WO2006112499A1

WO2006112499A1 - 空気入りタイヤ用ランフラット支持体

Info

Publication number: WO2006112499A1
Application number: PCT/JP2006/308279
Authority: WO
Inventors: Mitsuru Naito
Original assignee: The Yokohama Rubber Co., Ltd.
Priority date: 2005-04-20
Filing date: 2006-04-20
Publication date: 2006-10-26
Also published as: DE602006014129D1; JP2006298165A; EP1872978A1; EP1872978A4; US20090038730A1; EP1872978B1

Abstract

　ビード部内径が同一で、タイヤ幅サイズが異なる複数種類の空気入りタイヤに対して適用を可能にしたランフラット支持体を開示する。そのランフラット支持体は、外周側にタイヤ支持面に形成すると共に、内周側に二股状に開脚する左右の脚部を形成した環状シェルと、前記左右の脚部の端部にそれぞれ装着した弾性リングとから構成され、前記弾性リングを介してホイールのリム上に支持されるものであり、このような構成において、前記環状シェルの左右の脚部のうち少なくとも一方を外径側シェル部と内径側シェル部とに分割し、かつ前記内径側シェル部を前記外径側シェル部に対してタイヤ軸方向に変位可能に連結するようにした。

Description

明細書

空気入りタイヤ用ランフラット支持体

技術分野

[0001] 本発明は空気入りタイヤ用ランフラット支持体に関し、さらに詳しくは、タイヤサイズが異なる複数種類の空気入りタイヤに対して適用可能にした空気入りタイヤ用ランフラット支持体に関する。

背景技術

[0002] 車両の走行中に空気入りタイヤがパンクした場合でも、そのまま修理箇所までの緊急走行を可能にする手段として、空気入りタイヤの内側に中子方式に挿入するようにしたランフラット支持体がある。中子方式のランフラット支持体には種々の形式のものが多数提案されている。これらのうちでも、特に本体をタイヤ幅方向の断面で二股状の左右両脚部を有する環状シェルで構成し、この環状シェルを両脚部をホイールの左右のリム上に載せて支持するようにしたランフラット支持体 (特許文献 1、 2参照）は、既存のホイールに構造上の変更を何らカ卩えることなぐそのまま利用することができるという利点を有している。

[0003] し力ながら、上記ランフラット支持体は、タイヤサイズが異なる複数種類の空気入りタイヤに対して汎用的に適用することはできず、 1種類のタイヤサイズの空気入りタィャだけに使用が限定される。そのためランフラット支持体の種類も、タイヤサイズ毎に多種類を用意しておく必要があるため、生産コストのアップになると共に、保守管理が非常に繁雑になるという欠点があった。

特許文献 1：特開 2004— 51088号公報

特許文献 2 :特開 2004— 42847号公報

発明の開示

[0004] 本発明の目的は、タイヤサイズが異なる複数種類の空気入りタイヤに対して適用可能にし、特にビード部内径が同一で、タイヤ幅サイズが異なる複数種類の空気入りタィャに対して適用可能にした空気入りタイヤ用ランフラット支持体を提供することにある。 [0005] 上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤ用ランフラット支持体は、外周側にタィャ支持面に形成すると共に、内周側に二股状に開脚する左右の脚部を形成した環状シェルと、前記左右の脚部の端部にそれぞれ装着した弾性リングとから構成され、前記弾性リングを介してホイールの左右のリム上に支持されるようにしたものであって、力かるランフラット支持体において、前記環状シェルの左右の脚部のうち少なくとも一方を外径側シェル部と内径側シェル部とに分割し、かつ前記内径側シェル部を前記外径側シェル部に対してタイヤ軸方向に変位可能に連結するようにしたことを特徴とする。

[0006] 本発明のランフラット支持体によれば、環状シェルの左右の両脚部のうち少なくとも一方の脚部を外径側シェル部と内径側シェル部とに分割し、その内径側シェル部を外径側シェル部に対してタイヤ軸方向に変位可能に連結した構成になって、るので、その連結位置を変位させることにより、ビード部内径は同一であるがタイヤ幅サイズが異なる複数種類の空気入りタイヤに対して装着することが可能になる。したがって、ランフラット支持体の種類を少なくすることが可能になるため生産コストを低減し、力つ保守管理を簡素化することができる。

図面の簡単な説明

[0007] [図 1]本発明の実施形態力なる空気入りタイヤ用ランフラット支持体を示す子午線方向断面図である。

[図 2]本発明のランフラット支持体を装着したタイヤ Zホイール組立体を例示する子午線方向断面図である。

[図 3]本発明の他の実施形態力なる空気入りタイヤ用ランフラット支持体の要部を示す子午線方向断面図である。

[図 4] (a)及び (b)は、それぞれ本発明のさらに他の実施形態力もなる空気入りタイヤ用ランフラット支持体の要部を示す子午線方向断面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0008] 以下、本発明について図に例示する実施形態を参照しながら詳細に説明する。

図 1は本発明の実施形態力なる空気入りタイヤ用ランフラット支持体を子午線方向の横断面で示す。ランフラット支持体 1は本体が環状シェル 2により構成されている。その環状シェル 2は、横断面において外周側に 2個の円弧状壁面が並ぶタイヤ支持面 2cを形成すると共に、内周側に二股状に開脚する左右 2個の脚部 2a, 2bを形成している。左右の両脚部 2a、 2bの端部には、それぞれ弾性リング 3a、 3bが装着されている。

[0009] 上記左右の脚部 2a、 2bのうち、一方の脚部 2aは径方向に外径側シェル部 4と内径側シェル部 5とに 2分割されてヽる。かつ、これら外径側シェル部 4と内径側シェル部 5とは、それぞれタイヤ軸方向に延長するフランジ面 4f, 5fを形成すると共に、これらフランジ面 4f, 5fを互いに平行にオーバラップさせている。また、フランジ面 4f, 5fには、それぞれ複数のボルト孔 7がタイヤ軸方向に所定間隔に設けられ、フランジ面 4f 側のボルト孔群 7とフランジ面 5f側のボルト孔群 7とからそれぞれ任意の 1個ずつが選択され、ボルトなどの締結金具 6により一体に固定されるようになっている。したがつて、フランジ面 4f, 5fをタイヤ軸方向に相対変位させ、締結用に任意のボルト孔 7 を選択することにより、両脚部 2a、 2bの端部のタイヤ軸方向間隔 wを任意に調節することができるようになって!/、る。

[0010] 上述した構成のランフラット支持体 1は、図 2に示すように空気入りタイヤ Tの内側の空洞部に組み込まれた後、その空気入りタイヤ Tと共にホイールのリム Rm上にリム組みされること〖こより、タイヤ Zホイール組立体として構成される。このように空気入りタィャ Tの内側にランフラット支持体 1を組み込むとき、上述したように環状シェル 2の両脚部 2a、 2bの間隔 wを予め調整することにより、 1種類のランフラット支持体 1によつて、ビード部内径は同じでタイヤ幅サイズが異なる複数種類の空気入りタイヤに対応することが可能になる。

[0011] 図 1の実施形態では、環状シェル 2のタイヤ支持面 2cを 2個の円弧状面で形成するようにした力その円弧状面の数は特に限定されるものではなぐ 1個であってもよぐ或いは 3個以上であってもよい。また、環状シェル 2の脚部の分割については、左側の脚部 2aを外径側シェル部 4と内径側シェル部 5とに分割するようにしたが、右側の脚部 2bについても同様に外径側シェル部 4と内径側シェル部 5とに分割してもよい。また、左右両脚部 2a、 2bともに、外径側シェル部 4と内径側シェル部 5とに分割するようにしてもよい。 [0012] また、図 1の実施形態では、外径側シェル部 4及び内径側シェル部 5のフランジ面 4 f, 5fの固定手段として、それぞれ複数の孔 7を形成したが、この複数の孔に代えてタィャ軸方向に連続する 1個ずつの長孔にしてもよい。また、フランジ面 4f, 5fの屈曲方向を、 V、ずれも外径側シェル部 4及び内径側シェル部 5からそれぞれタイヤ内側に屈曲したが、図 3に例示する実施形態のように、外径側シェル部 4のフランジ面 4fをタィャ外側に屈曲させるように、逆方向に延長するようにしてもょ、。

[0013] 図 4 (a)及び (b)は、本発明の他の実施形態力もなる空気入りタイヤ用ランフラット支持体の要部を例示する。

[0014] ランフラット支持体 1における脚部 2aが外径側シェル部 4と内径側シェル部 5とに 2 分割され、それぞれにフランジ面 4f, 5fを形成していることについては、図 1の場合と同じであるが、フランジ面 4f, 5fの延長方向がそれぞれタイヤ軸方向と交差する方向である点が異なっている。

[0015] 図 4 (a)の実施形態では、外径側シェル部 4のフランジ面 4fは、タイヤ軸方向内側に屈曲する段差 4aを介してタイヤ径方向の内側に延長し、他方の内径側シェル部 5 のフランジ面 5fは、タイヤ軸方向外側に屈曲する段差 5aを介してタイヤ径方向の外側に延長している。この内側のフランジ面 4fと外側のフランジ面 5fとの間に、厚さの異なるスぺーサー 8を交換可能に介在して締結金具 6により固定されるようになっている。

[0016] また、図 4 (b)の実施形態では、上記図 4 (a)の場合とは逆に、外径側シェル部 4のフランジ面 4fが、タイヤ軸方向外側に屈曲する段差 4aを介してタイヤ径方向の内側に延長し、他方の内径側シェル部 5のフランジ面 5fが、タイヤ軸方向内側に屈曲する段差 5aを介してタイヤ径方向の外側に延長し、これらフランジ面 4fと 5fの間に、厚さの異なるスぺーサー 8が交換可能に介在して締結金具 6により固定されるようになつている。

[0017] このように外径側シェル部 4と内径側シェル部 5のフランジ面 4f, 5f間に厚さの異なるスぺーサー 8を交換自在に介在させて連結することにより、タイヤ幅のサイズに応じて環状シェル 2の脚部 2a, 2bのタイヤ軸方向間隔 wを調整することができる。また、フランジ面 4f, 5fの形成箇所には、それぞれ段差 4a, 5aを形成しておくことが好ましく、これら段差 4a, 5aを設けることにより、外径側シェル部 4と内径側シェル部 5とを緊密堅固に連結することができる。

上述したように、本発明の空気入りタイヤ用ランフラット支持体は、環状シェルの両脚部の少なくとも一方を外径側シェル部と内径側シェル部とに分割し、その内径側シエル部を外径側シェル部に対してタイヤ軸方向に変位可能に連結したことにより、タィャサイズが異なる複数種類の空気入りタイヤに対し、特にビード内径は同じであるがタイヤ幅サイズが異なる複数種類の空気入りタイヤに対して、共通に適応させることができる。したがって、ランフラット支持体の生産種類を極力少なくすることができるため生産コストを低減し、かつ保管上の管理を簡素化するすることができる。

Claims

請求の範囲

[1] 外周側にタイヤ支持面に形成すると共に、内周側に二股状に開脚する左右の脚部を形成した環状シェルと、前記左右の脚部の端部にそれぞれ装着した弾性リングとから構成され、前記弾性リングを介してホイールの左右のリム上に支持されるようにした空気入りタイヤ用ランフラット支持体において、

前記環状シェルの左右の脚部のうち少なくとも一方を外径側シェル部と内径側シェル部とに分割し、かつ前記内径側シェル部を前記外径側シェル部に対してタイヤ軸方向に変位可能に連結した空気入りタイヤ用ランフラット支持体。

[2] 前記外径側シェル部と内径側シェル部とが連結する部分を、それぞれタイヤ軸方向に平行に延長すると共に，互いにオーバラップするフランジ面に形成し、これら両フランジ面をタイヤ軸方向に相対変位させて固定するようにした請求項 1に記載の空気入りタイヤ用ランフラット支持体。

[3] 前記外径側シェル部と内径側シェル部とが連結する部分を、それぞれタイヤ軸方向に交差する方向に平行に延長すると共に，互いにオーバラップするフランジ面に形成し、これら両フランジ面の間に厚さの異なるスぺーサーを交換介在させて固定するようにした請求項 1に記載の空気入りタイヤ用ランフラット支持体。

[4] 前記外径側シェル部と内径側シェル部とのフランジ面に、それぞれ前記スぺーサ一の両端部を係止する段差を形成した請求項 3に記載の空気入りタイヤ用ランフラット支持体。

[5] 請求項 1〜4のいずれかに記載のランフラット支持体を、ホイールにリム組みされた空気入りタイヤの内側に組み込んたタイヤ Zホイール組立体。