WO2004050500A1

WO2004050500A1 - 容器

Info

Publication number: WO2004050500A1
Application number: PCT/JP2003/014275
Authority: WO
Inventors: Hisashi Ishida
Original assignee: Daikin Industries, Ltd.
Priority date: 2002-12-04
Filing date: 2003-11-10
Publication date: 2004-06-17
Also published as: JP2004182299A; AU2003277653A1

Abstract

本発明は、容器内での内容物の形態の変化を抑え、他の正常な内容物に対しコンタミとなって混入するのを防ぐことにある。この容器（２１）は、容器本体（２３）と、蓋体（３１）とを備えている。容器本体（２３）は、内容物を出し入れ可能な開口部（２５）を有する。蓋体（３１）は、開口部（２５）を塞ぐよう開口部（２５）に装着される。そして、蓋体（３１）は、開口部（２５）に装着された装着状態で、開口端部（２６）の内壁（２７）に沿って延びるとともに少なくとも一部が内壁（２７）に全周わたって密着可能であり容器本体（２３）内の内容物が開口端部（２６）の内壁（２７）との間に進入するのを防ぐ進入防止部（３７）を有している。

Description

明細書谷 ¾l 技術分野

本発明は、容器に関する。背景技術

合成樹脂の粉末原料等を保存、運搬するための手段として、容器本体及び蓋体で構成される容器が用いられている（例えば、特開 2 0 0 1—1 7 1 6 7 2号公報及び特開 2 0 0 1 - 5 8 6 5 9号公報参照。）。容器本体は、通常、一方側が開口されてなる開口部を有する円筒形状に形成され、開口部から内容物を出し入れ可能である。蓋体は、通常、円板形状であり、容器本体の開口部を覆うよう外周部が開口部の端部（以下、開口端部ともいう。）に装着される。

従来の容器として、例えば、図 1に示すような容器本体 3及び蓋体 1 1からなる容器 1がある。この容器 1では、蓋体 1 1の外周部に設けられたネジ 5 aが容器本体 3の開口部 5に螺合することにより、蓋体 1 1が容器本体 3に装着される。容器本体 3の開口端部 1 5の外周面には、蓋体 1 1のネジ 5 aに螺合するネジ 1 4 aが形成されるとともに蓋体 1 1の外周部の内側部分に当接してシールするための 0リング等のパッキン 9が装着されている。また、蓋体 1 1は、開口端部 1 5から内周側にかけて容器本体 3の底面側に凹んだ窪み部 1 7が形成されている。一般に、容器本体の内容物が粉末状物である場合、保存、運搬中等に、内容物の一部が蓋体と容器本体の開口端部との間に進入して容器本体と蓋体とに圧接されることにより、細長い形状となつたり、繊維化したり、塊状化する場合がある。そして、このように形態が変化した粉末状物が他の正常な粉末に混入し原料として使用されると、樹脂成形体を製造した際に、成形不良が起きる等の不都合が生じる。

例えば、上記従来の容器 1では、蓋体 1 1の窪み部 1 7と容器本体 3側の壁面と容器本体 3の開口端部 1 5との間に進入した粉末状物が、運搬中に窪み部 1 7 と開口端部 1 5との隙間において圧接力を受けて、変形してしまうことがある。発明の開示

本発明の目的は、容器内での内容物の形態の変化を抑え、他の正常な内容物に対し混入するのを防ぐことにある。

請求項 1に係る容器は、容器本体と、蓋体とを備えている。容器本体は、内容物を出し入れ可能な開口部を有する。蓋体は、開口部を塞ぐよう開口部に装着される。蓋体は、開口部に装着された装着状態で、開口部の端部の内壁に沿って延びるとともに少なくとも一部が内壁に全周にわたって密着可能である進入防止部を有している。なお、本発明において、「開口端部」というときは、当該端部の先端部分の端面のみでなくその端面に隣接して延びる側面等の周辺部分も含む。この容器は、内容物を開口部から容器本体内に収納し、次いで蓋体を開口部に装着することで密閉される。このような装着状態では、蓋体の進入防止部は、その少なくとも一部が全周にわたって容器本体の内壁に密着している。このため、この容器では、容器本体内の内容物は、運搬中等に開口部付近に移動した場合でも、蓋体と開口端部との間に進入できないようになっている。

このため、この容器では、内容物が、蓋体及び開口端部から圧接力を受けて繊維化、塊状化等するのを防ぐことができ、したがって、形態が変化した内容物が正常な内容物に混入してしまうこともない。

請求項 2に係る容器は、請求項 1の容器において、進入防止部は、下端部が前記開口部の端部の内壁に全周にわたって密着可能であるとともに、前記容器の開口部を塞ぐ蓋本体部と一体に形成されている。

この容器では、具体的に、蓋体の進入防止部と蓋本体部とが合流する部分が容器本体の内壁と密着可能であることにより、内容物の進入防止を図ることができる。

請求項 3に係る容器は、請求項 1または 2の容器において、進入防止部は、開口部の端部の内壁との間に、隣接する上方部及び下方部との間よリも大きい隙間を形成可能な隙間保持部を有している。

この容器では、蓋体が容器本体に嵌合的に装着されるよう構成された場合でも、隙間保持部により、蓋体を容器本体に容易に嵌め込みまたは取り外すことができ、脱着作業が容易になる。

請求項 4に係る容器は、請求項 1から 3のいずれかの容器において、内壁全体を覆うとともに開口端部の外側にかけて延びるよう配置されるシート状物を有している。

この容器では、容器の再利用の観点から、内容物が容器本体に直接触れることがないよう、シー卜状物が容器本体の内壁全体を覆って外側まで延びて配置されている。

ここでは、シート状物は、蓋体の進入防止部と容器本体の開口端部との間に介在するが、シート形状であるため進入防止部に沿って変形しやすく、蓋体とシート状物との間に隙間が生じるのをより有効に抑えて内容物の繊維化等を抑えることができる。また、シート状物を新しいものと交換することで、新たな内容物を容器本体内に配置できるため、容器本体及び蓋体の再利用を容易に行うことができるとともに、シー卜状物に付着して残存する内容物と新たに配置した内容物とが混合されるのを防ぐことができる。さらに、容器本体が内容物から遮断されているため、容器本体に可塑剤等が含まれている場合でも、内容物が容器本体に接触して可塑剤等が内容物に混入するのを防止することができる。

請求項 5に係る容器は、請求項 1から 4のいずれかの容器において、内容物は、ポリテトラフルォロエチレン（以下、 P T F E ) 粉末である。

P T F E粉末は、通常の状態では微粒子の形態であるが、圧接されると容易に変形して、繊維化、塊状化する性質を有している。特に、乳化重合で得られる P T F E成型用粉末 ( P T F Eファインパウダー) の場合は、かかる性質が顕著でここでは、特に、このような P T F E粉末の運搬等に用いられる容器において、内容物の形態の変化が抑えられる。

請求項 6に係る容器は、請求項 1から 5のいずれかの容器において、外蓋をさらに備えている、外蓋は、装着状態の蓋体を覆うよう容器本体の開口部に装着される。

この容器では、蓋体は、内蓋として機能しており、外蓋との組み合わせによる設計の自由度が増す。また、この容器では、外蓋により、蓋体が容器本体に対し相対回転してしまうのを防止することができる。

請求項 7に係る容器は、請求項 6の容器において、容器本体及び外蓋は、樹脂成形品である。

従来の容器として、容器本体の底面及び外蓋が金属製で筒状部分が紙製の円筒形状のものがあるが、このような容器は、異種材料で構成されるために、その回収の際に分別作業が必要となる等の不都合が生じ、リサイクルが容易ではない。この容器では、樹脂成形品により容器本体及び蓋体が構成されているため、リサイクルが容易になる。また、外蓋は、蓋体によって内容物から遮断されているため、外蓋に可塑剤等の物質が含まれている場合でも、内容物が外蓋に接触して可塑剤等が内容物に混入するのを防止することができる。図面の簡単な説明

第 1図は、従来の容器の要部を示す縦断面図である。

第 2図は、本発明の一実施形態による容器を示す正.面図である。

第 3図は、前記容器を示す分解縦断面図である。

第 4図は、前記容器を示す要部縦断面図である。

第 5図は、前記容器の他の実施形態を示す要部縦断面図である。

第 6図は、前記容器の他の実施形態を示す要部縦断面図である。

第 7図は、前記容器の他の実施形態を示す要部縦断面図である。発明を実施するための最良の形態

図 2から図 4に、本発明の一実施形態が採用された容器 2 1を示す。

この容器 2 1は、樹脂成形品等の原料となる粉末状物（例えば、 P T F Eファインパウダー）の保存、運搬等に用いられるものであって、容器本体 2 3と、外蓋 3 3と、内蓋 3 5とを備えている。

容器本体 2 3は、一方の底面部分が開口されて開口部 2 5が設けられた円筒形状であり、内容積 5 9 I程度のポリプロピレン（以下、 P P ) 製の成形品である。粉末状物は、開口部 2 5から容器本体 2 3内に出し入れ可能である。開口端部 2 6の外周面には蓋体 3 1が装着されるためのネジ 2 6 aが形成されている。なお、本実施形態において、開口端部 2 6には、先端面（図中、容器本体 2 3の最上端に位置する横方向に延びる端面）のみでなく、その先端面に隣接する側面部分 (図中、容器本体 2 3の上下方向に延びる外壁及び内壁の上方部分）であって、容器本体 2 3に装着された内蓋 3 5の進入防止部 3 7 (後述）に対向する上下方向位置まで延びる部分も含まれる。

また、容器本体 2 3は、ポリエチレン製の内袋（以下、 P E袋） 4 1を有してし、る。 P E袋 4 1は、粉末状物が容器本体 2 3に直接接しないよう、容器本体 2 3の内壁 2 7全体を覆うとともにその外周部は開口端部 2 6の外側まで延びて配置されている。

外蓋 3 3は、容器本体 2 3の開口部 2 5の形状に対応するよう形成された円板状部材であり、容器本体 2 3と同様、 P P製の成形品である。外蓋 3 3の外周部には、一方側に屈曲して延びる装着部 3 4が形成されており、装着部 3 4の内周面には容器本体 2 3のネジ 2 6 aと螺合可能なネジ 3 4 aが形成されている。

内蓋 3 5は、容器本体 2 3の開口部 2 5を塞いで密閉するためのものであり、外蓋 3 3と同様、容器本体 2 3の開口部 2 5の形状に対応するよう形成された P P製の円板状部材である。内蓋 3 5は、内周側の円板状に形成された蓋本体部 3 8と、外周部が鍵型に折り返されてなる装着部 3 6とを有している。装着部 3 6 は、外蓋 3 3が内蓋 3 5を介して容器本体 2 3に装着可能となるような形状に形成されている。内蓋 3 5は、この装着部 3 6により、外蓋 3 3が装着されずとも単独で容器本体 2 3を密閉することができる。

内蓋 3 5の装着部 3 6は、容器本体 2 3内の粉末状物が内蓋 3 5と P E袋 4 1 との間に進入するのを防止するための進入防止部 3 7を有している。進入防止部 3 7は、概ね開口端部 2 6の内壁 2 7に沿って延びるよう形成されており、壁部 3 9と、隙間保持部 3 9 aとを有している。壁部 3 9は、進入防止部 3 7の上下方向に延びる部分であり、 P E袋 4 1を介して開口端部 2 6の内壁 2 7に全周にわたって密着可能である。隙間保持部 3 9 aは、進入防止部 3 7において壁部 3 9よりも内周側に凹んだ部分であり、開口端部 2 6の内壁 2 7との間に僅かな隙間を保持することができる。このように構成された容器 2 1を使用する場合は、開口部 2 5から粉末状物を容器本体 2 3内に配置し、次いで、内蓋 3 5を開口端部 2 6に装着して容器本体 2 3を密閉し、内蓋 3 5の外方から外蓋 3 3を容器本体 2 3に装着する。

この容器 2 1では、内蓋 3 5が容器本体 2 3に装着された装着状態では、壁部 3 9が P E袋 4 1を介して開口端部 2 6の内壁 2 7と密着しているため、容器本体 2 3内の粉末状物は、保存、運搬中の振動により容器本体 2 3の開口部 2 5まで移動しても、内蓋 3 5と P E袋 4 1との間（特に、内蓋 3 5の壁部 3 9とこれに対向する P E袋 4 1の部分との間）に進入するのが抑えられる。このため、粉末状物は、内蓋 3 5及び開口端部 2 6から圧接力を受けて繊維化したり塊状化したりすることがなく、したがって、形態が変化した粉末状物が正常な粉末状物中に混入することもない。

また、この容器 2 1では、内蓋 3 5の進入防止部 3 7により、従来の容器のように 0リング等を用いずとも容器 2 1の外部からの異物の進入を防止することもできる。

さらに、この容器 2 1では、外力を受ける等して容器本体 2 3が変形した場合でも、開口端部 2 6の内壁 2 7に沿って進入防止部 3 7が変形するため、壁部 3 9が P E袋 4 1を介して内壁 2 7と密着した状態を維持することができ、従来のように容器本体 2 3と内蓋 3 5との間に隙間が生じることがなく、容器 2 1の気密性が保持される。

[他の実施形態]

( a ) 進入防止部は、図 5から 7に示すように、構成されてもよい。図 5に示す例では、進入防止部 5 7には、上記実施形態の壁部及び隙間保持部に代えて環状に突起して形成された当接部 5 9を有している。図 6に示す例では、進入防止部 7 7において隙間保持部 7 9 aの下方の当接部 7 9と蓋本体部 7 8との間にはテーパ部 8 0が形成されている。図 7に示す例では、進入防止部 9 7において隙間保持部 9 9 aの下方の当接部 9 9と蓋本体部 9 8とは互いに隣接する部分が湾曲して形成されている。そして、図 5〜図 7に示す例では、いずれも各当接部 5 9 , 7 9 , 9 9が開口端部の内壁に密着可能であり、内蓋と内袋との間に粉末状物が進入するのを抑えることができる。 ( b ) 内蓋は、それ自体で外蓋の機能も兼ねるよう構成されてもよい。

( G ) 内容物は、 P T F Eファインパウダーに限定されるものではい。産業上の利用可能性

本発明を利用すれば、蓋体の進入防止部は、その少なくとも一部が全周にわたつて容器本体の内壁に密着しているため、この容器では、容器本体内の内容物は、運搬中等に開口部付近に移動した場合でも、蓋体と開口端部との間に進入できないようになっている。このため、この容器では、内容物が、蓋体及び開口端部から圧接力を受けて繊維化、塊状化等するのを防ぐことができ、したがって、形態が変化した内容物が正常な内容物に混入してしまうこともない。

Claims

請求の範囲

1 . 内容物を出し入れ可能な開口部を有する容器本体と、

前記開口部を塞ぐよう前記開口部に装着される蓋体とを備え、

前記蓋体は、前記開口部に装着された装着状態で、前記開口部の端部の内壁に沿って延びるとともに少なくとも一部が前記内壁に全周にわたって密着可能である進入防止部を有している、

容 ¾5。

2 . 前記進入防止部は、下端部が前記開口部の端部の内壁に全周にわたって密着可能であるとともに、前記容器の開口部を塞ぐ蓋本体部と一体に形成されている、請求項 1に記載の容器。

3 . 前記進入防止部は、前記開口部の端部の内壁との間に、隣接する上方部及び下方部との間よりも大きい隙間を形成可能な隙間保持部を有している、請求項 1 または 2に記載の容器。

4. 前記容器本体は、内壁全体を覆うとともに前記開口部の端部の外側にかけて延びるよう配置されるシ一ト状物を有している、請求項 1から 3のいずれかに記載の容器。

5 . 前記内容物は、ポリテトラフルォロエチレン粉末である、請求項 1から 4のいずれかに記載の容器。

6、前記装着状態の前記蓋体を覆うよう前記容器本体の開口部に装着される外蓋をさらに備えた、請求項 1から 5のいずれかに記載の容器。

7 . 前記容器本体及び外蓋は、樹脂成形品である、請求項 6に記載の容器。