WO2006011250A1

WO2006011250A1 - 組立式の棚モジュールとその棚モジュールを用いた組立式の収納棚

Info

Publication number: WO2006011250A1
Application number: PCT/JP2004/018833
Authority: WO
Inventors: Takashi Yanagiya
Original assignee: Erecta International Corporation
Priority date: 2004-07-30
Filing date: 2004-12-16
Publication date: 2006-02-02
Also published as: JP3106908U; TWM280735U

Abstract

　同様構造の組立式の棚モジュールを自由なレイアウトで積み重ねたり連結させることのできる組立式の収納棚を提供する。横断面がコの字形である一対の覆体（１Ａ、１Ｂ）と、前記2つ覆体の側壁端部を対向させた状態で保持する固定具とを少なくとも備えた組立式の棚モジュールであって、前記固定具は、前記覆体両側壁と同等の長さを有し、前記各覆体の側壁端部と係合可能な係合溝（２０ａ～２０ｄ）が長芋方向に沿って９０度ピッチで4箇所設けられた2本の棒状部材（２Ａ、２Ｂ）と、前記各棒状部材の何れかの係合溝に前記覆体の端部を係合させた状態で、前記棒状部材の両端部に係合されて前記覆体の端部を締め付けて固定する締付具（例えば、オーリング4とスクリューネジ５）とから構成される。

Description

明細書

組立式の棚モジュールとその棚モジュールを用いた組立式の収納棚技術分野

[0001] 本発明は、各種商品や物品を載置して展示する陳列棚等として使用できる収納棚に関し、特に同様構造の棚モジュールを自由なレイアウトで積み重ねたり連結することのできる組立式の収納棚に関する。

背景技術

[0002] 従来から組立式の収納棚として、多数の製品が存在している。

収納棚の組立方式は多種多様である力例えば図 17に示すようなものがある。図 17に示す組立式の収納棚 Tは、キューブ型の棚モジュール Mを複数個、上下に積み上げたり、左右に並設して構成されるものである。

[0003] また、他の組立式の収納家具としては、例えば、下記の特許文献 1 (特開平 10 - 17 4631号公報）開示されたユニット収納家具がある。特許文献 1に開示されたユニット収納家具は、複数の収納ユニット等を組み合わせることによって構成されるユニット収納家具であって、各収納ユニットは人が運搬出来、その正面側に収容物の出し入れ部を有し、かっこの出し入れ部を閉鎖し得る蓋体が各収納ユニットの外表面に着脱自在に取り付けられ、更にこれ等の各収納ユニットが連結金具を介して相互に連結される構造である。

[0004] 更にまた、下記の特許文献 2 (特開 2004— 97404号公報）に開示された組立式の収納家具もある。特許文献 2に開示された組立式の収納家具は、天板と、底板と、縦板 (側板、背板）と、扉とが、着脱可能に組み付けられて形成される戸棚である。そして、縦板は、一つの戸棚の縦板と、他の戸棚の縦板とが、縦に積まれるようにして連結可能に、かつ取外し可能に、形成されている。こうして、二つの戸棚を縦に積み重ねる際に、下側の戸棚の天板を外し、そして、上側の戸棚の底板を外して、それら戸棚の縦板を、縦に積むようにして連結することができるようにしたものである。

[0005] 特許文献 1 :特開平 10— 174631号公報（図 4)

特許文献 2 :特開 2004— 97404号公報（図 5—図 7、図 11、図 12) 発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] ところで、従来の棚モジュール Mは、工場出荷時点でキューブ型に成形あるいは組立されているため輸送効率が悪ぐコスト高になるという問題があった。

また、特に棚モジュール Mをアクリル樹脂の一体成形品とした場合には、加工が難しぐ製造コストが高騰するという問題もあった。

[0007] また、棚モジュール Mは単に積み上げられるだけであり、不安定であるという不都合もあった。

さらにまた、棚モジュール Mの上面または下面が直に接触するため、表面にキズがつき易ぐ美観を損なうという問題もあった。

[0008] また、特許文献 1に開示されたユニット収納家具は、ユニット家具を上下に積み重ね、あるいは、左右に連結する際に、連結金具を用いてネジ止めする（特許文献 1、図 4参照）ものであり、ユーザにとって組立の手間がかかり、またドライバ一等の工具を必要とするという問題点があった。

[0009] 同様に、特許文献 2に開示された組立式の収納家具は、複数の戸棚を積み重ねる際に下側の戸棚の天板を外し、そして、上側の戸棚の底板を外して、それら戸棚の縦板を、縦に積むようにして連結する構成である。従って連結に際して、ユーザの手間がかかるという問題点があった。

[0010] 本発明は、上記問題点を解決すべく案出されたものであり、輸送コストを抑えることができ、同様構造の組立式の棚モジュールを自由なレイアウトで安定して積み重ねたり連結させることのできる組立容易な組立式の収納棚を提供することを目的とする課題を解決するための手段

[0011] 上記目的を達成するために、この発明は、横断面がコの字形である一対の覆体（1 A、 IB)と、前記 2つの覆体の側壁端部を対向させた状態で保持する固定具とを少なくとも備えた組立式の棚モジュールであって、前記固定具は、前記覆体両側壁と同等の長さを有し、前記各覆体の側壁端部と係合可能な係合溝 (20a— 20d)が長手方向に沿って 90度ピッチで 4箇所設けられた 2本の棒状部材（2A、 2B)と、前記各棒状部材の何れかの係合溝に前記覆体の端部を係合させた状態で、前記棒状部材の両端部に係合されて前記覆体の端部を締め付けて固定する締付具 (例えば、ォーリング 4とスクリューネジ 5)とから構成されるようにした。

[0012] また、前記棒状部材の両端部と前記各覆体の両側端部には、当該棒状部材の前記係合溝に前記覆体の端部を係合させた際に、連続した環状の溝を形成する窪み部がそれぞれ形成され、前記締付具は前記連続した環状の溝に嵌合可能な環状突起を有する嵌合部材を備え、該嵌合部材が前記環状の溝に嵌合されることで覆体の端部が棒状部材の係合溝から抜け出ないように固定されるようにできる。

[0013] また、前記棒状部材の両端面にはネジ穴が穿設され、前記締付具は前記連続した環状の溝に嵌合可能な環状突起を有する嵌合部材と、前記ネジ穴に螺合可能なネジ部材を備え、前記嵌合部材は該ネジ部材の頭部と前記棒状部材の端面との間に介在されるようにできる。

[0014] また、前記嵌合部材は、ゴムまたは樹脂製のオーリングで構成することができる。

また、前記嵌合部材は、前記ネジ部材の頭部の前記棒状部材と対向する面に一体的に形成されるようにしてもよい。

[0015] また、少なくとも一方の前記覆体の上面または下面には、他の棚モジュールを載置可能な載置部あるいは脚部を形成する台座部材が取り付けられるようにできる。

[0016] また、前記台座部材は、前記覆体の上面または下面において所定の間隔を置いて前記棒状部材と平行に配設される一対のレール状部材と、当該各レール状部材の両端部と前記覆体の両側端部とに係合されて固定する固定具とから構成されるようにできる。

[0017] また、前記 2本の棒状部材の対向する内側の係合溝に両側端が係合され分離棚を構成する棚板部材を備えるようにしてもよい。

[0018] また、組み立てた状態の上記棚モジュールを 2個以上積み重ねて、各モジュール間を固定具によつて固定して収納棚を形成することができる。

[0019] また、垂直方向に前記棚モジュールを積み重ねた状態の複数の棚間において、各棚のモジュールの対向する側部にて前記覆体の外側に露出してレ、る係合溝に、板状の接合部材の端部をそれぞれ係合させて、前記複数の棚モジュールを水平方向に連結させることちできる。

[0020] また、前記板状の接合部材は、前記棚板部材で構成されるようにしてもよい。

発明の効果

[0021] 請求項 1に記載の発明によれば、例えば、正立方体 (キューブ型）の棚モジュールを容易に組み立てることができる。また、例えば、各覆体をアクリル板で構成する場合において、同形状の棚モジュールを夂のアクリル板で一体的に構成する場合に比して、半分以下のコストに抑えることができる。

[0022] また、請求項 2に記載の発明によれば、請求項 1に記載の発明において、前記棒状部材の両端部と前記各覆体の両側端部の窪み部によって、棒状部材の前記係合溝に前記覆体の端部を係合させた際に、連続した環状の溝を形成する窪み部がそれぞれ形成されるので、この溝に環状の嵌合部材を係合させることによって確実に固定すること力 S可言となる。

[0023] また、請求項 3に記載の発明によれば、請求項 2に記載の発明において、環状突起を有する嵌合部材を前記連続した環状の溝に嵌合させて、ネジ部材を棒状部材のネジ穴に螺合させるだけの簡単な作業で覆体を固定することができる。

[0024] また、請求項 4に記載の発明によれば、請求項 3に記載の発明において、嵌合部材をゴムまたは樹脂製のオーリングで構成したことから締付具のコストを低廉化することができる。

[0025] また、請求項 5に記載の発明によれば、請求項 2に記載の発明において、嵌合部材が前記ネジ部材の頭部の前記棒状部材と対向する面に環状の突起部を一体的に形成して構成されているので、部品点数を減らすことができ、また締め付け作業を簡易ィ匕すること力 Sできる。

[0026] また、請求項 6に記載の発明によれば、請求項 1一 5のいずれかに記載の発明において、棚板部材により内部に分離棚を備えた棚モジュールを構成することができる。

[0027] また、請求項 7に記載の発明によれば、台座部材が取り付けられることにより、覆体にキズを付けることなぐ床上に載置したり、他の棚モジュールを積み重ねて載せることができる。

[0028] また、請求項 8に記載の発明によれば、請求項 7に記載の発明において、前記棒状部材の両端部と前記各覆体の両側端部の窪み部によって、棒状部材の前記係合溝に前記覆体の端部を係合させた際に、連続した環状の溝を形成する窪み部がそれぞれ形成されるので、この溝に環状の嵌合部材を係合させることによって確実に固定すること力 S可肯となる。

[0029] また、請求項 9に記載の発明によれば、請求項 8に記載の発明において、環状突起を有する嵌合部材を前記連続した環状の溝に嵌合させて、ネジ部材を棒状部材のネジ穴に螺合させるだけの簡単な作業で覆体を固定することができる。

[0030] また、請求項 10に記載の発明によれば、請求項 9に記載の発明において、嵌合部材をゴムまたは樹脂製のオーリングで構成したことから締付具のコストを低廉化することができる。

[0031] また、請求項 1 1に記載の発明によれば、請求項 8に記載の発明において、嵌合部材が前記ネジ部材の頭部の前記棒状部材と対向する面に環状の突起部を一体的に形成して構成されているので、部品点数を減らすことができ、また締め付け作業を簡易ィ匕すること力 Sできる。

[0032] また、請求項 12に記載の発明によれば、請求項 7に記載の発明において、締付部材が前記ネジ部材の頭部の前記棒状部材と対向する面に環状の突起部を一体的に形成して構成されているので、部品点数を減らすことができ、また締め付け作業を簡易ィ匕すること力 Sできる。

[0033] また、請求項 13に記載の発明によれば、請求項 7— 12のいずれかに記載の発明において、棚板部材により内部に分離棚を備えた棚モジュールを構成することができる。

[0034] また、請求項 14に記載の発明によれば、棚モジュールを 2個以上積み重ねて固定することにより所望の高さの収納棚を容易に組み立てることができる。

[0035] また、請求項 15に記載の発明によれば、棚モジュールを板状の接合部材を介して水平方向に所望数だけ連結させたレイアウトの収納棚を容易に組み立てることができる。

[0036] また、請求項 16に記載の発明によれば、棚板部材を介して棚モジュールを水平方向に接続できるので、レイアウトの自由度が広がると共に、棚モジュール内の収納部に加えて、棚板部材の上に物品を載置することができるので収納性を向上させることあでさる。

発明を実施するための最良の形態

[0037] 以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。

図 1は実施形態に係る棚モジュールの構成を示す分解斜視図、図 2は要部の組立状態を示す拡大斜視図、図 3は組み立てられた棚モジュールの外観を示す斜視図、図 4はその側面図、図 5は正面図である。

実施例

[0038] 図 1において、 1A、 IBは、断面形状がコ字状の覆体であり、透明あるいは半透明のアクリル板等で構成される。なお、本実施形態において、覆体 1A、 IBの端部同士を合わせた状態の寸法は、幅、奥行き、高さともに略同じ長さとされている。したがつて、棚モジュール C (C1、 C2)は、組立後において、略正立方体（キューブ型）の外観を呈することとなる。

[0039] また、覆体 1A、 IBの両端部（下端部あるは上端部）の側方には、後述するオーリング 4の側面部を係合可能な溝 100が穿設されている。

[0040] また、符号 2A、 2Bは、アルミ材等を切削加工して形成される円柱形の棒状部材であり、前記各覆体 1A、 IBの端部を係合するための 4つの係合溝 20a、 20b, 20c、 2 Odが円周方向に 90度ずつ変位させた長手方向にそれぞれ形成されている。なお、棒状部材 2A、 2Bの長さは覆体 1A、 IBの側部の長さと同等とされている。

[0041] 棒状部材 2A、 2Bの両端面には、後述するスクリューネジ 5が螺合されるネジ穴 40 が穿設されている。

また、棒状部材 2A、 2Bの両端面には、後述するオーリング 4の側面部を係合可能な環状の溝 30が穿設されてレ、る。

[0042] 図 1中、符号 3は、覆体 1A、 IBと同質のアクリル板等で構成される棚板部材である

。この棚板部材 3の端部にも、覆体 1A、 IBと同様の溝 102が穿設されている。

[0043] そして、図 2 (a)のようにして、棒状部材 2A、 2Bの係合溝 20aと 20cに係合される覆体 1A、 IBの端部と、棒状部材 2A、 2B間の対向する係合溝（図 1では、 2A側の 20b と 2B側の 20d)に係合される棚板部材 3の端部は、当該端部を締め付けて固定する締付具によつて固定される。

[0044] 本実施形態にぉレ、て、上記締付具は、ゴムまたは樹脂製のオーリング 4と、スクリューネジ 5によって構成されている。

[0045] そして、図 2 (b)に示すように、覆体 1A、 IBの端部の溝 100および棒状部材 2A、 2 Bの端部の溝 30によって形成される環状溝にオーリング 4の側部を填め込み、スクリューネジ 5を棒状部材 2A、 2Bのネジ穴 40に螺合させて締め付けることにより、覆体 1A、 IBおよび棚板部材 3を棒状部材 2A、 2Bに確実に固定することができる。なお、用途や好みによって、棚板部材 3を設けない仕様としてもよい（図 5 (b)参照）。

[0046] このようにして組み立てられた状態においても、単体として収納具として機能するが、後述するように棚モジュール C (C1、 C2)を複数個にわたって積み重ねたり、並設させて収納棚を構成するために、台座部材 8がオプションとして付加される。

[0047] 即ち、図 1に示すように、覆体 1Bの底面には脚部を形成する台座部材 8が、覆体 1 Aの上面には他の棚モジュール C (C1、 C2)を載置可能な載置部を形成する台座部材 8が、所定の間隔を置いて前記棒状部材 2A、 2Bと平行に配設される。

[0048] 台座部材 8は、例えばアルミ材等を切削加工して形成されるレール状部材で構成され、覆体 1A、 IBの側部の長さと同等の長さとされる。

台座部材 8の両端部には、固定部材 6、 7の係合部 6a、 7aと係合可能な凸部が形成されている。また、台座部材 8の両端面には、スクリューネジ 5が螺合されるネジ穴 8 aが穿設されている。

[0049] 固定部材 6には、覆体 1Bの端部と係合する係合構 6bが設けられている。

また、固定部材 7には、覆体 1Aの端部と係合する係合溝 7bに加えて、棚モジユール C (C1、 C2)の覆体 IB'の端部と係合する係合溝 7cが設けられている。

そして、各固定部材 6、 7を覆体 1A、 IBの端部と台座部材 8の端部に係合させた状態で、スクリューネジ 5を螺合させることにより、台座部材 8が固定される。

[0050] また、覆体 1Bの底面にあって脚部を形成する台座部材 8の底部には、高さ調節可能（ガタツキ防止可能）なアジヤスターボルト 101が螺合される。

[0051] 以上の組立作業により、図 3、図 4および図 5 (a)に示すように、外観的に正立方体（キューブ型）を呈する棚モジュール C1が構成される。この棚モジュール C1では、覆体 IBの上面および棚板部材 (分離棚） 3の上に物品を載置して収納することができる

[0052] また、前述したように棚板部材 3を省略した場合には、図 5 (b)に示すような棚モジュール C2を構成することができ、棚モジュール C2に比して、大きな物品を載置することが可能となる。

[0053] 次に、図 6と図 7を参照して、上記棚モジュール C1および C2を適宜組み合わせた収納棚の構成例について述べる。

図 6 (a)に示す収納棚 T1は、左側から 1段の棚モジュール C2、 2段重ねの棚モジュ一ノレ Cl、 3段重ねの棚モジュール C2と C1の組み合わせを並設して構成されているこの収納棚 T1は、階段状という斬新な外観を呈するため、商品等の陳列や展示においてユニークさを演出することができる。特に、覆体 1A、 IBや棚板部材 3を種々の色合いのアクリル板等で構成することによりカラフルな状態を演出することが期待できる。

[0054] 図 6 (b)に示す収納棚 T2は、例えば棚モジュール C1と C2を適宜組み合わせた 3 段重ねの棚を並設した構成となっている。この収納棚 T2は、正面から見た場合に、正四角形状の棚モジュール Cl、 C2の組み合わせで、全体的に正四角形状の収納棚 T2を形成する斬新な外観を呈するため、商品等の陳列や展示においてユニークさを演出することができる。また、収納棚 T1と同様に、覆体 1A、 IBや棚板部材 3を種々の色合いのアクリル板等で構成することによりカラフルな状態を演出することが期待できる。

[0055] 図 7に示す収納棚 T3は、例えば棚モジュール C1と C2を適宜組み合わせた 4段重ねの棚の左右に、棚板部材 3を介して棚モジュール C1と C2を適宜組み合わせた 3 段重ねの棚を連結したものである。棚板部材 3は、対向する棒状部材 2Aあるいは 2B の係合溝に棚板部材 3の端部を係合させて固定される。

[0056] このようにして構成される収納棚 T3は、従来の一般的な収納棚にはないユニークな外観を呈すると共に、棚モジュール Cl、 C2内に加えて、接続に用いられる各棚板部材 3の上にも物品を載置できるので、収納性を向上させることができる。 [0057] 以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなぐその要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。

例えば、本実施形態では、締付具をオーリング 4とスクリューネジ 5で構成する場合について説明したが、これに代えて、図 8、図 9に示すような締付具を用いることも考られる。

[0058] 図 8 (a)、図 8 (b)に示す締付具は、スクリューネジ 5と、ゴムや樹脂によって構成される嵌合部材 300の一方の面に環状の突起部 300bを設け、中心にネジ揷通孔 300 cを有する嵌合部材 300とを組み合わせたものである。なお、スクリューネジ 5のネジが形成された面にはネジ部の周囲に凹部を形成し、該凹部で嵌合部材 300の突起部 300bが設けられ面の裏面側を受けるように構成して締付具を取り扱い易くすることができる。

この締付具は、前出の図 2 (b)において、嵌合部材 300がオーリング 4の代わりに用レ、られる。本実施例では、嵌合部材 300の突起部 300bを棒状部材 2A (2B)側の環状の溝 30に嵌合させた状態で、鍔状部 300aを指で押さえるだけで仮保持することができるため、スクリューネジ 5を螺合させる作業を行い易くすることができるという効果がある。

[0059] また、図 9に示す嵌合部材は締付部材と一体化されたものであり、スクリューネジ 40 0の頭部 400aの棒状部材 2A (2B)と対向する面に、環状の突起部 400cを一体的に設けたものである。

前出の図 2 (b)において、この締付部材 300をオーリング 4とスクリューネジ 5の代わりに用いた場合には、スクリューネジ 400の雄ネジ部 400bを棒状部材 2A (2B)のネジ穴 40に螺合させるだけで、突起部 400cが環状の溝 30に嵌合される。したがって、部品点数を減らすことができると共に、覆体 1A、 IBの固定作業を容易且つ迅速に行うことができる。

[0060] また、上記実施形態では、台座部材 8を 2本のレール部材を並設して構成する場合について述べたがこれに限らず、例えば図 10、図 11に示すような十字形の台座部材 500を用いるようにしてもよい。この場合、台座部材 500の前後の端部 500aを各 1 個の固定部材 7とスクリューネジ 5によって覆体 1Aに固定する。この台座部材 500を用いることにより、取付作業がより容易になると共に、当該台座部材 500に載置される他の棚モジュール C3の安定性を高めることができる。また、図 11の正面図（a)および側面図（b)に示すように、台座部材 500を用いた棚モジュール C3を積み上げて収納棚 T4を構成した場合に、前記棚モジュール Cl、 C2を組み合わせた収納棚（図 6 、図 7)とは若干異なる外観を呈し、デザイン性を多様化させることができる。

[0061] また、十字形の台座部材 500に代えて、図 12 (a)、図 12 (b)に示すような H字形の台座部材 501を用いることも考えられる。

なお、台座部材 500、 501はアルミ等の金属のほ力 \アクリル樹脂等で成型することあでさる。

[0062] また、覆体 1A、 IBや棚板 3はアクリル樹脂に限らず他のプラスチックやアルミ等の金属或いは木材で構成することも考えられる。

また、図 13に示すように、覆体 1Bの底面に配設される 4箇所の台座部材 8のアジャスターボルト 101に代えて、転勤自在なキャスター 104を設けるようにしてもよい。

[0063] また、図 14 (a)、図 14 (b)に示すように、覆体 1A、 IBとの間に、接続用板部材 103 を棒状部材 2B、オーリング 4およびスクリューネジ 5を用いて所望枚数（図 14では左右に 1枚ずつ）介装、固定させて棚モジュール Mlを構成することも考えられる。これにより、棚モジュール Mlをキューブ形以外とすることも可能となり、収納棚の構成のバリエーションをより一層多様化させることができる。

[0064] また、図 15に示すように、 4隅に棒状部材 2A (2B)を用い、各棒状部材 2A (2B)間の係合溝に棚板部材 3を係合させて、キューブ型の棚モジュール C4を構成することあでさる。

[0065] さらに、図 16に示すように、上記棚モジュール C4を積み上げたり、水平方向に接続させることにより収納棚 T5を形成することもできる。この際に、棒状部材 2A (2B)をモジュール間で共有させて棚板部材 3を係合溝に係合させることにより、各棚モジュール C4間を固定することができる。

[0066] また、図 6、図 7、図 11に示した棚モジュール Cl、 C2、 C3や棚板部材 3を組み合わせた収納棚 T1一 T5等は、単なる例示であり、用途に応じて自由にレイアウトした収納棚を構成することができることはいうまでもない。

[0067] また、図示は省略するが、棚板部材 3に代えて、より幅の狭い板状の接合部材を用レ、、その接合部材を隣接する棒状部材 2A、 2Bの係合溝 20bまたは 20dに係合させることにより、図 6 (a)、図 6 (b)に示すようなレイアウトを維持しつつ水平方向の固定を行うことができる。

図面の簡単な説明

[0068] [図 1]実施形態に係る棚モジュールの構成を示す分解斜視図である。

[図 2]要部の組立状態を示す拡大斜視図である。

[図 3]組み立てられた棚モジュールの外観を示す斜視図である。

[図 4]組み立てられた棚モジュールの側面図である。

[図 5]組み立てられた棚モジュールの正面図である。

[図 6]複数の棚モジュールを組み合わせて構成した収納棚の例を示す正面図である

[図 7]複数の棚モジュールと棚板部材を組み合わせて構成した収納棚の例を示す正面図である。

[図 8]嵌合部材の他の構成例を示す斜視図（a)と断面図 (b)である。

[図 9]嵌合部材の他の構成例を示す断面図である。

[図 10]他の実施形態に係る棚モジュールの構成を示す分解斜視図である。

[図 11]他の実施形態に係る棚モジュールを組み合わせて構成した収納棚の例を示す正面図および側面図である。

[図 12]他の台座部材を示す平面図（a)と正面図（b)である。

[図 13]組み立てられた他の棚モジュールの側面図である。

[図 14]組み立てられた他の棚モジュールの正面図（a)および側面図（b)である。

[図 15]組み立てられた他の棚モジュールを示す斜視図である。

[図 16]他の収納棚の例を示す正面図である。

[図 17]従来の組立式収納棚の構成例を示す斜視図である。

符号の説明

[0069] Cl、 C2、 C3、 C4 棚モジュール 1A、 IB 覆体

2A、 2B 棒状部材

3 棚板部材

4 オーリング

5 スクリューネジ

6、 7 固定部材

8 台座部材（レール状部材)

8a ネジ穴

20a— 20d 係合溝

30 オーリングの係合溝

40 ネジ穴

100、 102 係合溝

101 アジヤスターボルト

103 接続用板部材

104 キャスター

300 嵌合部材

300a 鍔状部

300b 環状の突起部

300c ネジ挿通孔

400 スクリューネジ

400c 環状の突起部

500 十字形の台座部材

501 H字形の台座部材

T1-T5 収納棚

Claims

請求の範囲

[1] 横断面がコの字形である一対の覆体と、前記 2つ覆体の側壁端部を対向させた状態で保持する固定具とを少なくとも備えた組立式の棚モジュールであって、

前記固定具は、

前記覆体両側壁と同等の長さを有し、前記各覆体の側壁端部と係合可能な係合溝が長手方向に沿って 90度ピッチで 4箇所設けられた 2本の棒状部材と、

前記各棒状部材の何れかの係合溝に前記覆体の端部を係合させた状態で、前記棒状部材の両端部に係合されて前記覆体の端部を締め付けて固定する締付具と、力構成されていることを特徴とする組立式の棚モジュール。

[2] 前記棒状部材の両端部と前記各覆体の両側端部には、当該棒状部材の前記係合溝に前記覆体の端部を係合させた際に、連続した環状の溝を形成する窪み部がそれぞれ形成され、前記締付具は前記連続した環状の溝に嵌合可能な環状突起を有する嵌合部材を備え、該嵌合部材が前記環状の溝に嵌合されることで覆体の端部が棒状部材の係合溝から抜け出ないように固定されることを特徴とする請求項 1に記載の糸且立式の棚モジュール。

[3] 前記棒状部材の両端面にはネジ穴が穿設され、

前記締付具は前記連続した環状の溝に嵌合可能な環状突起を有する嵌合部材と、前記ネジ穴に螺合可能なネジ部材を備え、前記嵌合部材は該ネジ部材の頭部と前記棒状部材の端面との間に介在されることを特徴とする請求項 2に記載の組立式の棚モジユーノレ。

[4] 前記嵌合部材は、ゴムまたは樹脂製のオーリングで構成されていることを特徴とする請求項 3に記載の組立式の棚モジュール。

[5] 前記締付具が備える嵌合部材は、前記ネジ部材の頭部の前記棒状部材と対向する面に環状の突起を一体的に形成して構成されていることを特徴とする請求項 2に記載の組立式の棚モジュール。

[6] 前記 2本の棒状部材の対向する内側の係合構に両側端が係合され分離棚を構成する棚板部材を備えることを特徴とする請求項 1一 5のいずれかに記載の組立式の棚モジユーノレ。

[7] 横断面がコの字形である一対の覆体と、前記 2つ覆体の側壁端部を対向させた状態で保持する固定具とを少なくとも備えた組立式の棚モジュールであって、

前記固定具は、

前記各棒状部材の何れかの係合溝に前記覆体の端部を係合させた状態で、前記棒状部材の両端部に係合されて前記覆体の端部を締め付けて固定する締付具と、力構成されており、

少なくとも一方の前記覆体の上面または下面には、他の棚モジュールを載置可能な載置部あるいは脚部を形成する台座部材が取り付けられていることを特徴とする組立式の棚モジュール。

[8] 前記棒状部材の両端部と前記各覆体の両側端部には、当該棒状部材の前記係合溝に前記覆体の端部を係合させた際に、連続した環状の溝を形成する窪み部がそれぞれ形成され、前記締付具は前記連続した環状の溝に嵌合可能な環状突起を有する嵌合部材を備え、該嵌合部材が前記環状の溝に嵌合されることで覆体の端部が棒状部材の係合溝から抜け出ないように固定されることを特徴とする請求項 7に記載の糸且立式の棚モジュール。

[9] 前記棒状部材の両端面にはネジ穴が穿設され、

前記締付具は前記連続した環状の溝に嵌合可能な環状突起を有する嵌合部材と、前記ネジ穴に螺合可能なネジ部材を備え、前記嵌合部材は該ネジ部材の頭部と前記棒状部材の端面との間に介在されることを特徴とする請求項 8に記載の組立式の棚モジユーノレ。

[10] 前記嵌合部材は、ゴムまたは樹脂製のオーリングで構成されていることを特徴とする請求項 9に記載の組立式の棚モジュール。

[11] 前記締付具が備える嵌合部材は、前記ネジ部材の頭部の前記棒状部材と対向する面に環状の突起を一体的に形成して構成されていることを特徴とする請求項 8記載の組立式の棚モジュール。

[12] 前記台座部材は、前記覆体の上面または下面において所定の間隔を置いて前記棒状部材と平行に配設される一対のレール状部材と、当該各レール状部材の両端部と前記覆体の両側端部とに係合されて固定する固定具とから構成されていることを特徴とする請求項 7に記載の組立式の棚モジュール。

[13] 前記 2本の棒状部材の対向する内側の係合構に両側端が係合され分離棚を構成する棚板部材を備えることを特徴とする請求項 7から請求項 12の何れかに記載の組立式の棚モジュール。

[14] 請求項 1から請求項 13の何れかに記載の組み立てた状態の棚モジュールを 2個以上積み重ねて、各モジュール間を固定具によつて固定したことを特徴とする組立式の収納棚。

[15] 垂直方向に前記棚モジュールを積み重ねた状態の複数の棚間において、各棚のモジュールの対向する側部にて前記覆体の外側に露出している係合溝に、板状の接合部材の端部をそれぞれ係合させて、前記複数の棚モジュールを水平方向に連結させたことを特徴とする請求項 14に記載の組立式の収納棚。

[16] 前記板状の接合部材は、前記棚板部材で構成されることを特徴とする請求項 15に記載の組立式の収納棚。