WO2007004326A1

WO2007004326A1 - 袖付ベスト

Info

Publication number: WO2007004326A1
Application number: PCT/JP2006/300023
Authority: WO
Inventors: Tomoyuki Hirabayashi
Original assignee: Tomoyuki Hirabayashi
Priority date: 2005-06-30
Filing date: 2006-01-05
Publication date: 2007-01-11

Abstract

　袖付ベスト１は、着用者２の胴２ａに着用される胴着部３と、着用者２の上腕２ｂに着用される袖部４と、胴着部３の裏側で袖部４の揺り動かしが自在となるように胴着部３と袖部４とを接続する第１可動部１３と、胴着部３の裏側の一部と袖部４の表側の一部とが重なることで構成され、この重なり合う面積が自在に変動する第１重なり部５と、第１重なり部５において胴着部３の裏側と袖部４の表側とを互いに滑らせる第１滑り手段とを有している。袖部４は、第１重なり部５の重なり合う面積が自在に変動する際の外力で撓っても、この外力を取り去れば自ら元の形状に回復する弾性力を有する。

Description

明細書

袖付べスト

技術分野

[0001] 本発明は、袖部を有する袖付べストに関する。

背景技術

[0002] 夜間になると、道路で交通整理、工事もしくは清掃等をする者、または、交通事故の処理もしくは交通違反の取り締まり等を行う警察官などは、自己の存在を通行者または運転者などに視認させるために、光を反射させる光反射べストを着用する（たとえば、特許文献 1参照)。

[0003] 特許文献 1：特開平 9 268406号公報（要約等）

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 特許文献 1記載の光反射べストでは、着用者の前方および後方の光反射部は視認しゃすいものの、着用者の側方の光反射部は、腰の周囲のみに存在するため視認しにくい。さらに、着用者が腕を下ろした状態では、着用者の腕と着用者の腰の周囲に設けられた光反射部とが重なってしまうため、着用者の側方の光反射部が視認できない場合がある。

[0005] 光反射べストの着用者の側方からの視認性を向上させるために、光反射部を有する袖部を光反射べストに付加することも考えられる。しかし、単に、光反射べストに光反射部を有する袖部を付加しただけでは、着用者が動作しにくくなつてしまう。

[0006] また、光反射べストでなくても、ベストの機能性やファッション性を追求するため、布のようには柔軟性を持つことができなヽ袖部をべストに付加した、場合がある。しかし、この場合においても、単に、布のようには柔軟性を持つことができない袖部をべストに付加しただけでは、着用者が動作しにくくなつてしまう。

[0007] そこで、本発明の課題は、布のようには柔軟性を持つことができない袖部を付加しても、着用者が腕をスムーズに動かすことができ、非常に動作しやすい袖付べストを提供することにある。課題を解決するための手段

[0008] 上記の課題を解決するため、本発明の袖付べストは、着用者の胴に着用される胴着部と、着用者の上腕に着用される袖部と、胴着部の裏側で袖部の揺り動力しが自在となるように胴着部と袖部とを接続する第 1可動部と、胴着部の裏側の一部と袖部の表側の一部とが重なることで構成され、この重なり合う面積が自在に変動する第 1 重なり部と、第 1重なり部において胴着部の裏側と袖部の表側とを互いに滑らせる第 1滑り手段とを有し、袖部は、第 1重なり部の重なり合う面積が自在に変動する際の外力で橈っても、この外力を取り去れば自ら元の形状に回復する弾性力を有することを特徴とする。

[0009] 本発明の袖付べストは、胴着部の裏側で袖部の揺り動力しが自在となるように胴着部と袖部とを接続する第 1可動部を有している。そのため、第 1可動部を介して胴着部に取り付けられた袖部は、胴着部の裏側で揺り動力しが自在となる。また、本発明の袖付べストは、胴着部の裏側の一部と袖部の表側の一部とが重なることで構成され、この重なり合う面積が自在に変動する第 1重なり部において胴着部の裏側と袖部の表側とを互いに滑らせる第 1滑り手段を有し、袖部は、第 1重なり部の重なり合う面積が自在に変動する際の外力で橈っても、この外力を取り去れば自ら元の形状に回復する弾性力を有している。そのため、胴着部の裏側で袖部が重なり合う面積を自在に変動させながら揺り動く際には、第 1滑り手段によって、袖部が滑らかに滑って揺り動く。

[0010] すなわち、第 1重なり部における胴着部の裏側と袖部の表側との間に、胴着部の裏側と袖部の表側とを互いに滑らせるのを阻止しょうとする摩擦抵抗が働いて、第 1重なり部の重なり合う面積が自在に変動する際の外力で袖部が橈っても、袖部は、この外力を取り去れば自ら元の形状に回復する弾性力を有している。袖部が、この外力によって大きく変形してしまうことがないために、袖部は、第 1滑り手段によって、胴着部の裏側で滑らかに滑って揺り動く。すなわち、第 1重なり部の重なり合う面積が自在に変動する際の外力で一旦変形すると、この外力を取り去っても自ら元の形状に回復できな、布のようには柔軟性を持つことができな、袖部が、弾性力を有しな、場合には、第 1重なり部における胴着部の裏側と袖部の表側との間に摩擦抵抗が働くと、袖部が大きく変形してしまい、胴着部の裏側で袖部が重なり合う面積を自在に変動させながら揺り動けなくなる。そのため、着用者は腕をスムーズに動かすことができない力本発明では、袖部は、所定の弾性力を有しているため、橈っても、大きく変形してしまうことがなぐ第 1滑り手段によって、胴着部の裏側で滑らかに滑って揺り動く。したがって、布のようには柔軟性を持つことができなヽ袖部をべストに付加した場合であっても、着用者は腕をスムーズに動かすことができ、非常に動作がしゃすくなる。

[0011] また、上記の課題を解決するため、本発明の袖付べストは、着用者の胴に着用される胴着部と、着用者の上腕に着用される袖部と、胴着部の裏側で袖部の揺り動かしが自在となるように胴着部と袖部とを接続する第 1可動部と、胴着部の裏側の一部と袖部の表側の一部とが重なることで構成され、この重なり合う面積が自在に変動する第 1重なり部と、第 1重なり部において胴着部の裏側と袖部の表側とを互いに滑らせる第 1滑り手段とを有し、袖部は、第 1重なり部の重なり合う面積が自在に変動する際の外力で橈りができる剛性を有することを特徴とする。

[0012] 本発明の袖付べストは、胴着部の裏側で袖部の揺り動力しが自在となるように胴着部と袖部とを接続する第 1可動部を有している。そのため、第 1可動部を介して胴着部に取り付けられた袖部は、胴着部の裏側で揺り動力しが自在となる。また、本発明の袖付べストは、胴着部の裏側の一部と袖部の表側の一部とが重なることで構成され、この重なり合う面積が自在に変動する第 1重なり部において胴着部の裏側と袖部の表側とを互いに滑らせる第 1滑り手段を有し、袖部は、第 1重なり部の重なり合う面積が自在に変動する際の外力で橈りができる剛性を有している。そのため、胴着部の裏側で袖部が重なり合う面積を自在に変動させながら揺り動く際には、第 1滑り手段によって、袖部が滑らかに滑って揺り動く。

[0013] すなわち、第 1重なり部における胴着部の裏側と袖部の表側との間に、胴着部の裏側と袖部の表側とを互いに滑らせるのを阻止しょうとする摩擦抵抗が働、ても、袖部は、第 1重なり部の重なり合う面積が自在に変動する際の外力で橈りができる剛性を有しているため、袖部は、第 1滑り手段によって、胴着部の裏側で滑らかに滑って揺り動く。換言すると、布のようには柔軟性を持つことのできない袖部が剛性を有しない場合には、第 1重なり部における胴着部の裏側と袖部の表側との間に摩擦抵抗が働くと、袖部が大きく変形してしまい、胴着部の裏側で袖部が重なり合う面積を自在に変動させながら揺り動けなくなる。そのため、着用者は腕をスムーズに動かすことができないが、本発明では、袖部は、所定の剛性を有しているため、橈りができても、大きぐ変動してしまうことがなぐ第 1滑り手段によって、胴着部の裏側で滑らかに滑って揺り動く。したがって、布のようには柔軟性を持つことのできない袖部をべストに付加した場合であっても、着用者は腕をスムーズに動かすことができ、非常に動作がしゃすくなる。

[0014] 本発明において、袖部は、第 1可動部と第 1重なり部と第 1滑り手段との構成によつて、胴着部に対する着用者の上腕の動きに付随してあらゆる方向へ自在に滑って揺り動くことができる。そのため、着用者は腕をあらゆる方向へスムーズに動かすことができ、非常に動作しやすくなる。

[0015] 本発明において、袖部は、胴着部に対して着脱可能に構成されていることが好ましい。このように構成すると、胴着部あるいは袖部のいずれか一方が破損した場合であつても、その破損した一方のみを取り替えることで、袖付べストを使用し続けることができる。また、模様等の多様な装飾が施されたり、写真等が印刷された袖部を複数準備すれば、袖部を取り替えることで、 1つの胴着部で様々なファッションを楽しむことができる。

[0016] 本発明において、第 1可動部は、胴着部に対する袖部の可動範囲を調節可能な可動範囲調節機能を有する構成を採用することができる。このように構成すると、袖付ベストの用途に合わせて胴着部に対する袖部の可動範囲を調節することができる。また、着用者の腕の長さや体格等に応じた可動範囲の設定や、着用者の好みに応じた可動範囲の設定が可能となり、着用者の着心地を向上させることができる。

[0017] 本発明において、第 1可動部は、胴着部の裏側に取り付けられ、第 1滑り手段は、胴着部の裏側と袖部の表側とに形成された滑り部を有する構成を採用することができる。このように構成すると、簡易な構成によって、着用者が上腕を動力したとき、袖部が滑らかに滑って揺り動くようになる。

[0018] 本発明において、袖付べストは、袖部に設けられ、着用者の上腕を囲む腕囲部を有する構成を採用することができる。このように構成すると、腕囲部によって、着用者の上腕に袖部をフィットさせることができるため、着用者の着心地を向上させることができる。

[0019] 本発明において、袖付べストは、袖部の表側で腕囲部の揺り動力しが自在となるように袖部と腕囲部とを接続する第 2可動部と、袖部の表側の一部と腕囲部の裏側の一部とが重なることで構成され、この重なり合う面積が自在に変動する第 2重なり部と、第 2重なり部において袖部の表側と腕囲部の裏側とを互いに滑らせる第 2滑り手段とを有する構成を採用することができる。このように構成すると、第 2可動部を介して袖部に取り付けられた腕囲部は、袖部の表側で揺り動力しが自在となる。また、袖部の表側で腕囲部が重なり合う面積を自在に変動させながら揺り動く際には、第 2滑り手段によって、腕囲部が滑らかに滑って揺り動く。したがって、袖付べストが腕囲部を有する場合であっても、着用者は腕をスムーズに動かすことができ、非常に動作がしゃすくなる。

[0020] 本発明において、腕囲部は、袖部に対して着脱可能に構成されていることが好ましい。このように構成すると、袖部あるいは腕囲部のいずれか一方が破損した場合であつても、その破損した一方のみを取り替えることで、袖付べストを使用し続けることが可能になる。また、模様等の多様な装飾が施されたり、写真等の印刷された腕囲部を複数準備すれば、袖部と腕囲部との組合せで様々なファッションを楽しむことができる。

[0021] 本発明において、第 2可動部は、袖部に対する腕囲部の可動範囲を調節可能な可動範囲調節機能を有する構成を採用することができる。このように構成すると、袖付ベストの用途に合わせて袖部に対する腕囲部の可動範囲を調節することができる。また、着用者の腕の長さや体格等に応じた可動範囲の設定や、着用者の好みに応じた可動範囲の設定が可能となり、着用者の着心地を向上させることができる。

[0022] 本発明において、第 2可動部は、腕囲部の裏側に取り付けられ、第 2滑り手段は、腕囲部の裏側と袖部の表側とに形成された滑り部を有する構成を採用することができる。このように構成すると、腕囲部を有する場合であっても、簡易な構成によって、袖部に対して腕囲部が滑らかに滑って揺り動くようになる。

[0023] 本発明において、胴着部は、前方胴着部と後方胴着部とを有し、着用者の少なくとも一方の脇に位置するとともに、前方胴着部と後方胴着部との間で表側面が露出するように設けられた傾斜脇覆部を有し、傾斜脇覆部の表側面の露出面積は変更可能とされ、傾斜脇覆部の表側面の露出面積の変更と、前方胴着部と後方胴着部との重なり部である第 3重なり部の面積が変更されるのとに伴って、胴着部のサイズが変更される構成を採用することができる。このように構成すると、着用者の体の大きさや着用季節に応じた袖付べストのサイズ調整を簡易に行うことができる。

[0024] 本発明において、胴着部は、前方胴着部と後方胴着部とを有し、着用者の少なくとも一方の脇に位置するとともに、前方胴着部と後方胴着部との間で表側面が露出するように設けられた傾斜脇覆部を有し、胴着部の下端は、着用者の脇に位置するとともに、傾斜脇覆部の表側面の露出面積は変更可能とされ、傾斜脇覆部の表側面の露出面積の変更に伴って、胴着部のサイズが変更される構成を採用することができる。このように構成すると、傾斜脇覆部の表側面の露出面積を変更するという簡易な構成で、着用者の体の大きさや着用季節に応じた袖付べストのサイズ調整を行うことができる。また、胴着部の下端が着用者の脇に位置するため、たとえば、袖付べストの着用者が警察官であれば、拳銃や警棒をベルトから容易に抜き取ったり、ベルトに容易に差し込むことができ、電気工事業者であれば、スパナ等の工具をベルトから容易に抜き取ったり、ベルトに容易に差し込むことができる。

[0025] 本発明において、袖付べストは、光を反射する第 1光反射部を胴着部に有するとともに、光を反射する第 2光反射部を袖部に有する構成を採用することができる。このように構成すると、袖付べストを光反射べストとして利用することができる。また、胴着部に設けられた第 1光反射部に加え、袖部に設けられた第 2光反射部によって、着用者の側方からも袖付べストを極めて視認しゃすくなる。

[0026] 本発明において、袖付べストは、光を反射する第 1光反射部を胴着部に有するとともに、光を反射する第 2光反射部を袖部および腕囲部の少なくともいずれか一方に有する構成を採用することができる。このように構成すると、袖付べストを光反射べストとして利用することができる。また、胴着部に設けられた第 1光反射部に加え、袖部および腕囲部の少なくともいずれか一方に設けられた第 2光反射部によって、着用者の側方からも袖付べストを極めて視認しゃすくなる。 [0027] 本発明において、胴着部は、前方胴着部と後方胴着部とを有し、着用者の少なくとも一方の脇に位置するとともに、前方胴着部と後方胴着部との間で表側面が露出するように設けられた傾斜脇覆部を有し、光を反射する第 3光反射部を傾斜脇覆部に有する構成を採用することができる。このように構成すると、第 3光反射部によって、着用者の側方からも袖付べストをさらに視認しゃすくなる。

[0028] 本発明にお、て、第 1光反射部と第 2光反射部と第 3光反射部との少なくとも、ずれか 1つは、複数の光反射片で形成された標識と、標識を覆う透明被覆とを有する構成を採用することができる。このように構成すると、第 1光反射部と第 2光反射部と第 3 光反射部との少なくともいずれか 1つに照射された光は、光反射片によって各種方向に乱反射されるため、光反射片で形成された標識が視認しゃすくなる。また、光反射片によって、袖付べストの視認性を向上させることができる。

[0029] 本発明において、胴着部と袖部とは、表側に配置される表地と、裏側に配置される裏地との少なくとも 2枚の布地から形成され、表地と裏地との間に緩衝部材を有する構成を採用することができる。このように構成すると、様々な事故力着用者を守る防護用のベストとして、袖付べストを利用することができる。たとえば、足の不自由な老人が転倒したときのけがを防止するための防護用のベストとして袖付べストを用いることができる。また、袖部にも緩衝部材を有することができるようになつていることで、より確実に着用者を事故力守ることができる。

[0030] 本発明において、胴着部と袖部と腕囲部とは、表側に配置される表地と、裏側に配置される裏地との少なくとも 2枚の布地から形成され、表地と裏地との間に緩衝部材を有する構成を採用することができる。このように構成すると、様々な事故から着用者を守る防護用のベストとして、袖付べストを利用することができる。また、袖部や腕囲部にも緩衝部材を有することができるようになつていることで、より確実に着用者を事故から守ることができる。

[0031] 本発明において、胴着部の裏側に取り付けられるとともに袖部の裏側に配置され、着用者の上腕および前腕に着用される長袖部を有し、長袖部は、着用者の肘部分および手首部分の少なくともいずれか一方に緩衝パッドを有する構成を採用することができる。このように構成すると、より確実に着用者を事故力守ることができる。また、着用者のけがの程度を軽減させることができる。

[0032] 本発明におヽて、袖部の表面側は合成樹脂で覆われて!/ヽる構成を採用することができる。このように構成すると、袖部をそのまま滑り部とすることができる。また、標識や写真等を袖部にきれいに印刷することができ、その結果、ファッション性を高めることができる。さらに、袖部の耐久性を高めることができる。

発明の効果

[0033] 以上のように本発明では、布のようには柔軟性を持つことができなヽ袖部を付加しても、着用者が腕をスムーズに動かすことができ、非常に動作しやすい袖付べストを得ることができる。

図面の簡単な説明

[0034] [図 1]本発明の実施の形態 1にかかる光反射べストの正面図である。

[図 2]図 1に示す光反射べストの背面図である。

[図 3]図 1に示す光反射べストの左側面図である。

圆 4]図 1に示す光反射べストの後方胴着部、傾斜脇覆部および前方胴着部を裏側力示す図である。

[図 5]図 1に示す光反射べストのベルト締め具およびベルト付近を、図 4の X— X線で切断したときの断面図である。

[図 6]図 1に示す光反射べストの袖部付近を示す斜視図である。

[図 7]図 1示す光反射べストの袖支持軸を示す斜視図である。

[図 8]図 1に示す光反射べストの胴着部を裏側から、袖部を表側から見たときの、胴着部と袖部との可動部付近を示す図である。

[図 9]図 1に示す光反射べストの腕囲部を平面状に展開した状態で、袖部を表側から、腕囲部を裏側から見たときの、袖部と腕囲部との可動部付近を示す図である。

[図 10]図 1に示す光反射べストの袖部を着用者側に展開して上方から見た図である

[図 11]本発明の実施の形態 1の変形例に力かる光反射べストの正面図である。

[図 12]図 11に示す光反射べストの背面図である。

[図 13]本発明の実施の形態 1の変形例に力かる光反射べストの袖部とその周辺の構成を正面から示す正面図である。

[図 14]本発明の実施の形態 1の変形例に力かる光反射べストの正面図である。

[図 15]本発明の実施の形態 2にかかる防護用べストを示す正面図である。

[図 16]図 15に示す防護用べストの背面図である。

[図 17]図 15に示す防護用べストの左側面図である。

[図 18]図 15に示す防護用べストの胴着部を裏側から、袖部を表側から見たときの、胴着部と袖部との可動部付近を示す図である。

[図 19]図 15に示す防護用べストの裏側を示す図である。

[図 20]図 15に示す防護用べストの部分断面を示す部分断面図である。

[図 21]図 15に示す防護用ベストに用ヽられる正面緩衝部材を示す正面図である。

[図 22]図 15に示す防護用ベストに用ヽられる背面緩衝部材を示す正面図である。

[図 23]図 15に示す防護用ベストに用ヽられる袖部緩衝部材を示す正面図である。

[図 24]本発明の他の実施の形態に力かる胴着部、袖部および腕囲部を表側力見た状態を示す図である。

[図 25]本発明の実施の形態 1の変形例に力かる袖付べストの胴着部を裏側から、袖部を表側から、腕囲部を裏側力見たときの、胴着部と袖部との可動部付近および、袖部と腕囲部の可動部付近を示す図である。

[図 26]本発明の実施の形態 1の変形例に力かる袖付べストの胴着部を裏側から、袖部を表側から、腕囲部を裏側力見たときの、胴着部と袖部との可動部付近および、袖部と腕囲部の可動部付近を示す図である。

[図 27]本発明の他の形態に力かる第 1可動部を示す図である。

[図 28]本発明の他の形態に力かる防護用べストの側面図である。

[図 29]図 28に示す長袖部を示す側面図である。

符号の説明

1、40 光反射べスト（袖付べスト）

2 着用者

2a 月同

2b 上腕 3、 43、 53 胴着部

4、 54 袖部

5、 55 第 1重なり部

6、 56 腕囲部

7 第 2重なり部

9 第 1光反射部

10 第 2光反射部

12、 62 滑り部（第 1滑り手段）

13、 63、 213、 313、 413 第 1可動部

14 滑り部 (第 2滑り手段）

15、 215、 315、 415 第 2可動部

16 前方胴着部

17 後方胴着部

20 第 3重なり部

24 傾斜脇覆部

31 第 3光反射部

51 防護用べスト (袖付べスト）

53a、 56a ¾地

53b、 54b、 56b 裏地

59 正面緩衝部材 (緩衝部材）

60 背面緩衝部材 (緩衝部材）

73 袖部緩衝部材 (緩衝部材）

80 長袖部

81 肘用緩衝パッド (緩衝パッド）

82 手首用緩衝パッド (緩衝パッド）

発明を実施するための最良の形態

[0036] 以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。

[0037] [実施の形態 1] (光反射べストの概略構成）

本形態の袖付べスト 1は、光を反射させて、自己の存在を運転者等に視認させるために、警察官等が着用する光反射べストである。以下では、本形態の袖付べスト 1を光反射べスト 1と表記する。光反射べスト 1は、図 1および図 2に示すように、 2点鎖線で示す着用者 2の胴 2aに (具体的には、肩から胴 2aにかけて)着用される胴着部 3と、着用者 2の左右 2本の上腕 2b、 2bに着用される左右 2つの袖部 4、 4と、胴着部 3の裏側の一部と 2つの袖部 4、 4の表側の一部とがそれぞれ重なることで構成され、この重なり合う面性が自在に変動する左右 2つの第 1重なり部 5、 5と、 2つの袖部 4、 4に設けられ、着用者 2の 2本の上腕 2b、 2bをそれぞれ囲む左右 2つの腕囲部 6、 6と、 2 つの袖部 4、 4の表側の一部と 2つの腕囲部 6、 6の裏側の一部とがそれぞれ重なることで構成され、この重なり合う面積が自在に変動する左右 2つの第 2重なり部 7、 7と、胴着部 3に設けられた第 1光反射部 9と、 2つの袖部 4、 4および 2つの腕囲部 6、 6のそれぞれに設けられた左右 2つの第 2光反射部 10、 10と、光反射べスト 1を縁取る各種の縁部 11とを有している。なお、図 1、図 2では、便宜上、図 1の左側に位置する第 2重なり部 7の図示を省略している。また、図 1、図 2では、便宜上、一部の縁部 11のみに符号を付している。

[0038] なお、以下の説明では、着用者 2の正面側（図 3の左側）を「前」、着用者 2の背面側（図 3の右側）を「後」とする。また、光反射べスト 1における着用者 2の体に接する側を「裏」、その反対側を「表」とする。

[0039] また、光反射べスト 1は、図 8に示すように、着用者 2の肩部付近に配置される第 1 重なり部 5において胴着部 3と袖部 4とを互いに滑らせる第 1滑り手段として、胴着部 3 および袖部 4に形成された滑り部 12、 12を有している。また、図 8に示すように、光反射べスト 1は、胴着部 3の裏側で袖部 4の揺り動力しが自在となるように胴着部 3と 2つの袖部 4、 4とをそれぞれ接続する左右 2つの第 1可動部 13、 13を有している。ここで、胴着部 3の裏側において袖部 4の揺り動力しが自在であるため、第 1重なり部 5において胴着部 3と袖部 4とが重なり合う面積は、袖部 4の可動範囲内で自在に変動するようになつている。すなわち、滑り部 12、 12によって、第 1重なり部 5では、袖部 4が滑らかに滑って揺り動くように、胴着部 3と袖部 4とが互いに滑るようになつている。特に、本形態では第 1可動部 13と、第 1重なり部 5と、第 1滑り手段の滑り部 12、 12との構成によって、袖部 4は、胴着部 3に対する着用者 2の上腕 2bの動きに付随してあらゆる方向へ自在に滑って揺り動くことができるようになつている。

[0040] さらに、光反射べスト 1は、図 9に示すように、第 2重なり部 7において袖部 4と腕囲部 6とを互いに滑らせる第 2滑り手段として、袖部 4と腕囲部 6に形成された滑り部 14、 1 4を有している。また、図 9に示すように、光反射べスト 1は、袖部 4の表側で腕囲部 6 の揺り動力しが自在となるように 2つの袖部 4、 4と 2つの腕囲部 6、 6とをそれぞれ接続する左右 2つの第 2可動部 15、 15を有している。ここで、袖部 4の表側で腕囲部 6 の揺り動かし自在であるため、第 2重なり部 7において袖部 4と腕囲部 6とが重なり合う面積は、腕囲部 6の可動範囲内で自在に変動するようになっている。すなわち、滑り部 14、 14によって、第 2重なり部 7では、腕囲部 6が滑らかに滑って揺り動くように、袖部 4と腕囲部 6とが互いに滑るようになって、る。

[0041] (胴着部の構成）

胴着部 3は、裏側に配置される柔軟なメッシュ素材と、表側の適切な位置に配置される光反射シートから構成されている。このため、胴着部 3は、通気性が良ぐ夏に着用した場合でも、暑さを緩和することができるようになつている。また、胴着部 3は、図 1から図 3に示すように、袖がなぐ側面 (脇）の部分が切り欠かれている。このため、着用者 2は、胴 2aや上腕 2b等を動かしやすくなつて、る。

[0042] また、胴着部 3は、図 1から図 3に示すように、前方 (正面側）に配置される前方胴着部 16と後方 (背面側）に配置される後方胴着部 17とを有し、胴 2aの回りを囲むとともに肩を覆うように形成されている。前方胴着部 16と後方胴着部 17とは、上方では、着用者 2の左右 2つの肩の部分でそれぞれつながる 1つの布地 (メッシュ素材）と光反射シートから形成され、下方では、胴着部 3の両側面の第 3重なり部 20においてそれぞれ、面ファスナー 19 (図 3参照）によって接合および分離自在に構成されている。

[0043] より具体的には、図 3に示すように、前方胴着部 16の下端側でかつ胴囲方向の両端部の裏側には、一方の面ファスナー片 19aがそれぞれ 1つずつ、合計で 2つ取り付けられている。また、後方胴着部 17の下端側でかつ胴囲方向の両端部の表側には、他方の面ファスナー片 19bが、それぞれ 1つずつ合計で 2つ取り付けられている。なお、光反射べスト 1では、面ファスナー 19に代えて、ベルト、ボタンまたはスナップ等によって接合および分離自在に構成されても良、。

[0044] ここで、面ファスナー 19によって接合される部分、すなわち、前方胴着部 16と後方胴着部 17との重なり部である第 3重なり部 20では、重なり部の面積が変更されるのに伴って、胴着部 3のサイズが変更されるように構成されている。このため、着用者 2の体の大きさ、または、着用季節（たとえば、冬季は、防寒衣料の上に光反射べスト 1を着用することがある）に応じて、簡易に、光反射べスト 1のサイズを調整することができるようになっている。

[0045] 前方胴着部 16の前面は、図 1に示すように、着用者 2の腹部付近で、上下方向にスライドするスライダー（図示省略)を有するオープンファスナー 8によって接合および分離自在に構成されている。なお、本実施の形態に力かる光反射べスト 1では、前方胴着部 16の前面が、オープンファスナー 8によって接合および分離自在に構成されているが、これに代えて、ベルト、ボタンまたはスナップ等によって接合および分離自在に構成されても良い。

[0046] 前方胴着部 16の下端側には、図 1に示すように、胴囲方向に巻かれるベルト部 21 が取り付けられている。このベルト部 21は、ベルト部 21の裏側に取り付けられた面ファスナ一片 22aと、前方胴着部 16の下端側の表側に取り付けられた面ファスナー片 22bとからなる面ファスナー 22によって、前方胴着部 16の下端側に接合および分離自在に構成されている。なお、図 1では、ベルト部 21が前方胴着部 16の下端側に接合した状態を実線で、ベルト部 21が前方胴着部 16の下端側から分離した状態を 1 点鎖線で示している。また、ベルト部 21は必ずしも必要でなぐこのベルト部 21を設けないようにしても良い。

[0047] 胴着部 3の両脇には、図 1から図 4に示すように、帯状の傾斜脇覆部 24、 24が取り付けられている。この傾斜脇覆部 24は、柔軟なメッシュ素材と光反射シートから構成されている。また、傾斜脇覆部 24は、着用者 2の上から下に向力つて、脇周りが絞られるように形成されている。このため、着用者 2が光反射べスト 1を着用したときに、傾斜脇覆部 24が着用者 2の体形 (胴 2aのボディライン）にフィットするようになっている。その結果、光反射べスト 1を着用した着用者 2の動作がしゃすいようになつている。なお、本形態では、傾斜脇覆部 24が胴着部 3の両脇にそれぞれ取り付けられているが、胴着部 3の片脇にのみ傾斜脇覆部 24を取り付けても良い。また、傾斜脇覆部 24を設けないようにしても良い。

[0048] 図 4に示すように、 2つの傾斜脇覆部 24、 24のうちの一方（図 4の右側の傾斜脇覆部 24)は、後方胴着部 17の裏側に取り付けられたベルト通し 25を通過するように構成されている。また、図 4に示すように、一方の傾斜脇覆部 24の一端（図 4の右端）が前方胴着部 16に縫着され、その他端（図 4の左端）は、傾斜脇覆部 24よりも幅が小さい一方のベルト 26の一端（図 4の右端）に接続されている。この一方のベルト 26は、柔らかい素材から構成されている。この一方のベルト 26は、図 4および図 5に示すように、後方胴着部 17の裏側に取り付けられた一方のベルト通し 27を通過するように構成されている。また、ベルト 26の他端側（図 4、 5の左端側）は、ベルト締め具 28によつて固定されている。なお、胴着部 3に取り付けられた他方の傾斜脇覆部 24 (図 4の左側の傾斜脇覆部 24)も同様に、他方のベルト通し（図示省略)を通過するとともに、その一端（図 4右端)が傾斜脇覆部 24よりも幅が小さい他方のベルト 26に接続され、その他端は、前方胴着部 16に縫着されている。また、図 4では、胴着部 3の構成部品の一部およびメッシュ模様の全部を省略してある。

[0049] 図 4および図 5に示すように、 2つの傾斜脇覆部 24、 24のそれぞれに接続されているベルト 26、 26は、ベルト締め具 28を通過して、ベルト締め具 28から突出するようになっている。また、ベルト締め具 28自体は、ベルト 26、 26によって固定されている。すなわち、本形態では、ベルト締め具 28を胴着部 3等に固定しなくても良いように構成されている。

[0050] このように、 2つの傾斜脇覆部 24、 24は、その一端が前方胴着部 16に縫着され、ベルト締め具 28に固定されたベルト 26、 26を介して各他端が接続されることで、月同着部 3に取り付けられている。また、 2つのベルト 26、 26とベルト締め具 28を操作すること〖こよって、ベルト締め具 28〖こ固定されるベルト 26、 26の位置を調整できょうになっている。そのため、 2つの傾斜脇覆部 24、 24の表側面の露出面積が変更可能で、光反射べスト 1の脇の部分のサイズ調整が容易にできるようになって!/、る。

[0051] なお、傾斜脇覆部 24を、その露出面積が変更可能となるように、前方胴着部 16や後方胴着部 17に接続する方法としては、面ファスナーを用いる方法、または、胴着部 3に複数のボタンを設け、傾斜脇覆部 24に設けられたボタン孔に嵌め込む方法等を採用することができる。

[0052] 第 1光反射部 9は、光を反射するように構成されており、図 1または図 2に示すよう〖こ、前方胴着部 16および後方胴着部 17のそれぞれの表面に帯状に設けられて、る。より具体的には、前方胴着部 16には、着用者 2の両肩から腰の位置まで配置される略 Y形状の斜帯部分及び縦帯部分と、腰周りに配置される横帯部分とからなる第 1光反射部 9が設けられている。また、後方胴着部 17には、着用者 2の両肩カも腰の位置まで配置される略 V形状の斜帯部分と、腰周りに配置される横帯部分と、略 V形状の斜帯部分をつなぐように後方胴着部 17の中央に配置される中央帯部分と、着用者 2の首周りで斜帯部分をつなぐように配置される上部帯部分と、略 V形状の斜帯部分から傾斜脇覆部 24、 24の取付位置までの間に配置される 2つの斜帯部分とからなる第 1光反射部 9が設けられている。

[0053] 第 1光反射部 9は、塩化ビニル榭脂、ポリエステル榭脂または表面に金属酸ィ匕物を焼付けたガラス等の再帰反射性を有する材質からなる光反射シートによって形成されている。そのため、第 1光反射部 9は、夜間であっても運転者等力もの視認性を大きく向上させることができるようになつている。また、第 1光反射部 9には、光を乱反射させる光乱反射部 30が形成されている。より具体的には、前方胴着部 16の下端側に設けられた横帯部分のベルト部 21に形成された rpOLICEjの文字の部分および、後方胴着部 17に設けられた中央帯部分に形成された rpOLICE NAGANO]の文字の部分が光乱反射部 30となって、る。

[0054] 光乱反射部 30は、複数の光反射片を寄せ集めて形成されており、その表面は、透明被膜で覆われている。第 1光反射部 9に向けて照射された光は、光乱反射部 30の複数の光反射片によって各種方向に乱反射されるように構成されて、る。そのため、運転者等は、光乱反射部 30を認識しやすくなる。また、光乱反射部 30が形成されていない部分の第 1光反射部 9と、光乱反射部 30との相乗効果により光反射べスト 1の視認性を向上させることができるようになつている。さらに、光乱反射部 30は、複数の光反射片を覆う透明被膜を有するため、光反射片の光反射率をほとんど低下させずに、光反射片が第 1光反射部 9から剥離することを抑えることができるようになつている。

[0055] なお、光乱反射部 30を構成する光反射片は、着色されたアクリル榭脂、ポリカーボネート榭脂または ABS (Acrylonitrile Butadiene Styrene)榭脂等の光反射性を有する着色樹脂から作製されている。なお、この光反射片は、光反射性を有する金属箔カゝら作製されていても良いし、ラメを細カゝく切断したラメ粉カゝら作製されても良い。また、光反射片の表面を覆う透明被膜は、透明なエナメル、アクリル榭脂等から構成されている。

[0056] ここで、光乱反射部 30は、以下のように形成される。すなわち、まず、第 1光反射部 9の表面に、光反射片で表示したい標識 (本形態では、「POLICE」等の文字)の形状に接着剤を塗布する。次に、接着剤を塗布した部分およびその周辺に複数の光反射片をふりかけて接着させる。光反射片の色としては、金、銀、オレンジ、ピンク、青、緑、赤または黄等が挙げられる。また、標識は、文字に限定されず、数字、記号、図形、絵画または標章等の標識を光反射片で形成することができる。

[0057] 次に、第 1光反射部 9の表面の光反射片のうち、第 1光反射部 9の表面に接着されていない光反射片を、羽毛等を使って払い落とす。次に、第 1光反射部 9の表面に接着された光反射片の表面を含む第 1光反射部 9の表面に透明被膜を形成する。具体的には、硬化後に透明なエナメル、アクリル榭脂等の液状原料を、光反射片の表面に塗布して、乾燥，硬化させる。

[0058] また、 2つの傾斜脇覆部 24、 24のそれぞれの表面にも、光を反射させる帯状の第 3 光反射部 31が設けられている。この第 3光反射部 31も、第 1光反射部 9と同様に、塩化ビュル榭脂、ポリエステル榭脂または表面に金属酸ィ匕物を焼付けたガラス等の再帰反射性を有する材質からなる光反射シートによって形成されている。このように、 2 つの傾斜脇覆部 24、 24が表側面に第 3光反射部 31を有しているため、着用者 2が腕を上げた状態でも光反射べスト 1の側方力の視認性を向上させることができるようになっている。また、第 1光反射部 9と同様に、第 3光反射部 31には、光を乱反射させる細い帯状の光乱反射部 34が形成されている。光乱反射部 34は、複数の光反射片と、この光反射片を覆う透明被膜とから構成されている。このように、第 3光反射部 31に光乱反射部 34が形成されているため、着用者 2が腕を上げた状態でも光反射ベスト 1の側方からの視認性をさらに向上させることができるようになつている。

[0059] (袖部の構成）

袖部 4は、図 10に示すように、柔軟なメッシュ素材と光反射シートから構成されている。袖部 4の表面側は、第 2光反射部 10を構成する後述の基端側反射部 33に覆われているため、表側からは、メッシュ形状は見えないようになつている。また、袖部 4は、図 6に示すように、着用者 2が着用した状態で、着用者 2の上腕 2bの腕周り方向の一部を覆う略円筒の一部形状である円弧状となるように形成されている。すなわち、袖部 4は、着用者 2が着用した状態で、略円筒を軸方向に 2つに切断した一方側となる略半円筒形状となるように形成されている。なお、図 10では、矢示 B方向が着用者 2の前方、矢示 C方向が後方を指し、矢示 D方向は着用者 2の側方を指している。したがって、図 10では、着用者 2の左肩に載る部分の胴着部 3を表側から、着用者 2の左上腕を覆う袖部 4を裏側から、着用者 2の左上腕を囲む腕囲部 6を表側力それぞれ見たときの状態を示して、る。

[0060] 袖部 4の表側には、光を反射する第 2光反射部 10を構成する基端側反射部 33が縫着されて設けられている。基端側反射部 33も第 1光反射部 9と同様に、塩化ビュル榭脂、ポリエステル榭脂または表面に金属酸ィ匕物を焼付けたガラス等の再帰反射性を有する材質からなる光反射シートによって形成されている。図 6に示すように、この基端側反射部 33は、着用者 2の上腕 2bの腕周りの方向では、一端側の縁部 11から他端側の縁部 11まで設けられている。また、着用者 2の肩力肘に向力方向では、一端側が胴着部 3の裏側の一部と重なり、他端側が腕囲部 6の裏側の一部と重なるように形成されて、る。胴着部 3の裏側の一部とこの基端側反射部 33の表側の一部とが重なり、重なり合う面積が自在に変動する第 1重なり部 5となっている。また、この基端側反射部 33の表側の一部と腕囲部 6の裏側の一部とが重なり、重なり合う面積が自在に変動する第 2重なり部 7となっている。

[0061] 袖部 4の着用者 2の上腕 2bに沿った両端にはそれぞれ、所定の弾性力を有する袖支持軸 32、 32が設けられている。より具体的には、図 6に示すように、袖部 4の肩から肘に向力方向の各縁部 11に沿うように袖支持軸 32、 32が設けられている。この袖支持軸 32、 32によって、袖部 4の腕周り方向の両端部は所定の弾性力を有している。すなわち、袖支持軸 32、 32によって、袖部 4の、腕周り方向の両端部は、胴着部 3 の裏側と袖部 4の表側との重なり合う面積が自在に変動する際の外力で橈っても、この外力を取り去れば元の形状に回復する構成となっている。このように、袖支持軸 32 、 32によって、袖部 4の腕周り方向の両端部が所定の弾性力を有しているため、第 1 重なり部 5における胴着部 3の裏側と袖部 4の表側との間に、胴着部 3の裏側と袖部 4 の表側とを互いに滑らせるのを阻止しょうとする摩擦抵抗が働いたり、第 2重なり部 7 における袖部 4の表側と腕囲部 6の裏側との間に、袖部 4の表側と腕囲部 6の裏側とを互いに滑らせるのを阻止しょうとする摩擦抵抗が働いても、袖部 4は、第 1滑り手段の滑り部 12、 12によって、胴着部 3の裏側と袖部 4の表側との重なり合う面積が自在に変動し、また、第 2滑り手段の滑り部 14、 14によって、袖部 4の表側と腕囲部 6の裏側との重なり合う面積が自在に変動する。

[0062] そのため、着用者 2が上腕 2bを動かす際に、袖部 4は、上腕 2bの動きに付随してあらゆる方向へ自在に滑って揺り動くことができるようになっており、腕囲部 6は、袖部 4 の表側を滑らかに滑って揺り動くことができるようになつている。より具体的には、基端側反射部 33が上腕 2bの動きに付随してあらゆる方向へ自在に滑って揺り動くことができるようになっており、腕囲部 6は、基端側反射部 33の表側を滑らかに滑って揺り動くことができるようになつている。すなわち、袖部 4に袖支持軸 32、 32を設けて、袖部 4に所定の弾性力を持たせているため、第 1重なり部 5における胴着部 3の裏側と袖部 4の表側との間に摩擦抵抗が働いても、袖部 4が胴着部 3の裏側で自在に滑つて揺り動きにくくなるような袖部 4自体の大きな変形や、腕囲部 6が袖部 4の表側を滑らかに滑って揺り動きに《なるような変形を抑制することができるようになつている。他には、上腕 2bの動きに付随する袖部 4と胴着部 3の裏側で重なり合って留まっている袖部 4の端部との間に生じる上腕 2bの動きによる外力に対して、袖部 4が橈って自在に応じることで重なり合う面積が自在に変動できるようになつている。この結果、布のようには柔軟性を持つことのできな、袖部 4を胴着部 3に付加した場合であっても、着用者 2は上腕 2bをスムーズに動かすことができる。

[0063] また、袖支持軸 32、 32が、袖部 4の、着用者 2の上腕 2bに沿った両端にそれぞれ設けられているため、胴着部 3の裏側と袖部 4の表側との重なり合う面積が自在に変動する際の外力や袖部 4の表側と腕囲部 6の裏側との重なり合う面積が自在に変動する際の外力によって袖部 4が橈っても、この外力を取り去れば自ら元の形状に回復する弾性力を袖部 4は有して、る。

[0064] 袖支持軸 32、 32は、袖部 4を構成する基端側反射部 33の裏側とメッシュ素材の表側との間に取り付けられている。より具体的には、基端側反射部 33とメッシュ素材との間の、袖部 4の腕周り方向の両端部に袖支持軸 32、 32を挿入させた状態で、袖支持軸 32、 32の周囲の基端側反射部 33とメッシュ素材とを縫着させることで、袖支持軸 32、 32が袖部 4に取り付けられている。

[0065] 袖支持軸 32は、榭脂部材によって、図 7に示すように、細長い板形状に形成されている。袖部 4の前方側に取り付けられる袖支持軸 32では、袖部 4が胴着部 3に最大限入り込んだ場合であっても、着用者 2の体 (具体的には、首の部分）に、胴着部 3に近い方に配置される側の端部（図 7では左端部）が当たらないように、その端部が斜めに形成されている。一方、袖部 4の後方側に取り付けられる袖支持軸 32では、着用者 2の首の部分に当たることなく背面側に入り込んでしまうので、その両端部は、直角に形成されても良い。

[0066] また、図 6に示すように、袖部 4は、胴着部 3と袖部 4とが重なり重なり合う面積が自在に変動する第 1重なり部 5が形成されるように、胴着部 3に接続されている。より具体的には、図 8に示すように、袖部 4は、胴着部 3の裏側に縫着され着用者 2の肩部付近に配置された第 1可動部 13を介して胴着部 3に接続されている。この第 1可動部 13は、袖部 4を構成するメッシュ素材と同様の柔軟なメッシュ素材力構成されてヽる。本形態では、袖部 4を構成するメッシュ素材がそのまま延長されて第 1可動部 13 が構成されている。なお、本形態では、第 1可動部 13は、胴着部 3の裏側に縫着されているが、これに代えて、第 1可動部 13が胴着部 3の裏側にスナップ、ボタンまたは面ファスナー等によって取り付けられても良い。また、第 1可動部 13が胴着部 3の裏側にスナップまたはボタン等によって 1箇所で取り付けられても良い。

[0067] 図 8に示すように、胴着部 3の裏側および袖部 4の表側には、上述のように、第 1滑り手段として、 2つの滑り部 12、 12がそれぞれ設けられている。 2つの滑り部 12、 12 は、第 1可動部 13と胴着部 3との縫着部 Yの位置で、胴着部 3が下側へ向力つて折り返されると (谷折りにされると）、互いに重なるように構成されている。すなわち、胴着部 3の滑り部 12が第 1可動部 13と袖部 4の滑り部 12とに重なることで、両滑り部 12、 12は互、にはずれることなく重なり続けられるように構成されて、る。

[0068] 胴着部 3に設けられた滑り部 12の表面は、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルまたはポリテロラフルォロエチレンなどの合成樹脂のシートから作製されており、滑りやすくなるように構成されている。また、胴着部 3側の滑り部 12は、袖部 4側の滑り部 12との滑らせる動きで必要とされる最小の大きさに形成されている。より具体的には、胴着部 3側の滑り部 12では、図 8の左側 (着用者 2の正面側）の端部力第 1可動部 13の図示左側の縁部 11の上端部分から上側に向かって次第に広がるような斜め形状に形成されている。また、胴着部 3側の滑り部 12では、図 8の右側（着用者 2の背面側）の端部が、第 1可動部 13の図示右側の縁部 11の上端部分から上側に向カゝつて直線状に形成されている。

[0069] また、袖部 4に設けられた滑り部 12は、基端側反射部 33と兼用されている。上述したように、基端側反射部 33は、塩化ビニル榭脂、ポリエステル榭脂または表面に金属酸化物を焼付けたガラス等の再帰反射性を有する材質からなる光反射シートによつて形成されており、その表面は滑りやすくなつている。

[0070] 第 1可動部 13は、胴着部 3の裏側において袖部 4を自在に揺り動かすことができる可動部として作用している。すなわち、第 1可動部 13自体が、伸縮、ねじれ、または、歪みを起こすことによって、布のようには柔軟性を持つことのできない袖部 4であっても、第 1可動部 13を介して胴着部 3に接続されて!、る袖部 4は自在に揺り動くようになつている。換言すると、第 1可動部 13は、胴着部 3の裏側において、袖部 4の揺り動かしが自在となるように構成されて！、る。

[0071] このように、着用者 2が光反射べスト 1を着用した状態で胴着部 3および袖部 4の両滑り部 12、 12が互いに重なり合うので、また、第 1可動部 13が変形しやすい構成をしているので、着用者 2が上腕 2bを動力したときに、袖部 4は、上腕 2bの動きに付随してあらゆる方向に自在に滑って揺り動くようになって、る。

[0072] (腕囲部の構成）腕囲部 6は、袖部 4と同様の柔軟なメッシュ素材と光反射シートから構成されている。また、腕囲部 6は、図 9に示すように、袖部 4の先端側で袖部 4を構成するメッシュ素材がそのまま延長された第 2可動部 15と接続されている。また、腕囲部 6は、面ファスナー 36によって、着用者 2の上腕 2bを囲み、また腕周りの方向で分離可能となるように構成されている。すなわち、図 9に示すように、腕囲部 6の図示右端の裏面（図面上では表面）には、一方の面ファスナー片 36aが取り付けられ、腕囲部 6の図示左端の表面（図面上では裏面）には、他方の面ファスナー片 36bが取り付けられている。このように、面ファスナー 36によって、腕囲部 6が接合および分離自在に構成されているため、着用者 2の上腕 2bの太さ、または、着用季節に応じて、腕囲部 6のサイズ調整が容易にできるようになつている。また、光反射べスト 1の着用および脱衣が容易にできるようになつている。

[0073] 腕囲部 6の表側には、図 10に示すように、光を反射する第 2光反射部 10を構成する先端側反射部 37が縫着されて設けられている。先端側反射部 37も第 1光反射部 9 や基端側反射部 33と同様に、塩化ビニル榭脂、ポリエステル榭脂または表面に金属酸化物を焼付けたガラス等の再帰反射性を有する材質からなる光反射シートによつて形成されている。より具体的には、腕囲部 6が着用者 2の上腕 2bに巻かれて取り付けられた状態で、腕周りのほぼ全周に先端側反射部 37が配置されるように、腕囲部 6の表側に先端側反射部 37が縫着されている。

[0074] 2つの腕囲部 6のうち、図 1の図示右側に配置される腕囲部 6に縫着された先端側反射部 37には、光を乱反射させる光乱反射部 38が形成されている。より具体的には、腕周りのほぼ全周に略円環状の光乱反射部 38が 3つ形成されている。光乱反射部 38は、複数の光反射片を寄せ集めて形成されている。光乱反射部 38を形成する光反射片は、透明被膜で覆われている。このように、光乱反射部 38が形成された先端側反射部 37によって、より一層、光反射べスト 1の側方力もの視認性を向上させることができるようになつている。なお、光乱反射部 38を形成する光反射片によって、先端側反射部 37に標識が形成されていても良い。また、第 1光反射部 9、第 2光反射部 10および第 3光反射部 31の色を変えて、その色使いによって光反射べスト 1の側方力の視認性を向上させても良い。 [0075] 光反射べスト 1は、図 9に示すように、第 2可動部 15と腕囲部 6とが縫着される縫着部（図 9の一点鎖線 Zで示す部分)で、腕囲部 6が袖部 4の方向に谷折りされた状態で着用される。腕囲部 6が袖部 4の方向に折り返されたときに、腕囲部 6と袖部 4とが重なり、重なり合う面積が自在に変動する第 2重なり部 7には、袖部 4と腕囲部 6とを互いに滑らせる第 2滑り手段である滑り部 14、 14が設けられている。すなわち、腕囲部 6の裏側の滑り部 14力第 2可動部 15と袖部 4の表側の滑り部 14とに重なることで、両滑り部 14、 14は、互いにはずれることなぐ重なり続けられるように構成されている。なお、袖部 4に設けられた滑り部 14は、袖部 4に設けられた滑り部 12と同様に、基端側反射部 33と兼用されている。また、腕囲部 6に設けられた滑り部 14の表面は、胴着部 3に設けられた滑り部 12の表面と同じ素材で構成されて、る。

[0076] また、腕囲部 6は、図 9に示すように、第 2可動部 15を介して袖部 4に接続されている。本形態では、図 9に示すように、第 2可動部 15は、腕囲部 6と袖部 4とを接続するメッシュ素材からなり、 2つの滑り部 14、 14の間の部分に配置されている。この第 2可動部 15は、腕囲部 6が袖部 4の方向に折り返された状態で腕囲部 6の裏側に位置するようになっている。また、第 2可動部 15は、袖部 4の表側において、腕囲部 6の揺り動力しが自在となる可動部として作用している。すなわち、第 2可動部 15自体が、伸縮、ねじれ、または、歪みを起こすことによって、第 2可動部 15を介して袖部 4に接続されている腕囲部 6は袖部 4の表側において、揺り動力しが自在となっている。換言すると、第 2可動部 15は、袖部 4の表側において、腕囲部 6の揺り動力しが自在となるように構成されている。

[0077] このように、着用者 2が光反射べスト 1を着用した状態で袖部 4および腕囲部 6の両滑り部 14、 14が互いに重なり合うので、また、第 2可動部 15が変形しやすい構成をしているので、着用者 2が上腕 2bを動力したときに、袖部 4の表側で腕囲部 6が滑らかに滑って揺り動くようになって、る。

[0078] (実施の形態 1の変形例）

実施の形態 1にかかる光反射べスト 1は、以下のように種々変形可能である。

[0079] 本形態に力かる光反射べスト 1は、図 1等の示すように、胴着部 3の下端が着用者 2 の腰に位置するように構成されて、たが、図 11および図 12に示す光反射べスト 40 のように、胴着部 43の下端が着用者 2の脇に位置するように、光反射べストを構成しても良い。より具体的には、傾斜脇覆部 24の位置と、胴着部 43の下端がほぼ一致するように、光反射べストを構成しても良い。この場合には、胴着部 43の下端が着用者 2の脇に位置するため、たとえば、図 11等に示すように、着用者 2が警察官であれば、拳銃や警棒をベルトから容易に抜き取ったり、ベルトに容易に差し込むことができる。また、着用者 2が電気工事業者であれば、スパナ等の工具をベルトから容易に抜き取ったり、ベルトに容易に差し込むことができる。なお、この場合には、光乱反射部 3 0となる「POLICE」の文字を、胴着部 43の前面側に配置される第 1光反射部 9の略 Y形状の斜帯部分に形成するとともに、後面側に配置される第 1光反射部 9の略 V字状の斜帯部分同士をつなぐ横帯部分に形成すれば良い。

[0080] また、本形態に力かる光反射べスト 1では、袖部 4に設けられた滑り部 12および滑り部 14が基端側反射部 33と兼用されているが、これに代えて、袖部 4に設けられた滑り部 12および Zまたは滑り部 14を、基端側反射部 33とは別部材で作製しても良い。

[0081] さらに、本形態に力かる光反射べスト 1は、腕囲部 6と、第 2可動部 15と、第 2重なり部 7と、第 2滑り手段 (滑り部 14、 14)とを有しているが、光反射べストは、腕囲部 6、第 2可動部 15、第 2重なり部 7および第 2滑り手段（滑り部 14、 14)を有していなくても良い。この場合には、図 13に示すように、袖部 4の着用者 2の上腕 2bに沿った両端のそれぞれにスリット状のボタン穴 4aを形成し、着用者 2が光反射べストの下に着用する衣服の袖に縫着された取付ボタン 45をこのボタン穴 4aに嵌めることで、袖部 4を、着用者 2の衣服の袖に取り付けることができる。このように構成すると、着用者 2が光反射べストの下に着用する衣服の袖と、光反射べストの袖部 4とを連動させることができ、その結果、着用者 2が動作しやすい光反射べストになる。また、側方からも視認しやすくなる。

[0082] さらにまた、光反射べストが、腕囲部 6、第 2可動部 15、第 2重なり部 7および第 2滑り手段 (腕囲部 6の裏側の滑り部 14)を有して、な、場合には、図 14に示すように、袖部 4の着用者 2の上腕 2bに沿った両端の裏面にそれぞれ縫着された面ファスナー 46、 46と、着用者 2が光反射べストの下に着用する衣服の袖に縫着された面ファスナー 46、 46とを留めることで、袖部 4を、着用者 2の衣服の袖に取り付けるようにしても良い。また、図 14に示すように、従来力も用いられている腕章 47を袖部 4の先端側に 3cmほど重ねて、この腕章 47を安全ピン 48等によって着用者 2の衣服に取り付けても良い。この場合には、腕章 47と袖部 4とを滑りやすくすれば、着用者 2は動作しやすくなる。また、側方からも視認しゃすくなる。このように、従来の腕章 47も光反射ベストの腕囲部として用いることが可能である。

[0083] [実施の形態 2]

(防護用べストの概略構成）

実施の形態 2にかかる袖付べスト 51は、様々な事故力も着用者を守るための防護用のベストである。以下では、本形態の袖付べスト 51を防護用べスト 51と表記する。防護用べスト 51は、図 15や図 16等に示すように、図示を省略する着用者の胴に（肩から胴にかけて)着用される胴着部 53と、着用者の左右 2本の上腕に着用される左右 2つの袖部 54、 54と、胴着部 53の裏側の一部と 2つの袖部 54、 54の表側の一部とがそれぞれ重なることで構成され、この重なり合う面積が自在に変動する左右 2つの第 1重なり部 55、 55と、 2つの袖部 54、 54に設けられ、着用者の 2本の上腕をそれぞれ囲む左右 2つの腕囲部 56、 56とを有している。なお、図 15、 16では、便宜上、図 15の右側に位置する第 1重なり部 55の図示を省略している。

[0084] 防護用べスト 51は、図 18に示すように、着用者の肩部付近に配置される第 1重なり部 55において、胴着部 53と袖部 54とを互いに滑らせる第 1滑り手段として、胴着部 5 3および袖部 54に形成された滑り部 62、 62を有している。また、防護用べスト 51は、胴着部 53の裏側で袖部 54の揺り動力しが自在となるように胴着部 53と 2つの袖部 5 4、 54とをそれぞれ接続する左右 2つの第 1可動部 63、 63 (図 15から図 18では、一方の第 1可動部 63のみを表示）を有している。ここで、胴着部 53の裏側において袖部 54の揺り動力しが自在であるため、第 1重なり部 55において胴着部 53と袖部 54とが重なり合う面積は、袖部 54の可動範囲内で自在に変動するようになっている。すなわち、滑り部 62、 62によって、第 1重なり部 55では、袖部 54が滑らかに滑って揺り動くように、胴着部 53と袖部 54とが互いに滑るようになつている。特に、本形態では、第 1可動部 63と、第 1重なり部 55と、第 1滑り手段の滑り部 62、 62との構成によって、袖部 54は、胴着部 53に対する着用者の上腕の動きに付随してあらゆる方向へ自在に滑って揺り動くことができるようになつている。

[0085] (胴着部の構成）

胴着部 53は、図 15から図 19に示すように、デニム状の布地から形成され表側に配置される表地 53aと、デニム状の布地から形成され裏側に配置される裏地 53bとの 2 枚の布地から形成されている。この胴着部 53は、図 15等に示すように、肩ロカも脇の下までの部分が切り欠かれている。また、図 16に示すように、胴着部 53の後面 (背面)側の表地 53aの裏側の上端側に面ファスナー片 66bが縫着されている。

[0086] 表地 53aと裏地 53bとは、その間に、様々な事故力も着用者を守るための緩衝部材が挿入可能となるように、縫着されている。より具体的には、胴着部 53の前面 (正面）佃 Jの表地 53aと裏地 53bとの間には、図 21に示すような 2つの正面緩衝咅材 59、 59 が挿入されて配置され、胴着部 53の後面 (背面)側の表地 53aと裏地 53bとの間には、図 22に示すような上端部に面ファスナー片 66aを縫着した背面緩衝部材 60が挿入されて配置されるようになっている。表地 53aと裏地 53bとの間に挿入された背面緩衝部材 60は、その上端部に縫着された面ファスナー片 66aを胴着部 53の後面側の表地 53aの裏側の上端側に縫着された面ファスナー片 66bに留めることで、ずり落ちないようになつている。正面緩衝部材 59、 59および背面緩衝部材 60の詳細な構成については後述する。

[0087] 胴着部 53の表地 53aの前面側は、図 19に示すように、防護用べスト 51の着脱が可能となるように、上下方向にスライドするスライダー（図示省略)を有するオープンファスナ一 70によって接合および分離自在に構成されている。また、胴着部 53の下端部側には、着用者の腰周りを 1周するように、紐 61が取り付けられている。より具体的には、胴着部 53の下端部側を縫着して形成された紐 61の収納部 65に収納された状態で、紐 61が胴着部 53の下端部側に取り付けられている。また、紐 61の両端は、胴着部 53の正面から下側に向力つて引き出されている。この紐 61の両端を引っ張ることで、胴着部 53の下端部側を内側に向かって絞ることができるようになつている。さらに、胴着部 53の表地 53aの前面には、 2つのポケット 64、 64が設けられている。

[0088] 胴着部 53の後面側でかつ下端側の裏面 53bには、図 19に示すように、左右方向にスライドするスライダー（図示省略)を有するファスナー 71が取り付けられている。そして、ファスナー 71を開いた状態で、胴着部 53の背面側の表地 53aと裏地 53bとの間に、背面緩衝部材 60を挿入して配置させることができるようになつている。また、胴着部 53の前面側でかつ下端側の裏地 53bには、図 19に示すように、左右方向にスライドするスライダー（図示省略)を有する 2つのファスナー 72、 72が、左右両側にそれぞれ 1つずつ取り付けられている。そして、ファスナー 72、 72を開いた状態で、月同着部 53の正面側の表地 53aと裏地 53bとの間に、正面緩衝部材 59、 59を挿入して酉己置させることができるようになって!/、る。

[0089] (袖部の構成）

袖部 54の本体は、デニム状の布地から形成され表側に配置される表地（図示省略 )と、表面が滑りやすく柔軟性を有するアセテートの布地から形成され裏側に配置される裏地 54b (図 19参照）との 2枚の布地力も形成されている。表地は、滑り部 62に覆われているため、表側力も見えないようになつている。また、袖部 54は、図 19等に示すように、着用者が着用した状態で、着用者の上腕の上部を覆う略円筒の一部形状である円弧状となるように形成されている。すなわち、袖部 54は、着用者が着用した状態で、略円筒を軸方向に 2つに切断した一方側である略半円筒形状となるように形成されている。なお、袖部 54の表地が滑りやすぐかつ、耐摩耗性を有しているならば、この表地をそのまま滑り部として用いても良い。

[0090] 図 15等に示すように、袖部 54は、胴着部 53と袖部 54とが重なり重なり合う面積が自在に変動する第 1重なり部 55が形成されるように、胴着部 53に接続されている。より具体的には、図 18に示すように、袖部 54は、胴着部 53の裏側に縫着された第 1可動部 63を介して胴着部 53に接続されている。この第 1可動部 63は、袖部 54の裏地 54bを構成するアセテートの布地と同様の布地力構成されている。本形態では、袖部 54の裏地 54bと第 1可動部 63とが縫着されて接続されている。なお、実施の形態 1と同様に、第 1可動部 63と胴着部 53との接続方法は、縫着には限定されない。

[0091] 図 18に示すように、胴着部 53の裏側および袖部 54の表側には、上述のように、第 1滑り手段として、 2つの滑り部 62、 62がそれぞれ設けられている。 2つの滑り部 62、 62は、第 1可動部 63と胴着部 53との縫着部 Wの位置で、袖部 54を胴着部 53の肩口力脇の下までの切り欠きを通過させて折り返すと (谷折りにすると）、互いに重なるように構成されている。すなわち、胴着部 53の裏側の滑り部 62が第 1可動部 63と袖部 54の表側の滑り部 62とに重なることで、両滑り部 62、 62は互いにはずれることなく重なり続けられるように構成されて、る。

[0092] 胴着部 53に設けられた滑り部 62の表面は、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリェチレン、ポリエステルまたはポリテロラフルォロエチレンなどの合成樹脂のシートから作製されており、滑りやすくなるように構成されている。また、胴着部 53側の滑り部 62は、実施の形態 1と同様に袖部 54側の滑り部 62との滑らせる動きで必要とされる最小の大きさに形成されている。また、袖部 54に設けられた滑り部 62は、ポリウレタンのシートによって形成されており、その表面は滑りやすくなつている。なお、胴着部 53の裏地 53bが滑りやすぐかつ、耐摩耗性を有しているならば、裏地 53bをそのまま滑り部として用いても良い。

[0093] 第 1可動部 63は、胴着部 53の裏側において袖部 54を自在に揺り動かすことができる可動部として作用している。すなわち、第 1可動部 63自体が、伸縮、ねじれ、または、歪みを起こすことによって、布のようには柔軟性を持つことができない袖部 54であつても、第 1可動部 63を介して胴着部 53に接続されている袖部 54は自在に揺り動くようになつている。換言すると、第 1可動部 63は、胴着部 53の裏側において、袖部 54 の揺り動力しが自在となるように構成されて、る。

[0094] (腕囲部の構成）

図 15等に示すように、腕囲部 56は、袖部 54と同様に、デニム状の布地から形成され表側に配置される表地 56aと、表面が滑りやすく柔軟性を有するアセテートの布地から形成され裏側に配置される裏地 56bとの 2枚の布地から形成されている。また、腕囲部 56は、図 18に示すように、袖部 54の先端側で袖部 54と一体に形成されている。より具体的には、袖部 54の表地と腕囲部 56の表地 56aとは一枚の布地力も形成され、袖部 54の裏地 54bと腕囲部 56の裏地 56bとは一枚の布地力も形成されて、る

[0095] また、腕囲部 56は、着用者の上腕を囲むとともに、面ファスナー 86によって、着用者の腕周りの方向で分離可能となるように構成されている。すなわち、図 18に示すように、腕囲部 56の図示右端の表面には、一方の面ファスナー片 86aが取り付けられ、腕囲部 56の図示左端の裏面には、他方の面ファスナー片 86bが取り付けられている。このように、面ファスナー 86によって、腕囲部 56が接合および分離自在に構成されて、るため、腕囲部 56のサイズ調整が容易にできるようになって、る。

[0096] 上述のように、袖部 54の表地と腕囲部 56の表地 56aとは一枚の布地力も形成され、袖部 54の裏地 54bと腕囲部 56の裏地 56bとは一枚の布地力も形成されている。そして、袖部 54の表地および腕囲部 56の表地 56aと、袖部 54の裏地 54bおよび腕囲部 56の裏地 56bとは、その間には、様々な事故力も着用者を守るための緩衝部材が挿入可能となるように、縫着されている。より具体的には、袖部 54の表地および腕囲部 56の表地 56aと、袖部 54の裏地 54bおよび腕囲部 56の裏地 56bとの間に、図 23 に示すような袖部緩衝部材 73が挿入されて配置されるようになっている。この袖部 5 4は、袖部緩衝部材 73によって、所定の剛性を有している。すなわち、袖部 54は、袖部緩衝部材 73によって、胴着部 53の裏側と袖部 54の表側との重なり合う面積が自在に変動する際の外力で橈りができる構成となって、る。袖部緩衝部材 73の詳細な構成については後述する。

[0097] 図 18に示すように、腕囲部 56の裏地 56bの先端側（図 18では下側）には、左右方向にスライドするスライダー（図示省略)を有するファスナー 78が取り付けられて、る。そして、ファスナー 78を開いた状態で、袖部 54の表地および腕囲部 56の表地 56aと、袖部 54の裏地 54bおよび腕囲部 56の裏地 56bとの間に、袖部緩衝部材 73を挿入して配置させることができるようになって、る。

[0098] なお、袖部緩衝部材 73によって、袖部 54は所定の剛性を有してため、第 1重なり部 55における胴着部 53の裏側と袖部 54の表側との間に、胴着部 53の裏側と袖部 5 4の表側とを互いに滑らせるのを阻止しょうとする摩擦抵抗が働いても、袖部 54は、第 1滑り手段の滑り部 62、 62によって、胴着部 53の裏側と袖部 54の表側との重なり合う面積が自在に変動する。

[0099] そのため、着用者が上腕を動かす際に、袖部 54は、上腕の動きに付随してあらゆる方向へ自在に滑って揺り動くことができるようになつている。すなわち、袖部 54に袖部緩衝部材 73を設けて、袖部 54に所定の剛性を持たせているため、第 1重なり部 5 5における胴着部 53の裏側と袖部 54の表側との間に摩擦抵抗が働いても、袖部 54 が胴着部 53の裏側で自在に滑って揺り動きに《なるような袖部 54自体の大きな変形を抑制することができるようになつている。他には、上腕の動きに付随する袖部 54 と胴着部 53の裏側で重なり合って留まっている袖部 54の端部との間に生じる上腕の動きによる外力に対して、袖部 54が橈り自在に応じることで重なり合う面積が自在に変動できるようになつている。この結果、布のようには柔軟性を持つことのできない袖部 54を胴着部 53に付加した場合であっても、着用者は上腕をスムーズに動かすことができる。

[0100] また、袖部緩衝部材 73が袖部 54に設けられているため、胴着部 53の裏側と袖部 5 4の表側との重なり合う面積が自在に変動する際の外力によって橈りができる剛性を袖部 54は有している。

[0101] (緩衝部材の構成）

正面緩衝部材 59は、図 21に示すように、胴着部 53の正面側の表地 53aと裏地 53 bとの間に挿入可能となるように、胴着部 53の正面側の形状に近似する形状に形成されている。また、正面緩衝部材 59は、図 20に示すように、 PET (ポリエチレンテレフタレート）にアルミが蒸着されたフィルムが発泡ポリエチレンの表面に貼り付けられた第 1シート部 74と、気泡緩衝材が積層された第 2シート部 75と、竹炭が練り込まれたポリエステルとアクリルとから構成される第 3シート部 76とが、この順番で積層されて形成されている。この正面緩衝部材 59は、図 20に示すように、第 1シート部 74のァルミ蒸着面を表側に向けた状態で、胴着部 53の正面側の表地 53aと裏地 53bとの間に挿入されるようになってヽる。

[0102] 第 1シート部 74は、 PETにアルミが蒸着されたフィルムが発泡ポリエチレンの表面に貼り付けられて形成されているため、断熱性を有している。したがって、防護用べスト 51は、防寒着として用いることも可能となる。また、第 2シート部 75では、たとえば、 3枚の気泡緩衝材が積層されており、外部力ゝらの衝撃を和らげる緩衝部としての機能を果たしている。さらに、第 3シート部 76は、竹炭が練り込まれた 85重量％ポリエステルと 15重量％アクリルとから構成されており、竹炭が含まれているため、消臭効果、調湿効果および抗菌、防かび効果を有している。

[0103] 背面緩衝部材 60は、図 22に示すように、胴着部 53の背面側の表地 53aと裏地 53 bとの間に挿入可能となるように、胴着部 53の背面側の形状に近似するとともに、図 2 2に示す左右の上端側力胴着部 53の正面側の肩の前部まで挿入可能となるような形状に形成されている。この背面緩衝部材 60の上端部には上述のように、面ファスナ一片 66aが縫着されている。また、背面緩衝部材 60は、正面緩衝部材 59の構成（図 20参照）と同様に、第 1シート部 74と第 2シート部 75と第 3シート部 76とが積層されて形成されている。本形態では、背面緩衝部材 60の下端側で着用者の腰の付近に配置される下端部 60aの部分における第 2シート部 75は、たとえば、 5枚の気泡緩衝材が積層されて形成されており、その他の部分における第 2シート部 75は、たとえば、 3枚の気泡緩衝材が積層されて形成されている。すなわち、下端部 60aでは、他の部分に比べ、第 2シート部 75が厚くなつている。このように構成することで、転倒時に強打しやす、腰部分を適切に保護できるようになってヽる。この背面緩衝部材 60も、第 1シート部 74のアルミ蒸着面を表側に向けた状態で挿入される。

[0104] 袖部緩衝部材 73は、図 23に示すように、袖部 54の表地および腕囲部 56の表地 5 6aと、袖部 54の裏地 54bおよび腕囲部 56の裏地 56bとの間に挿入可能となるように、袖部 54および腕囲部 56の形状に近似する形状に形成されている。また、袖部緩衝部材 73は、正面緩衝部材 59や背面緩衝部材 60の構成（図 20参照）と同様に、第 1シート部 74と第 2シート部 75と第 3シート部 76とが積層されて形成されている。本形態では、袖部緩衝部材 73の第 2シート部 75は、たとえば、 3枚の気泡緩衝材が積層されて形成されている。この袖部緩衝部材 73も、第 1シート部 74のアルミ蒸着面を表側に向けた状態で挿入される。

[0105] (実施の形態 2の主な効果）

以上説明したように、本形態の防護用べスト 51は、胴着部 53の裏側において袖部 54、 54が滑らかに滑って揺り動くため、着用者が上腕をスムーズに動力せる等といつた実施の形態 1の光反射べスト 1の効果に加え、以下の効果を有する。すなわち、本形態では、胴着部 53は、表側に配置される表地 53aと、裏側に配置される裏地 53b との 2枚の布地から形成され、表地 53aと裏地 53bとの間に正面緩衝部材 59、 59、背面緩衝部材 60を有している。また、袖部 54、 54の表地および腕囲部 56、 56の表地 56aと、ネ由咅 54、 54の裏地 54bおよび腕囲咅 56、 56の裏地 56bとの間に、ネ由咅緩衝部材 73、 73を有している。そのため、様々な事故力も着用者を保護したり、事故における着用者のけがの程度を軽減させることが可能となる。特に、本形態では、袖部 54や腕囲部 56にも袖部緩衝部材 73を有するため、より確実に着用者を保護したり、事故における着用者のけがの程度を軽減させることが可能となる。

[0106] (実施の形態 2の変形例）

実施の形態 2にかかる防護用べスト 51は、以下のように種々変形可能である。

[0107] たとえば、実施の形態 1と同様に、袖部 54と腕囲部 56との間に、袖部 54の表側において腕囲部 56の揺り動力しが自在となるように袖部 54と腕囲部 56とを接続する第 2可動部を設けるとともに、袖部 54の表側の一部と腕囲部 56の裏側の一部とが重なることで構成され、この重なり合う面積が自在に変動する第 2重なり部において袖部 5 4の表側と腕囲部 56の裏側とを互いに滑らせる第 2滑り手段の滑り部を設けても良い。この場合、第 2可動部は、袖部 54の裏地 54bと同様のアセテートの布地力も構成することができる。なお、腕囲部 56の裏地 56bが滑りやすぐかつ、耐摩耗性を有しているならば、裏地 56bをそのまま滑り部としても良い。また、袖部 54の表側において腕囲部 56の揺り動力しが自在であるため、袖部 54と腕囲部 56とが重なる第 2重なり部において袖部 54と腕囲部 56とが重なり合う面積は、腕囲部 56の可動範囲内で自在に変動するようになる。

[0108] また、本形態では、袖部 54の表地と裏地 54bとの間、および、腕囲部 56の表地 56 aと裏地 56bとの間の、両方に袖部緩衝部材 73が配置されるように構成されているが、袖部 54の表地と裏地 54bとの間、または、腕囲部 56の表地 56aと裏地 56bとの間の、いずれか一方に緩衝部材が配置されるようにしても良い。また、本形態では、袖部 54の表地および腕囲部 56の表地 56aと、袖部 54の裏地 54bおよび腕囲部 56の裏地 56bとの間に挿入可能となるように、袖部緩衝部材 73がー体で形成されている 1S 袖部 54の表地と裏地 54bとの間に配置される緩衝部材と、腕囲部 56の表地 56a と裏地 56bとの間に配置される緩衝部材と別体で形成しても良い。

[0109] さらに、胴着部 53や袖部 54、腕囲部 56は、 3枚以上の布地力も形成されても良い。さらにまた、袖部 54の表地と腕囲部 56の表地 56aとをそれぞれ別の布地力も形成し、両者を縫着させても良い。同様に、袖部 54の裏地 54bと腕囲部 56の裏地 56bとをそれぞれ別の布地から形成し、両者を縫着させても良い。

[0110] [他の実施の形態]

上述した各形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これらに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形可能である。たとえば

、上述した実施の形態 1では、第 1可動部 13および第 2可動部 15は、メッシュ素材から構成されているが、図 24に示すように、第 1可動部を複数の糸状部材 213から構成しても良いし、同様に第 2可動部を複数の糸状部材 215から構成しても良い。図 2 4は、胴着部 3、袖部 4および腕囲部 6を表側力見たときの状態を示している。糸状部材 213は、たとえば、釣り糸のように柔軟でかつ引張り強度が比較的高い糸である。この糸状部材 213では、一端が胴着部 3に固定され、他端が袖部 4に固定されている。また、胴着部 3に固定された糸状部材 213の一端側は、胴着部 3の裏面側に配置されている。同様に、糸状部材 215も柔軟でかつ引張り強度が比較的高い糸である。この糸状部材 215では、一端が袖部 4に固定され、他端が腕囲部 6に固定されている。また、腕囲部 6に固定された糸状部材 215の他端側は、腕囲部 6の裏面側に配置されている。このように、図 24では、胴着部 3に対して袖部 4が吊り下げられるように取り付けられ、腕囲部 6も袖部 4に対して吊り下げられるように取り付けられて！/、る。なお、図 24に示す構成は、実施の形態 2の防護用べスト 51にも用いることができる

[0111] また、実施の形態 1の変形例と同様に、実施の形態 2の防護用べスト 51は、腕囲部 56を有していなくても良い。この場合には、防護用べスト 51の下に着用される衣服に、ファスナーやボタン、ホック等によって、袖部 54を固定することができる。

[0112] さらに、上述した各形態では、胴着部 3、 43、 53から、袖部 4、 54を取り外すことができないように構成されている。しかし、胴着部 3、 43、 53から、袖部 4、 54を取り外すことができるように、すなわち、胴着部 3、 43、 53に対して、袖部 4、 54が着脱可能となるように構成しても良い。このように構成すると、胴着部 3、 43、 53あるいは袖部 4 、 54のいずれか一方が破損した場合であっても、その破損した一方のみを取り替えることで、光反射べスト 1や防護用ベスト 51を使用し続けることができる。

[0113] また、たとえば、袖部が、ポリプロピレン等の合成樹脂シートと裏地とで構成された袖付べストを普段着等として使用する場合には、模様等の多様な装飾が施されたり、写真等が印刷された袖部、または、多様なシルエットで形成された袖部を複数準備すれば、袖部を取り替えることで、 1つの胴着部であっても様々なファッションを楽しむことができる。また、様々なシルエットで形成された胴着部との組合せを用いることで、さらに、より一層の様々なファッションを楽しむこともできる。

[0114] なお、袖部が、ポリプロピレン等の合成樹脂シートと裏地とで構成され、普段着等として使用される袖付べストでは、袖部が着脱可能である力否かにかかわらず、実施の形態 1で説明した袖支持軸 32、 32が袖部に取り付けられな力つたり、実施の形態 2 で説明した袖部緩衝部材 73が袖部に配置されな、ことがある。この場合であっても、袖部の表地がポリプロピレン等の合成樹脂シートで形成されて、るため、この袖部は、胴着部の裏側と袖部の表側との重なり合う面積が自在に変動する際の外力で橈つても、この外力を取り去れば自ら元の形状に回復する弾力性を有している。また、袖部の表地がポリプロピレン等の合成樹脂シートで形成されているため、この袖部は、胴着部の裏側と袖部の表側との重なり合う面積が自在に変動する際の外力で橈りができる剛性を有している。そのため、上述した各実施例と同様に、この袖付べストにお V、ても、着用者は上腕をスムーズに動かすことができる。

[0115] さらにまた、袖部 4、 54から腕囲部 6、 56を取り外すことができるように、すなわち、袖部 4、 54に対して、腕囲部 6、 56が着脱可能となるように構成しても良い。このように構成すると、袖部 4、 54あるいは腕囲部 6、 56のいずれか一方が破損した場合であっても、その破損した一方のみを取り替えることで、光反射べスト 1や防護用べスト 5 1を使用し続けることが可能になる。また、たとえば、袖付べストを普段着等として使用する場合には、模様等の多様な装飾が施されり、写真等が印刷された腕囲部と袖部、また、多様なシルエットで形成された腕囲部と袖部と胴着部とを複数準備すれば、袖部と腕囲部と胴着部の組合せで様々なファッションを楽しむことができる。

[0116] また、上述した各形態では、第 1可動部 13、 63は、胴着部 3、 43、 53に対する袖部 4、 54の可動範囲が調整できるようには構成されていない。しかし、第 1可動部 13、 6 3が、胴着部 3、 43、 53に対する袖部 4、 54の可動範囲を調整できる可動範囲調節機能を有していても良い。このように構成すると、用途に合わせて胴着部 3、 43、 53 に対する袖部 4、 54の可動範囲を調節することができる。また、着用者の腕の長さや体格等に応じた可動範囲の設定や、着用者の好みに応じた可動範囲の設定が可能となり、着用者の着心地を向上させることができる。

[0117] 同様に、第 2可動部 15が、袖部 4に対する腕囲部 6の可動範囲を調節できる可動範囲調節機能を有するようにしても良い。このように構成すると、用途に合わせて袖部 4に対する腕囲部 6の可動範囲を調節することができる。また、着用者の腕の長さや体格等に応じた可動範囲の設定や、着用者の好みに応じた可動範囲の設定が可能となり、着用者の着心地を向上させることができる。

[0118] 以下、図 25から図 27を用いて、胴着部 3、 43に対して袖部 4が着脱可能となる構成、袖部 4に対して腕囲部 6が着脱可能となる構成、および、可動範囲調節機能を有する第 1可動部 13や第 2可動部 15の具体例を実施の形態 1の変形例として説明する。なお、図 25から図 27に示す構成は、実施の形態 2の防護用べスト 51、普段着等として使用される袖付べストにも用ヽることができる。

[0119] まず、図 25を用いて、胴着部 3、 43に対して袖部 4が着脱可能となる構成、および、袖部 4に対して腕囲部 6が着脱可能となる構成の具体例について説明する。図 25 は、実施の形態 1の変形例に力かる袖付べストの胴着部 3、 43を裏側から、袖部 4を表側から、腕囲部 6を裏側力も見たときの、胴着部 3、 43と袖部 4との可動部付近および、袖部 4と腕囲部 6の可動部付近を示す図である。

[0120] 図 25では、第 1可動部 313が、図示左右方向にスライドするスライダー（図示省略）を有するオープンファスナー部 321と、複数の可動帯 322とから構成されている。ォープンファスナー部 321の図示上端は、オープンファスナー部 321を構成するファスナー取付布部分が胴着部 3、 43に縫着されることで、胴着部 3、 43に接続されている。可動帯 322は、帯状に形成された布であり、図示上端がオープンファスナー部 321 のファスナー取付布部分に縫着され、図示下端が袖部 4に縫着されている。第 1可動部 313では、 5本の可動帯 322が用いられている。各可動帯 322の間は、第 1可動部 313を貫通する空間部 S1となっている。

[0121] また、図 25では、第 2可動部 315が、図示左右方向にスライドするスライダー（図示省略)を有するオープンファスナー部 323と、複数の可動帯 324とから構成されてヽる。オープンファスナー部 323の図示下端には、オープンファスナー部 323のファスナー取付布部分に腕囲部 6が縫着されることで、腕囲部 6が接続されている。可動帯 324は、帯状に形成された布であり、図示下端がオープンファスナー部 323のファスナー取付布部分に縫着され、図示上端が袖部 4に縫着されている。第 2可動部 315 では、 3本の可動帯 324が用いられている。各可動帯 324の間は、第 2可動部 315を貫通する空間部 S2となって、る。

[0122] このように、図 25の構成では、オープンファスナー部 321で、胴着部 3に対して袖部 4が着脱可能となるように構成されている。また、オープンファスナー部 323で、袖部 4に対して腕囲部 6が着脱可能となるように構成されている。そのため、上述した効果を得ることができる。

[0123] なお、オープンファスナー部 321および Zまたはオープンファスナー部 323の代わりに、面ファスナーやボタンあるいは、ホック等を用いて、胴着部 3に対して袖部 4が着脱可能となるように構成したり、袖部 4に対して腕囲部 6が着脱可能となるように構成しても良い。また、第 1可動部または、第 2可動部の一方のみにオープンファスナ一部を設け、第 1可動部または、第 2可動部の一方のみが着脱可能となるように構成されていても良い。

[0124] 次に、図 26を用いて、胴着部 3、 43に対して袖部 4が着脱可能となる構成、袖部 4 に対して腕囲部 6が着脱可能となる構成および可動範囲調節機能を有する第 1可動部や第 2可動部の具体例について説明する。図 26は、実施の形態 1の変形例にか力る袖付べストの胴着部 3、 43を裏側から、袖部 4を表側から、腕囲部 6を裏側力見たときの、胴着部 3、 43と袖部 4との可動部付近および、袖部 4と腕囲部 6の可動部付近を示す図である。

[0125] 図 26では、第 1可動部 413が、複数の鎖 421と、鎖 421の両端に取り付けられるリング状の鎖接続金具 422と、鎖接続金具 422を胴着部 3、 43に取り付ける取付部 42 3と、鎖接続金具 422を袖部 4に取り付ける取付部 424とから構成されている。取付部 423、 424は、リング状の鎖接続金具 422を取付可能とするため、短い帯状の布が折り返えされた状態で、胴着部 3、 43や袖部 4に縫着されて形成されている。鎖接続金具 422は、取付部 423、 424に着脱可能となるように構成されるとともに、鎖 421が着脱可能となるように構成されている。より具体的には、鎖接続金具 422は、 1本の細い針金がリング状にかつ、 2重に巻かれたいわゆるダブルリングとなっている。また、鎖 4 21は複数のリング状部材が連結されて構成されている。第 1可動部 413では、 5本の鎖 421が用いられるとともに、それに対応する数の鎖接続金具 422および取付部 42 3、 424が用いられている。

[0126] また、図 26では、第 2可動部 415が、複数の鎖 426と、鎖 426の両端に取り付けられるリング状の鎖接続金具 427と、鎖接続金具 427を袖部 4に取り付ける取付部 428 と、鎖接続金具 427を腕囲部 6に取り付ける取付部 429とから構成されている。取付部 428、 429は、取付部 423、 424と同様に、短い帯状の布が折り返えされた状態で、袖部 4や腕囲部 6に縫着されて形成されている。鎖接続金具 427は、鎖接続金具 4 22と同様に、取付部 428、 429に着脱可能となるように構成されるとともに、鎖 426が着脱可能となるように構成されている。より具体的には、鎖接続金具 427は、鎖接続金具 422と同様に、 1本の細い針金がリング状にかつ、 2重に巻かれたいわゆるダブルリングとなっている。また、鎖 426は鎖 421と同様に複数のリング状部材が連結されて構成されている。第 2可動部 415では、 3本の鎖 426が用いられるとともに、それに対応する数の鎖接続金具 427および取付部 428、 429が用いられている。

[0127] このように、図 26の構成では、鎖接続金具 422で、胴着部 3、 43に対して袖部 4が着脱可能となるように構成され、鎖接続金具 427で、袖部 4に対して腕囲部 6が着脱可能となるように構成されている。また、長さの異なる複数の鎖 421を予め準備し、長さの異なる鎖 421に交換することで、または、鎖 421の一部を切断等してその長さを変えることで、胴着部 3、 43に対する袖部 4の可動範囲を調整できるようになる。さらに、長さの異なる複数の鎖 426を予め準備し、長さの異なる鎖 426に交換することで、または、鎖 426の一部を切断等してその長さを変えることで、袖部 4に対する腕囲部 6の可動範囲を調節できるようになる。そのため、上述した効果を得ることができる

[0128] なお、図 26における第 1可動部 413や第 2可動部 415に代えて、図 27に示すように、細、金属製の針金に複数のボール状部材が揷通されて構成された、わゆるボールチェーン 521を用いて可動部を構成しても良い。たとえば、留め金具 522、 522 をそれぞれ胴着部 3、 43および袖部 4に縫着し、胴着部 3、 43の留め金具 522に、ボールチェーン 521が着脱可能なボールチェーンコネクタ 523を取り付け、袖部 4の留め金具 522にボールチェーン 521を取り付ける。そして、ボールチェーンコネクタ 523 にボールチェーン 521を取り付けて、ボールチェーンコネクタ 523によって袖部 4が着脱可能になるように構成しても良い。また、長さの異なる複数のボールチェーン 52 1を予め準備し、ボールチェーン 521を交換することで、胴着部 3に対する袖部 4の可動範囲を調整できるようにしても良い。あるいは、ボールチェーン 521の一部を切断等してその長さを変えることで、胴着部 3に対する袖部 4の可動範囲を調整できるようにしても良い。同様に、ボールチェーン 521を用いて第 2可動部を構成するようにしても良い。

[0129] また、上述した実施の形態 1では、第 1可動部 13と第 2可動部 15とが同じ素材から形成されていたが、第 1可動部と第 2可動部とを異なる素材で形成しても良い。たとえば、第 1可動部をメッシュ素材の布地力形成し、第 2可動部を糸状部材から形成しても良い。

[0130] さらに、図 25から図 27では、胴着部 3、 43に対して袖部 4が着脱可能に構成されるとともに、袖部 4に対して腕囲部 6が着脱可能に構成されていた力胴着部 3、 43に対して袖部 4が着脱可能にのみ構成されても良いし、袖部 4に対して腕囲部 6が着脱可能にのみ構成されて良い。また、この構成において、第 1可動部と第 2可動部とを異なる素材で形成しても良い。

[0131] さらにまた、図 26および図 27では、胴着部 3、 43に対する袖部 4の可動範囲が調整可能に構成されるとともに、袖部 4に対する腕囲部 6の可動範囲が調整可能に構成されていた力胴着部 3、 43に対する袖部 4の可動範囲のみが調整可能に構成されても良いし、袖部 4に対する腕囲部 6の可動範囲のみが調整可能に構成されても良い。また、この構成において、第 1可動部と第 2可動部とを異なる素材で形成しても良い。さらに、この構成において、胴着部 3、 43に対して袖部 4が着脱可能にのみ構成されても良いし、袖部 4に対して腕囲部 6が着脱可能にのみ構成されても良い。

[0132] また、図 28に示すように、実施の形態 2の防護用べスト 51の胴着部 53の裏側に、着用者の上腕および前腕に着用される長袖部 80を取り付けても良い。すなわち、図 29に示すように、長袖状の袖部分 80aと、袖部分 80aが胴着部 53の裏側に取り付けられる胴着部分 80bとからなる長袖部 80が、図 28に示すように、胴着部 53の肩口から脇の下までの切り欠かれた部分の裏側で、かつ、その上腕部分が袖部 54の裏側に配置されるように、長袖部 80の胴着部分 80bを胴着部 53の裏側の取り付けても良い。また、この場合には、着用者の肘部分を保護する肘用緩衝パッド 81を袖部分 80 aの肘部分に取り付けたり、着用者の手首部分を保護する手首用緩衝パッド 82を袖部分 80aの手首部分に取り付けても良い。図 28および図 29に示す例では、胴着部 5 3の第 1滑り手段の滑り部 62の内側（奥側）の縁に添わせ、かつ、胴着部 53の肩口から脇の下までの裏側の全周に、あら力じめその形状に合わせて形成された長袖部 80 の胴着部分 80bを取りつけ、袖部分 80aに縫着されている肘用緩衝パッド 81を、面ファスナーを用いた分離可能な帯状のゴム力もなる 2本の取付部 81a、 81aによって、肘部分に密着させ固定することができるようになっており、手首用緩衝パッド 82は、袖部分 80aに縫着されている。このように、肘用緩衝パッド 81や手首用緩衝パッド 82 を有する長袖部 80が、胴着部 53に取り付けられている場合には、より確実に着用者を事故から守ることができる。また、着用者のけがの程度を軽減させることができる。

Claims

請求の範囲

[1] 着用者の胴に着用される胴着部と、

上記着用者の上腕に着用される袖部と、

上記胴着部の裏側で上記袖部の揺り動力しが自在となるように上記胴着部と上記袖部とを接続する第 1可動部と、

上記胴着部の裏側の一部と上記袖部の表側の一部とが重なることで構成され、この重なり合う面積が自在に変動する第 1重なり部と、

該第 1重なり部にぉ、て上記胴着部の裏側と上記袖部の表側とを互いに滑らせる第 1滑り手段とを有し、

上記袖部は、上記第 1重なり部の重なり合う面積が自在に変動する際の外力で橈つても、この外力を取り去れば自ら元の形状に回復する弾性力を有することを特徴とする袖付べスト。

[2] 着用者の胴に着用される胴着部と、

上記着用者の上腕に着用される袖部と、

上記袖部は、上記第 1重なり部の重なり合う面積が自在に変動する際の外力で橈りができる剛性を有することを特徴とする袖付べスト。

[3] 前記袖部は、前記第 1可動部と前記第 1重なり部と前記第 1滑り手段との構成によつて、前記胴着部に対する前記着用者の上腕の動きに付随してあらゆる方向へ自在に滑って揺り動くことを特徴とする請求項 1または 2記載の袖付べスト。

[4] 前記袖部は、前記胴着部に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項 1から 3 、ずれかに記載の袖付べスト。

[5] 前記第 1可動部は、前記胴着部に対する前記袖部の可動範囲を調節可能な可動範囲調節機能を有することを特徴とする請求項 1から 4いずれかに記載の袖付べスト

[6] 前記第 1可動部は、前記胴着部の裏側に取り付けられ、

前記第 1滑り手段は、前記胴着部の裏側と前記袖部の表側とに形成された滑り部を有することを特徴とする請求項 1から 5いずれかに記載の袖付べスト。

[7] 前記袖部に設けられ、前記着用者の上腕を囲む腕囲部を有することを特徴とする請求項 1から 6 、ずれかに記載の袖付べスト。

[8] 前記袖部の表側で前記腕囲部の揺り動力しが自在となるように前記袖部と前記腕囲部とを接続する第 2可動部と、

前記袖部の表側の一部と前記腕囲部の裏側の一部とが重なることで構成され、この重なり合う面積が自在に変動する第 2重なり部と、該第 2重なり部において前記袖部の表側と前記腕囲部の裏側とを互いに滑らせる第 2滑り手段とを有することを特徴とする請求項 7記載の袖付べスト。

[9] 前記腕囲部は、前記袖部に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項 8記載の袖付べスト。

[10] 前記第 2可動部は、前記袖部に対する前記腕囲部の可動範囲を調節可能な可動範囲調節機能を有することを特徴とする請求項 8または 9記載の袖付べスト。

[11] 前記第 2可動部は、前記腕囲部の裏側に取り付けられ、

前記第 2滑り手段は、前記腕囲部の裏側と前記袖部の表側とに形成された滑り部を有することを特徴とする請求項 8から 10いずれかに記載の袖付べスト。

[12] 前記胴着部は、前方胴着部と後方胴着部とを有し、

前記着用者の少なくとも一方の脇に位置するとともに、上記前方胴着部と上記後方胴着部との間で表側面が露出するように設けられた傾斜脇覆部を有し、

上記傾斜脇覆部の表側面の露出面積は変更可能とされ、

上記傾斜脇覆部の表側面の露出面積の変更と、

上記前方胴着部と上記後方胴着部との重なり部である第 3重なり部の面積が変更されるのとに伴って、前記胴着部のサイズが変更されることを特徴とする請求項 1から 11いずれかに記載の袖付べスト。

[13] 前記胴着部は、前方胴着部と後方胴着部とを有し、

前記胴着部の下端は、前記着用者の脇に位置するとともに、

上記傾斜脇覆部の表側面の露出面積は変更可能とされ、

上記傾斜脇覆部の表側面の露出面積の変更に伴って、前記胴着部のサイズが変更されることを特徴とする請求項 1から 11いずれかに記載の袖付べスト。

[14] 光を反射する第 1光反射部を前記胴着部に有するとともに、光を反射する第 2光反射部を前記袖部に有することを特徴とする請求項 1から 13いずれかに記載の袖付べスト。

[15] 光を反射する第 1光反射部を前記胴着部に有するとともに、光を反射する第 2光反射部を前記袖部および前記腕囲部の少なくともいずれか一方に有することを特徴とする請求項 7から 1 、ずれかに記載の袖付べスト。

[16] 前記胴着部は、前方胴着部と後方胴着部とを有し、

光を反射する第 3光反射部を上記傾斜脇覆部に有することを特徴とする請求項 15 記載の袖付べスト。

[17] 前記第 1光反射部と前記第 2光反射部と前記第 3光反射部との少なくともいずれカゝ 1つは、複数の光反射片で形成された標識と、該標識を覆う透明被覆とを有することを特徴とする請求項 16記載の袖付べスト。

[18] 前記胴着部と前記袖部とは、表側に配置される表地と、裏側に配置される裏地との少なくとも 2枚の布地力形成され、上記表地と上記裏地との間に緩衝部材を有することを特徴とする請求項 1から 17いずれかに記載の袖付べスト。

[19] 前記胴着部と前記袖部と前記腕囲部とは、表側に配置される表地と、裏側に配置される裏地との少なくとも 2枚の布地力形成され、上記表地と上記裏地との間に緩衝部材を有することを特徴とする請求項 7から 11いずれかに記載の袖付べスト。

[20] 前記胴着部の裏側に取り付けられるとともに前記袖部の裏側に配置され、前記着用者の前記上腕および前腕に着用される長袖部を有し、

該長袖部は、前記着用者の肘部分および手首部分の少なくともいずれか一方に緩衝パッドを有することを特徴とする請求項 18または 19記載の袖付べスト。

前記袖部の表面側は合成樹脂で覆われて、ることを特徴とする請求項 1から 20 ヽずれかに記載の袖付べスト。