WO2004085052A1 - マイクロカプセルの製造法 - Google Patents
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Abstract
超音波処理によりマイクロカプセルを製造する方法を提供する。 カプセル被膜の材料を0.001~50%含む親水性溶液1重量部に対し疎水性材料を0.01~10重量部含む混合溶液に0.1秒~60分間超音波処理を行うことにより、メジアン径が0.1~1000μmであるマイクロカプセルを製造する。
Description
明 細 書 マイクロカプセルの製造法 技術分野
本発明は超音波処理を行うことにより製造されるマイクロカプセルおよびその製 造方法に関する。 背景技術
油状物質を、 金属キレート能力のある多糖類を含む生分解性及び生体適合性を有 する高分子物質及び乳化剤の水溶性溶液混合物と混合して相分離を生じることを観 察した後、 相分離した液体を再度超音波処理することにより直径 5 /A m範囲以下に 粒子の直径分布が一定な油滴を含むエマルションを得て、 このエマルシヨンをでき るだけ早い時間内に多価陽イオン塩水溶液の中に滴下して、 凍結乾燥して粉末化す ることを特徴とする経口投与用薬物の微細力プセル化方法が知られている。 (特許 文献 1参照) 。
しかしながら該発明の目的は生分解性高分子物質を用いて従来の薬物伝達体系を 改良した経口投与用薬物の微細力プセル化方法を提供することであり、 更に詳細に は、 薬物が内在されているオイルエマルシヨンが小腸に到着される前まではその薬 物放出を抑制しながら、 強い胃酸条件を安定に通過させることのできるオイルエマ ルションを得ることである。 その為カプセル化に際し複数回の超音波処理を行い、 原料には乳化剤を用い、 またエマルシヨンを多価陽イオン塩水溶液に滴下し固形化 させるなど複雑な処理工程が必要であつた。 また該発明は力プセルを固形化するた めに原料として使用されるポリアミノ酸などの高分子物質の量が限定されており、 多糖類との混合比率において高分子物質の量が 8 0重量%以下にすることが重要で あった。
また芯材と壁材を分散させ、 分散物に急激な圧力変化を十分な量と十分な時間を
かけてカプセルを製造する方法がある (特許文献 2参照) 。
該発明においては、 急激な圧力変化を起こさせる方法の一つに超音波があげられて いる。 しかしながら該発明は芯材の周りに壁材を移動させることを目的とし、 その 後の攪拌との繰り返しにより被膜が形成されるとしているため、 急激な圧力変化を 発生させる機械に限定は無く、 水圧ピストン、 超音波、 空気ポンプなどが例として あげられるが、 攪拌、 高圧変化、 圧力維持、 段階的圧力減少、 分散状態維持等が全 て備わつた一つの装置が必要としている。 また製造工程も一段階で行う限定はない ため、 好ましい態様として急激な圧力変化をかけてカプセルを形成した後に、 再度 急激な圧力変化をかけてカプセルの粒径を変化させている。 そのため急激な圧力変 化を発生させる機械の一例としての超音波の記載はあるが、 超音波発生装置を用い て一段階でマイクロカプセルを製造するのに特有の組成、 配合、 条件については示 唆されていない。
また超音波を用いて 1 0 以下の生体内輸送のための製剤を製造する方法が知 られている (特許文献 3参照) 。
しかしながら該発明の課題の解決手段は壁材の原料となるタンパク質に高圧を加 えることによりジスルフィド結合を促進、 重合させカプセルを製造することであり 壁材にスルフヒドリル (一 S H) 基を含むタンパク質を用いる必要がある。 また ジスルフィド結合で壁材が形成させるためスルフヒドリル基を用いない原料につい ての組成、 配合、 条件については示唆されていない。
特許文献 1
特開平 7— 1 4 5 0 4 5号公報
特許文献 2
米国特許第 5 2 7 1 8 8 1号公報
特許文献 3
米国特許第 5 6 6 5 3 8 3号公報 発明の開示
本発明は前記のような従来の課題を解決するためになされたものであり、 本発明 の目的は超音波処理によりマイクロカプセルを簡便に製造する方法を提供すること である。 更に具体的にはカプセル被膜の材料が、 多糖類、 タンパク質、 ポリアミノ 酸の中から選択されるいずれか 1種以上であるマイクロカプセルの製造方法、 力プ セル被膜の材料に強化剤を含まないマイクロカプセルの製造方法、 カプセルの内容 物が疎水性であるマイクロカプセルの製造方法を提供することである。
上記課題を解決すべく検討した結果、 カプセル被膜の材料を 0 . 0 0 1〜 5 0 % 含む親水性溶液 1重量部に対し疎水性材料を 0 . 0 1 ~ 1 0重量部含む混合溶液に 0 . 1秒〜 6 0分間超音波処理を行うことにより、 メジアン径が 0 . 1〜1 0 0 0 x mであるマイクロカプセルを製造する方法を見出し、 本発明を完成させるに至つ た。
本発明においてマイクロカプセルとはメジアン径が 0 . 1〜 1 0 0 0 mのカブ セルを意味する。 カプセルの安定性の点や人が感知せず摂取できるという点からは メジアン径が小さいことが好ましい。 人が感知せず摂取するにはメジアン径が 1 0 0 rn, より好ましくは 1 0 / m以下、 更に好ましくは 3 m以下であることがよ り好ましい。 またカプセルの製造方法には、 複数管のノズルを用いてシームレス力 プセルを製造する方法やコアセルべ一ト法による製造方法、 打錠によるカプセルの 製造方法などがあるが、 メジアン径の小さい、 かつ、 均一なカプセルを製造するこ とができるのも超音波を用いた本発明の特徴である。 本発明においてはマイクロ力 プセルの中に有効成分を導入することもできるが、 内包効率の点からはメジアン径 は 0 . 1 m以上であることが好ましい。
本発明においてカプセル被膜の材料は、 親水性高分子であれば良いが、 その中で も特に多糖類、 タンパク質、 ポリアミノ酸が好ましい材料として用いることができ る。 更に具体的にはポリグルタミン酸 (以下、 P G A) 、 アルギン酸、 カラギ一ナ ン、 ぺクチン、 ゼラチン一アラビアガム混合系の中から選択されるいずれか 1種以 上である材料を用いることで本発明のマイクロカプセルの安定性がより向上するた め好ましい。 また可食性の材料を用いることでマイクロカプセルを食品用途、 医薬
品用途に利用することが可能となる。
本発明においてカプセル被膜の材料の濃度は、 親水性溶液中に 0 . 0 0 1〜5 0 %、 より好ましくは 0 . 0 0 5〜2 0 %、 更に好ましくは 0 . 0 1〜2 %である。 力プセル被膜の材料がそれ以下の濃度、 もしくはそれ以上の濃度であると粒径が大 きくなり、 カプセル数が減少する点で好ましくない。
また力プセル被膜の材料を含む親水性溶液と混合される溶液は、 超音波処理時に 疎水性液体もしくは疎水性固体であれば良いが、 取り扱いやコスト、 安全性の点か ら食用油であるとより好ましい。 また親水性溶液 1重量部に対し疎水性材料は 0 . 0 1 - 1 0重量部であればよいが、 親水性溶液 1重量部に対し疎水性材料が 1重量 部以下の場合、 カプセルの内容物が疎水性となりやすく、 疎水性材料中に薬剤や食 用の栄養成分などの目的物質をあらかじめ混合させておくことで、 マイクロカプセ ルとその内容物を別々に製造することなく一度に目的物質を含有したマイクロカブ セルを製造することができ好ましい。 本文中では、 特に断りのない限りはマイクロ 力プセルの内容物が疎水性の例で説明する。
本発明においてマイクロカプセルは 0 . 1秒〜 6 0分間超音波処理を行うことに より製造される。 ここで超音波処理の強度はマイクロカプセルが形成されれば特に 限定はないが通常は 1〜 1 0 0 0 0 W、 より好ましくは 1 0〜2 0 0 0 Wの超音波 強度であることが望ましい。 超音波強度が高すぎると、 過度のエネルギーにより力 プセルが破壊されてしまい力プセル数が減少し、 強度が低すぎると乳化が十分に行 われず粒径が増加する点で好ましくない。
また超音波処理の最低処理時間は 0 . 1秒以上、 より好ましくは 2 0秒以上、 更 に好ましくは 3 0秒以上である。 処理時間が短すぎると乳化が十分に行われず粒径 が増加する点で好ましくない。 また超音波処理の最長処理時間は 6 0分以下、 より 好ましくは 2 0分以下、 更に好ましくは 2分以下である。 超音波の処理時間が長す ぎると過度のエネルギーによりカプセルが破壊されてしまいカプセル数が減少する 点で好ましくない。
超音波処理の温度はマイクロ力プセルが形成されれば特に限定されないが 4〜 1
0 0で、 より好ましくは 1 0 ~ 6 0 °Cである。 温度が過度に高いとカプセルが破壌 される点で好ましくなく、 温度が過度に低いと溶液が凍結するだけでなく溶液粘度 が高くなりすぎ乳化エネルギーが伝わりにくく力プセルが形成されにくい点で好ま しくない。
また超音波処理は継続的に行う必要は無く、 マイクロカプセルが形成されるので あれば断続的であっても良い。
一般的にカプセルを安定化させるために明礬、 塩化カルシウム、 塩化カリウムな どの強化剤を加える製法などが知られている。 本発明においても強化剤を加えるこ とでより強度の高いマイクロカプセルを形成できるが、 本発明では食品、 医薬品と して摂取する場合の安全性、 臭い、 コスト等の理由のためカプセル被膜の材料に強 化剤を含まなくてもマイクロカプセルを安定的に形成することが出来ることも特徴 である。
なお本発明において強化剤とは溶液中で金属ィオンとなる物質を意味し、 添加材 料の例として明礬、 塩化カルシウム、 塩化カリウムなどの金属塩があげられる。 こ れらの金属塩は溶液中で金属イオンとなり力プセル被膜の材料と結合しカプセル被 膜を強化する。
本発明においてマイクロ力プセルの形成に強化剤は必須ではないが、 力プセル強 化の為に強化剤を加える場合の濃度は通常 2 M以下、 より好ましくは 0 . 2 M以下 であるとよい。 強化剤濃度が高すぎると粒径が大きくなりまた力プセル同士が凝集 しゃすくなる点で好ましくない。
本発明の一例として、 親水性溶液と疎水性材料の混合溶液の容量を 1とした時に 、 0 . 1以下の容量の強化剤をマイクロシリンジポンプ等の装置を用い混合する事 ができる。 これにより安定性の高いマイクロカプセルが形成される。 強化剤の添加 速度が髙すぎると凝集が起こりやすくなる点で好ましくない。
一般的にエマルシヨン、 サスペンションを作成する際に乳化剤を加えることが知 られている。 本発明においても、 例えばシュガーエステル、 モノグリセライド、 ソ ルビタンエステル等の乳化剤を加えてマイクロカプセルを形成できるが、 本発明で
は食品、 医薬品として摂取する場合の安全性、 臭い、 コスト等の理由のためカプセ ル被膜の材料に乳化剤を含まなくてもマイクロカプセルを安定的に形成することが 出来ることも特徴である。
本発明のマイクロカプセル形成の原理については未だ検討中であるが、 試料を含 む溶液に超音波処理を行うことで、 溶液中でキヤビテイシヨンが発生、 崩壊し、 局 所的に高温高圧、 例えば約 5 0 0 0 K (ケルビン) 、 約 1 0 0 0 a t mとなり、 こ の変化が急激に、 例えば約 1 0 9 KZ s e cの速さで起こることによりスーパーォ キシドが発生し化学反応が起こり易い状態となり、 被膜材料が疎水性表面に析出す ることが考えられる。
本発明のマイクロカプセルの製造法では多段階操作が必要なく、 一段階でマイク 口力プセルを製造することができるのも特徴の一つである。 すなわち撹拌機による 予備乳化工程や滴下による力プセル形成工程などを必要としないため工業的な製造 において特に有効である。
マイクロ力プセルの分離は通常の分離操作、 例えばろ過や透析等により行える。 また凍結乾燥もしくは噴霧、 減圧乾燥することにより粉末として得ることも出来る
図面の簡単な説明
第 1図は、 本発明の実施例 1により製造されたマイクロカプセルの粒度分布を示 す図であり、 第 2図は、 本発明の実施例 2により製造されたマイクロカプセルの粒 度分布を示す図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明を実施例に則して説明するが、 本発明の技術的範囲はこれら実施例 に限定されるものではない。 尚、 本発明において特に記載がない場合には、 「%」 は 「重量%」 を意味する。
(実施例 1 )
ぺクチン (商品名 「LM— 104AS」 、 CPKe l c o J AP AN製) と脱 イオン水を混合し、 2%ぺクチン水溶液を調製した。 次に 50m 1ステンレスチュ ーブに 2 %ぺクチン水溶液 27m 1と大豆油 (味の素製油株式会社製) 3m lをカロ え、 ステンレスチューブの周囲を氷冷した状態で超音波処理機 S o n i f i e r 2 50 (B r an s on社製) により、 出力 145 Wで 2分間処理を行った。 超音波 処理開始後 30秒経過したところでマイクロシリンジポンプ I C 3100 (KD S c i e n t i f i c社製) を用いて 7. 3 mM塩化カルシウム 2m 1を 127m 1 /h の速度で添加したところ、 乳白色の分散液を得た。
大豆油を N i 1 e Re d, ぺクチンを Rh o d am i n eで蛍光染色した前記 分散液を、 共焦点レーザースキャン顕微鏡 L SM 510 (C a r l Z e i s s社 製) にて観察したところ、 大豆油を内包したマイクロカプセルの形成が確認された 。 またマイクロカプセル分散液の粒度分布をレーザー回折式粒度分布計 L A 920 (堀場製作所社製) にて測定したところシングルピークであり、 マイクロカプセル の外径のメジアン径が 1. 3 mであった
(実施例 2 )
アルギン酸 (me d i urn v i s c o s i t y A— 2033、 S I GMA社 製) と脱イオン水を混合し、 0. 25 %アルギン酸水溶液を調製した。 次に 50m 1ステンレスチューブに 0. 25 %アルギン酸水溶液 27m 1と大豆油 (味の素製 油株式会社製) 3m lを加え、 ステンレスチューブの周囲を氷冷した状態で超音波 処理機 S o n i f i e r 250 (B r an s o n社製) により、 出力 148 Wで 2 分間処理を行い乳白色の分散液を得た。
大豆油を N i 1 e Re d, アルギン酸を Rh o d am i n eで蛍光染色した前 記分散液を、 共焦点レーザ一スキャン顕微鏡 LSM 510 (C a r l Z e i s s 社製) にて観察したところ、 大豆油を内包したマイクロカプセルの形成が確認され た。 またマイクロカプセル分散液の粒度分布をレーザー回折式粒度分布計 LA 92 0 (堀場製作所社製) にて測定したところシングルピークであり、 マイクロカプセ ルの外径のメジアン径が 1. 5 mであった
(実施例 3)
ポリアミノ酸を用いたカプセル評価。
PGA (分子量 26000、 味の素株式会社製) と脱イオン水を混合し、 各濃度 (1%、 5%、 10%、 20%、 40%) の PGA溶液を調製し、 実施例 1と同様 に大豆油と混合して超音波処理機 S on i f i-e r 250 (B r an s o n社製) により、 出力 145Wで 2分間処理を行った。 超音波処理開始後 30秒経過したと ころでマイクロシリンジポンプ I C 3100 (KD S c i e n t i f i c社製) を用いて 20 OmM明礬 (S I GMA社製、 A— 7210) 2m 1を 127m 1 Z h の速度で添加したところ、 乳白色の分散液を得た。
各サンプルの安定性 (粒度分布の形状) 、 粒径について評価を行った。 本発明に おける評価項目は以下の基準に従った。
シングルピークで、 メジアン径が 3 m以下のもの:◎
シングルピークで、 メジアン怪が 3; m以上のもの:〇
カプセルが形成されにくいもの : Δ
カプセルが形成されないもの : X
評価結果を表 1に示す。
表 1 :ポリアミノ酸を用いたカプセル評価
表 1の結果によれば、 P G A濃度には好ましい範囲があることがわかった。 (実施例 4)
多糖類 (ゼラチン—アラビアガム) を用いたカプセル評価。
アラビアガム (ナカライテスク社製、 Co d e : 00 103-02) と脱イオン
水を混合し各濃度 (0. 0 1 %、 0. 1 %) のアラビアガム溶液を調製し 8 5 に した。 またゼラチン (G— 2 5 0 0、 S I GMA社製) と脱イオン水を混合し各濃 度 (0. 0 1 %、 0. 1 %) のゼラチン水溶液を調製し 8 5°Cにした。 次に 5 0m 1ステンレスチューブにゼラチン水溶液 1 3. 5m 1と大豆油 3m 1を加え、 ステ ンレスチューブの周囲を氷冷した状態で超音波処理機 S o n i f i e r 2 5 0 (B r a n s o n社製) により、 出力 1 4 5 Wで 2分間処理を行った。 超音波処理開始 後 3 0秒経過したところでゼラチンと同濃度のアラビアガム水溶液 1 3. 5m l加 え、 マイクロカプセルを調整した。
各サンプルについて実施例 3と同様の評価を行った。 評価結果を表 2に示す。 表 2 :多糖類 (ゼラチン一アラビアガム) を用いたカプセル評価
表 2の結果によれば、 ゼラチン一アラビアガム濃度には好ましい範囲があること がわかった。
(実施例 5 )
多糖類 (ぺクチン、 アルギン酸、 κ—カラギ一ナン、 し一力ラギ一ナン) と強化 剤を用いたカプセル評価。
ぺクチン (LM— 1 0 4AS、 CP K e l c o J AP AN製) 、 アルギン酸 (Me d i um V i s c o s i t y A— 2 0 3 3、 S I GMA社製) 、 κ-力 ラギ一ナン (C一 1 2 6 3、 S I GMA社製) 、 し-カラギーナン (C一 4 0 1 4 、 S I GMA社製) について実施例 1と同様に脱イオン水と混合し、 各濃度の溶液 を調製し、 大豆油と混合して 2分間超音波処理を行った。 超音波処理開始後 3 0秒 経過したところで各濃度の強化剤を添加しマイクロカプセルを調製した。
各サンプルについて実施例 3と同様の評価を行った。 各カプセル被膜、 強化剤の 配合と評価結果を表 3、 表 4、 表 5、 表 6に示す。
表 3 :多糖類 (ぺクチン) と強化剤を用いたカプセル評価
カプセル被膜 ぺクチン濃度 (%)
強化剤 0. 0 2 0. 2 2 5
C a C 12 0 Δ 〇 〇
(m g / g Pectin; 3 〇 ◎ ◎ Δ
3 0 〇 〇 Δ Δ
3 0 0 Δ Δ Δ Δ 表 4 :多糖類 (アルギン酸) と強化剤を用いたカプセル評価
表 3、 表 4、 表 5、 表 6の結果によれば、 カプセル被膜および強化剤の濃度には 好ましい範囲があることがわかった。
(実施例 6 )
タンパク質を用いた力プセル評価。
ALBMI N BOV I NE (以下 B S A。 S I GMA社製、 A— 4503) 、 Z e i n (コーン由来。 TC I AMER I CA社製、 Z 0001) 、 大豆タンパ ク (脱脂大豆から酸沈法で分離したもの) 、 1 1 S G l obu l i n (脱脂大豆 から酸沈法で分離した大豆タンパクを精製したもの) 、 7 S G l obu l i n ( 脱脂大豆から酸沈法で分離した大豆タンパクを精製したもの) について実施例 1と 同様に脱イオン水と混合し、 各濃度の溶液を調製し、 大豆油と混合して 2分間超音 波処理を行い、 マイクロカプセルを調整した。
各サンプルについて実施例 3と同様の評価を行った。 評価結果を表 7に示す。 表 7 :タンパク質を用いたカプセル評価
表 7の結果によれば、 力プセル被膜の材料としてタンパク質も適用できることが わかった。 産業上の利用可能性
本発明によれば超音波処理によるマイクロカプセルを強化剤や乳化剤の有無にか かわらず製造することができる。
Claims
1 . 力プセル被膜の材料を 0 . 0 0 1〜 5 0 %含む親水性溶液 1重量部に対し疎水 性材料を 0 . 0 1〜: 1 0重量部含む混合溶液に 0 . 1秒〜 6 0分間超音波処理を行 い、 メジアン径が 0 . 1 ~ 1 0 0 0 mであるマイクロカプセルを製造する方法。
2 . カプセル被膜の材料が、 多糖類、 タンパク質、 ポリアミノ酸の中から選択され るいずれか 1種以上である請求項 1記載の方法。
3 . カプセル被膜の材料に強化剤を含まないことを特徴とする請求項 1又は 2記載 の方法。
4 . カプセル被膜の材料に乳化剤を含まないことを特徴とする請求項 1又は 2記載 の方法。
5 . マイクロカプセルの内容物が疎水性であることを特徴とする請求項 1ないし 4 記載の方法。
6 . 請求項 1ないし 5記載の方法により製造されるマイクロカプセル。
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