WO2001066607A1 - Resine echangeuse d'anions reticulee ou sel de celle-ci et adsorbant phosphoreux la contenant - Google Patents

Resine echangeuse d'anions reticulee ou sel de celle-ci et adsorbant phosphoreux la contenant Download PDF

Info

Publication number
WO2001066607A1
WO2001066607A1 PCT/JP2001/001852 JP0101852W WO0166607A1 WO 2001066607 A1 WO2001066607 A1 WO 2001066607A1 JP 0101852 W JP0101852 W JP 0101852W WO 0166607 A1 WO0166607 A1 WO 0166607A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
exchange resin
anion exchange
acid
polymer
phosphorus
Prior art date
Application number
PCT/JP2001/001852
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
Takeshi Goto
Kazuhisa Yoshitake
Kazuteru Moriyama
Shuichi Toriya
Tsutomu Yuasa
Hideyuki Nishibayashi
Original Assignee
Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc.
Nippon Shokubai Co., Ltd.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc., Nippon Shokubai Co., Ltd. filed Critical Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc.
Priority to US10/220,781 priority Critical patent/US6844372B2/en
Priority to AU2001241077A priority patent/AU2001241077A1/en
Publication of WO2001066607A1 publication Critical patent/WO2001066607A1/ja

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J41/00Anion exchange; Use of material as anion exchangers; Treatment of material for improving the anion exchange properties
    • B01J41/08Use of material as anion exchangers; Treatment of material for improving the anion exchange properties
    • B01J41/12Macromolecular compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/74Synthetic polymeric materials
    • A61K31/785Polymers containing nitrogen
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/12Drugs for disorders of the metabolism for electrolyte homeostasis
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J20/00Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof
    • B01J20/22Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof comprising organic material
    • B01J20/26Synthetic macromolecular compounds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J41/00Anion exchange; Use of material as anion exchangers; Treatment of material for improving the anion exchange properties
    • B01J41/08Use of material as anion exchangers; Treatment of material for improving the anion exchange properties
    • B01J41/12Macromolecular compounds
    • B01J41/13Macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving unsaturated carbon-to-carbon bonds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J41/00Anion exchange; Use of material as anion exchangers; Treatment of material for improving the anion exchange properties
    • B01J41/08Use of material as anion exchangers; Treatment of material for improving the anion exchange properties
    • B01J41/12Macromolecular compounds
    • B01J41/14Macromolecular compounds obtained by reactions only involving unsaturated carbon-to-carbon bonds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Obesity (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

明 細 書 架橋型陰イオン交換樹脂またはその塩、 およびそれを用いたリ ン 吸着剤 · 技術分野
本発明は、 アミノ基またはィミノ基と反応し得る官能基を 2個 以上有する化合物によって最適架橋度に架橋された架橋型陰ィォ ン交換樹脂またはその塩に関する。 この架橋型陰イオン交換樹脂 は、 最適な架橋度を有しているため、 リ ン酸等の.リ ン化合物に対 する高い吸着性を発揮し、 リ ン吸着剤として湖沼 · 河川等の浄化 用に、 あるいは高リ ン血症予防および Zまたは治療剤として医薬 用に用いることができる。 背景技術
腎機能障害を有する患者は、 次第に腎病変が悪化して腎機能が 低下することにより、 尿へのリ ンの排泄が減少して、 高リ ン血症 を引き起こすことが知られている。 高リ ン血症状態が長期間にわ たると、 体内に蓄積されたリ ンが、 血清カルシウムを低下させる 等の弊害を引き起こすため、 高リ ン血症の治療が必要不可欠であ つ TZL
高リ ン血症の治療には、 食事療法以外に、 経口リ ン吸着剤によ る治療法が実施されている。 経口リ ン吸着剤による治療は、 患者 が摂取した食物中のリ ン酸イオンをリ ン吸着剤によって吸着 · 捕 捉することにより、 体内へのリ ンの吸収 · 蓄積を抑制し、 結果的 に、 血中のリ ン濃度を低減させるというものである。 現在は、 経 口 リ ン吸着剤として、 主に、 アルミニウム製剤、 カルシウム製剤 およびマグネシウム製剤の 3種類が用いられている。 しかし、 腎 不全患者等に対しては、長期にわたって投与する必要があるため、 水酸化アルミニウムからなるアルミニウム製剤では、 アルミニゥ ムが患者体内に吸収されることによるアルミニウム脳症やアルミ 二ゥム骨症の副作用が問題となっている。 また、 カルシウム製剤 (炭酸カルシウム、 酢酸カルシウム) では、 リ ンの吸着能がアル ミニゥムに劣り、 さ らに服薬量を多くせざるを得ず、 カルシウム 吸収による高カルシウム血症を呈する問題点がある。 さ らに、 マ グネシゥム製剤 (炭酸マグネシウム) においても、 カルシウム製 剤と同様に、 高マグネシウム血症を呈する問題点があった。
こういった従来の医薬用経口リ ン吸着剤の問題を踏まえ、近年、 経口リ ン吸着剤として、 陰イオン交換樹脂を用いる方法が検討さ れている。 例えば、 特表平 9 一 5 0 4 7 8 2号 (W Q 9 5 Z 0 5 1 8 4 ) には、 ポリアリルアミ ン塩酸塩をェピクロロヒ ドリ ンで 架橋した陰イオン交換樹脂が、 医薬用リ ン酸吸着剤として利用で きることが開示されている。 また、 特開平 9 — 2 9 5 9 4 1号に は、 胆汁酸吸着剤である 2 —メチルイミダゾール—ェピクロロヒ ド リ ン共重合体ゃコ レスチラミン等が、 医薬用リ ン吸着剤として 適用可能であることが、そして特表平 8 — 5 0 6 8 4 6号公報(W 0 9 6 / 2 5 4 4 0 ) には、 グァニチジル基を有する陰イオン交 換樹脂等がリ ン酸を吸着し得ることが記載されている。
これらの陰イオン交換樹脂はリ ン酸イオンに対する吸着能を示 すものの、 中には、 治療効果を上げるために服薬量を多く しなけ ればならないものがあった。 また、 米国での調查によれば、 腎不 全患者のうち高脂血症を併発している患者は約 2 5 %程度であつ て、 残りの約 7 5 %の患者についてはコレステロールを低下させ る必要がない。 しかし、 従来の医薬用リ ン吸着剤の中には、 リ ン 酸のみでなく胆汁酸 (例えばグリココール酸) 等のコレステロ一 ルの原料となるような有機酸を吸着して、 コ レステロール値を低 下させてしまう等の弊害を示すものもあって、 リ ン酸吸着性能お よびリ ン酸選択性を高める必要があった。
そこで本発明では、 陰イオン交換樹脂の種類および架橋剤によ る架橋効果を検討し、 優れたリ ン吸着性、 およびリ ンに対する高 い選択吸着性を示す架橋型陰イオン交換樹脂を見出し、 このよう な架橋型陰イオン交換樹脂またはその塩を用いてなるリ ン吸着剤 を提供することを課題として掲げた。 発明の開示
本発明の架橋型陰イオン交換樹脂またはその塩は、 1分子中に アミ ノ基およびノまたはイ ミノ基を合計で 2個以上有するポリマ 一 ( A ) に、 アミノ基および/またはィミ ノ基と反応し得る官能 基を 2個以上有する化合物 (B ) を反応させて得られる架橋型陰 イオン交換樹脂またはその塩であって、 吸水倍率が 4 . 0倍以下 であるところに要旨を有する。 2個以上のアミ ノ基またはィミノ 基と化合物 ( B ) との反応によってポリマー (A ) を特定の架橋 度以上に架橋させると、 リ ン吸着能および選択吸着性に優れた架 橋型陰ィオン交換樹脂となることが見出されたことによる。また、 この架橋型陰イオン交換樹脂は、 塩酸塩等の塩型においても、 良 好なリ ン吸着能を有する。 なお本発明におけるポリマー (A ) の 有する 「ァミノ基またはイミノ基」 は 3級ァミンの窒素原子を含 み、 「ポリマー (A )」 は、 ポリマー主鎖中および Zまたは側鎖に 前記 「ァミ ノ基またはイミノ基」 を有するポリマ一を含む意味で ある。
本発明には、 1分子中にアミノ基およびノまたはイミノ基を合 計で 2個以上有するポリマ一 (A ) に、 このポリマー (A ) のァ ミノ基および Zまたはィミノ基と反応し得る官能基を 2個以上有 する化合物 ( B ) を、 溶媒の非存在下または非水溶媒存在下で反 応させて得られる架橋型陰イオン交換樹脂またはその塩も含まれ る。 図面の簡単な説明
第 1 図は、 実験例 1 1 における吸着特性と吸水倍率の測定結果 を示す図である。
第 2図は、 第 1 図の一部についての結果を示す図である。
第 3図は、 実験例 1 7 における吸着特性結果を示す図である。 第 4図は、 実験例 1 8 における尿中リ ン排泄上昇量の結果を示 す図である。
第 5図は、 実験例 1 9 における血中リ ン濃度の結果を示す図で ある。
第 6図は、 実験例 1 9 における尿中蛋白排泄量の結果を示す図 である。 発明を寒施するための最良の形態 本発明者等が、 リ ン吸着能とリ ンに対する選択吸着性を向上さ せるため検討した結果、 架橋剤仕込量を多く して陰イオン交換樹 脂の架橋度を高くすると、 リ ン選択吸着性が向上することを見出 した。 さらに、 架橋剤仕込量と吸水倍率とには相関があり、 吸水 倍率の上限を定めることにより、 リ ン吸着能とリ ンに対する選択 吸着性に優れた架橋型陰イオン交換樹脂またはその塩を得ること ができた。 また、 吸水倍率 4 . 0倍以下のリ ン吸着用陰イオン交 換樹脂を得るためには、 溶媒非存在下、 または非水溶媒中で架橋 反応させることが効果的であることも見出し、本発明に想到した。
すなわち本発明の第 1発明に係る架橋型陰イオン交換樹脂また はその塩は、 アミ ノ基および Zまたはイミノ基含有ポリマー (A ) をァミノ基おょぴノまたはィ ミ ノ基と反応し得る官能基を 2個以 上有する化合物 ( B ) で架橋させて得られたものであり、 かっこ の架橋型陰イオン交換樹脂またはその塩の吸水倍率が 4 . 0倍以 下であるところに最大の特徴を有している。 また本発明の第 2発 明に係る架橋型陰イオン交換樹脂またはその塩は、 アミ ノ基およ び Zまたはイミノ基含有ポリマー (A ) とァミノ基および/また はィミ ノ基と反応し得る官能基を 2個以上有する化合物 ( B ) と を、 溶媒の非存在下または非水溶媒中で反応させて得られたもの であるところに特徴を有するものである。
ポリマー (A ) としては数平均分子量が 2 0 0以上のものが好 ましい。 ポリアルキレンィミ ン、 ポリアリルァミン、 ポリ ビニル ァミンおよびァリルアミン—ビエルアミンコポリマ一よ りなる群 から選択される 1種以上のポリマー (A ) であることも本発明の 好ましい実施態様である。 なお、 ポリマ一 (A ) のアミ ン価は 8 〜 6 7 m g当量 Z gであることが好ましい。
本発明の架橋型陰イオン交換樹脂および/またはその塩を含む リ ン吸着剤は、 湖沼 · 河川や、 排水中のリ ン吸着剤として使用す ることができ、また医薬用のリ ン吸着剤としても使用可能である。 特に、 架橋型陰イオン交換樹脂または医薬的に許容されるその塩 を用いた医薬は、 高リ ン血症予防およびノまたは治療剤として優 れた薬効を発揮する。
なお、 本発明における 「ポリマー」 とは、 ホモポリマ一のみな らず、 本発明の目的を阻害しないコポリマーおよび三元以上の多 元共重合体も含む意味である。 以下、 本発明を詳細に説明する。
本発明の架橋型陰イオン交換樹脂またはその塩は、 1分子中に アミノ基またはイミ ノ基を合計で 2個以上有するポリマ一 (A ) から得ることができる。 すなわち、 1分子中に 2個以上のァミ ノ 基、 2個以上のイミ ノ基あるいはァミノ基とイミ ノ基をそれぞれ 1個以上ずつ有するようなポリマ一 (A ) であれば特に限定され ない。 アミ ノ基および またはィミノ基が化合物 ( B ) との架橋 点となるためである。 架橋点がポリマー 1分子中に 1個では架橋 反応が不充分になるおそれがあるため、ポリマー(A ) としては、 アミノ基および Zまたはイミノ基をその合計で 2個以上有するも のを選択することが好ましい。 なお架橋反応後においては、 架橋 反応に関与しなかったアミノ基またはィミノ基が残存しているの で、 陰イオン交換能を有する樹脂が得られることとなる。
上記ポリマー (A ) の分子量は、 特に限定されないが、 数平均 分子量で 2 0 0以上のものが好ましい。 2 0 0より少ないと架橋 型陰イオン交換樹脂の強度が低く、もろくなる点で好ましくない。 より好ましい分子量の下限は、数平均分子量で 5 0 0以上である。 一方、 分子量が大きくても特に不都合はないが、 あまりにも高分 子量過ぎると、 高分子鎖の絡み合いが起こって、 イオン交換特性 やリ ン吸着性に悪影響を及ぼす可能性があるため、 数平均分子量 で 1 0 0 0万以下とすることが推奨される。 分子量の上限は 1 0 0万以下が好ましく、 5 0万以下がより好ましく、 2 0万以下が さらに好ましく、最も好ましい分子量の上限は 1 0万以下である。 上記ポリマー (A ) は、 前記したようにアミノ基および/また はイミノ基を分子中に合計 2個以上有していればよいが、 吸水倍 率を 4 . 0倍以下にするためには、 架橋剤仕込量を多く して架橋 度を高くする必要があるため、 架橋反応に供されるポリマー (A ) においては、 架橋反応点となり得るアミノ基およびノまたはイミ ノ基が多い方が好ましい。 この点で、 アルキレンィミ ン、 ビニル ァミ ン、 ァリルアミン (これらの塩も含む) を主たる構成モノマ 一とするポリマー、 すなわち、 ポリアルキレンィミ ン、 ポリ ビ'二 ルァミン、 ポリ アリルァミ ンが最も好ましいものとして挙げられ る。 もちろんアルキレンィミン、 ビニルァミ ンまたはァリルアミ ンのうちの 2種以上からなるポリマーも用いることができ、 ビニ ルアミンーァリルアミ ンコポリマーが最も好ましいものとして挙 げられる。 さ らに、 これらのアミン系ポリマーを合成した後に、 エチレンォキシド、 グリ シドール等を反応させて得た変性体 (誘 導体) 等も用いることができる。
なお、 ポリ アルキレンィミ ンとしては、 ポリエチレンイミ ンゃ またはポリエチレン一プロピレンィミン等が最も好ましく使用で きるが、 炭素数 8 までのアルキレン基を有するアルキレンィ ミ ン であれば (コ) モソマーとして使用可能である。 さ らに、 ポリ.ェ チレンイミンは、 株式会社日本触媒社製の商品名 「ェポミン S P」 シリーズ (例えば 「ェポミン S P— 0 0 6」、 「ェポミン S P— 0 1 8」、 「ェポミン S P— 2 0 0」 等) 等が市販されており、 これ らを架橋前ポリマ一 (A ) として利用することができる。
また、上記アルキレンィミン、 ビニルァミ ン、 ァリルァミンと、 その他のモノマーを共重合させたものもポリマー (A ) も用いる ことができる。 共重合させることのできる 「その他のモノマー」 としては、 ジメチルアミノエチル (メタ) ァク リ レート、 ジェチ ルアミノエチル (メタ) ァク リ レー ト、 ジメチルァミ ノプロピル (メタ) ァクリ レ一ト、 ジェチルァミノプロピル (メタ) ァク リ レート、 2 —ヒ ドロキシジメチルァミ ノプロピル (メタ) ァク リ レー ト、 アミノエチル (メタ) ァク リ レー ト等のアミノ基を含有 するモノマーまたはこれらの塩酸、 臭酸、 硫酸、 硝酸、 酢酸、 プ ロピオン酸等の塩 (なお、 「 (メタ) アクリル」 とは、 アク リルお よびメタクリルの意味である。) ;
(メタ) アク リルアミ ド、 t 一ブチル (メタ) アク リルアミ ド 等のアミ ド基含有モノマー ;
ヒ ドロキシェチル (メタ) ァク リ レー ト、 ポリエチレングリ コ —ルモノ (メタ) ァク リ レー ト、 ポリエチレングリ コールモノィ ソプレノールェ一テル、 ポリエチレングリ コールモノァリルェ一 テル、 ヒ ドロキシプロピル (メタ) ァク リ レー ト、 ポリプロピレ ングリ コールモノ (メタ) ァク リ レー ト、 ポリ プロピレングリ コ —ルモノイソプレノ一ルェ一テル、 ポリ プロピレングリ コ一ルモ ノアリルエーテル、 α —ヒ ドロキシアク リル酸、 Ν —メチロール (メタ)アク リルアミ ド、 ビニルアルコール、 ァリルアルコール、
3 —メチルー 3 —ブテン一 1 一オール (イソプレノール)、 ダルセ ロールモノアリルエーテル等のヒ ドロキシル基を含有するモノマ メチル (メタ) ァク リ レー ト、 ェチル (メタ) ァク リ レー ト等 の (メタ) ァクリ レー ト類 ; あるいは、 スチレン、 α —メチルス チレン、 酢酸ビニル、 ピニルピロリ ドン、 ビニルエーテル類等が 挙げられる。 また、 公知の弱塩基性陰イオン交換樹脂で、 ァミノ 基またはイミ ノ基を有しているものも、 ポリマー (A) としてを 使用することができる。
ァミ ノ基および/またはィミ ノ基の合計のより好ましい範囲を ポリマー (A) l g当たりのァミン価で規定すれば、 8〜 6 7 m g当量 Zgである。 ァミ ン価が 8 m g当量 より小さいと架橋 反応が不充分となりやすい。 よ り好ましいァミ ン価の下限は 1 0 mg当量 であ り、 上限は 2 5 m g当量 Z gである。 なお、 ポ リマ一 ( A ) のァミ ン価は、 例えば、 非水系での中和滴定によつ て求めることができる。具体的には、以下の手法で求めるとよい。
① 0. 5 Nの p — トルエンスルホン酸/酢酸溶液 ( P T S と省 略する) を調製する。 炭酸ナト リウム (純度 : A質量% ) を 0. 3 g程度 ( 0. l m gオーダーまで精枰) 秤量し (炭酸ナト リウ ム採取量: Mm g )、 メタノール 1 O m l と酢酸 3 O m l に溶解さ せたものを P T Sで滴定して、 滴定量 (V i m l ) から P T Sの 力価 Fを求めておく。 なお、 P T Sの力価 Fは、
式 (M XA) ノ ( 1 0 0 X 1 0 5 . 9 9 X 2 XV J で求められる。
②ポリマー (A) (樹脂固形分: N質量%) を 0. 2 g程度( 0. l m gオーダーまで精抨) 抨量し (採取量 : S g )、 メタノール 1 0 m 1 に溶解させた後、 酢酸 3 0 m 1 を加えものを、 前記 P T S で滴定して、 滴定量 (V 2 m l ) からポリマー (A) のァミ ン価 を求める。 ポリマー l g (固形分) のァミン価 (m g当量 Z g ) は、 ①で求めた P T Sの力価 Fを用いて、
式 ( 0. 5 X F X V 2 ) / ( S X N X 1 0 ) で求められる。
本発明では、 ァミ ノ基および またはイミノ基を有するポリマ ― ( A) に対し、 アミノ基またはィミノ基と反応し得る官能基を 2個以上有する化合物 (B ) を架橋剤として反応させて、 吸水倍 率 4. 0倍以下となるように架橋された陰イオン交換樹脂を得る ものである。 このような化合物 (B ) としては、 以下の化合物が 挙げられる。
①マイケル付加反応可能なビニル基と、 カルボン酸エステル基 とを有する化合物 ; マイケル付加反応可能なビニル基は、 ポリマ 一 ( A) 中のアミ ノ基またはィミノ基の求核付加を受けるので、 ポリマー (A) と化合物 ( B ) とが結合する (マイケル付加的反 応)。 そして、 この化合物 ( B ) のカルボン酸エステル基と、 別の ァミ ノ基およびノまたはィミノ基が反応することにより、 アミ ド 結合が生成するので、 各反応においてアミノ基および/またはィ ミ ノ基が異分子のポリマー (A) に存在していれば、 これらの反 応の結果、 ポリマー (A) が化合物 (B ) によって架橋される。
具体的には、 炭素数 1〜 1 0のアルキルエステル、 シクロアル キルエステル、 ベンジルエステル等のエステルを有する (メタ) アク リル酸エステル、 フマル酸モノまたはジエステル、 マレイン 酸モノまたはジエステル、 ィタコン酸モノまたはジエステル等が 好ましいものとして挙げられる。 中でも、 アミ ド結合の生成によ つて離脱するアルコールを後に除去する工程等と、 リ ン吸着剤単 位重量当たりのリ ン吸着能を考慮すると、 アク リル酸メチルが最 も好ましい。
②ェピハロヒ ドリン類 ; ポリマー (A ) のァミノ基またはイミ ノ基が無機酸塩の場合に、 ビスアンモニゥム塩を形成し、 ポリマ 一 ( A ) が架橋される。 具体例としては、 ェピクロロヒ ドリ ン、 ェピブ口モヒ ドリ ン等である。
③エポキシ基を 2個以上有する化合物 ; 2個以上のアミノ基ま たはイミノ基と、 この化合物の 2個のエポキシ基がそれぞれ反応 し、 ポリマ一 (A ) が架橋される。 具体例としては、 1 , 4ーブ タンジオールジグリシジルエーテル、 1, 2 —エタンジオールジ グリシジルェ一テル、 ビスフエノール Aジグリ シジルエーテル等 のジグリシジルエーテル類等が挙げられる。
④イソシァネー ト基を 2個以上有する化合物 ; 2個以上のアミ ノ基および/またはィミノ基と、 この化合物の 2個のイソシァネ ー ト基がそれぞれ反応し、 ポリマー (A ) が架橋される。 具体例 としては、 ト リ レンジイソシァネー ト、 ジフエニルメタンジイソ シァネート等が挙げられる。
⑤酸クロリ ド部分を 2個以上有する化合物;酸クロリ ド部分が、 それぞれアミ ノ基またはィミノ基と反応する。 具体例としては、 スクシニルジクロ リ ド等が挙げられる。 また、 ァク リ ロイルク口 リ ド類は、 ァク リ ロイル部分がマイケル付加反応を起こし、 さ ら にクロリ ド部分でアミノ基またはィミノ基と反応する。
⑥カルボン酸エステル基を 2つ以上有する化合物または四塩基 酸二無水物 ; カルボン酸エステル基または酸無水物基と、 ァミ ノ 基またはィミノ基がアミ ド結合を形成する。 具体例としては、 コ 八ク酸ジメチル、 マロン酸ジメチル等の飽和カルボン酸アルキル エステル等や、 ピロメリ ッ ト酸二無水物等の四塩基酸二無水物等 が挙げられる。
⑦ジハロゲン化炭化水素 ; アミノ基またはィ ミノ基と反応しァ ンモニゥム塩化する。 具体例としては、 1, 3 —ジクロ口プロパ ン、 1 , 2 —ジクロロェタン、 1, 3 —ジブロモプロパン、 1 , 2 —ジブロモェタン等が挙げられる。
ポリマー (A ) と上記化合物 ( B ) の架橋反応は、 ポリマ一 (A ) および化合物(B ) の種類に応じて、適宜条件を選択すればよい。 例えば、 アミノ基またはィミ ノ基とェピハロヒ ドリ ン類との反応 は極めて速やかに起こるため、 溶媒非存在下の場合は 0 °C前後で 行う ことが好ましく、 マイケル付加反応は常温 ( 2 5 0 レベル で、 アミ ド結合生成反応は加熱下で行う ことが好ましい。 反応時 間は特に限定されないが、 1〜 1 0 0時間程度である。 反応生成 物は、 必要に応じて例えば塩酸水溶液中で中和して塩とし、 公知 の方法で乾燥すれば、 架橋型陰イオン交換樹脂 (塩型) を得るこ とができる。 用途に応じて、 乾燥物を適宜粉砕してもよい。
架橋剤である化合物 ( B ) とポリマー (A ) との反応を水を主 体とする溶媒中で行う と、 特に水との反応性を有する化合物 ( B ) を用いる場合に、 吸水倍率 4 . 0倍以下の架橋型陰イオン交換樹 脂またはその塩を得ることが難しく、 溶媒非存在下または非水系 溶媒存在下で架橋反応を行う ことが好ましいことが見出された。 こういった観点から、 本願には、 ポリマー ( A ) と化合物 ( B ) とを溶媒非存在下または非水系溶媒存在下で架橋反応を行って得 られた架橋型陰イオン交換樹脂またはその塩を用いるリ ン吸着剤 が含まれる。
ポリエチレンィミン等の常温で液状のポリマー (A ) を用いる 場合には、 溶媒が不要であるので、 溶媒非存在下で架橋反応を行 う ことが好ましい。 必要に応じ、 例えば常温で高粘度または固体 上のポリマー (A ) を用いて上記架橋反応を行う場合等は、 非水 系溶媒を用いてもよい。 非水系溶媒とは、 溶媒中に含まれる水分 量が 3質量%以下であることを意味する。 3質量%を超えて水が 含まれていると、 例えばェピハロヒ ドリ ン類ゃジグリシジルエー テル類等のエポキシ基含有化合物、 あるいはイソシァネート基含 有化合物等の官能基が水と反応し、 所望の架橋度を得ることがで きないことがある。
用いることのできる溶媒としては、 架橋反応に関与しない溶媒 であって、 ポリマ一 (A ) および化合物 ( B ) を溶解させること ができて均一系の反応の場を提供する溶剤、 あるいはポリマー ( A ) および化合物 ( B ) を溶解させずに分散させて、 不均一系 の反応の場を提供する溶剤が利用でき、 前者の具体例としては、 例えば、 アク リル酸メチルを化合物( B ) として用いる場合には、 メタノール、 エタノール、 イソプロパノール等の低級アルコール 類、 テトラヒ ドロフラン、 1 , 4 —ジォキサン、 イソプロピルェ 一テル等のエーテル類、 ベンゼン、 トルエン等の芳香族炭化水素 系溶剤等が使用可能であり、 ェピクロロヒ ドリ ンを化合物 ( B ) として用いる場合には、 テ トラヒ ドロフラン、 1 , 4ージォキサ ン、 イソプロピルエーテル等のエーテル類、 ベンゼン、 トルエン 等の芳香族炭化水素系溶剤等が使用可能である。 後者の具体例と しては、 化合物 ( B ) の種類に応じて適宜選択すればよく、 例え ばェピクロロヒ ドリ ンを化合物 (B ) として用いる場合を考えれ ば、 n —へキサン、 シクロへキサン、 ヘプタン等の脂肪族 · 脂環 族炭化水素系溶剤が使用可能である。
架橋剤である化合物 ( B ) の仕込量は、 得られる架橋型陰ィォ ン交換樹脂またその塩の吸水倍率が 4 . 0以下になるように選択 することが好ましい。 所望のリ ン吸着量およびリ ン選択吸着性を 発揮させるためである。 本発明における吸水倍率は、 不織布製袋 等の通水性容器に所定量の陰イオン交換樹脂試料を入れ、 純水中 に 2 4時間浸漬し、 その後、 遠心分離機で 1 3 0 0 r p m、 3分 間脱水してから試料質量を測定し、 吸水後の樹脂の質量を吸水前 の樹脂の質量で除した後、 1 を引く ことによって求められる値を 採用している。
吸水倍率が 4 . 0倍を超える架橋型陰イオン交換樹脂またはそ の塩では、 リ ン吸着量およびリ ン選択吸着性を高いレベルにする ことはできない。 そこで、 本発明では吸水倍率の上限を 4 . 0倍 とした。 下限は特に限定されず、 0倍であってもよい。 本発明で 用いられるポリマー (A ) は、 アミ ノ基またはイミ ノ基を有して おり、 親水基を有するポリマー (A ) であるので、 吸水倍率が低 いということは、 架橋度が高いことを示す。 架橋度が高くなると リ ン吸着能やリ ン選択吸着性が向上する理由は明確ではないが、 化合物 (B ) による架橋と水素結合の効果が相まって、 樹脂がか なり高密度に 3次元化して、 吸着したリ ンを 3次元ネッ トワーク の中に確実に閉じこめることができることができるようになった ことや、 3次元ネッ トワークによって形成された格子の大きさが、 リ ン酸イオンが通過できるがグリココール酸のような分子量の大 きな有機酸が通過できないようなものであったこと、 等によるの ではないかと考えられる。
吸水倍率の上限は 3. 8倍が好ましく、 3. 6倍、 3. 4倍、 3. 0倍が、 この順でより好ましく、 2. 8倍が最も好ましい。 また、 好ましい下限は 0. 1倍、 さらに好ましくは 0. 2倍、 最 も好ましく は 0. 4倍である。
吸水倍率を 4. 0倍以下にするためには、 化合物 ( B ) を、 ポ リマ一(A)中のアミノ基またはィミノ基の合計 m o 1 数に対し、 2〜 5 0 m o 1 %の割合で用いることが好ましい。 2 m o 1 %よ り少ないと、 吸水倍率が 4. 0倍を超え、 充分な架橋度が得られ ず、 所望のリ ン吸着能を得ることができないことがある。 化合物 ( B ) は 2官能以上であるが、 化学反応の常で、 反応系へ化合物 ( B ) を 5 0 m o l %仕込んだとしても、 架橋反応に関与しない アミ ノ基またはィミノ基が残存すると共に、 マイケル付加反応に 関与したアミノ基またはィ ミノ基であっても、 2級および/また は 3級ァミ ンの存在によってイオン交換可能であるので、 化合物 ( B ) の使用量の上限を 5 0 m o l %とした。 より好ましい化合 物 ( B ) の使用量の上限は、 ポリマ一 (A) 中のアミノ基または ィ ミ ノ基の合計 m o 1 数に対し 4 0 m o 1 %以下であり、 さ らに 好ましくは 3 0 m o 1 %以下、 特に好ましくは 2 5 m o 1 %以下 である。
本発明の架橋型陰イオン交換樹脂は、 アミノ基またはイミノ基 を有したままで、陰イオン交換樹脂として使用することができる。 また、 塩酸、 硫酸、 重炭酸、 炭酸、 硝酸、 リ ン酸 (リ ン吸着剤と して使用するときは好ましくない) 等の無機酸 ; シユウ酸、 酒石 酸、 安息香酸、 P —メ トキシ安息香酸、 P —ォキシ安息香酸、 吉 草酸、 クェン酸、 ダリオキシル酸、 グリ コール酸、 グリセリ ン酸、 ダルタル酸、 クロ口酢酸、 クロ口プロピオン酸、 ケィ皮酸、 コハ ク酸、 酢酸、 乳酸、 ピルビン酸、 フマル酸、 プロピオン酸、 3 — ヒ ドロキシプロピオン酸、 マロン酸、 酪酸、 イソ酪酸、 アミノ酸、 イミジノ酢酸、 リ ンゴ酸、 イセチオン酸、 シトラコン酸、 アジピ ン酸、 ィタコン酸、 クロ トン酸、 サリチル酸、 ダルコン酸、 ダル クロン酸、 没食子酸、 ソルビン酸等のカルボキシル基含有有機酸; スルホ酢酸、 メタンスルホン酸、 エタンスルホン酸等のスルホン 酸基を有する有機酸等による塩として用いてもよい。 また、 一部 キレート化されていてもよい。
特に、 医薬用途に用いる場合には、 医薬として許容される塩と する必要があるので、 ハロゲン ; 塩酸、 硫酸、 重炭酸、 炭酸等の 無機酸 ; ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸、 マロン酸、 スクシン酸、 フ マル酸、 ァスコルビン酸、 グルクロン酸、 ァスパラギン酸、 ダル 夕ミ ン酸等のアミ ノ酸、 スルホン酸等の有機酸を用いることが推 奨される。 中でも対イオンとしてハライ ドイオン、 特に塩素ィォ ンを有しているときが最もリ ン酸イオンの吸着能が高いため、 好 ましい。
本発明に係る架橋型陰イオン交換樹脂またはその塩 (以下にお いては、 単に 「架橋型陰イオン交換樹脂」 という) は、 公知の弱 塩基性陰イオン交換樹脂が利用されているあらゆる分野に適用す ることができる。 また、 本発明の架橋型陰イオン交換樹脂は、 優 れたリ ン吸着能を有しているので、 リ ン吸着剤として極めて有用 である。
本発明の架橋型陰イオン交換樹脂は、 リ ン酸イオンを吸着する 能力に優れているので、 工業的用途としては、 湖沼 · 河川、 ある いは排水中のリ ン酸イオンの浄化のために利用することができる この場合、 架橋型陰イオン交換樹脂を、 そのままで、 あるいは公 知の担体に担持させて、リ ン吸着剤として利用することができる。 具体的な浄化方法としては、 例えば、 処理槽に架橋型陰イオン交 換樹脂を充填して、 浄化しょう とする液体を槽中に導入したり、 浄化対象の湖沼等に陰イオン交換樹脂を袋等の通液性のある容器 に充填した状態で沈める等の方法等が採用可能である。 また、 他 のリ ン吸着剤や、 他の吸着剤と混合して使用してもよく、 このよ うな併用吸着剤においては、 本発明のリ ン吸着剤中、 架橋型陰ィ オン交換樹脂を 0 . 1質量%以上含有することが、 リ ン吸着特性 の点から好ましい。 なお、 本発明のリ ン吸着剤を、 食品加工の際 にリ ンを除去するために利用したり、 土壌改良に適用することも 可能である。
本発明のリ ン吸着剤は、 医薬用に適用することもでき、 特に、 腎不全患者等の高リ ン血症の予防薬あるいは治療薬としても、 極 めて有用である。 すなわち、 本発明の架橋型陰イオン交換樹脂を 用いてなるリ ン吸着剤を、 医薬として患者に投与した場合、 医薬 中の陰イオン交換樹脂は、 胃腸管を経由して最終的には排泄され るが、 胃腸管通過中に、 患者が摂取した食物中のリ ン酸イオンを 吸着 · 捕捉するので、 患者の体内へのリ ンの吸収 · 蓄積を抑制す ることができ、 結果的に、 血中のリ ン濃度を低減させることがで
7 きる。 そして、 リ ン吸着作用を発揮する以外に、 樹脂には変化が 起こ らないので、 前記した従来の経口リ ン吸着剤であるアルミ二 ゥム製剤等の副作用を示すことがない。
さ らに、 本発明の架橋型陰イオン交換樹脂は、 リ ン酸イオンに 対する選択吸着性が高く、 胆管から小腸へ分泌される胆汁酸に含 まれるグリココール酸等のコ レステロールを原料とするような有 機酸の吸着量が低い。 このため、 本来持っているリ ン吸着能が、 グリ ココール酸を吸着したために低減してしまう という不都合が なく、 一層優れたリ ン吸着作用を発揮することができる。 また、 グリココール酸を吸着して、 腎不全患者等のコレステロール値を 不要に低減させるような悪影響を示さないので、 医薬用リ ン吸着 剤として極めて有用である。
医薬用リ ン吸着剤として、 特に、 高リ ン血症予防おょぴノまた は治療剤としては、 有効成分である架橋型陰イオン交換樹脂をそ のまま用いても良いが、 汎用の製剤用添加物を用いて医薬組成物 とし、 これを公知の方法で製剤化することが好ましい。 剤型とし ては、 錠剤、 カプセル剤、 顆粒剤、 散剤、 丸剤、 トローチ剤、 液 剤等を挙げることができ、 これらは経口投与で服用される。
経口用の医薬組成物は、 混合、 充填または打錠等の従来公知の 方法により製剤化することができる。また反復配合操作を用いて、 多量の充填剤を使用した医薬組成物中に有効成分を分布させても よい.。 例えば、 経口投与に用いられる錠剤またはカプセル剤は単 位投与物として提供することが望ましく、 結合剤、 充填剤、 希釈 剤、 打錠剤、 滑沢剤、 崩壊剤、 着色剤、 香味剤および湿潤剤等の 通常使用される製剤用担体を含有していてもよい。 錠剤は、 周知
8 の方法で、 例えばコーティ ング剤を用いてコーティ ング錠とする こともできる。
好ましい充填剤としては、 セルロース、 マンニトール、 ラク ト 一ス等を挙げることができ、 崩壊剤であるでん粉、 ポリ ビニルピ 口リ ドン、 ナ ト リウムでん粉グリコラー ト等のデンプン誘導体等 や、 滑沢剤であるラウリル硫酸ナト リウム等を製剤用添加物とし て用いることができる。
液剤形態の場合は、 例えば、 水性または油性懸濁液、 溶液、 ェ マルジヨ ン、 シロップ剤もしくはエリキシル剤等の医薬組成物、 あるいは使用前に水または適当な媒体によ り再溶解され得る乾燥 医薬組成物として提供される。 このような液剤には、 公知の添加 剤、 例えばソルビトール、 シロップ、 メチルセルロース、 ゼラチ ン、ヒ ドロキシェチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、 ステアリ ン酸アルミニウムゲルまたは水素化食用脂肪等の沈殿防 止剤 ; レシチン、 ソルビタンモノォレエ一 ト、 アラビアゴム等の 乳化剤;アーモン ド油、精留ココナッツ油(食用油も包含し得る)、 グリセリ ンエステル等の油状エステル ; プロピオングリ コール、 エチルアルコール等の非水性溶媒 ; P —ヒ ドロキシ安息香酸のメ チルエステル、 またはソルビン酸等の保存剤、 あるいは必要に応 じ、 公知の香味剤または着色剤等を配合することができる。
上記経口用の医薬組成物からなる製剤においては、例えば錠剤、 カプセル剤、 顆粒剤、 散剤等には、 架橋型陰イオン交換樹脂を、 通常 5〜 9 5質量%、 好ましくは 2 5〜 9 0質量%を含有させる とよい。 本発明の医薬用リ ン吸着剤は、 特に腎機能障害の疾患に 起因する高リ ン血症の予防およびノまたは治療に有用であ り、 特
9 に、 腎機能障害に伴う高リ ン血症の予防および または治療に特 に有用である。 予防および/または治療剤の投与量は、 患者の年 齢、 健康状態、 体重、 疾患の重篤度、 同時に行う治療 · 処置の種 類や頻度、 所望の効果の性質等によ り適宜決定すればよい。 一般 的には、 成人 1 日当たりの投与量を、 有効成分量として 1 〜 6 0 gとなるように、 1 日あたり 1 回または数回投与することが推奨 される。 '
本発明の高リ ン血症予防および Zまたは治療剤は、 血中のリ ン 濃度を低下させ、 また尿中へのリ ンの排泄量を低減させる。 従つ て、 高リ ン血症のみならず、 高リ ン血症がその病因と考えられる 腎機能障害、 慢性腎不全、 透析、 低カルシウム血症、 副甲状腺ホ ルモン ( P T H ) 過剰分泌、 ビタミ ン D活性化抑制、 異所性石灰 化等に対しても、 本発明の高リ ン血症予防および Zまたは治療剤 が、 予防および/または治療効果を有すると期待される。
さ らに高リ ン血症による P T H増加、 ビタミン D低下を介する 二次性副甲状腺機能亢進症、 腎性骨異栄養症、 尿毒症、 中枢 · 末 梢神経障害、 貧血、 心筋障害、 高脂血症、 糖代謝異常、 搔痒症、 皮膚虚血性潰瘍、 貧血、 腱断裂、 性機能異常、 筋肉障害、 成長遅 延、 心伝導障害、 肺拡散障害、 動脈硬化、 免疫不全等に対しても、 本発明の高リ ン血症予防およびノまたは治療剤が、 予防および Z または治療効果を有することが期待される。 実施例
以下実施例によって本発明をさ らに詳述するが、 下記実施例は 本発明を制限する'ものではなく、 本発明の趣旨を逸脱しない範囲 で変更実施することは、 全て本発明に含まれる。 なお、 架橋型陰 イオン交換樹脂は以下に記載の方法に従って合成した。 数平均分 子量等の物性値は、 株式会社日本触媒の商品カタログを参照した ものである。 また、 炭酸カルシウムは日本薬局方記載品を使用し た。
実験例 1 (合成例 1 )
5 0 0 m l のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミ ン (「ェ ポミン S P— 0 0 6」;数平均分子量 6 0 0 ; ァミン価 2 O m g e Q //ポリマー 1 g ; 株式会社日本触媒社製) 1 0 0. O gを仕込 み、 窒素置換後、 3 0 で撹拌しながら、 フラスコ内へアク リル 酸メチル 1 7. 7 g (ポリエチレンィ ミンのァミノ基および/ま たはイ ミノ基の合計 m o 1数に対し、 8. 8 m o l %) を 3時間 かけて滴下した (主としてマイケル付加反応が進行する)。 滴下終 了後、 内温を 7 O t に上げて 2. 5時間反応させ (アミ ド結合生 成反応)、 反応物がゲル化 (架橋反応の進行による) したのを確認 した後、 温度を 3 0 まで下げ、 この温度を保持しながら 1 5時 間熟成した。 反応生成物をセパラブルフラスコから取り出して、 室温でさらに 1ヶ月熟成した。
得られた架橋型陰イオン交換樹脂を粉砕した後、 7 7 8 m l の 3 Nの塩酸水溶液中に入れ、 2 4時間撹拌を続けた。 得られた架 橋型陰ィオン交換樹脂の塩酸塩を濾取した。 濾物を水で繰り返し 洗浄した後、 1 0 Lの水中に入れ、 2 4時間撹拌した。 濾物を濾 取した後、 凍結乾燥して、 架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 1 を得 た。
実験例 2 (合成例 2)
2 5 0 0 m 1 のセパラブルフラスコに、 実験例 1で用いたものと 同じポリエチレンィミン 「ェポミン S P— 0 0 6」 1 0 0. 0 g を仕込み、 アクリル酸メチルの量を 44. 3 g (ポリエチレンィ ミンのアミノ基および/またはィミノ基の合計 m o 1数に対し、 2 2. 1 m o 1 %) とした以外は、 実験例 1 と同様にして、 マイ ケル付加反応、 アミ ド結合生成反応および熟成を行った。 得られ た架橋型陰イオン交換樹脂を粉砕した後、 6 6 4m l の 3 Nの塩 酸水溶液中に入れ、 2 4時間撹拌を続けた。 得られた架橋型陰ィ オン交換樹脂の塩酸塩を濾取した。 濾物を水で繰り返し洗浄した 後、 1 0 Lの水中に入れ、 2 4時間撹拌した。濾物を濾取した後、 凍結乾燥して、 架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 2を得た。
実験例 3 (合成例 3 )
5 0 0 m 1 のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミ ン (「ェ ポミン S P— 0 1 8」;数平均分子量 1 8 0 0 ; ァミン価 1 9 mg e QZポリマー 1 g ; 株式会社日本触媒社製) 5 0. O gを仕込 み、 窒素置換後、 温度を 2 °C以下に保ち、 撹拌しながらェピクロ ロヒ ドリ ン 1 0. 8 g (ポリエチレンィミンのアミノ基および/ またはィ ミノ基の合計 mo 1数に対し、 1 0. O m o l %) を加 え、 2時間反応させた。撹拌を停止し、温度を 3 O t に上げて 1. 5時間反応させ、温度を 5 0 °Cに上げてさらに 1時間反応させた。 反応物がゲル化したのを確認した後、 さらに温度を 6 0 °Cに上げ て 1時間反応させた。 反応終了後、 反応物を 7 0 °Cで 2 4時間熟 成した。 得られた架橋型陰イオン交換樹脂を粉砕した後、 3 8 4 m 1 の 3 Nの塩酸水溶液中に入れ、 2 4時間撹拌を続けた。 得ら れた架橋型陰ィオン交換樹脂の塩酸塩を濾取した。 濾物を水で繰 り返し洗浄した後、 1 0 Lの水中に入れ、 2 4時間撹拌した。 濾 物を濾取した後、 凍結乾燥して、 架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 3 を得た。
実験例 4 (合成例 4 )
5 0 0 m l のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミ ン (「ェ ポミ ン S P— 0 1 8」 を 5 0. 0 g仕込み、 窒素置換後、 温度を 2 以下に保ち、撹拌しながらェピクロロヒ ドリ ン 1 6. l g (ポ リエチレンィミ ンのアミノ基および/またはィミノ基の合計 m o 1 数に対し、 1 5. 0 m o 1 %) を加え、 4時間反応させた。 撹 拌を停止し、 温度を 3 0 t に上げて 0. 5時間反応させ、 温度を 5 0でに上げてさ らに 1時間反応させた。 反応物がゲル化したの を確認した後、 さ らに温度を 6 0でに上げて 1時間反応させた。 反応終了後、 反応物を 7 0 で 2 4時間熟成した。 得られた架橋 型陰イオン交換榭脂を粉碎した後、 3 6 2 m l の 3 Nの塩酸水溶 液中に入れ、 2 4時間撹拌を続けた。 得られた架橋型陰イオン交 換樹脂の塩酸塩を濾取した。 濾物を水で繰り返し洗浄した後、 1 0 Lの水中に入れ、 2 4時間撹拌した。 濾物を濾取した後、 凍結 乾燥して、 架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 4を得た。
実験例 5 (合成例 5 )
5 0 0 m l のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミ ン 「ェ ポミ ン S P— 0 0 6」 5 0. 0 gを仕込み、 窒素置換後、 温度を 2 °C以下に保ち、撹拌しながらェピクロロヒ ドリ ン 1 6. l g (ポ リエチレンィミンのアミ ノ基およびノまたはィミノ基の合計 m o 1 数に対し、 1 5 . 0 m o 1 %) を加え、 3. 5時間反応させた。 温度を 3 0 °Cに上げて 1時間反応させ、 さ らに温度を 5 0 に上 げて 2時間反応させた。 反応物がゲル化したのを確認した後、 撹 拌を停止し、温度を 6 0 °Cに上げて、さ らに 1時間反応を行った。 反応終了後、 反応物をフラスコから取り出し、 7 0 °Cの熱風乾燥 機中で 2 4時間熟成した。 得られた架橋型陰イオン交換樹脂を粉 砕した後、 3 6 2 m l の 3 Nの塩酸水溶液中に入れ、 2 4時間撹 拌を続けた。 得られた架橋型陰イオン交換樹脂の塩酸塩を濾取し た。 濾物を水で繰り返し洗浄した後、 1 0 Lの水中に入れ、 2 4 時間撹拌した。 濾物を濾取した後、 凍結乾燥して、 架橋型陰ィォ ン交換樹脂 N o . 5 を得た。
実験例 6 (合成例 6 )
5 0 0 m 1 のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミ ン (「ェ ポミ ン S P— 2 0 0」;数平均分子量 1 0, 0 0 0 ; アミン価 1 8 m g e q Zポリマー 1 g ; 株式会社日本触媒製) 5 0. 0 gを仕 込み、窒素置換後、 5 0 °Cで撹拌しながらアク リル酸ェチル 1 1 . 6 gを 0. 5時間かけて滴下した。 滴下終了後、 内容物が固化す るまで 5 0 で反応を継続し、内容物が固化したのを確認した後、 さ らに、温度を 6 0 °Cに上げて 1 時間反応を行った。反応終了後、 反応物を室温で 7 2時間熟成した。 得られた反応物 5 gを 1 0 0 111 1 の 0 . 3 6 Nの塩酸水溶液中に入れ、 2 4時間撹拌を続け、 固体を濾取した。 その固体を 4 0 0 m l の水で洗浄した後、 固体 を濾取し、 凍結乾燥して、 架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 6 を得 た。
実験例 7 (比較合成例 1 )
5 0 0 m 1 のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミ ン (「ェ ポミ ン S P— 0 1 8 J 5 0. 0 gと水 1 1 3. 5 gを仕込み、 窒 素置換後、 3 0 で撹拌しながら、 ェピクロロヒ ドリ ン 1 0. 8 g (ポリエチレンィミンのアミノ基およびノまたはィミノ基の合 計 m o 1数に対し、 1 0. O m o l %) を 1 0分かけて滴下した。 滴下終了後、 0. 5時間反応を継続し、 反応物がゲル化したのを 確認した後、 撹拌を停止し、 温度を 6 0 に昇温して、 さ らに 1 時間反応させた。 反応終了後、 反応物をフラスコから取り出し、 7 0 の熱風乾燥機中で 2 4時間熟成した。 得られた架橋型陰ィ オン交換樹脂を粉碎した後、 3 8 4m l の 3 Nの塩酸水溶液中に 入れ、 2 4時間撹拌を続けた。 得られた架橋型陰イオン交換樹脂 の塩酸塩を濾取した。 濾物を水で繰り返し洗浄した後、 1 0 の 水中に入れ、 2 4時間撹拌した。 濾物を濾取した後、 凍結乾燥し て、 比較用の架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 7を得た。
実験例 8 (比較合成例 2 )
5 0 0 m l のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミ ン 「ェ ポミ ン S P— 0 1 8」 5 0. O gと水 1 9 5. 3 gを仕込み、 窒 素置換後、 3 0 °Cで撹拌しながら、 ェピクロロヒ ドリ ン 1 6.. 1 g (ポリエチレンィミ ンのアミ ノ基および Zまたはィミノ基の合 計 m o 1数に対し、 1 5 m o 1 % ) を 1 5分かけて滴下した。 滴 下終了後、 1時間反応を継続し、 さらに温度を 6 0 に上げて 1 0分反応させた。 反応物がゲル化したのを確認した後、 撹拌を停 止し、 さ らに 1時間反応を行った。 反応終了後、 反応物をフラス コから取り出し、 7 0 °Cの熱風乾燥機中で 2 4時間熟成した。 得 られた架橋型陰イオン交換樹脂を粉砕した後、 3 6 2 m l の 3 N の塩酸水溶液中に入れ、 2 4時間撹拌を続けた。'得られた架橋型 陰イオン交換樹脂の塩酸塩を濾取した。 濾物を水で繰り返し洗浄 した後、 1 0 Lの水中に入れ、 2 4時間撹拌した。 濾物を濾取し た後、 凍結乾燥して、 比較用の架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 8 を得た。
実験例 9 (比較合成例 3 )
5 0 0 m l のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミ ン 「ェ ポミ ン S P— 0 1 8」 2 5. O gと水 1 5 5. 7 gを仕込み、 窒 素置換後、 3 0でで撹拌しながら、 ェピクロロヒ ドリ ン 1 1 . 9 g (ポリエチレンィミ ンのアミ ノ基およびノまたはィミノ基の合 計 m o 1 数に対し、 2 2. 1 m o 1 %) を 1 5分かけて滴下した。 滴下終了後、 0. 5時間反応を継続し、温度を 4 に上げて 0. 5時間反応させ、さ らに温度を 6 0 に上げて 1 5分反応させた。 反応物がゲル化したのを確認した後、 撹拌を停止し、 さらに 1時 間反応を行った。 反応終了後、 反応物をフラスコから取り出し、 7 0 の熱風乾燥機中で 2 4時間熟成した。 得られた架橋型陰ィ オン交換樹脂を粉碎した後、 1 6 6 m l の 3 Nの塩酸水溶液中に 入れ、 2 4時間撹拌を続けた。 得られた架橋型陰イオン交換樹脂 の塩酸塩を濾取した。 濾物を水で繰り返し洗浄した後、 1 0 Lの 水中に入れ、 2 4時間撹拌した。 濾物を濾取した後、 凍結乾燥し て、 比較用の架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 9を得た。
実験例 1 0 (比較合成例 4 )
5 0 0 m l のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミン 「ェ ポミ ン S P— 0 1 8」 2 5 . O g と水 2 2 0. 3 gを仕込み、 窒 素置換後、 3 0 Cで撹拌しながら、 ェピクロロヒ ドリ ン 1 6. 1 g (ポリエチレンィミ ンのァミ ノ基および Zまたはィミフ基の合 計 m o 1 数に対し、 3 0 m o 1 %) を 1 5分かけて滴下した。 滴 下終了後、 0. 7 5時間反応を継続し、 温度を 5 0 に上げて 1 時間反応させ、 さ らに温度を 6 0 に上げて 2 0分反応させた。 反応物がゲル化したのを確認した後、 撹拌を停止し、 さらに 1時 間反応を行った。 反応終了後、 反応物をフラスコから取り出し、 7 0 °Cの熱風乾燥機中で 2 4時間熟成した。 得られた架橋型陰ィ オン交換樹脂を粉砕した後、 1 4 9 m l の 3 Nの塩酸水溶液中に 入れ、 2 4時間撹拌を続けた。 得られた架橋型陰イオン交換樹脂 の塩酸塩を濾取した。 濾物を水で繰り返し洗浄した後、 1 0 の 水中に入れ、 2 4時間撹拌した。 濾物を濾取した後、 凍結乾燥し て、 比較用の架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 1 0 を得た。
実験例 1 1 (吸水倍率とリ ン酸イオン吸着性の評価)
実験例 1〜 1 0で得られた架橋型陰イオン交換樹脂塩酸塩につ いて、吸水倍率を測定した。吸水倍率の測定は以下の通りである。 なお、 測定用試料は予め完全塩酸塩化してある。
各樹脂試料の不揮発分 a (質量%) を予め測定しておく。 榭脂 試料 (大体 0. 2 g前後) の質量 bを精密に測定し、 不織布で作 つておいた小袋の中に入れ、 ヒー トシールで袋を閉じた後、 純水 中に 2 4時間浸漬する (室温)。 その後、 水から取り出し、 遠心分 離機で 1 3 0 0 r p m、 3分間脱水してから、 不織布ごと質量 c を測定する。 吸水後の樹脂の質量 cから水を含んだ不織布製小袋 の重量 ( 0. 4 7 g ) を差し引き、 吸水前の樹脂の質量 ( a X b ) で割って 1 を引き、 吸水倍率とした。 各樹脂試料の内容および吸 水倍率の測定結果を第 1表にまとめた。
リ ン酸イオン吸着性の測定をグリ ココール酸共存下で行い、 吸 着性および選択性を評価した。腸液中でのイオン濃度を考慮して、 5 mMの N a H 2 P 04および 5 mMのグリ ココール酸を溶解さ せた水溶液に、 各樹脂試料が 1 m gノ m 1 になるように加え、 水 酸化ナトリウムで P Hを 6 . 8 に調製した後、 3 7 で 1時間撹 拌した。 その後、 限外濾過膜で樹脂を除去し、 樹脂に吸着されな かったリ ン酸の量を、 無機リ ン測定試薬 (登録商標 「ピーテス ト ヮコ一」 ; 和光純薬工業社製) で測定し、 この測定値から、 架橋型 陰イオン交換樹脂に吸着除去されたリ ン酸の量 (mm o 1 ノ樹脂 1 ) を換算して求めた。 また、 樹脂に吸着されなかったグリ コ コール酸の量を胆汁酸測定試薬 (登録商標 「総胆汁酸テス トヮコ 一」 ; 和光純薬工業社製) で測定し、 この測定値から、 各樹脂試料 に吸着されたグリ ココール酸の量 (mm o 1 ノ樹脂 1 g ) を換算 して求めた。 結果を第 1表に併記した。
第 1表
t
CD
Figure imgf000031_0001
1 ) P曰:ポリエチレンィミン
2) MA:アクリル酸メチル
3) EC:ェピクロロヒドリン
4) EA:アクリル酸ェチル
5)水溶液中で架橋反応を行った比較例
第 1表から明らかなように、水溶液中で架橋反応を行った N o . 7〜 1 0では、 化合物 ( B ) の反応量が多いにもかかわらず、 吸 水倍率が大きくなつている。 同組成の N o . 3 (本発明例) と N
0 . 7 (比較例)、 N o . 4 (本発明例) と N o . 8 (比較例) を 比較すれば、 その吸水倍率の差は顕著である。 また、 N o . 9 ,
1 0 のように化合物 ( B ) の量をかなり多く しても、 吸水倍率は 4 . 0倍以下にはならなかった。
リ ン酸イオン吸着性おょぴグリ ココール酸とリ ン酸とどちらを 強く吸着するか (リ ン選択性) を検討するために、 第 1表の結果 をグラフ化した(第 1 図参照)。第 1 図においては、左側の縦軸が、 棒グラフで示したリ ン酸 (各試料において左) およびグリ ココ一 ル酸 (各試料において右) の吸着量に対応し、 右側の縦軸が、 折 れ線グラフで示した吸水倍率に対応している。 また、 この第 1 図 では、 吸水倍率の少ないものを左から順に並べている。 第 1 図か ら明らかなように、 吸水倍率の最も低い N o . 6では、 リ ン酸ィ オンの吸着量が高く、グリ ココール酸はほとんど吸着しておらず、 リ ン選択性に極めて優れていることがわかる。 吸水倍率が 4 . 0 倍を超えると、 グリ ココール酸の吸着量がリ ン酸の吸着量を上回 り、 本発明の目的外となっていることも確認できた。
さ らに、 ポリエチレンィミンの分子量が 1 8 0 0である試料と
1 0 0 0 0である試料について、 第 1 図と同様にして、 第 2図に おいてグラフ化した。 吸水倍率とリ ン選択性の相関性がより一層 明らかとなった。
実験例 1 2 (合成例 7 )
5 0 0 m l のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミン (「ェ ポミン S P— 0.1 8」) 5 0. O gを仕込み、 窒素置換後、 4 0 で撹拌しながら、 フラスコ内へアク リル酸メチル 1 2. 5 g (ポ リエチレンィミンのァミノ基および/またはィミ ノ基の合計 m o 1 数に対し、 1 2. 5 m o 1 % ) を 1 . 5時間かけて滴下した。 滴下終了後、 内温を 7 0 °Cに上げて 2. 5時間反応させ、 反応物 がゲル化したのを確認した後、 さ らに、 7 0でで 7 2時間熟成し た。 得られた架橋型陰イオン交換樹脂を粉碎した後、 3 7 3 m l の 3 Nの塩酸水溶液中に入れ、 2 4時間撹拌を続けた。 得られた 架橋型陰イオン交換樹脂の塩酸塩を濾取した。 濾物を水で繰り返 し洗浄した後、 1 0 Lの水中に入れ、 2 4時間撹拌した。 濾物を 濾取した後、 凍結乾燥して、 架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 1 1 を得た。
実験例 1 3 (合成例 8 )
5 0 0 m l のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミ ン 「ェ ポミ ン S P— 0 1 8」 を 5 0. O g仕込み、 アク リル酸メチルの 量を 1 5. 0 g (ポリエチレンィミンのァミノ基および Zまたは ィミ ノ基の合計 m o 1 数に対し、 1 5. 0 m o 1 % ) とした以外 は、 実験例 1 2 と同様にして、 架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 1 2 を得た。
実験例 1 4 (合成例 9 )
5 0 0 m l のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミ ン 「ェ ポミ ン S P— 0 1 8」 を 5 0. 0 g仕込み、 アク リル酸メチルの 量を 1 7. 5 g (ポリエチレンィミ ンのァミ ノ基および Zまたは ィミ ノ基の合計 m o 1 数に対し、 1 7 . 5 m o l %) とした以外 は、 実験例 1 2 と同様にして、 架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 1 3を得た。
実験例 1 5 (合成例 1 0 )
5 0 0 m l のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミン (「ェ ポミ ン S P— 2 0 0」; 数平均分子量 1 0 , 0 0 0 ; ァミン価 1 8 m g e Q /ポリマ一 1 g ; 株式会社日本触媒製) 5 0. 0 gを仕 込み、 窒素置換後、 5 0でで撹拌しながら、 フラスコ内へァク リ ル酸メチル 1 0. 0 g (ポリエチレンィミンのアミノ基および/ またはィミノ基の合計 m o 1数に対し、 1 0 m o l %) を 1時間 かけて滴下した。 滴下終了後、 内温を 7 0でに上げて 2. 5時間 反応させ、 反応物がゲル化したのを確認した後、 さ らに、 7 0 ^ で 7 2時間熟成した。 得られた架橋型陰イオン交換樹脂を粉碎し た後、 4 0 5 m 1 の 3 Nの塩酸水溶液中に入れ、 2 4時間撹拌を 続けた。 得られた架橋型陰イオン交換樹脂の塩酸塩を濾取した。 濾物を水で繰り返し洗浄した後、 1 0 Lの水中に入れ、 2 4時間 撹拌した。 濾物を濾取した後、 凍結乾燥して、 架橋型陰イオン交 換樹脂 N 0. 1 4を得た。
実験例 1 6 (合成例 1 1 )
5 0 0 m 1 のセパラブルフラスコに、 ポリエチレンィミン (「ェ ポミ ン S P _ 2 0 0」) 5 0. 0 gを仕込み、 窒素置換後、 5 0 °C で撹拌しながら、 フラスコ内へアク リル酸メチル 1 5. 0 g (ポ リエチレンィ ミ ンのアミノ基および またはィミノ基の合計 m o 1数に対し、 1 5 m o 1 % ) を 1. 5時間かけて滴下した。 滴下 終了後、 内温を 7 0でに上げて 2. 5時間反応させ、 反応物がゲ ル化したのを確認した後、 さ らに、 7 0 °Cで 7 2時間熟成した。 得られた架橋型陰イオン交換樹脂を粉碎した後、 3 6 2 m 1 の 3 Nの塩酸水溶液中に入れ、 2 4時間撹拌を続けた。 得られた架橋 型陰ィオン交換樹脂の塩酸塩を濾取した。 濾物を水で繰り返し洗 浄した後、 1 0 Lの水中に入れ、 2 4時間撹拌した。 濾物を濾取 した後、 凍結乾燥して、 架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 1 5を得 た。
実験例 1 7 (腸液中イオン濃度でのリン酸イオン吸着試験) 医薬用の経口リ ン吸着剤として用いられてきた炭酸カルシウム と、 本発明の架橋型陰イオン交換樹脂のグリココール酸共存下で のリ ン酸イオン吸着性について検討した。 腸液中でのイオン濃度 を考慮して、 5 mMの N a H2 P 04および 5 mMのグリ ココール 酸を溶解させた水溶液に、 実験例 2で得られた架橋型陰イオン交 換樹脂 N o . 2が 1 m g Zm 1 になるように加えたものと、 炭酸 カルシウムが 1 m g m 1 になるように加えたものをそれぞれ水 酸化ナトリ ウムで p Hを 6. 8に調節して、 3 7 で 1時間撹拌 した。 その後、 フィルタ一で樹脂を除去し、 樹脂に吸着されなか つたリ ン酸の量を、 無機リ ン測定試薬 (登録商標 「ピーテス トヮ コ一」 ;和光純薬工業社製) で測定し、 この測定値から、 架橋型陰 イオン交換樹脂に吸着除去されたリ ン酸の量を換算して求めた。 グリ ココール酸についても、 樹脂に吸着されなかったグリ ココ一 ル酸の量を胆汁酸測定試薬 (登録商標 「総胆汁酸テス トヮコ一」 ; 和光純薬工業社製) で測定し、 この測定値から、 架橋型陰イオン 交換樹脂に吸着除去されたグリココール酸の量を換算して求めた その結果を第 3図に示す。
架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 2を用いた実施例では、 炭酸力 ルシゥムに比べてリ ン酸の吸着量が大きく、 また、 グリココール 酸の吸着量は極めて低いことがわかる。
実験例 1 8 (正常ラッ トにおける血中および尿中リ ン量への影
S D雄性ラッ ト ( 8週齢) を用い、 架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 2 と、 炭酸カルシウムを用いた場合の尿中リ ン量上昇抑制効 果を検討した。 まず、 0. 3質量%のリ ンを含有する飼料 ( 2 0 gZ r a t /日) を 7日間摂餌させた。 続いて、 0. 5 8質量%の リ ンを含有する飼料 ( S O g/ r a t Z日) に、 実験例 2で得ら れた架橋型陰イオン交換樹脂 N o ; 2、または炭酸カルシウム 0. 6 gを混餌し、 5 日間にわたって投与した。
薬剤投与前と投与 5 日後に、それぞれ 2 4時間分の尿を採尿し、 尿中のリ ン濃度と尿量から尿中のリ ンの量を算出した。 なお、 尿 中リ ン濃度は無機リ ン測定試薬 (登録商標 「ピ一テス トヮコ一」 ; 和光純薬工業社製) で測定した。
薬剤投与前と投与 5 日後の尿中リ ン量の差から、 尿中リ ン排泄 量(尿中へのリ ンの排泄量の上昇量 [m gZ 2 4時間])を算出し、 非投与群 (コン トロール) と比較した。 なお、 各群のラッ トは、 各々 6匹を実験に供した。
得られた結果を第 4図に示す。 コント口一ルと比較して、 炭酸 カルシウム投与群では有意に尿中リ ン排泄上昇が抑制されていた 架橋型陰イオン交換樹脂投与群でも有意に尿中リ ン排泄上昇が抑 制され、 その効果は炭酸カルシウム投与群より もはるかに大きい ことがわかる。 なお、 図中、 *および * *は、 コン トロールとの 有意差 (それぞれ Pく 0 . 0 5および P < 0 . 0 1 , student-t テス ト) を表す。 また、 #は炭酸カルシウム投与群との有意差 ( P < 0. 0 5および Pく 0. 0 1、 student_tテス ト) を表す。
実験例 1 9 ( 5 6腎摘ラッ トの血中リ ン濃度および腎機能に 対する影響)
S D雄性ラッ ト ( 9週齢) を用い、 架橋型陰イオン交換樹脂と 炭酸カルシウムについて、 尿中リ ン量低下作用および腎機能に対 する影響について検討した。 まず、 S D雄性ラッ トの左腎を 2 / 3切除し、 1週間後に右腎を全摘して、 5 Z 6腎摘ラッ トを得た。 1週間後、 炭酸カルシウムの混餌投与および実験例 2で得られた 架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 2の混餌投与とを開始した。 ラッ ト用粉体飼料としては、 オリエンタル酵母社製 M Fを用い、 投薬 量は餌 1 5 g中炭酸カルシヴムまたは架橋型陰イオン交換樹脂 N 0 . 2をそれぞれ 0. 3 g含有させた。 5ノ 6腎摘ラッ トを得て から 1 2週間後に尾静脈よ り採血し、 血中のリ ン濃度を無機リ ン 測定試薬 (前記 「ピ一テス トヮコ一」) で測定した。 また、 5 / 6 腎摘ラッ トの作製前および作製 1 2週間後に、 それぞれ 2 4時間 採尿を行い、 尿中蛋白濃度を蛋白質測定試薬 (プロテインアツセ ィキッ ト、 バイオラッ ド社製) で測定した。 なお、 各群のラッ ト は、 各々 9匹を実験に供した。
結果を第 5図および第 6図に示す。 第 5図に示したように、 炭 酸カルシウム投与群では、 コン トロールと比較しても、 有意な血 中リ ン濃度の差は認められない。 しかし、 架橋型陰イオン交換樹 脂 N o . 2を投与した群では、 有意に血中リ ン濃度の低下が認め られた。 一方、 第 6図に示したように、 5ノ 6腎摘ラッ ト作製 1 2週間後、 コン トロールでは、 尿中蛋白排泄量が著明に増加して 腎機能の悪化を示したが、 炭酸カルシウム投与群では、 コン ト口 ールと比較して、尿中蛋白排泄量の上昇は有意に抑制されていた。 架橋型陰イオン交換樹脂 N o . 2 を投与した群でも、 尿中蛋白排 泄量の増加が有意に抑制されており、 その作用強度は炭酸カルシ ゥム投与群よ り も大きく、 優れた腎機能悪化抑制効果が認められ た。 産業上の利用可能性 .
本発明の架橋型陰イオン交換樹脂またはその塩は、 リ ン吸着能 に優れているので、 湖沼等のリ ン吸着剤として利用可能である。 さ らに、 胃腸管中でグリココール酸等が存在していても、 選択性 良好にリ ンを吸着するため、 血中におけるリ ン濃度、 尿へのリ ン 排泄量を顕著に低減させ、 腎機能が悪化するのを抑制することが できた。 従って、 医薬用リ ン吸着剤として、 高リ ン血症予防およ び Zまたは治療薬としても有用である。

Claims

請 求 の 範 囲
1 . 1分子中にアミノ基および/またはイミ ノ基を合計で 2個以 上有するポリマー (A) に、 このポリマー (A) のァミノ基およ び Zまたはィ ミ ノ基と反応し得る官能基を 2個以上有する化合物 (B) を反応させて得られる架橋型陰イオン交換樹脂またはその 塩であって、 吸水倍率が 4. 0倍以下であることを特徴とする架 橋型陰イオン交換樹脂またはその塩。
2. 1分子中にアミノ基およびノまたはイ ミノ基を合計で 2個以 上有するポリマ一 (A) に、 このポリマー (A) のァミノ基およ び/またはィ ミ ノ基と反応し得る官能基を 2個以上有する化合物 ( B ) を、 溶媒の非存在下または非水溶媒存在下で反応させて得 られるものであることを特徴とする架橋型陰イオン交換榭脂また はその塩。
3. 前記ポリマ一 (A) の数平均分子量が 2 0 0以上である請求 項 1〜 2 のいずれかに記載の架橋型陰イオン交換樹脂またはその 塩
4. 前記ポリマー ( A ) が、 ポリアルキレンィミン、 ポリアリル ァミン、 ポリ ビニルァミンおよびァリルアミ ンービニルアミ ンコ ポリマーよりなる群から選択される 1種以上のポリマーである請 求項 1 〜 3 のいずれかに記載の架橋型陰イオン交換樹脂またはそ の塩。
5. 請求項 1〜 4のいずれかに記載の架橋型陰イオン交換樹脂ま たはその塩を用いることを特徴とするリ ン吸着剤。
6.医薬用に使用されるものである請求項 5に記載のリ ン吸着剤。
7. 請求項 1〜 4のいずれかに記載の架橋型陰イオン交換樹脂ま たは医薬的に許容されるその塩を含むことを特徴とする高リ ン血 症予防および Zまたは治療剤。
PCT/JP2001/001852 2000-03-09 2001-03-09 Resine echangeuse d'anions reticulee ou sel de celle-ci et adsorbant phosphoreux la contenant WO2001066607A1 (fr)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/220,781 US6844372B2 (en) 2000-03-09 2001-03-09 Crosslinked anion-exchange resin or salt thereof and phosphorus adsorbent comprising the same
AU2001241077A AU2001241077A1 (en) 2000-03-09 2001-03-09 Crosslinked anion-exchange resin or salt thereof and phosphorus adsorbent comprising the same

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-65494 2000-03-09
JP2000065494 2000-03-09

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2001066607A1 true WO2001066607A1 (fr) 2001-09-13

Family

ID=18585013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2001/001852 WO2001066607A1 (fr) 2000-03-09 2001-03-09 Resine echangeuse d'anions reticulee ou sel de celle-ci et adsorbant phosphoreux la contenant

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6844372B2 (ja)
AU (1) AU2001241077A1 (ja)
WO (1) WO2001066607A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005072752A1 (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Taisho Pharmaceutical Co., Ltd. 高リン血症の予防又は治療剤
JP2007262421A (ja) * 2003-11-03 2007-10-11 Ilypsa Inc 陰イオン結合性ポリマーとその利用
WO2008001443A1 (fr) 2006-06-29 2008-01-03 J-Pharma Co., Ltd. Agent thérapeutique préventif pour déficience en phosphore, agent oral pour adsorption d'ions de phosphate contenus dans un aliment, une boisson et une substance chimique et leur procédé de préparation
JP2011224453A (ja) * 2010-04-19 2011-11-10 Japan Organo Co Ltd 乾燥カチオン交換樹脂の製造方法およびその製造方法で製造された乾燥カチオン交換樹脂
JPWO2011125758A1 (ja) * 2010-03-31 2013-07-08 富田製薬株式会社 透析組成物、血液透析システムおよび血液透析器
WO2015076371A1 (ja) * 2013-11-25 2015-05-28 株式会社クラレ 親水性高分子吸着材およびそれを用いた水処理方法
WO2019078198A1 (ja) * 2017-10-16 2019-04-25 富士フイルム株式会社 高リン血症治療剤および粒子

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6733780B1 (en) 1999-10-19 2004-05-11 Genzyme Corporation Direct compression polymer tablet core
US20040059065A1 (en) * 2000-03-09 2004-03-25 Takeshi Goto Crosslinked anion-exchange resin or salt thereof
US7385012B2 (en) * 2003-11-03 2008-06-10 Ilypsa, Inc. Polyamine polymers
US7449605B2 (en) * 2003-11-03 2008-11-11 Ilypsa, Inc. Crosslinked amine polymers
US7608674B2 (en) 2003-11-03 2009-10-27 Ilypsa, Inc. Pharmaceutical compositions comprising cross-linked small molecule amine polymers
US7335795B2 (en) 2004-03-22 2008-02-26 Ilypsa, Inc. Crosslinked amine polymers
US7767768B2 (en) * 2003-11-03 2010-08-03 Ilypsa, Inc. Crosslinked amine polymers
US20060177415A1 (en) * 2004-11-01 2006-08-10 Burke Steven K Once a day formulation for phosphate binders
US7985418B2 (en) 2004-11-01 2011-07-26 Genzyme Corporation Aliphatic amine polymer salts for tableting
WO2007019461A2 (en) * 2005-08-08 2007-02-15 Angstrom Medica, Inc. Cement products and methods of making and using the same
JP2009507019A (ja) * 2005-09-02 2009-02-19 ジェンザイム・コーポレーション リン酸塩を除去する方法およびそれに使用される重合体
CN101272762B (zh) 2005-09-15 2013-02-06 基酶有限公司 胺聚合物的小袋制剂
JP2009536246A (ja) * 2006-05-05 2009-10-08 ゲンズイメ コーポレーション ホスフェート捕捉剤としてのアミン縮合重合体
EP2021388B1 (en) 2006-05-18 2012-03-21 Hercules Incorporated Michael addition adducts as additives for paper and papermaking
AU2007275711A1 (en) * 2006-07-18 2008-01-24 Genzyme Corporation Amine dendrimers
EP2066293A2 (en) 2006-09-29 2009-06-10 Genzyme Corporation Amide dendrimer compositions
BRPI0720234A2 (pt) 2006-12-14 2013-12-24 Genzyme Corp Composição farmacêutica
US20100129309A1 (en) * 2007-02-23 2010-05-27 Dhal Pradeep K Amine polymer compositions
WO2008109095A1 (en) * 2007-03-08 2008-09-12 Genzyme Corporation Sulfone polymer compositions
US20100166696A1 (en) * 2007-04-27 2010-07-01 Dhal Pradeep K Amido-amine dendrimer compositions
WO2009023544A2 (en) * 2007-08-10 2009-02-19 Ilypsa, Inc. Dosage unit anion-exchange polymer pharmaceutical compositions
US20090062158A1 (en) * 2007-08-28 2009-03-05 Janice Losasso Rheology modifying agents and methods of modifying fluid rheology use in hydrocarbon recovery
WO2009078958A1 (en) * 2007-12-14 2009-06-25 Genzyme Corporation Coated pharmaceutical compositions
US20110142952A1 (en) * 2008-06-20 2011-06-16 Harris David J Pharmaceutical Compositions
US9486799B2 (en) 2012-09-11 2016-11-08 Dionex Corporation Glycidol functionalized anion exchange stationary phases
WO2014197725A1 (en) 2013-06-05 2014-12-11 Tricida, Inc. Proton-binding polymers for oral administration
MA41150B1 (fr) 2014-12-10 2020-06-30 Tricida Inc Polymères de liaison aux protons pour administration orale
MA44875A (fr) 2016-05-06 2019-03-13 Tricida Inc Compositions pour le traitement de troubles acido-basiques
AU2018360867A1 (en) 2017-11-03 2020-04-30 Tricida, Inc. Compositions for and method of treating acid-base disorders
US20230149449A1 (en) * 2020-04-16 2023-05-18 No-Dium Llc Ion capture composition for ingestion

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994019379A1 (en) * 1993-02-17 1994-09-01 British Technology Group Limited Polymeric compounds
WO1995005184A2 (en) * 1993-08-11 1995-02-23 Geltex Pharmaceuticals, Inc. Phosphate-binding polymers for oral administration
WO1996039156A2 (en) * 1995-06-06 1996-12-12 Geltex Pharmaceuticals, Inc. Phosphate-binding polymers for oral administration
EP0793960A1 (en) * 1996-03-05 1997-09-10 Mitsubishi Chemical Corporation Use of anion exchange resins for the manufacture of a medicament for the treatment of hyperphosphatemia
WO1998003185A1 (fr) * 1996-07-19 1998-01-29 Nikken Chemicals Co., Ltd. Remedes contre l'hyperphosphatemie
JP2000143798A (ja) * 1998-09-08 2000-05-26 Nippon Shokubai Co Ltd 水膨潤性架橋重合体およびその製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4071478A (en) * 1976-06-07 1978-01-31 Merck & Co., Inc. Controlled partially cross-linked 3,3-ionenes
GB9503061D0 (en) 1995-02-16 1995-04-05 British Tech Group Polymeric compounds

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994019379A1 (en) * 1993-02-17 1994-09-01 British Technology Group Limited Polymeric compounds
WO1995005184A2 (en) * 1993-08-11 1995-02-23 Geltex Pharmaceuticals, Inc. Phosphate-binding polymers for oral administration
WO1996039156A2 (en) * 1995-06-06 1996-12-12 Geltex Pharmaceuticals, Inc. Phosphate-binding polymers for oral administration
EP0793960A1 (en) * 1996-03-05 1997-09-10 Mitsubishi Chemical Corporation Use of anion exchange resins for the manufacture of a medicament for the treatment of hyperphosphatemia
WO1998003185A1 (fr) * 1996-07-19 1998-01-29 Nikken Chemicals Co., Ltd. Remedes contre l'hyperphosphatemie
JP2000143798A (ja) * 1998-09-08 2000-05-26 Nippon Shokubai Co Ltd 水膨潤性架橋重合体およびその製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007262421A (ja) * 2003-11-03 2007-10-11 Ilypsa Inc 陰イオン結合性ポリマーとその利用
WO2005072752A1 (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Taisho Pharmaceutical Co., Ltd. 高リン血症の予防又は治療剤
WO2008001443A1 (fr) 2006-06-29 2008-01-03 J-Pharma Co., Ltd. Agent thérapeutique préventif pour déficience en phosphore, agent oral pour adsorption d'ions de phosphate contenus dans un aliment, une boisson et une substance chimique et leur procédé de préparation
JPWO2011125758A1 (ja) * 2010-03-31 2013-07-08 富田製薬株式会社 透析組成物、血液透析システムおよび血液透析器
JP2011224453A (ja) * 2010-04-19 2011-11-10 Japan Organo Co Ltd 乾燥カチオン交換樹脂の製造方法およびその製造方法で製造された乾燥カチオン交換樹脂
WO2015076371A1 (ja) * 2013-11-25 2015-05-28 株式会社クラレ 親水性高分子吸着材およびそれを用いた水処理方法
WO2019078198A1 (ja) * 2017-10-16 2019-04-25 富士フイルム株式会社 高リン血症治療剤および粒子

Also Published As

Publication number Publication date
AU2001241077A1 (en) 2001-09-17
US6844372B2 (en) 2005-01-18
US20030092782A1 (en) 2003-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2001066607A1 (fr) Resine echangeuse d&#39;anions reticulee ou sel de celle-ci et adsorbant phosphoreux la contenant
WO2001066606A1 (fr) Resine echangeuse d&#39;anions reticulee ou sel de celle-ci
KR102655774B1 (ko) 산-염기 장애의 치료를 위한 조성물 및 방법
US7229613B2 (en) Method for lowering serum glucose
US6180094B1 (en) Remedies for hyperphosphatemia
US8425887B2 (en) Amide dendrimer compositions
EP1831266B1 (en) Crosslinked amine polymers
AU2002257145A1 (en) Method for lowering serum glucose
US20210121499A1 (en) Therapeutic agent for hyperphosphatemia and particles
WO2002085381A1 (en) Method for treating gout and binding uric acid
JPWO2009008480A1 (ja) 架橋ポリアリルアミン又はその酸付加塩、及びその医薬用途
WO2002085380A1 (en) Method for treating gout and reducing serum uric acid
JP2009507019A (ja) リン酸塩を除去する方法およびそれに使用される重合体
JP2010504285A (ja) デンドリマー組成物
JP2010525061A (ja) アミドアミンデンドリマー組成物
US20110142952A1 (en) Pharmaceutical Compositions
JP2010520285A (ja) スルホンポリマー組成物
JP2011506449A (ja) コーティング医薬組成物
US11147833B2 (en) Therapeutic agent for hyperphosphatemia
EP1923064B1 (en) Use of amine polymer for lowering serum glucose
JPH02279709A (ja) ポリスチレンアニオン交換樹脂
JP2003113091A (ja) 胆汁酸特異的認識ポリマー及びコレステロール低下剤

Legal Events

Date Code Title Description
AK Designated states

Kind code of ref document: A1

Designated state(s): AE AG AL AM AT AU AZ BA BB BG BR BY BZ CA CH CN CR CU CZ DE DK DM DZ EE ES FI GB GD GE GH GM HR HU ID IL IN IS JP KE KG KP KR KZ LC LK LR LS LT LU LV MA MD MG MK MN MW MX MZ NO NZ PL PT RO RU SD SE SG SI SK SL TJ TM TR TT TZ UA UG US UZ VN YU ZA ZW

AL Designated countries for regional patents

Kind code of ref document: A1

Designated state(s): GH GM KE LS MW MZ SD SL SZ TZ UG ZW AM AZ BY KG KZ MD RU TJ TM AT BE CH CY DE DK ES FI FR GB GR IE IT LU MC NL PT SE TR BF BJ CF CG CI CM GA GN GW ML MR NE SN TD TG

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application
DFPE Request for preliminary examination filed prior to expiration of 19th month from priority date (pct application filed before 20040101)
ENP Entry into the national phase

Ref country code: JP

Ref document number: 2001 565771

Kind code of ref document: A

Format of ref document f/p: F

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 10220781

Country of ref document: US

122 Ep: pct application non-entry in european phase