WO2009090793A1 - 凍結保存装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2008年01月18日に日本に出願された特願2008-009393号、及び2008年10月17日に日本に出願された特願2008-268768号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
また、アンプルやアンプル収納具に付着した霜が入出庫の度に凍結保存容器内に霜や氷粒として蓄積されるため、これらを取り除く場合は、定期的に凍結保存容器内のアンプルなど保存試料を移設した後、該容器内の液体窒素を除去し、容器内を乾燥させる、所謂メンテナンスを行う必要があった。
本発明の第1の態様は、低温液化ガスを貯える容器本体と、この容器本体の口部を閉じるとともに複数の挿入孔が上下方向(vertical direction)に貫通して形成されたキャップと、このキャップの挿入孔に挿通可能に収容されたアンプル収納具を備え、前記アンプル収納具が、支持柱とこの支持柱の上下方向に並んで取り付けられた複数のアンプル収納部とから構成されている凍結保存容器である。
言い換えると、本発明の第1の態様は、低温液化ガスを貯える容器本体と、この容器本体の口部を閉じるとともに複数の挿入孔が上下方向に貫通して形成されたキャップと、このキャップの挿入孔に挿入された鞘管と、この鞘管に挿通可能に収容されたアンプル収納具を備え、前記鞘管には、複数のガス透過孔が形成されており、前記アンプル収納具が、支持柱とこの支持柱の上下方向に並んで取り付けられた複数のアンプル収納部とから構成されていることが好ましい。
また、本発明の第2の態様においては、前記アンプルにはバーコードが付され、このバーコードの識別管理情報に基づいて、前記自動ハンドリングロボットが取り出したアンプル収納具のアンプルを識別することが好ましい。
(グローブボックス)
図1は、本発明のグローブボックス1の一例を示す概略構成図である。この例のグローブボックス1は、その外形寸法がおよそ、高さ2000mm、幅1000mm、奥行1000mmの直方体状のボックスである。
このアンプル出入箱32は、凍結保存容器2から取り出したアンプルまたは凍結保存容器2に収容するアンプルを一時的に収容するためのもので、このアンプル出入箱32は、前記仕切り板1cに形成された開口1dと連通されている(図2参照)。
このアンプル出入箱32は、通常の蓋32a付きの引き出しであって、この蓋32aには、アンプル25を落とし込むための開口32bが形成されている。この開口32bは、アンプル出入箱32を押し込んだ際に、仕切り板1cに形成されている開口1dと連通するようになっている。
開口部4…は、操作者が立位の作業状態で、グローブ6…を装着して入出庫作業が円滑にできるように、床から1300~1400mmの位置に設置されている。なお、図1では、一方の側板の面に形成された開口部4にのみグローブ6を取り付けた状態を描いている。
乾燥ガス供給管28の一端は、作業空間部1b内に開口しており、その他端は、流量調整弁29、気化器30を介して後述する液化ガス供給管31に接続されている。
液化ガス供給管31から分流した低温液化ガスは、気化器30で気化して乾燥ガスとなり、流量調整弁29にて流量制御されて作業空間部1bに導入される。
凍結保存容器2は、図4に示すように、容器本体8とキャップ9とアンプル収納具10…と鞘管11…とから概略構成されている。凍結保存容器2は、ステンレス鋼などからなる内槽12と外槽13から形成される二重構造であり、内槽12と外槽13との間の空隙が真空である真空二重断熱容器である。
鞘管11…の上部の前記キャップ9に接する部分は、樹脂パイプから構成され、これより下側の部分はステンレス鋼、アルミニウム合金などから構成されている。
鞘管11の頂部には、この鞘管11をキャップ9に固定するための固定爪(図示略)が一体に取り付けられており、キャップ9の挿入孔18の上縁部(上板15)に形成された係合凹部(図示略)に前記固定爪を係合することで、鞘管11がキャップ9に固定され、アンプル収容具10の引き上げに伴って鞘管11が同時に引き上げられないようになっている。
前記鞘管11…内には、アンプル収納具10…が上下方向に移動可能に挿通されている。このアンプル収納具10は、図7に示すように、ステンレス鋼、アルミニウム合金などからなる支持柱20と、この支持柱20の上部に設けられた丸棒状の断熱部21と、この断熱部21の上部に取り付けられた取っ手部22と、支持柱20の上下方向に間隔を配して複数個、例えば8個並んで設けられたアンプル収納部23…とから構成されている。
前記断熱部21は、その外径が前記鞘管11の内径とほぼ同径とされており、その上下方向の長さは前記キャップ9の上下方向の厚さとほぼ同じとなっている。
図7に示すように、前記支持柱20は前記断熱部の中心軸上には位置しておらず、支持柱20が断熱部21の側部に連設された状態となっている。
これにより、多数のアンプル25…を凍結状態で保存し、凍結保存することができる。
なお、凍結保存容器2に収容するアンプル25は、予備凍結した状態のアンプルが一般的であるが、その他の状態のアンプルであってもよい。
次に、このような構造のグローブボックス1の使用方法について説明する。
はじめに、容器本体8の内槽12内に液化窒素などの低温液化ガスを目皿14付近まで満たしておく。
次に、凍結保存容器2の開口部をキャップ9で閉じ、キャップ9のすべての挿入孔18…に鞘管11…を挿入する。
これにより、作業空間部1b内は乾燥ガスで常時充満された状態となる。
また、凍結保存容器2の外部から目的とするアンプル25が納められているアンプル収納具10を知ることができる。
また、アンプル収納具10の空いたアンプル収容部23に新たに別のアンプル25を収納する場合でも同様である。
また、アンプル収納具10の引き上げ、挿入に際して、キャップ9を凍結保存容器2から取り外す必要がないので、低温液化ガスの消費量を低減できる。
さらに、目皿14が取り付けられていない凍結保存容器2であってもなんら支障がないことは言うまでもない。
(自動ハンドリングロボットが装備されたグローブボックスの一実施形態)
前記アンプルの入出庫作業は、グローブ6を使用したマニュアル操作以外に自動ハンドリングロボットを用いた半自動操作によっても行うことができる。
図8ないし図10は、自動ハンドリングロボットを備えたクローブボックスの一例を示すものである。ここでの自動ハンドリングロボット(以下、ロボットと言う。)は、作業空間部1bの上部空間に設けられている。
X軸レール51、51には、それぞれこのX軸レール51を往復移動する一対のX軸架台52、52が装着されている。このX軸架台52は、中空の円筒状の部材であって、その内部の中空部に前記X軸レール51が挿通されて摺動し、X軸方向に往復移動するように構成されている。
摺動体55は、中空円筒体からなり、その内部の中空部に前記Y軸レール53が挿通されて摺動し、Y軸方向に往復移動するように構成されており、これによりY軸架台54もY軸方向に往復移動することになる。
この把持ヘッド58の下面には、図10に示すように、前記アンプル収納具10の取っ手部22を把持する一対の把持片59、59が設けられている。
この一対の把持片59、59は、互いに接近もしくは離間するようになっており、これにより前記取っ手部22を把持もしくは開放できるようになっている。
この例では、前記取っ手部22の形状を角柱状とすることが好ましく、これにより把持片59、59で取っ手部22を把持した際に、アンプル収納具10のアンプル収容部23の向きが定まり、その向きを操作者側とすることができる。また、バーコードの読み取り、アンプルの取り出し、収容操作が容易となる。
このような把持ヘッド58の動作は、グローブボックス1外に設置されている制御装置60によって制御されるようになっている。
初めに、収納部1a内での凍結保存容器2の位置が、凍結保存容器2の出し入れによって僅かにずれることがあるので、その都度把持ヘッド58の基準点(原点)を定める必要がある。
また、XY軸方向については、予めキャップ9の上面に任意の基準点(2点)を設け、各アンプル収納具10の位置と基準点の位置は予めそれらの位置関係を制御装置60に記憶させておき、凍結保存容器2がずれた場合は、微調整の駆動によりロボット(レーザ光により視認可能)を基準点に戻し、再記憶させる設定方法もあるが、これらに限定されるものではない。
なお、Z軸については、取っ手部22の首下部を長めに取ることにより多少のずれに対しては対応可能であるが、凍結保存容器2の高さを容器2の足元に取り付けたレベルアジャスターにより調整し、把持片59、59の開閉位置と取っ手部22の位置を合わせることができる。
ついで、入力装置61の「取出投入完了ボタン」を押すと、把持ヘッド58は、そのアンプル収納具10を前記凍結保存容器2内に押し込み、把持片59、59を開放してから、待機位置に戻る。
この状態で、操作者が人手によりアンプルを空のアンプル収容部23に収容する。
ついで、入力装置61の「取出投入完了ボタン」を押すと、把持ヘッド58は、そのアンプル収納具10を前記凍結保存容器内に押し込み、把持片59、59を開放してから、待機位置に戻る。
凍結保存容器2には、300~500本程度のアンプル収納具10が挿入されているので、目視確認作業に手間取り、誤認する可能性があるが、このロボットを用いることでそのような不都合を解消できる。
図11ないし図13は、ロボットが装備されたグローブボックスの他の実施形態を示すものである。
この実施形態では、入出庫作業空間部1b内の仕切り板1c付近にパスボックス71が設けられている。このパスボックス71は、ガラス、アクリル樹脂、カーボネイト樹脂などの透明材料からなる略直方体状の内部が空洞の箱体である。
操作口72は、常時気密になっている必要があり、通常は図12に示すように、透明の板材からなる外扉73により閉じられ、必要時にはこの外扉73が上方または側方に移動して内扉74が表れるように構成されている。
この上部収容パイプ76には、図12に示すように、取出窓77が形成されている。この取出窓77は、アンプル収納具10を上部収容パイプ76に挿入したときに、アンプル収納具10から目的のアンプル25を操作者が手でつかんで取り出すためのもので、アンプル25の大きさよりも少し大きめの開口部である。
パスボックス71内には、その両側方にそれぞれ1基ずつの固定式のバーコードリーダー79、79が設けられている。このバーコードリーダー79は、アンプル25に付されたバーコードラベルのバーコードを読み取り、アンプル25の識別管理を行うためのもので、バーコードリーダー79、79からのバーコード情報は前記制御装置60に入力されるようになっている。
なお、バーコードリーダー79は、2基に限らず、1基であってもよい。
下部収容パイプ80は、凍結保存容器2のキャップ9を貫通して設けられ、内槽12内にまで届くようになっている。
脚部81は、上記の例に限らず、把持ヘッド58に直接取り付けてもよい。この場合、脚部81の形状を伸縮可能な形状にする。これにより、把持ヘッド58がアンプル収納具10を引き抜くためにキャップ9上に接近した場合には、脚部81がキャップ9上で縮むとともにクランプ82が開くこととなり、把持ヘッド58の把持片59、59の動作が妨害されない。
また、クランプ82は、Z軸レール57に直接取り付けてもよい。この場合、クランプ82はZ軸レール57に沿って上下動可能とする。これにより、把持ヘッド58がアンプル収納具10を引き抜くためにキャップ9上に接近した場合には、クランプ82がZ軸レール57の下端まで下がるとともに開くこととなり、把持ヘッド58の把持片59、59の動作が妨害されない。
すなわち、前記入力装置61にアンプルの識別管理番号を入力すると、把持ヘッド58が目的のアンプル収納具10を引き抜き、その下部をクランプ82で保持し、この状態のアンプル収納具10を前記上部収容パイプ76の直上にまで移動させ、さらにアンプル収納具10を上部収容パイプ76あるいは上部収容パイプ76と下部収容パイプ80とに挿入し、目的のアンプル25が前記取出窓77の位置に来た時に停止するようにする一連の動作を実行するものである。
前記入力装置61に取り出すべきアンプルの識別管理番号を入力すると、制御装置60が前記プログラムを実行し、ロボットの把持ヘッド58が目的のアンプル収納具10を凍結保存容器から引き抜き、クランプ82でアンプル収納具10の下部を保持し、この状態でアンプル収納具10をパスボックス71の上部収容パイプ76の直上の位置まで移動させる。
この時、2個のバーコードリーダー79、79が取出窓77に露出しているアンプルのバーコードを読み取り、その識別管理番号を制御装置60に送る。
操作者は、この表示を確認した後、パスボックス71の外扉73を開き、内扉74から操作口72を経て手を内部に差し込み、アンプルを取り出す。
なお、アンプル収納具10を凍結保存容器2の元の位置に挿入、あるいは前記上部収容パイプ76に挿入する際、アンプル収納具10の断熱部21の下部とガイドパイプ24の下部の形状をそれぞれの胴部より細くなるようにテーパ状とすること(図示略)によって、よりスムースに挿入することができる。
この状態で、操作者が人手によりパスボックス71の操作口72を介してアンプルを空のアンプル収容部23に収容する。
また、アンプルの入出庫作業のかなりの部分、特にアンプルの特定のための作業が自動的に行われ、操作者の負担が大幅に軽減される。
図14は、前記実施形態の変形例の要部を示すものである。
この変形例では、パスボックス71には上部収容パイプ76がなく、これにかわってパスボックス71の背面に縦溝部83が設けられている。この縦溝部83は、断面形状が半円状のもので、パスボックス71の背面に上下方向に沿う形で形成されているものであって、その中間部には、これを切り欠いて取出窓77が形成されている。この取出窓77は、先の例のものと同様にアンプルを取り出すためのものである。
Claims (13)
- 低温液化ガスを貯える容器本体と、この容器本体の口部を閉じるとともに複数の挿入孔が上下方向に貫通して形成されたキャップと、このキャップの挿入孔に挿通可能に収容されたアンプル収納具を備え、
前記アンプル収納具が、支持柱とこの支持柱の上下方向に並んで取り付けられた複数のアンプル収納部とから構成されている凍結保存容器。 - 前記キャップの挿入孔に挿入された鞘管をさらに備え、
前記アンプル収納具が前記鞘管に挿通可能に収容されており、
前記鞘管には、複数のガス透過孔が形成されている請求項1に記載の凍結保存容器。 - 請求項1に記載の凍結保存容器を収納した収納部と、
前記収納部の上部に連通して設けられた入出庫作業空間部とから構成され、
前記入出庫作業空間部が外部から透視可能となっているとともに、前記入出庫作業空間部が乾燥ガスで充満され陽圧とされており、
前記入出庫作業空間部の内部では、前記収納部に収容された凍結保存容器のアンプル収納具の入出庫作業が行われるグローブボックス。 - 前記入出庫作業空間部の壁面に逆流防止機構またはフィルタが取り付けられたガス排出口が設けられ、
前記収納部の壁面にアンプル出入箱が設けられている請求項3に記載のグローブボックス。 - 前記入出庫作業空間部内の露点を計測する露点計が設けられ、
この露点計の指示値が所定値以上となった場合に、該入出庫空間部内に、該空間部の露点を下げる乾燥ガスを供給する乾燥ガス供給部が設けられている請求項3に記載のグローブボックス。 - 前記入出庫作業空間部の天井部分に、特定のアンプル収納具を前記凍結保存容器から引き上げ、ついで押し込む自動ハンドリングロボットが設けられている請求項3に記載のグローブボックス。
- 前記自動ハンドリングロボットは、特定のアンプル収納具の位置およびこのアンプル収納具に収納されているアンプルの位置の指示に基づき、三軸制御により動作するものである請求項6に記載のグローブボックス。
- 前記自動ハンドリングロボットは、把持ヘッドを備え、この把持ヘッドが三軸方向に走行して特定のアンプル収納具の位置に移動し、このアンプル収納具を特定のアンプルが前記凍結保存容器から露出するまで引き上げ、ついで押し込むものである請求項7に記載のグローブボックス。
- 前記入出庫作業空間部にパスボックスが設けられ、
このパスボックスは外部に開口する気密な操作口を有し、かつ前記自動ハンドリングロボットによって前記凍結保存容器から引き上げられたアンプル収納具が挿入される上部収容パイプを有し、
この上部収容パイプには、挿入されたアンプル収納具からアンプルを取り出すための取出窓が形成されている請求項6に記載のグローブボックス。 - 前記入出庫作業空間部にパスボックスが設けられ、
このパスボックスは外部に開口する気密な操作口を有し、かつその背面には前記自動ハンドリングロボットによって前記凍結保存容器から引き上げられたアンプル収納具が添わされる縦溝部が形成され、
この縦溝部には、挿入されたアンプル収納具からアンプルを取り出すための取出窓が形成されている請求項6に記載のグローブボックス。 - 前記パスボックスは、透明材料によって作られ、その内部が乾燥ガスで充満されている請求項9または10に記載のグローブボックス。
- 前記アンプルにはバーコードが付され、このバーコードの識別管理情報に基づいて、前記自動ハンドリングロボットが取り出したアンプル収納具のアンプルを識別する請求項9または10に記載のグローブボックス。
- 前記凍結保存容器へ液化ガスを供給するための管路が設けられており、
この管路は前記収納部および凍結保存容器を貫通して、その一端が凍結保存容器の底部にまで延び、他端が液化ガス供給手段に接続されている請求項3に記載のグローブボックス。
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WWE | Wipo information: entry into national phase |
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122 | Ep: pct application non-entry in european phase |
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