1, 4ージチェニルベンゼン誘導体
技術分野
[0001] 本発明は、新規な 1, 4ージチェニルベンゼン誘導体、これを含有する液晶組成物、 電荷輸送材料、及び該電荷輸送材料を用いた各種素子に関する。
背景技術
[0002] 中間相(mesophase)を有する有機半導体 (液晶性有機半導体)は、アモルファス 有機半導体材料の大面積均一性と結晶性有機半導体材料の分子配向性を兼ね備 えた材料であり、光電変換デバイスや電界発光デバイスへの応用が検討されている 。斯カる液晶性有機半導体は、棒状液晶のひとつであるフエ-ルペンゾチアゾール ( A)のスメクチック A相と呼ばれる状態において、アモルファス有機半導体の約 1000 倍にあたる 5 X 10— 3cm2ZVsの高速の正孔移動が報告された (例えば非特許文献 1 )ことに端を発し、その電荷輸送特性や光導電性に注目が集まってきた。
[0004] その後、 2—フエ-ルナフタレン(B)のスメクチック E相において 1 X 10— 2cm ZVsの 両極性電荷輸送が、ジォクチルターチォフェン(C)のスメクチック G相においても 1 X 10— 2cm2ZVsの両極性電荷輸送が観測されて 、る(特許文献 1)。
[0005] [化 2]
また、分子の対称性を崩したターチォフェン誘導体 (D)のスメクチック B crystal相
にお 、て 6 X 10—
2cm
2ZVsの正孔移動度が得られて!/、る
[0008] ォキサジァゾール誘導体 (E)では、スメクチック X相とよばれる相で 8 X 10"4cmV
Vsの電子伝導が観測されて 、る。
[0010] また、アントラセン誘導体、ベンゾチエノベンゾチォフェン誘導体では、それぞれス メタチック C相で 2 X 10— 3cm2/Vsの正孔の伝導が見られ、スメクチック A相で 2 X 10 — 3cm2ZVsの両極性電荷輸送が見られている。
[0011] し力しながら、従来の棒状液晶における移動度は、分子性結晶の移動度 0. 1— lc m2ZVsに比較して著しく小さい点が問題であり、高移動度化が最大の課題であった 特許文献 1:特開 2001-233872公報
非特許文献 l :Jpn. Appl. Phys. , 35, 703, 1996.
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0012] 本発明は、中間相形成性又は液晶性を示し、且つ高電荷移動度を有する新規な 化合物、該化合物を含有する液晶組成物及びこれらからなる電荷輸送材料、並びに 当該電荷輸送材料を用いた各種素子等を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0013] 本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意研究した結果、 1, 4ージチェニルベンゼン骨 格を有する下記一般式 (I)で表される化合物が、中間相形成性を有すると共に、高
ヽ電荷移動度を有すること、そして該化合物又はこれを含有する液晶組成物が電荷 輸送材料として各種デバイス又は素子に有用であることを見出し、本発明を完成した
[0014] すなわち、本発明は、下記一般式 (I):
〔式中、 R1及び R2はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数 1一 20の炭化水素基を 示し (但し、 R1及び R2は同時に水素原子ではない)、 Aは置換基を有していてもよい ベンゼン環を示す。〕
で表される 1, 4-ジチェ-ルベンゼン誘導体に関する。
[0015] また本発明は、当該 1, 4ージチェニルベンゼン誘導体を含有する液晶組成物に関 する。
[0016] また本発明は、当該 1, 4ージチェニルベンゼン誘導体又はこれを含有する液晶組 成物を含む電荷輸送材料に関する。
[0017] 更に本発明は、当該電荷輸送材料を用いてなる光電子変換デバイス及び電界発 光デバイスに関する。
発明の効果
[0018] 本発明の 1, 4ージチェ-ルベンゼン誘導体は、中間相形成性を呈し且つ高電荷移 動度を有する。従って、当該化合物又はこれを含有する液晶組成物は、高速かつ高 品位な優れた電荷輸送材料となり得、光電子交換デバイス等、各種デバイス又は素 子の素材として有用である。
発明を実施するための最良の形態
[0019] 一般式 (I)中、 R1及び R2で示される炭素数 1一 20の炭化水素基としては、炭素数 1 一 20の直鎖若しくは分岐鎖状の飽和又は不飽和炭化水素基、炭素数 3— 20の環 状の飽和又は不飽和炭化水素基が挙げられる。このうち、中間相(mesophase)形 成の点から、炭素数力 一 12であるものが好ましぐ中間相の発現温度領域を広げる
t 、う観点力も R1及び R2が互いに異なる直鎖の炭化水素基であるのが好ま 、。尚 、 R1及び R2の一方が水素原子又は炭素数 1一 3の炭化水素基である場合、他方は 炭素数 8以上の炭化水素基であるのが好ましい。ここで、中間相とは、結晶相と非晶 相の中間に位置する一定の分子配向秩序をもった相状態の総称であり、ネマチック 液晶相、スメクチック液晶相、異方性柔粘性結晶(クリスタル液晶相)、ディスコティック 液晶相、コレステリック液晶相、光学的等方性液晶相等の液晶相挙動を誘発する分 子凝集状態を指す。従って、中間相形成性ィ匕合物は、必ずしもそれ自体液晶相を示 す必要はなぐ他の化合物と混合させた際等に液晶相挙動を示すものであればよい 。斯カる中間相形成化合物は、アモルファス材料の大面積均一性と結晶材料の分子 配向性という 2つの長所をあわせ持つことから、デバイス作製上有利である。
[0020] 直鎖状の飽和炭化水素基としては、例えばメチル基、ェチル基、プロピル基、プチ ル基、ペンチル基、へキシル基、ォクチル基、ドデシル基等の炭素数 1一 20の直鎖 アルキル基が挙げられ、直鎖状の不飽和炭化水素基としては、ビニル基、 1 プロべ -ル基、 1ーブテュル基、 1 ペンテ-ル基、 1一へキセ -ル等の炭素数 2— 20の直鎖 ァノレケ-ノレ基、ェチ-ノレ、 1 プロピ-ノレ、 1 プチ-ノレ、 1 ペンチ-ノレ、 1一へキシュ ル、 1一才クチニル等の炭素数 2— 20の直鎖アルキ-ル基が挙げられる。
[0021] 分岐状の飽和炭化水素基としては、例えばイソプロピル、イソブチル基、イソペンチ ル基、イソへキシル基等の炭素数 3— 20の分岐鎖アルキル基が挙げられ、分岐状の 不飽和炭化水素基としては、イソプロべ-ル基、 1 イソブテュル基、 1 イソペンテ- ル基、 1 イソへキセニル等の炭素数 3— 20の分岐鎖アルケニル基、イソプロピニル 基、 1 イソブチュル、 1 イソペンチ-ル、 1 イソへキシュル等の炭素数 3— 20の分 岐鎖アルキ-ル基が挙げられる。
[0022] 環状飽和炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロへキシル基、シクロへプチ ル基、シクロォクチル基等の炭素数 3— 20のシクロアルキル基が挙げられ、環状不 飽和炭化水素基としては、 1ーシクロプロぺニル基、 1ーシクロブテュル基、 1ーシクロへ キセ-ル等のシクロアルケ-ル基又は、 1ーシクロブチュル、 1ーシクロへキシュル等の 炭素数 3— 20のシクロアルキ-ル基が挙げられる。
[0023] Aで示されるベンゼン環上には、電荷移動度に影響を与えない範囲内で、 1一 4個
の置換基が存在していてもよぐ斯カゝる置換基としては、例えばシァノ基、ニトロ基、メ チル基等の低級アルキル基、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子が挙げられる
[0024] 一般式 (I)で表される 1, 4ージチェ-ルベンゼン誘導体は、例えば下記製造例 1に 示す方法により製造することができる。
[0025] [化 6]
ぐ製造例 1 >
[0026] 〔式中、 、 Br、 Cl、 I、 OTf、
MgCl又は ZnClを示し、 Mは B (OR) 、 SnR、 Br、 Cl、 I、 OTf、 MgCl又は ZnClを
2 3
示す (ここで、 Rは水素原子又は低級アルキル基を示す)。〕
[0027] すなわち、 1) 1, 4 置換ベンゼン(1)とチォフェン誘導体 (2)を Pd触媒下反応させ てチェニルベンゼン誘導体(3)とし、これをチォフェン誘導体 (4)と反応させる方法、 2)化合物(3)にチォフェン誘導体 (5)を反応させて R1又は R2が水素原子である本発
明の化合物 (la)を得、これと化合物(6)を反応させる方法、 3) 1, 4 置換ベンゼン( 1)とチォフェン誘導体 (7)を Pd触媒下反応させて化合物 (8)とし、これと化合物(9) を反応させて本発明の化合物 (la)とし、これと化合物(6)を反応させる方法、により 本発明の化合物 (I)を製造することができる。
[0028] ここで、 1, 4-置換ベンゼン(1)とチォフェン誘導体(2)又は(7)との反応、チェ- ルベンゼン誘導体(3)とチォフェン誘導体 (4)又は(5)との反応は、 V、わゆる鈴木力 ップリングであり、 Chem. Rev. , 1995, 95, 2457— 2483【こ記載の方法【こ準じて 行うことが出来る。ノ ラジウム触媒としては、テトラキス(トリフエ-ルホスフィン)パラジ ゥム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンァセト ン)ジパラジウム—クロ口ホルム付カ卩体、パラジウムアセテート(Π)、ジクロ口ビス(トリフ ェ-ルホスフィンパラジウム)(Π)、ジクロ口ビス(トリ一 ο—トリフエ-ルホスフィン)パラジ ゥム(Π)、ジクロ口ビス(トリシクロへキシルホスフィン)パラジウム(11)、 [1, 1,一ビス(ジ フエ-ルホスフイノ)フエ口セン]ジクロロパラジウム(Π)、ジクロ口 [1, 2—ビス(ジフエ- ルホスフイノ)ェタン]パラジウム(Π)、ジクロ口 [ 1 , 4—ビス(ジフエ-ルホスフイノ)ブタ ン]パラジウム (Π)等が挙げられる。このうち、安価で、且つ、高活性という理由カもテ トラキス(トリフエ-ルホスフィン)パラジウム(0)を用いるのが好まし 、。
1, 4 置換ベンゼン(1)とチオフ ン誘導体(2)の混合は、(1)に対して、(2)を 0. 5— 1. 0当量用いるのが好ましい。 1, 4 置換ベンゼン(1)とチォフェン誘導体(7)の 混合は、(1)に対して、(7)を 2. 0-2. 2当量用いるのが好ましい。チェニルベンゼ ン誘導体(3)とチオフ ン誘導体 (4)の混合は、(3)に対して、(4)を 1. 0— 1. 1当 量用いるのが好ま 、。チェニルベンゼン誘導体(3)とチォフェン誘導体(5)の混合 は、(3)に対して、 (5)を 1. 0—1. 1当量用いるのが好ましい。
[0029] パラジウム触媒は、 0. 01-0. 20当量の範囲で用いるのが好ましぐ反応後の後 処理及び精製が簡便であるとの理由から 0. 03-0. 10当量が好ましい。
反応溶媒としては、有機溶媒と水の混合溶媒が好ましぐ有機溶媒としては、ェチレ ングリコールジメチルエーテル、 Ν, Ν—ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、 1, 4 ジォキサン、トルエン、ベンゼン、アセトンが用いられる。それに対して水は、 0. 05 一 1. 5倍量用いられ、更に好ましくは、 0. 3— 1. 2倍量用いられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、トリェチルアミ ン、トリイソプロピルァミン、ナトリウムエトキシド、炭酸セシウム、リン酸カリウム、水酸ィ匕 ナトリウム、水酸ィ匕カリウム、水酸化バリウム、 tert—ブトキシカリウム等が用いられるが 、比較的弱い塩基が良好な結果を与えることから、炭酸ナトリウムが好ましい。立体障 害の影響を受ける場合には、水酸化バリウムやリン酸カリウムが好ましい。使用量は 1 . 0-3. 0当量であるのが好ましぐ 1. 8-2. 2当量であるのが好ましい。
[0030] 反応温度は、反応基質、パラジウム触媒、反応溶媒、塩基の種類によって異なり、 5 0— 150°Cの範囲であれば反応は進行する力 それらを適切に組み合わせれば 65 一 120°Cの範囲内で実施するのが最も好ましい。
反応時間は、上記反応温度の実施と同様、反応基質、パラジウム触媒、反応溶媒、 塩基の種類によって異なるが、 1. 0— 10時間の範囲内でよぐそれらを適切に組み 合わせれば、 2. 0-5. 0時間の範囲内で実施するのが好ましい。
[0031] また、化合物(8)から化合物 (la)への反応、化合物 (la)から化合物 (I)へ反応は、 化合物(8)及び (la)をァ-オン化剤でァ-オンィ匕した後、 及び R2Xを反応するこ とにより実施することができる。
[0032] ァ-オン化剤の種類としては、メチルリチウム及び n—ブチルリチウムといったような 炭素原子数 1一 20のアルキルリチウムのほかに、フエ-ルリチウムのようなァリールリ チウムならびに金属ナトリウムや金属リチウム等のアルカリ金属ならびにリチウムアミド ならびにリチウムジメチルアミド及びリチウムジプロピルアミド等の炭素原子数 2— 20 のリチウムジアルキルアミドならびにリチウムジフエ二ルアミドをはじめとする炭素原子 数 12— 30のリチウムジァリールアミドが用いられる。反応性が良好であり、操作性が 簡便という理由力もアルキルリチウム又はァリールリチウムが好適に用いられ、より好 適には n—ブチルリチウムが用いられる。
[0033] ァ-オン化剤の当量としては、化合物(8)に対して 1. 9-2. 5当量用いられ、例え ば 2. 0-2. 2当量が好適に用いられ、化合物(la)に対して 0. 9— 1. 2当量用いら れ、例えば 1. 0-1. 1当量が好適に用いられる。
[0034] ァ-オンィ匕速度が特に遅い基質の場合や、溶解性が特に低い基質の場合には、 ァ-オン化速度促進等のため N, N, Ν' , Ν,ーテトラメチルエチレンジァミン(TMED
A)、 1, 3—ジメチルイミダゾリジン- 2-オン(DMI)等の添加剤を任意の量カ卩えてもよ い。
[0035] ァ-オンィ匕の反応温度としては、ァ-オン化剤の分解が起きない程度であれば特 に制限はなぐ実施が容易であるという理由力も好ましくは 10— 80°C、より好ましく はー5— 50°Cの範囲内で行うのがよい。
ァニオンィ匕の反応時間としては、 0. 5時間一 10時間が好ましぐ更に好ましくは 2 時間一 5時間である。
[0036] ァ-オン化反応に用いられる溶媒としては、有機溶媒が好ましぐへキサン、ペンタ ンのような炭素原子数 5— 20の炭化水素、ベンゼン、トルエンのような炭素原子数 6 一 20の芳香族炭化水素、ジェチルエーテル、テトラヒドロフランのような炭素原子数 4 一 10のエーテル類がよい。反応性が良好であるという理由から、エーテル類が好適 である。溶媒の使用量としては、基質の溶解性、反応性に依存するが、一般的には 基質 lmmolあたり、 3— 10mLが好適である。
[0037] 及び R2Xの当量としては、化合物(8)に対して 1. 9-2. 5当量用いられ、例え ば 2. 0-2. 2当量が好適に用いられ、化合物(la)に対して 0. 9-1. 2当量用いら れ、例えば 1. 0-1. 1当量が好適に用いられる。
[0038] 化合物(8)と I^X、化合物(la)と R2Xの反応温度としては、 80°C— 50°Cが好まし ぐより好ましくは—50— 30°Cの範囲内で行うのがよい。
化合物(8)と I^X、化合物 (la)と R2Xの反応時間としては、 3時間一 24時間が好ま しく、更に好ましくは 5時間一 15時間である。
[0039] R1及び R2が同一炭化水素基である化合物 (lb)については、例えば下記製造例 2 によっても製造することができる。
[0040] [化 7]
ぐ製造例 2 >
[0041] 〔式中、 R1 A、 X及び Mは前記と同じものを示す。〕
[0042] すなわち、 1) 1, 4 置換ベンゼン(1)とチォフェン誘導体(2)を Pd触媒下反応させ る方法、 2) 1, 4 置換ベンゼン(1)とチォフェン誘導体(7)から化合物(8)を得、これ と化合物(9)を反応させる方法により化合物 (lb)を製造することができる。
[0043] また、 R1及び R2が鎖状の不飽和炭化水素基である化合物 (Ic)及び (Id)につ 、て は、例えば下記製造例 3によっても製造することができる。
[0044] [化 8]
<製造例 3 >
[0045] 〔式中、 Rla及び は炭素数 4一 20の鎖状の不飽和炭化水素基を示し、 Zは Li、 B ( OR)、 SnR、 Br、 Cl、 I、 OTf、 MgCl又は ZnClを示し(ここで、 Rは水素原子又は
2 3
低級アルキル基を示す)、 R1及び Aは前記と同じものを示す。〕
[0046] すなわち、化合物(8)及び化合物(la)を公知の方法、例えば、 n—ブチルリチウム 等のァ-オン化剤でァ-オン化した後、トリプチルスタ-ルクロライド、よう素、臭素又 はトリメトキシホウ酸等でィ匕合物(10)又は化合物(11)に誘導した後、 PdCl触媒に
2 より、末端ォレフィンとクロスカップリングさせて置換ォレフィンをつくるヘック反応、ま た、 Pd (0)触媒、ヨウ化銅、アミンをカ卩えた後、末端アセチレンを加えてクロスカツプリ ングさせる菌頭反応を行うことにより、不飽和炭化水素基を有する化合物 (Ic)もしくは 化合物(Id)を得ることができる。ヘック反応は、 R. F. Heck, "Palladium Reagen ts in Organic Synthesis, Academic Press, 1985, Chap. 6【こ 己¾の方法 に準じて行うことが出来る。また、菌頭反応は、 K. Sonogashira et al. , TL, 50
, 4467, 1975に記載の方法に準じて行うこと力 Sできる。
[0047] 斯くして得られる本発明の 1 , 4ージチェニルベンゼン誘導体は、中間相形成性ィ匕 合物であり、大面積均一性、分子配向性、流動性を持つ化合物である(実施例参照) 。そして、 1, 4 -ジチェ-ルベンゼン誘導体の電荷移動度は、正孔又は電子移動度 が I X 10一3 cm2ZVs以上であり、ジォクチルターチォフェンと比較して遙かに高い正 孔移動度を有することから、光電変換デバイス及び電界発光デバイスの半導体層に 用いるための電荷輸送材料として有用である。
[0048] 本発明の 1, 4ージチェ-ルベンゼン誘導体は、上記の大面積均一性、分子配向性 、流動性及び正孔又は電子移動度を阻害しない限り、その 1種又は 2種以上、更に は他の液晶性又は非液晶性ィ匕合物、合成有機高分子等を含む液晶組成物とするこ とができる。例えば本発明の 1, 4ージチェ-ルベンゼン誘導体 90重量%— 10重量 %を含有する液晶組成物とすることができる。斯かる組成物もまた電荷輸送材料とし て有用である。ここで、他の液晶性ィ匕合物及び非液晶性ィ匕合物としては、公知のい ずれのものも使用することができ、合成有機高分子としては、熱可塑性高分子、熱硬 化性高分子、エンジニアリングプラスチック、導電性高分子等を用いることができる。 当該液晶組成物には、更に種々の添加剤が含まれていてもよぐ斯カる添加剤とし ては、例えば可塑剤、着色剤、ドーパント等が挙げられる。また、当該液晶組成物に は、更にガラスファイバー、カーボンファイバー、ボロン繊維等の強化材料が含まれて いてもよい。
[0049] 本発明の 1, 4ージチェ-ルベンゼン誘導体、これを含有する液晶性組成物を含む 該電荷輸送材料の電荷移動度は、正孔又は電子移動度が 1 X 10— 3cm2ZVs以上 であるのが好ましく、光電変換デバイス及び電界発光デバイスの半導体層に用いる 電荷輸送材料としては、デバイスの高速応答、高効率化の観点から正孔又は電子移 動度が高いものが好ましぐ 1 X 10— 2cm2ZVs以上であることが好ましい。
[0050] 当該電荷輸送材料は、種々のデバイス又は素子の素材として用いることができる。
たとえば、エレクト口ルミネッセンス素子、光導電体、薄膜トランジスタ、光センサー、 温度センサー、画像表示素子、光記録素子、光電子変換デバイス、電界発光デバィ ス等に用いることができる。特に、高速の電荷移動度を有することから、光センサーに
好ましく用いられる。また、優れた電荷輸送能を有することから、エレクト口ルミネッセ ンス素子に好ましく用いられる。また、配向性、光導電性、 自発光性を有することから 、画像表示素子に好ましく用いられる。
本発明の電荷輸送材料を用いた光電子変換デバイス及び電界発光デバイスとして は、本発明の電荷輸送材料からなる層を有するデバイスが挙げられ、例えば、ガラス 基板、 ITO (酸化インジウムスズ)電極、液晶配向膜及びこれらを組み合わせてなる デバイス等が例示できる。 実施例
[0051] 以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、下記実施例に制限されるものでは ない。
[0052] 実施例 1
1. 4 ビス(5 '—ォクチルー 2 ' チェ二ノレ) ベンゼン(8TPT8)
[0053] (1)中間体 2—才クチルチオフェンの合成
THF
[0054] —70°Cまで冷却したチォフェン(0. 3565mol)のテトラヒドロフラン溶液に n ブチル リチウム Zへキサン溶液 (0. 3565mol)をカ卩え、室温で 3時間反応させた後、— 60°C に再び冷却して 1 ブロモオクタン(0. 3565mol)を滴下し、室温で 15時間反応させ た。溶媒留去した後、反応容器を氷冷して水 300mLをカ卩え、ジェチルエーテル 300 mLで抽出した。水層からジェチルエーテル lOOmLで再抽出し、有機層をあわせて 飽和食塩水で中和し、水洗した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、濃縮、減 圧乾燥、減圧蒸留して 2—才クチルチオフェン (無色透明液体、 0. 2300mol)を得た o収率 650ん
[0055] (2)中間体 2—才クチルー 5—トリブチルスタ-ルーチォフェンの合成
THF
[0056] —75°Cまで冷却した 2—才クチルチオフェン(15. 279mmol)のテトラヒドロフラン溶 液に n ブチルリチウム Zへキサン溶液(15. 279mol)をカ卩え、室温で 4時間撹拌し たあと、再び 75°Cまで冷却しトリブチルスタ-ルクロライド(15. 279mmol)を加え 室温で 15時間撹拌した。溶媒を減圧留去したのち、水冷して水 50mLをカ卩え、ジェ チルエーテル 150mLで抽出した。次いで、抽出溶液を水洗し、有機層を硫酸ナトリ ゥムで乾燥し、ろ過、濃縮、減圧乾燥して 2—ォクチルー 5—トリプチルスタ-ルーチオフ ェン(13. 803mmol)を得た。収率 90%。
[0057] (3) 1, 4 ビス(5,一才クチルー 2,—チェ-ル) ベンゼンの合成
2.0 eq.
[0058] 1, 4ージョードベンゼン(6. 547mmol)、 2—ォクチルー 5 トリブチルスタ-ルーチォ フェン(13. 095mmol)、テトラキス(トリフエ-ルホスフィンパラジウム)(0) (0. 065m mol)の DMF溶液を 85°Cで 4時間加熱した後、氷冷して水を加えた。次に、ジェチ ルエーテル 200mLで抽出し、抽出溶液を飽和食塩水、及び蒸留水で洗浄した。有 機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、濃縮、減圧乾燥して 1, 4 ビス(5 '—才クチルー 2,一チェ-ル)一ベンゼン(3. 942mmol)を得た。収率 60%。この粗生成物をカラム 精製、再結晶後、昇華精製した。
[0059] 'H-NMRCCDCl , Me Si) δ:
3 4
0. 88 (t, J = 7. 1Hz, 6H) , 1. 28—1. 39 (m, 20H) , 1. 70 (m, 4H) , 2. 81 (t , J = 7. 1Hz, 4H) , 6. 73 (d, J = 3. 4Hz, 2H) , 7. 12 (d, J = 3. 4Hz, 2H) , 7. 5 3 (s, 4H) .
上記分析結果から、得られたィ匕合物が標記化合物であることが確認された。
UV— Visスペクトル; λ = 342nm (log ε 4. 54)
[0061] (4)液晶温度範囲
8ΤΡΤ8は、示差走査熱量 (DSC)測定、及び偏光顕微鏡による観察から、等方相 力も 145°Cで高い配向秩序の中間相 Mlに転移し、 87°Cで中間相 M2に転移し、更 に 71°Cで別の中間相 M3に転移し、 47°Cで結晶相に転移する。
[0062] (5)電荷輸送特性
前記液晶性物質の電荷輸送特性を Time— of— flight (タイムォブフライト: TOF)法 を用いて測定した。測定に用いた ITOサンドイッチセルは、陽極陰極いずれも ITO電 極であり、電極間距離 15. 9 m、電極面積 0. 25cm2のセルを使用した。そのセル に前記液晶性物質を 155°Cの条件下封入し、 TOF測定試料セルとした。測定は 12 0。C、 75。C、 60。C、照射波長 337nmで行った。
[0063] Ml相(120°C)において正孔の電荷輸送が起こり、電荷移動度は電界強度に依存 せず、正孔移動度 3 X 10—
2cm
2ZVsという値であった。 M2相(75°C)では正孔移動 度 7 X 10—
2cm
2ZVsという値が得られた。更に、 M3相(60°C)では正孔移動度 1 X 1
、う非常に高 、値が得られた。
[0064] 比較例 1
比較化合物 (液晶性物質)として、下記式で表されるジォクチルターチォフェン(8T TT8)を用いた。
8TTT8を電極間距離 16. 3 /ζ πι、電極面積 0. 25cm2の ΙΤΟセルに 100°Cの条件 下封入し、 TOF測定試料セルとした。測定は 87°C、 80°C、 70°C、照射波長 337nm で行った。
87°C (スメタチック C相)では、正孔移動度 8. 6 X 10— 4cm2ZVsという値であった。 80°C (スメタチック F相)では正孔移動度 2. 3 X 10— 3cm2ZVsと 、う値が得られた。 更に、 70°C (スメタチック G相)では正孔移動度 1. 6 X 10— 2cm2ZVsという値が得ら
れた。いずれも正孔移動度は実施例 1よりも低力つた。
実施例 2
1— (5,ーブチルー 2 ' チェニル) 4— (5 ' '—ォクチルー 2 ' '—チェニル) ベンゼン( 8TPT4).
[0067] (1)中間体 2—才クチルー 5 ボロンジメトキシドチォフェンの合成
Et20
[0068] —75°Cまで冷却した 2—才クチルチオフェン(0. 165mol)のジェチルエーテル溶液 に n ブチルリチウム Zへキサン溶液 (0. 165mol)をカ卩え、室温で 3時間撹拌したあ と、再び- 75°Cまで冷却しホウ酸トリメチル (0. 165mol)を加え室温で 20時間撹拌し た。溶媒を減圧留去して 2—才クチルー 5 ボロンジメトキシドチォフェン(0. 140mol) を得た。収率 85%。
[0069] (2)中間体 1ーブロモー 4 (5,ーォクチルー 2,一チェ-ル)ベンゼンの合成
[0070] 1, 4 ジブロモベンゼン(44. 96mmol)、 2—ォクチルー 5 ボロンジメトキシドチオフ ェン(22. 48mmol)、テトラキス(トリフエ-ルホスフィンパラジウム)(0) (3. 597mmo 1)、炭酸ナトリウム(44. 96mmol)、エチレングリコールジメチルエーテル 106mLお よび水 33mLの懸濁液を 80°Cで 4. 5時間加熱した後、氷冷して水を加えた。次に、
クロ口ホルム 300mLで抽出し、抽出溶液を飽和食塩水、および蒸留水で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、濃縮、減圧乾燥して粗生成物を得た。この 粗生成物をカラム精製、再結晶し、 1 プロモー 4 (5,一才クチルー 2,一チェ-ル)ベン ゼン(10. 24mmol)を得た。収率 46%。
[0071] (3)中間体 2—ブチルチオフェンの合成
[0072] —70°Cまで冷却したチォフェン(0. 178mol)のテトラヒドロフラン溶液に n—ブチルリ チウム Zへキサン溶液 (0. 178mol)を加え、室温で 2. 5時間反応させた後、 60°C に再び冷却して 1 ブロモブタン(0. 178mol)を滴下し、室温で 15時間反応させた。 溶媒留去した後、反応容器を氷冷して水 60mLをカ卩え、ジェチルエーテル lOOmL で抽出した。水層からジェチルエーテルで再抽出し、有機層をあわせて飽和食塩水 で中和し、水洗した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、濃縮、減圧乾燥、減圧 蒸留して 2—ブチルチオフェン (無色透明液体、 0. 076mol)を得た。収率 43%。
[0073] (4)中間体 2—ブチルー 5 ボロンジメトキシドチォフェンの合成
Et20
[0074] —50°Cまで冷却した 2—ブチルチオフェン(7. 140mmol)のテトラヒドロフラン溶液 に n ブチルリチウム Zへキサン溶液(7. 140mmol)をカロえ、約 40°Cで 3時間撹拌 したあと、再び 50°Cまで冷却しホウ酸トリメチル(7. 850mmol)を加え、室温で 15 時間撹拌した。溶媒を減圧留去して得られた白色粘調オイル、 2 プチルー 5 ボロン ジメトキシドチォフェン (約 1. 51g)をそのまま次の鈴木カップリング反応に使用した。
[0075] (5) 1— (5,ーブチルー 2,—チェ-ル) 4— (5,,一才クチルー 2 チェ-ル) ベンゼン の合成
[0076] 1ーブロモー 4— (5,一才クチルー 2 チェ-ル)ベンゼン(5. 980mmol) 2 ブチル —5 ボロンジメトキシドチォフェン(7. 140mmol)、炭酸ナトリウム(14. 28mmol)、 テトラキス(トリフエ-ルホスフィンパラジウム)(0) (0. 500mmol)、エチレングリコー ルジメチルエーテル 45mL、および水 10mLの懸濁液を 85°Cで約 12時間加熱した 後、氷冷して水を加えた。次に、塩化メチレンで抽出し、抽出溶液を希塩酸で洗浄、 それから飽和食塩水、および蒸留水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、 ろ過、濃縮、減圧乾燥して得られた粗生成物をカラム精製し、 1 (5 ' プチルー 2'— チェ-ル) -4— (5,,一才クチルー 2,,—チェ-ル) ベンゼン(4. 5 lOmmol)を得た。 収率 75%。次いで再結晶後、昇華精製した。
[0077] 'H-NMRCCDCl , Me Si) δ
3 4
0. 88 (t, J = 7. 1Hz, 3H) , 0. 95 (t, J = 7. 6Hz, 3H) , 1. 27—1. 44 (m, 12H ) , 1. 68 (m, 4H) , 2. 81 (m, 4H) , 6. 73 (dd, J = 3. 6Hz, 2H) , 7. 12 (d, J = 3 . 4Hz, 2H) 7. 53 (s, 4H) .
[0078] 上記分析結果から、得られたィ匕合物が標記化合物であることが確認された。
UV— Visスペクトル(クロ口ホルム溶液); λ = 342nm (log ε 4. 23)
max
[0079] (6)液晶温度範囲
8TPT4は、示差走査熱量 (DSC)測定、および偏光顕微鏡による観察から、等方 相から 141°Cで高 、配向秩序の中間相に転移し、 12°Cで結晶相に転移する。
[0080] (7)電荷輸送特性
前記液晶性物質の電荷輸送特性を TOF法により評価した。測定に用いた ITOサン ドイツチセルは、陽極陰極いずれも ITO電極であり、電極間距離 16. 5 /ζ πι、電極面
積 0. 25cm2のセルを使用した。そのセルに前記液晶性物質を 155°Cの条件下封入 し、 TOF測定試料セルとした。測定は 120。C、 100。C、 80。C、 60。C、 40。C、 27。Cの 各温度で、照射波長 337nmで行った。
[0081] 上記各温度において正孔の電荷輸送が起こり、何れの温度においても電荷移動度 は電界強度に依存せず、正孔移動度 3 X 10— 2cm2ZVsという高い値であった。
[0082] 実施例 3
1— ( 5,—ドデシルー 2,一チェ-ル) - 4— ( 5,,一才クチルー 2, ,一チェ-ル) ベンゼン( 8TPT12)
[0083] ( 1)中間体 2—ドデシルチオフェンの合成
THF
[0084] —70°Cまで冷却したチォフェン(0. 178mol)のテトラヒドロフラン溶液に n—ブチルリ チウム Zへキサン溶液 (0. 178mol)を加え、室温で 3時間反応させた後、 60°Cに 再び冷却して 1—ブロモドデカン(0. 178mol)を滴下し、室温で 20時間反応させた。 溶媒留去した後、反応容器を氷冷して水 200mLをカ卩え、ジェチルエーテル 300mL で抽出した。水層力ゝらジェチルエーテル 200mLで再抽出し、有機層をあわせて飽 和食塩水で中和し、水洗した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、濃縮、減圧 乾燥、減圧蒸留して 2—ドデシルチオフェン (無色透明液体、 0. 122mol)を得た。収 率 68%。
[0085] (2)中間体 2—ドデシルー 5 ボロンジメトキシドチォフェンの合成
[0086] 75°Cまで冷却した 2—ドデシルチオフェン(19. 8 lmol)のジェチルエーテル溶液 に n ブチルリチウム Zへキサン溶液(19. 81mol)をカ卩え、室温で 3時間撹拌したあ と、再び- 75°Cまで冷却しホウ酸トリメチル(19. 8 lmol)をカ卩ぇ室温で 15時間撹拌し た。溶媒を減圧留去して得られた白色粘調オイルの 2—ドデシルー 5 ボロンジメトキシ ドチォフェン (約 6. 4g)をそのまま次の鈴木カップリング反応に使用した。
[0087] (3) 1— (5,—ドデシルー 2,—チェ-ル) 4一(5,,ーォクチルー 2 チェ-ル)—ベンゼ ンの合成
[0088] 1ーブロモー 4— (5,一才クチルー 2 チェ-ル)ベンゼン(13. 21mmol) 2—ドデシ ルー 5 ボロンジメトキシドチォフェン(19. 8 lmmol)、テトラキス(トリフエ-ルホスフィ ンパラジウム)(0) (0. 925mmol)、炭酸ナトリウム(26. 42mmol)、エチレングリコー ルジメチルエーテル 70mL、および水 20mLの懸濁液を 85°Cで約 7時間加熱した後 、氷冷して水を加えた。次に、クロ口ホルム 300mLで抽出し、抽出溶液を飽和食塩 水、および蒸留水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、濃縮、減圧 乾燥して得られた粗生成物をカラム精製し、 1 (5'—ドデシルー 2' チェ-ル) -4 (5 ,,ーォクチルー 2 チェ-ル) ベンゼン(4. 207mmol)を得た。収率 32%。次いで 、再結晶後、昇華精製した。
[0089] 'H-NMRCCDCl , Me Si)
3 4 δ:
0. 87 (t, J = 7. 3Hz, 6H) , 1. 26—1. 39 (m, 28H) , 1. 69 (m, 4H) , 2. 81 (t , J = 7. 8Hz, 4H) , 6. 74 (d, J = 3. 4Hz, 2H) , 7. 13 (d, J = 3. 7Hz, 2H) 7. 53 (s, 4H) .
上記分析結果から、得られたィ匕合物が標記化合物であることが確認された。
UV— Visスペクトル(クロ口ホルム溶液); λ = 341nm (log ε 4. 24)
[0091] (4)液晶温度範囲
8TPT12は、示差走査熱量 (DSC)測定、および偏光顕微鏡による観察から、等方 相から 136°Cで高い配向秩序の中間相に転移し、 44°Cでさらに配向秩序の高い別 の中間相に転移する。
[0092] (5)電荷輸送特性
前記液晶性物質の電荷輸送特性を TOF法により評価した。測定に用いた ITOサン ドイツチセルは、陽極陰極いずれも ITO電極であり、電極間距離 12. l ^ m,電極面 積 0. 25cm2のセルを使用した。そのセルに前記液晶性物質を 150°Cの条件下封入 し、 TOF測定試料セルとした。測定は 120。C、 100。C、 80。C、 60。C、 40。C、 27。C、 照射波長 337nmで行つた。
[0093] 120°Cにおいて正孔の電荷輸送が起こり、電荷移動度は電界強度に依存せず、正 孔移動度 2 X 10— 2cm2ZVsと!、う値であった。 100°Cでは正孔移動度 3 X 10— 2cm2 ZVs、 80°Cで正孔移動度 4 X 10— 2cm2ZVs、 60°Cで正孔移動度 6 X 10— 2cm2ZV s、さらに、 40°C、および 27°Cでは正孔移動度 7 X 10— 2cm2ZVsという非常に高い値 が得られた。
[0094] 実施例 4
[0095] (1) 1, 4 ビス(5 ドデシルー 2,一チェ-ル) ベンゼンの合成
[化 25]
C12H25^? Q^¾~C12H25
[0096] 1, 4 ジブロモベンゼン(4. 728mmol)、 2—ドデシノレ 5 ボロンジメトキシドチオフ ェン(14. 18mmol)、テトラキス(トリフエ-ルホスフィンパラジウム)(0) (0. 473mmo 1)、炭酸ナトリウム(9. 456mmol)、エチレングリコールジメチルエーテル 34mL、お よび水 14mLの懸濁液を 85°Cで約 5時間加熱した後、氷冷して水を加えた。次に、ク ロロホルム 300mLで抽出し、抽出溶液を飽和食塩水、および蒸留水で洗浄した。有 機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、濃縮、減圧乾燥して 1, 4 -ビス(5' -ドデシル- 2,一チェ-ル)一ベンゼン(0. 946mmol)を得た。収率 20%。この粗生成物をカラム 精製、再結晶後、昇華精製した。
[0097] 'H-NMRCCDCl , Me Si) δ:
3 4
0. 87 (t, J = 7. 1Hz, 6H) , 1. 26—1. 39 (m, 36H) , 1. 68 (m, 4H) , 2. 81 (t , J = 7. 8Hz, 4H) , 6. 74 (d, J = 3. 6Hz, 2H) , 7. 13 (d, J = 3. 4Hz, 2H) 7. 53 (s, 4H) .
[0098] 上記分析結果から、得られたィ匕合物が標記化合物であることが確認された。
UV— Visスペクトル(クロ口ホルム溶液); λ = 342nm
max
[0099] (2)液晶温度範囲
12TPT12は、示差走査熱量 (DSC)測定、および偏光顕微鏡による観察から、等 方相から 133°Cで中間相に転移し、 124°Cで高い配向秩序の中間相に転移し、 85 °Cでより高い配向秩序の中間相に転移し、さらに 67°Cで結晶相に転移する。
[0100] )電荷輸送特性
前記液晶性物質の電荷輸送特性を TOF法により評価した。測定に用いた ITOサン ドイツチセルは、陽極陰極いずれも ITO電極であり、電極間距離 16. 8 /ζ πι、電極面 積 0. 25cm2のセルを使用した。そのセルに 12TPT12を 140°Cの条件下封入し、 T OF測定試料セルとした。測定は 130°C、 120°C、 100°C、 80°C、照射波長 337nm で行った。
[0101] 130°Cにおいて正孔の電荷輸送が起こり、電荷移動度は電界強度に依存せず、正 孔移動度は 4 X 10— 3cm2ZVsという値であった。 120°Cでは正孔移動度 2 X 10— 2cm 2ZVs、 100°〇で正孔移動度4 10—2«1127 5、さらに、 80°〇では正孔移動度7 1 0— 2cm2ZVsと ヽぅ非常に高 ヽ値が得られた。
[0102] 実施例 5
1— ( 5,—ドデシルー 2 チェ-ル) 4— ( 5,,—プロピル 2 チェ-ル) ベンゼン 丄 12TPT3)
[化 26]
[0103] ( 1) 1— (5,—ドデシルー 2,—チェ-ル) 4一(5,,—プロピル 2 チェ-ル)—ベンゼ ンの合成
[化 27]
[0104] 1ーブロモー 4 5 プロピル 2 チェ-ル)ベンゼン(12. 89mmol) 2—ドデシ ルー 5 ボロンジメトキシドチォフェン(14. 18mmol)、テトラキス(トリフエ-ルホスフィ ンパラジウム)(0) (0. 902mmol)、炭酸ナトリウム(25. 78mmol)、エチレングリコー ルジメチルエーテル 36mL、および水 19mLの懸濁液を 85°Cで約 7時間加熱した後 、氷冷して水を加えた。次に、クロ口ホルム 300mLで抽出し、抽出溶液を飽和食塩 水、および蒸留水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、濃縮、減圧 乾燥して得られた粗生成物をカラム精製し、 1— (5 '—ドデシルー 2 ' チェ-ル) 4一 ( 5,,—プロピル— 2,,—チェ-ル)—ベンゼン(1. 193mmol)を得た。収率 20%。次い で、再結晶後、昇華精製した。
[0105] 'H-NMRCCDCl , Me Si) δ:
3 4
0. 87 (t, J = 7. 1Hz, 3H) , 1. 00 (t, J = 7. 3Hz, 3H) , 1. 26—1. 38 (m, 18H ) , 1. 65-1. 77 (m, 4H) , 2. 77—2. 83 (m, 4H) , 6. 74 (dd, 2H) , 7. 12 (d, J = 1. 5Hz, 1H) , 7. 13 (d, J= l. 5Hz, 1H) , 7. 53 (s, 4H) .
上記分析結果から、得られたィ匕合物が標記化合物であることが確認された。
UV— Visスペクトル(クロ口ホルム溶液); λ = 342nm
[0107] (2)液晶温度範囲
12TPT3は、示差走査熱量 (DSC)測定、および偏光顕微鏡による観察から、等方 相から 134°Cで中間相に転移し、 64°Cで結晶相に転移する。
[0108] 実施例 6
1 (5,ードデシルー 2,一チェ-ル) 4 (2,,一チェ-ル) ベンゼン(8TPT)
[0109] (1) 1— (5,ードデシルー 2しチェ-ル) 4— (2,,一チェ-ル) ベンゼン(8TPT)の合
[0110] 1ーブロモー 4— (5,一才クチルー 2,—チェ-ル)ベンゼン(8. 425mmol)、 2 ボロン ジメトキシドチォフェン(16. 85mmol)、炭酸ナトリウム(16. 85mmol)、テトラキス(ト リフエ-ルホスフィンパラジウム)(0) (0. 674mmol)、エチレングリコールジメチルェ 一テル 30mL、および水 13mLの懸濁液を 85°Cで約 4時間加熱した後、氷冷して水 を加えた。次に、クロ口ホルム lOOmLで抽出し、抽出溶液を希塩酸で洗浄、それから 飽和食塩水、および蒸留水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、濃 縮、減圧乾燥して得られた粗生成物をカラム精製し、 1一 (5,ードデシルー 2,一チェ- ル) 4 (2,,—チェ-ル) ベンゼン(5. 584mmol)を得た。収率 66%。次いで再結 晶しに。
[0111] 'H-NMRCCDCl , Me Si) δ:
3 4
0. 88 (t, J = 6. 6Hz, 3H) , 1. 28—1. 38 (m, 10H) , 1. 70 (m, 2H) , 2. 81 (t
, J = 7. 6Hz, 2H) , 6. 75 (d, J = 3. 4Hz, 1H) , 7. 08 (dd, J = 5. 1Hz, 1H) , 7. 15 (d, J = 3. 4Hz, 1H) , 7. 27 (dd, J = 5. 1Hz, 1H) , 7. 32 (d, J = 3. 6Hz, 1H ) , 7. 54-7. 60 (m, 4H) .
[0112] 上記分析結果から、得られたィ匕合物が標記化合物であることが確認された。
UV— Visスペクトル(クロ口ホルム溶液); λ = 341nm
max
[0113] (2)液晶温度範囲
8TPTは、示差走査熱量 (DSC)測定、および偏光顕微鏡による観察から、等方相 から 135°Cで中間相に転移し、 90°Cで結晶相に転移する。
[0114] 実施例 7
1— (5,一へキシルー 2,一チェ-ル) 4— (5, ,一プロピル 2, ,一チェ-ル) ベンゼン 16TPT3)
[0115] へキシルー 2,—チェ-ル)一 4一(5,,—プロピル一 2, ,一チェニル)—ベンゼ
C3H7 e0)2B
[0116] 1ーブロモー 4一(5,一プロピル一 2,一チェ-ノレ)ベンゼン(12. 02mmol)、 2—へキシ ルー 5 ボロンジメトキシドチォフェン(12. 02mmol)、テトラキス(トリフエ-ルホスフィ ンパラジウム)(0) (1. 030mmol)、炭酸ナトリウム(24. 04mmol)、エチレングリコー ルジメチルエーテル 30mL、および水 16mLの懸濁液を 85°Cで約 5時間加熱した後 、氷冷して水を加えた。次に、クロ口ホルム 300mLで抽出し、抽出溶液を飽和食塩 水、および蒸留水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、濃縮、減圧
乾燥して得られた粗生成物をカラム精製し、 1-(5'一へキシルー 2 ' チェ-ル) 4一 ( 5,,—プロピル— 2,,—チェ-ル)—ベンゼン(10. 38mmol)を得た。収率 87%。次い で、再結晶後、昇華精製した。
[0117] — NMR(CDC1 , Me Si) δ:
3 4
0. 87 (t, J = 7. 3Hz, 3H) , 1. 00 (t, J = 7. 3Hz, 3H) , 1. 26—1. 43 (m, 6H) , 1. 65—1. 77 (m, 4H) , 2. 77—2. 83 (q, J = 6. 8Hz, 4H) , 6. 74 (m, 2H) , 7. 12 (d, J= l. 5Hz, 1H) , 7. 13 (d, J= l. 2Hz, 1H) , 7. 53 (s, 4H) .
[0118] 上記分析結果から、得られたィ匕合物が標記化合物であることが確認された。
UV— Visスペクトル(クロ口ホルム溶液); λ = 341nm
[0119] (2)液晶温度範囲
6TPT3は、示差走査熱量 (DSC)測定、および偏光顕微鏡による観察から、等方 相から 147°Cで中間相に転移し、 45°Cで結晶相に転移する。
[0120] 実施例 8
1— (5,一ペンチ-ルー 2,一チェ-ル) 4一(5,,一プロピル 2,,一チェ-ル)一べンゼ ン(3TPTvne3)
[0121] ペンチ-ルー 2,一チェ-ル)一 4 (5,,一プロピルー2,,一チェ-ル)一ベン
[0122] 1ーブロモー 4 (5,一プロピルー2,一チェ二ノレ)ベンゼン(10. 13mmol)、 2 ペンチ -ルー 5 ボロンジメトキシドチォフェン(20. 26mmol)、テトラキス(トリフエ-ルホスフ
インパラジウム)(0) (0. 709mmol)、炭酸ナトリウム(20. 26mmol)、エチレングリコ ールジメチルエーテル 43mL、および水 15mLの懸濁液を 85°Cで約 6時間加熱した 後、氷冷して水を加えた。次に、クロ口ホルム 300mLで抽出し、抽出溶液を飽和食 塩水、および蒸留水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、濃縮、減 圧乾燥して得られた粗生成物をカラム精製し、 1-(5' ペンチ二ルー 2 ' チェ-ル) - 4— (5,,—プロピルー2,,—チェ-ル) ベンゼン(4. 356mmol)を得た。収率 43%。 次いで、再結晶後、昇華精製した。
[0123] 'H-NMRCCDCl , Me Si) δ:
3 4
1. 00 (t, J = 7. 3Hz, 3H) , 1. 05 (t, J = 7. 3Hz, 3H) , 1. 59—1. 78 (m, 4H) , 2. 43 (t, J = 7. 1Hz, 2H) , 2. 80 (t, J = 7. 3Hz, 2H) , 6. 75 (d, J = 3. 7Hz, 1 H) , 7. 07 (d, J = 3. 9Hz, 1H) , 7. 14 (d, J = 3. 7Hz, 2H) , 7. 53 (s, 4H) .
[0124] 上記分析結果から、得られたィ匕合物が標記化合物であることが確認された。
UV— Visスペクトル(クロ口ホルム溶液); λ = 356nm