明細書 酸化物触媒及びそれを用いた £一力プロラクタムの製造方法 技術分野 本発明は、 シクロへキサノン、 窒素源及び酸素から直接 £—力プロラクタムを 製造する方法、 およびそれに用いる酸化物触媒に関するものである。 £一力プロ ラクタムは 6 _ナイロンの原料として工業上重要な化合物である。 景技術
£—力プロラクタムの製法はいくつか知られているが、 工業的に最も広く行わ れているのは、 シクロへキサノンにヒドロキシルアミンを反応させてシクロへキ サノンォキシムとし、 次いでこれを硫酸でベックマン転位させて £一力プロラク タムとする方法である。 ヒドロキシルァミンは、 アンモニアを酸化して一酸化窒 素 (N〇) を生成させ、 次いでこれを還元することにより製造されている。 この 方法は、 工程が長いこと、 及びヒドロキシルァミンの製造工程、 及びベックマン 転位工程で硫酸を必要とし、 かっこの硫酸は最終的にアンモニアで中和して硫安 となるので、 大量の硫安を排出するという問題がある。
従って従来から、 新しい —力プロラクタムの製造法を目指して多くの努力が 重ねられている。 例えば特開昭 62 - 59256号公報や特開昭 63 - 1305 75号公報には、 シクロへキサノン、 アンモニア及び過酸化水素を、 チタンを含 む MF I型構造のゼォライ ト T S— 1の存在下に液相で反応させて、 シクロへキ サノンォキシムを生成させることが記載されている。
また、 米国特許第 4, 163, 756号、 J. c at . , 70 ( 198 1) , p 72〜83, p 84〜9 1 , J. c at . , 72 ( 198 1 ) p 66〜74、 73 ( 1982 ) p 57〜65 , J. Ame r . Ch em. S o c. , 102 ( 1980) p l 453及び Cat a l y s i s L e t t e r s, 1 1 ( 1 9 9 1) , p 285〜294には、 シクロへキサノン、 アンモニア及び酸素を含む ガスを、 シリカ又はこれを主体とする触媒と接触させて、 シクロへキサノンォキ
シムを製造することが記載されている。
特閧昭 62 - 123 167号公報及び特開昭 63 - 54358号公報には、 シ クロへキサノンォキシムを、 実質的にアルミニウムを含まない MF I型ゼォライ トを触媒として、 気相でベックマン転位させて £—力プロラクタムを製造するこ とが記載されているが、 この方法では反応温度が 350°Cという高温で反応が行 われている。
一方、 シクロへキサノンから £—力プロラクタムを製造する方法に関しては、 前述の J. N. Armo r, J. C a t a 1. 70 ( 198 1 ) p 72に、 アル ミナ—シリカ触媒を用いて、 2段反応器によりシクロへキサノンをアンモニア及 び酸化剤と反応させて £一力プロラクタムを製造する方法が記載されており、 米 国特許第 4, 163, 756には、 ァ-アルミナと L a—モレキュラシ一ブの 2種 類の触媒を用いて、 2段階の反応領域により、 シクロへキサノンから £一力プロ ラクタムを製造する方法が記載されている。 また、 R. P r as ad e t a 1, J. Cat . 16 1 ( 1996 ) p 373には、 アルミナ一シリカ触媒を用 いて、 シクロへキサノンをアンモニア及び一酸化窒素と液相で反応させて £—力 プロラクタムを製造する方法が記載されている。 発明の開示 このように £—力プロラクタムの製造法についてはいくつもの改良が提案され ているが、 従来技術においてはほとんどがシクロへキサノン シクロへキサノン ォキシム→£—力プロラクタムという段階を経る多段階工程であり、 建設費や変 動費等のコストがかかるという問題点がある。 また、 上記したようにシクロへキ サノンから一つの反応器で一段階で £—力プロラクタムを製造する方法が、 R.
P r a s ad e t a l, J. Cat . 16 1 ( 1 996) p 373に開示さ れているが、 本発明者らの追試によれば £一力プロラクタムは殆ど生成せず、 再 現性が得られないことが判明した。
本発明者らは、 上述した問題点に鑑み鋭意検討した結果、 特定の酸化物触媒を 用いることにより、 シクロへキサノンから一段階で、 しかも高選択率で触媒の活 性低下を抑制して £_力プロラクタムを製造することができることを見出し、 本
発明に到達した。
即ち、 本発明の第 1の要旨は、 シクロへキサノンを窒素源及び酸素と反応させ て £—力プロラクタムを製造する方法において、 周期表の第 3〜 1 2族から選ば れる 1種又は 2種以上の元素 Mを含む酸化物触媒の存在下に反応を行うことを特 徴とする £一力プロラクタムの製造方法、 に存する。
更に、 本発明の第 2の要旨は、 下記の 1 ) 〜3 ) の特徴を有するど—力プロラ ク夕ム製造用酸化物触媒、 に存する。
1 ) 周期表の第 3〜 1 2族から選ばれる 1種又は 2種以上の元素 Mを含む、
2 ) アンモニアの昇温脱離分析によるアンモニア脱離量が、 0 . 5腿 ol- NH3/g - cat以下、
3 ) アルミニウム含有量が 1 w t %以下。
以下、 本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる触媒は、 周期表の第 3族ないし第 1 2族から選ばれる 1種又は 2種以上の元素 Mと、 必要に応じてさらに珪素とを含む酸化物触媒である。 周期 表の第 3族ないし第 1 2族から選ばれる 1種又は 2種以上の元素 Mの中でも、 周 期表の第 4族ないし第 8族から選ばれる少なくとも 1種の元素を含むことが好ま しい。 また、 周期表の第 3族ないし第 1 2族から選ばれる 1種又は 2種以上の元 素 Mが複数の元素を含む場合、 各々が周期表の第 4族ないし第 8族から選ばれる 元素であることが好ましい。 更には、 周期表の第 4族ないし第 8族から選ばれる 元素は、 チタン (T i ) 、 ニオブ (N b ) 、 タンタル ( T a ) 、 ハフニウム (H f ) 、 ジルコニウム (Z r ) 及びタングステン (W) から選ばれた少くとも 1種 類であるのがよく、 更にはチタン、 ニオブ、 ジルコニウム、 タングステンが好ま しく、 特にはチタンが、 これらを含む酸化物触媒が触媒する反応によって生成す る £一力プロラクタムの選択率が高いという点で好ましい。
また、 酸化物触媒は、 非晶質であっても結晶質であってもよいが、 結晶性酸化 物である方が好ましく、 複合酸化物、 特にはゼォライ 卜が好ましい。 なお、 第 3 族ないし 1 2族の元素 Mは結晶性酸化物の場合、 格子内に存在していても良いし、 格子外に存在していても良い。 ここでいう結晶性酸化物とは、 結晶質からなる酸 化物であり、 複合酸化物とは 2種以上の金属成分が共存する酸化物を指す。 また、
結晶性酸化物の中には、 メソポ一ラス物質は含まないものとする。
本発明の酸化物触媒は、 酸量が小さい触媒、 例えば触媒学会 (Catalysis Soci ety of Japan) の参照触媒のアルミナ (JRC- AL0- 4) と酸量が同程度又はそれ以下 である触媒であることが好ましい。 酸量は、 例えば、 アンモニアの昇温脱離分析
( T P D : temperature programmed desorption) によって評価することができる。 また、 酸強度の観点からは、 弱い触媒が好ましい。 酸強度の評価は、 アンモニア の昇温脱離分析によっても行うことができるが、 より簡便には、 ハメット (Hamm et) の指示薬で測定することができる。
本発明の酸化物触媒は、 アンモニアの昇温脱離分析 (T P D : temperature pr ogrammed desorption) によるアンモニア脱離量が、 アルミナ (JRC- AL0-4) のそ れと同程度又はそれ以下であることが好ましい。 具体的には、 0 . 5 mmol— NH3/ g- cat以下となるような酸量の少ない触媒であることが好ましく、 更には 0 . 3 m mol—NH3/g- cat以下、 特に 0 . 1麵 ol— NH3/g- cat以下となる触媒が好ましい。 尚、
「腿 ol— NH3/g- cat」 は、 酸化物触媒 1 g当たりのアンモニア脱離量 (mmol ) を表 す。 また酸強度に関しては、 ハメット (Ha誦 et) の指示薬で測定した酸度関数 H oで示すと、 酸度関数が H oが通常— 3 . 0より大きい触媒であり、 好ましくは + 1 . 5より大きい触媒であり、 さらに好ましくは + 3 . 3より大きい触媒、 特 には + 4 . 0より大きい触媒が好ましい。
前記昇温脱離分析によるアンモニア脱離量は、 所定の温度で触媒にアンモニア を飽和吸着させたのち、 脱気等により触媒に弱く結合しているアンモニア及び雰 囲気中のアンモニアを除去した後、 温度を上昇させることによって触媒から脱離 するアンモニアを定量することによって測定される。 この値は、 本発明において は典型的には以下の条件で測定される。
<測定装置 >
測定装置:大倉理研 (株) 製の自動昇温脱離分析装置 (TP- 5000)
同分析装置の概要は、 大倉理研 (株) 製 「自動昇温脱離分析装置 (TP- 5000) 仕 様書」 に記載されている。 装置の概要を、 図 1に示す。 また、 用いた反応管を図 2に示す。 図中、 1は反応管、 2は電気炉 (温度プログラム調節器により温度調
節される) 、 3は温度指示器、 4は質量分析計、 5は油回転真空ポンプ、 6は恒 温槽、 7は電磁弁、 Ί , は 6方向電磁弁、 7 "は 4方向電磁弁、 8は熱伝導度検 出器 (サンプル側) 、 9は熱伝導度検出器 (リファレンス側) 、 1 0は熱電対揷 入口、 1 1は減圧弁を、 それそれ示す。
<測定条件 >
キャリアガス (ヘリウム) :ユニオンヘリウム社製ヘリウムガス
アンモニア:昭和電工製液体アンモニア (純度 99. 9%以上)
(キヤリアガスとアンモニアは精製等を行うことなくそのまま使用した) 測定に用いた触媒量: 200mg
測定に用いた反応管:図 2に示す反応管を用いた。
測定は、 TP- 5000 の自動制御/計測プログラムにより行った。 ぐ測定の手順 >
( 1 )前処理
圧力 l torr以下で、 470°C (内温 500°C) まで 45分で昇温し、 次いで 470°Cで 30分 保持した
(2 ) NH3パルス吸着
設定 100°C (内温 110°C)
1つのパルスの終了時間: 3分
3パルスの容積 (計量管) : 0. 953cc ( 0°C、 latm換算)
キャリアガス (ヘリウム) 圧力 : 0. 05MPa
(NH3パルスの設定条件)
パルス終了条件:最後のパルスから 3つのパルスにおける非吸着 NH3量が ± 3 % の誤差範囲内に収まること。
最大パルス回数: 1 0回
パルス終了条件で指定された条件に何回パルスを注入しても 達しない場合、 この回数で終了する。
最小パルス回数: 4回
パルス終了条件とは関係なく、 最低限この回数はパルスを注 入する。
NH3パルス後の最大 H eパージ時間 (TCD案定のための待ち時間) : 2分
パルスガスを配管に導入する時間: 30秒
計量管内を大気圧の状態にするまでの時間: 20秒
パルスの 1ピークを検出する時間: 360秒
(3)パージ、 脱気処理 (真空脱気、 100°C、 30分)
(4) T CD (熱伝導度検出器) 安定確認 (100°C)
(5) NH3昇温脱離
10°C/minで 100〜800°C間を昇温し、 800°Cにて 20分保持した
キヤリァガス流量 30ml/min
(6)スタンダ一ドパルス測定 (触媒の入った反応間を経由せずに供給された NH3パ ルスをスタンダードパルス (NH3パルスの容積 0.953cc; 0°C、 latm) といい、 この 面積を測定し、 これを基準としてアンモニアの脱離量を換算する。 )
(7)その他の条件
検出器: T CD検出器 (設定電流 3) 及質量分析計
ライン配管 (Fig.2中の点線ライン) 及び恒温槽は 100°Cの保温を保った。
(配管はパージ部 ( (Fig.2中の太線ライン : 1/4インチ) 以外全て 1/8インチ) 反応管の上面には断熱材を取り付けた。
電気炉制御:オートチューィング実施済み
NH3パルス終了後、 NH3昇温脱離 ((5)) を開始するまで、 パージ、 脱気処理 ((3)) 及び T CD安定確認 ((4)) に要した時間は約 43分である。 また、 取得 データの解析は、 大倉理研 (株) 製波形編集/分析プログラム解析ソフト (型式 MPS- 880波形編集プログラム) にて解析を行い、 各ピークの波形分解、 面積計算を 行い、 熱伝導度検出器 (TCD) のスタンダードパルスの面積と脱離したアンモ ニァの面積比からアンモニアの脱離量を求めた。 なお、 触媒学会の参照触媒のァ
ルミナ (JRC- ALO- 4) を同条件で測定したところ、 アンモニアの脱離量は 0.11〜0. 36誦 ol- NH3/g- catであつた。
本発明の酸化物触媒は、 アルミニゥム含有量が 1 w t %以下であるのが好まし く、 更には 0 . 5 w t %以下、 特には 0 . 1 セ%以下、 最も好ましいのは 0 . 0 5 w t %以下であるのが、 生成する £—力プロラクタムの選択性が向上すると いう点で好ましい。
また、 酸化物中の周期表の第 3〜 1 2族から選ばれる 1種又は 2種以上の元素 Mの濃度は、 通常 0 . 0 1 mol%以上であり、 好ましくは 0 . 2 mol%以上、 特に は 0 . 5 l mol%以上であるのがよい。
本発明の酸化物触媒が珪素を含む場合、 同酸化物触媒中の、 元素 Mに対する诖 素の原子比 (S i /M) は、 2 0以上、 更には 3 0以上、 特には 5 0以上である ことが好ましい。 この原子比が小さすぎると、 一般に £—力プロラクタム及び副 生するシクロへキサノンォキシムの選択率が小さくなる。 また、 この原子比が大 きすぎると、 元素 Mの触媒作用が殆ど発現しない。 したがって、 通常はこの原子 比 (S i /M) は 1 0〜2 0 0であり、 好ましくは 2 0〜: L 9 0、 特に好ましく は 5 0〜 1 5 0のものを用いるのがよい。
本発明の酸化物触媒は単独でも触媒として作用するが、 複数種の酸化物触媒を 混合して使用してもよい。
本発明の酸化物触媒の合成法としては、 第 3族ないし 1 2族から選ばれる 1種 又は 2種以上の元素 Mと珪素の両者を含む結晶性複合酸化物の場合には、 例えば 前記元素 Mの化合物と珪素化合物から、 公知のゼォライ ト合成法により生成させ ることができる。 例えば型材であるテトラプロピルアンモニゥム塩の共存下、 シ リカ原料と元素 Mの成分の原料をアル力リ存在下、 水熱合成処理をする方法によ り得たものを用いることができる。 また、 アルミニウムを含む M F I型ゼォライ 卜から酸処理などにより、 アルミニウムを除去し、 ついでアルミニウムの脱離位 置に前記元素 Mを導入する方法などにより得たものを用いることもできる。
周期表の第 3族から第 1 2族から選ばれる 1種又は 2種以上の元素 Mの成分の 原料としては、 特に限定されないが、 これらの金属の塩、 例えば硝酸塩、 硫酸塩、 酢酸塩、 シユウ酸塩、 炭酸塩、 塩化物、 臭化物等のハロゲン化物、 又は金属アル
コキシド等を使用することができる。 中でも、 金属アルコキシド、 硝酸塩、 酢酸 塩、 シユウ酸塩が好ましい。
珪素を含む複合酸化物を調製する際には、 珪素の原料としては、 特に限定され ないが、 市販のシリカ、 テトラアルキルオルソシリケート、 ァエロジル、 コロイ ダルシリカ、 ケィ酸ソーダ等を挙げることができる。
また、 例えば予め形成されたシリカ担体に上記した周期表の第 3族ないし 1 2 族から選ばれる 1種又は 2種以上の元素 Mの化合物を含む溶液を含浸させ、 つい で、 熱分解、 加水分解及びこれに続く熱分解等により、 含浸させた元素の化合物 を酸化物に変化させて調製したシリカ担持触媒を用いることもできる。
触媒を調製する際の熱分解の雰囲気は、 酸素を含んでいても良いし、 含まなく てもよい。 酸素を含む雰囲気では、 有機物等の被酸化性の物質があると、 その酸 化、 燃焼により局所的な発熱が見られ、 得られる触媒の反応性を阻害することが あるので、 発熱は十分に制御する方が良い。 熱分解の温度は 4 0 0 °C以上である が、 副反応として起こるシクロへキサノンの縮合反応等は、 担体の持つ酸性質に よっても起こる為、 より好ましくは、 5 0 0 °C以上の温度で処理するのが好まし い。
本発明の £ _力プロラクタムの製造方法においては、 上記酸化物触媒の存在下 に、 シクロへキサノンを窒素源及び酸素と反応させる。
反応は液相でも気相でも行い得るが、 通常は気相で行われる。 窒素源としては、 アンモニアやアンモニア発生源、 すなわちアンモニア水、 アンモニア塩、 尿素等、 系中でアンモニアを発生するものなら何でもよく、 中でもアンモニア又は尿素を 使用するのが好ましい。 反応に供するガス中のシクロへキサノン、 アンモニア及 び酸素のモル比は、 通常シクロへキサノン 1モルにつき、 アンモニアは 0 . 0 0 1 〜 1 0 0モル、 酸素は 0 . 0 1 〜 1 0 0モルの範囲から任意に選択することが できる。 しかし、 化学量論比はシクロへキサノン :アンモニア : 0 2 二 1 : 1 : 0 . 5であり、 かつアンモニアを大過剰に用いると反応生成ガスから未反応アン モニァを回収する費用が嵩み、 また酸素を大過剰に用いるとシクロへキサノンゃ アンモニアの燃焼が増加することがあるので、 反応に供するガス中のシクロへキ サノン :アンモニア: 〇2 のモル比は 1 : 0 . 0 1〜: 1 0 : 0 . 1 〜 1 0 0が好
ましく、 1 : 0 . 1〜 1 0 : 0 . 1〜 1 0の範囲とするのが更に好ましい。 なお、 シクロへキサノン、 アンモニア及び酸素の混合ガスは爆発性を示すことがあるの で、 通常は窒素、 二酸化炭素、 アルゴンなどの不活性ガスで希釈して反応に供す るのが好ましい。
アンモニア発生源として尿素を用いる場合には、 尿素を加水分解させるために 反応系中に水の存在が必要であるが、 系中では酸化反応により水が生成するので 特に添加しなくてもよい。 反応に供する原料中の尿素やアンモニア塩のモル比は、 それらが分解してアンモニアを生成する量を、 先に挙げたアンモニアのガス中の モル比から換算して設定することができる。
また、 反応系に水を存在させることにより、 生成する £—力プロラクタムの選 択率を向上させることができるが、 この場合の水の存在量としては、 基質のシク 口へキサノン 1モルに対して、 通常、 0 . 0 0 1 ~ 1 0 0 0モル、 好ましくは 0 . 0 1〜 5 0 0モル、 更に好ましくは 0 . 1〜 1 0 0モルである。
同様に、 反応系中に二酸化炭素を存在させることによつても、 £ _力プロラク タムの選択率を向上させることができるが、 その場合の反応系中の二酸化炭素の 存在量としては、 基質のシクロへキサノン 1モルに対して、 通常、 0 . 0 0 1〜 1 0 0 0モル、 好ましくは 0 . 0 1〜5 0 0モル、 更に好ましくは 0 . 1〜: L 0 0モルである。
反応温度は通常 1 5 0〜4 0 0 °Cであるが、 本発明では特に 1 5 0〜3 2 0 °C という従来のベックマン転移反応温度よりも比較的低い温度でも、 £ _力プロラ ク夕ムを高選択率で製造できるという利点がある。 また、 従来公知の多段反応器 を使用しなくとも、 本発明によれば、 一段の反応領域で £—力プロラクタムを高 選択率で製造することができる。
反応装置としては常用の固定床反応器や流動床反応器などを用いることができ る。 この反応では、 触媒上に副反応により生成した炭素質が堆積して触媒活性を 低下させるので、 触媒の抜出しや補給が容易な流動床反応器を用いるのが好まし い。 活性の低下した触媒は、 堆積している炭素質を洗浄や燃焼などの適宜の方法 によって除去することにより、 活性を回復させることができる。
反応器から流出した反応生成ガスからは、 冷却又は溶媒吸収などの適宜の手段
で生成した £—力プロラクタムを回収できる。 反応生成ガス中には通常は未反応 のシクロへキサノン及び副生物であるシクロへキサノンォキシムも含まれている ので、 冷却や溶媒吸収に際しては、 £—力プロラクタムがこれらの未反応物や副 生物と共存している溶液が得られるので、 これから蒸留ゃ晶析など適宜の手段で、 £—力プロラクタム、 シクロへキサノンォキシム及びシクロへキサノンを分別回 収する。 回収されたシクロへキサノンは反応に再使用し、 シクロへキサノンォキ シムは公知の方法で £—力プロラクタムに転換させることができる。
また、 別法として、 前述の J. Cat . , 70 ( 1 98 1 ) に記載の方法に準 じて、 反応器から流出した反応生成ガスを、 引続き気相ベックマン転位触媒と接 触させて、 含まれているシクロへキサノンォキシムを £—力プロラクタムに転換 することもできる。 図面の簡単な説明 図 1は、 自動昇温脱離分析装置 (大倉理研 (株) TP- 5000) の概要を示す図であ る。
図 2は、 前記自動昇温脱離分析装置による昇温脱離分析に用いた反応管の構造 を示す図である。 発明を実施するための最良の形態 以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、 本発明はこれらの実 施例に限定されるものではない。 また、 以下に記載した触媒の調製は十分な攪拌 のもとに行われた。 触媒 ( 1 ) の調製;
テトラエトキシシラン (S i (O C2H5) ) 10 1. 0 gに、 ナトリウム及 び力リゥムの含有量がそれそれ 10 ppm未満の 40重量%テトラプロピルアン モニゥムヒドロキシド (N— (n- CSHT) ΟΗ) 水溶液 85. 41 gを滴下し- 45分間撹拌した。 これに 1. 57 gのペン夕イソプロポキシニオブ (Nb ( i -0 C3H7) 5) を 15. 7 gのイソプロパノールに溶解した溶液を滴下し、 75
分間撹拌した。 次いで激しく撹拌しながら 2 10. 5 gの脱塩水を加え、 更に 3 0分間撹拌したのちテフロン製のビ一カーに移した。 ビーカ一をオートクレープ に入れ、 90 rpmで撹拌しながら 170 °Cで 96時間反応させた。 生成したス ラリーを濾過、 水洗して白色固体を取得し、 これを 1 10°Cで 1昼夜乾燥したの ち、 空気雰囲気下で 550°Cで 8時間焼成し触媒とした。 このものは粉末 X線回 折の結果、 Z SM— 5と同定された。 触媒 ( 2 ) の調製;
テトラエトキシシラン 70. 08 gと 40重量%テトラプチルアンモニゥムヒ ドロキシド (N (n— C4H9) 4〇H) 水溶液 75. 6 l gとを混合し、 1時間撹 拌した。 これに 2. 59 gのペン夕イソプロポキシニオブを 26 gのイソプロパ ノールに溶解した溶液を滴下し、 1時間撹拌した。 次いで激しく撹拌しながら 1 34. 45 gの脱塩水を加え、 更に 1時間撹拌した。 反応液は透明で、 pH= l 1. 1 1であった。 この反応液を窒素気流下、 80°Cで 2時間還流させたのち、 テフロン製のビ一力一に移した。 ビーカ一をオートクレーブに入れて 170°Cに 昇温し、 88 rpmで撹拌しながら 72時間反応させた。 生成したスラリーを濾 過 ·水洗して白色固体を取得し、 これを 1 20°Cで 1昼夜乾燥したのち、 空気雰 囲気下で 550°Cで 8時間焼成して触媒とした。 このものは粉末 X線回折の結果、 Z SM- 1 1と同定された。 触媒 ( 3 ) の調製;
テトラエトキシシラン 100 gと 20重量%テトラプロピルアンモニゥムヒド ロキシド水溶液 250 gとを混合し、 80°Cに加熱してテトラエトキシシランを 加水分解し、 かつ副生したエタノールを留去させた。 次いで反応液をテフロン製 のビ一カーに移してオートクレープに入れ、 撹拌しながら 180°Cで 60時間反 応させた。
生成したスラリーを濾過 ·水洗して白色固体を取得し、 これを 1 20°Cで 1昼 夜乾燥したのち、 空気雰囲気下で 550°Cで 4時間焼成した。 このものは粉末 X 線回折の結果、 Z SM— 5と同定された。 以下、 この触媒をシリカライ ト一 1と もいう。
上記で得たシリカライ ト一 1 4 gに、 0. 2 2 gのペン夕イソプロポキシ二 ォブを 20 gのイソプロパノールに溶解した溶液を加え、 更に 25 gの脱塩水を 加えて 80°Cで 5時間撹拌した。 減圧下で水及びイソプロパノ一ルを留去し、 得 られた固体を 1 2 0°Cで 12時間乾燥したのち、 空気雰囲気下で 5 50°Cで 8時 間焼成して触媒とした。 触媒 ( 4 ) の調製;
テトラエトキシシラン 40 g、 40重量%テトラプロピルアンモニゥムヒドロ キシド水溶液 33. 2 g、 及び 10重量%のペン夕一 n—ブトキシタンタル (T a (n-0 C4H9) 5) のエタノール溶液 1 1. 6 5 gを混合した。 この混合溶液 を氷冷しながら、 これに 40重量%テトラプロピルアンモニゥムヒドロキシド水 溶液 4. 2 gと脱塩水 1 3 gとの混合液を撹拌下にゆつく りと滴下した。 滴下終 了後、 70°Cに昇温して 1時間撹拌した。 引続き撹拌しながら窒素ガスを液面上 に流すことにより、 副生したアルコールを除去した。 次いで 42 gの脱塩水を加 え、 テフロン製のビ一カーに移してォ一トクレーブに入れた。 撹拌せずに 1 80 °Cで 1 20時間反応させた。 生成したスラリ一を濾過 ·水洗して白色固体を取得 し、 これを 1 20°Cで 1昼夜乾燥したのち、 空気雰囲気下で 5 50°Cで 4時間焼 成して触媒とした。 このものは粉末 X線回折の結果、 Z SM— 5と同定された。 触媒 ( 5 ) の調製;
テトラエトキシシラン 68. 74 gに、 40重量%テトラプロピルアンモニゥ ムヒドロキシド水溶液 58. 72 gを激しく撹拌しながら滴下し、 得られた反応 液を引続いて 45分間撹拌した。 四塩化ハフニウム (Hf C 14) 1. 06 を 1
5 gの水に溶解した溶液と、 1. 23 gのシユウ酸を 1 5 gの水に溶解した溶液 とを混合して上記の反応液に加え、 引続き 75分間撹拌した。 これに更に 142.
67 gの水を加えて 1時間撹拌した。 このとき溶液の pHは 1 1. 6 5であった。 この溶液をテフロン製のビ一カーに移してォ一トクレーブに入れ、 90 r pm で撹拌しながら 1 Ί 0°Cで 96時間反応させた。 生成したスラリーを濾過 ·水洗 して白色固体を取得し、 これを 1 1 0°Cで 1昼夜乾燥したのち、 空気雰囲気下で 5 50°Cで 8時間焼成して触媒とした。 このものは粉末 X線回折の結果、 Z SM
- 5と同定された。 触媒 ( 6 ) の調製;
テトラエトキシシラン 101. 0gに、 40重量%テトラプロピルアンモニゥ ムヒドロキシド水溶液 85. 41 gを激しく撹拌しながら滴下し、 得られた反応 液を引続いて 30分間撹拌した。 この反応液に、 1. 36gのテトラブトキシチ タン (T i (n— 0— C4H9) 4 ) を 10 gのイソプロパノールに溶解した溶液を 滴下し、 引続いて 1時間撹拌した。 さらに激しく撹拌しながらこれに 251. 5 4gの脱塩水を加え、 更に 30分間撹拌した。 このときの溶液の pHは 11. 4 2であった。
この溶液をテフロン製のビーカーに移してオートクレープに入れ、 90 r pm で撹拌しながら 170°Cで 96時間反応させた。 生成したスラリーを濾過 ·水洗 して白色固体を取得し、 これを 110°Cで 1昼夜乾燥したのち空気雰囲気下で 5 50で 8時間焼成して触媒とした。 このものは粉末 X線回折の結果、 ZSM— 5 と同定された。 触媒 ( 7 ) の調製;
テトラエトキシシラン 69. 44 に、 40重量%テトラプロピルアンモニゥ ムヒドロキシド水溶液 58. 72 gを激しく撹拌しながら滴下し、 得られた反応 液を引続き 45分間撹拌した。 パラタングステン酸アンモニゥム ( (NH4) 10W 12 O 4 1 - 5 H20) 0. 61 gを 15 gの水に溶解した溶液と 1. 03gのシユウ 酸を 15 gの水に溶解した溶液とを混合して、 上記で得られた反応液に添加し、 75分間撹拌したのち、 水 172. 67 gを添加して更に 1時間撹拌した。 この ときの溶液の pHは 11. 85であった。
この溶液をテフロン製のビーカ一に移してオートクレーブに入れ、 90 r pm で撹拌しながら 170°Cで 96時間反応させた。 生成したスラリーを濾過 '水洗 して白色固体を取得し、 これを 110°Cで 1昼夜乾燥したのち空気雰囲気下で 5 50で 8時間焼成して触媒とした。 このものは粉末 X線回折の結果、 ZSM— 5 と同定された。
触媒 ( 8 ) の調製;
A. Tue l, e t . a 1. , Chem. C ommun. ( 1996 ) p 65
1に記載の方法を参考に、 下記によりジルコニウムを含む H exagona l me s op o r ous s i l i c a構造の触媒を調製した。
テトラエトキシシラン 20. 8 と 1. 64 gのテトライソプロポキシジルコ ニゥム (Z r ( i -O C3H7) 4 ) を含む混合液に、 7. 24 gのへキサデシルァ ミンを 29. 9 gのエタノールに溶液した溶液と 54 gの水とを添加した。 生成 したゲルを 30分間撹拌したのち、 静置状態で 12時間保持して熟成させた。 生 成物を濾過 ·水洗したのち風乾した。
得られた固体 1 gについてエタノール 100mlの割合で固体をエタノール中 に分散させ、 1時間還流させた。 濾過し、 得られた固体をエタノールで洗浄した のち、 上記の操作をもう一度行ない、 含まれているアミンを十分に除去した。 得 られた固体を 80°Cで 1昼夜乾燥したのち、 空気雰囲気下で 550°Cで 5時間焼 成して触媒とした。 触媒 ( 9 ) の調製;
ドデシルァミン 5. 0 g、 濃塩酸 0. 1 67ml、 脱塩水 65. 2 gを混合し た溶液に、 ペン夕イソプロポキシニオブ 1. 92 gとテトラエトキシシラン 20. 6 gを、 17. 0 gのエタノールと 16. 8 gのイソプロパノールの混合溶液に 溶解した溶液を撹拌しながら滴下し、 30分間撹拌した。 これを室温で 18時間 熟成したのち、 濾過した。 濾滓を風乾したのち、 得られた固体 3 gに 450ml のエタノールを加え、 窒素雰囲気下で 80°Cで 1時間還流させた。 濾過して得ら れた固体を 300mlの冷エタノールで洗浄して風乾した。 この還流一洗浄—風 乾処理をもう一度行ったのち、 空気雰囲気下、 550°Cで 5時間焼成して触媒と した。 このものは粉末 X線回折の結果、 2 θ= 2. 4。 付近にブロードなピーク (面間隔 3. 68 nm) が観察され、 Hexagona l mo s op o r ou s s i l i c a構造と推定された。 触媒 ( 10 ) の調製;
触媒 (3) の調製に際し得られたシリカライ ト一 1 3 gに、 0. 6 1 gのテ
トライソプロポキシチタン (T i ( i -0 C3Hv) 4 ) を 15 gのイソプロパノー ルに溶解した溶液を添加して撹拌し、 シリカライ ト— 1に溶液を含浸させた。 次 いで減圧下にイソプロパノールを除去し、 得られた固体を 120°Cで 12時間乾 燥し、 更に 550°Cで 5時間空気雰囲気下で焼成して触媒とした。 触媒 ( 11 ) の調製;
硝酸アルミニウム (Al (N03) 3 - 9 H20) 1. 73gを 5. 03 gのメタ ノールに溶解したものに、 0. 84 gの尿素及び 0. 96 gのテトラエトキシシ ランを順次添加した。 得られた溶液に 5. 0gのシリカ (CARIACT_50、 粒径 10〜20メッシュ、 富士シリシァ化学社製品) を添加し、 溶液をポアフィ リングさせた。 次いで 60°Cで減圧乾燥したのち、 空気中で 800°Cで 4時間焼 成して触媒とした。 触媒 ( 12 ) の調製;
テトラエトキシシラン 18. 9 gをイソプロパノール 45. 5mlに溶解した 溶液を激しく撹拌しながらジルコニウムイソプロポキサイ ド 0. 25 gをイソプ ロバノール 11. 4mlに溶解した溶液を 1滴ずつ滴下し、 30分激しく撹拌し た。 続いてこの溶液を激しく撹拌しながら、 40重量%テトラプロピルアンモニ ゥムヒドロキシド水溶液 22. 8 gを滴下し、 得られた反応液を引続いて 60分 間撹拌した。 さらに激しく撹拌しながらこれに 45. 5mlの脱塩水を加え、 更 に 60分間撹拌した。 溶液は無色透明であった。
この溶液を株式会社ヒロ製の水熱合成反応装置 KH— 03 S A用いて、 水熱合 成を実施した。 用いたミクロォ一トクレーブは、 同装置専用のテフロン内筒を備 えた 200 c cのものを用いた。 回転軸の回転速度は 15 rpmでミクロオート クレープ内の溶液を撹拌させた。 オーブンの温度は 1時間で 183 °Cに昇温し、 72時間この状態を保持した。
水熱合成後、 得られたスラリーを濾過、 水洗して白色固体を取得し、 これを 1 20°Cで 1昼夜乾燥したのち空気雰囲気下 550°Cで 8時間焼成して触媒とした。
触媒 ( 13 ) の調製:
40重量%のテトラプロピルアンモニゥムヒドロキシド水溶液 46. 98 gに、 テトラエトキシシラン 55. 56 gを激しく撹拌しながら滴下し、 得られた反応 液を引続いて 45分間撹拌した。 この反応液に、 0. 75gのテトラブトキシチ タン (T i (n— 0— C4H9) 4 ) を 18 gのィソプロパノールに溶解した溶液を 滴下し、 引続いて 1時間撹拌した。 さらに激しく撹拌しながら、 これに 114. 37 gの脱塩水を加え、 更に 30分間撹拌した。 この溶液は無色透明であった。 この溶液を 200 c cのミクロオートクレープ 2台に分けて、 触媒 ( 12) の調 整方法と同様に水熱合成を実施後、 焼成し触媒とした。 上記の触媒調製で得られた各触媒の金属組成、 原子比及び構造を表 1に示す。 表 1
* M: 3〜 12族から選ばれる元素
** 触媒調製時の仕込み比
実施例 1〜 13及び比較例 1〜 2 長さ 32 cm、 中央部の内径 6 mm長さ 4. 5 cm, 上下の管の内径 4mmの 石英ガラス製管型反応管に、 触媒 lmlを充填し、 所定の温度で 1時間予熱した c 次いで、 アンモニア、 シクロへキサノン、 空気の混合ガスを表 3に示す条件で供 給して反応させた。 反応管から流出したガスは氷冷して凝縮させ、 凝縮液をガス クロマトグラフィーにより分析した。 カラムとしては、 5%PEG— HT/Un ipo rt HP ( 60/80 me s h) 3mガラスカラムを用い、 内部標準と してはシクロペン夕ノンを用いた。
尚、 実施例 13においては、 触媒を予熱した後、 シクロへキサノン及び空気の 混合ガスを表 3に示す条件で供給し、 20重量%の尿素水溶液を 0. 35ml/ hの速度で同時に供給した。 分析は上記と同様にして行った。 上記の各反応に用いた触媒の粒径 (メッシュ) 、 反応条件及び反応成績を表 2 と表 3に示す。 シクロへキサノン (CHN) 転化率、 及び、 力プロラクタム (C L) 選択率及びシクロへキサノンォキシム (OXM) 選択率は以下のようにして 求めた。
CHN転化率 (%) =
{ (供給 CHNモル数—回収 CHNモル数)/ (供給 CHNモル数) } xlOO
CL、 OXM選択率 (%) 二
(生成 CL又は OXMモル数/転化 CHNモル数) X 100
表 2
*:触媒(8) (粒径 20 60メッシュ) 0.5mlを充填し、 その下流に 続けて触媒(3)の調製で得たシリカラ仆- 1(粒径 20 60メッシュ) 0.5mlを充填した。
** :触媒 (3) の調製で得たシリカラ仆- 1
∑5 ε m
産業上の利用可能忤 本発明の特定の酸化物触媒を用いることにより、 シクロへキサノンから一段階 で、 しかも高選択率で £一力プロラクタムを製造することができるため、 工業的 な利用価値が高い。