WO2010035503A1 - インクジェットプリンタのインク供給装置およびその逆流遮断装置 - Google Patents

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Abstract

インクジェットプリンタのインク供給装置において、サブタンク(120)の内圧を調整する圧力制御手段とサブタンク(120)とを結び前記圧力制御手段によりサブタンク(120)の内圧を調整するための気体流路であるライン(177)に設けられ、前記圧力制御手段によりライン(177)を介してサブタンク(120)の内圧が負圧状態に減圧されサブタンク(120)に貯留されたインクがライン(177)に流出したときに、ライン(177)を閉鎖して圧力制御手段側へのインクの流入を遮断する逆流遮断機構(200)を備えることを特徴とする。

Description

インクジェットプリンタのインク供給装置およびその逆流遮断装置
 本発明は、インクを吐出するプリンタヘッドにインクを供給するインク供給装置およびそのインク供給装置に設けられる逆流遮断装置に関する。
 インクジェットプリンタは、多数のノズルが形成されたプリンタヘッドを印刷媒体に対して相対移動させながらノズルからインクの微粒子を吐出して印刷媒体に塗着させ、印刷面に文字や図形、模様、写真等の情報を描画する装置である。インクジェットプリンタでは、インクの吐出に応じてインクが消費されるため、用途に応じた容量のインクタンク(インクカートリッジ)がプリンタヘッドのキャリッジまたはプリンタ本体に設けられる。商業用の大判広告やのぼり等をプリントする大型のインクジェットプリンタでは、多量のインクが比較的短時間のうちに消費される。このため、このような商業用のインクジェットプリンタでは、一般的に、大容量のインクタンクがプリンタ本体に設けられ、インクタンクとプリンタヘッドとがチューブ等により接続されて、インクの吐出に応じてインクタンクからプリンタヘッドに供給されるように構成される。
 ここで、プリンタヘッドの内圧が大気圧よりも高くなると、インクがノズルから押し出されて印刷媒体上に滴下し、いわゆる「ぼた落ち」の問題を生じる。そのため、インクジェットプリンタでは、プリンタヘッドの内圧が大気圧よりもわずかに低い微負圧になるようにインク供給装置が構成されている。従来のインク供給装置として、プリンタ本体に設けたインクタンク(メインタンク)と、キャリッジに設けたプリンタヘッドとの間に小容量のインク室を有したサブタンクを設け、このサブタンクのインク室を減圧することによりプリンタヘッドを微負圧状態にする「負圧発生方式」のインク供給装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
 上記方式のインク供給装置においては、ノズルへのインク供給が途絶えないように、ノズルからのインクの吐出量に応じて、サブタンクのインク室に所定量のインクが貯留されるように制御されている。この制御の一例として、インク室内におけるインクの液面高さを検出して、検出されたインクの液面高さに基づいて行う方法がある。具体的には、ノズルからインクが吐出されて、インクの液面高さが所定の下限高さまで低下したことを検出したときに、メインタンクからサブタンクのインク室にインクを供給させるように制御が行われる。容器に収容された液体の液面高さを検出する手段として、例えば特許文献2には、磁石が取り付けられたフロートを上下移動可能に液面に浮かべ、対峙する磁石からの磁気を検出するセンサ(ホール素子)を所定の高さ位置(例えば、下限高さ)に配設する構成が開示されている。
特開2004‐284207号公報 特開2001‐141547号公報
 ところで、上記のようにサブタンクへのインク補充がサブタンクを減圧した状態で行われるため、小型のインク移送手段(ポンプ)を用いた場合でもインク補充を確実に行うことができ、またプリンタヘッドのノズルからインクが漏洩するようなことがないという利点がある一方、液面検出センサの故障等によりインク補充が停止せず、サブタンクのインク室内のインクが所定の高さを超えて更にインク補充が行われてしまう場合に、インク室内のインクが圧力制御手段と繋がる気体流路へ流出(逆流)するという問題があった。そして、この逆流したインクによって圧力制御手段を構成する各装置を損傷させてしまうという問題があった。そこで、サブタンクのインク室内のインク液面が所定の高さ超えて更に上昇したときに、封止用フロートがインク液面とともに上昇して上記気体流路と繋がるインク室内の開口部を封止する逆流防止部をインク室内に設ける対策が採られた。しかしながら、このような逆流防止部をサブタンク内に設けても、例えば、インク液面の上昇が急激なために封止用フロートの上昇が追いつかなかったり、または、封止用フロートがインク室内に貼り付くなどして逆流防止機能を果たさない場合があった。
 本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、サブタンク内のインクが圧力制御手段と繋がる気体流路へ流出(逆流)したときに、当該インクの逆流を確実に遮断することができるインクジェットプリンタのインク供給装置およびその逆流遮断装置を提供することを目的とする。
 上記目的を達成するため、第1の本発明は、インクを吐出するプリンタヘッドに接続されインクが貯留されたサブタンクと、前記サブタンクに接続され前記サブタンクに供給するインクが貯留されたメインタンクと、前記メインタンクに貯留されたインクを前記サブタンクに移送するインク移送手段(例えば、本実施形態におけるインク移送部115)と、前記サブタンクの内圧を調整する圧力制御手段(例えば、本実施形態におけるサブタンク減圧部140、サブタンク加圧部150および気送ポンプ160等)とを備えたインクジェットプリンタのインク供給装置であって、前記圧力制御手段と前記サブタンクとを結び前記圧力制御手段により前記サブタンクの内圧を調整するための気体流路(例えば、本実施形態における合流回路171のライン177)に設けられ、前記圧力制御手段により前記気体流路を介して前記サブタンクの内圧が負圧状態に減圧され前記サブタンクに貯留されたインクが前記気体流路に流出したときに、前記気体流路を閉鎖して前記圧力制御手段側へのインクの流入を遮断する逆流遮断手段(例えば、本実施形態における逆流遮断機構200,300)を備えて構成される。
 なお、上記構成のインク供給装置において、前記逆流遮断手段は、内部に気体流通空間(例えば、本実施形態における内部空間201,301)が形成されるとともに、前記圧力制御手段側の前記気体流路が接続され前記気体流通空間の上部において当該気体流路と前記気体流通空間とを連通させる第1気体導入路(例えば、本実施形態における上側チューブコネクタ204の導入路204aまたはハウジング302の導入路302a)および前記サブタンク側の前記気体流路が接続され当該気体流路と前記気体流通空間とを連通させる第2気体導入路(例えば、本実施形態における下側チューブコネクタ205の導出路205aまたはシールド部材304の導出路304a)が形成されたハウジング部材(例えば、本実施形態におけるハウジング202,302)と、前記気体流通空間内に設けられ、前記気体流通空間にインクが流入したときにインクに対する浮力を受けて上下移動するフロート部材(例えば、本実施形態における逆流遮断用フロート203,303)とを有し、前記フロート部材が、前記第2気体導入路を通って前記気体流通空間に流入したインクの液面上昇に応じて上動されたときに、前記第1気体導入路の気体流通空間側開口を封止するように構成されることが好ましい。
 また、上記構成のインク供給装置において、前記逆流遮断手段は、前記サブタンクに形成され前記サブタンク側の前記気体流路を成す気体導入ポート(例えば、本実施形態における遮断機構コネクタ109)に連結して設けられることが好ましい。
 上記目的を達成するため、第2の本発明は、インクを吐出するプリンタヘッドに接続されインクが貯留されたサブタンクと、前記サブタンクに接続され前記サブタンクに供給するインクが貯留されたメインタンクと、前記メインタンクに貯留されたインクを前記サブタンクに移送するインク移送手段(例えば、本実施形態におけるインク移送部115)と、前記サブタンクの内圧を調整する圧力制御手段(例えば、本実施形態におけるサブタンク減圧部140、サブタンク加圧部150および気送ポンプ160等)とを備えたインクジェットプリンタのインク供給装置において、前記圧力制御手段と前記サブタンクとを結び前記圧力制御手段により前記サブタンクの内圧を調整するための気体流路(例えば、本実施形態における合流回路171のライン177)に設けられる逆流遮断装置(例えば、本実施形態における逆流遮断機構200,300)であって、内部に気体流通空間(例えば、本実施形態における内部空間201,301)が形成されるとともに、前記圧力制御手段側の前記気体流路が接続され前記気体流通空間の上部において当該気体流路と前記気体流通空間とを連通させる第1気体導入路(例えば、本実施形態における上側チューブコネクタ204の導入路204aまたはハウジング302の導入路302a)および前記サブタンク側の前記気体流路が接続され当該気体流路と前記気体流通空間とを連通させる第2気体導入路(例えば、本実施形態における下側チューブコネクタ205の導出路205aまたはシールド部材304の導出路304a)が形成されたハウジング部材(例えば、本実施形態におけるハウジング202,302)と、前記気体流通空間内に設けられ、前記気体流通空間にインクが流入したときにインクに対する浮力を受けて上下移動するフロート部材(例えば、本実施形態における逆流遮断用フロート203,303)とを備え、前記フロート部材が、前記第2気体導入路を通って前記気体流通空間に流入したインクの液面上昇に応じて上動されたときに、前記第1気体導入路の気体流通空間側開口を封止するように構成される。
 なお、上記構成の逆流遮断装置において、前記ハウジング部材は、前記サブタンクに形成され前記サブタンク側の前記気体流路を成す気体導入ポート(例えば、本実施形態における遮断機構コネクタ109)に連結して設けられることが好ましい。
 第1の本発明に係るインクジェットプリンタのインク供給装置では、圧力制御手段とサブタンクとを結びサブタンクの内圧を調整するための気体流路に設けられ、圧力制御手段によりサブタンクの内圧が負圧状態に減圧されサブタンクに貯留されたインクが気体流路に流入したときに、この気体流路を閉鎖して圧力制御手段側へのインクの流入を遮断する逆流遮断手段を備えて構成される。このため、サブタンク内に設けられた逆流防止部が何らかの要因によって機能しなかった場合でも、サブタンク内のインクが上記気体流路へ流入(逆流)したときに、当該気体流路に設けられた逆流遮断手段においてこのインクの逆流を確実に遮断することができる。その結果、圧力制御手段を構成する各装置がこの逆流したインクによって損傷することを未然に防ぐことができる。
 なお、上記インク供給装置において、逆流遮断手段は、内部に気体流通空間が形成されるとともに、圧力制御手段側の気体流路が接続され気体流通空間の上部において当該気体流路と気体流通空間とを連通させる第1気体導入路およびサブタンク側の気体流路が接続され当該気体流路と気体流通空間とを連通させる第2気体導入路が形成されたハウジング部材と、気体流通空間内に設けられ、気体流通空間にインクが流入したときにインクに対する浮力を受けて上下移動するフロート部材とを有し、このフロート部材が、第2気体導入路を通って気体流通空間に流入したインクの液面上昇に応じて上動されたときに、第1気体導入路の気体流通空間側開口を封止するように構成されることが好ましい。このように構成すると、サブタンクからのインクの逆流が生じた場合に、フロート部材が、第2気体導入路を通ってハウジングの気体流通空間内に流入した当該インクの液面に応じて上動され、当該インクが第1気体導入路の気体流通空間側の開口部に到達する前にこの開口部を封止するため、当該インクが第1気体導入路を通って圧力制御手段側の気体流路に達することがない。そのため、例えばインクの逆流を検知するセンサや、このセンサからの逆流発生を知らせる信号によって上記気体流路を閉鎖する電磁開閉弁等からなる複雑な装置構成を有することなく、上記のように簡単な装置構成からなる逆流防止手段においてインクの逆流を確実に遮断することができる。
 また、上記インク供給装置において、逆流遮断手段は、サブタンクに形成されサブタンク側の気体流路を成す気体導入ポートに連結して設けられることが好ましく、このようにすることにより、サブタンク内から気体流路に逆流したインクがすぐに逆流防止手段に達し、逆流防止手段において上記のようにインクの逆流が遮断されるため、この逆流したインクによって汚損される気体流路の範囲を小さく抑えることができる。そのため、インクの逆流が生じた場合に汚損され交換を余儀なくされる部品点数が低減され、その結果、インクジェットプリンタのメンテナンスコストの削減に繋がるという効果を得ることができる。
 第2の本発明に係る逆流遮断装置は、圧力制御手段とサブタンクとを結びサブタンクの内圧を調整するための気体流路に設けられ、内部に気体流通空間が形成されるとともに、圧力制御手段側の気体流路が接続され気体流通空間の上部において当該気体流路と気体流通空間とを連通させる第1気体導入路およびサブタンク側の気体流路が接続され当該気体流路と気体流通空間とを連通させる第2気体導入路が形成されたハウジング部材と、気体流通空間内に設けられ気体流通空間にインクが流入したときにインクに対する浮力を受けて上下移動するフロート部材とを備え、このフロート部材が、第2気体導入路を通って気体流通空間に流入したインクの液面上昇に応じて上動されたときに、第1気体導入路の気体流通空間側開口を封止するように構成される。このように構成すれば、フロート部材が、第2気体導入路を通ってハウジングの気体流通空間内に流入したインクの液面に応じて上動され、当該インクが第1気体導入路の気体流通空間側の開口部に到達する前にこの開口部を封止するため、当該インクが第1気体導入路から外部に流出することがない。そのため、例えばハウジング内へのインクの流入を検知するセンサや、このセンサからのインク流入を知らせる信号によって第1気体導入路を閉鎖する電磁開閉弁等からなる複雑な装置構成を有することなく、簡単な装置構成からなる逆流防止装置において上記のようにインクの流れを確実に遮断することができる。その結果、圧力制御手段を構成する各装置がサブタンクから逆流したインクによって損傷することを未然に防ぐことができる。
 なお、上記逆流遮断装置において、ハウジング部材は、サブタンクに形成されサブタンク側の気体流路を成す気体導入ポートに連結して設けられることが好ましく、このようにすることにより、サブタンク内から気体流路に逆流したインクがすぐに逆流防止装置に達し、上記のように逆流防止装置においてインクの逆流が遮断されるため、この逆流したインクによって汚損される気体流路の範囲を小さく抑えることができる。そのため、インクの逆流が生じた場合に汚損され交換を余儀なくされる部品点数が低減され、その結果、インクジェットプリンタのメンテナンスコストの削減に繋がるという効果を得ることができる。
本発明の適用例として示すプリンタ装置の斜め前方から見た外観斜視図である。 上記プリンタ装置の斜め後方からの外観斜視図である。 上記プリンタ装置における装置本体の要部構成を示す正面図である。 上記プリンタ装置におけるキャリッジ周辺の斜視図である。 インク供給装置の系統図である。 キャリッジに設けられたサブタンクおよび逆流遮断機構の外観斜視図である。 インク供給装置の概要ブロック図である。 本発明に係る逆流遮断機構の構成を示す図であり、(a)は逆流遮断機構の側面図(一部省略)、(b)は逆流遮断機構の斜視図(一部省略)である。 (a)は図8(a)中の矢視IX-IXより見た逆流遮断機構の断面図であり、(b)は逆流遮断機構における逆流遮断用フロートが上動された状態を示す逆流遮断機構の側面図(一部省略)である。 本発明に係る第2の逆流遮断機構の側面図(一部省略)である。
 以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明を適用したインクジェットプリンタの一例として、印刷対象面に沿った直交二軸のうち、一軸を印刷媒体移動、他の一軸をプリンタヘッド移動としたタイプを採り上げ、紫外光の照射を受けて硬化する紫外線硬化型のインク(以下、UVインクと称する)を使用するUV硬化インクジェットプリンタ(以下、プリンタ装置と称する)に適用した構成例について説明する。本実施形態のプリンタ装置Pを斜め前方から見た斜視図を図1に示し、斜め後方から見た斜視図を図2に示すとともに、このプリンタ装置Pにおける装置本体1の要部構成を図3に示しており、まず、これらの図面を参照してプリンタ装置Pの全体構成について概要説明する。なお、以降の説明では、図1中に付記する矢印F,R,Uの指す方向を、それぞれ前方、右方、上方と称して説明する。
 プリンタ装置Pは、大別的には、描画機能を果たす装置本体1、装置本体1を支持する支持部2の前後に設けられロール状に巻かれた未印刷状態の印刷媒体Mを送り出す送り出し機構3、描画が終了した印刷媒体Mを巻き取る巻き取り機構4などから構成される。
 装置本体1は、躯体を形成するフレーム10の上下中間部に印刷媒体Mを前後に挿通させる横長窓状のメディア挿通部15が形成され、このメディア挿通部15の下側に位置する下部フレーム10Lに、印刷媒体Mを支持するプラテン20、及びプラテン20に支持された印刷媒体Mを前後に移動させるメディア移動機構30が設けられ、メディア挿通部15の上側に位置する上部フレーム10Uに、プリンタヘッド60を保持するキャリッジ40、及びキャリッジ40を左右に移動させるキャリッジ移動機構50が設けられている。装置本体1には、メディア移動機構30による印刷媒体Mの前後移動、キャリッジ移動機構50によるキャリッジ40の左右移動、プリンタヘッド60によるインクの吐出、後述するインク供給装置100によるインクの供給など、プリンタ装置Pの各部の作動を制御するコントロールユニット80が設けられ、操作パネル88が装置本体1の前面に配設されている。
 プラテン20は、メディア挿通部15下側を前後に延びて下部フレーム10Lに設けられており、プリンタヘッド60による左右帯状の描画領域には、印刷媒体Mを水平に支持するメディア支持部21が形成されている。メディア支持部21には、小径の吸着孔が多数開口形成されてその下側に設けられた減圧室(不図示)に繋がっており、真空発生器の作動等により減圧室を負圧に設定したときに、印刷媒体Mがメディア支持部21に吸着保持され、プリント中に印刷媒体Mの位置がずれないようになっている。
 メディア移動機構30は、上部周面がプラテンに露出して配設され左右に延びる円筒状の送りローラ31と、この送りローラ31をタイミングベルト32を介して回転駆動するローラ駆動モータ33などからなり、送りローラ31の上方には、各々前後に回動自在なピンチローラ36を有するローラアッセンブリ35が左右に並んで複数設けられている。ローラアッセンブリ35は、ピンチローラ36を送りローラ31に押しつけるクランプ位置と、送りローラ31から離隔させたアンクランプ位置とに設定可能に構成されており、ローラアッセンブリ35をクランプ位置に設定して印刷媒体Mをピンチローラ36と送りローラ31との間に挟み込んだ状態でローラ駆動モータ33を回転駆動することにより、印刷媒体Mが送りローラ31の回転角度(コントロールユニット80から出力される駆動制御値)に応じた送り量で前後に搬送される。なお、図3では、ローラアッセンブリ35をクランプ位置に設定した状態とアンクランプ位置に設定した状態の両方を併記している。
 キャリッジ40は、送りローラ31と平行に延びて上部フレーム10Uに取り付けられたガイドレール45に、図示省略するスライドブロックを介して左右に移動自在に支持されており、次述するキャリッジ駆動機構50により駆動される。キャリッジ40には、UVインクを吐出するプリンタヘッド60が設けられ、ヘッド下端のノズル面がプラテン20のメディア支持部21と所定ギャップを隔てて対向配置される。
 プリンタヘッド60は、一般的には、プリンタ装置Pで用いるインクの数量に応じた数のプリンタヘッドが左右に並んで配設され、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の基本4色のUVインクについて、各色1本ずつインクカートリッジを使用するプリンタ装置の場合には、図4にキャリッジ40周辺の斜視図を示すように、各インクカートリッジに対応した4つのプリンタヘッド60(第1プリンタヘッド60C,第2プリンタヘッド60M,第3プリンタヘッド60Y,第4プリンタヘッド60K)が設けられる。キャリッジ40には、後に詳述するインク供給装置100のサブタンク120(第1サブタンク120C,第2サブタンク120M,第3サブタンク120Y,第4サブタンク120K)が各プリンタヘッド60C,60M,60Y,60Kに対応して設けられている。また、キャリッジ40を非印刷時の基準位置(いわゆるホームポジション)に位置させた状態において、プリンタヘッド60(60C,60M,60Y,60K)の下方に、UVインクを受け止めるバット状のインクトレイ180が設けられている。なお、プリンタヘッド60の駆動形態(インク微粒子の吐出方式)は、サーマル方式またはピエゾ方式のいずれであってもよい。
 キャリッジ40の左右側部に、プリンタヘッドから印刷媒体Mに吐着されたUVインクに紫外光を照射して硬化させるUV光源が設けられている。UV光源は、キャリッジ40の左側部に設けられた左UV光源70Lと、キャリッジ40の右側部に設けられた右UV光源70Rとからなり、これら左右のUV光源70L,70Rがキャリッジ40に設けられた第1~第4プリンタヘッド60C,60M,60Y,60Kを左右外側から挟みこむように配設される。左UV光源70L及び右UV光源70Rは、波長λ=100~380nm程度の紫外光を出射する光源、例えば、UVランプやUV-LED等を用いて構成される。左右のUV光源70L,70Rの点滅作動は、キャリッジ駆動機構50によるキャリッジ40の移動およびプリンタヘッド60からのインクの吐出に応じて、コントロールユニット80により制御される。
 キャリッジ移動機構50は、図3に示すように、ガイドレール45を挟んでフレーム10の左右側部に設けられた駆動プーリ51及び従動プーリ52と、駆動プーリ51を回転駆動するキャリッジ駆動モータ53、駆動プーリ51と従動プーリ52との間に巻き掛けられた無端ベルト状のタイミングベルト55などから構成される。キャリッジ40はタイミングベルト55に連結固定されており、キャリッジ駆動モータ53を回転駆動することにより、ガイドレールに支持されたキャリッジ40が、キャリッジ駆動モータ53の回転角度(コントロールユニット80から出力される駆動制御値)に応じた移動量でプラテン20の上方を左右に移動される。
 コントロールユニット80は、図7に示すように、プリンタ装置Pの各部の作動を制御する制御プログラムが書き込まれたROM81、印刷媒体Mに描画する印刷プログラム等を一時記憶するRAM82、RAM82から読みこまれた印刷プログラムや操作パネル88から入力された操作信号等について演算処理を行い、制御プログラムに従って各部の作動を制御する演算処理部83、プリンタ装置Pの作動状態等を表示する表示パネル及び各種操作スイッチが設けられた操作パネル88などを備え、メディア移動機構30による印刷媒体Mの前後移動、キャリッジ移動機構50によるキャリッジ40の左右移動、プリンタヘッド60の各ノズルからのインク吐出、インク供給装置100によるインクの供給などを制御する。
 例えば、コントロールユニット80に読み込まれた印刷プログラムに基づいて印刷媒体Mに描画を行う場合において、メディア移動機構30による印刷媒体の前後移動Mと、キャリッジ移動機構50によるキャリッジ40の左右移動とを組み合わせて印刷媒体Mとプリンタヘッド60とを相対移動させ、各プリンタヘッド60から印刷媒体Mにインクを吐出させるとともに、キャリッジ40の移動方向後方に位置するUV光源(例えば、キャリッジ右動時には左UV光源70L)を点灯させて、印刷プログラムに応じた情報を描画する。
 このように概要構成されるプリンタ装置Pにあって、キャリッジ40に設けられたプリンタヘッド60にインク供給装置100によりUVインクが供給される。図5にインク供給装置100の系統図、図6にサブタンク120及び逆流遮断機構200の外観斜視図、図7にインク供給装置100の概要ブロック図を示す。
 インク供給装置100は、図5に示すように、プリンタヘッド60に接続されたサブタンク120、このサブタンク120に接続されサブタンクに供給するUVインクが貯留されたメインタンク110、サブタンク120の内圧を負圧状態に減圧するサブタンク減圧部140、サブタンク120の内圧を正圧状態に加圧するサブタンク加圧部150、メインタンク110に貯留されたUVインクをサブタンク120に移送するインク移送部115などからなり、サブタンク減圧部140及びサブタンク加圧部150が一台の気送ポンプ160により構成される。
 メインタンク110は、このプリンタ装置Pにおける単位時間当たりのインク消費量に応じた容量のUVインクを貯留し得るように設定される。本実施形態では、前述したC,M,Y,Kの4色について、各色500ml程度の容量のカートリッジ式のメインタンク110(第1メインタンク110C,第2メインタンク110M,第3メインタンク110Y,第4メインタンク110K)を用い、これらのメインタンク110を装置本体1の背面に着脱可能に配設した構成例を示す(図2を参照)。なお、メインタンク110の形態は、円筒容器状や柔軟性のある袋状など他の形態であってもよく、インクタンクの配設位置は、装置本体1の前面側や上部、あるいは装置本体1と別置きなど、適宜に配設することができる。
 サブタンク120は、図6に示すように、一側方(右方)に開口し、側面視において上下に長い薄型矩形箱状の容体部材121と、この容体部材121の開口面を覆って閉止される蓋部材122とからなり、蓋部材122の閉止によって形成されるタンク内部に、UVインクを貯留するインク貯留室123が形成され、このインク貯留室123の後部に上下に延びる溝状のフロート収容部124が形成されている。フロート収容部124には、中心部にマグネットが固着されUVインクに浮揚する円盤状の液面検出用フロート134が上下移動自在に収容される。
 サブタンク120は、容体部材121の開口縁面にシーラントまたは接着剤を塗布して蓋部材122を閉止することにより一体に接合されるとともに、図示省略するネジ等の締結手段により強固に結合され、インク貯留室123が密閉状態に保持される。蓋部材122及び容体部材121の少なくともいずれか一方は、透明または半透明の材料を用いて形成され、インク貯留室123のUVインクの貯留状態、及びUVインク中の液面検出用フロート134の浮遊状態等を外部から目視確認可能に構成される。なお、本実施形態では蓋部材122が透明な材料を用いて形成されている。
 サブタンク120の下面側には、容体部材121の底壁121bから下方に突出した短円筒状のコネクタ部125が形成され、その上方に、底壁121bからインク貯留室123内を上方に延びるブロック状のダクト部126が形成されている。そして、底壁121bを上下に貫通してインク貯留室123の底面とコネクタ部125とを繋ぐ第1導出路127aが形成され、ダクト部126及び底壁121bを上下に貫通してダクト部126の上面126aとコネクタ部125とを繋ぐ第2導出路126bが形成されている。そのため、サブタンク下面のコネクタ部125を接続管69を用いてプリンタヘッド60に接続すると、サブタンク120のインク貯留室123とプリンタヘッド60のインク室とが、第1導出路127a及び第2導出路126bを介して接続される。なお、接続管69とプリンタヘッド60の接続部には、通過するUVインクを濾過するフィルタ61が設けられている。
 サブタンク120の後面側に、インク貯留室123のUVインクの貯留状態を検出するサブタンク貯留検出部130が設けられる。サブタンク貯留検出部130は、フロート収容部124に上下移動自在に収容されてインク貯留室内のUVインクの液面とともに上下移動する液面検出用フロート134と、この液面検出用フロート134を検出することによりUVインクの液面高さを検出する液面検出基板135とから構成される。
 容体部材121の後方壁121rには、上下に延びる蟻溝状の基板装着部131が形成されており、この基板装着部131に、磁気センサ136(136H,136L)が実装された液面検出基板135が装着固定される。すなわち、液面検出基板135は、後方壁121rを挟んで液面検出用フロート134と対向配置されており、インク貯留室123(フロート収容部124)内の液面検出用フロート134に固着されたマグネットを磁気センサ136で検出することにより、液面検出用フロート134の高さ位置、すなわちインク貯留室123に貯留されたUVインクの液面高さを検出可能になっている。
 本実施形態では、磁気センサ136として、インク貯留室123にUVインクが充填されてUVインクの液面が充填基準高さであることを検出するHi検出センサ136Hと、インク貯留室123内のUVインクが消費されて所定量以下であることを検出するLo検出センサ136Lの二つを液面検出基板135に設けた構成例を示す。なお、磁気センサ136は、三つ以上であってもよく、インク貯留室内の液面高さの変化を磁力変化に基づいて連続的に検出可能な構成としてもよい。液面検出基板135の出力信号はコントロールユニット80に入力されている。
 サブタンク120の前面側には、上下中間の所定高さ位置に、容体部材121の前方壁121fを前後に貫通するインク導入路が形成され、このインク導入路に接続するチューブコネクタ128が設けられている。また、サブタンク120の上面側には、容体部材121の天井壁121tを上下に貫通する気体導入路が形成され、この気体導入路に接続するチューブコネクタ129が設けられている。また、この気体導入路(チューブコネクタ129)の下方におけるインク貯留室123内の天井壁121tには、逆流防止部132が設けられている。
 逆流防止部132は、天井壁121tから下方に延びて下端部が前後方向に折曲した前後一対のフロート支持部132aと、この前後のフロート支持部132aの間に形成される封止用フロート収容部に上下移動自在に収容されてインク貯留室内のUVインクの液面とともに上下移動する封止用フロート133とから構成される。封止用フロート133は、封止用フロート収容部内をUVインクの液面とともに上限位置まで移動したときに、天井壁121tと当接して上記気体導入路の下端開口を封止するようになっている。なお、封止用フロート133は、上述のようにUVインクに浮揚してUVインクの液面とともに上下移動する一方、サブタンク減圧部140等によりインク貯留室123内の空気が上記気体導入路から吸引される際の吸引力では上下移動しないように構成されている。
 インク移送部115は、図5に示すように、メインタンク110とサブタンク120との間を結ぶメイン供給回路116により形成される。メイン供給回路116は、一端がメインタンク110に接続され他端が液送ポンプ118の吸入口に接続されたインク吸入ライン117a、一端が液送ポンプ118の吐出口に接続され他端がサブタンク120のチューブコネクタ128に接続されたインク送出ライン117b、メインタンク110とサブタンク120との間に位置して装置本体1に設けられ、メインタンク110に貯留されたUVインクをインク吸入ライン117aを介して吸入し、インク送出ライン117bを介してサブタンク120に供給する液送ポンプ118などから構成される。
 液送ポンプ118は、インク吸入ライン117aがUVインクで満たされず、空気が混入した状態であっても、メインタンク110からUVインクを吸い上げてサブタンク120に圧送し得るとともに、インク吸入ライン117a側またはインク送出ライン117b側から作用する圧力を遮断可能な形態のポンプが用いられ、例えば、チューブポンプやダイヤフラムポンプが好適に用いられる。
 サブタンク減圧部140は、サブタンク120と気送ポンプ160の吸入口161との間を結ぶ負圧回路141により形成される。負圧回路141は、その主要構成機器を図5中に枠Aで囲んで示すように、気密容器により構成されるエアチャンバー142、負圧回路141の圧力を検出する圧力センサ144、負圧回路141を開閉する負圧制御弁145、及びこれらの機器を接続して気送ポンプの吸入口161とサブタンク120との間を結ぶチューブにより形成されるライン147(147a,147b,147c,147d)などから構成される。なお、図5中に枠Cで囲まれた部分がキャリッジ40に設けられ、枠外の部分が装置本体1に設けられる機器である。
 エアチャンバー142は、ライン147aを介して気送ポンプの吸入口161と接続されており、気送ポンプ160の作動によりチャンバー内の空気が排気されて負圧状態に減圧される。エアチャンバー142には、負圧状態に減圧されたチャンバー内に空気を導入する空気導入ライン147iが設けられており、この空気導入ライン147iを通って流入する空気の流量を調整する流量調整弁143a、導入される空気を除塵するエアフィルタ143bが設けられている。
 流量調整弁143aは、気送ポンプ160とサブタンク120が負圧回路141を介して接続された状態において、エアチャンバー142に流入する空気の流量を調整することによりエアチャンバー142の内圧を定圧化し、これにより、インク貯留室123の内圧が、プリンタヘッド60のノズル部におけるメニスカス形成に適宜な-1~-2kPa程度の所定の負圧(例えば-1.2kPaの負圧:以下「設定負圧」という)になるように設定される。このように、エアチャンバー142は、気送ポンプ160の作動による吸気の脈動を吸収するとともに、サブタンク120の内圧が一定の設定負圧になるように保持するバッファータンクとして機能する。
 負圧制御弁145は、エアチャンバー142とサブタンク120との間に位置してキャリッジ40に設けられており、エアチャンバー142側のライン147cとサブタンク120側のライン147dとを連通状態と遮断状態とに切り替える電磁弁である。本実施形態においては、負圧制御弁145として三方弁を用いた構成を例示しており、負圧制御弁145のコモンポート(COM)にライン147c、ノーマルオープンポート(NO)にライン147dが接続され、ノーマルクローズポート(NC)はライン147x及びサイレンサ148を介して大気に開放されている。
 このため、負圧制御弁145がオフのとき(印刷中や待機中など通常の稼働時)には、ライン147cとライン147dとが接続されて負圧回路141が連通状態に設定され、気送ポンプ160の吸入口161とサブタンク120とが後述する合流回路171を介して接続される。一方、負圧制御弁145がオンのとき(インク充填時やクリーニング時等)には、ライン147cとライン147dの接続が切り離されて負圧回路141が遮断されるとともに、ライン147cがライン147xに繋がり、気送ポンプ160の吸入口側の回路が大気に開放される。負圧制御弁145はコントロールユニット80に接続されており、コントロールユニット80によりオン/オフ制御される。
 圧力センサ144は、±5kPa程度の検出領域を有し、エアチャンバー142と負圧制御弁145の間に設けられたゲージ圧タイプの圧力センサであり、サブタンク近傍のライン147の圧力を検出する。具体的には、負圧制御弁145がオフ設定とされ、気送ポンプ160とサブタンク120とが負圧回路141により接続された状態において、前述した設定負圧に、サブタンク120までのラインの圧力損失を加味した圧力(例えば-1.3kPa程度の圧力)が圧力センサ144において検出される。逆説的には、この圧力センサ144によって検出される圧力が上記圧力値になるように、流量調整弁143aを調整設定(初期設定)しておくことによりインク貯留室123の内圧が設定負圧に設定される。従って、圧力センサ144の検出圧力を監視することにより、インク貯留室123の圧力が設定負圧に設定されたか否かを検出することができる。圧力センサ144の検出信号は、コントロールユニット80に入力されている。
 サブタンク加圧部150は、サブタンク120と気送ポンプ160の吐出口162との間を結ぶ正圧回路151により形成される。正圧回路151は、この回路を構成する主要構成機器を図5中に枠Bで囲んで示すように、正圧回路151を流れる空気の流量を調整する流量調整弁153a、サブタンク120に向かう空気を除塵するエアフィルタ153b、正圧回路151の圧力を検出する圧力センサ154、正圧回路151を開閉する正圧制御弁155、及びこれらの機器を接続して気送ポンプの吐出口162とサブタンク120との間を結ぶチューブにより形成されるライン157(157a,157b,157c,157d)などから構成される。
 流量調整弁153aは、気送ポンプ160とサブタンク120とが正圧回路151により接続された状態において、正圧回路151を流れる空気流量を調整することによりインク貯留室123の内圧が所定以上に上昇しないように調整するバルブであり、サブタンク120の内圧が20kPa程度になるように調整設定される。
 正圧制御弁155は、流量調整弁153aとサブタンク120との間に位置してキャリッジ40に設けられており、ライン157cとライン157dとを連通状態と遮断状態とに切り替える電磁弁である。本実施形態においては、正圧制御弁155として三方弁を用いた構成を例示しており、正圧制御弁155のコモンポート(COM)にライン157c、ノーマルクローズポート(NC)にライン157dが接続され、ノーマルオープンポート(NO)はライン157x及びサイレンサ158を介して大気に開放されている。
 このため、正圧制御弁155がオフのとき(印刷中や待機中など通常の稼働時)には、ライン157cとライン157dの接続が切り離されて正圧回路151が遮断されるとともに、ライン157cがライン157xに繋がり、気送ポンプ160の吐出口側の正圧回路が大気に開放される。一方、正圧制御弁155がオンのとき(インク充填時やクリーニング時等)には、ライン157cとライン157dとが接続されて正圧回路151が連通状態に設定され、気送ポンプ160の吐出口162とサブタンク120が合流回路171を介して接続される。正圧制御弁155はコントロールユニット80に接続されており、コントロールユニット80によりオン/オフ制御される。
 圧力センサ154は、±50kPa程度の検出領域を有してキャリッジ40に設けられたゲージ圧タイプの圧力センサであり、サブタンク近傍のライン157の圧力を検出する。具体的には、正圧制御弁155がオン設定とされ、気送ポンプ160とサブタンク120とが正圧回路151により接続された状態において、サブタンク120に印加される圧力が検出される。従って、圧力センサ154の検出圧力を監視することにより、インク貯留室123の圧力が所定の正圧状態に設定されたか否かを検出することができる。圧力センサ154の検出信号は、コントロールユニット80に入力されている。
 気送ポンプ160は、吸入口161に接続された負圧回路141から空気を吸入し、吸入した空気を吐出口162に接続された正圧回路151に圧送するポンプであり、吐出口162及び吸入口161に所定の正負圧力を発生する形態のポンプが用いられる。すなわち、負圧回路141が締め切られた状態において吸入口161に所定圧力の負圧を発生させ、正圧回路151が締め切られた状態において吐出口162に所定圧力の正圧を発生させる。このようなポンプとして、例えば、±40kPA程度の正負圧力を発生させるダイヤフラムポンプが好適に用いられる。
 負圧回路141と正圧回路151とは、サブタンク120に向かう途上で合流し、合流回路171が形成される。合流回路171は、負圧回路のライン147d及び正圧回路のライン157dが合流して形成され、サブタンク120に接続されるライン177と、このライン177に設けられて合流回路171を開閉する合流回路開閉弁175とから構成される。合流回路開閉弁175は、サブタンク120に対応して設けられており、本実施形態においては、この合流回路開閉弁175において合流回路171(ライン177)が4つに分岐され、分岐された各合流回路(ライン177C,177M,177Y,177K、一部符番を省略)を個々に開閉可能に構成される。
 すなわち、合流回路開閉弁175は、ライン177に接続された共通の入力ポートと、4つのサブタンクに対応して設けられた4つのバルブ及び出力ポートを有するマニホールドタイプの電磁開閉弁であり、第1~第4サブタンク120C,120M,120Y,120Kに対応した第1~第4合流回路開閉弁175C,175M,175Y,175Kが各々独立して合流回路171を開閉可能になっている。合流回路開閉弁175の作動はコントロールユニット80により制御される。
 なお、合流回路171の分岐数はプリンタヘッド60の配設数量に応じて任意に設定することができ、例えば、プリンタヘッド60が単一のヘッド構成である場合には、合流回路開閉弁175は単一バルブの電磁開閉弁を用いればよく、プリンタヘッドを8つ備えるプリンタ装置においては、図5に示すように、8連タイプの電磁開閉弁を用いて(あるいは4連タイプの電磁開閉弁を二つ用いる等により)構成することができる。
 合流回路開閉弁175とサブタンク120とを繋ぐ各ライン177には、UVインクがサブタンク120からライン177を介して合流回路開閉弁175に向けて流出(これを「UVインクの逆流」という)したときに、このライン177を遮断する逆流遮断機構200がそれぞれ設けられている(図5および図6を参照)。すなわち、本実施形態においては、第1~第4サブタンク120C,120M120Y,120Kとこれらに対応した第1~第4合流回路開閉弁175C,175M,175Y,175Kとをそれぞれ繋ぐライン177C,177M,177Y,177Kに第1~第4逆流遮断機構200C,200M,200Y,200Kが配設されている。
 逆流遮断機構200は、図8に示すように、内部空間201を有した円柱状のハウジング202と、内部空間201に上下移動自在に収容され、この内部空間内に流入したUVインクの液面とともに上下移動する逆流遮断用フロート203とを主体に構成される。なお、図8および図9(b)ではハウジング202内の構成を示すために、ハウジング202を二点鎖線を用いて仮想的に図示している。
 逆流遮断機構200の上面側には、ハウジング202の天井壁を上下に貫通するコネクタ取付孔が形成され、このコネクタ取付孔に上側チューブコネクタ204が設けられ、上側チューブコネクタ204の下部が内部空間201内に突出している。そして、上側チューブコネクタ204の上部には合流回路開閉弁175側のライン177が接続され、合流回路171とハウジングの内部空間201とが、上側チューブコネクタ204を上下に貫通する導入路204aを介して接続される。また、逆流遮断機構200の下面側にも、ハウジング202の底壁を上下に貫通するコネクタ取付孔が形成され、このコネクタ取付孔に下側チューブコネクタ205が設けられ、下側チューブコネクタ205の上部が内部空間201内に突出している。そして、下側チューブコネクタ205の下部にはサブタンク120側のライン177が接続され、このライン177および下側チューブコネクタ205を上下に貫通する導出路205aを介して、ハウジングの内部空間201とサブタンク120とが接続される。
 ハウジング202の内部空間201には、ハウジング202の底壁から内部空間201内に突出した下側チューブコネクタ205の上端部の上方に、上下に開口した円筒状の支持部材206が設けられ、この支持部材206の上方に逆流遮断用フロート203が設けられている。支持部材206の側面には、この側面を貫通する貫通孔206aが形成され、通常時は(逆流したUVインクが内部空間201内に貯留されていないときは)この貫通孔206aを介してハウジングの内部空間201と下側チューブコネクタの導出路205aとが連通している。
 逆流遮断用フロート203は、UVインクに浮揚する材料を用いて円盤状に形成され、支持部材206の上端開口を封止するように支持部材206上に載置されている。逆流遮断用フロート203の上面には円盤状の封止ゴム207が取り付けられており、逆流遮断用フロート203が内部空間201内をUVインクの液面とともに上限位置まで移動したときに、この封止ゴム207がハウジング202の天井壁から内部空間201内に突出した上側チューブコネクタ204の下端面に当接して上側チューブコネクタの導入路204aの下端開口を封止するようになっている。なお、逆流遮断用フロート203は、上述のようにUVインクに浮揚してUVインクの液面とともに上下移動する一方、サブタンク減圧部140等によりハウジングの内部空間201内の空気が上側チューブコネクタの導入路204aから吸引される際の吸引力では上下移動しないように構成されている。
 また、逆流遮断用フロート203の上面中央には、その上面から上方に上側チューブコネクタの導入路204aの下端開口近傍まで延びる棒状のガイド部材208が形成され、このガイド部材208の外径が導入路204aの径よりも小さく形成されている。そのため、逆流遮断用フロート203がUVインクの液面とともに上方に移動したときに、ガイド部材208が導入路204a内に嵌入し、これにより逆流遮断用フロート203が上限位置まで移動したときには封止ゴム207によって導入路204aの下端開口を確実に封止するとともに、下限位置に移動したときには(すなわち通常時には)支持部材206の上方開口を確実に封止するように、逆流遮断用フロート203の上下移動をガイド(案内)することができる。
 このように、負圧回路141と正圧回路151とが気送ポンプ160に接続されて一本の連続した回路が形成され、両回路の先端側が集合されて閉ループ状の加減圧回路が形成される。そして両回路が集合された合流回路171が合流回路開閉弁175および逆流遮断機構200を介してサブタンク120に接続され、負圧制御弁145と正圧制御弁155を切り替え制御することにより、サブタンクのインク貯留室123を減圧状態と加圧状態とに変更設定可能に構成される。
 以上のように構成されるインク供給装置100にあって、液送ポンプ118、負圧制御弁145、正圧制御弁155、気送ポンプ160の作動がコントロールユニット80によって以下のように制御される。なお、これまでの説明から明らかなように、UVインクの供給系については4つの系統(C,M,Y,K)について同様であるため、各系統に共通する事項については、これらの添え字を省略して説明する。
(通常運転時の制御)
 プリンタ装置Pのメイン電源がオンされると、コントロールユニット80はROM81に記憶された制御プログラムを読み出し、読み出された制御プログラムに基づいてプリンタ装置各部の作動を制御する。インク供給装置100については、気送ポンプ160に電力を供給して回転駆動状態とし、すべての合流回路開閉弁175をオンにする。このとき、負圧制御弁145及び正圧制御弁155は、ともにオフのままとする。これにより負圧回路141では、ライン147cとライン147dとが連通して気送ポンプ160の吸入口161とサブタンク120のインク貯留室123とがライン147及びライン177により接続され、正圧回路151では、ライン157cとライン157xとが接続されて気送ポンプ160の吐出口側の回路が大気に開放される。
 このため、気送ポンプの吸入口161に接続されたライン147内の空気が吸引されてエアチャンバー142が負圧に減圧され、流量調整弁143aにより調整された流入空気流量と気送ポンプ160により吸引される空気量とのバランスで定まる略一定の圧力で安定する。前述したように、この圧力は、プリンタヘッド60のノズル部におけるメニスカス形成に適宜な-1~-2kPa程度の所定の負圧(例えば-1.2kPaの設定負圧)に設定されており、4つのサブタンクのインク貯留室123の内圧が、すべて同一の設定負圧に設定された状態で安定保持される。
 このとき、正圧回路151では気送ポンプ160の吐出口側の回路が大気に開放されており、負圧回路141から吸引された空気がサイレンサ158を介して大気に開放される。このため、正圧回路151の圧力(背圧)が上昇して気送ポンプ160の吸気効率が低下するようなことがなく、負圧状態を安定的に保持可能になっている。
 インク貯留室123の内圧が設定負圧に保持されているか否かは、圧力センサ144からコントロールユニット80に入力される検出信号により判断することができ、圧力センサ144により検出される圧力が、設定負圧から一定以上外れているとき、例えば、検出圧力が設定負圧に対して±20%の範囲を超えていると判断されるときに、コントロールユニット80が、その旨(負圧回路の圧力異常)のアラーム表示を行うように構成することができる。この場合、負圧回路の各部について異常の有無を確認したうえ、異常がない場合には流量調整弁143aを調整することにより、適正な設定負圧にすることができる。
 なお、通常運転時にあっては、サブタンク120のインク貯留室123にある程度UVインクが貯留されている。但し、インク貯留室123に貯留されたUVインクは、印刷プログラムの実行等によりプリンタヘッド60のノズルから吐出されて消費され、貯留されたUVインクが徐々に減少する。そこで、インク供給装置100にはサブタンク貯留検出部130が設けられており、インク貯留室123に貯留されたUVインクが所定量以下になったときに、メインタンク110に貯留されたUVインクがインク移送部115によりサブタンクに供給されてUVインクが補充される。
 具体的には、インク貯留室123に貯留されたUVインクが減少し、UVインクの残留量が所定量以下となったときに、UVインクの液面とともに上下する液面検出用フロート134が液面検出基板135に設けられたLo検出センサ136Lに検出される。液面検出基板135からLo検出センサ136Lの検出信号を受けたコントロールユニット80は、インク貯留室123が負圧状態に減圧された状態で液送ポンプ118を起動する。メインタンク110から液送ポンプにより送り出されたUVインクは、ライン117bを通ってチューブコネクタ128からインク貯留室123に供給され、室内の貯留インク量が増大する。そして、液面検出用フロート134がHi検出センサ136Hにより検出されたときに液送ポンプ118を停止させることにより、インク貯留室123にUVインクが補充される。
 このように、サブタンク120に対するUVインクの補充が、インク貯留室123を減圧した状態で行われるため、小型の液送ポンプでも確実にUVインクを移送することができ、またUVインクの補充時にプリンタヘッド60のノズルからUVインクが漏洩するようなことがない。なお、インク貯留室123の容量とエアチャンバー142の容量との関係によりインク補充時にインク貯留室123の圧力が上昇するような場合には、当該インク補充時に、圧力センサ144の検出圧力に応じて気送ポンプ160の回転数を増加させ、若しくは流量調整弁143aの弁開度を減少させ、またはこれら両方を実行することにより、インク貯留室123の圧力を上昇させることなく一定に制御することも可能である。こうしてプリンタ装置Pが起動すると、以降、気送ポンプ160は継続運転され、印刷プログラムの実行中、待機中を問わずサブタンク120の内圧が常時設定負圧に保持される。
 上述のように、UVインクの補充がインク貯留室123を減圧した状態で行われるため、UVインクの補充を確実に行うことができ、またプリンタヘッド60のノズルからUVインクが漏洩するようなことがないという利点がある一方、例えば、Hi検出センサ136Hの故障等により液送ポンプ118が停止せず、インク貯留室123内のUVインクが充填基準高さを超えて更にUVインクの補充が行われてしまう場合に、UVインクが、容体部材121の天井壁121tに形成された気体流入路からチューブコネクタ129およびライン177を介して合流回路開閉弁175に向けて流出(逆流)するという不測の事態が起こる。そこで、インク貯留室123内には逆流防止部132が設けられており、インク貯留室内のUVインクの液面が充填基準高さを超えて更に上昇したときに、封止用フロート133がUVインクの液面とともに上昇して天井壁121tに当接し、これにより上記気体流入路の下端開口が封止されてUVインクの逆流が防止される。
 しかしながら、例えばUVインクの液面上昇が急激なために封止用フロート133の上昇が追いつかなかったり、または、封止用フロート133がフロート支持部132aに貼り付いてUVインクの液面とともに上昇しない等の要因により、逆流防止部132が上記のように機能しない場合がある。そのため、サブタンク120と合流回路開閉弁175とを繋ぐライン177に逆流遮断機構200が設けられており、UVインクがサブタンク120からライン177を通って逆流したときに、このUVインクの逆流が逆流遮断機構200において遮断される。
 具体的には、インク貯留室内の逆流防止部132が機能せずに天井壁121tの気体流入路からチューブコネクタ129およびライン177を介して流出したUVインクは、このライン177に接続された下側チューブコネクタ205の導出路205aを通ってハウジング202内に流入し、はじめのうちは支持部材206の側面に形成された貫通孔206aを通ってハウジングの内部空間201に貯留される(図9(a)に示す矢印を参照)。そして、内部空間201内のUVインクの液面が支持部材206の上端部を超えると、逆流遮断用フロート203が支持部材206の上端開口を通って内部空間201に流入しようとするUVインクに押し上げられてUVインクの液面上昇とともに上昇し、フロート上面に取り付けられた封止ゴム207が上側チューブコネクタ204の下端面に当接して上側チューブコネクタの導入路204aの下端開口を封止する(図9(b)を参照)。
 このように、UVインクがサブタンク120から逆流して逆流遮断機構200に達したときには、逆流遮断用フロート203が内部空間201内のUVインクの液面とともに上昇し、上側チューブコネクタの導入路204aの下端開口がフロート上の封止ゴム207によって封止されるため、上側チューブコネクタ204からUVインクが合流回路開閉弁175に向けて流出するようなことがなく、このように簡単な装置構成からなる逆流遮断機構200において確実にUVインクの逆流を遮断することができる。その結果、合流回路開閉弁175や負圧制御弁145等がサブタンク120から逆流したUVインクによって損傷することを未然に防ぐことができる。なお、逆流遮断用フロート203は、ハウジング202内において円筒状の支持部材206の上端縁とだけ当接しているため、逆流遮断用フロート203が他の部材に貼り付いてしまうようなことがなく、確実に逆流遮断作動を行うことができる。
(インク充填時の制御)
 UVインクの初期充填時や、洗浄液を用いたノズルクリーニング後の立ち上げ時などにおいては、プリンタヘッド60のインク室や、メイン供給回路のライン117内にUVインクが存在せず、また一定期間放置後の再立ち上げ時やメインタンク交換後の再立ち上げ時等においてUVインクに気泡が混入している場合がある。そこで、このような場合に、操作パネル88からコントロールユニット80に入力されるインク充填指令に基づいて、以下のようにインク充填制御が実行される。
 操作パネル88において、例えばファンクションキーの選択等により、「インク充填」処理が選択され、コントロールユニット80にプリンタヘッド60を特定してインク充填の実行指令が入力されると、演算処理部83は、インク充填プログラムに従い、サブタンク内圧を通常運転時における設定負圧に保持した状態(すなわち、負圧制御弁145及び正圧制御弁155がともにオフの状態)で、インク充填を実行すべきプリンタヘッドに該当する合流回路開閉弁をオンのまま保持し、他の合流回路開閉弁をオフとする処理(負圧維持処理)を実行する。例えば、操作パネル88において第1プリンタヘッド60Cについてのみインク充填が選択された場合には、第1プリンタヘッド60Cに対応する第1合流回路開閉弁175Cのみをオンのまま維持し、第2~第4プリンタヘッドに対応する第2~第4合流回路開閉弁175M,175Y,175Kをオフにする(以下この場合について説明する)。
 減圧された第1サブタンク120Cに、第1メインタンク110CからUVインクを移送して第1サブタンク120Cにインクを補充する(インク補充処理)。すなわち、第1サブタンク120Cに対応する液送ポンプ118Cのみを起動して第1メインタンク110Cに貯留されたUVインクを第1サブタンク120Cに供給し、液面検出用フロート134がHi検出センサ136Hにより検出されたときに液送ポンプ118Cを停止させる。これにより、第1サブタンク120Cのインク貯留室123に十分な量のUVインクが貯留される。なお、このインク補充処理の実行開始時に、既に液面検出用フロート134がHi検出センサ136Hにより検出されており、UVインクが充填基準高さまで貯留されていると判断される場合には、このインク補充処理は行わずに次の処理(プリンタヘッドインク充填処理)が実行される。
 次に、負圧回路141を遮断してサブタンク加圧部150により第1サブタンク120Cの内圧を正圧状態に加圧し、第1サブタンク120Cに貯留されたUVインクの一部を第1プリンタヘッド60Cから流出させる(プリンタヘッドインク充填処理)。具体的には、コントロールユニット80は、負圧制御弁145をオンにしてライン147cとライン147dとの連通を遮断し、ライン147cをライン147xに接続して気送ポンプ160の吸入側回路を大気に開放する。また、正圧制御弁155をオンとし、ライン157cとライン157dとを連通させて気送ポンプの吐出口162と第1サブタンク120Cのインク貯留室123とを接続する。
 この切り替え制御により、気送ポンプ160と第1サブタンク120Cとは、負圧回路141を介した接続が遮断される一方、正圧回路151を介して接続され、気送ポンプ160の吐出口162から吐出された空気がライン157、ライン177、ライン177Cおよび第1逆流遮断機構200Cを通って第1サブタンク120Cのインク貯留室123に供給される。前述したように、液送ポンプ118は、この液送ポンプ118を挟むインク吸入ライン117a側またはインク送出ライン117b側から作用する圧力を遮断可能なポンプが用いられている。このため、第1サブタンク120CのUVインクが第1メインタンク110Cに逆流することがなく、第1サブタンク120Cの内圧が上昇して流量調整弁153aの調整により設定された圧力(例えば20kPa程度)の正圧状態になる。その結果、第1サブタンク120Cのインク貯留室123に貯留されたUVインクが、タンク下端の第1導出路127a及び第2導出路126bから押し出されて第1プリンタヘッド60Cに供給され、第1プリンタヘッド60Cのノズルから流出してインクトレイ180に受け止められる。
 この際、負圧回路141では気送ポンプ160の吸入側の回路が大気に開放されており、気送ポンプ160は吸入側にほとんど負荷がない状態で運転される。このため、気送ポンプの吸気圧が低下して吐出効率が低下するようなことがなく、確実に第1プリンタヘッド60Cのインク室にUVインクを充填することができる。さらに、気送ポンプ160を一定方向に回転作動させたまま、負圧制御弁145と正圧制御弁155をともにオンにする簡便な制御で、第1サブタンク120Cを減圧状態から加圧状態に簡単に切り替えることができる。
 このプリンタヘッドインク充填処理は、第1プリンタヘッド60Cのインク室がカラの状態であった場合でも、インク室にUVインクが充満されヘッド下面のノズルからUVインクが流出するまで継続される。例えば、インク室がカラの状態の第1プリンタヘッド60Cに第1サブタンク120Cの加圧によりUVインクを供給し、一定程度ノズルから流出させるのに要する時間に基づいて、この処理の継続時間をタイマー設定すること(時間設定)により規定し、あるいは、インク貯留室123に貯留されたUVインクが流出して、液面検出用フロート134が液面検出基板135に設けられたLo検出センサ136Lに検出されるまでとすること(インク量)により規定することができる。
 プリンタヘッドインク充填処理により、第1サブタンク120Cのインク貯留室123から第1プリンタヘッド60CのノズルまでUVインクが満たされ、この経路中に気泡が存在していた場合にはその気泡がノズルから押し流されて、第1サブタンク120Cから第1プリンタヘッド60CのノズルまでUVインクが満たされた状態になり、次の処理(サブタンク充填処理)が実行される。なお、このとき合流回路開閉弁175は、第1合流回路開閉弁175Cを除いて閉止状態にあり、第2~第4サブタンクの内圧は初期の設定負圧に保持されている。
 次に、正圧回路151を遮断してサブタンク減圧部140により第1サブタンク120Cの内圧を負圧状態に減圧し、減圧された第1サブタンク120Cにインク移送部115により第1メインタンク110Cからインクを移送して第1サブタンク120Cにインクを充填する(サブタンクインク充填処理)。すなわち、コントロールユニット80は、正圧制御弁155をオフにして、ライン157cとライン157dとの連通を遮断し、ライン157cをライン157xに接続して気送ポンプ160の吐出側回路を大気に開放する。また、負圧制御弁145もオフとし、ライン147cとライン147dとを連通状態として、気送ポンプの吸入口161と第1サブタンク120Cのインク貯留室123とを接続する。
 この切り替え制御により、正圧回路151において気送ポンプ160と第1サブタンク120Cとの接続が遮断される一方、負圧回路141において気送ポンプ160と第1サブタンク120Cとが接続され、第1サブタンクのインク貯留室123の空気が第1逆流遮断機構200C、ライン177C、ライン177及びライン147を介して気送ポンプ160に吸引される。このため、第1サブタンク120Cの内圧が低下し、正圧状態から負圧状態に変化する。コントロールユニット80は、圧力センサ144によって検出される圧力が所定以下(例えば-0.8kPa以下)の負圧になったときに液送ポンプ118Cを起動し、液面検出用フロート134がHi検出センサ136Hにより検出されたときに液送ポンプ118Cを停止させる。これにより第1メインタンク110Cに貯留されたUVインクが第1サブタンク120Cのインク貯留室123に供給され、第1サブタンク120Cのインク貯留室123に充填基準高さまでUVインクが充填される。
 続いて、圧力センサ144により検出される第1サブタンク120Cの内圧が設定負圧近傍(例えば、-1.0kPa程度)に到達するまで減圧され、この圧力以下になったときに、それまで閉止されていた第2~第4合流回路開閉弁175M,175Y,175Kをオンにしてバルブを開き、第1~第4サブタンクのすべてが設定負圧の負圧状態に保持されるようにして(負圧維持処理)、インク充填を終了する。これにより、操作パネル88において選択された第1プリンタヘッド60Cにインクが充填され、第1サブタンクを含む全てのサブタンクが所定の設定負圧に設定されて待機保持される。なお、インク充填処理が複数のプリンタヘッドについて実行される場合にも、処理が実行される合流開閉弁をオンとして上記同様に処理される。
 次に、本発明に係るインク供給装置100の逆流遮断機構において、上述の逆流遮断機構200と異なる実施形態である逆流遮断機構300について説明する。なお、以下の説明において、上記のインク供給装置100の構成部材と同一の構成部材には同一の部材番号を付してそれらの説明を省略する。
 逆流遮断機構300は、インク供給装置100における合流回路開閉弁175とサブタンク120との間に、第1~第4サブタンク120C、120M,120Y,120Kに対応してそれぞれ設けられており、図10に示すように、サブタンク120の上面側において天井壁121tの気体導入路に接続するように形成された遮断機構コネクタ109に直接取り付けられる。逆流遮断機構300は、着脱機構302bを有して遮断機構コネクタ109に着脱可能に取り付けられるハウジング302と、ハウジング302内に形成された内部空間301に上下移動自在に収容され、この内部空間内に流入したUVインクの液面とともに上下移動する逆流遮断用フロート303とを主体に構成される。なお、図10ではハウジング302内の構成を示すために、ハウジング302を二点鎖線を用いて仮想的に図示している。
 ハウジング302には、上下に延びてハウジング302の下面に開口した内部空間301が形成されており、この下端開口に円柱状のシールド部材304が嵌合され、内部空間301が密閉状態に保持される。ハウジング302の上部には合流回路開閉弁175と繋がるライン177が接続され、合流回路171とハウジングの内部空間301とが、ハウジング302を上端面から内部空間301まで上下に貫通する導入路302aを介して接続される。シールド部材304は、内部空間301を密閉状態に保持するとともに、逆流遮断機構300を遮断機構コネクタ109に取り付けたときに、遮断機構コネクタ109の上面に当接してこの当接部から空気が漏れ出すことを防止し、内部空間301と遮断機構コネクタ109とが、シールド部材304を上下に貫通する導出路304aを介して接続される。
 ハウジング302の内部空間301には、シールド部材304の上面に、上下に開口した円筒状の支持部材305が設けられ、この支持部材305上に逆流遮断用フロート303およびガイド部材306が設けられている。支持部材305の側面には、その側面を貫通するとともに上方に開口した貫通スリット305aが形成され、通常時には(逆流したUVインクが内部空間301内に貯留されていないときには)この貫通スリット305を介してハウジングの内部空間301とシールド部材304の導出路304aとが連通している。
 逆流遮断用フロート303は、UVインクに浮揚する材料を用いて球状に形成され、支持部材305の貫通スリット305aの上端開口を封止するように支持部材305上に載置されている。なお、逆流遮断用フロート303の直径はハウジングの導入路302aの径よりも大きく形成されている。ガイド部材306は、格子状の枠を用いて円筒状に形成され、内部に逆流遮断用フロート303を収容して支持部材305の上面からハウジングの導入路302aの下端開口近傍まで延びて設けられており、逆流遮断用フロート303の上下移動をガイド(案内)するようになっている。
 以上のように構成される逆流遮断機構300にあって、上述のようにサブタンク120におけるインク貯留室123内の逆流防止部132が機能せずに、天井壁121tの気体流入路から遮断機構コネクタ109を介して流出したUVインクは、この遮断機構コネクタ109に接続されたシールド部材304の導出路304aを通ってハウジング302内に流入し、はじめのうちは支持部材305に形成されて貫通スリット305aの側面開口を通ってハウジングの内部空間301に貯留される。そして、内部空間301内のUVインクの液面が支持部材305の上端部を超えると、逆流遮断用フロート303が、支持部材305の上端開口を通って内部空間301内に流入しようとするUVインクに押し上げられてUVインクの液面上昇とともにガイド部材306にガイドされて上昇し、ハウジングの導入路302aの下端開口近傍に当接してこの下端開口を封止する。
 このように、UVインクがサブタンク120から逆流して逆流遮断機構300に達したときには、逆流遮断用フロート303が内部空間201内のUVインクの液面とともに上昇し、ハウジングの導入路302aの下端開口が逆流遮断用フロート303によって封止されるため、導入路302aからUVインクが合流回路開閉弁175に向けて流出するようなことがなく、逆流遮断機構300において確実にUVインクの逆流を遮断することができる。なお、逆流遮断機構300はサブタンク120に形成された遮断機構コネクタ109に直接取り付けられるので、サブタンク120から逆流したUVインクがすぐに逆流遮断機構300に達し、逆流遮断機構300において上記のようにインクの逆流が遮断されるため、この逆流したUVインクによってライン177が汚損されることがない。そのため、インクの逆流が生じた場合に汚損され交換を余儀なくされる部品点数が低減され、その結果、プリンタ装置Pのメンテナンスコストの削減に繋がるという効果を得ることができる。なお、球状に形成された逆流遮断用フロート303は、他の部材(例えば、支持部材306やハウジング302)との当接面が小さいため、逆流遮断用フロート303が他の部材に貼り付いてしまうようなことがなく、確実に逆流遮断作動を行うことができる。
 これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上述の実施形態において示されたものに限定されない。例えば、上述の実施形態では、本発明を適用したインクジェットプリンタの一例として、プラテン上に保持された印刷媒体に対してプリンタヘッド(キャリッジ)を水平面内の直交二軸のうち一軸(Y軸)方向に往復移動させるとともに、プラテン上で印刷媒体を他の一軸(X軸)方向に搬送して印刷を行うインクジェットプリンタを示しているが、支持テーブル上に固定保持された印刷媒体に印刷を行う構成(いわゆるフラットベッド型)のインクジェットプリンタや、CD等の印刷媒体をパレット上に載置し、そのパレットをベルトコンベアで搬送させながら印刷を行う構成のインクジェットプリンタにも本発明を適用することが可能である。
P  プリンタ装置(インクジェットプリンタ)
60 プリンタヘッド(60C:第1プリンタヘッド、60M:第2プリンタヘッド、60Y:第3プリンタヘッド、60K:第4プリンタヘッド)
100 インク供給装置
109 遮断機構コネクタ(気体導入ポート)
110 メインタンク(110C:第1メインタンク、110M:第2メインタンク、110Y:第3メインタンク、110K:第4メインタンク)
115 インク移送部(インク移送手段)
120 サブタンク(120C:第1サブタンク、120M:第2サブタンク、120Y:第3サブタンク、120K:第4サブタンク)
140 サブタンク減圧部(圧力制御手段)
150 サブタンク加圧部(圧力制御手段)
160 気送ポンプ(圧力制御手段)
171 合流回路(気体流路)
200 逆流遮断機構(200C:第1逆流遮断機構、200M:第2逆流遮断機構、200Y:第3逆流遮断機構、200K:第4逆流遮断機構)(逆流遮断手段、逆流遮断装置)
201 内部空間(気体流通空間)
202 ハウジング(ハウジング部材)
203 逆流遮断用フロート(フロート部材)
204a 導入路(第1気体導入路)
205a 導出路(第2気体導入路)
300 逆流遮断機構(逆流遮断手段、逆流遮断装置)
301 内部空間(気体流通空間)
302 ハウジング(ハウジング部材)
302a 導入路(第1気体導入路)
303 逆流遮断用フロート(フロート部材)
304a 導出路(第2気体導入路)

Claims (5)

  1.  インクを吐出するプリンタヘッドに接続されインクが貯留されたサブタンクと、
     前記サブタンクに接続され前記サブタンクに供給するインクが貯留されたメインタンクと、
     前記メインタンクに貯留されたインクを前記サブタンクに移送するインク移送手段と、
     前記サブタンクの内圧を調整する圧力制御手段とを備えたインクジェットプリンタのインク供給装置において、
     前記圧力制御手段と前記サブタンクとを結び前記圧力制御手段により前記サブタンクの内圧を調整するための気体流路に設けられ、前記圧力制御手段により前記気体流路を介して前記サブタンクの内圧が負圧状態に減圧され前記サブタンクに貯留されたインクが前記気体流路に流出したときに、前記気体流路を閉鎖して前記圧力制御手段側へのインクの流入を遮断する逆流遮断手段を備えたことを特徴とするインクジェットプリンタのインク供給装置。
  2.  前記逆流遮断手段は、
     内部に気体流通空間が形成されるとともに、前記圧力制御手段側の前記気体流路が接続され前記気体流通空間の上部において当該気体流路と前記気体流通空間とを連通させる第1気体導入路および前記サブタンク側の前記気体流路が接続され当該気体流路と前記気体流通空間とを連通させる第2気体導入路が形成されたハウジング部材と、
     前記気体流通空間内に設けられ、前記気体流通空間にインクが流入したときにインクに対する浮力を受けて上下移動するフロート部材とを有し、
     前記フロート部材が、前記第2気体導入路を通って前記気体流通空間に流入したインクの液面上昇に応じて上動されたときに、前記第1気体導入路の気体流通空間側開口を封止するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタのインク供給装置。
  3.  前記逆流遮断手段は、前記サブタンクに形成され前記サブタンク側の前記気体流路を成す気体導入ポートに連結して設けられることを特徴とする請求項1~2のいずれかに記載のインクジェットプリンタのインク供給装置。
  4.  インクを吐出するプリンタヘッドに接続されインクが貯留されたサブタンクと、前記サブタンクに接続され前記サブタンクに供給するインクが貯留されたメインタンクと、前記メインタンクに貯留されたインクを前記サブタンクに移送するインク移送手段と、前記サブタンクの内圧を調整する圧力制御手段とを備えたインクジェットプリンタのインク供給装置において、前記圧力制御手段と前記サブタンクとを結び前記圧力制御手段により前記サブタンクの内圧を調整するための気体流路に設けられる逆流遮断装置であって、
     内部に気体流通空間が形成されるとともに、前記圧力制御手段側の前記気体流路が接続され前記気体流通空間の上部において当該気体流路と前記気体流通空間とを連通させる第1気体導入路および前記サブタンク側の前記気体流路が接続され当該気体流路と前記気体流通空間とを連通させる第2気体導入路が形成されたハウジング部材と、
     前記気体流通空間内に設けられ、前記気体流通空間にインクが流入したときにインクに対する浮力を受けて上下移動するフロート部材とを備え、
     前記フロート部材が、前記第2気体導入路を通って前記気体流通空間に流入したインクの液面上昇に応じて上動されたときに、前記第1気体導入路の気体流通空間側開口を封止するように構成されたことを特徴とする逆流遮断装置。
  5.  前記ハウジング部材は、前記サブタンクに形成され前記サブタンク側の前記気体流路を成す気体導入ポートに連結して設けられることを特徴とする請求項4に記載の逆流遮断装置。
PCT/JP2009/004947 2008-09-29 2009-09-28 インクジェットプリンタのインク供給装置およびその逆流遮断装置 WO2010035503A1 (ja)

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