WO2006104071A1

WO2006104071A1 - 携帯端末

Info

Publication number: WO2006104071A1
Application number: PCT/JP2006/306083
Authority: WO
Inventors: Kenichi Kitatani
Original assignee: Nec Corporation
Priority date: 2005-03-29
Filing date: 2006-03-27
Publication date: 2006-10-05
Also published as: EP1865725A4; EP1865725A1; JPWO2006104071A1; CN101112098A; US20080310517A1

Abstract

　携帯端末１は、圧縮動画データを復号化することによって動画データを生成するデコーダと、その動画データに応じた動画が表示される画面を有するディスプレイとを備える。デコーダは、画面の中の動画が表示される領域の大きさに応じて、動画の品質を変更する。例えば、デコーダは、上記領域の大きさが縮小されるにつれて、動画の品質を減少させる。ここで、動画の品質とは、動画のフレーム数や動画の解像度である。こうして、携帯端末の消費電力を低減する。

Description

明細書

携帯端末

技術分野

[0001] 本発明は、携帯端末に関し、特に、動画像を再生する機能を有する携帯端末に関する。

背景技術

[0002] 近年、デジタルテレビ放送のサービスが開始され、携帯電話を中心とする携帯端末向けのテレビ放送サービスも開始される見込みである。具体的には、日本においては ISDB—T規格が採用され、欧州では DVB— H規格が採用されている。一般に、テレビ受信機能を携帯端末に搭載する場合、提供されるサービスの放送方式をサボートするテレビチューナと、テレビ放送の動画像圧縮フォーマットをサポートするデコーダ (復号器)が必要となる。携帯端末にとって、それらテレビチューナやデコーダは、消費電力が大きい部品または機能である。消費電力が増加すると、連続してテレビ放送を受信可能な時間が大きく制限され、また、端末の電池寿命も短くなつてしまう。従って、テレビ受信機能付き携帯端末において、消費電力を低減することができる技術が望まれている。 DVB— H規格によれば、消費電力を低減するために、携帯端末に搭載されるテレビチューナが断続的に動作するように規格が定められている。

[0003] 一般的な携帯端末やデジタル放送信号の処理に関する技術として、以下のものが知られている。

特開 2001— 45436号公報〖こは、デジタル放送受信機が開示されている。このデジタル放送受信機は、接続機器情報を入力する入力部と、圧縮符号化データを復号化する復号化部と、圧縮符号化条件を検出する検出部と、映像データの解像度を変換する変換部と、デジタル映像データを圧縮符号化する符号化部と、変換部と符号化部で使用するパラメータデータを記録する記録部と、接続機器の情報力変換部と符号ィ匕部で使用するパラメータを設定するパラメータ判定部とを有する。デジタル映像データは、表示装置や接続機器に適した条件の圧縮符号データに変換され記録される。 [0004] 特開平 9— 65436号公には、無線通信機能を有する携帯端末が開示されている。この携帯端末は、画像表示部と、その画像表示部に設けられたデジタイザとを有する。更に、この携帯端末は、画像表示部に表示される画像の表示方向を変更する表示方向変更部を有する。

[0005] 特開平 9— 205630号公報には、テレビジョン信号送信 ·受信方法が開示されている。この方法は、デジタル符号化された映像信号を受信する際に、視聴者の希望する課金レベルに応じた解像度の映像信号を提供することを目的とする。ストリームに含まれる課金情報はシステムデコーダで検出される。 MPEG2ビデオデコーダを構成する逆 DCT演算部にて演算が行われる際、ユーザの入力に応じてデコード係数が制御される。

[0006] 特開 2001— 325054号公報には、 1つの画面上に複数のウィンドウを表示させるマルチウィンドウ表示方法が開示されている。第 1のウィンドウが移動し、第 1のウィンドウと第 2のウィンドウとが重なると、第 1のウィンドウは、第 2のウィンドウ内に重なって表示される。第 2のウィンドウが移動したり、アクティブ状態になったりしても、これらゥインドウ間の位置関係は変わらず、これらウィンドウが表示される。

発明の開示

[0007] 本発明の目的は、消費電力を低減することができる携帯端末及びその携帯端末で実行されるプログラムを提供することにある。

本発明の他の目的は、電池寿命を向上することができる携帯端末及びその携帯端末で実行されるプログラムを提供することにある。

[0008] 本発明の第 1の観点において、携帯端末は、圧縮動画データを復号化することによつて動画データを生成するデコーダと、その動画データに応じた動画が表示される画面を有するディスプレイとを備える。デコーダは、画面の中の動画が表示される領域の大きさに応じて、動画の品質を変更する。例えば、デコーダは、上記領域の大きさが縮小されるにつれて、動画の品質を減少させる。ここで、動画の品質とは、動画のフレーム数や動画の解像度である。

本発明に係る携帯端末は、更に、デコーダ及びディスプレイを制御する制御装置を備える。この制御装置は、動画データを用いる第 1アプリケーションを実行する。また、制御装置は、第 1アプリケーションの指示に応じて、デコーダ力も動画データを受け取り、受け取った動画データに応じた動画を、ディスプレイに表示させる。

この携帯端末において、制御装置は、第 1アプリケーションと異なる第 2アプリケーシヨンの指示に応じて、ディスプレイを使用してもよい。この場合、制御装置は、上記領域の大きさを縮小するようにディスプレイを制御し、また、動画の品質が減少するようにデコーダを制御する。

また、この携帯端末において、画面の第 1方向に沿った第 1長さは、第 1方向と直交する第 2方向に沿った第 2長さより長い。第 1状態において、制御装置は、動画の横幅が第 1長さに適合するように、ディスプレイを制御する。また、第 2状態において、制御装置は、動画の横幅が第 2長さに適合するように、ディスプレイを制御する。この場合、制御装置は、第 2状態における動画の品質が、第 1状態における動画の品質より低くなるように、デコーダを制御する。

また、この携帯端末において、上記第 1アプリケーションは、第 1アプリケーションと異なる第 3アプリケーションによって起動されてもよい。上記領域の大きさは、第 3アブリケーシヨンによって決定される。この場合、制御装置は、決定された大きさに応じた動画の品質が得られるように、デコーダを制御する。

本発明において、上述の動画はテレビ番組であると好適である。そのため、本発明に係る携帯端末は、更に、テレビ放送波を受信するアンテナと、そのテレビ放送波をデータ信号に変換し、データ信号を圧縮動画データとしてデコーダに出力するテレビチューナとを備える。

[0009] 本発明の第 2の観点において、携帯端末において実行されるプログラムが提供される。この携帯端末は、ディスプレイと、ディスプレイの画面に動画を表示するコンビュ一タとを有する。そのプログラムは、（A)画面の中で動画が表示される領域の大きさを決定するステップと、（B)その領域の大きさに応じて、動画の品質を変更するステツプとをコンピュータに実行させる。上記 (B)ステップは、上記領域の大きさが縮小されるにつれて、動画の品質を減少させるステップを含む。

図面の簡単な説明

[0010] [図 1]図 1は、本発明に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。 [図 2]図 2は、本発明に係る携帯端末の画面の一例を示す模式図である。

[図 3]図 3は、本発明の第 1実施例に係る携帯端末の画面を示す模式図である。

[図 4]図 4は、本発明の第 1実施例に係る携帯端末の動作を示す図である。

[図 5A]図 5Aは、本発明の第 2実施例に係る携帯端末の画面の一例を示す模式図である。

[図 5B]図 5Bは、本発明の第 2実施例に係る携帯端末の画面の他の例を示す模式図である。

[図 6]図 6は、本発明の第 2実施例に係る携帯端末の動作を示す図である。

[図 7]図 7は、本発明の第 3実施例に係る携帯端末の画面を示す模式図である。

[図 8]図 8は、本発明の第 3実施例に係る携帯端末の動作を示す図である。

発明を実施するための最良の形態

[0011] 添付図面を参照して、本発明に係る携帯端末及びその携帯端末で実行される動作を説明する。本発明に係る携帯端末は、ディスプレイに動画を表示する動画再生機能を搭載している。この動画として、テレビ (テレビジョン)番組が例示される。以下の説明においては、テレビ受信機能付きの携帯端末の構成及び動作が、例として用いられる。

[0012] 図 1は、本発明に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。この携帯端末 1は、アンテナ 2、テレビ放送チューナ 3、デコーダ 10、制御装置 20、ディスプレイ 40、及びディスプレイハンドラ 41を備えて!/、る。

[0013] アンテナ 2は、テレビ放送波を受信するためのアンテナである。テレビ放送チューナ 3は、アンテナが受信したテレビ放送波をデータ信号に変換する。データ信号は、圧縮'符号化された動画データ (以下、「圧縮動画データ DCM」と参照される）、その動画データのパラメータ、番組情報、エラー訂正処理のためのコードなどを含む。動画データのパラメータは、フレームレートや動画のサイズを含む。テレビ放送チューナ 3 は、当該のテレビ放送フォーマットに従って、それらデータ信号を処理する。そして、テレビ放送チューナ 3は、圧縮動画データ DCMや動画データのパラメータを、デコーダ 10に出力する。

デコーダ 10は、圧縮'符号化された動画データを復号化するための復号処理部である。デコーダ 10は、テレビ放送チューナ 3から、圧縮動画データ DCMや動画データのパラメータを受け取る。そして、デコーダ 10は、その動画データのパラメータ（フレームレート、サイズなど）に基づいて、圧縮動画データ DCMをデコード (復号化）することにより、動画データ DMを生成する。

制御装置 20は、 CPUや RAMを含むコンピュータであり、携帯端末 1の動作を制御する。具体的には、制御装置 20は、 OS、様々なアプリケーション、管理プログラムなどのコンピュータプログラム (ソフトウェア）を実行する。逆に、制御装置 20は、それらコンピュータプログラムの指示に応じて動作する。これにより、制御装置 20は、テレビ放送チューナ 3、デコーダ 10、ディスプレイハンドラ 41 (ディスプレイ 40)の動作を制御し、また、様々な機能を提供する。

制御装置 20には、管理プログラムによって、所定の機能を提供するタスク管理プロック 21及び画面配置管理ブロック 22が構築される。タスク管理ブロック 21は、現在動作しているアプリケーションを把握し、リソースがなくならないようにタスクをアプリケーシヨンに割り当てる。これにより、制御装置 20は、複数のアプリケーションを同時に実行することが可能である。尚、タスクを割り当てるためのアルゴリズムは、予め決められたルールに従って設計される。また、画面配置管理ブロック 22は、タスク管理ブロック 21内に構築される。この画面配置管理ブロック 22は、各アプリケーションに割り当てられる画面配置 (画面内の表示位置、表示領域、表示領域の大きさなど）を決定する制御装置 20によって実行されるアプリケーションとして、 TVアプリケーション 31、メールブラウザ 32、ネットブラウザ 33等が挙げられる。

TVアプリケーション 31は、携帯端末 1で TV放送を受信し表示するためのアプリケーシヨンであり、上述の動画データ DMを用いる。この TVアプリケーション 31は、携帯端末 1に搭載されており、ユーザの操作により起動される。この TVアプリケーション 31は、ユーザの操作、及びタスク管理ブロック 21や画面配置管理ブロック 22の指示に応答して、テレビ放送チューナ 3及びデコーダ 10を制御する。これにより、テレビ放送チューナ 3は、テレビ放送の受信を開始 '終了したり、受信チャンネルをユーザが指定するチャンネルに合わせたりする。また、デコーダ 10は、画面に表示される動画 (TV番組)の品質を変更する。

メールブラウザ 32は、携帯端末 1でメールを送受信するためのアプリケーションである。メールブラウザ 32は、携帯端末 1に搭載されており、ユーザの操作により起動される。また、ネットブラウザ 33は、携帯端末 1でウェブページを閲覧するためのアプリケーシヨンである。ネットブラウザ 33は、携帯端末 1に搭載されており、ユーザの操作により起動される。これらアプリケーション（31〜33)は、起動されると、タスク管理ブロック 21によって管理される。それらアプリケーションには、タスク管理ブロック 21や画面配置管理ブロック 22によって、タスクや画面内の表示領域が割り当てられる。

[0015] ディスプレイ 40は、例えば液晶ディスプレイであり、アプリケーション等が表示される画面を有している。ディスプレイハンドラ 41は、制御装置 20による指示に応答して、ディスプレイ 40における文字や動画の表示を制御する。例えば、ディスプレイハンドラ 41は、タスク管理ブロック 21中の画面配置管理ブロック 22によって決定される各ァプリケーシヨンの画面配置に従って、ディスプレイ 40に当該アプリケーションを表示させる。

[0016] 図 2は、本発明に係る携帯端末 1の画面の一例を示す模式図である。図 2に示されるように、ディスプレイ 40は、文字や動画が表示される画面 50を有している。画面 50 は、例えば長方形の形状を有している。画面 50の X方向に沿った幅を Wとし、画面 5 0の Y方向に沿った幅を Hとする。また、図 2に示されるように、画面 50の幅 Wは、幅（高さ) Hよりも小さいとする。

また、図 2に示された例においては、 TVアプリケーション 31が起動中であり、その T Vアプリケーション 31には、画面 50の全画面が割り当てられているとする。 TVアプリケーシヨン 31 (制御装置 20)は、デコーダ 10から動画データ DMを受け取り、その動画データ DMに応じた動画 (TV番組）を、ディスプレイ 40に表示させる。その動画は、画面 50の中の「動画表示領域 60」に表示されている。ここで、動画の「横幅 S」及び「縦幅 T」は、動画の見た目に基づいて定義されるとする。図 2に示された例においては、動画の横幅 Sは、動画表示領域 60の X方向に沿った幅に対応し、動画の縦幅 Τ は、動画表示領域 60の Υ方向に沿った幅に対応している。動画が"横向き"に表示される場合、動画の横幅 Sは、動画表示領域 60の Υ方向に沿った幅に対応し、動画の縦幅 Tは、動画表示領域 60の X方向に沿った幅に対応する。

[0017] 本発明によれば、デコーダ 10は、この動画表示領域 60の大きさ（動画のサイズ）に応じて、動画の品質を変更する。つまり、デコーダ 10は、動画表示領域 60の大きさに応じて、デコード処理方法（単位時間当たりの処理フレーム数、各フレームのデコード解像度)を変更する。具体的には、動画表示領域 60の大きさが小さくなるにつれて、デコーダ 10は、デコード処理方法を簡略化し、動画の品質を減少させる。動画の品質とは、動画のフレームレートや動画の解像度などである。ここで、デコーダ 10は、ユーザに動画像の劣化を感じさせない程度に、デコード処理方法を簡略化する。従つて、ユーザが動画像の画質の劣化を感じることなぐデコーダ 10による消費電力を低減することが可能となる。

[0018] 以下、本発明に係る携帯端末 1の動作 (動作プログラム）が、更に詳しく説明される

[第 1実施例]

図 3は、本発明の第 1の実施例に係る携帯端末 1の画面を示す模式図である。本実施例においては、 TVアプリケーション 31と共に他のアプリケーションが使用される。例えば、 TVアプリケーション 31とメールブラウザ 32が同時に使用される。よって、 TV アプリケーション 31とメールブラウザ 32の両方に、画面配置（画面内の表示位置、表示領域、表示領域の大きさなど）が割り当てられる。図 3に示されるように、画面 50は 2つの領域に区分され、それぞれの領域に TVアプリケーション 31とメールブラウザ 3 2が表示されている。 TVアプリケーション 31に割り当てられた領域は、動画表示領域 60を含んでおり、その動画表示領域 60には、動画データ DMに応じた動画 (TV番組）が表示されている。

[0019] 図 4は、本実施例に係る携帯端末 1の動作を示す図である。より具体的には、図 2に示された状態から図 3に示された状態に移行する際の携帯端末 1の動作が示されている。最初、図 2に示された状態において、 TVアプリケーション 31だけが動作中である。タスク管理ブロック 21は、 TVアプリケーション 31の管理を行い、画面配置管理ブロック 22は、 TVアプリケーション 31に、画面 50の全画面を割り当てている（ステップ Sl l)。デコーダ 10は、所定のデコード方法で動画データ DMを作成しており、動画 (TV番組）は、所定のフレームレートや解像度で、動画表示領域 60に表示されている。

[0020] 次に、ユーザが、メールブラウザ 32を起動する（ステップ S12)。タスク管理ブロック 21は、予め設計されたルールに従って、 TVアプリケーション 31とメールブラウザ 32 の管理を行う。このメールブラウザ 32は、ディスプレイ 40の画面 50を使用する。従つて、画面配置管理ブロック 22は、画面 50を 2つの領域に区分し、 TVアプリケーション 31とメールブラウザ 32にそれぞれの領域を割り当てる (ステップ S 13)。

TVアプリケーション 31に割り当てられる画面 50の領域は、図 2に示された状態に比べ、小さくなつている。従って、画面 50に対する動画表示領域 60 (動画のサイズ）も縮小されなければならない。 TVアプリケーション 31は、画面配置管理ブロック 22によって割り当てられた画面配置に応じて、画面 50に対する動画表示領域 60の大きさを縮小する (ステップ S 14)。ディスプレイ 40 (ディスプレイハンドラ 41)は、動画表示領域 60の大きさを縮小する。

また、 TVアプリケーション 31は、デコード処理方法を簡略ィ匕するようにデコーダ 10 を制御する（ステップ S 15)。デコーダ 10は、ユーザに動画像の劣化を感じさせない程度に、デコード処理方法を簡略化する。デコード処理の簡略化は、例えば、単位時間当たりに処理するフレーム数を減らしたり、各フレームの解像度を減らしたりすることによって実現される。つまり、処理フレーム数やフレーム解像度が、動画表示領域 60の大きさに応じて決定される。動画表示領域 60の大きさが縮小された場合、動画の画質は減少する。

[0021] このように、制御装置 20は、携帯端末 1の状態が変化した場合、画面 50の中で動画が表示される動画表示領域 60の大きさ（サイズ)を決定する。決定されたサイズが以前よりも小さくなつた場合、制御装置 20は、動画表示領域 60の大きさを縮小するようにディスプレイ 40を制御する。また、制御装置 20は、動画の品質が減少するようにデコーダ 10を制御する。

画面 50に表示される動画のサイズが縮小された場合、デコード処理において動画の品質がある程度減少したとしても、ユーザは、その画質の劣化を画面上で認識することはできない。従って、動画のサイズが縮小された場合、デコーダ 10の処理能力を最大限に利用する意義は無くなってしまう。本発明によれば、動画表示領域 60の大きさが縮小された場合、 TVアプリケーション 31は、デコーダ 10の処理内容を自動的に変更し、処理フレーム数やフレーム解像度を意図的に減少させる。その結果、デコーダ 10の処理能力が無意味に引き出されることが防止される。つまり、デコード処理による消費電力が無意味に増大することが防止され、逆に、消費電力は低減される。これにより、携帯端末 1の電池寿命が延びる。

[0022] [第 2実施例]

図 5A及び図 5Bは、本発明の第 2実施例に係る携帯端末 1の画面を示す模式図である。本実施例においては、 TVアプリケーション 31が起動中であり、その TVアプリケーシヨン 31には、画面 50の全画面が割り当てられているとする。この TVアプリケーシヨン 31は、携帯端末 1の向きに合わせて、画面 50内の文字や動画を表示させる機能を有する。つまり、動画が表示される方法（向き)として、 2通り（"横向き"、 "縦向き"）が可能であり、その 2通りの表示方法は、ユーザの指定により切り替え可能であるとする。また、その 2通りの表示方法において、動画の縦横比 (T: S)は、一定であるとする。

[0023] 図 5Aは、動画が第 1の表示方法 (横向き)で表示されて、る状態を示して、る。この場合、動画表示領域 60は画面 50の全体にわたっており、動画の横幅 Sは、画面 5 0の Y方向に沿った幅（高さ） Hに適合している。また、動画の縦幅 Tは、画面 50の X 方向に沿った幅 Wに適合している。ここで、 2つの長さの「適合」とは、その 2つの長さが略等しいことを意味する。一方、図 5Bは、動画が第 2の表示方法 (縦向き)で表示されている状態を示している。この場合、動画表示領域 60は画面 50の一部だけであり、動画の横幅 Sは、画面 50の X方向に沿った幅 Wに適合している。つまり、第 1の表示方法において、制御装置 20は、動画の横幅 Sが画面 50の高さ Hに適合するように、ディスプレイ 40を制御する。一方、第 2の表示方法において、制御装置 20は、動画の横幅 Sが画面 50の幅 Wに適合するように、ディスプレイ 40を制御する。画面 50の幅 Hは幅 Wよりも長いため、図 5Aにおける動画の横幅 Sは、図 5Bにおける動画の横幅 Sよりも広くなる。動画の縦横比 (T: S)は保たれるため、図 5Bにおける動画表示領域 60の大きさは、図 5Aにおける動画表示領域 60の大きさよりも小さくなる。 [0024] 図 6は、本実施例に係る携帯端末 1の動作を示す図である。より具体的には、図 5A に示された状態から図 5Bに示された状態に移行する際の携帯端末 1の動作が示されている。最初、図 5Aに示された状態において、 TVアプリケーション 31が動作中であり、タスク管理ブロック 21は、 TVアプリケーション 31の管理を行っている（ステップ S 21)。画面配置管理ブロック 22は、 TVアプリケーション 31に、画面 50の全画面を割り当てている（ステップ S22)。デコーダ 10は、所定のデコード方法で動画データ DM を作成しており、動画 (TV番組）は、所定のフレームレートや解像度で、図 5Aに示された動画表示領域 60に表示されて、る。

次に、ユーザは、動画の表示方法 (方向）の変更を指示する。このユーザによる指示に応答して、 TVアプリケーション 31は、動画の表示を、図 5Aに示された状態から図 5Bに示された状態に変更する（ステップ S23)。つまり、 TVアプリケーション 31は、動画表示領域 60の大きさを縮小し、これに伴い、ディスプレイ 40 (ディスプレイハンドラ 41)は、動画表示領域 60の大きさを縮小する。

また、 TVアプリケーション 31は、デコード処理方法を簡略ィ匕するようにデコーダ 10 を制御する（ステップ S24)。デコーダ 10は、ユーザに動画像の劣化を感じさせない程度に、デコード処理方法を簡略化する。デコード処理の簡略化は、例えば、単位時間当たりに処理するフレーム数を減らしたり、各フレームの解像度を減らしたりすることによって実現される。デコード処理が簡略化されることにより、動画の画質は減少する。

逆に、図 5Bに示された状態から図 5Aに示された状態に移行する場合、ユーザによる指示に応答して、 TVアプリケーション 31は、動画表示領域 60の大きさを拡大させる（ステップ S23)。これに伴い、ディスプレイ 40 (ディスプレイハンドラ 41)は、動画表示領域 60の大きさを拡大させる。また、 TVアプリケーション 31は、通常の処理能力でデコード処理を行うようにデコーダ 10を制御する (ステップ S24)。

[0025] このように、制御装置 20は、携帯端末 1の状態が変化した場合、画面 50の中で動画が表示される動画表示領域 60の大きさ（サイズ)を決定する。決定されたサイズが以前よりも小さくなつた場合、制御装置 20は、動画表示領域 60の大きさを縮小するようにディスプレイ 40を制御する。また、制御装置 20は、動画の品質が減少するようにデコーダ 10を制御する。

[0026] [第 3の実施例]

図 7は、本発明の第 3実施例に係る携帯端末 1の画面を示す模式図である。本実施例においては、 TVアプリケーション 31は、他のアプリケーションによって起動される。例えば、 TVアプリケーション 31は、ネットブラウザ 33によって起動される。より具体的には、本実施例に係る携帯端末 1は、インターネット接続機能を有している。ネットブラウザ 33は、テレビ番組視聴用のタグを解釈し、 TVアプリケーション 31によって再生される動画を表示する機能を有している。この場合、動画はブラウザ画面内で表示され、動画表示領域 60の大きさは、ネットブラウザ 33が解釈するコンテンツによって決定される。そして、ネットブラウザ 33によって決定される大きさの動画表示領域 60に、動画データ DMに応じた動画が表示される。

[0027] 図 8は、本発明の第 3実施例に係る携帯端末の動作を示す図である。最初、ネットブラウザ 33が動作している。タスク管理ブロック 21は、ネットブラウザ 33の管理を行い、画面配置管理ブロック 22は、ネットブラウザ 33に、画面 50の全画面を割り当てている。この状態において、ネットブラウザ 33は、ネットコンテンツに含まれるテレビ番組視聴用のタグを解釈する (ステップ S31)。

この時、ネットブラウザ 33は、ブラウザ画面内で動画 (TV番組)が表示される動画表示領域 60のサイズを、ネットコンテンツに応じて決定する。そして、ネットブラウザ 3 3は、その動画表示領域 60のサイズをタスク管理ブロック 21に通知する（ステップ S3 2)。タスク管理ブロック 21は、 TVアプリケーション 31を起動し、ネットブラウザ 33と共に TVアプリケーション 31の管理を行う（ステップ S33)。また、画面配置管理ブロック 22は、起動された TVアプリケーション 31に対して、上述の動画表示領域 60のサイズを通知する（ステップ S 34)。

起動された TVアプリケーション 31は、テレビ番組を受信し動画データ DMを用いるために、テレビ放送チューナ 3及びデコーダ 10を起動する（ステップ S35)。また、 TV アプリケーション 31は、通知された動画表示領域 60のサイズに応じた動画の品質が得られるように、デコーダ 10を制御する。つまり、 TVアプリケーション 31は、通知された動画表示領域 60のサイズが小さいほど動画の品質が減少するように、デコーダ 10 を制御する (ステップ S36)。動画の品質を減少させる場合、デコーダ 10は、ユーザに動画像の劣化を感じさせない程度に、デコード処理方法を簡略化する。デコード処理の簡略ィ匕は、例えば、単位時間当たりに処理するフレーム数を減らしたり、各フレームの解像度を減らしたりすることによって実現される。

[0028] このように、制御装置 20は、携帯端末 1の状態が変化した場合、画面 50の中で動画が表示される動画表示領域 60の大きさ（サイズ)を決定する。また、制御装置 20は、決定されたサイズに応じて、動画の品質が減少するようにデコーダ 10を制御する。画面 50に表示される動画のサイズが小さい場合、デコード処理において動画の品質がある程度減少したとしても、ユーザは、その画質の劣化を画面上で認識することはできない。従って、動画のサイズが小さい場合、デコーダ 10の処理能力を最大限に利用する意義は無くなってしまう。本発明によれば、動画表示領域 60の大きさに応じて、 TVアプリケーション 31は、デコーダ 10の処理内容を自動的に変更し、処理フレーム数やフレーム解像度を意図的に減少させる。その結果、デコーダ 10の処理能力が無意味に引き出されることが防止される。つまり、デコード処理による消費電力が無意味に増大することが防止され、逆に、消費電力は低減される。これにより、携帯端末 1の電池寿命が延びる。

[0029] 本発明に係る携帯端末及びその携帯端末で実行されるプログラムによれば、デコード処理による消費電力が低減される。従って、携帯端末の電池寿命が延びる。

Claims

請求の範囲

[1] 圧縮動画データを復号化することによって動画データを生成するデコーダと、前記動画データに応じた動画が表示される画面を有するディスプレイとを具備し、

前記デコーダは、前記画面の中の前記動画が表示される領域の大きさに応じて、前記動画の品質を変更する

携帯端末。

[2] 請求の範囲 1に記載の携帯端末であって、

前記デコーダは、前記領域の大きさが縮小されるにつれて、前記動画の品質を減少させる

携帯端末。

[3] 請求の範囲 2に記載の携帯端末であって、

前記動画の品質は、前記動画のフレーム数である

携帯端末。

[4] 請求の範囲 2に記載の携帯端末であって、

前記動画の品質は、前記動画の解像度である

携帯端末。

[5] 請求の範囲 2乃至 4の、ずれかに記載の携帯端末であって、

更に、前記デコーダ及び前記ディスプレイを制御する制御装置を具備し、前記制御装置は、前記動画データを用いる第 1アプリケーションを実行し、前記制御装置は、前記第 1アプリケーションの指示に応じて、前記デコーダから前記動画データを受け取り、前記受け取った動画データに応じた前記動画を、前記デイスプレイに表示させる

携帯端末。

[6] 請求の範囲 5に記載の携帯端末であって、

前記制御装置が、前記第 1アプリケーションと異なる第 2アプリケーションの指示に応じて、前記ディスプレイを使用する場合、

前記制御装置は、前記領域の大きさを縮小するように前記ディスプレイを制御し、また、前記動画の品質が減少するように前記デコーダを制御する

携帯端末。

[7] 請求の範囲 5に記載の携帯端末であって、

前記画面の第 1方向に沿った第 1長さは、前記第 1方向と直交する第 2方向に沿つた第 2長さより長ぐ

第 1状態において、前記制御装置は、前記動画の横幅が前記第 1長さに適合するように、前記ディスプレイを制御し、

第 2状態において、前記制御装置は、前記動画の横幅が前記第 2長さに適合するように、前記ディスプレイを制御し、

前記制御装置は、前記第 2状態における前記動画の品質が、前記第 1状態における前記動画の品質より低くなるように、前記デコーダを制御する

携帯端末。

[8] 請求の範囲 5に記載の携帯端末であって、

前記第 1アプリケーションは、前記第 1アプリケーションと異なる第 3アプリケーションによって起動され、

前記領域の大きさは、前記第 3アプリケーションによって決定され、

前記制御装置は、前記決定された大きさに応じた前記動画の品質が得られるように、前記デコーダを制御する

携帯端末。

[9] 請求の範囲 1乃至 8のいずれかに記載の携帯端末であって、

前記動画はテレビ番組である

携帯端末。

[10] 請求の範囲 9に記載の携帯端末であって、

更に、

テレビ放送波を受信するアンテナと、

前記テレビ放送波をデータ信号に変換し、前記データ信号を前記圧縮動画データとして前記デコーダに出力するテレビチューナと

を具備する携帯端末。

[11] 動画データに応じた動画を表示する画面を有するディスプレイを備えた携帯端末を提供するステップと、

前記画面の中の前記動画が表示される領域の大きさを決定するステップと、決定された大きさに応じて定まる品質で、圧縮動画データを復号化することによつて前記動画データを前記画面上に再生するステップと

を具備する動画再生方法。

[12] 請求の範囲 11に記載の動画再生方法であって、

前記再生するステップは、

前記領域の大きさが縮小されるにつれて、前記動画の品質を減少させるステップを備える動画再生方法。

[13] 請求の範囲 12に記載の動画再生方法であって、

前記動画の品質は、前記動画のフレーム数である

動画再生方法。

[14] 請求の範囲 12に記載の動画再生方法であって、

前記動画の品質は、前記動画の解像度である

動画再生方法。

[15] 請求の範囲 12乃至 14のいずれかに記載の動画再生方法であって、

前記動画データを用いる第 1アプリケーションを実行するステップを更に具備し、前記再生するステップは、

前記第 1アプリケーションからの指示に応じて、前記動画データに応じた前記動画を再生するステップを

具備する動画再生方法。

[16] 請求の範囲 15に記載の動画再生方法であって、

前記決定するステップは、

第 1状態において、前記動画の横幅が前記第 1長さに適合するように、前記領域を決定するステップと、

第 2状態において、前記動画の横幅が前記第 2長さに適合するように、前記領域を決定するステップを備え、

前記再生するステップは、

前記第 2状態における前記動画の品質が、前記第 1状態における前記動画の品質より低くなるように、前記動画データを再生するステップを

備える動画再生方法。