がんの予防 ·治療剤 技術分野
本発明は、 がんの予防 ·治療剤および診断薬などに関する。 背景技術 明
がんの化学療法においては、 新しい抗細がん剤の開発により延命効果が向上し、 治癒に向かうケースも増えてきている。しかしながら、 現在使用されている抗が ん剤は D NAに傷害を与えたり、 細胞分裂を阻害する細胞毒性の強いものが殆ど であり、 このため正常細胞に対しても少なからず傷害を与え、 特に細胞分裂の盛 んな骨髄などにしばしば強い副作用が現れる。
遺伝子発現を網羅的に解析するために、 cDNAまたはオリゴヌクレオチドを固定 化したマイクロアレイ法が開発され、 疾患特異的な遺伝子発現の変化を見出す技 術が普及し、 その有用性が確認されている。 例えば、 Af fymet r ix社の GeneChipシ ステムは、 がんなどの疾患の診断や創薬標的遺伝子の発見に多用されつつある。 アンチセンスオリゴヌクレオチドは、 細胞内に導入されると、 相補的な配列を 有する RNAとハイブリダィズし、 RnaseHによる RMの分解を誘導してタンパク質翻 訳を阻害する、 またはハイブリダィズによる直接的タンパク合成阻害ももたらす。 目的の遺伝子機能を特異的に抑えることが可能なことから、 遺伝子の機能解析手 段として頻用されていると共に、 いくつかのアンチセンスオリゴヌクレオチドは 臨床応用開発が進んでいる。
主に免疫系において、 FASを介した恒常性の維持が重要な役割を担っているこ とが知られている。 FASの Deathドメインに結合する因子として Receptor -
Interac t ing Ser ine/Threonine Kinase 1 (以下、 RIPK1) が見出されていたが、 最近、 この RIPK1に相同性を示す分子、 RIPK2がクロ一ニングされた (J. Bi o l . Chem. 273巻、 12296- 12300頁、 1998年) 。 その後、 RIPK2はいくつかの Caspaseや c IAPといったアポトーシス関連分子と結合すること、 また、 RIPK2を MCF7や 293T
細胞に強制発現させることによってアポトーシスを誘導することが報告されてい る (J. Biol . Chem. 273巻、 12296- 12300頁、 1998年および J. Bio l . Chem. 273 巻、 16968- 16975頁、 1998年) 。 また、 McCar thyらは 8種のがん細胞株での発現を 見て、 Raj i (B細胞由来) 以外の発現は低いと報告している (J. Bi ol . Chem. 273巻、 16968 - 16975頁、 1998年) 。 さらに最近、 RI 2ノックアウトマウスの研 究から、 RIPK2は To l l - l ike Receptor (TLR) - 2, 3, 4の下流で作用し、 自然免疫に関 与する分子であることが報告された (Nature 416巻、 190-194頁、 2002年; Nature 416巻、 194- 199頁、 2002年) 。
がん細胞に特異的に発現する分子を標的とし、 がん細胞の増殖阻害、 またはァ ポトーシス誘導を行える薬剤が切望されている。 また、 RIM2遺伝子の研究は、 免疫系に関するものがほとんどで、 がん組織での発現亢進に関する報告はなく、 RIPK2は MCF7や 293T細胞株を用いた実験から、 アポトーシスを誘導する因子と考 えられてきた。 発明の開示
本発明者らは、 上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、 がん組織、 特に悪性のがん組織に発現が顕著に増加する遺伝子として RIM2遺伝子を見出し た。 さらに、 アポトーシスを誘導する因子と考えられてきた RIPK2遺伝子の機能 を抑制することにより、 アポトーシスが誘導されることを見出し、 この知見に基 づいて、 さらに検討を重ねた結果、 本発明を完成するに至った。
すなわち、 本発明は、
( 1 ) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァ ミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分べプチドまたはその塩の活性 を阻害する化合物またはその塩を含有してなるがんの予防 ·治療剤、
( 2 ) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァ ミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩の遺伝 子の発現を阻害する化合物またはその塩を含有してなるがんの予防 ·治療剤、 ( 3 ) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァ ミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペプチドをコードするポリヌク
レオチドの塩基配列に相補的もしくは実質的に相補的な塩基配列またはその一部 を含有するァンチセンスポリヌクレオチド、
(4) 配列番号: 4で表される塩基配列を有する上記 (3) 記載のアンチセン スポリヌクレオチド、
(5) 上記 (3) 記載のアンチセンスポリヌクレオチドを含有してなるがんの 予防 ·治療剤、
(6) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァ ミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分べプチドまたはその塩に対する 抗体を含有してなるがんの予防 ·治療剤、
(7) がんが、 大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣 がん、 甲状腺がん、 滕臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍である上記 (1) 、 (2) 、
(5) またば ( 6 ) 記載の予防 ·治療剤、
(7 a) がんが、 ホルモン非依存性がんである上記 (1) 、 (2) 、 (5) ま たは (6) 記載の予防 ·治療剤、
(7 b) がんが、 HER2発現陰性がんである上記 (1) 、 (2) 、 (5) または
(6) 記載の予防 ·治療剤、
(7 c) がんが、、 乳がんであるである上記 (1) 、 (2) 、 (5) または
(6) 記載の予防 ·治療剤、
(8) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァ ミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペプチドまたはその塩に対する 抗体を含有してなるがんの診断薬、
(9) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァ ミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペプチドをコードするポリヌク レオチドを含有してなるがんの診断薬、
(10) がんが、 大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣 がん、 甲状腺がん、 塍臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍である上記 (8) または
(9) 記載の診断薬、
(10 a) がんが、 ホルモン非依存性がんである上記 (8) または (9) 記載 の診断薬、
(10 b) がんが、 HER2発現陰性がんである上記 (8) または (9) 記載の診 断薬、
(10 c) がんが、 乳がんである上記 (8) または (9) 記載の診断薬、
(11) Receptor-Interacting Serine/Threonine Kinase 2の活性阻害作用を 有する化合物またはその塩を含有してなるがんの予防 ·治療剤、
(12) Receptor-Interacting Serine/Threonine Kinase 2の発現阻害作用を 有する化合物またはその塩を含有してなるがんの予防 ·治療剤、
(13) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の アミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩を用 いることを特徴とするがんの予防 ·治療剤のスクリーニング方法、
(13 a) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一 のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩を 用いることを特徴とする医薬用化合物のスクリーニング方法、
(13 b) 医薬用化合物が、 がんの予防 ·治療用の化合物、 がんの予防 ·治療 に用いられる化合物および Zまたはがんの予防 ·治療効果を有する化合物である 上記 (13 a) 記載のスクリ一二ング方法、
(14) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の ァミノ酸配列を含有する夕ンパク質もしくはその部分べプチドまたはその塩を含 有することを特徴とするがんの予防 ·治療剤のスクリーニング用キット、
(14 a) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一 のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩を 含有することを特徴とする医薬用化合物のスクリ一二ング用キット、
(1 b) 医薬用化合物が、 がんの予防 ·治療用の化合物、 がんの予防 ·治療 に用いられる化合物および Zまたはがんの予防 ·治療効果を有する化合物である 上記 (14 a) 記載のスクリーニング用キット、
(15) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の アミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペプチドをコードするポリヌ
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5 クレオチドを用いることを特徴とするがんの予防 ·治療剤のスクリ一二ング方法、 (15 a) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一 のァミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分べプチドをコードするポリ ヌクレオチドを用いることを特徴とする医薬用化合物のスクリ一二ング方法、 (15 b) 医薬用化合物が、 がんの予防 ·治療用の化合物、 がんの予防 ·治療 に用いられる化合物および Zまたはがんの予防 ·治療効果を有する化合物である 上記 (15 a) 記載のスクリーニング方法、
(16) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の ァミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペプチドをコードするポリヌ クレオチドを含有することを特徴とするがんの予防 ·治療剤のスクリーニング用 キッ卜、
(16 a) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一 のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペプチドをコードするポ リヌクレオチドを含有することを特徴とする医薬用化合物のスクリーニング用キ ッ卜、
(16 b) 医薬用化合物が、 がんの予防 ·治療用の化合物、 がんの予防 ·治療 に用いられる化合物および Zまたはがんの予防 ·治療効果を有する化合物である 上記 (16 a) 記載のスクリーニング用キット、
(17) 上記 (13) もしくは (15) 記載のスクリーニング方法または上記 (14) もしくは (16) 記載のスクリーニング用キットを用いて得られうるが んの予防 ·治療剤、
(17 a) 上記 (13 a) もしくは (15 a) 記載のスクリーニング方法また は上記 (14 a) もしくは (16 a) 記載のスクリーニング用キットを用いて得 られうる医薬用化合物、
(17 b) 医薬用化合物が、 がんの予防 ·治療用の化合物、 がんの予防 ·治療 に用いられる化合物および/またはがんの予防 ·治療効果を有する化合物である 上記 (17 a) 記載の化合物またはその塩、
(17 c) 上記 (17 b) 記載の化合物またはその塩を含有してなるがんの予 防 ·治療剤、
(18) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の アミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分べプチドまたはその塩の活 性を阻害する化合物またはその塩を含有してなるアポトーシス作用促進剤、
(19) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の アミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩の遺 伝子の発現を阻害する化合物またはその塩を含有してなるアポトーシス作用促進 剤、
(20) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の アミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分べプチドまたはその塩を用 いることを特徴とするアポトーシス作用促進剤のスクリーニング方法、
(20 a) 医薬用化合物が、 アポトーシス作用促進用の化合物、 アポ卜一シス 作用促進に用いられる化合物および/またはアポトーシス作用促進効果を有する 化合物である上記 (15 a) 記載のスクリーニング方法、
(20 b) 上記 (20 a) 記載の化合物またはその塩を含有してなるアポト一 シス作用促進剤、
(21) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の ァミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分べプチドをコードするポリヌ クレオチドを用いることを特徴とするアポトーシス作用促進剤のスクリ一ニング 方法、
(22) 上記 (3) 記載のアンチセンスポリヌクレオチドを含有してなるアポ 卜一シス作用促進剤、
(23) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の ァミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分べプチドまたはその塩に対す る抗体を含有してなるアポト一シス作用促進剤、
(24) 哺乳動物に対して、 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もし くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分べプチ ドまたはその塩の活性を阻害する化合物またはその塩、 または該タンパク質の遺 伝子の発現を阻害する化合物またはその塩の有効量を投与することを特徴とする がんの予防 ·治療方法、
• ( 2 5 ) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の アミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩の活 性を阻害する、 または該タンパク質の遺伝子の発現を阻害することを特徴とする がんの予防 ·治療方法、
( 2 6 ) 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の アミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩の活 性を阻害する、 または該タンパク質の遺伝子の発現を阻害することを特徴とする アポトーシス作用の促進方法、
( 2 7 ) がんの予防 ·治療剤を製造するための、 配列番号: 1で表されるアミ ノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァミノ酸配列を含有するタンパク質もし くはその部分べプチドまたはその塩の活性を阻害する化合物またはその塩、 また は該タンパク質の遺伝子の発現を阻害する化合物またはその塩の使用、
( 2 8 ) アポトーシス作用促進剤を製造するための、 配列番号: 1で表される ァミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のァミノ酸配列を含有するタンパク質 もしくはその部分べプチドまたはその塩の活性を阻害する化合物またはその塩、 または該タンパク質の遺伝子の発現を阻害する化合物またはその塩の使用などを 提供する。 発明を実施するための最良の形態
本発明で用いられる配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質 的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質 (以下、 本発明のタンパク質また は本発明で用いられるタンパク質と称することもある) は、 ヒトゃ温血動物 (例 えば、 モルモット、 ラット、 マウス、 ニヮトリ、 ゥサギ、 ブ夕、 ヒッジ、 ゥシ、 サルなど) の細胞 (例えば、 肝細胞、 脾細胞、 神経細胞、 グリア細胞、 滕臓 i3細 胞、 骨髄細胞、 メサンギゥム細胞、 ランゲルハンス細胞、 表皮細胞、 上皮細胞、 杯細胞、 内皮細胞、 平滑筋細胞、 繊維芽細胞、 ·繊維細胞、 筋細胞、 脂肪細胞、 免 疫細胞 (例、 マクロファージ、 T細胞、 B細胞、 ナチュラルキラ一細胞、 肥満細 胞、 好中球、 好塩基球、 好酸球、 単球) 、 巨核球、 滑膜細胞、 軟骨細胞、 骨細胞、 , 骨芽細胞、 破骨細胞、 乳腺細胞、 肝細胞もしくは間質細胞、 またはこれら細胞の
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8 前駆細胞、 幹細胞もしくはがん細胞など) もしくはそれらの細胞が存在するあら ゆる組織、 例えば、 脳、 脳の各部位 (例、 嗅球、 扁桃核、 大脳基底球、 海馬、 視 床、 視床下部、 大脳皮質、 延髄、 小脳) 、 脊髄、 下垂体、 胃、 脬臓、 腎臓、 肝臓、 生殖腺、 甲状腺、 胆のう、 骨髄、 副腎、 皮膚、 筋肉、 肺、 消化管 (例、 大腸、 小 腸) 、 血管、 心臓、 胸腺、 脾臓、 顎下腺、 末梢血、 前立腺、 睾丸、 卵巣、 胎盤、 子宮、 骨、 関節、 骨格筋などに由来するタンパク質であってもよく、 合成タンパ ク質であってもよい。
配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と約 5 0 %以上、 好ましくは約 6 0 %以上、 さらに好ましくは約 7 0 %以上、 より好ましくは約 8 0 %以上、 特に好ましくは 約 9 0 %以上、 最も好ましくは約 9 5 %以上の相同性を有するアミノ酸配列など が挙げられる。
アミノ酸配列の相同性は、 相同性計算アルゴリズム NCBI BLAST (Nat ional Center for Biotechnology Informat ion Bas ic Local Al ignment Search Tool) を用いて計算することができる。
配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有す るタンパク質としては、 例えば、 前記の配列番号: 1で表されるアミノ酸配列と 実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列を 含有するタンパク質と実質的に同質の活性を有するタンパク質などが好ましい。 実質的に同質の活性としては、 例えば、 シグナル伝達活性 (例、 R I P K 2細 胞内シグナル伝達活性) 、 リン酸化活性などが挙げられる。 実質的に同質とは、 それらの性質が性質的に (例、 生理学的に、 または薬理学的に) 同質であること を示す。 したがって、 シグナル伝達活性、 リン酸化活性が同等 (例、 約 0 . 0 1 〜 1 0 0倍、 好ましくは約 0 . 1〜 1 0倍、 より好ましくは 0 . 5〜 2倍) であ ることが好ましいが、 これらの活性の程度、 タンパク質の分子量などの量的要素 は異なっていてもよい。
シグナル伝達活性、 リン酸化活性の測定は、 自体公知の方法、 例えば J. Bi ol . Chem. 273巻、 16968- 16975頁、 1998年に記載の方法またはそれに準じる方法に従 つて測定することができる。 R I P K 2はシグナル伝達において自己リン酸化す
ると共に、 NF K Bシグナルを活性化する。
例えば、 リン酸化活性は、 本発明のタンパク質 (例、 R I PK2) の発現べク ターを細胞に導入後、 適当な可溶化緩衝液で細胞を可溶化し、 免疫沈降法などに よって本発明のタンパク質 (例、 R I PK2) を得た後、 放射能ラベルされた A TPと適当な緩衝液中反応させ、 この反応液を SDSゲル電気泳動し、オートラ ジオグラフィーなどを用いることによって本発明のタンパク質 (例、 R I PK 2) の自己リン酸化の程度を測定できる。
シグナル伝達活性は、 本発明のタンパク質 (例、 R I PK2) の発現ベクター を、 NF κ B結合配列をプロモータ一またはェンハンサ一中に含有するレポ一夕 —遺伝子などとともに細胞に導入し、 必要に応じ、 微生物細胞破碎液、 微生物培 養上清、 真核細胞破碎液、 真核細胞培養上清などシグナル伝達活性または抑制化 物質などが含まれる液を添加して、 該レポーター発現量を自体公知の方法により 測定する。 レポ一夕一発現量は、 例えば、 ルシフェラ一ゼ活性、 アルカリフォス ファタ一ゼ活性などを用いたレポータータンパク活性を指標とすることにより測 定できる。
また、 本発明で用いられるタンパク質としては、 例えば、 ①配列番号: 1で表 されるアミノ酸配列中の 1または 2個以上 (例えば 1〜1 00個程度、 好ましく は 1〜30個程度、 好ましくは 1〜1 0個程度、 さらに好ましくは数 (1〜5) 個) のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、 ②配列番号: 1で表されるアミノ酸配 列に 1または 2個以上 (例えば 1〜1 00個程度、 好ましくは 1〜30個程度、 好ましくは 1〜1 0個程度、 さらに好ましくは数 (1〜5) 個) のアミノ酸が付 加したアミノ酸配列、 ③配列番号: 1で表されるアミノ酸配列に 1または 2個以 上 (例えば 1〜1 0 0個程度、 好ましくは 1〜30個程度、 好ましくは 1〜1 0 個程度、 さらに好ましくは数 (1〜5) 個) のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配 列、 ④配列番号: 1で表されるアミノ酸配列中の 1または 2個以上 (例えば 1〜 1 0 0個程度、 好ましくは 1〜3 0個程度、 好ましくは 1〜1 0個程度、 さらに 好ましくは数 (1〜5) 個) のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配 列、 または⑤それらを組み合わせたァミノ酸配列を含有するタンパク質などのい わゆるムテインも含まれる。
上記のようにアミノ酸配列が挿入、 欠失または置換されている場合、 その挿入、 欠失または置換の位置としては、 とくに限定されない。
本明細書におけるタンパク質は、 ペプチド標記の慣例に従って左端が N末端 (ァミノ末端) 、 右端が C末端 (力ルポキシル末端) である。 配列番号: 1で表 されるアミノ酸配列を含有するタンパク質をはじめとする、 本発明で用いられる タンパク質は、 C末端が力ルポキシル基 (-C00H) 、 カルポキシレート(-C00— ) 、 アミド (- C0NH2) またはエステル (- C00R) の何れであってもよい。
ここでエステルにおける Rとしては、 例えば、 メチル、 ェチル、 n—プロピル、 イソプロピル、 n—ブチルなどの C ,_6アルキル基、 例えば、 シクロペンチル、 シ クロへキシルなどの C3_8シクロアルキル基、 例えば、 フエニル、 α—ナフチルな どの C 6_l27リール基、 例えば、 ベンジル、 フエネチルなどのフエ二ルー C卜 2ァ ルキル基もしくは α—ナフチルメチルなどの 一ナフチルー C ,_2アルキル基など の C 7_14ァラルキル基、 ピバ口ィルォキシメチル基などが用いられる。
本発明で用いられるタンパク質が C末端以外に力ルポキシル基 (または力ルポ キシレート) を有している場合、 カルボキシル基がアミド化またはエステル化さ れているものも本発明で用いられるタンパク質に含まれる。 この場合のエステル としては、 例えば上記した C末端のエステルなどが用いられる。
さらに、 本発明で用いられるタンパク質には、 N末端のアミノ酸残基 (例、 メ チォニン残基) のァミノ基が保護基 (例えば、 ホルミル基、 ァセチル基などの C μ6アルカノィルなどの _6ァシル基など) で保護されているもの、 生体内で切断 されて生成する N末端のダル夕ミン残基がピ口ダル夕ミン酸化したもの、 分子内 のアミノ酸の側鎖上の置換基 (例えば - 0H、 -SH、 アミノ基、 イミダゾール基、 ィ ンドール基、 グァニジノ基など) が適当な保護基 (例えば、 ホルミル基、 ァセチ ル基などの C ,_6アルカノィル基などの C卜6ァシル基など) で保護されているもの、 あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖タンパク質などの複合タンパク質なども含ま れる。
本発明で用いられるタンパク質の具体例としては、 例えば、 配列番号: 1で表 されるァミノ酸配列を含有する夕ンパク質などがあげられる。
本発明で用いられる夕ンパク質の部分べプチドとしては、 前記した本発明で用
いられるタンパク質の部分ペプチドであって、 好ましくは、 前記した本発明で用 いられるタンパク質と同様の性質を有するものであればいずれのものでもよい。 具体的には、 後述する本発明の抗体を調製する目的には、 配列番号: 1で表さ れるアミノ酸配列において第 2 7〜5 7 8番目のアミノ酸配列を有するペプチド などがあげられる。 例えば、 本発明で用いられるタンパク質の構成アミノ酸配列 のうち少なくとも 2 0個以上、 好ましくは 5 0個以上、 さらに好ましくは 7 0個 以上、 より好ましくは 1 0 0個以上、 最も好ましくは 2 0 0個以上のアミノ酸配 列を有するぺプチドなどが用いられる。
また、 本発明で用いられる部分ペプチドは、 そのアミノ酸配列中の 1または 2 個以上 (好ましくは、 1〜1 0個程度、 さらに好ましくは数 (1〜5 ) 個) のァ ミノ酸が欠失し、 または、 そのアミノ酸配列に 1または 2個以上 (好ましくは、 1〜2 0個程度、 より好ましくは 1〜1 0個程度、 さらに好ましくは数 (1〜 5 ) 個) のアミノ酸が付加し、 または、 そのアミノ酸配列に 1または 2個以上 (好ましくは、 1〜2 0個程度、 より好ましくは 1〜1 0個程度、 さらに好まし くは数 (1〜5 ) 個) のアミノ酸が挿入され、 または、 そのアミノ酸配列中の 1 または 2個以上 (好ましくは、 1〜1 0個程度、 より好ましくは数個、 さらに好 ましくは 1〜 5個程度) のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されていてもよい。 また、 本発明で用いられる部分ペプチドは C末端が力ルポキシル基 (- C00H) 、 カルポキシレ一ト (-C00") 、 アミド (- C0NH2) またはエステル (-C00R) の何れ であってもよい。
さらに、 本発明で用いられる部分ペプチドには、 前記した本発明で用いられる タンパク質と同様に、 C末端以外にカルボキシル基 (またはカルポキシレート) を有しているもの、 N末端のアミノ酸残基 (例、 メチォニン残基) のァミノ基が 保護基で保護されているもの、 N端側が生体内で切断され生成したグルタミン残 基がピロダルタミン酸化したもの、 分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基が適当な 保護基で保護されているもの、 あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなど の複合ペプチドなども含まれる。
本発明で用いられる部分べプチドは抗体作成のための抗原としても用いること ができる。
本発明で用いられるタンパク質または部分ペプチドの塩としては、 生理学的に 許容される酸 (例、 無機酸、 有機酸) や塩基 (例、 アルカリ金属塩) などとの塩 が用いられ、 とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。 この様な塩と しては、 例えば、 無機酸 (例えば、 塩酸、 リン酸、 臭化水素酸、 硫酸) との塩、 あるいは有機酸 (例えば、 酢酸、 ギ酸、 プロピオン酸、 フマル酸、 マレイン酸、 コハク酸、 酒石酸、 クェン酸、 リンゴ酸、 蓚酸、 安息香酸、 メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸) との塩などが用いられる。
本発明で用いられるタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩は、 前 述したヒトゃ温血動物の細胞または組織から自体公知のタンパク質の精製方法に よって製造することもできるし、 タンパク質をコードする D NAを含有する形質 転換体を培養することによつても製造することができる。 また、 後述のペプチド 合成法に準じて製造することもできる。
ヒトゃ哺乳動物の組織または細胞から製造する場合、 ヒトゃ哺乳動物の組織ま たは細胞をホモジナイズした後、 酸などで抽出を行ない、 該抽出液を逆相クロマ 卜グラフィー、 ィォン交換ク口マトグラフィーなどのクロマトグラフィーを組み 合わせることにより精製単離することができる。
本発明で用いられるタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩、 またはそ のアミド体の合成には、 通常市販のタンパク質合成用樹脂を用いることができる。 そのような樹脂としては、 例えば、 クロロメチル榭脂、 ヒドロキシメチル樹脂、 ベンズヒドリルアミン榭脂、 アミノメチル樹脂、 4一べンジルォキシベンジルァ ルコール樹脂、 4—メチルベンズヒドリルアミン榭脂、 P AM樹脂、 4—ヒドロ キシメチルメチルフエ二ルァセ卜アミドメチル樹脂、 ポリアクリルアミド榭脂、 4一 (2, , 4, ージメトキシフエ二ルーヒドロキシメチル) フエノキシ樹脂、 4 - ( 2 ' , 4, 一ジメトキシフエニル一 F m o cアミノエチル) フエノキシ樹 脂などを挙げることができる。 このような樹脂を用い、 α—ァミノ基と側鎖官能 基を適当に保護したアミノ酸を、 目的とするタンパク質の配列通りに、 自体公知 の各種縮合方法に従い、 樹脂上で縮合させる。 反応の最後に樹脂からタンパク質 または部分べプチドを切り出すと同時に各種保護基を除去し、 さらに高希釈溶液 中で分子内ジスルフィド結合形成反応を実施し、 目的のタンパク質もしくは部分
ペプチドまたはそれらのアミド体を取得する。
上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、 タンパク質合成に使用できる各種活 性化試薬を用いることができるが、 特に、 カルポジイミド類がよい。 カルポジィ ミド類としては、 D C C、 N, N'—ジイソプロピルカルポジイミド、 N—ェチ ル— N,一 ( 3—ジメチルァミノプロリル) カルポジイミドなどが用いられる。 これらによる活性化にはラセミ化抑 添加剤 (例えば、 H O B t , HO O B t ) とともに保護アミノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、 対称酸無水物または H〇 B tエステルあるいは H〇O B tエステルとしてあらかじめ保護アミノ酸の活性 化を行なつた後に樹脂に添加することができる。
保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用いられる溶媒としては、 タンパク質 縮合反応に使用しうることが知られている溶媒から適宜選択されうる。 例えば、
N, N—ジメチルホルムアミド, N, N—ジメチルァセトアミド, N—メチルビ 口リドンなどの酸アミド類、 塩化メチレン, クロ口ホルムなどのハロゲン化炭化 水素類、 トリフルォロエタノールなどのアルコール類、 ジメチルスルホキシドな どのスルホキシド類、 ピリジン, ジォキサン, テトラヒドロフランなどのエーテ ル類、 ァセトニトリル, プロピオ二トリルなどの二トリル類、 酢酸メチル, 酢酸 ェチルなどのエステル類あるいはこれらの適宜の混合物などが用いられる。 反応 温度はタンパク質結合形成反応に使用され得ることが知られている範囲から適宜 選択され、 通常約ー2 0 °C〜5 0 °Cの範囲から適宜選択される。 活性化されたァ ミノ酸誘導体は通常 1 . 5〜4倍過剰で用いられる。 ニンヒドリン反応を用いた テストの結果、 縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行なうことなく縮合反応 を繰り返すことにより十分な縮合を行なうことができる。 反応を繰り返しても十 分な縮合が得られないときには、 無水酢酸またはァセチルイミダゾ一ルを用いて 未反応アミノ酸をァセチル化することによって、 後の反応に影響を与えないよう にすることができる。
原料のァミノ基の保護基としては、 例えば、 Z、 B o c、 t—ペンチルォキシ 力ルポニル、 イソポルニルォキシカルポニル、 4ーメトキシベンジルォキシカル ポニル、 C 1 一 Z、 B r— Z、 ァダマンチルォキシカルボニル、 トリフルォロア セチル、 フタロイル、 ホルミル、 2一二トロフエニルスルフエニル、 ジフエ二ル
ホスフイノチオイル、 Fmo cなどが用いられる。 '
力ルポキシル基は、 例えば、 アルキルエステル化 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 ブチル、 tーブチル、 シクロペンチル、 シクロへキシル、 シクロヘプ チル、 シクロォクチル、 2—ァダマンチルなどの直鎖状、 分枝状もしくは環状ァ ルキルエステル化) 、 ァラルキルエステル化 (例えば、 ベンジルエステル、 4一 ニトロべンジルエステル、 4ーメトキシベンジルエステル、 4—クロ口べンジル エステル、 ベンズヒドリルエステル化) 、 フエナシルエステル化、 ベンジルォキ シカルポニルヒドラジド化、 t一ブトキシカルポニルヒドラジド化、 トリチルヒ ドラジド化などによつて保護することができる。
セリンの水酸基は、 例えば、 エステル化またはエーテル化によって保護するこ とができる。 このエステル化に適する基としては、 例えば、 ァセチル基などの低 級 (C,.6) アルカノィル基、 ベンゾィル基などのァロイル基、 ベンジルォキシカ ルポニル基、 エトキシカルボニル基などの炭酸から誘導される基などが用いられ る。 また、 エーテル化に適する基としては、 例えば、 ベンジル基、 テトラヒドロ ピラニル基、 t一ブチル基などである。
チロシンのフエノール性水酸基の保護基としては、 例えば、 Bz l、 C 12- Bz l、 2—二トロベンジル、 B r— Z、 t一ブチルなどが用いられる。
ヒスチジンのイミダゾ一ルの保護基としては、 例えば、 To s、 4—メトキシ -2, 3, 6—トリメチルベンゼンスルホニル、 DNP、 ベンジルォキシメチル、 Bum, Bo c、 Tr t、 Fmo cなどが用いられる。
原料の力ルポキシル基の活性化されたものとしては、 例えば、 対応する酸無水 物、 アジド、 活性エステル 〔アルコール (例えば、 ペンタクロロフエノ一ル、 2, 4, 5 -トリクロ口フエノール、 2, 4ージニトロフエノ一ル、 シァノメチルァ ルコ一ル、 パラニトロフエノール、 H〇NB、 N—ヒドロキシスクシミド、 N— ヒドロキシフタルイミド、 H'OB t) とのエステル〕 などが用いられる。 原料の ァミノ基の活性化されたものとしては、 例えば、 対応するリン酸アミドが用いら れる。
保護基の除去 (脱離) 方法としては、 例えば、 Pd—黒あるいは Pd—炭素な どの触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、 また、 無水フッ化水素、 メタ
ンスルホン酸、 トリフルォロメタンスルホン酸、 トリフルォロ酢酸あるいはこれ らの混合液などによる酸処理や、 ジイソプロピルェチルァミン、 トリェチルアミ ン、 ピぺリジン、 ピぺラジンなどによる塩基処理、 また液体アンモニア中ナトリ ゥムによる還元なども用いられる。 上記酸処理による脱離反応は、 一般に約一 2 0 °C〜4 0 °Cの温度で行なわれるが、 酸処理においては、 例えば、 ァニソ一ル、 フエノール、 チオアニソール、 メタクレゾール、 パラクレゾ一ル、 ジメチルスル フイド、 1 , 4一ブタンジチオール、 1 , 2—エタンジチオールなどのような力 チオン捕捉剤の添加が有効である。 また、 ヒスチジンのイミダゾール保護基とし て用いられる 2 , 4—ジニトロフエニル基はチォフエノール処理により除去され、 トリブトファンのインド一ル保護基として用いられるホルミル基は上記の 1, 2 —エタンジチオール、 1, 4一ブタンジチォ一ルなどの存在下の酸処理による脱 保護以外に、 希水酸化ナトリウム溶液、 希アンモニアなどによるアルカリ処理に よっても除去される。
原料の反応に関与すべきでない官能基の保護ならびに保護基、 およびその保護 基の脱離、 反応に関与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段から 適宜選択しうる。
タンパク質または部分ペプチドのアミド体を得る別の方法としては、 例えば、 まず、 カルポキシ末端アミノ酸の α—力ルポキシル基をアミド化して保護した後、 アミノ基側にペプチド (タンパク質) 鎖を所望の鎖長まで延ばした後、 該ぺプチ ド鎖の Ν末端の K—ァミノ基の保護基のみを除いたタンパク質または部分べプチ ドと C末端のカルボキシル基の保護基のみを除去したタンパク質または部分ぺプ チドとを製造し、 これらのタンパク質またはペプチドを上記したような混合溶媒 中で縮合させる。 縮合反応の詳細については上記と同様である。 縮合により得ら れた保護タンパク質またはペプチドを精製した後、 上記方法によりすベての保護 基を除去し、 所望の粗タンパク質またはペプチドを得ることができる。 この粗夕 ンパク質またはべプチドは既知の各種精製手段を駆使して精製し、 主要画分を凍 結乾燥することで所望の夕ンパク質またはべプチドのアミド体を得ることができ る。
タンパク質またはペプチドのエステル体を得るには、 例えば、 カルポキシ末端
アミノ酸の α—力ルポキシル基を所望のアルコール類と縮合しアミノ酸エステル とした後、 タンパク質またはペプチドのアミド体と同様にして、 所望のタンパク 質またはべプチドのエステル体を得ることができる。
本発明で用いられる部分ペプチドまたはそれらの塩は、 自体公知のペプチドの 合成法に従って、 あるいは本発明で用いられるタンパク質を適当なぺプチダ一ゼ で切断することによって製造することができる。 ペプチドの合成法としては、 例 えば、 固相合成法、 液相合成法のいずれによっても良い。 すなわち、 本発明で用 いられる部分べプチドを構成し得る部分べプチドもしくはアミノ酸と残余部分と を縮合させ、 生成物が保護基を有する場合は保護基を脱離することにより目的の ペプチドを製造することができる。 公知の縮合方法や保護基の脱離としては、 例 えば、 以下の①〜⑤に記載された方法が挙げられる。
(DM. Bodanszky および M. A. Ondet t i、 ペプチド 'シンセシス (Pept i de Synthes i s) , Intersc i ence Pub l i shers, New York (1966%;
② Schroederおよび Luebke、 ザ ·ペプチド(The Pept i de) , Academic Press, New York (1965年)
③泉屋信夫他、 ペプチド合成の基礎と実験、 丸善 (株) (1975年)
④矢島治明 および榊原俊平、 生化学実験講座 1、 タンパク質の化学 IV、 205、 (1977年)
⑤矢島治明監修、 続医薬品の開発、 第 14巻、 ペプチド合成、 広川書店
また、 反応後は通常の精製法、 例えば、 溶媒抽出 ·蒸留 ·カラムクロマトグラ フィ一'液体クロマトグラフィー '再結晶などを組み合わせて本発明で用いられ る部分べプチドを精製単離することができる。 上記方法で得られる部分べプチド が遊離体である場合は、 公知の方法あるいはそれに準じる方法によって適当な塩 に変換することができるし、 逆に塩で得られた場合は、 公知の方法あるいはそれ に準じる方法によって遊離体または他の塩に変換することができる。
本発明で用いられるタンパク質をコードするポリヌクレオチドとしては、 前述 した本発明で用いられるタンパク質をコードする塩基配列を含有するものであれ ばいかなるものであってもよい。 好ましくは D NAである。 D NAとしては、 ゲ ノム D NA、 ゲノム D NAライブラリー、 前記した細胞'組織由来の c D NA、
前記した細胞 ·組織由来の c D NAライブラリー、 合成 D N Aのいずれでもよい。 ライブラリ一に使用するべクタ一は、 パクテリオファージ、 プラスミド、 コス ミド、 ファージミドなどいずれであってもよい。 また、 前記した細胞 '組織より total R N Aまたは mR N A画分を調製したものを用いて直接 Reverse
Transcriptase Polymerase Chain React ion (以下、 R T— P C R法と略称す る) によって増幅することもできる。
本発明で用いられるタンパク質をコ一ドする D N Aとしては、 例えば、 配列番 号: 2で表される塩基配列を含有する D NA、 または配列番号: 2で表される塩 基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダィズする塩基配列を含有し、 前記した配列番号: 1で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質と実質的に 同質の性質を有するタンパク質をコ一ドする D NAであれば何れのものでもよい。 配列番号: 2で表される塩基配列と八イストリンジエンドな条件下でハイプリ ダイズできる D NAとしては、 例えば、 配列番号: 2で表される塩基配列と約 5 0 %以上、 好ましくは約 6 0 %以上、 さらに好ましくは約 7 0 %以上、 より好ま しくは約 8 0 %以上、 特に好ましくは約 9 0 %以上、 最も好ましくは約 9 5 %以 上の相同性を有する塩基配列を含有する D N Aなどが用いられる。
ハイブリダィゼーシヨンは、 自体公知の方法あるいはそれに準じる方法、 例え は、 Molecular Cloning 2nd (J. Saibrook et al . , Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989) に記載の方法などに従って行なうことができる。 また、 市販のラ イブラリーを使用する場合、 添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうこと ができる。 より好ましくは、 ハイストリンジエンドな条件に従って行なうことが できる。
ハイストリンジエンドな条件とは、 例えば、 ナトリウム濃度が約 1 9〜4 0 m M、 好ましくは約 1 9〜 2 0 mMで、 温度が約 5 0〜7 0 :、 好ましくは約 6 0 〜 6 5 °Cの条件を示す。 特に、 ナトリゥム濃度が約 1 9 mMで温度が約 6 5 °Cの 場合が最も好ましい。
より具体的には、 配列番号: 1で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質 をコードする D NAとしては、 配列番号: 2で表される塩基配列を含有する D N Aなどが用いられる。
本発明で用いられる部分ペプチドをコードするポリヌクレオチド (例、 D N A) としては、 前述した本発明で用いられる部分ペプチドをコードする塩基配列 を含有するものであればいかなるものであってもよい。 また、 ゲノム D NA、 ゲ ノム D NAライブラリー、 前記した細胞 ·組織由来の c D NA、 前記した細胞 · 組織由来の c D N Aライブラリー、 合成 D N Aのいずれでもよい。
本発明で用いられる部分ペプチドをコードする D NAとしては、 例えば、 配列 番号: 2で表される塩基配列を含有する D N Aの一部分を含有する D NA、 また は配列番号: 2で表される塩基配列とハイストリンジェン卜な条件下でハイプリ ダイズする塩基配列を含有し、 本発明のタンパク質と実質的に同質の活性を有す るタンパク質をコードする D N Aの一部分を含有する D N Aなどが用いられる。 配列番号: 2で表される塩基配列と八イブリダィズできる D NAは、 前記と同 意義を示" 5—。
ハイブリダィゼ一シヨンの方法およびハイストリンジェントな条件は前記と同 様のものが用いられる。
本発明で用いられるタンパク質、 部分ペプチド (以下、 これらをコ一ドする D N Aのクローニングおよび発現の説明においては、 これらを単に本発明のタンパ ク質と略記する場合がある) を完全にコードする D NAのクローエングの手段と しては、 本発明のタンパク質をコードする塩基配列の一部分を含有する合成 D N Aプライマーを用いて P C R法によって増幅するか、 または適当なベクターに組 み込んだ D N Aを本発明のタンパク質の一部あるいは全領域をコードする D NA 断片もしくは合成 D NAを用いて標識したものとのハイブリダィゼーションによ つて選別することができる。 ハイブリダィゼ一シヨンの方法は、 例えば、
Molecul ar Cl oning 2nd (J. Sambrook et al . , Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989) に記載の方法などに従って行なうことができる。 また、 市販のライブラリ 一を使用する場合、 添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうことができる。
D NAの塩基配列の変換は、 P C R、 公知のキット、 例えば、 Mutan™-super Express Km (宝酒造 (株) ) 、 MutanTM-K (宝酒造 (株) ) 等を用いて、 ODA- LA PCR法、 Gapped duplex法、 Kunkel法等の自体公知の方法あるいはそれらに準じる 方法に従って行なうことができる。
クローン化されたタンパク質をコードする DNAは目的によりそのまま、 また は所望により制限酵素で消化したり、 リンカーを付加したりして使用することが できる。 該 DNAはその 5' 末端側に翻訳開始コドンとしての ATGを有し、 ま た 3' 末端側には翻訳終止コドンとしての T A A、 TGAまたは TAGを有して いてもよい。 これらの翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、 適当な合成 DNAァ ダブ夕一を用いて付加することもできる。
本発明のタンパク質の発現ベクターは、 例えば、 (ィ) 本発明のタンパク質を コードする DNAから目的とする DNA断片を切り出し、 (口) 該 DNA断片を 適当な発現ベクター中のプロモーターの下流に連結することにより製造すること ができる。
ベクターとしては、 大腸菌由来のプラスミド (例、 pBR322, pBR 32 5, pUC 12, pUC 13) 、 枯草菌由来のプラスミド (例、 pUB 110, pTP 5, p C 194) 、 酵母由来プラスミド (例、 p SH 19, p SH 15) 、 λファージなどのパクテリオファージ、 レトロウイルス, ワクシニアウィルス, バキュロウィルスなどの動物ウィルスなどの他、 pAl— 11、 pXTl、 pR c/CMV、 pRcZRSV、 p cDNA I /N e oなどが用いられる。
本発明で用いられるプロモーターとしては、 遺伝子の発現に用いる宿主に対 応して適切なプロモーターであればいかなるものでもよい。 例えば、 動物細胞を 宿主として用いる場合は、 SRo;プロモ一夕一、 SV40プロモータ一、 LTR プロモータ一、 CMVプロモーター、 HS V- TKプロモータ一などが挙げられ る。
これらのうち、 CMV (サイトメガロウィルス) プロモータ一、 SRo;プロ モーターなどを用いるのが好ましい。 宿主がェシエリヒア属菌である場合は、 t r pプロモータ一、 l a cプロモーター、 r e cAプロモーター、 APLプロモ —ター、 1 ρ Pプロモータ一、 T7プロモーターなどが、 宿主がバチルス属菌で ある場合は、 SP01プロモ一夕一、 SPO 2プロモーター、 penPプロモ一 夕一など、 宿主が酵母である場合は、 PHO 5プロモーター、 PGKプロモータ 一、 GAPプロモータ一、 ADHプロモータ一などが好ましい。 宿主が昆虫細胞 である場合は、 ポリヘドリンプロモーター、 P 10プロモータ一などが好ましい。
発現ベクターには、 以上の他に、 所望によりェンハンサ一、 スプライシシグシ ダナル、 ポリ A付加シグナル、 選択マ一力一、 SV40複製オリジン (以下、 S V40 o r iと略称する場合がある) などを含有しているものを用いることがで きる。 選択マ一力一としては、 例えば、 ジヒドロ葉酸還元酵素 (以下、 dh f r と略称する場合がある) 遺伝子 〔メソトレキセ一ト (MTX) 耐性〕 、 アンピシ リン耐性遺伝子 (以下、 Amp1"と略称する場合がある) 、 ネオマイシン耐性遺 伝子 (以下、 Ne orと略称する場合がある、 G418耐性) 等が挙げられる。 特に、 dh f r遺伝子欠損チャイニーズハムスター細胞を用いて dh f r遺伝子 を選択マーカ一として使用する場合、 目的遺伝子をチミジンを含まない培地によ つても選択できる。
また、 必要に応じて、 宿主に合ったシグナル配列を、 本発明のタンパク質の N 端末側に付加する。 宿主がェシエリヒア属菌である場合は、 PhoA'シグナル配列、 OmpA*シグナル配列などが、 宿主がバチルス属菌である場合は、 α—アミラー ゼ ·シグナル配列、 サブチリシン ·シグナル配列などが、 宿主が酵母である場合 は、 MFo! ·シグナル配列、 SUC2 ·シグナル配列など、 宿主が動物細胞であ る場合には、 インシュリン 'シグナル配列、 ひ一インターフェロン ·シグナル配 列、 抗体分子 ·シグナル配列などがそれぞれ利用できる。
このようにして構築された本発明のタンパク質をコードする DNAを含有する ベクターを用いて、 形質転換体を製造することができる。
宿主としては、 例えば、 ェシエリヒア属菌、 バチルス属菌、 酵母、 昆虫細胞、 昆虫、 動物細胞などが用いられる。
ェシエリヒア属菌の具体例としては、 例えば、 ェシエリヒア 'コリ
(Escherichia coli) K12 - DH 1 [Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 60 巻, 160(1968)〕 , JM103 [Nucleic Acids Research, 9巻, 309 (1981)〕 , J A 221 [Journal of Molecular Biology, 120巻, 517 (1978)〕 , HB 101
[Journal of Molecular Biology, 41巻, 459(1969)〕 , C 600 [Genetics, 39 巻, 440 (1954)〕 などが用いられる。
バチルス属菌としては、 例えば、 バチルス 'サブチルス (Bacillus
snbtilis) M I 1 14 〔Gene, 24巻, 255 (1983)〕 , 207 -21 [Journal of
03007926
21
Biochemistry, 95卷, 87(1984)] などが用いられる。
酵母としては、 例えば、 サッカロマイセス セレピシェ (Saccharomyces cerevisiae) AH 22, AH22R—, NA87 - 11 A, DKD— 5D, 20 B— 12、 シゾサッカロマイセス ボンべ (Schizosaccharomyces pombe) NC YC 1913, NCYC 2036、 ピキア パストリス (Pichia pastor is) K M71などが用いられる。
昆虫細胞としては、 例えば、 ウィルスが Ac NPVの場合は、 夜盗蛾の幼虫由 来株化細胞 (Spodoptera frugiperda cell; S ί細胞) 、 Trichoplusia niの中 腸由来の MG1細胞、 Trichoplusia niの卵由来の High Five™細胞、 Mamestra brassicae由来の細胞または Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。 ウイ ルスが BmNPVの場合は、 蚕由来株化細胞 (Bombyx mori N細胞; BmN細 胞) などが用いられる。 該 S f細胞としては、 例えば、 S f 9細胞 (ATCC CRL1711) 、 S f 21細胞 (以上、 Vaughn, J.L.ら、 In Vivo, 13, 213- 217,(1977)) などが用いられる。 , 昆虫としては、 例えば、 カイコの幼虫などが用いられる 〔前田ら、 Nature, 315 卷, 592 (1985)〕 。
動物細胞としては、 例えば、 サル細胞 COS— 7, Ve r o, チャイニーズノ、 ムスター細胞 CHO (以下、 CHO細胞と略記) , dh f r遺伝子欠損チヤィニ —ズハムスター細胞 CHO (以下、 CHO (dh f r") 細胞と略記) , マウス L細胞, マウス At T— 20, マウスミエローマ細胞, ラット GH3, ヒト FL 細胞などが用いられる。
ェシエリヒア属菌を形質転換するには、 例えば、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 69巻, 2110 (1972)や Gene, 17巻, 107 (1982)などに記載の方法に従って行なうこ とができる。
バチルス属菌を形質転換するには、 例えば、 Molecular & General
Genetics, 168巻, 111 (1979)などに記載の方法に従つて行なうことができる。
酵母を形質転換するには、 例えば、 Methods in Enzymology, 194巻, 182- 187(1991)、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 75巻, 1929 (1978)などに記載の方法に 従って行なうことができる。
昆虫細胞または昆虫を形質転換するには、 例えば、 Bio/Technology,6, 47 - 55 (1988)などに記載の方法に従つて行なうことができる。
動物細胞を形質転換するには、 例えば、 細胞工学別冊 8 新細胞工学実験プロ トコール. 263-267(1995) (秀潤社発行) 、 Virology, 52巻, 456 (1973)に記載の方 法に従って行なうことができる。
このようにして、 タンパク質をコードする DNAを含有する発現ベクターで形 質転換された形質転換体を得ることができる。
宿主がェシエリヒア属菌、 バチルス属菌である形質転換体を培養する際、 培養 に使用される培地としては液体培地が適当であり、 その中には該形質転換体の生 育に必要な炭素源、 窒素源、 無機物その他が含有せしめられる。 炭素源としては、 例えば、 グルコース、 デキストリン、 可溶性澱粉、 ショ糖など、 窒素源としては、 例えば、 アンモニゥム塩類、 硝酸塩類、 コーンスチ一プ ·リカー、 ペプトン、 力 ゼイン、 肉エキス、 大豆粕、 バレイショ抽出液などの無機または有機物質、 無機 物としては、 例えば、 塩化カルシウム、 リン酸二水素ナトリウム、 塩化マグネシ ゥムなどが挙げられる。 また、 酵母エキス、 ビタミン類、 成長促進因子などを添 加してもよい。 培地の pHは約 5〜8が望ましい。
ェシエリヒア属菌を培養する際の培地としては、 例えば、 グルコース、 カザミ ノ酸を含む M9培地 [Miller, Journal of Experiments in Molecular Genetics, 431-433, Cold Spring Harbor Laboratory, New York 1972] が好ましい。 ここ に必要によりプロモータ一を効率よく働かせるために、 例えば、 3 /3—インドリ ルアクリル酸のような薬剤を加えることができる。
宿主がェシエリヒア属菌の場合、 培養は通常約 1 5〜43°Cで約 3〜24時間 行ない、 必要により、 通気や撹拌を加えることもできる。
宿主がバチルス属菌の場合、 培養は通常約 30〜40 で約6〜24時間行な レ 、 必要により通気や撹拌を加えることもできる。
宿主が酵母である形質転換体を培養する際、 培地としては、 例えば、 バークホ —ルダ一 (Burkholder) 最小培地 CBostian, K. L. ら、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77巻, 4505 (1980)〕 や 0.5 %カザミノ酸を含有する S D培地 〔Bitter, G. A. ら、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81巻, 5330 (1984)〕 が挙げられる。 培地の pH
は約 5〜 8に調整するのが好ましい。 培養は通常約 20〜35!0で約24〜72 時間行ない、 必要に応じて通気や撹拌を加える。
宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換体を培養する際、 培地としては、 Grace's Insect Medium (Grace, T.C.C. , Nature, 195,788 (1962)) に非動化した 10%ゥシ血清等の添加物を適宜加えたものなどが用いられる。 培地の pHは約 6. 2〜 6. 4に調整するのが好ましい。 培養は通常約 27 °Cで約 3〜 5日間行 ない、 必要に応じて通気や撹拌を加える。
宿主が動物細胞である形質転換体を培養する際、 培地としては、 例えば、 約 5 〜20 %の胎児牛血清を含む MEM培地 [Science, 122巻, 501 (1952)〕 , DME M培地 [Virology, 8巻, 396(1959)〕 , RPM I 1640培地 〔The 】ournal of the American Medical Association 199卷, 519 (1967)〕 , 199培地
[Proceeding of the Society for the Biological Medicine, 73巻, 1 (1950)〕 な どが用いられる。 pHは約 6〜8であるのが好ましい。 培養は通常約 30〜4 0°Cで約 15~60時間行ない、 必要に応じて通気や撹拌を加える。
以上のようにして、 形質転換体の細胞内、 細胞膜または細胞外に本発明のタン パク質を生成せしめることができる。
上記培養物から本発明のタンパク質を分離精製するには、 例えば、 下記の方法 により行なうことができる。
本発明のタンパク質を培養菌体あるいは細胞から抽出するに際しては、 培養後、 公知の方法で菌体あるいは細胞を集め、 これを適当な緩衝液に懸濁し、 超音波、 リゾチームおよび Zまたは凍結融解などによって菌体あるいは細胞を破壊したの ち、 遠心分離やろ過によりタンパク質の粗抽出液を得る方法などが適宜用いられ る。 緩衝液の中に尿素や塩酸グァニジンなどのタンパク質変性剤や、 トリトン X 一 100™などの界面活性剤が含まれていてもよい。 培養液中にタンパク質が 分泌される場合には、 培養終了後、 それ自体公知の方法で菌体あるいは細胞と上 清とを分離し、 上清を集める。
このようにして得られた培養上清、 あるいは抽出液中に含まれるタンパク質の 精製は、 自体公知の分離。精製法を適切に組み合わせて行なうことができる。 こ れらの公知の分離、 精製法としては、 塩析ゃ溶媒沈澱法などの溶解度を利用する
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24 方法、 透析法、 限外ろ過法、 ゲルろ過法、 および S D S—ポリアクリルアミドゲ ル電気泳動法などの主として分子量の差を利用する方法、 イオン交換クロマトグ ラフィ一などの荷電の差を利用する方法、 ァフィ二ティークロマトグラフィーな どの特異的親和性を利用する方法、 逆相高速液体ク口マトグラフィ一などの疎水 性の差を利用する方法、 等電点電気泳動法などの等電点の差を利用する方法など が用いられる。
かくして得られるタンパク質が遊離体で得られた場合には、 自体公知の方法あ るいはそれに準じる方法によって塩に変換することができ、 逆に塩で得られた場 合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法により、 遊離体または他の塩に 変換することができる。
なお、 組換え体が産生するタンパク質を、 精製前または精製後に適当な蛋白修 飾酵素を作用させることにより、 任意に修飾を加えたり、 ポリペプチドを部分的 に除去することもできる。 蛋白修飾酵素としては、 例えば、 トリプシン、 キモト リプシン、 アルギニルエンドべプチダ一ゼ、 プロテインキナーゼ、 グリコシダー ゼなどが用いられる。
かくして生成する本発明のタンパク質の存在は、 特異抗体を用いたェンザィム ィムノアツセィゃウエスタンプロッティングなどにより測定することができる。 本発明で用いられるタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩に対する抗 体は、 本発明で用いられるタンパク質もしくは部分べプチドまたはその塩を認識 し得る抗体であれば、 ポリクロ一ナル抗体、 モノクローナル抗体の何れであって もよい。
本発明で用いられるタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩 (以下、 抗 体の説明においては、 これらを単に本発明のタンパク質と略記する場合がある) に対する抗体は、 本発明のタンパク質を抗原として用い、 自体公知の抗体または 抗血清の製造法に従つて製造することができる。
〔モノクローナル抗体の作製〕
( a ) モノクローナル抗体産生細胞の作製
本発明のタンパク質は、 温血動物に対して投与により抗体産生が可能な部位に それ自体あるいは担体、 希釈剤とともに投与される。 投与に際して抗体産生能を
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25 高めるため、 完全フロイントアジュバントや不完全フロイントアジュバントを投 与してもよい。 投与は通常 2〜 6週毎に 1回ずつ、 計 2〜10回程度行われる。 用いられる温血動物としては、 例えば、 サル、 ゥサギ、 ィヌ、 モルモット、 マウ ス、 ラット、 ヒッジ、 ャギ、 ニヮトリが挙げられるが、 マウスおよびラットが好 ましく用いられる。
モノクローナル抗体産生細胞の作製に際しては、 抗原で免疫された温血動物、 例えばマウスから抗体価の認められた個体を選択し最終免疫の 2〜 5日後に脾臓 またはリンパ節を採取し、 それらに含まれる坊体産生細胞を同種または異種動物 の骨髄腫細胞と融合させることにより、 モノクローナル抗体産生ハイプリドーマ を調製することができる。 抗血清中の抗体価の測定は、 例えば、 後記の標識化夕 ンパク質と抗血清とを反応させたのち、 抗体に結合した標識剤の活性を測定する ことにより行なうことができる。 融合操作は既知の方法、 例えば、 ケーラ一とミ ルスタインの方法 〔ネィチヤ一 (Nature)、 256、 495 (1975)] に従い実施するこ とができる。 融合促進剤としては、 例えば、 ポリエチレングリコール (PEG) やセンダイウィルスなどが挙げられるが、 好ましくは PEGが用いられる。
骨髄腫細胞としては、 例えば、 NS— 1、 P 3U1、 SP 2/0、 AP— lな どの温血動物の骨髄腫細胞が挙げられるが、 P 3U1が好ましく用いられる。 用 いられる抗体産生細胞 (脾臓細胞) 数と骨髄腫細胞数との好ましい比率は 1 : 1 〜20 : 1程度であり、 PEG (好ましくは PEG 1000〜PEG6000) が 10〜80 %程度の濃度で添加され、 20〜40°C、 好ましくは 30〜37 で 1〜 10分間ィンキュベ一卜することにより効率よく細胞融合を実施できる。 モノクロ一ナル抗体産生ハイブリドーマのスクリーニングには種々の方法が使 用できるが、 例えば、 タンパク質抗原を直接あるいは担体とともに吸着させた固 相 (例、 マイクロプレート) にハイブリド一マ培養上清を添加し、 次に放射性物 質や酵素などで標識した抗免疫グロプリン抗体 (細胞融合に用いられる細胞がマ ウスの場合、 抗マウス免疫グロブリン抗体が用いられる) またはプロテイン Aを 加え、 固相に結合したモノクローナル抗体を検出する方法、 抗免疫グロブリン抗 体またはプロテイン Aを吸着させた固相にハイプリドーマ培養上清を添加し、 放 射性物質や酵素などで標識したタンパク質を加え、 固相に結合したモノクローナ
ル抗体を検出する方法などが挙げられる。
モノクローナル抗体の選別は、 自体公知あるいはそれに準じる方法に従って行 なうことができる。 通常 HA T (ヒポキサンチン、 アミノプテリン、 チミジン) を添加した動物細胞用培地で行なうことができる。 選別および育種用培地として は、 ハイプリドーマが生育できるものならばどのような培地を用いても良い。 例 えば、 1〜2 0 %、 好ましくは 1 0〜2 0 %の牛胎児血清を含む R P M I 1 6 4 0培地、 1〜1 0 %の牛胎児血清を含む G I T培地 (和光純薬工業 (株) ) あ るいはハイプリドーマ培養用無血清培地 (S F M—1 0 1、 日水製薬 (株) ) な どを用いることができる。 培養温度は、 通常 2 0〜4 0 °C、 好ましくは約 3 7 である。 培養時間は、 通常 5日〜 3週間、 好ましくは 1週間〜 2週間である。 培 養は、 通常 5 %炭酸ガス下で行なうことができる。 ハイプリドーマ培養上清の抗 体価は、 上記の抗血清中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
( b ) モノクローナル抗体の精製
モノクローナル抗体の分離精製は、 自体公知の方法、 例えば、 免疫グロブリン の分離精製法 〔例、 塩析法、 アルコール沈殿法、 等電点沈殿法、 電気泳動法、 ィ オン交換体 (例、 D E A E) による吸脱着法、 超遠心法、 ゲルろ過法、 抗原結合 固相あるいはプロテイン Aあるいはプロテイン Gなどの活性吸着剤により抗体の みを採取し、 結合を解離させて抗体を得る特異的精製法〕 に従って行なうことが できる。
〔ポリクローナル抗体の作製〕
本発明のポリクローナル抗体は、 それ自体公知あるいはそれに準じる方法に従 つて製造することができる。 例えば、 免疫抗原 (タンパク質抗原) 自体、 あるい はそれとキヤリア一タンパク質との複合体をつくり、 上記のモノクローナル抗体 の製造法と同様に温血動物に免疫を行ない、 該免疫動物から本発明のタンパク質 に対する抗体含有物を採取して、 抗体の分離精製を行なうことにより製造するこ とができる。
温血動物を免疫するために用いられる免疫抗原とキャリアータンパク質との複 合体に関し、 キャリア一タンパク質の種類およびキャリアーとハプテンとの混合 比は、 キャリアーに架橋させて免疫したハプテンに対して抗体が効率良くできれ
ば、 どの様なものをどの様な比率で架橋させてもよいが、 例えば、 ゥシ血清アル ブミンゃゥシサイログロプリン、 へモシァニン等を重量比でハプテン 1に対し、 約 0 . 1〜 2 0、 好ましくは約 1〜 5の割合でカプルさせる方法が用いられる。 また、 ハプテンとキャリアーの力プリングには、 種々の縮合剤を用いることが できるが、 ダルタルアルデヒドやカルポジイミド、 マレイミド活性エステル、 チ オール基、 ジチオビリジル基を含有する活性エステル試薬等が用いられる。
縮合生成物は、 温血動物に対して、 抗体産生が可能な部位にそれ自体あるいは 担体、 希釈剤とともに投与される。 投与に際してお体産生能を高めるため、 完全 フロイントアジュバントゃ不完全フロイントアジュバントを投与してもよい。 投 与は、 通常約 2〜 6週毎に 1回ずつ、 計約 3〜1 0回程度行なわれる。
ポリクローナル抗体は、 上記の方法で免疫された温血動物の血液、 腹水など、 好ましくは血液から採取することができる。
抗血清中のポリクローナル抗体価の測定は、 上記の抗血清中の抗体価の測定と 同様にして測定できる。 ポリクロ一ナル抗体の分離精製は、 上記のモノクローナ ル抗体の分離精製と同様の免疫グロプリンの分離精製法に従って行なうことがで さる。
本発明で用いられるタンパク質または部分ペプチドをコードするポリヌクレオ チド (例、 D NA (以下、 アンチセンスポリヌクレオチドの説明においては、 こ れらの D NAを本発明の D NAと略記する場合がある) ) の塩基配列に相補的な、 または実質的に相補的な塩基配列またはその一部を含有するアンチセンスポリヌ クレオチドとしては、 本発明のポリヌクレオチド (例、 D NA) の塩基配列に相 補的な、 または実質的に相補的な塩基配列またはその一部を含有し、 該 D NAの 発現を抑制し得る作用を有するものであれば、 いずれのアンチセンスポリヌクレ ォチドであってもよいが、 アンチセンス D NAが好ましい。
本発明の D NAに実質的に相補的な塩基配列とは、 例えば、 本発明の D NAに 相補的な塩基配列 (すなわち、 本発明の D NAの相補鎖) の全塩基配列あるいは 部分塩基配列と約 7 0 %以上、 好ましくは約 8 0 %以上、 より好ましくは約 9 0 %以上、 最も好ましくは約 9 5 %以上の相同性を有する塩基配列などが挙げら れる。 特に、 本発明の D N Aの相補鎖の全塩基配列うち、 (ィ) 翻訳阻害を指向
したアンチセンスポリヌクレオチドの場合は、 本発明のタンパク質の N末端部位 をコードする部分の塩基配列 (例えば、 開始コドン付近の塩基配列など) の相補 鎖と約 7 0 %以上、 好ましくは約 8 0 %以上、 より好ましくは約 9 0 %以上、 最 も好ましくは約 9 5 %以上の相同性を有するアンチセンスポリヌクレオチドが、 (口) R N a s e Hによる R NA分解を指向するアンチセンスポリヌクレオチド の場合は、 イントロンを含む本発明の D NAの全塩基配列の相補鎖と約 7 0 %以 上、 好ましくは約 8 0 %以上、 より好ましくは約 9 0 %以上、 最も好ましくは約 9 5 %以上の相同性を有するアンチセンスポリヌクレオチドがそれぞれ好適であ る。
具体的には、 配列番号: 2で表される塩基配列を含有する D NAの塩基配列に 相補的な、 もしくは実質的に相補的な塩基配列、 またはその一部分を含有するァ ンチセンスポリヌクレオチド、 好ましくは例えば、 配列番号: 2で表される塩基 配列を含有する D NAの塩基配列に相補的な塩基配列、 またはその一部分を含有 するアンチセンスポリヌクレオチド (より好ましくは、 配列番号: 2で表される 塩基配列を含有する D NAの塩基配列に相補的な塩基配列、 またはその一部分を 含有するアンチセンスポリヌクレオチド) が挙げられる。
アンチセンスポリヌクレオチドは通常、 1 0〜4 0個程度、 好ましくは 1 5〜 3 0個程度の塩基から構成される。
ヌクレアーゼなどの加水分解酵素による分解を防ぐために、 アンチセンス D N Aを構成する各ヌクレオチドのリン酸残基 (ホスフェート) は、 例えば、 ホスホ 口チォェ一ト、 メチルホスホネート、 ホスホロジチォネートなどの化学修飾リン 酸残基に置換されていてもよい。 また、 各ヌクレオチドの糖 (デォキシリポ一 ス) は、 2, 一〇一メチル化などの化学修飾糖構造に置換されていてもよいし、 塩基部分 (ピリミジン、 プリン) も化学修飾を受けたものであってもよく、 配列 番号: 2で表される塩基配列を含有する D NAにハイブリダィズするものであれ ばいずれのものでもよい。 これらのアンチセンスポリヌクレオチドは、 公知の D N A合成装置などを用いて製造することができる。
本発明に従えば、 本発明のタンパク質遺伝子の複製または発現を阻害すること のできるアンチセンスポリヌクレオチド (核酸) を、 クローン化した、 あるいは
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29 決定されたタンパク質をコードする D N Aの塩基配列情報に基づき設計し、 合成 しうる。 かかるポリヌクレオチド (核酸) は、 本発明のタンパク質遺伝子の R N Aとハイブリダィズすることができ、 該 R N Aの合成または機能を阻害すること ができるか、 あるいは本発明のタンパク質関連 R N Aとの相互作用を介して本発 明のタンパク質遺伝子の発現を調節 ·制御することができる。 本発明のタンパク 質関連 RN Aの選択された配列に相補的なポリヌクレオチド、 および本発明の夕 ンパク質関連 R N Aと特異的にハイプリダイズすることができるポリヌクレオチ ドは、 生体内および生体外で本発明のタンパク質遺伝子の発現を調節 ·制御する のに有用であり、 また病気などの治療または診断に有用である。 用語 「対応す る」 とは、 遺伝子を含めたヌクレオチド、 塩基配列または核酸の特定の配列に相 同性を有するあるいは相補的であることを意味する。 ヌクレオチド、 塩基配列ま たは核酸とペプチド (タンパク質) との間で 「対応する」 とは、 ヌクレオチド
(核酸) の配列またはその相補体から誘導される指令にあるペプチド (タンパク 質) のアミノ酸を通常指している。 タンパク質遺伝子の 5 ' 端ヘアピンループ、 5 ' 端 6—ベースペア ·リピート、 5 ' 端非翻訳領域、 ポリペプチド翻訳開始コ ドン、 タンパク質コード領域、 O R F翻訳終止コドン、 3 ' 端非翻訳領域、 3 ' 端パリンドローム領域、 および 3 ' 端ヘアピンループは好ましい対象領域として 選択しうるが、 タンパク質遺伝子内の如何なる領域も対象として選択しうる。 目的核酸と、 対象領域の少なくとも一部に相補的なポリヌクレオチドとの関係 は、 対象物とハイブリダィズすることができるポリヌクレオチドとの関係は、
「アンチセンス」 であるということができる。 7ンチセンスポリヌクレオチドは、 2ーデォキシー D—リボースを含有しているポリヌクレオチド、 D—リポースを 含有しているポリヌクレオチド、 プリンまたはピリミジン塩基の N—グリコシド であるその他のタイプのポリヌクレオチド、 あるいは非ヌクレオチド骨格を有す るその他のポリマ一 (例えば、 市販のタンパク質核酸および合成配列特異的な核 酸ポリマー) または特殊な結合を含有するその他のポリマー (但し、 該ポリマー は D N Aや R N A中に見出されるような塩基のペアリングゃ塩基の付着を許容す る配置をもつヌクレオチドを含有する) などが挙げられる。 それらは、 2本鎖 D NA、 1本鎖 D NA、 2本鎖 R NA、 1本鎖 R NA、 さらに D NA : R NAハイ
ブリツドであることができ、 さらに非修飾ポリヌクレオチド (または非修飾オリ ゴヌクレオチド) 、 さらには公知の修飾の付加されたもの、 例えば当該分野で知 られた標識のあるもの、 キャップの付いたもの、 メチル化されたもの、 1個以上 の天然のヌクレオチドを類縁物で置換したもの、 分子内ヌクレオチド修飾のされ たもの、 例えば非荷電結合 (例えば、 メチルホスホネート、 ホスホトリエステル、 ホスホルアミデート、 力ルバメートなど) を持つもの、 電荷を有する結合または 硫黄含有結合 (例えば、 ホスホロチォエート、 ホスホロジチォェ一トなど) を持 つもの、 例えばタンパク質 (ヌクレアーゼ、 ヌクレア一ゼ ·インヒビター、 トキ シン、 抗体、 シグナルペプチド、 ポリ一 L一リジンなど) や糖 (例えば、 モノサ ッカライドなど) などの側鎖基を有しているもの、 インターカレント化合物 (例 えば、 ァクリジン、 ソラレンなど) を持つもの、 キレート化合物 (例えば、 金属、 放射活性をもつ金属、 ホウ素、 酸化性の金属など) を含有するもの、 アルキルィ匕 剤を含有するもの、 修飾された結合を持つもの (例えば、 αァノマ一型の核酸な ど) であってもよい。 ここで 「ヌクレオシド」 、 「ヌクレオチド」 および 「核 酸」 とは、 プリンおよびピリミジン塩基を含有するのみでなく、 修飾されたその 他の複素環型塩基をもつようなものを含んでいて良い。 こうした修飾物は、 メチ ル化されたプリンぉよびピリミジン、 ァシル化されたプリンぉよびピリミジン、 あるいはその他の複素環を含むものであってよい。 修飾されたヌクレオチドおよ び修飾されたヌクレオチドはまた糖部分が修飾されていてよく、 例えば、 1個以 上の水酸基がハロゲンとか、 脂肪族基などで置換されていたり、 あるいはェ一テ ル、 ァミンなどの官能基に変換されていてよい。
本発明のアンチセンスポリヌクレオチド (核酸) は、 R NA、 D NA、 あるい は修飾された核酸 (R NA、 D NA) である。 修飾された核酸の具体例としては 核酸の硫黄誘導体ゃチォホスフェート誘導体、 そしてポリヌクレオシドアミドゃ オリゴヌクレオシドアミドの分解に抵抗性のものが挙げられるが、 それに限定さ れるものではない。 本発明のアンチセンス核酸は次のような方針で好ましく設計 されうる。 すなわち、 細胞内でのアンチセンス核酸をより安定なものにする、 ァ ンチセンス核酸の細胞透過性をより高める、 目標とするセンス鎖に対する親和性 をより大きなものにする、 そしてもし毒性があるならアンチセンス核酸の毒性を
より小さなものにする。
こうして修飾は当該分野で数多く知られており、 例えば J. Kawakami et al ., Pharm Tech Japan, Vo l . 8, pp. 247, 1992 ; Vol . 8, pp. 395, 1992 ; S. T.
Crooke et al . ed., Ant i sense Research and Appl i cat i ons, CRC Press, 1993 などに開示がある。
本発明のアンチセンス核酸は、 変化せしめられたり、 修飾された糖、 塩基、 結 合を含有していて良く、 リボゾーム、 ミクロスフエアのような特殊な形態で供与 されたり、 遺伝子治療により適用されたり、 付加された形態で与えられることが できうる。 こうして付加形態で用いられるものとしては、 リン酸基骨格の電荷を 中和するように働くポリリジンのようなポリカチォン体、 細胞膜との相互作用を 高めたり、 核酸の取込みを増大せしめるような脂質 (例えば、 ホスホリピド、 コ レステロールなど) といった疎水性のものが挙げられる。 付加するに好ましい脂 質としては、 コレステロールやその誘導体 (例えば、 コレステリルクロ口ホルメ ート、 コール酸など) が挙げられる。 こうしたものは、 核酸の 3 ' 端あるいは 5 ' 端に付着させることができ、 塩基、 糖、 分子内ヌクレオシド結合を介して付 着させることができうる。 その他の基としては、 核酸の 3 ' 端あるいは 5 ' 端に 特異的に配置されたキャップ用の基で、 ェキソヌクレアーゼ、 R N a s eなどの ヌクレアーゼによる分解を阻止するためのものが挙げられる。 こうしたキャップ 用の基としては、 ポリエチレングリコール、 テトラエチレングリコールなどのグ リコールをはじめとした当該分野で知られた水酸基の保護基が挙げられるが、 そ れに限定されるものではない。
アンチセンス核酸の阻害活性は、 本発明の形質転換体、 本発明の生体内や生体 外の遺伝子発現系、 あるいは本発明のタンパク質の生体内や生体外の翻訳系を用 いて調べることができる。 該核酸それ自体公知の各種の方法で細胞に適用できる。 以下に、 本発明のタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩 (以下、 本発 明のタンパク質と略記する場合がある) 、 本発明のタンパク質または部分べプチ ドをコードする D NA (以下、 本発明の D NAと略記する場合がある) 、 本発明 のタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩に対する抗体 (以下、 本発明の
抗体と略記する場合がある) 、 および本発明の D N Aのアンチセンスポリヌクレ ォチド (以下、 本発明のアンチセンスポリヌクレオチドと略記する場合がある) の用途を説明する。
本発明のタンパク質は、 がん組織で発現が増加するので、 疾患マ一カーとして 利用することが出来る。 すなわち、 がん組織における早期診断、 症状の重症度の 判定、 疾患進行の予測のためのマーカーとして有用である。 よって、 本発明の夕 ンパク質をコードする遺伝子のアンチセンスポリヌクレオチド、 本発明のタンパ ク質の活性を阻害する化合物もしくはその塩または本発明のタンパク質に対する 抗体を含有する医薬は、 例えば、 大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道 がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺がん、 勝臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍などのがん の予防 ·治療剤として使用することができる。
( 1 ) 疾病に対する医薬候補化合物のスクリーニング
本発明のタンパク質はがん組織で発現が増加しており、 さらに、 本発明のタン パク質の活性を阻害するとがん細胞がアポトーシスを起こす。 従って、 本発朗の タンパク質の活性を調節 (好ましぐは阻害) する化合物またはその塩は、 例えば 大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道が ん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺がん、 塍臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍などのがんの予防 ·治療剤として使用すること ができる。 好ましくは、 ホルモン (例、 エストロゲンなど) 非依存性、 HER2発現 陰性などのがん (例、 乳がんなど) の予防 ·治療剤である。
また、 本発明のタンパク質の活性を阻害する化合物またはその塩は、 例えば、 アポトーシス作用調節剤 (好ましくはアポトーシス作用促進剤) として使用する こともできる。
したがって、 本発明のタンパク質は、 本発明のタンパク質の活性を調節する化 合物またはその塩のスクリーニングのための試薬として有用である。
すなわち、 本発明は、 本発明のタンパク質を用いることを特徴とする本発明の タンパク質の活性 (例えば、 リガンド結合活性、 シグナル伝達活性など) を調節 する化合物またはその塩のスクリーニング方法を提供する。
より具体的には、 例えば、 (i) 本発明のタンパク質を産生する能力を有する 細胞のリガンド結合活性またはシグナル伝達活性と、 (i i) 本発明のタンパク質 を産生する能力を有する細胞と試験化合物の混合物のリガンド結合活性またはシ グナル伝達活性の比較することを特徴する本発明のタンパク質の活性を調節 (促 進または阻害) する化合物またはその塩のスクリーニング方法が用いられる。. 上記スクリーニング方法においては、 例えば (i) と (U) の場合において、 リガンド結合活性またはシグナル伝達活性を自体公知の方法、 例えば J. Immunol . 166 (1)巻、 15- 19頁、 2001年に記載の方法またはそれに準じる方法に従って測定 し、 比較する。
具体的には、 リガンド結合促進または細胞内シグナル伝達促進作用を有する化 合物をスクリーニングする場合は、 (i) 本発明のタンパク質発現ベクターを、 N F κ Bの結合配列をプロモーターまたはェンハンサ一中に含有するレポ一夕一 遺伝子とともに細胞に導入して培養した場合と、 (i i) 本発明のタンパク質発現 ベクタ一を、 N F κ Bの結合配列をプロモー夕一またはェンハンサ一中に含有す るレポーター遺伝子とともに細胞に導入し、 試験化合物の存在下、 培養した場合 の、 レポ一ター発現量を比較する。 レポ一夕一発現量は、 ルシフェラ一ゼ活性、 アルカリフォスファターゼ活性などを用いたレポータータンパク活性を指標とす ることにより測定できる。
また、 リガンド結合阻害または細胞内シグナル伝達阻害作用を有する化合物を スクリーニングする場合は、 具体的には、 U) 本発明のタンパク質発現べクタ 一を、 N F κ Bの結合配列をプロモータ一またはェンハンサ一中に含有するレポ 一ター遺伝子とともに細胞に導入し、 必要に応じ、 (a) 微生物細胞破碎液、 微 生物培養上清、 真核細胞破碎液、 真核細胞培養上清などリガンドが含まれる液、 (b) リガンド自身または (c) 天然のリガンドと同等に結合活性を有する物質を 添加して培養した場合と、 (i i) 本発明のタンパク質発現べクタ一を、 N F K B の結合配列をプロモ一ターまたはェンハンサ一中に含有するレポ一タ一遺伝子と ともに細胞に導入し、 必要に応じ、 (a) 微生物細胞破砕液、 微生物培養上清、 真核細胞破碎液、 真核細胞培養上清などリガンドが含まれる液、 (b) リガンド 自身または (c) 天然のリガンドと同等に結合活性を有する物質を添加して、 試
験化合物の存在下、 培養した場合の、 レポーター発現量を測定し、 比較する。 レポ一夕一発現量は、 ルシフェラ一ゼ活性、 アルカリフォスファタ一ゼ活性な どを用いたレポ一タータンパク活性を指標とすることにより測定できる。
本発明のタンパク質を産生する能力を有する細胞としては、 例えば、 前述した 本発明のタンパク質をコードする D NAを含有するベクターで形質転換された宿 主 (形質転換体) が用いられる。 宿主としては、 例えば、 C O S 7細胞、 CH O 細胞、 H E K 2 9 3細胞などの動物細胞が好ましく用いられる。 該スクリ一ニン グには、 例えば、 前述の方法で培養することによって、 本発明のタンパク質を細 胞膜上に発現させた形質転換体が好ましく用いられる。 本発明のタンパク質を発 現し得る細胞の培養方法は、 前記した本発明の形質変換体の培養法と同様である。 試験化合物としては、 例えばペプチド、 タンパク質、 非ペプチド性化合物、 合 成化合物、 発酵生産物、 細胞抽出液、 植物抽出液、 動物組織抽出液などがあげら れる。
例えば、 上記 (i i) の場合におけるリガンド結合活性またはシグナル伝達活性 が上記 (i) の場合に比べて、 約 2 0 %以上、 好ましくは 3 0 %以上、 より好ま しくは約 5 0 %以上上昇させる試験化合物を、 本発明のタンパク質の活性を促進 する化合物として、 上記 (i i) の場合におけるリガンド結合活性またはシグナル 伝達活性が上記 (i) の場合に比べて、 約 2 0 %以上、 好ましくは 3 0 %以上、 より好ましくは約 5 0 %以上減少させる試験化合物を本発明のタンパク質の活性 を阻害する化合物として選択することができる。
本発明のタンパク質の活性を促進する活性を有する化合物は、 本発明のタンパ ク質の作用を増強するための安全で低毒性な医薬として有用である。
本発明のタンパク質の活性を阻害する活性を有する化合物は、 本発明のタンパ ク質の生理活性を抑制するための安全で低毒性な医薬、 例えばがんの予防 治療 剤、 アポトーシス作用促進剤などとして有用である。
本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られる 化合物またはその塩は、 例えば、 ペプチド、 タンパク質、 非ペプチド性化合物、 合成化合物、 発酵生産物、 細胞抽出液、 植物抽出液、 動物組織抽出液、 血漿など から選ばれた化合物である。 該化合物の塩としては、 前記した本発明のペプチド
の塩と同様のものが用いられる。
さらに、 本発明のタンパク質をコードする遺伝子も、 がん組織において発現が 増加するので、 本発明のタンパク質をコードする遺伝子の発現を調節 (好ましく は阻害) する化合物またはその塩も、 例えば乳がん、 大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱 がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺がん、 塍臓がん、 脳腫瘍または血 液腫瘍などのがんの予防 ·治療剤として使用することができる。 好ましくは、 ホ ルモン (例、 エストロゲンなど) 非依存性、 HER2発現陰性などのがん (例、 乳が んなど) の予防 ·治療剤である。 また、 本発明のタンパク質をコードする遺伝子 の発現を阻害する化合物またはその塩は、 例えば、 アポトーシス作用調節剤 (好 ましくはアポトーシス作用促進剤) として使用することもできる。
したがって、 本発明の D N Aは、 本発明のタンパク質をコードする遺伝子の発 現を調節する化合物またはその塩のスクリーニングのための試薬として有用であ る。
スクリーニング方法としては、 (i i i) 本発明のタンパク質を産生する能力を 有する細胞を培養した場合と、 (iv) 試験化合物の存在下、 本発明で用いられる タンパク質を産生する能力を有する細胞を培養した場合との比較を行うことを特 徵とするスクリーニング方法が挙げられる。
上記方法において、 (i i i) と (iv) の場合における、 前記遺伝子の発現量 (具体的には、 本発明のタンパク質量または前記タンパク質をコードする mR N A量) を測定して、 比較する。
試験化合物および本発明のタンパク質を産生する能力を有する細胞としては、 上記と同様のものが挙げられる。
タンパク質量の測定は、 公知の方法、 例えば、 本発明のタンパク質を認識する 抗体を用いて、 細胞抽出液中などに存在する前記タンパク質を、 ウエスタン解析、 E L I S A法などの方法またはそれに準じる方法に従い測定することができる。 mR NA量の測定は、 公知の方法、 例えば、 プローブとして配列番号: 2また はその一部を含有する核酸を用いるノーザンハイブリダィゼーション、 あるいは
'一として配列番号: 2またはその一部を含有する核酸を用いる P C R法
またはそれに準じる方法に従い測定することができる。
例えば、 上記 (iv) の場合における遺伝子発現を、 上記 (i i i) の場合に比べ て、 約 2 0 %以上、 好ましくは 3 0 %以上、 より好ましくは約 5 0 %以上促進さ せる試験化合物を、 発明のタンパク質をコードする遺伝子の発現を促進する化 合物として、 上記 (iv) の場合における遺伝子発現を、 上記 (i i i) の場合に比 ベて、 約 2 0 %以上、 好ましくは 3 0 %以上、 より好ましくは約 5 0 %以上阻害 する試験ィ匕合物を、 本発明のタンパク質をコードする遺伝子の発現を阻害する化 合物として選択することができる。
本発明のスクリーニング用キットは、 本発明で用いられるタンパク質もしくは 部分べプチドまたはその塩、 または本発明で用いられるタンパク質もしくは部分 ペプチドを産生する能力を有する細胞を含有するものである。
本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られる 化合物またはその塩は、 上記した試験化合物、 例えば、 ペプチド、 タンパク質、 非ペプチド性化合物、 合成化合物、 発酵生産物、 細胞抽出液、 植物抽出液、 動物 組織抽出液、 血漿などから選ばれた化合物またはその塩であり、 本発明のタンパ ク質の活性 (例、 リガンド結合活性またはシグナル伝達活性など) を調節する化 合物またはその塩である。
該化合物の塩としては、 前記した本発明のタンパク質の塩と同様のものが用い られる。
本発明のタンパク質の活性を調節 (好ましくは阻害) する化合物またはその塩、 および本発明のタンパク質をコードする遺伝子の発現を調節 (好ましくは阻害) する化合物またはその塩はそれぞれ、 例えば大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺 がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺がん、 滕臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍 などのがんの予防 ·治療剤として、 またアポトーシス作用促進剤として有用であ る。 好ましくは、 ホルモン (例、 エストロゲンなど) 非依存性、 HER2発現陰性な どのがん (例、 乳がんなど) の予防'治療剤、 アポトーシス作用促進剤である。 本発明のスクリ一ニング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られる 化合物またはその塩を上述の予防。治療剤として使用する場合、 常套手段に従つ
て製剤化することができる。
例えば、 経口投与のための組成物としては、 固体または液体の剤形、 具体的に は錠剤 (糖衣錠、 フィルムコーティング錠を含む) 、 丸剤、 顆粒剤、 散剤、 カブ セル剤 (ソフトカプセル剤を含む) 、 シロップ剤、 乳剤、 懸濁剤などがあげられ る。 かかる組成物は自体公知の方法によって製造され、 製剤分野において通常用 いられる担体、 希釈剤もしくは賦形剤を含有するものである。 例えば、 錠剤用の 担体、 陚形剤としては、 乳糖、 でんぷん、 蔗糖、 ステアリン酸マグネシウムなど が用いられる。
非経口投与のための組成物としては、 例えば、 注射剤、 坐剤などが用いられ、 注射剤は静脈注射剤、 皮下注射剤、 皮内注射剤、 筋肉注射剤、 点滴注射剤、 関節 内注射剤などの剤形を包含する。 かかる注射剤は、 自体公知の方法に従って、 例 えば、 上記抗体またはその塩を通常注射剤に用いられる無菌の水性もしくは油性 液に溶解、 懸濁または乳化することによって調製する。 注射用の水性液としては、 例えば、 生理食塩水、 ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液などが用いられ、 適当な溶解補助剤、 例えば、 アルコ一ル (例、 エタノール) 、 ポリアルコール (例、 プロピレングリコール、 ポリエチレングリコ一ル) 、 非イオン界面活性剤 〔例、 ポリソルベート 80、 HCO-50 (po lyoxye thy 1 ene (50mo 1) adduc t of
hydrogenated cas tor oi l) 〕 などと併用してもよい。 油性液としては、 例えば、 ゴマ油、 大豆油などが用いられ、 溶解補助剤として安息香酸ベンジル、 ベンジル アルコールなどを併用してもよい。 調製された注射液は、 通常、 適当なアンプル に充填される。 直腸投与に用 られる坐剤は、 上記抗体またはその塩を通常の坐 薬用基剤に混合することによって調製される。
上記の経口用または非経口用医薬組成物は、 活性成分の投与量に適合するよう な投薬単位の剤形に調製されることが好都合である。 かかる投薬単位の剤形とし ては、 錠剤、 丸剤、 カプセル剤、 注射剤 (アンプル) 、 坐剤などが例示され、 そ れぞれの投薬単位剤形当たり通常 5〜5 0' 0 m g、 とりわけ注射剤では 5〜 1 0 0 m g、 その他の剤形では 1 0〜2 5 O m gの上記抗体が含有されていることが 好ましい。
なお前記した各組成物は、 上記抗体との配合により好ましくない相互作用を生
じない限り他の活性成分を含有してもよい。
このようにして得られる製剤は安全で低毒性であるので、 例えば、 ヒトまたは 温血動物 (例えば、 マウス、 ラット、 ゥサギ、 ヒッジ、 ブ夕、 ゥシ、 ゥマ、 トリ、 ネコ、 ィヌ、 サル、 チンパンジーなど) に対して経口的にまたは非経口的に投与 することができる。
該化合物またはその塩の投与量は、 その作用、 対象疾患、 投与対象、 投与ルー トなどにより差異はあるが、 例えば、 乳がんの治療の目的で本発明のタンパク質 の活性を調節する化合物またはその塩を経口投与する場合、 一般的に成人 (体重 60 kgとして) においては、 一日につき該化合物またはその塩を約 0.1〜1 0 Omg、 好ましくは約 1. 0〜5 Omg、 より好ましくは約 1. 0〜20mg 投与する。 非経口的に投与する場合は、 該化合物またはその塩の 1回投与量は投 与対象、 対象疾患などによっても異なるが、 例えば、 乳がんの治療の目的で本発 明のタンパク質の活性を調節する化合物またはその塩を注射剤の形で通常成人 (体重 6 O kgとして) に投与する場合、 一日につき該化合物またはその塩を約 0. 01〜3 Omg、 好ましくは約 0. 1〜 2 Omg、 より好ましくは約 0. 1 〜1 Omgをがん病変部に注射により投与するのが好都合である。 他の動物の場 合も、 体重 6 O kg当たりに換算した量を投与することができる。
(2) 本発明のタンパク質、 その部分ペプチドまたはその塩の定量
本発明のタンパク質に対する抗体 (以下、 本発明の抗体と略記する場合があ る) は、 本発明のタンパク質を特異的に認識することができるので、 被検液中の 本発明のタンパク質の定量、 特にサンドイッチ免疫測定法による定量などに使用 することができる。
すなわち、 本発明は、
(i) 本発明の抗体と、 被検液および標識化された本発明のタンパク質とを競合 的に反応させ、 該钪体に結合した標識化された本発明のタンパク質の割合を測定 することを特徴とする被検液中の本発明の夕ンパク質の定量法、 および
( i i ) 被検液と担体上に不溶化した本発明の抗体および標識化された本発明の別 の抗体とを同時あるいは連続的に反応させたのち、 不溶化担体上の標識剤の活性
を測定することを特徴とする被検波中の本発明のタンパク質の定量法を提供する。 上記 (i i) の定量法においては、 一方の抗体が本発明のタンパク質の N端部を 認識する抗体で、 他方の抗体が本発明のタンパク質の C端部に反応する抗体であ ることが望ましい。
また、 本発明のタンパク質に対するモノクローナル抗体 (以下、 本発明のモノ クローナル抗体と称する場合がある) を用いて本発明のタンパク質の定量を行な えるほか、 組織染色等による検出を行なうこともできる。 これらの目的には、 抗 体分子そのものを用いてもよく、 また、 抗体分子の F ( a b ' ) 2 、 F a b '、 あ るいは F a b画分を用いてもよい。
本発明の抗体を用いる本発明のタンパク質の定量法は、 特に制限されるべきも のではなく、 被測定液中の抗原量 (例えば、 タンパク質量) に対応した抗体、 抗 原もしくは抗体一抗原複合体の量を化学的または物理的手段により検出し、 これ を既知量の抗原を含む標準液を用いて作製した標準曲線より算出する測定法であ れば、 いずれの測定法を用いてもよい。 例えば、 ネフロメトリー、 競合法、 ィム ノメトリック法およびサンドィツチ法が好適に用いられるが、 感度、 特異性の点 で、 後述するサンドイッチ法を用いるのが特に好ましい。
標識物質を用いる測定法に用いられる標識剤としては、 例えば、 放射性同位元 素、 酵素、 蛍光物質、 発光物質などが用いられる。 放射性同位元素としては、 例 えば、 〔125ι〕 、 〔1311〕 、 〔¾〕 、 〔14c〕 などが用いられる。 上記酵素としては、 安定で比活性の大きなものが好ましく、 例えば、 3—ガラクトシダーゼ、 )3—グ ルコシダーゼ、 アルカリフォスファターゼ、 パーォキシダ一ゼ、 リンゴ酸脱水素 酵素などが用いられる。 蛍光物質としては、 例えば、 フルォレスカミン、 フルォ レツセンイソチオシァネ一トなどが用いられる。 発光物質としては、 例えば、 ル ミノ一ル、 ルミノール誘導体、 ルシフェリン、 ルシゲニンなどが用いられる。 さ らに、 抗体あるいは抗原と標識剤との結合にピオチン—アビジン系を用いること もできる。
抗原あるいは抗体の不溶化に当っては、 物理吸着を用いてもよく、 また通常夕 ンパク質あるいは酵素等を不溶化、 固定化するのに用いられる化学結合を用いる 方法でもよい。 担体としては、 ァガロース、 デキストラン、 セルロースなどの不
溶性多糖類、 ポリスチレン、 ポリアクリルアミド、 シリコン等の合成樹脂、 ある いはガラス等が挙げられる。
サンドイッチ法においては不溶化した本発明のモノクローナル抗体に被検液を 反応させ (1次反応) 、 さらに標識化した別の本発明のモノクローナル抗体を反 応させ (2次反応) たのち、 不溶化担体上の標識剤の活性を測定することにより 被検波中の本発明のタンパク質量を定量することができる。 1次反応と 2次反応 は逆の順序に行っても、 また、 同時に行なってもよいし時間をずらして行なって もよい。 標識化剤および不溶化の方法は前記のそれらに準じることができる。 ま た、 サンドイッチ法による免疫測定法において、 固相用抗体あるいは標識用抗体 に用いられる抗体は必ずしも 1種類である必要はなく、 測定感度を向上させる等 の目的で 2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。
本発明のサンドィツチ法による本発明のタンパク質の測定法においては、 1次 反応と 2次反応に用いられる本発明のモノク口一ナル抗体は、 本発明の夕ンパク 質の結合する部位が相異なる抗体が好ましく用いられる。 すなわち、 1次反応お よび 2次反応に用いられる抗体は、 例えば、 2次反応で用いられる抗体が、 本発 明のタンパク質の C端部を認識する場合、 1次反応で用いられる抗体は、 好まし くは C端部以外、 例えば N端部を認識する抗体が用いられる。
本発明のモノクロ一ナル抗体をサンドイツチ法以外の測定システム、 例えば、 競合法、 ィムノメトリック法あるいはネフロメトリーなどに用いることができる。 競合法では、 被検液中の抗原と標識抗原とを抗体に対して競合的に反応させた のち、 未反応の標識抗原(F) と、 抗体と結合した檩識抗原 (B ) とを分離し
(BZ F分離) 、 B, Fいずれかの標識量を測定し、 被検波中の坊原量を定量す る。 本反応法には、.抗体として可溶性抗体を用い、 B /F分離をポリエチレング リコール、 前記抗体に対する第 2抗体などを用いる液相法、 および、 第 1抗体と して固相化抗体を用いるか、 あるいは、 第 1抗体は可溶性のものを用い第 2抗体 として固相化抗体を用いる固相化法とが用いられる。
ィムノメトリック法では、 被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の標識化抗 体に対して競合反応させた後固相と液相を分離するか、 あるいは、 被検液中の抗 原と過剰量の標識化抗体とを反応させ、 次に固相化抗原を加え未反応の標識化抗
体を固相に結合させたのち、 固相と液相を分離する。 次に、 いずれかの相の標識 量を測定し被検液中の抗原量を定量する。
また、 ネフロメトリーでは、 ゲル内あるいは溶液中で抗原抗体反応の結果生じ た不溶性の沈降物の量を測定する。 被検液中の抗原量が僅かであり、 少量の沈降 物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用するレーザ一ネフロメトリーな どが好適に用いられる。
これら個々の免疫学的測定法を本発明の定量方法に適用するにあたっては、 特 別の条件、 操作等の設定は必要とされない。 それぞれの方法における通常の条件、 操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発明のタンパク質の測定系を構築 すればよい。 これらの一般的な技術手段の詳細については、 総説、 成書などを参 照することができる。
例えば、 入江 寛編 「ラジオィムノアツセィ」 (講談社、 昭和 49年発行) 、 入 江 寛編 「続ラジオィムノアツセィ」 (講談社、 昭和 54年発行) 、 石川栄治ら編 「酵素免疫測定法」 (医学書院、 昭和 53年発行) 、 石川栄治ら編 「酵素免疫測定 法」 (第 2版) (医学書院、 昭和 57年発行) 、 石川栄治ら編 「酵素免疫測定法」 (第 3版) (医学書院、 昭和 62年発行) 、 「Methods in ENZYMOLOGYJ Vol .
70 (Immunochemical Techniques (Par t A))、 同書 Vol. 73 (Immunochemical Techniques (Part B))、 同書 Vol. 74 (Immunochemical Techniques (Part C))、 同 書 Vol. 84 (Immunochemical Techniques (Par t D: Selec ted Immunoassays) ) , 同 書 Vol. 92 (Iimunochemical Techniques (Par t E:Monoc lonal Ant ibodies and General Immunoassay Methods)) 同書 Vol. 121 (Immunochemical
Techniques (Part I: Hybr idoia Technology and Monoc lonal Ant ibodies) ) (以上、 アカデミックプレス社発行)などを参照することができる。
以上のようにして、 本発明の抗体を用いることによって、 本発明のタンパク質 を感度良く定量することができる。
さらには、 本発明の抗体を用いて本発明の夕ンパク質の濃度を定量することに よって、 本発明のタンパク質の濃度の増加または減少が検出された場合、 例えば 大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道が ん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺がん、
塍臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍などのがんである、 または将来罹患する可能性 が高いと診断することができる。
また、 本発明の抗体は、 体液や組織などの被検体中に存在する本発明のタンパ 'ク質を検出するために使用することができる。 また、 本発明のタンパク質を精製 するために使用する抗体カラムの作製、 精製時の各分画中の本発明のタンパク質 の検出、 被検細胞内における本発明のタンパク質の挙動の分析などのために使用 することができる。
(3) 遺伝子診断薬
本発明の DNAは、 例えば、 プロ一ブとして使用することにより、 ヒトまたは 温血動物 (例えば、 ラット、 マウス、 モルモット、 ゥサギ、 トリ、 ヒッジ、 ブタ、 ゥシ、 ゥマ、 ネコ、 ィヌ、 サル、 チンパンジ一など) における本発明のタンパク 質またはその部分ペプチドをコードする DNAまたは mRNAの異常 (遺伝子異 常) を検出することができるので、 例えば、 該 DN Aまたは mRNAの損傷、 突 然変異あるいは発現低下や、 該 DNAまたは mRNAの増加あるいは発現過多な どの遺伝子診断薬として有用である。
本発明の DNAを用いる上記の遺伝子診断は、 例えば、 自体公知のノーザンハ イブリダィゼーションゃ PCR— S S CP法 (Genomics,第 5巻, 874〜879頁 Q989 年) 、 Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America,第 86巻, 2766~2770頁(1989年))などにより実施することがで さる。
例えば、 ノーザンハイブリダィゼ一ションにより発現過多または減少が検出さ れた場合や PCR— S SCP法により DNAの突然変異が検出された場合は、 例 えば大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆 道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺 がん、 勝臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍などのがんである可能性が高いと診断す ることができる。
(4) アンチセンスポリヌクレオチドを含有する医薬
本発明の D NAに相補的に結合し、 該 D N Aの発現を抑制することができる本 発明のアンチセンスポリヌクレオチドは低毒性であり、 生体内における本発明の タンパク質または本発明の D NAの機能 (例、 リガンド結合活性またはシグナル 伝達活性) を抑制することができるので、 例えば大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前 立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱が ん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺がん、 塍臓がん、 脳腫瘍または血液 腫瘍などのがんの予防 ·治療剤として使用することができる。 好ましくは、 ホル モン (例、 エストロゲンなど) 非依存性、 HER2発現陰性などのがん (例、 乳がん など) の予防 ·治療剤である。 また、 本発明のアンチセンスポリヌクレオチドは 例えば、 アポト一シス作用調節剤 (好ましくはアポト一シス作用促進剤) として 使用することもできる。
上記ァンチセンスポリヌクレオチドを上記の予防 ·治療剤、 調節剤として使用 する場合、 自体公知の方法に従って製剤化し、 投与することができる。
また、 例えば、 前記のアンチセンスポリヌクレオチドを単独あるいはレトロゥ ィルスベクター、 アデノウイルスベクタ一、 アデノウィルスァソシエーテツドゥ ィルスべクタ一などの適当なベクターに挿入した後、 常套手段に従って、 ヒトま たは哺乳動物 (例、 ラット、 ゥサギ、 ヒッジ、 ブ夕、 ゥシ、 ネコ、 ィヌ、 サルな ど) に対して経口的または非経口的に投与することができる。 該アンチセンスポ リヌクレオチドは、 そのままで、 あるいは摂取促進のために補助剤などの生理学 的に認められる担体とともに製剤化し、 遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのよ うなカテーテルによって投与できる。 あるいは、 エア口ゾル化して吸入剤として 気管内に局所投与することもできる。
さらに、 体内動態の改良、 半減期の長期化、 細胞内取り込み効率の改善を目的 に、 前記のアンチセンスポリヌクレオチドを単独またはリポゾ一ムなどの担体と ともに製剤 (注射剤) 化し、 静脈、 皮下等に投与してもよい。
該アンチセンスポリヌクレオチドの投与量は、 対象疾患、 投与対象、 投与ルー トなどにより差異はあるが、 例えば、 乳がんの治療の目的で本発明のアンチセン スポリヌクレオチドを投与する場合、 一般的に成人 (体重 6 0 k g ) においては、 一日につき該アンチセンスポリヌクレオチドを約 0 . 1 ~ 1 0 O m g投与する。
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44 さらに、 該アンチセンスポリヌクレオチドは、 組織や細胞における本発明の D N Aの存在やその発現状況を調べるための診断用オリゴヌクレオチドプローブと して使用することもできる。
上記アンチセンスポリヌクレオチドと同様に、 本発明のタンパク質をコードす る R NAの一部を含有する二重鎖 R NA、 本発明のタンパク質をコードする R N Aの一部を含有するリポザィムなども、 本発明の遺伝子の発現を抑制することが でき、 生体内における本発明で用いられるタンパク質または本発明で用いられる D NAの機能を抑制することができるので、 例えば、 例えば大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎が ん、 膀胱がん、,子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺がん、 滕臓がん、 脳腫瘍 または血液腫瘍などのがんの予防 ·治療剤、 好ましくは、 ホルモン (例、 ェスト ロゲンなど) 非依存性、 HER2発現陰性などのがん (例、 乳がんなど) の予防 *治 療剤、 さらにアポトーシス作用調節剤などとして使用することができる。
二重鎖 R NAは、 公知の方法 (例、 Nature, 411巻, 494頁, 2001年) に準じて、 本発明のポリヌクレオチドの配列を基に設計して製造することができる。
リポザィムは、 公知の方法 (例、 TRENDS in Molecular Medic ine, 7巻, 221頁, 2001年) に準じて、 本発明のポリヌクレオチドの配列を基に設計して製造するこ とができる。 例えば、 本発明のタンパク質をコードする R N Aの一部に公知のリ ポザィムを連結することによって製造することができる。 本発明のタンパク質を コードする R NAの一部としては、 公知のリポザィムによって切断され得る本発 明の R NA上の切断部位に近接した部分 (R NA断片) が挙げられる。
上記の二重鎖 R N Aまたはリポザィムを上記予防。治療剤として使用する場合、 ァンチセンスポリヌクレオチドと同様にして製剤化し、 投与することができる。 ( 5 ) 本発明の抗体を含有する医薬
本発明のタンパク質の活性を中和する作用を有する本発明の抗体は、 例えば大 腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺がん、 膝 臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍などのがんの予防 ·治療剤として使用することが
できる。 好ましくは、 ホルモン (例、 エストロゲンなど) 非依存性、 HER2発現陰 性などのがん (例、 乳がんなど) の予防 ·治療剤である。 また、 本発明の抗体は、 例えば、 アポトーシス作用調節剤 (好ましくはアポトーシス作用促進剤) として 使用することもできる。
本発明の抗体を含有する上記疾患の予防'治療剤、 調節剤は低毒性であり、 そ のまま液剤として、 または適当な剤型の医薬組成物として、 ヒトまたは哺乳動物 (例、 ラット、 ゥサギ、 ヒッジ、 ブ夕、 ゥシ、 ネコ、 ィヌ、 サルなど) に対して 経口的または非経口的 (例、 血管内投与、 皮下投与など) に投与することができ る。
本発明の抗体は、 それ自体を投与しても良いし、 または適当な医薬組成物とし て投与しても良い。 投与に用いられる医薬組成物としては、 本発明の抗体および その塩と薬理学的に許容され得る担体、 希釈剤もしくは賦形剤とを含むものであ つても良い。 このような医薬組成物は、 経口または非経口投与に適する剤形とし て提供される。
非経口投与のための組成物としては、 例えば、 注射剤、 坐剤等が用いられ、 注 射剤は静脈注射剤、 皮下注射剤、 皮内注射剤、 筋肉注射剤、 点滴注射剤等の剤形 を包含しても良い。 このような注射剤は、 公知の方法に従って調製できる。 注射 剤の調製方法としては、 例えば、 上記本発明の抗体またはその塩を通常注射剤に 用いられる無菌の水性液、 または油性液に溶解、 懸濁または乳化することによつ て調製できる。 注射用の水性液としては、 例えば、 生理食塩水、 ブドウ糖やその 他の補助薬を含む等張液等が用いられ、 適当な溶解補助剤、 例えば、 アルコール (例、 エタノール) 、 ポリアルコール (例、 プロピレングリコール、 ポリエチレ ングリコール) 、 非イオン界面活性剤 〔例、 ポリソルべ一ト 80、 HC0-50
(po lyoxye thy 1 ene (50mo 1) adduc t o f hydrogenated cas tor o i l) 〕 等と併用し てもよい。 油性液としては、 例えば、 ゴマ油、 大豆油等が用いられ、 溶解補助剤 として安息香酸ベンジル、 ベンジルアルコール等を併用してもよい。 調製された 注射液は、 適当なアンプルに充填されることが好ましい。 直腸投与に用いられる 坐剤は、 上記抗体またはその塩を通常の坐薬用基剤に混合することによって調製 されても良い。
経口投与のための組成物としては、 固体または液体の剤形、 具体的には錠剤 (糖衣錠、 フィルムコーティング錠を含む) 、 丸剤、 顆粒剤、 散剤、 カプセル剤 (ソフトカプセル剤を含む) 、 シロップ剤、 乳剤、 懸濁剤等が挙げられる。 この ような組成物は公知の方法によって製造され、 製剤分野において通常用いられる 担体、 希釈剤もしくは賦形剤を含有していても良い。 錠剤用の担体、 賦形剤とし ては、 例えば、 乳糖、 でんぷん、 蔗糖、 ステアリン酸マグネシウムが用いられる。 上記の非経口用または経口用医薬組成物は、 活性成分の投与量に適合するよう な投薬単位の剤形に調製されることが好都合である。 このような投薬単位の剤形 としては、 例えば、 錠剤、 丸剤、 カプセル剤、 注射剤 (アンプル) 、 坐剤が挙げ られる。 抗体の含有量としては、 投薬単位剤形当たり通常 5〜500mg、 とり わけ注射剤では 5〜100mg、 その他の剤形では 10〜25 Omgの上記抗体 が含有されていることが好ましい。
本発明の抗体を含有する予防 ·治療剤または診断剤 (医薬) の投与量は、 投与 対象、 対象疾患、 症状、 投与ルートなどによっても異なるが、 例えば、 成人の乳 がんの治療 '予防のために使用する場合には、 本発明の抗体を 1回量として、 通 常 0.01〜2 OmgZkg体重程度、 好ましくは 0.:!〜 1 OmgZkg体重程 度、 さらに好ましくは 0. l〜5mgZkg体重程度を、 1日 1〜5回程度、 好 ましくは 1日 1〜3回程度、 静脈注射により投与するのが好都合である。 他の非 経口投与および経口投与の場合もこれに準ずる量を投与することができる。 症状 が特に重い場合には、 その症状に応じて増量してもよい。
本発明の抗体は、 それ自体または適当な医薬組成物として投与することができ る。 上記投与に用いられる医薬組成物は、 上記抗体またはその塩と薬理学的に許 容され得る担体、 希釈剤もしくは賦形剤とを含むものである。 かかる組成物は、 経口または非経口投与 (例、 血管内注射、 皮下注射など) に適する剤形として提 供される。
なお前記した各組成物は、 上記抗体との配合により好ましくない相互作用を生 じない限り他の活性成分を含有してもよい。
(6) 本発明の 「RI PK2の活性調節 (好ましくは阻害) 作用を有する化合物
またはその塩を含有してなるがんの予防 ·治療剤」 および 「R I PK2の発現調 節 (好ましくは阻害) 作用を有する化合物またはその塩を含有してなるがんの予 防'治療剤」 について
「R I PK2の活性調節 (好ましくは阻害) 作用を有する化合物」 は、 R I P K 2の活性調節 (好ましくは阻害) 作用を有する化合物であればいかなるもので もよく、 例えば大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝 臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣が ん、 甲状腺がん、 塍臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍などのがんの予防 ·治療剤と して用いられる。
「R I PK2の発現調節 (好ましくは阻害) 作用を有する化合物」 は、 R I P
K2の発現調節 (好ましくは阻害) 作用を有する化合物であればいかなるもので もよく、 例えば大腸がん、 乳がん、 肺がん、前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝 臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣が ん、 甲状腺がん、 塍臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍などのがんの予防 ·治療剤と して用いられる。
該予防 ·治療剤は、 上記と同様にして製造される。
(7) DNA転移動物
本発明は、 外来性の本発明のタンパク質をコードする DN A (以下、 本発明の 外来性 DN Aと略記する) またはその変異 DN A (本発明の外来性変異 DNAと 略記する場合がある) を有する非ヒ卜哺乳動物を提供する。
すなわち、 本発明は、
(1) 本発明の外来性 DNAまたはその変異 DNAを有する非ヒト哺乳動物、
(2) 非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第 (1)記載の動物、
(3) ゲッ歯動物がマウスまたはラットである第 (2) 記載の動物、 および
(4) 本発明の外来性 DN Aまたはその変異 DN Aを含有し、 哺乳動物において 発現しうる組換えべクタ一を提供するものである。
本発明の外来性 DNAまたはその変異 DNAを有する非ヒト哺乳動物 (以下、 本発明の DNA転移動物と略記する) は、 未受精卵、 受精卵、 精子およびその始
原細胞を含む胚芽細胞などに対して、 好ましくは、 非ヒト哺乳動物の発生におけ る胚発生の段階 (さらに好ましくは、 単細胞または受精卵細胞の段階でかつ一般 に 8細胞期以前) に、 リン酸カルシウム法、 電気パルス法、 リポフエクシヨン法、 凝集法、 マイクロインジェクション法、 パ一ティクルガン法、 DEAE—デキス トラン法などにより目的とする DN Aを転移することによって作出することがで きる。 また、 該 DNA転移方法により、 体細胞、 生体の臓器、 組織細胞などに目 的とする本発明の外来性 DNAを転移し、 細胞培養、 組織培養などに利用するこ ともでき、 さらに、 これら細胞を上述の胚芽細胞と自体公知の細胞融合法により 融合させることにより本発明の D N A転移動物を作出することもできる。
非ヒト哺乳動物としては、 例えば、 ゥシ、 ブタ、 ヒッジ、 ャギ、 ゥサギ、 ィヌ、 ネコ、 モルモット、 八ムスター、 マ.,ウス、 ラットなどが用いられる。 なかでも、 病体動物モデル系の作成の面から個体発生および生物サイクルが比較的短く、 ま た、 繁殖が容易なゲッ歯動物、 とりわけマウス (例えば、 純系として、 C 57B LZ6系統, DBA2系統など、 交雑系として、 B6C3F 系統, BDFi系 統, B 6D2F 系統, BALBZc系統, I CR系統など) またはラット (例 えば、 Wi s t a r, SDなど) などが好ましい。
哺乳動物において発現しうる組換えベクターにおける 「哺乳動物」 としては、 上記の非ヒト哺乳動物の他にヒトなどがあげられる。
本発明の外来性 DNAとは、 非ヒト哺乳動物が本来有している本発明の DNA ではなく、 いったん哺乳 »物から単離'抽出された本発明の DNAをいう。
本発明の変異 DNAとしては、 元の本発明の DNAの塩基配列に変異 (例えば、 突然変異など) が生じたもの、 具体的には、 塩基の付加、 欠損、 他の塩基への置 換などが生じた DNAなどが用いられ、 また、 異常 DNAも含まれる。
該異常 DNAとしては、 異常な本発明のタンパク質を発現させる DNAを意味 し、 例えば、 正常な本発明のタンパク質の機能を抑制するタンパク質を発現させ る D N Aなどが用いられる。
本発明の外来性 D N Aは、 対象とする動物と同種あるいは異種のどちらの哺乳 動物由来のものであってもよい。 本発明の DN Aを対象動物に転移させるにあた つては、 該 DNAを動物細胞で発現させうるプロモーターの下流に結合した DN
Aコンストラクトとして用いるのが一般に有利である。 例えば、 本発明のヒト D NAを転移させる場合、 これと相同性が高い本発明の DN Aを有する各種哺乳動 物 (例えば、 ゥサギ、 ィヌ、 ネコ、 モルモット、 ハムスター、 ラット、 マウスな ど) 由来の DNAを発現させうる各種プロモーターの下流に、 本発明のヒト DN Aを結合した DNAコンストラクト (例、 ベクタ一など) を対象哺乳動物の受精 卵、 例えば、 マウス受精卵へマイクロインジェクションすることによって本発明 の DN Aを高発現する DN A転移哺乳動物を作出することができる。
本発明のタンパク質の発現ベクターとしては、 大腸菌由来のプラスミド、 枯草 菌由来のプラスミド、 酵母由来のプラスミド、 λファージなどのバクテリオファ ージ、 モロニ一白血病ウィルスなどのレトロウイルス、 ワクシニアウィルスまた はバキュロウィルスなどの動物ウィルスなどが用いられる。 なかでも、 大腸菌由 来のプラスミド、 枯草菌由来のプラスミドまたは酵母由来のプラスミドなどが好 ましく用いられる。
上記の DNA発現調節を行なうプロモー夕一としては、 例えば、 ①ウィルス (例、 シミアンウィルス、 サイトメガロウィルス、 モロニ一白血病ウィルス、 J Cウィルス、 乳がんウィルス、 ポリオウイルスなど) に由来する DN Aのプロモ 一夕一、 ②各種哺乳動物 (ヒト、 ゥサギ、 ィヌ、 ネコ、 モルモット、 ハムスター、 ラット、 マウスなど) 由来のプロモ一夕一、 例えば、 アルブミン、 インスリン I I、 ゥロプラキン I I、 エラス夕一ゼ、 エリスロポエチン、 エンドセリン、 筋ク レアチンキナーゼ、 グリア線維性酸性タンパク質、 ダル夕チオン S—トランスフ エラ一ゼ、 血小板由来成長因子 /3、 ケラチン Kl, 1^10ぉょび 14、 コラ一 ゲン I型および I I型、 サイクリック AMP依存タンパク質キナーゼ /3 Iサブュ ニット、 ジストロフィン、 酒石酸抵抗性アル力リフォスファターゼ、 心房ナトリ ゥム利尿性因子、 内皮レセプターチ口シンキナーゼ (一般に T i e 2と略され る) 、 ナトリウムカリウムアデノシン 3リン酸化酵素 (Na, K-ATP a s e) 、 ニュ一口フィラメント軽鎖、 メタ口チォネイン Iおよび I IA、 メタロプ ロティナーゼ 1組織インヒピ夕一、 MHCクラス I抗原 (H—2L) 、 H— r a s、 レニン、 ドーパミン /3—水酸化酵素、 甲状腺ペルォキシダーゼ (TPO) 、 ペプチド鎖延長因子 la (EF- 1 α) 、 βァクチン、 ひおよび ]3ミオシン重鎖、
03007926
50 ミオシン軽鎖 1および 2、 ミエリン基礎タンパク質、 チログロブリン、 Thy— 1、 免疫グロブリン、 H鎖可変部 (VNP) 、 血清アミロイド Pコンポーネント、 ミオグロビン、 トロポニン C、 平滑筋 αァクチン、 プレブ口エンケフアリン Α、 バソプレシンなどのプロモーターなどが用いられる。 なかでも、 全身で高発現す ることが可能なサイトメガロウィルスプロモー夕一、 ヒトペプチド鎖延長因子 1 (EF- 1 ) のプロモーター、 ヒトおよびニヮトリ j3ァクチンプロモータ一 などが好適である。
上記べクタ一は、 DN A転移哺乳動物において目的とするメッセンジャー RN Aの転写を終結する配列 (一般にターミネタ一と呼ばれる) を有していることが 好ましく、 例えば、 ウィルス由来および各種哺乳動物由来の各 DNAの配列を用 いることができ、 好ましくは、 シミアンウィルスの SV40ターミネ夕一などが 用いられる。
その他、 目的とする外来性 DNAをさらに高発現させる目的で各 DNAのスプ ライシングシグナル、 ェンハンサー領域、 真核 DNAのイントロンの一部などを プロモータ一領域の 5'上流、 プロモー夕一領域と翻訳領域間あるいは翻訳領域 の 3' 下流 に連結することも目的により可能である。
正常な本発明のタンパク質の翻訳領域は、 ヒトまたは各種哺乳動物 (例えば、 -ゥサギ、 ィヌ、 ネコ、 モルモット、 ハムスター、 ラット、 マウスなど) 由来の肝 臓、 腎臓、 甲状腺細胞、 線維芽細胞由来 DNAおよび市販の各種ゲノム DNAラ イブラリーよりゲノム DNAの全てあるいは一部として、 または肝臓、 腎臓、 甲 状腺細胞、 線維芽細胞由来 RNAより公知の方法により調製された相補 DNAを 原料として取得することが出来る。 また、 外来性の異常 DNAは、 上記の細胞ま たは組織より得られた正常な夕ンパク質の翻訳領域を点突然変異誘発法により変 異した翻訳領域を作製することができる。
該翻訳領域は転移動物において発現しうる DNAコンストラクトとして、 前記 のプロモーターの下流および所望により転写終結部位の上流に連結させる通常の D N A工学的手法により作製することができる。
受精卵細胞段階における本発明の外来性 DNAの転移は、 対象哺乳動物の胚芽 細胞および体細胞のすべてに存在するように確保される。 DNA転移後の作出動
物の胚芽細胞において、 本発明の外来性 D NAが存在することは、 作出動物の後 代がすべて、 その胚芽細胞および体細胞のすべてに本発明の外来性 D NAを保持 することを意味する。 本発明の外来性 D N Aを受け継いだこの種の動物の子孫は その胚芽細胞および体細胞のすべてに本発明の外来性 D N Aを有する。
本発明の外来性正常 D NAを転移させた非ヒト哺乳動物は、 交配により外来性 D NAを安定に保持することを確認して、 該 D N A保有動物として通常の飼育環 境で継代飼育することが出来る。
受精卵細胞段階における本発明の外来性 D NAの転移は、 対象哺乳動物の胚芽 細胞および体細胞の全てに過剰に存在するように確保される。 D NA転移後の作 出動物の胚芽細胞において本発明の外来性 D N Aが過剰に存在することは、 作出 動物の子孫が全てその胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の外来性 D N Aを過 剰に有することを意味する。 本発明の外来性 D N Aを受け継いだこの種の動物の 子孫はその胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の外来性 D N Aを過剰に有する。 導入 D NAを相同染色体の両方に持つホモザィゴ一ト動物を取得し、 この雌雄 の動物を交配することによりすべての子孫が該 D N Aを過剰に有するように繁殖 継代することができる。
本発明の正常 D NAを有する非ヒト哺乳動物は、 本発明の正常 D NAが高発現 させられており、 内在性の正常 D N Aの機能を促進することにより最終的に本発 明の夕ンパク質の機能亢進症を発症することがあり、 その病態モデル動物として 利用することができる。 例えば、 本発明の正常 D N A転移動物を用いて、 本発明 のタンパク質の機能亢進症や、 本発明のタンパク質が関連する疾患の病態機序の 解明およびこれらの疾患の治療方法の検討を行なうことが可能である。
また、 本発明の外来性正常 D NAを転移させた哺乳動物は、 遊離した本発明の タンパク質の増加症状を有することから、 本発明のタンパク質に関連する疾患に 対する予防 ·治療剤、 例えば大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣が ん、 精巣がん、 甲状腺がん、 塍臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍などのがんの予 防 ·治療剤のスクリーニング試験にも利用可能である。
一方、 本発明の外来性異常 D NAを有する非ヒト哺乳動物は、 交配により外来
性 D N Aを安定に保持することを確認して該 D NA保有動物として通常の飼育環 境で継代飼育することが出来る。 さらに、 目的とする外来 D NAを前述のプラス ミドに組み込んで原料として用いることができる。 プロモ一ターとの D NAコン ストラクトは、 通常の D NA工学的手法によって作製することができる。 受精卵 細胞段階における本発明の異常 D N Aの転移は、 対象哺乳動物の胚芽細胞および 体細胞の全てに存在するように確保される。 D N A転移後の作出動物の胚芽細胞 において本発明の異常 D N Aが存在することは、 作出動物の子孫が全てその胚芽 細胞および体細胞の全てに本発明の異常 D N Aを有することを意味する。 本発明 の外来性 D N Aを受け継いだこの種の動物の子孫は、 その胚芽細胞および体細胞 の全てに本発明の異常 D N Aを有する。 導入 D N Aを相同染色体の両方に持つホ モザィゴート動物を取得し、 この雌雄の動物を交配することによりすべての子孫 が該 D N Aを有するように繁殖継代することができる。
本発明の異常 D NAを有する非ヒト哺乳動物は、 本発明の異常 D NAが高発現 させられており、 内在性の正常 D N Aの機能を阻害することにより最終的に本発 明のタンパク質の機能不活性型不応症となることがあり、 その病態モデル動物と して利用することができる。 例えば、 本発明の異常 D NA転移動物を用いて、 本 発明のタンパク質の機能不活性型不応症の病態機序の解明およびこの疾患を治療 方法の検討を行なうことが可能である。
また、 具体的な利用可能性としては、 本発明の異常 D N A高発現動物は、 本発 明のタンパク質の機能不活性型不応症における本発明の異常タンパク質による正 常タンパク質の機能阻害 (dominant negat ive作用) を解明するモデルとなる。 また、 本発明の外来異常 D N Aを転移させた哺乳動物は、 遊離した本発明の夕 ンパク質の増加症状を有することから、 本発明のタンパク質または機能不活性型 不応症に対する予防 ·治療剤、 例えば大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮が ん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺がん、 膝臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍などの がんの予防 ·治療剤のスクリーニング試験にも利用可能である。
また、 上記 2種類の本発明の D N A転移動物のその他の利用可能性として、 例 えば、
①組織培養のための細胞源としての使用、
②本発明の D NA転移動物の組織中の D NAもしくは R N Aを直接分析するか、 または D N Aにより発現されたペプチド組織を分析することによる、 本発明の夕 ンパク質により特異的に発現あるいは活性化するペプチドとの関連性についての 解析、
③ D NAを有する組織の細胞を標準組織培養技術により培養し、 これらを使用し て、 一般に培養困難な組織からの細胞の機能の研究、
④上記③記載の細胞を用いることによる細胞の機能を高めるような薬剤のスクリ 一二ング、 および
⑤本発明の変異タンパク質を単離精製およびその抗体作製などが考えられる。 さらに、 本発明の D NA転移動物を用いて、 本発明のタンパク質の機能不活性 型不応症などを含む、 本発明のタンパク質に関連する疾患の臨床症状を調べるこ とができ、 また、 本発明のタンパク質に関連する疾患モデルの各臓器におけるよ り詳細な病理学的所見が得られ、 新しい治療方法の開発、 さらには、 該疾患によ る二次的疾患の研究および治療に貢献することができる。
また、 本発明の D NA転移動物から各臓器を取り出し、 細切後、 トリプシンな どのタンパク質分解酵素により、 遊離した D NA転移細胞の取得、 その培養また はその培養細胞の系統化を行なうことが可能である。 さらに、 本発明のタンパク 質産生細胞の特定化、 アポトーシス、 分化あるいは増殖との関連性、 またはそれ らにおけるシグナル伝達機構を調べ、 それらの異常を調べることなどができ、 本 発明のタンパク質およびその作用解明のための有効な研究材料となる。
さらに、 本発明の D N A転移動物を用いて、 本発明のタンパク質の機能不活性 型不応症を含む、 本発明のタンパク質に関連する疾患の治療薬の開発を行なうた めに、 上述の検査法および定量法などを用いて、 有効で迅速な該疾患治療薬のス クリーニング法を提供することが可能となる。 また、 本発明の D N A転移動物ま たは本発明の外来性 D N A発現べクターを用いて、 本発明のタンパク質が関連す る疾患の D N A治療法を検討、 開発することが可能である。
( 8 ) ノックアウト動物
本発明は、 本発明の DN Aが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞および本 発明の DNA発現不全非ヒト哺乳動物を提供する。
すなわち、 本発明は、
( 1 ) 本発明の D N Aが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞、
(2) 該 DNAがレポ一夕一遺伝子 (例、 大腸菌由来の ]3—ガラクトシダ一ゼ遺 伝子) を導入することにより不活性化された第 (1) 項記載の胚幹細胞、
(3) ネオマイシン耐性である第 (1) 項記載の胚幹細胞、
(4) 非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第 (1) 項記載の胚幹細胞、
(5) ゲッ歯動物がマウスである第 (4) 項記載の胚幹細胞、
(6) 本発明の DNAが不活性化された該 DNA発現不全非ヒト哺乳動物、
(7) 該 DNAがレポーター遺伝子 (例、 大腸菌由来の /3—ガラクトシダ一ゼ遺 伝子) を導入することにより不活性化され、 該レポ一夕一遺伝子が本発明の DN Aに対するプロモータ一の制御下で発現しうる第 (6) 項記載の非ヒト哺乳動物、
(8) 非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第 (6) 項記載の非ヒト哺乳動物、 (9) ゲッ歯動物がマウスである第 (8) 項記載の非ヒト哺乳動物、 および
(10) 第 (7) 項記載の動物に、 試験化合物を投与し、 レポーター遺伝子の発 現を検出することを特徴とする本発明の DNAに対するプロモータ一活性を促進 または阻害する化合物またはその塩のスクリーニング方法を提供する。
本発明の DNAが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞とは、 該非ヒト哺乳 動物が有する本発明の DNAに人為的に変異を加えることにより、 DNAの発現 能を抑制するか、 もしくは該 D N Aがコ一ドしている本発明のタンパク質の活性 を実質的に喪失させることにより、 D N Aが実質的に本発明のタンパク質の発現 能を有さない (以下、 本発明のノックアウト DNAと称することがある) 非ヒト 哺乳動物の胚幹細胞 (以下、 ES細胞と略記する) をいう。
非ヒト哺乳動物としては、 前記と同様のものが用いられる。
本発明の DN Aに人為的に変異を加える方法としては、 例えば、 遺伝子工学的 手法により該 DN A配列の一部又は全部の削除、 他 DNAを揷入または置換させ ることによって行なうことができる。 これらの変異により、 例えば、 コドンの読 み取り枠をずらしたり、 プロモー夕一あるいはェキソンの機能を破壊することに
より本発明のノックアウト DNAを作製すればよい。
本発明の DNAが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞 (以下、 本発明の D N A不活性化 E S細胞または本発明のノックァゥト E S細胞と略記する) の具体 例としては、 例えば、 目的とする非ヒト哺乳動物が有する本発明の DNAを単離 し、 そのェキソン部分にネオマイシン耐性遺伝子、 ハイグロマイシン耐性遺伝子 を代表とする薬剤耐性遺伝子、 あるいは 1 a c Z (j3—ガラクトシダ一ゼ遺伝 子) 、 c a t (クロラムフエニコ一ルァセチルトランスフェラ一ゼ遗伝子) を代 表とするレポーター遺伝子等を挿入することによりェキソンの機能を破壊するか、 あるいはェキソン間のイントロン部分に遺伝子の転写を終結させる DNA配列 (例えば、 p o 1 yA付加シグナルなど) を揷入し、 完全なメッセンジャ一 RN Aを合成できなくすることによって、 結果的に遺伝子を破壊するように構築した DNA配列を有する DNA鎖 (以下、 夕一ゲッティングベクタ一と略記する) を、 例えば相同組換え法により該動物の染色体に導入し、 得られた ES細胞について 本発明の D N A上あるいはその近傍の D N A配列をプローブとしたサザンハイブ リダィゼーション解析あるいはターゲッティングベクター上の DNA配列とタ一 ゲッティングベクタ一作製に使用した本発明の D N A以外の近傍領域の D N A配 列をプライマーとした P CR法により解析し、 本発明のノックアウト E S細胞を 選別することにより得ることができる。
また、 相同組換え法等により本発明の DNAを不活化させる元の ES細胞とし ては、 例えば、 前述のような既に樹立されたものを用いてもよく、 また公知
Evansと Kaufmaの方法に準じて新しく樹立したものでもよい。 例えば、 マウスの ES細胞の場合、 現在、 一般的には 129系の ES細胞が使用されているが、 免 疫学的背景がはつきりしていないので、 これに代わる純系で免疫学的に遺伝的背 景が明らかな ES細胞を取得するなどの目的で例えば、 C57BL/6マウスや C 57 BLZ6の採卵数の少なさを DBAZ2との交雑により改善した BDFi マウス (C 57 BL/6と DBAZ2との を用いて樹立したものなども良 好に用いうる。 BDFiマウスは、 採卵数が多く、 かつ、 卵が丈夫であるという 利点に加えて、' C 57 BL/6マウスを背景に持つので、 これを用いて得られた ES細胞は病態モデルマウスを作出したとき、 C 57
ロスすることでその遺伝的背景を C 5 7 B L / 6マウスに代えることが可能であ る点で有利に用い得る。
また、 E S細胞を樹立する場合、 一般には受精後 3 . 5日目の胚盤胞を使用す るが、 これ以外に 8細胞期胚を採卵し胚盤胞まで培養して用いることにより効率 よく多数の初期胚を取得することができる。
また、 雌雄いずれの E S細胞を用いてもよいが、 通常雄の E S細胞の方が生殖 系列キメラを作出するのに都合が良い。 また、 煩雑な培養の手間を削減するため にもできるだけ早く雌雄の判別を行なうことが望ましい。
E S細胞の雌雄の判定方法としては、 例えば、 P C R法により Y染色体上の性 決定領域の遺伝子を増幅、 検出する方法が、 その 1例としてあげることができる。 この方法を使用すれば、 従来、 核型分析をするのに約 1 0 6個の細胞数を要して いたのに対して、 1コロニー程度の E S細胞数 (約 5 0個) で済むので、 培養初 期における E S細胞の第一次セレクションを雌雄の判別で行なうことが可能であ り、 早期に雄細胞の選定を可能にしたことにより培養初期の手間は大幅に削減で きる。
また、 第二次セレクションとしては、 例えば、 G—バンデイング法による染色 体数の確認等により行うことができる。 得られる E S細胞の染色体数は正常数の 1 0 0 %が望ましいが、 樹立の際の物理的操作等の関係上困難な場合は、 E S細 胞の遺伝子をノックアウトした後、 正常細胞 (例えば、 マウスでは染色体数が 2 n = 4 0である細胞) に再びクローニングすることが望ましい。
このようにして得られた胚幹細胞株は、 通常その増殖性は大変良いが、 個体発 生できる能力を失いやすいので、 注意深く継代培養することが必要である。 例え ば、 S T O繊維芽細胞のような適当なフィーダ一細胞上で LIF (l〜10000U/ml) 存在下に炭酸ガス培養器内 (好ましくは、 5 %炭酸ガス、 95%空気または 5%酸素、 5 %炭酸ガス、 90%空気) で約 37°Cで培養するなどの方法で培養し、 継代時には、 例えば、 トリプシン/ EDTA溶液 (通常 0. 001〜0. 5%トリプシン/ 0. l〜5mM EDTA、 好ましくは約 0. 1 %トリフ°シン/ lmM EDTA) 処理に.より単細胞化し、 新たに用意し たフィーダ一細胞上に播種する方法などがとられる。 このような継代は、 通常 1 〜3日毎に行なうが、 この際に細胞の観察を行い、 形態的に異常な細胞が見受け
られた場合はその培養細胞は放棄することが望まれる。
E S細胞は、 適当な条件により、 高密度に至るまで単層培養するか、 または細 胞集塊を形成するまで浮遊培養することにより、 頭頂筋、 内臓筋、 心筋などの 種々のタイプの細胞に分化させることが可能であり 〔M. 】. Evans及び M. H.
Kaufman, Nature 第 292巻、 154頁、 1981年; G. R. Mart in, Proc. Nat l . Acad. Sc i . U. S. A.第 78卷、 7634頁、 1981年; T. C. Doetschman ら、 ジャーナル'ォ ブ ·ェンブリオロジ一 ·アンド ·ェクスペリメンタル ·モルフォロジ一、 第 87巻、 27頁、 1985年〕 、 本発明の E S細胞を分化させて得られる本発明の D NA発現不 全細胞は、 ィンビトロにおける本発明のタンパク質の細胞生物学的検討において 有用である。
本発明の D N A発現不全非ヒト哺乳動物は、 該動物の mR N A量を公知方法を 用いて測定して間接的にその発現量を比較することにより、 正常動物と区別する ことが可能である。
該非ヒト哺乳動物としては、 前記と同様のものが用いられる。
本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物は、 例えば、 前述のようにして作製し た夕一ゲッティングベクターをマウス胚幹細胞またはマウス卵細胞に導入し、 導 入により夕ーゲッティングベクタ一の本発明の D N Aが不活性化された D N A配 列が遺伝子相同組換えにより、 マウス胚幹細胞またはマウス卵細胞の染色体上の 本発明の D N Aと入れ換わる相同組換えをさせることにより、 本発明の D NAを ノックアウトさせることができる。
本発明の D NAがノックアウトされた細胞は、 本発明の D NA上またはその近 傍の D N A配列をプローブとしたサザンハイプリダイゼーション解析または夕一 ゲッティングベクター上の D NA配列と、 夕ーゲッティングベクターに使用した マウス由来の本発明の D N A以外の近傍領域の D N A配列とをプライマーとした P C R法による解析で判定することができる。 非ヒト哺乳動物胚幹細胞を用いた 場合は、 遺伝子相同組換えにより、 本発明の D NAが不活性化された細胞株をク ローニングし、 その細胞を適当な時期、 例えば、 8細胞期の非ヒト哺乳動物胚ま たは胚盤胞に注入し、 作製したキメラ胚を偽妊娠させた該非ヒト哺乳動物の子宮 に移植する。 作出された動物は正常な本発明の D N A座をもつ細胞と人為的に変
異した本発明の D N A座をもつ細胞との両者から構成されるキメラ動物である。 該キメラ動物の生殖細胞の一部が変異した本発明の D NA座をもつ場合、 この ようなキメラ個体と正常個体を交配することにより得られた個体群より、 全ての 組織が人為的に変異を加えた本発明の D N A座をもつ細胞で構成された個体を、 例えば、 コートカラーの判定等により選別することにより得られる。 このように して得られた個体は、 通常、 本発明のタンパク質のヘテロ発現不全個体であり、 本発明のタンパク質のヘテロ発現不全個体同志を交配し、 それらの産仔から本発 明のタンパク質のホモ発現不全個体を得ることができる。
卵細胞を使用する場合は、 例えば、 卵細胞核内にマイクロインジェクション法 で D N A溶液を注入することにより夕一ゲッティングベクターを染色体内に導入 したトランスジエニック非ヒト哺乳動物を得ることができ、 これらのトランスジ エニック非ヒト哺乳動物に比べて、 遺伝子相同組換えにより本発明の D N A座に 変異のあるものを選択することにより得られる。
このようにして本発明の D NAがノックアウトされている個体は、 交配により 得られた動物個体も該 D NAがノックアウトされていることを確認して通常の飼 育環境で飼育継代を行なうことができる。
さらに、 生殖系列の取得および保持についても常法に従えばよい。 すなわち、 該不活化 D N Aの保有する雌雄の動物を交配することにより、 該不活化 D N Aを 相同染色体の両方に持つホモザィゴート動物を取得しうる。 得られたホモザィゴ —ト動物は、 母親動物に対して、 正常個体 1, ホモザィゴ一ト複数になるような 状態で飼育することにより効率的に得ることができる。 ヘテロザィゴ一ト動物の 雌雄を交配することにより、 該不活化 D N Aを有するホモザィゴートおよびへテ ロザィゴート動物を繁殖継代する。
本発明の D N Aが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞は、 本発明の D NA 発現不全非ヒト哺乳動物を作出する上で、 非常に有用である。
また、 本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物は、 本発明のタンパク質により 誘導され得る種々の生物活性を欠失するため、 本発明のタンパク質の生物活性の 不活性化を原因とする疾病のモデルとなり得るので、 これらの疾病の原因究明及 び治療法の検討に有用である。
( 8 a ) 本発明の D NAの欠損や損傷などに起因する疾病に対して治療 ·予防効 果を有する化合物のスクリーニング方法
本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物は、 本発明の D NAの欠損や損傷など に起因する疾病に対して治療 ·予防効果を有する化合物のスクリーニングに用い ることができる。
すなわち、 本発明は、 本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物に試験化合物を 投与し、 該動物の変化を観察 ·測定することを特徴とする、 本発明の D NAの欠 損や損傷などに起因する疾病、 例えばがんなどに対して治療 ·予防効果を有する 化合物またはその塩のスクリーニング方法を提供する。
該スクリーニング方法において用いられる本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳 動物としては、 前記と同様のものがあげられる。
試験化合物としては、 例えば、 ペプチド、 タンパク質、 非ペプチド性化合物、 合成化合物、 発酵生産物、 細胞抽出液、 植物抽出液、 動物組織抽出液、 血漿など があげられ、 これら化合物は新規な化合物であってもよいし、 公知の化合物であ つてもよい。
具体的には、 本発明の D N A発現不全非ヒト哺乳動物を、 試験化合物で処理し、 無処理の対照動物と比較し、 該動物の各器官、 組織、 疾病の症状などの変化を指 標として試験化合物の治療 ·予防効果を試験することができる。
試験動物を試験化合物で処理する方法としては、 例えば、 経口投与、 静脈注射 などが用いられ、 試験動物の症状、 試験化合物の性質などにあわせて適宜選択す ることができる。 また、 試験化合物の投与量は、 投与方法、 試験化合物の性質な どにあわせて適宜選択することができる。
例えば大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状 腺がん、 塍臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍などのがんに対して治療 ·予防効果を 有する化合物をスクリーニングする場合、 本発明の D N A発現不全非ヒト哺乳動 物に試験化合物を投与し、 試験化合物非投与群とがんの発症度合いの違いやがん の治癒度合いの違いを上記組織で経時的に観察する。
該スクリーニング方法において、 試験動物に試験化合物を投与した場合、 該試
験動物の上記疾患症状が約 1 0 %以上、 好ましくは約 3 0 %以上、 より好ましく は約 5 0 %以上改善した場合、 該試験化合物を上記の疾患に対して治療 ·予防効 果を有する化合物として選択することができる。
該スクリーニング方法を用いて得られる化合物は、 上記した試験化合物から選 ばれた化合物であり、 本発明のタンパク質の欠損や損傷などによって引き起こさ れる疾患に対して治療 ·予防効果を有するので、 該疾患に対する安全で低毒性な 予防'治療剤などの医薬として使用することができる。 さらに、 上記スクリ一二 ングで得られた化合物から誘導される化合物も同様に用いることができる。
該スクリ一ニング方法で得られた化合物は塩を形成していてもよく、 該化合物 の塩としては、 生理学的に許容される酸 (例、 無機酸、 有機酸など) や塩基 (例、 アルカリ金属など) などとの塩が用いられ、 とりわけ生理学的に許容される酸付 加塩が好ましい。 この様な塩としては、 例えば、 無機酸 (例えば、 塩酸、 リン酸、 臭化水素酸、 硫酸など) との塩、 あるいは有機酸 (例えば、 酢酸、 ギ酸、 プロピ オン酸、 フマル酸、 マレイン酸、 コハク酸、 酒石酸、 クェン酸、 リンゴ酸、 篠酸、 安息香酸、 メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸など) との塩などが用いられ る。
該スクリーニング方法で得られた化合物またはその塩を含有する医薬は、 前記 した本発明のタンパク質を含有する医薬と同様にして製造することができる。 このようにして得られる製剤は、 安全で低毒性であるので、 例えば、 ヒトまた は哺乳動物 (例えば、 ラット、 マウス、 モルモット、 ゥサギ、 ヒッジ、 ブ夕、 ゥ シ、 ゥマ、 ネコ、 ィヌ、 サルなど) に対して投与することができる。
該化合物またはその塩の投与量は、 対象疾患、 投与対象、 投与ルートなどによ り差異はあるが、 例えば、 該化合物を経口投与する場合、 一般的に成人 (体重 6 0 k gとして) の乳がん患者においては、 一日につき該化合物を約 0. 1〜1 0 O m g、 好ましくは約 1 . 0〜5 O m g、 より好ましくは約 1 . 0〜2 0 mg投 与する。 非経口的に投与する場合は、 該化合物の 1回投与量は投与対象、 対象疾 患などによっても異なるが、 例えば、 該化合物を注射剤の形で通常成人 (体重 6 O k gとして) の乳がん患者に投与する場合、 一日につき該化合物を約 0 . 0 1 〜 3 O m g程度、 好ましくは約 0 . l〜2 0 m g程度、 より好ましくは約 0 . 1
〜1 O m g程度を静脈注射により投与するのが好都合である。 他の動物の場合も、 体重 6 0 k g当たりに換算した量を投与することができる。
( 8 b ) 本発明の D NAに対するプロモ一夕一の活性を促進または阻害する化合 物をスクリーニング方法
本発明は、 本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物に、 試験化合物を投与し、 レポーター遺伝子の発現を検出することを特徴とする本発明の D NAに対するプ 口モーターの活性を促進または阻害する化合物またはその塩のスクリ—エング方 法を提供する。
上記スクリーニング方法において、 本発明の D N A発現不全非ヒト哺乳動物と しては、 前記した本発明の D NA発現不全非ヒト哺乳動物の中でも、 本発明の D N Aがレポーター遺伝子を導入することにより不活性化され、 該レポ一夕一遺伝 子が本発明の D N Aに対するプ口モータ一の制御下で発現しうるものが用いられ る。
試験化合物としては、 前記と同様のものがあげられる。
レポ一夕一遺伝子としては、 前記と同様のものが用いられ、 /3—ガラクトシダ ーゼ遺伝子 ( 1 a c Z ) 、 可溶性アルカリフォスファタ一ゼ遺伝子またはルシフ ェラーゼ遺伝子などが好適である。
本発明の D N Aをレポ一夕一遺伝子で置換された本発明の D N A発現不全非ヒ ト哺乳動物では、 レポ一夕一遺伝子が本発明の D N Aに対するプロモーターの支 配下に存在するので、 レポ一夕一遺伝子がコードする物質の発現をトレースする ことにより、 プロモーターの活性を検出することができる。
例えば、 本発明のタンパク質をコードする D N A領域の一部を大腸菌由来の )3 一ガラクトシダーゼ遺伝子 (1 a c Z ) で置換している場合、 本来、 本発明の夕 ンパク質の発現する組織で、 本発明のタンパク質の代わりに ;3—ガラクトシダ一 ゼが発現する。 従って、 例えば、 5—プロモー 4—クロロー 3—インドリル一 ;8 —ガラクトビラノシド (X— g a l ) のような 0—ガラクトシダ一ゼの基質とな る試薬を用いて染色することにより、 簡便に本発明のタンパク質の動物生体内に おける発現状態を観察することができる。 具体的には、 本発明のタンパク質欠損 マウスまたはその組織切片をダルタルアルデヒドなどで固定し、 リン酸緩衝生理
食塩液 ( P B S ) で洗浄後、 X— g a 1を含む染色液で、 室温または 3 7 °C付近 で、 約 3 0分ないし 1時間反応させた後、 組織標本を I mM E D TAZ P B S 溶液で洗浄することによって、 jS—ガラクトシダ一ゼ反応を停止させ、 呈色を観 察すればよい。 また、 常法に従い、 1 a c Zをコードする mR NAを検出しても よい。
上記スクリーニング方法を用いて得られる化合物またはその塩は、 上記した試 験化合物から選ばれた化合物であり、 本発明の D N Aに対するプロモーター活性 を促進または阻害する化合物である。
該スクリーニング方法で得られた化合物は塩を形成していてもよく、 該化合物 の塩としては、 生理学的に許容される酸 (例、 無機酸など) や塩基 (例、 アル力 リ金属など) などとの塩が用いられ、 とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が 好ましい。 この様な塩としては、 例えば、 無機酸 (例えば、 塩酸、 リン酸、 臭化 水素酸、 硫酸など) との塩、 あるいは有機酸 (例えば、 酢酸、 ギ酸、 プロピオン 酸、 フマル酸、 マレイン酸、 コハク酸、 酒石酸、 クェン酸、 リンゴ酸、 蓚酸、 安 息香酸、 メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸など) との塩などが用いられる。 本発明の D N Aに対するプロモータ一活性を促進または阻害する化合物または その塩は、 本発明のタンパク質の発現の調節、 該タンパク質の機能を調節するこ とができるので、 例えば大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃 がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺がん、 膝臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍などのがんの予防 ·治 療剤として有用である。
さらに、 上記スクリ一ニングで得られた化合物から誘導される化合物も同様に 用いることができる。
該スクリーニング方法で得られた化合物またはその塩を含有する医薬は、 前記 した本発明のタンパク質またはその塩を含有する医薬と同様にして製造すること ができる。
このようにして得られる製剤は、 安全で低毒性であるので、 例えば、 ヒトまた は哺乳動物 (例えば、 ラット、 マウス、 モルモット、 ゥサギ、 ヒッジ、 ブ夕、 ゥ シ、 ゥマ、 ネコ、 ィヌ、 サルなど) に対して投与することができる。
該化合物またはその塩の投与量は、 対象疾患、 投与対象、 投与ルートなどによ り差異はあるが、 例えば、 本発明の DNAに対するプロモーター活性を阻害する 化合物を経口投与する場合、 一般的に成人 (体重 60 kgとして) の乳がん患者 においては、 一日につき該化合物を約 0.1〜100mg、 好ましくは約 1. 0 〜5 Omg、 より好ましくは約 1. 0〜2 Omg投与する。 非経口的に投与する 場合は、 該化合物の 1回投与量は投与対象、 対象疾患などによっても異なるが、 例えば、 本発明の DN Aに対するプロモーター活性を阻害する化合物を注射剤の 形で通常成人 (体重 6 O kgとして) の乳がん患者に投与する場合、 一日につき 該化合物を約 0. 01〜3 Omg、 好ましくは約 0. :!〜 20mg、 より好まし くは約 0. 1〜1 Omgを静脈注射により投与するのが好都合である。 他の動物 の場合も、 体重 6 O kg当たりに換算した量を投与することができる。
このように、 本発明の DNA発現不全非ヒト哺乳動物は、 本発明の DNAに対 するプロモーターの活性を促進または阻害する化合物またはその塩をスクリー二 ングする上で極めて有用であり、 本発明の DN A発現不全に起因する各種疾患の 原因究明または予防 ·治療剤の開発に大きく貢献することができる。
また、 本発明のタンパク質のプロモータ一領域を含有する DNAを使って、 そ の下流に種々のタンパクをコードする遺伝子を連結し、 これを動物の卵細胞に注 入していわゆるトランスジエニック動物 (遺伝子移入動物) を作成すれば、 特異 的にそのタンパク質を合成させ、 その生体での作用を検討することも可能となる。 さらに上記プロモ一夕一部分に適当なレポ一夕一遺伝子を結合させ、 これが発現 するような細胞株を樹立すれば、 本発明のタンパク質そのものの体内での産生能 力を特異的に促進もしくは抑制する作用を持つ低分子化合物の探索系として使用 できる。 本明細書において、 塩基やアミノ酸などを略号で表示する場合、 IUPAC- IUB Commission on Biochemical Nomenclature による略号あるいは当該分野におけ る慣用略号に基づくものであり、 その例を下記する。 またアミノ酸に関し光学異 性体があり得る場合は、 特に明示しなければ L体を示すものとする。
DNA :デォキシリポ核酸
cDNA 相補的デォキシリポ核酸 A アデニン
T チミン
G グァニン
C
RNA リポ核酸
mRNA メッセ、ンジャーリポ核酸 dATP デォキシアデノシン三リン酸 dTTP デォキシチミジン三リン酸 dGTP デォキシグアノシン三リン酸 dCTP デォキシシチジン三リン酸
ATP アデノシン三リン酸
EDTA エチレンジァミン四酢酸
SD S ドデシル硫酸ナトリウム G 1 y
A 1 a ァラニン
Va 1 バリン
Le u ロイシン
I 1 e
S e r セリン
Th r スレオニン
Cy s
Me t メチォニン
G 1 u グルタミン酸
As p ァスパラギン酸
L y s リジン
Ar g アルギニン
H i s ヒスチジン
Ph e フエ二ルァラニン
Ty r :チロシン
Tr p : トリブトファン
P r o :プロリン
As n :ァスパラギン
G i n :グルタミン
pG 1 u :ピログルタミン酸
S e c :セレノシスティン (selenocysteine
■ また、 本明細書中で繁用される置換基、 保護基および試薬を下記の記号で表記 する。
Me :メチル基
E t :ェチル基
B u :ブチル基
Ph :フエニル基
TC :チアゾリジン— 4 (R) —カルポキサミド基
To s : P-トルエンスルフォニル
CHO :ホルミル
B z 1 :ベンジル
Cl2-Bzl : 2, 6—ジクロ口べンジル
Bom :ベンジルォキシメチル
Z :ベンジルォキシカルポニル
C 1一 Z : 2—クロ口べンジルォキシカルポニル
B r— Z : 2—ブロモベンジルォキシカルボニル
Bo c : t一ブトキシカルポニル
DNP :ジニトロフエニル
T r t : トリチル
Bum : t一ブトキシメチル
Fmo c : N— 9一フルォレニルメトキシカルポニル
HOB t : 1ーヒドロキシベンズトリアゾール
HOOB t : 3, 4—ジヒドロ一 3—ヒドロキシ一 4—ォキソ一
1, 2, 3—ベンゾトリアジン
HONB :卜ヒドロキシ- 5 -ノルポルネン- 2, 3-ジカルボキシイミド
DCC : N, N, ージシクロへキシルカルポジイミド 本願明細書の配列表の配列番号は、 以下の配列を示す。
〔配列番号: 1〕
R I PK 2のアミノ酸配列を示す。
〔配列番号': 2〕
配列番号: 1で表されるアミノ酸配列を有する R I PK2をコードする DNA の塩基配列を示す。
〔配列番号: 3〕
R I PK 2をコードする全長遺伝子を含む DN Aの塩基配列を示す。
〔配列番号: 4〕 - 実施例 2で用いられたアンチセンスォリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。 〔配列番号: 5〕
実施例 2で用いられたオリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。
〔配列番号: 6〕
実施例 2で用いられたプライマ一の塩基配列を示す。
〔配列番号: 7〕
実施例 2で用いられたプライマーの塩基配列を示す。
〔配列番号: 8〕
実施例 2で用いられたプローブの塩基配列を示す。 以下において、 実施例により本発明をより具体的にするが、 この発明はこれら に限定されるものではない。 実施例 1
乳がん組織で特異的に発現亢進している遺伝子群を明らかにするため、 乳がん 組織 2例、 その他 23種類の正常組織から抽出された total RNA (表 1 ) を材料とし、
oligonucleotide microarray (Human Genome U95A, U95B, U95C, U95D, U95E; Af fyme t r ix社) を用いて遺伝子発現解析を行つた。
実験方法は、 Affymetrix社の実験手引き書 (Expression analysis technical manual) に従った。 その結果、 乳がん組織において RIM2遺伝子の発現亢進が検 出された (表 2) 。
〔表 1〕
RNAを抽出した組織 販冗兀
乳がん組織 (患者番号 9) BioClinical Partners 社
脂肪 BioChain Institute社
骨格筋 CI on tech社
心臓 Clontechi
CI on tech社
副腎 Clontechfh
肝臓 Clontech社
勝 Jfe Clontech社
Clontech社
CI on tech社
肺 CI on tech社
全脳 CI on tech社
小脳 Clontech社
胸腺 CI on tech社
乳腺 Clontech社
Clontech社
Clontech社
直腸 BioChain Institute社
大腸 BioChain Institute社
子宮 CI on tech社
子宮頸 BioChain Institute社―
〔表 2〕 組織 遺伝子発現:
乳がん組織 (患者番号 9) 1.9
脂肪 ND
骨格筋 ND
、 ND
腎臓 ND
副腎 ND
肝臓 ND
腾臓 ND
脾臓 ND
気管 ND
肺 ND
全脳 ND
小脳 ND
胸腺 ND
乳腺 ND
睡液腺 ND
ND
直腸 ND
大腸 ND
子宮 . ND
子宮頸 ND
a遺伝子発現量は、 oligonucleotide microarrayで発現が検出された 全遺伝子の発現量の中央値を 1として標準化した。
ND; not detected
実施例 2
乳がん組織に発現亢進が観察された RIPK2遺伝子のアポト一シスに及ぼす影響 を解析するために、 RI PK2アンチセンスオリゴヌクレオチド導入実験を行つた。 まず、 配列番号: 3で表される塩基配列に対するアンチセンス (配列番号: 4 ) を設計後、 phosphorothioate化オリゴヌクレオチドを合成し、 HPLC精製して導入 実験に用いた (Amersham Pharmacia Biotech) 。 コントロールオリゴヌクレオチ ドとしては配列番号: 4で示される塩基配列のリバース配列 (配列番号: 5 ) を 同様に phosphorothioate化し、 HPLC精製して用いた (Amersham Pharmac i a Biotech) 。
被験細胞として乳がん細胞株 MDA- MB- 231 (In Vi tro, 14 (11)巻、 911- 915頁、 1978年.、 ATCCより購入) を用い、 オリゴヌクレオチド導入前日に 4X 104個の細胞 を 24ゥエルプレ一ト (Falcon社製) に播種した。 オリゴヌクレオチド導入には Ol igofec tAMINE (Invi trogen社製) を使用し、 そのプロトコールに従った。 導入 後 20時間で RNeasy mini ki t (Qi agen社製) のプロトコールに従って RNAを抽出し、 TaqManRTキット (Perkin- Elmer社製) を用いて cDNAを調製した。 また同時に逆転 写酵素を添加せずに同様の反応を行い、 非逆転写コントロールとした。 2種のプ ライマー (配列番号: 6および配列番号: 7 ) 、 およびプロ一ブ (配列番号: 8 ) を用いて RIM2遺伝子の発現量を見ることとし、 ABI7700 (Perkin- Elmer社製) マ ニュアルに従い PCRを行った。 RIPK2の発現量は c DNAを用いて得られたデ一夕か ら非逆転写コントロールを用いて得られたデータを差し引いた後に用いた totalRNA量で補正して比較した。
一方、 アンチセンスオリゴを導入して RIPK2遺伝子の発現を抑えた際のアポト —シスに及ぼす影響を見るために、 アンチセンスオリゴヌクレオチド導入後 3日 目に Cel l death detec t ion EL ISA (Roche社製) を用いてコントロールオリゴ導 入サンプルと比較した。
その結果、 RIM2遺伝子に対するアンチセンス (配列番号: 4 ) を用いた場合、 導入後 20時間で、 そのコントロールオリゴヌクレオチド (配列番号: 5 ) に比べ、 RIPK2遺伝子の発現量は 78%に減少していた。 また導入後 3日目でアポト一シスは コント口一ルォリゴヌクレオチド (配列番号: 5 ) を 100%とするとアンチセン スオリゴヌクレオチド (配列番号: 4 ) 導入時には 154%に増加していた。
これらのことから、 がん組織で発現亢進している RIPK2遺伝子の発現を抑制す ることにより、 がん細胞がアポトーシスを起こすことが確認され、 RIPK2遺伝子 が、 がん細胞の増殖やアポト一シスに関与していることが明らかとなった。 産業上の利用可能性
本発明のタンパク質はがん組織で発現が増加しており、 さらに、 本発明のタン パク質の活性を阻害するとがん細胞がアポトーシスを起こす。 従って、 本発明の タンパク質および該タンパク質をコードするポリヌクレオチドなどは、 がんの診 断マーカーである。 該タンパク質の活性を調節 (好ましくは阻害) する化合物ま たはその塩、 該タンパク質遺伝子の発現を調節 (好ましくは阻害) する化合物ま だはその塩は、 例えば、 大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前立腺がん、 食道がん、 胃 がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱がん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺がん、 勝臓がん、 脳腫瘍または血液腫瘍などのがんの予防'治 療剤として安全に使用することができる。 好ましくは、 ホルモン (例、 エストロ ゲンなど) 非依存性、 HER2発現陰性などのがん (例、 乳がんなど) の予防 ·治療 剤である。 さらに、 該タンパク質の活性を阻害する化合物またはその塩、 該タン パク質遺伝子の発現を阻害する化合物またはその塩は、 例えば、 アポトーシス作 用調節剤 (好ましくはアポトーシス作用促進剤) として安全に使用することもで さる。
また、 本発明のアンチセンスポリヌクレオチドや抗体は、 本発明で用いられる タンパク質の発現を阻害することができ、 例えば大腸がん、 乳がん、 肺がん、 前 立腺がん、 食道がん、 胃がん、 肝臓がん、 胆道がん、 脾臓がん、 腎がん、 膀胱が ん、 子宮がん、 卵巣がん、 精巣がん、 甲状腺がん、 塍臓がん、 脳腫瘍または血液 腫瘍などのがんの予防 ·治療剤、 好ましくは、 ホルモン (例、 エストロゲンな ど) 非依存性、 HER2発現陰性などのがん (例、 乳がんなど) の予防'治療剤とし て、 あるいはアポト一シス作用調節剤 (好ましくはアポトーシス作用促進剤) と して安全に使用することができる。