すフローチャートである。

　次に、発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
　図１は、本発明の一実施形態におけるコンテンツ配信システムの構成の一例を示すブロック図である。図１に示されるように、本実施形態のコンテンツ配信システム１０は、第１の送信側装置１１と、第２の送信側装置１２と、受信側装置１３とを備え、それらが互いにネットワークを介して接続されるように構成される。
　送信側装置１１、送信側装置１２、及び受信側装置１３は、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）、携帯型コンピュータ（ＰＤＡ）、携帯電話、スマートフォン、固定電話、街頭マルチメディア端末、車載端末、ネットワーク接続機能付きテレビ、ネットワーク接続機能付きセットトップボックス、ゲーム機、ネットワーク接続機能付きプリンタ、ネットワーク接続機能付きスキャナ、外部と情報をやり取りする機能を備えたその他の類似装置であってよい。
　本明細書では、ユーザＡが送信側装置１１に格納されたコンテンツを、ユーザＢが利用する受信側装置１３に配信する例を用いて説明される。ユーザＡは、送信側装置１１の他に、送信側装置１２も利用する。
　具体的な利用場面としては、送信側装置１１がユーザＡの携帯電話であり、送信側装置１２がユーザＡの自宅のＰＣである場合に、ユーザＡの携帯電話に付属のカメラで撮影した写真を、ユーザＢに見せる場面が挙げられる。他の利用場面としては、送信側装置１１がユーザＡの自宅のＰＣであり、送信側装置１２が事業者により運用されているインターネット上のサーバで、ユーザＡによる当該サーバの利用が許可されている場合に、ユーザＡの自宅のＰＣでダウンロードしたコンテンツを、ユーザＢに見せる場面が挙げられる。
　図２は、図１に示されている各装置の構成の一例を示すブロック図である。図２中、図１と同一構成部分には同一符号が付されている。図２において、送信側装置１１は、コンテンツ記憶部１１１と、先頭側送信部１１２と、先行送信部１１３と、送受信部１１４とを備える。
　コンテンツ記憶部１１１は、図３に模式的に示されるコンテンツデータ４０と、コンテンツデータ４０の先頭アドレス４１及び末尾アドレス４２と、コンテンツデータ４０の先頭側送信カウンタ４３と、コンテンツデータ４０のコンテンツサイズ４４と、末尾側コンテンツアドレス４５とを格納する主記憶装置である。
　図３において、コンテンツデータ４０は、受信側装置１３に配信されるコンテンツのデータである。先頭アドレス４１は、コンテンツデータ４０の先頭のデータのアドレスである。例えば、先頭アドレス４１は、コンテンツデータ４０が送信側装置１１のコンテンツ記憶部１１１に読み込まれた場合における、コンテンツ記憶部１１１内におけるコンテンツデータ４０の先頭のデータのアドレスを指す。
　末尾アドレス４２は、コンテンツデータ４０の末尾のデータのアドレスである。例えば、末尾アドレス４２は、コンテンツデータ４０が送信側装置１１のコンテンツ記憶部１１１に読み込まれた場合における、コンテンツ記憶部１１１内におけるコンテンツデータ４０の末尾のデータのアドレスを指す。つまり、末尾アドレス４２は、先頭アドレス４１からコンテンツサイズ４４により特定されるデータ領域だけ離れた位置にあるアドレスに相当する。
　先頭側送信カウンタ４３は、コンテンツデータ４０における、先頭側送信部１１２により受信側装置１３に配信済みとなったデータのアドレスを指す。先頭側送信カウンタ４３は、受信側装置１３への配信が始まる前の段階では先頭アドレス４１と同じアドレスを指す。一方、受信側装置１３への配信が進むに連れて、先頭側送信カウンタ４３が指すアドレスは、末尾アドレス４２に向けて徐々に移動していく。
　コンテンツサイズ４４は、コンテンツデータ４０のデータサイズである。末尾発コンテンツアドレス４５は、後述するコンテンツデータ５０にアクセスするためのアドレス情報である。このアドレス情報は、配信するコンテンツのホームページのアドレスを示すＵＲＬ（Ｕｎｉｆｏｒｍ　Ｒｅｓｏｕｒｃｅ　Ｌｏｃａｔｏｒ）であってもよい。
　図２に戻って説明する。先頭側送信部１１２は、送信側装置１１が保有するコンテンツを受信側装置１３に配信する際に、コンテンツ記憶部１１１に格納されているコンテンツデータ４０を先頭のデータから配信するために利用される。
　先行送信部１１３は、送信側装置１１が保有するコンテンツを受信側装置１３に配信する前に、送信側装置１１から上記コンテンツ（コンテンツデータ４０）を送信側装置１２に先行的に送信するために利用される。
　送受信部１１４は、先頭側送信部１１２から受信したデータを受信側装置１３に第１のネットワークを介して送信するために利用される。
　次に、送信側装置１２の説明をする。送信側装置１２は、図２に示されるように、先行受信部１２１と、コンテンツ記憶部１２２と、末尾側送信部１２３と、送受信部１２４とを備える。
　先行受信部１２１は、送信側装置１１が保有するコンテンツを受信側装置１３に配信する前に、送信側装置１２が送信側装置１１から上記コンテンツを先行的に受信するために利用される。
　コンテンツ記憶部１２２は、図３に模式的に示されるように、コンテンツデータ５０と先頭アドレス５１と末尾アドレス５２と末尾側送信カウンタ５３とを格納する主記憶装置である。
　図３に示されるように、コンテンツデータ５０は、受信側装置１３に配信されるコンテンツのデータである。先頭アドレス５１は、コンテンツデータ５０の先頭のデータのアドレスである。例えば、先頭アドレス５１は、コンテンツデータ５０が送信側装置１２のコンテンツ記憶部１２２に読み込まれた場合における、コンテンツ記憶部１２２内におけるコンテンツデータ５０の先頭のデータのアドレスを指す。
　末尾アドレス５２は、コンテンツデータ５０の末尾のデータのアドレスである。例えば、末尾アドレス５２は、コンテンツデータ５０が送信側装置１２のコンテンツ記憶部１２２に読み込まれた場合における、コンテンツ記憶部１２２内におけるコンテンツデータ５０の末尾のデータのアドレスを指す。つまり、末尾アドレス５２は、先頭アドレス５１からコンテンツサイズ４４により特定されるデータ領域だけ離れた位置にあるアドレスに相当する。
　末尾側送信カウンタ５３は、コンテンツデータ５０における、末尾側送信部１２３により受信側装置１３に配信済みとなったデータのアドレスを指す。末尾側送信カウンタ５３は、受信側装置１３への配信が始まる前の段階では末尾アドレス５２と同じアドレスを指す。一方、受信側装置１３への配信が進むに連れて、末尾側送信カウンタ５３が指すアドレスは、先頭アドレス５１に向けて徐々に移動していく。
　再び図２に戻って説明する。末尾側送信部１２３は、送信側装置１２が先行的に受信したコンテンツを受信側装置１３に配信する際に、そのコンテンツを、末尾データから配信するために利用される。
　送受信部１２４は、末尾側送信部１２３から受信したデータを受信側装置１３に第２のネットワークを介して送信するために利用される。
　次に、受信側装置１３の説明をする。図２に示されるように、受信側装置１３は、送受信部１３１と合成部１３２とコンテンツ記憶部１３３とを備える。
　送受信部１３１は、送信側装置１１内の送受信部１１４から第１のネットワークを介してコンテンツデータ４０を受信し、送信側装置１２内の送受信部１２４から第２のネットワークを介してコンテンツデータ５０を受信するために利用される。
　合成部１３２は、送受信部１１４からコンテンツの先頭から受信したデータと、送受信部１２４から上記のコンテンツの末尾から受信したデータとを、合成することで図３に模式的に示されるコンテンツデータ６０を生成するために利用される。
　コンテンツ記憶部１３３は、コンテンツデータ６０と先頭アドレス６１と末尾アドレス６２と先頭側受信カウンタ（第１のカウンタとも呼ばれる）６３と末尾側受信カウンタ（第２のカウンタとも呼ばれる）６４とを格納する主記憶装置である。なお、以下の説明で先頭側受信カウンタ６３と末尾側受信カウンタ６４とを総称して、受信カウンタとも呼ばれる。
　図３に模式的に示されるように、コンテンツデータ６０は、送受信部１３１が受信し、合成部１３２により合成されたコンテンツのデータである。コンテンツの配信が完了すると、コンテンツデータ６０は、コンテンツデータ４０又はコンテンツデータ５０のデータ内容と同一になる。
　また、先頭アドレス６１は、コンテンツデータ６０の先頭のデータのアドレスである。例えば、先頭アドレス６１は、コンテンツデータ６０が受信側装置１３のコンテンツ記憶部１３３に読み込まれた場合における、コンテンツ記憶部１３３内におけるコンテンツデータ６０の先頭のデータのアドレスを指す。
　また、末尾アドレス６２は、コンテンツデータ６０の末尾のデータのアドレスである。例えば、末尾アドレス６２は、コンテンツデータ６０が受信側装置１３のコンテンツ記憶部１３３に読み込まれた場合における、コンテンツ記憶部１３３内におけるコンテンツデータ６０の末尾のデータのアドレスを指す。つまり、末尾アドレス６２は、先頭アドレス６１からコンテンツサイズ４４により特定されるデータ領域だけ離れた位置にあるアドレスに相当する。
　先頭側受信カウンタ６３は、コンテンツデータ６０における、先頭側送信部１１２により送受信部１３１に配信済みとなったデータのアドレスを指す。先頭側受信カウンタ６３は、送受信部１３１への配信が始まる前の段階では先頭アドレス６１と同じアドレスを指す。一方、送受信部１３１への配信が進むに連れて、先頭側受信カウンタ６３が指すアドレスは、末尾アドレス６２に向けて徐々に移動していく。
　末尾側受信カウンタ６４は、コンテンツデータ６０における、末尾側送信部１２３により送受信部１３１に配信済みとなったデータのアドレスを指す。末尾側受信カウンタ６４は、送受信部１３１への配信が始まる前の段階では末尾アドレス６２と同じアドレスを指す。一方、送受信部１３１への配信が進むに連れて、末尾側受信カウンタ６４が指すアドレスは、先頭アドレス６１に向けて徐々に移動していく。
　次に、本実施形態の動作について、図４のフローチャートを参照して説明する。図４は、本発明の一実施形態におけるコンテンツ配信方法の一例を示すフローチャートである。
　送信側装置１１及び１２による受信側装置１３に対するコンテンツ配信に先立ち、まず、送信側装置１１内の先行送信部１１３は、コンテンツ記憶部１１１に格納されているコンテンツデータ４０とコンテンツサイズ４４とを読み出す。また送信側装置１１内の先行送信部１１３は、読み出したコンテンツデータ４０とコンテンツサイズ４４とを送信側装置１２内の先行受信部１２１に先行送信する（ステップＳ１）。これにより、先行受信部１２１は、受信したコンテンツサイズ４４で指定されたデータ領域を確保して、受信したコンテンツデータ４０をコンテンツデータ５０として格納する。このステップＳ１の処理は、ユーザＡによって手動で行われてもよいし、送信側装置１１によって自動的に行われてもよい。
　次に、送信側装置１１内の先頭側送信部１１２が、受信側装置１３に対して、配信するコンテンツデータ４０のコンテンツサイズ４４と末尾側コンテンツアドレス４５とを通知する（ステップＳ２）。これにより、受信側装置１３内の送受信部１３１は、受信したコンテンツサイズ４４で指定されたコンテンツデータ６０用のデータ領域を確保する。このステップＳ２の処理は、ユーザＡがプッシュ型通信でコンテンツデータ４０を受信側装置１３に配信する操作をした際に行われてもよいし、ユーザＢがプル型通信でコンテンツデータ４０の配信を送信側装置１１に要求する操作をした際に行われてもよい。
　次に、送信側装置１１内の先頭側送信部１１２が、先頭側送信カウンタ４３が指すアドレスを出発点として、末尾アドレス４２の方向に向けてコンテンツデータ４０内の一定量のデータをコンテンツ記憶部１１１から読み出す。そして送信側装置１１内の送受信部１１４が、受信側装置１３にネットワークを介して前述のコンテンツデータ４０内の一定量のデータを送信する。コンテンツデータ４０内の一定量のデータ送信が完了したら、コンテンツ記憶部１１１における先頭側送信カウンタ４３が指すアドレスは、送信が完了した位置まで移動した値に更新される。
　一方、上記の送信側装置１１によるコンテンツデータ４０の送信動作と並行して、送信側装置１２内の末尾側送信部１２３が、末尾側送信カウンタ５３が指すアドレスを出発点として、先頭アドレス５１の方向に向けてコンテンツデータ５０内の一定量のデータをコンテンツ記憶部１２２から読み出す。そして送信側装置１２内の送受信部１２４が、受信側装置１３にネットワークを介して前述のコンテンツデータ５０内の一定量のデータを送信する。コンテンツデータ５０内の一定量のデータ送信が完了したら、コンテンツ記憶部１２２における末尾側送信カウンタ５３が指すアドレスは、送信が完了した位置まで移動した値に更新される。
　受信側装置１３内の送受信部１３１は、同時並行的に送信されている送信側装置１１からのコンテンツデータ４０と、送信側装置１２からのコンテンツデータ５０とを並行して受信し、合成部１３２にそれぞれを供給する。
　合成部１３２は、送信側装置１１内の送受信部１１４から受信したコンテンツデータ４０の一定量のデータを、コンテンツ記憶部１３３の先頭側受信カウンタ６３が指すアドレスを出発点として、末尾アドレス６２の方向に向けて書き込む。そして合成部１３２は、先頭側受信カウンタ６３が指すアドレスを、書き込みが完了した位置まで移動した値に更新する。また、これと同時に、合成部１３２は、送信側装置１２内の送受信部１２４から受信したコンテンツデータ５０の一定量のデータを、コンテンツ記憶部１３３の末尾側受信カウンタ６４が指すアドレスを出発点として、先頭アドレス６１の方向に向けて書き込む。そして合成部１３２は、末尾側受信カウンタ６４が指すアドレスを、書き込みが完了した位置まで移動した値に更新する（以上ステップＳ３）。これにより、コンテンツ記憶部１３３は、コンテンツデータ４０の一定量のデータと、コンテンツデータ５０の一定量のデータとを合成したコンテンツデータ６０を格納した状態となる。
　続いて、合成部１３２は、更新後の先頭側受信カウンタ６３が指すアドレスと、更新後の末尾側受信カウンタ６４が指すアドレスとを調べ、両アドレスが隣接していて、これ以上移動するとお互いに衝突する状態になっているかどうか判定する（ステップＳ４）。両アドレスが隣接していない場合（ステップＳ４の“Ｎ”）、合成部１３２は、コンテンツのダウンロードがまだ完了していないと判定し、処理手順がステップＳ３に戻る。続いて合成部１３２は、受信するコンテンツデータ４０の一定量のデータと、コンテンツデータ５０の一定量のデータとを再びコンテンツ記憶部１３３に記憶する。一方、ステップＳ４において、合成部１３２は、上記の両アドレスが隣接しており、これ以上移動するとお互いに衝突する状態になっていると判定した場合（ステップＳ４の“Ｙ”）、コンテンツのダウンロードが完了したと判断し、処理手順がステップＳ５に進む。このときに、コンテンツ記憶部１３３は、コンテンツデータ４０の前半分のデータと、コンテンツデータ５０の後半分のデータとを含む、一つのコンテンツのコンテンツデータ６０を格納した状態となる。
　ステップＳ５では、合成部１３２が、送受信部１３１によりネットワークを介して送信側装置１１と送信側装置１２のそれぞれに対して、コンテンツの並列ダウンロードが完了したことを通知する。送信側装置１１内の送受信部１１４と、送信側装置１２内の送受信部１２４とが、上記のダウンロード完了通知を受信すると、送受信部１１４と送受信部１２４とは、コンテンツの配信を終了する。
　本実施の形態において、合成部１３２は、先頭側受信カウンタ６３と末尾側受信カウンタ６４とを比較し、コンテンツのダウンロードが完了したか否かを判定する判定部と、コンテンツのダウンロードが完了したことを通知する完了通知部とを備えてもよい。
　このように、本実施形態は、ネットワークが安定しており繋がり易い場合に、送信側装置１１と送信側装置１２とが並行してコンテンツを受信側装置１３に配信できるので、単一の送信側装置がコンテンツを配信する場合に比べて高速にコンテンツを配信することができる。
　なお、上記の説明は、送信側装置１１と受信側装置１３との間の第１のネットワークと、送信側装置１２と受信側装置１３との間の第２のネットワークとが共に、安定したネットワークの状態となっており、繋がり易い状態のときの動作であった。一方本実施形態は、これに限らず、どちらか一方のネットワークが繋がりにくい状態であっても、他方のネットワークが繋がりやすい状態であれば、受信側装置１３に対して安定したコンテンツ配信ができる。
　例えば、第１のネットワークが繋がり難く、第２のネットワークのみが繋がり易い状態のときに、送信側装置１２から受信側装置１３に対して、コンテンツデータ５０のみがその末尾アドレス５２から先頭アドレス５１の方向に配信される。そして、コンテンツデータ５０が全て配信されたときにコンテンツの配信は終了される。この場合、コンテンツ記憶部１３３にコンテンツデータ５０がすべて格納される。また末尾側受信カウンタ６４は、先頭アドレス６１を指している先頭側受信カウンタ６３にまで移動して隣接することになる。
　また、送信側装置１１からのコンテンツ配信の転送速度と、送信側装置１２からのコンテンツ配信の転送速度が異なっていても、上記の第１及び第２のネットワークが繋がりやすい安定した状態にある場合、コンテンツ記憶部１３３に格納されるコンテンツデータ４０の一部と、コンテンツデータ５０の一部との各データ量は半分ずつではなく、転送速度が速い方の送信側装置からのコンテンツデータのデータ量が他方のそれに比べて多くなるだけである。よって受信側装置１３は、全体として一つのコンテンツのすべてのコンテンツデータの格納ができる。
　なお、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではない。例えば先頭側送信カウンタ４３は、コンテンツ記憶部１１１に記憶されるのではなく、先頭側送信部１１２に設けられてもよい。また、末尾側送信カウンタ５３は、コンテンツ記憶部１２２に記憶されるのではなく、末尾側送信部１２３に設けられてもよい。また、先頭側受信カウンタ６３と末尾側受信カウンタ６４は、合成部１３２又は送受信部１３１に設けられてもよい。
　また、上記の実施形態では、先行送信部１１３を有する送信側装置１１が先頭側送信部１１２を有するように説明したが、送信側装置１１が末尾側送信部を有し、かつ、送信側装置１２が先頭側送信部を有してもよい。
　更に、本発明の一態様は、例えば図４のフローチャートを、コンピュータを用いて実行させるコンテンツ配信プログラムも包含するものであり、また、送信側装置１１や１２の各構成をコンピュータにより実現させるコンテンツ配信プログラムも本発明に包含される。この場合、コンテンツ配信プログラムは、コンテンツ配信前に予め各サーバに配信されていてもよいし、記録媒体に記録され、それを各サーバが利用してもよい。また、本発明の一態様は、例えば図４のフローチャートを、コンピュータを用いて実行させるコンテンツ配信プログラムを記録した記録媒体も包含するものである。
　以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解しえる様々な変更をすることができる。
　この出願は、２００９年７月１３日に出願された日本出願特願２００９−１６５１５８を基礎とする優先権を主張し、その開示のすべてをここに取り込む。

　本発明は、オフィスや家庭において、ユーザがテキスト、静止画像、動画像、プログラムなどのバイナリデータなどのコンテンツを他のユーザに向けて配信するソリューションに適用されうる。

　１０　コンテンツ配信システム
　１１、１２　送信側装置
　１３　受信側装置
　１１１、１２２、１３３　コンテンツ記憶部
　１１２　先頭側送信部
　１１３　先行送信部
　１１４、１２４、１３１　送受信部
　１２１　先行受信部
　１２３　末尾側送信部
　１３２　合成部
　４０、５０、６０　コンテンツデータ
　４１、５１、６１　先頭アドレス
　４２、５２、６２　末尾アドレス
　４３　先頭側送信カウンタ
　４４　コンテンツサイズ
　４５　末尾側コンテンツアドレス
　５３　末尾側送信カウンタ
　６３　先頭側受信カウンタ
　６４　末尾側受信カウンタ

Claims

　第１の送信側装置がコンテンツのデータを第２の送信側装置へ送信し、
　前記第２の送信側装置が前記第１の送信側装置から送信された前記コンテンツのデータを受信して記憶し、
　前記第１の送信側装置が、前記コンテンツのデータをその先頭位置又は末尾位置から順に第１のネットワークを介して受信側装置へ配信し、前記第２の送信側装置が、前記記憶した前記コンテンツのデータを、前記先頭位置又は末尾位置とは異なる前記コンテンツのデータの他端の位置から前記第１の送信側装置が読み出す方向とは逆方向に順に読み出し、第２のネットワークを介して前記受信側装置へ配信するコンテンツ配信方法。
　前記第１の送信側装置は、前記コンテンツのコンテンツサイズを前記受信側装置へ配信し、
　前記受信側装置が前記第１の送信側装置により配信された前記コンテンツの第１のデータと、前記第２の送信側装置により配信された前記コンテンツの第２のデータとを受信し、
　前記受信した第１のデータを所定の先頭のアドレスから受信順に一つのアドレス方向へコンテンツ記憶部に記憶し、前記受信した第２のデータを前記先頭のアドレスと前記コンテンツサイズとに基づいて定められる末尾のアドレスから受信順に前記一つのアドレス方向とは逆方向へ前記コンテンツ記憶部に記憶する、請求項１記載のコンテンツ配信方法。
　前記コンテンツ記憶部に前記第１のデータが記憶されるごとに当該第１のデータが記憶されたアドレスに値が更新される第１のカウンタと、前記コンテンツ記憶部に前記第２のデータが記憶されるごとに当該第２のデータが記憶されたアドレスに値が更新される第２のカウンタとを比較し、前記第１のカウンタ及び前記第２のカウンタが隣接する値のときに前記第１の送信側装置及び第２の送信側装置により行われるコンテンツ配信が完了したと判定し、
　前記コンテンツ配信が完了したと判定した際に、配信完了通知を前記第１の送信側装置及び前記第２の送信側装置へ送信する、請求項２記載のコンテンツ配信方法。
　前記第１の送信側装置が、前記コンテンツのコンテンツサイズと共に、そのコンテンツが存在するホームページのアドレスを示す末尾側コンテンツアドレスを前記受信側装置に送信する、請求項１乃至３のうちいずれか一項記載のコンテンツ配信方法。
　第１の送信側装置が受信側装置に第１のネットワークを介して接続されると共に、第２の送信側装置が前記受信側装置に第２のネットワークを介して接続されており、
　前記第１の送信側装置は、
　配信するコンテンツのデータを前記第２の送信側装置へ送信する先行送信部と、
　前記コンテンツのデータをその先頭位置又は末尾位置から順に前記第１のネットワークを介して前記受信側装置へ配信する第１の送信部と
　を有し、前記第２の送信側装置は、
　前記第１の送信側装置から送信された前記コンテンツのデータを受信して記憶する先行受信部と、
　前記先行受信部に記憶されている前記コンテンツのデータを、前記先頭位置又は末尾位置とは異なる前記コンテンツのデータの他端の位置から前記第１の送信側装置が読み出す方向とは逆方向に順に読み出して、前記第２のネットワークを介して前記受信側装置へ配信する第２の送信部と
　を備えるコンテンツ配信システム。
　前記第１の送信部は、
　前記コンテンツのコンテンツサイズを前記受信側装置へ配信し、
　前記受信側装置は、
　前記第１の送信側装置により配信された前記コンテンツの第１のデータと、前記第２の送信側装置により配信された前記コンテンツの第２のデータとを受信する受信部と、
　前記受信部が受信した前記第１のデータと前記第２のデータとを合成する合成部と、
　前記合成部により合成された前記第１のデータ及び前記第２のデータを記憶するコンテンツ記憶部と、
　を備え、
　前記合成部は、前記受信した前記第１のデータを所定の先頭のアドレスから受信順に一つのアドレス方向へ前記コンテンツ記憶部に記憶し、前記受信した前記第２のデータを前記先頭のアドレスと前記コンテンツサイズとに基づいて定められる末尾のアドレスから受信順に前記一つのアドレス方向とは逆方向へ前記コンテンツ記憶部に記憶する請求項５記載のコンテンツ配信システム。
　前記コンテンツ記憶部に前記第１のデータが記憶されるごとに当該第１のデータが記憶されたアドレスに値が更新される第１のカウンタと、前記コンテンツ記憶部に前記第２のデータが記憶されるごとに当該第２のデータが記憶されたアドレスに値が更新される第２のカウンタとを比較し、前記第１のカウンタ及び前記第２のカウンタが隣接する値のときに前記第１の送信側装置及び前記第２の送信側装置により行われるコンテンツ配信が完了したと判定する判定部と、
　前記判定部で前記コンテンツ配信が完了したと判定した際に、配信完了通知を前記第の送信側装置１及び前記第２の送信側装置へ送信する完了通知部と
　を備える請求項６記載のコンテンツ配信システム。
　前記第１の送信側装置が、前記コンテンツのコンテンツサイズと共に、そのコンテンツが存在するホームページのアドレスを示す末尾側コンテンツアドレスを前記受信側装置に送信する送信部を備える請求項５乃至７のうちいずれか一項記載のコンテンツ配信システム。
　第１の送信側装置によりコンテンツのデータをその先頭位置又は末尾位置から順に第１のネットワークを介して配信された第１のデータと、第２の送信側装置が前記第１の送信側装置から送信された前記コンテンツのデータを前記先頭位置又は末尾位置とは異なる前記コンテンツのデータの他端の位置から前記第１の送信側装置とは逆方向に順に前記第２の送信側装置により第２のネットワークを介して配信された第２のデータとをそれぞれ受信する処理と、
　前記受信した前記第１のデータを所定の先頭のアドレスから受信順に一つのアドレス方向へコンテンツ記憶部に記憶し、前記受信した前記第２のデータを前記先頭のアドレスと前記コンテンツサイズとに基づいて定められる末尾のアドレスから受信順に前記一つのアドレス方向とは逆方向へ前記コンテンツ記憶部に記憶する処理と
　を、受信側装置内のコンピュータに実行させるためのコンテンツ配信プログラムを記録した記録媒体。
　前記コンテンツ記憶部に前記第１のデータが記憶されるごとに当該第１のデータが記憶されたアドレスに値が更新される第１のカウンタと、前記コンテンツ記憶部に前記第２のデータが記憶されるごとに当該第２のデータが記憶されたアドレスに値が更新される第２のカウンタとを比較し、前記第１のカウンタ及び前記第２のカウンタが隣接する値のときに前記第１の送信側装置及び前記第２の送信側装置により行われるコンテンツ配信が完了したと判定する処理と、
　前記コンテンツ配信が完了したと判定された際に、配信完了通知を前記第１の送信側装置及び前記第２の送信側装置へ送信する処理と
　を、前記受信側装置内のコンピュータに実行させる請求項９記載のコンテンツ配信プログラムを記録した記録媒体。