明 細 書
プロトコルメッセージを簡易に制御可能な通信システムのシミュレーション 装置及びシミュレーション方法
技術分野
[0001] 本発明は通信システムのシミュレーション装置及びシミュレーション方法に係り、特 に、評価対象としての通信端末との通信におけるプロトコルメッセージの接続試験を 行うための通信システムシミュレーション装置及びシミュレーション方法に関する。 背景技術
[0002] 従来、製品として開発中の通信端末、例えば、携帯電話 (mobile cellular phon e)を評価対象として、該通信端末のプロトコルメッセージの接続試験を行うための通 信システムのシミュレーション装置が知られて 、る。
[0003] このような通信システムシのミュレーシヨン装置は、内部に、所定の通信プロトコルを 有する通信システム、例えば、 W— CDMA (Wideband -Code Division Multip le Access :広帯域符号分割多元接続方式)で、被評価用の通信端末と各種の通 信試験を実行するための回路が内蔵されている。
[0004] この通信システムのシミュレーション装置は、基本的には、疑似的な基地局として、 被評価用の通信端末の接続状態における前述のような通信システムに対応した所定 の性能測定用の一連の手順を保有し、その手順に沿った所定のメッセージ情報を含 む一連の試験信号を前記被評価用の通信端末に送信し、該被評価用の通信端末 から前記所定の性能測定用の一連の試験信号に対応した一連の応答信号を受信 するように構成されている。
[0005] この通信システムのシミュレーション装置は、評価対象としての通信端末との通信に おけるプロトコルメッセージの試験を行う場合、前述のような所定の性能測定用の一 連の手順を含む一連の処理内容をシナリオに記述し、そのシナリオに従って動作す るように構成されている。
[0006] この場合、通信システムのプロトコルメッセージをシナリオに記述するために採用さ れて 、る規約では、階層化及び列挙化されたノードの集まりでプロトコルメッセージが
構成されている。ここで、ノードは情報要素である。
[0007] プロトコルメッセージを構成するそれらのノードには、図 8A, Bに示すように、 INTE GER, SEQUENCE, CHOICE, BIT STIRNGなどノード毎に型が規定されてい る。
[0008] 一つのノードは 0以上の長さのビット列で表現され (Encode)、 SEQUENCE, SE
QUENCE OF, CHOICE型は子要素を持ち(階層化)、 SEQUENCEは複数の ノードの並びを持つ(列挙化)。
[0009] また、 SEQUENCE型は、子ノードの並びが定義された型であり、値を持つ場合は
1ビットが省略可能なノードにっ 、て「存在する Zしな 、」を意味する。
[0010] 図 8Aに示される例の場合、 UL—CCCH— Message値で、 0は、省略可能な integr ityChecklnfoは省略されて!ヽることを示す。
[0011] 図 8Aでは、 UL—CCCH— Messageの値は 0であり、 integrityChecklnfoは省略
、 messageの値 rrcConnectionRequest (楕円枠で囲った個所)は 2ビット目からの
2ビットになる。
[0012] 図 8Bでは、 UL— CCCH—Messageの値は 1であり、 integrityChecklnfoは省略 されて ヽな 、ため、 messageの値 rrcConnectionRequest (楕円枠で囲った個所) ίま 38ビット目力らの 2ビットになる。
[0013] ここで、 38ビット目は、 UL—CCCH— Messageの 1ビット、 messageAuthentication
Codeの 32ビット、 rrc— MessageSequenceNumberの 4ビットのトータル(1 + 32 +
4 = 37)の次のビット位置に相当する。
[0014] これは、非特許文献 1に開示されている規格 3GPP TS25. 331より上記説明の 関連部分の抜粋として示される図 9において、 UL— CCCH— MessageTypeが CHO
ICE型の場合を参照することから明ら力となる。
非特許文献 1 : 3GPP TS25. 331 (RRC Protocol Specification 2002/03 ppl-29, pp550-554)
[0015] ここで、図 8Aでは、 messageの値 rrcConnectionRequest (楕円枠で囲った個所 )は 2ビット目からの 2ビットになるのに対し、図 8Bでは、 messageの値 rrcConnectio nRequest (楕円枠で囲った個所)は 38ビット目からの 2ビットになるように、メッセージ
の型(SEQUENCE, CHOICE)によって通信システムのプロトコルメッセージをシ ナリオに記述する場合のプロトコルメッセージのノードの位置がずれているということ に注目する必要がある。
[0016] 従って、通信システムのプロトコルメッセージをシナリオに記述するためには、上述 したようなプロトコルメッセージの中のノードを取得し、より前方のノードの値によって 処理するノードの位置がずれるということに注目してそれらのデータに基いてシナリオ の編集、警報を出す等の処理を行う必要がある。
[0017] 例えば、図 10に示すように、楕円枠で囲った個所の受信プロトコルメッセージの tm si (Temporary MobileSubscriber)値を送信プロトコルメッセージに埋めこむ処理 をする場合、シナリオの記述は図 11に示されるように、受信プロトコルメッセージを規 格で定義される特定の場所とデータサイズを指定して読み込み、送信プロトコルメッ セージの対応する場所を特定して、先に読み込んだ値である 32ビットのデータによ つて置き換えることになる。
[0018] しかるに、この場合、上述したように、より前方のノードの値によって処理するノード の位置がずれるため、オペレータによるシナリオの記述が困難であると共に、ノードを 判定し警報を出すのが困難であるという点で問題がある。
発明の開示
[0019] 本発明の目的は、上述のような従来技術の問題点を解消するためになされたもの であり、エンコード 'デコードの方式やプロトコルメッセージの構造等は全て規格で定 義されたものであり、プロトコルメッセージテストケースを、よりユーザフレンドリに記述 することができるようにするという着想のもとに、プロトコルテストケースの情報要素で あるノードを指定する記述形式を通知する手段 (方法)と、プロトコルメッセージテスト ケース実行時にノードにアクセスするためのインタフェースライブラリ(Application Program Interface : API)を採用することにより、オペレータが簡易に、柔軟なプロ トコルメッセージテストケース(シミュレーション)を記述することが可能なすなわちプロ トコルメッセージを簡易に制御可能な通信システムのシミュレーション装置及びシミュ レーシヨン方法を提供することである。
[0020] 前記目的を達成するために、本発明による通信システムのシミュレーション装置及
びシミュレーション方法では、実行時にエンコードデコード機能を呼び出すインタフエ ースライブラリを採用することにより、プロトコノレメッセージの中の情報要素であるノー ドに対するアクセスを容易にすると共に、シミュレーションの動作を定義するにあたり、 プロトコルメッセージの中のノードを指定して注目する値を取得、または変更すること を容易にする構成として 、る。
[0021] 具体的には、前記目的を達成するために、本発明の第 1の態様によると、
評価対象の通信端末(14)に試験信号を送信すると共に、該評価対象の通信端末 (14)からの応答信号を受信することにより、該評価対象の通信端末(14)との通信に おけるプロトコルメッセージの試験を行なうための通信システムのシミュレーション装 置であって、
前記評価対象の通信端末(14)との通信におけるプロトコルメッセージの情報要素 であるノードの構成に関して規定された定義を含む規約を記述した定義ファイル(1) と、
前記プロトコルメッセージのノードに対する操作情報を外部と授受可能なアプリケー シヨンプログラムインタフェースを含むインタフェースライブラリ(5)と、
前記プロトコルメッセージのノードに関する各種のデータを管理するメモリ管理部(3 )と、
前記定義ファイル(1)で規定された定義に沿って、且つ前記インタフェースライブラ リ(5)に対する外部からの操作情報に従って、前記プロトコルメッセージをデコード処 理することにより、前記プロトコルメッセージの中のノード毎に割り当てられたデータ領 域及びデータの値を特定し、前記プロトコルメッセージに応じたノード毎のデータを 前記メモリ管理部(3)に受け渡すデコード処理部 (4)と、
前記定義ファイル(1)で規定された定義に沿って、且つ前記インタフェースライブラ リ(5)に対する外部力もの操作情報に従って、前記メモリ管理部(3)で管理されて ヽ る前記プロトコルメッセージのノードに関するデータを組み合わせて所望のプロトコル メッセージを生成するエンコード処理部(2)とを具備する通信システムのシミュレーシ ヨン装置が提供される。
[0022] 前記目的を達成するために、本発明の第 2の態様によると、
前記デコード処理部 (4)は、前記インタフェースライブラリ(5)を介して入力されたプ ロトコルメッセージをデコード処理し、前記定義ファイル(1)で規定された定義に基 ヽ て前記プロトコルメッセージのノード毎の階層の関係を示すメッセージツリーを作成し て該メッセージツリーを前記メモリ管理部(3)に出力すると共に、前記インタフェース ライブラリ(5)を介して指定される所望のデータの存在するノードを示すパスに基づ いて、前記メモリ管理部(3)で管理されている前記プロトコルメッセージのノードに関 するデータの中力 指定されたノ スの示す任意のノードのデータを検出することを特 徴とする第 1の態様に従う通信システムのシミュレーション装置が提供される。
[0023] 前記目的を達成するために、本発明の第 3の態様によると、
前記評価対象の通信端末(14)への所望のプロトコルメッセージでの送信及び前 記評価対象の通信端末(14)からの前記所望のプロトコルメッセージでの受信を実行 するためのシーケンスが記述された実行形式のシナリオを記憶すると共に、前記実 行形式のシナリオに記述されたシーケンスに従って前記実行形式のシナリオを実行 することにより、少なくとも前記評価対象の通信端末(14)力 受信した受信プロトコ ルメッセージを前記インタフェースライブラリ(5)に出力可能なシナリオ実行部(9)と、 前記シナリオ実行部(9)で実行された前記所望のプロトコルメッセージのシーケン スを管理するトレースデータ管理部(10)と、
前記トレースデータ管理部(10)で管理される前記所望のプロトコルメッセージのシ 一ケンスを表示部( 13)に対して表示させるための制御を行う第 1の表示制御部(11) とをさらに具備することを特徴とする第 1の態様に従う通信システムのシミュレーション 装置が提供される。
[0024] 前記目的を達成するために、本発明の第 4の態様によると、
前記デコード処理部 (4)は、前記インタフェースライブラリ(5)を介して入力された 前記受信プロトコルメッセージをデコード処理し、前記定義ファイル(1)で規定された 定義に基いて前記受信プロトコルメッセージのノード毎の階層の関係を示すメッセ一 ジツリーを作成して該メッセージツリーを前記メモリ管理部(3)に出力すると共に、前 記インタフェースライブラリ(5)を介して指定される所望のデータの存在するノードを 示すパスに基づ 、て、前記メモリ管理部(3)で管理されて 、る前記受信プロトコルメッ
セージのノードに関するデータの中力 指定されたパスの示す任意のノードのデータ を検出することを特徴とする第 3の態様に従う通信システムのシミュレーション装置が 提供される。
[0025] 前記目的を達成するために、本発明の第 5の態様によると、
前記インタフェースライブラリ(5)を介して、所望のプロトコルメッセージのノード単位 毎に編集操作を受け付けるためのユーザインタフェース(6a)を有し、前記所望のプ ロトコルメッセージを編集するエンコードデコード編集部(6)と、
前記エンコードデコード編集部(6)の前記ユーザインタフェース(6a)によって受け 付けられる前記所望のプロトコルメッセージのノード単位毎の編集操作の内容を前記 表示部(13)に対して表示させるための制御を行う第 2の表示制御部(7)と、
前記エンコードデコード編集部(6)で編集された前記所望のプロトコルメッセージを 送信及び受信するためのシーケンスとして記述された記述形式のシナリオを記憶す る記述形式シナリオ記憶部 (8)とをさらに具備することを特徴とする第 1の態様に従う 通信システムのシミュレーション装置が提供される。
[0026] 前記目的を達成するために、本発明の第 6の態様によると、
前記デコード処理部 (4)は、前記所望のプロトコルメッセージをデコード処理し、前 記定義ファイル(1)で規定された定義に基 、て前記所望のプロトコルメッセージのノ ード毎の階層の関係を示すメッセージツリーを作成して該メッセージツリーを前記第 2 の表示制御部(7)を介して前記表示部(13)に対して表示させると共に、前記メモリ 管理部(3)に出力すると共に、前記インタフェースライブラリ(5)を介して指定される 所望のデータの存在するノードを示すパスに基づいて、前記メモリ管理部(3)で管理 されている前記所望のプロトコルメッセージのノードに関するデータの中力 指定され たパスの示す任意のノードのデータを検出することを特徴とする第 5の態様に従う通 信システムのシミュレーション装置が提供される。
[0027] 前記目的を達成するために、本発明の第 7の態様によると、
前記シナリオ実行部(9)は、前記評価対象の通信端末(14)への所望のプロトコル メッセージでの送信及び前記評価対象の通信端末(14)からの前記所望のプロトコ ルメッセージでの受信を実行するためのシーケンスが記述された記述形式のシナリ
ォを実行形式のシナリオに変換して記憶する実行形式シナリオ記憶部(9a)を有し、 この実行形式シナリオ記憶部(9a)に記憶されて 、る実行形式のシナリオに基づ!/、て 前記評価対象の通信端末(14)に対する前記所望のプロトコルメッセージでの送信 及び受信のためのシーケンスを実行することを特徴とする第 3の態様に従う通信シス テムのシミュレーション装置が提供される。
[0028] 前記目的を達成するために、本発明の第 8の態様によると、
前記シナリオ実行部(9)は、前記デコード処理部 (4)によって作成された前記評価 対象の通信端末(14)からの受信に係る所望の受信プロトコルメッセージのメッセ一 ジツリーから所望のノードを示す受信ノ スを取得し、前記受信パスに基 、て前記メモ リ管理部(3)で管理されて 、る前記受信プロトコルメッセージのノードに関するデータ の中から指定された前記受信パスの示す任意のノードのデータの値を取得し、予め 前記シナリオ実行部(9)または前記メモリ管理部(3)に記億されて 、る判定のための 対比元となる期待値を読み出し、これらの取得したノードのデータの値と読み出した 期待値とを比較判定することを特徴とする第 4の態様に従う通信システムのシミュレ一 シヨン装置が提供される。
[0029] 前記目的を達成するために、本発明の第 9の態様によると、
前記第 1の表示制御部(11)は、前記表示部(13)に対して、前記シナリオ実行部( 9)が取得したノードのデータの値及び前記シナリオ実行部(9)が読み出した期待値 を対応して表示させると共に、前記シナリオ実行部(9)による比較判定結果を正常と 異常とを識別可能に表示させることを特徴とする第 8の態様に従う通信システムのシミ ユレーシヨン装置が提供される。
[0030] 前記目的を達成するために、本発明の第 10の態様によると、
前記エンコードデコード編集部(6)は、
予め前記デコード処理部 (4)によって作成された前記評価対象の通信端末(14) 力 の受信に係る所望の受信プロトコルメッセージのメッセージツリーから所望のノー ドを示す受信パスを取得し、該受信パスに基づ!、て選択された前記所望の受信プロ トコルメッセージのノードのデータの値を取得すると共に、
予め前記デコード処理部 (4)によって作成された前記評価対象の通信端末(14)
への送信に係る所望の送信プロトコルメッセージのメッセージツリーから、前記選択さ れた前記所望の受信プロトコルメッセージのノードに対応するノードを示す送信パス を取得し、該送信パスに基づ 、て選択された前記所望の送信プロトコルメッセージの ノードのデータの値として、前記選択された前記所望の受信プロトコルメッセージのノ ードのデータの値を挿入することを特徴とする第 6の態様に従う通信システムのシミュ レーシヨン装置が提供される。
[0031] 前記目的を達成するために、本発明の第 11の態様によると、
前記デコード処理部 (4)は、評価対象となる評価プロトコルメッセージから作成した 評価メッセージツリーから所望の第 1のノードを選択すると共に、前記評価対象となる 前記評価プロトコルメッセージと比較するための参照プロトコルメッセージから作成し た参照メッセージツリーから、前記評価メッセージツリーから選択された前記所望の 第 1のノードのパスと同じパスとなる第 2のノードを検出し、
前記第 1の表示制御部(11)は、前記表示部(13)に対して、前記評価メッセージッ リー力 選択された前記第 1のノードと、前記参照メッセージツリーから検出された前 記第 2のノードを含む参照メッセージツリーとを比較可能なように表示させることを特 徴とする第 4の態様に従う通信システムのシミュレーション装置が提供される。
[0032] 前記目的を達成するために、本発明の第 12の態様によると、
前記評価メッセージツリーまたは前記参照メッセージツリーのいずれか一方のメッセ ージツリーからの子ツリーの開閉操作に対応して、前記一方の子ツリーと同じ他方の 子ツリーの開閉をすることを特徴とする第 11の態様に従う通信システムのシミュレ一 シヨン装置が提供される。
[0033] 前記目的を達成するために、本発明の第 13の態様によると、
前記評価プロトコルメッセージは前記評価対象の通信端末(14)からの評価対象と なる受信プロトコルメッセージであり、前記参照プロトコルメッセージは前記評価対象 の通信端末(14)と同一種類の端末による通信における参照のための受信プロトコル メッセージであることを特徴とする第 11の態様に従う通信システムのシミュレーション 装置が提供される。
[0034] 前記目的を達成するために、本発明の第 14の態様によると、
評価対象の通信端末(14)に試験信号を送信すると共に、該評価対象の通信端末 (14)からの応答信号を受信することにより、該評価対象の通信端末(14)との通信に おけるプロトコルメッセージの試験を行なうための通信システムのシミュレーション方 法であって、
前記評価対象の通信端末(14)との通信におけるプロトコルメッセージの情報要素 であるノードの構成に関して規定された定義を含む規約を記述した定義ファイル(1) を準備する段階と、
前記プロトコルメッセージのノードに対する操作情報を外部と授受可能なアプリケー シヨンプログラムインタフェースを含むインタフェースライブラリ(5)を準備する段階と、 前記プロトコルメッセージのノードに関する各種のデータを管理するメモリ管理部(3 )を準備する段階と、
前記定義ファイル(1)で規定された定義に沿って、且つ前記インタフェースライブラ リ(5)に対する外部からの操作情報に従って、前記プロトコルメッセージをデコード処 理することにより、前記プロトコルメッセージの中のノード毎に割り当てられたデータ領 域及びデータの値を特定し、前記プロトコルメッセージに応じたノード毎のデータを 前記メモリ管理部(3)に受け渡す段階と、
前記定義ファイル(1)で規定された定義に沿って、且つ前記インタフェースライブラ リ(5)に対する外部力もの操作情報に従って、前記メモリ管理部(3)で管理されて ヽ る前記プロトコルメッセージのノードに関するデータを組み合わせて所望のプロトコル メッセージを生成する段階とを具備する通信システムのシミュレーション方法が提供さ れる。 前記目的を達成するために、本発明の第 15の態様によると、
前記プロトコルメッセージをデコード処理する段階は、
前記インタフェースライブラリ(5)を介して入力されたプロトコルメッセージをデコード 処理し、前記定義ファイル(1)で規定された定義に基 ヽて前記プロトコルメッセージ のノード毎の階層の関係を示すメッセージツリーを作成して該メッセージツリーを前記 メモリ管理部(3)に出力する段階と、
前記インタフェースライブラリ(5)を介して指定される所望のデータの存在するノー ドを示すパスに基づ 、て、前記メモリ管理部(3)で管理されて 、る前記プロトコルメッ
セージのノードに関するデータの中力 指定されたパスの示す任意のノードのデータ を検出する段階とを有することを特徴とする第 14の態様に従う通信システムのシミュ レーシヨン方法が提供される。
[0035] 前記目的を達成するために、本発明の第 16の態様によると、
前記評価対象の通信端末(14)への所望のプロトコルメッセージでの送信及び前 記評価対象の通信端末(14)からの前記所望のプロトコルメッセージでの受信を実行 するためのシーケンスが記述された実行形式のシナリオを記憶する段階と、
前記実行形式のシナリオに記述されたシーケンスに従って前記実行形式のシナリ ォを実行することにより、少なくとも前記評価対象の通信端末(14)力 受信した受信 プロトコルメッセージを前記インタフェースライブラリ(5)に出力可能とする段階と、 前記シナリオを実行する段階で実行された前記所望のプロトコルメッセージのシー ケンスを管理するトレースデータ管理部(10)を準備する段階と、
前記トレースデータ管理部(10)で管理される前記所望のプロトコルメッセージのシ 一ケンスを表示部(13)に対して表示させるための第 1の表示制御を行う段階とをさら に具備することを特徴とする第 14の態様に従う通信システムのシミュレーション方法 が提供される。
[0036] 前記目的を達成するために、本発明の第 17の態様によると、
前記プロトコルメッセージをデコード処理する段階は、
前記インタフェースライブラリ(5)を介して入力された前記受信プロトコルメッセージ をデコード処理し、前記定義ファイル(1)で規定された定義に基 ヽて前記受信プロト コルメッセージのノード毎の階層の関係を示すメッセージツリーを作成して該メッセ一 ジツリーを前記メモリ管理部(3)に出力する段階と、
前記インタフェースライブラリ(5)を介して指定される所望のデータの存在するノー ドを示すパスに基づ 、て、前記メモリ管理部(3)で管理されて 、る前記受信プロトコ ルメッセージのノードに関するデータの中力 指定されたパスの示す任意のノードの データを検出する段階とを有することを特徴とする第 16の態様に従う通信システムの シミュレーション方法が提供される。
[0037] 前記目的を達成するために、本発明の第 18の態様によると、
前記インタフェースライブラリ(5)を介して、所望のプロトコルメッセージのノード単位 毎に編集操作を受け付けるためのユーザインタフェース (6a)を準備する段階と、 前 記ユーザインタフェース(6a)で受け付ける前記編集操作に基づ 、て、前記所望のプ ロトコルメッセージをエンコードデコード編集する段階と、
前記エンコードデコード編集する段階において前記ユーザインタフェース(6a)によ つて受け付けられる前記所望のプロトコルメッセージのノード単位毎の編集操作の内 容を前記表示部(13)に対して表示させるための第 2の表示制御を行う段階と、 前記エンコードデコード編集する段階において編集された前記所望のプロトコルメ ッセージを送信及び受信するためのシーケンスとして記述された記述形式のシナリオ を記憶する記述形式シナリオ記憶部 (8)を準備する段階とをさらに具備することを特 徴とする第 14の態様に従う通信システムのシミュレーション方法が提供される。
[0038] 前記目的を達成するために、本発明の第 19の態様によると、
前記デコード処理する段階は、
前記所望のプロトコルメッセージをデコード処理し、前記定義ファイル(1)で規定さ れた定義に基いて前記所望のプロトコルメッセージのノード毎の階層の関係を示すメ ッセージツリーを作成して該メッセージツリーを前記第 2の表示制御を行う段階を介し て前記表示部(13)に対して表示させる段階と、
前記メッセージツリーを前記メモリ管理部(3)に出力する段階と、
前記インタフェースライブラリ(5)を介して指定される所望のデータの存在するノー ドを示すパスに基づいて、前記メモリ管理部(3)で管理されている前記所望のプロト コルメッセージのノードに関するデータの中力 指定されたノ スの示す任意のノード のデータを検出する段階とを有することを特徴とする第 18の態様に従う通信システム のシミュレーション方法が提供される。
[0039] 前記目的を達成するために、本発明の第 20の態様によると、
前記シナリオを実行する段階は、
前記評価対象の通信端末(14)への所望のプロトコルメッセージでの送信及び前 記評価対象の通信端末(14)からの前記所望のプロトコルメッセージでの受信を実行 するためのシーケンスが記述された記述形式のシナリオを実行形式のシナリオに変
換して記憶する実行形式シナリオ記憶部(9a)を準備する段階と、
前記実行形式シナリオ記憶部(9a)に記憶されて 、る実行形式のシナリオに基づ!/、 て前記評価対象の通信端末(14)に対する前記所望のプロトコルメッセージでの送 信及び受信のためのシーケンスを実行する段階とを有することを特徴とする第 16の 態様に従う通信システムのシミュレーション方法が提供される。
[0040] 前記目的を達成するために、本発明の第 21の態様によると、
前記シナリオを実行する段階は、
前記デコード処理する段階によって作成された前記評価対象の通信端末(14)か らの受信に係る所望の受信プロトコルメッセージのメッセージツリー力 所望のノード を示す受信パスを取得する段階と、
前記受信パスを取得する段階によって取得された前記受信パスに基いて前記メモ リ管理部(3)で管理されて 、る前記受信プロトコルメッセージのノードに関するデータ の中から指定された前記受信パスの示す任意のノードのデータの値を取得する段階 と、
予め前記実行形式シナリオ記憶部(9a)または前記メモリ管理部(3)に記億されて いる判定のための対比元となる期待値を読み出す段階と、
これらの取得したノードのデータの値と読み出した期待値とを比較判定する段階と を有することを特徴とする第 17の態様に従う通信システムのシミュレーション方法が 提供される。
[0041] 前記目的を達成するために、本発明の第 22の態様によると、
前記第 1の表示制御を行う段階は、前記表示部(13)に対して、
前記シナリオを実行する段階によって取得されたノードのデータの値及び前記シナ リオを実行する段階によってが読み出された期待値を対応して表示させる段階と、 前記シナリオを実行する段階による比較判定結果を正常と異常とを識別可能に表 示させる段階とを有することを特徴とする第 21の態様に従う通信システムのシミュレ ーシヨン方法が提供される。
[0042] 前記目的を達成するために、本発明の第 23の態様によると、
前記エンコードデコード編集する段階は、
予め前記デコード処理する段階によって作成された前記評価対象の通信端末(14 )からの受信に係る所望の受信プロトコルメッセージのメッセージツリーから所望のノ ードを示す受信パスを取得する段階と、
前記受信パスを取得する段階によって取得された前記受信パスに基づいて選択さ れた前記所望の受信プロトコルメッセージのノードのデータの値を取得する段階と、 予め前記デコード処理する段階によって作成された前記評価対象の通信端末(14 )への送信に係る所望の送信プロトコルメッセージのメッセージツリーから、前記選択 された前記所望の受信プロトコルメッセージのノードに対応するノードを示す送信パ スを取得する段階と、
前記送信パスを取得する段階によって取得された前記送信パスに基づいて選択さ れた前記所望の送信プロトコルメッセージのノードのデータの値として、前記選択さ れた前記所望の受信プロトコルメッセージのノードのデータの値を挿入する段階とを 有することを特徴とする第 19の態様に従う通信システムのシミュレーション方法が提 供される。
[0043] 前記目的を達成するために、本発明の第 24の態様によると、
前記デコード処理する段階は、
評価対象となる評価プロトコルメッセージから作成した評価メッセージツリーから所 望の第 1のノードを選択する段階と、
前記評価対象となる前記評価プロトコルメッセージと比較するための参照プロトコル メッセージ力も作成した参照メッセージツリーから、前記評価メッセージツリーから選 択された前記所望の第 1のノードのパスと同じパスとなる第 2のノードを検出する段階 とを有し、
前記第 1の表示制御を行う段階は、前記表示部(13)に対して、前記評価メッセ一 ジツリーから選択された前記第 1のノードと、前記参照メッセージツリーから検出され た前記第 2のノードを含む参照メッセージツリーとを比較可能なように表示させる段階 を有することを特徴とする第 17の態様に従う通信システムのシミュレーション方法が 提供される。
[0044] 前記目的を達成するために、本発明の第 25の態様によると、
前記評価メッセージツリーまたは前記参照メッセージツリーのいずれか一方のメッセ ージツリーからの子ツリーの開閉操作に対応して、前記一方の子ツリーと同じ他方の 子ツリーの開閉をすることを特徴とする第 22の態様に従う通信システムのシミュレ一 シヨン方法が提供される。
[0045] 前記目的を達成するために、本発明の第 26の態様によると、
前記評価プロトコルメッセージは前記評価対象の通信端末(14)からの評価対象と なる受信プロトコルメッセージであり、前記参照プロトコルメッセージは前記評価対象 の通信端末(14)と同一種類の端末による通信における参照のための受信プロトコル メッセージであることを特徴とする第 22の態様に従う通信システムのシミュレーション 方法が提供される。
[0046] 以上のように構成される本発明に係る通信システムのシミュレーション装置及び通 信システムのシミュレーション方法では、 API (Application Program Interface) を提供するインタフェースライブラリを採用していることにより、オペレータの操作ゃシ ナリオ力 直接的にはエンコード処理部(2)やデコード処理部 (4)を使用する必要 がな 、ため、オペレータが通信システムのプロトコルメッセージの情報要素である特 定のノードを指定したり抽出 ·変更を行う処理の記述が容易となるように、通信システ ムのプロトコルメッセージを簡易に制御することができる。
[0047] つまり、本発明に係る通信システムのシミュレーション装置及び通信システムのシミ ユレーシヨン方法では、通信システムのプロトコルメッセージの情報要素であるノード を指定する記述形式を通知ツールと、プロトコルメッセージテストケース実行時にノー ドにアクセスするためのインタフェースライブラリを提供することにより、オペレータが 簡易に、柔軟なテストケース (シミュレーション)を記述することが可能となる。
[0048] 具体的には、本発明の第 1の態様による通信システムのシミュレーション装置及び 本発明の第 14の態様による通信システムのシミュレーション方法においては、定義フ アイル(1)に記述されるプロトコルメッセージで規定された定義に沿って、且つインタ フェースライブラリ(5)に対する外部からの操作情報に従って、前記プロトコルメッセ ージの中の情報要素であるノード毎に割り当てられたデータ領域及びデータの値を 特定することができると共に、所望のプロトコルメッセージを生成することもできる。
[0049] また、本発明の第 2の態様による通信システムのシミュレーション装置及び本発明 の第 15の態様による通信システムのシミュレーション方法においては、前記定義ファ ィル ( 1 )で規定された定義に基 、て前記プロトコルメッセージのノード毎の階層の 関係を示すメッセージツリーを作成すると共に、前記インタフェースライブラリ(5)を介 して指定される所望のデータの存在するノードを示すパスに基づ 、て、前記メモリ管 理部(3)で管理されている前記プロトコルメッセージのノードに関するデータの中から 指定されたノ スの示す任意のノードのデータを検出することができる。
[0050] また、本発明の第 3の態様による通信システムのシミュレーション装置及び本発明 の第 16の態様による通信システムのシミュレーション方法においては、前記評価対 象の通信端末(14)への所望のプロトコルメッセージでの送信及び前記評価対象の 通信端末(14)力 の前記所望のプロトコルメッセージでの受信を実行するためのシ 一ケンスが記述された実行形式のシナリオを記憶すると共に、前記実行形式のシナリ ォに記述されたシーケンスに従つて前記実行形式のシナリオを実行することにより、 少なくとも前記評価対象の通信端末(14)力 受信した受信プロトコルメッセージを前 記インタフェースライブラリ(5)に出力可能とすることができると共に、前記トレースデ ータ管理部(10)で管理される前記所望のプロトコルメッセージのシーケンスを表示 部(13)に対して表示させることにより、オペレータに前記所望のプロトコルメッセージ のシーケンスを示すことができる。
[0051] また、本発明の第 4の態様による通信システムのシミュレーション装置及び本発明 の第 17の態様による通信システムのシミュレーション方法においては、前記インタフ エースライブラリ(5)を介して入力された前記受信プロトコルメッセージをデコード処 理し、前記定義ファイル(1)で規定された定義に基 ヽて前記受信プロトコルメッセ一 ジのノード毎の階層の関係を示すメッセージツリーを作成すると共に、前記インタフエ ースライブラリ(5)を介して指定される所望のデータの存在するノードを示すパスに基 づ 、て、前記メモリ管理部(3)で管理されて 、る前記受信プロトコルメッセージのノー ドに関するデータの中力 指定されたパスの示す任意のノードのデータを検出するこ とがでさる。
[0052] また、本発明の第 5の態様による通信システムのシミュレーション装置及び本発明
の第 18の態様による通信システムのシミュレーション方法においては、前記所望のプ ロトコルメッセージを編集すると共に、編集された前記所望のプロトコルメッセージを 送信及び受信するためのシーケンスを記述形式のシナリオに記述して記憶すること ができる。
[0053] また、本発明の第 6の態様による通信システムのシミュレーション装置及び本発明 の第 19の態様による通信システムのシミュレーション方法においては、前記所望のプ ロトコルメッセージのノード毎の階層の関係を示すメッセージツリーを作成して該メッ セージツリーを前記第 2の表示制御部(7)を介して前記表示部(13)に対して表示さ せると共に、前記メモリ管理部(3)に出力すると共に、前記インタフェースライブラリ(5 )を介して指定される所望のデータの存在するノードを示すパスに基づいて、前記メ モリ管理部(3)で管理されている前記所望のプロトコルメッセージのノードに関するデ 一タの中力も指定されたパスの示す任意のノードのデータを検出することができる。
[0054] また、本発明の第 7の態様による通信システムのシミュレーション装置及び本発明 の第 20の態様による通信システムのシミュレーション方法にぉ 、ては、実行形式シナ リオ記憶部(9a)に記憶されて 、る実行形式のシナリオに基づ!/、て前記評価対象の 通信端末 (14)に対する前記所望のプロトコルメッセージでの送信及び受信のため のシーケンスを実行することができる。
[0055] また、本発明の第 8の態様による通信システムのシミュレーション装置及び本発明 の第 21の態様による通信システムのシミュレーション方法においては、所望の受信プ ロトコルメッセージのメッセージツリーから所望のノードを示す受信パスを取得し、前 記受信パスの示す任意のノードのデータの値を取得し、予め記億されて 、る判定の ための対比元となる期待値を読み出し、これらの取得したノードのデータの値と読み 出した期待値とを比較判定することができる。
[0056] また、本発明の第 9の態様による通信システムのシミュレーション装置及び本発明 の第 22の態様による通信システムのシミュレーション方法にぉ 、ては、前記取得した ノードのデータの値と読み出した期待値とを表示させると共に、前記比較判定の結果 を正常と異常とを識別可能に表示させることができる。
[0057] また、本発明の第 10の態様による通信システムのシミュレーション装置及び本発明
の第 23の態様による通信システムのシミュレーション方法にぉ 、ては、所望の受信プ ロトコルメッセージのメッセージツリーから所望のノードを示す受信パスを取得し、該 受信パスに基づいて選択された前記所望の受信プロトコルメッセージのノードのデー タの値を取得すると共に、予め作成された所望の送信プロトコルメッセージのメッセ一 ジツリーから、前記選択された前記所望の受信プロトコルメッセージのノードに対応す るノードを示す送信パスを取得し、該送信パスに基づ!ヽて選択された前記所望の送 信プロトコルメッセージのノードのデータの値として、前記選択された前記所望の受 信プロトコルメッセージのノードのデータの値を挿入することができる。
[0058] また、本発明の第 11の態様による通信システムのシミュレーション装置及び本発明 の第 24の態様による通信システムのシミュレーション方法にぉ 、ては、評価メッセ一 ジツリーから所望の第 1のノードを選択し、参照メッセージツリー力 前記選択された 所望の第 1のノードのパスと同じパスとなる第 2のノードを検出し、前記評価メッセージ ツリーから選択された前記第 1のノードと、前記参照メッセージツリーから検出された 前記第 2のノードを含む参照メッセージツリーとを比較可能なように表示させることが できる。
[0059] また、本発明の第 12の態様による通信システムのシミュレーション装置及び本発明 の第 25の態様による通信システムのシミュレーション方法にぉ 、ては、前記評価メッ セージツリーまたは前記参照メッセージツリーのいずれか一方のメッセージツリーから の子ツリーの開閉操作に対応して、前記一方の子ツリーと同じ他方の子ツリーの開閉 をすることができる。
[0060] また、本発明の第 13の態様による通信システムのシミュレーション装置及び本発明 の第 26の態様による通信システムのシミュレーション方法にぉ 、ては、前記評価プロ トコルメッセージは前記評価対象の通信端末(14)からの評価対象となる受信プロトコ ルメッセージであり、前記参照プロトコルメッセージは前記評価対象の通信端末(14) と同一種類の端末による通信における参照のための受信プロトコルメッセージとする ことができる。
図面の簡単な説明
[0061] [図 1]図 1は、本発明に係る通信システムのシミュレーション装置の一実施形態の構
成を示すブロック図である。
[図 2A]図 2Aは、本発明に係る通信システムのシミュレーション方法の一実施形態を 示すフローチャートである。
[図 2B]図 2Bは、本発明に係る通信システムのシミュレーション方法の一実施形態を 示すフローチャートである。
[図 3]図 3は、本発明に係る通信システムのシミュレーション装置及び通信システムの シミュレーション方法において、プロトコルメッセージの中の情報要素である所望のノ ードを指定することができることを説明するための図である。
[図 4A]図 4Aは、本発明に係る通信システムのシミュレーション装置及び通信システ ムのシミュレーション方法において、プロトコルメッセージの中の情報要素である所望 のノードを指定することができることにより、可能となった第 1の実施例を示す図である
[図 4B]図 4Bは、本発明に係る通信システムのシミュレーション装置及び通信システム のシミュレーション方法において、プロトコルメッセージの中の情報要素である所望の ノードを指定することができること〖こより、可能となった第 1の実施例を示す図である。
[図 5]図 5は、本発明に係る通信システムのシミュレーション装置及び通信システムの シミュレーション方法において、プロトコルメッセージの中の情報要素である所望のノ ードを指定することができることにより、可能となった第 1の実施例のシナリオの記述 内容を示す図である。
[図 6]図 6は、本発明に係る通信システムのシミュレーション装置及び通信システムの シミュレーション方法において、プロトコルメッセージの中の情報要素である所望のノ ードを指定することができること〖こより、可能となった第 3の実施例を示す図である。
[図 7]図 7は、本発明に係る通信システムのシミュレーション装置及び通信システムの シミュレーション方法において、プロトコルメッセージの中の情報要素である所望のノ ードを指定することができること〖こより、可能となった第 4の実施例を示す図である。
[図 8A]図 8Aは、従来技術の問題点を説明するための図である。
[図 8B]図 8Bは、従来技術の問題点を説明するための図である。
[図 9]図 9は、従来技術の問題点を説明するために、非特許文献 1に示されている規
格 3GPP TS25. 331 (RRC Protocol Specification 2002Z03)における図 8A, Bに関連する部分の抜粋図である。
[図 10]図 10は、従来技術の問題点を説明するために、受信プロトコルメッセージの値 を送信プロトコルメッセージに埋め込む例を示す図である。
[図 11]図 11は、従来技術の問題点を説明するために、図 10のシナリオの記述例を 示す図である。
発明を実施するための最良の形態
[0062] 以下、本発明による通信システムのシミュレーション装置及び通信システムのシミュ レーシヨン方法の好適な実施の形態が図 1乃至図 7を参照しながら説明される。
[0063] 図 1は、本発明による通信システムシミュレーション装置の一実施の形態の構成を 示すブロック図である。
[0064] 図 2は、図 1の通信システムシミュレーション装置の要部の動作を説明するためのフ ローチャートである。
[0065] まず、図 1に基づ 、て、本発明による通信システムのシミュレーション装置の構成が 説明される。
[0066] 基本的には、図 1に示すように、本発明による通信システムのシミュレーション装置 は、評価対象の通信端末 14に試験信号を送信すると共に、該評価対象の通信端末 14からの応答信号を受信することにより、該評価対象の通信端末 14との通信におけ るプロトコルメッセージの試験を行なうための通信システムのシミュレーション装置で あって、前記評価対象の通信端末 14との通信におけるプロトコルメッセージの情報 要素であるノードの構成に関して規定された定義を含む規約を記述した定義フアイ ル 1と、前記プロトコルメッセージのノードに対する操作情報を外部と授受可能なアブ リケーシヨンプログラムインタフェースを含むインタフェースライブラリ 5と、前記プロトコ ルメッセージのノードに関する各種のデータを管理するメモリ管理部 3と、前記定義フ アイル 1で規定された定義に沿って、且つ前記インタフェースライブラリ 5に対する外 部からの操作情報に従って、前記プロトコルメッセージをデコード処理することにより 、前記プロトコルメッセージの中のノード毎に割り当てられたデータ領域及びデータ の値を特定し、前記プロトコルメッセージに応じたノード毎のデータを前記メモリ管理
部 3に受け渡すデコード処理部 4と、前記定義ファイル 1で規定された定義に沿って、 且つ前記インタフェースライブラリ 5に対する外部からの操作情報に従って、前記メモ リ管理部 3で管理されている前記プロトコルメッセージのノードに関するデータを^ aみ 合わせて所望のプロトコルメッセージを生成するエンコード処理部 2とを有して構成さ れている。
[0067] 具体的には、図 1に示すように、本発明による通信システムのシミュレーション装置 は基本構成部 100と、編集時構成部 101と、実行時構成部 102とを有して構成され ている。
[0068] (基本構成部 100)
図 1において、一点鎖線と二点鎖線による枠が交差して囲まれた構成が、本発明に よる通信システムのシミュレーション装置の基本構成部 100となる。
[0069] この基本構成部 100には、定義ファイル 1と、エンコード処理部 2と、メモリ管理部 3 と、デコード処理部 4と、インタフェースライブラリ 5とが含まれている。
[0070] この基本構成部 100において、定義ファイル 1には、予め、被評価用の通信端末 1 4の通信方式に対応する、例えば、上記非特許文献 1に示されている規格 3GPP T S25. 331 (RRC Protocol Specification 2002/03)等のプロトコルメッセ一 ジの情報要素であるノード構成の規定された定義を含むプロトコル規約を記述したデ ータが記憶されている。
[0071] また、エンコード処理部 2は、定義ファイル 1で規定された定義及びプロトコル規約 に沿ってメモリ管理部 3によって管理されるプロトコルメッセージ中の、情報要素であ るノード毎の実データと、必要に応じてインタフェースライブラリ 5を通して指定された データとを組み合わせることにより、後述するようにして所望のプロトコルメッセージを 生成する。
[0072] また、デコード処理部 4は、定義ファイル 1で規定された定義及びプロトコル規約に 沿って、プロトコルメッセージ中の、情報要素であるノード毎に割り当てられたデータ 領域及びデータの値を特定し、そのプロトコルメッセージに対応したノードデータの 管理をメモリ管理部 3に委ねると共に、インタフェースライブラリ 5を介して出力すること も可能となっている。
[0073] この場合、デコード処理部 4は、定義ファイル 1に記述される前記プロトコルメッセ一 ジを、該定義ファイル 1に記述される規約に基いて、ツリー構造に分類し、オペレータ によって選択された前記プロトコルメッセージの任意のノードが存在するパス (path) を検出し、出力するようになされている。
[0074] また、デコード処理部 4は、インタフェースライブラリ 5を介して指定される前記プロト コルメッセージの任意のパスに対して、そのノードのデータの値を検出し、出力するよ うになされている。
[0075] さらに、具体的には、デコード処理部 4は、後述する受信プロトコルメッセージを定 義ファイル 1に記述される規約に基いて、ツリー構造 (メッセージツリー)に展開すると 共に、そのメッセージツリーをメモリ管理部 3に記憶させるようになされている。
[0076] また、メモリ管理部 3は、定義ファイル 1に記述されているプロトコルメッセージのうち 、処理対象とされたプロトコルメッセージに対応したノードに関するデータを含む情報 を管理することが可能となって 、る。
[0077] また、メモリ管理部 3は、メッセージツリー及びプロトコルメッセージに対応したノード に関するデータを含む情報をデコード処理部 4またはエンコード処理部 2を通じてィ ンタフェースライブラリ 5を介して出力することが可能なようになされている。
[0078] また、インタフェースライブラリ 5は、具体的には、 API (Application Program In terface)力 なっており、インタフ ースする内容に応じて複数の APIで構成されて いても良い。
[0079] そして、このインタフェースライブラリ 5は、予め、後述する実行形式シナリオ記憶部
9aに記憶されて 、る実行形式シナリオに記述されて 、る API呼び出し情報に基づ ヽ て、定義ファイル 1に記述される前記プロトコルメッセージのノードに対するオペレー タの選択を含む操作情報をインタフェースするもので、ノードのパスを指定して、プロ トコルメッセージ中の特定のノードに対してデータの値の取得.設定を行うための操 作情報をデコード処理部 4及びエンコード処理部 2にインタフェースする。
[0080] (編集時構成部 101)
図 1において、二点鎖線の枠で囲まれた構成が、本発明による通信システムのシミ ユレーシヨン装置の編集時構成部 101となる。
[0081] この編集時構成部 101は、エンコードデコード編集部 6と、第 2の表示制御部 7と、 記述形式シナリオ記憶部 8と、表示部 13とが含まれている。
[0082] この編集時構成部 101において、エンコードデコード編集部 6は、オペレータの選 択を含む操作情報に従って、前記所望のプロトコルメッセージのノード単位ごとに操 作を受け付けるためのユーザインタフェース 6aが付帯されている。
[0083] そして、このエンコードデコード編集部 6は、ユーザインタフェース 13aを介してオペ レータの操作を受け付けることにより、オペレータの選択操作に応じてインタフェース ライブラリ 5を介してデコード処理部 4でデコードされた受信プロトコルメッセージのノ ードのデータを第 2の表示制御部 7を介して表示部 13に表示させることによって可視 化すると共に、インタフェースライブラリ 5を介して編集されたノードのデータの値を反 映した受信プロトコルメッセージを第 2の表示制御部 7を介して表示部 13に表示させ るようになされている。
[0084] ここで、ユーザインタフェース 13aには、オペレータが表示部 13の表示画面中の所 定の部分をクリックによって選択操作する際に用いられるマウスやキーボード等のポ インティングデバイス(図示せず)が接続されて ヽるものとする。
[0085] また、記述形式シナリオ記憶部 8には、後述するプロトコルメッセージの評価対象の 通信端末 14への送信及び前記評価対象の通信端末 14からの前記所望のプロトコ ルメッセージに基づいた応答メッセージの受信のシーケンスがオペレータによって識 別可能な記述形態 (記述形式シナリオ)で記憶されて!、る。
[0086] (実行時構成部 102)
図 1において、一点鎖線の枠で囲まれた構成が、本発明による通信システムのシミ ユレーシヨン装置の実行時構成部 102となる。
[0087] この実行時構成部 102は、シナリオ実行部 9と、トレースデータ管理部 10と、第 1の 表示制御部 11と、レイヤ 1処理部 12aとレイヤ 2処理部 12bと送信バッファ 12c及び 受信バッファ 12dから構成される伝達階層部 12とを含んで 、る。
[0088] この実行時構成部 102において、シナリオ実行部 9は、プロトコルメッセージの送信 及び受信のシーケンスを実行するための実行形式ファイル (実行形式シナリオ)を記 憶する実行形式シナリオ記憶部 9aと、その実行形式シナリオを実行する実行制御部
9bと力 構成されている。
[0089] なお、実行形式シナリオは、前述の記述形式シナリオをコンパイル等の変換処理を 行うこと〖こよって生成することができる。
[0090] このシナリオ実行部 9は、後述する伝達階層部 12を介して、評価対象の通信端末 1
4へのプロトコルメッセージの送信及び前記評価対象の通信端末 14からの前記所望 のプロトコルメッセージに基づいた応答メッセージの受信を行うようになされている。
[0091] また、トレースデータ管理部 10は、シナリオ実行部 9によって実行されたプロトコルメ ッセージのシーケンスをトレースデータとして管理する。
[0092] また、第 1の表示制御部 11は、トレースデータ管理部 10によって管理されるトレー スデータを表示部 13に表示させると共に、そのトレースデータのプロトコルメッセージ を編集するためにエンコードデコード編集部 6に出力するようになされて 、る。
[0093] この構成により、新たにプロトコルメッセージを作成する際には、既に取得したプロト コルメッセージを編集して利用することができる。
[0094] 上記伝達階層部 12には、レイヤ 1処理部 12aと、レイヤ 2処理部 12bと、送信バッフ ァ 12c及び受信バッファ 12dが含まれて!/、る。
[0095] ここで、レイヤ 1処理部 12a及びレイヤ 2処理部 12bは、送信バッファ 12c及び受信 バッファ 12dを介して評価対象の通信端末 14との通信におけるプロトコルメッセージ の送信及び受信の際に、プロトコルメッセージに関するレイヤ 1の処理及びレイヤ 2の 処理を行うようになされて!ヽる。
[0096] 次に、図 1に基づいて、本発明による通信システムのシミュレーション装置の動作が 説明される。
[0097] まず、基本構成部 100と、実行時構成部 102とによって行われる実行時動作につ いて説明する。
[0098] (実行時動作:応答信号受信時)
評価対象の通信端末 14からの応答信号の受信時などにプロトコルメッセージの解 析を行う場合において、受信したプロトコルメッセージ (受信プロトコルメッセージ)は、 伝達階層部 12、シナリオ実行部 9及びインタフェースライブラリ 5を介してデコード処 理部 4に入力される。
[0099] デコード処理部 4は、入力された受信プロトコルメッセージをデコード処理し、ツリー 構造に展開してメッセージツリーを作成すると共に、その作成されたメッセージツリー をメモリ管理部 3に記憶させる。
[0100] シナリオ実行部 9は、デコード処理部 4に対して実行中のシナリオの記述に基づき 受信プロトコルメッセージ力も所望のデータを得るために、所望のデータの存在する ノードを示すパスをインタフェースライブラリ 5を介して指定する。
[0101] デコード処理部 4は、前述の受信プロトコルメセージ力 指定されたパスの示すデ ータを抽出し、そのデータの値をインタフェースライブラリ 5を介してシナリオ実行部 9 に出力する。
[0102] シナリオ実行部 9では、指定したパスの値を実行形式シナリオに記述された内容に 従って値の弓 I用や良否判定等の処理が行われる。
[0103] (実行時動作:送信信号作成時)
シナリオ実行部 9が実行部制御部 9bで実行する記述形式シナリオに基づき、評価 対象の通信端末 14へ送信するプロトコルメッセージ(送信プロトコルメッセージ)を作 成する場合には、エンコード処理部 2は、インタフェースライブラリ 5を介してシナリオ 実行部 9から送付された送信プロトコルメッセージ、またはメモリ管理部 3に記憶され ている該当するプロトコルメッセージに対する選択指示により選択された送信プロトコ ルメッセージと、さらにシナリオ実行部 9から指示された変更した 、値のノードを示す パスとその値とに基づき送信プロトコルメッセージの内容を変更、作成し、メモリ管理 部 3に記憶させると共に、インタフェースライブラリ 5を介してシナリオ実行部 9に出力 する。
[0104] シナリオ実行部 9は、インタフェースライブラリ 5を介して取得した送信プロトコルメッ セージを伝達階層部 12を通じて評価対象の通信端末 14に送信する。
[0105] (編集時動作)
この編集時動作は、基本構成部 100と編集時構成部 101とを中心に説明される。
[0106] 記述形式シナリオの編集は、オペレータが表示部 13に表示されたプロトコルメッセ ージを参照して行うことができる。
[0107] 例えば、オペレータは所望のプロトコルメッセージを生成するために、エンコードデ
コード編集部 6とユーザインタフェース 6aを介して予め記憶されているプロトコルメッ セージを選択し、その値等を変更することにより記述形式シナリオの編集が可能であ る。
[0108] まず、オペレータは、修正元となるプロトコルメッセージをユーザインタフェース 6aを 介してメモリ管理部 3から選択する力、または実行時構成部 102のトレースデータ管 理部 10が管理し、第 1の表示制御部 11を介して表示部 13に表示されたトレースデ ータから選択する。
[0109] 選択されたプロトコルメッセージは、送信プロトコルメッセージでも、受信プロトコルメ ッセージでも良ぐデコード処理部 4でメッセージツリーに展開され、インタフェースラ イブラリ 5、エンコードデコード編集部 6、第 2の表示制御部 7を介して表示部 13に表 示される。
[0110] この場合、オペレータは、選択されたプロトコルメッセージ力 既にメッセージツリー に展開されてメモリ管理部 3に記憶されている場合には、それを使用しても良い。
[0111] 次に、オペレータは、表示されたメッセージツリー力も修正したいノードをユーザイン タフエース 6aを介して選択する。
[0112] エンコードデコード編集部 6は、インタフェースライブラリ 5を介してデコード処理部 4 に対して選択されたノードを指定し、デコード処理部 4は指定されたノードを示すパス をインタフェースライブラリ 5を介してエンコードデコード編集部 6に通知する。
[0113] エンコードデコード編集部 6は、デコード処理部 4から取得したパスと、オペレータが ノードの選択と同様に変更した値とに基づいて記述形式シナリオに記述するプロトコ ルメッセージを編集し、記述形式シナリオ記憶部 8に記憶させる。
[0114] 記述形式シナリオ記憶部 8に記憶された記述形式シナリオは、コンパイル等の処理 が施されて実行形式シナリオとして実行時構成部 102のシナリオ実行部 9に出力す ることが可能である。
[0115] 次に、図 2A, Bに基づいて、通信システムのシミュレーション方法の動作の流れが 説明される。
[0116] まず、伝達階層部 12が評価対象の通信端末 14からのプロトコルメッセージを受信
(ステップ S1)すると、その受信プロトコルメッセージに基づいてシナリオ実行部 9に
プロトコルメッセージが入力される(ステップ S 2)。
[0117] このシナリオ実行部 9に入力されプロトコルメッセージは、インタフェースライブラリ 5 を介してデコード処理部 4にお ヽて、定義ファイル 1に記述されるて ヽる規約を参照し て (ステップ S3)、メッセージツリーを作成するために供される (ステップ S4)。
[0118] そして、このデコード処理部 4において作成されたメッセージツリーは、メモリ管理部 3に記憶される (ステップ S5)と同時に、必要に応じて、そのメッセージツリーがインタ フェースライブラリ 5及びシナリオ実行部 9を介してトレースデータ管理部 10にも記憶 される。
[0119] 次に、プロトコルメッセージに対する処理について説明を行う。
[0120] 所定のプロトコルメッセージを評価または参照するために、シナリオ実行部 9または エンコードデコード編集部 6からインタフェースライブラリ 5を介してデコード処理部 4 に特定ノードを指定し、パスの検出を要求する (ステップ S6)。
[0121] デコード処理部 4は、指定されたノードを示すパスを検出し、要求元に出力する (ス テツプ S7)。ここで、プロトコルメッセージに対して既に特定ノードのパスが判明してい る場合には、ステップ S6、ステップ S7を実行しなくても良い。
[0122] 次に、動作の流れは、以下に説明する各実施例により送信プコトコルメッセージの 編集の場合、特定ノードの値と、参照ノードの値との比較判定する場合、特定プロトコ ルメッセージと、参照プロトコルメッセージとを比較判定する場合とに分けられる (ステ ップ S8)。
[0123] まず、プロトコルメッセージの編集の場合には、エンコード処理部 2はシナリオ実行 部 9またはエンコードデコード編集部 6からプロトコルメッセージの生成、編集の要求 を受けて、要求されたプロトコルメッセージを定義ファイル 1を参照 (ステップ S9)して 、編集元となるプロトコルメッセージを生成する(ステップ S10)。
[0124] 生成されたプロトコルメッセージに対し、シナリオ実行部 9またはエンコードデコード 編集部 6は、エンコード処理部 2に対してプロトコルメッセージの編集要求を行い編集 する(ステップ S 11)。
[0125] 生成 ·編集されたプロトコルメッセージは、生成'編集要求元に出力される。ここで、 シナリオ実行部 9が、実行形式シナリオの記述に従い、送信プロトコルメッセージの生
成'編集の要求をしていた場合には、エンコード処理部 2で生成'編集されたプロトコ ルメッセージを送信プロトコルメッセージとして、評価対象の通信端末 14に送信する( ステップ S 12)。
[0126] なお、プロトコルメッセージの生成'編集の要求がエンコードデコード編集部 6からな されている場合には、エンコード処理部 2で生成'編集されたプロトコルメッセージは、 第 2の表示制御部 7を通して表示部 13に表示されることにより、オペレータに示すこと も可能であるし、記述形式シナリオに組み込んで記述形式シナリオ記憶部 8に記億さ せることちでさる。
[0127] 次に、プロトコルメッセージの特定ノードの値と、参照ノードの値とを比較判定する 場合について説明を行う。
[0128] 比較判定対象となるプロトコルメッセージの特定ノードと比較対比元となるプロトコル メッセージの参照ノードを比較する場合には、シナリオ実行部 9またはエンコードデコ ード編集部 6からデコード処理部 4に対して比較対比元のプロトコルメッセージとステ ップ S7で検出した特定ノードのパス (参照ノードのパスになる)を指定し、その値を呼 び出す (ステップ S 13)。
[0129] 比較対比元のプロトコルメッセージ及び各ノードの値の呼び出しは、メモリ管理部 3 に記億されている内容を指定することによつても実現できる。
[0130] さらに、シナリオ実行部 9またはエンコードデコード編集部 6から、デコード処理部 4 に対して比較判定対象となるプロトコルメッセージと、特定ノードのパスを指定し、特 定ノードの値を読み出す。
[0131] シナリオ実行部 9は、実行中の実行形式シナリオに記述された内容に従い、読み出 された特定ノードの値と参照ノードの値とを比較判定する (ステップ S 14)。
[0132] なお、エンコードデコード編集部 6が比較判定する場合には、ユーザインタファース
6aを通じてオペレータからの操作に従って処理を行う。
[0133] 比較判定された結果は、シナリオ実行部 9からトレースデータとしてトレースデータ 管理部 10、第 1の表示制御部 11を通じて表示部 13に表示される。
[0134] この場合、示に基づいて比較判定を行い、その結果を第 2の表示制御部 7を通して 表示部 13に表示されるようにすることもできる(ステップ S 15)。
[0135] 次に、特定プロトコルメッセージと、参照プロトコルメッセージとを比較判定する場合 について説明を行う。
[0136] 特定プロトコルメッセージと、参照プロトコルメッセージとを比較判定する場合には、 シナリオ実行部 9またはエンコードデコード編集部 6からデコード処理部 4に対して比 較対比元のプロトコルメッセージを指定し、デコード処理部 4は、指定されたプロトコ ルメッセージを検出する(ステップ S 16)。
[0137] 比較対比元のプロトコルメッセージの指定は、メモリ管理部 3に記憶されている内容 を指定することでも実現できる。
[0138] また、比較判定不要なノードについては、シナリオ実行部 9またはエンコードデコー ド編集部 6から指定することによって比較対象力も除外することもできる。
[0139] 次に、シナリオ実行部 9またはエンコードデコード編集部 6からデコード処理部 4に 対して比較対象である特定プロトコルメッセージを指定し、デコード処理部 4は、比較 判定を行い、要求元に対して比較結果を出力する (ステップ S17)。
[0140] ここで、比較判定の指定がシナリオ実行部 9から行われた場合には、デコード処理 部 4からの比較判定した結果をシナリオ実行部 9からトレースデータとしてトレースデ ータ管理部 10、第 1の表示制御部 11を通じて表示部 13に表示させる。
[0141] また、比較判定の指定がエンコードデコード編集部 6から行われた場合には、デコ ード処理部 4からの比較判定された結果を第 2の表示制御部 11を通して表示部 13 に表示させることもできる (ステップ S 18)。
[0142] 図 3は、本発明のデコード処理部 4を使用した表示部 13の画面の表示例である。
[0143] 図 3の画面の表示にお!、て、オペレータが選択すべきノード (Value)をエンコード デコード編集部 6のユーザインタフェース 6aを介してクリックすると、ツリーのあるノー ドを一意に指定するパス (識別子)がデコード処理部 4によって取得される。
[0144] そして、デコード処理部 4によって取得 '検出されるツリーのあるノードを一意に指定 するパス (識別子)力 Sインタフェースライブラリ 5及びエンコードデコード編集部 6を介 して表示部 13の画面に表示される。
[0145] このようにして、オペレータによってプロトコノレメッセージの情報要素であるノード中 の所望のノードを指定することができる。
実施例
[0146] (第 1の実施例)
次に、上記のようにして、オペレータによってプロトコノレメッセージの情報要素である ノード中の所望のノードが指定できることにより可能となった第 1の実施例が図 4A, B に基いて説明される。
[0147] まず、受信プロトコルメッセージから上述したような tmsi値を記述形式シナリオの送 信プロトコルメッセージに埋めこむ処理をする場合のシナリオの記述が説明される。
[0148] この場合、受信プロトコルメッセージとしては、予め、図 4Aに示すように、過去のトレ ースデータまたは、デコード処理部 4で新たに作成されたメッセージツリーが入力され て、表示部 13の画面に表示されているものとする。
[0149] このような表示部 13の画面において、オペレータが該当メッセージツリーから、取得 する Field内の tmsiの Valueをエンコードデコード編集部 6のユーザインタフェース 6 aを介してクリックすることにより選択すると、図 4Aの下部に枠で囲って示されているよ うな受信パス 1のデータ力 エンコードデコード編集部 6に出力される。
[0150] さらに、オペレータの操作により、この受信パス 1のデータを記述形式シナリオ記憶 部 8に記憶される記述形式シナリオに追加することができ、コンパイル等を行うことに よって実行形式シナリオ記憶部 9aに出力される。
[0151] また、送信プロトコルメッセージの場合には、予め、図 4Bに示すように、過去のトレ ースデータまたは、デコード処理部 4で作成したメッセージツリーが入力されて、表示 部 13の画面に表示されているものとする。
[0152] このような表示部 13の画面において、オペレータが該当メッセージツリーから、埋め 込み処理をする Field内 tmsiの Valueをエンコードデコード編集部 6のユーザインタ フェース 6aを介してクリックすることにより選択すると、図 4Bの下部に枠で囲って示さ れているような送信パス 1のデータ力 エンコードデコード編集部 6に出力される。
[0153] さらに、オペレータの操作により、この送信パス 1のデータを記述形式シナリオ記憶 部 8に記憶される記述形式シナリオに追加することができ、コンパイル等を行うことに よって実行形式シナリオ記憶部 9aに出力される。
[0154] 次に、図 5に基いて、記述形式シナリオの記述内容が説明される。
[0155] この場合、記述形式シナリオの記述内容としては、図 5にテーブル形式で示すよう な幾つかのシナリオが、予め、コンパイル等を行うことによって実行形式シナリオとし て実行形式シナリオ記憶部 9aに記述されているものとする。
[0156] まず、図 5のテーブルの 1行目により、テスト対象すなわち評価対象の通信端末 14 力 受信された受信プロトコルメッセージが格納される受信バッファの先頭のプロトコ ルメッセージを実行形式シナリオ記憶部 9aの所定領域にある RcvDataTmpに格納 している。
[0157] また、図 5のテーブルの 2行目〖こより、デコードのための APIを呼び出す。すなわち 、評価対象の通信端末 14から受信したプロトコルメッセージ (RcvDataTmpに格納) 力 インタフェースライブラリ 5を通してデコード処理部 4でデコードされて実行形式シ ナリオ記憶部 9aの所定領域にある r— buffに格納される。
[0158] また、図 5のテープノレの 3行目〖こより、インタフェースライブラリ 5を通して、上記 r— b uffに格納されて 、るデコードされた受信プロトコルメッセージの受信パス 1により指定 されたノードのデータの値力 デコード処理部 4で取得されて実行形式シナリオ記憶 部 9aの所定領域にある変数 1に格納される。
[0159] また、図 5のテーブルの 4行目により、インタフェースライブラリ 5を通して、デフォルト 送信プロトコルメッセージが、デコード処理部 4でデコードされて実行形式シナリオ記 憶部 9aの所定領域にある s— buffに格納される。
[0160] ここで、デフォルト送信プロトコルメッセージは、過去のトレースデータからエンコード デコード処理部 6で作成するか、あるいは定義ファイル 1からエンコードデコード処理 部 6を用いて作成して、記述形式シナリオに予め記述しておく。
[0161] また、デフォルト送信プロトコルメッセージは、予めメモリ管理部記憶 3にさせておい て、それを指定するようにしても良い。
[0162] また、図 5のテープノレの 5行目〖こより、インタフェースライブラリ 5を通して、上記 s— b uff内の送信パス 1で表わされるノードのデータの値を、デコード処理部 4で、前述の 受信プロトコルメッセージから取得した変数 1の値に変更する。
[0163] また、図 5のテープノレの 6行目〖こより、インタフェースライブラリ 5を通して、上記 s— b uffに格納された処理中の送信プロトコルメッセージをエンコード処理部 2でェンコ一
ドして最終的な送信プロトコルメッセージが生成される。
[0164] そして、図 5のテーブルの 7行目により、テスト対象すなわち評価対象の通信端末 1
4に対して作成した送信プロトコルメッセージを送信することが記述されている。
[0165] 上記図 5のテーブルの 2乃至 6行に記載した APIに対するコマンドは、それぞれ個 別の API (インタフェースライブラリ 5に相当)で処理を行っても良!、し、複数の APIを まとめて一つの APIとして構成することもできる。
[0166] 例えば、 2行目と 3行目との組み合わせ、及び 4行目から 6行目の組み合わせのよう に、関連ある APIを組として定義 (構成)することができる。
[0167] (第 2の実施例)
次に、オペレータによってプロトコルメッセージの情報要素であるノード中の所望の ノードが指定できることにより可能となった第 2の実施例が説明される。
[0168] まず、上述したようにして受信される受信プロトコルメッセージに対して、上述したよ うにしてオペレータによって指定されるノード指定 Aの値がデコード処理部 4によって 取得される。
[0169] 次に、デコード処理部 4は、取得したノード指定 Aの値から、第 1の送信プロトコルメ ッセージ alまたは第 2の送信プロトコルメッセージ a2のどちらを送信すべきかを判断 する。
[0170] そして、デコード処理部 4による判断結果に基いて、インタフェースライブラリ 5及び シナリオ実行部 9を介して伝達階層部 12から評価対象の通信端末 14に対して、第 1 の送信プロトコルメッセージ alまたは第 2の送信プロトコルメッセージ a2のどちらかの 適した送信プロトコルメッセージが送信される。
[0171] なお、ここでは、ノード指定 Aの値による送信プロトコルメッセージの選択をデコード 処理部 4で行うように説明して 、るが、シナリオ実行部 9で行うようにしても良 、。
[0172] (第 3の実施例)
次に、オペレータによってプロトコルメッセージの情報要素であるノード中の所望の ノードが指定できることにより可能となった第 3の実施例が説明される。
[0173] 図 6は、この第 3の実施例の表示例を示す図である。
[0174] まず、過去のトレースデータに記録された受信プロトコルメッセージに対して、予め、
判定対象となるメッセージツリーと、ノードと、そのノードのそれぞれのデータの値 (Va lue)とがエンコードデコード処理部 6の指示により、デコード処理部 4で取得される。
[0175] そして、デコード処理部 4は、取得したメッセージツリーと、判定対象となるノードと、 そのノードのそれぞれのデータの値 (Value)とを、インタフェースライブラリ 5を介して エンコードデコード編集部 6に出力する。
[0176] エンコードデコード編集部 6は、取得したメッセージツリーと、判定対象となるノード と、そのノードのそれぞれのデータの値 (Value)とを、第 2の表示制御部 7を介して表 示部 13に図 6に示すような形態で表示させる。
[0177] 次に、デコード処理部 4は、エンコードデコード処理部 6からの指示により、その判 定対象となるノードと対比するための期待値 (Reference)をメモリ管理部 3、ェンコ一 ドデコード処理部 6またはシナリオ実行部 9から読み出すと共に、各判定対象ノードと それぞれの期待値 (Reference)とを比較判定する。
[0178] そして、デコード処理部 4は、その比較判定結果を、インタフェースライブラリ 5を介 してエンコードデコード編集部 6に出力する。
[0179] エンコードデコード編集部 6は、その比較判定結果を、第 2の表示制御部 7を介して 表示部 13に表示させる。
[0180] この場合、それぞれの判定結果は、例えば、 PASSと判定された場合には青色表 示、 FAILと判定された場合には赤色表示とされる。
[0181] 従って、オペレータは、その比較判定結果の表示により、記述形式シナリオの記述 エラーの有無または評価対象の通信端末 14の動作エラーの有無を判断することが できる。
[0182] ここでは、比較判定をデコード処理部 4で行うように説明して ヽるが、エンコードデコ ード編集部 6で行うようにしても良 ヽ。
[0183] 図 6の場合では、判定対象となるノード力 η— Domainldentityであって、そのノー ドの値 (Value)が ps— domainであるのに対し、判定対象となるノードと対比するため の期待値 (Reference)は図中に楕円枠で囲って示され 、るように cs— domain (正解 値)となっている。
[0184] なお、図示しな!、が、オペレータが指定した判定対象のノードのみの期待値 (Refe
rence)を表示することもできる。
[0185] この場合、デコード処理部 4は、オペレータによって受信プロトコルメッセージに対し て判定対象のノード (パス)が指定されたときに、そのノード (パス)指定の値 (Value) を取得する。
[0186] 次に、デコード処理部 4は、エンコードデコード処理部 6からの指示により、その判 定対象となるノードと対比するための期待値 (Reference)をメモリ管理部 3、ェンコ一 ドデコード処理部 6またはシナリオ実行部 9から読み出すと共に、各判定対象ノードの ノードの値 (Value)が期待するノードの正解値 (Reference)であるかどうかを判定す る。
[0187] そして、デコード処理部 4はその比較判定結果を、インタフェースライブラリ 5を介し てエンコードデコード編集部 6に出力する。
[0188] エンコードデコード編集部 6は、その比較判定結果を、第 2の表示制御部 7を介して 表示部 13に表示させる。
[0189] この場合、判定結果は、例えば、 PASSと判定された場合には青色表示、 FAILと 判定された場合には、赤色でその正解値と並べて表示される。
[0190] 従って、この場合にも、オペレータは、その比較判定結果の表示により、記述形式 シナリオの記述エラーの有無または評価対象の通信端末 14の動作エラーの有無を 半 U断することができる。
[0191] (第 4の実施例)
次に、オペレータによってプロトコルメッセージの情報要素であるノード中の所望の ノードが指定できることにより可能となった第 4の実施例が説明される。
[0192] 図 7は、この第 4の実施例の表示例を示す図である。
[0193] 図 7の左側に評価するプロトコルメッセージ(受信プロトコルメッセージ、または、送 信プロトコルメッセージ)が示されていると共に、右側にその参照とするプロトコルメッ セージが示されている。
[0194] この場合、参照とするプロトコルメッセージは、評価対象の通信端末 14の種別また は、同一種類の通信端末の過去データ (例えば、トレースデータ等)から読み出した ちのとすることがでさる。
[0195] 例えば、評価対象の通信端末 14の通信不良等による故障診断をする場合、例え ば、評価対象の通信端末 14の受信プロトコルメッセージと、同一種類の通信端末の 過去データ力 読み出した受信プロトコルメッセージとを比較することにより、その評 価対象の通信端末 14の故障内容を判断することができる。
[0196] また、新たな通信端末 (バージョンアップも含む)を開発する際の評価を、幾つかの 種別の通信端末のプロトコルメッセージと比較して行うことができる。
[0197] ここで、プロトコルメッセージの構造は細かな場合分け(ノードのデータの値)によつ て多少ツリー構造が変わる力 一方の画面のメッセージツリーで選択された情報要素 に対応した情報要素を、画面上の隣接する位置に他方の画面のメッセージツリーを 表示することができる。
[0198] また、一方の画面のメッセージツリーで子ツリーの開閉オペレーションを行なった場 合に、他方の画面のメッセージツリーでも同じ子ツリーの開閉オペレーションを自動 的に実行することもできる。
[0199] 図 7の場合には、楕円枠 Al , B1で囲った「CellMeasuredResults」より以下のレ ベルのパスに違 、がある。
[0200] その違!、があることを表示するために、「CellMeasuredResults」が識別可能とな るように、それが、例えば、赤色マークで表示される。
[0201] また、図 7において、四角枠 A2、 B2で囲った評価プロトコルメッセージ側は、「sfn—
SFN— ObsTimeDifference」、参照プロトコルメッセージ側は、「sfn— SFN— ObsTi meDifferenceJと 、うノードとその下のレベルとなる「typel」と 、うノードとが識別可 能となるように、例えば、それが赤色マークで表示される。
[0202] これにより、オペレータは、前述のように、互いに対応するノードを画面上の隣接す る位置に表示しなくてもその違いを判定することができると共に、その違いの判定によ り、新規のシナリオの編集をすることができる。
[0203] 従って、以上詳述したように、本発明によれば、エンコード 'デコードの方式ゃプロト コルメッセージの構造等が全て規格で定義されたものであり、プロトコルメッセージテ ストケースを、よりユーザフレンドリに記述することができないかとの着想のもとに、プロ トコルメッセージの情報要素であるノードを指定する記述形式を通知する手段 (方法)
と、プロトコルメッセージテストケース実行時にノードにアクセスするためのインタフエ ースライブラリ API (Application Program Interface)を採用することにより、オペ レータが簡易に、柔軟なプロトコルメッセージテストケース (シミュレーション)を記述 することが可能なすなわちプロトコルメッセージを簡易に制御可能な通信システムの シミュレーション装置及びシミュレーション方法を提供することができる。