明 細 書
溶剤及び洗浄剤
技術分野
[0001] 本発明は、本発明は、フロン及びノ、ロゲン系、鉱油由来の炭化水素系、フタル酸ェ ステル系溶剤を代替する環境問題や安全性に対応した溶剤、及び、環境問題等に 対応した洗浄剤に関する。
背景技術
[0002] フロンは、冷媒、エアゾール噴射剤、スチレン榭脂等の榭脂発泡剤、ウレタン榭脂 用発泡減粘剤、精密機械等の洗浄剤、又はウレタン榭脂等の榭脂溶解洗浄剤など の用途に幅広く利用される溶剤である。しかし、近年、フロンガスが、成層圏のオゾン 層を破壊するという環境問題が地球規模で問題となり、国際的レベルでフロンは全廃 する方向にある。また、 HCFC— 141b等の代替フロンは、オゾン層破壊の程度が低 いとされている力 オゾン層を破壊する点においては、フロンと同様であり、また、安 全性が確認されて ヽな ヽため国際的に全廃する方向にある。
[0003] フロン以外の溶剤としては、塩化メチレン、塩化工チル、クロ口ホルム等の塩素系溶 剤が知られているが、安全性、毒性、環境汚染等の点で大きな問題がある。そこで、 フロン及びハロゲン系溶剤の代替として、 n—へキサン、デカン、 1 ゥンデセン等の 鉱油由来の炭化水素系溶剤を用いることが提案されている。しかし、この提案では、 揮発性有機化合物(VOC (Volatile Organic Compound) )として敬遠される傾 向にあり、また、引火性、安全性、資源及びエネルギーの問題がある。
[0004] また、フロン及びノヽロゲン系溶剤の代替として、フタル酸エステル系溶剤を用いるこ とが提案されている。しかし、この提案では、フタル酸ジォクチル、フタル酸ジイソノ- ル、フタル酸ジブチル等のフタル酸エステル系溶剤は、内分泌撹乱作用を有する疑 いが指摘されているという問題がある。このような状況下、今後、各工業分野における 溶剤の選択は極めて難しい問題となって ヽるのが現状である。
[0005] 一方、各種電気及び電子部品、医療器部品、自動車部品等の分野では、ウレタン 、エポキシ、シリコーン、ポリエステル等の榭脂を接合、充填、又は封止するために榭
脂吐出装置が広く活用されている。この用途に用いられる榭脂には、常温付近で架 橋及び硬化する 2液タイプ(主剤と硬化剤)のものが多く使用されており、前記榭脂吐 出装置は、 2液を自動的に比率計量、混合攪拌し連続的に吐出できる機能を有する 。しかし、 2液タイプの榭脂を使用する場合、作業を中断する際は、その前に、前記 榭脂吐出装置内における榭脂の硬化を防止するためにミキシング部やノズル部を洗 浄する必要がある。このようなウレタン榭脂ゃエポキシ榭脂が付着した装置、容器、 管、又は付帯設備などを洗浄するには、従来、 HCFC— 141bや、塩化メチレン等の フロン及びハロゲン溶剤が使用されてきた力 上述の通りこれらはオゾン層破壊、発 癌性、その他の環境汚染問題から敬遠される状況にある。
[0006] そこで、フロン及びハロゲン溶剤を代替する溶剤として、アジピン酸ジアルキルエス テル Z炭化水素 Z炭素数 5以上の脂肪酸エステルからなる洗浄溶剤組成物が提案 されている(特許文献 1参照)。しかし、この提案では、石油系溶剤の含有率が高ぐ 環境適応性、人体安全性について今だ十分であるとは言えないという問題がある。こ の提案では、炭素数 5以上の脂肪酸エステルの中でも植物油由来の脂肪酸を原料と した脂肪酸エステルを多く含有させることにより、環境適応性、人体安全性を改善さ せ、洗浄力を高めることが期待されるが、脂肪酸エステルは特異なエステル臭を有し 、洗浄作業時に発生する臭気が作業員に不快感や労働意欲低下を起こすと!ヽぅ問 題がある。
[0007] 特許文献 1:特開平 09— 208993号公報
発明の開示
[0008] 本発明は、前記従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とす る。即ち、本発明は、フロン及びハロゲン系、鉱油由来の炭化水素系、フタル酸エス テル系溶剤を代替し、洗浄性、溶解性、安全性、及び環境適応性に優れ、かつ作業 環境を向上させるために特異なエステル臭を低減させた溶剤及び洗浄剤を提供する ことを目的とする。特に、ウレタン、スチレン等の榭脂を溶解する溶剤、及び、これらの 榭脂が反応装置、成型器等に付着している場合に、該榭脂を溶解することにより洗 浄する樹脂溶解用洗浄剤を提供することを目的とする。
[0009] 前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
< 1 > 下記構造式(1)で表される化合物を含むことを特徴とする溶剤である。
[化 1]
R 1 Q - ( R 3 Q ) n-C- 2 構造式 (1 )
o
但し、前記構造式(1)において、 R1は、炭素数 1〜5のアルキル基を表し、 R2は、炭 素数 5〜9のアルキル基又はァルケ-ル基を表し、 R3は、炭素数 2〜4のアルキレン 基を表し、 nは、 1〜20の整数を表す。
<2> 構造式(1)で表される化合物力 力プリル酸メチルのエチレンオキサイド付 加物、力プリン酸メチルのエチレンオキサイド付カ卩物、力プリル酸メチルのプロピレン オキサイド付加物、及び力プリン酸メチルのプロピレンオキサイド付加物の少なくとも V、ずれかである前記く 1 >に記載の溶剤である。
<3> 下記構造式 (2)で表される化合物と、下記構造式 (3)で表される化合物と を含むことを特徴とする溶剤である。
[化 2]
R40_if_R5 構造式 (2)
O
但し、前記構造式(2)において、 R4は、炭素数 1〜9のアルキル基を表し、 R5は、炭 素数 5〜 9のアルキル基又はァルケ-ル基を表す。
[化 3]
R60_ (RsO) m_R7 構造式 (3)
但し、前記構造式(3)において、 R6は、炭素数 1〜6のアルキル基又はァセチル基 を表し、 R7は、水素原子、又は炭素数 1〜6のアルキル基、ァルケ-ル基、又はァセ チル基を表し、 R8は、炭素数 2〜4のアルキレン基を表し、 mは、 1〜5の整数を表す
< 4 > 構造式(2)で表される化合物力 カプリル酸メチル、カプリル酸ェチル、力 プリル酸 2—ェチルブチル、力プリル酸 2—ェチルペンチル、力プリル酸 2—ェチルへ キシル、カプリル酸ノニル、カプリン酸メチル、カプリン酸ェチル、力プリン酸 2—ェチ ルブチル、及び力プリン酸 2—ェチルへキシルの少なくともいずれかである前記 < 3
>に記載の溶剤である。
<5> 構造式(3)で表される化合物力 プロピレングリコールジエチレングリコール ブチノレエーテノレ、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコー ルジアセテート、及びジプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの少なくとも ヽ ずれかである前記 < 3 >から < 4 >の 、ずれかに記載の溶剤である。
< 6 > 榭脂の溶解に用いられる前記く 1 >から < 5 >の 、ずれかに記載の溶剤 である。
<7> 前記 <1>から < 6 >のいずれかに記載の溶剤を含むことを特徴とする洗 浄剤である。
<8> 溶剤の含有量が、 60〜: LOO質量%である前記く 7>に記載の洗浄剤であ る。
<9> 溶剤の含有量が、 80〜100質量0 /0である前記 <7>から <8>のいずれ かに記載の洗浄剤である。
<10> 榭脂の溶解に用いられる前記く 7>からく 9>のいずれかに記載の洗浄 剤である。
<11> 榭脂が、ウレタン榭脂、及びスチレン榭脂の少なくともいずれかである前 記 < 10 >に記載の洗浄剤である。
発明を実施するための最良の形態
(溶剤)
本発明の第一の形態の溶剤は、下記構造式(1)で表される化合物を含み、適宜選 択したその他の成分を含む。
[化 4]
R 1 Q - ( R 3 Q ) n-C- 2 構造式 (1 )
o
但し、前記構造式(1)において、 R1は、炭素数 1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基 であり、具体的には、メチル基、ェチル基、 n プロピル基、 i プロピル基、 n—ブチ ノレ基、 iーブチノレ基、 tert—ブチノレ基、 n—ペンチノレ基、 i ペンチノレ基、 tert ペン チル基等が挙げられる。これらの中でも、ウレタン榭脂等への榭脂溶解性に優れると
いう観点から、メチル基、ェチル基、 i プロピル基、 i ブチル基が好ましい。なお、 ベンジル基、フエ-ル基等の芳香族基は、人体安全性上等の理由力 好ましくない。 前記 R1における炭素数が、 5を超える場合には、ウレタン榭脂等への榭脂溶解性に 劣る場合がある。
[0011] 前記構造式(1)において、 R2は、炭素数 5〜9の直鎖若しくは分岐のアルキル基、 又はアルケニル基である。また、前記 R2を含む「R2CO 」としては、例えば、カプロン 酸、ヘプタン酸、力プリル酸、ノナン酸、力プリン酸、力プロレイン酸等の脂肪酸残基 などが挙げられる。これらの中でも、パーム油、パーム核油、又はヤシ油等の再生可 能資源である環境負荷が少ない植物油から誘導された脂肪酸残基が好ましぐパー ム油、又はパーム核油は、世界的な生産量及び生産地から判断し、再生可能資源と しての原料植物油として優れて 、ると 、う観点からより好まし 、。
前記 R2における炭素数が、 5未満である場合には、特異なエステル臭が大変強く 作業環境を悪化させることがあり、 9を超える場合には、ウレタン榭脂等への榭脂溶 解性に劣る場合がある。
[0012] 前記構造式(1)において、 R3は、炭素数 2〜4のアルキレン基を表し、該 R3を含む「
- (R3-0) ―」としては、炭素数 2〜4の低級アルキレンオキサイドが挙げられる。具 体的には、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドが挙げられ る。本発明の前記第一の形態の溶剤は、前記「- (R3-0) ―」(アルキレンォキサイ ド付加体)を有することにより、脂肪酸エステルの特異なエステル臭が低減される。 前記 nは、該アルキレンオキサイドの添加モル数を表す。該 nは、 1〜20の整数であ り、ウレタン榭脂等への榭脂溶解性の観点から、 1〜10がより好ましい。
[0013] 構造式(1)で表される化合物の製造方法
前記構造式(1)で表される化合物の製造方法としては、特に制限はなぐ 目的に応 じて適宜選択することができるが、例えば、以下のような方法により製造することがで きる。まず、アルキレンオキサイドが付加されていない前記 nが 0である場合の脂肪酸 エステルイ匕合物を調製する。
[0014] 前記 nが 0である場合の脂肪酸エステルの調製方法としては、特に制限はなぐ例 えば、(1)炭素数が 5〜9の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸と、炭素数が 1〜5の直鎖又は
分岐鎖の脂肪族 1価アルコールとを、酸又はアルカリの存在下で反応させ、エステル 化する方法、(2)炭素数が 5〜9の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸エステル化合物と、炭 素数が 1〜5の直鎖又は分岐鎖の脂肪族 1価アルコールとを、酸又はアルカリの存在 下で反応させ、エステル交換する方法、(3)先に植物油(例えば、パーム油、パーム 核油、ヤシ油等)と、炭素数が 1〜5の直鎖又は分岐脂肪族 1価アルコールとを、酸又 はアルカリの存在下で反応させ、エステル交換し、蒸留等により分別する方法、(4) 食用で用いられた植物油の廃油、廃酸、廃脂肪酸エステルを再利用し、炭素数 1〜 5の直鎖又は分岐脂肪族 1価アルコールと酸又はアルカリの存在下で反応させ、エス テルィ匕又はエステル交換する方法、などが好適に挙げられる。
[0015] 次に、前記調製した nが 0である場合の脂肪酸エステルイ匕合物に、例えば、本発明 と同一出願人の特開平 8— 169861号公報に記載のアルミニウムやマグネシウム等 の金属酸化物を主体とした触媒等を用いて、アルキレンオキサイドを挿入反応させる 力 又は、脂肪酸若しくは脂肪酸エステルイ匕合物にアルコールのアルキレンォキサイ ド付加体をエステルイ匕反応若しくはエステル交換反応させることにより、前記 nが 1〜 20の前記構造式(1)で表される化合物を製造することができる。
[0016] 前記 nが 0である場合の脂肪酸エステルとしては、植物油由来の脂肪酸を原料とし た脂肪酸エステルが挙げられ、具体的には、力プロン酸メチル、力プロン酸ェチル、 カプロン酸イソプロピル、カプロン酸イソブチル、カプリル酸メチル、力プリル酸ェチル 、力プリル酸イソプロピル、力プリル酸イソブチル、カプリン酸メチル、力プリン酸ェチ ル、力プリン酸イソプロピル、力プリン酸イソブチル、などが挙げられる。これらは、 1種 単独で使用してもよく、 2種以上を併用して使用してもよ!、。
[0017] 前記アルコールのアルキレンオキサイド付カ卩体としては、例えば、メタノールのェチ レンオキサイド 1〜20モル付カ卩体、メタノールのプロピレンオキサイド 1〜20モル付カロ 体、メタノールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとが合計 1〜20モル付カロ した体、エタノールのエチレンオキサイド 1〜20モル付カ卩体、エタノールのプロピレン オキサイド 1〜 20モル付カ卩体、エタノールにエチレンオキサイドとプロピレンォキサイ ドとが合計 1〜20モル付カ卩した体、イソプロピルアルコールのエチレンオキサイド 1〜 20モル付カ卩体、イソプロピルアルコールのプロピレンオキサイド 1〜20モル付カロ体、
イソプロピルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとが合計 1〜20 モル付カ卩した体、イソブチルアルコールのエチレンオキサイド 1〜20モル付カ卩体、ィ ソブチルアルコールのプロピレンオキサイド 1〜20モル付加体、イソブチルアルコー ルにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドが合計 1〜20モル付カ卩した体、などが 挙げられる。これらの中でも、榭脂に対する溶解性の観点から、前記アルキレンォキ サイド付加体のアルキレンオキサイド付加モル数としては、 1〜10が好まし!/、。
[0018] 本発明の第二の形態の溶剤は、下記構造式 (2)で表される化合物と、下記構造式
(3)で表される化合物とを含み、適宜選択したその他の成分を含む。
[化 5]
R 4 0 _ if _ R 5 構造式 (2 )
O
但し、前記構造式(2)において、 R4は、炭素数 1〜9のアルキル基を表し、具体的 には、メチル基、ェチル基、 n—プロピル基、 i プロピル基、 n—ブチル基、 iーブチ ノレ基、 tert—ブチノレ基、 n—ペンチノレ基、 i ペンチノレ基、 tert ペンチノレ基、 n—へ キシル基、 2—ェチルブチル基、 2—ェチルペンチル基、 n—ォクチル基、 2—ェチル へキシル基、 n—ノニル基、等が好適に挙げられる。これらの中でも、ウレタン榭脂等 への榭脂溶解性に優れるという観点から、メチル基、ェチル基、 i プロピル基、 iーブ チル基が好ましい。なお、またべンジル基、フエニル基等の芳香族基は、人体安全性 上等の理由力 好ましくない。
前記 R4における炭素数が、 9を超える場合には、ウレタン榭脂等への榭脂溶解性に 劣る場合がある。
[0019] 前記構造式(2)にお 、て、 R5は、炭素数 5〜9の直鎖又は分岐のアルキル基又は ァルケ-ル基である。また、前記 R5を含む「R5CO 」としては、例えば、カプロン酸、 ヘプタン酸、力プリル酸、ノナン酸、力プリン酸、力プロレイン酸等の脂肪酸残基など が挙げられる。これらの中でも、パーム油、パーム核油、又はヤシ油等の再生可能資 源である環境負荷が少ない植物油から誘導された脂肪酸残基が好ましぐパーム油 、又はパーム核油は、世界的な生産量及び生産地から判断し、再生可能資源として の原料植物油として優れて 、ると 、う観点からより好まし 、。
前記 R5における炭素数が、 5未満である場合には、特異なエステル臭が大変強く 作業環境を悪化させることがあり、 9を超える場合には、ウレタン榭脂等への榭脂溶 解性に劣る場合がある。
[0020] 前記構造式(2)で表される化合物は、前記構造式(1)で表される化合物における n 力 SOである場合であり、具体的には、植物油由来の脂肪酸を原料とした脂肪酸エステ ルが挙げられる。
[0021] 前記植物油由来の脂肪酸を原料とした脂肪酸エステルとしては、例えば、カブロン 酸メチル、力プロン酸ェチル、カプロン酸イソプロピル、カプロン酸イソブチル、力プロ ン酸 2—ェチルブチル、カプロン酸 2—ェチルペンチル、カプロン酸 2—ェチルへキ シル、カプリル酸メチル、カプリル酸ェチル、力プリル酸イソプロピル、力プリル酸イソ ブチル、力プリル酸 2—ェチルブチル、力プリル酸 2—ェチルペンチル、力プリル酸 2 ーェチルへキシル、カプリル酸ノニル、カプリン酸メチル、カプリン酸ェチル、力プリン 酸イソプロピル、力プリン酸イソブチル、力プリン酸 2—ェチルブチル、力プリン酸 2— ェチルペンチル、力プリン酸 2—ェチルへキシル、などが挙げられる。これらは、 1種 単独で使用してもよぐ 2種以上を併用して使用してもよい。前記脂肪酸エステルイ匕 合物は、植物油由来の脂肪酸を原料としているため、環境適応性に優れ、かつウレ タン等の榭脂溶解性にも優れる。
[0022] [化 6]
R e O - ( R s O ) m _ R 7 構造式 (3 )
但し、前記構造式(3)において、 R6は、炭素数 1〜6のアルキル基又はァセチル基 を表し、具体的には、メチル基、ェチル基、 n—プロピル基、 i プロピル基、 n—ブチ ノレ基、 iーブチノレ基、 tert—ブチノレ基、 n—ペンチノレ基、 i—ペンチノレ基、 tert ペン チル基、 2—ェチルプロピル基、 n—へキシル基、 2—ェチルブチル基、ァセチル基 等が好適に挙げられる。
[0023] 前記構造式(3)にお 、て、 R7は、水素原子、炭素数 1〜6のアルキル基、ァルケ- ル基、又はァセチル基であり、具体的には、水素基、メチル基、ェチル基、 n プロピ ル基、 i プロピル基、 n ブチル基、 i ブチル基、 tert ブチル基、 n ペンチル基 、 i—ペンチル基、 tert ペンチル基、 2—ェチルプロピル基、 n—へキシル基、 2—
ェチルブチル基、ァセチル基等が挙げられる。
[0024] 前記 R8は、炭素数 2〜4のアルキレン基であり、該 R8を含む「一(R8— O) —」として は、炭素数 2〜4の低級アルキレンオキサイドが挙げられる。具体的には、エチレンォ キサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドが挙げられる。本発明の前記第 二の形態の溶剤は、前記「- (R8-0) ―」(アルキレンオキサイド付加体)を有する ことにより、榭脂溶解性に優れると共に、脂肪酸エステルの特異なエステル臭が低減 される。
前記 mは、該アルキレンオキサイドの添加モル数を表す。該 mは、 1〜5の整数であ り、ウレタン榭脂等への榭脂溶解性の観点から、 1〜3がより好ましい。
[0025] 前記構造式(3)で表される化合物の具体例としては、ジエチレングリコールメチル エーテノレ、トリエチレングリコーノレメチノレエーテノレ、ジエチレングリコーノレェチノレエー テノレ、 トリエチレングリコーノレェチノレエーテノレ、エチレングリコーノレプロピノレエーテノレ、 ジエチレングリコーノレプロピノレエーテノレ、トリエチレングリコーノレプロピノレエーテノレ、ェ チレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、トリエチレ ングリコーノレブチノレエーテノレ、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリ コーノレメチノレエーテノレ、 トリプロピレングリコーノレメチノレエーテノレ、プロピレングリコー ノレェチノレエーテノレ、ジプロピレングリコーノレェチノレエーテノレ、 トリプロピレングリコーノレ ェチノレエーテノレ、プロピレングリコーノレプロピノレエーテノレ、ジプロピレングリコーノレプ 口ピノレエーテノレ、トリプロピレングリコーノレプロピノレエーテノレ、プロピレングリコーノレブ チノレエ一テル、ジプロピレングリコールブチノレエーテル、トリプロピレングリコールブチ ルエーテル、プロピレングリコールジエチレングリコールブチルエーテル、及びこれら の酢酸エステル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチ ノレエーテノレ、トリエチレングリコーノレジメチノレエーテノレ、エチレングリコーノレジェチノレ エーテノレ、ジエチレングリコーノレジェチノレエーテノレ、トリエチレングリコーノレジェチノレ エーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルェ 一テル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジァセテー ト等が挙げられる。これらは、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を併用してもよい。
[0026] 本発明の前記第二の形態の溶剤 100質量部における前記構造式(2)で表される
化合物の含有量としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができる 力 例えば、 10〜80質量部が好ましい。
前記含有量が 10質量部未満であると、ウレタン榭脂等への溶解性に劣る場合があ り、 80質量部を超えると特異なエステル臭低減効果に劣る場合がある。
[0027] 本発明の前記第二の形態の溶剤 100質量部における前記構造式(3)で表される 化合物の含有量としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができる 力 例えば、 20〜 90質量部が好ましい。
[0028] 前記構造式 (2)で表される化合物と、前記構造式 (3)で表される化合物との質量混 合比 (構造式 (2)で表される化合物:構造式 (3)で表される化合物)としては、特に制 限はなく、目的に応じて適宜選択することができる力 例えば、 10 : 90〜80 : 20が好 ましい。
[0029] (洗浄剤)
本発明の洗浄剤は、本発明の前記溶剤を含み、適宜選択したその他の補助成分 を含む。
前記洗浄剤における本発明の前記溶剤の含有量としては、特に制限はなぐ目的 に応じて適宜選択することができる力 例えば、 60〜: LOO質量%が好ましぐ 80〜1 00質量%がより好ましぐ 100質量%が特に好ましい。
前記含有量が、 60質量%未満であると、ウレタン榭脂等への榭脂溶解性に劣り、 石油系溶剤等他の溶剤を配合することになるため、環境適応性が悪くなることがある また、本発明の洗浄剤においては、本発明の前記第一の形態の溶剤と、本発明の 前記第二の形態の溶剤とを併用して用いることもできる。
[0030] 本発明の溶剤又は洗浄剤の用途としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選 択することができるが、例えば、榭脂溶解剤をはじめ、塗料及びインク接着剤、反応 分離用溶剤、精製用溶剤、抽出用溶剤、並びに繊維工業用溶剤などとして、又は、 樹脂溶解用洗浄剤、樹脂付着機器洗浄剤、各種工業用洗浄剤等の洗浄剤として、 更には、プラスチック添加剤、可塑剤、帯電防止剤、潤滑油、潤滑油用添加剤、バイ ォディーゼル、燃料、燃料用添加剤、電気絶縁油、流出油回収剤、ウレタン減粘剤、
などとして、幅広く用いることができる。
[0031] 前記榭脂としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができるが、ゥ レタン樹脂、エポキシ榭脂、アクリル榭脂、ポリエステル榭脂、ポリエチレン榭脂、ポリ プロピレン榭脂、スチレン榭脂等が挙げられ、これらの中でも、ウレタン榭脂、スチレ ン榭脂が好ましい。
[0032] 前記榭脂付着機器としては、例えば、 HIPS, ABS等のスチレン系榭脂付着機器、 ウレタン吐出器などが挙げられる。
[0033] 本発明の溶剤又は洗浄剤を用いた洗浄方法としては、特に制限はなぐ 目的に応 じて適宜選択することができ、例えば、反応槽の洗浄である場合には、浸漬、攪拌、 ブラッシング、スプレー、超音波照射などが挙げられ、パイプライン内の洗浄である場 合には、加圧流、ブラッシング、スプレー、超音波照射、逆洗など通常使用される洗 浄方法が挙げられる。
[0034] 以下、本発明の実施例について説明する力 本発明はこの実施例に何ら限定され るものではない。
[0035] (実施例 1)
溶剤の調製
力プリル酸メチル (ライオン社製、パステル M— 8)にエチレンオキサイドを前記記載 の挿入反応により、前記構造式( 1 )で表される化合物としての力プリル酸メチル ェ チレンオキサイド平均 4モル付加体を調製した。
[0036] 前記調製した力プリル酸メチルーエチレンオキサイド平均 4モル付加体を洗浄剤 ( 溶剤 100質量%)として用い、ウレタン榭脂洗浄性、及び作業環境中の臭いを以下 のようにして評価した。結果を表 1に示した。
[0037] くウレタン榭脂洗净性〉
ウレタン榭脂原料としてのイソシァネートと、ポリオールとをウレタン発泡させ、発泡 後 30秒のウレタン榭脂を金属棒に付着させた。 50秒後、ビーカー内でマグネチック スターラーにより攪拌させた前記溶剤(300ml)の中に、前記ウレタン榭脂を付着させ た金属棒を浸漬し、 25°Cの環境下で該ウレタン榭脂の落ち具合を以下の評価基準 に基づき目視で観察した。
[0038] 評価基準
〇:ウレタン榭脂の残存が認められない。
△:ウレタン榭脂の残存がかなり認められる。
X:ウレタン榭脂が全く除去されていない。
[0039] <作業環境中の臭い >
前記溶剤の臭 、を 25°Cの環境下で以下の評価基準に基づ 、て評価した。
評価基準
〇:特異なエステル臭が弱ぐ不快ではない。
X:特異なエステル臭が強ぐ大変不快である。
[0040] (実施例 2)
実施例 1において、力プリル酸を力プリン酸 (ライオン社製、パステル M— 10)に代 えた以外は実施例 1と同様にして、力プリン酸メチル—エチレンオキサイド平均 4モル 付加体を調製し、ウレタン榭脂洗浄性、及び作業環境中の臭いを評価した。結果を ¾klに した。
[0041] (実施例 3)
実施例 1において、エチレンオキサイドをプロピレンオキサイドに代えたこと、及び、 平均付加モル数を 2モルに変えた以外は実施例 1と同様にして、力プリル酸メチルー プロピレンオキサイド平均 2モル付加体を調製し、ウレタン榭脂洗浄性、及び作業環 境中の臭いを評価した。結果を表 1に示した。
[0042] (実施例 4)
実施例 1において、力プリル酸を力プリン酸 (ライオン社製、パステル M— 10)に代 えたこと、エチレンオキサイドをプロピレンオキサイドに代えたこと、及び、平均付加モ ル数を 2モルに変えた以外は実施例 1と同様にして、力プリン酸メチル一プロピレンォ キサイド平均 2モル付加体を調製し、ウレタン榭脂洗浄性、及び作業環境中の臭いを 評価した。結果を表 1に示した。
[0043] (実施例 5)
溶剤の調製
前記構造式 (2)で表される化合物として、力プリル酸メチル (ライオン社製、パステ
ル M— 8) 33質量%と、前記構造式(3)で表される化合物として、プロピレングリコー ルジェチレングリコールブチルエーテル(ライオン社製、レオソルブ 703B) 67質量0 /0 とからなる混合物の溶剤を常法により調製した。該溶剤を洗浄剤 (溶剤 100質量%) として用い、ウレタン榭脂洗浄性、及び作業環境中の臭いを実施例 1と同様にして評 価した。結果を表 1に示した。
[0044] (実施例 6)
溶剤の調製
前記構造式 (2)で表される化合物として、力プリン酸メチル (ライオン社製、パステル M— 10) 70質量%と、前記構造式(3)で表される化合物として、プロピレングリコー ルメチルエーテルアセテート(ダウケミカル社製、ダヮノール PMA) 30質量0 /0とからな る混合物の溶剤を常法により調製した。該溶剤を洗浄剤 (溶剤 100質量%)として用 い、ウレタン榭脂洗浄性、及び作業環境中の臭いを実施例 1と同様にして評価した。 結果を表 1に示した。
[0045] (実施例 7)
溶剤の調製
前記構造式 (2)で表される化合物として、力プリル酸ェチル 15質量%と、前記構造 式(3)で表される化合物として、プロピレングリコールジアセテート(ダウケミカル社製 、ダヮノール PGDA) 85質量%とからなる混合物の溶剤を常法により調製した。該溶 剤を洗浄剤 (溶剤 100質量%)として用い、ウレタン榭脂洗浄性、及び作業環境中の 臭 、を実施例 1と同様にして評価した。結果を表 1に示した。
[0046] (実施例 8)
溶液の調製
前記構造式(2)で表される化合物として、力プリル酸 2—ェチルへキシル (ライオン 社製、パステル 2H— 08) 50質量%と、前記構造式(3)で表される化合物として、ジ プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(ダウケミカル社製、ダヮノール DPM A) 50質量部とからなる混合物の溶剤を常法により調製した。該溶剤を洗浄剤 (溶剤 100質量%)として用い、ウレタン榭脂洗浄性、及び作業環境中の臭いを実施例 1と 同様にして評価した。結果を表 1に示した。
[0047] (実施例 9)
溶液の調製
前記構造式(2)で表される化合物として、力プリン酸 2 ェチルブチル 50質量%と 、前記構造式(3)で表される化合物として、プロピレングリコールジアセテート (ダウケ ミカル社製、ダヮノール PGDA) 50質量部とからなる混合物の溶剤を常法により調製 した。該溶剤を洗浄剤 (溶剤 100質量%)として用い、ウレタン榭脂洗浄性、及び作 業環境中の臭 、を実施例 1と同様にして評価した。結果を表 1に示した。
[0048] (実施例 10)
前記構造式(2)で表される化合物として、力プリル酸 2 ェチルペンチル 45質量% と、前記構造式(3)で表される化合物として、ジプロピレングリコールメチルエーテル アセテート(ダウケミカル社製、ダヮノール DPMA) 55質量%とからなる混合物の溶 剤を常法により調製した。該溶剤を洗浄剤 (溶剤 100質量%)として用い、ウレタン榭 脂洗浄性、及び作業環境中の臭いを実施例 1と同様にして評価した。結果を表 1に 示した。
[0049] (実施例 11)
前記構造式(2)で表される化合物として、力プリル酸ノニル 40質量%と、前記構造 式(3)で表される化合物として、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(ダ ゥケミカル社製、ダヮノール DPMA) 60質量%とからなる混合物の溶剤を常法により 調製した。該溶剤を洗浄剤 (溶剤 100質量%)として用い、ウレタン榭脂洗浄性、及 び作業環境中の臭 、を実施例 1と同様にして評価した。結果を表 1に示した。
[0050] (比較例 1)
実施例 1にお 、て、脂肪酸エステルイ匕合物のアルキレンオキサイド付加物を力プロ ン酸メチル (ライオン社製、パステル M— 6)に代えた以外は、実施例 1と同様にしてゥ レタン樹脂洗浄性、及び作業環境中の臭いを評価した。結果を表 1に示した。
[0051] (比較例 2)
実施例 1にお 、て、脂肪酸エステルイ匕合物のアルキレンオキサイド付加物をカプリ ル酸 2 ェチルへキシル (ライオン社製、パステル 2H— 08)に代えた以外は、実施 例 1と同様にしてウレタン榭脂洗浄性、及び作業環境中の臭いを評価した。結果を表
1に示した。
[0052] (比較例 3)
実施例 1にお ヽて、脂肪酸エステルイ匕合物のアルキレンオキサイド付加物をラウリン 酸メチル (ライオン社製、パステル M— 12)に代えた以外は、実施例 1と同様にしてゥ レタン樹脂洗浄性、及び作業環境中の臭いを評価した。結果を表 1に示した。
[0053] (比較例 4)
実施例 1にお 、て、脂肪酸エステルイ匕合物のアルキレンオキサイド付加物を塩化メ チレン (試薬特級)に代えた以外は、実施例 1と同様にしてウレタン榭脂洗浄性、及び 作業環境中の臭いを評価した。結果を表 1に示した。
[0054] [表 1]
ウレタン洗 作業環境 溶剤(洗浄剤)
浄性 の臭い 実施例 1 力プリル酸メチル—EO平均 4モル付加体 〇 〇 実施例 2 力プリン酸メチル—EO平均 4モル付加体 〇 〇 実施例 3 力プリル酸メチル—PO平均 2モル付加体 〇 〇 実施例 4 力プリン酸メチル—PO平均 2モル付加体 〇 〇 力プリル酸メチル(33質量%) +プロピレングリコールジェチレ 実施例 5 〇 〇 ングリコ一ルブチルエーテル( 67質量0 /o )
力プリン酸メチル(70質量%) +プロピレングリコールメチル 実施例 6 〇 〇 エーテルアセテート(30質量%)
力プリル酸ェチル(1 5質量%) +プロピレングリコールジァセ 実施例 7 〇 〇 テート(85質量%)
力プリル酸 2—ェチルへキシル(50質量%) +ジプロピレングリ 実施例 8 〇 〇 コールメチルエーテルアセテート(50質量0/ 0)
力プリン酸 2—ェチルブチル(50質量%) +プロピレングリコ一 実施例 9 〇 〇 ルジアセテート(50質量%)
力プリル酸 2—ェチルペンチル(45質量%) +ジプロピレングリ 実施例 1 0 〇 〇 コールメチルエーテルアセテート(55質量0/ 0)
力プリル酸ノニル(40質量%) +ジプロピレングリコールメチル 実施例 1 1 〇 〇 エーテルアセテート(60質量0 /o)
比較例 1 カブロン酸メチル 〇 X 比較例 2 カプリル酸 2—ェチルへキシル X 〇 比較例 3 ラウリン酸メチル △ 〇 比較例 4 塩化メチレン 〇 刺激臭
[0055] 表 1の結果から明らかな通り、本発明の脂肪酸エステルカゝらなる溶剤 (洗浄剤)は、 ウレタン榭脂溶解性に優れ、更に特異なエステル臭が低減され作業環境を改善させ ていることが判った。また、本発明の脂肪酸エステルは、植物油由来の脂肪酸を原料 としており環境適応性に優れているため、環境問題が指摘されている塩化メチレンの 代替が可能である。更には、本発明の脂肪酸エステル力もなる溶剤を 0. 5質量%配 合し、ウレタン榭脂を発泡成形したところ、外観および物性ともに影響はなぐ洗浄溶 剤が万一混入しても発泡体の外観および物性は損なわれないことが判った。
[0056] (実施例 12)
実施例 1で調製した力プリル酸メチルーエチレンオキサイド平均 4モル付加体を用 いて、以下のようにしてスチレン榭脂溶解性、及び作業中の臭いを評価した。結果を
^: ^した ο
[0057] くスチレン榭脂溶解性〉
前記力プリル酸メチルーエチレンオキサイド平均 4モル付加体 20mlに、スチレン榭 脂(東洋スチレン社製、トーヨースチロール GP— PS)を 0. 5g添加し、 40°Cで 12時 間放置し、添加した前記スチレン榭脂の溶解具合を以下の評価基準に基づき目視 で観察した。
評価基準
〇:完全に溶解し、固形分確認されな ヽ。
X:—部溶解したが、変形した固形分が下層に存在する。
[0058] <作業環境中の臭い >
前記溶剤の臭 、を 25°Cの環境下で以下の評価基準に基づ 、て評価した。
評価基準
〇:特異なエステル臭が弱ぐ不快ではない。
X:特異なエステル臭が強ぐ大変不快である。
[0059] (実施例 13)
実施例 12にお!/、て、力プリル酸メチルーエチレンオキサイド平均 4モル付加体を、 力プリル酸メチループロピレンオキサイド平均 2モル付加体に代えた以外は実施例 1 2と同様にして、スチレン榭脂溶解性、及び作業中の臭いを評価した。結果を表 2〖こ
示した。
[0060] (実施例 14)
実施例 12にお!/、て、力プリル酸メチルーエチレンオキサイド平均 4モル付加体を、 力プリル酸メチル(ライオン社製、パステル M— 8) 33質量%と、プロピレングリコール ジエチレングリコールブチルエーテル(ライオン社製、レオソルブ 703B) 67質量0 /0と カゝらなる混合物に代えた以外は実施例 12と同様にして、スチレン榭脂溶解性、及び 作業中の臭いを評価した。結果を表 2に示した。
[0061] (実施例 15)
実施例 12にお!/、て、力プリル酸メチルーエチレンオキサイド平均 4モル付加体を、 力プリル酸 2—ェチルへキシル(ライオン社製、パステル 2H— 08) 50質量%と、ジプ ロピレングリコールメチルエーテルアセテート(ダウケミカル社製、ダヮノール DPMA) 50質量%とからなる混合物に代えた以外は実施例 12と同様にして、スチレン榭脂溶 解性、及び作業中の臭いを評価した。結果を表 2に示した。
[0062] (実施例 16)
実施例 12にお!/、て、力プリル酸メチルーエチレンオキサイド平均 4モル付加体を、 力プリン酸 2—ェチルブチル 50質量%と、プロピレングリコールジアセテート(ダウケミ カル社製、ダヮノール PGDA) 50質量%とからなる混合物に代えた以外は実施例 12 と同様にして、スチレン榭脂溶解性、及び作業中の臭いを評価した。結果を表 2に示 した。
[0063] (比較例 5)
実施例 12にお!/、て、力プリル酸メチルーエチレンオキサイド平均 4モル付加体を、 力プリル酸 2—ェチルへキシルに代えた以外は実施例 12と同様にして、スチレン榭 脂溶解性、及び作業中の臭いを評価した。結果を表 2に示した。
[0064] (比較例 6)
実施例 12にお!/、て、力プリル酸メチルーエチレンオキサイド平均 4モル付加体を、 ラウリン酸メチルに代えた以外は実施例 12と同様にして、スチレン榭脂溶解性、及び 作業中の臭いを評価した。結果を表 2に示した。
[0065] [表 2]
スチレン 作業環境 溶剤(洗浄剤)
溶解性 の臭い 実施例 1 2 力プリル酸メチル—EO平均 4モル付加体 〇 〇 実施例 1 3 力プリル酸メチル—PO平均 2モル付加体 〇 〇 力プリル酸メチル(33質量%) +プロピレングリコ一ルジェチ
実施例 1 4 〇 〇 レングリコールブチルエーテル(67質量0 /o)
力プリル酸 2—ェチルへキシル(50質量%) +ジプロピレング
実施例 1 5 〇 〇 リコールメチルエーテルアセテート(50質量0/ 0 )
力プリン酸 2—ェチルブチル(50質量%) +プロピレングリ
実施例 1 6 〇 〇
コ一ルジアセテート(50質量%)
比較例 5 カプリル酸 2—ェチルへキシル X 〇 比較例 6 ラウリン酸メチル X 〇 表 2の結果から明らかな通り、本発明の脂肪酸エステルカゝらなる溶剤 (洗浄剤)は、 スチレン榭脂への溶解力が高いことが判った。このため、発泡スチロールの減容化ゃ スチレン榭脂付着機器の洗浄剤用途に使用可能である。
産業上の利用可能性
本発明の溶剤又は洗浄剤の用途としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選 択することができるが、例えば、榭脂溶解剤をはじめ、塗料及びインク接着剤、反応 分離用溶剤、精製用溶剤、抽出用溶剤、及び繊維工業用溶剤などとして、又は、榭 脂溶解用洗浄剤、樹脂付着機器洗浄剤、各種工業用洗浄剤等の洗浄剤として、更 には、プラスチック添加剤、可塑剤、帯電防止剤、潤滑油、潤滑油用添加剤、バイオ ディーゼル、燃料、燃料用添加剤、電気絶縁油、流出油回収剤、ウレタン減粘剤、な どに幅広く用いることができる。