WO2009123174A1 - A2型ボツリヌス神経毒素製剤 - Google Patents

A2型ボツリヌス神経毒素製剤 Download PDF

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Abstract

 A2型ボツリヌス菌由来の150kDaのA型神経毒素(A2 NTX)を有効成分として含有することを特徴とする、A1型ボツリヌス菌由来のボツリヌス毒素(A1型ボツリヌス毒素)に対する中和抗体保有患者用医薬製剤、当該A2 NTXを有効成分として含有することを特徴とする、A1型ボツリヌス毒素に対する中和抗体保有患者用筋緊張亢進疾患治療剤、当該A2 NTXを投与することを特徴とするA1型ボツリヌス毒素に対して中和抗体を有する患者の治療方法、および当該中和抗体保有患者に対するA2 NTXの使用方法を提供する。本発明によれば、A1型ボツリヌス菌由来のボツリヌス毒素を含有する医薬製剤で患者を処置した場合に生じる、A1型ボツリヌス毒素に対する中和抗体に起因する臨床的応答低下の問題を解決することができる。

Description

A2型ボツリヌス神経毒素製剤

 本発明は、A1型ボツリヌス菌由来のボツリヌス毒素(A1型ボツリヌス毒素)を含有する医薬製剤で患者を処置した場合に生じる、A1型ボツリヌス毒素に対する中和抗体に起因する臨床的応答低下を解決するために、乳児ボツリヌス症の原因菌として分離された赤血球凝集素(HA)陰性のA2型ボツリヌス菌株より得られる150kDaのA型神経毒素(A2 NTX)の処置有効量を筋緊張亢進疾患患者に投与する医薬製剤および該医薬製剤を用いたA1型ボツリヌス毒素に対して中和抗体を有する患者の治療方法に関する。

 嫌気性のグラム陽性菌であるクロストリジウム・ボツリナム(Clostridium botulinum)が産生するボツリヌス毒素は地球上で最も致死性の高い神経毒素(NTX)であり、これまでに血清型A、B、C、D、E、FおよびGの7種のボツリヌス菌由来の神経毒素とその特性が明らかにされている。これらはそれぞれ血清型に特異的な中和抗体で識別される。ボツリヌス毒素の血清型の違いにより、それらが影響する動物類、誘発される麻痺の重症度および持続期間等が異なる。ボツリヌス毒素の活性中心蛋白質の分子量は、既知のボツリヌス毒素血清型の7つすべてにおいて約150kDaのNTXである。

 すべてのボツリヌス毒素はボツリヌス菌から産生される場合、関係する無毒蛋白質と結合した複合体の分子形態をとる。A型ボツリヌス毒素は、900kDa(LL毒素)、500kDa(L毒素)、または300kDa(M毒素)の分子形態として、ボツリヌス菌から産生される(図1)。これら、LL毒素、L毒素、M毒素は、ボツリヌス毒素複合体、プロジェニター毒素などと呼ばれている。ボツリヌス毒素は、アルカリ条件下(pH7.2以上)でNTXとNTNHの部分(無毒非HAである蛋白質)が解離するため、この性質を利用することで、150kDaのNTX(神経毒素が活性を有する中心の蛋白質;S毒素とも呼ばれる)のみを単離することができる。

 ボツリヌス毒素は、小腸上部で吸収された場合には、リンパ管内で無毒蛋白質と神経毒素に解離する。解離した神経毒素は、その重鎖C末端側で神経終末の受容体に結合し、受容体を介して取り込まれる。その後、軽鎖のもつ亜鉛メタロエンドペプチダーゼ活性により神経シナプス前膜の蛋白質を特異的に切断し、カルシウム依存性のアセチルコリンの放出を阻害して、シナプスでの神経伝達を遮断する(非特許文献1)。

 ボツリヌス毒素は、ボツリヌス中毒においては全身の神経伝達を遮断してヒトを死に至らしめる毒素ではあるが、逆にその活性を積極的に利用して、有用な神経筋伝達阻害剤として利用されている。特に、異常な筋緊張性亢進を来たす疾患、例えばジストニアの患者の筋肉内に直接投与することによって、局所の筋緊張を緩和する治療薬として用いられている(非特許文献2)。例えば、A型ボツリヌス毒素複合体(Allergan Inc., BOTOX(登録商標))は、眼瞼痙攣、斜視および片側顔面痙攣、頚部ジストニアの治療用、並びに眉間のしわの治療用としてアメリカ食品医薬品局(FDA)によって承認されている。また、B型ボツリヌス毒素(Elan Pharmaceuticals, MYOBLOC(登録商標))も頚部ジストニア治療用としてFDAによって承認されている。非A型ボツリヌス毒素は、A型ボツリヌス毒素と比較して、やや低い効力およびやや短い活性期間を有するといわれている。A型ボツリヌス毒素1回の筋肉内注射から症状の改善までの典型的な期間は平均して約3~4ヶ月である。

 治療用ボツリヌス毒素製剤は、Allergan Inc. (米国)、Ipsen Limited (英国)、Elan Pharmaceuticals(アイルランド)から入手可能である。これら市販されている治療用ボツリヌス製剤は、関係する無毒蛋白質と結合した分子形態を取った神経毒素複合体(LL毒素)のみを精製した製剤である。例えば、現在市販されているA型ボツリヌス毒素製剤、すなわち、BOTOX(登録商標)とIpsen LimitedのDysport(登録商標)は、その毒素複合体の成分として、HA17、HA34、およびHA70のHA蛋白を持つLL毒素である。

 近年では、2005年に無毒蛋白を含まないA型NTX製剤(Merz Pharma, Xeomin(登録商標)、ドイツ)が発売され、また米国でも同様な別製剤の臨床試験も実施されており、次世代製剤の開発も積極的に行われている。

 一方、1990年に乳児ボツリヌス症の患者から単離されたタイプのボツリヌス毒素はA型ではあるものの、HA蛋白を含まないM毒素のみを産生する(HA陰性体)。HA蛋白を含まないボツリヌス毒素を産生するA型ボツリヌス菌は、1986年に日本で最初に乳児ボツリヌス症に関する患者から同定されている(非特許文献3)。この臨床分離株は、Kyoto-F、Chiba-H、Y-8036、7I03-H、7I05-HとKZl828である。他のボツリヌス毒素A~Gと比較した場合、乳児ボツリヌス症原因ボツリヌス菌由来ボツリヌス毒素は、これらの毒素型分子とは異なる特異な神経毒素である。

 遺伝的見地から、乳児ボツリヌス症由来ボツリヌス菌群の遺伝子機構は、他のすべてのボツリヌス毒素の血清型と異なっている。従来のA型ボツリヌス毒素に代表される多くのボツリヌス毒素は、複合体の成分として、Haemagglutinin(HA)タンパク質を持つ神経毒素複合体として見出されている。HA17、HA34、およびHA70などのHAタンパク質をコードする遺伝子は、A、B、C、DおよびG型ボツリヌス菌の神経毒素遺伝子群に含まれているが、乳児ボツリヌス症由来ボツリヌス菌群の遺伝子では完全に欠損している。また、乳児ボツリヌス症由来ボツリヌス菌群の遺伝子は、p47などの調節遺伝子を含んでいる(非特許文献4)。さらに、乳児ボツリヌス症由来ボツリヌス菌の産生するボツリヌス毒素のNTNHタンパク質の配列は、C型菌の無毒非HA蛋白質NTNH遺伝子とA型菌の無毒非HA蛋白質NTNH遺伝子の寄せ集め、すなわちモザイク型であることが示された(非特許文献5および非特許文献6)。

 また、NTX分子自体については、従来のA型ボツリヌス毒素の重鎖は93kDaであるが、乳児ボツリヌス症原因ボツリヌス菌由来のボツリヌス毒素では101kDaであり、分子量が異なる。また、異なるプロテアーゼ反応性を示す(非特許文献7)。これら2つのボツリヌス毒素アイソタイプのアミノ酸配列は、全体では10.1%異なり、重鎖領域で13%、軽鎖領域では4.9%が異なるにすぎない(非特許文献8)。

 市販のA型ボツリヌス毒素製剤の製造に使用されている菌株については、BOTOX(登録商標)およびXeomin(登録商標)はHALL株であり、Dysport(登録商標)はNCTC2916株であることが報告されており(非特許文献9、10)、これらはHA蛋白質を含むA型ボツリヌス毒素、つまりA1型ボツリヌス毒素に分類される。一方で、乳児ボツリヌス症原因ボツリヌス菌由来のボツリヌス毒素は、A2型ボツリヌス毒素に分類される。

 近年、ボツリヌス毒素を繰り返し投与することにより、抗ボツリヌス毒素抗体が産生され、ボツリヌス毒素の有効性が減弱してくるという問題点が指摘されている。例えば、BOTOX(登録商標)における抗体誘導率は3~10%と報告されている(非特許文献11)。この原因の一つとしては、製剤中に含まれるHAに、抗体産生に関するアジュバンド作用があることが指摘されており(非特許文献12)、このアジュバント作用により、NTXに対する中和抗体が生じやすくなっていると考えられる。

 また、高度精製ボツリヌス毒素は、古くはTse CK. et al.らの文献(非特許文献13)に報告があり、さらに、WO1996/11699(特許文献1)で、精製方法の記載例(p6, line 9-p7, line 2)や薬剤組成(p11, Table 2)に関する報告がなされている。
WO1996/11699 Jankovic J. et al., Curr. Opin. Neurol. (7): p.358-366, 1994 梶龍兒ら,「ジストニアとボツリヌス治療」, 診断と治療社, 2005年 Sakaguchi G. et al., Int. J. Food Microbiol. 11:  p.231-242, 1990 Kubota T. et al. ,FEMS Microbiology letters, 158: p.215-221, 1998 Kubota T. et al., Biochem. Biophys. Res. Commun., 224(3): p.843-848, 1996 Sakaguchi G. et al., Int. J. Food Microbiol. 11: p.231-242, 1990 Kozaki S. et al., Microbiol. Immunol. 39(10): p.767-774, 1995 Cordoba J. et al., System. Appl. Microbiol. 18: p.13-22, 1995 梶龍兒ら, 「ジストニアとボツリヌス治療」, 診断と治療社, :23,1996年 Dressler D. et al., Disabil Rehabil. 29(23): p.1761-1768, 2007 Brin MF., Muscle Nerve Suppl., 6:p.146-168, 1997 Arimitsu H. et al., Infect. Immun., 71(3): p.1599-1603, 2003 Tse CK. et al., Eur. J. Biochem., 122(3): p.493-500, 1982

 ボツリヌス毒素は、筋緊張亢進疾患患者の筋肉を弛緩させて治療効果を発揮する薬剤として知られているが、ボツリヌス毒素を繰り返し投与することにより、患者への有効性が減弱してくるという問題点が指摘されており、この現象は毒素に対する抗体産生に依存していると考えられている。この原因の一つとしては、製剤中に含まれる血球凝集素成分(HA)に、抗体産生に関するアジュバンド作用があることが指摘されている。したがって、繰り返し投与による中和抗体に起因する臨床的応答低下を解決することが必要である。

 現在市販されている治療用A型ボツリヌス製剤は、関係する無毒蛋白質と結合した分子形態を取ったLL毒素のみを精製した製剤である。市販のA型ボツリヌス毒素製剤の製造に使用されている菌株については、BOTOX(登録商標)はHALL株であり、Dysport(登録商標)はNCTC2916株であることが報告されており(非特許文献9)、これらはHA蛋白質を含むA型ボツリヌス毒素、つまりA1型ボツリヌス毒素に分類される。

 今回の発明に先立ち、本発明者らはA型ボツリヌス毒素の中でも市販されているA1型ボツリヌス毒素とは異なる亜型のボツリヌス毒素に着目した。これは、1990年に乳児ボツリヌス症の患者から単離されたタイプのA型ボツリヌス毒素であり、HA蛋白を含まないM毒素のみを産生するA2型ボツリヌス毒素に分類される。A1型およびA2型の2つのボツリヌス毒素アイソタイプのアミノ酸配列は、全体では10.1%異なり、重鎖領域で13%、軽鎖領域では4.9%が異なるにすぎない。このように、これら2つのボツリヌス毒素アイソタイプのアミノ酸配列は非常に類似しているため、従来のA1型ボツリヌス毒素を繰り返し投与することにより、中和抗体が生じた患者への有効性が減弱してくるという、治療上の問題点を解決するために、A2型ボツリヌス毒素を使用するという治療法の発想は従来考えられてはこなかった。

 さらに本発明者らは、A2型ボツリヌス毒素を高度に精製することに成功した。これは、1990年に乳児ボツリヌス症の患者から単離されたタイプのA型ボツリヌス毒素であり、HA蛋白を含まないM毒素から無毒成分を除去し、NTX部分を高度に精製したものである。

 今回本発明者らは、従来知られているA1型ボツリヌス毒素をラット皮下に複数回免疫投与し、中和抗体を有し、免疫した毒素に対する有効性を低下させた「ボツリヌス毒素応答低下モデルラット」を作成した。さらに、このモデルラットに高度精製A2型ボツリヌス毒素(A2 NTX)を投与し、その神経筋伝達阻害抑制効果を筋電計を用いた試験系、すなわちラットの腓腹筋の複合筋活動電位(CMAP)を測定するラットCMAP試験を用いて確認した。さらに抗A1型ボツリヌス毒素抗体を含むヒト血清とA2 NTXを反応させた反応液について、ラットCMAP試験により神経筋伝達阻害作用を確認した。これにより、高度精製A2型ボツリヌス毒素を用いた新たな治療方法の可能性を証明した。

 すなわち、本発明は、下記(1)~(6)の発明を含むものである。
(1)A2型ボツリヌス菌由来の150kDaのA型神経毒素(A2 NTX)を有効成分として含有することを特徴とする、A1型ボツリヌス菌由来のボツリヌス毒素(A1型ボツリヌス毒素)に対する中和抗体保有患者用医薬製剤。
(2)A2 NTXを有効成分として含有するすることを特徴とする、A1型ボツリヌス毒素に対する中和抗体保有患者用筋緊張亢進疾患治療剤。
(3)A2 NTXを投与することを特徴とする、A1型ボツリヌス毒素に対して中和抗体を有する患者の治療方法。
(4)A2 NTXを投与することを特徴とする、A1型ボツリヌス毒素に対して中和抗体を有する筋緊張亢進疾患患者の治療方法。
(5)A1型ボツリヌス毒素に対して中和抗体を有する患者に対する、A2 NTXの使用。
(6)A1型ボツリヌス毒素に対して中和抗体を有する筋緊張亢進疾患患者に対する、A2 NTXの使用。

 本発明の乳児ボツリヌス症原因菌より分離されたHA陰性のボツリヌス菌に由来する高度精製ボツリヌス毒素(A2 NTX)は、A1型ボツリヌス毒素に対して中和抗体を有する患者に対し治療効果を持つ。またA2 NTXはHAを含有しないため、抗体産生を誘導しにくい。

 しかも、A2 NTXは、A1型ボツリヌス毒素を含有する医薬製剤で患者を処置した場合に生じる、A1型ボツリヌス毒素に対する中和抗体に起因する臨床的応答低下を解決するための医薬製剤として有用であるため、斜視、眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頚、脳卒中後の麻痺、小児脳性麻痺、痙性発声障害、片頭痛などの頭痛、腰痛などの慢性的な疼痛、肩こり、パーキンソン病や多発性硬化症などの発症時に起こる筋弛緩不全、筋膜痛症候群、咀嚼筋攣縮、慢性裂肛、尿失禁、歯ぎしり、顔面ミオキミア、チック、局所性ジストニー、皺などの筋緊張亢進に起因する疾患の治療剤として特に有用である。

ボツリヌス毒素蛋白複合体の分子形態を表す図。

ボツリヌス毒素応答低下モデルラットを用いた左後肢筋におけるCMAP結果を示す図。横軸は投与毒素(NTX)の種類を、縦軸はCMAP振幅(mV)を示す。

抗A1ボツリヌス毒素抗体保持ヒト血清とA1 NTXおよびA2 NTXの反応を示す図。横軸はA1 NTXおよびA2 NTXと反応させた患者血清番号、縦軸は反応を示した毒素用量(U)を示す。

 本発明の種々の側面を以下詳細に説明する。
 本発明のA2 NTXは、乳児ボツリヌス症の原因菌として分離されたHA陰性のA2型ボツリヌス菌株より得られるM毒素の無毒成分を除去した高度精製A型ボツリヌス毒素、すなわち、NTXを有効成分とする。NTXは、LL毒素やM毒素と比較して、投与後速やかに治療効果を発揮するので、本発明の治療剤はより速効性に優れた治療剤として使用できる。また、少ない拡散性を有しているため、安全域が広く、筋緊張亢進疾患における局所の筋緊張亢進を低下させる治療剤として使用するのに最適である。しかも、A2 NTXは、A1型ボツリヌス菌由来のボツリヌス毒素を含有する医薬製剤で患者を処置した場合に生じる、A1型ボツリヌス毒素に対する中和抗体に起因する臨床的応答低下を解決するための医薬製剤として有用である。

 乳児ボツリヌス症の患者から単離されたタイプのボツリヌス毒素はA型ではあるものの、HA蛋白を含まないM毒素のみを産生する。HA蛋白を含まないボツリヌス毒素を産生するA型ボツリヌス菌は、Kyoto-F、Chiba-H、Y-8036、7I03-H、7I05-HとKZ1828から選択される。

 本発明の治療剤は、好ましくは、乳児ボツリヌス症原因菌に由来する高度精製A型ボツリヌス毒素とボツリヌス毒素安定化物質を含んでなる医薬組成物である。

 ボツリヌス毒素安定化物質は、上記の組成物が保存される条件において、ボツリヌス神経毒素を安定化することができ、かつボツリヌス毒素の筋緊張疾患治療効果を損なわないものであればよい。例えば、ボツリヌス毒素安定化物質の例としては、ヒト血清アルブミンが挙げられる。

 本発明における好ましい医薬組成物は、乳児ボツリヌス症原因菌に由来する高度精製A型ボツリヌス毒素をヒト血清アルブミンと混合する工程により製造することができる。

 高度精製A型ボツリヌス毒素は、イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過、疎水クロマトグラフィー等を適宜組み合わせて精製することができる。具体的にはボツリヌス菌の培養上清についてろ過による除菌を行い、得られるM毒素をUF膜等の方法により濃縮する。M毒素をpH7以上の条件にすることで、神経毒素(NTX)と無毒蛋白質(NTNH)に分離する。その後、例えば陽イオン交換クロマトグラフィーにより粗精製し、毒素活性のある分画を集めて、更にゲルろ過で精製することができる。毒素活性は、例えばマウス腹腔内注射法(マウス腹腔内に投与してLD50から毒素活性を求める方法)により測定し、マウス1LD50を1単位とする。

 また、精製工程の後は、ボツリヌス毒素をヒト血清アルブミンと混合する工程を含む限り、特に限定されず、例えばボツリヌス毒素とボツリヌス毒素安定化物質を溶媒に溶解後、無菌ろ過し、アンプル、バイアル等に充填して本発明の組成物を製造することができる。また、ボツリヌス毒素を予めボツリヌス毒素安定化物質を溶解した溶媒に溶解後、無菌ろ過しアンプル等に充填することもできる。溶媒は、注射用蒸留水、生理食塩水、0.01M~0.1Mのリン酸緩衝液等を用いることができ、必要に応じて、エタノール、グリセリン等を混合することもできる。

 更に、ボツリヌス毒素とボツリヌス毒素安定化物質を溶媒に溶解後、無菌ろ過し、バイアル等に充填後、凍結乾燥して本発明の医薬組成物を製造することもでき、また、ボツリヌス毒素とボツリヌス毒素安定化物質を混合後、バイアル等に無菌充填して本発明の医薬組成物を製造することもできる。

 具体的には、精製したボツリヌス毒素を、ボツリヌス毒素安定化物質、好ましくはヒト血清アルブミン、更に好ましくはヒトでの安全性が確保された治療用ヒト血清アルブミンを、最終濃度が0.1~5mg/ml、好ましくは0.5~2mg/mlになるように加え、冷蔵保存、冷凍保存あるいは凍結乾燥することができる。

 本発明の治療剤には、必要に応じさらに、マンニトール、グルコース、乳糖等の糖類、食塩、リン酸ナトリウム等の塩を添加剤として混合することができる。溶解状態での本発明に係る医薬組成物のpHは、通常3~8であり、好ましくは4~7であり、より好ましくは5~7である。

 本発明の治療剤において、ボツリヌス毒素は、本発明の使用目的において有効な量が含まれていればよい。また、ボツリヌス毒素安定化物質が含まれる場合には、ボツリヌス毒素安定化物質は、ボツリヌス神経毒素を安定化するのに十分な量含まれていればよい。

 本発明の治療剤は、A1型ボツリヌス毒素に対する中和抗体を有する筋緊張亢進疾患患者における局所の筋緊張亢進を低下させる治療剤として使用するのに最適であるが、ここでいう局所の筋緊張亢進を低下させる治療の対象疾患は、斜視、眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頚、脳卒中後の麻痺、小児脳性麻痺、痙性発声障害、片頭痛などの頭痛、腰痛などの慢性的な疼痛、肩こり、パーキンソン病や多発性硬化症などの発症時に起こる筋弛緩不全、筋膜痛症候群、咀嚼筋攣縮、慢性裂肛、尿失禁、歯ぎしり、顔面ミオキミア、チック、局所性ジストニー、皺である。筋膜痛症候群は、急性の筋肉障害や筋肉の反復性の過負荷(使いすぎ)により、筋肉内に硬いしこり状の緊張帯ができ、強い痛みを感じる疾患であり、脳卒中後、あるいは、小児性脳性麻痺、パーキンソン病若しくは多発性硬化症の発症に伴い、手や足の筋緊張が過度に亢進することが知られている。さらに、首および肩の筋肉緊張が異常に亢進することによって慢性的な片頭痛などの頭痛を生じ、また、筋肉疲労や持続的な姿勢の悪さにより筋肉緊張が異常に亢進し、結果的に、腰痛、頚痛あるいは背中痛などの慢性的な疼痛や肩こりが誘発されることも知られている。

 本発明の治療剤により治療される筋緊張亢進疾患は、速やかな筋緊張亢進の抑制を必要とする疾患、すなわち速効型治療剤による治療を必要とする疾患であることが好ましい。このような筋緊張亢進疾患としては、有効用量が決まるまで投与量を調節しながら投与する筋緊張亢進疾患、累積的に効果を積み重ねて治療を行う全身性の筋緊張亢進疾患が挙げられる。全身性の筋緊張亢進疾患の例としては、全身性ジストニア・全身性痙縮、脳卒中後の麻痺、児脳性麻痺、パーキンソン病や多発性硬化症が挙げられる。

 本発明の治療剤は、治療に有効な量投与される。ヒトに投与する場合、その投与形態は好ましくは局所的投与、更に好ましくは筋肉内注射である。また、それらの投与タイミングや投与量も、特に限定されず、症状の程度等により異なる。投与量は症状の程度、年齢、性別、体重、投与部位および形態等に応じて異なるが、例えば成人ならば0.01~2000単位を、好ましくは0.5~600単位を、1回筋肉内注射する。ここで1単位とは、マウスに腹腔内投与した時に半数のマウスが死亡する毒素の量(1LD50)である。患者に対する総用量は、約0.01~2000単位の範囲である。

 注射後、すべての患者において、全身的または局所的副作用は無く、治療対象となる筋肉以外での大きな局所的緊張低下は見られないことと、治療対象筋肉の機能改善が見られることを筋電計などにより確認しながら治療する。

 本発明はまた、乳児ボツリヌス症の原因菌として分離されたHA陰性のA型ボツリヌス菌株に由来する高度精製A型ボツリヌス毒素を有効成分として含有する医薬製剤及び該医薬製剤を筋緊張亢進疾患における局所の筋緊張亢進を低下させる治療剤として使用することを特徴とする治療方法を提供する。高度精製ボツリヌス毒素、筋緊張亢進疾患、投与方法、製造方法等については上記に説明した通りである。

 本発明を下記実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
《実施例1:A2型ボツリヌス菌由来NTXの精製》
 使用するボツリヌス菌としては、乳児ボツリヌス症の患者から分離されたタイプのA型ボツリヌス菌であるChiba-H株を用い、Sakaguchi G., Biochemical aspects of botulism: Purification and oral toxicities of Clostridium botulinum progenitor toxins., 21-34, Lewis GE., 1981, Academic Press, New Yorkに記載された方法に従って、ボツリヌスA型M毒素を精製した。

 また、ボツリヌスM毒素を10mMリン酸緩衝液(pH7.5)に対して透析した後、同緩衝液で平衡化したDEAEセファロースカラムに吸着させ、同緩衝液の0~0.3mol/L NaCl濃度勾配で溶出し、神経毒素(NTX)と無毒蛋白質(NTNH)に分離した。得られた高度精製NTX(A2 NTX)はYM-10メンブラン(アミコン社製)で1mg/mLまで濃縮し、50mMリン酸緩衝液(pH7.5)に対して透析した後、使用時まで-80℃に保存した。これをA2 NTXとした。

《実施例2:A1型ボツリヌス菌由来LL毒素およびNTXの精製》
 使用するボツリヌス菌はHA陽性のA1型ボツリヌス菌である62A株を用い、実施例1同様に、Sakaguchiらの文献に記載された方法に従って、毒素の培養、精製を行い、LL毒素及びM毒素を得た。さらに、M毒素から、NTXを精製し、これをA1 NTXとした。

《実施例3:ボツリヌス毒素応答低下モデルラットの作成》
 62A株由来LL毒素を0.1mol/Lリン酸緩衝液、pH6.4で0.3mg/mLに希釈し、透析装置に入れた。希釈毒素の100倍量のトキソイド化用緩衝液で透析(30℃、7日間)を行った。透析終了後4℃で保存し、マウスに投与して無毒化を確認した。

 ラット(S/D系、6週齢、メス)にトキソイドを2週間間隔で3回、10μg/headで皮下投与した。1回目の投与から6、10週後に採血を行った。A1 NTXによる中和抗体価の上昇を確認し、トキソイドと同一種類のA1 NTXを2×106U/head左後肢腓腹筋に投与し、投与後1日目のCMAP振幅は低下せず、症状も変化しないことを確認した。なお、CMAP測定は、WO2007/125604に記載の方法に従い実施した。免疫10週後におけるラット血清中の中和抗体価を表1に示した。

Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001

《実施例4:ボツリヌス毒素応答低下モデルラットへのNTXの投与》
 62A株由来LL毒素トキソイドを投与したボツリヌス毒素応答低下モデルラットの群内平均中和抗体価がほぼ同じになるように表2のようにラットを2群に分け、各群にA1 NTXおよびA2 NTXを2×106U/head左後肢腓腹筋に投与し、投与後1日目のCMAP振幅を測定した。

Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002

 その結果、A1 NTX投与群ではラット体内の抗体により中和され、CMAP振幅に変化は生じないが、A2 NTX投与群はCMAP振幅を低下させ、毒素による神経筋伝達抑制効果があることが示された(図2)。

《実施例5:抗A1毒素抗体保持ヒト血清とNTXの反応》
 研究用ボツリヌストキソイドを接種した6名のヒトから採血し、血清中のA1型ボツリヌス毒素に対する抗体価を測定した。このトキソイドに含まれるA型トキソイドは97A株由来で62A株同様にA1型に分類される。これらの血清を、ボツリヌス毒素応答低下患者血清中に含まれる抗体価に想定される10mIU/mLに希釈した。試験毒素はA1 NTXならびにA2 NTXをそれぞれ10U/mLに希釈した。希釈血清と各試験毒素を等量混合し室温で1時間反応させた後、反応液をラットの左後肢腓腹筋に0.1mL投与し、投与後1日のCMAP振幅値を測定した。コントロールとして各毒素をラットに0.5U/head投与し、同様に測定した。

 その結果、図3に示すとおり、試験毒素にA1 NTXを使用した群では、残存した毒素量は、0.13~0.21Uとなり、6割以上の毒素が中和された。それに対し、試験毒素にA2 NTXを使用した群では、残存した毒素は、0.26~0.43Uとなり、半分以上の毒素が残存した。A1 NTXを使用した群とA2 NTXを投与した群とをTukeyの多重比較をしたところ、群間に有意差が認められた。

 本発明の乳児ボツリヌス症原因菌より分離されたHA陰性のボツリヌス菌に由来する高度精製ボツリヌス毒素(A2 NTX)は、HAを含有しないため、抗体産生を誘導しにくく、繰り返し投与しても効果の減弱が少ない。さらに、A2 NTXは、A1型ボツリヌス毒素を含有する医薬製剤で患者を処置した場合に生じる、A1型ボツリヌス毒素に対する中和抗体に起因する臨床的応答低下という弊害も惹起しない。それゆえ、A2 NTXを含有する本発明の医薬組成物は、筋緊張亢進に起因する様々な疾患の治療剤として特に有用である。

Claims (6)

  1.  A2型ボツリヌス菌由来の150kDaのA型神経毒素(A2 NTX)を有効成分として含有することを特徴とする、A1型ボツリヌス菌由来のボツリヌス毒素(A1型ボツリヌス毒素)に対する中和抗体保有患者用医薬製剤。
  2.  A2 NTXを有効成分として含有することを特徴とする、A1型ボツリヌス毒素に対する中和抗体保有患者用筋緊張亢進疾患治療剤。
  3.  A2 NTXを投与することを特徴とする、A1型ボツリヌス毒素に対して中和抗体を有する患者の治療方法。
  4.  A2 NTXを投与することを特徴とする、A1型ボツリヌス毒素に対して中和抗体を有する筋緊張亢進疾患患者の治療方法。
  5.  A1型ボツリヌス毒素に対して中和抗体を有する患者に対する、A2 NTXの使用。
  6.  A1型ボツリヌス毒素に対して中和抗体を有する筋緊張亢進疾患患者に対する、A2 NTXの使用。
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