WO2006115179A1

WO2006115179A1 - 多機能ホルダー

Info

Publication number: WO2006115179A1
Application number: PCT/JP2006/308351
Authority: WO
Inventors: Masakazu Naka; Kengo Uchida; Shinji Koyanagi
Original assignee: Joplax Co., Ltd.
Priority date: 2005-04-21
Filing date: 2006-04-20
Publication date: 2006-11-02
Also published as: KR20070120528A; JPWO2006115179A1; JP4929166B2

Abstract

　一端の開口部に空気の吹込み口２、他端の開口部に把持手段３を備え、かつ一端の開口部から他端の開口部までが貫通孔Ｘで連通された筒状体からなる本体Ａと、把持手段３により把持される被把持物Ｂとを有する多機能ホルダー１であって、　把持手段３は、被把持物Ｂを着脱自在に把持できる把持・リリース機構で構成され、さらに被把持物Ｂの代わりに風船のリング状口筒１４をシール部材を用いて気密に把持できることを特徴とする多機能ホルダーである。　これにより、筒状で形成された小型かつ簡単な構成からなる、マスコット人形や風船等を取付可能な本体を備えた多機能ホルダーにおいて、風船を取り付けた場合には膨らませた風船を飛ばすこともできる多機能ホルダーを提供する。

Description

明細書

多機能ホルダー

技術分野

[0001] マスコット人形や風船等を取付けて把持することが可能であり、かつ風船取付時には風船に空気を吹込み、この風船を空中へ飛翔させることができる多機能ホルダーに関する。

背景技術

[0002] 子供の玩具として、またスポーツ観戦、特に野球観戦やサッカー観戦にぉ、てファンがひ、きチーム応援の一環として、アニメのキャラクター人形やチームのマスコット人形、人気選手のデフォルメ人形等を身につけたり、風船を一斉に飛翔させたりすることが慣習として行われて、る。

[0003] ここで、例えば野球観戦時における風船の飛翔は所定回に行われるが、飛翔させるための事前準備、具体的には、風船を取り出し、その中へ空気を吹込み、飛ばす等の準備は、概ね飛翔させる回の前の相手方チームの攻撃中に行われている。風船への空気の吹込みは、風船の大きさによって異なるが、 1回の吹込みのみでは不足し、通常、 2〜3回に分けて行われ、空気が吹き込まれた風船は空気力もれないように吹込み口を 2本の指先で挟むことにより保持されて、る。

[0004] ところが、試合の状況により相手方チームの攻撃が予測時間以上に長引き、飛翔させるタイミングが予測と違ってしまうことがある。このような場合、空気が吹き込まれた風船の吹込み口は長、時間指先で空気が漏れな、ようにして挟持し続けなければならず、この挟持にはカカ^、るため子供にとっても大人にとっても苦痛になってしまうことがある。この苦痛は、両方の手に 1個ずつ保持している場合は、更に増大し、待ちきれずにせつ力べ封入した空気を抜いてしまい、再度、吹き込まなければならない事態も生じ、そうなると、飛翔するタイミングを失してしまうことがある。

[0005] このような観点力の不都合を解消することを目的とした従来技術として、風船に空気を吹込み、この風船を空中へ飛翔させる風船飛翔玩具等について、いくつか特許文献に開示されている（例えば、下記特許文献 1〜3参照)。 [0006] 図 10は、下記特許文献 1に記載された風船飛翔玩具の断面図である。この風船飛翔玩具は、風船 101の口部に取り付けた口筒 102が着脱自在な風船連結体 103と風船連結体 103を介して風船 101内に空気を送入して膨らまし状態とする空気ポンプ 104と、風船 101の口部に取り付けた口筒 102に対し係止して風船連結体 103からの風船 101の離脱を防止すると共にその係止状態を解除して風船 101 内の空気の噴出による風船 101の飛び出しを可能とするストッパー 105と、カム機構等を介して空気ポンプ 104を圧縮することによって空気ポンプ 104による空気の送り出しを可能とする回転操作用のハンドル 106とを備えて構成されている。この風船飛翔玩具によれば、ハンドル 106を回転させるだけで空気ポンプ 104から風船 101内に空気が送り込まれて風船 101が膨らむことになるので、操作が容易となるという効果を奏するものである。

[0007] また、図 11は、下記特許文献 2に記載されて、る空気ポンプを備えた風船玩具の断面図である。

この風船玩具は、連結パイプ 201の一端に空気ポンプ 202を備え、所定風船 203 の口部内に強制嵌入した口筒 204を連結パイプ 201の他端に着脱自在に嵌着し、風船 203内の圧縮空気によって連結パイプ 201から飛び出し付勢される口筒 204を係脱自在に固定せしめるストッパーを連結パイプ 201に設けた構成を備えて、る。この風船玩具によれば、風船玩具と風船ポンプがコンパクトに一体ィ匕し、膨らませた風船を、つでも発射させることが可能となると!/、う効果を奏するものである。

[0008] また、図 12は、下記特許文献 3に記載されている風船ポンプの斜視図である。

この風船ポンプは、外筒 301の一端と、該外筒に摺接する内筒 302の一端とにそれぞれ逆止弁 303を取り付けるとともに、上記外筒 301に逆止弁 303を覆うようにして、通気口 304を有するキャップを冠せてなる構成を備えている。この構成によれば、内筒 302を外筒 301に突入させることで通気孔 304から効率よく風船内に空気を取り入れることができ、また、外筒 301内に空気を取り入れるため、内筒 302を脱出方向へ摺動させたときにおいても、逆止弁 303により外筒 301内への空気の逆流を防ぐことができ、他方、内筒 302内には空気を流入させることができるという効果を奏するものである。 [0009] また、従来、人形等にストラップを取付け、このストラップをバッグ等に取り付けることで持ち運びが便利となるようになされたものが広く知られて、た。

[0010] 特許文献 1 :実開平 7— 1994号公報（図 3、段落〔0004〕）

特許文献 2：実開昭 63— 1594号公報 (請求項 1)

特許文献 3：実開昭 59— 190980号公報 (考案の詳細な説明）

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0011] しかし、上記特許文献 1及び 2に記載の「風船飛翔玩具」及び「風船玩具」の発明によれば、本体部分と持ち手部分とが別体で構成されているため、装置全体が大きくなつてしま!、、メガホン等の他の応援グッズをも有して、る観戦ファンにとっては荷物が力さばる原因となるのみならず、複数部材で構成されているために故障しやすいものとなっていた。また、風船を把持するための手段が、風船の空気導入口部分の一端部を片持ちで係止するのみでは、均等に風船を把持することができず、スムーズに風船をリリースできな、ことから、狙った方向に確実に風船を飛ばすことができな力つた

[0012] また、上記特許文献 3に記載の「風船ポンプ」の発明によれば、簡単に風船を膨らませることはできても、それ自体で風船を飛ばすことができず、上述のような所望の目的を果たすことができない。

[0013] さらに、一般のストラップ付きの人形は、紐状のストラップのみで人形を把持しているために、ストラップが切れたり裂けたりすることで紛失することもあり、このような事態を避けるようにしたいという要望もあった。このような場合、人形を取り付けるための専用の部材があれば便利であるが、前記の風船飛翔玩具とは別に部材を用意するとなると、更に荷物がかさばってしまうこととなる。

[0014] 本願の発明者は、上記の従来技術の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、筒状で形成された小型かつ簡単な構成力もなる、マスコット人形や風船等を取付可能な本体を備えた多機能ホルダーにおいて、風船を取り付けた場合には膨らませた風船を飛ばすこともできる多機能ホルダーを提供するに至った。

課題を解決するための手段 [0015] 上記課題を解決するために、本発明の多機能ホルダーは、一端の開口部に空気の吹込み口、他端の開口部に把持手段を備え、かつ前記一端の開口部から他端の開口部までが貫通孔で連通された筒状体力なる本体と、前記把持手段により把持される被把持物とを有する多機能ホルダーであって、

前記把持手段は、前記被把持物を着脱自在に把持できる把持 ·リリース機構で構成され、さらに前記被把持物の代わりに風船のリング状口筒をシール部材を用いて気密に把持できることを特徴とするものである。

[0016] また本発明は、前記多機能ホルダーにおいて、前記把持手段は、内筒と、前記内筒の外周側にスライド可能に覆設された外筒と、前記内筒の外周面から内周面まで貫通された複数個の小穴と、前記小穴の内周面側の径よりも若干大きな外径を備え前記小穴にその一部が挿入されるとともに前記外筒の内周面により押圧される小球と、を備えており、

前記把持 'リリース機構は、前記小球が前記外筒の内周面に押圧されることで前記小球の一部が内筒内に突出することにより前記被把持物又は前記風船に装着されたリング状口筒を把持し、前記吹込み口が設けられた方向へ前記外筒をスライドさせることにより前記小球の押圧状態を解除することを特徴とするものである。

[0017] また本発明は、前記多機能ホルダーにおいて、前記被把持物はマスコットを構成し、前記把持手段が前記被把持物を把持することにより前記外筒が前記マスコットの一部となることを特徴とするものである。

[0018] また本発明は、前記多機能ホルダーにおいて、前記シール部材は、 Oリングであることを特徴とするものである。

[0019] また本発明は、前記多機能ホルダーにおいて、前記シール部材は、独立発洵型のスポンジ力なる平パッキンであることを特徴とするものである。

[0020] また本発明は、前記多機能ホルダーにおいて、前記外筒の一部には鍔状部が形成されて!/ヽることを特徴とするちのである。

[0021] また本発明は、前記多機能ホルダーにおいて、前記他端の開口部は、半径方向に拡径して!/ヽることを特徴とするものである。

[0022] また本発明は、前記多機能ホルダーにおいて、前記貫通孔には、前記他端の開口部から、前記一端の開口部へ流れる空気を遮断する逆止弁が装着されていることを特徴とするものである。

[0023] また本発明は、前記多機能ホルダーにおいて、前記他端の開口部には、逆止弁を備えるポンプが装着されていることを特徴とするものである。

[0024] また本発明は、前記多機能ホルダーにおいて、前記本体の一部には、ストラップを取り付けるためのストラップ取付手段が形成されていることを特徴とするものである。

[0025] また本発明は、前記多機能ホルダーにおいて、前記吹込み口には、キャップが取り付けられて、ることを特徴とするものである。

発明の効果

[0026] 本発明にお、ては、多機能ホルダーは、一端の開口部から他端の開口部までが貫通孔で連通された筒状体力なる本体を主構成部分とするので、小型で簡単な構成であり、使い勝手がよく便利である上、荷物の力さばりを防ぐこともできる。また、把持手段は、被把持物を着脱自在に把持できる把持'リリース機構で構成されるので、被把持物の紛失を防ぎ、かつ持ち運びを便利にすることができる。さらに被把持物の代わりに風船のリング状口筒をシール部材を用いて気密に把持できるので、風船を把持したまま貫通孔を通じた空気の吹込みにより風船を膨らませ、把持手段の把持'リリース機構により風船を飛翔させることもできる。

[0027] また、上記発明においては、把持手段は、内筒の外周側に覆設された外筒と、内筒の外周面力内周面まで貫通された複数個の小穴にその一部が挿入される小球力内筒の外周側に覆設された外筒の内周面により押圧され内筒内に一部突出して被把持物又はリング状口筒を把持するので、確実に被把持物の脱落を防止できる。また、把持'リリース機構は、吹込み口が設けられた方向へ外筒をスライドさせることにより小球の押圧状態を均等に解除するので、確実に被把持物を取り外し又は狙つた方向に確実に風船を飛翔させることができる。

[0028] また、上記発明においては、被把持物はマスコットを構成し、把持手段がマスコットを把持することにより外筒が前記マスコットの一部となるので、被把持物と外筒とがー体となってマスコットの視覚的効果を楽しむことができ、スポーツ観戦等の応援グッズとしてチームのマスコット人形や選手のデフォルメ人形等を身に付けることができる。 [0029] また、上記発明にお!/、ては、シール部材は、 Oリングであるので、比較的安価でかつコンパクトであるためスペースが小さくてすみ、内筒の内周沿い方向に有効なシールが可能である。

[0030] また、上記発明にお、ては、シール部材は、平パッキンであるので、風船のリング状口筒と多機能ホルダー本体との間を面接触してより効果的なシール性を有し、^ M 立発洵型のスポンジ力^なるので、着脱に負担がなく低圧力でもさらに効果的なシール件を有する。

[0031] また、上記発明においては、外筒の一部には鍔状部が形成されているので、この鍔状部に指を掛けることで外筒のスライド移動が容易となる。

[0032] また、上記発明においては、外筒の開口縁は、半径方向に拡径しているので、空気が吹き込まれて膨らんだ風船を支持することができ、風船の動きを規制し狙った方向へ風船を飛ばすことができる。

[0033] また、上記発明にお、ては、貫通孔には、被把持物である風船内へ吹き込まれた空気が吹込み口側へ逆流するのを阻止する逆止弁が装着されているので、風船の空気導入口を指等で挟持しなくても、吹き込んだ空気が逆流して風船がしぼんでしまう心配がなぐ風船を飛ばす所定のタイミングまで楽に待機することができる。

[0034] また、上記発明においては、空気の吹き込み口側の開口部には、逆止弁を備えるポンプが装着されているので、直接息を吹き込む必要がなくポンプの膨出部を握るように操作するのみで楽に空気を送入することができる。

[0035] また、上記発明においては、本体の一部には、ストラップを取り付けるためのストラップ取付手段が形成されて、るので、ストラップを用いて多機能ホルダーを首から下げたり、カバンに結んだりすることができるので、携帯性が向上する。

[0036] また、上記発明においては、前記吹込み口には、キャップが取り付けられているので、多機能ホルダーの不使用時には、吹込みロカゴミが入り込まないようにして、ゴミの侵入による筒内の逆止弁の故障を防ぎ、また、吹込み口の清潔を保つことができる。

図面の簡単な説明

[0037] [図 1]図 1は、被把持物としてマスコット人形を表した、本発明に係る多機能ホルダーの正面図。

[図 2]図 2は本発明に係る多機能ホルダーの本体の正面図。

[図 3]図 3は本発明に係る多機能ホルダーの本体の側面図。

圆 4]図 4は本発明に係る多機能ホルダーの本体の底面側斜視図。

[図 5]図 5は本発明に係る多機能ホルダーの本体の底面図。

圆 6]図 6は本発明に係る多機能ホルダーの本体の分解斜視図。

[図 7]図 7は本発明に係る多機能ホルダーの本体の一部断面図であり、図 7Aはシール部材として Oリングを用いた多機能ホルダーを示す図、図 7Bはシール部材として平パッキンを用いた多機能ホルダーを示す図。

圆 8]図 8は本発明に係る多機能ホルダーの他の実施形態を示す本体の一部断面図。

圆 9]図 9は本発明に係る多機能ホルダーの他の実施形態を示す本体の正面図。

[図 10]図 10は上記特許文献 1に記載された風船飛翔玩具の断面図。

[図 11]図 11は上記特許文献 2に記載されて!、る空気ポンプを備えた風船玩具の断面図。

[図 12]図 12は上記特許文献 3に記載されて、る風船ポンプの斜視図。

符号の説明

A 本体

B 被把持物

C ポンプ

1 多機能ホルダ

2 吹込み口

3 把持手段

4 握り部

5 小穴

6 外筒 9 ストップリング

10 ノ^ネ

11 逆止弁

12 小球

13a- -13d 段部

14 リング状口筒

15 突出部

16 Oリング

16' 平パッキン

21 吹込み口の先端部

41 ストラップ取付部

42 プレート取付部

発明を実施するための最良の形態

[0039] 以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。図 1は被把持物としてマスコット人形を表した本発明に係る多機能ホルダーの正面図、図 2は本発明に係る多機能ホルダーの本体の正面図、図 3は本発明に係る多機能ホルダーの本体の側面図、図 4は本発明に係る多機能ホルダーの本体の底面側斜視図、図 5は本発明に係る多機能ホルダーの本体の底面図、図 6は本発明に係る多機能ホルダ一の本体の分解斜視図、図 7は本発明に係る多機能ホルダーの本体の一部断面図であり、図 7Aはシール部材として Oリングを用いた多機能ホルダーを示す図、図 7B はシール部材として平パッキンを用いた多機能ホルダーを示す図、図 8は本発明に係る多機能ホルダーの他の実施形態を示す本体の一部断面図である。図 9は本発明に係る多機能ホルダーの他の実施形態を示す本体の正面図である。

実施例 1

[0040] まず、多機能ホルダー 1の構成について、図 1〜図 7を用いて説明する。ここで、図 1に示すように、多機能ホルダー 1は本体 Aと被把持物 Bとからなり、被把持物としては野球選手のマスコット人形が示されて、る。本体 Aはこのマスコット人形の頭部を構成し、被把持物 Bと一体となって一つのマスコット人形を形成している。この被把持物 Bの人形の代わりに風船を用いることもでき、以下には、風船を取り付けた場合の本体の構成を中心に説明する。

[0041] 図 1〜図 4に示すように、多機能ホルダー 1の本体 Aは、一端の開口部に空気の吹込み口 2と、他端の開口部に把持手段 3と、吹込み口 2と把持手段 3との間に握り部 4 を備え、一端の開口部から他端の開口部までが貫通孔 Xで連通された筒状体からなる。なお、多機能ホルダー 1の本体 Aは、吹込み口 2と、握り部 4と、内筒 7と、内筒 7 の外周端部に形成された小穴 5とから構成され、図 5及び図 6に示されている。

[0042] 空気の吹込み口 2は、円形の開口を有し、ポンプ等の空気吹込み機器が外れにくいよう先端部 21は膨出した形状となっている。この開口幅は空気吹込み機器を取り付けやすいような幅、若しくは人の口の大きさに合わせた幅に形成されている。人の口の大きさは人によって様々であるので、例えば、大人用と子供用、男性用と女性用等様々な大きさに形成することができる。

[0043] 図 5及び図 6に示すように、把持手段 3は、小穴 5と、外筒 6と、内筒 7と、鍔状部 8と、ストップリング 9と、パネ 10と、小球 12と、 Oリング 16とを備えている。複数個の小穴 5は、内筒 7の外周端部に形成されており、これらの小穴 5には小球 12が挿入される

[0044] 握り部 4は、波状に形成されており、多機能ホルダー 1を確実に握持できるように握りやすくなつている。なお、握り部 4は人の手の大きさに合わせて形成される力人の手の大きさは人によって様々であるので、例えば、大人用と子供用、男性用と女性用等様々な大きさに形成することができる。握り部 4の吹込み口 2側の一側端にはストラップを取り付けるためのストラップ取付部 41が形成されている。また、握り部 4の中央部分には矩形状に凹部をなしたプレート取付手段 42が形成されており、自分のネームプレートやひ、きチームのロゴ入りプレート等を取り付けることができるようになっている。

[0045] また、ほぼ椀型に握り部 4の一端から半径方向へ広げて形成された外筒 6の開口縁には、水平方向に延出された鍔状部 8が形成されている。この鍔状部 8は開口部分力も突出しているため、指を掛けやすくなつており、これにより外筒 6のスライド操作が容易となる。また、外筒 6と鍔状部 8とにより実質的にヘルメットの形態をなしているため、被把持物としての人形と一体化して見ると、人形がヘルメットを被っているように見え、視覚的効果を楽しむことができる。この外筒 6と鍔状部 8にはひいきチームの口ゴマーク等をあしらって、実際に試合で用いられているへルメットをデフォルメしてもよい。

[0046] 図 6に示すように、逆止弁 11と Oリング 16は内筒 7の上部力も順に挿入され、図 7A に示すように、逆止弁 11は内筒 7の段部 13aに、 Oリング 16は内筒 7の段部 13bにそれぞれ係合するように設けられる。パネ 10は内筒 7に覆設され、パネ 10の外周側には外筒 6が内筒 7に覆設される。すなわち、パネ 10は内筒 7と外筒 6との間に設けられ、内筒 7の段部 13cと外筒 6の段部 13dとにより支持されている。これにより、外筒 6 のスライドはパネ 10の付勢力により制御される。また、図 7Bに示すように、シール部材として Oリング 16の代わりに平パッキン 16'を用いてもよい。

[0047] なお、図示はしないが、本体 Aの内筒 7の一端部には外筒 6を取り付けるための係合溝が形成されている。外筒 6の内周面に取り付けられるストップリング 9をこの係合溝に係合固定させることで内筒 7に覆設された外筒 6の抜け止めを行う。また、内筒 7 の外周端部には小穴 5が形成されている。この小穴 5には小球 12が求遠心方向に移動自在に挿入されている。すなわち、小穴 5の幅は、内筒 7の外径側は小球の直径より広ぐ内筒 7の内径側は小球が求心方向に脱落しないが一部突出できる程度に形成されている。

[0048] 円筒状体で形成された多機能ホルダー 1は、一端力も他端まで貫通孔 Xを有しており、被把持物として一端に風船を把持し、他端力空気を吹き込むことで風船を膨らませることができる。この貫通孔 Xの孔径は把持手段 3から吹込み口 2に向けて縮径されている。なお、図 6においては、小穴 5は 4箇所に形成されている力小穴の数はいくつでもよい。

[0049] ここで、図示はしないが、外筒 6をさらに開口部端から半径方向へ拡径して開口部を広げて形成し、空気を吹き込んで膨らんだ風船が外筒 6の開口縁に支持させるようにすることもできる。これにより、風船は安定することとなり、風船を確実に上方へ向けて飛ばすことができる。また、人形とヘルメット形状をなした外筒とを一体化させてマスコットの視覚的効果を持たせたデフォルメを実現できる。なお、ユーザの間では風船の空気導入口付近 10cm程を手で握って膨らませないようにして、風船の先の方をより膨らませることでより遠くに風船を飛ばすことが行われているが、同様に吹込み口方向を幅狭にして外筒を形成すれば、力かる効果を実現することもできる。

[0050] 次に、多機能ホルダー 1の使用手順について説明する。野球場等において飛ばすジェット風船の空気導入口には、通常、リング状の口筒が装着されている。したがって、リング状口筒 14の突出部 15を、外筒 6の段部 13dにより求心方向へ押圧されている小球 12で係止することにより、被把持物を把持する。また、 Oリング 16は、リング状口筒 14の一端と係合しているため風船の吹込み口をシーリングして空気の漏れを防ぐ。この Oリング 16は、リング状口筒 14の周面と同様に円形状をなしているため、該周面を均等にシーリングすることができる。また、非把持物が人形の場合は、この Oリング 16は、リング状口筒 14を装着した人形をより強力に固定するための固定手段として用いられる。また、シール部材として平パッキン 16'を用いた場合はその縦断面が矩形となっているので、その縦断面が円形となっている Oリング 16を用いた場合に対し、段部 13bと風船のリング状口筒 14とに対し確実に面接触となり、より強力なシ一ル性を担保することができる。特に、風船のリング状口筒 14はその孔径にバラツキがあるため、 Oリング 16では点接触となりシール性が担保できな、ような場合も考えられるが、平パッキン 16'を用いることでこのような事態を防ぐことができる。この平パツキン 1 6'は、独泡,型のスポンジ力形成されたの用いた場合には、低で傷れた衛墼力 ^^に相.がなく、また力でもさらにカなシール件確保十るこができる。

[0051] リング状口筒 14を把持した後は、吹込み口 2から空気を吹込み、風船を膨らませる。このとき、内筒 7の段部 13aに設けられている逆止弁 11は、逆止弁 11が有する弁体（図示省略)の働きにより、風船に吹き込んだ空気の逆圧による逆流を防止し、一方、吹込み口 2からの送風に対しては空気圧が力かると弁体を開口させ、空気を風船内に取り入れることができる。これにより、風船を飛ばす所定のタイミングまで風船を膨らませたまま待機することができる。

[0052] 所定の大きさまで風船を膨らませた後、風船を飛ばす際には外筒 6を吹込み口 2方向へスライドさせる。これにより、リング状口筒 14と小球 12との係止状態がリリースされ、膨らんだ風船内の圧縮空気により風船が飛び出す付勢力が作用し、多機能ホルダー 1から飛び出すこととなる。具体的には、リング状口筒 14の突出部 15は小球 12 で係止されている力外筒 6を吹込み口 2方向へスライドすることにより小球 12を押圧していた外筒 6の段部 13dも押し下げられ、小穴 5よりも幅狭に形成された小球 12が遠心方向又は求心方向へ移動自在の状態となる。したがって、小球 12は突出部 15 を係止することができなくなり、リング状口筒 14の係止状態がリリースされる。なお、被把持物が人形の場合も同様に、人形に装着されたリング状口筒 14の突出部 15を小球 12を用いて係止 'リリースを行うことで着脱が可能となる。

[0053] なお、外筒 6をスライドする際には、外筒 6に形成された鍔状部 8に指を掛けることによって行ってもよい。鍔状部 8は、片手で外筒 6をスライドできるよう、握り部 4と鍔状部 8との間の長さは長くても親指一本分の長さであることが好ましい。このとき、鍔状部 8 は親指又は人差し指のいずれか一本の指で支持し、対向する外筒 6の開口縁端部を他方の指で支持することで、吹込み口 2方向へ向けてスライドすることができる。親指の長さは人によって様々であるので、例えば、大人用と子供用、男性用と女性用等様々な大きさに形成することができる。また、適宜、首力も多機能ホルダーをぶら下げるためのストラップをストラップ取付部 41に取り付けたり、吹込み口にキャップを取り付けたりすることもできる。

[0054] 図 8に示すように、風船への空気の吹き込み手段として、ポンプ Cを用いることもできる。ポンプ Cは、好ましくはゴム等の弾性体よりなる略レモン状の中空部材カもなり、その一端のパイプ部 17は空気の吹込み口 2の一部又は全部を覆うように本体 Aに気密に装着され、他端は空気を取り入れるための吸入逆止弁 18を有している。空気の送入は、レモン状のポンプ Cの膨出部を握ることで中空のポンプ C内の空気がパイプ部 17から本体 Aの貫通孔 Xに連通して風船内に送り込まれる。ポンプ Cの握った膨出部を放せば空気の吸入口 19からポンプ C内に空気が充填されるので、風船を膨らませるには、ポンプ Cを握って放す操作を複数回繰り返せばよい。本体 Aには逆止弁 11が設けられて、るので、風船内の空気が逆流して!/、つまでも風船が膨らまな!/、という事態を防ぐことができる。ここで、通常風船への息の吹き込みは心臓にかなりの負担をかけるため、お年寄りや子供などが使用する際には事故に繋がるおそれがある力このポンプ Cを用いれば力かるおそれがなくなる。なお、ポンプ Cは図 8に示すような形態に限られるものでなぐその他の形態のものも含まれる。また、ポンプ Cは手動のもののみならず自動のものも用いることができる。

[0055] また、図 9に示すように、多機能ホルダーの被把持物 Bとして取り付けたマスコットがそのままポンプを兼用し、ポンプ C'を備えることもできる。このような構成とすれば、風船を使用しない場合はマスコット人形を首からぶら下げたり手に持ったりすることができ、風船を使用する場合はこのマスコット人形をポンプとして用いて風船に空気を供給することができ、別途ポンプを用意する手間が省け、かつ手荷物を少なくすることができる。このポンプ C'は、図示はしないがポンプ Cと同様に吸入逆止弁 18と空気の吸入口 19を有しており、マスコットの体部分を握って放す操作を複数回繰り返すことで風船内に空気を供給することができる。さらに、被把持物 Bとして取り付けたマスコットは空気の吹込み口のキャップとして兼用することもできる。

[0056] また、図示はしないが、被把持物 Bとしてペットボトルやカップ入りのジュースのホルダーゃ笛や発光体等の応援グッズを用いて、ストラップを介して首力ぶら下げられるようにしてもよい。このような構成にすれば、一つの部材で様々な使い方ができ、よりスポーツ観戦等を楽しむことができる。

Claims

請求の範囲

[1] 一端の開口部に空気の吹込み口、他端の開口部に把持手段を備え、かつ前記一端の開口部から他端の開口部までが貫通孔で連通された筒状体からなる本体と、前記把持手段により把持される被把持物とを有する多機能ホルダーであって、前記把持手段は、前記被把持物を着脱自在に把持できる把持 ·リリース機構で構成され、さらに前記被把持物の代わりに風船のリング状口筒をシール部材を用いて気密に把持できることを特徴とする多機能ホルダー。

[2] 前記把持手段は、内筒と、前記内筒の外周側にスライド可能に覆設された外筒と、前記内筒の外周面力内周面まで貫通された複数個の小穴と、前記小穴の内周面側の径よりも若干大きな外径を備え前記小穴にその一部が挿入されるとともに前記外筒の内周面により押圧される小球と、を備えており、

前記把持 'リリース機構は、前記小球が前記外筒の内周面に押圧されることで前記小球の一部が内筒内に突出することにより前記被把持物又は前記風船に装着されたリング状口筒を把持し、前記吹込み口が設けられた方向へ前記外筒をスライドさせることにより前記小球の押圧状態を解除することを特徴とする請求の範囲 1に記載の多機能ホルダー。

[3] 前記被把持物はマスコットを構成し、前記把持手段が前記被把持物を把持することにより前記外筒が前記マスコットの一部となることを特徴とする請求の範囲 1に記載の多機能ホルダー。

[4] 前記シール部材は、 Oリングであることを特徴とする請求の範囲 1に記載の多機能ホノレダ一。

[5] 前記シール部材は、独立発洵型のスポンジ力なる平パッキンであることを特徴とする請求の範囲 1に記載の多機能ホルダー。

[6] 前記外筒の一部には鍔状部が形成されていることを特徴とする請求の範囲 1に記載の多機能ホルダー。

[7] 前記他端の開口部は、半径方向に拡径していることを特徴とする請求の範囲 2に記載の多機能ホルダー。

[8] 前記貫通孔には、前記他端の開口部から、前記一端の開口部へ流れる空気を遮断する逆止弁が装着されていることを特徴とする請求の範囲 1に記載の多機能ホルダー。

[9] 前記他端の開口部には、逆止弁を備えるポンプが装着されていることを特徴とする請求の範囲 1に記載の多機能ホルダー。

[10] 前記本体の一部には、ストラップを取り付けるためのストラップ取付手段が形成されて、ることを特徴とする請求の範囲 1に記載の多機能ホルダー。

[11] 前記吹込み口には、キャップが取り付けられていることを特徴とする請求の範囲 1に記載の多機能ホルダー。