WO2009141985A1 - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

 燃料電池1は、アノード(燃料極)13とカソード(空気極)16とに挟持された電解質膜17とからなる燃料電池セル10と、燃料電池セル10のアノード(燃料極)側に配置され、アノード(燃料極)13に燃料を供給するための燃料供給機構40を備える。また、燃料電池1は、燃料電池セル10のカソード(空気極)に配置され、カソード(空気極)16で生成した水を含浸する保湿層50と、燃料電池セル10で発生した熱を放出するための、外部に突出させて設けられた放熱部71を有する放熱部材70とを備える。

Description

燃料電池
 本発明は、液体燃料を用いた燃料電池に関する。
 近年、ノートパソコンや携帯電話等の各種携帯用電子機器を長時間充電なしで使用可能とするために、これら携帯用電子機器の電源に燃料電池を用いる試みがなされている。燃料電池は、燃料と空気を供給するだけで発電することができ、燃料を補給すれば連続して長時間発電することが可能であるという特徴を有している。このため、燃料電池を小型化できれば、携帯用電子機器の電源として極めて有利なシステムとなる。
 直接メタノール型燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell:DMFC)は、小型化が可能であり、さらに燃料の取り扱いも容易であるため、携帯用電子機器の電源として有望視されている。DMFCにおける液体燃料の供給方式としては、気体供給型や液体供給型等のアクティブ方式や、燃料収容部内の液体燃料を電池内部で気化させて燃料極に供給する内部気化型等のパッシブ方式が知られている。
 アノード(燃料極)に燃料を供給する手段としては、様々な方法が採用可能である。燃料供給手段として、例えば、メタノール水溶液等の液体燃料をアノード導電層の下に直接流通させる方式等が挙げられる。さらには、燃料電池の外部においてメタノール等を蒸発させて気体燃料を生じさせ、その気体燃料をアノード導電層の下に流通させる外部気化型や、燃料収容部に純メタノールやメタノール水溶液等の液体燃料を収容し、この液体燃料を電池内部で気化させてアノード(燃料極)に供給する内部気化型等の燃料供給手段が挙げられる。
 一方、カソード(空気極)に酸化剤である空気を供給する手段としては、空気をファンやブロワにより強制的に供給するアクティブ型や、大気からの自然拡散のみにより供給する自発呼吸(パッシブ)型などが挙げられる。
 これらのうち、内部気化型等のパッシブ方式はDMFCの小型化に対して特に有利である。パッシブ型DMFCにおいては、例えば国際公開第2005/112172号パンフレットにおいて、アノード(燃料極)、電解質膜およびカソード(空気極)を有する膜電極接合体(燃料電池セル)を、樹脂製の箱状容器からなる燃料収容部上に配置した構造が提案されている。
 ここで、膜電極接合体は、アノード触媒層とアノードガス拡散層とを有するアノード(燃料極)と、カソード触媒層とカソードガス拡散層とを有するカソード(空気極)と、アノード触媒層とカソード触媒層とで挟持されたプロトン(水素イオン)伝導性を有する電解質膜とから構成される。また、膜電極接合体は、アノード(燃料極)側に配置されるアノード導電層と、カソード(空気極)側に配置されるカソード導電層とに挟持されている。
 燃料収容部から流路を介して燃料供給部に供給された液体燃料は、液体燃料のまま、もしくは液体燃料と液体燃料が気化した気化燃料が混在する状態で、燃料分配層およびアノード導電層を介して燃料電池セルのアノードガス拡散層に供給される。アノードガス拡散層に供給された燃料は、アノードガス拡散層で拡散してアノード触媒層に供給される。液体燃料としてメタノール燃料を用いた場合、アノード触媒層で次の式(1)に示すメタノールの内部改質反応が生じる。
      CHOH+HO → CO+6H+6e …式(1)
 なお、メタノール燃料として純メタノールを使用した場合には、メタノールは、カソード触媒層で生成した水や電解質膜中の水と上記した式(1)の内部改質反応によって改質されるか、または水を必要としない他の反応機構により改質される。
 この反応で生成した電子(e)は、集電体を経由して外部に導かれ、いわゆる電気として携帯用電子機器等を動作させた後、カソード(空気極)に導かれる。また、上記した式(1)の内部改質反応で生成したプロトン(H)は、電解質膜を経てカソードに導かれる。カソード(空気極)には、保湿層を介して、酸化剤ガスとして空気が供給される。カソード(空気極)に到達した電子(e)とプロトン(H)は、カソード触媒層で空気中の酸素と次の式(2)に示す反応を生じ、この発電反応に伴って水が生成する。
      (3/2)O+6e+6H → 3HO …式(2)
 上記した内部改質反応が円滑に行なわれ、高出力で安定した出力を燃料電池において得るためには、式(2)によってカソード触媒層で生成した水(HO)のうち少なくとも一部が、電解質膜を透過してアノード触媒層に拡散し、上記した式(1)の反応によって消費されるというサイクルが、円滑に行なわれる必要がある。
 これを実現するため、カソード(空気極)の近傍に、カソード触媒層において生成した水を含浸して蒸散を抑止する保湿層を配置し、カソード触媒層の水分保持量がアノード触媒層の水分保持量よりも多い状態を構成し、浸透圧現象を利用してカソード触媒層で生成した水を電解質膜を通してアノード触媒層に供給している。
 上記のような、保湿層を利用してカソード(空気極)からアノード(燃料極)への水の供給を促進する燃料電池において、カソード(空気極)からアノード(燃料極)に供給される水の量を多くするためには、保湿層の厚さは厚いほど好ましい。しかしながら、保湿層の厚さを厚くすると、外気から保湿層を透過してカソード(空気極)に供給される酸素の量が減少し、上記した式(2)の反応が生じ難くなることがあった。さらに、カソード(空気極)から外気への放熱量が少なくなり、カソード(空気極)の温度が過剰に上昇することがあった。
 カソード(空気極)の温度が上昇した場合、カソード触媒層における水の蒸気圧が高くなり、水蒸気は保湿層を透過して外気へ蒸散されやすくなる。そのため、膜電極接合体が保持している水の量が減少し、上記した式(1)の反応が生じ難くなり燃料電池の出力が低下する。また、カソード(空気極)の温度が上昇することにより、膜電極接合体を構成する部材や、膜電極接合体の周囲に配置されている部材が、熱によって変形や変質等の劣化を生じ、燃料電池の出力が低下するという問題があった。
 これを防ぐために、膜電極接合体の少なくとも一部の温度を検知する温度検知手段を設け、その検知された温度が予め設定された値を上回った場合には、膜電極接合体に供給される燃料を遮断したり、燃料の供給量を減少させたりすることも可能である。しかしながら、このように燃料を遮断または燃料の供給量を減少させた場合、アノード触媒層における、上記した式(1)の反応が抑制され、結果として燃料電池の出力が低下することがあった。
 カソード(空気極)からアノード(燃料極)への水の供給を促進し、かつカソード(空気極)から外気への放熱量を増加するためには、保湿層の外気に接している側の表面に、金属などの熱伝導体からなる放熱部材を配置し、保湿層の厚さ方向における温度差を大きくすることが考えられる。しかしながら、保湿層の厚さ方向の温度差が大きくなると、燃料電池が発電しているときには、常に、保湿層に大量の水分を保持した状態となる。これによって、カソード(空気極)に供給される酸素の量が減少し、上記した式(2)の反応が生じ難くなり、燃料電池の出力が低下することがあった。
 また、保湿層の表面に放熱部材を設け、カソード(空気極)の熱を保湿層を介して外部へ放熱するためには、放熱部材が外部と熱交換する表面積を大きくしなければならず、放熱部材自体のサイズも大きなものとならざるを得なかった。そのため、このような燃料電池を携帯機器等の電源として用いることは、必ずしも適切とは言えなかった。
 そこで、本発明の目的は、携帯機器等の電源として用いるのに適切な小型かつ軽量の構成を有し、膜電極接合体中に保持される水の量およびカソード(空気極)からの外部への放熱量を適切な範囲に維持し、長期間に亘って安定した出力を維持することができる燃料電池を提供することである。
 本発明の一態様によれば、燃料極と、空気極と、前記燃料極と前記空気極とに挟持された電解質膜とを有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体の前記燃料極側に配置され、前記燃料極に燃料を供給するための燃料供給機構と、前記膜電極接合体の前記空気極側に配置され、前記空気極で生成した水を含浸する保湿層と、前記膜電極接合体で発生した熱を外部に放出するための、外部に突出させて設けられた放熱部を有する放熱部材とを具備することを特徴とする燃料電池が提供される。
本発明に係る第1の実施の形態の燃料電池の構成を示す断面図である。 本発明に係る第1の実施の形態の燃料電池を表面カバー側から見たときの状態を示す平面図である。 本発明に係る第1の実施の形態の燃料電池においてポンプを備えた場合の構成を示す断面図である。 本発明に係る第1の実施の形態の燃料電池において他の構成の放熱部材を備えたときの、燃料電池を表面カバー側から見たときの状態を示す平面図である。 本発明に係る第1の実施の形態の燃料電池に備えられる放熱部材の他の構成を示す平面図である。 本発明に係る第2の実施の形態の燃料電池の構成を示す断面図である。 本発明に係る第2の実施の形態の燃料電池に備えられる放熱部材の構成を示す平面図である。 本発明に係る第2の実施の形態の燃料電池に備えられる放熱部材の他の構成を示す平面図である。 実施例8で使用した燃料電池の構成を示す断面図である。 実施例8で使用した燃料電池を表面カバー側から見たときの状態を示す平面図である。 実施例9で使用した燃料電池に備えられる放熱部材の構成を示す平面図である。 実施例10で使用した燃料電池の構成を示す断面図である。 実施例10で使用した燃料電池を表面カバー側から見たときの状態を示す平面図である。 各単位燃料電池セル上に放熱部材が積層された状態を示す平面図である。
 以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
 第1の実施の形態
図1は、本発明に係る第1の実施の形態の燃料電池1の構成を示す断面図である。図2は、本発明に係る第1の実施の形態の燃料電池1を表面カバー60側から見たときの状態を示す平面図である。図3は、本発明に係る第1の実施の形態の燃料電池1においてポンプ80を備えた場合の構成を示す断面図である。
 図1に示すように、燃料電池1は、起電部を構成する燃料電池セル10と、この燃料電池セル10のカソード(空気極)側に設けられた放熱部材70と、この放熱部材70に積層されたカソード導電層19と、カソード導電層19に積層された保湿層50と、この保湿層50に積層された、複数の空気導入口61を有する表面カバー60と、燃料電池セル10のアノード(燃料極)側に設けられたアノード導電層18と、アノード導電層18に対向させて設けられた複数の開口部31を有する燃料分配層30と、この燃料分配層30の燃料電池セル10側とは異なる側に配置され、燃料分配層30に液体燃料Fを供給する燃料供給機構40とを備える。
 燃料電池セル10は、いわゆる膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)であり、アノード触媒層11とアノードガス拡散層12とを有するアノード(燃料極)13と、カソード触媒層14とカソードガス拡散層15とを有するカソード(空気極)16と、アノード触媒層11とカソード触媒層14とで挟持されたプロトン(水素イオン)伝導性を有する電解質膜17とから構成される。
 アノード触媒層11やカソード触媒層14に含有される触媒としては、例えばPt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等の白金族元素の単体、白金族元素を含有する合金等が挙げられる。アノード触媒層11として、例えば、メタノールや一酸化炭素等に対して強い耐性を有するPt-RuやPt-Mo等を用いることが好ましい。カソード触媒層14として、例えば、Pt、Pt-Ni、Pt-Co等を用いることが好ましい。ただし、触媒は、これらに限定されるものではなく、触媒活性を有する各種の物質を使用することができる。触媒は、炭素材料のような導電性担持体を使用した担持触媒、あるいは無担持触媒のいずれであってもよい。
 電解質膜17を構成するプロトン伝導性材料としては、例えばスルホン酸基を有するパーフルオロスルホン酸重合体のようなフッ素系樹脂(ナフィオン(商品名、デュポン社製)やフレミオン(商品名、旭硝子社製)等)、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂等の有機系材料、あるいはタングステン酸やリンタングステン酸等の無機系材料が挙げられる。ただし、プロトン伝導性の電解質膜17は、これらに限られるものではない。
 アノード触媒層11に積層されるアノードガス拡散層12は、アノード触媒層11に燃料を均一に供給する役割を果たすと同時に、アノード触媒層11の集電体も兼ねている。カソード触媒層14に積層されるカソードガス拡散層15は、カソード触媒層14に酸化剤を均一に供給する役割を果たすと同時に、カソード触媒層14の集電体も兼ねている。また、アノードガス拡散層12およびカソードガス拡散層15は、カーボンペーパ、カーボンクロス、カーボンシルク等の多孔性炭素質材、チタン、チタン合金、ステンレス、金などの金属材料からなる多孔質体またはメッシュなどで構成される。
 放熱部材70は、カソードガス拡散層15に積層して、すなわちカソードガス拡散層15とカソード導電層19の間に設けられている。図1および図2に示すように、放熱部材70は、その一部はカソードガス拡散層15に接触し、周縁部は、燃料電池1の側面から外部に突出するように構成されている。この外部に突出した部分は、カソードガス拡散層15からの熱を外部に放出する放熱部71として機能している。また、放熱部材70には、カソード(空気極)16で生成した水を保湿層側に導き、表面カバー60から導入された空気をカソード(空気極)側に導くための複数の開口部72が形成されている。
 放熱部材70は、液体燃料Fや水、酸素等によって溶解や腐食、酸化等を生じることがなく、かつ熱伝導性に優れた材料(例えば、20℃における熱伝導率が10W/m・K以上)で構成されることが好ましい。また、図1に示すように、放熱部材70が、カソードガス拡散層15とカソード導電層19の間に配置される構成では、放熱部材70は、電気抵抗の小さい材料(例えば、20℃における体積抵抗率が1.5×10-6Ω・m以下)で構成されることが好ましい。放熱部材70を構成する材料として具体的には、金、ステンレス鋼、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン等の金属またはこれら金属の合金が挙げられる。また、放熱部材70を構成する材料としてグラファイト(黒鉛)等の炭素質材料を使用してもよい。
 ここで、放熱部材70として金属材料を用いた場合、カソード(空気極)16で生成した水、大気中に含まれる酸素や水蒸気等によって酸化、腐食を生じる可能性がある。この酸化や腐食を防止するためには、上記した金属材料のなかでもステンレス等の腐食し難い材料を用いることが好ましい。また、放熱部材70の表面に、金などの酸化し難い金属をメッキしたり、炭素質の材料をコーティングすることで、酸化や腐食を防止してもよい。
 また、放熱部材70を構成する材料において、熱伝導率が高く、かつ肉厚が薄くても機械的強度が高いという観点からは、金属材料を使用すること好ましい。この金属材料の中でも、特に、銅(20℃における熱伝導率が370W/m・K)、アルミニウム(20℃における熱伝導率が204W/m・K)、タングステン(20℃における熱伝導率が198(W/m・K))等は熱伝導率が高いので好ましい。また、これらの金属の表面に陽極酸化処理し、陽極酸化皮膜を形成したものを使用することがさらに好ましい。また、外気への放射率を向上させるために、表面を黒色に処理することが好ましく、特にこの処理を放熱部71に施すことが好ましい。
 ここで、カソード(空気極)16で発生したカソードガス拡散層15からの熱は、主に、燃料電池1の側面から外部に突出して構成された放熱部71において熱交換され、外部に放出される。この放熱部71における熱交換を促進するために、放熱部材70において、カソードガス拡散層15、換言すれば燃料電池セル10と接触している部分の面積に対する、放熱部71の面積の割合(以下、放熱部の面積率という)、すなわち、放熱部71の面積を燃料電池セル10と接触している部分の面積で除した値は、0.2以上であることが好ましい。なお、放熱部71の面積とは、燃料電池1の側面から外部に突出されている放熱部71の表面積を意味する。また、この放熱部71からより多くの熱量を放出するために、放熱部71の面積率を0.3以上とすることが好ましく、さらに0.5以上とすることがより好ましい。なお、放熱部の面積率は大きいほど好ましいが、燃料電池1の構成上の観点から2程度が上限値となる。
 また、燃料電池1を筐体等の外装に収納する際、放熱部材70の放熱部71の一部を、その筐体から外部に露出させてもよい。また、燃料電池1を収納する外装の少なくとも一部を熱伝導性を有する材料で構成し、放熱部材70の放熱部71の一部を、その熱伝導性を有する材料で構成された筐体の一部に接触させてもよい。これによって、放熱部材70の放熱部71からより効率よく外部に熱を放出させることができる。
 アノードガス拡散層12の表面に積層されたアノード導電層18、および放熱部材70の表面に積層されたカソード導電層19は、例えば、金、ニッケルなどの金属材料からなる多孔質層(例えばメッシュ)または箔体、あるいはステンレス鋼(SUS)などの導電性金属材料に金などの良導電性金属を被覆した複合材などで構成される。また、グラファイト(黒鉛)等の炭素質材料も使用することができる。これらの中でも、アノード導電層18やカソード導電層19は、燃料電池セル10に対応して開口された複数の開口部を有する薄膜で構成されることが好ましい。アノード導電層18の場合には、この開口部を介して、燃料電池セル10に対向して設けられている燃料分配層30の開口部31からの燃料を燃料電池セル10に導く。なお、アノード導電層18およびカソード導電層19は、それらの周縁から燃料や酸化剤が漏れないように構成されている。
 また、電解質膜17とアノード導電層18および放熱部材70との間には、それぞれゴム製のOリング20が介在されており、これらによって燃料電池セル10からの燃料漏れや酸化剤漏れを防止している。なお、ここでは、アノード導電層18およびカソード導電層19を備えた燃料電池1を示しているが、アノード導電層18およびカソード導電層19を設けずに、アノードガス拡散層12およびカソードガス拡散層15を拡散層として機能させるとともに、導電層として機能させてもよい。また、燃料電池セル10を構成する電解質膜17において、アノード触媒層11およびカソード触媒層14の双方と接触せず、かつOリング20の内側に相当する位置に、少なくとも1個のガス排出孔(図示せず)を設けてもよい。
 保湿層50は、カソード触媒層14で生成された水の一部が含浸して、水の蒸散を抑制するとともに、カソード触媒層14への空気の均一拡散を促進するものである。この保湿層50は、例えば、ポリエチレン多孔質膜等からなる平板で構成される。
 表面カバー60は、空気の取入れ量を調整するものであり、その調整は、空気導入口61の個数や大きさ等を変更することで行われる。表面カバー60は、例えば、SUS304またはSUS316Lのようなステンレス合金、チタンまたはチタン合金のような金属で構成されることが好ましい。
 燃料供給機構40は、燃料収容部41と、燃料供給部本体42と、流路44とを主に備える。
 燃料収容部41には、燃料電池セル10に対応した液体燃料Fが収容されている。この燃料収容部41は、液体燃料Fによって溶解や変質を生じることがない材料で構成される。燃料収容部41を構成する材料として、具体的には、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが使用される。なお、図示しないが、燃料収容部41には液体燃料Fを供給するための燃料供給口が設けられている。
 液体燃料Fとしては、各種濃度のメタノール水溶液や純メタノール等のメタノール燃料が挙げられる。液体燃料Fは、必ずしもメタノール燃料に限られるものではない。液体燃料Fは、例えばエタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液や純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液や純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、その他の液体燃料であってもよい。いずれにしても、燃料収容部41には、燃料電池セル10に応じた液体燃料が収容される。
 燃料供給部本体42は、供給された液体燃料Fを燃料分配層30に対して均一に供給するために、液体燃料Fを平坦に分散させるための凹部からなる燃料供給部43を備えている。この燃料供給部43は、配管等で構成される液体燃料Fの流路44を介して燃料収容部41と接続されている。燃料供給部43には、燃料収容部41から流路44を介して液体燃料Fが導入され、導入された液体燃料Fおよびこの液体燃料Fが気化した気化成分は、燃料分配層30およびアノード導電層18を介してアノード(燃料極)13に供給される。流路44は、燃料供給部43や燃料収容部41と独立した配管に限られるものではない。例えば、燃料供給部43や燃料収容部41を積層して一体化する場合、これらを繋ぐ液体燃料Fの流路であってもよい。すなわち、燃料供給部43は、流路等を介して燃料収容部41と連通されていればよい。
 燃料収容部41に収容された液体燃料Fは、重力を利用して流路44を介して燃料供給部43まで落下させて送液することができる。また、流路44に多孔体等を充填して、毛細管現象により燃料収容部41に収容された液体燃料Fを燃料供給部43まで送液してもよい。さらに、図3に示すように、流路44の一部にポンプ80を介在させて、燃料収容部41に収容された液体燃料Fを燃料供給部43まで強制的に送液してもよい。
 このポンプ80は、燃料収容部41から燃料供給部43に液体燃料Fを単に送液する供給ポンプとして機能するものであり、燃料電池セル10に供給された過剰な液体燃料Fを循環する循環ポンプとしての機能を備えるものではない。このポンプ80を備えた燃料電池1は、燃料を循環しないことから、従来のアクティブ方式とは構成が異なり、従来の内部気化型のような純パッシブ方式とも構成が異なる、いわゆるセミパッシブ型と呼ばれる方式に該当する。なお、燃料供給手段として機能するポンプ80の種類は、特に限定されるものではないが、少量の液体燃料Fを制御性よく送液することができ、さらに小型軽量化が可能という観点から、ロータリベーンポンプ、電気浸透流ポンプ、ダイアフラムポンプ、しごきポンプ等を使用することが好ましい。ロータリベーンポンプは、モータで羽を回転させて送液するものである。電気浸透流ポンプは、電気浸透流現象を起こすシリカ等の焼結多孔体を用いたものである。ダイアフラムポンプは、電磁石や圧電セラミックスによりダイアフラムを駆動して送液するものである。しごきポンプは、柔軟性を有する燃料流路の一部を圧迫し、燃料をしごき送るものである。これらのうち、駆動電力や大きさ等の観点から、電気浸透流ポンプや圧電セラミックスを有するダイアフラムポンプを使用することがより好ましい。上記したようにポンプ80を設ける場合、ポンプ80は、制御手段(図示しない)と電気的に接続され、この制御手段によって、燃料供給部43に供給される液体燃料Fの供給量が制御される。
 燃料分配層30は、例えば、複数の開口部31が形成された平板で構成され、アノードガス拡散層12と燃料供給部43との間に挟持される。この燃料分配層30は、液体燃料Fの気化成分や液体燃料Fを透過させない材料で構成され、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリイミド系樹脂等で構成される。また、燃料分配層30は、例えば、液体燃料Fの気化成分と液体燃料Fとを分離し、その気化成分を燃料電池セル10側へ透過させる気液分離膜で構成されてもよい。気液分離膜には、例えば、シリコーンゴム、低密度ポリエチレン(LDPE)薄膜、ポリ塩化ビニル(PVC)薄膜、ポリエチレンテレフタレート(PET)薄膜、フッ素樹脂(たとえばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)など)微多孔膜などが用いられる。
 次に、上記した燃料電池1における作用について説明する。
 燃料収容部41から流路44を介して燃料供給部43に供給された液体燃料Fは、液体燃料のまま、もしくは液体燃料と液体燃料が気化した気化燃料が混在する状態で、燃料分配層30およびアノード導電層18を介して燃料電池セル10のアノードガス拡散層12に供給される。アノードガス拡散層12に供給された燃料は、アノードガス拡散層12で拡散してアノード触媒層11に供給される。液体燃料としてメタノール燃料を用いた場合、アノード触媒層11で前述した式(1)に示すメタノールの内部改質反応が生じる。
 なお、メタノール燃料として純メタノールを使用した場合には、メタノールは、カソード触媒層14で生成した水や電解質膜17中の水と前述した式(1)の内部改質反応によって改質されるか、または水を必要としない他の反応機構により改質される。
 この反応で生成した電子(e)は、集電体を経由して外部に導かれ、いわゆる電気として携帯用電子機器等を動作させた後、カソード(空気極)16に導かれる。また、式(1)の内部改質反応で生成したプロトン(H)は、電解質膜17を経てカソード(空気極)16に導かれる。カソード(空気極)16には酸化剤として空気が供給される。カソード(空気極)16に到達した電子(e)とプロトン(H)は、カソード触媒層14で空気中の酸素と前述した式(2)に示す反応を生じ、この発電反応に伴って水が生成する。なお、この発電反応によってカソード触媒層14で発生した熱は、カソードガス拡散層15を介して放熱部材70に伝導され、伝導された一部の熱が放熱部材70の放熱部71から外部に放出される。
 上記した内部改質反応が円滑に行なわれ、さらにカソード(空気極)16で発生した熱の一部を外部に放出することで、高出力で安定した出力を燃料電池1において得ることができる。
 ここで、上記した第1の実施の形態における燃料電池1では、図2に示すように、放熱部材70の放熱部71が燃料電池1の全周囲から突出している一例を示したが、この構成に限られるものではない。図4は、本発明に係る第1の実施の形態の燃料電池1において他の構成の放熱部材70を備えたときの、燃料電池1を表面カバー60側から見たときの状態を示す平面図である。
 図4に示すように、放熱部材70の放熱部71は、前述した本発明に係る放熱部の面積率の範囲(0.2以上)を満たす構成ならば、燃料電池1の周囲のうちの一部からのみ突出する構成としてもよい。すなわち、放熱部材70の放熱部71の構成は、前述した本発明に係る放熱部の面積率の範囲(0.2以上)を満たす構成ならば、特に限定されるものではなく、用途等に応じて適宜に構成することができる。
 また、放熱部材70を配置する位置は、カソードガス拡散層15とカソード導電層19との間に限らず、例えば、カソード導電層19と保湿層50との間に設けてもよい。この場合には、前述した放熱部の面積率は、放熱部材70のカソード導電層19に接触している部分の面積に対する、放熱部71の面積の割合で定義される。
 さらに、図5は、本発明に係る第1の実施の形態の燃料電池1に備えられる放熱部材70の他の構成を示す平面図である。
 図5に示すように、放熱部材70は、カソード導電層19の周囲に備えられてもよい。すなわち、放熱部材70は、カソード導電層19と同一の層に形成され、放熱部材70の外周縁端部が、燃料電池1の周囲から外部に突出している。このように構成することで、放熱部材70を積層配置しない分、燃料電池1の積層方向の厚さを減少させることができる。
 上記したように放熱部材70をカソード導電層19と保湿層50との間に設けた場合や、図5に示すようにカソード導電層19の周囲に備えた場合、放熱部材70は、熱伝導性に優れた材料(例えば、20℃における熱伝導率が10W/m・K以上)で構成される必要はあるが、電気抵抗の小さい材料(例えば、20℃における体積抵抗率が1.5×10-6Ω・m以下)で構成される必要はない。この場合、放熱部材70は、例えば、金、ステンレス鋼、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン等の金属またはこれら金属の合金の他に、アルミナ、窒化アルミニウム、陶磁器、ガラス等のセラミック材料で構成されてもよい。また、放熱部材70は、樹脂に炭素や金属等の粉末を混合した熱伝導性樹脂で構成されてもよい。また、放熱部材70の表面に、金などの酸化し難い金属をメッキしたり、樹脂もしくはゴムをコーティングしたり、液体燃料Fの蒸気に溶解しない塗料を塗装してもよい。コーティングを施すための樹脂もしくはゴムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、シリコーン樹脂等の樹脂、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)、フッ素ゴム等のゴムなどが挙げられる。これら樹脂やゴムは、金属に比べて熱伝導率が低いため、コーティングを施す場合には、コーティングする樹脂もしくはゴムはできる限り薄くすることが好ましい。
 また、放熱部材70の放熱部71の表面に、例えば表面粗面化加工を施して、放熱部71の表面積を増加させてもよい。
 上記した本発明に係る第1の実施の形態の燃料電池1によれば、カソード(空気極)側に、外部に突出させて設けられた放熱部71を有する放熱部材70を設けることで、カソード(空気極)16で発生した熱を外部に放出することができ、カソード(空気極)16の温度の過剰な上昇を抑制することができる。これによって、カソード触媒層における水の蒸気圧の上昇を抑え、適量の水を燃料電池セル内に維持して、前述した式(1)の内部改質反応を促進することができる。そのため、燃料電池の出力の向上が図られ、さらに長期に亘って安定した出力を維持することができる。また、カソード(空気極)16の温度の過剰な上昇を抑制することで、燃料電池セル10を構成する部材や、燃料電池セル10の周囲に配置されている部材の、熱による変形や変質等を防止することができる。
 第2の実施の形態
図6は、本発明に係る第2の実施の形態の燃料電池1の構成を示す断面図である。
図7は、本発明に係る第2の実施の形態の燃料電池1に備えられる放熱部材90の構成を示す平面図である。図8は、本発明に係る第2の実施の形態の燃料電池1に備えられる放熱部材90の他の構成を示す平面図である。なお、第1の実施の形態の燃料電池1の構成と同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略または簡略する。
 図6に示すように、燃料電池1は、起電部を構成する燃料電池セル10と、この燃料電池セル10のカソード(空気極)側に設けられた放熱部材90と、この放熱部材90に積層された保湿層50と、この保湿層50に積層された、複数の空気導入口61を有する表面カバー60と、燃料電池セル10のアノード(燃料極)側に設けられたアノード導電層18と、アノード導電層18に対向させて設けられた複数の開口部31を有する燃料分配層30と、この燃料分配層30の燃料電池セル側とは異なる側に配置され、燃料分配層30に液体燃料Fを供給する燃料供給機構40とを備える。上記した第2の実施の形態の燃料電池1では、放熱部材90がカソード導電層としても機能する構成となっている。
 図7に示すように、放熱部材90は、カソードガス拡散層15に積層して、すなわちカソードガス拡散層15と保湿層50の間に設けられている。また、放熱部材90は、カソードガス拡散層15に接触して燃料電池1内に位置する部分と、燃料電池1から外部に突出する放熱部91とを備えている。この外部に突出した放熱部91は、カソードガス拡散層15からの熱を外部に放出する部分として機能する。また、放熱部材90には、カソード(空気極)16で生成した水を保湿層50側に導き、表面カバー60から導入された空気をカソード(空気極)側に導くための複数の開口部92が形成されている。
 放熱部材90は、液体燃料Fや水、酸素等によって溶解や腐食、酸化等を生じることがなく、かつ熱伝導性に優れた(例えば、20℃における熱伝導率が10W/m・K以上)材料で構成されることが好ましい。また、放熱部材90は、カソード導電層としても機能するため、電気抵抗の小さい材料(例えば、20℃における体積抵抗率が1.5×10-6Ω・m以下)で構成されることが好ましい。放熱部材90を構成する材料として具体的には、金、ステンレス鋼、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン等の金属またはこれら金属の合金が挙げられる。また、放熱部材90を構成する材料としてグラファイト(黒鉛)等の炭素質材料を使用してもよい。
 ここで、放熱部材90として金属材料を用いた場合、カソード(空気極)16で生成した水、大気中に含まれる酸素や水蒸気等によって酸化、腐食を生じる可能性がある。この酸化や腐食を防止するためには、上記した金属材料のなかでもステンレス等の腐食し難い材料を用いることが好ましい。また、放熱部材90の表面に、金などの酸化し難い金属をメッキしたり、炭素質の材料をコーティングすることで、酸化や腐食を防止してもよい。
 また、放熱部材90を構成する材料において、熱伝導率が高く、かつ肉厚が薄くても機械的強度が高いという観点からは、金属材料を使用すること好ましい。この金属材料の中でも、特に、銅(20℃における熱伝導率が370W/m・K)、アルミニウム(20℃における熱伝導率が204W/m・K)、タングステン(20℃における熱伝導率が198(W/m・K))等は熱伝導率が高いので好ましい。また、これらの金属の表面に陽極酸化処理し、陽極酸化皮膜を形成したものを使用することがさらに好ましい。また、外気への放射率を向上させるために、表面を黒色に処理することが好ましく、特にこの処理を放熱部91に施すことが好ましい。
 ここで、第1の実施の形態における放熱部材70と同様に、放熱部材90において、放熱部91の面積率、すなわち、放熱部91の面積を、カソードガス拡散層15、換言すれば燃料電池セル10と接触している部分の面積で除した値は、0.2以上であることが好ましい。なお、放熱部91の面積とは、燃料電池1から外部に突出されている放熱部91の表面積を意味する。また、この放熱部91からより多くの熱量を放出するために、放熱部91の面積率を0.3以上とすることが好ましく、さらに0.5以上とすることがより好ましい。
 なお、放熱部材90は、カソード導電層としても機能するため、放熱部91の先端は、例えば回線基板の端子に接続される。また、放熱部91は、熱交換部とし機能するため、被覆等はされていない。
 また、放熱部材90の構成は、上記した構成に限られるものではなく、例えば、図8に示すように、放熱部91に垂直に交わる放熱部93をさらに備えた構成としてもよい。これによって放熱部の表面積が増加し、熱交換が促進され、熱の放出が促進される。ここで、放熱部材90における放熱部の形状は、特に限定されるものではなく、上記した放熱部の面積率の範囲で適宜形状等を変更することができる。
 なお、図3に示した燃料電池1と同様に、流路44の一部にポンプを介在させて、燃料収容部41に収容された液体燃料Fを燃料供給部43まで強制的に送液してもよい。
 上記した本発明に係る第2の実施の形態の燃料電池1によれば、カソード(空気極)側に、外部に突出させて設けられた放熱部91を有する放熱部材90を設けることで、カソード(空気極)16で発生した熱を外部に放出することができ、カソード(空気極)16の温度の過剰な上昇を抑制することができる。これによって、カソード触媒層における水の蒸気圧の上昇を抑え、適量の水を燃料電池セル内に維持して、前述した式(1)の内部改質反応を促進することができる。そのため、燃料電池の出力の向上が図られ、さらに長期に亘って安定した出力を維持することができる。また、カソード(空気極)16の温度の過剰な上昇を抑制することで、燃料電池セル10を構成する部材や、燃料電池セル10の周囲に配置されている部材の、熱による変形や変質等を防止することができる。
 さらに、カソード導電層を設けずに、放熱部材90をカソード導電層としても機能させることで、カソード導電層を積層配置しない分、燃料電池1の積層方向の厚さを減少させることができる。
 次に、本発明に係る燃料電池が優れた出力特性を有することを実施例および比較例に基づいて説明する。
 実施例1
実施例1で使用した燃料電池は、図3に示した燃料電池1と同一の構成を備えるものであるので、図3を参照して説明する。
 まず、燃料電池セル10の作製方法について説明する。
 アノード用触媒粒子(Pt:Ru=1:1)を担持したカーボンブラックに、プロトン伝導性樹脂としてパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と、分散媒として水およびメトキシプロパノールを添加し、アノード用触媒粒子を担持したカーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをアノードガス拡散層12としての多孔質カーボンペーパ(40mm×30mmの長方形)に塗布することにより、厚さが100μmのアノード触媒層11を得た。
 カソード用触媒粒子(Pt)を担持したカーボンブラックに、プロトン伝導性樹脂としてパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と、分散媒として水およびメトキシプロパノールを添加し、カソード用触媒粒子を担持したカーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをカソードガス拡散層15としての多孔質カーボンペーパに塗布することにより、厚さが100μmのカソード触媒層14を得た。なお、アノードガス拡散層12と、カソードガス拡散層15とは、同形同大であり、これらのガス拡散層に塗布されたアノード触媒層11およびカソード触媒層14も同形同大である。
 上記したように作製したアノード触媒層11とカソード触媒層14との間に、電解質膜17として厚さが30μmで、含水率が10~20重量%のパーフルオロカーボンスルホン酸膜(商品名:nafion膜、デュポン社製)を配置し、アノード触媒層11とカソード触媒層14とが対向するように位置を合わせた状態でホットプレスを施すことにより、燃料電池セル10を得た。
 この燃料電池セル10の、カソードガス拡散層15の上に、放熱部材70として、厚さが0.05mm、外形が長方形(46mm×36mm)で、表面カバー60と同じ位置に、直径が3mmの円形の穴が均等に48個形成された形状を有するステンレス板(SUS304、20℃における熱伝導率15W/m・K)を積層した。
 続いて、この放熱部材70の上に、表面カバー60と同じ位置に、直径が3mmの円形の穴が均等に48個形成された形状を有する金箔を積層し、カソード導電層19を形成した。また、アノードガス拡散層12には、燃料分配層30の穴に対応した位置に開口を有する金箔を積層し、アノード導電層18を形成した。なお、電解質膜17とアノード導電層18との間、電解質膜17と放熱部材70との間には、それぞれゴム製で幅2mmのOリング20を挟持してシールを施した。
 アノード導電層18およびカソード導電層19には、それぞれ、燃料電池1で発生した電力を外部へ導出するための、幅が5mm、長さが10mmのリード部(図示せず)が設けられているが、このリード部は、樹脂性の絶縁被覆で覆われているため、外気と直接熱交換することはない。
 また、保湿層50として、厚さが1mm、外形が長方形(44mm×34mm)で、透気度が2秒/100cm(JIS P-8117に規定の測定方法による)で、透湿度が2000g/(m・24h)(JIS L-1099 A-1に規定の測定方法による)のポリエチレン製多孔質フィルムを用いた。なお、外気からの空気は、この保湿層50を透過してカソード(空気極)16に供給される。
 この保湿層50の上に、外形が長方形(44mm×34mm)で、直径が3mmの円形の空気導入口61が均等に48個形成された厚さが1mmのステンレス板(SUS304)を配置して表面カバー60とした。
 また、ポンプ80としてしごきポンプを使用し、流路44の一部を一定方向にしごいて、圧力を生じさせて、燃料収容部41に収容された液体燃料Fを燃料供給部43に送液した。ここで、しごきポンプの回転数を、燃料電池1に流れる電流によって制御する制御回路を構成し、燃料電池1で電気化学反応を生じるのに必要な燃料供給量(電流1Aにつき、1分間当りのメタノールの供給量3.3mg)の1.4倍の燃料が常に供給されるように制御した。
 上記した燃料電池1において、放熱部材70のうち、燃料電池セル10に接触している部分の面積は、860.9mm(40mm×30mm-1.5mm×1.5mm×π×48個)である。一方、外気と直接熱交換する放熱部71の表面積は、放熱部71が外気に突出している部分(Oリングよりも外側の部分)の両面および側面の全ての面積であるから、328.2mm((46mm×36mm-44mm×34mm)×2+0.05mm×(46mm+36mm)×2)である。これらの面積から、放熱部材70において、燃料電池セル10に接触している部分の面積に対する、放熱部71の面積の割合である放熱部の面積率は、0.38である。
 そして、温度が25℃、相対湿度が50%の環境の下、上記した燃料電池1に、純度99.9重量%の純メタノールを、上記の供給量となるように供給した。外部負荷としての定電圧電源を接続して、燃料電池1の出力電圧が0.3Vで一定になるように、燃料電池1に流れる電流を制御し、このとき、燃料電池1から得られる出力密度を測定した。ここで、燃料電池1の出力密度(mW/cm)とは、燃料電池1に流れる電流密度(発電部の面積1cm当りの電流値(mA/cm))に燃料電池1の出力電圧を乗じたものである。また、発電部の面積とは、アノード触媒層11とカソード触媒層14とが対向している部分の面積である。本実施例では、アノード触媒層11とカソード触媒層14の面積が等しく、かつ完全に対向しているので、発電部の面積はこれらの触媒層の面積に等しい。
 表1に測定結果を示す。なお、ここでは、後述する比較例1における出力密度を100としたときの、相対出力密度が示されている。
 実施例2
実施例2で使用した燃料電池1の構成は、放熱部材70として、厚さが0.05mm、外形が長方形(50mm×40mm)で、表面カバー60と同じ位置に、直径が3mmの円形の穴が均等に48個形成された形状を有するステンレス板(SUS304、20℃における熱伝導率15W/m・K)を使用した以外は、実施例1で使用した燃料電池1の構成と同じとした。
 この場合、放熱部材70のうち、燃料電池セル10に接触している部分の面積は、実施例1の場合と同じく860.9mmである。一方、外気と直接熱交換する放熱部71の表面積は、1017mm((50mm×40mm-44mm×34mm)×2+0.05mm×(50mm+40mm)×2)である。これらの面積から、放熱部材70において、燃料電池セル10に接触している部分の面積に対する、放熱部71の面積の割合である放熱部の面積率は、1.18である。
 また、出力密度の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じである。表1に測定結果を示す。なお、ここでは、後述する比較例1における出力密度を100としたときの、相対出力密度が示されている。
 実施例3
実施例3で使用した燃料電池1では、放熱部材70として、厚さが0.05mm、外形が長方形(44mm×36mm)で、表面カバー60と同じ位置に、直径が3mmの円形の穴が均等に48個形成された形状を有するステンレス板(SUS304、20℃における熱伝導率15W/m・K)を使用し、図4に示すように、燃料電池1の周囲のうちの一部からのみ放熱部材70の放熱部71が突出する構成とした。それ以外の構成等は、実施例1で使用された燃料電池1と同じとした。
 この場合、放熱部材70のうち、燃料電池セル10に接触している部分の面積は、実施例1の場合と同じく860.9mmである。一方、外気と直接熱交換する放熱部71の表面積は、178.4mm((44mm×36mm-44mm×34mm)×2+0.05mm×(44mm+(36mm-34mm)×2)である。これらの面積から、放熱部材70において、燃料電池セル10に接触している部分の面積に対する、放熱部71の面積の割合である放熱部の面積率は、0.21である。
 また、出力密度の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じである。表1に測定結果を示す。なお、ここでは、後述する比較例1における出力密度を100としたときの、相対出力密度が示されている。
 実施例4
実施例4で使用した燃料電池1の構成は、実施例1で使用した放熱部材70の放熱部71の表面を、サンドペーパ(♯100)を用いて表面粗面化加工した以外は、実施例1で使用した燃料電池1の構成と同じとした。
 この場合、放熱部材70のうち、燃料電池セル10に接触している部分の面積は、実施例1の場合と同じく860.9mmである。一方、外気と直接熱交換する放熱部71の表面積は、顕微鏡観察の結果、加工前の2倍程度の656.4mmであった。これらの面積から、放熱部材70において、燃料電池セル10に接触している部分の面積に対する、放熱部71の面積の割合である放熱部の面積率は、0.76である。
 また、出力密度の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じである。表1に測定結果を示す。なお、ここでは、後述する比較例1における出力密度を100としたときの、相対出力密度が示されている。
 実施例5
実施例5で使用した燃料電池1では、放熱部材70として、図5に示した、カソード導電層19の周囲に備えられる構成の放熱部材を使用した。
 放熱部材70として、カソード導電層19の周囲に、厚さが0.01mm、外形が長方形(46mm×36mm)の金箔(20℃における熱伝導率が295W/m・K)を使用した。それ以外の構成等は、実施例1で使用された燃料電池1と同じとした。
 この場合、放熱部材70のうち、燃料電池セル10に接触している部分の面積は、実施例1の場合と同じく860.9mmである。一方、外気と直接熱交換する放熱部71の表面積は、321.6mm((46mm×36mm-44mm×34mm)×2+0.01mm×(46mm+36mm)×2)である。これらの面積から、放熱部材70において、燃料電池セル10に接触している部分の面積に対する、放熱部71の面積の割合である放熱部の面積率は、0.37である。
 また、出力密度の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じである。表1に測定結果を示す。なお、ここでは、後述する比較例1における出力密度を100としたときの、相対出力密度が示されている。
 実施例6
実施例6で使用した燃料電池1は、図6に示した燃料電池1と同一の構成を備えるものであるので、図6を参照して説明する。
 ここでは、放熱部材90として、図7に示すような、厚さが0.01mm、外形が長方形(44mm×34mm)で、表面カバー60と同じ位置に、直径が3mmの円形の穴が均等に48個形成され、一端縁から、幅が5mm、長さが30mmの放熱部91が突出した形状を有する金箔(20℃における熱伝導率が295W/m・K)を使用した。そして、放熱部材90をカソード導電層としても機能させた。それ以外の構成等は、実施例1で使用された燃料電池1と同じとした。
 この場合、放熱部材90のうち、燃料電池セル10に接触している部分の面積は、実施例1の場合と同じく860.9mmである。一方、外気と直接熱交換する放熱部91の表面積は、300.6mm(5mm×30mm×2+0.01mm×30mm×2)である。これらの面積から、放熱部材90において、燃料電池セル10に接触している部分の面積に対する、放熱部91の面積の割合である放熱部の面積率は、0.35である。
 また、出力密度の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じである。表1に測定結果を示す。なお、ここでは、後述する比較例1における出力密度を100としたときの、相対出力密度が示されている。
 実施例7
実施例7で使用した燃料電池1では、放熱部材90として、図8に示すような、実施例6で使用した放熱部材90に、さらに放熱部91に垂直に交わる放熱部93を備えた放熱部材を使用した。図8を参照して説明する。
 ここでは、放熱部材90として、厚さが0.01mm、外形が長方形(44mm×34mm)で、表面カバー60と同じ位置に、直径が3mmの円形の穴が均等に48個形成され、一端縁から、幅が5mm、長さが30mmの放熱部91が突出し、この放熱部91に垂直に交わる、幅が5mm、長さが30mmの放熱部93を備えた形状を有する金箔(20℃における熱伝導率が295W/m・K)を使用した。ここで、スポット溶接により放熱部93を放熱部91に接合した。そして、放熱部材90をカソード導電層としても機能させた。それ以外の構成等は、実施例1で使用された燃料電池1と同じとした。
 この場合、放熱部材90のうち、燃料電池セル10に接触している部分の面積は、実施例1の場合と同じく860.9mmである。一方、外気と直接熱交換する放熱部91、93の表面積は、551.2mm((5mm×30mm×2+0.01mm×30mm×2)×2-5mm×5mm×2)である。これらの面積から、放熱部材90において、燃料電池セル10に接触している部分の面積に対する、放熱部91、93の面積の割合である放熱部の面積率は、0.64である。
 また、出力密度の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じである。表1に測定結果を示す。なお、ここでは、後述する比較例1における出力密度を100としたときの、相対出力密度が示されている。
 比較例1
比較例1で使用した燃料電池1の構成は、放熱部材70を設けない以外は、実施例1で使用した燃料電池1の構成と同じとした。
 この場合、放熱部材を有しないので、カソード(空気極)16からの熱は、保湿層50を介して表面カバー60に伝わり、表面カバー60から外気へ放出される。
 また、出力密度の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じである。表1に測定結果を示す。なお、ここでは、比較例1における出力密度を100として相対出力密度が示されている。
 実施例1~実施例7および比較例1のまとめ
表1に、実施例1~実施例7および比較例1における、放熱部の面積率、放熱部材の熱伝導率および相対出力密度を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示すように、実施例1~実施例7における放熱部材を備えた燃料電池における出力密度は、比較例1における放熱部材を備えない燃料電池における出力密度よりも高いことがわかった。
 実施例8
図9は、実施例8で使用した燃料電池100の構成を示す断面図である。図10は、実施例8で使用した燃料電池100を表面カバー60側から見たときの状態を示す平面図である。なお、前述した燃料電池1の構成と同一の部分には同一の符号を付している。
 実施例8で使用した燃料電池100では、図9および図10に示すように、単位燃料電池セル10aを横一列に配置して燃料電池セル群を構成した。ここでは、4つの単位燃料電池セル10aを備える燃料電池100を用いた。なお、燃料電池100では、カソード導電層を設けずに、放熱部材をカソード導電層としても機能させる構成とした。
 まず、燃料電池セル群の作製方法について説明する。
 アノード用触媒粒子(Pt:Ru=1:1)を担持したカーボンブラックに、プロトン伝導性樹脂としてパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と、分散媒として水およびメトキシプロパノールを添加し、アノード用触媒粒子を担持したカーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをアノードガス拡散層12としての多孔質カーボンペーパ(80mm×10mmの長方形)に塗布することにより、厚さが100μmのアノード触媒層11を得た。
 カソード用触媒粒子(Pt)を担持したカーボンブラックに、プロトン伝導性樹脂としてパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と、分散媒として水およびメトキシプロパノールを添加し、カソード用触媒粒子を担持したカーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをカソードガス拡散層15としての多孔質カーボンペーパに塗布することにより、厚さが100μmのカソード触媒層14を得た。なお、アノードガス拡散層12と、カソードガス拡散層15とは、同形同大であり、これらのガス拡散層に塗布されたアノード触媒層11およびカソード触媒層14も同形同大である。
 上記したように作製したアノード触媒層11とカソード触媒層14との間に、電解質膜17として厚さが30μmで、含水率が10~20重量%のパーフルオロカーボンスルホン酸膜(商品名:nafion膜、デュポン社製)を配置し、上記したアノード触媒層11とカソード触媒層13とを各4枚ずつ、相互に対向させ、かつ隣接するアノード触媒層11どうしの間隔および隣接するカソード触媒層14どうしの間隔を1mmあけて、それぞれが平行となるように位置合わせを行った。この状態でホットプレスを施すことにより、燃料電池セル群を得た。
 各単位燃料電池セル10aの、カソードガス拡散層15の上に、放熱部材70として、厚さが0.01mm、外形が長方形(90mm×10mm、なお両端側に配置される2つの単位燃料電池セル10aおいては90mm×12mm)で、表面カバー60と同じ位置に、一辺の長さが3mmの正方形の穴が均等に30個形成された形状を有する金箔(20℃における熱伝導率が295W/m・K)を積層した。そして、放熱部材70をカソード導電層としても機能させた。また、図10に示すように、放熱部材70の放熱部71は、燃料電池100の周囲の2方向から突出している。
 続いて、アノードガス拡散層12には、燃料分配層30の穴に対応した位置に開口を有する金箔を積層し、アノード導電層18を形成した。なお、このアノード導電層18と放熱部材70は、上記した4対のアノード触媒層11とカソード触媒層14とが電気的に直列に接続されるように、単位燃料電池セル10aの外部で配線を施した。また、電解質膜17とアノード導電層18との間、電解質膜17と放熱部材70との間には、それぞれゴム製で幅2mmのOリング20を挟持してシールを施した。
 また、保湿層50として、厚さが1mm、外形が長方形(84mm×47mm)で、透気度が2秒/100cm(JIS P-8117に規定の測定方法による)で、透湿度が2000g/(m・24h)(JIS L-1099 A-1に規定の測定方法による)のポリエチレン製多孔質フィルムを用いた。なお、外気からの空気は、この保湿層50を透過してカソード(空気極)16に供給される。
 この保湿層50の上に、外形が長方形(84mm×47mm)で、各単位燃料電池1aに対して、一辺の長さが3mmの正方形の空気導入口61が均等に30個(全体で120個)形成された厚さが1mmのステンレス板(SUS304)を配置して表面カバー60とした。
 また、ポンプ80としてしごきポンプを使用し、流路44の一部を一定方向にしごいて、圧力を生じさせて、燃料収容部41に収容された液体燃料Fを燃料供給部43に送液した。ここで、しごきポンプの回転数を、燃料電池100に流れる電流によって制御する制御回路を構成し、燃料電池100で電気化学反応を生じるのに必要な燃料供給量(電流1Aにつき、1分間当りのメタノールの供給量3.3mg)の1.4倍の燃料が常に供給されるように制御した。
 上記した燃料電池100において、放熱部材70のうち、単位燃料電池セル10aに接触している部分の面積は、2120mm(80mm×10mm×4-3mm×3mm×120個)である。一方、外気と直接熱交換する放熱部71の表面積は、529.4mm((10mm+12mm)×3mm×8+((10mm+12mm)×0.01mm×4+3mm×0.01mm×16)である。これらの面積から、放熱部材70において、燃料電池セル10に接触している部分の面積に対する、放熱部71の面積の割合である放熱部の面積率は、0.25である。
 また、出力密度の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じである。表2に測定結果を示す。なお、ここでは、後述する比較例2における出力密度を100としたときの、相対出力密度が示されている。
 実施例9
図11は、実施例9で使用した燃料電池100に備えられる放熱部材90の構成を示す平面図である。
 実施例9で使用した燃料電池100では、実施例8で使用した放熱部材70の代わりに、放熱部材90として、図11に示すような、厚さが0.01mm、外形が長方形(84mm×10mm、なお両端側に配置される2つの単位燃料電池セル10aおいては84mm×12mm)で、表面カバー60と同じ位置に、一辺の長さが3mmの正方形の複数の開口部92が均等に30個形成され、一端縁から、幅が3mm、長さが30mmの放熱部91が突出した形状を有する金箔(20℃における熱伝導率が295W/m・K)を使用した。そして、放熱部材90をカソード導電層としても機能させた。それ以外の構成等は、実施例8で使用された燃料電池100と同じとした。
 上記した燃料電池100において、放熱部材90のうち、単位燃料電池セル10aに接触している部分の面積は、2120mm(80mm×10mm×4-3mm×3mm×120個)である。一方、外気と直接熱交換する放熱部91の表面積は、722.52mm(((3×30×2+(30+3+30)×0.01)×4)である。これらの面積から、放熱部材90において、燃料電池セル10に接触している部分の面積に対する、放熱部91の面積の割合である放熱部の面積率は、0.34である。
 また、出力密度の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じである。表2に測定結果を示す。なお、ここでは、後述する比較例2における出力密度を100としたときの、相対出力密度が示されている。
 比較例2
比較例2で使用した燃料電池100の構成は、実施例8で使用した燃料電池100において、放熱部材70の放熱部71を除去した構成以外は、実施例8で使用した燃料電池100の構成と同じとした。すなわち、比較例2で使用した燃料電池100では、外部と熱交換を行う放熱部71を備えず、放熱部材70を単にカソード導電層として機能させた。
 この場合、放熱部材を有しないので、カソード(空気極)16からの熱は、保湿層50を介して表面カバー60に伝わり、表面カバー60から外気へ放出される。
 また、出力密度の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じである。表2に測定結果を示す。なお、ここでは、比較例2における出力密度を100として相対出力密度が示されている。
 実施例8~実施例9および比較例2のまとめ
表2に、実施例8~実施例9および比較例2における、放熱部の面積率、放熱部材の熱伝導率および相対出力密度を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表2に示すように、実施例8~実施例9における放熱部材を備えた燃料電池における出力密度は、比較例2における放熱部材を備えない燃料電池における出力密度よりも高いことがわかった。
 実施例10
図12は、実施例10で使用した燃料電池200の構成を示す断面図である。図13は、実施例10で使用した燃料電池200を表面カバー60側から見たときの状態を示す平面図である。図14は、各単位燃料電池セル10a上に放熱部材70が積層された状態を示す平面図である。なお、前述した燃料電池1の構成と同一の部分には同一の符号を付している。
 実施例10で使用した燃料電池200では、図12および図13に示すように、単位燃料電池セル10aを田字状に配置して燃料電池セル群を構成した。ここでは、4つの単位燃料電池1aを備える燃料電池200を用いた。なお、燃料電池200では、カソード導電層を設けずに、放熱部材をカソード導電層としても機能させる構成とした。
 まず、燃料電池セル群の作製方法について説明する。
 アノード用触媒粒子(Pt:Ru=1:1)を担持したカーボンブラックに、プロトン伝導性樹脂としてパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と、分散媒として水およびメトキシプロパノールを添加し、アノード用触媒粒子を担持したカーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをアノードガス拡散層12としての多孔質カーボンペーパ(39.5mm×21mmの長方形)に塗布することにより、厚さが100μmのアノード触媒層11を得た。
 カソード用触媒粒子(Pt)を担持したカーボンブラックに、プロトン伝導性樹脂としてパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と、分散媒として水およびメトキシプロパノールを添加し、カソード用触媒粒子を担持したカーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをカソードガス拡散層15としての多孔質カーボンペーパに塗布することにより、厚さが100μmのカソード触媒層14を得た。なお、アノードガス拡散層12と、カソードガス拡散層15とは、同形同大であり、これらのガス拡散層に塗布されたアノード触媒層11およびカソード触媒層14も同形同大である。
 上記したように作製したアノード触媒層11とカソード触媒層14との間に、電解質膜17として厚さが30μmで、含水率が10~20重量%のパーフルオロカーボンスルホン酸膜(商品名:nafion膜、デュポン社製)を配置した。また、上記したアノード触媒層11およびカソード触媒層13は、各4枚ずつ、相互に対向させて田字状に配置され、かつ隣接するアノード触媒層11どうしの間隔および隣接するカソード触媒層14どうしの間隔を1mmあけて、それぞれが平行となるように位置合わせされた。この状態でホットプレスを施すことにより、燃料電池セル群を得た。
 各単位燃料電池セル10aの、カソードガス拡散層15の上に、放熱部材70として、厚さが0.01mm、外形が長方形(43.5mm×25mm)で、表面カバー60と同じ位置に、一辺の長さが3mmの正方形の穴が均等に28個形成された形状を有する金箔(20℃における熱伝導率が295W/m・K)を積層した。ここで、図14に示すように、田字状に配置された各単位燃料電池セル10aのカソードガス拡散層15における、田字状の中央側となる直行する2辺に、放熱部材70の直行する2辺を一致させて積層した。これによって、田字状に配置された各単位燃料電池セル10aの外周部から突出する放熱部材70、すなわち放熱部71を形成すべく領域を大きくとることができる。また、放熱部材70をカソード導電層としても機能させた。
 続いて、アノードガス拡散層12には、燃料分配層30の穴に対応した位置に開口を有する金箔を積層し、アノード導電層18を形成した。なお、このアノード導電層18と放熱部材70は、上記した4対のアノード触媒層11とカソード触媒層13とが電気的に直列に接続されるように、単位燃料電池セル10aの外部で配線を施した。また、電解質膜17とアノード導電層18との間、電解質膜17と放熱部材70との間には、それぞれゴム製で幅2mmのOリング20を挟持してシールを施した。
 また、保湿層50として、厚さが1mm、外形が長方形(84mm×47mm)で、透気度が2秒/100cm(JIS P-8117に規定の測定方法による)で、透湿度が2000g/(m・24h)(JIS L-1099 A-1に規定の測定方法による)のポリエチレン製多孔質フィルムを用いた。なお、外気からの空気は、この保湿層50を透過してカソード(空気極)16に供給される。
 この保湿層50の上に、外形が長方形(84mm×47mm)で、各単位燃料電池1aに対して、一辺の長さが3mmの正方形の空気導入口61が均等に28個(全体で112個)で形成された厚さが1mmのステンレス板(SUS304)を配置して表面カバー60とした。
 また、ポンプ80としてしごきポンプを使用し、流路44の一部を一定方向にしごいて、圧力を生じさせて、燃料収容部41に収容された液体燃料Fを燃料供給部43に送液した。ここで、しごきポンプの回転数を、燃料電池200に流れる電流によって制御する制御回路を構成し、燃料電池200で電気化学反応を生じるのに必要な燃料供給量(電流1Aにつき、1分間当りのメタノールの供給量3.3mg)の1.4倍の燃料が常に供給されるように制御した。
 上記した燃料電池200において、放熱部材70のうち、単位燃料電池セル10aに接触している部分の面積は、2310mm(39.5mm×21mm×4-3mm×3mm×112個)である。一方、外気と直接熱交換する放熱部71の表面積は、1066.9mm(((43.5×25-41.5×23)×2+(2+25+43.5+2)×0.01)×4)である。これらの面積から、放熱部材70において、燃料電池セル10に接触している部分の面積に対する、放熱部71の面積の割合である放熱部の面積率は、0.46である。
 また、出力密度の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じである。表3に測定結果を示す。なお、ここでは、後述する比較例3における出力密度を100としたときの、相対出力密度が示されている。
 比較例3
比較例3で使用した燃料電池200の構成は、実施例8で使用した燃料電池200において、放熱部材70の放熱部71を除去した構成以外は、実施例10で使用した燃料電池200の構成と同じとした。すなわち、比較例2で使用した燃料電池200では、外部と熱交換を行う放熱部71を備えず、放熱部材70を単にカソード導電層として機能させた。
 この場合、放熱部材を有しないので、カソード(空気極)16からの熱は、保湿層50を介して表面カバー60に伝わり、表面カバー60から外気へ放出される。
 また、出力密度の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じである。表3に測定結果を示す。なお、ここでは、比較例3における出力密度を100として相対出力密度が示されている。
 実施例10および比較例3のまとめ
表3に、実施例10および比較例3における、放熱部の面積率、放熱部材の熱伝導率および相対出力密度を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表3に示すように、実施例10における放熱部材を備えた燃料電池における出力密度は、比較例3における放熱部材を備えない燃料電池における出力密度よりも高いことがわかった。
 なお、実施段階では本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に示される複数の構成要素を適宜に組み合わせたり、また実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除する等、種々の変形が可能である。本発明の実施形態は本発明の技術的思想の範囲内で拡張もしくは変更することができ、この拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれるものである。
 本発明の態様に係る燃料電池によれば、カソード(空気極)側に、外部に突出させて設けられた放熱部を有する放熱部材を設けることで、カソード(空気極)で発生した熱を外部に放出することができる。これによって、カソード触媒層における水の蒸気圧の上昇を抑えて適量の水を燃料電池セル内に維持し、カソード(空気極)の温度の過剰な上昇を抑制することができる燃料電池を実現することができる。また、本発明の態様に係る燃料電池は、例えば、液体燃料直接供給型の燃料電池等に有効に利用される。
 1…燃料電池、10…燃料電池セル、11…アノード触媒層、12…アノードガス拡散層、13…アノード(燃料極)、14…カソード触媒層、15…カソードガス拡散層、16…カソード(空気極)、17…電解質膜、18…アノード導電層、19…カソード導電層、20…Oリング、30…燃料分配層、31…開口部、40…燃料供給機構、41…燃料収容部、42…燃料供給部本体、43…燃料供給部、44…流路、50…保湿層、60…表面カバー、61…空気導入口、70…放熱部材、71…放熱部、F…液体燃料。

Claims (7)

  1.  燃料極と、空気極と、前記燃料極と前記空気極とに挟持された電解質膜とを有する膜電極接合体と、
     前記膜電極接合体の前記燃料極側に配置され、前記燃料極に燃料を供給するための燃料供給機構と、
     前記膜電極接合体の前記空気極側に配置され、前記空気極で生成した水を含浸する保湿層と、
     前記膜電極接合体で発生した熱を外部に放出するための、外部に突出させて設けられた放熱部を有する放熱部材と
     を具備することを特徴とする燃料電池。
  2.  請求項1記載の燃料電池において、
     前記放熱部材の少なくとも一部が、前記膜電極接合体を構成する少なくとも前記空気極に接触させて設けられていることを特徴とする燃料電池。
  3.  請求項1記載の燃料電池において、
     前記放熱部材の少なくとも一部が、前記膜電極接合体の前記空気極に積層して設けられた導電層に接触させて設けられていることを特徴とする燃料電池。
  4.  請求項1記載の燃料電池において、
     前記放熱部材の放熱部の一部が、燃料電池の外装から外部に露出されていることを特徴とする燃料電池。
  5.  請求項1記載の燃料電池において、
     前記燃料電池の外装の少なくとも一部が熱伝導性を有する材料で構成され、前記放熱部材の放熱部の一部が、前記熱伝導性を有する外装の一部に接触されていることを特徴とする燃料電池。
  6.  請求項2記載の燃料電池において、
     前記放熱部材において、前記膜電極接合体と接触している部分の面積に対する、外部に突出させて設けられた前記放熱部の面積の割合が0.2以上であることを特徴とする燃料電池。
  7.  請求項3記載の燃料電池において、
     前記放熱部材において、前記空気極に積層して設けられた導電層と接触している部分の面積に対する、外部に突出させて設けられた前記放熱部の面積の割合が0.2以上であることを特徴とする燃料電池。
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