明細書 復号装置及び復号方法 技術分野 木発明は、 軟出力復号を行う復号装置及び復号方法に関する。 背景技術 近年において、 連接符号における内符号の復号出力や繰り返し復号法における 各繰り返し復号動作の出力を軟出力とすることで、 シンボル誤り率を小さくする 研究がなされており、 それに適した復号法に関する研究が盛んに行われている。 例えば畳み込み符号等の所定の符号を復号した際のシンボル誤り率を最小にする 方法としてほ、 「Bahl, Cocke , Jelinek and Raviv, Optimal decoding of linear codes for minimizing symbol error rate" , IEEE Trans. Inf. Theory, vol, IT-20, pp . 284-287, Mar. 1974 j に記載されている B C J Rアルゴリズムが知られて いる。 この B C J Rアルゴリズムにおいては、 復号結果として各シンボルを出力 するのではなく、 各シンボルの尤度を出力する。 このような出力は、 軟出力
(soft-output) と呼ばれる。 以下、 この B C J Rアルゴリズムの内容について説 明する。 なお、 以下の説明では、 図 1に示すように、 ディジタル情報を図示しな い送信装置が備える符号化装置 2 0 1により畳み込み符号化し、 その出力を雑音 のある無記憶通信路 2 0 2を介して図示しない受信装置に入力して、 この受信装 置が備える復号装置 2 0 3により復号し、 観測する場合を考える。
まず、 符号化装置 2 0 1が備えるシフトレジス夕の内容を表す M個のステート
(遷移状態) を m ( 0, 1 , · · ·, M— 1 ) で表し、 時刻 tのステートを S t で表す。 また、 1タイムスロットに kビヅ トの情報が入力されるものとすると、 時刻 tにおける入力を i t = ( i t ! , i t 2, · · · , i t k) で表し、 入力系統 を ェ τ = ( i ± 2 , · · ·, ± τ) で表す。 このとき、 ステート m,
からステート mへの遷移がある場合には、 その遷移に対応する情報ビッ トを i (m, , m) = ( i l (m, , m) , i 2 (m, , m) , ' ·' · , i k m, , m) ) で表す。 さらに、 1タイムスロヅ 卜に nビヅ トの符号が出力されるものと すると、 時刻 tにおける出力を:? C t= ( X t l 3 X t 2 , · · · , X tn) で表し、 出力系統を: ! Τ = ( 1 , 2 , · · · , τ) で表す。 このとき、 ステ
—ト m' からステート mへの遷移がある場合には、 その遷移に対応する符号ビヅ トを : X; (m' , m) = (x i (m5 , m) , 2 (in' , m) , · · · , x η (m, , m) ) で表す。
符号化装置 2 0 1 による畳み込み符号化は、 ステート S。 = 0から始まり、 X を出力して
0で終了するものとする。 .ここで、 各ステート間の遷移 確率 P
t (m I m' ) を次式 ( 1 ) により定義する。
なお、 上式 ( 1 ) における右辺に示す P r {A I B} は、 Bが生じた条件の下 での Aが生じる条件付き確率である。 この遷移確率 P t (m I m5 ) は、 次式 ( 2 ) に示すように、 入力 i でステート m' からステート mへと遷移するとき に、 時刻 tでの入力 : L tが i である確率 P r { i t = ± } と等しいもので ある。
雑音のある無記憶通信路 2 0 2は、 : を入力とし、 を出力する。 こ こで、 1 タイムスロッ トに nビッ トの受信値が出力されるものとすると、 時刻 t における出力を y t= (y t,5 yt2 j ' · · , y で表し、 Y !τ= ( y 1
y 2, · · · , y T) で表す。 雑音のある無記憶通信路 20 2の遷移確率は、 全ての七 ( l≤t ^T) について、 次式 (3) に示すように、 各シンボルの遷移 確率 P r { y i I :? j} を用いて定義することができる。
ここで、 次式 (4) のように/ ltjを定義する。 この次式 (4) に示す入"は、
Y を受信した際の時刻 tでの入力情報の尤度を表し、 本来求めるべき軟出力 である。
Pr
Pr (
B C J Rアルゴリズムにおいては、 次式 (5) 乃至次式 (7) に示すような確 率 at, 5 t及びァ tを定義する。 なお、 P r {A; B} は、 · Aと Β·とがともに生 じる確率を表すものとする。
( (m) = Pr = m; Υ^' (5)
I
(6)
γ( (m ' , w) = r S (7)
ここで、 これらの確率ひ
t, 5
t及びァ tの内容について、 符号化装置 2 0 1に おける状態遷移図である トレリスを図 2を用いて説明する。 この図 2において、 a
t-!は、 符号化開始ステート S。= 0から受信値をもとに時系列順に算出した時 刻七一 1における各ステートの通過確率に対応する。 また、 /5
tは、 符号化終了 'ステート S τ= 0から受信値をもとに時系列の逆順に算出した時刻 tにおける各 ステートの通過確率に対応する。 さらに、 ァ tは、 時刻 tにおける受信値と入力 確率とをもとに算出した時刻 tにステート間を遷移する各枝の出力の受信確率に 対応する。
これらの確率ひ t及びァ tを用いると、 軟出力え"は、 次式 (8) のよう に表すことができる。'
λ .= (8)
ところで、 t = 1, 2 , , Tについて、 次式 (9) が成立する,
+)= ∑ lm') yt (m1, m)
【、 、 ノ 1 、 , ノ 、 ¾^、a。(0)-l,a。( ) = 0( ≠0) (9)
同様に、 t = 1 , 2 , 3 Tについて、 次式 ( 10) が成立する。
さらに、 y
tについて、 次式 ( 1 1 ) が成立する。
したがって、 復号装置 203は、 BCJRアルゴリズムを適用して軟出力復号 を行う場合には、 これらの閧係に基づいて、 図 3に示す一連の工程を絰ることに より軟出力え tを求める。
まず、 復号装置 203は、 同図に示すように、 ステップ S 2 0 1において、 y tを受信する毎に、 上式 (9) 及び上式 (1 1) を用いて、 確率 at (m) 及 びァ t (m, , m) を算出する。
続いて、 復号装置 203は、 ステヅプ S 202において、 系列 Υ Λの全てを 受信した後に、 上式 (10) を用いて、 全ての時刻 tにおける各ステー ト mにつ いて、 確率/? t (m) を算出する。
そして、 復号装置 203は、 ステップ S 203において、 ステヅプ S 20 1及 びステップ S 202において獰出した確率ひ ?t及び を上式 (8) に代入
し、 各時刻 tにおける軟出力; 11を箅出する。
復号装置 203は、 このような一連の処理を経ることによって、 B CJRアル ゴリズムを適用した軟出力復号を行うことができる。
ところで、 このような B C JRアルゴリズムにおいては、 確率を直接値として 保持して演算を行う必要があり、 積演算を含むために演算量が大きいという問題 があった。 そこで、 演箅量を削減する竽法と.して、 「 Robertson, Villebrun and Hooher, Ά comparison of optimal and sub -optimal MAP decoding algorithms operating in the domain" , IEEE Int. Conf. on Communications 5 pp. 1009-101 3, June 1995」 に記載されている Max-Log- M A Pアルゴリズム及び Log- M A P アルゴリズム (以下、 Max'Log- B C J Rアルゴリズム及び Log- B CJRァルゴ リズムと称する。 ) がある。
まず、 Max-Log- B C J Rアルゴリズムについて説明する。 Max-Log- B CJR アルゴリズムは、 確率 t, ?t並びに yt、 及び軟出力人 tを自然対数を用いて対 数表記し、 次式 ( 1 2) に示すように、 確率の積演算を対数の和演算に置き換え るとともに、 次式 ( 1 3) に示すように、 確率の和演算を対数の最大値演算で近 似するものである。 なお、 次式 ( 1 3) に示す max (x , y) は、 x, yのう ち大きい値を有するものを選択する関数である。
log I ex + eA « max ( , I
(13) ここで、 記載を簡略化するため、 自然対数を Iと略記し、 ひ ? t3 ァ λ の自然対数値を、 それぞれ、 次式 ( 1 4 ) に示すように、 ェ ひ t, 1 j3t, I 7 I え tと表すものとする。
I f(w) = log (a( (m))
ip (m) = log( ((m)) (14)
log〔Y(( ))
M a x— L o g _B C J Rアルゴリズムにおいては、 これらの対数尤度 (log likelihood) I at, I /? t , I ァ tを、 それそれ、 次式 ( 1 5 ) 乃至次式 ( 1 7 ) に示すように近似する。 ここで、 次式 ( 1 5 ) における右辺のステート m, にお ける最大値 m a xは、 ステート mへの遷移が存在するステート m' の中で求める ものとし、 次式 ( 1 6 ) における右辺のステート in' 'における最大値 ma Xは、 ステート inからの遷移が存在するステート m' の中で求めるものとする。
I « (/«)=■ max J α.
+ 1 ί' m ,m\ (15)
m, m (16)
I yt m) ) ( 17)
また、 Max-Log- B C J Rアルゴリズムにおいては、 対数軟出力ェ Atについて も同様'に、 次式 ( 18) に示すように近似する。 ここで、 次式 ( 18) における 右辺第 1項の最大値 maxは、 入力が "1" のときにステート mへの遷移が存在 するステート m, の中で求め、 第 2項の最大値 maxは、 入力が "0" のときに ステート mへの遷移が存在するステート m' の中で求めるものとする。'
I
したがって、 復号装置 203は、 Max-Log- B C J Rアルゴリズムを適用して 軟出力復号を行う場合には、 これらの関係に基づいて、 図.4に示す一連の工程を 経ることにより軟出力; Uを求める。
まず、 復号装置 203は、 同図に示すように、 ステヅプ S 2 1 1において、 y tを受信する毎に、 上式 ( 15) 及び上式 (17) を用いて、 対数尤度 I at (m) 及びエ ア t (m, , m) を算出する。
続いて、 復号装置 203は、 ステップ S 2 12において、 系列 Y の全てを 受信した後に、 上式 ( 16) を用いて、 全ての時刻 tにおける各ステート mにつ いて、 対数尤度 I ?t (m) を算出する。
そして、 復号装置 203は、 ステップ S 213において、 ステヅプ S 2 1 1及 びステップ S 2 1 2において算出した対数尤度 I at, I 3t及び Iァ tを上式 ( 1 8) に代入し、 各時刻七における対数軟出力 Iえ tを算出する。
復号装置 203は、 このような一連の処理を絰ることによって、 Max-Log- B C J Rアルゴリズムを適用した軟出力復号を行うことができる。
このように、 Max-Log- B C J Rアルゴリズムは、 積演算が含まれないことか ら、 B CJRアルゴリズムと比較して、 演算量を大幅に削減することができる。 つぎに、 Loe- B C J Rアルゴリズムについて説明する。 Log- : B CJRァルゴ
リズムは、 Max-Log- B C J Rアルゴリズムによる近似の精度をより向上させた ものである。 具体的には、 Log- B C J Rアルゴリズムは、 上式 ( 1 3 ) に示し た確率の和演算を次式 ( 1 9 ) に示すように補正項を追加することで変形し、 和 演算の正確な対数値を求めるものである。 ここでは、 このような補正を log-sum 補正と称するものとする。
log [ex + βή = max〔·¾ , J + l。g〔1 + e4"l) (19) ここで、 上式 ( 1 9 ) における左辺に示す演算を log-sum演算と称するものと し、 この log-sum演算の演算子を、 「S. S. Pietrobon, "Implemn ation and performance · oi a turboMAP decoder", Int. J. Satellite Commim . , vol. lo, pp. 23-46, Jan. -Feb. 1998」 に記載されている記数法を踏襲し、 次式 ( 2 0 ) に示すように、 便宜上 "#" (ただし、 同論文中では、 "E" 。 ) と 2表すものと する。 さらに、 log-sum演算の累積加算演算の演算子を、 次式 ( 2 1 ) 、 /に )示すよ うに、 "#∑" (ただし、 同論文中では、 " E " 。 ) と表すものとする。
x# )> = log [e
x + e
y) (20)
これらの演算子を用いると、 L 0 -B C J Rアルゴリズムにおける対数尤度 I a t, I ?
t及び対数軟出力 I ぇ は、 それそれ、 次式 (2 2 ) 乃至次式 ( 2 4 ) に示すように表すことができる。 なお、 対数尤度 Iァ
tは、 上式 ( 1 7 ) で
T/JP01/07125
10 表されるため、 ここでは、 その記述を省略する
I (/«) = #∑ I α,.ι + I γ, m m] (22)
M-i f
\m m (23)
ΐλ( = I a(_! (m') + Π, (m' , m) + I β¾ (m)j
i,[m',m) = l
(24)
#∑ (l o. (m') + Π, (m' , m) + I β ( (m)}
m' , m I ' J j
("i',w) = 0 なお、 上式 (22) におけるお辺のステート m, における log-sum演算の累積 加算演算は、 ステート mへの遷移が存在するステート m' の中で求めるものとし、 上式 (23) における右辺のステート m, における lo - sum演算の累積加算演算 は、 ステート mからの遷移が存在するステート m, の中で求めるものとする。 ま た、 上式 (24) における右辺第 1項の 10 g— s um演算の累積加算演算は、 入力が "1 " のときにステート mへの遷移が存在するステート m, の中で求め、 第 2項の log-sum演算の累積加箅演算は、 入力が "0" のときにステート mへの 遷移が存在するステート m, の中で求めるものとする。
したがって、 復号装置 2 03は、 Log- B C J Rアルゴリズムを適用して軟出 力復号を行う場合には、 これらの関係に基づいて、 先に図 4に示した一連の工程 を経ることにより軟出力え tを求めることができる。
まず、 復号装置 2 0 3は、 同図に示すように、 ステップ S 2 1 1において、 y tを受信する毎に、 上式 (22) 及び上式 ( 1 7) を用いて、 対数尤度 I at
(m) 及び (m, , m) を算出する。
続いて、 復号装置 2 0 3は、 ステップ S 2 1 2において、 系列 Y の全てを 受信した後に、 上式 ( 2 3) を用いて、 全ての時刻 tにおける各ステート mにつ いて、 対数尤度 (m) を算出する。 '
そして、 復号装置 2 0 3は、 ステップ S 2 1 3において、 ステヅプ S 2 1 1及 びステヅプ S 2 1 2において算出した対数尤度 I a t, I ^t及び I ァ を上式 (2 4) に代入し、 各時刻七における対数軟出力 I え tを算出する。
復号装置 2 0 3は、 このような一連の処理を経ることによって、 Log- B C J Rアルゴリズムを適用した軟出力復号を行うことができる。 なお、 上式 ( 1 9 ) において、 右辺第 2項に示す補正項は、 変数 I X— y Iに対する 1次元の関数で 表されることから、 復号装置 2 0 3は、 この値を図示しない ROM (Read Only Memory) 等にテーブルとして予め記憶させておくことによって、 正確な確率計 算を行うことができる。
このような Log- B C J Rアルゴリズムは、 Max-Log- B CJ Rアルゴリズムと 比較すると演算量は増えるものの積演算を含むものではなく、 その出力は、 量子 化誤差を除けば、 B C J Rアルゴリズムの軟出力の対数値そのものに他ならない。 ところで、 上述した対数尤度 I ァ tは、 上式 ( 1 7) における右辺第 1項に示 す事前確率情報 ( a priori probabmty information) と、 第 2項に示す受信値 y t から得られる確率情報 (以下、 通信路値 (channel value) と記す。 ) とから構成 される。
Max-Log- B C J Rアルゴリズムや Log- B C J Rアルゴリズムにおいては、 2 つの確率の比の自然対数値である対数尤度比 (log likelihood ratio) の形式で扱 うこともできる。 この場合、 対数尤度 I ァ "ま、 次式 ( 2 5 ) で表すこどができ る。 すなわち、 対数尤度 I y
tは、 確率 P r { i tj= 1 } と確率 P r {i " = 0} との比の自然対数値である対数尤度比と、 入力 i j (m, , m) との積の累 積和を事前確率情報とし、 確率 P r {yti I
1} と確率 P r {y
tj |
ti = 0} との比の自然対数値と、 出力 χ
3 (m, , m) との積の累積和を通信路値 として表現することができる。
12
l t = i, η' , mj · log -1
(25)
+ f ( ,
+ J , m, · log I -1}
1 Λ } , { 1 =0}
A 2
ここで、 符号化装置 20 1からの出力 X に、 無記憶通信路 202により加法
- —
的白色ガウス維音 (Additive White Gaussian Noise; AWGN) が加えられるも のと仮定すると、 上式 (2 5) における右辺第 2項は、 次式 (2 6) のように展 鬨される。 ただし、 次式 (2 6 ) における "A" は、 図 5に示すように、 確率 P r {y tj I xtj= 1} が最大となる受信値 yw、 すなわち、 受信値 を変数と する確率密度関数'がしたがう正規分布の平均値を示し、 "σ2" は、 その正規分 布の分散を示している。 なお、 この場合には、 確率 P r {ytj I 0} が最 大となる受信値 ytjは、 "一 A" で表される。 実際には'、 これらの "A" , "一 A" は、 それそれ、 符号化装置 2 0 1からの出力 xtj= 1 , 0の送信振幅である。
log
尸 1„0}
= log
(26)
{ytl +A}2 { ts-A)2
2 a 2 a'
したがって、 復号装置 203は、 無記憶通信路 202の特性を知ることによつ て、 受信値 y tを用いて通信路値を直接求めることができることになる。 より 具体的には、 復号装置 203は、 図 6に示すように、 対数尤度 Iァ tを算出する I y算出回路を実質的には加算器のみで構成することができる。 すなわち、 復号 装置 203は、 受信値 ytjに所定の係数 AMPを乗算することによって、 通信路 値を求めることができ、 この通信路値と事前確率情報 (図中では APP。 以下、 事前確率情報 APPと記す。 ) とを Iァ算出回路により加算することによって、 対数尤度 I 7tを求めることができる。 さらに換言すれば、 復号装置 2 03は、 対数尤度 Iァ tを求める際には、 受信値 ytjに対して適切な係数 AMPを乗算す る必要がある。
しかしながら、 実際に復号装置 2 03をハードウエアとして実装する場合には、 量子化範囲が制限されることから、 図 6に示した構成により対数尤度 Iァ tを求 めるのは困難である。
' 具体的には、 係数 AMPは、 通常、 0. 5乃至 1 0程度の値をとることから、 受信値 yt こ係数 AMPを乗算して得られた通信路値の分布は、 事前確率情報 A PPのダイナミックレンジに対して大きく変化することになる。 例えば、 係数 A MPとして 0 , 5乃至 8を設定した場合には、 図 7に示すように、 事前確率情報 A P Pのダイナミ ヅクレンジに対して、 受信値 y 13に係数 A Μ Ρを乗算して得ら れた通信路値の分布は、 最大で 1 6倍もの違いが生じることになる。
このように、 復号装置 203は、 受信値に関する情報を表現するダイナミック レンジを十分に確保することができず、 対数尤度 I ytを高精度に求めることは 困難となる。
ここで、 符号化装置 20 1として、 例えば、 複数の畳み込み符号化器をイン夕 一リーバを介して並列又は縦列に連接し、 並列連接畳み込み符号 (Parallel Concatenated Convolutional Codes;以下、 P C C Cと記す。 ) 又は縦列連接畳み 込み符号 (Serially Concatenated Convolutional Codes; 以下、 S C C Cと記 す。 ) を行うものや、 これらの P C C C又は S C C Cを応用して多値変調と組み 合わせたターボ符号化変調 (Turbo Trellis Coded Modulation; T Τ CM) 又は縦 列連接符号化変調 (Serial Concatenated Trellis Coded Modulation; S C T CM)
を行うものを採用した場合を考える。 この場合、 復号装置 203は、 上述したァ ルゴリズムに基づく最大事後確率 (Maximum A Posteriori probability; MAP ) 復号を行う複数の軟出力復号回路をィンターリーバやディンタ一リーバを介して 連接し、 いわゆる繰り返し復号を行うものとして構成される。
この繰り返し復号時における事前確率情報 APPとしては、 上述した軟出力又 は対数軟出力に対応する事後確率情報 (a posteriori probability information). と 事前確率情報 A P Pとの差分値である外部情報 ( extrinsic information ) が用い られる。 すなわち、 事前確率情報 A PPは、 受信値 の積み重ねであるものと 換言することができる。 このことを考慮すると、 復号装置 203においては、 事 前確率情報 A P Pのダイナミックレンジに対する受信値 y t jの分布が変化するこ とは望ましいとはいえないと考えられる。
そこで、 復号装置 203としては、 事前確率情報 APPのダイナミヅクレンジ と受信値 の信号点との割合を一定に保ちつつ、 信号対雑音比 (Signal to Noise ratio; S/N) に応じて、 事前確率情報 AP Pの解像度、 'すなわち、 事前 確率情報 A P Pの量子化刻み幅を変化させるものが考えられる。
このような復号装置 203は、 対数尤度 Iァ tを算出するェァ算出回路として、 実質的には図 8に示すような構成により実現することができる。 すなわち、 復号— 装置 203は、 事前確率情報 APPを上述した係数 AMPにより除算したものを、 エア算出回路により受信値 ytjと加算することによって、 対数尤度 I ytを求め ることができる。 このようにすることによって、 復号装置 203は、 図 9に示す ように、 係数 AMPに依存せず、 受信値 ytjのダイナミヅクレンジを一定にする ことができる。
しかしながら、 例えば、 係数 AMPとして "0. 5" を設定した場合には、 受 信値 ytjの量子化範囲の上限値 (Max) 及び下限値 (一 Max) に対して、 '事 前確率情報 A PPを表現する範囲が一 2 xMax乃至 2 xMaxとなり、 係数 A. MPとして "8" を設定した場合には、 事前確率情報 APPを表現する範囲が (- 1/8) xMax乃至 ( 1 Z8 ) xMaxとなるといつたように、 事前確率 情報 APPを表現する範囲が変化することになる。 また、 この場合、 事前確率情 報 APPの量子化刻み幅も変化することになる。 したがって、 事前確率情報 AP
Pが細かくなり、 量子化範囲を超えてしまう場合には、 当該事前確率情報 A P P を表現することが不可能となる。
このように、 復号装置 2 0 3は、 事前確率情報 A P Pの解像度を変化させた場 合には、 受信値 y t jのダイナミックレンジを確保することができるものの、 事前 確率情報 A P Pを表現することができなくなる場合が生じ、 対数尤度 Iァ tを高 精度に求めることができなくなる場合がある。 . 発明の開示 本発明は、 このような実情に鑑みてなされたものであり、 固定されたビット数 での入力を要する場合にも、 最適なダイナミックレンジと量子化刻み幅とを設定 することができる復号装置及び復号方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成する本発明にかかる復号装置は、 軟入力とされる受信値に 基づいて任意のステートを通過する確率を対数尤度比の形式で対数表記した対数 尤度を求め、 この対数尤度を用いて復号を行う復号装置であって、 受信値と所定 の係数とを乗算して得られる通信路値を、 受信値のみに乗算して当該受信値の振 幅を調整するための第 1の付加係数で除算して得られた第 1の確率情報と、 事前 確率情報のみに乗算して'当該事前確率情報の振幅を調整するための第 2の付加係 数の逆数を、 事前確率情報に対して乗算して得られた第 2の確率情報とを入力し、 軟出力復号を行う軟出力復号手段を備え、 軟出力復号手段は、 第 1の付加係数、 第 2の付加係数、 及び、 当該軟出力復号手段の内部における演算時の振幅を調整 するための第 3の付加係数を用いて、 各時刻における軟出力を対数表記した対数 軟出力及び/又は外部情報を生成することを特徴としている。
このような本発明にかかる復号装置は、 受信値の振幅を調整して得られた第 1 の確率情報と、 事前確率情報の振幅を調整して得られた第 2の確率情報とを軟出 カ復号手段に入力し、 この軟出力復号手段によって、 第 1の付加係数、 第 2の付 加係数及び第 3の付加係数を用いて、 対数軟出力及び/又は外部情報を生成する。 また、 上述した目的を達成する本発明にかかる復号方法は、 軟入力とされる受 信値に基づいて任意のステートを通過する確率を対数尤度比の形式で対数表記し
た対数尤度を求め、 この対数尤度を用いて復号を行う復号方法であって、 受信値 と所定の係数とを乗算して得られる通信路値を、 受信値のみに乗算して当該受信 値の振幅を調整するための第 1の付加係数で除算して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報のみに乗算して当該事前確率情報の振幅を調整するための第 2の付 加係数の逆数を、 事前確率情報に対して乗算して得られた第 2の確率情報とを入 力し、 第 1の付加係数、 第 2の付加係数、 及び、 内部における演算時の振幅を調 · 整するための第 3の付加係数を用いて、 各時刻における軟出力を対数表記した対 数軟出力及び/又は外部情報を生成する軟出力復号工程を備えることを特徴とし ている。
このような本発明にかかる復号方法は、 軟出力復号工程にて、 受信値の振幅を 調整して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報の振幅を調整して得られた第 2の確率情報とを入力し、 第 1の付加係数、 第 2の付加係数及び第 3の付加係数 を用いて、 対数軟出力及び/又は外部情報を生成する。 .
- さちに、 上述した目的を達成する本発明にかかる復号装置は、 軟入力とされる 受信値に基づいて任意のステ一トを通過する確率を対数尤度比の形式で対数表記 した対数尤度を求め、 この対数尤度を用いて、 複数の要素符号を連接して生成さ れた符号を繰り返し復号する復号装置であって、 受信値と所定の係数とを乗算し' て得られる通信路値を、 受信値のみに乗算して当該受信値の振幅を調整するため の第 1の付加係数で除算して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報のみに乗 算して当該事前確率情報の振幅を調整するための第 2の付加係数の逆数を、 事前 確率情報に対して乗算して得られた第 2の確率情報とを入力し、 軟出力復号を行 ぅ軟出力復号手段を複数連接して備え、 軟出力復号手段は、 第 1の付加係数、 第 2の付加係数、 及び、 当該軟出力復号手段の内部における演算時の振幅を調整す るための第 3の付加係数を用いて、 各時刻における軟出力を対数表記した対数軟 出力及び/又は外部情報を生成し、 生成した外部情報を次段の軟出力復号手段に おける事前確率情報として出力することを特徴としている。
このような本発明にかかる復号装置は、 繰り返し復号を行う際に、 受信値の振 幅を調整して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報の振幅を調整して得られ た第 2の確率情報とを軟出力復号手段に入力し、 この軟出力復号手段によって、
第 1の付加係数、 第 2の付加係数及び第 3の付加係数を用いて、 対数軟出力及び /又は外部情報を生成し、 外部情報を次段の軟出力復号手段における事前確率情 報として出力する。
さらにまた、 上述じた目的を達成する本究明にかかる復号方法は、 軟入力とさ れる受信値に基づいて任意のステートを通過する確率を対数尤度比の形式で対数 表記した对数尤度を求め、 この対数尤度を用いて、 複数の要素符号を連接.して生 成された符^を繰り返し復号する復号方法であって、 受信値と所定の係数とを乗 算して得られる通信路値を、 受信値のみに乗算して当該受信値の振幅を調整する ための第 1の付加係数で除算して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報のみ に乗算して当該事前確率情報の振幅を調整するための第 2の付加係数の逆数を、 事前確率情報に対して乗算して得られた第 2の確率情報とを入力し、 第 1の付加 係数、 第 2の付加係数、 及び、 内部における演算時の振幅を調整するための第 3 の付加係数を用いて、 各時刻における軟出力を対数表記した対数軟出力及び/又 は外部情報を生成する軟出力復号工程を複数回連続して行い、 救出カ復号工程で は、 生成された外部情報が次回の軟出力復号工程における事前確率情報として出 力されることを特徴としている。
このような本発明にかかる復号方法は、 繰り返し復号を行う際に、 軟出力復.号 工程にて、 受信値の振幅を調整して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報の 振幅を調整して得られた第 2の確率情報とを入力し、 第 1の付加係数、 第 2の付 加係数及び第 3の付加係数を用いて、 対数軟出力及び/又は外部情報を生成し、 外部情報を次回の軟出力復号工程における事前確率情報として出力する。 .
すなわち、 本発明にかかる復号装置は、 軟入力とされる受信値に基づいて任意 のステートを通過する確率を対数尤度比の形式で対数表記した対数尤度を求め、 この対数尤度を用いて復号を行う復号装置であって、 受信値と所定の係数とを乗 算して得られる通信路値を、 受信値のみに乗算して当該受信値の振幅を調整する ための第 1の付加係数で除算して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報のみ に乗算して当該事前確率情報の振幅を調整するための第 2の付加係数の逆数を、 事前確率情報に対して乗算して得られた第 2の確率情報とを入力し、 軟出力復号 を行う軟出力復号手段を備え、 軟出力復号手段は、 第 1の付加係数、 第 2の付加
係数、 及び、 当該軟出力復号手段の内部における演算時の振幅を調整するための 第 3の付加係数を用いて、 各時刻における軟出力を対数表記した対数軟出力及び /又は外部情報を生成する。
したがって、 本発明にかかる復号装置は、 受信値の振幅を調整して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報の振幅を調整して得られた第 2の確率情報とを軟 出力復号手段に入力し、 この軟出力復号手段によって、 第 1の付加係数、 第 2の 付加係数及び第 3の付加係数を用いて、 対数軟出力及び/又は外部情報を生成す ることによって、 固定されたビット数での入力を要する軟出力復号手段に入力す る情報に対して最適なダイナミックレンジと量子化刻み幅、 及び、 外部情報を生 成するために行われる軟出力復号手段の内部演算に必要な最適な量子化刻み幅を 設定することがでぎる。
また、 本発明にかかる復号方法は、 軟入力とされる受信値に基づいて任意のス テートを通過する確率を対数尤度比の形式で対数表記した対数尤度を求め、 この 対数尤度を用いて復号を行う復号方法であって、 受信値と所定の係数とを乗算し. て得られる通信路値を、 受信値のみに乗算して当該受信値の振幅を調整するため の第 1の付加係数で除算して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報のみに乗 算して当該事前確率情報の振幅を調整するための第' 2の付加係数の逆数を、 事前 確率情報に対じて乗算して得られた第 2の確率情報とを入力し、 第 1の付加係数、 第 2の付加係数、 及び、 内部における演算時の振幅を調整するための第 3の付加 係数を用いて、 各時刻における軟出力を対数表記した対数'軟出力及び/又は外部 情報を生成する軟出力復号工程を備える。
したがって、 本発明にかかる復号方法は、 軟出力復号工程にて、 受信値の振幅 を調整して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報の振幅を調整して得られた 第 2の確率情報とを入力し、 第 1の付加係数、 第 2の付加係数及び第 3の付加係 数を用いて.、 対数軟出力及び/又は外部情報を生成することによって、 固定され たビット数での入力を要する軟出力復号工程にて入力する情報に対して最適なダ イナミックレンジと量子化刻み幅、 及び、 外部情報を生成するために行われる軟 出力復号工程における内部演算に必要な最適な量子化刻み幅を設定することを可 能とする。
さらに、 本発明にかかる復号装置は、 軟入力とされる受信値に基づいて任意の ステートを通過する確率を対数尤度比の形式で対数表記した対数尤度を求め、 こ の対数尤度を用いて、 複数の要素符号を連接して生成された符号を繰り返し復号 する復号装置であって、 受信値と所定の係数とを乗算して得られる通信路値を、 受信値のみに乗算して当該受信値の振幅を調整するための第 1の付加係数で除算 して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報のみに乗算して当該事前確率情報 の振幅を調整するための第 2の付加係数の逆数を、 事前確率情報に対して乗算し て得られた第 2の確率情報とを入力し、 軟出力復号を行う軟出力復号手段を複数 連接して備え、 軟出力復号手段は、 第 1の付加係数、 第 2の付加係数、 及び、 当 該軟出力復号手段の内部における演算時の振幅を調整するための第 3の付加係数 を用いて、 各時刻における軟出力を対数表記した対数軟出力及び/又は外部情報 を生成し、 生成した外部情報を次段の軟出力復号手段における事前確率情報とし て出力する。
したがって、 本発明にかかる復号装置は、 繰り返し復号を行う際に、 受信値の 振幅を調整して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報の振幅を調整して得ら れた第 2の確率情報とを軟出力復号手段に入力し、 この軟出力復号手段によって、 第 1の付加係数、 第.2の付加係数及び第 3の付加係数を用いて、 対数軟出力及び /又は外部情報を生成し、 外部情報を次段の軟出力復号手段における事前確率情 報として出力することによって、 固定されたビット数での入力を要する軟.出力復 号手段に入力する情報に対して最適なダイナミヅクレンジと量子化刻み幅、 及び、 外部情報を生成するために行われる軟出力復号手段の内部演算に必要な最適な量 子化刻み幅を設定することができる。
さらにまた、 本発明にかかる復号方法は、 軟入力とされる受信値に基づいて任 意のステートを通過する確率を対数尤度比の形式で対数表記した対数尤度を求め、 こ.の対数尤度を用いて、 複数の要素符号を連接して生成された符号を繰り返し復 号する復号方法であって、 受信値と所定の係数とを乗算して得られる通信路値を、 受信値のみに乗算して当該受信値の振幅を調整するための第 1の付加係数で除算 して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報のみに乗算して当該事前確率情報 の振幅を調整するための第 2の付加係数の逆数を、 事前確率情報に対して乗算し
て得られた第 2の確率情報とを入力し、 第 1の付加係数、 第 2の付加係数、 及び、 内部における演算時の振幅を調整するための第 3の付加係数を用いて、 各時刻に おける軟出力を対数表記した対数軟出力及び/又は外部情報を生成する軟出力復 号工程を複数回連続して行い、 軟出力復号工程では、 生成された外部情報が次回 の軟出力復号工程における事前確率情報として出力される'。
したがって、 本発明にかかる復号方法は、 繰り返し復号を行う際に、 '軟出力復 号工程にて、 受信値の振幅を調整して得られた第 1の確率情報と、 事前確率情報 の振幅を調整して得られた第 2の確率情報とを入力し、 第 1の付加係数、 第 2の 付加係数及び第 3の付加係数を用いて、 対数軟出力及び Z又は外部情報を生成し、 外部情報を次回の軟出力復号工程における事前確率情報として出力することによ つて、 固定されたビット数での入力を要する軟出力復号工程にて入力する情報に 対して最適なダイナミック.レンジと量子化刻み幅、 及び、 外部情報を生成するた めに行われる軟出力復号工程における内部演算に必要な最適な量子化刻み幅を設 定することを可能とする。 · 図面の簡単な説明 . 図' 1は、 通信モデルの構成を説明するブロック図である。
図 2は、 従来の符号化装置におけるトレリスを説明する図であって、'確率ひ t , ? t及ぴァ tの内容を説明するための図である。 ·
図 3は、 従来の復号装置において、 B C J Rアルゴリズムを適用して軟出力復 号を行う際の一連の工程を説明するフローチャートである。
図 4は、 従来の復号装置において、 Max-Log- B C J Rアルゴリズムを適用し て軟出力復号を行う際の一連の工程を説明するフローチャートである。
図 5は、 受信値の分布を説明する図であって、 受信値を変数とする確率密度関 数がしたがう正規分布の平均値が "土 A " であり且つ分散が " σ 2 " である正規 分布を示す図である。
図 6は、 従来の復号装置が有する Iァ算出回路の実質的な構成を説明するプロ ヅク図である。
図 7は、 受信値に係数 A M Pを乗算して得られた通信路値の分布を説明する図 であって、 係数 A M Pとして 0 . 5乃至 8を設定した場合の通信路値の分布を説 明する図である。
図 8は、 事前確率情報の量子化刻み幅を変化させる場合の従来の復号装置が有 する Iァ算出回路の実質的な構成を説明するプロック図である。 ·
図 9は、 図 8に示す Iァ算出回路を有する従来の復号装置における受信値の分 布を説明する図である。 .
図 1 0は、 本発明の実施の形態として示すデータ送受信システムを適用する通 信モデルの構成を説明するプロヅク図である。
図 1 1は、 同データ送受信システムにおける符号化装置による信号点の配置例 を示す図であって、 B P S K変調方式による信号点の配置例を示す図である。 図 1 2は、 同データ送受信システムにおける符号化装置による信号点の配置例 を示す図であって、 Q P S K変調方式による信号点の配置例を示す図である。 図 1 3は、 同データ送受信システムにおける符号化装置による信号点の配置例 を示す図であって、 8 P S K変調方式による信号点の配置例を示す図である。 図 1 4は、 同データ送受信システムにおける符号化装置の一例の構成を説明す るブロック図である。
図 1' 5は、 図 1 4に示す符号化装置における トレリスを説明する図である。 図 1 6は、 同データ送受信システムにおける復号装置の一例の構成を説明する ブロック図であって、 図 1 4に示す符号化装置により符号化がなされた符号の復 号を行う復号装置の構成を説明するプロック図である。
図 1 7は、 図 1 6に示す復号装置が有する Iァ算出 ·記憶回路の実質的な構成 を説明するブロック図である。
図 1 8は、 図 1 6に示す復号装置が有する外部情報算出回路の実質的な構成を 説明するプロヅク図である。
図 1 9は、 P C C Cによる符号化を行う符号化装置の一例の構成を説明するブ ロック図である。
図 2 0は、 図 1 9に示す符号化装置により符号化がなされた符号の復号を行う 復号装置の構成を説明するプロック図である。
図 2 1は、 S C C Cによる符号化を行う符号化装置の一例の構成.を説明するブ ロヅク図である。
図 2 2は、 図 2 1に示す符号化装置により符号化がなされた符号の復号を行う 復号装置の構成を説明するブロック図である。
図 2 3は、 受信値のダイナミックレンジと符号化損失との関係を説明する図で ある。
図 2 4は、 通信路値のダイナミックレンジと符号化損失との関係を説明する図 である。
図 2 5 A, Bは、 受信値又は通信路値の分布の正規化を説明するための図であ つて、 図 2 5 Aは、 平均値が " ± 1 " であり且つ分散が "び2" である正規化前 の正規分布を示し、 図 2 5 Bは、 正規化後の正規分布を示す図である。
図 2 6は、 正規化後分布における受信値のダイナミックレンジと符号化損失と の関係を説明する図である。
図 2 7は、 信号点範囲に対する量子化範囲の通常の例.を示す図である。 '、 図 2 8は、 信号点範囲に対する量子化範囲の例を示す図であって、 信号点範囲 を包含する量子化範囲を示す図である。
図 2 9は、 図 1 4に示す符号化装置が T C Mを行うものとして構成される場合 における図 1 6に示す復号装置が有する Iァ算出 ·記憶回路の構成を説明するブ ロヅク図である。 . 発明を実施するための最良の形態 以下、 本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細 に説明する。
この実施の形態は、 図 1 0に示すように、 ディジタル情報を図示しない送信装 置が備える符号化装置 1により符号化し、 その出力を雑音のある無記憶通信路 2 を介して図示しない受信装置に入力して、 この受信装置が備える復号装置 3によ り復号する通信モデルに適用したデ一夕送受信システムである。
このデータ送受信システムにおいて、 復号装置 3は、 符号化装置 1により符号
化がなされた符号の復号を行う ものであって、 「 Robertson, Villebrun and Hoeher , A comparison of optimal and sub -optimal MAP decoding algorithms operating in the domain , IEEE Int. Conf. on Communications, pp. 1009-101 3, June 1995」 に記載されている Max-Log- M A Pアルゴリズム又は Log- MA P ァルゴリズム (以下、 Max'Log- B C J Rァルゴリズム又は Log- B C J Rァルゴ リズムと称する。 ) に基づく最大事後確率 (Maximum A Posteriori probability; 以下、 MAPと記す。 ) 復号を行うものとして構成され、 いわゆる確率ひ t, /S t, ァ " 及び軟出力 (soft-output) え tを 自然対数を用いて対数尤度比 (log likelihood ratio) の形式で対数表記した対数尤度 I a t , I t , I ァ t、 及びい わゆる事後確率情報 (a posteriori probability information) に対応する対数軟出 力 I え tを求めるものである。 特に、 復号装置 3は、 固定されたビッ ト数で入力 する必要がある受信値及びいわゆる事前確率情報 (a. priori probability information) の最適なダイナミ ヅク レンジと量子化刻み幅、 及び、 外部情報
(extrinsic information) を生成するための内部演算に必要な最適な β子化刻み 幅を設定することができるものである。
なお、 以下では、 復号装置 3は、 Log- B C J Rアルゴリズムに基づく MAP 復号を行う.ものとして説明する。 また、 以下では、 符号化装置 1が備えるシフ ト レジス夕の内容を表す M個のステート (遷移状態) を m ( 0, 1 , . · · , M— 1 ) で表し、 時刻 1:のステートを S tで表す。 さらに、 1タイムスロッ トに kビ ヅ トの情報が入力されるものとすると、 時刻 tにおける入力を i t= ( i ti, i t2 , · · · , i tk) で表し、 入力系統を ェ Λ= ( i ± 2 , · · · ,
± τ) で表す。 このとき、 ステート m, からステート mへの遷移がある場合に は、 その遷移に対応する情報ビッ トを i (m, , m) = ( i! (m, , m) , i 2 (m, , m) , · · ·, i k (m, , m) ) で表す。 さらにまた、 1タイムス ロヅ トに nビッ トの符号が出力されるものとすると、 時刻 tにおける'出力を t = (X t 1, t2, · · ·, X tn) で表し、 出力系統を: X: 1T= ( 1,
2, · · · , x τ) で表す。 このとき、 ステート m, からステート mへの遷 移がある場合には、 その遷移に対応する符号ビッ トを ^ (m, , m) = (x i (m, , m) , χ2 (m, , m) , · · ·, χη (m5 , m) ) で表す。 また、 無
記憶通信路 2は、 を入力とし、 Y を出力するものとする。 ここで、 1 タイムスロットに nビヅトの受信値が出力されるものとすると、 時刻 tにおける 出力を y t = ( ti, t 2 , · · · , tn) で表し、 Y ιτ= ( y ι, y 2 , • · · , y τ) で表す。
符号化装置 1は、 例えば、 畳み込み符号、 並列連接畳み込み符号 (Parallel Concatenated Convolutional Codes;以下、 P C C Cと記す。 ) 又は縦列連接畳み 込み符号 (Serially Concatenated Convolutional Codes; 以下、 S C C Cと記 す。 ) 等を、 図 1 1に信号点の配置例を示す 2相位相 (Binary Phase Shift Keying; 以下、 BP SKと記す。 ) 変調方式や図 1 2に信号点の配置例を示す 4相位相 (Quadrature Phase Shift Keying;以下、 QP SKと記す。 ) 変調方式 といったように、 受信値のビット毎の分布が得られる信号点の配置を行う変調方 式により,変調するものとして構成される。 また、 符号化装置 1は、 例えば、 畳み 込み符号を、 図 13に信号点の配置例を示す 8相位相 (8-Phase Shift Keying; 以下、 8 P S Kと記す。 ) 変調方式といったように、 .受信値のビヅ ト毎の分布.'が 得られない信号点の配置を行う変調方式により変調することで、 信号点の配置と . 誤り訂正符号の復号特性とを統括して考慮する符号化変調 (Trellis Coded Modulation;以下、 TCMと記す。 ) を行うものとして構成される。 勿論、 符号 化装置 1としては、 P C C C又は S C C Cを応用して多値変調と組み合わせた夕 ーポ符号化変調 (Turbo Trellis Coded Modulation;以下、 T T CMと記す。 ) 又 は縦列連接符号化変調 (Serial Concatenated Trellis Coded Modulation;以下、 S C T CMと記す。 ) を行うものも適用可能である。 なお、 これらの符号化は、 い わゆるターボ符号化 (Turbo coding) の一種として知られているものである。
ここでは説明の簡略化ために、 符号化装置 1の一例として、 差し当たって図 1 4に示すように、 3つの排他的論理和回路 1 1, 13 , 1 5と、 2つのシフトレ ジス夕 1 2, 14とを有し、 拘束長が "3" の畳み込み演算を行う符号化装置 1 ' を採用し、 図示しない変調器による変調方武の種別は問わないものとして説 明する。
排他的論理和回路 1 1は、 1ビッ トの入力データ i と、 排他的論理和回路 1 3から供給されるデータとを用いて排他的論理和演算を行い、 演算結果をシフト
レジス夕 1 2及び排他的論理和回路 1 5に供給する。
シフ トレジス夕 1 2は、 保持している 1ビヅ トのデ一夕を排他的論理和回路 1 3及びシフトレジス夕 14に供給し続ける。 そして、 シフ トレジスタ 1 2は、 ク ロックに同期させて、 排他的論理和回路 1 1から供給される 1ビッ トのデ一夕を 新たに保持し、 このデータを排他的論理和回路 1 3及びシフ トレジス夕 1 4に新 たに供給する。 .
排他的論理和回路 1 3は、 シフ トレジス夕 1 2 , 14から供給されるデータを 用いて排他的論理和演算を行い、 演算結果を排他的論理和回路 1 1に供給する。 シフ トレジス夕 14は、 保持している 1ビヅ トのデ一夕を排他的論理和回路 1 3 , 1 5に供給し続ける。 そして、 シフ トレジスタ 14は、 クロックに同期させ て、 シフ トレジスタ 1 2から供給される 1ビッ トのデータを新たに保持し、 この .データを排他的論理和回路 1 3 , 1 5に新たに供給する。
排他的論理和回路 1 5は、 排他的論理和回路 1 1から供給されるデ一夕と、 シ フ ト レジスタ 14から供給されるデータとを用いて排他的論理和演算を行い、 :演 算結果を 2ビヅ トの出力データ:?: tのうちの 1ビッ トの出力デ一夕 xt2として 外部に出力する。
このような符号化装置 1 ' は、 1ビッ トの入力データ i を入力すると、 この 入力データ itlを、 2ビッ トの出力デ一夕 X tのうちの組織成分の 1ビヅ トの 出力データ xt lとして、 そのまま外部に出力するとともに、 入力データ itlに対 して再帰的畳み込み演算を行い、 演算結果を 2ビッ 卜の出力データ X tのうち の他方の 1ビッ トの出力データ xt2として外部に出力する。 すなわち、 符号化装 置 1 ' は、 符号化率が "1 2" の再帰的組織畳み込み演算を行い、 出力データ x tを外部に出力する。
この符号化装置 1 ' におけるトレリスを記述すると、 図 1 5'に示すようになる。 同図において、 破線で示すパスは、 入力データ it iが "0" の場合を示し、 実線 で示すパスは、 入力デ一夕 itlが "1" の場合を示している。 また、 各パスに付 与されているラベルは、 2ビヅ トの出力データ:? d tを示している。 ここでは、 ステートは、 シフ トレジス夕 1 2の内容とシフ トレジス夕 14の内容とを順次並 ベたものであり、 "00"、 "1 0"、 "0 1"、 " 1 1,, のステート番号を、
それぞれ、 "0"、 " 1 "、 "2"、 "3" と表している。 このように、 符号化 装置 1におけるステート数 Mは 4となり、 トレリスは、 各ステートから次時刻に おけるステートへと 2本のパスが到達する構造を有する。
このような符号化装置 1 ' により符号化された出力データ:? tは、 図示しな い変調器により所定の変調方式による変調が施され、 無記憶通信路 2を介して受 信装置に出力される。
一方、 復号装置 3の一例であり、 符号化装置 1, により符号化がなされた符号 の復号を行う復号装置 3, は、 図 1 6に示すように、 2つの乗算器 2 1 , 2 2と、 軟出力復号を行う軟出力復号手段である軟出力復号回路 2 3とを備える。 この復 号装置 3, は、 無記憶通信路 2上で発生したノ イ ズの影響によ り軟入力
(soft-input) とされる受信値 y tから対数軟出力 I λ tを求めることによって、 符号化装置 1 ' における入力デ一夕 it lを推定するものである。
乗算器 2 1は、 無記憶.通信路 2により加法的白色ガウス雑音 (Additive White Gaussian. Noise;以下、 AWGNと記す。 ) が加えられるものと仮定した場^に' 受信値. y tに乗算すべき所定の係数 AMPを、 受信値 y tのみに乗算して受信 値 y tの振幅を調整するための第 1の付加係数 CEで除算した値 AMP/CEと、 受信値 y tとを乗算する。 すなわち、 乗算器 2 1は、 受信値 .y tと係数 AMP とを乗算することにより受信値 3から得られる確率情報 (以下、 通信路値
(channel value) と記す。 ) AMP x y を、 第 1の付加係数 CEで除算して得 られる第 1の確率情報である確率情報 AMP/ CiiX ytを生成する。:乗算器 2 1 は、 乗算して得られた確率情報 AMP/CEx ytを軟出力復号回路 2 3に供給す る。
乗算器 2 2は、 事前確率情報 APPtのみに乗算して事前確率情報 APPtの振 幅を調整するための第 2の付加係数 CAの逆数である 1/CAを、 事前確率情報 A P Ptに対して乗算する。 乗算器 2 2は、 乗算して得られた第 2の確率情報であ る確率情報 1/CA X APPtを軟出力復号回路 2 3に供給する。 なお、 事前確率 情報 A PPtは、 次式 (2 7 ) に示すように、 入力データ i t lが " 1 " である確 率 P r {it l= 1} と入力データ i t lが "0" である確率 P r {i ti= 0} との 比の自然対数値である対数尤度比として与えられる。 また、 事前確率情報
T/JP01/07125
27
AP P tは、 確率 P r { i ti= 1 } 又は確率 P r {i t l= 0} として与えられ、 確率 P r {i ti= 1 } と確率 P r { i ti= 0} との和が " 1 " であることを考慮 して、 確率 {i ti= 1} の自然対数値と確率; P r { i ti= 0} の自然対数値 との差分値として求められてもよい。
APPt= log
=0} (27)
軟出力復号回路 2 3は、 大規模集積回路 (Large - Scale Integrated circuit; 以下、 L S I と記す。 ) として各部を単一半導体基板に集積させて構成される。 軟出力復号回路 2 3は、 各部を制御するコントローラ 2 4と、 第 1の対数尤度で ある対数尤度 Iァを箅出して記憶する第 1の確率算出手段である Iァ算出 ·記憶 回路 2 5と、 第' 2の対数尤度である対数尤度 I ひを算出して記憶する'第 2め確率 算出手段である I α算出 ·記憶回路 2 6と、 第 3の対数尤度である対数尤度 I β を算出して記憶する第 3の確率算出'手段である I ?算出 ··記憶回路 2 7と、 対数 軟出力 I Atを算出する軟出力算出手段である軟出力算出回路 2 8と.、 外部情報 E X tを算出する外部情報算出手段である外部情報算出回路 2 9とを備える。
コントローラ 2 4は、 Iァ箅出 .記憶回路 2 5、 I ひ算出 '記憶回路 2 6及び I ?算出 '記憶回路 2 7に対して、 それそれ、.コントロール信号 S Cァ, S C.ひ 及び S C 5を供給し、 各部の動作を制御する。 '
Iァ箅出 ·記憶回路 2 5は、 コントロ一ラ 2 4から供給されたコントロール信 号 S Cァによる制御の下に、 乗算器 2 1から供給された確率情報 AMP / CE X y uと、 乘箅器 2 2から供給された確率情報 l / CAxAPPtと、 第 1の付加係 数 Ci!と、 第 2の付加係数 CAと、 受信値 y t及び事前確率情報 AP Ptの両者に 乗算して軟出力復号回路 2 3の内部における演算時の振幅を調整するための第 3 の付加係数 とを用いて、 受信値 y t毎に、 次式 (2 8) に示す演算を行い、 振幅を調整した各時刻 tにおける対数尤度 X I y tを算出して記憶する。 すな わち、 I ァ箅出 '記憶回路 2 5は、 受信値 y t毎に、 符号の出力パターンと受
信値により決定される確率ァを対数表記した対数尤度 Iァの振幅を調整した対数 尤度 CtX I yを箅出する。
具体的には、 Iァ算出 ·記憶回路 25は、 図 17に示すように、 実質的には、 第 1の乘算手段及び第 2の乗算手段である 2つの乘箅器 31, 32と、 加算手段 である 1つの加算器 33とを有するものとして実装される。
Ίァ算出 ·記憶回路 25は、 乗算器 3 1によって、'乗算器 2 1から供給された 確率情報 AMP/CuX'y に対して、 第 1の付加係数 と第 3の付加係数 C Ϊ との積 CRx を乗算し、 得られた結果を加算器 33に供給する。 これと同時に、 Iァ箅出 ·記憶回路 25は、 乗算器 32によって、 乘箅器 22から供給された確 率情報 1 / C λ X A P P tに対して、 第 2の付加係数 C Aと第 3の付加係数 C Iとの 積 C A X C!を乗算し、 得られた結果を加算器 33に供給する。 ざらに、 I y算出 *記憶回路 25は、 加算器 33によって、 乘算器 31, 32のそれぞれから供給 された情報を加算し、 対数尤度 C x Iァ tを算出する。 すなわち、 I y算出 '記 憶回路 25は、 dx (AP P t + AMP x y td) で表される対数尤度 dxェァ t を算出する。 そして、 Iァ箅出 ·記憶回路 25は、 図示しない記憶部に算出した 対数尤度 dx Iァ tを記憶する。 なお、 Iァ算出 '記憶回路 25は、 図示しない が、 実際にはステ一ト数分、 この場合は 4つの加算器 33を有する。
このような Iァ箅出 .記憶回路 25は、 記憶した対数尤度 C!x I r t を I 算出 .記憶回路 2 6、 I ?算出 ·記憶回路 27及ぴ軟出力算出回路 28に供給す る。 このとき、 Iァ算出 ·記憶回路 25は、 Iひ箅出/記憶回路 26、 1 5算出 •記憶回路 27及び軟出力算出回路 28のそれそれにおける処理に適した順序で 対数尤度 Iァ tを供給する。 なお、 以下の説明では、 エア算出 ·記憶回路 25か
ら I ひ算出 ·記憶回路 2 6に供給される対数尤度 C tX I 7t を Iァ (ひ) と表し、 I ァ算出 '記憶回路 2 5から I ?算出 ·記憶回路 2 7に供給される対 数尤度 C t X l T^ を d x lァ ( ? 1 ) , d x lァ (^ 2) と表し、 1ァ算出 •記憶回路 2 5から軟出力算出回路 2 8に供給される対数尤度 I y tを d x I 7 (え) と表すものとする。
I 算出 ·記憶回路 2 6は、 コントローラ 2 4から供給されたコント口一ル信 号 S Cひ による制御の下に、 Iァ算出 ·記憶回路 2 5から供給された対数尤度 C i X I r ( ) を用いて、 次式 (2 9 ) に示す演算を行い、 各時刻 tにおける 対数尤度 d x l ひ t を算出して記憶する。 なお、 次式 (2 9 ) における演算子
"#,, は、 いわゆる log-sum演算を示すものであり、 入力 "0" でステート m, からステート m へと遷移するときにおける対数尤度と、 入力 " 1 " でステート m"からステート mへと遷移するときにおける対数尤度との log-sum演算を示す ものである。 より具体的には、 I α箅出 ·記憶回路 2 6は、 次式 (3 0) に示す 演算を行う 'ことによって、 各時刻七における対数尤度 dx I ひ t を算出する。 ' すなわち、 I ひ算出 .記憶回路 2 6は、 対数尤度 C! x I ァに基づいて、 受信値 y t毎に、 '符号化鬨始ステートから時系列順に各ステートに至る確率ひを対数 表記した対数尤度 Ί ひの振幅を調整した対数尤度 C! Γαを算出する。 そして、 I ひ算出 '·記憶回路 2 6は、 記憶した対数尤度 C x l ひ t を軟出力算出回路 2. 8に供給する。 このとき、 I ひ算出 ·記憶回路 2 6は、 軟出力算出回路 ·2'8にお ける処理に適した順序で対数尤度 C !x I «t 'を供給する。 なお、 以下の説明で は、 I 算出 ·記憶回路 2 6から軟出力算出回路 2 8に供給される対数尤度 C j x l atを d x l ひ (え) と表すものとする。
ci x I = Cf x II (_ m') + I γ j m m)
(29)
# I a(_2(m"] + I tm", m]
C, x I α.ί/Μ) = C,x max 11 α,— + I ^ ηι', ) , I ( im") + m)
I ^算出 ·記憶回路 2 7は、 コントローラ 2 4から供給されたコントロール信 号 による制御の下に、 I y 算出 ·記憶回路 2 5から供給された対数尤度 Ci X I 7 ( ? 1 ) , CiX I γ {β 2 ) を用いて、 次式 ( 3 1 ) に示す演箅を行 い、 各時刻における 2系統の対数尤度 dx I ?
tを並列的に算出して記憶する。 なお、 次式 (3.1 ) における演算子 ·"#" は、 上述したように、 log-sum演算を 示すものであり、 入力 "0" でステート m' からステート mへと遷移するときに おける対数尤度と、 入力 " 1 " でステート m"からステ一ト mへと遷移するとき における対数尤度との g-simi演算を示すものである。 · より具体的には、 I ?箅 出 ··記憶回路 ·2 7は、 次式 (3 2) に示す演算を行うことによって、 各時刻 tに おけ.る対数尤度 d x I ?
tを算出する。 すなわち、 I ^算出 '記憶回路 2 7は、 対数尤度 dx I yに基づいて、.受信値 y
t毎に、'打ち切りステートから時系列 の逆順に各ステートに至る確率; 5を対数表記した対数尤度 I ^の振幅を調整した 対数尤度 I ?を算出する。 そして、 I ?箅出 ·記憶回路 2 7は、 記憶した 対数尤度 d x I ?
tのうち、 1系統の対数尤度 dx I ?tを軟出力算出回路 2 8 に供給する。 このとき、 I 箅出 ·記憶回路 2 7は、 軟出力算出回路 2 8におけ る処理に適した順序で対数尤度 C! X I 5
tを供給する。 なお、 以下の説明では、 · I ?算出 ·記憶回路 2 7から軟出力算出回路 2 8に供給される対数尤度 d X I ^tを d x l ? (λ) と表すものとする。
ct x 1 P,W = c【 x I max I β(+1(/«') + I V(+1(OT , ιη') , I βί+1(/κ") + I γ " , m")
(32) ," ('"')+ · '"''))- ('U'"")* ' " ('"'"'"))
+ log 1 + e
軟出力算出回路 28は、' I y算出 ·記憶回路 25から供給された対数尤度 C j X I 7 (人) と、 Γα算出 '記憶回路 2 6から供給されだ対数尤度 dx I ひ (λ) と、 I ^算出 .記憶回路 27から供給された対数尤度 dx I ^ (λ) と を用いて、 次式 (33) に示す演算を行い、 各時刻 tにおける対数軟出力 I入 t の振幅を調整した対数軟出力 dx I を算出して記憶する。 このとき、 軟出力 算出回路 28は、 必要に応じて、 情報ビッ トに対する事後確率情報に対応する対 数軟出力 C I X I人 Itと、 '符号ビツ トに対する事後確率情報に対応する対数軟出 力 C! X Iえ ctとを箅出して記憶する。 そして、 軟出力算出回路 28は、 記憶し た対数軟出力 C!x I 及び/又は対数軟出力 dx Iえ ctを時系列順に並べ替 えた後、 外部情報算出回路 29に供給するか、 若しくは、 外部に出力する。 なお、 次式 ( 3 3) における演算子 "#∑" は、 上述した演算子 "#" で表される log-sum演算の累積加箅演箅を示すものである。
m) = 1
(33)
、
\m m , m m\
∑s
、 I
a
外部情報算出回路 29は、 軟出力算出回路 28から供給された対数軟出力 C I ズ 1 人1と、 乗算器 2 2から供給された確率情報 1 /CAx APPtと、 第 2の付 加係数 CAと、 第 3の付加係数 Ciとを用いて、 外部情報 l/CAx EXtを算出す る。 このとき、 外部情報箅出回路 2 9は、 必要に応じて、 情報ビットに対する外 部情報 l/CAxEXItと、 符号ビヅトに対する外部情報 l/CAxEXctとを箅 出する。 .
具体的には、 外部情報算出回路 2 9は、 図 1 8に示すように、 実質的には、 第 3の乗箅手段である 1つの乘算器 34.と、 差分手段である 1つの差分器 3 5とを 有するものとして実装される。
外部情報算出回路 2 9は、 乘算器 34によって、 軟出力算出回路 28から供給' された対数軟出力 C!x I λ に対して、 第 2の付加係数 C Aと第 3の付加係数 d との積の逆数である 1 / (CAX C I) を乘箅し、 得られた結果を差分器 3 5に供 給する。 そして、 外部情報算出回路 29は、 差分器 35によって、 乘箅器 34か ら供給された情報 l/CAx I と乗算器 2 2から供給された確率情報 1 /C A X A P P tとの差分値を算出し、 この差分値を外部情報 E X tの振幅を調整した外 部情報 1 /CAx EXtとして外部に出力する。 なお、 外部情報算出回路 2 9は、 図示しないが、 実際には、 情報ビヅトに対する外部情報 1 / C A X E X! tのビヅ ト数分、 この場合は 1つの差分器 3 5、 及び/又は、 符号ビットに対する外部情 報 1/CAX EXctのビヅト数分、 この場合は 2つの差分器 35を有する。
このような復号装置 3 ' は、 受信装置により受信された軟入力の受信値 y t を入力すると、 軟出力復号回路 23における Iァ算出 ·記憶回路 2 5によって、
受信値 y tを受信する毎に、 対数尤度 d x l y t (m, , m) を算出し、 I 算出 ·記憶回路 2 6によって、 対数尤度 I at (m) を算出した後、 全ての 受信値 y tを受信すると、 I /5算出 '記憶回路 2 7によって、 全ての時刻七に おける各ステート mについて、 対数尤度 dx l Jt (m) を算出する。 そして、 復号装置 3, は、 軟出力算出回路 2 8によって、 算出じた対数尤度 d x I at, Ci x I ?¾及び〇1 I ytを用いて、 各時刻 tにおける対数軟出力 I人 tを 算出し、 この対数軟出力 dx I を外部に出力するか、.若しくは、 外部情報算 出回路 2 9に供給する。 また、 復号装置 3 ' は、 外部情報算出回路 2 9によって、 各時刻七における外部情報 1/CA X EXt を算出する。 このように、 復号装置 35 は、 L 0 g— B C J Rアルゴリズムを適用した軟出力復号を行うことができ る。
特に、 復号装置' 3, は、 第 1の付加係数 CE、 第 2の付加係数 C A及び第 3の付 加係数 を設定することによって、 軟出力復号回路' 2 3に入力される通信路値 AMP x ytj及び事前確率情報 APPtの振幅を調整することができ、 軟出力復' 号回路 2 3に入力する際の最適なダイナミックレンジ及び量子化刻み幅を設定す. ることができるとともに、 対数軟出力 Iえ t及び/又は外部情報 EXtを生成する ために行われる軟出力復号回路 2 3の内部における'演算に必要な最適な量子化刻 み幅を設定することができる。· ——.
- 例えば、 軟出力復号回路 2 3に入力可能なビット数が 7ビット以下である場合、 すなわち、 一 1 27乃至 + 1 2 7の階調での入力が可能である場合に、 8ビット.、 すなわち、 一 2 5 5乃至 + 2 5 5の階調で表現されている通信路値 AMP x y tj を入力する場合を考える。
この場合、 復号装置 3 ' は、 例えば、 第 1の付加係数 C E及び第 2の付加係数 CAの両者を "2 " に設定するとともに、 第 3の付加係数 を " 1/2 " に設定 する。 すなわち、 復号装置 3, は、 軟出力復号回路 2 3に入力される通信路値 AMP X ytj及ぴ事前確率情報 APPtを 1/2倍する。 したがって、 復号装置 3, は、 軟出力復号回路 2 3に入力される通信路値 AMP X yt;i及び事前確率情 報 AP Ptを、 ともに、 一 1 2 7乃至 + 1 2 7の階調で表現されたものとするこ とができ、 これらの通信路値 AMP X yt j及び事前確率情報 APPtを不用意に
クリヅプ (clip) することなく、 軟出力復号回路 2 3に入力することができる。 このように、 復号装置 3 ' は、 第 1の付加係数 Cn、 第 2の付加係数 C A及び第 3の付加係数 を設定することによって、 受信値 ytiに乗算すべき係数 A MP に応じて、 固定されたビッ ト数での入力を要する軟出力復号回路 2 3に入力され る通信路値 AMP x ytj及び事前確率情報 APPtに対する最適なダイナミ ヅ ^ レンジ及び量子化刻み幅を設定することができ、 軟出力復号回路 2 3における内 部演算に必要な最適な量子化刻み幅を設定することができる。
この際、 復号装置 3 ' は、 第 1の付加係数 CR、 第 2の付加係数 C A及び第 3の 付加係数 として、 2のべき乗で表現される値を設定することによって、 上述 した乗算器 2 2 , 3 1 , 3 2 , 34として、 実際の乗算器を用いなくとも、 ビヅ トシフ トにより乗算処理を実現することができ、 処理の高速化及び回路規模の削 減を図ることができる。 - なお、 復号装置 3 ' ·'は、 第 1の付加係数 CE、 第 2の付加係数 CA、 及び第 3の 付加係数 C!を所定の一定値として設定するようにしてもよい。' 特に、 復号装置 3, は、 Log- B C J Rアルゴリズムを適用した場合には、 第 3の付加係数 を 所定の一定値とすることによって、 対数尤度 I at, I ?.tを算出するために log-sum演算を行う際に必要となる補正項、 すなわち、 上式 3 0 ) 及び上式 (3 2) における右辺第 2項を求める際に調整を行う必要がなくなる。
また、 復号装置 3 ' は、 第 3の付加係数 を例えば " 1 " よりも大きい値に 設定することによって、 軟出力復号回路 2 3の外部における情報の量子化刻み幅 よりも内部演算時における情報の量子化刻み幅を相対的に細かくすることができ る。 このようにすることによって、 復号装置 3, は、 性能を向上させることがで きる。 これについては、 シミュレーションにより実証済みである。
なお、 復号装置 3 ' としては、 軟出力復号回路 2 3のみを有するものであって もよく、 この場合には、 上述した乗算器 2 1, 2 2は、 前段に設けられる図示し ない復調器に備えられることになる。 また、 復号装置 3 ' としては、 対数軟出力 CiX I 入 tを外部に出力するのではなく、 対数軟出力 CtX I tに第 3の付加係 数 の逆数である 1 を乗じて対数軟出力 I 人 tを外部に出力するようにし てもよい。 このとき、 対数軟出力 d x I Atに第 3の付加係数 の逆数である
を乗算するのは、 軟出力復号回路 23の内部であってもよく、 外部であ つてもよい。 さらに、 復号装置 3 ' としては、 後述する繰り返し復号に適用しな い場合には、 外部情報算出回路 29を設ける必要はなく、 符号ビットに対する事 前確率情報に対応する対数軟出力 dx I Actを算出する必要もない。
つぎに、 復号装置 3がいわゆる繰り返し復号を行うものとして構成される場合 について説明する。 この場合、 復号装置 3は、 上述した復号装置 3, を応用して 構成される。
上述したように、 符号化装置 1としては、 畳み込み符号以外にも、 P C CCや S CC C等を、 BP S K変調方式や QP S K変調方式といった変調方式により変 調するものや、 T T CM方式や S C T CM方式を行うものとしても適用可能であ る。 この場合、 復号装置 3としては、 上述したアルゴリズムに基づく MAP復号 を行う複数の軟出力復号回路をィン夕ーリーバやディンターリーバを介して連接 することによって、 .繰り返し復号を行うものとして構成される。 ここでは、 図 1 9及び図 2 0に示す P C C Cによる符号化 ·復号を行う符号化装置 1 "及び復号 装置 3"と、 図 2 1及び図 22に示す S C C Cによ.る符号化 ·復号を行う符号化 装置 1 及び復号装置 3"'とについて説明する。
まず.、 P C C Cによる符号化を行う符号化装置 1 "と、 この符号化装置 1 "によ る符号の復号を行う復号装置 3"について説明する。
符号化装置 1 ' 'としては、 図 1 9に示すように、 入力したデータを遅延させる 遅延器 41と、'畳み込み演算を行う 2つの畳み込み符号化器 42', 44と、 入力 したデータの順序を並べ替えるィン夕ーリーバ 43とを備えるものがある。 この 符号化装置 1 "は、 入力した 1 ビヅ トの入力デ一夕 i t lに対して、 符号化率が "1/3" の並列連接畳み込み演算を行い、 3ビヅ トの出力データ xtl, xt2, xt3を生成し、 例えば BP S K変調方式や QP S K変調方式による変調を行う図 示しない変調器を介して外部に出力する。 .
遅延器 41は、 3ビヅ トの出力データ xt xt2, xt 3が出力される夕ィミン グを合わせるために備えられるものであって、 1ビットの入力データ i を入力 すると、 この入力データ itlをインターリーバ 43が要する処理時間と同時間だ け遅延させる。 遅延器 4 1は、 遅延させて得られた遅延データを、 3ビッ トの出
力データ x tのうちの 1ビットの出力データ xtlとして外部に出力するととも に、 後段の畳み込み符号化器 42に供給する。
畳み込み符号化器 42は、 遅延器 4 1から出力された 1ビッ トの遅延データを 入力すると、 この遅延データに対して畳み込み演算を行い、 演算結果を 3ビット の出力データ X tのうちの 1ビッ 卜の出力データ X t 2として外部に出力する。 · インターリーバ 43は、 1つのビット系列からなる入力デ一夕 itlを.入力し、 この入力データ itlを構成する各ビヅ トの順序を並べ替え、 生成したインターリ —ブデータを後段の畳み込み符号化器 44に供給する。 ·
畳み込み符号化器 44は、 インターリーバ 43から供給される 1 ビットのイン 夕—リーブデータを入力すると、 このインターリーブデータに対して畳み込み演 算を行い、 演算結果を 3ビッ トの出力データ c tのうちの 1ビッ トの出力デー タ xt3として外部に出力する。
このような符号化装置 1 "は、 1ビッ トの入力デ一夕 iいを入力すると、 この 入力データ itlを組織成分の出力データ xtlとして、 遅延器 4 1を介してその'ま ま外部に出力するとともに、 畳み込み符号化器 42による遅延データの畳み込み 演算の結果得られる出力データ xt2と、 畳み込み符号化器 44による.インタ一リ ーブデータの畳み込み演算の結果得られる出力データ xt3とを外部に出力するこ とによって、 全体として、 符号化率が "1Z3" の並列連接畳み込み演算を行う。 この符号化装置 1 "により符号化されたデータは、 図示しない変調器により所定' の変調方式に基づいて信号点のマツビングが行われ、 無記憶通信路 2を介して受 信装置に出力される。
一方、 符号化装置 1"による符号の復号を行う復号装置 3"は、 図 20に示すよ うに、 2つの乗算器 5 1 , 52と、 符号化装置 1 "における要素符号化器である 畳み込み符号化器 42, 44に対応した復号処理を行う、 要素符号の数と繰り返 し復号の繰り返し回数 Mとの積、 すなわち、 2 XM個の処理回路 53 u, 5312 , • · · , 53MI, 53M2とを備える。 この復号装置 3"は、 無記憶通信路 2上で 発生したノイズの影響により軟入力とされる受信値 y tから繰り返し復号によ り復号デ一夕 DE Ctを求めることによって、 符号化装置 1 ' 'における入力デ一夕 i t iを推定するものである。
乗算器 5 1は 上述した復号装置 3 ' における乗算器 2 1 と同様に、 受信値 y t と、 係数 AMPを第 1の付加係数 CKで除算した値 AMP/CE とを乗算 する。 乗算器 5 1は、 乗算して得られた確率情報 AMP/CKx y t を処理回路 53 に供給する。
乗算器 52は、 上述した復号装置 3 ' における乗算器 22と同様に、 '事前確率 情報 APPtと、 第.2の付加係数 C Aの逆数である 1/C Aとを乗算する。 乗算器 52は、 乗算して得られた確率情報 1 /CAX APPtを処理回路 53„に供給す る。
処理回路 53 η, 5312, · · ·, 53 MI, 53 M2 は、 それぞれ、 略同一の L S Iとして各部を単一半導体基板に集積させて構成される。 処理回路 53 a, ■ 5 3 ,2 , · · ·, 53 M!, 53M2のうち、 処理回路 53 "で表されるものは、 符 号化装置 1 "における畳み込み符号化器 42に対応して備えられ、 且つ、 繰り返 し回数 i回目の復号処理を行うものを示し、 処理回路 53 i2で表されるものは、' 符号化装置 1 "における畳み込み符号化器 44に対応して備えられ、 且つ、 繰.り 返し回数 i回目の復号処理を行うものを示している。
具体的には、 処理回路 53 ^は、 入力したデータを遅延させる遅延手段である 遅延器 54 ^と、 軟出力復号を行う軟出力復号手段である軟出力復号回路 5 5 n と、 入力したデ一夕の順序を並べ替えるインターリーブ手段であるィンターリー バ 56 とを有する。
遅延器 5 4 η は、 インターリーバ 5 6 u から出力され.る確率情報 l/'C A X APPtl2と、 次段の処理回路 5312に入力される確率情報 AMPZCEx ytと が出力されるタイミングを合わせるために備えられるものであって、 乗算器 5 1 から供給された確率情報 AMP/CEx y tを入力すると、 この確率情報 AMP/ CnX y tを軟出力回路 55 n及びィン夕一リーバ 56 nが要する処理時間と同時 間だけ遅延させる。 遅延器 5 4 uは、 遅延させた確率情報 AMP/CEx ytを、 ' 次段の処理回路 5312に供給する。
軟出力復号回路 5 5 nは、 符号化装置 1 "における畳み込み符号化器 42に対 応して備えられるものであり、 図示しないが、 上述した復号装置 3 ' における軟 出力復号回路 23と同様の構成からなる。 軟出力復号回路 55 uは、 乗算器 5 1
から.供給された確率情報 AMP/CH X ytと、 乗算器 52から供給された確率情 報 l/CAxAPPtと、 第 1の付加係数 Ciiと、 第 2の付加係数 CAと、 第 3の付 加係数 とを用いて、 軟出力復号回路 23と同様の処理による軟出力復号を行 う。 軟出力復号回路 55^は、 符号の拘束条件により求められる情報ビッ トに対' する外部情報1/〇 £ 1を算出し、 この外部情報 1 /CAx EXtllを後段 のイン夕一リーバ.56 uに軟出力として供給する。 なお、 軟出力復号回路 55 u は、 上述した軟出力復号回路 23のように、 情報ビットに対する対数軟出力を出 力する必要はなく、 符号ビ、ソ トに対する対数軟出力及び外部情報を算出する必要 もない。
イン夕一リーバ 56 uは、 軟出力復号回路 55 nから出力された軟入力である 情報ビヅ トに対する外部情報 1/CA X E XT L Lに対して、 符号化装置 1 "におけ るインターリーバ 43と同一の置換位置情報に基づいたィン夕ーリーブを施す。 .
インターリーバ 56 nは、 インターリーブして得られた外部情報を'、 次段の処理
■■'Λ '.回路 5312における情報ビットに対する事前確率情報の振幅を調整した確率情報
l/CAxAPPtl2として、 次段の処理回路 53 i 2に供給する。
また、 処理回路 5312は、 入力したデータを遅延させる遅延手段である遅延器 .
5412と、 軟出力復号を行う軟出力復号手段である軟出力復号回路 5512と、 入 - 力したデータの順序を元に戻すディンター リーブ手段であるディン夕一リーバ 5.
612とを有する。
遅延器 5412は、 ディン夕ーリーバ 5 6 2から出力される確率情報 l/CAx
APPt21と、 図示しない次段の処理回路 5321に入力される確率情報 A MP/
CExytとが出力される夕イミングを合わせるために備えられるものであって、 処理回路 53 nから供給された確率情報 AMP/CRx ytを入力すると、 この確 率情報 AMP/CEx ytを軟出力回路 5512及びディンターリーバ 5612が要す る処理時間と同時間だけ遅延させる。 遅延器 5412は、 暹延させた確率情報 AM.
P/CExytを、 図示しない次段の処理回路 5321に供給する。
軟出力復号回路 5512は、 符号化装置 1 "における畳み込み符号化器 44に対 応して備えられるものであり、 図示しないが、 上述した復号装置 3' における軟 出力復号回路 23と同様の構成からなる。 軟出力復号回路 5512は、 処理回路 5
3 から供給された確率情報 AMP/CEx yt, l/CAxAPPtl2と、 第 1の 付加係数 CHと、 第 2の付加係数 CAと、 第 3の付加係数 とを用いて、 軟出力 復号回路 2 3と同様の処理による軟出力復号を行う。 軟出力復号回路 5 5 12は、 符号の拘束条件により求められる情報ビットに対する外部情報 l/CAx E XT L 2 を算出し、 'この外部情報 Ι /CAX E X 2を後段のディンターリーバ 5 6 12に軟 出力として供給する。 なお、 軟出力復号回路 5 512は、 上述した軟出力復号回路 2 3のように、 情報ビッ トに対する対数軟出力を出力する必要はなく、 符号ビッ トに対する対数軟出力及び外部情報を算出する必要もない。
ディンタ一リーバ 5 612は、 符号化装置 1 "におけるィン夕ーリーバ 4 3によ りインターリーブされたインターリーブデータのビット配列を、 それそれ、 元の 入力データ itlのビット配列に戻すように、 軟出力復号回路 5 5 12から出力され た軟入力である情報ビットに対する外部情報 1ノ C A X E X t 2にディンターリー ブを施す。 ディンターリーバ 5 6 12は、 ディン夕一リーブして得られた外部情報 を、 図示しない次段の処理回路 5 321における情報ビヅトに対する事前,確率情報. の振幅を調整した確率情報 1 / C A X A P P 12!として、 図示しない次段の処理回 路 53.21に供給する。 .
さらに、 処理回路 5 3M1は、 処理回路 5 3 ^と同様に、 入力したデ タを遅延 させる遅延手段である遅延器 5 4M1と、 軟出力復号を行う軟出力復号手段である 軟出力復号回路 5 5 M1と、 入力したデータの順序を並べ替えるィン夕一リーブ手 段であるィン夕ーリーバ 5 6 M1とを有する。 処理回路 5 3M1は、 図示しない処理 回路 5 3 M- n から供給ざれた確率情報 AMP/CHx y t, 1 /CA AP PTM1 と、 第 1の付加係数 CE と、 第 2の付加係数 CA と、 第 3の付加係数 d とを用 いて、 処理回路 53 η と同様の処理を行い、 得られた外部情報を、 次段の処理 回路 5 3 Μ2における情報ビットに対する事前確率情報の振幅を調整した確率情報 IZCAX APPTM.2として、 最終段の処理回路 5 3Μ2に供給する。 .
最終段の処理回路 5 3 Μ2 は、 処理回路 5 312 と同様に、 入力したデ一夕を遅 延させる遅延手段である遅延器 5 4Μ2 と、 軟出力復号を行う軟出力復号手段で ある軟出力復号回路 5 5Μ2と、 入力したデ一夕の順序を元に戻すディンターリー プ手段であるディンターリーバ 5 6 Μ2とを有する他、 2つのデータを加算する加
算器 57M2を有する。 処理回路 53M2は、 処理回路 53M1から供給されて遅延器 54M2により遅延させた確率情報 AMP/CKx ytを出力しないか、 若しくは、 処理回路 53 M1 から供給された確率情報 AMP/CEx yt を遅延器 54 M2に入 力させない。 また、 処理回路 53 M2は、 処理回路 5312における軟出力復号回路 5512と同様の処理により得られた情報ビットに対する外部情報 E XtM2の振幅 を調整した.外部情報 lZCAx EXtM2と、 振幅が調整された情報ビヅトに対する 事前確率情報として処理回路 53«1から供給された確率情報1/ 4 卩卩^2 とを加算器 57M2により加算し、 さらにディンターリーバ 56M2によりディン夕 —リーブが施して得られた復号デ一夕 D E C tの振幅を調整した復号デ一夕 1 / CAX D E Ctを外部に出力する。
このような復号装置 3 "は、 符号化装置 1 "における畳み込み符号化器 42, 4 4のそれぞれに対応する軟出力復号回路 55 ί ΐ , 55 i2を備えることによって、 ' 復号複雑度が高い符号を複雑度の小さい要素に分解し; 軟出力復号回路 5.5 ^, 5 ·5 ^ 2の間の相互作用により特性を逐次的に向上させることができる。 復号装置 3"は、 受信値 y tを受信すると、 2 XM個の処理回路 53 n, 5312, · · - , 53MI , 53M2によって、 繰り返し回数が Mの繰り返し復号を行い、 この復号動 作の結果得られた軟出力の外部情報 1 /CA.X EXtM2に基づいて、 復号データ 1 /CAx D E Ctを出力する。 復号装置 3 "は、 第 1の付加係数 CE、 第 2の付加係 '数 CA及び第 3の付加係数 を設定することによって、 復号装置 3' と伺様に、 処理回路 53 ll5 5312 , · · ·., 53 MI, 53 M2の:それぞれに入力される通信 路値 AMP X yt 及び事前確率情報 A PPt の振幅を調整することができ、 処理 回路 53 u, 5312 , · · · , 53MI, 53M2に入力す'る際の最適なダイナミツ クレンジ及ぴ量子化刻み幅を設定することができるとともに、 処理回路 531 1 , 5312 , · · . , 53 M l , 53 M2のそれそれにおける内部演算に必要な最適な量 子化刻み幅を設定することができる。 - なお、 復号装置 3"としては、 復号データ l/CAx D E Ctを外部に出力する のではなく、 復号デ一夕 1/CA X D E Ctに第 2の付加係数 CAを乗じて復号デ 一夕 D E Ctを外部に出力するようにしてもよい。 このとき、 復号デ一夕 1/CA X D E Ctに第 2の付加係数 C A を乗算するのは、 処理回路 53M2の内部であつ
てもよく、 外部であってもよい。 また、 復号装置 3 "としては、 処理回路 53 n, 5312 , . . · , 53 MI , 53M2の構成を同一としてもよい。 この場合、 処理回 路 53 ll5 5312 , · · · , 53M1は、 処理回路 53M2と同様に、 加算器を有す ることになるが、 これらの加算器を機能させない旨の制御信号により機能を切り 替えればよい。 '
つぎに、 S C C Cによる符号化を行う符号化装置 1 " 'と、 この符号化装置 1 "' による符号の復号を行う復号装置 3"'について説明する。
符号化装置 "としては、 図 2 1に示すように、 外符号と呼ばれる符号の符号 化を行う畳み込み符号化器 6 1と、 入力したデータの順序を並べ替えるインター リーバ 62と、 内符号と呼ばれる符号の符号化を行う畳み込み符号化器 63とを 備えるものがある。 この符号化装置 1"'は、 入力した.1ビヅ トの入力データ i t l に対して、 符号化率が "1/3"の縦列連接畳み込み演算を行い、 3ビ トの出 力データ xtr, xt2, xt3を生成し、 例えば BP SK変調方式や QP SK変調方 式による変調を行う図示しない変調器を介して外部に出力する。
畳み込み符号化器 6.1は、 1ビッ小の入力データ itlを入力すると、 この入力 データ i t lに対して畳み込み演算を行い、 演算結果を 2ビッ トの符号化デ一夕と: して後段のインターリーバ 62に供給する。 すなわち、 畳み込み符号化器 6 1は、 外符号の符号化として符号化率が "1/2" の畳み込み演算を行い、 生成した符 号化データ.を後段のィン夕ーリ一バ 62に供給する。
インタ一リーバ 62は、 畳み込み符号化器 61から供給された 2つのビヅ ト系 列からなる符号化データを入力し、 これらの符号化データを構成する各ビッ トの 順序を並べ替え、 生成した 2つのビヅ ト系列からなるィン夕ーリーブデータを後 段の畳み込み符号化器 63に供給する。
畳み込み符号化器 63は、 インタ一リーバ 62から供給ざれる 2.ビヅ トのイン タ一リーブデ一夕を入力すると、 これらのィン夕一リーブデータに対して畳み込 み演算を行い、 演算結果を 3ビヅ トの出力デ一夕 xtl, xt2j xt3として外部に 出力する。 すなわち、 畳み込み符号化器 63は、 内符号の符号化として符号化率 が "2/3" の畳み込み演算を行い、 出力デ一夕 X tを外部に出力する。
このような符号化装置 1 "'は、 畳み込み符号化器 6 1により外符号の符号化と
して符号化率が "1/2" の畳み込み演算を行い、 畳み込み符号化器 63により 内符号の符号化として符号化率が "2/3" の畳み込み演算を行うことによって、 全体として、 符号化率が " ( 1/2) X (2/3) = 1/3" の縦列連接畳み込 み演算を行う。 この符号化装置 1 " 'により符号化されたデータは、 図示しない変 調器により所定の変調方式に基づいて信号点のマッピングが行われ、 無記憶通信 路 2を介して受信装置に出力される。 .
一方、 符号化装置 1 による符号の復号を行う復号装置 3" 'は、 図 2 2に示す ように、 2つの乗算器 7 1 , 72と、 符号化装置 1 "'における要素符号化器であ る畳み込み符号化器 6 1, 63に対応した復号処理を行う、 要素符号の数と繰り 返し復号の繰り返し回数 M との積、 すなわち、 2 XM 個の処理回路 73 n, 7312, · · · , 73MI, 73 M2とを備える。 この復号装置 3 '"は、 無記憶通信 路 2上で発生したノイズの影響により軟入力とされる受信値 y tから繰り返し 復号により復号デ一夕 DE Ctを求めることによって、 符号化装置 1 "'における 入力データ i tlを推定するものである。 ' .乗算器 7 1は、 上述した復号装置 3 ' における乗算器 2 1 と同様に、 受信値 y tと、 係数 AMPを第 1の付加係数 CR で除算した値 AMP/CE とを乗算 する.。 乗算器 7 1は、 乗算して得られた確率情報 AMP/CEx y t を処理回路 73 に供給する。
乗算器 72は、 上述した復号装置 3 ' における乗算器 2'2と同様に、 事前確率 情報 APPtと、 第 2の付加係数 CAの逆数である Ι /'CAとを乗算す.る。 乗算器 72は、 乗算して得られた確率情報 1/CAX APPtを処理回路 73 に供給す る。
処理回路 7311, 7312, · · · , 73M1, 73M2は、 それそれ、 上述した復 号装置 3"における処理回路 53 η,' 53 · · · , 53ΜΙ, 53Μ2と同様に、 略同一の L S Iとして各部を単一半導体基板に集積させて構成される。 処理回路 7311, 7312, . · · , 73 , 73Μ2のうち、 処理回路 73 で表されるも のは、 符号化装置 1 における内符号の符号化を行う畳み込み符号化器 6 3に対 応して備えられ、 且つ、 繰り返し回数 i回目の復号処理を行うものを示し、 処理 回路 73 2で表されるものは、 符号化装置 1 における外符号の符号化を行う畳
み込み符号化器 6 1に対応して備えられ、 且つ、 繰り返し回数 i回目の復号処理 を行うものを示している。
具体的には、 処理回路 7 3 は、 入力したデータを遅延させる遅延手段である 遅延器 7 4 ηと、 軟出力復号を行う軟出力復号手段である軟出力復号回路 7 5 n と、 入力したデ一夕の順序を元に戻すディンターリーブ手段であるディン夕ーリ —バ 7 6 ηとを有する。
遅延器 7 4 Ηは、 ディン夕ーリーバ 7 6 ηから出力される確率情報 1 /CAx AP P T L 2と、 次段の処理回路 7 3 12に入カされる確率情報AMPZCIίx ytと が出力されるタイミングを合わせるために備えられるものであって、 乗算器 7 1 から供給された確率情報 AMP/CRx ytを入力すると、 この確率情報 AMPZ CE X y tを軟出力回路 7 5 n及びディンターリーバ 7 6 nが要する処理時間と同 時間だけ遅延させる。 遅延器 7 4 nは、 遅延させた確率情報 AMP/CHx ytを、 次段の処理回路 7 312に供給する。
軟出力復号回路 7 5 nは、 符号化装置 1 "'における畳み込み符号化器 6 3に'対 応して備えられるものであり、 図示しないが、 上述した復号装置 3 ' における軟 出力復号回路 2 3と同様の構成からなる。 軟出力復号回路 7.5. uは、 乗算器 7 1 から供給された確率情報 AMP/CRx y t と、 乗算器 7 2から供給された確率 情報 l /CAxAPPt と、 第 1の付加係数 CEと、 第 2の付加係数 C と、 第 3 の付加係数 とを用いて、 軟出力復号回路 2 3と同様の処理による内符号の軟 出力復号を行う b 軟出力復号回路 7 5 uは、 符号の拘束条件により求められる情 報ビヅ トに対する外部情報 l /CAxEXt llを算出し、 この外部情報 1 /CA X E Xt l lを後段のディン夕一リーバ 7 6 uに軟出力として供給する。 この外部情 報1 /0 ><:£ ^1は、 符号化装置 1 におけるィン夕一リーバ 6 2によりイン 夕一リーブされたインターリーブデータに対応するものである。 なお、 軟出力復 号回路 7 5 は、 上述した軟出力復号回路 2 3のように、 情報ビットに対する.対 数軟出力を出力する必要はなく、 符号ビッ卜に対する対数軟出力及び外部情報を 算出する必要もない。
ディンターリーバ 7 6 uは、 符号化装置 1 '"におけるィンタ一リーバ 6 2によ りイン夕一リーブされたイン夕一リーブデ一夕のビット配列を、 それそれ、 元の
入力データ i t !のビット配列に戻すように、 軟出力復号回路 7 5 uから出力され た軟入力である情報ビットに対する外部情報 1 / C A X E X t !にディンターリー ブを施す。 ディンターリーバ 7 6 nは、 デインタ一リーブして得られた外部情報 を、 次段の処理回路 7 312における符号ビットに対する事前確率情報の振幅を調 整した確率情報 1 /CA X AP PT L 2として、 次段の処理回路 7 3 12に供給する。 また、 処理回路 7 3 は、 入力したデータを遅延させる遅延手段である遅延 器 7 412.と、 軟出力復号を行う軟出力復号手段である軟出力復号回路 7 5 12 と、 入力したデータの順序を並べ替えるインターリーブ手段であるインタ一リーバ 7 6 12とを有する。
遅延器 7 412 は、 ィンターリーバ 7 6 から出力される確率情報 1 /CA X APPt2i と、 図示しない次段の処理回路 7 321に入力される確率情報 AMPZ nx y tとが出力されるタイミングを合わせるために備えられるものであって、 処理回路 7 3 nから供給された確率情報 AMP/CHx ytを入力すると、 この確 率情報 AMP/CEx.ytを軟出力回路 7 5 12及びィン夕ーリーバ 7 6 12が要する 処理時間と同時間だけ遅延させる。 遅延器 7 412は、 遅延させた確率情報 AMP ZCKX ytを、 図示しない次段の処理回路 7 321に供給する。
軟出力復号回路 7 5 は、 符号化装置 1 '"における畳み込み符号化器 6 1に対. 応して備えられるものであり、 図示しないが、 上述した復号装置 3 ' における軟 出力復号回路 2 3と同様の構成からなる。 軟出力復号回路 7 512は、 処理回路 7 3 から供給された確率情報 1/CA X AP PT L 2と、 値が "0" で'ある情報ビヅ トに対する事前確率情報と、 任意の係数 Cと、 第 2の付加係数 CAと、 第 3の付 加係数 とを用いて、 軟出力復号回路 2 3と同様の処理による外符号の軟出力 復号を行う。 このとき、 軟出力復号回路 7 5 12には、 第 1の係数 CEを入力すベ き端子に、 軟出力復号回路 7 5 uに与えられた第 2の係数 C Aと同一のものが入 力され、 第 2の係数 CAを入力すべき端子に、 任意の値を有する係数 Cが入力さ れる。.ここで、 第 2の係数 CAを入力すべき端子に、 任意の値を有する係数 Cが 入力されるのば、 当該係数 Cが乗算される情報ビットに対する事前確率情報の値 が " 0 " であるからに他ならない。 軟出力復号回路 7 512は、 符号の拘束条件に より求められる符号ビヅ トに対する外部情報 l /CAxEXtl2を算出し、 この外
部情報 l/CAxEXtl2を後段のィン夕ーリ一バ 7 612に軟出力として供給する。 なお、 軟出力復号回路 7 512は、 上述した軟出力復号回路 2 3のように、 符号ビ ッ卜に対する対数軟出力を出力する必要はなく、 情報ビッ卜に対する対数軟出力 及び外部情報を算出する必要もない。
イン夕一リーバ 7 6 12は、 軟出力復号回路 7 5 12から出力された軟入力である 符号ビヅトに対する外部情報 1 /CA X E XT L 2に対して、 符号化装置 1 '"におけ るイン夕一リーバ 6 2と同一の置換位置情報に基づいたィン夕ーリーブを施す。 インターリーバ 7 612は、 インターリーブして得られた外部情報を、 図示しない 次段の処理回路 7 321における情報ビ、ソトに対する事前確率情報の振幅を調整し た確率情報 1 /CA X AP P T 21として、 図示しない次段の処理回路 7 321に供給 する。 ·
さらに、 処理回路 7 3M1は、 処理回路 7 3 uと同様に、 入力したデータを遅延 させる遅延手段である遅延器 7 4M1と、 軟出力復号を行う軟出力復号手段である '軟出力復号回路 7 · 5 M iと、 入力したデ一夕の順序を元に戻すディン夕一リーブ手 段であるディン夕一リーバ 7 6M1とを有する。 処理回路 7 3 M1は、 図示しない処 理回路 7 3M- から供給された確率情報 AMPZCE X y t, 1 /CAx AP Pt M i と、 第 1の付加係数 CKと、 第 2の付加係数 CAと、 第 の付加係数 とを用い て、 処理回路 7' 3 uと同様の処理を行い、 得られた外部情報を、 次段の処理回路 7 3.M2における符号ビットに対する事前確率情報の振幅を調整した確率情報 1 / CAx AP PTM2として、 最終段の処理回路 7 3M2に供給す'る。 なお、 処理回路 7 3M1は、.図示しない処理回路 7 から供給されて遅延器 7 4M1により遅延さ せた確率情報 AMP/CEx y tを次段の処理回路 7 3M2に供給しないか、 若しく は、 処理回路 7 3M- nから供給された確率情報 AMP/CEx y tを遅延器 7 4M1 に入力させなくてもよい。
最終段の処理回路 7 3M2は、 処理回路 7 312と同様に、 入力したデータを遅延 させる遅延手段である遅延器 7 4M2と、 軟出力復号を行う軟出力復号手段である 軟出力復号回路 7 5M2と、 入力したデ一夕の順序を並べ替えるィン夕ーリーブ手 段であるィン夕ーリーバ 7 6 M2とを有する。 処理回路 7 3M2は、 処理回路 7 3 MI から供給されて遅延器 7 4M2により遅延させた確率情報 AMP/CEx ytを出力
しないか、 若しくは、 処理回路 7 3M1から供給された確率情報 AMP/CEx yt を遅延器 74M2に入力させない。 また、 処理回路 7 3M2は、 処理回路 7312にお ける軟出力復号回路 7 512のように、 符号ビットに対する外部情報を算出して出 力する必要はない。 さらに、 軟出力復号回路 7 5M2には、 第 1の係数 CEを入力 すべき端子に、 軟出力復号回路 7 5M1に与えられた第 2の係数 CAと同一のもの が入力され、 第 2の係数 CAを入力すべき端子に、 任意の値を有する係数 Cが入 力される。 ここで、 第 2の係数 CAを入力すべき端子に、 任意の値を有する係数 Cが入力されるのは、 当該係数 Cが乗算される情報ビッ トに対する事前確率情報 の値が "0" であるからに他ならない。 処理回路 7 3M2は、 情報ビヅトに対する 外部情報 E X t M 2の振幅を調整した外部情報 1 / C A X E X t M 2を算出し、 この外 部情報 l /CAX EXtM2を、 復号デ一夕 D E Ctの振幅を調整した復号データ 1 /CAX D E Ctとして外部に出力する。
このような復号装置 3"'は、 上述した復号装置 3"と同様に、 符号化装置 1 "'に おける畳み込み符号化器 6 3 , 6 1のそれそれに対応する軟出力復号回路 7 5 ii, 7 5 を備えることによって、 復号複雑度が高い符号を複雑度の小さい要素に分 解し、 軟出力復号回路 7 5 , 7 5 i2の間の相互作用により特性.を逐次的に向上 させることができる.。 復号装置 3 '"は、 受信値 y t を受信するど、 2 XM個の 処理回路 7 3 η, 7 312, · · ·, 7 3ΜΙ , 7 3Μ2 によって、 繰り返し回数が Μ の繰り返し復号を行い、 この復号動作の結果得られた軟出力の外部情報 1/ CAX E XtM2に基づいて、 復号デ一夕 l/CAx D E Ct を出力する。 復号装置 3'"は、.第 1の付加係数 CJU 第 2の付加係数 C A及び第.3の付加係数 を設定 することによって、 復号装置 3, , 3"と同様に、 処理回路 7 3 η, 7 312 , · . ·, 7 3ΜΙ, 7 3Μ2 のそれぞれに入力される通信路値 AMP Χ yt 及ぴ事前 確率情報 APPt の振幅を調整することができ、 処理回路 73 n, 7 312, · · ·, 7 3 MI, 7 3 M2に入力する際の最適なダイナミックレンジ及び量子化刻み幅 を設定することができるとともに、 処理回路 7 3 H, 7 3 · ·, 7 3MI5 7 3 M 2のそれそれにおける内部演算に必要な最適な量子化刻み幅を設定すること ができる。
なお、 復号装置 3 '"としては、 復号デ一夕 1/CA X D E CUを外部に出力する
のではなく、 復号デ一夕 1/CA X D E Ctに第 2の付加係数 CAを乗じて復号デ 一夕 DECtを外部に出力するようにしてもよい。 このとき、 復号データ 1/C A X D E Ctに第 2の付加係数 C Aを乗算するのは、 処理回路 53 M2の内部であって もよく、 外部であってもよい。 また、 復号装置 3' "としては、 情報ビッ トに対す る外部情報 E XtM2は、 情報ビヅ トに対する対数軟出力 I v M2と等しいことから、 外部情報 1/CA X EXtM2を復号デ一夕 l/CAx DE Ct.として出力するのでは なく、 対数軟出力 dx I M2を復号データ dx DE Ctとして出力するように してもよい。
さらにまた、 T T CM方式による符号の復号を行う復号装置は、 上述した復号 装置 3"と同様の構成で実現することができ、 受信値 y tとして、 同相成分及び 直交成分のシンボルを直接入力する。 また、 S C T CM方式による符号の復号を 行う復号装置については、 上述した復号装置 3 " 'と同様の構成で実現することが. でき、 この場合も、 受信値 y tとして、 同相成分及び直交成分のシンボルを直 接入力することになる。 一
さて、 以下では、 第 1の付加係数 CE、 第 2の付加係数 C A及び第 3の付加係数 の具体的な設定の方法について説明する。 —— .·
まず、.符号化装置 1が、 上述したように、 例えば: BP S K変調方式や QP S K. 変調方式といつた受信値のビヅ ト毎の分布が得られる信号点の配置を行う変調方 式による変調を行うものとして構成される場合における第 1の付加係数 0^の最 適な設定方法について説明する。
各種符号における受信値、 及び、 受信値と係数 AMPとの積で表される通信路 値のダイナミ ヅクレンジを変化させて復号した場合の符号化損失をシミュレーシ ヨンにより求めた。 このシミュレーションでは、 生成する外部情報のダイナミ ヅ クレンジを "32" といった十分大きな値としている。 符号どしては、 C C S D S ( Consultative Committee for Space Data Systems ) においていわゆる夕ーボ符 号として勧告された符号化率が " 1/6"、 " 1 /3" の P C C C、 及び、 この C C S D Sにおいて勧告されたターボ符号に基づいて適宜パンクチヤすることに より生成した符号化率が "3/4" の PCCCと、 符号化率が "1/3" の S C CCとを用い、 B P S K変調方式を施している。 このシミュレーションによれば、
符号化損失が生じないダイナミックレンジは、 受信値及び通信路値の両者とも、 符号により異なることが確かめられている。 また、 符号化損失が生じないダイナ ミックレンジは、 受信値又は通信路値の間で異なることも確かめられている。 なお、 1 ビヅ トあたりの信号対維音電力比 (以下、 E b/Nnと記す。 ) におけ る係数 AMPの値を各符号に応じて求めると、 次表 1に示すようになる。
表 1 係数 AMP
これらの受信値又は通信路値のダイナミ ックレンジと符号化損失との関係は、 それそれ、 図 2 3及び図 2 4に示すようになる。 なお、 同図において、 曲線 d は、 符号化率が " 1 /6 " の P C C Cの場合を示し、 曲線 C2は、 符号化率が " 1/3 " の P C C Cの場合を示し、 曲線 C3は、 符号化率が "3/4" の P C C Cの場合を示し、 曲線 C4は、 符号化率が " 1 /3" の S C C の場合を示し ている。
図 2 3からわかるように、 符号化損失が " 0 " となる受信値のダイナミヅクレ ンジは、 符号化率力 s " 1/6" の P C C Cの場合には "4" 近傍となり、 符号化 率が " 1 /3 " の P C C Cの場合には "3" 近傍となり、 符号化率が "3/4"
の P C C Cの場合には "1. 5"近傍となり、 符号化率が "1/3" の S C C C の場合には "2. 5"近傍となる。
また、 図 24からわかるように、 符号化損失が "0" となる通信路値のダイナ ミ ヅクレンジは、 符号化率が "1/6" の P C C Cの場合には " 2. 5" 近傍と なり、 符号化率が "1/3" の!3 C C Cの場合及び符号化率が "1/3" の S C C Cの場合には "3. 5"近傍となり、 符号化率が "3/4" の P C C Cの場合 には "7" 近傍となる。
ここで、 無記憶通信路 2により AWGNが加えられていることから、 受信値又 は通信路値の分布は正規分布となり、 この正規分布は、 平均値と分散を変化させ ることにより同等の分布を生成することができることに着目する。 具体的には、 図 25 Aに示すように、 受信値又は通信路値の分布において、 平均値が "± 1 " であり且つ分散が "び2" である場合には、 図 2 5 Bに示すように、 平均値を "± 1/び" とすることによって、 正規化することができる。
このように、 受信値又は通信路値の分布を正規化した後の正規化後分布に対し て、 いわゆるビタビ復号時における最適量子化を適用する。 ビタビ復号において は、 例えば受信値を 4ビットに量子化する場合、 分散が "1" の受信値の分布に 対して、 量子化刻み幅を " 0. 3 " として均等量子化した場合の特性がよくなる ことが知られている。 このとき、 正規化後分布の平均値は、 "約 2. 1" となる。 この結果は、 符号の違いに依存しないことも確かめられている。 この結果を受信 値又は通信路値の分布を正規化した後の正規化後分布に対して-適用し、 受信値又 は通信路値の平均値が " ± 2乃至 ± 2. 5" となるときのダイナミヅクレンジを 求めると、 図 23及び図 24中横軸に付した範囲となる。
すなわち、 受信値の平均値が " ± 2乃至 ± 2. 5" となるのは、 符号化率が " 1/6" の P C C Cの場合には、 受信値のダイナミックレンジが "約 3. 7乃 至約 4. 5" であり、 符号化率が " 1/3" の P C CCの場合には、 .受信値のダ ィナミヅクレンジが "約 2. 4乃至約 3. 1" であり、 符号化率が "3/4" の P CC Cの場合には、 受信値のダイナミヅクレンジが "約 1. 3乃至約 1. 7" であり、 符号化率が " 1/3" の S C C Cの場合には、 受信値のダイナミヅクレ ンジが "約 2. 3乃至約 2. 9" である。
また、 通信路値の平均値が "± 2乃至 ± 2. 5" となるのは、 符号化率が " 1 /6" の P C CCの場合には、 通信路値のダイナミックレンジが "約 2. 2乃至 約 2. 7" であり、 符号化率が "1/3" の PC CCの場合には、 通信路値のダ イナミヅクレンジが "約 3. 3乃至約 4. 2 " であり、 符号化率が " 3 Z 4 " の P C C Cの場合には、 通信路値のダイナミックレンジが "約 6. 2乃至約 7. 7" であり、.符号化率が " 1/3" の S C C C.の場合には、. 通信路値のダイナミ ヅクレンジが "約 3. 5乃至約 4. 5" である。
この結果から、 受信値又は通信路値の分布を正規化した後の正規化後分布にお ける受信値又は通信路値の平均値が "± 2乃至 ± 2. 5" とした場合には、 符号 化損失を "0" に近づけることができ、 復号精度が向上することが考えられる。 実際に、 上述した条件の下にシミュレーションを行った結果、 受信値の分布を 正規化した後の正規化後分布における受信値のダイナミ、ソ.クレンジと符号化損失 との関係は、 図 26に示すようになった。 すなわち、 符号化損失が " 0" となる 受信値のダイナミックレンジは、 全ての符号において "2乃至 ·2. 5" となるこ.とが確かめられた。
そこで、 復号装置 3は.、 L S Iに入力される確率情報 AMP/CE (= (2/ 'び2) X ( 1 /GE) ) のダイナミ ヅクレンジが、 確率情報の分布を正規化した 後の正規化後分布において "±2乃至 ± 2. 5" となる'ように、 第 1の付加係数 CE の設定を行う,。.例えば、 上述した復号装置 3, , 3", 3"'の場合には、 そ れそれ、 乗算器 2 1, 5 1, 7 1から出力される確率情報 AMP/Cn (= ( 2. Zび2) X ( 1/CR) ) のダイナミックレンジが、 確率情報の分布を正規化した 後の正規化後分布において "±2乃至 ± 2. 5" となるように、 第 1の付加係数 CE の設定を行うことになる。 理想的には、 復号装置 3は、 受信値 y t に乗算 する値 AMP/CE が "1/び" となるように、 すなわち、 第 1の付加係数 CE を " 2/σ"に設定するのが望ましい。
実際に、 受信値の分布を正規化した後の正規化後分布における受信値の平均値 が "± 2. 5以内" の範囲に含まれる受信値の割合、 すなわち、 クリ ヅプ範囲に 含まれる受信値の割合を求めると、 次表 2に示すようになる。 なお、 次表 2は、 各 Eb/N。における実際の受信値の範囲も併せて示している。
表 2 受信値の割合
. すなわち、 クリ ヅプ範囲に含まれる受信値の割合は、 符号化率が " 1/6" の P C C Cの場合には、 "約 97. 4 %" であり、 符号化率が " 1 / 3 " の P C C Cの場合には、 "約 95. 6%"であり、 符号化率が "3/4" の P.CCCの場 合には、 "約 85. 9 %" であり、 符号化率が " 1/3" の S C C Cの場合には、 "約 9 2. 8 %"である。
■ この結果から、 クリップ範囲を超過する受信値の割合が増加した場合であって も、 EbZN。が大きい場合には、 性能劣化が少ないことがわかる。
このように、 復号装置 3は、 符号化装置 1が、 受信値のビッ ト毎の分布が得ら れる信号点の配置を行う変調方式により変調するものとして構成される場合には、 L S Γに入力される確率情報の分布を正規化した後の正規化後分布における確率 情報の平均値が " ± 2乃至 ± 2. 5" となるように第 1の付加係数 Cnを設定す ることによって、 L S Iに入力される通信路値 AMP X ytjに対する最適なダイ ナミックレンジ及び量子化刻み幅を設定することができ、 高精度の復号を行うこ とができる。
なお、 上述したシミュレーションでは、 BP SK変調方式を施したものとして
説明したが、 QP S K変調方式を施した場合でも、 同様の結果が得られることは 実証済みである。
つぎに、 符号化装置 1が、 上述したように、 例えば 8 P SK変調方式といった 受信値のビット毎の分布が得られない信号点の配置を行う変調方式により変調し て T CMを行うものとして構成される場合における第 1の付加係数 C'Eの最適な 設定方法について説明する。 '
符号化装置 1が T CMを行う場合には、 復号装置 3は、 上述した復号装置 3 ' における I y算出 ·記憶回路 25のように、 対数尤度 Iァを算出して記憶する回 路にて入力した確率情報の内積を算出することによって、 I/Q平面上でのユー クリツド距離を求め、 このユークリッド距離を尤度として用いる。 このとき、 内 積を算出する前段における量子化範囲が信号点範囲よりも小さい場合には、 次の ような不都合を生じる。
すなわち、 符号化を行う側が 8 P SK変調方式による変調を行う場合には、 復 号する側は、 受信値から得られる確率情報を I / Q平面上に.おける. I軸と Q軸'と のそれそれに対してクリヅプして量子化することから、 当該確率情報は、 図 27 中 "〇" に示すように、 2次元的にクリップされることになる。 そのため、 量子 化範囲は、 通常、'信号点範囲よりも小さくなる。 ごこで、 例えば同図中 "△" に 示した信号点を量子化することを考える。 この信号点は、 I/Q平面上における 位相が "0° " の信号点に最も近い位置にあるものである。 このような場合、 こ の信号点は、 同図中 " X" に示すように量子化されることになり、 Ί/Q平面上 における位相が "45° " の信号点に最も近いものとして誤って扱われることに なる。
そこで、 復号装置 3は、 例えば図 28に示すように、 信号点範囲を包含する量 子化範囲とするように、 第 1の付加係数 CEの設定を行う。 特に、 量子化範囲と しては、 符号化装置 1による送信振幅の 2倍程度になるように、 第 1の付加係数 CEを設定するのが望ましく、 この場合、 復号精度が最良となることがシミュレ —シヨンにより実証済みである。
そして、 復号装置 3は、 L S Iに入力した確率情報 AMP/CKx ytjの内積 を対数尤度 Iァを算出して記憶する回路により算出し、 この内積の算出後に、 第
1の付加係数 CEと第 3の付加係数 との積 CEx を乗算する。 例えば、 上述 した復号装置 3, の場合には、 軟出力復号回路 2 3に入力した確率情報 AMP/ CKxytjの内積を Iァ算出 ·記憶回路 2 5により算出し、 この内積の算出後に、 乗算器 3 1により第 1の付加係数 CEと第 3の付加係数 との積 CEx を乗算 することになる
また、 復号装置 3としては、 算出した内積の分布の.偏りを是正するための正規 化を行う場合には、 正規化後に第 1の付加係数 CE と第 3の付加係数 d との積 CEx CI を乗算するのが望ましく、 性能の向上を図ることができる。
これらのことを考慮すると、 対数尤度 Iァを算出して記憶する回路は、 次のよ うに実装することができる。
• 例えば、 復号装置 3, の場合には、 Iァ算出 ·記憶回路 2 5は、 図 2 9に示す ように、 上述した第 1の乗算手段及び第 2の乗算手段である 2つの乗算器 3 1 , 3 2と、 加算手段である 1つの加算器 3 3との他に、 内積を算出する内積算出手 段である内積算出回路 3 6と、 この内積算出回路 3 6により算出された内積の正 規化を行う正規化手段である正規化回路 3 7と、 所定のダイナミックレンジにク リップするクリップ手段であるクリ、ソプ回路 3 8とを有するものとして実装され る。 ': .
すなわち Iァ算出 ·記憶回路 25は、 内積算出回路 36によって、 乗算器 2 1から供給された確率情報 AMPZCEx ytiの内積を算出し、 この結果得られ たメ トリックを正規化回路 3 7に供給する。 続いて、 算出 ·記憶回路 2 5は、 正規化回路 3 7によって、 例えばメ トリックの最小値を · "0" とするような正規 化を行うことにより当該メ トリックの分布の偏りを是正すると、 乗算器 3 1によ つて、 正規化されたメ トリックに対して、 第 1の付加係数 CKと第 3の付加係数 との積 CEx を乗算し、 さらにクリップ回路 3 8によって、 得られた結果 をクリップし、 加算器 3 3に供給する。 これと同時に、 Iァ算出 '記憶回路 2 5· 'は、 乗算器 3 2によって、 乗算器2 2から供給された確率情報1 /〇 八卩 ? に対して、 第 2の付加係数 CAと第 3の付加係数 との積 CAx を乗算し、 得 られた結果を加算器 33に供給する。 そして、 Iァ算出 '記憶回路 25は、 加算 器 3 3によって、 乗算器 3 2及ぴクリヅプ回路 3 8のそれそれから供給された情
報を加算して対数尤度 C! x I ytを算出し、 この対数尤度 dx.Iァ tを図示しな い記憶部に記憶する。
このように、 復号装置 3は、 符号化装置 1が、 受信値のビッ ト毎の分布が得ら れない信号点の配置を行う変調方式により変調して T CMを行うものとして構成 される場合には、 信号点範囲を包含する量子化範囲とするように第 1の付加係数 Ciiを設定し、 L S Iの内部における内積の算出後に第 1の付加係数 CEを乗算す ることによって、 L S Iに入力される通信路値 AMP X に対する最適なダイ ナミックレンジ及び量子化刻み幅を設定することができ、 高精度の復号を行うこ とができる。 .また、. 復号装置 3は、 算出した内積の正規化を行う場合には、 正規 化後に第 1の付加係数 CRを乗算することによって、 より高精度の復号を行うこ とができる。 '
つぎに、 第 2の付加係数 C A及び第 3の付加係数 CTの最適な設定方法について 説明する。
. 復号装置 3は、 L S Iに入力された確率情報 IZC'A'X APPTに対して乗算す. る第 2の付加係数 C Aと第 3の付加係数 との積 CAx C!が "2" 以上の値とな るように、 第 2の付加係数 C A及び第 3の付加係数 の設定を行う。 すなわち、 : 復号装置 3は、 生成する外部情報 l/CAxEXt を表現する量子化刻み幅より も細かい量子化刻み幅で L S Iにおける内部演算を行うように、 第 2の付加係数 CA及び第 3の付加係数 C!を設定する。 例えば、 復号装置 3 ' の場合には、 乗算 器 3 2により確率情報 1 / C A X A P P tに対して乗算する第 2の付加係数 C Aと 第 3の付加係数 C】との積 CAx が "2" 以上の値となるように、 第 2の付加 係数 CA及び第 3の付加係数 の設定を行うことになる。
このようにすることによって、 復号装置 3は、 性能を劣化させることなく、 外 部情報 1 / C A X E X tを表現するビッ ト数を削減することができ、 回路規模の削 減に寄与することができる。 このことは、 復号装置 3が、 LS Iにおける内部演 算を細かい量子化刻み幅で行う場合には、 外部情報 1 / C A X E X tを表現する量 子化刻み幅を粗く しても性能の劣化を招くことがないと換言することもできる。 これについては、 シミュレーションにより実証済みである。
このように、 復号装置 3においては、 第 2の付加係数 C Aと第 3の付加係数 C j
との積 CAx が "2" 以上の値となるように第 2の付加係数 C A及び第 3の付 加係数 を設定することによって、 回路規模の削減を図ることができるととも に、 高精度の復号を行うことができる。
勿論、 この設定方法は、 復号装置 3として、 上述した復号装置 3", 3"'や、 T T CM方式又は S C T CM方式による符号の復号を行う復号装置にも適用可能 である。 ' .
さて、 これまでは、 第 1の付加係数 CE、 第 2の付加係数 C A及び第 3の付加係 数 の最適な設定方法について述べてきたが、 これらの付加係数のうち、 第 1 の付加係数 は、 繰り返し復号時における収束の加速係数として用いることも できる。
繰り返し復号時に第 1の付加係数 CEを収束の加速係数として用いる場合には、 繰り返し回数 Mの復号動作のうち、 所定回数の復号動作より.も後段の復号動作、 例えば収束の初期段階において、 第 1の付加係数 CEを "1" 未満の値に設定す る。 . '
具体的に説明するために、 復号装置 3", 3"'の場合について説明する。
復号装置 3" における処理回路 53 n, 5312, · · ·, 53MI, 53'
M2 の それそれに入力ざれる第 1の付加係数 C
E を、 C
E 11, C-E12, --. - - CE' GEMS とする
d 復号装置 3" は、 例えば、 処理回路 53 u から任意の 2 X i番 目の処理回路 53
i2.に対して入力される第 1の付加係数 CEU, CEI2, · · ·, C
KI 2として、 "CEH =
- · - = C
EI 2≥ Γ" を設定するとともに、 処理 回路 53
i2 の次段の処理回路 53
1+11から最終段の処理回路 53
M2 に対して入 力される第 1の付加係数 C
KI+11, CE1
+12, · · ·, C
EM2として、 "C
EI+ 11 = C Ei+ 12 = ' · " = C EM2 . 1 を HX疋 ^ 。
一方、 復号装置 3"' の場合には、 第 1の付加係数 C
R が入力される処理回路 は、 符号化装置 1"' による内符号の復号を行うものに限られる。 そこで、 復号装 置 3'" は、 処理回路 73 n, 7 3
21, · · · , 73M-H, 73
M1のそれそれに入 力される第 1の付加係数 C
E を、 CEU, CE21, · · · , CEM-H, C
EM1とする と、 例えば、 処理回路 53 uから任意の 2 X i— 1番目の処理回路 53 に対し て入力される第 1の付加係数 CEH, CR
21 J · · · , CEXI として、 "C
R 11 =
CEil≥ 1" を設定するとともに、 処理回路 53 i 2の次段の処理 回路 5 3 から処理回路 5 3 MIに対して入力される第 1の付加係数 C
EI + 1 1,
C E i + 21 , · * ' , CliMlとしご、 し Ki+ll =し ϋί+21= · · · =〇ΚΜ1\ 1 を 設定 "5 。
+ すなわち、 復号装置 3は、 繰り返し復号時には、 複数の処理回路のうち、 軟出 カ復号回路に確率情報 AMP/CEx が入力される処理回路であり.、 所定個 数の処理回路よりも後段の処理回路に入力される第 1の付加係数 CEを、 " 1 " 未満の値に設定し、 繰り返し復号の途中において第 1の付加係数 C を変更する ことによって、 第 1の付加係数 CRと第 2の付加係数 CAとの関係を変化させて復 号を行う。
このようにすることによって、 復号装置 3を適用した繰り返し復号においては、 各復号動作により生成される外部情報に対する受信値の影響度を低減させること . ができる。 そのため、 復号装置 3は、 結果として収束を速めることができること から、 繰り返し回数を低減させることができる。
このように、 復号装置 3においては、 第 1の付加係数 CRを L S Iに入力され る通信路値 AMP xytjに対する最適なダイナミツクレンジ及び量子化刻み幅を 設定するために用いるのではなく、 繰り返し復号時における収束の加速係数とし て用いることによって、 処理の高速化を図ることも可能となる。
なお、 T T CM方式による符号を繰り返し復号する場合には、 復号装置 3"の 場合と同様に第 1の付加係数 CEを設定し、 S C T CM方式による符号を繰り返 し復号する場合には、 復号装置 3"'の場合と同様に第 1の付加係数 CRを設定す ることになる。
以上説明したように、 符号化装置 1と復号装置 3とを用いて構成されるデ一夕 送受信システムにおいて、 復号装置 3は、 第 1の付加係数 CK、 第 2の付加係数 C A及び第 3の付加係数 を設定することによって、 受信値 y t iに乗算すベき係 数 AMPに応じて、 固定されたピット数での入力を要する L S Iに入力される通 信路値 AMP X ytj及び事前確率情報 APPtに対する最適なダイナミックレン ジ及び量子化刻み幅を設定することができ、 LS Iの内部演算に必要な最適な量 子化刻み幅を設定することができる。
より具体的には、 復号装置 3は、 符号化装置 1が、 受信値のビット毎の分布が 得られる信号点の配置を行う変調方式により変調するものとして構成される場合 には、 L S Iに入力される確率情報の分布を正規化した後の正規化後分布におけ る確率情報の平均値が " ± 2乃至 ± 2. 5" となるように第 1の付加係数 CRを 設定する ό また、 復号装置 3は、 符号化装置 1が、 受信値のビヅト毎の分布が得 られない信号点の配置を行う変調方式により変調して T CMを行うも,のとして構 成される場合には、 信号点範 Ηを包含する量子化範囲とするように第 1の付加係 数 CE を設定し、 L S Iの内部における内積の算出後に第 1の付加係数 CH を乗 算し、 さらに算出した内積の正規化を行う場合には、 正規化後に第 1の付加係数 CE を乗算する。 このように第 1の付加係数 CE を設定することによって、 復号 装置 3は、 LS Iに入力される通信路値 AMP X y に対する最適なダイナミッ クレンジ及び量子化刻み幅を設定することができ、 高精度の復号を行うことがで きる。 .
また、 復号装置 3は、 第 2の付加係数 C A と第 3の付加係数 d との積 CAx CI が "2" 以上の値となるように第 2の付加係数 CA 及び第 3の付加係数 J を設定する。 このように第 2の付加係数 C A 及び第 3の付加係数 d を設定する ことによって、 .復号装置 3は、 回路規模の削減を図ることができるとともに、 高 精度の復号を行うことができる。 ■
• さらに、.復号装置 3は、 第 1の付加係数 CK を繰り返し復号時における収束の 加速係数として用いることもでき、 処理の高速化を図ることも可能である。 すなわち、 これらの符号化装置 1 と復号装置 3とを用いて構成されるデータ送 受信システムは、 高性能、 高速且つ小さい回路規模での復号を実現するものであ り、 ユーザに高い信頼性及び利便性を提供することができるものである。
なお、 本発明は、 上述した実施の形態に限定されるものではなく、 例えば、 符 号化装置としては、 畳み込み演算を行うものでなくてもよく、 また、 いかなる符 号化率の符号化を行うものであってもよい。
また、 上述した実施の形態では、 P C C Cの復号を行う復号装置 3" における 処理回路 53 η, 53 · · ·, 53ΜΙ, 53Μ2及び S C C Cの復号を行う復 号装置 3'" における処理回路 7 3 U, 73 · · · , 7 3ML 3 7 3 Μ2が、 遅延
器、 軟出力復号回路及びイン夕一リーバ若しくはディン夕一リーバ、 さらには必 要に応じて加算器を L S Iとして集積させて構成されるものとして説明したが、 少なくとも軟出力復号回路が L S Iとして構成されればよい。 すなわち、 本発明 は、 少なくとも軟出力復号回路が L S Iとして構成されていれば、 繰り返し復号 にも適用できるものである。
さちに、 上述した実施の形態では、 復号装置として、 Log- B C J Rアルゴリ ズムに基づく M A P復号を行うものとして説明したが、 本発明は、 Max-Log- B C J Rアルゴリズムに基づく M A P復号を行う復号装置であっても適用可能であ る。
さらにまた、 上述した実施の形態では、 符号化装置及び復号装置をデータ送受 信システムにおける送信装置及び受信装置に適用して説明したが、 本発明は、 例 えばフロ ヅピーディスク、 C D— R O M又は M O (Magneto Optical) といった 磁気、 光又は光磁気ディスク等の記録媒体に対する記録及び/又は再生を行う記 '録及び/又は再生装置に適用することもできる。 この場合、 符号化装置により符 号化されたデータは、 無記憶通信路に等価とされる記録媒体に記録され、 復号装 置により復号されて再生される。
.以上のように、 本発明は、 その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である ことはいうまでもない。