WO2002021727A1

WO2002021727A1 - Appareil station de base et procede de communication

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Publication number: WO2002021727A1
Application number: PCT/JP2001/007243
Authority: WO
Inventors: Katsuhiko Hiramatsu
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2000-09-01
Filing date: 2001-08-24
Publication date: 2002-03-14
Also published as: EP1233545A1; ATE528865T1; CN1154263C; BR0107156A; JP2002077043A; EP1233545A4; KR100441331B1; CN1389033A; KR20020057987A; CA2389215A1; CZ20021514A3; JP3828730B2; EP1233545B1; US6819909B1; AU2001280137A1

Description

明細書基地局装置および通信方法技術分野

本発明は、ディジタル移動体通信システムに用いられる通信装置に関し、特に、チャネル推定を実施するための既知信号（ミツドアンブル）を用いる通信装置に関する。背景技術

3 GPP · TDD方式のディジタル移動体通信システムにおいては、チヤネル推定を実施するために、ミヅドアンブル（Midamble) と呼ばれる既知信号を用いることが、提案されている。ミツドアンブルを採用した移動体通信システムにおいては、基本となる符号を順次時間シフトさせて生成した符号を、各ュ一ザの個別ミヅドアンブルとして用いるので、基地局装置においては、基本となる符号についての相関器を 1つ用いることにより、各ユーザの個別ミヅドアンプルについての相関演算を実施することができる、という特徴がある。これにより、基地局装置においては、各ユーザについてのチャネル推定を行うことができる。

ところが、ユーザ数が増加すると、各ユーザに割り当てられるミツドアンブル長が長くなるので、スロットにおける情報信号の占める割合が小さくなる。この結果、システムにおける通信の効率が悪くなるという課題がある。

このような課題を解決するために、各ユーザの間で共通に用いられる既知信号すなわち共通ミヅドアンブル（C ommo n Mid amb 1 e) をチヤネル推定に用いることが、導入されている。このような共通ミツドミヅドアンブルを用いる移動体通信システムにおいては、基地局装置は、デ一夕部分とミヅドアンブル部分（各ユーザの間で共通のミヅドアンブル）とを挿入した信号を各ユーザに対して送信し、各ユーザ（各通信端末装置）は、基地局装置により送信された信号に対して、共通ミツドアンブルを用いたチャネル推定を行う。しかしながら、上記従来の共通ミヅドアンブルを用いる移動体通信システムにおいては、次のような問題がある。すなわち、現在の 3 G P P · T D D仕様では、共通ミツドアンブルを採用するときには、スロットにおけるデ一夕部分 (data part) とミツドアンブル部分（midamble part) の送信電力を同一とするように規定されている。ミツドアンブル部分とデ一夕部分の送信電力を同一とした場合には、各ユーザに対する送信信号におけるデータ部分の送信電力を個別に制御することができないので、送信電力制御を行うことが不可能となる。この結果、通信品質の悪いユーザ（例えば基地局装置に対して遠い位置に存在するユーザ）においては、データ部分およびミツドアンブル部分の受信電力が小さくなるので、チャネル推定の精度およびデータ部分の受信品質が劣化する。通信品質の悪いユーザの受信品質を向上させるためには、データ部分とミッドアンブル部分の送信電力を増加させる方法がある。しかし、この方法を採用すれば、基地局装置が扱うセルにおけるユーザの受信品質を向上させることはできても、他の基地局装置が扱うセルに対する干渉を大きくすることになる。以上のように、従来の共通ミヅドアンブルを用いる移動体通信システムにおいては、他のセルへの干渉を抑えながら、各ユーザの受信品質が良好となるように、各ユーザに対する送信信号におけるミッドアンブル部分およびデ一夕部分の送信電力を適切に制御ずることが困難である、という問題がある。発明の開示

本発明の目的は、他セルに対する干渉を抑えつつ、各通信端末装置の受信品質が良好となるように、各通信端末装置に対する送信信号におけるミッドアンブル部分およびデ一夕部分の送信電力を適切に制御する基地局装置を提供することである。

この目的は、所定の通信端末装置に対する送信信号におけるデ一夕部分については、上記所定の通信端末装置の受信品質に基づくクローズドル一プの送信電力制御に従って送信電力を制御する一方、所定の通信端末装置に対する送信信号におけるミッドアンブル部分については、全通信端末装置に送信されるデ一夕部の送信電力値に基づいて、全通信端末装置の間で共通となるように送信電力を制御することにより達成される。図面の簡単な説明

図 1は、基地局装置と通信端末装置との間における無線通信の様子を示す模式図、

図 2は、本発明の実施の形態にかかる基地局装置の構成を示すプロック図、図 3 Aは、本発明の実施の形態にかかる基地局装置による通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bに対する送信電力の大きさ（第 1の場合）を示す模式図、図 3 Bは、本発明の実施の形態にかかる基地局装置による通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bに対する送信電力の大きさ（第 2の場合）を示す模式図、及び、

図 3 Cは、本発明の実施の形態にかかる基地局装置による通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bに対する送信電力の大きさ（第 3の場合）を示す模式図である。発明を実施するための最良の形態

本発明者は、まず、各通信端末装置に対する送信信号における情報信号（デ一夕部分）の送信電力と、共通の既知信号（ミヅドアンブル部分）の送信電力とを個別に制御することに着目した。具体的には、本発明者は、送信信号におけるデ一夕部分については、通信端末装置から送信された T P Cを用いた通常のクローズドループの送信電力制御を行い、ミヅドアンプル部分についても、この T P Cを用いた通常のクローズドループの送信電力制御を行うことに着目した。

ところが、各通信端末装置に対する送信信号におけるミツドアンプル部分の送信電力は、全通信端末装置の間で共通となるように設定するので、基地局装置が、各通信端末装置から異なる T P Cを受信した場合に、どのようにミツドアンブル部分の送信電力を制御すべきであるのかが問題となる。すなわち、全通信端末装置から送信電力を上げる、または下げる旨を指示する T P Cを受信したときには、単に各通信端末装置に対する送信信号におけるミツドアンブル部分の送信電力を増加させれば、または減少させればよいが、ある通信端末装置からは送信電力を上げる旨を指示する T P Cを受信し、かつ、別の通信端末装置からは送信電力を下げる旨を指示する T P Cを受信した場合には、どのようにミツドアンブル部分の送信電力を制御すべきであるのかが問題となる。この問題の具体例について、図 1を参照して説明する。

図 1には、基地局装置 1 1が、複数の通信端末装置（ここでは、通信端末装置 A 1 2と通信端末装置 B 1 3 ) と通信を行う場合の例が示されている。ただし、通信端末装置 B 1 3は、通信端末装置 A 1 2よりも基地局装置 1 1から遠い位置に存在しているものとする。なお、図 1においては、通信端末装置 A 1 2および通信端末装置 B 1 3は、それぞれ「M S (A)」および「M S (B ) 」と表現されている。

まず第 1に、基地局装置 1 1が通信端末装置 B 1 3からの T P Cに基づいて、通信端末装置 A 1 2および通信端末装置 B 1 3に対する送信信号におけるミッドアンブル部分の送信電力を制御する場合について考える。ここで、通信端末装置 B 1 3は、基地局装置 1 1から遠ざかる方向 Xに移動するものとする。この場合、通信端末装置 B 1 3の受信電力は移動に伴って小さくなるので、通信端末装置 B 1 3は、基地局装置 1 1に対して、送信電力を上げる旨の T P Cを送信することになる。基地局装置 1 1は、通信端末装置 B 1 3からの T P Cに応じて、通信端末装置 A 1 2および通信端末装置； B 1 3に対する送信信号におけるミッドアンプル部分の送信電力を上げていくことになる。これにより、通信端末装置 B 1 3は、良好な受信品質でミッドアンブル部分およびデ一夕部分を受信することができる。一方、通信端末装置 A 1 2は、通信端末装置 B 1 3よりも基地局装置 1 1に近い位置に存在しているので、必要以上の受信電力でミツドアンブル部分を受信することになる。これにより、基地局装置 1 1は、必要以上の送信電力を用いてミツドアンブル部分の送信を行うので、他のセルに対する干渉を大きくすることになる。

次に、基地局装置 1 1が通信端末装置 A 1 2からの T P Cに基づいて、通信端末装置 A 1 2および通信端末装置 B 1 3に対する送信信号におけるミッドアンブル部分の送信電力を制御する場合について考える。ただし、通信端末装置 A 1 2は、基地局装置 1 1から受信電力が大きくなるような近い位置に存在しているものとする。

この場合、通信端末装置 A 1 2の受信電力は大きなものであるので、通信端末装置 A 1 2は、基地局装置 1 1に対して送信電力を下げる旨の T P Cを送信する。基地局装置 1 1は、通信端末装置 A 1 2からの T P Cに応じて、通信端末装置 A 1 2および通信端末装置 B 1 3に対する送信信号におけるミヅドアンブル部分の送信電力を下げていくことになる。これにより、通信端末装置 A 1 2は、適度な受信電力でミッドアンブル部分およびデータ部分を受信することができる。一方、通信端末装置 B 1 3は、通信端末装置 A 1 2よりも基地局装置 1 1に遠い位置に存在しているので、ミツドアンブル部分およびデ一夕部分を所望の受信品質で受信することが不可能となる可能性がある。この結果、通信端末装置 B 1 3は、データ部分の受信品質が劣化し、さらにミツドアンブル部分の受信品質も劣化するので、良好なチャネル推定を実施することができなくなる。これにより、通信端末装置 B 1 3のデータ部分の受信品質は、さらに劣化することになる。

以上のような問題点に鑑みて、本発明者は、全通信端末装置のうち、基地局装置により送信されるデ一夕部分の送信電力値が最大である通信端末装置は、最も通信品質が悪いことに着目し、この通信端末装置に対する送信信号におけるデータ部分の送信電力値に基づいて、全通信端末装置に対する送信信号におけるミッドアンプル部分の送信電力値を決定すれば、他セルに対するミヅドアンブル部分の送信による干渉を必要最低限に抑えられるとともに、全通信端末装置におけるミツドアンブル部分の受信品質を良好に保つことができることを見出し、本発明をするに至った。

すなわち、本発明の骨子は、所定の通信端末装置に対する送信信号におけるデータ部分については、上記所定の通信端末装置の受信品質に基づくクローズドループの送信電力制御に従って送信電力を制御する一方、所定の通信端末装置に対する送信信号におけるミツドアンブル部分については、全通信端末装置に送信されるデータ部の送信電力値のうち最大である送信電力値に基づいて、全通信端末装置の間で共通となるように送信電力を制御することである。以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。

(実施の形態 1 )

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施の形態では、説明の簡略化のために、基地局装置が例えば 2つの通信端末装置（通信端末装置 Aおよび通信端末装置 B ) と通信を行う場合について説明する。

図 2は、本発明の実施の形態にかかる基地局装置の構成を示すプロック図である。アンテナ 1 0 1は、通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bにより送信された信号が多重された信号を受信する。ここで、通信端末装置 A (通信端末装置 B ) により送信された信号には、この通信端末装置 A (通信端末装置 B ) が本基地局装置に対してデ一夕部の送信電力の上げ下げを指示する T P Cが含まれている。この TP Cは、本基地局装置により送信された信号（例えば何らかの既知信号等）の受信品質に基づいて、通信端末装置 A (通信端末装置 B) により決定されたものである。

共用器 102は、アンテナ 101により受信された信号（受信信号）を受信 RF部 103に出力し、後述する送信 RF部 113からの送信信号をアンテナ 101から送信する。

受信 RF部 103は、共用器 102からの受信信号に対して、増幅処理および周波数変換処理等の所定の受信処理を行い、所定の受信処理後の受信信号を受信部 104および受信部 105に出力する。

受信部 104は、受信 RF部 103からの受信信号を用いて、通信端末装置 Aにより送信された信号を抽出して T P Cコマンド復号部 106に出力する。同様に、受信部 105は、受信 RF部 103からの受信信号を用いて、通信端末装置 Bにより送信された信号を抽出して TPCコマンド復号部 107に出力する。

TP Cコマンド復号部 106は、受信部 104により抽出された信号を用いて、通信端末装置 Aにより送信された TP Cコマンドを復号する。同様に、 T P Cコマンド復号部 107は、受信部 105により抽出された信号を用いて、通信端末装置 Bにより送信された T P Cコマンドを復号する。

デ一夕部送信電力制御部 108は、 TPCコマンド復号部 106からの T P Cコマンドに応じて、通信端末装置 Aに対する送信デ一夕の送信電力を増減させ、送信電力が増減された送信データを多重部 112に出力する。また、このデ一夕部送信電力制御部 108は、通信端末装置 Aに対する送信データの送信電力値をミツドアンブル部送信電力値決定部 110に出力する。

デ一夕部送信電力制御部 109は、 TPCコマンド復号部 107からの T P Cコマンドに応じて、通信端末装置 Bに対する送信デ一夕の送信電力を増減させ、送信電力が増減された送信データを多重部 112に出力する。また、このデ一夕部送信電力制御部 1 0 9は、通信端末装置 Bに対する送信デ一夕の送信電力値をミツドアンブル部送信電力値決定部 1 1 0に出力する。

ミヅドアンブル部送信電力値決定部 1 1 0は、データ部送信電力制御部 1 0 8およびデータ部送信電力制御部 1 0 9からの通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bに対する送信デ一夕の送信電力値を用いて、ミヅドアンプル部の送信電力値を決定し、ミッドアンブル部信号増幅部 1 1 1に出力する。

ミヅドアンブル部信号増幅部 1 1 1は、ミヅドアンブル部の送信電力をミヅドアンブル部送信電力値決定部 1 1 0において決定されたミツドアンブル部の送信電力値に増幅または減衰し、送信電力値が増減されたミツドアンブル部を多重部 1 1 2に出力する。

多重部 1 1 2は、データ部送信電力制御部 1 0 8により送信電力が増減された通信端末装置 Aに対する送信デ一夕、デ一夕部送信電力制御部 1 0 9により送信電力が増減された通信端末装置 Bに対する送信デ一夕、および、ミツドアンブル部信号増幅部 1 1 1により送信電力が増減されたミツドアンブル部（共通ミツドアンブル）を用いて送信信号を生成し、生成した送信信号を送信 R F 部 1 1 3に出力する。

送信: R F部 1 1 3は、多重部 1 1 2からの送信信号に対して、増幅処理および周波数変換処理等の所定の送信処理を行い、送信処理後の送信信号を共用器 1 0 2に出力する。

次いで、上記構成を有する基地局装置の動作について、同様に図 2を参照して説明する。通信端末装置 Aにより送信された信号および通信端末装置 Bにより送信された信号は、符号多重された状態で本基地局装置におけるアンテナ 1 0 1により受信される。

アンテナ 1 0 1により受信された信号（受信信号）は、共用器 1 0 2を介して受信部 1 0 3に出力される。共用器 1 0 2からの受信信号は、受信 R F 部 1 0 3により、増幅処理および周波数変換等の所定の受信処理がなされた後、受信部 1 0 4および受信部 1 0 5に出力される。

受信部 1 0 4では、所定の受信処理がなされた受信信号から、通信端末装置 Aにより送信された信号が抽出される。同様に、受信部 1 0 5では、所定の受信処理がなされた受信信号から、通信端末装置 Bにより送信された信号が抽出される。具体的には、例えば、所定の受信処理がなされた受信信号に対して、通信端末装置 Aまたは通信端末装置 Bに割り当てられた拡散符号を用いた逆拡散処理がなされることにより、通信端末装置 Aまたは通信端末装置 Bにより送信された信号が抽出される。

受信部 1 0 4により抽出された信号は、 T P Cコマンド復号部 1 0 6に出力される。受信部 1 0 5により抽出された信号は、 T P Cコマンド復号部 1 0 7 に出力される。

T P Cコマンド復号部 1 0 6では、受信部 1 0 4により抽出された信号を用いて、通信端末装置 Aにより送信された T P Cコマンドが復号され、データ部送信電力制御部 1 0 8に出力される。同様に、 T P Cコマンド復号部 1 0 7では、受信部 1 0 5により抽出された信号を用いて、通信端末装置 Bにより送信された T P Cコマンドが復号され、デ一夕部送信電力制御部 1 0 9に出力される。

一方、通信端末装置 Aに対する送信デ一夕は、デ一夕部送信電力制御部 1 0 8により、 T P Cコマンド復号部 1 0 6からの T P Cコマンドに応じて送信電力が増減された後、多重部 1 1 2に出力される。また、通信端末装置 Bに対する送信データは、データ部送信電力制御部 1 0 9により、 T P Cコマンド復号部 1 0 7からの T P Cコマンドに応じて送信電力が増減された後、多重部 1 1 2に出力される。

なお、通信端末装置 Aからの T P Cコマンドが、送信電力を上げる旨を示すものである場合には、通信端末装置 Aに対する送信デ一夕は、データ部送信電力制御部 1 0 8により送信電力が増加され、通信端末装置 Aからの T P Cコマンドが、送信電力を下げる旨を示すものである場合には、通信端末装置 Aに対する送信データは、データ部送信電力制御部 1 0 8により送信電力が減少される。通信端末装置 Bに対する送信データも同様に送信電力が増減される。データ部送信電力制御部 1 0 8により増減された後の通信端末装置 Aに対する送信デ一夕の送信電力値は、ミッドアンブル部送信電力値決定部 1 1 0に出力される。同様に、データ部送信電力制御部 1 0 9により増減された後の通信端末装置 Bに対する送信デ一夕の送信電力値は、ミツドアンブル部送信電力値決定部 1 1 0に出力される。

ミヅドアンブル部送信電力値決定部 1 1 0には、デ一夕部送信電力制御部 1 0 8およびデータ部送信電力制御部 1 0 9からの通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bに対する送信デ一夕の送信電力値が入力される。そして、ミツドアンブル部送信電力値決定部 1 1 0は、ミツドアンブル部の送信電力値を決定し、ミッドアンブル部信号増幅部 1 1 1に出力する。

具体的には、例えば、ミツドアンブル部の送信電力値を、通信端末装置 Aに対する送信データの送信電力値および通信端末装置 Bに対する送信データの送信電力値のうち、その値が最大となる送信電力値に、設定することができる。または、ミツドアンブル部の送信電力値を、上記最大となる送信電力値に正または負のオフセット値を加算した値とすることもできる。さらには、ミツドアンブル部の送信電力値を、通信端末装置 Aに対する送信データの送信電力値と、通信端末装置 Bに対する送信デ一夕の送信電力値との和とすることもできる。ミッドアンブル部信号増幅部 1 1 1には、全通信端末装置に対する送信信号に共通で用いられるミツドアンブル（すなわち共通ミツドアンブル）部が入力されている。このミツドアンブル部は、データ部送信電力制御部 1 0 8からの通信端末装置 Aに対する送信データの送信電力値、および、データ部送信電力制御部 1 0 9からの通信端末装置 Bに対する送信デ一夕の送信電力値に基づいて設定された送信電力値となるように、送信電力が増減される。ミツドアンプル部信号増幅部 1 1 1により送信電力が増減されたミツドアンブル部は、多重部 1 1 2に出力される。

多重部 1 1 2では、送信電力が増減された通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bに対する送信データ、および、送信電力が増減されたミツドアンブル部、を用いて、送信信号が生成される。具体的には、例えば、まず、所定の既知信号、ミツドアンブル部、および、通信端末装置 Aに対する送信データ等が時間多重された、通信端末装置 Aに対する送信信号が生成され、同様に、所定の既知信号、ミツドアンブル部、および、通信端末装置 Bに対する送信デ一夕等が時間多重された、通信端末装置 Bに対する送信信号が生成される。さらに、生成された各通信端末装置に対する送信信号が符号多重されることにより、送信信号が生成される。なお、各通信端末装置に対する送信信号のスロット構成等に特別な限定はない。

多重部 1 1 2により生成された送信信号は、送信部 1 1 3により、増幅処理および周波数変換等の所定の送信処理がなされた後、共用器 1 0 2を介してアンテナ 1 0 1を介して、各通信端末装置に対して送信される。

次いで、本実施の形態にかかる基地局装置による効果について、さらに図 3 A、図 3 B、及び図 3 Cを参照して説明する。図 3 Aは、本発明の実施の形態にかかる基地局装置による通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bに対する送信電力の大きさ（第 1の場合）を示す模式図である。図 3 Bは、本発明の実施の形態にかかる基地局装置による通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bに対する送信電力の大きさ（第 2の場合）を示す模式図である。図 3 Cは、本発明の実施の形態にかかる基地局装置による通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bに対する送信電力の大きさ（第 3の場合）を示す模式図である。

図 3 A、図 3 B、及び図 3 Cでは、左側に通信端末装置 Aに送信する信号の送信電力を示し、右側に通信端末装置 Bに送信する信号の送信電力を示す。以下、通信端末装置 Aが、最初は通信端末装置 Bよりも本基地局装置から近い位置に存在していて、通信端末装置: Bよりも本基地局装置から遠い位置に移動していく場合を例にとり説明する。

まず、通信端末装置 Aが通信端末装置 Bよりも本基地局装置に近い位置に存在している場合（第 1の場合）には、通信端末装置 Bは、距離減衰を補償するために、デ一夕部の送信電力を上げる旨を指示する T P Cを本基地局装置に対して送信する回数が、通信端末装置 Aよりも多くなる。

よって、図 3 Aに示すように、本基地局装置においては、通信端末装置 Bに対する送信信号におけるデ一夕部の送信電力は、通信端末装置 Aに対する送信信号におけるデータ部の送信電力よりも大きくなる。

したがって、本基地局装置は、各通信端末装置に対する送信信号におけるミヅドアンプル部の送信電力を、通信端末装置 Bに対する送信信号におけるデ一夕部の送信電力に合わせた上で、各通信端末装置に対する送信を行う。

このような本基地局装置の送信によれば、通信端末装置 Aにおいては、ミツドアンブル部の受信電力が大きくなり、チャネル推定精度が向上するので、デ一夕部の受信品質も向上する。一方、通信端末装置 Bにおいては、通常のクロ —ズドループの送信電力制御がなされているので、データ部の受信品質は必要十分なものとなる。さらに、本基地局装置におけるミヅドアンブル部の送信電力とデータ部の送信電力が略同一とされていることにより、通信端末装置 Bにおけるミツドアンブル部の受信品質もデータ部と同様に、必要十分なものとなる。これにより、通信端末装置 Bにおけるデ一夕部の受信品質はさらに良好なものとなる。

次に、本基地局装置に対する距離が通信端末装置 Aと通信端末装置 Bとで同一となつた場合（第 2の場合）には、通信端末装置 Bは、データ部の送信電力を上げる（下げる）旨を指示する T P Cを本基地局装置に対して送信する回数が、通信端末装置 Aと略同一となる。

よって、図 3 Bに示すように、本基地局装置においては、通信端末装置 Aに対する送信信号におけるデータ部の送信電力と、通信端末装置 Bに対する送信信号におけるデ一夕部の送信電力とは略同一となる。

したがって、本基地局装置は、各通信端末装置に対する送信信号におけるミッドアンブル部の送信電力を、送信スロヅト（単位スロヅト）毎に、通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bのうちデータ部の送信電力の大きい方の送信電力に合わせた上で、各通信端末装置に対する送信を行う。

このような本基地局装置の送信によれば、通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bにおいては、通常のクローズドル一プの送信電力制御がなされているので、データ部の受信品質は必要十分なものとなる。さらに、本基地局装置におけるミヅドアンブル部の送信電力とデ一夕部の送信電力が略同一とされていることにより、通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bにおけるミツドアンブル部の受信品質もデ一夕部と同様に、必要十分なものとなる。これにより、通信端末装置 Aおよび通信端末装置 Bにおけるデ一夕部の受信品質はさらに良好なものとなる。

最後に、通信端末装置 Aが通信端末装置 Bよりも本基地局装置から遠い位置に存在している場合（第 3の場合）には、通信端末装置 Aは、距離減衰を補償するために、データ部の送信電力を上げる旨を指示する T P Cを本基地局装置に対して送信する回数が、通信端末装置: Bよりも多くなる。

よって、図 3 Cに示すように、本基地局装置においては、通信端末装置 Aに対する送信信号におけるデータ部の送信電力は、通信端末装置 Bに対する送信信号におけるデータ部の送信電力よりも大きくなる。

したがって、本基地局装置は、各通信端末装置に対する送信信号におけるミッドアンブル部の送信電力を、通信端末装置 Aに対する送信信号におけるデー夕部の送信電力に合わせた上で、各通信端末装置に対する送信を行う。

このような本基地局装置による送信によれば、通信端末装置 Bにおいては、ミッドアンブル部の受信電力が大きくなり、チャネル推定精度が向上するので、デ一夕部の受信品質も向上する。一方、通信端末装置 Aにおいては、通常のクローズドル一プの送信電力制御がなされているので、データ部の受信品質は必要十分なものとなる。さらに、本基地局装置におけるミツドアンプル部の送信電力とデー夕部の送信電力が略同一とされていることにより、通信端末装置 A におけるミッドアンブル部の受信品質もデ一夕部と同様に、必要十分なものとなる。これにより、通信端末装置 Aにおけるデータ部の受信品質はさらに良好なものとなる。

以上のように、第 1〜第 3のいずれの場合においても、本基地局装置は、デ一夕部の受信品質が良好となるように通信端末装置個別に送信電力を制御した上で、データ部を送信できるとともに、全通信端末装置により正確なチャネル推定が実施されるために必要最小限の送信電力で、全通信端末装置に対してミッドアンブル部を送信することができる。

これにより、本基地局装置は、必要以上の送信電力を用いてミヅドアンブル部を送信することがないので、他のセルに対する干渉をできるだけ抑えることができる。さらに、本基地局装置は、全通信端末装置におけるミヅドアンブル部の受信品質を必要十分となるような送信電力を用いて、ミツドアンブル部の送信を行うので、全通信端末装置におけるデータ部の受信品質を良好に保つことができる。

このような効果は、本基地局装置が 3つ以上の通信端末装置と通信を行う場合においても、同様に得られることはいうまでもない。本基地局装置は、通信相手が多くなろうとも、単純に、全通信端末装置に対するデータ部の送信電力値のうち最大である送信電力値に基づいて、全通信端末装置に対するミヅドアンプル部の送信電力を制御することにより、他セルに対する干渉をできるだけ抑えつつ、各通信端末装置の受信品質を良好に保つことができる。ここで、「最大である送信電力値」とは、「本基地局装置から最も遠い位置に存在している通信端末装置に対するデータ部の送信電力値」、または、「通信品質が最も悪い通信端末装置に対するデータ部の送信電力値」であるということができる。また、本基地局装置と複数の通信端末装置との間の距離（位置関係）が時々刻々変ろうとも、本基地局装置は、全通信端末装置に送信される送信データ部の送信電力値のうち、前単位スロットにおいて最大であった送信電力値に代えて現単位スロットにおいて最大となっている送信電力値に基づいて、ミツドアンブル部の送信電力を制御することにより、全通信端末装置の移動に追従して常に、他のセルに対する干渉をできるだけ抑えつつ、全通信端末装置におけるデータ部およびミヅドアンブル部の受信品質を良好に保つことができる。なお、上記単位スロットの区間については、適宜変更可能なものである。

このように、本実施の形態においては、所定の通信端末装置に対する送信信号におけるデータ部分については、上記所定の通信端末装置の受信品質に基づくクローズドル一プの送信電力制御に従って送信電力値を決定する一方、所定の通信端末装置に対する送信信号におけるミッドアンブル部分については、全通信端末装置に送信されるデータ部の送信電力値のうち最大である送信電力値に基づいて、全通信端末装置の間で共通となるような送信電力値を決定している。これにより、他セルに対する干渉を抑えつつ、各通信端末装置の受信品質が良好となるように、各通信端末装置に対する送信信号におけるミツドアンブル部分およびデ一夕部分の送信電力を適切に制御する基地局装置を提供することができる。

なお、本実施の形態においては、各通信端末装置に対するデータ部の送信電力値のうち最大である送信電力値に基づいて、全通信端末装置に共通のミツドアンブル部の送信電力値を設定する場合について説明したが、本発明は、これに限定されず、通信端末装置毎にクローズドループの送信電力制御がなされた上で、各通信端末装置に送信される情報信号の送信電力値に基づいて、全通信端末装置に対して共通の送信電力値を用いて送信される既知信号の送信電力値を設定する場合にも適用可能である。具体的には、本発明は、上記実施の形態のような、所定の通信端末装置に対する情報信号と既知信号とが時間多重されて送信される場合だけでなく、以下に示すような場合にも適用可能である。ただし、以下の場合において、情報信号については、通信端末装置毎にクローズドループの送信電力制御がなされていることが必要である。

すなわち、まず第 1に、本発明は、所定の通信端末装置に対する情報信号と既知信号とが符号多重されて送信され、かつ、この既知信号が全通信端末装置に対して共通に送信される場合に適用可能である。

第 2に、本発明は、所定の通信端末装置に対する情報信号と既知信号とがそれそれ別のチャネルを介して送信され（例えば、情報信号が D P C Hを介して送信され、既知信号は C P I C Hを介して送信され）、かつ、既知信号が送信されるチャネルが全通信端末装置の間で共通である場合に適用可能である。また、本発明は、基地局装置と通信端末装置との間でダイバーシチ送信およびダイバーシチ受信がなされている場合にも、適用することが可能なものである。以上の説明から明らかなように、本発明によれば、所定の通信端末装置に対する送信信号におけるデータ部分については、上記所定の通信端末装置の受信品質に基づくクローズドループの送信電力制御に従って送信電力を制御する一方、所定の通信端末装置に対する送信信号におけるミッドアンブル部分については、全通信端末装置に送信されるデ一夕部の送信電力値のうち最大である送信電力値に基づいて、全通信端末装置の間で共通となるように送信電力値を制御することにより、他セルに対する干渉を抑えつつ、各通信端末装置の受信品質が良好となるように、各通信端末装置に対する送信信号におけるミツドアンブル部分およびデータ部分の送信電力を適切に制御する基地局装置を提供することができる。本明細書は、 2000年 9月 1日出願の特願 2000-265480に基づくものである。この内容をここに含めておく。産業上の利用可能性

本発明は、ディジタル移動体通信装置に用いて好適である。

Claims

請求の範囲

1 . 複数の通信端末装置におけるそれそれの受信品質に基づいて前記複数の通信端末装置にそれぞれ送信する情報信号の送信電力を個々に制御するデータ送信電力制御手段と、前記複数の通信端末装置にそれそれ送信する情報信号の送信電力値に基づいて全通信端末装置に共通に送信する既知信号の送信電力値を一つの情報信号の送信電力値に決定する既知信号電力値決定手段と、各通信端末装置に送信する既知信号の送信電力を前記既知信号電力決定手段において決定された送信電力値に増幅または減衰する既知信号増幅手段と、を具備する基

2 . 既知信号電力値決定手段は、前記複数の通信端末装置に送信される情報信号の送信電力値の中で最大の送信電力値を既知信号の送信電力値とする請求の範囲第 1項に記載の基地局装置。

3 . データ送信電力制御手段により送信電力が制御された通信端末装置に送信される情報信号と既知信号増幅手段により増幅または減衰された既知信号とを時間多重して前記通信端末装置に対する送信信号を生成する生成手段を具備する請求の範囲第 1項に記載の基地局装置。

4 . 既知信号電力値決定手段は、全通信端末装置に送信される情報信号の送信電力値のうち、前単位スロットにおいて最大であった送信電力値に代えて現単位スロットにおいて最大である送信電力値に基づいて、既知信号の送信電力を決定する請求の範囲第 1項に記載の基地局装置。

5 . 基地局装置と無線通信を行う通信端末装置であって、前記基地局装置は、複数の通信端末装置におけるそれぞれの受信品質に基づいて前記複数の通信端末装置にそれそれ送信する情報信号の送信電力を個々に制御するデータ送信電力制御手段と、前記複数の通信端末装置にそれそれ送信する情報信号の送信電力値に基づいて全通信端末装置に共通に送信する既知信号の送信電力値を一つの情報信号の送信電力値に決定する既知信号電力値決定手段と、各通信端末装置に送信する既知信号の送信電力を前記既知信号電力決定手段において決定された送信電力値に増幅または減衰する既知信号増幅手段と、を具備する。

6 . 複数の通信端末装置におけるそれそれの受信品質に基づいて前記複数の通信端末装置にそれそれ送信する情報信号の送信電力を個々に制御するデー夕送信電力制御工程と、前記複数の通信端末装置にそれそれ送信する情報信号の送信電力値に基づいて全通信端末装置に共通に送信する既知信号の送信電力値を一つの情報信号の送信電力値に決定する既知信号電力値決定工程と、各通信端末装置に送信する既知信号の送信電力を前記既知信号電力決定工程において決定された送信電力値に増幅または減衰する既知信号増幅工程と、を具備する通信方法。

7 . 既知信号電力値決定工程は、全通信端末装置に送信される情報信号の送信電力値のうち、前単位スロットにおいて最大であった送信電力値に代えて現単位スロットにおいて最大である送信電力値に基づいて、既知信号の送信電力を決定する請求の範囲第 5項に記載の通信方法。