WO2005013838A1 - 椎間板ヘルニアの治療方法および治療装置 - Google Patents

椎間板ヘルニアの治療方法および治療装置 Download PDF

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Sadahiro Iwabuchi
Masaya Ito
Yoshiaki Azuma
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Definitions

  • the present inventors have conducted intensive studies on a method for improving angiogenesis and MMP activity due to ⁇ associated with herniated disk disease and enhancing MMP activity to improve herniated disc. And found a way.
  • Control group 3 Normal culture of only).

Abstract

 椎間板ヘルニア自然退縮を促進させ、椎間板ヘルニアを治療する方法として、超音波照射により椎間板ヘルニア自然退縮期間を短縮する装置を提供するものであり、少なくとも1つの超音波トランスデューサー、超音波発信器及び該超音波トランスデューサーの関節部位への装着手段を備え、周波数1.3~2MHz、繰り返し周期100~1,000Hz、バースト幅10~2000μs、出力100mW/cm2(SATA:Spatial Average-Temporal Average、空間時間平均)以下の超音波を照射する手段であることを特徴とする。

Description

明 細 椎間板ヘルニアの治療方法および治療装置 技術分野
本発明は、 椎間板ヘルニア自然退縮促進装置及び方法に関するもの である。 更に詳しくは脱出したヘルニア塊のマクロファージ (Μ Φ ) 浸 潤による血管新生を促進し、 マトリックスメタ口プロテアーゼ (MMP) 活性を宂進することで、 修復炎症反応を促進させ、 椎間板ヘルニアの 自然退縮期間を短縮させる装置に関するものである。 背景技術.
椎間板ヘルニアは、 椎間板内の髄核および線維輪の膨隆、 突出等に 起因する疾患であり、 この脱出部位が付近の神経を刺激するために四 肢ならびに腰痛等の症状が現れる疾患である。 椎間板ヘルニアは、 下 記の 4種類に分けられる。
1 ) 椎間板内の髄核および線維輪の膨隆により、付近の神経が刺激さ れることにより疼痛等の症状が現れる膨隆型の椎間板ヘルニア。
2) 椎間板内の髄核および線維輪が膨隆後、 脊柱管内に突出するが、 後縦靭帯を穿破していない、 突出型の椎間板ヘルニア。
3) 髄核および線維輪がさらに脊柱管内に脱出し、後縦靭帯を穿破し ているが、 椎間板とは遊離していない、 脱出型の椎間板ヘルニア。 '
4) 髄核および線維輪が脊柱管内に脱出して、 さらに、 椎間板から遊 離している、 遊離型の椎間板ヘルニア。
例えば、 腰椎椎間板ヘルニアは男性に多く、 好発年代は男女とも 2 0〜 4 0歳代であり、 腰痛患者の 4 0 %が腰椎椎間板ヘルニアが原因 であるとの報告が有る。 腰痛は整形外科外来における主訴のトップで あり、 椎間板障害総患者数 34.7万人、厚生省、 1996 年度調査) で増 加傾向にある。 現在の椎間板ヘルニアの治療法としては、 徐痛目的で の安静や湿布、 消炎鎮痛剤の投与や、 牽引、 温熱療法、 体操などの理 学療法、 ならびに仙骨硬膜外ブロックや神経根ブロック、 椎間板プロ ックなどの神経ブロック療法などの保存療法が 7割を占め、 その他、 保存療法抵抗性の患者の治療よらびに早期社会復帰を目的とした椎間 板切除手術、 経皮的レーザー椎間板切除術などの手術療法が行われて いる。
現行の保存療法では、 下記のような問題が示唆されて'いる。
(1) 治療期間が 3ヶ月〜 1年間以上と非常に長い。
(2) 保存療法で椎間板ヘルニアの治癒が認められない場合には、 侵 襲的な手術療法を行なわなければならない。
(3) 患者によっては痛みが消失すると病態が完治したものと誤認し、 再度ヘルニアを起こす場合が多々ある。
近年、 MRI の解析結果から、 椎間板ヘルニアは自然治癒することが 明らかとなった。 臨床症状などから、 椎間板ヘルニア自然退縮の特徴 として、 1)血行が良い程自然退縮する傾向が強い、 2)脱出したヘル二 ァ塊にはマクロファージ (Μφ) を含む Tリンパ球の浸潤が亢進されて いる、 3)新生血管の增生を認める肉芽組織の存在が確認されている、 4)MMP-3 (ストロムライシン - 1) 活性が亢進されている、 などが挙げら れる。 自然退縮のメカニズムを解明する為の基礎研究として、 マウス 椎間板と Μφの共存培養による椎間板ヘルニア炎症反応を模擬した in vitroモデルが開発されており、 椎間板湿重量の減少、 MMP- 3活性の亢 進などが確認されている (Hirotaka Haro他、 The Journal of CI ini cal Investigation, Vol.105、 2000) 。 従って、 最近では椎間板ヘルニア 治療において、 少なくとも 3ヶ月間は保存療法を実施する事が推奨さ れており、 治癒期間が短く、 治療効果が期待できる非侵襲的な新規保 存療法の開発が望まれている。 発明の開示
ヘルニア塊を血行に暴露することで、 新生血管の増生、 Μφの浸潤が 起こり、 MMPによる組織分解が行われている可能性が'ある。本発明は、 かかる推定のもとに、 椎間板ヘルニアの新たな治療方法を提供するこ とを目的とする。 そして、 椎間板ヘルニア自然退縮期間の短縮し、 椎 間板切除などの手術療法を回避し、 非侵襲的に治療する方法およびそ の装置を提供する.。 ,
本発明者らは、 椎間板ヘルニア疾患に伴う Μφによる血管新生なら びに MMP活性亢進に対して、 それらの活性を向上させ、 椎間板ヘル二 ァを改善する方法について鋭意検討を行った結果、 以下の装置および 方法を見出した。
即ち本発明は、 超音波照射により椎間板ヘルニア脱出部位の自然退 縮を促進させる装置であり、 少な.くとも 1つの超音波トランスデュー サー、 超音波発信器及び超音波トランスデューサ一の椎間板ヘルニア 脱出部位への装着手段を備えた椎間板ヘルニア自然退縮促進装置を提 供するものである。 また本発明は、 かかる超音波トランスデューサー から照射する超音波が、周波数 1.3〜2MHz、繰り返し周期 100〜l,000Hz、 パース ト幅 10〜 2000 s、 出力 1〜 lOOmWZcm2 (SATA : Spatial Average-Temporal' Average, 空間時間平均) の超音波を照射する手段 であることを特徴とし、 特に該超音波が、 周波数 1.5MHz、 繰り返し周 期 lkHz、 バースト幅 200 s、 出力 30mW/cm2の超音波であること; έ特 徴とする椎間板ヘルニア自然退縮促進装置を提供するものである。
また本'発明は、 椎間板ヘルニア脱出部位に対して、 皮膚表面から超 音波を照射することを特徴とする椎間板ヘルニア自然退縮促進方法を 提供するものである。 その中でも該超音波が、 周波数 1.3〜2ΜΗζ、 繰 り返し周期 100〜1, 000Hz, バースト幅 10〜2000 ^ s、 .出力 l〜100mW/ cm2 (SATA: Spatial Average- Temporal Average, 空間時間平均) の 超音波であることを特徴とし、 特に該超音波が、 周波数 1.5MHz、 繰り 返し周期 lkHz、 パースト幅 200 S、 出力 30fflWZcm2の超音波であるこ とを特徴とする椎間板ヘルニア自然退縮促進方法を提供するものであ る。
また本発明は、 椎間板ヘルニア脱出部位に対して、 皮膚表面から超 音波を照射することを特徴とする椎間板ヘルニア治療方法を提供する ものである。 特に該超音波が、 周波数 1.3〜2MHz、 繰り返し周期 100 〜 1,000Ηζ、 バースト幅 10〜 2000 S、 出力 l〜100mW/cm2 (SATA: Spatial Average-Temporal Average, 空間時間平均) の超音波である ことを特徴とし、 その中でも、 特に該超音波が、 周波数 1.5MHz、 繰り 返し周期 lkHz、 パースト幅 200 S、 出力 30mW/cm2の超音波であるこ とを特徴とする椎間板ヘルニア治療方法を提供するものである。 図面の簡単な説明
図 1は、本発明の椎間板ヘルニア自然退縮促進装置の外観図である。 図 2は、 本発明の椎間板ヘルニア自然退縮促進装置本体のプロック ダイアグラム図である。
図 3は、 本発明の椎間板ヘルニア自然退縮促進装置の超音波ヘッド モジュールのブロックダイアグラム図である。
図 4は、 実験用超音波照射装置の外観図ならびにフレーム概略図で ある。
図 5は、 椎間板湿重量の変化を示した図である。
図 6は、 ELISA 法測定によるォステオボンチン濃度を示した図であ る。
'図 7は、 ELISA法測定による MCP- 1濃度を示した図である。 図 8は、 HE染色画像である。
図 9は、 MMP- 3 染色画像である。 .図中の矢印は陽性反応を示してい る。
図 1 0は、 細胞外基質における MMP- 3免疫染色結果に関してまとめ た図である。
図 1 1は、 ァポプ · タグ染色結果に関してまとめた図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明について詳細に説明する。
[椎間板ヘルニア自然退縮促進装置]
本発明の椎間板ヘルニア自然退縮促進装置は、 超音波照射によりへ ルニァ部位に対する Μ φなどの組織球からの炎症反応に関連した因子 の放出を亢進させ、 その結果、 脱出した椎間板内の血管新生ならびに 組織分解に関連した液性因子を増加させ、退縮を促進する装置であり、 ' 少なくとも 1つの超音波トランスデューサー、 超音波発信器及び該超 音波トランスデューサ一のヘルニア部位への装着手段を備える。 照射 される超音波は、 熱をほとんど発生しないような低出力の超音波であ り、 具体的には周波数 1. 3〜2MHz、 繰り返し周期 100〜l , 000Hz、 バー スト幅 10〜2000 s、 出力 l OOmWZcm2 ( SATA) 以下、 好ましくは、 1 〜100mW/cm 2 (SATA)の低出力超音波である。 照射方法としては、 1 日 20分間低出力超音波パルスを患部に伝わるようにし、 連続した期間照 射をすることが好ましい。 かかる装置として、 米国 Exogen社の超音波 出力ュニット (SAFHS2000 J—T M) を用い、 超音波出力の特性としてバー スド幅 200 / s、 周波数 1 · 5ΜΗζ、 1 kHzの繰り返し周期、 出力 30mWZcm 2で行うことが出来る。
超音波発信器の構成については、 図 1に示すように、 本体内部に設 けられた超音波発信器からの信号を、 ケーブルを介して超音波トラン スデューサーを内蔵した超音波治療へッ ドモジュールに送信し、 上記 特性の超音波パルスを、 患部に近接した体外より経皮的に照射する非 侵襲的治療装置である。 超音波治療へッ ドモジュールと皮膚との接触 面は超音波伝搬性のゲルを介して行うことにより減衰無く照射するこ とが出来る。
[本体]
本体は、 図 2に示すように電源、 記憶演算装置、 入出力装置で構成 される。 - 1 ) 電源:
電池は充電不可能な高容量タイプのリチウム電池を用いる。. 電源ス イッチはなく、 前面パネルの操作により電源が入り、 20分間の治療が 完了すると自動的に電源が切れる。 また、 誤操作による超音波.出力が ないように、 スタートポタンは 2回押されなければ超音波は出力され ない。 なお、 超音波治療ヘッドモジュールへも同じ電池から電力が供 給される。
2) 記憶演算装置:
プリント基板には CPU (中央制御装置) が搭載されており、 治療時 間の管理ばかりでなく、 超音波治療へッ ドモジュールの動作や装着状 態の監視おょぴ自己診断を行う。 また、 バックアップメモリに患者の 治療記録が記憶され、 必要に応じて取り出せるよう設計する。
3) 入出力装置:
操作スィッチ、 液晶表示盤、 ブザーの他に、 接続ケーブルを通して 治療へッドモジュールの制御と電力供給が行われる。 超音波治療へッ ドモジュールの制御信号としては、 超音波パルスパースト幅 200Hz、 繰返し周期 Ι ΚΗζの信号を送る。 また、 超音波治療へッドモジュールか らはトラブル信号が送り返される。 [超音波治療ヘッドモジュール]
超音波治療ヘッ ドモジュールは、 図 3に示すように、 発振装置、 超 音波波形合成装置、超音波生成装置および異常検出装置で構成される。 本体への接続ケーブルは一体型となっている。
1 ) 発振装置:発振装置は、 1. 5MHzの超音波信号を生成する。
2) 超音波波形合成装置:本体からの制御信号と 1. 5MHz超音波信号を 合成して、 治療用超音波、 すなわち超音波周波数: 1. 5MHz、 超音波出 力 : 30mW/cm2、 バースト幅: 200 s、 繰返し周波数: 1 kHzの信号特性 を有する波形の電気信号を生成する。
3) 超音波生成装置:圧電セラミックには電圧をかけると微小な歪みが 生じる性質がある。 これを利用して超音波波形合成装置で作られた電 気信号をトランスデューサー内部の圧電セラミックに与え、 トランス デューサ一表面に縦方向の振動(超音波)を作り出して治療に応用する。 圧電セラミックの背面には、 超音波吸収体を貼り付け、 超音波もれを 防止する。
4) 異常検出装置:治療へッ ドは固定具への固定と超音波伝導用ゲル不 足を検出して本体に送信し、 液晶表示とアラームで患者に警告する。 治療へッドと固定具との固定不良の検出には、 固定部分の物理的な接 触を導電性の有無で判定する。 ゲル不足の検出は、 ゲル不足による超 音波振動子の共振状態の変化を、 駆動電流が通常より増加することを 検出して行う。
[装着手段] , 椎間板ヘルニアは、 脊椎、 或いは腰稚の椎間板の髄核ならびに線維 輪部分が突出し、 例えば第 4腰椎椎間板や第 5腰椎椎間板に生じた場 合は坐骨神経を圧迫し、 坐骨神経痛など腰痛の原因ともなる。 装着手 段はこのように椎間板ヘルニア発症部位である頸椎、 脊椎、 或いは腰 椎の背面側に装着し、 超音波トランスデューサーを内蔵した超音波治 療へッドモジュールを背中皮膚に固定するハウジング部を備え、 ベル ト等で固定するタイプのものを使用する。 実施例
以下、 本発明の椎間板ヘルニア自然退縮促進装置を用いた場合の椎 間板ヘルニア自然退縮促進効果について実施例を挙げて説明する。 椎 間板ヘルニアの自然退縮に対する超音波照射の効果をラットを用いて 確認した。
[実験用超音波照射装置]
動物実験用の超音波照射装置は、 上記椎間板ヘルニア自然退縮促進 装置の構成を一部改変して使用した。 まず、 本体に発振装置、 超音波 波形合成装置を移設し、 同時の 6つの超音波生成装置を制御できるよ うに変更し、 異常検出回路は廃止した。 また、 図 4に示すように、 6 つの超音波生成装置を水槽内に固定するためのフレーム、 超音波の反 射を防ぐ為の超音波吸収材を追加した。 超音波照射時には、 超音波吸 収材を培養皿上面に被せて、 培養液と空気層間の超音波の反射を防い だ。 超音波出力条件は、 図 3の装置と同じ、 超音波周波数: 1. 5丽¾、 超音波出力 : 30mW/cm 2 (SATA)、 バースト幅: 200 x s、 繰返し周,波数: 1 kHzの特性を有する波形とした。
[椎間板ヘルニア退縮モデル作成条件]
実験は、 波呂らが考案した椎間板ヘルニア退縮モデルに準じてラッ トを用いて行つた (The J ournal o f C l i n i cal I nves t i ga t i on, Vo l . 105、 2000を参照) 。 マウス自然退縮モデルでも実施したが、 椎間板が非常 に小さく、 超音波照射によるヘルニア退縮への効果を検出するのが難 しかった。 そこで、 マウスよりも椎間板が大きいラットのモデルを開 発した。 詳しくは、 ラット (雄、 体重 150〜 250g) の腹腔内に 4.05% チォグリコレート培地 (Difco 社、 BREWR TI0GLYC0LATE MEDIUM) を 0.1cc/g注射し、 3〜4 日後に Μφ細胞を採取する。 ラッ ト (雄、 体重 150〜 200g) の尾部椎間板を採取し、 湿重量測定後、 Μφ細胞 (細胞密 度 1, 200万/ well) と共培養を行う。 培養 4日後に再び椎間板湿重量を 測定する。この様に作製 ύた椎間板ヘルニア自然退縮モデルを用いて、 毎日、 実験用超音波照射実験装置を用いて、 低出力超音波を椎間板な らびに ΜΦ細胞に照射し、 椎間板の湿重量変化の解析、 培養液中の夕 ンパク質濃度の測定ならびに免疫染 による組織学的な検証により、 超音波照射の効果を検討した。
実験群として、 以下の, 6群および対照群を穀定し、 超音波照射の効 果を確認した。
[超音波照射群]
超音波照射群 1 :超音波出力ユニットを超音波が発生する状態で、 1 日 20分間、培養日数期間、椎間板および ΜΦの共培養系に照射した(18 例) 。
超音波照射群 2 :超音波出力ュニットを超音波が発生する状態で、 1 日 20分間、 培養日数期間、 椎間板の培養系に照射した (5例) 。
超音波照射群 3 : 超音波出力ユニッ トを超音波が発生する状態で、 1 日 20分間、 培養日数期間、 の培養系に照射した (5例) 。
[超音波非照射群]
超音波非照射群 1 :超音波出力ュニッ トを超音波が発生しない状態 で、 1 日 20分間、 培養日数期間、 椎間板および ΜΦの共培養系に使用 した (5例) 。 超音波非照射群 2:超音波出力ュニッ トを超音波が発生しない状態 で、 1 日 20分間、 培養日数期間、 椎間板の培養系に使用した (5例) 。. 超音波非照射群 3:超音波出力ュニッ トを超音波が発生しない状態 で、 1 日 20分間、 培養日数期間、 ΜΦの培養系に使用した (5例) 。
[対照群]
対照群 1:椎間板および Μψを共存させた状態で、 通常の培養をした (5例) 。
対照群 2:椎間板のみを通常培養した (5例) 。
対照群 3: のみを通常培養した 例) 。
[評価方法]
椎間板を採取後に、 椎間板のみで 2時間培養させ (椎間板に培養液 を含ませる為) 、 湿重量を測定した。 その後、 共存培養を行い、 4 日 間の超音波照射後、 各椎間板の湿重量を再度測定して湿重量の変化を 検索した (図 5 ) 。 その後、 細胞上清液を採取し、 ォステオボンチン の濃度を ELISA法で測定した。 測定には、 株式会社免疫生物研究所製 キッ トを使用した (図 6 ) 。 ォステオボンチンは の浸潤に関与し ており、 椎間板内の軟骨細胞により放出される。 同様に MCP- 1 の細胞 上静中の濃度を ELISA法で測定した (図 7 ) 。 測定には、 株式会社免 疫生物研究所製キッ トを使用した。 MCP- 1は単球遊走因子であり、 Μ φにより放出され、 炎症反応に関係している。
また、 椎間板組織切片を作製し、 組織切片をへマトキシレン · ェォ ジン(HE)染色、 Sairanin-0染色 (和光純薬工業株式会社製) 、 ス 卜ロ ムライシン 1 (醒 P- 3)染色 (第一ファインケミカル株式会社製)、 アポ プ-タグ染色 (コスモ ·バイオ株式会社製) を行い、 光学顕微鏡下で、 椎間板の組織構造などを評価した (図 8〜図 11、 表 1) 。 尚、 Safranin- 0染色は軟骨基質を特異的に染色し、 ァポプ · タグ染 色はプロ ラム化された細胞死を検出する。 また、 MMP- 3 はプロテオ しメ
ダリカンのコアプロティンならびに細胞外マトリックス成分の分解に 関与する。
[結果]
超音波照射群 1 (椎間板と ΜΦの共存培養 +超音波刺激) において 椎間板の湿重量が約 45.2%減少しており、 他群と比較して最も顕著な 減少を示した (図 5 ) 。 また、 超音波照射群 1 において、 細胞上清液 中のォステオボンチンの発現量は最も少なく、 逆に MCP-1発現量は最 も多かった。 このことは、 ΜΦの椎間板細胞への浸潤が他群と比較して 効率よく行われている事を示唆している (図 6 ,図 7) 。
HE染色、 Safranin- 0染色結果では、 超音波照射群 1に椎間板構成軟 骨細胞の核の凝縮、および線維.輪の不整などが認められた(図 8,表 1)。 これらの原因としては、 MMP- 3 が細胞外基質に多量に発現した結果、 アポ卜一シス細胞死が起こっている事が考えられる (図 9〜11) 。
HE染色画像による評価
Figure imgf000013_0001
-: 変化なし, +-: わずかな変化, +: 軽度の変化, ++: 中等度の変化 以上をまとめると、 超音波照射群 1において、
1 ) 椎間板の湿重量が最も減少する、 2) MCP-1 の発現量が最も増加す る、 3) ォステオボンチンの発現量が最も減少する、 4) MMP-3 が細胞 外基質に最も発現する、 5)線維輪の不整、細胞外基質の減少が生じる、 6) 細胞内の核の凝集、 縮小が生じる、 7) 軟骨細胞数が減少し、 アポ トーシス細胞死が起こる事で、 退縮が促進される、 事が明らかになつ た。
椎間板ヘルニア自然退縮モデル系において、 超音波刺激により Μ φ から MCP - 1 などの液性因子が増加し、 それらに反応した椎間板構成細 胞が MMP- 3発現を増加させ、 細胞外基質の増加により椎間板構成細胞 が死滅していく可能性が示唆さ _れた。 発明の効果 - 本発明によれば、 超音波照射により、 ヘルニア塊の組織分解が促進 する。 本装置を用いる事で、 家に居ながら、 1 日あたり 20分程度の短 時間の超音波照射により、 椎間板ヘルニアを非侵襲的に治療すること が可能となる。

Claims

請求の範囲
1. 超音波照射により椎間板ヘルニア脱出部位の自然退縮を促進さ せる装置であり、 少なくとも 1つの超音波トランスデューサー、 超音波発信器及び超音波トランスデューサ一の椎間板ヘルニア 脱出部位への装着手段を備えた椎間板ヘルニア自然退縮促進装 置。
2. 該超音波トランスデューサ一から照射する超音波が、周波数 1.3
〜2MHz、 繰り返し周期 100〜 000Hz、バースト幅 10〜2000 S、 出力 1~ 100mW/ci2 (SATA: Spat ial Aver age-Teiporal Aver age > 空間時間平均) の超音波を照射する手段である請求項 1記載の .椎間板ヘルニア自然退縮促進装置。
3. 該超音波が、 周波数 1.5MHz、繰り返し周期 lkHz、バースト幅 200
H s、 出力 SOmW/cm2の超音波であることを特徴とする請求項 2 記載の椎間板ヘルニア自然退縮促進装置。
4. 椎間板ヘルニア脱出部位に対して、 皮膚表面から超音波を照射 することを特徴とする椎間板ヘルニア自然退縮促進方法。
5. 該超音波が、 周波数 1.3〜2MHz、 繰り返し周期 100〜l,000Hz、 バースト幅 10〜 2000 S、 出力 l lOOmWZcm2 (SATA: Spatial Average-Temporal Average, 空間時間平均) の超音波であるこ とを特徴とする請求項 4記載の椎間板ヘルニア自然退縮促進方 法。
6. 該超音波が、 周波数 ί.5ΜΗζ、繰り返し周期 lkHz、パースト幅 200
S, 出力 SOmWZcm2の超音波であることを特徴とする請求項 5 記載の椎間板ヘルニア自然退縮促進方法。
7. 椎間板ヘルニア脱出部位に対して、 皮膚表面から超音波を照射 することを特徴とする椎間板ヘルニア治療方法。
8. 該超音波が、 周波数 1·3〜2ΜΗζ、 繰り返し周期 100〜し Ο0ΟΗζ、 パース ト幅 10〜 2000 S、 出力 l lOOmWZcm2 (SATA: Spatial Average-Temporal Average, 空間時間平均) の超音波であるこ とを特徴とする請求項 7記載の椎間板ヘルニア治療方法。
9. 該超音波が、周波数 1.5MHz、繰り返し周期 lkHz、 バースト幅 200 s、 出力 30mWZcm2の超音波であることを特徴とする請求項 8 記載の椎間板ヘルニア治療方法。
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