WO2002038378A1

WO2002038378A1 - Lamine pour materiau d'emballage

Info

Publication number: WO2002038378A1
Application number: PCT/JP2001/009708
Authority: WO
Inventors: Peter Frisk; Hiroaki Ogita; Thorbjorn Andersson; Ib Leth
Original assignee: Tetra Laval Holdings & Finance S.A.
Priority date: 2000-11-09
Filing date: 2001-11-07
Publication date: 2002-05-16
Also published as: EP1342566A4; DE60117282T2; DE60117282D1; EP1342566B1; AU2002212714A1; EP1342566A1; ES2254512T3

Description

明細書包装材料用積層体技術分野

本発明は、包装材料用紙積層体に関し、より詳細には液体食品等の液体の包装に適した包装材料用紙積層体に関する。背景技術

従来、液体食品等の包装材に紙を主体として、これとポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルム等の材料を積層したものが用いられている。このような包装材は、包装材内側に内部充填物である液体を保護するためにバリア層が設けられることが多く、更にそのバリア層の内側にその包装材を用いて包装容器を作製する際に都合がよいように、接着性が良好なポリエチレン層を設けることも行われている。

これらの包装材において、上記プラスチックフィルム等が紙の外側になるように積層した包装材は、この包装材を用いて包装容器を作製すると、得られる包装容器の見栄えは決して良好とは言えず、特に、包装容器の使用に伴ってその見栄えは悪化する。更に、容器に充填した内部充填物が外部に染み出すことがある。

このような障害は、特に内部充填物が充填された容器を、例えば、 7 0 °C以上で折り曲げたり、 1 3 0 °C程度までの温度でオートクレープ処理及びレトルト処理を行う等の高温で取り扱うと上記の障害が顕著になる傾向を示す。

その理由は、包装容器の使用に伴って上記プラスチックフィルム等の剛性、つや、透明性、耐引つ搔き性、耐熱性、耐湿性等が低下するからである。従って、内部充填物が充填された包装容器を使用しても、上記のような性質が低下しない材料の出現が待たれている。発明の開示本発明は、紙層及びその内側にバリア層、更にその内側にポリエチレン層を有する包装材料の見栄えが良好で、内部充填物が外部に染み出さない液体食品等の包装材料を提供することを目的とする。

本発明者らは、上記の問題点を改善すべく鋭意検討した結果、紙層及びその内側にバリア層、更にその内側にポリエチレン層を有する包装材料の紙層の外側に少なくとも多環状ォレフィン共重合体含有層を設けることにより、本発明の目的を達成し得ることを見出し、本発明に到達した。なお、本発明において、内層とは包装材料用積層体を用いて内部充填物を包装する場合、内部充填物に接する側の層を言い、外層とはその反対側の層を言う。又、内側とは同様に内部充填物を包装する場合、内部充填物に近い側を言い、外側とはその反対側を言う。

すなわち、本発明は、紙層の外側に少なくとも多環状ォレフィン共重合体含有層を有し、該紙層の内側に少なくともバリア層及び更にその内側にポリェチレン層を有することを特徴とする包装材料用紙積層体を要旨とする。

本発明の包装材料用紙積層体は、上記多環状ォレフィン共重合体含有層は上記紙層の外側面に接していることを特徴とする。

本発明は、上記紙層と上記バリア層の間にポリエチレン層を有する包装材料用紙積層体を要旨とする。

本発明は、上記多環状ォレフィン共重合体含有層と上記紙層の間に少なくとも熱可塑性樹脂層を有する包装材料用紙積層体を要旨とする。

本発明は、上記熱可塑性樹脂層の片面に金属蒸着層を有する包装材料用紙積層体を要旨とする。

本発明は、上記多環状ォレフィン共重合体含有層の外側に熱可塑性樹脂層を有する包装材料用紙積層体を要旨とする。

本発明の包装材料用紙積層体は、上記多環状ォレフィン共重合体が環状ォレフインとエチレン若しくは _α - ォレフインとの共重合体であることを特徴とする。本発明の包装材料用紙積層体は、上記ポリエチレン層がメタロセン触媒を用いることにより重合される直鎖状低密度ポリエチレンからなることを特徴とする。本発明の包装材料用紙積層体は、上記熱可塑性樹脂層がポリオレフィン層からなることを特徴とする。発明を実施するための最良の形態

本発明の包装材料用紙積層体は、紙層の外側に少なくとも多環状ォレフィン共重合体含有層を有し、該紙層の内側に少なくともバリア層及び更にその内側にポリエチレン層を有するものである（積層体 1)。

紙層を形成する繊維質材料及び紙状材料は、坪量 50— 350 gZm²の通常の材料が使用できる。

本発明の積層体 1を形成する多環状ォレフィン共重合体含有層の多環状ォレフイン共重合体は、多環状ォレフィンとエチレン若しくはひ- ォレフインとの共重合体、多環状ォレフィンとモノ環状ォレフィンとの共重合体、多環状ォレフインと非共役ジェンとの共重合体等が挙げられる。例えば、多環状ォレフィンとエチレン若しくは _α_ォレフインとの共重合体、特に多環状ォレフィンとェチレンとの共重合体が好ましい。

多環状ォレフィンとしては、ビシクロ [2, 2, 1] -ヘプト- 2-ェン及びその誘導体、テトラシクロ [4， 4, 0， I^2,5, I⁷·¹⁰] - 3- ドデセン及びその誘導体、へキサシクロ [6， 6， 1, 1 ³'⁶， 1 ^10J3， 0²，⁷， 0⁹'¹⁴] — 4- ヘプ夕デセン及びその誘導体、ォク夕シクロ [8, 8， 0， I²·⁹, l⁴'⁷, I¹¹'¹⁰, 1¹³'¹⁶, 0³，⁸， 0¹²'¹⁷]— 5- ドコセン及びその誘導体、ペンタシクロ [6, 6, 1, 1³'⁶， 0²'⁷, 0⁹·¹⁴]- 4—へキサデセン及びその誘導体、ペンタシクロ [6， 5， 1, I^3,6, 0²，⁷， 0⁹'¹³] - 4-ペンタデセン及びその誘導体、ヘプタシク口 [8， 7， 0， 1²'⁹， l⁴'⁷, l¹¹'¹⁷, 0³'⁸, 0 ¹²'¹⁵] — 5—ヘンエイコセン及びその誘導体、ヘプ夕シクロ [8, 8， 0， l²'⁹, I⁴，⁷， I¹¹'¹⁶, 0³，⁸， 0¹²'¹⁷] - 5-ヘンエイコセン及びその誘導体、トリシクロ [4, 4, 0, I²'⁵] — 3 - ゥンデセン及びその誘導体、トリシクロ [4， 3， 0， I²'⁵] - 3 -デセン及びその誘導体、ペンタシクロ [6， 5, 1， 1³'⁶， 0²·⁷, 0⁹'¹³] — 4, 10 -ペンタデカジエン及びその誘導体、ペンタシクロ [4, 7, 0, l²'⁵, 0⁸'¹³, l⁹'¹²] - 3- ペンタデセン及びその誘導体、ヘプタシクロ [7, 8, 0, I³·⁵,

1²' ⁷， I¹⁰'¹⁷, 0¹¹，¹⁶， 0¹²'¹⁵] - 4— エイコセン及びその誘導体、ノナシクロ

[ 1 0 1 l⁴'⁷ O³'⁸, 0²'¹⁰ 0^12,21 I ¹³'²⁰ 0^{14, 19} 0¹⁵'¹⁹] - 5— 、ノ夕セコン及びその誘導体等が挙げられる。

多環状ォレフィンと共重合される α- ォレフィンとしては、プロピレン、 1- ブテン、 1— ペンテン、 1- へキセン、 4- メチノレ- 1— ペンテン、 1- ヘプテン、 1 - オタテン、 1- ノネン、 1- デセン等が挙げられる。モノ環状ォレフィンとしては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロへキセン、 3- メチルシクロへキセン、シクロォクテン等が挙げられる。非共役ジェンとしては、 1， 4— へキサジェン、 4— メチル— 1， 4— へキサジェン、 1 , 7— ォクタジェン等が挙げられる。多環状ォレフィンと共重合されるこれらォレフィン類は、 1種又は 2種以上のォレフィンが用いられることができる。

多環状ォレフィンと上記ォレフィン類との共重合は、通常、チタン、ジルコ二ゥム、バナジウム、ハフニウム等の遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物を組み合わせた触媒を用い、有機溶媒等の媒体の存在下若しくは不存在下、 - 5 0- 1 5 0°Cの温度で行われる。上記の共重合により得られる本発明で用いられる多環状ォレフィン共重合体は、多環状ォレフィンと上記ォレフィン類とのランダム共重合体である。例えば、多環状ォレフィンに由来する構造単位が好ましくは 30— 9 5モル⁰ /₀、特に 40-80モル⁰ /₀である。

多環状ォレフィン共重合体含有層は、上記多環状ォレフィン共重合体単独でもよく、他の物質との混合物でもよい。多環状ォレフィン共重合体と混合し得る物質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン - プロピレン共重合体、ポリブテン- 1等のポリオレフインが好適である。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタ口セン触媒を用いることにより製造される直鎖状低密度ポリエチレン（以下、 mLLDPEという。）等が挙げられる。

m L L D P Eは、分子量分布が重量平均分子量/数平均分子量で 2— 4と狭く、密度が 0. 900— 0. 9 25 gZc m³のものが好ましいが、密度が 0. 9 0 0-0. 9 1 5 g/c m³のものが好ましい。又、メルトフローインデックス（M F I ： 1 90°C、荷重 2. 1 6 k g) が 1 0— 20 g/l 0分のものが好ましい。

このような mLLDP Eは、メタ口セン触媒の存在下、エチレン及びコモノマ一の炭素数が 4一 8個の "- ォレフイン、好ましくは 1-へキセン、 4 - メチノレ - 1-ペンテン、 1-ヘプテン、 1- ォクテン等の炭素数が 6個以上の α - ォレフィンを共重合することによって製造したものが望ましい。

上記メタ口セン触媒とは、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の遷移金属を 7Τ電子系のシクロペンタジェニル基又は置換シクロペン夕ジェニル基等を含有する不飽和環状化合物ではさんだ構造の化合物であるメタ口センと、アルキルアルミノキサン、アルキルアルミニウム、アルミニウム八ライド、アルキルァルミニゥムルハライド等のアルミニウム化合物等の助触媒とを組み合わせたものである。

多環状ォレフィン共重合体を他の物質、好適にはポリオレフィンと混合する場合、多環状ォレフィン共重合体は、 5 0重量％以上、特に 6 0重量％以上とするのが好ましい。多環状ォレフィン共重合体含有層の厚さは、通常 1 0— 1 0 0 mでめる。

本発明の積層体 1は、上記紙層の内側に少なくともバリア層及び更にその内側にポリエチレン層を有することを特徴とする。バリア層は、バリア性材料単独も良く、バリア性材料を含む多層構造からなるものでも良い。バリア性材料としては、アルミニウム箔、酸化珪素蒸着ポリエチレンフタレート、エチレン - ビニルアルコール共重合体、ナイロン樹脂等が挙げられる。バリア性材料を含む多層構造としては、ポリエチレンフィルム/アルミニウム箔、接着性ポリエチレンノ酸化珪素蒸着ポリエチレンテレフ夕レートの 2軸延伸フィルム（/接着剤）、ポリエチレンフィルム接着剤 Zエチレン- ビニルアルコール共重合体フィルム Z接着剤、ナイロン樹脂フィルム Z接着剤等が挙げられる。バリア層の厚さは、通常 5— 20 μηιである。

バリア層の内側に設けられるポリエチレン層のポリエチレンは、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、上記 m L L D P Eのいずれでも良い。これらポリエチレン層は、複数層としてもよく、その場合異種のポリエチレン層を用いてもよいが、積層体 1 (後記の積層体 2— 6も同様。）のように、積層体の最外層が多環状ォレフィン共重合体含有層である場合、多環状ォレフィン共重合体含有層とポリエチレン層は接着性であるので、積層体 1一 6の多環状ォレフィン共重合体含有層の最外層とポリエチレン層の最内層が接合するように包装容器を作製するのに好都合である。上記ポリエチレンの中でも上記 m L L D P Eが最も多環状ォレフィン共重合体と良接着性を示すので、上記 m L L D P E層を積層体の最内層とすると、得られる包装容器のシール性を向上することができる。ポリエチレン層の厚さは、通常 2 0— 5 0 mである。

本発明の積層体は、積層体 1の上記紙層と上記バリア層の間にポリエチレン層を有することを特徴とする（積層体 2 )。ポリエチレン層のポリエチレンは、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどである。これらポリエチレン層は、複数層としてもよく、その場合異種のポリエチレン層を用いてもよい。ポリエチレン層の厚さは、通常 1 0— 5 0 μ mである。

本発明の積層体 1及び積層体 2は、該多環状ォレフィン共重合体含有層が、該紙層の外側面に直接接している構成を有する以外に、上記紙層と上記多環状ォレフィン共重合体含有層との間に 1層又は複数の他層を設けた構成（積層体 2 及び積層体 4 ) を設けることができ、該他層として熱可塑性樹脂からなる層が好ましい。

熱可塑性樹脂としては、ポリオレフイン、ナイロン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。ポリオレフインとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン- プロピレン共重合体、ポリブテン- 1等が挙げられる。ナイロンとしては、ナイロン 6、ナイロン 6— 6、ナイロン— 1 1、ナイロン— 1 2等が挙げられる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレ一卜、ポリブチレンテレフタレ一卜等が挙げられる。これら熱可塑性樹脂の中でもポリォレフィン、特にポリエチレンが好ましい。ポリエチレンは、高密度ポリエヂレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれでも良い。上記熱可塑性樹脂層を複数設ける場合、それら各々の熱可塑性樹脂層は、同種の層であっても、異種の層であってもよい。上記熱可塑性榭脂層の厚さは通常 5— 2 0 0 μ πιである。

本発明の積層体 3及び積層体 4は、上記熱可塑性樹脂層の片面に金属蒸着層を有することを特徴とする（積層体 5及び積層体 6 )。金属蒸着層の金属としては、アルミニウム、金、銀等が挙げられるが、特にアルミニウムが好ましい。金属蒸着層の厚さは、 2 0 0 6 0 0オングストローム（2 0— 6 0 n m)、特に 3 0 0— 5 5 0オングストローム（3 0— 5 5 n m) とするのが好ましい。

上記熱可塑性樹脂層の片面に金属蒸着層を形成する方法は、通常用いられているバッチ式の真空蒸着装置や連続真空蒸着装置を用い、高純度のアルミニウム等の金属を、高周波誘導加熱、直接通電加熱、エレクトロンビーム加熱等により、例えば 1 , 3 0 0— 1， 4 5 0 °Cに加熱蒸発させ、 1 0— l O O m P a程度の真空度で行われる。金属膜を形成する前に、上記熱可塑性樹脂層の表面をアンカ一コ一卜処理しても良い。アンカーコート処理は、ニトロセルロース系、ポリウレタン系、ポリエステル系、塩化ビュル-酢酸ビュル共重合体系、ァクリル共重合体系、或いはこれらの混合物を初めとするアンカーコ一ト剤を該熱可塑性樹脂層の表面に塗布、アンカーコート剤中の溶媒を乾燥除去することにより達成される。アンカ一コート処理によるアンカーコート層の厚さは、通常 0 . 0 5— 1 μ πι程度で良い。なお、アンカーコート処理を行わずに真空蒸着をする場合は、予め該熱可塑性樹脂層の表面にコロナ放電処理等の密着性向上手段を講じておくこともできる。金属蒸着層を形成する熱可塑性樹脂層の片面は、該熱可塑性樹脂層の内側でも外側でもよい。

本発明の積層体 1一 6は、上記多環状ォレフィン共重合体含有層の外側に 1層又は複数の他層を設けた構成（積層体 7— 1 2 ) を有することができ、該他層として熱可塑性樹脂からなる層が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン- プロピレン共重合体、ポリブテン- 1等が挙げられる。ナイロンとしては、ナイロン 6、ナイロン 6 - 6、ナイロン- 1 1、ナイロン- 1 2等が挙げられる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフ夕レート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。

これら熱可塑性樹脂の中でも、ポリオレフィン、特にポリエチレンが好ましい。ポリエチレンは、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリェチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどである。上記熱可塑性樹脂層を複数設ける場合、それら各々の熱可塑性樹脂層は、同種の層であっても、異種の層であつてもよい。上記熱可塑性樹脂層の厚さは通常 5— 200 μπιである。

本発明の上記各積層体は、更に、印刷層を設けることができる。例えば、積層体 1及び 2は、多環状ォレフィン共重合体含有層内部又は多環状ォレフィン共重合体含有層と紙層の間に、積層体 3— 6は、熱可塑性樹脂層内部、外側又は内側に、積層体 7— 1 2外部熱可塑性樹脂層内部、外側若しくは内側、又は内部熱可塑性樹脂層内部、外側若しくは内側にそれぞれ設けることができ、印刷層の形成は、通常のインクを用い、それらの箇所に印刷すれば良い。

本発明の包装材料用積層体は、上記の各層が積層してなるものであるが、それらの層を接合して積層体とする方法は、接着剤を介して行う方法、熱溶融が可能な層を熱溶融してそれと接する層と貼り合わせる方法、同時押し出し成形が可能な層を同時押し出し成形して積層する方法、それらを組み合わせる方法等、従来積層体を製造する際に行われている方法のいずれも採用することができる。本発明の上記各包装材料用積層体からは、テトラブリック（商標）形状の直方体、冷蔵牛乳容器に代表される屋根付き直方体形状、立方体形状、円筒形状、平行 8角柱形状、胴部中央の断面 8角形と頂部及び底部の断面 4角形のテトラプリズマ（商標）形状、バウチ形状等の、従来公知の任意の形態の包装容器等を成形することができる。

実施例

以下、本発明を実施例により、詳細に説明する。

(実施例 1 )

多環状ォレフィン共重合体（多環状ォレフィン成分 6.0モル％、エチレン成分 40モル％) フィルム（2 5 m)、クラフト紙（坪量： 2 2 0 g/m²), アルミニゥム箔（7 m) 及び密度： 0. 9158Ζ(:ηι³、 Μ Ι : 1 48/1 0分の mLLDPEフィルム（20 /zm) を接着剤を用いて積層して本発明の積層体を製造した。

(実施例 2 )

実施例 1で用いた多環状ォレフィン共重合体 70重量％と低密度ポリエチレン 30重量％との混合物から成形したフィルム（25 m)、クラフト紙（坪量： 200 gZm²)、低密度ポリエチレンフィルム（20 m),アルミニウム箔（7 ΐ ) 及び実施例 1で用いた mL LDP Eフィルムを接着剤で積層して本発明の積層体を製造した。

(実施例 3)

実施例 2で用いた多環状ォレフィン共重合体と低密度ポリエチレンとの混合物から成形したフィルム（25 ), 低密度ポリエチレンフィルム（2011 m), クラフト紙（坪量： 180 g/m² ), アルミニウム箔（7 m) 及び実施例 1 で用いた mL LDP Eフィルムを接着剤で積層して本発明の積層体を製造した。

(実施例 4)

ポリプロピレン、実施例 1で用いた多環状ォレフィン共重合体 80重量％とポリプロピレン 20重量％との混合物及びポリプロピレンを同時溶融押出しして、ポリプロピレンフィルム（25 zm)、多環状ォレフィン共重合体とポリプロピレンとの混合物フィルム（25 //m) 及びポリプロピレンフィルム（20 m) からなる複合体 1を得た。次に、この複合体 1のポリプロピレンフィルムに、低密度ポリエチレンフィルム（20； m)、クラフト紙（坪量： 200 g/m²), アルミニウム箔（7 m) 及び実施例 1で用いた mLLDPEフィルムを接着剤で積層して本発明の積層体を製造した。

(実施例 5 )

低密度ポリエチレン、実施例 1で用いた多環状ォレフィン共重合体 70重量％と低密度ポリエチレン 20重量％との混合物及び直鎖状低密度ポリエチレンを同時溶融押出しして、低密度ポリエチレンフィルム（20 im)、多環状ォレフイン共重合体と低密度ポリエチレンとの混合物フィルム（25 ^m) 及び直鎖状低密度ポリエチレンフィルム（20 m) からなる複合体 2を得た。次に、複合体 2の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの表面をアンカ一コート処理した後、その上に 135 Ot:でアルミニウムを真空蒸着して、厚さ 45 nmのァルミニゥム蒸着層を設けた。更に、低密度ポリエチレンフィルム（20 //m)、クラフト紙（坪量： 210 g/m²)、低密度ポリエチレンフィルム（20 m)、アルミニウム箔（7 ^m) 及び直鎖状低密度ポリエチレンフィルム（20 m) を接着剤で積層して本発明の積層体を製造した。

(比較例 1 )

実施例 2で用いた多環状ォレフィン共重合体と低密度ポリエチレンとの混合物から成形したフィルムの代りに 2軸延伸したポリプロピレンフィルム（20 M m) を用いた以外は、実施例 2と同様にして積層体を製造した。

(比較例 2)

実施例 2で用いた多環状ォレフィン共重合体と低密度ポリエチレンとの混合物から成形したフィルムの代りに 2軸延伸したポリエチレンテレフ夕レートフィルム（12 zm) を用いた以外は、実施例 2と同様にして積層体を製造した。実施例 1一 5及ぴ比較例 1, 2で製造した積層体を用い、 200m l入りのレンガ形状の液体食品容器を作製し、これに水を充填して、それらの容器の性能を下記の要領で評価した。それらの結果を表 1に示した。なお、表 1において ◎は優を、〇は良を、 △は可をそれぞれ示す。

外観検査

水を充填した直後とそれを 55 で 2週間保管した容器について、その外観（つや、透明性）を目視にて観察した。

【表 1】

表 1の結果から明らかのように、比較例に係る従来の積層体を用いて成形した容器は、高温で保存すると外観状態が悪化するのに対して、各実施例に係る積層体を用いて成形した容器は、なんら変化しないことが判る。利点

本発明の積層体を用いて容器を成形した場合、紙層の外層を構成する多環状ォレフィン共重合体含有層により従来用いられているプラスチック等の剛性、つや、透明性、耐引つ接き性、耐熱性、耐湿性等が改良され、引いては容器の外観、見栄えが良好になる。

多環状ォレフィン共重合体含有層は本発明の積層体の内層を構成するポリェチレン層と接着性が良好であるので、本発明の積層体の多環状ォレフィン共重合体含有最外層とポリエチレン最内層とをオーバーラップして容器を成形すると、得られる容器は好シール性を示す。

本発明の積層体を用いて容器を成形した場合、層構成された多環状ォレフィン共重合体含有層により成形された容器が保形性に優れる。従って、容器の出来映えは良好である。容器壁の最外層に多環状ォレフィン共重合体含有層が設けられているので、理論上必ずしも明らかではないが、容器外観光沢に優れ、印刷層からの容器でザイン色彩模様が鮮明に表され、従って、容器の出来映えは良好である。特に、金属蒸着層が設けられている場合、金属光沢を良好に外観に示すことができる。多環状ォレフィン共重合体含有層は、耐熱性に優れることのみならず、 1 3 0で程度の高温であって、容器同士がお互いに外表面で接触するような処理を行つても、容器外観表面に損傷、熱履歴などが見られず、オートクレープ処理及びレトルト処理を行う必要がある包装容器に最適である。

多環状ォレフィン共重合体含有層で容器外側が保護されているので、特に高温下でも容器漏れが発生しない。

本発明の積層体の最内層をメタロセン触媒での重合により得られた直鎖状低密度ポリエチレン層とすることにより、包装積層体の最外層と最内層とを重ねて成形した容器のシール性を向上することができる。

本発明の積層体を用いて容器を成形した場合、メタ口セン触媒による重合により得られた直鎖状低密度ポリエチレン層を最内層に構成すると、以外にも、シ —ル性と共に、容器の開封性に優れている。

本発明の積層体から成形された容器を構成する層の多環状ォレフィン共重合体は、非常に良好な湿気バリア性を有し、容器の湿気バリア性が改良される。多環状ォレフィン共重合体層内側の紙層の機械的強度を維持保護することができる。紙層の内側にあるバリア層の酸素バリア性を相俟って、容器により完全なバリア機能を付加することができる。産業上の利用可能性

この発明の容器は、牛乳、ジュース、コ一ヒ、酒類等の液体食品等の容器として用いられる。

Claims

請求の範囲

1 . 紙層の外側に少なくとも多環状ォレフィン共重合体含有層を有し、該紙層の内側に少なくともバリァ層及び更にその内側にポリェチレン層を有することを特徴とする包装材料用紙積層体。

2 . 上記多環状ォレフィン共重合体含有層は上記紙層の外側面に接していることを特徴とする請求の範囲 1記載の包装材料用紙積層体。

3 . 上記紙層と上記バリア層の間にポリエチレン層を有することを特徴とする請求の範囲 1又は 2記載の包装材料用紙積層体。

4 . 上記多環状ォレフィン共重合体含有層と上記紙層の間に少なくとも熱可塑性樹脂層を有することを特徴とする請求の範囲 1又は 3記載の包装材料用紙積層体。

5 . 上記熱可塑性樹脂層の片面に金属蒸着層を有することを特徴とする請求の範囲 4記載の包装材料用紙積層体。

6 . 上記多環状ォレフィン共重合体含有層の外側に熱可塑性樹脂層を有することを特徴とする請求の範囲 1ないし 5のいずれか 1項に記載の包装材料用紙積層体。

7 . 上記多環状ォレフィン共重合体が環状ォレフィンとエチレン若しくは α - ォレフインとの共重合体であることを特徴とする請求の範囲 1ないし 6のいずれか 1項に記載の包装材料用紙積層体。

8 . 上記ポリエチレン層がメタ口セン触媒による重合より得られた直鎖状低密度ポリエチレンからなることを特徴とする請求の範囲 1ないし 7のいずれか 1項に記載の包装材料用紙積層体。

9 . 上記熱可塑性樹脂層がポリオレフィン層からなることを特徴とする請求の範囲 4ないし 8のいずれか 1項に記載の包装材料用紙積層体。