明 細 書
イオン伝導体
技術分野
[0001] 本発明は、側鎖にフルォロエーテル基を有する非晶性含フッ素ポリエーテルィ匕合 物からなるイオン伝導体に関する。力かるイオン伝導体は、リチウム二次電池や太陽 電池、キャパシタの高分子電解質などとして有用である。
背景技術
[0002] リチウム二次電池や太陽電池、キャパシタの電解質は、現在のところ有機分子のも のが主流であるが、電解質溶液の漏出などの回避の点などから、高分子電解質の方 向に技術開発が進んで 、る。
[0003] そのような高分子電解質としては、エチレンォキシド (EO)単位を含むポリマーと電 解質塩 (金属塩)とを組み合わせたものと、さらに有機溶媒とを組み合わせた高分子 ゲル型のものが知られている。
[0004] し力しながら、 EO—電解質塩系のイオン伝導体は、粘性が高 、ので解離したィォ ンの移動がスムーズに!/、かな!/、点、電解質塩の溶解が多相系結晶性高分子である ため、イオン伝導率が相変化、特に EO結晶相の融解の影響を受けるので室温付近 でのイオン伝導率が低 1、点、また結晶化速度が遅!、ためイオン伝導率が経時的に 変化する点といった本質的な問題がある。
[0005] そこで粘性を下げ、また室温付近でのイオン伝導率を高めるためにポリエーテルの 種類を変化させて非晶性を高める試みが種々なされてきた。その結果、温度依存性 はかなり小さくなつてきたものの、イオン伝導率はそれほど向上せず、実用化レベル にはなかなか到達できて ヽな 、のが現状である。
[0006] 粘性を下げる試みとして、 EOに嵩高い CF基を導入することも提案されている。た
3
とえば特開平 8— 22270号公報では、
[0007] [化 1]
I
単位と、
[0008] [化 2]
^ (OCH2CH2^ ~ 単位を組み合わせた含フッ素ポリエーテルィ匕合物とアルカリ金属塩と有機溶媒とから なるイオン伝導体が提案されて!ヽる。
[0009] また、特開平 9—48832号公報では、
[0010] [化 3]
CH2 = CRCOO-0-CH2-CH— OHrOCRC = CH2
(nは 10〜20)という含フッ素ポリエーテルを含むジアタリレートを架橋し、これに金属 塩と有機溶媒が開示されている。
[0011] さらに特開平 11— 53937号公報ではフルォロォレフイン単位とカーボネート結合を 有するアルキルビュルエーテルまたはアルキルァリルエーテル単位との共重合体を 使用することが提案されて 、る。
[0012] またポリフルォロエーテル単位を主鎖に含む化合物をイオン伝導体として使用する こと力 S特開 2003 - 257240号公報に記載されて 、る。
[0013] し力しこれらの特許文献に記載されて 、る含フッ素エーテル単位を有する化合物 は、粘性の低下作用が不充分であるために、いずれの化合物も有機溶媒でゲル化し て初めて大きなイオン伝導率が得られるものである。
発明の開示
[0014] 本発明は、このような従来のものに比べて、より大きなイオン伝導率が達成できるィ オン伝導体を提供することを目的とする。
[0015] 本発明者らは、 EO単位の側鎖にフルォロエーテル単位を導入することにより、得ら れる含フッ素ポリエーテルィ匕合物の粘性をさらに下げることができ、したがって、有機 溶媒を使用しなくてもイオン伝導率を 1オーダー程度も大きくすることができることを 見出し、本発明を完成するに至った。
[0016] すなわち本発明は、イオン伝導性化合物 (I)と電解質塩 (Π)とを含み、
該イオン伝導性化合物 (I)が、式(1):
A -(D) - B (1)
[式中、 Dは式(2):
一(D1) —(AE) — (2)
n m
(式中、 D1は、式(2a):
[0017] [化 4]
(R1) -R f —— CH-CH3-0—— (2 a)
(式中、 Rfは架橋性官能基を有していてもよいフルォロエーテル基; R1は Rfと主鎖を 結合する基または結合手)で示される側鎖にフルォロエーテル基を有するエーテル 単位;
AEは、式(2b):
[0018] [化 5]
(Rリ — R (CH-CH2-0)—— (2 b)
(式中、 Rは水素原子、架橋性官能基を有していてもよいアルキル基、架橋性官能基 を有して!ヽてもよ!ヽ脂肪族環式炭化水素基または架橋性官能基を有して!ヽてもよ!、 芳香族炭化水素基; R1は Rと主鎖を結合する基または結合手)で示されるエーテル 単位;
nは 1〜200の整数; mは 0〜20000の整数);
Aおよび Bは同じ力または異なり、水素原子、フッ素原子および Zまたは架橋性官能 基を含んで!、てもよ 、アルキル基、フッ素原子および Zまたは架橋性官能基を含ん でいてもよいフエニル基、—COOH基、—OR2 (R2は水素原子またはフッ素原子およ び Zまたは架橋性官能基を含んでいてもよいアルキル基)、エステル基またはカーボ ネート基]で表される側鎖にフルォロエーテル基を有する非晶性含フッ素ポリエーテ ルイ匕合物またはその架橋物であるイオン伝導体に関する。
発明を実施するための最良の形態
[0019] 本発明のイオン伝導体は、特定の高分子イオン伝導性ィ匕合物 (I)と電解質塩 (II)と からなる。
[0020] 本発明で使用する特定の高分子イオン伝導性ィ匕合物 (I)は、式(1):
A -(D) - B (1)
[式中、 Dは式(2):
一(D1) —(AE) — (2)
n m
(式中、 D1は、式(2a):
[0021] [化 6]
(R1) -R f —— CH-CH3-0—— (2 a)
(式中、 Rfは架橋性官能基を有していてもよいフルォロエーテル基; R1は Rfと主鎖を 結合する基または結合手)で示される側鎖にフルォロエーテル基を有するエーテル 単位;
AEは、式(2b):
[0022] [化 7]
(R1) 一 R (CH-CH2-0)—— (2 b)
(式中、 Rは水素原子、架橋性官能基を有していてもよいアルキル基、架橋性官能基 を有して!ヽてもよ!ヽ脂肪族環式炭化水素基または架橋性官能基を有して!ヽてもよ!、 芳香族炭化水素基; R1は Rと主鎖を結合する基または結合手)で示されるエーテル 単位;
nは 1〜200の整数; mは 0〜20000の整数);
Aおよび Bは同じ力または異なり、水素原子、フッ素原子および Zまたは架橋性官能 基を含んで!、てもよ 、アルキル基、フッ素原子および Zまたは架橋性官能基を含ん でいてもよいフエニル基、—COOH基、—OR2 (R2は水素原子またはフッ素原子およ び Zまたは架橋性官能基を含んでいてもよいアルキル基)、エステル基またはカーボ ネート基]で表される側鎖にフルォロエーテル基を有する非晶性含フッ素ポリエーテ
ル化合物である。
[0023] この側鎖にフルォロエーテル基を有する非晶性含フッ素ポリエーテルィ匕合物(1)は 、従来のエチレンォキシド (EO)単位にフルォロエーテル側鎖を導入したものであり、 化合物の非晶性が高まり、化合物を低粘度化することができる。
[0024] また、 EO単位は CFなどで分岐しても電解質中の金属と相互に作用して粘度をあ
3
げる性質がある力 フルォロエーテル基 Rf中の酸素原子は金属との相互作用がない ので、さらに低粘度化を進めることができる。
[0025] さらにフルォロエーテル基 Rfは耐酸ィ匕性に優れており、不燃性でもあるため、高温 での使用に対して優れた安定性を示す。
[0026] 式(2a)において、 Rfの好ましいものとしては、式(2a— 1):
Rf1 - X (2a - 1)
(式中 Rf1 は一(OCFCFCF) CFCFCFO) -, - (OCFZ'CF
2 2 2 nl 2 2 2 nl 2
) ― (OCF CFZ1) ― - (OCFZ2) ― - (CFZ20) ― - (OCH CF CF nl 2 nl nl nl 2 2 2
OCFCFCH) OCHCHCF) OCFCHCH) nl 2 2 2 nl 2 2 2 nl 2 2 2 nl
- (OCF CF CF CF ) CF CFCFCFO) OCFZCH)
2 2 2 2 nl 2 2 2 2 nl 2 nl
(CH CFZ20) (OCH (CH )CF CF ) (OCF CF CH (CH ))
- (CFZ'CF O) ― (CF CF CF O) ― (CH CF CF O) ― (OCZ3 )
2 nl 2 2 2 nl 2 2 2 nl 2
—および—(CZ3 O) - (式中、 Ί Ζ2は同じかまたは異なってもよい Η Fまたは C nl 2 nl
F; Z3は CF; nlは 1 3の整数)よりなる群力 選ばれる少なくとも 1種を含むフルォ
3 3
口エーテル単位; Xは水素原子またはハロゲン原子または炭素数 1 20のエーテル 結合および Zまたは架橋性官能基を含んで 、てもよ 、含フッ素アルキル基力 選ば れる少なくとも 1種であって、ただし X中において前記 Rf1は有さず、 Rf1中に O— O の構造を含まな 、)で示される基があげられる。
[0027] —Rf 1 は、なかでも (OCFZ'CF ) (OCF CF CF ) (OCH CF
2 nl 2 2 2 nl 2 2
CF) ― ―(OCFZ2) ― ―(OCZ3) -, -(CFZ'CF O) ― ―(CFCFCF
2 nl nl 2 nl 2 nl 2 2
O) ― —(CHCFCFO) ― —(CFZ20) —および—(CZ30) —力、ら選ば
2 nl 2 2 2 nl nl 2 nl
れる 1種または 2種以上の繰り返し単位であることが好ましぐ特には一(OCFZtF )
2 (OCFCFCF) ― ―(OCHCFCF) -, - (CFZ'CF O) C
FCFCFO) —および—(CHCFCFO) —から選ばれる 1種または 2種以上の
2 2 2 nl 2 2 2 nl
繰り返し単位、さらには一(OCFZiCF ) (OCF CF CF ) (CFZ'CF
2 nl 2 2 2 nl 2
O) —および—(CFCFCFO) —力 選ばれる 1種または 2種以上の繰り返し単 nl 2 2 2 nl
位であることが好ましい。
[0028] フルォロエーテル基は誘電率を下げる傾向があるため、 nlは小さい方が好ましい。
[0029] 好適な具体例としては、たとえば—(OCF CF )—、― (OCF CF CF )—、― (OC
2 2 2 2 2
F ) (OCH CF CF ) (OCF(CF )CF ) OCF(CF )) (C(
2 2 2 2 3 2 3
CF ) )0)―、― (OCFHCF ) - (OCFH) - (CF CF O) - (CF CF
3 2 2 2 2 2 2
CF O) (CF O) (CH CF CF O) (CF(CF )CF O) CF(
2 2 2 2 2 3 2
CF )0) (OC(CF ) ))—、一 (CFHCF O) (CFHO)一などがあげら
3 3 2 2
れ、特に—(OCF CF)-, - (OCF CF CF )―、― (OCF ) ― (OCH CF CF
2 2 2 2 2 2 2 2 (OCF(CF )CF ) OCF(CF )) (CF CF O) (CF CF
2 3 2 3 2 2 2 2
CF O) (CF O) (CH CF CF O) (CF(CF )CF O) CF(
2 2 2 2 2 3 2
CF )0)—などが、熱安定性、耐酸化性に優れ、合成が容易な点力 好ましい。
3
[0030] また、 Xは水素原子またはハロゲン原子または炭素数 1 20のエーテル結合およ び Zまたは架橋性官能基を含んで 、てもよ 、含フッ素アルキル基力 選ばれる少な くとも 1種であって、ただし X中において前記 Rf1は有さず、 Rf1中に— O— O の構造 を含まないことを特徴とする基であり、好ましい具体例としては、たとえば H、 F、 -C H OH、 -CH = CH CH CH = CH COOCH COOH CONH、
2 2 2 2 3 2 CON(CH ) 、
3 2
[0031] [化 8]
CHsOCH2— CH— CH2、 一 CH,— CH— CH,、 iL"
\ \。z
〇 o
II
C H 2― O― C— Oし H: CH 0-C-CH=CH o 〇
C一 O— NHCH2CH = CH2、 一 CH2— O— C一 C F = CH2,
一 C≡N、 一 CH NH
2 2
などがあげられる。これらのうち架橋性に優れ、誘電率の向上性に優れる点から
-CH OH、 -COOCH、 一 COOH、 一 CONH、 一 CON(CH ) 、
2 3 2 3 2
[0032] [化 9]
O
II
— CH2OCH2— CH— CH2、 _CH2_0_C— OCH3、
Ο'
〇 o 一 CH2— O— C— CH=CH2、 — CH2— O— C— CF = CH2 が好ましい。
[0033] 式(2a)における Rfの好ましいものの例としては、式(2a— 2):
[0034] [化 10]
CF3 CF3
1 I
CF3-^CF2CF20)— ^CFCF^^CF (2 a— 2)
(式中、 n2は 0〜2の整数)で示されるフルォロエーテル基もあげられる。このものは 合成が容易であり、コスト的に安価であり、分岐 CFの
3 導入により低粘度化が図れる 点で好ましい。
[0035] また前記式(2a)および(2b)にお 、て、主鎖と Rfまたは Rを結合する R1としては、式 [0036] [化 11]
(式中、 n3は 0または 1、 n4は 0または 1、 n5は 0〜2の整数)で示される結合基が好ま しくあげられる。
[0037] 好まし!/、 としてはつぎのものがあげられる(Rfで例示して!/、る)。
(i)直結型:
n3=n4=n5 = 0の場合で、 R1が結合手であるもの。
(ii)ァノレキレン型:
-(CH) —Rf(mlは 1〜3の整数)
2 ml
(iii)エーテル型:
-CH -O-CH—Rfまたは CH -O-CH (CH ) —Rf (m2は 1
2 2 2 2 2 m2
数)
(iv)エステル型:
[0038] [化 12]
_し― Π—— Ρし Η n 2—— P f i
O
[0039] つぎに、 Dlの好適な具体例としては、たとえば
(i)直結型:
たとえば式(2a— 2— 1):
[0040] [化 13]
CF3 CF3 CF34CF2CF2OHCFCF20 ~ 2CF
→CH-CH2~OHr
(nは 1〜200の整数、 n2は前記と同じ)
(ii)ァノレキレン型:
たとえば式(2a— 2— 2):
[0041] [化 14]
CF3 CF3
\ I
CF CF2CF2〇 ~ CFCF20)-^r2CF-CH2
→CH-CH2-OHr 式(2a— 2— 3):
~ fCH— CH2— OHr
(nは 1〜200の整数、 n2は前記と同じ)
(iii)エーテル型:
たとえば式(2a— 2— 4):
[0043] [化 16]
CF3 CF3
i ί
CF3-C F2CFzO) ~ (C FCF20 - CF-CH3-0-CH2
I
~ (0Η-0Η2-Ο)-ί -, 式(2a— 2— 5):
[0044] [化 17]
CF3 CF3
CF CF2CF2〇) ~ (CFCF2OHr2CF— CH,— 0— CH2
I
(nは 1〜200の整数、 n2は前記と同じ)
(iv)エステル型:
たとえば式(2a— 2— 6):
[0045] [化 18]
CF3 CF3
CF3 CF2CF2 O) ~ FCF20)-^-2 CF— COO—CH2
I
~ (CH-CH2-OHr
(nは:!〜 200の整数、 n2は前記と同じ)
などがあげられる。
[0046] これらのうち、特に反応性に優れ合成が容易である点から、 Rf—R1—としては、
[0047] [化 19]
CF3 CF3
I I CF3~ CF2CF2OHCFCF20 ~TiCF— CH2— 、
CF3 CF3
CF3- CF2CF20) ~~ ^CFCF2OHr2CF-CH2-0-CH2- 、
CF
3 CF
3 CF
3- CF
2CF
— COO—CH
2_
(n2は前記と同じ)
が好ましい。
[0048] 本発明で用いる非晶性含フッ素ポリエーテルィ匕合物(1)として、式(1)において、 m が 0、すなわちフルォロエーテル基含有単位 (D1)のみ力もなる化合物(la)と、 mが 1以上、すなわちフルォロエーテル基含有単位 (D1)とアルキルエーテル単位 (AE) の両方を含む化合物(lb)とがある。
[0049] フルォロエーテル基含有単位 (D1)のみカゝらなる非晶性含フッ素ポリエーテル化合 物(la)の場合、フルォロエーテル基の誘電率が低いため、繰返し数 nは小さい方が イオン伝導率を高める点力 好ましい。この観点から、 nは好ましくは 6以下、さらには 4以下、特に 2以下である。
[0050] フルォロエーテル基の誘電率を補填するためには、誘電率の高いアルキルエーテ ル単位 (AE)を組み合わせた非晶性含フッ素ポリエーテルィ匕合物(lb)とすることも できる。アルキルエーテル単位 (AE)を組み入れると結晶性が上がるため、 nZmは 0 . 1/99.9程度、さらには 1/99〜50/50力 子ましい。
[0051] 式(2b)にお 、て、 Rは水素原子、架橋性官能基を有して 、てもよ 、アルキル基、 架橋性官能基を有して!/、てもよ!、脂肪族環式炭化水素基または架橋性官能基を有 して 、てもよ!/、芳香族炭化水素基である。
[0052] アルキル基としては、炭素数 1〜20の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が好ま しくあげられ、たとえばメチル、ェチルなどがあげられる。
[0053] 脂肪族環式炭化水素基としては炭素数 4〜8のシクロアルキル基が好ましくあげら
れ、たとえばシクロペンチル、シクロへキシルなどが例示できる。
[0054] 芳香族炭化水素基としては、たとえばフエ-ル、ベンジルなどが好ましくあげられる
[0055] またこれらの基に置換されて 、てもよ 、架橋性官能基の好ま U、具体例としては、 前記式(2a— 1)における X(ただし H、 Fおよび含フッ素基は除く)力 好ましい例示と 共にあげられる。
[0056] Rの具体例としては好ましくは、重合性、強度、電解質の溶解性に優れる点から炭 素数 1〜20の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基があげられ、特にメチル、ェチル が好ましい。
[0057] またさらに、式(2b)においても、 R1で示される主鎖との結合型には前記の 4つの型 が採用できる力 特に直結型とエーテル型が好ましい。
[0058] つぎに、 AEの好適な具体例としては、たとえば
(i)直結型:
たとえば式(2b— 1):
[0059] [化 20]
R
—iCU-CH2-O ^r-
(mは 1〜20000の整数)
(ii)ァノレキレン型:
直結型 (i)に含まれる。
(iii)エーテル型:
たとえば式(2b— 2):
[0060] [化 21]
し h 2™ — li ― iv ~ CH—CH2— 0~^
(mは 1〜20000の整数)
(iv)エステル型:
たとえば式(2b— 3):
[0061] [化 22]
C H 2— 0— C ( = 0) — R — tし H - C H Of—^ ~"
(mは 1〜20000の整数) などがあげられる。
[0062] 具体例としては、たとえば
[0063] [化 23]
- CH?-CH?-O , 、 ^CH-CH2-O , - CH-CH,-OH,
-fCH-CH2-O ~ CH-CH2-O
CH,-0-CH. CH,— O— C7FL
などがあげられる。
本発明で用いる側鎖にフルォロエーテル基を有する非晶性含フッ素ポリエーテル 化合物(1)において、 Aおよび Bは同じかまたは異なり、水素原子、フッ素原子およ ぴ または架橋性官能基を含んでいてもよいアルキル基、特に炭素数 1〜: L0のフッ 素原子および Zまたは架橋性官能基を含んで 、てもよ 、アルキル基、フッ素原子お よび/または架橋性官能基を含んでいてもよいフエニル基、—COOH基、—OR2(R
2は水素原子またはフッ素原子および Zまたは架橋性官能基を含んで 、てもよ 、ァ ルキル基、特に炭素数 ι〜 10のフッ素原子および Zまたは架橋性官能基を含んで いてもよいアルキル基)、エステル基またはカーボネート基である。ただし、 Dの末端 が酸素原子の場合は COOH基、 -OR2,エステル基およびカーボネート基ではな い。
[0065] Aの好ましい具体例としては、たとえば
[0066] [化 24]
H 、 -OH 、 X (CHf^rr、 〇 KN X (CH3-^^T O- o o
II II
(式中、 Xは H、 CH3 = CH-C- 、 CH2— CF— C— 、
O O
I! II
CH
2 = CH-C-0- 、 CH
2 = CF— C—◦— 、
ϋ H '
〇 。 ■ C-O- 、 -NH. -N など
c― 、 〈〇 \
CH,
n 7は、 1〜: L 0の整数) があげられ、架橋反応性や誘電率の向上の面から、
[0067] [化 25]
X (CH2)~n8または X (CH2H80- o o
I! !l Xは H、 CH
2 = CH— C—、 CH
2 = CF— C―、
CH3
-N ; n 8は 1〜5の整数)
\
CH3 が好ましい。
[0068] Bの好ましい具体例としては、たとえば
[0069] [化 26]
^1 、 > \ Cし 1 I i. \ ί ) o O II II
(式中、 Yは H 、 CH2 = CH— C一 、 CH2=CF-C
O O
CH, = CH-C^O- C H ^> ~ ^ F— c— O'
n 9は、 1〜 10の整数)
があげられ、架橋反応性や誘電率の向上の面から、
[0070] [化 27]
Y (CH2^TTまたは Υ (θΗ,-^γοΟ-
0 O
II II
(式中、 Yは H 、 CH2 = CH-C- 、 CH2 = CF-C- 、
O O CH3 O— C— 、 C3H7 - O— C— 、 -NH2 、
CH3
/
— N ; n 10は 1〜5の整数)
\
CH3 が好ましい。
[0071] 側鎖にフルォロエーテル基を有する非晶性含フッ素ポリエーテルィ匕合物(1)の数 平均分子量としては、 500以上、さらには 1000以上、特に 1500以上であるのが低 粘度化ゃ非晶性になりやすい点で好ましぐ上限は 100000、さらには 80000、特に 50000が、電解質の溶解性が良好な点で好ま ヽ。
[0072] つぎに式(1)で示される側鎖にフルォロエーテル基を有する非晶性含フッ素ポリエ 一テルィ匕合物の具体例をあげる力 これらに限定されるものではない。
[0073] 非晶性含フッ素ポリエーテルィ匕合物(la):
[0074] [化 28]
H (O一 C n 2— H) ~ ^ On
(nおよび n2は前記と同じ)
[0075] 非晶性含フッ素ポリエーテルィ匕合物( lb):
[0076] [化 29]
CF3 CF3
I I CF3--(CF2CF20^— (CFCF20^r2CF-CH2-0-CH2
I
H ~ (0-CH2-CH2 -sr(0-CH2-CH)-17OH
(nは 1〜200の整数、 mは 1〜20000の整数)
[0077] 本発明で用いる側鎖に含フッ素基を有する非晶性含フッ素ポリエーテルィ匕合物(1 )は、たとえば O—、 C―、 Nといったァ-オンを開始剤とするァ-オン重合反応;ルイス 酸、ブレンステッド酸を開始剤とするカチオン重合反応;前記 Dl、 AEまたはそれらの 誘導体を含む低分子量重合体を開始剤として用いるァ-オン重合反応ゃカチオン 重合反応;前記 D 1、 AEまたはそれらの誘導体を含む低分子量重合体を前駆体とし て用いる重縮合反応や重付加反応により製造できる。
[0078] 本発明にお 、て、イオン伝導性化合物 (I)は、架橋物であってもよ!/、。架橋物は、 側鎖にフルォロエーテル基を有する非晶性含フッ素ポリエーテルィ匕合物(1)に架橋 性官能基を導入し、要すれば架橋剤を用いて架橋することによって製造することがで きる。架橋物にすることにより、イオン伝導体の機械的強度が大きく向上する。
[0079] 架橋性官能基としては、たとえばビュル基、アクリル基、グリシジル基、エポキシ基、 水酸基、カルボキシル基、アタリロイル基、シァノ基、アルコキシシリル基などがあげら れ、式(1)の Aおよび Zまたは B、式(2a)の Rf、式(2b)の Rに導入すればよい。その ほか、架橋性官能基を有する化合物を反応させて後変性する方法なども採用できる
[0080] 架橋剤としては、上記の架橋性官能基を 1分子中に 2個以上有する多官能性ィ匕合 物から適宜選択すればよい。
[0081] 架橋剤の具体例としては、たとえば
[0082] [化 30]
CH
2— OX
、 CH
2-OX
r- TtLX ― r V
し r 2 り Λ
S i (OC2H5) 4 、
O
II
(式中、 Xは— CH2— CH = CH2 、 -C-CH=CH2 、
O
II
— C— CF = CH2 、 — CH2— CH— CH2 、 H ; n 11は 1〜 8の整数)
\ /
O
などがあげられ、架橋反応性が良好で、機械的強度向上に優れていることから、 [化 31]
CH2-OX CH3
O O
(式中、 Xは— C一 CH=CH2 、 — C_CF = CH2 、 — CH2— CH— CH2 )
\ /
O
が好ましい。
[0084] そのま力特開 2002— 100405号公報、特開平 9 48832号公報、特開 2002— 2
79826号公報などに記載の架橋剤も使用可能である。
[0085] 架橋は、架橋性官能基と架橋剤の組み合わせに好適な公知の架橋系で行えばよ い。
[0086] つぎに本発明のイオン伝導体の一方の成分である電解質 (II)について説明する。
[0087] 本発明で使用可能な電解質 (Π)は従来公知の金属塩、イオン性液体、無機高分子 型の塩、有機高分子型の塩などがあげられる。
[0088] これらの電解質はイオン伝導体の使用目的によって特に好適な化合物がある。つ ぎに用途別に好適な電解質を例示するが、例示した具体例に限定されるものではな ぐまた、他の用途においては、以下の例示の電解質を適宜使用することができる。
[0089] まず、リチウム二次電池の固体電解質用の金属塩としては、ホウ素ァ-オン型、酸 素ァ-オン型、窒素ァ-オン型、炭素ァ-オン型、リンァ-オン型などの各種有機金 属塩を用いることができ、酸素ァ-オン型、窒素ァ-オン型を用いることが好ましい。
[0090] 酸素ァ-オン型としては、具体的には、 CF SO Li、 C F SO Li、 C F SO Li、 CH
3 3 4 9 3 8 17 3
SO Li、 C H SO Li、 LiSO C F SO Li、 CF CO Li、 C H CO Li、 Li C Oなどを
3 3 6 5 3 3 2 4 3 3 2 6 5 2 2 4 4 用いればよぐ特に、 CF SO Li、 C F SO Li、 C F SO Liを用いることが好ましい。
3 3 4 9 3 8 17 3
[0091] 窒素ァ-オン型としては、(CF SO ) NLi (TFSl)、(C F SO ) NLi(BETI)、 (C
3 2 2 2 5 2 2
F SO ) (C F SO ) NLiゝ (CF SO ) (C F SO ) NLiゝ (CF CO) NLiゝ (CF CO) (
3 2 4 9 2 3 2 8 17 2 3 2 3
CF CO ) NLi、 ( (CF ) CHOSO ) NLi、 (C F CH OSO ) NLiなどを用いればよ
3 2 3 2 2 2 2 5 2 2 2
く、特に、 (CF SO ) NLi (TFSI)、 (C F SO ) NLi (BETI)を用いることが好ましい
3 2 2 2 5 2 2
[0092] 無機金属塩としては、 LiPF、 LiBF、 LiAsF、 LiCIOなどを用いることができ、特
6 4 6 4
に、 LiPF、 LiBFを用いることが好ましい。
6 4
[0093] キャパシタの固体電解質用としては、有機金属塩として、 Et NBF (Etはエチレン。
4 4
以下同様)、 Et NCIO、 Et NPF、 Et NAsF、 Et NCF SO、 Et N (CF SO ) N
4 4 4 6 4 6 4 3 3 4 3 2 2
、 Et NC F SOを用いればよぐ特に、 Et NBF、 Et NPFを用いることが好ましい
4 4 9 3 4 4 4 6
[0094] 無機金属塩としては、 LiPF、 LiBF、 LiAsF、 LiCIO、 NaPF、 NaBF、 NaAsF
6 4 6 4 6 4
、 NaCIO、 KPF、 KBF、 KAsF、 KCIOなどを用いることができ、特に、 LiPF、 L
6 4 6 4 6 4 6 iBF、 NaPF、 NaBFを用いることが好ましい。
4 6 4
[0095] 色素増感太陽電池の固体電解質用としては、 RlaR2aR3aR4aNI (Rla〜R½は同じかま たは異なり、炭素数 1〜3のアルキル基)、 Lil、 Nal、 KI、
などが例示できる。
[0097] 電解質 (II)としてイオン性液体を使用するときは、リチウム二次電池やキャパシタ、 色素増感太陽電池の固体電解質用として、有機および無機のァ-オンとポリアルキ ルイミダゾリウムカチオン、 N アルキルピリジ-ゥムカチオン、テトラアルキルアンモ ユウムカチオン、テトラアルキルフォスフォユウムカチオンとの塩があげられ、特に 1, 3 ジアルキルイミダゾリゥム塩が好まし!/、。
[0098] ポリアルキルイミダゾリウムカチオンとしては、 1ーェチルー 3—メチルイミダゾリゥム カチオン(EMI+)、 1ーブチルー 3—メチルイミダゾリウムカチオン(BMI+)などの 1, 3 ジアルキルイミダゾリゥムカチオン;1, 2 ジメチル 3 プロピルイミダゾリゥムカ チオン(DMPI+)などのトリアルキルイミダゾリウムカチオンなどが好まし!/、。
[0099] 好まし!/、無機ァ-オンとしては、たとえば A1C1―、 BF―、 PF―、 AsF―、 Γなどが、有
4 4 6 6
機ァ-オンとしてはたとえば CH COO—、 CF COO—、 C F COO—、 CF SO―、 C F S
3 3 3 7 3 3 4 9
O―、 (CF SO ) N―、 (C F SO ) N—などがあげられる。
3 3 2 2 2 5 2 2
[0100] 具体例としては、 EMIA1C1、 EMIBF、 EMIPF、 EMIAsF、 EMII、 EMICH C
4 4 6 6 3
00、 EMICF COO、 EMIC F COO、 EMICF SO、 EMIC F SO、 EMI (CF S
3 3 7 3 3 4 9 3 3
O ) N、 EMI (C F SO ) N、 BMIAICI、 BMIBF、 BMIPF、 BMIAsF、 ΒΜΠ、 B
2 2 2 5 2 2 4 4 6 6
MICH COO、 BMICF COO、 BMIC F COO、 BMICF SO、 BMIC F SO、 B
3 3 3 7 3 3 4 9 3
MI (CF SO ) N、 BMI (C F SO ) N、 DMPIAICI、 DMPIBF、 DMPIPF、 DM
3 2 2 2 5 2 2 4 4 6
PIAsF、 DMPII、 DMPICH COO、 DMPICF COO、 DMPIC F COO、 DMPIC
6 3 3 3 7
F SO、 DMPIC F SO、 DMPI (CF SO ) N、 DMPI (C F SO ) Nなどが例示で
3 3 4 9 3 3 2 2 2 5 2 2
きる。
[0101] 特に色素増感太陽電池の固体電解質用としては、 ΕΜΠ、 ΒΜΠ、 DMPIIなどのョ ゥ化物が好適である。
[0102] 電解質 (Π)の配合量は要求される電流密度、用途、電解質の種類などによって異 なるが、高分子イオン伝導性ィ匕合物 (1) 100質量部に対し 0. 1質量部以上、さらには
1質量部以上、特に 2質量部以上で、 200質量部以下、さらには 100質量部以下、特 に 50質量部以下とすることが好ま 、。
[0103] 本発明にお ヽて電解質 (Π)は、高分子イオン伝導性化合物 (I)を構成する非晶性 含フッ素ポリエーテルィ匕合物(1)に含浸または溶解することにより保持される。
[0104] 電解質 (Π)を高分子イオン伝導性化合物 (I)に保持させる方法としては、高分子ィ オン伝導性化合物 (I)と電解質 (Π)を混練する方法;電解質 (Π)を溶媒に溶解した溶 液に高分子イオン伝導性化合物 (I)を混合した後、溶媒を留去する方法;高分子ィォ ン伝導性化合物 (I)を加熱溶融させ、これに電解質 (Π)を混練する方法などが採用 できる。
[0105] 本発明のイオン伝導体において、非晶性含フッ素ポリエーテルィ匕合物(1)は固体 状ではあるものの粘性が低いので、イオン伝導率はそのままでも高い。しかしイオン 伝導率をさらに向上させる必要がある場合、非プロトン性の有機溶媒 (III)を配合して ゲル状 (可塑化された)のゲル電解質としてもょ 、。
[0106] ゲル電解質に使用する有機溶媒 (III)としては、エチレンカーボネート、プロピレン力 ーボネート、ブチレンカーボネート、 y ブチロラタトン、 1, 2—ジメトキシェタン、テト ラヒドロフラン、 2—メチルテトラヒドロフラン、 1, 3 ジォキソラン、 4ーメチルー 1, 3— ジォキソラン、蟻酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、ジメチルカーボネート、 ェチルメチルカーボネート、ジェチルカーボネート、ァセトニトリル、ジメチルスルホキ シド、メチルピロリドンなどがあげられ、特に誘電率や耐酸化性、電気化学的安定性 の向上の点からエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジェチノレカーボネー ト、 Ί—ブチ口ラタトン、 1, 2 ジメトキシェタン、 1, 3 ジォキソラン、ァセトニトリルが 好ましい。
[0107] 有機溶媒 (III)は、イオン伝導体中の固形分を 10質量%以上、さらには 50質量% 以上、特に 100質量%とする量を使用することが好ましい。
[0108] 本発明のイオン伝導体には必要に応じて、他の添加剤を配合してもよい。他の添 加剤としては、たとえば金属酸ィ匕物、ガラスなどがあげられる。
[0109] 本発明のイオン伝導体は、高 ヽイオン伝導率を有し、耐酸化性や機械的強度に優 れているので、リチウム二次電池の高分子電解質、キャパシタの高分子電解質、太
陽電池 (特に色素増感型太陽電池)の高分子電解質として特に有用である。そのほ 力 各種センサーの電解質、エレクト口クロミック素子の電解質、各種の電気分解に 用いるイオン伝導体などとしても使用できる。
実施例
[0110] つぎに本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は力かる例の みに限定されるものではない。
[0111] なお、本発明で採用した測定法は以下のとおりである。
[0112] NMR: BRUKER社製 AC— 300を使用。
[0113] 19F— NMR:
測定条件: 282MHz (トリクロ口フルォロメタン =Oppm)
一 NMR:
測定条件: 300MHz (テトラメチルシラン =Oppm)
[0114] GPC :
数平均分子量は、ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー(GPC)により、東ソー(株 )製の GPC HLC— 8020を用い、 Shodex社製のカラム(GPC KF— 801を 1本、 GPC KF— 802を 1本、 GPC KF— 806Mを 2本直列に接続)を使用し、溶媒とし てテトラハイド口フラン (THF)を流速 lmlZ分で流して測定したデータより算出する。
[0115] TGA:
1. 0%熱分解温度(T )は、セイコーインストルメンッ (株)製の TGZDTA— 620
dl.O
0を用いて室温から 20°CZminで昇温したときのデータより算出する。
[0116] DSC :
DSC (示差走査熱量計)を用いて、 1st runを昇温速度 10°CZ分で 200°Cまで上 げ、 200°Cで 1分間維持したのち降温速度 10°CZ分で 25°Cまで冷却し、ついで昇 温速度 10°CZ分で得られる 2nd runの吸熱曲線の中間点を Tgとする。使用した示 差走査熱量計は、セイコー電子 (株)製の示差走査熱量計。
[0117] IR:
Perkin Elmer社製フーリエ変換赤外分光光度計 1760Xで室温にて測定する。
[0118] 粘度:
東海八神 (株)製の VISCONE CVシリーズのコーンプレート型回転粘度計を用い 、測定粘度範囲 50〜8000mPa'sのコーン、回転数 94rpm、温度 80°Cで測定を行
[0119] イオン伝導率:
交流 4端子法にて、室温にてイオン伝導率の測定を行う。インピーダンス測定装置 としては東陽テク-力(株)製の SI1280Bを用い、周波数は 104Hz〜: LC^Hzの範囲 で測定を行う。
[0120] 合成例 1 (側鎖に含フッ素エーテル構造を有する重合体の合成)
撹拌装置を備えた 100mlのガラス製ナス型フラスコに、充分に窒素置換を行なった のち、側鎖に含フッ素エーテルを含有するつぎの式 (I 1)で示される化合物: [0121] [化 33]
CH2— CH— CH2— O— CH2— CF— O— C3F7
\ / I
O CF3 を lOgと、 HCFC141bを 40g入れ、 BF -OEtを 0.025ml窒素気流下 0°Cで滴下し
3 2
たのち、 24時間撹拌を行なった。反応後 HCFC141bを留去したのち、得られた液 体をへキサンに注ぎ、分離した。再度得られた液体を純水に注ぎ、分離したのち真 空乾燥させ、無色透明の重合体 4. lgを得た。この重合体を19 F— NMR、 'Η-ΝΜ R分析により分析したところ、側鎖末端が含フッ素エーテルであるユニット (1—1)の単 独重合体であった。また、テトラヒドロフラン (THF)を溶媒に用いる GPC分析により測 定した数平均分子量は 2, 636、重量平均分子量は 3, 124であった。さらに、空気中 での TGA、 DSC測定の結果、 Td = 163.3°C、 Tg=—65.0°Cであった。
1.0
[0122] 19F— NMR: (CD COCD ) :— 80.1〜一 81.2ppm(lF)、—81.2〜一 82. Opp
3 3
m(3F)、 -82.0〜― 82.8pm(3F)、—82.8〜― 84.4ppm(lF)、—129.2〜
-130.9ppm(2F)、—132.7〜― 134.3pm (IF)
iH—NMR: (CD COCD ) :2.7〜4. lppm(5H)、4.1〜4.6ppm(2H)
3 3
[0123] この重合体について、コーンプレート型回転粘度計により粘度測定を行ったところ、 20. ImPa'sを示した。
[0124] 実施例 1
合成例 1で得た重合体に電解質として LiCIOを過飽和量溶解させ、 6mlサンプル
4
ビン中でー晚静置した。一晩後、上層に透明な重合体相、下層に固体が析出した。 上層を取り出し、長方形の膜を作製したのち、イオン伝導率の測定を行ったところ、 8
. 7 X 10— 4SZcmであった。
[0125] 合成例 2 (側鎖に含フッ素エーテル構造を有する重合体の合成)
撹拌装置を備えた 100mlのガラス製ナス型フラスコに、充分に窒素置換を行なった のち、側鎖に含フッ素エーテルを含有するつぎの式 (1— 2)で示される化合物: [0126] [化 34]
を 7. 4gと、 HCFC141bを 50g入れ、 BF -OEtを 0. 017ml窒素気流下 0°Cで滴下
3 2
したのち、 24時間撹拌を行なった。反応後 HCFC141bを留去したのち、得られた液 体をへキサンに注ぎ、分離した。再度得られた液体を純水に注ぎ、分離したのち真 空乾燥させ、無色透明の重合体 7. 2gを得た。この重合体を19 F— NMR、 'Η-ΝΜ R分析により分析したところ、側鎖末端が含フッ素エーテルであるユニット (1— 2)の単 独重合体であった。また、 TGA、 DSC測定の結果、 Td = 164. 3°C、 Tg=— 72.
1.0
0°Cであった。この化合物はテトラヒドロフラン (THF)に溶解しな力つたため、 GPCに よる分析は行なうことができな力つた。
[0127] 19F-NMR: (neat):- 81. 9〜― 82. 4ppm(3F) ,—82. 4〜― 83. 4ppm (2F)
、 -83. 4〜― 84. 2pm (5F)、—84. 2〜― 87. 0ppm(3F)、—130. 9〜― 132.
8ppm (2F) , - 134. 4〜― 136. 4pm (IF) ,—146. 0〜― 148. Opm (IF) NMR: (neat) : 1. 65〜4. 10ppm(5H)、4. 10〜4. 62ppm (2H)
[0128] この重合体について、コーンプレート型回転粘度計により粘度測定を行ったところ、
48. 5mPa' sを示した。
[0129] 実施例 2
合成例 2で得た重合体に電解質として LiCIOを過飽和量溶解させ、 6mlサンプル
4
ビン中でー晚静置した。一晩後、上層に透明な重合体相、下層に固体が析出した。
上層を取り出し、長方形の膜を作製したのち、イオン伝導率の測定を行ったところ、 6 . 7 X 10— 6SZcmであった。
[0130] 合成例 3 (側鎖にトリフルォロメチル基を有するポリマーの合成:比較)
撹拌装置を備えた 100mlのガラス製ナス型フラスコに、充分に窒素置換を行なった のち窒素気流下で CH ONaを 0. 19g、ジメチルホルムアミドを 70g加え室温下で 15
3
分間攪拌を行った。攪拌後 o°cで側鎖にトリフルォロメチル基を有するつぎの化合物 (1- 3) :
[0131] [化 35]
を 20g反応溶液に滴下したのち、 40°Cで終夜攪拌を行った。ついで CH Iを 5. Ogカロ
3 え 15分間攪拌したのち、反応溶液を純水に注いだ。下層に分離した液体を HCFC1 41bを用いて抽出した。抽出溶液を MgSOで乾燥した後、 HCFC141bを留去し得
4
られた高粘度の液体を真空乾燥させ、無色透明の上記化合物 (I 3)の単独重合体 12. 3gを得た。この重合体を19 F— NMR、 — NMR分析により分析した。また、テト ラヒドロフラン (THF)を溶媒に用いる GPC分析により測定した数平均分子量は 5, 8 30、重量平均分子量は 8, 567であった。さらに、空気中の TGA、 DSC測定の結果 、Td = 163. 4。C、Tg=— 34. 5。Cであった。
1.0
[0132] 19F— NMR: (CD COCD ) :— 73. 2〜― 76. 7ppm (3F)
3 3
— NMR: (CD COCD ) : 3. 5〜4. lppm (lH)、4. 1〜4. 2ppm (lH)、4. 2〜
3 3
4. 5ppm (lH)
[0133] この重合体について、コーンプレート型回転粘度計により粘度測定を行ったところ、
137mPa' sを示した。
[0134] 比較例 1
合成例 3で得た重合体に電解質として LiCIOを過飽和量溶解させ、 6mlサンプル
4
ビン中でー晚静置した。一晩後、上層に透明な重合体相、下層に固体が析出した。 上層を取り出し、長方形の膜を作製したのち、イオン伝導率の測定を行ったところ、 2
. 4 X 10— 8SZcmであった。
[0135] 比較例 2
重量平均分子量が 4, 000のポリエチレンォキシドについて、粘度とイオン伝導率を 測定したところ、粘度は 148mPa' s、イオン伝導率は 7. 5 X 10— 8SZcmであった。
[0136] 実施例 3
合成例 2で得た重合体 2gとプロピレンカーボネート 0. 2gの混合物に電解質として LiCIOを過飽和量溶解させ、 6mlサンプルビン中でー晚静置した。ー晚後、上層に
4
透明な重合体混合物相、下層に固体が析出した。上層を取り出し、長方形の膜を作 製したのち、イオン伝導率の測定を行ったところ、 7. 8 X 10— 4SZcmであった。
産業上の利用可能性
[0137] 本発明の高分子イオン伝導体は、それ自体で室温付近でも高 ヽイオン伝導率をも ち、粘性が低ぐ不燃性でかつ耐酸ィ匕性に優れたものであり、リチウム二次電池、キヤ パシタや太陽電池の高分子電解質として要求される特性を満足しうるものである。