WO2006104124A1 - 新規パントテン酸キナーゼ遺伝子及びその利用方法 - Google Patents

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  • the bacterial cells are suspended in a buffer containing pantothenic acid, L-cysteine, adenosine monophosphate (hereinafter abbreviated as AMP), glucose, surfactant, etc. It is possible to react with turbidity to produce Coenzyme A.

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Abstract

 本発明は、パントテン酸誘導体の生産性が高いコリネバクテリウム(Corynebacterium)属微生物由来の、パントテン酸キナーゼ活性を有するポリペプチド、該ポリペプチドをコードするDNA、該DNAを導入された組換えベクター、並びに、該DNA又は組換えベクターを導入された形質転換体を提供する。  本発明によれば、生物学的手法によりコエンザイムAをはじめとするパントテン酸誘導体を大量生産することができ、医薬品、機能性食品等の用途で望まれる、安全で高品質なパントテン酸誘導体を提供することができる。                                                                               

Description

明 細 書
新規パントテン酸キナーゼ遺伝子及びその利用方法
技術分野
[0001] 本発明は微生物由来のコェンザィム Aの生合成に関わる酵素の遺伝子及びそれを 導入した形質転換細胞及びそれを用いたパントテン酸誘導体の製造法に関する。 背景技術
[0002] コェンザィム Aは、パントテン酸誘導体の 1種であり、ほとんどすべての生物によつ て生産され、生体内の数十種の反応にぉ 、て補酵素として働 、て 、ることが知られ ている。
[0003] コェンザィム Aを生産する方法としては生物学的方法が知られており、種々の生物 、特に生産性の高い細菌や酵母等の微生物を培養し、その菌体力 抽出する方法 が知られている。本方法は、試薬スケールのコェンザィム Aの製法としては現在も使 用されているものの、菌体に含有されるコェンザィム Aの量が微量であり、大量生産 するためには大量の菌体を必要とし、それに伴い抽出操作も煩雑になるなどの問題 がある。
[0004] これらの抽出法に加え、微生物やその菌体処理物を用いた菌体反応方法も検討さ れ (特許文献 1) (非特許文献 1)、かっては実用化されていた実績も有る。しかし、菌 体反応方法が複雑で条件設定が難しぐ更にパントテン酸をリン酸ィヒするパントテン 酸キナーゼによる反応が律速で、酵素活性が十分でないなどのため現在は実施され ていない。また、処理菌体を用いる方法 (特許文献 2)では高価な ATPを用いるなど 、安定して大量に生産できる状況ではな力つた。
特許文献 1:特開昭 60 - 98992
特許文献 2:特公昭 49— 13994
非特許文献 l : Shimizu S" et al., Appl. Environ. Microbiol, 48, 1118-1122 (1984) 発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] コェンザィム Aを始めとするパントテン酸誘導体は医薬品としての作用にカ卩え、化 粧品ゃ機能性食品としての効果も期待できるなど用途及び利用が拡大しつつあり、 安心できる品質のものが効率よく大量生産できることが望まれている。特に機能性食 品として利用する際には安心できる品質のものを安定して供給できる生産系であるこ とが重要であり、微生物による生産がこれらの点で優っていると考えられる力 上記の ように、従来の製造方法では効率よく安定して大量生産することが困難である。
[0006] 本発明は、このような状況に鑑み、コェンザィム A等のパントテン酸誘導体を生物学 的方法であって、且つ、大量に生産しうる方法を提供するものである。
課題を解決するための手段
[0007] 本発明者らは、菌体反応法で最も反応性が優れているコリネパクテリゥム 'アンモ- ァゲネス(Corynebacterium ammoniagenes)に属する菌株について、生合成の昝速 酵素であるパントテン酸キナーゼ (CoaA)遺伝子を取得するため、近縁のコリネバタ テリゥム(Corynebacterium)属バクテリア由来の既知遺伝子につ!、て、データベース 力もの検索を実施してその配列を比較し、保存性の高い領域を発見した。この保存 性の高い領域の部分の配列に着目し、これらの配列を含む様にミックスプライマーを 設計したうえでコリネバクテリウム'アンモニアゲネス(C. ammoniagenes)のゲノム DN Aを铸型として PCRを行い、 CoaA遺伝子断片と考えられるの増幅断片を見出した。 この増幅断片にっ 、て DNAの塩基配列を決定したところ、配列表の配列番号 1に示 す配列が得られた。
[0008] 得られた本遺伝子を発現ベクターに組込み、適当な宿主に形質転換することによ つて、パントテン酸誘導体の生産を増強することが可能となる。
[0009] 本発明は、上記の通り複数の対象を有する。それらの対象の一部として、例えば以 下のちのを挙げることがでさる。
(1)以下の(A)または(B)のポリペプチド:
(A)配列番号 2に示すアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(B)配列番号 2に示すアミノ酸配列において 1つもしくは数個のアミノ酸が置換、欠失 および Zまたは付加されたアミノ酸配列を有し、かつパントテン酸キナーゼ活性を有 するポリペプチド。
(2)以下の(C)または (D)のポリペプチド: (C)配列番号 4に示すアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(D)配列番号 4に示すアミノ酸配列において 1つもしくは数個のアミノ酸が置換、欠失 および Zまたは付加されたアミノ酸配列を有し、かつパントテン酸キナーゼ活性を有 するポリペプチド。
(3)以下の(a)または (b)の単離された DNA:
(a)配列番号 3に示す塩基配列を含む DNA、
(b)配列番号 3に示す塩基配列と相補的な塩基配列力 なる DNAとストリンジェント な条件下でハイブリダィズし、かつパントテン酸キナーゼ活性を有するポリペプチドを コードする DNA。
(4)以下の(c)または(d)の単離された DNA:
(c)配列番号 5に示す塩基配列を含む DNA、
(d)配列番号 5に示す塩基配列と相補的な塩基配列力 なる DNAとストリンジェント な条件下でハイブリダィズし、かつパントテン酸キナーゼ活性を有するポリペプチドを コードする DNA。
[0010] 本発明は、上記 DNAを含む組換えベクター、その組換えベクターで宿主細胞を形 質転換して得られる形質転換体を含む。
[0011] また本発明は、上記ポリペプチド、上記 DNAまたは組換えベクターを導入した形質 転換体を利用したパントテン酸誘導体 (例えば、ホスホパントテン酸、ホスホパントテノ ィルシスティン、ホスホパンテティン、デホスホコェンザィ ΛΑ、又はコェンザィム Α)の 製造方法を含む。更に本発明は、上記パントテン酸誘導体を酸化することによって得 られる酸化型パントテン酸誘導体の製造方法を含む。
発明の効果
[0012] 本発明により取得されたパントテン酸キナーゼ遺伝子を用いることによって律速とな つている生合成酵素を強化することが出来るため、コェンザィム Aを始めとしたパント テン酸誘導体を効率よく生産することが可能になる。
図面の簡単な説明
[0013] [図 1]大腸菌で高発現させたパントテン酸キナーゼの SDS-PAGEでの分析結果を示 す。 発明を実施するための最良の形態
[0014] 1.パントテン酸誘導体
本明細書においてパントテン酸誘導体とは、コェンザィム Aは言うまでもまぐホスホ パントテン酸、ホスホパントテノィルシスティン、ホスホパンテティン、デホスホコェンザ ィム Aなども含まれる。以下、それらのパントテン酸誘導体をパントテン酸誘導体類と 称する。
[0015] 2.パントテン酸キナーゼおよび CoaA様遣伝子
1態様では、本発明は、以下の (A)または(B)のポリペプチドを提供する:
(A)配列番号 2に示すアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(B)配列番号 2に示すアミノ酸配列において 1つもしくは数個のアミノ酸が置換、欠失 および Zまたは付加されたアミノ酸配列を有し、かつパントテン酸キナーゼ活性を有 するポリペプチド。
[0016] 1態様では、本発明はまた、以下の(C)または (D)のポリペプチドを提供する:
(C)配列番号 4に示すアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(D)配列番号 4に示すアミノ酸配列において 1つもしくは数個のアミノ酸が置換、欠失 および Zまたは付加されたアミノ酸配列を有し、かつパントテン酸キナーゼ活性を有 するポリペプチド。
[0017] 1態様では、本発明はまた、以下の(a)または (b)の単離された DNAを提供する:
(a)配列番号 3に示す塩基配列を含む DNA、
(b)配列番号 3に示す塩基配列と相補的な塩基配列力 なる DNAとストリンジ ント な条件下でハイブリダィズし、かつパントテン酸キナーゼ活性を有するポリペプチドを コードする DNA。
[0018] 1態様では、本発明はまた、以下の(c)または(d)の単離された DNAを提供する:
(c)配列番号 5に示す塩基配列を含む DNA、
(d)配列番号 5に示す塩基配列と相補的な塩基配列力 なる DNAとストリンジ ント な条件下でハイブリダィズし、かつパントテン酸キナーゼ活性を有するポリペプチドを コードする DNA。
[0019] 本発明の上記ポリペプチドをコードする DNAは、実施例においてはコリネバタテリ ゥム.アンモニアゲネス(Corynebacterium ammoniagenes) NBRC 12612、及び NBRC 12072由来のものを例示する力 これに限らず、当業者に周知の手段によってクロー ユング可能な、同株以外のコリネバタテリゥム 'アンモニアゲネス(Corynebacterium a mmoniagenes)由来の遺 子を含む。
[0020] 上記コリネバタテリゥム ·アンモニアゲネス (Corynebacterium ammoniagenes) NBRC 12612及び NBRC12072は、独立行政法人製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジ 一本部生物遺伝資源部門(NBRC :〒 292-0818 千葉県木更津巿かずさ鎌足 2-5-8 )に保存されており、同機関より入手することができる。
[0021] 以下、この態様における配列番号 3又は配列番号 5に関する実施態様を CoaA様 遺伝子と称する。
[0022] 本明細書にいうパントテン酸キナーゼとは、パントテン酸力 コェンザィム Aを生合 成する際の最初のステップを触媒する性質を含む酵素であり、ほとんどの生物にお いてその存在が古くより知られ、その遺伝子も多くの生物より既に取得されている。具 体的には、本発明の実施例としてのパントテン酸キナーゼとは D—パントテン酸、 D —パントテノィルシスティン、又は D—パンテティンを基質とし、それぞれ D—ホスホ パントテン酸、 D—ホスホパントテノィルシスティン、又は D—ホスホパンテティンを生 成する反応を触媒できる酵素である。
[0023] ある遺伝子がコードするポリペプチドが該パントテン酸キナーゼの性質 (パントテン 酸キナーゼ活性)を有するか否かは、例えば清水らのアツセィ方法 (Shimizu S., et al. , Agric. Biol. Chem., 37, 2863-2870 (1973))により直接測定することも可能である。 その他の方法として、例えば遺伝子を宿主微生物に形質転換してパントテン酸誘導 体の生成増加を確認できれば、生体内での作用も含めて確認することが出来る。
[0024] さらに、本発明のポリペプチド (パントテン酸キナーゼ)は、配列番号 2又は配列番 号 4に示すアミノ酸配列力 なるポリペプチドまたは同ポリペプチドと実質的に同一の ポリペプチドを含む。
[0025] 実質的に同一のポリペプチドとは、例えば、ポリペプチドが、そのポリペプチドのアミ ノ酸配列が、配列番号 2又は配列番号 4に示すアミノ酸配列と 70%以上、または 80 %以上、好ましくは 85%以上、より好ましくは 90%以上、最も好ましくは 99%以上の アミノ酸配列の同一性を有し、かつ、配列番号 2又は配列番号 4に示すアミノ酸配列 力 なるポリペプチドと同等の機能を有する場合を含む。その他、実質的に同一のポ リペプチドとは、本発明の実施例のポリペプチドの活性部位を形成し、そのポリぺプ チドの性質を特徴付けると推定されるアミノ酸配列を含む場合も含む。
[0026] 上記アミノ酸配列の「同一性」とは、比較対象となる配列の全領域にわたって最適な 状態にアラインメントされた 2つの配列を比較することにより決定される。比較対象とな る配列は、最適な状態にアラインメントされた場合に付加又は欠失 (例えばギャップ 等)を有していてもよい。アミノ酸配列の同一性は、例えば相同性検索プログラム BLA ST (Altschul SF. et al, Nucleic Acids Res. (1997) 25:3389— 3402)を用いて 2つのアミ ノ酸配列を比較解析した場合に、配列全体に対する Identityの値で算出することがで きる。アミノ酸配列中の 1若しくは数個のアミノ酸の欠失、置換、挿入または付カロは、 例えば部位特異的突然変異法など当業者に周知の方法によって行うことができる。
[0027] さらに、本発明の DNAは、例えば上記のような本発明のポリペプチドをコードする DNAであればよい。具体的には、配列番号 3又は配列番号 5で示される核酸であつ ても良いし、配列番号 3又は配列番号 5で示される核酸において 1若しくは数個の塩 基が欠失、置換、挿入または付加された塩基配列を有する核酸であってもよい。
[0028] また、配列表配列番号 3又は配列番号 5で示される塩基配列と 60%以上、または 7 0%以上、好ましくは 80%以上、より好ましくは 90%以上、そして最も好ましくは 99% 以上の塩基配列の同一性を有するものであればよ!、。塩基配列の「同一性」の技術 的意義は、上記アミノ酸配列の「同一性」として説明した内容と同様である。
[0029] 本明細書にいうストリンジェント条件下のハイブリダィゼーシヨン条件は、試験遺伝 子に含まれる塩基配列が、試験遺伝子と実質的に同等の機能を有する遺伝子に含 まれる塩基配列とハイブリダィズする限り特に限定されないが、好ましくは、約 5 X SS C (l X SSC( ,|lj¾¾ : 0. 15M NaCl、 0. 015M クェン酸ナトリウム、 pH7. 0)と約 0 . 5% ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)と約 10 /z gZml 変性断片化サケ精子 DNA を含む溶液中約 50°Cでハイブリダィゼーシヨンを行い、約 2 X SSC、約 0. 1%の SD S中 50°Cで洗浄を行う条件である。
[0030] より望ましくは上記と同じ条件でノヽイブリダィゼーシヨンを行い、約 1 X SSC、約 0. 1 %の SDS中約 50°Cで洗浄を行う条件である。より望ましくは上記と同じ条件でノヽイブ リダィゼーシヨンを行い、約 0. 5 X SSC, ¾0. 1%の3。3中約50。。で洗浄を行ぅ条 件である。より好ましくは上記と同じ条件でハイブリダィゼーシヨンを行い、約 0. 1 X S SC、約 0. 1%の SDS中約 50°Cで洗浄を行う条件である。更に好ましくは上記と同じ 条件でハイブリダィゼーシヨンを行い、約 0. 1 X SSC, ¾0. 1%の SDS中約 65°Cで 洗浄を行う条件である。
[0031] もっとも、該条件は、ヌクレオチド鎖の長さ、該配列、および異なる環境パラメーター に依存して異なり得る。より長い配列は、より高い温度で特異的にハイブリダィズする 。核酸のハイブリダィゼーシヨンの詳細なガイドは、例えば Tijssen(1993) Laboratory Tecnniques in Biochemistry and Molecular Biology— Hybridization with Nucleic Acia Probes part I chapter 2 "Overview of principles of hybridization and the strategy of nucleic acid probe assay Elsvier, New Yorkに見出される。
[0032] 上記ポリペプチドまたは DNAを得るための方法は特に限定されな 、が、例えば実 施例に記載の方法にしたがって生産し得る。
[0033] 3.ベクターおよび宿主
ここにいうベクターとしては、例えばプラスミドベクター、またはファージベクターのい ずれも使用可能であるが、適当な抗生物質などの薬剤耐性遺伝子に加え、外来遺 伝子を糸且込むための制限酵素切断サイト、及びその上流にプロモーター配列を有す るものが好ましい。
[0034] 上記ベクターとしては、例えば、タカラバイオや Stratageneなどから市販されているも のが使用可能で、大腸菌の系では pUC系や pSTV系などプロモーターを持つ汎用 的なベクターが使用可能である。コリネバタテリゥム(Corynebacterium)属バクテリア の系では大腸菌の pHSG系ベクターを用いて変異遺伝子を組込むことも可能である し、コリネバタテリゥム(Corynebacterium)のベクターを利用することもできる。
[0035] ここに ヽぅ宿主とは、導入遺伝子を組込み発現可能なベクターを用いた形質転換 の方法が確立できる宿主なら!/、ずれも使用可能である。
[0036] 上記宿主として、例えば、大腸菌(Escherichia coli)、枯草菌(Bacillus subtilis)、コリ ネバクテリゥム(Corynebacterium)、リゾビゥム(Rhizobium)などの細菌、ストレプトマイ セス (Streptomyces)などの放線菌、サッカロマイセス ·セレビシェ (Saccharomyces cer evisiae 、シゾサッカロマイセス'ポンべ (Schizosaccharomyces pombe)、ヒ—やァ 'ノヽスト リス(Pichia pastolis)などの酵母、ァスペルギルス(Aspergillus)などのカビ、動物細胞 、または植物細胞も利用可能である。
[0037] 物質生産に関する実用性の観点力 好ましくは、宿主は、細菌などの微生物が有 利であり、大腸菌 E. coli、又はコリネバタテリゥム(Corynebacterium)属バクテリアなど から選択される。
[0038] 4.遣伝子等の禾 II用方法
本発明者が見出した、実施例として後述する遺伝子に関しては、例えば次のような 利用方法が挙げることができる。まず、同遺伝子を適切なプラスミドベクターと連結し て大腸菌、又はコリネバタテリゥム(Corynebacterium)属バクテリアなどの宿主に形質 転換し、得られた形質転換体を必要な栄養源を含む培地で培養する。培養終了後 には、菌体を遠心分離や濾過により回収し、その菌体に含まれるパントテン酸誘導体 を抽出又は菌体を破砕して取得することが可能である。その他、菌体を用いた反応 系として、基質としてのパントテン酸、 L—システィン、アデノシン一リン酸(以後 AMP と略す)、それに加え、グルコースや界面活性剤などを含む緩衝液に菌体を懸濁して 反応させ、コェンザィム Aを生成させることも可能である。
[0039] 反応液中に産生されたパントテン酸誘導体は採取して、公知の精製法などによる 適切な方法によって精製することができ、目的とするパントテン酸誘導体を得ることが 出来る。反応液からのパントテン酸誘導体類の単離は、例えば活性炭、フロリジル、 アルミナ、ケィ酸塩、粉末濾紙などや多孔性合成ポリマー担体 (例えばアンバーライト IR120(ローム 'アンド'ハース社)やダイヤイオン HP- 20(三菱化学)など)、各種ィォ ン交換樹脂(例えばダウエックス 1X2(ァクロス'オーガ-タス)、アンバーライト IRC- 5 0(ローム 'アンド'ハース社)、 DEAEセルロース、 DEAEセファロース CL- 6B (アマシ ャム ·バイオサイエンス)など)、ゲル濾過担体(例えばセフアデックス G-25、セフアデ ックス LH-20(アマシャム'バイオサイエンス)、バイオゲル P-2(バイオラッド)など)、あ るいは、各種ァフィユティー担体などを担体そのまま、又はカラムクロマトグラフィーと して適宜組合わせることによって実行することができる。 [0040] また、コェンザィム Aの生合成に関する他の遺伝子についても同時に導入すること により生産性が更に増加することが考えられる。コェンザィム Aの生合成に関する他 の遺伝子については、既知の酵素遺伝子の場合には、公知のデータベース (例えば GenBankデータベース)力も取得可能な DNA配列情報をもとに、それぞれの染色体 DNAを用いた PCR反応で取得出来る。また、未知の遺伝子の場合も、本発明の実 施例に示すパントテン酸キナーゼ遺伝子の取得の場合と同様に、取得済みの他の 生物由来の生合成遺伝子との親和性を利用して PCR反応で取得することが出来る。 好ましくは遺伝子両端部分に適切な制限酵素切断点を付加した配列となるように PC Rプライマーを設計し、 PCR反応により取得すればベクターへの挿入が容易になる。
[0041] 上記各方法で取得可能な生合成酵素遺伝子を発現するためには、上述のベクタ 一を適切な制限酵素により切断し、同じ制限酵素により切断した生合成酵素遺伝子 とライゲーシヨンした後、宿主である大腸菌やコリネバタテリゥム(Corynebacterium)属 ノ クテリアに形質転換することで生産菌株を作製することが出来る。
[0042] 組換え生産菌の培養は、大腸菌の場合は 2YT培地、または L培地などが利用可能 であり、コリネバタテリゥム(Corynebacterium)属バクテリアの場合は例えば B培地(10 gグルコース、 i5gペプトン、 3g K HPO、 2g NaCl、 0. 2g MgSO · 7Η 0、 1 g
2 4 4 2 酵母エキスを脱イオン水 1Lに溶解 (以後、「Z1L」と記す)、(pH7. 0))、G培地(150 gグルコース、 log KH PO、 lOg K HPO、 lOg MgSO - 7H 0、 0. lg CaCl - 2
2 4 2 4 4 2 2
H 0、 0. 02g FeSO - 7H 0、 0. Olg ZnSO - 7H 0、 0. 02g MnSO - 6H 0、 0.
2 4 2 4 2 4 2
02g L-システィン、 0. 005gチアミン塩酸塩、 0. 015g β -ァラニン、 0. lmgピオ チン、 3g尿素、 15gコーンスティープリカ一、 lgグルタミン酸ナトリウム/ 1L、 pH6 . 8)などが使用できる。培養後の培養液より菌体を採取し、パントテン酸誘導体類の 生成反応に利用することが出来る。
[0043] 以上のように、本発明は、パントテン酸誘導体を宿主生物 (例えば微生物)により有 利に生産するために使用できる遺伝子、及びそれを導入した形質転換体、及び該形 質転換体を用いたパントテン酸誘導体の製造法に関し、パントテン酸誘導体の生産 に有利に利用できる。
[0044] 5.酸化型パントテン酸誘導体の製诰 本発明では、上記のようにして製造されたパントテン酸誘導体を酸ィ匕することより、 酸化型パントテン酸誘導体を製造することもできる。ここでいう、酸化型パントテン酸 誘導体とは、コェンザィム A、デホスホコェンザィ ΛΑ、ホスホパンテティン、ホスホパ ントテノィルシスティン、及びパンテティン等のパントテン酸誘導体と R—SH (Rは有 機基)で表される化合物とを酸ィ匕することにより、 SS結合を形成させて得られる化合 物を表す。 R—SHで表される化合物としては、上記パントテン酸誘導体、システィン 、システアミン、ダルタチオン等が挙げられる。すなわち、酸化型パントテン酸誘導体 としては、同種のパントテン酸誘導体同士を酸化して得られる化合物(二量体)、 2種 の異なるパントテン酸誘導体を酸ィ匕して得られる化合物、或いは、パントテン酸誘導 体とシスティン、システアミン、又はダルタチオンとを酸ィ匕して得られる化合物等が含 まれる。
[0045] 酸化の方法は、化学的な方法、酵素などを用いた生化学的方法などが実施可能で あり、パントテン酸誘導体類を分解しない限り特に限定されないが、酸化剤を用いる 方法が簡便であり、例えば、過酸化水素、ヨウ化カリウムなどの酸化剤を用いる方法 等を挙げることができる。
実施例
[0046] 本発明の実施例を以下に示し、更に詳しく説明するが、本発明は力かる実施例の みに限定されるものではない。なお、以下の遺伝子組換えに関する基本操作につい ては、モレキュラ^ ~ ·クロ-ング、ァ 'ラボラトリ^ ~ ·マニュアル第 3版(Molecular Clonin g, A Laboratory Manual, Third Edition)コールド 'スプリング'ノヽーバー'ラボラトリー ズ (Cold Spring Harbor Laboratory)(2001)、メソッズ'イン 'ェンザィモロジ一 (Methods i n Enzymology), vol.194 (1991)等に記載された方法を用いた。また、市販のキットを用 いる場合は、添付されている使用説明書の指示に従った。
[0047] m-i) coaA遣伝早の g¾ 確認
コリネバクテリウム'アンモニアゲネス(Corynebacterium ammoniagenes) NBRC1261 2のゲノム DNAを DNA Tissue Kit (QIAGEN)を用いて調製した。
[0048] コリネバタテリゥム 'エフイシエンス(Corynebacterium efficiens)由来パントテン酸キ ナーゼ (CoaA)遺伝子、コリネノ クテリゥム ·グノレタミカム (Corynebacterium glutamicu m)由来 CoaA遺伝子、コリネバクテリウム'ジフテリア(Corynebacterium diphtheriae) 由来 CoaA遺伝子の塩基配列を比較し、保存性の高い領域の配列に着目してこれら の配列を含む様にミックスプライマーを設計した(Primer- 1: 5'- TAYCTNCCRCTG TCSCGTCTSAT- 3' (配列番号 6)、 Primer- 2 : 5し GCKCGMACYCGRGTGGGMAG RAT- 3' (配列番号 7)、(これらの配列において Y: C,T、 N: A,C,G,T、 R: A,G、 S: C, G、 K: G,T、 M: A,Cの基質混合物を用いて合成された配列を示す。))。このミックス プライマーを用いて PCRによりコリネバタテリゥム'アンモニアゲネス(C. ammoniagene s) NBRC12612のゲノム DNAから CoaA遺伝子断片の増幅を行った(反応液 100 μ L 中に Ex Taq HS (タカラバイオ) 2. 5unit、 lx付属バッファー、 dNTPそれぞれ 0. 2 mM、 Primer- 1および Primer- 2をそれぞれ 80pmol、铸型 DNAlOOngを添加。ホ ットスタートを実施。 98°C30秒変性後、 98°C 10秒、 55°C30秒、 72°C 1分というサイ クルを 30回繰り返した)。得られた特異的に増幅された約 700bpの断片を pT7Blue t-Vector (タカラバイオ)にてクローユングし、塩基配列を決定した。
[0049] 塩基配列を決定した 661bpの塩基配列を元に外向きのプライマーを設計し、 (Pri mer-3 : 5'- GGTGGATTTGCCCACGGCAA- 3' (配列番号 8)、 Primer- 4 : 5'- GCC GATATGAATGACGAGCA-3 ' (配列番号 9) )、上記コリネバクテリウム'アンモニアゲ ネス . ammoniagenes) NBRC12612のゲノム DNAを種々の制限酵素により消化し 自己閉環させた DNA断片を铸型とするインバース PCR反応を行った (反応液 100 μ L中に Ex Taq HS 2. 5unit、 lx付属バッファー、 dNTPそれぞれ 0. 2mM、 Prim er- 3および Primer- 4をそれぞれ 80pmol、铸型 DNAlOOngを添加。ホットスタート を実施。 98。C30秒変性後、 98。C 10秒、 55。C30秒、 72。C2分というサイクルを 30回 繰り返した。 ) oその結果、 Ncolにより消化し自己閉環させた DNA断片を铸型とする インバース PCR反応により 1. Okbpの特異的増幅断片が得られた。
[0050] この断片の塩基配列を決定したところ、 CoaA遺伝子の蛋白質コード部分 (配列番 号 3)をすベてを含んで!/、ることがわかった。
[0051] (実施例 2)大腸菌発現ベクターの作製
コリネバタテリゥム(Corynebacterium)由来の CoaA遺伝子のコード部分を取得する ためのプライマーとして、 Primer- 5 : 5し GGAATTCCATATGGCGCGGAACTCCG ATTT-3' (配列番号 10)及び Primer- 6 : 5し CGCGGATCCCTAGAGCTTGCGCA TCCGGA- 3' (配列番号 11)を合成し、コリネバクテリウム'アンモニアゲネス(C. amm oniagenes) NBRC12612の染色体 DNAを铸型として PCRを行った。得られた DNA 断片を Ndel及び BamHIで切断し、これらの制限酵素で切断した pUCNdeとライゲ ートし、組換えベクター pUC ' CoaAを作製した。この組換えベクターで E. coliDH5 aに形質転換することにより組換え大腸菌を作製した。得られた組換え大腸菌は、「E scherichia coli DH5 o; /pUC ' CoaA」と表示され、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター (IPOD :〒 305-8566 茨城県つくば巿東 1丁目 1番地 中 央第 6)に受託番号 FERM BP— 10541として寄託されている(寄託日 2006年 2月 27日:原寄託日平成 17年 (2005年) 3月 4日の国内寄託株をブダペスト条約に基づく 国際寄託に移管)。
[0052] ( M3)大腸菌での CoaA遣伝早 現評
グルコース 1。/0、ペプトン 1. 5%、酵母エキス 0. 1%、 K HPO 0. 3%、 NaCl 0
2 4
. 2%、 MgSO · 7Η Ο 0. 02% (ρΗ7. 0)の培地にコリネバタテリゥム'アンモニアゲ
4 2
ネス . ammoniagenes) NBRC 12612菌株を接種して、 28°Cで 24時間培養し、これ を種菌液として使用した。次に、グルコース 10%、尿素 1. 5% (別滅菌)、 KH PO
2 4
1%、 K HPO 1%、 MgSO · 7Η Ο 1%、酵母エキス 1%、ペプトン 0. 5%、 Lーグ
2 4 4 2
ノレタミン酸ナ HJクム 0. 05%、 ーセジン 0. 05%、イソ Ρイシン 0. 05%、 β -ァラニ ン 0. 005% (ρΗ6. 8)の組成を有する培地へ上記種菌液を 10%接種して、 28°C で約 72時間振盪培養した。培養後の菌体を遠心分離により集め、コェンザィム A合 成培養に用いた。
[0053] 一方、実施例 2で得られた、組換え大腸菌、又は宿主である E. coliDH5 aを LB培 地 (組換え大腸菌の場合は 50 μ 1/mlのアンピシリンを含む)で 37°Cにて前培養した 後、この前培養液を LB培地 (組換え大腸菌の場合は 50 1/mlのアンピシリンを含む) に 1%接種し、 37°Cにて 24時間振盪培養した。培養後の菌体を遠心分離により集め 、コェンザィム A合成培養に用いた。
[0054] 500ml容フラスコに、グルコース 15%、 KH PO 2%、 MgSO · 7Η Ο0. 5%、ノ
2 4 4 2
ントテン酸カノレシゥム 0. 355%、システィン 1. 8%、 AMP -Na 0. 6%、キシレン 1 %、ポリオキシエチレンステアリルアミン S— 220 0. 4%、コリネバタテリゥム 'アンモ -ァゲネス(C. ammoniagenes) NBRC12612湿菌体 lOOgZl、組換え大腸菌又は 宿主大腸菌湿菌体 50gZlの反応液 20mlを入れ、 28°Cにて 96時間振盪した後の 培養液上清に蓄積された CoAの濃度を測定した。その結果、組換え大腸菌を用い た場合、 0. 073gZl (培養液 11当たりの CoA濃度)の値が得られ、宿主大腸菌を用 いた場合の約 1. 8倍の生産性を示した。
[0055] (実施例 4)組椽ぇ大腸菌による CoaA遺伝子の活件発現
実施例 2で取得した CoaA遺伝子を pET— 17bに Ndel— BamHI制限酵素サイト を用いて挿入し、大腸菌 RoSetta2(DE3)pLySSに形質転換を行った。その形質転換株 を 2mlの 50 g/ml アンピシリンと 30 gZml クロラムフエ-コールを含む L培地 で前培養し、それを 100 mlの本培養培地(50 μ g/mlアンピシリンと 30 μ g/ml クロラムフエ-コールを含む NZCYM培地)に 1%植菌して好気的に培養し、 4時間 後に IPTGを添加して誘導をかけ、 3時間好気的に培養した。この培養液カゝら遠心分 離にて菌体を集め、超音波破砕によって無細胞抽出液を調製し、可溶性画分、不溶 性画分をそれぞれ SDS— PAGEにより分析した。その結果、形質転換株では明らか にパントテン酸キナーゼの生成が増加して 、る事が分力つた(図 1)。
[0056] (実施例 5)コリネパクテリゥム ·アンモニアゲネス(C. ammoniagenes)での CoaA遣伝 早の活件 頊.
まず、大腸菌 コリネバタテリゥム(Corynebacterium)のシャトルベクターを作製する ため、大腸菌ベクター pGEM-T easyのクロー-ング部位に、コリネバタテリゥム(Coryn ebacterium)のベクター pCGllの PCR増幅断片(Primer— 7: 5'— GAACGTTCGTTAT AATGGTG- 3' (配列番号 12)と、 Primer- 8: 5'- TGTGTTTCTCCCGTGTCCGG- 3' (配列番号 13)により増幅)を連結させ、大腸菌 コリネパクテリゥム (Corynebacteriu m)のシャトルベクター pGEM- CGI 1を作製した。実施例 2で取得した CoaA遺伝子を p GEM- CGI 1に制限酵素 Pstlサイトを用いて挿入し、コリネバクテリウム'アンモニアゲ ネス (Corynebacterium ammoniagenes) NBRC12612にエレクト口ポレーシヨン法によつ て形質転換を行った。その形質転換株を 5mlの 10
Figure imgf000014_0001
B培地で前培養し、それを 50mlの本培養培地に植菌して、 3日間好気的に培養した 。この培養液力 遠心分離にて菌体を集め、超音波破砕によって無細胞抽出液を調 製し、清水らの微生物学的なパントテン酸定量法 (Agric. Biol. Chem., 37, 2863-287 0 (1973))によりパントテン酸キナーゼ活性を測定した。その結果、形質転換株におい ては比活性が 1. 77ユニット Zmg蛋白であり、野生株の 0. 16ユニット Zmg蛋白の 1 0倍以上の高発現をして 、ることが確認できた。
(実施例 6)コリネパクテリゥム ·アンモニアゲネス (Corvnebacterium ammoniagenes) NBRC12072の CoaA遣伝子の取得と確認
コリネバタテリゥム'アンモニアゲネス(C. ammoniagenes) NBRC12072のゲノム DN Aを DNA Tissue Kit (QIAGEN)を用いて調製した。実施例 1と同様にして、実施例 1と 同じプライマー、及びコリネバタテリゥム'アンモニアゲネス(C. ammoniagenes) NBRC 12072のゲノム DNAを用いて PCRを実施し、それにより取得した断片の塩基配列を 決定したところ、 CoaA遺伝子の蛋白質コード部分 (配列番号 5)をすベてを含んで ヽ ることが確認できた。

Claims

請求の範囲
[1] 以下の(A)または(B)のポリペプチド:
(A)配列番号 2に示すアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(B)配列番号 2に示すアミノ酸配列において 1つもしくは数個のアミノ酸が置換、欠失 および Zまたは付加されたアミノ酸配列を有し、かつパントテン酸キナーゼ活性を有 するポリペプチド。
[2] 以下の(C)または (D)のポリペプチド:
(C)配列番号 4に示すアミノ酸配列を含むポリペプチド。
(D)配列番号 4に示すアミノ酸配列において 1つもしくは数個のアミノ酸が置換、欠失 および Zまたは付加されたアミノ酸配列を有し、かつパントテン酸キナーゼ活性を有 するポリペプチド。
[3] 以下の(a)または (b)の単離された DNA。
(a)配列番号 3に示す塩基配列を含む DNA。
(b)配列番号 3に示す塩基配列と相補的な塩基配列力 なる DNAとストリンジェント な条件下でハイブリダィズし、かつパントテン酸キナーゼ活性を有するポリペプチドを コードする DNA。
[4] 以下の(c)または(d)の単離された DNA。
(c)配列番号 5に示す塩基配列を含む DNA。
(d)配列番号 5に示す塩基配列と相補的な塩基配列力 なる DNAとストリンジェント な条件下でハイブリダィズし、かつパントテン酸キナーゼ活性を有するポリペプチドを コードする DNA。
[5] 請求項 3又は 4記載の核酸を含む組換えベクター。
[6] 請求項 3又は 4の DNA、又は、請求項 5記載の組換えベクターで宿主細胞を形質転 換して得られる形質転換体。
[7] 前記宿主が微生物である請求項 6記載の形質転換体。
[8] 前記宿主がコリネバタテリゥム'アンモニアゲネス(Corynebacterium ammoniagenes) である請求項 6記載の形質転換体。
[9] 前記宿主が大腸菌(Escherichia coli)である請求項 6記載の形質転換体。
[10] 請求項 1又は 2記載のポリペプチド、又は、請求項 6記載の形質転換体を利用して、 ホスホノ ントテン酸、ホスホパントテノィルシスティン、ホスホノ ンテテイン、デホスホコ ェンザィム A、及びコェンザィム Aから選択される少なくとも 1種のパントテン酸誘導体 を生産することを特徴とするパントテン酸誘導体の製造方法。
[11] 請求項 10記載の製造方法によって得られるパントテン酸誘導体を酸化することにより 酸化型パントテン酸誘導体を生産することを特徴とする酸化型パントテン酸誘導体の 製造方法。
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