WO2006022393A1

WO2006022393A1 - 高圧タンク及びバルブアッセンブリ

Info

Publication number: WO2006022393A1
Application number: PCT/JP2005/015585
Authority: WO
Inventors: Yasuyuki Iida; Nobuyuki Ogami; Nobuo Kobayashi; Akira Yamashita
Original assignee: Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha
Priority date: 2004-08-23
Filing date: 2005-08-22
Publication date: 2006-03-02
Also published as: EP1801487A1; KR20090075727A; CN101006305A; JPWO2006022393A1; CA2575438C; US20070240770A1; KR20070038163A; CN100458264C; CA2575438A1

Description

明細書高圧タンク及びバルブァッセンプリ技術分野

本発明は、遮断弁およぴ調圧弁を一体的に有するバルブアッセンプリを高圧タンクに設けた高圧タンク用バルブアッセンプリ構造に関し、特に、高圧タンクに対する遮断弁および調圧弁の配置を規定した高圧タンク及びバルブアッセンプリに関するものである。

背景技術

水素ガス等のガスを高圧で貯留する高圧タンクは、例えば燃料電池車両等の移動体に搭載される。高圧タンク内のガスは、ガス供給ラインを通じて燃料電池等に供給される。ガス供給ラインに設けられる各種のバルブのうち、高圧タンクよりの遮断弁および調圧弁を一体的に直列接続してバルブアツセンブリを構成し、このバルブアッセンブリを高圧タンクの口金部に設けるようにした構造が知られている。

例えば、この種の高圧タンク用バルブアッセンプリ構造として、遮断弁および調圧弁の両者を高圧タンクの内部に配置したもの（例えば特許文献 1参照。）や、調圧弁を高圧タンク内に配置しつつ遮断弁を高圧タンク外に配置したもの（例えば、特許文献 2および 3参照。）が知られている。

[特許文献 1] 特開 2003— 90499号公報（第 1図）

[特許文献 2] 特開 2003— 166700号公報（第 1図）

[特許文献 3 ] 米国特許第 6041 762号明細書（第 3図）発明の開示このような従来の高圧タンク用バルブアッセンブリ構造は、少なくとも一つのバルブを高圧タンクに収めることができるため、移動体における設置スペース（例えば車両搭載空間）の制約上、有用ではある。しかし、バルブァッセンプリのうち調圧弁が高圧タンク内に位置するため、調圧弁の 2次側圧力（調圧特性）の調整作業を行い難かった。

本発明は、調圧弁の取扱い性を適切に高めることができる高圧タンク及びバルブアッセンブリを提供することをその目的としている。

上記目的を達成するべく、本発明の高圧タンクは、遮断弁および調圧弁を一体的に有するバルブアッセンプリが設けられる高圧タンクであって、ノノレブアッセンプリは、高圧タンク内部に挿入される第 1の領域と、高圧タンク外部に露出する第 2の領域と、を有する。遮断弁は、第 1の領域に配置され、調圧弁の少なくとも一部は、第 2の領域に配置される。

この構成によれば、高圧タンク外部に露出した調圧弁の少なくとも一部を介して、調圧弁の 2次側圧力の調整ができるなど、その取扱い性や保守性を適切に高め得る。また、遮断弁が高圧タンク内部に配置されるため、高圧タンク外側へ張り出す部分を減らすことができ、高圧タンクの搭載性を向上することができる。

ここで、高圧タンクに貯留される高圧のガスとしては、例えば水素ガス、天然ガス、酸素ガス、空気等の各種のガスが含まれる。バルブアッセンブリは、ハウジング（ボデ一）に対して、遮断弁および調圧弁のほかに、安全弁など他のバルブを一体的に有していてもよい。遮断弁は、概して電磁弁で構成すればよい。調圧弁は、直動式およびパイロット式のいずれも用いることができる。また、調圧弁は、機械式に圧力を制御する構成でもよいし、例えば電空レギュレータとして構成してもよレ、。

本発明の高圧タンクの一態様によれば、高圧タンクは、高圧タンクの内部に第 1の領域を挿入するための口部であって、めねじを有する口部を備え、第 1の領域は、めねじに螺合するおねじを有することが、好ましい。

本発明の別の高圧タンクは、遮断弁および調圧弁を一体的に有するバルブアッセンプリが設けられる高圧タンクであって、バルブアッセンブリは、高圧タンクの内外に亘つて設けられ、遮断弁は、高圧タンク内に配置され、調圧弁の少なくとも一部は、高圧タンク外に露出するように配置されるものである。

この構成によれば、上記同様に、調圧弁の少なくとも一部が高圧タンク外に露出しているため、調圧弁の取扱い性等を適切に高め得る。また、高圧タンク内に遮断弁を配置したことで、高圧タンク外側へ張り出す部分を減らすことができる。

好ましくは、バルブアッセンプリは、高圧タンクの口金部にねじ込み接続可能に構成されている。

このように構成することで、バルブアッセンプリを高圧タンクに十分な強度で簡単に接続することができる。

また、本発明をバルブアッセンプリの観点から捉えると、以下のとおりである。

すなわち、本発明のバルブアッセンプリは、高圧タンクに設けられ、遮断弁および調圧弁を一体的に有するバルブアッセンプリにおいて、高圧タンク内部に挿入される第 1の領域と、高圧タンク外部に露出する第 2の領域と、を有する。遮断弁は、第 1の領域に配置され、調圧弁の少なくとも一部は、第 2の領域に配置される。

また、本発明の別のバルブアッセンプリは、高圧タンクに設けられ、遮断弁および調圧弁を一体的に有するバルブアッセンプリにおいて、遮断弁は、高圧タンク内に配置され、調圧弁の少なくとも一部は、高圧タンク外に露出するように配置されるものである。

これらの構成によれば、上記したように、調圧弁の取扱い性を適切に高め、高圧タンクの搭載性を向上することができる。

本発明の高圧タンク又は本発明のバルブアッセンブリの一態様によれば、調圧弁の少なくとも一部は、調圧弁の調圧特性を設定するための部分で構成されていることが、好ましい。

この構成によれば、調圧弁の二次側圧力（調圧特性）の調整を適切に行い得る。ここで、調圧弁の調圧特性を設定するための部分とは、例えばダイヤフラム式からなる場合には、ダイヤフラムの両面に作用する推力を設定し得る部分をいう。その部分としては、例えば、ダイヤフラム、ダイヤフラムを直接あるいは間接に付勢する調圧スプリング、調圧スプリングを圧縮あるいは引張るためのハンドル、及び、ダイヤフラムに直接あるいは関節に連結される弁体が挙げられる。

本発明の高圧タンク又は本発明のバルブァッセンブリの一態様によれば、調圧弁のサイズは、遮断弁のサイズに比べて大きいことが、好ましい。この構成によれば、例えば上記のねじ込み接続の場合に、そのねじ部のコスト低減および調圧弁の耐久性向上に好適に寄与し得る。

本発明の高圧タンク又は本発明のバルブアッセンプリの一態様によれば、調圧弁の弁棒の軸線方向は、高圧タンクの軸線に交差する方向であること力好ましい。より好ましくは、調圧弁の弁棒の軸線方向は、高圧タンクの軸線に直交する方向である。

—般に、調圧弁は全体としてみれば通常その弁棒の軸線方向に長さを長くとるため、その軸線方向と高圧タンクの軸線方向とを合致させると、バルブアッセンプリを設けた高圧タンクの全長は長くなり易い。そこで上記のように、この両者の軸線方向を交差又は直交させることで、バルブアッセンブリを設けた高圧タンクの全長を比較的短くすることができる。これにより、高圧タンクおよびバルブアッセンブリは、これらが設置される設置スペースを大きく占有しないで済む。本発明の高圧タンク又は本発明のバルブアッセンプリの一態様によれば、調圧弁の弁棒の軸線方向と、遮断弁の弁棒の軸線方向とは交差することが、好ましい。より好ましくは、調圧弁の弁棒の軸線方向と、遮断弁の弁棒の軸線方向とは直交する。

上記同様に設置スペースの大きな占有を回避し得、遮断弁および調圧弁を好適に配置することができる。

また、本発明に到達した経緯に鑑みて、本発明を別の複数の観点から捉えると、以下の通りである。

本発明の高圧タンク用バルブァッセンプリ構造は、遮断弁および調圧弁を一体的に有するバルブアッセンプリを高圧タンクに設けた高圧タンク用バルブアッセンプリ構造であって、遮断弁は高圧タンク内に配置され、調圧弁は高圧タンク外に配置されているものである。

この構成によれば、調圧弁が高圧タンク外に配置されるため、調圧弁の 2 次側圧力の調整など、その取扱い性や保守性を適切に高めることができる。また、遮断弁が高圧タンク内に配置されるため、高圧タンク外側へ張り出す部分を減らすことができ、高圧タンクの搭載性を向上することができる。ここで、高圧タンク内と高圧タンク外とは、タンク外殻の外周面を基準にして内側、外側と解釈してもよい。なお、調圧弁は、その調整が高圧タンクの外部から行える構造であれば、調圧弁の構造体の一部が高圧タンクの内部に含まれていてもよレ、。例えば、調圧弁の調整が高圧タンク外から行えれば、調圧弁の主要部が半分ほどタンク外殻の外周面よりタンク内部に没入するように配置されてもよい。調圧弁の構造体の一部が高圧タンクの内部に含まれることで、全体のスペースの削減もより一層可能となる。

好ましくは、調圧弁のサイズは、遮断弁のサイズに比べて大きい。好ましくは、調圧弁の弁棒の軸線方向は、高圧タンクの軸線に直交する方向である。

好ましくは、調圧弁の弁棒の軸線方向と、遮断弁の弁棒の軸線方向とは直交する。

また、上記した本発明の高圧タンク用バルブアッセンプリ構造を搭載した移動体を提供することもできる。これによれば、調圧弁の取扱い性が高い移動体を提供することができる。また、一般に移動体では、高圧タンクおよびバルブアッセンプリの設置スペースが制約されるものであるが、その制約される設置スペースにこれらを好適に配置することも可能となる。ここで、移動体としては、例えば車両、航空機や船舶など、高圧タンクを動力源として用いる輸送機関が挙げられる。

以上説明した本発明の高圧タンク及びバルブアッセンプリによれば、調圧弁の取扱い性を適切に向上することができる。また、高圧タンクの搭載性を向上し得る。図面の簡単な説明

図 1は、実施形態に係る高圧タンクの構成を簡略的に示す構造図である。発明を実施するための最良の形態

以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態に係る高圧タンク用バルブアッセンブリ構造について説明する。この高圧タンク用バルブアツセンブリ構造は、燃料電池車両などの移動体に好適に搭載することができるものであり、遮断弁を高圧タンク内に配置し、調圧弁を高圧タンク外に配置することで、調圧弁の取扱い性等を高めたものである。

図 1に示すように、高圧タンク 1は、全体として密閉円筒状のタンク本体 2と、タンク本体 2の長手方向の一端部に設けられた口金部 3と、を備えている。タンク本体 2の内部は、天然ガスや水素ガスなど各種のガスを高圧で貯留する貯留空間 4となっている。高圧タンク 1を燃料電池システムに適用した場合には、例えば 3 5 M P aあるいは 7 O M P aの水素ガス、または 2 O M P aの C N Gガス（圧縮天然ガス）が貯留空間 4の内部に貯留される。タンク本体 2の外殻は、ガスバリア性を有する内側のライナーと、ライナ一の外側を覆う F R Pからなるシヱルと、の二層構造で構成されている。ライナ一は、例えば高密度ポリエチレンなどの樹脂で構成される。このように、タンク本体 2を樹脂製とすることもできるが、もちろんタンク本体 2をアルミニゥム合金など金属製として構成してもよレ、。

口金部 3 (口部) は、例えばステンレスなどの金属で形成され、タンク本体 2の球面状をした端壁部の中心に設けられている。口金部 3の内周面には、バルブアッセンブリ 1 0をねじ込み接続するためのめねじ 6が形成されている。なお、図 1は、口金部 3のめねじ 6まわりの部分について一部裁断して示している。高圧タンク 1内のガスは、口金部 3に接続されたバルブアツセンブリ 1 0を介して、外部のガス供給ラインへと供給される。

バルブアッセンブリ 1 0は、高圧タンク 1の内外に亘るように設けられている。バルブアセンブリ 1 0は、タンク本体 2内の貯留空間 4に配置された遮断弁 1 1と、タンク本体 2外に配置された調圧弁 1 2と、を一体的に有している。

バルブアッセンプリ 1 0は、例えば単一のハウジング 1 3を有し、ノヽウジング 1 3に遮断弁 1 1および調圧弁 1 2を直列に組み込んでいる。換言すれば、ハウジング 1 3は、高圧タンク 1内部に揷入される第 1の領域 1 5に遮断弁 1 1を組み込むと共に、高圧タンク 1外部に露出する第 2の領域 1 5に調圧弁 1 2を組み込んでいる。

第 1の領域 1 5の外周面には、口金部 3のめねじ 6に螺合するおねじ 1 4 が形成されており、このねじ部分を介してバルブアッセンプリ 1 0を口金部 3にねじ込み接続することができるようになつている。ねじ込み接続されたバルブアッセンプリ 1 0と口金部 3との間は、図外の複数のシール部材により気密にシールされる。

ハウジング 1 3は、それ自体が単一の部材で構成されてもよいし、複数の部材を組み合わせたものであってもよい。また、ハウジング 1 3は、遮断弁 1 1および調圧弁 1 2の弁ボディを兼ねることもできるが、もちろん各弁 1 1， 1 2の弁ボディを別個に形成し、それぞれの弁ボディをハウジング 1 3 に組み付けるようにしてもよい。

すなわち、バルブアッセンプリ 1 0を全体としてみれば、別体で構成された遮断弁 1 1および調圧弁 1 2がハウジング 1 3に一体に組み付けられた状態も、バルブアッセンプリ 1 0が遮断弁 1 1および調圧弁 1 2を「一体的に有する」状態に含まれる。なお、バルブアッセンプリ 1 0は、遮断弁 1 1およぴ調圧弁 1 2のほかに、安全弁（リリーフ弁、溶栓弁）、逆止弁など他のバルブを一体的に有していてもよい。

バルブアッセンプリ 1 0のハウジング 1 3内には、貯留空間 4と外部のガス供給ラインとを連絡するバルブ内流路 2 0が形成されている。バルブ内流路 2 0は、貯留空間 4側から順に、第 1流路 2 1、第 2流路 2 2、および第 3流路 2 3を連ねて構成されている。第 1流路 2 1と第 2流路 2 2との間は、遮断弁 1 1により連通または遮断される。第 2流路 2 2が調圧弁 1 2の一次側の流路となり、第 3流路 2 3は、調圧弁 1 2の 2次側の流路となって、外部のガス供給ラインに連なっている。

遮断弁 1 1 (開閉弁）は、例えば電磁弁で構成されており、ソレノイドの駆動により進退する弁棒 3 1 (可動子、弁体）によって、バルブ内流路 2 0 を開閉することができるように構成されている。遮断弁 1 1は、高圧タンク 1に対して元弁としての機能し、高圧タンク 1内からガス供給ラインへの流体（ガス）を閉止するものである。遮断弁 1 1は、例えば、ソレノィドの励磁により弁棒 3 1がその軸方向に進出し、弁棒 3 1の先端部に設けた弁体 3 2が弁座 3 3に当接して、バルブ内流路 2 0が遮断される。一方、ソレノィドの消磁により弁棒 3 1がその軸方向に退避し、弁体 3 2が弁座 3 3から離間して、バルブ内流路 2 0が連通される。この場合、弁棒 3 1の軸線方向 X —Xは、高圧タンク 1の軸線方向に合致している。

調圧弁 1 2は、タンク本体 2の外殻で形成される外周面の外側に位置している。調圧弁 1 2は、例えば直動式のレギユレータで構成され、貯留空間 4 からガス供給ラインに送られるガスを所定圧に減圧する。調圧弁 1 2は、弁座 4 1に対峙する弁体 4 2を有する弁棒 4 3が 2次側圧力に応じて軸線方向に進退することで、ガスを所定圧に減圧する。この場合、弁棒 4 3の軸線方向 Y— Yは、高圧タンク 1の軸線方向 X— X (遮断弁 1 1の弁棒 3 1の軸線方向）に直交する。

なお、例えば調圧弁 1 2の弁棒 4 3の進退は、ダイヤフラム 4 4の両面に作用する圧力差および調圧スプリングに応じて行われる。調圧弁 1 2の調圧特性（開弁特性）は、弁体 4 2やダイヤフラム 4 4の受圧面積、形状または剛性や、調圧スプリングの形状、材料特性またはパネ定数の中から少なくとも 1つの性状を変更することで、設定することができる。本実施形態の調圧弁 1 2は高圧タンク 1の外側に配置されるため、この調圧特性の調整を作業性良く行うことができる。なお、調圧弁 1 2は、パイロット式で作動するものであってもよいし、あるいは電空レギユレータとして構成されてもよレ、。ここで、高圧タンク 1に対する調圧弁 1 2の配置について詳述する。高圧タンク 1外から調圧弁 1 2に作業性良くアクセスすることができればよいことを考慮すれば、必ずしも調圧弁 1 2の全ての構造体がタンク本体 2の外殻の外周面の外側に配置されていなくてもよい。つまり、調圧弁 1 2は、その調圧特性又は取扱い性等の確保に必要な構造が高圧タンク 1外に露出するように配置されていれば足り、その調圧特性又は取扱い性等の確保に必ずしも必要でない構造が高圧タンク 1内に没入又は高圧タンク 1外から視認不能に配置されてもよレ、。

例えば、調圧弁 1 2の調圧特性を設定するための部分（調整要素）力第 2の領域 1 6に配置され、その他の部分が第 1の領域 1 5に配置されてもよレ、。こうすることで、オペレータやユーザは、高圧タンク 1のタンク外壁面の外側から、調圧弁 1 2の二次側圧力の調整を適切に行い得る。また、調圧弁 1 2の一部が高圧タンク 1の内部に含まれるようになるため、全体のスぺースを削減し得る。

ここで、調圧弁 1 2の調整要素とは、上記のダイヤフラム式調圧弁の例では、ダイヤフラム 4 4の両面に作用する推力を設定し得る部分をいう。具体的には、弁体 4 2、弁棒 4 3、ダイヤフラム 4 4、調圧スプリング、及び調圧スプリングのパネ力を設定する調圧スプリングを圧縮あるいは引張るためのハンドル（図示省略）の少なくとも一つの構造体が、調圧弁 1 2の調整要素に相当し、高圧タンク 1外に露出するように配置される。なお、調圧弁 1 2を電空レギユレータで構成した場合には、電気系統の部分を第 2の領域 1 6に配置してもよい。

以上のように、バルブアッセンブリ 1 0を高圧タンク 1の口金部 3に設けた高圧タンク用バルブアッセンプリ構造によれば、調圧弁 1 2を高圧タンク 1の外側に配置したため、調圧弁 1 2の取扱い性や保守性を適切に高めることができる。またこの配置構成により、調圧弁 1 2は外気との熱交換が容易となるため、ガス放出時における高圧タンク 1の温度低下の影響を小さくすることが可能となる。一方、遮断弁 1 1を高圧タンク 1の内部に配置したため、高圧タンク 1外側へ張り出す部分を減らすことができる。これにより、高圧タンク 1や各種のバルブが搭載される燃料電池車両等の移動体に対して、高圧タンク 1の搭載性を向上することができる。

特に、調圧弁 1 2の配置に際し、その弁棒 4 3の軸線方向 Y— Yを高圧タンク 1の軸線方向 x— xに直交させているため、これらの各方向を同方向に合致させる場合に比べて、バルブアッセンプリ 1 0を設けた高圧タンク 1の全長を比較的短くすることができる。したがって、その分、高圧タンク 1およびバルブアッセンプリ 1 0による設置スペースの占有領域を小さくすることができる。以上の効果について別の見方をすれば、相対的ではあるが、高圧タンク 1のタンク本体 2を長手方向に伸長させることで、タンク本体 2の容量を増やすことができる。また、遮断弁 1 1の弁棒 3 1の軸線方向 X— X については、高圧タンク 1の軸線方向に合致させることで、遮断弁 1 1もタンク本体 2内に好適に配置することが可能となる。

なお、弁棒 4 3の軸線方向 Y— Yは、高圧タンク 1又は遮断弁 1 1の軸線方向 X— Xに直交していなくとも、交差していれば、上記同様に、スペース効率を向上したり、タンク容量を増やしたりすることができる。

ここで、本実施形態とは逆の構成の場合（従来技術の場合）、すなわち調圧弁 1 2を高圧タンク 1の内部に配置する場合について、バルブアッセンブリ 1 0のおねじ 1 4の径との関係を考察する。この場合には、調圧弁 1 2は遮断弁（1 1 ) と比較して使用頻度が高いので、耐圧強度の確保のため、調圧弁 1 2のサイズを大きくする必要がある。そうすると、調圧弁 1 2の長手方向と同軸となるおねじ 1 4は、その径を大きくする必要が生じる。しかしねじの径が大きくなると、径の 1乗でねじ部の強度は上がるが、受圧面積が径の 2乗に比例して大きくなるため、結果的に、ねじ部の強度を低下させることになる。すなわち、調圧弁 1 2を高圧タンク 1内に配置する場合には、ねじの径が大きくなってねじ部への荷重が増すため、ねじ部を高強度とする必要が生じ、部品コストが増大する。

これに対し、本実施形態のように、調圧弁 1 2に比べてサイズを大きくしなくて済む遮断弁 1 1を髙圧タンク 1の内部に配置すれば、ねじの径を比較的大きくしなくて済む。したがって、本実施形態のようなバルブの配置構造をとることで、遮断弁 1 1に比べて調圧弁 1 2のサイズが大きくなつても、バルブアッセンブリ 1 0と口金部 3との間のねじ部のコスト低減に寄与することができる。なお、遮断弁 1 1および調圧弁 1 2のサイズは、例えば各弁 1 1， 1 2の全体の体格を基準とすることもできるし、あるいは図に示すように、各弁棒 3 1 , 4 3の延在方向から見た各弁 1 1 , 1 2の外径 φ (遮断弁： d 1、調圧弁： d 2 ) を基準とすることもできる。

Claims

請求の範囲

1 . 遮断弁および調圧弁を一体的に有するバルブアッセンプリが設けられる高圧タンクであって、

前記バルブアッセンプリは、当該高圧タンク内部に挿入される第 1の領域と、当該高圧タンク外部に露出する第 2の領域と、を有し、

前記遮断弁は、前記第 1の領域に配置され、

前記調圧弁の少なくとも一部は、前記第 2の領域に配置される、高圧タンク。

2 . 当該高圧タンクは、当該高圧タンクの内部に前記第 1の領域を揷入するための口部であって、めねじを有する口部を備え、

前記第 1の領域は、前記めねじに螺合するおねじを有する請求項 1に記載の高圧タンク。

3 . 遮断弁および調圧弁を一体的に有するバルブァッセンプリが設けられる高圧タンクであって、

前記バルブアッセンプリは、当該高圧タンクの内外に亘つて設けられ、前記遮断弁は、当該高圧タンク内に配置され、

前記調圧弁の少なくとも一部は、当該高圧タンク外に露出するように配置される、高圧タンク。

4 . 前記バルブアッセンプリは、前記高圧タンクの口金部にねじ込み接続可能に構成されている請求項 3に記載の高圧タンク。

5 . 前記調圧弁の少なくとも一部は、当該調圧弁の調圧特性を設定するための部分で構成されている請求項 1ないし 4のいずれか一項に記載の高圧タンク。

6 . 前記調圧弁のサイズは、前記遮断弁のサイズに比べて大きい請求項 1 ないし 5のいずれか一項に記載の高圧タンク。

7 . 前記調圧弁の弁棒の軸線方向は、前記高圧タンクの軸線に交差する方向である請求項 1ないし 6のいずれか一項に記載の高圧タンク。

8 . 前記調圧弁の弁棒の軸線方向は、前記高圧タンクの軸線に直交する方向である請求項 1ないし 6のいずれか一項に記載の高圧タンク。

9 . 前記調圧弁の弁棒の軸線方向と、前記遮断弁の弁棒の軸線方向とは交差する請求項 1ないし 8のレ、ずれか一項に記載の高圧タンク。

1 0 . 前記調圧弁の弁棒の軸線方向と、前記遮断弁の弁棒の軸線方向とは直交する請求項 1ないし 8のいずれか一項に記載の高圧タンク。

1 1 . 高圧タンクに設けられるバルブアッセンプリであって、遮断弁および調圧弁を一体的に有するバルブアッセンブリにおいて、

前記高圧タンク内部に挿入される第 1の領域と、

前記高圧タンク外部に露出する第 2の領域と、を有し、

前記遮断弁は、前記第 1の領域に配置され、

前記調圧弁の少なくとも一部は、前記第 2の領域に配置される、バルブァッセンプリ。

1 2 . 高圧タンクに設けられるバルブアッセンプリであって、遮断弁および調圧弁を一体的に有するバルブアッセンプリにおいて、

前記遮断弁は、前記高圧タンク内に配置され、

前記調圧弁の少なくとも一部は、前記高圧タンク外に露出するように配置される、バルブアッセンブリ。

1 3 . 前記調圧弁の少なくとも一部は、当該調圧弁の調圧特性を設定するための部分で構成されている請求項 1 1または 1 2に記載のバルブアッセンプリ。

1 4 . 当該バルブアッセンプリは、前記高圧タンクの口金部にねじ込み接続可能に構成されている請求項 1 1ないし 1 3のいずれか一項に記載のバルブアッセンブリ。

15. 前記調圧弁のサイズは、前記遮断弁のサイズに比べて大きい請求項 1 1ないし 14のいずれか一項に記載バルブアッセンブリ。

16. 前記調圧弁の弁棒の軸線方向は、前記高圧タンクの軸線に交差する方向である請求項 1 1ないし 1 5のいずれか一項に記載のバルブアッセンブ y_Q

1 7. 前記調圧弁の弁棒の軸線方向は、前記高圧タンクの軸線に直交する方向である請求項 1 1ないし 1 5のいずれか一項に記載のバルブアッセンブ 0

18. 前記調圧弁の弁棒の軸線方向と、前記遮断弁の弁棒の軸線方向とは直交する請求項 1 1ないし 1 7のいずれか一項に記載のバルブアッセンブリ。

1 9. 前記調圧弁の弁棒の軸線方向と、前記遮断弁の弁棒の軸線方向とは交差する請求項 1 1ないし 1 7のいずれか一項に記載のバルブアッセンプリ。