WO2006098228A1 - 電子計算機用入力装置 - Google Patents

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    • G06F3/03546Pens or stylus using a rotatable ball at the tip as position detecting member

Abstract

【課題】握り把持式トラックボールとペン把持式マウスを兼用した入力装置を提供する。 【解決手段】親指を省く他の指で握りうる棒状のケース2と、ケース2の長手方向端部で、外側に半球以下を露出し、ケース2を把持したとき親指で回転され、表面に模様を有するボール3と、そのボール3を全方向に回転自在に枢支し、ケース2の軸線方向に移動自在のボール枢支手段4と、ボール枢支手段4と一体的にケース2の軸線方向に移動し、ボール枢支手段4の軸線中央部で、ボール表面の模様の移動を検出して、ボール3の回転方向と回転量を検出する光学式ボール回転検出手段17と、ケース2の周面に突出し、ケース2の基準位置を触覚的に明示する位置表示突起19と、ボール3をケース2の内側に向けて押圧することにより、ボール3とボール枢支手段4と光学式ボール回転検出手段17が軸線方向に移動して動作するボール移動検出スイッチSを備える。

Description

明 細 書
電子計算機用入力装置
技術分野
[0001] 本発明は、グラフィカルユーザインタフェイス (GUI)におけるポインター (矢印や手の マーク)を制御する電子計算機用入力装置に関する。
背景技術
[0002] 最近は、コンピュータが小型で安価になり、コンピュータの操作は、家電製品と同等 に、特別な熟練を要しないで、誰でも簡単に操作し得ることが望まれている。
[0003] さらに、大衆ィ匕されたコンピュータには、操作者の個性に応じて多様ィ匕されたマン マシンインターフェイスが望まれて 、る。
[0004] GUIは、そのような目的に応じて発達し、この GUIにおけるポインターを制御する電 子計算機用入力装置としては、マウスが古くから発達しており、現在それは、一般的 かつ標準的マンマシンインターフェイスとして使用され、その他に、トラックボール、フ ラッドパットなどがある。
[0005] 本発明は、操作者の個性に応じて多様ィ匕されたンマシンインターフェイスを提供す ることを第 1の目的とし、コンピュータなどの電子機器の操作者が、個人の適正に応じ て、ボールを選択的な使い勝手を持って回転させて、そのボールの回転方向と回転 量を、電気的に検出して、電子機器の GUIにおけるポインタの座標点を移動させ、か つその座標点に命令や指示を与えるようにした、使い勝手に多様性のあるマンマシ ンインターフェイスに関するものである。
[0006] 従来、ボールを使用するポインティングデバイスとしては、前述のマウス式とトラック ボール式がある。
[0007] 両者は、ボールの使 、勝手を上下に転倒した関係をなして 、る。
そこで、両者を操作器具としての使 、勝手力 検証してみると以下のようになる。
[0008] マウス式における一方の標準的な使い勝手は、机上などの平面上に載置した器具 ( ケース)を、平面に対して相対位置を移動するべぐ手掌をもって上力も掴むように把 持し、その手掌とその上腕部を用いて、器具を平面に沿って滑らせるように移動して 、器具の下面に設けたボールを、平面に接して転がすようにしている、標準マウス式 がある (周知のマウス構造なので特許文献は示さない)。
[0009] 本発明にお ヽては、手 (手掌)で器具 (ケース)を把持する状態を説明する都合上、手 もしくは手掌とは、手首から指先に向けての部所を表し (広辞苑による)、その手もしく は手掌は、第 1指〜第 5指の 5本の指と、手首と各指との間の、内がわの部分を形成 している手の平 (現代国語辞典)力もなるものとする。なお、手の平は、手掌の表側全 体を示す場合にも用いられるが、本件においては、各指を省いた表面の部所を示す ものとする。
[0010] 手の平においては、第 1指である親指の根本の膨らみ部分を、母指球部と表し、他 の第 2指〜第 5指である人差し指〜小指までの各指の根本における各指の間の膨ら み部分を、各指間部と表す。
[0011] さらに、ケース等の器具を手にしつ力り持つことを、把持すると表し (広辞苑による)、 その把持形態を、第 2指〜第 5指の指先 (指紋のある指腹部)と手の平 (特に各指間部 )で把持するのを握り把持と表し、親指と他の 4本の指を、ほぼ均等に使って器具を把 持するのを掴み (つかみ)把持と表し、親指と人差し指 (中指、薬指、小指のいずれで も可)で器具を両側から挟むように把持するのを摘み (つまみ)把持と表し、その摘み把 持の中でも、親指と人差し指と中指で器具を 3方力 挟むように摘む把持をペン把持 と表し、第 2指〜第 5指の 、ずれか隣り合った指間に器具を挾むように把持するのを 挟み把持と表して、以下説明する。
[0012] マウス式における別な使い勝手としては、筆記具状のケース先端にボールを設けて 、ケースをペンを持つように摘んでペン把持し、先端のボールを堅い平面に接して、 文字を書くように手を動力して、ケースの先端に設けたボールを転がすようにして 、る ペン把持式がある (特許文献 1〜3)。
[0013] なお、光学式エンコーダを用いたマウスにおいて、ケースをペン型としたももあるが 、ボールを用いていないので、特許文献としては例示しない。
[0014] 一方、トラックボール式における標準的な使い勝手としては、固定した器具 (ケース) の上面に、ボールを回転自在に乗せて、そのボールを、手の平や指先で、擦るように して、ボールを転がすようにした、ケース固定の標準トラックボール式がある (周知のト ラックボール構造なので特許文献は示さない)。
[0015] トラックボール式の別な使い勝手としては、手で把持しうるケースに、ボールを回転 自在に枢支し、親指を省く他の指でケースを、握り、掴み、摘みのいずれかで把持し て、親指でボールを転がすようにしたケース把持式がある (特許文献 4〜7)。
[0016] 一方、トラックボール式において、ボールを押してスィッチを操作する例が特許文献 8〜9に開示されている。
[0017] さらに、マウスとトラックボール力 ボールの使い勝手の反転であることを利用して、 マウスとトラックボールを兼用するのハンディ入力装置が、特許文献 9に開示されて いる。
[0018] また、不規則模様をボールの表面に備えたボールは、特許文献 10に開示されてい る。
[0019] また、クリック用のスィッチを、 2段スィッチとしてものが特許文献 11に開示されてい る。
[0020] 特許文献 1 :特開平 5— 307437号公報
特許文献 2:特開 2000— 99261号公報
特許文献 3:特開平 5 - 173706号公報
特許文献 4:特開平 6— 35601号公報
特許文献 5:特開平 11― 305937号公報
特許文献 6 :特開 2001— 331237号公報
特許文献 7:特開 2002— 108558号公報
特許文献 8:特開平 6— 89139号公報
特許文献 9:特開 2000 - 29629号公報
特許文献 10 :特開平 6195168号公報
特許文献 11:特開平 7— 234757号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0021] コンピュータを利用するためのマンマシンインターフェイスには、操作者の運動能力 に係わることが多ぐマウスのように簡単な操作のようであっても、個人差や年齢差に よって、操作が意のままにならないことが多い。
[0022] 特に、マウスの操作においては、ポインターを移動するためのマウス本体の移動操 作と、ポインターが指し示す位置に、命令の信号を送る、クリック操作とがあり、このク リック操作には、左クリックと右クリックの操作がある (以下の説明において、左右のタリ ックは、マイクロソフト社の基本オペレーティングシステム (OS)であるウィンドウズ (商標 )における GUIの例で説明する)。
[0023] マウス本体の操作は、机上等の堅!、平面を滑るように、前後左右に手を動かす動 作が要求され、左右のクリック操作は、手がマウスを掴み把持した状態で、マウスケー スの前端に設けた 2つの押しボタンスィッチを、人差し指と中指で選択的に下向に押 圧操作する。
[0024] この場合、人差し指と中指を省く他の薬指と小指は、親指がマウスケースの一方の 側面を押さえ、中指と小指が他方の反対側の側面を押さえ、親指と中指、小指が互 いに対立位を形成して、その間にケースを挟むように働くので、実質的には、手はケ ースを摘み把持して 、ることになる。
特に、マウス本体を机上の平面力も持ち上げて操作するとき、摘み把持の状況が 顕著に表れる。
[0025] しかし、このときの手は、 5本の指を均等に開いた掴み状態の形で、マウスを把持し て動かすことになり、この際の手の形は、手の自然な掴み状態の形から、人差し指と 中指を、少し引き上げた形となっている。
[0026] 掴み状態にある手の各指に、力を加えないときには、親指を省く第 2指〜第 5指の 各指先が揃って 、るのが自然である。
[0027] マウスに対する熟練度の少ない操作者、即ち初心者は、通常の使用状態にマウス を掴み把持しただけで、人差し指と中指が、スィッチを作動させてしまうことがある。
[0028] また、その段階を過ぎて、少しなれてきた状態で、親指と中指もしくは小指による摘 み把持ができるようになっても、親指と中指もしくは小指によるマウスの摘み把持力を 強めると、手の形が掴み把持と同形をなしているため、人差し指と中指に、掴み動作 の感覚が伝わって、人差し指と中指に、自然と掴み動作の力が加わって、不要にスィ ツチを作動してしまう。 [0029] この、マウス操作の熟練の進み具合は、高齢者になるほど熟練が進まな 、。
特に、左スィッチのダブルクリックは、高齢者になるほど、操作が困難であり、訓練の 進みが遅いことが、従来力も指摘されている。特許文献 11は、その課題を解決する ためになされたものである。
[0030] さらに、マウスを上手に制御するには、左右のスィッチの操作とともに、マウスケース の位置を制御する運動能力が必要で、この運動能力は、手自体の運動制御能力以 外に、手首の運動能力、及び上腕部の筋力の運動能力が係わり、ポインターを細か に制御するには、それらの運動能力が、微細な位置制御を可能としなければならな い。
[0031] 最近の汎用なコンピュータに使用されるモニタは、大画面で高解像力となり、 GUI に係る制御画面の画素数が増したため、画面上で上下左右にポインタを速やかに移 動するには、マウスの移動量対エンコーダの出力パルスの比 (通常解像力と称され D PIを単位としている)を高めることが必要となり、この解像度を高めると、マウスの僅か な移動に対して、ポインターが敏感に反応してしまうため、手の運動能力として、一層 高度の制御能力、即ち熟練度が求されるようになってきている。
[0032] 一方、ポインテングデバイスを使用する個人の身体能力にも、先天的、後天的な個 人差があり、また、高齢者においては、職業的履歴や病歴によって、マウスのケース 移動やボールの回転に、支障を伴う手や指の形や姿勢および運動方向等の個人差 が生じる。
[0033] 特に、後天的に、利き手に障害を生じた高齢者は、利き手でも操作が容易でない 従来のマウス等を、非利き手で操作することは、全く困難となって、コンピュータの使 用を放棄しざる得なくなる。
特に、利き手における損傷で、人差し指と、中指の損傷は、マウス操作を不可能と する。
[0034] これ力 の高齢ィ匕社会においては、ディジタルデバイドを少なくするために、いくら アプリケーションソフトウェアの使い勝手を改良しても、コンピュータを利用する一番 手前のマンマシンインターフェイスの部分に、課題を残しては、デジタルデバイドの格 差は縮まらない。 [0035] 従来、コンピュータ創世記にぉ 、ては、ハードウェアとして提供されるマンマシンィ ンターフェイスに対して、操作者が訓練により熟練度を高めて、そのマンマシンインタ 一フェイスに適合することが望まれた力 これからのマンマシンインターフェイスは、個 人の多様な能力格差に対応したものを、多様的に提供して、それらの中から、それぞ れ個人が自分に適合したものを、選択するようにしなければならな!/、。
[0036] そこで、本発明にお!/、ては、従来のマウス式とトラックボール式におけるボールの使 い勝手とケースの使い勝手をそれぞれに組み合わせて、それを選択的に使用できる ようにした多様性のあるマンマシンインターフェイスを提供することにより、操作者個人 の運動特性や能力に応じた最適のマンマシンインターフェイスを、各自が自由に選 択できるようにすることを目的とする。。
[0037] 個人の手を含む手の運動能力に関して、高齢者においては、圧倒的に筆記具を使 用した経験が高 、ので、ペン軸を握るようにケースを把持してペン把持式の操作を行 えるマンマシンインターフェイスが望まれる。
[0038] 特許文献 1は、表面を不規則模様としたボールとペン軸型のケース (図 4)としたマウ スカ また特許文献 2と 3には、ペン軸型のマウスが開示されている。
いずれも、ペン軸型ケースの前端に設けたボールを、適宜の平滑面に接して回転 させる。
[0039] 特許文献 3のペン軸型マウスは、圧力センサにより、筆圧を検出し得るようになって いる。しかし、左クリック用のスィッチは、別に設けてあり、この圧力センサは、左クリツ クスィッチとしては働 ヽて ヽな 、。
[0040] 一方、従来の標準マウス式の一番の課題は、機械式エンコーダを備えたマウスに おいては、ボールの重さを利用している関係から、ケースと相対的位置関係を生じさ せる平面を、ほぼ水平面としなければならないこと、並びに、光学式エンコーダを備 えたマウスであっても、ケースと相対的関係を生じさせる平面を必須要素としなけれ ばならないことにある。
[0041] このマウス本体に対して、それと相対的関係をなす平面の確保は、コンピュータが あらゆる環境で使用されるようになったときに、マンマシンインターフェイスとして課題 を残す。 [0042] 最近は、コンピュータが小型化されて、モニターも眼鏡式 (オーバーヘッドモニタ)の ものでき、通称ゥエラブルコンピュータとして、身体に装着して使用するものがあるが 、このようなゥエラブルコンピュータの使用目的は、コンピュータの使用者の環境を、 特異な状況を想定して!/、る。
[0043] 例えば、特異な加速度の加わる移動体の中、ビルの外壁や岩場の岸壁に吊り下が つた状態、天井の下に上向きに吊り下がった状態等で、作業者が特殊な作業を行う 場合に、その作業に係るマニュアルを、作業者が身につけたゥエラブルコンピュータ によって、参照することを 1つの目的にしている。
[0044] また、標準マウス式は、病人がベッドに上向に寝たままでは、使い勝手が悪ぐ寝た ままの病人が使用するのに適したマンマシンインターフェイスが望まれている。
[0045] さらに、操作者の側の身体能力に不都合がある場合、その不都合の個所や度合い に応じて、上記標準マウス式のポインティング装置では、操作者が意図する制御を、 十分にコンピュータの操作に反映できないことがある。
[0046] 上記特許文献 1〜3のペン把持式マウスは、重力の問題は解決するが、マウス式で あるためボールを回転するための平面は必要とする。
[0047] このボールを回転させるための平面を要しないのがトラックボール式である。
[0048] し力し、従来のケース固定型の標準トラックボール式においては、回転自在にボー ルを支持するケースが、操作する手と操作する力の作用反作用の条件を十分に満足 する環境を保って、適当な個所に固定されていることが必須であるため、操作者の操 作位置が、ボールを操作するケースの位置に拘束されて、使い難いとする課題があ る。
[0049] この課題を解決するために、トラックボールのケースを手で把持して、親指でボール を回転させるトラックボールが、特許文献 4〜 7に開示されて 、る。
[0050] 特許文献 4には、手にケースを握り把持して、親指でボールを回転させるマウス (実 質的にトラックボール)が、また特許文献 5には、人差し指と手の平の母指球部でケー スを握り把持して、親指でボールを回転させ、ケースを把持した人差し指で左クリック スィッチを操作するトラックボールが、特許文献 6には、親指を省く他の指でノヽンドル を握り把持して、親指でボールを回転させるとともに、その親指で左右のクリックスイツ チを操作するトラックボールが、特許文献 7には、円筒形のケースを握り把持して、ケ ース上端のボールを親指で回転させるとともに、ケースの側面に設けた左右のクリツ クスィッチを、ケースを握った人差し指と中指で押圧操作するトラックボールが、それ ぞれ開示されている。
[0051] なお、特許文献 4には、クリック動作用のスィッチは開示されていない。
[0052] 特許文献 5、 7のように、第 1指の親指以外の指にスィッチを操作させる役割を与え ると、各第 2指〜第 5指は、握る方向にし力操作力を発揮することができないため、そ の握り方向への操作力を受けて、対立位置を確保してスィッチを動作するための反 作用の力を出すためには、握り力の対立位となる親指の根本の母指球部を、ケース にしつかりと添え当てておかなければならない。し力しながら、親指はその母指球部 をケースに当接すると、親指に自由度が少なくなつて、ボールを回転させるのが困難 となる。
[0053] また、上記特許文献 5、 7のように、ケースを把持する力の加わる方向と、スィッチを 作動する力の加わる方向が同じになると、ケースを把持することと、スィッチを操作す ることが、二律背反することとなり、ケースの握り力の加減が不安定になり、訓練を要 するとともに、並列する人差し指と中指の選択動作にも、熟練を要することとなる。
[0054] 特に、 GUIにおける左クリックは、スィッチの操作頻度が高ぐしかもダブルクリック は、反応にも高速性が要求される。
[0055] ケースの把持力と相関しないで、高速応答性の左クリックに相当するスィッチ操作を 、ケースを把持する指以外で操作する手段を考慮すると、ボールを回転する方向と は別に、軸線方向に押圧する力の加え方があることがわかる。
[0056] 特許文献 8と 9は、ボールを押圧してスィッチを作動させるトラックボールが開示され ている。
[0057] 特許文献 8には、スプリング付きロータリーエンコーダの上に乗ったボールを、上か ら下に押圧して、ボールの下方に設けたスィッチを作動させるトラックボールが開示さ れている。
[0058] 特許文献 9には、標準型のマウスを転倒してトラックボールとして使用する際に、標 準マウスとは別のエンコーダの上に乗ったボールの下に置いたスィッチを、ボールを 下方に押して操作する標準マウス兼トラックボールが開示されている。
[0059] 特許文献 8、 9のいずれにおいても、ボールがエンコーダに乗った状態で下方に押 圧されるため、下方のスィッチを操作するスィッチ操作ストロークの間、エンコーダが 動作して、ポインターの座標点を変化させてしまう欠点がある。
[0060] この欠点は、エンコーダが光学式に変わっても、ボールとエンコーダの相対位置が スィッチの操作期間に変化すれば、同様の課題を残すことになる。
[0061] 特許文献 9は、標準型のマウスとトラックボールを兼用することができるが、マウス用 とトラックボール用のエンコーダをそれぞれに備えなければならないため、高価になる とともに、部品点数を増して、信頼性を低下し、かつ小型にするのが困難となる。
[0062] 特許文献 1に示すトラックボールを実現するには、表面に不規則模様があるボール を必要とし、特許文献 10には、その一例が開示されている。
[0063] また、ボールを軸線方向に押す力を多重的に利用する例として、特許文献 11には 、 2段スィッチの例が開示されている。しかし、 1段目を動作して 2段目を動作しない状 態で使用することを目的としているのではなぐ 1段目と 2段目に若干の時間差を設け て、連続して動作させて、ダブルクリックの信号を発生させることを目的としており、ス イッチを多様的に利用するものではない。
[0064] 本発明は、上述のような従来の課題を解決するためになされたものであって、上記 各特許文献に開示されていない、新規な構成をもって、握り把持式トラックボールと ペン把持式マウスを、 1個の入力装置として兼用し、かつ握り把持又はペン把持、ど ちらの把持式においても、ケースを把持する指に加わる力の方向とは全く異なる、ボ ールを軸線方向に押す操作力をもって、左クリックのスィッチを操作する。
[0065] し力も、そのスィッチを操作するボールを軸線方向に押す操作力は、親指によて押 圧する場合も、ペンに筆圧を加えるように押圧する場合でも、誰でも比較的容易に圧 力加減ができ、その操作力を加減して多重に利用し、多機能性を得ると共に、使い 勝手に多様性を得て、操作者の身体能力に適合した使い方を、自由に選択できる電 子計算機用の入力装置を提供することにある。
[0066] また、握り把持式トラックボールとペン把持式マウスのいずれの使用状態であっても 、ケースを把持する指とは関わりない指を用いて、複数のスィッチ群を操作可能に配 置し、小型であり、多機能でり、しかも多様性があり、操作が簡単で、熟練を要するこ となぐ特に、握り把持式においては、利き手に対する依存度が少なぐさらに、どの 様な環境においても適用できる電子計算機用の入力装置を提供することにある。 課題を解決するための手段
[0067] 本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
[0068] (1)
親指を省く他の指で握って把持しうる棒状のケースと、ケースの長手方向端部にお いて、外側に半球以下の部分を露出して、親指を省く他の指でケースを把持したとき 親指で回転され、表面に光学的に観測可能な模様を有するボールと、ケースに対し てボールを全方向に回転自在に枢支するとともに、ケースに対して軸線方向に移動 自在のボール枢支手段と、ボール枢支手段と一体的にケースの軸線方向に移動し、 ボール枢支手段の軸線中央部において、ボール表面における模様の移動を検出し て、ボールの回転方向と回転量を検出する光学式ボール回転検出手段と、ケースに おける長手方向に沿って周面に突出し、ケースの軸線回転方向の基準位置を触覚 的に明示する位置表示突起と、ボールをケースの軸線方向内側に向けて押圧するこ とにより、ボールとボール枢支手段と光学式ボール回転検出手段が軸線方向に移動 して動作するスィッチを備えることにより。
[0069] (2)上記 (1)項において、棒状のケース力 円柱体である。
[0070] (3)上記 (1)項において、棒状のケースが、多角柱体である。
[0071] (4)上記 (3)項において、多角柱体が、六角形である。
[0072] (5)上記 (1)〜(4)項のいずれかにおいて、棒状のケースが、長手方向両端の太さを異 えた錐体である。
[0073] (6)上記 (1)〜(5)項の 、ずれかにお 、て、ボールが、光学的不規則模様を表層にも つ自然石である。
[0074] (7)上記 (1)〜(5)項のいずれかにおいて、ボールが、光学的不均一表層を持つガラス 材である。
[0075] (8)上記 (1)〜(5)項の 、ずれかにお 、て、ボールが、濃度、色相、彩度の 、ずれかが 異なる不規則模様を表層に持つ合成樹脂材である。 [0076] (9)上記 (1)〜(8)項の!/、ずれかにお 、て、ボールが、ケース長手方向の軸線とボール 枢支手段の軸線を僅かに異ならせて、ケースの長手方向端部に設けてある。
[0077] (10)上記 (1)〜(9)項のいずれかにおいて、ボール枢支手段が、ボールの直径より内 径が僅かに大径の筒体の中にボールを納めて、そのボールを挟んだ軸線方向の両 側開口部周辺に、ボールの軸線方向への移動を阻止する低摩擦突起を設けてなる
[0078] (11)上記 (10)項にぉ 、て、低摩擦突起が、両端もしくは 、ずれか一方を、ボールを 納める筒体と、別体をなしている。
[0079] (12)上記 (10)項において、低摩擦突起が、両端もしくはいずれか一方を、ボールを 納める筒体と、別体をなしている。
[0080] (13)上記 (10)項において、低摩擦突起が、ボールの表面を露出した端部側の突起 を、弹性片となして、ボールを納める筒体と、一体をなしている。
[0081] (14)上記 (1)〜(13)項のいずれかにおいて、ボール枢支手段が、軸線に対する放射 方向に、複数に分割してある。
[0082] (15)上記 (1)〜(14)項のいずれかにおいて、ボール回転検出手段が、検出するボー ルの回転方向を反転させる切換手段を備えて 、る。
[0083] (16)上記 (15)項において、切換手段が、ケースに設けられた切換スィッチである。
[0084] (17)上記 (15)項において、切換手段が、ケースの姿勢に応じて自動的に作動する自 動切換スィッチである。
[0085] (18)上記 (15)項において、切換手段が、オペレーションシステムもしくはオペレーショ ンシステムに組み込まれたドライバーのいずれかをなすソフトウェアプログラムである
[0086] (19)上記 (1)〜(18)項のいずれかにおいて、位置表示突起が、ケースにおける長手 方向に沿って外周面に突出し、ボール側上端に、下方に傾く斜面と、その斜面の下 端から下方へ向けて、ケース力もの突出量を漸次減少させた傾斜面とからなる、ヒレ 状突起をなしている。
[0087] (20)上記 (1)〜(19)項のいずれかにおいて、位置表示突起が、その突起の内部に 1 個もしくは複数のスィッチを内蔵して 、る。 [0088] (21)上記 (1)〜(20)項のいずれかにおいて、ボール移動検出スィッチ力 スィッチの 作動位置を、パネにより調圧してある機械式接点開閉スィッチである。
[0089] (22)上記 (1)〜(20)項のいずれかにおいて、ボール移動検出スィッチ力 スィッチの 作動位置を、圧力検出センサーにより電子的に検出する電子スィッチである。
[0090] (23)上記 (1)〜(20)項の!/、ずれかにお 、て、ボール移動検出スィッチ力 複数の移 動量でそれぞれに動作する複数のスィッチである。
発明の効果
[0091] 本発明によると、次のような効果を奏することができる。
[0092] (a)請求項 1記載の発明によれば、握り把持式のトラックボールとしても、ペン把持式 のマウスとしても、いずれの把持状態をもって使用することを可能とし、電子計算機と しての入力器としての、マンマシンインターフェイスの多様性を高め、身体的訓練や 熟練を要することなぐかつ利き手の損傷に対しても、非利き手によても、作業効率を 大幅に下げることなぐまた、作業者の作業姿勢に関わりなぐ GUIにおけるポインタ 一を容易に、かつ使用者の意図するように操作できる。
また、ポインターを移動する操作と、ポインターに命令や指令を与える操作とを、一 個所の接触操作部たるボールに対して、回転する方向とボールを押す方向に分けて 操作することにより、接触操作部から指や接触面を離すことなぐかつ両操作を混同 することなぐ意識的には動作部位を明確に分離し、しかも手や腕の操作筋力も別々 な部所を使用して操作しうるため、訓練や熟練を要することなぐ短期間に所要レべ ルの習熟度を得ることができる。
さらに、握り把持式のトラックボールとして使用するときには、器具を把持する指と操 作部位を操作する指を明確に分け、操作する指を、丈夫で力があり、自由度が高ぐ し力も指先の触感が敏感な親指のみで、ボールの回転や押圧を制御するとともに、 他のスィッチ類も全て親指で制御するため、操作に混乱を生じることがなぐ高速操 作は望めなくとも、操作に混乱やパニックを生じることがない。
一方、把持する指は、親指を省く他の 4本の指で握り把持するため、その各指は、 握り把持に特ィ匕した優れた機能をそれぞれ備えているため、 4本の内いずれか 1本の みにても、十分に器具を把持する能力を備え、この握り把持においては、親指以外 にスィッチなどを操作することがな 、ので、 、ずれか 1本のみ健在であれば器具の把 持に支障はなぐポインターの制御を可能とする。
ペン把持式のマウス操作においては、通常の教育を受けた人々は、筆記具操作の 運動能力は非常に高くなつているため、ペン把持式で器具を操作することの、困難 性はなにも無い。
上記通常の人々は、運筆の制御能力や筆圧の制御能力においても、通常の字を 書く作業において、十分に訓練がなされており、直接的にポインターの制御を行うこ とにより、短期間で十分に操作可能に習熟する。
以上の如ぐ従来の標準的なマウスや標準的なトラックボール等を使いこなせない 人においても、握り把持式のトラックボールもしくはペン把持式のマウスのいずれかの 把持状態で使用して、コンピュータを自在に操作することを可能とする。
むろん、身体のいずれかに支障がある人においても、使用状態を多様的に選択的 できるので、その障害に適した把持方法でコンピュータを使用することを可能とする。
[0093] (b)請求項 2記載の発明によれば、軸線方向へ摺動する部材の製造や組み込みを容 易とする。
[0094] (c)請求項 3及び 4記載の発明によれば、ケースが転がり難ぐ握った感じで前後左右 の方向性を得やすい。
[0095] (d)請求項 5記載の発明によれば、握り把持の場合に、各把持する指の把持力に差を 生じて、弱く把持する指を遊ばせて、キーボードの操作などで利用することができる。
[0096] (e)請求項 6記載の発明によれば、ボールに自然石を用いると、色や模様の異なる多 様な自然石を選択的に使えるので、 1つの本体で、複数の異なる自然石の種類のボ ールを組み合わせて使用し、デザインや雰囲気を変えて利用することができる。 光学式ボール回転検出手段を用いるので、ボールの表面に不規則模様を必要と する場合があるので、自然石による球体の表面は、不規則模様でなることから、表層 に不規則模様を持つボールが容易に得られる。
[0097] (f)請求項 7記載の発明によれば、ガラス材は安価なので、入力装置を安価に提供で きる。
[0098] (g)請求項 8記載の発明によれば、合成樹脂材は安価なので、入力装置を安価に提 供できる。
[0099] (h)請求項 9記載の発明によれば、ペン把持状態で使用するとき、ボールを回転する 平面に、ボール枢支手段の軸線と直交させてボールを当接させることが容易になる。
[0100] (i)請求項 10記載の発明によれば、ボールを回転自在に枢支する筒体に納めて、軸 線方向へ脱出し難くなつているので、ケースへの組付を容易とする。
また、ケース力もボール部分を外して、回転摩擦部分の清掃や交換を容易にする。
[0101] (j)請求項 11記載の発明によれば、ボールを納める筒体の一体で成形容易となすとと もに、ボールの着脱を容易とする。
[0102] (k)請求項 12記載の発明によれば、ボール枢支手段を 1個の部品で作ることができる
[0103] (1)請求項 13及び 14記載の発明によれば、ボールの着脱を容易とするとともに、回転 摩擦部分の清掃や交換を容易にする
[0104] (m)請求項 15〜16記載の発明によれば、 OSやドライバーの設定を変更することなく 、入力装置側の設定のみによって、握り把持式のトラックボールとしても、ペン把持式 のマウスとしても、 V、ずれの把持状態でも使用することができる。
[0105] (n)請求項 17記載の発明によれば、 OSやドライバーの設定を変更することなぐ入力 装置側の設定のみによって、握り把持式のトラックボールとしても、ペン把持式のマウ スとしても、その把持状態とすれば、自動的にその姿勢を検出して最適状態で使用 できる。
[0106] (o)請求項 18記載の発明によれば、入力装置側に切換手段設けなくてよいので、部 品を少なくして組立を容易にし、安価に製造することができる。
[0107] (p)請求項 19記載の発明によれば、ボール側上端の方が突出幅が大きぐ下に行く ほど突出幅が小さくなつているので、その表示突起の端面にスィッチの操作部を設け た場合、握り把持状態にあっては、親指の指先が、上端の方ほど大きく動き、下端に なるほど親指の先が届きにくくなるので、下端部の方を突出幅を狭くすることにより、 スィッチの操作性が向上する。
[0108] (q)請求項 20記載の発明によれば、ボール側のケース端部には、内部に軸線方向に 移動するボール枢支手段と光学式ボール回転検出手段が設けられているため、外 側から操作するスィッチなどを内蔵させることができないが、その外側に位置表示突 起を設けることにより、その位置表示突起の中にスィッチを設けて、ボールに接近し た位置に、モード切替スィッチや、右クリックスィッチを配置することが可能となる。ま た、複数のスィッチを、集合して位置表示突起の中に配置することにより、組付を容 易とするとともに、小型化を可能とする。
[0109] (r)請求項 21記載の発明によれば、機械式スナップ動作が得られるので、操作感がよ ぐ圧力調整の熟練度が容易に高まる。
[0110] (s)請求項 22記載の発明によれば、ボールの押圧移動距離を極少なくして、ボール 枢支手段等の軸線方向への移動を押さえ、摺動部分の磨耗を少なくする。
[0111] (t)請求項 23記載の発明によれば、制御に要素を多様ィ匕して、制御可能要素を増や し、ポインター操作以外の GUIに係る各種の操作を行うことができる。
発明を実施するための最良の形態
[0112] 以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
実施例 1
[0113] 図 1〜図 6は、本発明による電子計算機用入力装置の一実施形態を示すもので、 図 1は、入力装置の正面中央縦断左側面図、図 2は、図 1における II II線横断面図 、図 3は、同じく図 1における III— III線横断面図、図 4は、本発明に係るスナップスイツ チの動作特性図、図 5は、本発明の入力装置を、握り把持式のトラックボールとして 使用している状態を示す斜視図、図 6は、同じく本発明の入力装置を、ペン把持式の マウスとして使用している状態を示す斜視図である。
[0114] なお、本発明による入力装置は、図 5、 6に示す如ぐ握り把持式のトラックボールと しても、ペン把持式のマウスとしても、両方の把持分類に属する使い勝手が可能であ ることから、その細長い棒状の形態の特徴により、ステック型で把持式の入力装置とし て、以下説明する。
[0115] 図 1〜図 6に示すように、ステック型把持式入力装置 (1)は、握り把持式のトラックボ ールとして使用するとき、手掌 (A)をもって、親指 (A1)を省く他の人差し指 (A2)、中指 ( A3)、薬指 (A4)、小指 (A5)で握って把持しうる棒状のケース (2)を備えている。
[0116] 棒状のケース (2)は、有底円筒状の円柱体をなし、そのケース (2)における長手方向 上端において、外側に半球以下の部分を露出し、表面に光学的に観測可能な模様 を有するボール (3)を備えて 、る。
[0117] なお、ケース (2)の外形は、円柱体の他、多角柱体の場合 (図示略)もあり、その多角 柱体の中でも、六角柱が円柱体と同様に握りやすぐしかも六角柱は、円筒体に比し て、正面、背面と左右の側面とに、面部と角部の相異を生じて、握り具合で方向感を 得ることができる。
[0118] 以下の説明における上下及び前後左右は、図 1の握り把持式のトラックボールとし ての使用状態を基準とし、同図右側を正面側、左側を背面側とし、上下は、同図上 方を上、下方を下とし、前後は、同図右側を前方、左側を後方と表し、左右は、同図 右側の正面方向力 見た状態における左右で説明する。
[0119] ボール (3)は、ステック型把持式入力装置 (1)を、図 5に示す握り把持式のトラックボ ールとして使用する際に、親指 (A1)を省く他の人差し指 (A2)、中指 (A3)、薬指 (A4)、 小指 (A5)と、手の平 (B)における各指間部 (B1)とで、ケース (2)を握ったとき、握りに関 与しないで、母指球部 (B2)を自由にしている、親指 (A1)で回転させられる。
[0120] ボール (3)は、ケース (2)に対してボール (3)を全方向に回転自在に枢支するとともに 、ケース (2)に対して、軸線方向に移動自在となしたボール枢支手段 (4)に納められて いる。
[0121] 上記ボール (3)は、一例として、光学的不規則模様を表層にもつ自然石が使用され 、その他、光学的不均一表層を持つガラス材とか、濃度、色相、彩度のいずれかが 異なる不規則模様を表層に持つ合成樹脂材等で、作られた球体が使用される。
[0122] ボール枢支手段 (4)は、外形が円筒状をなし、かつ軸線に沿って複数に分割されて いる。
[0123] 円筒の内腔は、ボール (3)を中に納めて、そのボール (3)を、全方向に回転自在に 枢支するボールソケット (5)となって!/、る。
[0124] ボールソケット (5)は、ボール (3)が上下方向に脱出しないように、ボール (3)の直径よ り小径の内向突部 (5a)(5b)を、ボール枢支手段 (4)の内腔の上下両端に備えて!/、る。
[0125] このボール枢支手段 (4)は、自然石等で作られた球体を、ボール (3)として、回転自 在にボールソケット (5)に収納するため、低摩擦性で耐摩耗性の材料、例えば、炭素 繊維系の榭脂材がよいが、耐摩耗性は若干劣るが、低摩擦性に優れたフッ素系の 榭脂材等による、成形物が好ましい。
[0126] ボール枢支手段 (4)における下方に設けた内向突部 (5b)の内面は、上向きに拡径し 、下向に凹するすり鉢状のテーパー面 (6)としてあり、その中央には、ボール (3)の軸 線上における下方表面 (3a)を、下向に露出するための開口 (4a)を設けてある。
このテーパー面 (6)は、上述の如ぐ低摩擦性で耐摩耗性の材料で形成される。
[0127] テーパー面 (6)には、放射方向に多数の溝 (図示略)を設けることもあり、この溝は、 ボール (3)とテーパー面 (6)との摩擦抵抗を減少させるとともに、ボール (3)の表面に付 着した、油脂性のゴミ等を取り除くことができる。
[0128] ボールソケット (5)における、上方の内向突起 (5a)は、ボール (3)の中心より若干上方 に位置し、ボール (3)に接する部分の径を、ボール (3)の直径より小さくしてある。
[0129] 上記内向突起 (5a)は、茶筅の先のように、周方向放射状に櫛状に細力べ分割して、 弾性片となすこともあり (図示略)、このようにした場合は、ボール (3)の真円度や直径 の誤差等の、ボール (3)の歪みによる不具合を吸収することができる。
[0130] 下側の内向突起 (5b)の根本と、上側の内向突起 (5a)の根本を結ぶ内腔 (5c)の直径 は、ボール (3)の直径より僅かに大径となし、ボール (3)を回転するとき、ボール (3)は 滑らかに回転する力 ボール (3)の中心は、軸線力も大きく外れないようにしてある。
[0131] この内腔 (5c)にも、軸線方向に縦溝を多数設けてお《図示略)と、ボール (3)と内腔( 5c)との摩擦抵抗を減少できるとともに、ボール (3)の表面に付着した、油脂性のゴミな どを取り除くことができる。
[0132] ボール枢支手段 (4)における外側をなす円筒形の上端には、縮径段部 (4b)が設け られ、この縮径段部 (4b)は、ケース (2)の上端において着脱自在に設けたキャップ (7) の上部内向き突起 (7a)に嵌合している。
[0133] なお、縮径段部 (4b)と内向き突起 (7a)は、互いの係合方向を同じにして、傾斜方向 を整合させたテーパー面 (図示略)としてもよぐ特に、ボール枢支手段 (4)の上端を、 茶筅のように細かに分割した場合は、キャップ (7)の上端内側のテーパー面を、ボー ル枢支手段 (4)のテーパー面に対して、上方に向けて隙間を増すテーパー面とする ことにより、茶筅状の内向突起の弾性変形を容易にすることもできる。 [0134] また、縮径段部 (4b)と内向き突起 (7a)を、周方向に全て茶筅のように細かに分割し なくとも、適数の弾性片の先端に、縮径段部 (4b)の内向き突起 (7a)に該当する突起を 設けてもよい。
[0135] このキャップ (7)における内腔 (7b)の径と、ケース (2)における上端の内腔 (2a)の径と は、ほぼ同径になっており、その径は、ボール枢支手段 (4)における円筒形の外径よ り若干大きぐキャップ (7)とケース (2)の内腔 (7a)(2a)に緩く嵌合するボール枢支手段( 4)は、上下の軸線方向に移動自在になっている。
[0136] キャップ (7)は、内腔 (7b)の下方に拡径段部 (7c)を設け、この拡径段部 (7c)は、ケー ス (2)の上端外周に設けた縮径段部 (2b)と着脱自在に嵌合して 、る。
[0137] この、着脱自在の嵌合には、ねじ式、ノィォネット式、弾性材による段付き嵌合式等 、いずれの着脱式係合手段でも良ぐボール (3)やボール枢支手段 (4)の清掃や交換 に際して、道具を使用することなぐ簡単に着脱しうる構造であればよい。なお、使用 中に容易に離脱しな 、構造であることは言うまでもな 、。
[0138] 上記ボールソケット (5)にボール (3)を納めると、ボール (3)は、軸線方向にも軸線と 直交する方向にも、がたつくことなぐし力も全周方向に滑らかに回転自在に収納さ れる。
[0139] このボールソケット (5)は、上述の如ぐ軸線方向に沿って複数に分割、実施例では 、 2分割になっており、ケース (2)には、ボール (3)をボールソケット (5)に納めて力も組 付する。
[0140] なお、内向突起 (5b)の部分を、ドーナツ型座板のようにして、下方の円筒形の上部 に乗せて、下方のテーパ面 (6)の部分と別体に形成しても良い。この場合、ボールソ ケット (5)を、軸線方向に沿って複数に分割しなくとも、ボール (3)をボールソケット (5) 内に納めることができる。
[0141] また、上方の内腔突起 (5a)を弾性片とした場合は、分割することなくボール (3)のボ ールソケット (5)への着脱を可能とする。
[0142] 上記ボール枢支手段 (4)の外周における上部縮径段部 (4b)の下方は、上述の如ぐ ケース (2)の上方開口部の内腔 (2a)に、軸線方向に移動自在に緩く嵌合して!/、る。
[0143] ケース (2)における上方開口部の内腔 (2a)の部分は、下方の周壁 (2c)より若干肉薄 に拡径さた拡径段部 (2d)となっており、この拡径段部 (2d)が、ケース (2)の上端の内腔 (
2a)と径を同じくして連通し、この拡径段部 (2d)をなす内腔 (2a)に、ボール枢支手段 (4) の下方に連設する円筒体 (8)が、軸線方向に移動自在に遊嵌して 、る。
[0144] 円筒体 (8)における上端内腔 (8a)は、ボール枢支手段 (4)の下部に設けた縮径段部 (
4b)と取外し自在に緩く嵌合して!/ヽる。
[0145] 円筒体 (8)における下方の内腔 (8b)は、上端内腔 (8a)よりも拡径されており、円筒体(
8)のほぼ中央に、段部 (8c)を備え、この段部 (8c)〖こは、円盤状の光学センサ用の電子 回路基板 (9)が下方カゝら挿入されて当接している。
[0146] 円筒体 (8)の内腔 (8b)下端には、上端をもって電子回路基板 (9)を押さえるようにし た、有底円筒状の基板押さえ (10)が、容易に脱落しない程度の係合度をもって、内腔
(8b)に嵌着されている。
[0147] 基板押さえ (10)における底板 (10a)の下面は、ケース (2)の拡径段部 (2d)の上面に嵌 合した円盤状のスィッチ基板 (11)の上面と平行に対畤している。
[0148] スィッチ基板 (11)の上面には、互いの押しボタン (12)を直列に連設し、それぞれの 動作圧力を異えた、 2段重ねの押しボタンスィッチ (S1XS2)が設けられている。
[0149] スィッチ基板 (11)の下面には、ケース (2)の拡径段部 (2d)より下方において、ケース(
2)の内周面長手方向左右に、 1対のガイド溝 (13X13) (図 3参照)が設けられ、このガイ ド溝 (13X13)に、コンピュータとインターフェイスするための IC素子等を搭載した主電 子回路基板 (14)が装着され、その主電子回路基板 (14)と前記スィッチ基板 (11)は、電 気的に接続されている。
[0150] また、スィッチ基板 (11)と、その上の 2つの押しボタンスィッチ (S1)(S2)、および円筒 体 (8)の中の電子回路基板 (9)は、フレキシブル配線基板 (15)を介して、主電子回路 基板 (14)と所要の電気配線が接続されて 、る。
[0151] 円筒体 (8)の中に設けた光学センサ用の電子回路基板 (9)には、その上面に、ボー ル (3)の軸線上における下方表面 (3a)を照射する発光ダイオード (16)と、そのボール(
3)の下方表面 (3a)の下面の模様を光学式ボール回転検出手段 (17)に結像させるレン ズ (18)が設けられている。
[0152] 光学式ボール回転検出手段 (17)は、ボール枢支手段 (4)と一体的にケース (2)の軸 線方向に移動しうるようになって 、る。
[0153] この光学式ボール回転検出手段 (17)は、ボール枢支手段 (4)の軸線中央部におい て、ボール (3)の表面における模様の移動を検出して、ボール (3)の回転方向と回転 量を検出する光学センサである。
[0154] また、この光学式ボール回転検出手段 (17)は、従来の光学マウス等に使用されてい る、光学式エンコーダと称される IC回路素子と同様のものである。
[0155] 電子回路基板 (9)と主電子回路基板 (14)は、電気的仕様としては、上記従来の光学 式マウスと全く同等であり、レンズ (18)の結像する画像力 従来では、机やマウスパッ ドの表面模様であり、本発明では、ボール (3)の下面の模様となる点が相違する。
[0156] また、従来の光学式マウスにおいては、左右のクリックスィッチがマウス本体の前方 左右に設けられている。
[0157] 本発明においては、左クリックに対応するスィッチは、スィッチ基板 (11)の上面に設 けた 2個の押しボタンススィッチ (S1XS2)のいずれか一方となる。
[0158] 押しボタンスィッチ (S1XS2)は、ケース (2)の軸線方向内側に向けてボール (3)を押 圧し、その押圧力が所定の圧力に達したとき、ボール枢支手段 (4)と光学式ボール回 転検出手段 (17)とボール (3)とが、それぞれ一体をなして軸線方向に急速に移動して 動作するスナップスィッチである。
この押しボタンスィッチ (S1XS2)は、ボール (3)が押圧されて、そのボール (3)が移動 したことを検出するボール移動検出スィッチ (S)をなしている。
[0159] 図 4は、上記ボール移動検出スィッチ (S)をなす、押しボタンスィッチ (S1XS2)のスナ ップ動作を示す動作特性図で、押しボタンスィッチ (S1)は、動作圧力を 100グラム、 復帰圧力を 40グラムとし、押しボタンスィッチ (S2)は、動作圧力を 250グラム、復帰圧 力を 130グラムとして、動作時と復旧時に、内蔵したスナップパネの働きにより、スナツ プ動作が行なわれるスナップスィッチで、このスナップ動作時に、ボール枢支手段 (4) と光学式ボール回転検出手段 (17)は、ボール (3)と一体をなして軸線方向に急速に 移動する。
[0160] 図 4の如ぐスナップスィッチ 2個を 2段重ねにしたスィッチ (S1)とスィッチ (S2)は、ス イッチを作動させるときの動作圧力を異なえて、押しボタン (12X12)を直列的に連結し てあるため、両者に操作力が加わると、動作圧力の低い方のスィッチが常に先に作 動し、その後動作圧力を高めると、作動圧力の高い方のスィッチが作動する。
[0161] そのため、どちらの動作圧力を低く設定しても、その位置には関わりなぐ常に操作 圧力によって選択動作ができる。
[0162] 実施例では、上述の如ぐ上方に位置する押しボタンスィッチ (S1)の動作圧力 100 グラムを、下方に位置する押しボタンスィッチ (S2)の作動圧力 250グラムより低く設定 して、上方に位置する押しボタンスィッチ (S1)の方を左クリック用のスィッチとしている
[0163] 下方に位置する押しボタンスィッチ (S2)は、押しボタンスィッチ (S1)より、所要の値 (1
50グラム)だけ動作圧力が強く設定され、この押しボタンスィッチ (S2)を動作する力否 かは、ボール (3)の押し加減で選択できる。
[0164] 押しボタンスィッチ (S2)の動作圧力が高いほど、押しボタンスィッチ (S1)を動作させ て力も押しボタンスィッチ (S2)を動作させるまでの余裕が広くなる。
[0165] また、押しボタンスィッチ (S2)の動作圧力が高くて、押しボタンスィッチ (S1)の動作 圧力と復帰圧力差が大きくなる程、押しボタンスィッチ (S1)を動作させたままでドラッ グする、ドラッグ保持範囲 (HI)が広くなる。
[0166] このドラッグ保持範囲 (HI)力 押しボタンスィッチ (S1)を動作させると広くなるのは、 押しボタンスィッチ (S1)がスナップスィッチで構成されている力もである。
[0167] また、押しボタンスィッチ (S2)の動作圧力が高いほど、ボール (3)のみを回転させる、 ボールのみ自由回転範囲 (H2)が広くなる。
[0168] 押しボタンスィッチ (S1XS2)をスナップスィッチで構成することにより、両スィッチが 動作する直前までは、ボール (3)の軸線方向の移動量が極少なぐ各スィッチが動作 圧力に達したとき、スィッチのスナップ動作により、ボール (3)は急速に移動するので、 そのボール (3)の移動の挙動が指先に感じて、押しボタンスィッチ (S1XS2)動作を、触 覚的に知ることができる。
[0169] 通常のスナップスィッチにおいては、スナップ動作時にクリック音を発して、一層の スィッチ動作感を感じることができる力 病院のベッドにおいて、握り把持状態で、布 団の中で操作しても、クリック音が聞こえなくとも、指先にクリック感が得られるので、ク リック音を発しなくとも、操作に支障はない。
[0170] このボール (3)の軸線方向の挙動は、軸線方向へボール (3)を押す圧力の加え加減 と対応している。
[0171] 上記の如ぐ両押しボタンスィッチ (S1XS1)は、ボール (3)を軸線方向下方へ押圧す ることにより、軸線方向へ移動自在のボール枢支手段 (4)と円筒体 (8)を介して、軸線 方向に押圧される。
[0172] これにより、両押しボタンスィッチ (S1XS1)は、ボール (3)の軸線方向下方への押圧 加減により、選択動作が可能になっている。
[0173] 上述の押しボタンスィッチ (S1XS1)からなる、ボール移動検出スィッチ (S)は、ボタン スィッチ (S1XS1)の所に設けた圧力検出センサーの検出電圧と、その電圧を 100ダラ ムの圧力を検出する低い方の基準電圧と、 250グラムの圧力を検出する高い方の基 準電圧を、 2つのウィンドウコンパレータにより、それぞれ、復帰電圧に低い方が 60グ ラム、高い方が 120グラム相当の履歴幅を持たせて、図 4と同様の動作特性を得るよ うにすることにより、ボール (3)の移動量を極僅かにして電子的に検出する電子スイツ チに置き換えることができる (回路図は周知のウィンドウコンパレータ回路なので図示 を省略する)。
[0174] なお、この電子回路による擬似的スナップ動作は、機械的スナップ動作がないので 、クリック音の発生や触覚的な振動動作による動作確認はできないが、擬似的にタリ ック音や振動を発生させて補助することにより、機械スィッチと同等に使用することが できる。
[0175] ボール (3)は、ボール枢支手段 (4)のボールソケット (5)に、摺動抵抗を極少な!、状態 で全方向に回転自在に枢支されているので、ボール (3)の上面露出部分を、球面の 接線方向へ、擦るようして回転させると、軸線方向への押圧力の発生を少なくして、 押しボタンスィッチ (S1)を動作することなく容易に回転する。
[0176] この、ボール (3)を回転する力加減と、押しボタンスィッチ (S1)がスナップ動作する圧 力加減は、ボール (3)の挙動を指先で感じて多少訓練すれば、その力加減は、容易 に修得できる。
[0177] このように、ボール (3)に加わる力力 軸線方向に増すと、その力は、軸線方向へ移 動自在のボール枢支手段 (4)と円筒体 (8)を介して、両押しボタンスィッチ (S1XS2)に 加わり、その力成分が、低い方の動作圧力の 100グラムに達すると、その押しボタン スィッチ 1)をスナップ動作させる。
[0178] この際、ボール (3)とボール枢支手段 (4)と円筒体 (8)は、軸線方向へ急速にスナツ プ移動するが、それらは一体となって移動するので、ボール (3)の下方表面 (3a)と光 学式ボール回転検出手段 (17)との相対位置関係に、変動を生じない。 そのため、ス イッチの動作のための操作運動において、ポインターを制御させる信号に、瞬間的な ぶれ等の誤動作要素が入り込まな 、。
[0179] さらに、ボール (3)を回転させる力と、スィッチを作動させる力の方向力 ほぼ直交し ているため、両者の力加減や運動を、上記の如く訓練や熟練を要することなぐ意識 的に分離して制御することが容易な関係にある。
[0180] このボール (3)の回転操作とスィッチ操作の両操作力の意識的分離制御の容易な 関係は、後述する握り把持式で親指操作する場合 (図 5参照)も、ペン把持式で操作 する場合 (図 6参照)も同様に作用する。
[0181] また、この操作力の意識的分離制御の容易さは、ケース (2)を把持する把持力の発 生とも係わりがあり、握り把持式で親指操作する場合に、ケース (2)を、親指 (A1)以外 の他の指でいくら強く握っても、親指 (A1)によるボール (3)の回転及び軸線両方向へ の操作能力に与える影響、およびペン把持式でケース (2)を、親指 (Al)、人差し指 (A 2)、中指 (A3)で強く把持しても、ボール (3)の回転及び軸線両方向への操作能力に 与える影響、いずれも力 少ないか全くなぐそのため、両操作力とケース把持力は、 意識的に分離する必要が全くなぐそれぞれ手としての作業目的に応じて、 自然に 働かせればよい。
[0182] ボール (3)の軸線方向への押圧力を、低い方の動作力 (100グラム)より強めて、高 V、方の動作力 (250グラム)に達すると、押しボタンスィッチ (S2)がスナップ動作する (図 4参照)。
[0183] この押しボタンスィッチ (S2)は、常に押しボタンスィッチ (S1)が動作中に動作するも ので、その役割の一例として、ポインターのクリックロック動作に使用する。
[0184] 図 5に示す握り把持式で、ボール (3)を親指 (A1)の指腹部で操作する場合、トラック ボール式は、連続的に回転しうるボール (3)の回転量に限度ができるとともに、回転方 向操作の終端で、その先の方向へ進むような操作を行いたい場合に、左クリック操作 を維持する親指 (A1)と、ボール (3)を回転する親指 (A1)が、同じ指であるため、左タリ ック状態を維持したまま、回転方向の終端でドラック操作を継続するために、ボール( 3)から親指 (A1)離して、ボール (3)の回転の継ぎをすることができなくなる。
[0185] そこで、ポインターを長 、距離ドラックした ヽ場合に、予めドラック状態をロック (クリツ クロック)しておき、ドロップする位置までポインターを移動した後、そこで左クリックす ることにより、ドロップ操作ができるようにする。
[0186] 右クリックのスィッチは、後述する押しボタンススィッチ (S3)により行う。
[0187] 本発明のステック型把持式入力装置 (1)は、図 5に示す握り把持式で操作する場合 と、図 6に示すペン把持式で操作する場合のいずれでも選択可能であること、ならび に、ケース (2)が細長い筒状を呈していること、およびボール (3)の回転方向とポインタ 一の反応方向に方向性を持つことから、ケース (2)における長手方向 (軸線方向)に沿 つて外周面 (2d)に突出し、ケース (2)の軸線回りの方向の基準位置を、手触りなどの 触覚により明示する、位置表示突起 (19)を、ケース (2)の側面に設けてある。
[0188] 図 2、図 3に示す如ぐ位置表示突起 (19)は、ケース (2)の周回りに対する幅は狭ぐ 魚のヒレ状をなして、ケース (2)の真正面に向けて突出している。
[0189] 位置表示突起 (19)におけるヒレ状の端面 (19a)は、上端部に下方に傾く斜面 (19b)を 設けるとともに、その斜面 (19b)の下端力も下方へ向けて、ケース (2)からの突出量を 漸次減少させた傾斜面 (19c)としてある。
[0190] この位置表示突起 (19)は、ケース (2)の筒体とは別体に形成され、ケース (2)の正面 下方に設けたスリット孔 (2d)に、係合突起 (19d)挿通して、ケース (2)の正面外側面に 係着されている。
[0191] 位置表示突起 (19)は、図 1〜図 3に示す如ぐ断面コ字形をなし、その中に、多数の 押しボタンススィッチ (S3)〜(S8)を取り付けた、細長 、スィッチ取付け基板 (20)が揷通 されている。
[0192] 各押しボタンスィッチ (S3)〜(S7)の押しボタン (21)は、位置表示突起 (19)の端面 (19a はり突出してある。 [0193] なお、最下端のスィッチ (S8)は、スライド式の切換スィッチになっており、それの切 換操作ノブ (22)も、位置表示突起 (19)の端面より突出してある。
[0194] なお、スィッチ取付け基板 (20)は、主電子回路基板 (14)と、雌雄のコネクタ (23X24)を 介して、電気的に接続されている。
[0195] スィッチ (S3)〜(S8)の機能割り当ては、上端斜面 (19b)に設けた押しボタンスィッチ(
S3)が、ボール (3)で操作される押しボタンスィッチ (S1XS2)の機能を拡張するモード 切替スィッチ、傾斜面 (19c)の最上段の押しボタンスィッチ (S4)力 右クリック用スイツ チ、それの下に続く 3個の押しボタンスィッチ (S5)〜S7)力 適宜にソフトウェアにより 設定可能な拡張スィッチとなって 、る。
[0196] 拡張スィッチは、例えば、アプリケーションソフトウェアで標準的に利用されている、 ショートカット機能キーにおける、コピー、ペースト、削除等で、その順に、順次に設定 してされている。
[0197] また、それらの押しボタンスィッチ (S1)〜(S7)のいずれかを、光学式ボール回転検 出手段 (17)の解像力 (DPI)を、 200、 400、 800, 1000と、順次に変更するスィッチと して使用することもできるし、その解像力切換スィッチを、斜面 (19c)に新たに追加す ることちでさる。
[0198] 上述の位置表示突起 (19)は、ケース (2)における上端の内部が、ボール枢支手段 (4 )、および光学式ボール回転検出手段 (17)を、軸線方向に移動させるための円筒体( 8)等があるため、上端のボール (3)の近傍におけるケース (2)の内部に、外部と構造的 な繋力 ^をもつスィッチなどを設けられな構造的課題を解決している。
[0199] 即ち、位置表示突起 (19)は、ケース (2)の外側に突出させてあるため、その中にスィ ツチ類を納めることにより、ケース (2)の中に、外部力 操作するスィッチ類を設ける必 要がなくなるとともに、ボール (3)の近くに、モード切り換えようの押しボタンスィッチ (S 3)と、右クリック用の押しボタンスィッチ (S4)を、ケース (2)内部の摺動部分より上方に 設けることができる。
[0200] また、位置表示突起 (19)の端部 (19a)に、複数のスィッチ類の操作部を、集合的に配 置することにより、親指 (A1)を主に用いて各スィッチ類の操作が容易となる。
[0201] 上記押しボタンスィッチ (S1)〜(S7)による、拡張された GUIの詳細な使い方につい ては、本願出願人による特許願第 2004— 024975号に記載してあるので、本発明 の明細書においては、詳細な説明は省略する。
[0202] 傾斜面 (19c)最下段の切換スィッチ (S8)は、図 5に示す握り把持式で操作する場合 と、図 6に示すペン把持式で操作する場合において、ポインターの反応方向が、左右 方向で逆になるのを、正しく反応するように切り換えるスィッチである。
[0203] 図 5は、ステック型把持式入力装置 (1)を、握り把持式トラックボールとして使用する ときの、ケース (2)の握り方を示すものである。この際に、切換スィッチ (S8)の操作ノブ (
22)は、上方に位置している。
[0204] ステック型把持式入力装置 (1)は、ボール (3)を上方に向け、かつ位置表示突起 (19) を、母指球部 (B2)側となるように手前に向け、さらにケース (2)の両側面を、親指 (A1) を省く他の人差し指 (A2)、中指 (A3)、薬指 (A4)、小指 (A5)と、手の平 (B)における各 指間部 (B1)とにより、握り把持する。
[0205] 親指 (A1)は、ボール (3)の直上に指の腹を軽く当てて、親指 (A1)を前後左右に、指 の腹でボール (3)の表面を擦るように動力して、ボール (3)を回転する。
ボール (3)を軸線方向に押圧するときは、親指 (A1)をそのまま下に押し下げる。
[0206] 親指 (A1)は、母指球部 (B2)の部分が、何の拘束を受けずに自由になって!/、るので
、ボール (3)の回転動作も、ボール (3)の押圧動作も、互いに影響されることなぐ両方 向への動作において、高い応答性をもって、制御可能となっている。
[0207] ボール (3)の手前直下には、位置表示突起 (19)の最上端となる斜面 (19b)に設けた 押しボタンススィッチ (S3)があり、それを親指 (A1)で押すと、各押しボタンスィッチ (S1)
(S2XS4)の機能を拡張するモード切替が行われる。
[0208] また、位置表示突起 (19)の手前の斜面 (19c)の最上端には、右クリック用の押しボタ ンスィッチ (S4)があり、 GUIの所要の局面において、親指 (A1)で押す。
通常の GUIにおいては、左右のクリックは、重ねたり、ほぼ同時に発生させることが なぐ同じ親指 (A1)による操作で不都合を生じることはない。
[0209] さらに、位置表示突起 (19)の手前の斜面 (19c)に設けられたその他の押しボタンスィ ツチ (S5XS6XS7)も、親指 (A1)により押圧操作されるとともに、斜面 (19c)の最下端の 切換スィッチ (S8)についても親指 (A1)で操作できる。 [0210] このように、握り把持状態でステック型把持式入力装置 (1)を使用する場合には、ポ インターの移動操作及び全てのスィッチ操作は、親指 (A1)のみで操作される。
[0211] そのため、ケース (2)を握る各指には、スィッチ操作するための負担が一切加わるこ とが無ぐ弱く握っても、強く握っても、親指 (A1)の力加減や応答性に影響を与えな い。
[0212] この握り加減の分離機能により、ポインターの操作に係る高度の学習機能や訓練 度合いの必要度が低くなり、かつ親指 (A1)の運動機能が保たれていれば、他の指の いずれか 1本が正常に機能することにより、正常者と同等に、コンピュータを利用する ことを可能とする。
[0213] し力も、上述のポインターの操作で使用される親指 (A1)の運動能力は、訓練や熟 練によって取得された利き手のみに有利に働くものではなぐ親指本来の基礎能力 による部分が多いため、非利き手の親指においても、同等の運動能力を発揮できる ので、利き手に障害をもつ者にとっても、正常者とほぼ同等に、コンピュータを利用す ることを可能とする。
[0214] さらに、親指 (A1)の左右の動きは、操作者が見ているポインターの左右の動きと連 動するが、握り把持状態における、通常利き手が多い右の手の親指 (A1)と、非利き 手となる左手の親指は、両方ともポインターの左右の動きと、同一方向に認識されて 連動し、ケースの持ち手を左右入れ替えることによる、制御に不都合は生じない。
[0215] 図 6は、ペン把持式のマウスとして使用するときの、ケース (2)の握り方を示すもので ある。この際に、切換スィッチ (S8)の操作ノブ (22)は、図 1において下方に位置させて いる。
[0216] ステック型把持式入力装置 (1)は、ボール (3)を下方に向け、かつ位置表示突起 (19) を上に向け、親指 (A1)と人差し指 (A2)をもって、位置表示突起 (19)の上端部を挟むと ともに、中指 (A3)をその真下に添えて、ペン把持に摘み把持する。
[0217] このペン把持状態でボール (3)を、表面に摩擦性の高!、皮膜を付けたマウスパッド( C)の上面に、軽く圧接して、文字を書くように、適度の筆圧を加えながら、ボール (3) を回転させる。
[0218] ボール (3)の回転力は、マウスパッド (C)の表面で、ボール (3)の表面を擦るようにし て与えるとともに、軸線方向の押圧力は、字を書くときに筆記具に筆圧を加える要領 で与える。
[0219] このような運動動作は、高齢者において誰でも十分に訓練された筆記動作であり、 特に困難'性は何もない。
[0220] この、ペン把持状態にあっては、親指 (A1)の根本にあたる母指球部 (B2)が、自由に なっており、そしてステック型把持式入力装置 (1)は、親指 (A1)と人差し指 (A2)と中指 (
A3)の 3本の指で摘み把持されて!、る。
[0221] そのため、親指 (A1)をケース (2)力も離さなければならない局面にあっても、人差し 指 (A2)と中指 (A3)でケース (2)を、挾み把持できるため、親指 (A1)を自由にして、位 置表示突起 (19)の斜面 (19c)上の押しボタンスィッチ (S4)〜(S7)を、容易に操作するこ とがでさる。
[0222] なお、位置表示突起 (19)の上端にある斜面 (19b)上の押しボタンスィッチ (S3)は、ケ ース (2)を親指 (A1)と中指 (A3)で挾み把持して、人差し指 (A2)をケース (2)力も離し、 その指先で押圧操作する。
[0223] このペン把持状態で、親指もしくは人差し指のいずれか一方を離して、筆記具等を
2本指で挟み把持することには、何ら困難性がなく、訓練や熟練を要することはなに もない。
[0224] しかして、このペン把持式マウスの使用状態においても、ボール (3)の回転操作や、 各スィッチの押圧操作は、誰でも容易に上手下手なぐ操作可能である。
[0225] なお、このペン把持式の場合は、十分に訓練や熟練された筆記運動機能を利用す るため、利き手の相異は顕著に表れる。
実施例 2
[0226] 本発明におけるステック型把持式入力装置 (1)は、図 5に示す握り把持式で操作す る場合と、図 6に示すペン把持式で操作する場合において、ボール (3)の回転方向と ポインターの反応方向が、左右方向において逆になるため、それを切り換えるための 切換手段を設けることにより、その不都合を解消することができる。
[0227] 上記切換手段として、前述の実施例においては、左右方向に正しく反応させるため に、傾斜面 (19b)最下段に、手動式の切換スィッチ (S8)設けている。 [0228] 図 7、図 8は、この手動式の切換スィッチ (S8)を、ケース (2)の把持の仕方によって、 自動的に切り替わるようにした切換手段の別な実施形態を示すものである。
[0229] 図 7は、図 1と同様の中央縦断面図、図 8は、ペン把持式に把持するため、ケース (2 )の上下を転倒した場合における、新たに変更された要部を示す、図 7と同様の要部 中央縦断面図である。
[0230] なお、図 1と同一部分を表すものには、図 1と同じ符号を、代表的符号を付して、そ れの詳細な説明は省略する (以下同様とする)。
[0231] 自動切換スィッチ (S8')は、円筒形の透明ケース (25)を備え、この透明ケース (25)は
、主電子回路基板 (14)の下端に、ケース (2)の軸線に軸線を合致して固着してあり、 その透明ケース (25)の中に、上下軸線方向に移動自在の不透明球体 (26)が挿入され ている。
[0232] 透明ケース (25)の下方には、透明ケース (25)を両側力 挟むように、光電力ブラ (27) が設けられ、この光電力ブラ (27)は、ケース (2)の姿勢が、ボール (3)を上方に向けたと き、光電力ブラ (27)の投光素子 (28)と受光素子 (29)の光電回路が、不透明球体 (26)に よって、オフされるようになっている。
[0233] 透明ケース (25)は、不透明球体 (26)が光電力ブラ (27)を遮断する位置より上方に延 びており、ケース (2)を転倒すると不透明球体 (26)が、自重で落下して、図 8における 下方に落下し、光電力ブラ (27)の光電回路をオンにする。
[0234] 不透明球体 (26)は、重さを比較的軽くするため中空状となし、かつそれの径を、透 明ケース (25)の内径よりごく僅か小径とすることにより、透明球体 (26)の透明ケース (25 )内の移動速度力 ほぼ定速度となるようにしてある。
[0235] これにより、ケース (2)を急速に上下に転倒させたり、上下に振ったりしても、透明球 体 (25)が、透明ケース (25)に当たる音を発生しないようにしてある。
[0236] このようにして、ボール (3)の左右に係る回転方向とポインターにおける左右の反応 方向の対応関係を、光電力ブラ (27)のオン、オフ状態によって、切り換えることにより、 ボール (3)を上にして操作する握り把持式で操作する場合と、ボール (3)を下に向けて ペン把持式で操作する場合を、自動的に切り換えることができる。
[0237] 実施例 1の切換スィッチ (S8)および実施例 2の切自動切換スィッチ (S8')は、ポイン ターの反応方向を反転させるスィッチで、この両スィッチのオン'オフ状態は、光学式 ボール回転検出手段 (17)に送られて、左右の移動量検出信号が入れ替えられる。
[0238] そのため、光学式ボール回転検出手段 (17)が実質的に、検出するボールの回転方 向を反転させる切換手段を備えていることになる。
[0239] この、切換手段が実施例 1においては、手動で切り換える手動切換スィッチ (S8)とし て、実施例 2においては、ケース (2)の姿勢に応じて自動的に作動する自動切換スィ ツチ (S8')として、それぞれケース (2)に設けられて 、る。
[0240] 一方、 GUIにおけるポインタ一は、オペレーションシステムにお 、て、それの動作を 制御しているものであるため、ポインターのインターフェイス力も送られてくる信号に 対して、オペレーションシステムが左右逆に反応するように制御するのは容易である
[0241] このオペレーションシステムにおいて、ポインターの反応方向を反転させる切換手 段を、オペレーションシステムもしくはオペレーションシステムに組み込まれたドライバ 一の 、ずれかをなすソフトウェアプログラムによって設けて、実施することもできる。
[0242] さらに、実施例 1における手動切換スィッチ (S8)を、スライド式切換スィッチとして図 示した力 他の押しボタンスィッチ (S3)〜(S7)と同様の押しボタンスィッチで構成し、 そのオン ·オフを電子的にトグルモードに変換して、トグルスイッチとして使用すること ちでさる。
[0243] なお、この実施例のように、ポインターの反応方向切換スィッチを別途内蔵させた 場合は、前の実施例における位置表示突起 (19)の最下段の切換スィッチ (S8)の所に は、追加の押しボタンスィッチ (S9)を設けて、解像度の切換スィッチなどの使用する。 実施例 3
[0244] 図 9は、ケース (2A)の形状を、ボール (3)の上端部の方を、先細りとして、截頭円錐 形状となした実施例である。
[0245] ボール (3A)の部分を細くすると、ボール (3A)は、実施例 1のものより、若干小径にな るため、ペン把持式で操作する場合に、大きなボールより小さなボールの方が細かな ペン操作が可能であることから、ボール (3A)の回転操作を細やかに行うことができる。
[0246] また、握り把持式で操作する場合に、ケース (2A)の太さが、下方の方が太いため、 ケース (2A)を、親指 (A1)を省く他の人差し指 (A2)、中指 (A3)、薬指 (A4)、小指 (A5)と
、手の平 (B)における各指間部 (B1)とで、ケース (2A)を握ったとき、人差し指 (A2)側よ り小指 (A5)側の方が強く握ので、自然と人差し指 (A2)の握りが緩くなり、次第に、人 差し指 (A2)は、握りに関与したなくてもよくなる。
[0247] これにより、本発明のステック型把持式入力装置 (1)を、握り把持式で操作する場合 に、ステック型把持式入力装置 (1)をしつかりと握った状態で、人差し指り (A2)を伸ば して自由にすることができる。
[0248] また、本発明のステック型把持式入力装置 (1)は、それを握ったまま、キーボードを 人差し指 (A2)で操作することを可能とする。
[0249] このことは、実施例 1のものにおいても可能である力 先細のケース (2A)の方が、人 差し指 (A2)における根本の指間部 (B1)が緩んで 、るので、人差し指 (A2)を楽にして キーボードの操作ができる。
実施例 4
[0250] 図 10は、図 9に示す截頭円錐形のケース (2A)における先細り先端を、下端の軸線 に対して若干角度を設けて傾斜させた、首曲がり形のケース (2B)の実施例である。
[0251] 通常筆記具形のものを、ペン把持式で把持して、筆記操作するとき、筆記具形のも のは、若干手前に傾いて、筆記面と接している。
[0252] 本発明におけるボール (3)は、光学式ボール回転検出手段 (17)の模様検出部を、 移動点と対称させているため、移動点が軸線方向上の対称点力 外れると、移動量 と検出量との直線性が得られなくなる。
[0253] 即ち、ボール (3)のあらゆる方向への回転量と、ポインターの画面上での移動量を 厳密に対応させるには、ペン把持式で把持した状態で、ボール (3)の直上を移動点と するように、ケース (3)の軸線を、マウスパッド (C)の面に直交させて使用しなければな らない。
[0254] この実施例においては、図 10に示すように、首曲がり形のケース (2B)とすることによ り、ケース (2B)の下方を斜めにしてペン把持式で把持しても、図 11に示すように、ボ ール (3)と光学式ボール回転検出手段 (17)の軸線を、マウスパッド (C)と直交させて使 用することができる。 [0255] この実施例の場合、握り把持式で操作する場合に、ボール (3)の軸線が、前方に傾 斜するので、親指 (A1)が楽にボール (3)の頂部を回転させることができる。
[0256] 即ち、親指 (A1)の第 1関節を曲げずに、ボール (3)を回転させることができる。
ペン把持式で操作する場合に、上述の如ぐケース (3)を背面方向に傾けても、ボ ール (3)と光学式ボール回転検出手段 (17)の軸線を、マウスパッド (C)と直交させて使 用することができる。
[0257] なお、この実施例におけるペン把持式の把持の仕方は、位置表示突起 (19)の位置 関係において、実施例 1の場合と前後関係を逆にしてある。
[0258] なお、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、上記実施形態に種々の変形や変更 を施すことも可能である。
図面の簡単な説明
[0259] [図 1]本発明の一実施形態を示すステック形把持式入力装置の正面中央縦断左側 面図である。
[図 2]図 1における II II線横断面図である。
[図 3]同じく図 1における III III線横断面図である。
[図 4]本発明に係るスナップスィッチの動作特性図である。
[図 5]本発明のステック形把持式入力装置を、握り把持式のトラックボールとして使用 して 、る状態を示す斜視図である。
[図 6]同じく本発明のステック形把持式入力装置を、ペン把持式のマウスとして使用し て 、る状態を示す斜視図である。
[図 7]本発明のステック形把持式入力装置におけるケースの姿勢によって、ポインタ 一の反応方向を切り換える、自動切換スィッチの実施形態を示す、図 1と同様の正面 中央縦断左側面図である。
[図 8]図 7に示す自動切換スィッチの別な姿勢の動作状態を示す、図 7図の要部を転 倒させた要部中央縦断面図である。
[図 9]本発明のステック形把持式入力装置におけるケースの形状の別な実施形態を 示す、図 1と同様の正面中央縦断左側面図である。
[図 10]図 9に示す截頭円錐形のケースにおける先細り先端を、下端の軸線に対して 若干角度を設けて傾斜させた、別なケースの実施態様を示す正面中央縦断左側面 図である。
[図 11]図 10に示すケースのペン把持式使用状態を示す、正面中央縦断左側面図で ある。
符号の説明
(1) ステック型把持式入力装置
(2) (2A)ケース
(3) (3A)ボール
(3a) 内側表面
(4) ボール枢支手段
(4a) 開口
(4b) 縮径段部
(5) ボーノレソケット
(5a)(5b)内向突部
(5c) 内腔
(6) テーノヽ一面
(7) キャップ
(7a) 内向き突起
(7b) 内腔
(7c) 拡径段部
(8) 円筒体
(8a)(8b)内腔
(8c) 段部
(9) 電子回路基板
(10) 基板押さえ
(10a) 底板
(11) スィッチ基板
(12) 押しボタン (13) ガイド溝
(14) 主電子回路基板
(15) フレキシブル配線基板
(16) 発光ダイオード
(17) 光学式ボール回転検出手段
(18) レンズ
(19) 位置表示突起
(19a) 端面
(19b)(19c)傾斜面
(19d) 係合突起
(20) スィッチ取付け基板
(21) 押しボタン
(22) 切換操作ノブ
(23X24)コネクタ
(25) 透明ケース
(26) 不透明球体
(27) 光電力ブラ
(28) 投光素子
(29) 受光素子
(S9)〜(S9)押しボタンスィッチ
(S8,) 切自動切換スィッチ
(A) 手 (手掌)
(Al) t
(A2) 人差し指
(A3) 中指
(A4) 薬指
(A5) 小指
(B) 手の平 母指球部 マウスパッド

Claims

請求の範囲
[1] 親指を省く他の指で握って把持しうる棒状のケースと、
ケースの長手方向端部において、外側に半球以下の部分を露出して、親指を省く 他の指でケースを把持したとき親指で回転され、表面に光学的に観測可能な模様を 有するボールと、
ケースに対してボールを全方向に回転自在に枢支するとともに、ケースに対して軸 線方向に移動自在のボール枢支手段と、
ボール枢支手段と一体的にケースの軸線方向に移動し、ボール枢支手段の軸線 中央部において、ボール表面における模様の移動を検出して、ボールの回転方向と 回転量を検出する光学式ボール回転検出手段と、
ケースにおける長手方向に沿つて周面に突出し、ケースの軸線回転方向の基準位 置を触覚的に明示する位置表示突起と、
ボールをケースの軸線方向内側に向けて押圧することにより、ボールとボール枢支 手段と光学式ボール回転検出手段が軸線方向に移動して動作するボール移動検出 スィッチ
を備えることを特徴とする電子計算機用入力装置。
[2] 棒状のケースが、円柱体である、請求項 1に記載の、電子計算機用入力装置
[3] 棒状のケースが、多角柱体である、請求項 1に記載の、電子計算機用入力装置
[4] 多角柱体が、六角形である、請求項 3に記載の、電子計算機用入力装置
[5] 棒状のケースが、長手方向両端の太さを異えた錐体である請求項 1〜4いずれか に記載の電子計算機用入力装置
[6] ボールが、光学的不規則模様を表層にもつ自然石である、請求項 1〜5 、ずれか に記載の電子計算機用入力装置。
[7] ボールが、光学的不均一表層を持つガラス材である、請求請求項 1〜5いずれかに 記載の電子計算機用入力装置。
[8] ボールが、濃度、色相、彩度の 、ずれかが異なる不規則模様を表層に持つ合成榭 脂材である、請求項 1〜5いずれかに記載の電子計算機用入力装置。
[9] ボールが、ケース長手方向の軸線とボール枢支手段の軸線を僅かに異ならせて、 ケースの長手方向端部に設けてある、請求項 1〜8いずれかに記載の電子計算機用 入力装置。
[10] ボール枢支手段が、ボールの直径より内径が僅かに大径の筒体の中にボールを納 めて、そのボールを挟んだ軸線方向の両側開口部周辺に、ボールの軸線方向への 移動を阻止する低摩擦突起を設けてなる、請求項 1〜9いずれかに記載の電子計算 機用入力装置。
[11] 低摩擦突起が、両端もしくはいずれか一方を、ボールを納める筒体と、別体をなし ている、請求項 10に記載の電子計算機用入力装置。
[12] 低摩擦突起が、両端共に、ボールを納める筒体と、一体をなしている、請求項 10に 記載の電子計算機用入力装置。
[13] 低摩擦突起が、ボールの表面を露出した端部側の突起を、弾性片となして、ボー ルを納める筒体と、一体をなしている、請求項 10に記載の電子計算機用入力装置。
[14] ボール枢支手段が、軸線に対する放射方向に、複数に分割してある、請求項 1〜1
3いずれかに記載の電子計算機用入力装置。
[15] ボール回転検出手段が、検出するボールの回転方向を反転させる切換手段を備 えている、請求項 1〜14いずれかに記載の電子計算機用入力装置。
[16] 切換手段が、ケースに設けられた切換スィッチである、請求項 15に記載の電子計 算機用入力装置。
[17] 切換手段が、ケースの姿勢に応じて自動的に作動する自動切換スィッチである、請 求項 15に記載の電子計算機用入力装置。
[18] 切換手段が、オペレーションシステムもしくはオペレーションシステムに組み込まれ たドライバーのいずれかをなすソフトウェアプログラムである、請求項 15に記載の電 子計算機用入力装置。
[19] 位置表示突起が、ケースにおける長手方向に沿って外周面に突出し、ボール側上 端に、下方に傾く斜面と、その斜面の下端から下方へ向けて、ケースからの突出量を 漸次減少させた傾斜面とからなる、ヒレ状突起をなしているてなる、請求項 1〜18い ずれかに記載の電子計算機用入力装置。
[20] 位置表示突起が、その突起の内部に 1個もしくは複数のスィッチを内蔵している請 求項 1〜19いずれかに記載の電子計算機用入力装置。
[21] ボール移動検出スィッチ力 スィッチの作動位置を、パネにより調圧してある機械式 接点開閉スナップスィッチである請求項 1〜20いずれかに記載の電子計算機用入 力装置。
[22] ボール移動検出スィッチが、スィッチの作動位置を、圧力検出センサーにより電子 的に検出する電子スィッチである請求項 1〜20いずれかに記載の電子計算機用入 力装置。
[23] ボール移動検出スィッチが、複数の移動量でそれぞれに動作する複数のスィッチ である請求項 1〜20いずれかに記載の電子計算機用入力装置。
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