明 細 書
磁界発生装置
技術分野
[0001] 本発明は、誘導加温治療器に用いられる磁界発生装置に関し、特に、エネルギー 損失が大幅に低減された磁界発生装置に関するものである。
背景技術
[0002] 癌の治療方法として、温熱療法 (ハイパーサーミア法)が研究されて 、る。この温熱 療法は、癌細胞又は癌組織が正常細胞よりも熱に対して弱 、性質を利用したもので あり、癌の患部を例えば 43°C前後で一定時間加温することにより、癌病巣だけを壊 死させる治療方法である。この温熱療法では、デキストラン又はその誘導体と磁性酸 化鉄との複合体のような磁性流体の水性ゾルを患部に注入し、外部から強力な磁場 を与えて癌の病巣だけを選択的に加熱している (例えば、特開 2002— 360712号公 報参照)。
[0003] 患者の患部に注入された磁性体を誘導加熱するためには、磁界発生装置を用い て外部から患部に向けて強力な磁束を照射する必要がある。この誘導加熱に好適な 磁界発生装置として、トランスの 2次側に磁界発生用のコイルと共振コンデンサとの直 列共振回路を接続し、磁界発生コイルに高周波数の大電流を流して強力な磁界を 発生させている。コイル力も発生する磁界の強度は、コイル面からの距離に応じて低 下するため、患部に対して磁界発生源をできるだけ近接させることが望ましい。この ため、磁界発生手段であるコイルとして、同一平面 (コイル面)内にスパイラル状に電 流路が形成されたパン型のコイルが用いられて 、る。
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] 磁界発生源としてパン型コイルを用いた場合、コイル面をはさんで両側に磁界が発 生し、一方の側に患部が位置するため、他方の側に形成される磁界は全く使用され ないことになる。従って、発生する磁界のうち半分の磁界し力使用されないため、エネ ルギー的に大きな損失となってしまう。また、パン型コイルの他方の側に形成される磁
界は関連する機器に対して障害となるため、空間的に有効利用が図れない不具合も 生じている。
[0005] 従って、本発明の目的は、エネルギー損失を大幅に低減した磁界発生装置を提供 することにある。
さらに、本発明の別の目的は、磁界発生用のコイル付近の空間を有効利用できる 磁界発生装置を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0006] 本発明による磁界発生装置は、変圧器の 2次側に接続した磁界発生用のコイルと 共振コンデンサとの直列共振回路を具え、前記磁界発生用のコイルは、コイル面上 をスパイラル状に延在する電流路を有するパン型コイルにより構成し、該パン型コィ ルのコイル面の一方の側に、パン型コイルの最外径に等しいか又はそれ以上の外径 を有する高透磁率材料の第 1のコアプレートと、該第 1のコアプレートからみて前記パ ン型コイルの側とは反対側に、空間的に離間して高透磁率材料の第 2のコアプレート とを設けたことを特徴とする。
[0007] 磁界発生手段としてパン型コイルを用いた場合、コイル面の両側に向けて磁界が 発生し、一方の側の磁界は不要なものとなってしまう。そこで、本発明では、パン型コ ィルの患部に対向する側の反対側に磁路を形成する高透磁率材料のコアプレートを 2つ配置する。これらのコアプレートは、例えばフェライトにより構成することができ、フ エライトのコアプレートを配置することにより、コイル面と反対側には磁気抵抗の極め て小さい磁路が形成されるので、パン型コイル力 発生する磁束が大幅に増強され、 この結果患部に向けて形成される磁界強度を大幅に高くすることができる。
[0008] また、第 1のコアプレートの外径をパン型コイルの外径寸法よりも大幅大きくした場 合、パン型コイルの下側に回り込む磁界をほぼ零にすることができる。しかし、この場 合、コイル面と並行な横方向の寸法が大きくなり過ぎてしまい、コイル付近の空間に 関して設計上の制約が生じてしまう。そこで、本発明では、空間間的に離間して 2枚 のコアプレートを配置する。このように構成することにより、横方向の寸法が大きくなる ことなぐ患部とは反対側に形成される磁界を一層大幅に低減することができる。
[0009] 本発明による磁界発生装置の好適実施例は、第 1のコアプレート又は第 2のコアプ
レートに、前記パン型コイルのコイル面と直交する方向に延在する高透磁率材料の 周縁脚部を設け、コアプレートの下側空間内に磁界が進入するのを防止したことを特 徴とする。コアプレートに周縁脚部を設けることにより、下側空間における磁界の回り 込みを大幅に低減することができるので、下側空間内に各種電子機器を配置するこ とができ、この結果パン型コイルの下側空間を有効利用することができる。
[0010] 本発明による磁界発生装置の別の好適実施例は、第 1又は第 2のコアプレートと周 縁脚部とにより包囲される空間内に、前記共振コンデンサを配置したことを特徴とす る。磁界発生用のコイルと共振コンデンサとの直列回路には、高圧の大電流が流れ るため、コイルとコンデンサとの間の接続経路が長い場合、当該接続経路におけるェ ネルギー損失が大きくなつてしまう。そこで、本発明では、コアプレートに周縁脚部を 設けてコイルの下側に磁界のほとんど無い空間を形成し、当該空間内に共振コンデ ンサを配置する。この場合、コイルと共振コンデンサとを最短距離で接続できるので、 接続路におけるエネルギー損失を大幅に低減することができる。
[0011] 本発明による磁界発生装置の別の好適実施例は、第 1のコアプレートのほぼ中央 部に、前記パン型コイルの最内周電流路により規定される内側空間内に突出するよ うに中心コアを設け、当該中心コアを高透磁率の材料で構成し、前記パン型コイルに より発生した磁束力 パン型コイルの内周側において前記中心コアを通過するように 構成したことを特徴とする。パン型コイルの場合、形成される磁界は、コイルの内周中 心に位置する中心点力 コイルの外側を経て再びコイルの中心に戻るように形成さ れる。一方、本発明者が種々の解析を行った結果、パン型コイルの内周側において 、磁束の一部が最内周の電流路と鎖交してしまい、最内周側の電流路を構成する金 属部分が異常に昇温することが判明した。この課題を解決するため、本発明では、第
1のコアプレートの中心部に、コイルの最内周の電流路により規定される内側空間内 に突出する高透磁率材料の中心コアを設ける。この中心コアを設けることにより、コィ ルの中心部付近を通過する磁束の大部分が中心コアを通り、電流路と鎖交する磁束 を大幅に低減することができる。この結果、エネルギー的損失が軽減されると共にコ ィルの異常加熱を防止することができる。
図面の簡単な説明
[0012] [図 1]本発明による磁界発生装置の回路構成を示す図である。
[図 2]本発明による磁界発生装置のコイル部分を示す平面図及び断面図である。
[図 3]本発明による磁界発生装置の変形例を示す図である。
[図 4]本発明による磁界発生装置の別の変形例を示す図である。
[図 5]本発明による磁界発生装置の別の変形例を示す図である。
[図 6A]コアプレート半径と磁界強度の関係を示す図である。
[図 6B]図 6Aにおける測定点 120mmのグラフである。
[図 7A]コイル Zコアプレート間距離と磁界強度の関係を示す図である。
[図 7B]図 7Aにおける測定点 120mmのグラフである。
[図 8A]コアプレートの厚みと磁界強度の関係を示す図である。
[図 8B]図 8Aにおける測定点 120mmのグラフである。
[図 9A]コアプレートの間隔と磁界強度の関係を示す図である。
[図 9B]図 9Aにおける測定点 120mmのグラフである。
発明を実施するための最良の形態
[0013] 図 1は、本発明による磁界発生装置の回路構成を示す図である。半導体スィッチン グ素子で構成されるインバータ回路 2は、トランス 1の 1次側に接続され、所定の周波 数の交流出力を発生する。磁界発生手段であるコイル 3及び共振コンデンサ 4を直 列接続して構成される共振回路は、トランス 1の 2次側に接続されている。尚、交流出 力は、 2次側の直列共振回路の共振周波数にほぼ等しい周波数に設定する。そして 、この磁界発生装置は、電磁誘導作用により 1次側から 2次側へエネルギーを伝達し 、コイル 3から交流磁界を発生させ、患者の患部に磁束を照射する。 2次側のコイル 3 には、例えば数 100kHzの周波数で、 5kVで 300Aの電流が供給される。一例として 、コイル 3としてインダクタンスが 4 Hのものを用いることができ、共振コンデンサ 4と して、耐圧が 1000Vで 0. 04 Fのコンデンサを 5個直列に接続したものを 3列並列 に接続したコンデンサ回路を用いることができる。
[0014] 図 2は、磁界発生コイルの一例を示す平面図及び断面図である。本発明では、磁 界発生コイルとして、ほぼ同一平面内(コイル面内)にスパイラル状に形成した電流 路を有するパン型のコイルを用いる。このパン型のコイル 3は、銅製の中空パイプと、
この中空ノイブの外周に配列され、外周が絶縁性材料で被覆された複数の導線とに より構成され、パイプの内部に冷却材、例えば水を供給して冷却能力が与えられる。 尚、銅ノ イブの外側は絶縁材料により被覆する。
[0015] パン型のコイル 3においては、コイル面の両側に向けて磁界が発生する。し力し、患 部に供給される磁界は一方の側から発生する磁界だけであるため、他方の側に形成 される磁界は不要なものとなってしまう。すなわち、コイル 3から発生する磁界の半分 の磁界はエネルギー的に損失してしまう。そこで、本例では、図 2 (B)に示すように、 コイル 3から患部に向けて磁界が供給される側とは反対側に、例えばフェライトのよう な高透磁率材料のコアプレート 10をコイル面に対してほぼ並行に配置する。コアプ レート 10の外径は、コイル 3の最外周の径に等しいか又はそれ以上とする。高透磁 率材料のコアプレート 10の磁気抵抗は空気に比べてはるかに小さいため、反対側 ( 図面上、上向き)すなわち患部に向けて供給される磁界が一層増大し、エネルギー 的な損失を大幅に軽減することができる。さらに、コイル 3の図面下側の磁束はコアプ レート 10を通ることになり、コアプレート 10は磁気シールドの効果を発揮し、コイル 3 の下側空間に磁界が形成される不具合を解消することができる。この結果、コイル 3 の下側空間内に共振コンデンサ等の種々の素子を配置することができ、周囲の装置 や作業者への磁界の影響が少なくなる。
[0016] 図 3は、本発明による磁界発生装置の変形例を示す断面図である。本例では、第 1 のコアプレート 10力も空間的に離間して第 2のコアプレート 11が配置される。第 1のコ ァプレート 10の外径がコイル 3の外径に比べて大幅に大きい場合、コアプレート 10 の下側空間への磁界の回り込みをほぼ消滅させることができる。し力し、コアプレート 10の外径を大きくすると、磁界発生装置の横方向に占める空間が大きくなり過ぎてし まう。そこで、本例では、第 1のコアプレート 10の外径はコイル 3の外径よりも若干大き いものに設計し、第 1のコアプレート 10に空間的に離間して第 2のコアプレート 11を 配置する。このように、 2枚のコアプレート 10, 11を配置することにより、シールド効果 がー層高くなり、コアプレート 10, 11の下側に回り込む磁界を大幅に消滅させること ができる。
[0017] 図 4は、本発明による磁界発生装置の別の変形例を示す。本例では、第 2のコアプ
レート 11に高透磁率材料の周縁脚部 1 laが設けられ、第 2のコアプレート 11の下側 空間の横方向におけるシールドをほぼ完全なものとする。このように、コアプレート 11 に高透磁率材料の周縁脚部 11aを設けることにより、磁気シールド効果が一層増大 し、コアプレートの下側空間内に回り込む磁界をほぼ完全に消滅させることができる。 この結果、当該空間内に共振コンデンサを配置することが可能になる。コイル 3と共 振コンデンサ 4との間の接続導線には大容量の電流が流れるため、このコイル 3と共 振コンデンサ 4との間の接続距離が長くなるにしたがってエネルギー的な損失も増大 する。従って、磁界発生コイル 3の下側空間内にコアプレートを挟んで共振コンデン サ 4を配置することにより、コイル 3と共振コンデンサ 4との間の接続距離を大幅に短 縮することができ、この結果エネルギー損失を一層低減することができる利点が達成 される。尚、高透磁率の周縁脚部 11aは、第 2のコアプレート 11ではなぐ第 1のコア プレート 10に直接設け、第 2のコアプレート 11を取り除くことも可能である。この場合 でも、コイル 3から発生した磁界の回り込みを軽減することができる。
[0018] 図 5は、本発明による磁界発生装置の別の変形例を示す。本例では、第 1のコアプ レート 10の中央に高透磁率材料の中心コア 10aが設けられる。本発明者がコイルの 温度分布を測定した結果、中心コア 10aが存在しない場合、コイル 3の最内周の電 流路だけが異常に高温になることが判明した。この実験結果について解析した結果 、コイル 3の内周側を通る磁束が最内周の電流路を構成する銅パイプの一部と鎖交 し、誘導加熱されたものと考えられる。従って、最内周の銅パイプに近接するように高 透磁率材料の中心コア 10aを設けることにより、コイル 3の内周側を通る磁束の大部 分が中心コア 10aを通ることになり、銅パイプの誘導加熱を防止することができる。
[0019] 次に、本発明による磁界発生装置における磁界強度の測定結果を示す。図 6Aは 、コアプレート半径と磁界強度の関係を示す図である。これは、図 2に示したように、コ ァプレートをコイル面に対してほぼ並行に配置した場合に、コイル面からみてコアプ レートが配置された側とは反対側(患部側)の測定点 (mm)における磁界強度 (mT) を示している。具体的には、コイルの半径を 100mm、導線の直径を 5mmとし(すな わち、導線を含むコイルの半径は 105mmとなる)、コアプレート半径を 0, 90, 100, 105, 110, 115, 120mmとした場合の、柳』定点 0, 10, · · · , 120における磁界強
度を示している。ここで、測定点とは、コイルの中心からの垂線の距離をいい、コアプ レートが存在しない患部側をプラス、コアプレートが存在する側をマイナスとする。図
6Bは、図 6Aにおいて、コアプレート半径と、測定点 120mmにおける磁界強度との 関係を示すグラフである。図 6A及び図 6Bによれば、コアプレート半径が導線を含む コイルの半径 105mmと同一のときに、磁界強度が最大になっていることがわかる。こ の測定結果から、コアプレートの半径が導線を含むコイルの半径 (具体的にはコイル の半径に導線の直径を加えた値)と同一のときに、効率よく磁界を患部に供給するこ とがでさる。
[0020] 図 7Aは、コイル Zコアプレート間距離(コイルとコアプレートとの間の距離)と磁界強 度の関係を示す図である。これは、図 2に示したように、コアプレートをコイル面に対し てほぼ並行に配置した場合に、コイル面力もみてコアプレートが配置された側及びそ の反対側(患部側)の測定点 (mm)における磁界強度 (mT)を示して 、る。具体的に は、コイルの半径を 100mm、導線の直径を 5mm (すなわち、導線を含むコイルの半 径は 105mmとなる)、コアプレート半径を 105mm (すなわち、導線を含むコイルの半 径と同一の値)、コイル Zコアプレート間距離を 0. 5, 3, 5, 10mmとした場合の、測 定点 0, 10, · · · , 120における磁界強度を示している。図 7Bは、図 7Aにおいて、コ ィル Zコアプレート間距離と、測定点 120mmにおける磁界強度との関係を示すダラ フである。図 7A及び図 7Bによれば、コイル Zコアプレート間距離が短いほど磁界強 度が大きくなつていることがわかる。距離が 0のときに磁界強度が最も大きくなるが、実 際はコイルとコアプレートとを絶縁するためのスペースが必要になる。このため、実用 的なコイル Zコアプレート間距離は、絶縁距離を確保した最小限の距離、すなわち 3 mm〜5mmの範囲とするのが好ましい。したがって、コイル Zコアプレート間距離を 3 mn!〜 5mm程度にすることにより、コイルとコアプレートとを絶縁すると共に、効率よく 磁界を患部に供給することができる。
[0021] 図 8Aは、コアプレートの厚みと磁界強度の関係を示す図である。これは、図 2に示 したように、コアプレートをコイル面に対してほぼ並行に配置した場合に、コイル面か らみてコアプレートが配置された側とは反対側(患部側)の測定点 (mm)における磁 界強度 (mT)、及び、コアプレートが配置された側の測定点 (mm)における磁界強度
(mT)、並びに、反射効率とシールド効果との比率を示している。具体的には、コイル の半径を 100mm、導線の直径を 5mm (すなわち、導線を含むコイルの半径は 105 mmとなる)、コアプレート半径を 105mm (すなわち、導線を含むコイルの半径と同一 の値)、コイル/コアプレート間距離を 3mm、コアプレートの厚みを 5, 10, 15, 20m mとした場合の、測定点 0, 10, · · · , 120, - 10, —20, 120における磁界 強度を示している。測定点 0, 10, · · · , 120の磁界強度は、反射効率を示しており、 測定点— 10, · · · , 120 (コアプレート 5mmの場合)、測定点 20, · · · , — 120 ( コアプレート 10, 15mmの場合)、測定点— 30, · · · , 120 (コアプレート 20の場合 )の磁界強度は、シールド効果を示している。図 8Bは、図 8Aにおいて、コアプレート の厚みと、測定点 120mmにおける磁界強度との関係を示すグラフである。図 8A及 び図 8Bによれば、反射効率は、コアプレートの厚みが 10mm〜20mmの場合にほ ぼ一定であり、 10mmよりも小さい場合に低下していることがわかる。これに対し、シ 一ルド効果は、コアプレートの厚みが 10mm〜20mmの場合にほぼ一定であり、 10 mmよりも小さい場合に良くなつていることがわかる。また、反射効率とシールド効果と の比率は、コアプレートの厚みが 10mm〜20mmの場合の方が 10mmよりも小さい 場合に比べて高くなつていることがわかる。このため、コアプレートの厚みは、 10mm 〜20mmの範囲とするのが好ましい。したがって、コアプレートの厚みを 10mm〜20 mmとすることにより、効率よく磁界を患部に供給することができる。これに対し、実用 面を考慮すると、コアプレートの厚みが 10mmよりも小さい場合は反射効率は低下す る力 5mm〜20mmの範囲としても何ら支障はない。尚、好適なコアプレートの厚み は、磁界強度、コアプレートの材質、及びコイルに流れる電流の周波数によって変化 する。前述の測定結果は、磁界強度を 6mT、コアの材質として比透磁率を 2400、周 波数を 140kHzとした場合の例である。
図 9Aは、 2個のコアプレートを用いた場合の、コアプレート間隔と磁界強度の関係 を示す図である。これは、図 3に示したように、 2個のコアプレートをコイル面に対して ほぼ並行に配置した場合に、コイル面力もみてコアプレートが配置された側とは反対 側(患部側)の測定点 (mm)における磁界強度 (mT)、及び、コアプレートが配置さ れた側の測定点 (mm)における磁界強度 (mT)、並びに、反射効率とシールド効果
との比率を示している。具体的には、コイルの半径を 100mm、導線の直径を 5mm ( すなわち、導線を含むコイルの半径は 105mmとなる)、コアプレート半径を 105mm ( すなわち、導線を含むコイルの半径と同一の値)、コイル Zコアプレート間距離を 3m m、コイルに近い第 1のコアプレートの厚みを 10mm、コイルから遠い第 2のコアプレ ートの厚みを 5mmとした場合の、測定点 0, 10, · · · , 120, —10, —20, · · · , —12 0における磁界強度を示している。測定点 0, 10, · · · , 120の磁界強度は、反射効 率を示しており、測定点— 20, · · · , —120 (コアプレート間隔 0の場合)、測定点ー3 0, · · · , — 120 (コアプレート間隔 2. 5, 5, 10の場合)の磁界強度は、シールド効果 を示している。図 9Bは、図 9Aにおいて、コアプレート間隔と、測定点 120mmにおけ る磁界強度との関係を示すグラフである。図 9A及び図 9Bによれば、反射効率は、コ ァプレート間隔が 5mm〜10mmの場合にほぼ一定であり、 5mmよりも小さい場合に 良くなつていることがわかる。これに対し、シールド効果は、コアプレート間隔が 5mm 〜10mmの場合にほぼ一定であり、 5mmよりも小さい場合に低下していることがわか る。また、反射効率とシールド効果との比率は、コアプレート間隔が 5mm〜10mmの 場合の方が 5mmよりも小さい場合に比べて低くなつていることがわかる。図 9A及び 図 9Bによれば、コアプレート間隔が狭いほど効果を得ることができるため、コアプレ ートの間隔は、 Omn!〜 5mmの範囲とするのが好ましい。したがって、コアプレート間 隔を Omn!〜 5mmとすることにより、効率よく磁界を患部に供給することができる。 本発明は上述した実施例だけに限定されず種々の変形や変更が可能である。例え ば、上述した実施例では、銅ノイブの内部を水を循環させることによりコイルを冷却し たが、コイル及びコアプレートを冷媒が充填された密封容器内に配置し、コイル及び コアプレート全体を冷却することもできる。