明 細 書
N, N -二置換アミ ド酸誘導体
技 術 分 野
本発明は新規な N, N—二置換アミ ド酸誘導体に関する。 更に詳しくは、本 発明の N, N -二置換アミ ド酸誘導体は生体内の蛋白質 -フアルネシルトラ ンスフニラーゼ (PFT) を阻害することにより、 癌遺伝子蛋白質 Rasの機能 発現を抑制し、 抗腫瘍作用を有するので抗腫瘙剤として有用である。
背 景 技 術
ras癌遺伝子は突然変異により活性化され、その翻訳生産物である Ras蛋白 は正常細胞を癌細胞へと形質転換する上で、 重要な役割を果たしている。 こ の ras癌遺伝子の活性化は、結腸直腸癌や膝臓癌等の多くの癌で観察され、そ の割合はヒト癌全体の約 25 %に達すると言われている。 したがって、 これら ras癌遺伝子の活性化を抑えたり、また、その生産物たる Ras蛋白の機能を阻 害すれば、 癌化の抑制に繋り抗癌効果が期待できる。
ところで、最近、 Ras蛋白の機能発現には、 Ras蛋白自身のフアルネシルイヒ が必要であり、このファノレネシル化を阻害すると、 Ras蛋白の細胞膜への局在 性が抑えられ、 癌細胞への形質転換が阻害されることが明らかとなった。 蛋 白質—フアルネシルトランスフヱラーゼ (PFT) は、 この Ras蛋白のフアル ネシル化を触媒する酵素であり、 この酵素を阻害すれば発 Ras蛋白の機能 発現を抑えることができる。 また、 この酵素は生体内において、 極めて限ら れた蛋白のフアルネシル化にしか関与せず、そのため、 この酵素の阻害剤は、 安全で、 非常に選択性の高い抗癌剤となることが期待される。 これら観点か ら、 近年、 数多くの PFT阻害剤が開発されてきた [セル (Cell)、 第 57巻、 1167— 1177頁 (1989年);プロシーディング'ナショナル 'アカデミー'ォ ブ.サイエンス (Proc.Natl.Acad.Sci.),第 86巻、 8323— 8327頁 (1989年); 同第 90卷、 2281—2285頁 (1993年) ;サイエンス (Science)、 第 245巻、 379 - 385頁 (1989年);同第 260巻、 1934— 1937頁 (1993年);同第 260
卷、 1937— 1942頁 (1993年) : ジャーナル 'ォブ 'バイオロジカル.ケミ ストリー (J.Biol.Chem -)、第 266巻、 15575 - 15578頁 (1991年); ジャー ナル.ォブ 'アンティバイオティクス (J.Antibiotics)、第 46卷、 222 - 227 頁 (1993年) ;特開平 5 - 201869号公報;同 5 - 213992号公報等参照〗。 し力、しながら、現在までのところ、報告された全ての PFT阻 ^は細胞内 での活性が低かったり、 in vivo (生体内) での効果が不充分である等、なお 医薬としての開発には問題が残されている。
発 明 の 開 示
本発明の目的は、 蛋白質ーフアルネシルトランスフヱラーゼ (PFT) を阻 害することにより、 癌遺伝子蛋白質 Rasの機能発現を抑制し、 その結果、 抗 腫瘼効果をもたらす新規な抗腫疡剤を提供することである。
本発明者らは、 一般式 [I]
は同一又は異なって、ァリール基又は複素芳香環基を; Aは.低級アルキル基、 水酸基、低級ヒドロキシアルキル基、低級アルコキシ基、カルボキシル基、低 級力ルボキシアルキル基、 ァリール基及びァラルキル基からなる群より選ば れる置換基を有していてもよ t、炭素数 2ないし 8の飽和又は不飽和脂肪族炭 化水素基を; X及び Yは同一又は異なって、 酸紫原子、 硫黄原子、 カルボ二 ル基、 一 CHRa - (ここにおいて、 Raは水素原子又は低級アルキル基を示す) 若しくは一 NRb— (ここにおいて、 Rbは水素原子又は低級アルキル基を示す) で表される基、又は X及び Y力く一緒になってビニレン基若しくはェチニレン 基を; R R2、 R\ R8及び R9は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、
水酸基、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を; R4及び R5は同一又は異な つて、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、 アミノ基、ニトロ基、 シァノ基、 力 ルボキシル基、 低級アルコキシカルボニル基、 力ルバモイル基、 低級アルキ ルカルバモイル基、 低級アルキル基、 低級ヒドロキシアルキル基、 低級フル ォロアルキル基又は低級アルコキシ基を; R6は低級アルキル基を; R7は水素 原子又は低級アルキル基を意味する。 ただし、 X及び Yのいずれか一方が酸 衆原子、硫黄原子又は- NRb - (ここにおいて、 Rbは前記の意味を有する)で 表される基を意味する場合、他方はカルボニル基又は一 CHRa— (ここにおい て、 Raは前記の意味を有する) で表される基を意味する] で表される化合物 が蛋白質ーフアルネシルトランスフヱラーゼ(PFT)を阻害することにより、 癌遺伝子蛋白質 Rasの機能発現を抑制し、 その結果、 抗腫瘍剤として有用で あることを見出し本発明を完成した。
本発明は、一般式 [I] で表される化合物、 その医薬として許容されうる塩 又はエステル及びその用途に関する。
本明細害に記載された記号及び用語について説明する。
ァリール基とは、 フヱニル基、 ナフチル基又はアントリル基を意味し、 フ ェニル基、 ナフチル基が好適である。
複素芳香環基とは、 酸素原子、 窒素原子及び硫黄原子からなる群より、 同 一又は異なつて選ばれる 1又は 2の複素原子を含有する 5員若しくは 6員の単 環式芳香族複素環基又は該単環式芳香族複素環基と前記ァリール基が縮合し た、 若しくは同一又は異なる該単環式芳香族複衆環基が互いに縮合した縮合 環式芳香族複素環基を意味し、 例えばピロリル基、 イミダゾリル基、 ピラゾ リル基、 ピリジル基、 ビラジニル基、 ピリミジニル基、 ピリダジニル基、 ォ キサゾリル基、イソキサゾリル基、 フリル基、チェニル基、チアゾリル基、ィ ソチアゾリル基、 インドリノレ基、 ベンゾフラニル基、 ベンゾチェ二ル基、 ベ ンゾィミダゾリル基、 ベンゾォキサゾリル基、 ベンゾィソキサゾリル基、 ベ ンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、 インダゾリル基、 プリニル基、 キノリル基、 イソキノリル基、 フタラジニル基、 ナフチリジニル基、 キノキ サリニル基、 キナゾリニル基、 シンノリニル基、 プテリジニノレ基等力挙げら れ、 中でもフリル基、 チェニル基、 ピリジル基、 ピリミジニル基、 ォキサゾ
リル基、 イソキサゾリル基、 チアゾリル基、 ベンゾフラニル基、 ベンゾチェ ニル基、 ベンゾイミダゾリル基、 ベンゾォキサゾリル基、 ベンゾチアゾリル 基、 キノリル基等が好適である。
低級アルキル基とは、炭素数 1ないし 6の直鎖状又は分岐状のアルキル基を 意味し、 例えばメチル基、 ェチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 ブチル 基、 sec—ブチル基、 tert—ブチノレ基、ペンチル基、へキシル基等が挙げられ、 中でもメチル基、 ェチル基等が好適である。
低級ヒドロキシアルキル基とは、 水酸基を有する前記低級アルキル基、 即 ち、炭素数 1ないし 6のヒドロキシアルキル基を意味し、例えばヒドロキシメ チル基、 ヒドロキシェチル基、 ヒドロキンプロピル基、 ヒドロキンブチル基 等が挙げられ、 中でもヒドロキシメチル基、 ヒドロキシェチル基等が好適で あ 00
低級アルコキシ基とは、炭素数 1ないし 6のアルコキシ基又はアルキレンジ ォキシ基を意味し、 例えばメ トキシ基、 エトキン基、 プロボキシ基、 イソプ 口ポキシ基、 ブトキシ基、 tert—ブトキシ基、 メチレンジォキシ基、 ェチレ ンジォキシ基、 トリメチレンジォキシ基等が挙げられ、中でもメ トキシ基、ェ トキシ基、 メチレンジォキシ基等が好適である。
低級カルボキシアルキル基とは、 カルボキシル基を有する前記低級アルキ ル基、即ち、炭素数 1ないし 7のカルボキシアルキル基を意味し、例えばカル ボキシメチル基、 カルボキシェチル基、 カルボキシプロピル基、 カルボキシ ブチル基等が挙げられ、 中でもカルボキシメチル基、 カルボキシェチル基等 が好適である。
ァラルキル基とは、前記ァリ一ル基を有する前記低級アルキル基を意味し、 例えばべンジル基、 フヱネチル基、 3—フヱニルプロピル基、 1一ナフチルメ チル基、 2—ナフチルメチル基、 1一 (2—ナフチル) ェチル基等が挙げられ、 中でもべンジル基、 フヱネチル基、 2—ナフチルメチル基等が好適である。 飽和脂肪族炭化水素基としては、 エチレン基、 トリメチレン基、 テ卜ラメ チレン基、 ペンタメチレン基、 へキサメチレン基、 ヘプタメチレン基、 ォク タメチレン基が挙げられ、 例えばトリメチレン基、 テトラメチレン基、 ペン タメチレン基等が好適である。
不飽和脂肪族炭化水素基とは、炭素鎖上任意の位置に I又は 2以上、好まし くは 1又は 2の二重結合を有する不飽和脂肪族炭化水衆基を意味し、例えばビ 二レン基、 プロぺニレン基、 1一ブテニレン基、 2—ブテニレン基、 1, 3—ブ タジェ二レン基、 1一ペンテ二レン基、 2—ペンテ二レン基、 1, 3—ペンタジ ェニレン基、 1, 4一ペンタジェ二レン基、 1一へキセニレン基、 2—へキセニ レン基、 3—へキセニレン基、 1, 3—へキサジェニレン基、 1, 4一へキサジェ 二レン基、 1, 5—へキサジェニレン基、 1, 3, 5—へキサトリエ二レン基、 1 一へプテニレン基、 2—ヘプテニレン基、 3—へプテニレン基、 1. 3—へプタ ジェニレン基、 1, 4一ヘプタジェ二レン基、 1, 5—ヘプタジェ二レン基、 1, 6—ヘプタジェ二レン基、 1, 3, 5—ヘプ夕トリエ二レン基、 1一ォクテ二レン 基、 2—ォクテ二レン基、 3—ォクテ二レン基、 4一ォクテ二レン基、 1, 3— ォクタジェニレン基、 1, 4—ォクタジェニレン基、 1, 5—ォクタジェニレン 基、 1, 6—才クタジェニレン基、 1, 7—才クタジェニレン基、 2, 4—才クタ ジェニレン基、 2, 5—才クタジェニレン基、 2, 6—才クタジェニレン基、 3, 5—才クタジェニレン基、 1, 3, 5—才クタトリエ二レン基、 2, 4. 6—才クタ トリェニレン基、 1, 3, 5, 7—才クタテトラエ二レン基等力く挙げられ、中でも プロぺニレン基、 1—ブテニレン基、 1. 3—ブタジェニレン基、 1一ペンテ二 レン基等が好適である。
ハロゲン原子としては、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子が 挙げられ、 例えばフッ素原子、 塩素原子が好適である。
低級アルコキシ力ルポニル基とは、炭素数 1ないし 7のアルコキシカルボ二 ル基を意味し、 例えばメ トキシカルボニル基、 エトキンカルボニル基、 プロ ポキシ力ルボニル基、 ブトキシカルボニル基、 tert—ブトキシカルボニル基 等が挙げられ、 中でもメ 卜キシカルボニル基、 エトキンカルボニル基等が好 適である。
低級アルキル力ルバモイル基とは、 前記低級アルキル基により、 モノ置換 又はジ置換された力ルバモイル基を意味し、 例えばメチルカルバモイル基、 ェチルカルバモイル基、 ジメチルカルバモイル基、 ジェチルカルバモイル基 等が挙げられる。
低級フルォロアルキル基とは、 フッ素原子を有する前記低級アルキル基、
即ち、炭素数 1ないし 6のフルォロアルキル基を意味し、例えばフルォロメチ ル基、 ジフルォロメチル基、 トリフルォロメチル基、 1一フルォロェチル基、 2—フルォロェチル基、 2. 2, 2—トリフルォロェチル基、 ペンタフルォロェ チル基等が挙げられる。
—般式 [I] で表される化合物の塩としては、医薬として許容されうる慣用 的なものを意味し、例えば末端のカルボキシノレ基、 R4及び Z若しくは R3が力 ルボキシル基である場合の当該カルボキシル基又は式中 Aで表される飽和若 しくは不飽和脂 炭化水素基上にカルボキシル基若しくは低級カルボキン アルキル基を有する場合の当該カルボキシル基における塩基付加塩、又は R< 及び/若しくは R5がァミノ基である場合の当該ァミノ基又は塩基性の複素芳 香環を有する場合の当該塩基性複衆芳香環上における酸付加塩の塩類を挙げ ることができる。
該塩基付加塩としては、 例えばナ卜リゥム塩、 力リウム塩等のアル力リ金 厲塩;例えばカルシウム塩、 マグネシウム塩等のアル力リ土類金 J1塩;例え ばアンモニゥム塩;例えばトリメチルァミン塩、 卜リエチルァミン塩、 ジシ クロへキシルァミン塩、 エタノールアミン塩、 ジエタノールアミン塩、 トリ エタノールァミン塩、 プロカイン塩、 N, Ν' 一ジベンジルエチレンジァミン 塩等の有機ァミン塩等が挙げられる。
該酸付加塩としては、 例えば塩酸塩、 硫酸塩、 硝酸塩、 りん酸塩、 過塩^ 酸塩等の無機酸塩;例えばマレイン酸塩、 フマール酸塩、 酒石酸塩、 くえん 酸塩、 ァスコルビン酸塩、 トリフルォロ醉酸塩等の有機酸塩;例えばメタン スルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、 ρ—トルエンスルホ ン酸塩等のスルホン酸塩等が挙げられる。
—般式 [I]で表される化合物のエステルとしては、末端のカルボキシル基、 R4及び Ζ若しくは R5がカルボキシル基である場合の当該カルボキシル基又は 式中 Αで表される飽和若しくは不飽和脂肪族炭化水素基上にカルボキシル基 若しくは低級力ルボキシアルキル基を有する場合の当該カルボキシル基にお ける医薬として許容されうる慣用的なものを意味し、 例えばメチル基、 ェチ ノレ基、 プロピル基、 イソプロピル基、 ブチル基、 sec—ブチル基、 tert—プチ ル基、 シクロプロピル基、 シクロペンチル基等の低級アルキル基とのエステ
ノレ、ベンジル基、 フヱネチル基等のァラルキル基とのエステル、 ァリル基、 2 ーブテニル基等の低級アルケニル基とのエステル、メ トキシメチル基、 2—メ トキシェチル基、 2—ェトキシェチル基等の低級アルコキシアルキル基とのェ ステル、ァセトキシメチル基、 ビバロイルォキシメチル基、 1一ビバロイルォ キシェチル基等の低級アルカノィルォキシアルキル基とのエステル、 メ トキ シカルボニルメチル基、 ィソプロポキシカルボニルメチル基等の低級アルコ キシカルボニルアルキル基とのエステル、 カルボキシメチル基等の低級カル ボキシアルキル基とのエステル、 1一 (ェトキシカルボニルォキシ)ェチル基、 1一 (シクロへキシルォキシカルボニルォキシ)ェチル基等の低級アルコキシ カルボニルォキシアルキル基とのエステル、 力ルバモイルォキシメチル基等 の低級力ルバモイルォキシアルキル基とのエステル、 フタリジル基とのエス テル、 (5—メチルー 2—ォキソ一 1, 3—ジォキソールー 4一ィル) メチル基 等の (5—置換— 2—ォキソ— 1, 3—ジォキソールー 4ーィノレ) メチル基との エステル等が挙げられる。
更に末端のカルボキシル基又は式中 Aで表される飽和若しくは不飽和脂肪 族炭化水素基上にカルボキシル基若しくは低級カルボキシアルキル基を有す る場合の当該カルボキシル基のァ位又は (5位に水酸基が存在するとき、 当該 水酸基とカルボキシル基の間で分子内エステル、即ち、 5員又は 6員のラク 卜 ン環を形成してもよい。
また、 本発明の化合物は、 その置換基の態様によって、 光学異性体、 ジァ ステレオ異性体、 幾何異性体等の立体異性体が存在する場合があるが、 本発 明の化合物はこれら全ての立体異性体及びそれらの混合物をも包含する。 中 でも、 一般式 [I一 1]
A、 X、 Y、 R'、 R2、 R3、 R R5、 R6、 R Re及び R9は前記の意味を有する] で表される化合物が好ましい。
がナフチル基、 ベンゾフラニル基又はべンゾチェニル基である化合物が好適 である。
X及び Yは同一又は異なって、 酸素原子、 硫黄原子、 カルボニル基、 - CHR8 - (ここにおいて、 は水素原子又は低級アルキル基を示す)若しくは - NRb - (ここにおいて、 Rbは水素原子又は低級アルキル基を示す) で表さ れる基、 又は X及び Yが一緒になつてビニレン基若しくはェチニレン基を意 味する。 ただし、 X及び Yのいずれか一方が酸素原子、 硫黄原子又は - NRb 一 (ここにおいて、 Rbは前記の意味を有する)で表される基を意味する場合、 他方はカルボニル基又は一 CHRa - (ここにおいて、 Raは前記の意味を有す る) で表される基を意味する。
—般式 [I] の式中、 Xが- NRb— (ここにおいて、 Rbは前記の意味を有す る) で表される基であり、 かつ Yがカルボニル基である化合物、 Xが酸素原 子であり、かつ Yが— CHRa - (ここにおいて、 R'は前記の意味を有する)で
表される基である化合物、 X及び Yがともに一 CHRa— (ここにおいて、 R' は前記の意味を有する) で表される基である化合物又は X及び Yが一緒にな つてビニレン基である化合物が好ましい。
—般式 [I]で表される化合物中、 Aで表される低級アルキル基、水酸基、低 級ヒドロキシアルキル基、 低級アルコキシ基、 カルボキシル基、 低級カルボ キシアルキル基、 ァリ一ル基及びァラルキル基からなる群より選ばれる置換 基を有していてもよ!^、炭素数 2ないし 8の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基 とは、 無置換の前記飽和脂肪族炭化水素基若しくは前記不飽和脂肪族炭化水 素基又は置換可能な任意の位置に置換基を有する前記飽和脂肪族炭化水素基 若しくは前記不飽和脂肪族炭化水素基を意味し、該置換基は低級アルキル基、 水酸基、低級ヒドロキシアルキル基、低級アルコキシ基、カルボキシル基、低 級カルボキンアルキル基、 ァリール基及びァラルキル基からなる群より、 同 —又は異なつて 1又は 2以上、 好ましくは 1ないし 3選択することができる。
A力、'式 [a]
R1 1
一 (CH2) m- CH- C— CH - (CH2) n- [a]
R10 R12 R13
(ここにおいて、 R10は水素原子、 水酸基、 低級ヒドロキシアルキル基、 低級 アルコキシ基又はカルボキシル基を; R11は水素原子、水酸基、低級アルコ-ヤ- シ基、 カルボキシル基又は低級カルボキンアルキル基を: R'2は水素原子、低 級ヒドロキシアルキル基又はカルボキシル基を; R13は水素原子、水酸基又は カルボキシノレ基を; m及び nは同一又は異なって、 0ないし 2の整数を意味す る) で表される基である化合物及び Aが式 [b]
OH
― (CH2)P- C = C- (CH2)q-CH- (CH2) r― [b]
R12 R13
(ここにおいて、 R12は水素原子、 低級ヒドロキシアルキル基又はカルボキシ ル基を: R13は水素原子、水酸基又はカルボキシル基を; pは 0又は 1を: q及 び rは同一又は異なって、 0ないし 2の整数を意味する) で表される基である 化合物が好適である。
Aが式 [a] で表される場合、 R"1としては、 水素原子、 水酸基、 カルボキ シル基等が、 R11としては、 カルボキシル基、 カルボキンメチル基等の低級力 ルポキシアルキル基等が、 R12及び R13としては水素原子、 カルボキシル基等 が好適であり、 m及び nが同一又は異なって、 0又は 1の場合が好適である。
Aが式 [b] で表される場合、 R12としてはヒドロキシメチル基等の低級ヒ ドロキシアルキル基、カルボキシル基等が、 R'3としては水素原子が、 p、 q及 び rとしては 0が特に好適である。
また、 一般的に式 [b] で表されるような部分構造を有する化合物の場合、 下記に示すごとく、 エノール形とケト形の互変異性が存在することがよく知 られているが、 本発明の化合物はェノール形、 ケト形の異性体及びそれらの 混合物をも包含する。
OH
(CH2) -C = C- (CH2)q-CH- (CH2) r― [b]
R12 3
(ェノール形)
0
(CH2)D-C - CH- (CH2)。- CH - (CH2)r― [b'〕
R12 R13
(ケト形)
(ここにおいて、 R12、 R13、 p、 q及び rは前記の意味を有する)
R
l及び R
2は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、低級ァ ルキル基又は低級アルコキシ基を意味し、
で表されるァリール基又は複素芳香環基上の置換可能な任意の位置に置換す ることができる。
R
3は水素原子、 ハロゲン原子、 水酸基、 低級アルキル基又は低級アルコキ
シ基を意味し、
で表されるァリール基又は複素芳香環基上の置換可能な任意の位置に置換す ることができる。
で表される基も R3と同様に上記ァリール基又は複素芳香環基上の置換可能な 任意の位置に置換することができる。
R
4及び R
5は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、 ァミノ 基、ニトロ基、 シァノ基、 カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、 力 ルバモイル基、 低級アルキル力ルバモイル基、 低級アルキル基、 低級ヒドロ キシアルキル基、 低級フルォ口アルキル基又は低級アルコキシ基を意味し、
で表されるァリ一ル基又は複素芳香環基上の置換可能な任意の位置に置換す ることができる。
R6としては、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基等が好適であり、 特にメチ ル基、 ェチル基等が好ましい。
R7としては、水素原子、 メチル基、ェチル基、 プロピル基等が好適であり、 特に水素原子、 メチル基等が好ましい。
R
8及び R
9は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、低級ァ ルキル基又は低級ァルコキシ基を意味し、
で表されるァリール基又は複素芳香環基上の置換可能な任意の位置に置換す ることができる。
次に本発明化合物の製造法につ L、て説明する。
""^式 [I] で表される本発明化合物は、例えば下記の製造法 1、 2、 3、 4、
5又は 6に示す方法により製造することができる,
製造法 1
一般式 [Π]
は同一又は異なって、ァリール基又は複素芳香環基を; XP及び YPは同一又は 異なって、 酸素原子、 硫黄原子、 カルボニル基、 一 CHR'— (ここにおいて、 RAは水素原子又は低級アルキル基を示す) 若しくは一 NR*— (ここにおい て、 RBPは水素原子、低級アルキル基又はィミノ基の保護基を示す) で表され る基、 又は XP及び YPが一緖になってビニレン基若しくはェチニレン基を; R1P、 R2P、 R3P、 R8»及び R9Pは同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、保 護されていてもよい水酸基、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を; R<P及 び R5Pは同一又は異なって、 水素原子、 ハロゲン原子、 ニトロ基、 シァノ基、 低級アルコキシカルボニル基、 力ルバモイル基、 低級アルキル力ルバモイル 基、 低級アルキル基、 低級フルォロアルキル基、 低級アル: 3キン基又は保護 されていてもよい、 水酸基、 アミノ基、 カルボキシル基若しくは低級ヒドロ キンアルキル基を; R6は低級アルキル基を; R7は水素原子又は低級アルキル 基を意味する。 ただし、 XP及び YPのいずれか一方が酸素原子、硫黄原子又は - NRBP - (ここにおいて、 R1*は前記の意味を有する)で表される基を意味す る場合、 他方はカルボニル基又は一 CHR' - (ここにおいて、 R'は前記の意 味を有する) で表される基を意味する] で表される化合物と、 一般式 [III]
HO— C— A。 ~ COORp [ I I I ]
0
[式中、 Apは低級アルキル基、低級アルコキシ基、ァリール基及びァラルキル 基並びに保護されていてもよい、 水酸基、 低級ヒドロキシアルキル基、 カル ボキシル基及び低級カルボキシァルキル基からなる群より選ばれる置換基を 有していてもよ t、炭素数 2ないし 8の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基を; RP は水素原子又は力ルボキシル基の保護基を意味する] で表される力ルポン酸 又はその反応性誘導体とを反応させ、 一般式 [IV]
[式中、
Ar4—
A X Yp、 R'p、 R2P、 R3p、 R4P、 R5P、 R6、 R7、 R8p、 R9p及び Rpは前記の意 味を有する] で表される化合物とし、 必要に応じ保護基を除去することによ り、 一般式 [I] で表される化合物を得ることができる。
—般式 [ΠΙ] で表されるカルボン酸の反応性誘導体としては、 例えば酸ハ ロゲン化物、 混合酸無水物、 活性エステル、 活性アミ ド等が用いられる。 また、 一般式 [ΠΙ] のカルボン酸を用いる場合には、 N, N' —ジシクロへ キシルカルボジイミ ド、 1ーェチルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル) 力 ルポジィミ ド、 2—クロロー 1. 3—ジメチルイミダゾリルク口リ ド等の縮合剤 の存在下、 反応を行うことが好ましい。
"^式 [Π]で表される化合物と一般式 [ΙΠ]のカルボン酸又はその ®^性
誘導体との反応は、 一般式 [Π] で表される化合物 1モルに対して、 一般式 [III] のカルボン酸又はその反応性誘導体を 1モルないし過剰モル、好ましく は 1〜5モル用いて行われる。
反応は、 通常、 不活性溶媒中で行われ、 当該不活性溶媒としては、 例えば 塩化メチレン、 クロ口ホルム、 四塩化炭素、 ジクロロェタン、 トリクロロェ チレン等のハロゲン化炭化水素類;例えばェチルエーテル、 テトラヒドロフ ラン、 ジォキサン等のエーテル類;例えばベンゼン、 トルエン、 クロ口ベン ゼン、 キシレン等の芳香族炭化水素類:例えばジメチルホルムアミ ド、 ァセ トニトリル、 アセトン、 酢酸ェチル、 へキサメチルりん酸トリアミ ド等の非 プロトン性極性溶媒、 又はその混合溶媒等が挙げられる。
反応温度は、通常、 一 70°Cないし反応に用いる溶媒の沸点、好ましくは一 20°C〜100 eCである。
反応時間は、 通常、 5分間〜 7日間、 好ましくは 10分間〜 24時間である。 また、 上記反応は反応を円滑に進めるために塩基の存在下に行うこともで さる。
当該塩基としては、 例えば水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム、 水酸化力 ノレシゥ厶、 炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム、 炭酸水衆ナトリウム等の無機塩 基又は例えばトリェチルァミン、 N—ェチルジイソプロピルァミン、 ピリジ ン、 4ージメチルァミノピリジン、 N, N—ジメチルァ二リン等の有機塩基の 存在下に行うことが好ましい。
当該塩基の使用量は、 一般式 [ΙΠ] のカルボン酸の反応性誘導体 1モルに 対して、 1モルないし過剰モル、 好ましくは 1〜5モルである。
一般式 [ΠΙ] の化合物の酸ハロゲン化物は、 一般式 [III] のカルボン酸を 常法に従ってハロゲン化剤と反応させることにより得ることができる。 ハロ ゲン化剤としては、 例えば塩化チォニル、 三塩化りん、 五塩化りん、 ォキシ 塩化りん、 三臭化りん、 ォキサリルクロリ ド、 ホスゲン等が用いられる。
—般式 [ΠΙ] の化合物の混合酸無水物は、一般式 [III] のカルボン酸を常 法に従って、 例えばクロ口炭酸ェチル等のクロ口炭酸アルキル;ァセチルク ロリ ド等の脂肪族カルボン酸クロリ ド等と反応させることにより得ることが できる。 また、両端のカルボキシル基の間で分子内酸無水物を形成させるか、
—般式 [III] の式中、 ΑΡで表される飽和若しくは不飽和脂肪族炭化水素基上 にカルボキシル基を有する場 、 当該カルボキシル基と反応に関与するカル ボキシル基の間で分子内酸無水物を形成させ、 カルボン酸の反応性誘導体と することができる。
—般式 [ΠΙ] の化合物の活性エステルは、 一般式 [III] のカルボン酸を常 法に従って、 例えば Ν, Ν' ージシクロへキシルカルポジイミ ド、 1一ェチル 一 3— (3—ジメチルァミノプロピル) カルポジイミ ド等の縮合剤の存在下、 例えば Ν—ヒドロキシスクシンィミ ド、 Ν—ヒドロキシフタルイミ ド、 1一ヒ ドロキシベンゾトリアゾール等の Ν—ヒドロキン化合物: 4一二トロフヱノー ル、 2, 4—ジニトロフエノール、 2, 4, 5—トリクロ口フエノール、 ペンタク ロロフヱノール等のフユノール化合物等と反応させることにより得ることが できる。
一般式 [ΠΙ] の化合物の活性アミ ドは、一般式 [III] のカルボン酸を常法 に従って、例えば 1, Γ 一カルボ二ルジィミダゾール、 1, 1' 一カルボ二ルビ ス (2—メチルイミダゾール) 等と反応させることにより得ることができる。 式中、
R!P 、
、 ケ 2一 又は Ar4—
R9
で表される基上に水酸基が存在する場合、 A-で表される飽和若しくは不飽和 脂肪族炭化水素基上に水酸基、 低級ヒドロキシアルキル基、 カルボキシル基 又は低級カルボキシアルキル基が存在する場合及び
で表される基上に水酸基、 アミノ基、 カルボキシル基又は低級ヒドロキシァ ルキル基が存在する場合、 当該水酸基、 低級ヒドロキシアルキル基、 ァミノ 基、 カルボキシル基又は低級カルボキシアルキル基を、 適宜、 水酸基の保護 基、 ァミノ基の保護基又はカルボキシル基の保護基で保護した後に反応を行 い、反応後に当該保護基を除去することが好ましい。 また、 XP及び のいず
れか一方が一 NR — (ここにおいて、 は前記の意味を有する)で表される 基で表される基であり、 他方が— CHRa - (ここにおいて、 R1は前記の意味 を有する) で表される基の場合、 としては、低級アルキル基又はィミノ基 の保護基が好ましく、 Rbpがィミノ基の保護基のとき、反応後に当該保護基を 除去することが好ましい。
水酸基の保護基としては、 例えばトリメチルシリル基、 tert—プチルジメ チルシリル基等の低級アルキルシリル基:例えばメ トキシメチル基、 2—メ ト キシエトキンメチル基等の低級アルコキシメチル基;例えばテトラヒドロピ ラニル基;例えばべンジル基、 p—メ トキシベンジル基、 p—二トロべンジル 基、 トリチル基等のァラルキル基;例えばホルミル基、 ァセチル基等のァシ ル基等が挙げられ、 特にメ トキシメチル基、 テトラヒドロビラニル基、 トリ チル基、 tert—プチルジメチルシリル基、 ァセチル基等が好ましい。
ァミノ基又はィミノ基の保護基としては、例えばべンジル基、 p—メ トキシ ベンジル基、 p—二トロべンジル基、ベンズヒドリル基、 トリチル基等のァラ ルキル基;例えばホルミル基、ァセチル基、プロピオニル基、ブチリノレ基、 ピ バロィル基等の低級アルカノィル基;例えばトリフルォロアセチル基等の低 級ハロアルカノィル基;例えばメ トキシカルボニル基、 エトキシカルボニル 基、 プロボキシカルボニル基、 tert -ブトキシカルボニル基等の低級アルコ キシカルボニル基;例えば 2, 2, 2—トリクロ口エトキンカルボニル基等の低 級ハロアルコキシカルボニル基:例えば 2—プロぺニルォキシカルボニル基 等のアルケニルォキシカルボニル基;例えばべンジルォキシカルボニル基、 p 一二トロベンジルォキンカルボニル基等のァラルキルォキシカルボニル基: 例えばトリメチルシリル基、 tert—ブチルジメチルシリル基等の低級アルキ ルンリル基等、更にァミノ基の保護基としては、例えばべンジリデン基、 p一 クロ口べンジリデン基、 p—二トロべンジリデン基等のァラルキリデン基等 が挙げられ、 特に、 ァセチル基、 トリフルォロアセチル基、 tert—ブトキシ カルボニル基、 ベンジルォキシカルボニル基等が好ましい。
カルボキシル基の保護基としては、 例えばメチル基、 ェチル基、 プロピル 基、 イソプロピル基、 tert—ブチル基等の低級アルキル基;例えば 2, 2, 2 - トリクロ口ェチル基等の低級ハロアルキル基;例えば 2 -プロべニル基等の
低級アルケニル基;例えばべンジル基、 P—メ トキシベンジル基、 p—二トロ ベンジル基、ベンズヒドリル基、 卜リチル基等のァラルキノレ基等が挙げられ、 特にメチル基、 ェチル基、 tert -ブチル基、 2 -プロぺニル基、 ベンジル基、 p—メ トキシベンジル基、 ベンズヒドリル基等が好ましい。
反応終了後、 通常の処理を行い、 一般式 [IV] で表される化合物の粗生成 物を得ることができる。 このようにして得られた一般式 [IV] で表される化 合物を、 常法に従って精製し、 又は精製することなく、 必要に応じて、 水酸 基、 アミノ基及びカルボキシル基の保護基の除去反応を適宜組み合わせて行 うことにより、 一般式 [I] の化合物を製造することができる。
保護基の除去はその種類により異なるが、 文献記載の方法 [プロテクティ ブ ·グノレ一: 7ス ·イン *才一刀ニック ·シンセシス (Protective Groups in Organic Synthesis)、 T.W.グリーン (T.W.Greene) 著、 John Wiley & Sons社(1981年)参照]又はそれに準ずる方法に従って、例えば酸又は塩基 を用いる加溶媒分解、 水衆化金厲錯体等を用 、る化学的還元又はノ、'ラジウム -炭素触媒、 ラネーニッゲル触媒等を用 L、る接触還元等により行われる。
製漳法 2
[式中、 X
aはカルボニル基又は— CHR
a - (ここにおいて、 R
aは前記の意味を 有する) で表される基を; Zは脱離基を意味し:
R
lp及び R
2Pは前記の意味を有する] で表される化合物と、 一般式 [VI]
H—
[式中、 Y
aは酸素原子、硫黄原子又は- NR
b— (ここにおいて、 R
bは前記の 意味を有する) で表される基を意味し;
Ap、 R3P、 R R5p、 Re、 R R Rep及 Rpは前記の意味を有する] で表さ れる化合物とを反応させ、一般式 [IV— a]
[式中、
〇 、 〇rし Ar3—
A X
a、 Y
a、 R'
p、 R
2P、 R
3P、 R
4P、 R
5P、 R
6、 R
7、 R
8p、 R
Sp及び R
pは前記の窻 味を有する] で表される化合物とし、 必要に応じ保護基を除去することによ り、 一般式 [I - a]
[ I一 a ]
A、 Xa、 Y R R2、 R3、 R4、 R5、 R6、 R R8及び R9は前記の意味を有する] で表される化合物を得ることができる。
製造法 2は、一般式 [I] で表される本発明化合物のうち、式中の- X - Y 一で表される部分が、一 C00—、一 COS—、— C0NRb—、一 CHRO -、一 CHRaS—又は— CHR'NRb— (ここにおいて、 Ra及び Rbは前記の意味を有す る) で表される基である化合物、 即ち、 一般式 [I一 a] で表される化合物を 合成するための製造法である。
一般式 [V] で表される化合物と一般式 [VI] で表される化合物との反応 は、通常、一般式 [VI] で表される化合物 1モルに対して、一般式 [V] で表 される化合物を 1モルな t、し過剰モル、好ましくは 1〜3モル用いて行われる。 反応は、 通常、 不活性溶媒中で行われ、 当該不活性溶媒としては、 例えば 塩ィ匕メチレン、 クロ口ホルム、 四塩化炭素、 ジクロロェタン、 トリクロロェ チレン等のハロゲン化炭化水素類;例えばェチルエーテル、.テトラヒドロフ ラン、 ジォキサン等のエーテル類:例えばベンゼン、 トルエン、 クロ口ベン ゼン、 キンレン等の芳香族炭化水素類;例えばジメチルホルムアミ ド、 ァセ トニトリル、 アセトン、 酢酸ェチル、 へキサメチルりん酸トリアミ ド等の非 プロトン性極性溶媒、 又はその混合溶媒等が挙げられる。
反応温度は、通常、 - 70 eCないし反応に用いる溶媒の沸点、好ましくは一 20 °C〜100 °Cである。
反応時間は、 通常、 5分間〜 7日間、 好ましくは 10分間〜 24時間である。 また、 上記反応は反応を円滑に進めるために塩基の存在下に行うことが好
ましく、特に、一般式 [VI] の式中の がー NRb -で表される基でない場合 には、例えば水素化ナトリウム、 n -ブチルリチウム、水酸化ナトリウム、水 酸化力リウム、 水酸化カルシウム、 炭酸ナトリウム、 炭酸力リウム、 炭酸水 素ナトリウム等の無機塩基又は例えばトリェチルァミン、 N—ェチルジィソ プロピルァミン、 ピリジン、 4—ジメチルァミノピリジン、 N, N—ジメチル ァニリン等の有機塩基の存在下に行うことが必須である。
当該塩基の使用量は、一般式 [V] で表される化合物 1モルに対して、 1モ ルないし過剰モル、 好ましくは 1〜5モルである。
—般式 [V] の式中、 Zで示される脱離基としては、例えば塩素原子、臭素 原子若しくはヨウ衆原子等のハロゲン原子、 又は例えばメタンスルホニルォ キン基、 P— トルエンスルホニルォキシ基若しくはベンゼンスルホ二ルォキ シ基等の有機スルホ二ルォキシ基等が挙げられる。
で表される基上に水酸基が存在する場合、 A
pで表される飽和若しくは不飽和 S旨肪族炭化水素基上に水酸基、 低級ヒドロキシアルキル基、 カルボキシル基 又は低級カルボキシアルキル基が存在する場合及び
で表される基上に水酸基、 アミノ基、 カルボキシル基又は低級ヒドロキシァ ルキル基が存在する場合、 当該水酸基、 低級ヒドロキシアルキル基、 ァミノ 基、 カルボキシル基又は低級カルボキシアルキル基を、 適宜、 水酸基の保護 基、 ァミノ基の保護基又はカルボキシル基の保護基で保護した後に反応を行 い、 反応後に当該保護基を除去することが好ましい。
当該水酸基の保護基、 ァミノ基の保護基及びカルボキシル基の保護基とし ては、 前記製造法 1に記載した保護基を挙げることができる。
反応終了後、 通常の処理を行い、 一般式 [IV - a] で表される化合物の粗
生成物を得ることができる。 このようにして得られた一般式 [IV— a] で表 される化合物を、 常法に従って精製し、 又は精製することなく、 必要に応じ て、 水酸基、 アミノ基及びカルボキシル基の保護基の除去反応を適宜組み合 わせて行うことにより、 一般式 [I一 a] の化合物を製造することができる。 保護基の除去法は、 当該保護基の種類及び目的化合物 [I - a] の安定性等 により異なるが、 例えば前記文献記載の方法又はそれに準ずる方法に従って 適宜行うことができる。
製造法 3
[式中、 XBは酸素原子、 硫黄原子又は一 NRB— (ここにおいて、 RBは前記の 意味を有する) で表される基を意味し; 、
R'P及び R2»は前記の意味を有する] で表される化合物と、 一般式 [VIII]
[式中、 YBはカルボニル基又は一 CHRA - (ここにおいて、 RAは前記の意味を 有する) で表される基を意味し; 、 [ Ar3— 、 ( Ar4
A
P、 Z、 R
3P、 R
4P、 R
3P、 R
6、 R
7、 R
8P、 R
9P及び R
Pは前記の意味を有する] で 表される化合物とを反応させ、 一般式 [IV— b]
- b ]
A X Y R'p、 R2P、 R3P、 RA R5p、 R6、 R7、 Rep、 R9p及び Rpは前記の意 味を有する] で表される化合物とし、 必要に応じ保護基を除去することによ り、 一般式 [I一 b]
A、 Xb、 Y R'、 R2、 R3、 R4、 R5、 R6、 R7 Re及び Reは前記.の意味を有する] で表される化合物を得ることができる。
製造法 3は、一般式 [I] で表される本発明化合物のうち、 式中の— X - Y 一で表される部分が、 — OCO—、— SCO—、一 NRbC0—、一 0CHRa―、 - SCHRa—又は— NRbCHRa— (ここにおいて、 Ra及び Rbは前記の意味を有す る) で表される基である化合物、 即ち、一般式 [I一 b] で表される化合物を 合成するための製造法である。
上記製造法は、 通常、 不活性溶媒中、 好ましくは塩基の存在下、 一般式 [VIII] で表される化合物 1モルに対して、一般式 [VII] で表される化合物を
1モルないし過剰モル、 好ましくは 1〜3モル用いて行うことができる。 その 際の不活性溶媒及び塩基の種類、 更に反応条件等については前記製造法 2の 記載をそのまま適用することができ、 したがって、 反応及び反応後の後処理 等は、 全て製造法 2に準じて行うことが好ましい。
なお、上記製造法 2及び 3において、特に Xa又は Ybがカルボ二ル基を意味 する場合、 Zに相当する基が水酸基である化合物、即ち、 Z及びそれに隣接す る Xa又は Ybが一緒になつてカルボキシル基を意味する化合物を用いること ができ、 その際の反応条件等は、前記製造法 1の一般式 [II] で表される化合 物と一般式 [ΠΙ] で表される化合物と 反応における反応条件に準ずること が好ましい。
製造法 4
一般式 [IX] — RL ! [IX]
[式中、 R
1 'は水素原子又は低級アルキル基を意味し;
R'p及び R2Pは前記の意味を有する] で表される化合物と、 一般式 [X]
[式中、 Qはトリフエニルホスホニォ基、 ジメ トキシホスホリル基又はジエト キシホスホリル基を; R
23は水素原子又は低級アルキル基を意味し;
Ap、 R、 R' R5p、 R6> R Rep、 R9P及び Rpは前記の意味を有する] で表さ
れる化合物とを反応させ、 一般式 [XI]
Ap、 Rlp、 R2P、 R3P、 R4P、 R5p、 R6、 R7、 R8p、 R9p、 Rp、 R'a及び Raは前記の意 味を有する] で表される化合物とし、 続いて化合物 [XI] を還元後、 必要に 応じ保護基を除去することにより、 一般式 [I一 c
A、 R\ R2、 R3、 R4、 R3、 R6、 R7、 R8、 R9、 R'a及び R23は前記の意味を有す る] で表される化合物を得ることができる。
製造法 4は、 一般式 [I] で表される本発明化合物のうち、 式中の- X— Y 一で表される部分が、 —CHR'aCHR23— (ここにおいて、 Rla及び R23は同一 又は異なって、 水素原子又は低級アルキル基を意味する) で表される基であ る化合物、 即ち、 一般式 [I - c] で表される化合物を合成するための製造法 である。
一般式 [IX] で表される化合物と一股式 [X] で表される化合物との ¾E:、
は、 通常、 両者を等モル又はいずれか一方を少過剰モル用いて行われる。 反応は、 通常、 不活性溶媒中で行われ、 当該不活性溶媒としては、 例えば ェチルエーテル、 テ卜ラヒドロフラン、 ジォキサン等のエーテル類;例えば ベンゼン、 トルエン、 クロ口ベンゼン、 キシレン等の芳香族炭化水素類;例 えばジメチルホルムアミ ド、 ァセトニトリル、 アセトン、 酢酸ェチル、 へキ サメチルりん酸トリアミ ド等の非プロトン性極性溶媒、 又はその混合溶媒等 力く挙げられる。
反応温度は、 通常、 一 100 eCないし反応に用いる溶媒の沸点、 好ましくは — 70 °C〜50 °Cである。
反応時間は、 通常、 5分間〜 7日間、 好ましくは 10分間〜 24時間である。 また、 上記反応は反応を円滑に進めるために塩基の存在下に行うこともで きる。 特に、一般式 [X]の式中の Qがトリフエニルホスホニォ基である場合 には、 例えば水素化ナトリウム、 n—ブチルリチウム、 ナトリウムメ トキシ ド、 カリウム tert—ブトキシド、 水酸化ナトリウム、 水酸化力リゥム等の塩 基の存在下に行うことが好ましい。
当該塩基の使用量は、一般式 [X] で表される化合物中、 Qがトリフェニル ホスホニォ基である化合物 1モルに対して、 1モルないし過剰モル、好ましく は 1〜5モルである。
次に、 上記工程で得られた化合物 [XI] を還元する反応は、 通常、 不活性 溶媒中、 パラジウム—炭素触媒、 ラネーニッケル触媒又は白金触媒等を用い る接触還元により行うことが好ましい。
当該不活性溶媒としては、 例えばメタノール、 エタノール、 プロパノール 等のアルコール類又は酢酸等が挙げられる。
反応温度は、 通常、 一 20 C〜100 °C、 好ましくは 0°C〜室温である。 反応時間は、 通常、 5分間〜 7日間、 好ましくは 10分間〜 24時間である。 なお、接触還元反応における水素圧は、通常、常圧〜 5気圧が好ましく、 ま た触媒の使用量は、原料の化合物 [XI] 1モルに対して、通常、 0.01〜1モル、 好ましくは 0.05〜0.2モルである。
反応終了後、生成物に保護基が存在する場合、当該保護基を除去した後に、 又は生成物に保護基が存在しない場合はそのまま通常の処理を行い、 一般式
[I - c] の化合物を製造することができる。
保護基の除去及び後処理等は、 前記製造法 1に記載した方法がそのまま適 用できる
製造'法 5
Q、 Rl R2p及び R'aは前記の意味を有する] で表される化合物と、 一般式 [XIII]
A
p、 R
3p、 R
4P、 R
5P、 R
6、 R
7、 R
8p、 R
9p、 R
p及び R
23は前記の意味を有する] で 表される化合物とを反応させ、 一般式 [XI]
A Rlp、 R2P、 R3p、 R4P、 R5P、 R6、 R7、 R8p、 R9 Rp、 Rla及び R は前記の意 味を有する] で表される化合物とし、 続いて化合物 [XI] を還元後、 必要に 応じ保護基を除去することにより、 一般式 [I一 c]
A、 R'、 R2、 R3、 R4、 R5、 R6、 R7、 Re、 R9、 R'a及び R23は前記の意味を有す る] で表される化合物を得ることができる。
製造法 5は、 前記製造法 4と同じく、 一般式 [I] で表される本発明化合物 のうち、 式中の一 X— Y—で表される部分が、 — CHR'aCHR28— (ここにお いて、 Rla及び R2aは前記の意味を有する) で表される基である化合物、即ち、 一般式 [I一 c] で表される化合物を合成するための製造法である。
製造法 5は、製造法 4の原料化合物の化合物 [IX] と化合物 [X] を、 それ ぞれ化合物 [ΧΠΙ] と化合物 [XII] に置き換えた反応に等しく、 したがって、 反応の方法及び条件等は全て製造法 4に準じて行うことができる。
なお、前記製造法 4及び 5で合成中間体として得られる一般式 [XI]で表さ れる化合物のうち、式中の Rla及び R2aで表される基がともに水窠原子である 場合、 即ち、 一般式 [XI - a]
Ap、 Rlp、 R2p、 R3P、 R4P、 R5p、 R6、 R7、 R8p、 R9p及び Rpは前記の意味を有す る] で表される化合物を、 必要に応じ保護基を除去す ことにより、 一般式 CI - d]
A、 Rl、 R2、 R3、 R4、 R5、 R6、 R R8及び R9は前記の意味を有する] で表さ れる化合物を得ることができる。
製造法 6
[式中、 R
12pは水素原子又は保護されていてもよい低級ヒドロキシアルキル基 若しくは力ルボキシル基、 R
13pは水素原子又は保護されていてもよ t、水酸基 若しくはカルボキシル基を意味し;
Xp、 Yp、 Rlp、 R2P、 R3P、 R4P、 R5p、 R6、 R7、 R8p、 Rep、 Rp、 p、 q及び rは前記 の意味を有する] で表される化合物を酸化後、 必要に応じ保護基を除去する ことにより、 一般式 [I一 e]
X、 Y、 R'、 R2、 R3、 R4、 R3、 R6、 R7、 Re、 R9、 R12、 R13、 p、 q及び rは前記 の意味を有する] で表される化合物を得ることができる。
製造法 6は、一般式 [I]で表される本発明化合物のうち、式中の Aが式 [b]
OH
— (CH2) p— C = C— (CH2) q- CH― (CH2) r一 [b]
2 3
(ここにおいて、 Rl2、 Rl3、 p、 q及び rは前記の意味を有する) で表される基
である化合物、 即ち、一般式 [I一 e] で表される化合物を合成するための製 造法である。
一般式 [IV - e] で表される化合物を酸化する反応は、 通常、 不活性溶媒 中、 12— 1— 5 トリァセトキシパーョーデナンを用いる、 所謂デス 'マーチ ン (Dess— Martin) 酸化;塩化ォキサリルとジメチルスルホキシドを用い る、 所謂スワン (Swern) 酸化;三酸化ィォゥ · ピリジン錯体; クロロクロ ム酸ピリジニゥム;活性二酸化マンガン;テトラー n—プロピルアンモニゥム パールテネート等により行うことが好ましい。
当該不活性溶媒としては、 例えば塩化メチレン、 クロ口ホルム、 ジクロロ ェタン等のハロゲン化炭化水素類:例えばェチルエーテル、 テトラヒドロフ ラン、 ジォキサン等のエーテル類;例えばァセトニトリル、 アセトン、 酢酸 ェチル、 ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、 又はその混合溶 媒等が挙げられる。
反応温度は、 使用する酸化剤の種類等により異なるが、 通常、 - 100°Cな いし反応に用いる溶媒の沸点、 好ましくは一 70°C〜100°Cである。
反応時間は、 通常、 5分間〜 7日間、 好ましくは 10分間〜 24時間である。 反応終了後、生成物に保護基が存在する場合、当該保護基を除去した後に、 又は生成物に保護基が存在しない場合はそのまま通常の処理を行い、 一般式 [I - e] の化合物を製造することができる。
保護基の除去及び後処理等は、 前記製造法 1に記載した方法がそのまま適 用できる。
また、 例えば一般式 [IV— e— 1]
χρ、 γΡ、 R1P R2P R3P R RS、 R7、 R8P R9P R12p R13p p q及び
Γは前記の意味を有する] で表される化合物を、塩基の存在下、加水分解して
—般式 [IV - e - 2]
「IV— e— 2] CH- (CH2)q- CH- (CH2)r- COOM Rl 2 13D
[式中、 Mは水素原子又はアル力リ金属原子を意味し:
( Ar1 ~ ( Ar2— 、 ( Ar3— ( Ar4—
R3P q及び rは前記の意味を有する] で表される化合物とし、 次いでこれに一般式
RPP一 N三 N
(ここにおいて、 Rppは低級アルキル基、 低級アルケニル基、 ァラルキル基又 は低級アルコキシ力ルポニルァルキル基を意味する) で表されるジァゾ化合 物を作用させるか、又は一般式 Rpp— Z' (ここにおいて、 Rw及び Z i前記の 意味を有する) で表されるアルキル化剤を作用させることにより、 上記製造 法 6で原料として使用される一般式 [IV— e]の化合物に対応する化合物を製 造することもできる。
上記の方法により得られた一般式 [I] [I一 a] [I— b] [I— c] [I一 d] 又は [I - e] の化合物の単離 '精製は、 例えばシリカゲル、 吸着樹脂等を用 いるカラムクロマトグラフィー、 液体クロマトグラフィー、 溶媒抽出又は再 結晶 ·再沈'澱等の常用の分離手段を単独又は適宜組み合わせて行うことによ り達成される。
~¾式 [I] [I一 a] [I一 b] [I一 c] [I - d] 又は [I - e] の化合物は、
常法により医薬として許容されうる塩又はエステルとすることができ、 また 逆に塩又はエステルから遊離カルボン酸への変換も常法に従って行うことが できる。
一般式 [II]、 [HI] [V]、 [VI]、 [VII]、 [VIII]、 [IX]、 [X]、 [XII] 又 は [ΧΠΙ] で表される化合物は例えば市販品を用いる力、、文献記載の方法 [ジ ヤーナル 'ォブ 'メディシナル 'ケミストリー (J.Med.Chem.)、第 10巻、 717 頁(1967年);同 725頁:ジャーナル'ォブ 'ケミカル'ソサイエティ一、パー キン' トランザクション I (J.Chem.Soc.Perkin 1)、 1978年、 1636頁;ケミ ストリー . レター (Chem丄 e«.)、 191頁 (1980年) ;同 375頁 (1984年) ; ジャーナル ·ォブ ·ケミカル' ソサイエティー、 ケミカル' コミュニケーシ ヨン (J.Chem.Soc.Chem.Commun,;)、 1984年、 579頁:ジャーナル.ォブ' ァメリカン.ケミカル *ソサイエティ一 (J.Am.Chem,Soc.)、第 104卷、 5716 頁 (1982年) 等参照] 又はこれらの方法に準ずる方法、 あるいは以下の方法 又は参考例に記載した方法等により製造することができる。
(以下余白)
製造:法 A
[式中、 Q1はシァノ基、 カルボキシル基、 低級アルコキシカルボニル基、 クロ ロホノレミル基又は N—メ トキシ— N—メチルカルノくモイル基を; Q2はハロゲ ン原子を; Z1は塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子、 トリフルォロアセトキシ 基、 メタンスルホニルォキシ基、 トリフルォロメタンスルホニルォキシ基、 p 一トルエンスルホニルォキシ基からなる群より選ばれる■基を意味し;
Ar1—— Ar Ar4
X Y Rlp、 R2p、 R3P、 R" R5p、 R6、 R7、 Rep及び R9pは前記の意味を有す る]
本製造法によれば、 目的の化合物 [Π] は、一般式丄で表される、 二トリル 又はカルボン酸誘導体に一般式 2で表されるアルキルリチウム若しくは一般 式 3で表されるアルキルグリニャール試薬(又はアルキルギルマン試薬)を作 用させてケトン体 を製造し A、該ケトン体 4に一般式 5で表されるアルキル化 剤を作用させて一般式 で表される化合物とし、該化合物 に一般式 Zで表さ れるアミ ン化合物を作用させた後、 還元することにより製造することができ る。
上記の反応工程を、好適な反応条件等を挙げて、以下に具体的に説明する。 最初の工程であるケトン体 の製造は、通常、例えばテトラヒドロフラン、 ェチルエーテル又はベンゼン等の反応に関与しない不活性溶媒中、 原料化合 物 1の 1モルに対して、 アルキルリチウム 2又はアルキルグリニャール試薬 (あるいは化合物丄の置換基 Q1がクロ口ホルミル基の場合はアルキルギルマ ン試薬) 3を 1モルないし過剰モル、 好ましくは 1〜5モル作用させ、 次いで 要すれば酸性条件下に加水分解することにより行われる。
反応温度は、通常、 - 8(TCないし反応に用いる溶媒の沸点まで、好ましく は— 70°C〜5(TCであり、反応時間は、通常、 5分間〜 48時間、好ましくは 30 分間〜 24時間である。
また、 原料化合物丄の式中の置換基 Q1がシァノ基である場合、場合により 反応終了後に酸性条件下で加水分解反応を行う必要があり、その際の反応は、 例えば塩酸、 硫酸又は P—トルエンスルホン酸等の酸の存在下、 例えばメタ ノール、 エタノール、 テトラヒドロフラン又はそれらと水との混合溶媒中で 行われる。
反応温度は、通常、 0°Cないし反応に用いる溶媒の沸点まで、反応時間は 30 分間〜 24時間である。
ケトン体 から一般式 §で表される化合物を製造する工程は、無溶媒中又は 反応に悪影響を及ぼさない不活性溶媒中で、塩基の存在下、ケトン体 4の 1モ
ルに対し、一般式 で表されるアルキル化剤を 1モルないし過剰モル、好まし くは 1~2モル作用させることにより行うことができる。
当該不活性溶媒としては、例えばェチルエーテル、テトラヒドロフラン、 ジ ォキサン等のエーテル類;例えばベンゼン、 トルエン、 キシレン等の芳香族 炭化水素類;例えばジメチルホルムァミ ド、 ジメチルスルホキンド、 へキサ メチルりん酸トリアミ ド等の非プロトン性極性溶媒、 又は前記溶媒の混合物 等が挙げられる。
本反応で使用される塩基としては、 例えば水素化ナトリウム、 水素化リチ ゥム、 水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;例えばリチウムアミ ド、 リ チウ厶ジィソプロピルァミ ド、 リチウムビス卜リメチルシリルァミ ド等のリ チウムアミ ド類:例えばメチルリチウム、 ブチルリチウム、 tert—プチルリ チウ厶等のアルキルリチウム:例えばナトリウムメ トキシド、 ナトリウムェ トキシド、 カリウム tert—ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;例え ば水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム、 水酸化リチウム等の水酸化アルカリ 金属等が挙げられる。
当該塩基の使用量は、通常、原料のアルキル化剤 5の 1モルに対し、 1モル ないし過剰モル、 好ましくは 1~5モルである。
反応温度は、 通常、 - 10(TCないし反応に用いる溶媒の沸点まで、 好まし くは一 80°C〜100°Cであり、反応時間は、通常、 10分間〜 48時間、好ましく は 30分間〜 24時間である。
一般式 で表される化合物から目的の化合物 [Π]を製造する工程は、通常、 例えばメタノール、 エタノール、 ベンゼン、 ェチルエーテル、 テトラヒ ドロ フラン等の不活性溶媒中、一般式 6で表される化合物の 1モルに対し、一般式 Zで表されるアミン化合物を 1モルないし過剰モル、 好ましくは 1〜2モル作 用させて、 予めィミンを形成し、 後にこれを還元することにより製造するこ とができる。
前記ィミンの形成過程における反応温度は、通常、 o°cないし反応に用いる 溶媒の沸点まで、好ましくは室温〜 100 °Cであり、反応時間は、通常、 5分間 ~48時間、 好ましくは 30分間〜 24時間である。 またィミン形成後は反応液 をそのまま次工程の還^応に用いるか、 又は反応液を留去するか、 若しく
は通常の分離手段を用いてィミン体を単離し、 以後の還元反応に付すことが できる。
還元反応としては、 例えば水素化ホウ素ナトリウム、 シァノ水素化ホウ素 ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム等の水素化金厲錯体等を用いる力、、 又は例えばパラジゥム—炭素触媒、 ラネー二ッゲル触媒等を用いた接触還元 により行うことができる。
還元剤として水素化金属錯体を用いる場合、 還元剤の使用量は、 通常、 前 記ィミン 1モルに対して、 1モルないし過剰モル、 好ましくは 1〜5モルであ る。
当該還元反応は、還元剤の種類により、適宜、溶媒として、例えばメタノー ル、 エタノール等のアルコール類;例えばジメチルエーテル、 ェチルエーテ ル、 ジイソプロピルエーテル、 ジブチルエーテル、 ジメ 卜キシェタン、 ジォ キサン、テトラヒドロフラン、 ジグリム等のエーテル類;例えばペンタン、へ キサン、 へブタン、 シクロへキサン等の脂肪族炭化水素類;例えばベンゼン、 トルエン等の芳香族炭化水素類等の不活性溶媒又はその混合溶媒等が使用さ れる。
反応温度は、 通常、 0て〜室温であり、 反応時間は、 通常、 1時間〜 6時間 である。
また、本製造法において、一般式丄で表される、二トリル又はカルボン酸 導体に一般式 5で表されるアルキル化剤を作用させて、 事前にアルキル体を 製造した後、 該アルキル体に一般式 2で表されるアルキルリチウム若しくは 一般式 3で表されるアルキルグリニヤール試薬(又はアルキ.ルギルマン試薬) を作用させて一般式 6で表される化合物とすることができる。 この際の反応 は上記製造法 Aと同様な条件下に行うことができ、 したがって、 反応条件等 も、 全て上記製造法 Aに記載した方法がそのまま適用できる。
なお、一般式丄、 2, 3、 5又は: ;で表される化合物は市販品を用いる力、、参 考例記載の方法若しくは公知の方法又はそれらに準じる方法を必要に応じ適 宜組み合わせることにより製造することができる。
37 ―
法 B
* triethylamine
χρ、 γΡ、 R1P、 R2P、 R3P、 R 、 R5Pヽ R6、 R7、 及び] R9Pは前記の意味を有す る]
本製造法によれば、 目的の化合物 [II] は、一般式 §で表される化合物に水 素化金厲錯体等の還元剤を作用させてアルコール体 8を製^し アル τ一
ル体 に一般式 zで表されるアミン化合物を作用させることにより製造する ことができる。
上記の反応工程を、好適な反応条件等を挙げて、以下に具体的に説明する。 一般式 6で表される化合物をアルコール体 8へ還元する工程は、通常、反応 に悪影響を及ぼさない不活性溶媒中で、 例えば水素化ホウ素ナトリウム、 水 素化ジイソブチルアルミニウム、水素化リチウムアルミニウム、 トリ sec—ブ チル水素化ホウ素リチウム (L - selectride™)等の水素化金属錯体を用いる 力、、 又は例えばパラジウム—炭素触媒、 ラネーニッケル触媒等を用いた接触 還元等により行うことができる。
還元剤として水素化金属錯体を用いる場合、当該還元剤の使用量は、通常、 一般式 6で表される化合物の 1モルに対して、 1モルないし過剰モル、好まし くは 1〜5モルである。
本反応で使用される不活性溶媒は還元剤の種類により適宜選択することが できる。
例えば還元剤が水素化ホウ素ナトリウムの場合、 例えばメタノール、 エタ ノール等のアルコール類:例えばジメ トキシェタン、 ジォキサン、 テトラヒ ドロフラン、 ジグリム等のエーテノレ類:例えばジメチルホルムアミ ド、 ジメ チルァセトアミ ド等の非プロトン性極性溶媒等の不活性溶媒又は水、 あるい はそれらの混合溶媒等が使用され、 特にメタノール、 エタノール等のアル コール類が好ましい。
例えば還元剤が水素化ジィソブチルアルミニウムの場合、 例えばジメチル エーテル、ェチルエーテル、 ジイソプロピルエーテル、 ジブチルエーテル、 ジ メ トキシェタン、 ジォキサン、 テトラヒドロフラン、 ジグリム等のエーテル 類;例えばペンタン、 へキサン、 ヘプタン、 シクロへキサン等の脂肪族炭化 水素類;例えばベンゼン、 トルエン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレン等 の不活性溶媒又はその混合溶媒等が使用され、 特にトルエン、 塩化メチレン 等が好ましい。
例えば還元剤が水素化リチウムアルミニウム、 卜リ sec—ブチル水素化ホウ 素リチウムの場合、 例えばジメチルエーテル、 ェチルエーテル、 ジイソプロ ピルエーテル、 ジブチルエーテル、 ジメ トキシェタン、 ジォキサン、 テトラ
ヒドロフラン、 ジグリム等のエーテル類;例えばペンタン、 へキサン、 ヘプ タン、 シクロへキサン等の脂肪族炭化水素類;例えばベンゼン、 トルエン等 の芳香族炭化水素類等の不活性溶媒又はその混合溶媒等が使用され、 特にェ チルエーテル、 テ卜ラヒドロフラン等が好ましい。
接触還元を行う場合、 溶媒としてはメタノール、 エタノール等のアルコー ノレ類が好ましい。
反応温度及び反応時間については、 原料であるケトン体 の安定性及び還 元反応の受け易さ、 還元剤の種類及び溶媒の種類等により種々異なるが、 反 応温度は、 通常、 - 80 eC〜10(TC、 好ましくは一 70 °C〜40 °Cであり、 反応 時間は、 通常、 5分間〜 2日間、 好ましくは 30分間〜 24時間である。
一般式 で表される化合物から目的の化合物 [Π] を製造する工程は、一般 式 で表されるアルコーノレ体に、塩基の存在下、例えば塩化メタンスルホニル 等のスルホン化剤を作用させるか、 又は例えば塩化チォニル若しくは三臭化 りん等のハロゲン化剤を作用させて、 式中の水酸基を脱離基に変換後、 铳ぃ て一般式 Zで表されるアミン化合物を作用させることにより行うことができ る。
脱離基導入反応は、 通常、例えば塩化メチレン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 テトラヒ ドロフラン、酢酸ェチル等の不活性溶媒中、 アルコール体 の 1モル に対して、 1モルないし過剰モル、 好ましくは 1〜2モルのスルホン化剤及び トリェチルァミン等の塩基を作用させるか、又は 1モルないし過剰モル、好ま しくは 1〜5モルのハ口ゲン化剤を用 、て行うことができる。
反応温度は、通常、 _ 70°Cないし反応に用いる溶媒の沸点まで、好ましく は一 20°C〜80°Cであり、反応時間は、通常、 5分間〜 48時間、好ましくは 30 分間〜 24時間である。
次に、 上記反応で得られた脱離基導入後の化合物にァミン化合物 Zを作用 させる工程は、 通常、 例えば塩化メチレン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 ェチ ルエーテル、 テトラヒ ドロフラン等の不活性溶媒中、 脱離基を有する原料化 合物 1モルに対して、 1モルないし過剰モル、好ましくは 1〜50モルのアミン 化合物 Zを用いて行うことができる。
また、本反応は必要に応じ、一般式 Iで表されるァミン化合物とは別の他の
塩基の存在下に行うこともできる。
該塩基としては、 例えば水酸化ナトリウム、 水酸化力リウム、 水酸化カル シゥム、 炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム、 炭酸水素ナトリウム等の無機塩基 又は例えば卜リエチルァミン、 N—ェチルジィソプロピルァミン、 ピリジン、 N, N—ジメチルァニリン等の有機塩基が挙げられる。
該塩基の使用量は、通常、原料化合物 1モルに対して、 1モルないし過剰モ ル、 好ましくは 1〜5モルである。
反応温度は、 通常、 一 50eC〜150 °C、 好ましくは— 20°C〜100°Cであり、 反応時間は、 通常、 5分間〜 7日間、 好ましくは 10分間〜 24時間である。 (以下余白)
製造法 c
r DPPA*3)
* 1 diethyl azodicarboxylate
* 2 triethylamine
* 3 diphenylphosphoryl azide
Xp、 Υρ、 R'p、 R2P、 R3P、 R4 R3P、 R6、 R7、 R8p及び R9pは前記の意味を有す る]
本製造法によれば、 目的の化合物 [Π] は、初めに、一般式 で表されるァ ルコール体に、 ァゾジカルボン酸ジェチルエステル、 トリフヱニルホスフィ ン及びフタルイミ ド (又はアジ化水素酸若しくはジフエ二ルりん酸アジド) を作用させるか、 又はトリェチルァミン等の塩基の存在下、 塩化メタンスル ホニル等のスルホ二ル化剤を作用させた後、塩基の存在下、フタルイミ ド(又 はアジ化ナトリウム)を作用させてァミン体 £のフタルイミ ド保護体(又はァ ジド体) を製造し、 続いてヒドラジン (又は還元剤) を作用させてフタルイ ミ ド基を除去(又はアジド基を還元) して一般式 で表されるァミン体を製造 し、最後に該化合物 に一般式^で表される化合物を作用させた後、 還元す ることにより製造することができる。
上記の反応工程を、好適な反応条件等を挙げて、以下に具体的に説明する。 アルコール体 から一般式 で表される化合物を製造する工程は、有機合成 化学においてよく知られた、 アルコール体をアミンへ変換する各種の合成方 法及び反応条件が利用できる。 例えばァゾジカルボン酸ジェチルエステル、 トリフヱニルホスフィン及びフタルイミ ド (又はアジ化水素酸若しくはジフ ニルりん酸アジド) を用いる、 所謂光延反応を行う力、、 又はトリェチルァ ミン等の塩基の存在下、 塩化メタンスルホニル等のスルホニル化剤でスルホ ニル化し、 次いで塩基の存在下、 フタルイミ ド (又はアジ化ナトリウム) を 作用させた後、 得られたフタルイミ ド体 (又はアジド体) をヒ ドラジンで処 理 (又は還元) する方法等が好ましい。
上記反応は、 通常、 反応、に関与しない不活性溶媒中で行われ、 当該不活性 溶媒としては、 前記光延反応では、 例えばテトラヒドロフラン、 ジメ トキシ ェタン、 ベンゼン、 トルエン等が、 またスルホニル化後、 フタルイミ ド (又 はアジ化ナトリウム) を作用させる反応では、 例えば塩化メチレン、 クロ口 ホルム、 テトラヒ ドロフラン、 ベンゼン、 酢酸ェチル、 ジメチルホルムアミ ド等が、 更に次段階のヒドラジンによるフタルイミ ド基の除去反応では、 例
えばメタノール、 エタノール等のアルコール類等が好適である。 またアジド 体の還元反応で還元剤として水素化金属錯体を用いる場合、 例えばェチル エーテル、 テトラヒドロフラン等のエーテル類等が、 トリフヱニルホスフィ ン等でホスフィン還元を行う場合、 例えば含水テトラヒドロフラン等が、 接 触還元による還元では、 例えばメタノール、 エタノール等のアルコール類等 が好ましい。
使用される試薬の量は、 例えば前記光延反応では原料であるアルコール体
8の 1モルに対して、 ァゾジカルボン酸ジェチルエステル、 トリフエニルホス フィ ン及びフタルイミ ド (又はアジ化水素酸若しくはジフエニルりん酸アジ ド) がそれぞれ 1モルないし過剰モル、好ましくは 1〜5モルであり、 スルホ ニル化後、フタルイミ ド(又はアジ化ナ卜リゥム)を作用させる反応では、ァ ルコール体 の 1モルに対して、塩化メタンスルホニル等のスルホニル化剤が 1モルないし過剰モル、 好ましくは 1〜2モル、 またこの際使用されるトリエ チルアミン等の塩基はスルホ二ル化剤 1モルに対して、 1モルないし過剰モ ル、好ましくは 1〜2モルであり、 次段階の塩基の存在下、 フタルイミ ド (又 はアジ化ナトリウム) を作用させる反応では、 スルホ二ル化剤 1モルに対し て、 1モルないし過剰モル、好ましくは 1〜5モルのフタルイミ ド及び塩基、又 はアジ化ナトリウムが使用される。 またこの際フタルイミ ドとともに使用さ れる塩基としては、 炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム等が好ましく、 更にこ ら塩基を使用せずにフタルイミ ドのナトリウム塩若しくはカリウム塩をその まま使用することもできる。 次にヒドラジンによるフタルイミ ド基の除去反 応では、原料化合物であるフタルイミ ド体 1モルに対して、 tドラジンが 1モ ルないし過剰モル、 好ましくは 1〜10モルであり、 アジド体の水素化金属錯 体又はトリフヱニルホスフィンによる還元反応では、 アジド体 1モルに対し て、 還元剤が 1モルないし過剰モル、 好ましくは 1〜2モルである。
前記光延反応の場合、 反応温度は、 通常、 - 70で〜 100 °C、 好ましくは - 20 °C〜50 °Cであり、 反応時間は、 通常、 5分間〜 48時間、 好ましくは 30分 間〜 24時間である。 ヒドラジンによるフタルイミ ド基の除去反応の場合、反 応温度は、通常、 0°Cないし反応に用いる溶媒の沸点まで、好ましくは室温〜 100°Cであり、 反応時間は、通常、 5分間〜 48時間、好ましくは 30分間〜 24
時間である。 アジド体を還元してァミン体へ変換する反応では、 還元剤とし て水素化金属錯体を用いる場合、 反応温度は、 通常、 - 70 C〜150eC、 好ま しくは— 20°C〜50°Cであり、反応時間は、通常、 5分間〜 48時間、好ましく は 10分間〜 10時間であり、また還元剤としてトリフヱニルホスフィンを用い る場合、 反応温度は、 通常、 室温ないし反応に用いる溶媒の沸点まで、 好ま しくは 30°C〜100eCであり、反応時間は、通常、 10分間〜 48時間、好ましく は 30分間〜 24時間である。 接触還元による還元の場合、反応温度は、 通常、 0で〜 100eC、 好ましくは室温〜 50 °Cであり、 反応時間は、 通常、 10分間〜 48時間、 好ましくは 10分間〜 24時間である。
一般式 で表される化合物から目的の化合物〔Π]を製造する工程は、通常、 例えばメタノール、 エタノール、 ベンゼン、 ェチルエーテル、 テトラヒ ドロ フラン等の不活性溶媒中、一般式 で表される化合物の 1モルに対し、一般式 で表される化合物を 1モルないし過剰モル、好ましくは 1〜2モル作用させ て、 予めイミンを形成し、 後にこれを還元することにより製造することがで きる。
本工程は前記製造法 Aで一般式 6で表される化合物から目的の化合物 [II] を製造する工程と同様な方法で行うことができ、 したがって、 反応条件等も 同様な条件が適用できる。
なお、一般式 で表される化合物は市販品を用いるか、参考例記載の方法 若しくは公知の方法又はそれらに準じる方法を必要に応じ適宜組み合わせる ことにより製造することができる。
(以下余白)
m
[式中、 R"は、 Y
aが酸素原子の場合、水酸基の保護基を; Y
aが硫黄原子の場 合、 メルカプト基の保護基を;又は Y
aがー NR
b— (ここにおいて、 R
bは前記 の意味を有する) で表される基の場合、 アミノ基若しくはィミノ基の保護基 を意味し;
Ap、 Y Zl、 R3P、 R4P、 R5p、 R6、 R R8p、 R9p及び Rpは前記の意味を有する] 本製造法によれば、 目的の化合物 [VI] は、 初めに、 一般式 で表される ケトン体に一般式 Uで表されるァルキル化剤を作用させて一般式 で表さ れる化合物とし、該化合物 I に水素化金属錯体等の還元剤を作用させてアル コール体とした後、 ァゾジカルボン酸ジェチルエステル、 トリフヱニルホス フィ ン及びフタルイミ ド (又はアジ化水素酸若しくはジフヱニルりん酸アジ ド) を作用させるか、 又はトリェチルァミン等の塩基の存在下、 塩化メタン スルホニル等のスルホ二ル化剤を作用させた後、 塩基の存在下、 フタルイミ ド (又はアジ化ナトリウム) を作用させてアミン体 のフタルイミ ド保護体 (又はアジド体) を製造し、続いてヒドラジン (又は還元剤) を作用させてフ 夕ルイミ ド基を除去(又はアジド基を還元) して一般式!^で表されるアミン 体を製造し、該化合物!^に一般式 で表される化合物を作用させた後、還元 して一般式 で表される化合物とし、 該化合物 1 に一般式 [ΠΙ] で表され るカルボン酸又はその反応性誘導体を作用させ、最後に R"で表される保護基 を選択的に除去することにより製造することができる。
一般式 4で表されるケトン体から一般式!^で表される化合物を製造するェ 程は、前記製造法 Aで一般式 で表されるケトン体から一般式 で表される化 合物を製造する工程と同様な方法で行うことができ、 したがって、 反応条件 等も同様な条件が適用できる。
R"が水酸基の保護基の場合、 当該水酸基の保護基としては前記製造法 1に 記載の水酸基の保護基を挙げることができる。
R"がメルカプト基の保護基の場合、当該メルカプト基の保護基としては前 記製造法 1に記載の水酸基の保護基を適用することができる。
R"がァミノ基又はィミノ基の保護基の場合、当該ァミノ基又はィミノ基の
保護基としては前記製造法 1に記載のァミノ基又はィミノ基の保護基を挙げ ることができる。
一般式 で表される化合物に水素化金属錯体等の還元剤を作用させてアル コール体とした後、 一般式 で表されるアミン体を製造する工程において、 一般式 で表される化合物をアルコール体とする工程は、前記製造法 Bで一 般式 6で表される化合物をアルコール体 8へ還元する工程と同様な方法で行 うことができ、 したがって、反応条件等も同様な条件が適用できる。 また、得 られたアルコール体から一般式!^で表されるアミン体を製造する工程は、前 記製造法 Cで一般式 で表されるアルコール体からァミン体 を製造する工程 と同様な方法で行うことができ、 したがって、 反応条件等も同様な条件が適 用できる。
—般式!^で表されるアミン体から一般式 ϋで表される化合物を製造する 工程は、前記製造法 Cで一般式 9で表されるァミン体から一般式 [Π] で表さ れる化合物を製造する工程と同様な方法で行うことができ、 したがって、 反 応条件等も同様な条件が適用できる。
一般式 ϋで表される化合物から目的の化合物 [VI] を製造する工程におい て、一般式 で表される化合物と—般式 [in] で表されるカルボン酸又はそ の反応性誘導体との反応は、前記製造法 1における一般式 [Π] で表される化 合物と一般式 [ΠΙ] で表されるカルボン酸又はその反応性誘導体との反応と 同様な方法で行うことができ、 したがって、 反応条件等も同様な条件が適用 できる。
上記反応で得られた化合物から R"で表される保護基を選択的に除去する 工程は、保護基の種類及び特性に応じて様々な方法が適宜選択される。 即ち、
R"と他の保護基との酸、塩基又は還元等に対する安定性の差を利用して、酸、 塩基又は還元等の常用の手段により選択的に保護基を除去することができ る。 これら反応の具体的な条件としては、 例えば公知の文献記載の方法 [プ ロテクティブ' グループス 'イン 'オーガ二ック ' シンセシス (Protective Groups in Organic Synthesis;、 Ί .W.ク'リーン l .W.Lrreene) 著、 John Wiley & Sons社 (1981年) 参照] 等が利用できる。
なお、一般式 11で表される化合物は市販品を用いる力、、参考例記載の方法
若しくは公知の方法又はそれらに準じる方法を必要に応じ適宜組み合わせる ことにより製造することができる。
(以下余白)
法 E
[式中、 R
15は保護されたカルボキシル基又は R
a— C (OR
pl) (OR"
2) 一 (ここ において、 R
pl及び R
p2は同一又は異なって、 メチル基、ェチル基、又は R
pl及 び R
pz力一緒になってエチレン基を意味し、 R
aは前記の意味を有する)で表さ れる基を; R
16は水酸基又は R
a (ここにおいて、 R
aは前記の意味を有する) で 表される基を意味し;
A Z、 Z'、 R3P、 R R5p、 R6、 R7、 R8p、 R9p、 Ra及び Rpは前記の意味 有
する]
本製造法によれば、 目的の化合物 [VIII - a] は、初めに、一般式 で表さ れるケトン体に一般式 で表されるァルキル化剤を作用させて一般式 で 表される化合物とし、該化合物 に水素化金属錯体等の還元剤を作用させて アルコール体とした後、 ァゾジカルボン酸ジェチルエステル、 トリフヱニル ホスフィ ン及びフタルイミ ド (又はアジ化水素酸若しくはジフヱニルりん酸 アジド) を作用させるか、 又はトリエチルアミン等の塩基の存在下、 塩化メ タンスルホニル等のスルホ二ル化剤を作用させた後、 塩基の存在下、 フタル イミ ド (又はアジ化ナトリウム) を作用させてァミン体 IIのフタルイミ ド保 護体 (又はアジド体) を製造し、 続いてヒドラジン (又は還元剤) を作用さ せてフタルイミ ド基を除去 (又はアジド基を還元) して一般式 IIで表される アミン体を製造し、 該化合物 IIに一般式 で表される化合物を作用させた 後、還元して一般式!^で表される化合物とし、該化合物 に一般式 [in]で 表されるカルボン酸又はその反応性誘導体を作用させた後、 R16における保護 基を選択的に脱離して一般式!^で表される化合物を製造し、該化合物!^に還 元剤を作用させて一般式^で表される化合物とした後、最後に該化合物^に 脱離基を導入することにより製造することができる。
一般式 で表されるケトン体から一般式 ϋで表される化合物を製造するま での各工程は、前記製造法 Dで一般式 で表されるケトン体から一般式 [VI] で表される化合物を製造する各工程と同様な方法で行うことができ、 したが つて、 反応条件等も対応する各工程と同様な条件が適用できる。
一般式!^で表される化合物に還元剤を作用させて一般式^で表される化 合物を製造する工程は、前記製造法 Bで一般式 §で表される化合物をアルコー ル体 へ還元する工程において、 還元剤として例えば水素化ホウ素ナトリゥ ムを用いた還元法と同様な方法で行うことができ、 したがって、 反応条件等 も同様な条件が適用できる。
—般式 ^で表される化合物に脱離基を導入して目的の化合物 [VIII - a] を製造する工程は、 例えばハロゲン化剤として、 例えば塩化チォニル、 三塩 ィヒりん、五塩化りん、ォキシ塩化りん、三臭化りん、ォキサリルクロリ ド、 ホ スゲン等を、例えばスルホン化剤として、塩化メタンスルホニル、塩ィ匕 P—ト
ルエンスルホニル、 塩化ベンゼンスルホ二ル等を用いて、 前記製造法 Bで一 般式 で表される化合物に脱離基を導入する方法と同様な方法で行うことが でき、 したがって、 反応条件等も同様な条件が適用できる。
なお、一 H般式 で表される化合物は市販品を用いるか、参考例記載の方法 若しくは公知の方法又はそれらに準じる方法を必要に応じ適宜組み合わせる ことにより製造することができる。
製遣法 F
19一 a
A Z、 R3P、 R4P、 R5P、 R6、 R7、 R8P、 R9P及び RPは前記の意味を有する] 本製造法によれば、 目的の化合物 [VIII - b] は、前記製造法 Eで一般式^ で表される化合物に脱離基を導入する方法と同様な方法 ·条件で、 一般式 - aで表される化合物に脱離基を導入することにより製造することができる。
製造法 G
a]
Ap、 Q、 Z、 R3p、 R R5p、 R6 R7、 Rep、 R9p、 Ra及び Rpは前記の意味を す る]
本製造法によれば、 目的の化合物 [X] は、一般式 [VIII— a] で表される 化合物にトリフヱニルホスフィン、 亜りん酸トリメチル、 亜りん酸トリェチ ル等を作用させることにより製造することができる。
上記反応で、 トリフヱニルホスフィンを作用させる場合は、 通常、 反応に 関与しない不活性溶媒中で行われ、 当該不活性溶媒としてはトルエン、 キシ レン等が好ましい。
使用されるトリフヱニルホスフィンの量は、通常、一般式 [VIII— a] で表 される化合物 1モルに対して、 1モルないし過剰モル、 好ましくは 1〜5モル である。
反応 は、 通常、 室温ないし反応に用いる溶媒の沸点まで、 好ましくは
80°C〜15(TCであり、 反応時間は、通常、 5分間〜 7日間、好ましくは 1時間 ~24時間である。
また同じく上記反応で亜りん酸トリメチル又は亜りん酸トリェチルを一般 式 [VIII— a] で表される化合物に作用させる場合は、通常、反応に関与しな t、不活性溶媒中か、 より好ましくは過剰の亜りん酸トリメチル又は亜りん酸 トリェチルを溶媒兼反応剤として行われる。
反応温度は、 通常、 室温ないし反応に用いる溶媒の沸点まで、 好ましくは 80eC〜; 15(TCであり、反応時間は、通常、 5分間〜 7曰間、 好ましくは 1時間 〜24時間である。
[式中、 、
Q、 R
lp、 R
2P及び R
laは前記の意味を有する] で表される化合物は、 一般式 [XIV]
Z、 R R2p及び Rlaは前記の意味を有する] で表される化合物から製造法 G に準じて製造することができる。
なお、一般式 [XIV]で表される化合物は市販品を用いる力、、参考例記載の 方法若しくは公知の方法又はそれらに準じる方法を必要に応じ適宜組み合わ せることにより製造することができる。
Ap、 R3P、 R4P、 R5P、 R6、 R7、 R8P、 R9p、 Rp び R2 "は前記の意味を有する] は 前記製造法 Eにおける一般式 の R'6が Raで表される基の場合と実質的に同 義である。 したがって、一般式 [XIII]で表される化合物は前記製造法 Eによ り製造することができる。
製造法 H 。 ノ COOR20 R 17 R 19
base
R17CH,-COOR18 + II R18-OOC— CH—CH - CH— COOR20
HC_ ,21
'COOR21 COOR
21
17
R R 19
HOOC-CH-CH-CH- COOR20
deprotection COOR21 [m - a]
[式中、 R'7及び R19は同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、 ァリー ル基又はァラルキル基を; R20及び R"は同一又は異なってカルボキシル基の 保護基を; R18は tert—ブチル基、ベンジル基、ベンズヒドリル基又はトリチ ル基を意味する]
製造法 Hは前記一般式 [ΙΠ]で表される化合物のうち、一般式 [III - a]で 表されるカルボン酸誘導体を製造するための合成法である。
本製造法によれば、 目的のカルボン酸誘導体 [ΙΠ - a] は、一般式^!で表 される、容易に脱離可能なカルボキシル基の保護基 R1Bを有するエステル誘導
体に、塩基の存在下、一般式 で表されるマレイン酸誘導体又はフマル酸誘 導体を作用させる、 所謂マイケル付加反応を行った後、 得られたマイケル付 加体 から、 緩和な条件下、 カルボキシル基の保護基 R'8を除去することに より製造することができる。
R2。及び R21のカルボキシル基の保護基としては、例えば tert—ブチル基等 の低級アルキル基、 ベンズヒドリル基等が好ましい。
保護基 R18としては、例えば tert—ブチル基、ベンジル基、ベンズヒドリル 基又はトリチル基等の、 弱酸性又は接触還元等の緩和な条件下に容易に除去 することができ、かつマイゲル付加反応の条件下には安定なものが好ましい。 上記のマイケル付加反応は、 通常、 例えばベンゼン、 ェチルエーテル、 テ トラヒドロフラン等の不活性溶媒中、 例えば水素化ナトリウム、 ブチルリチ ゥム、 リチウムジイソプロピルアミ ド、 リチウムビス卜リメチルシリルアミ ド等の塩基の存在下、一般式 で表される化合物 1モルに対して、一般式^ で表される化合物を 1モルないし過剰モル、好ましくは 1〜2モノレ作用させて うこと力できる。
当該塩基の使用量は、通常、一般式 で表される化合物 1モルに対して、 1 モルないし少過剰モル、 好ましくは 1〜1.5モルである。
反応温度は、通常、一 100 〜 100°C、好ましくは一 80 °C〜室温であり、反 応時間は、 通常、 5分間〜 24時間、 好ましくは 10分間〜 10時間である。 一般式^で表される化合物から目的のカルボン酸誘導体 [ΙΠ— a] への脱 保護反応は、 反応条件としては、 保護基の種類等によりそれぞれ条件が異な る力、 例えば該保護基が tert—ブチル基、 ベンズヒドリル棊又はトリチル基 の場合、 通常、 例えば塩化メチレン、 ァニソール、 テトラヒドロフラン、 メ 夕ノール、エタノール等の不活性溶媒若しくはそれらと水との混合溶媒中か、 又は溶媒の非存在下で、 例えば酢酸、 ギ酸、 トリフルォロ酢酸、 塩酸等の酸 を用いて、好ましくは - 20 〜 50 °Cの範囲で 10分間〜 24時間処理する方法 等が挙げられる。
例えば該保護基がベンジル基、 ベンズヒ ドリル基又はトリチル基の場合、 通常、 例えばメタノール、 エタノール、 ジォキサン、 水、 酢酸等の不活性溶 媒又はその混合溶媒中、 例えばパラジウム—炭素 fti 、 ラネ一ニッケル)^
等の触媒を用いて、好ましくは l 20kgZcm2の水素圧下に、好ましくは 0 C 40 °Cの範囲で 10分間〜 24時間接触還元する方法等が挙げられる。
一般式 [III— a] で表される化合物中、 一般式 [III一 b1]
[ I I I一 b
1 ]
又は一般式 [III - b
2]
[式中、 R
18及び R
19は同一又は異なって、 カルボキシル基の保護基を意味す る] で表される光学活性化合物は、 一般式 [III一 b〗 L I I 丄—b ]
[式中、 R18及び R'9は前記の意味を有する] で表される化合物のラセミ体と、 シンコニジン又はキニーネとを反応させ、 ジァステレオ異性体混合物とした 後、 該ジァステレオ異性体相互間の溶解度差を利用し、 いずれか一方のジァ ステレオ異性体を分離、 採取した後、 酸で分解することにより得ることがで きる。
ジァステレオ異性体混合物の分離は、 例えば四塩化炭素、 イソプロビル エーテル等の有機溶媒中で行われるが、 通常、 当該ジァステレオ異性体混合 物を該有機溶媒に熱時溶解した後、 徐々に冷却し、 当該ジァステレオ異性体 相互間の溶解度差を利用することにより行うことができる。
更に、 上記で得られたいずれか一方のジァステレオ異性体を、 例えば塩酸 等の酸を用いて処理することにより、一般式 [ΠΙ— b1]又は一般式 [III— b2] で表される光学活性化合物を得ることができる。
なお、一般式^ i又は 21で表される化合物は市販品を用いるか、参考例記載 の方法若しくは公知の方法又はそれらに準じる方法を必要に応じ適宜組み合 わせることにより製造することができる。
製造
び R
2Pは前記の意味を有する)、 R" - Y
a— (ここにおいて、 Y
a及び R"は前 記の意味を有する) 又は R
15 (ここにおいて、 R
15は前記の章味を有する) で 表される基を; Rsは水素原子又はメチル基を; R'は低級アルキル基、 ァリ一 ル基又は低級アルケニル基を意味し; R
5P及び R
6は前記の意味を有する]
製造法 Iは前記一般式 又は一般式 若しくは!^の還元成績体として得ら れるアルコール体 の光学活性体 又は^を製造するための合成法である。 本製造法によれば、 目的の光学活性アルコール体 21及び 28は、一般式 24
で表されるラセミ体のアルコール誘導体に、 リパーゼの存在下、一般式 で 表されるビニルエステル誘導体を作用させ、 得られた光学活性のエステル誘 導体 と光学活性のアルコール誘導体を分離後、光学活性のェステル誘導体 についてはエステル基を加水分解することにより製造することができる。 —般式 §のビニルエステル誘導体の R'は、例えばメチル基、ェチル基等の 低級アルキル基:フエニル基、 ナフチノレ基等のァリーノレ基;ベンジル基、 2— フェニルェチル基等のァラルキル基が好ましく、特にメチノレ基の場合、即ち、
—般式^の化合物が、酢酸ビニル又は酢酸ィソプロぺニルである場合が好ま しい。
上記のリパーゼによる光学分割の反応は、 通常、 例えば塩化メチレン、 ク ロロホノレム、 ェチノレエ一テノレ、 テトラヒ ドロフラン、 ベンゼン、 トノレエン、 へ キサン、 ヘプタン、 ァセトニトリル等の不活性溶媒中又は原料である一般式 のビニルエステル誘導体自身を溶媒として行うことができる。
ビニルエステル誘導体^の使用量は、通常、原料化合物 に対して、 1モ ルないし大過剰モル、好ましくは 1〜100モルであり、 また触媒であるリパー ゼの量は、 化合物 に対して、 重量比で 0.01〜100 %、 好ましくは 0.1〜20 %である。
リパーゼの種類は、 Pseudomonas sp.由来のリパーゼ、例えばトヨチーム LIP™ (東洋紡製) 等が好ましい。
また、 上記酵素反応は、 塩基の存在下に行うことにより反応が加速される 傾向があり、 この際使用される塩基としては、 例えばトリェチルァミン、 ジ ィソプロピルェチルァミン等の有機塩基が好ましい。
当該塩基の使用量は、原料化合物 に対して、通常、 0.01モルないし小過 剰モル、 好ましくは 0.1〜1·5モルである。
反応温度は、 通常、 0°C〜50°C、 好ましくは室温〜 40°Cであり、反応時間 は、 通常、 30分間〜 7日間、 好ましくは 1時間〜 48時間である。
一般式 で表されるエステル体の加水分解反応は、酸性又は塩基性の条件 下、 有機合成化学上よく知られた一般的方法により行うことができる。
本発明の有用性を具体的に示すため、 本発明化合物の蛋白質 -フアルネシ ルトランスフ ラーゼ (PFT) 活性に対する 50 %阻害港度 (ICao値) を求め
た。
蛋 A暂ーフアルネシルトランスフヱラーゼ阻害作用
(1) PFTの調製
PFTは、 ラット脳の可溶性画分を 30 % - 50 %の飽和硫安を用いて分画し、 更に透析後、 Q—セファロース "(フアルマシア社製) によるカラムクロマ卜 グラフィ一によつて分離した [ライス (Reiss) 等、 Cell、 第 62巻、 81—88 頁 (1990年)]。
(2) PFT活性の測定法
PFT活性の測定は、 H— rasタンパク質ある t、は K - rasBタンパク質の C 末端の 7アミノ酸残基に相当するべプチドの N末端にピオチンを付加させた もの (ピオチン付加 Lys - Thr - Ser一 Cys - Val一 lie - Met) をブレニ ノレ受容体とし、 [Ή]標識のフアルネシルピロリン酸 (FPP) をプレニル供与 体として ί亍なった [ライス (Reiss) 等、 Methods: A Companion to Methods in Enzymology、 第 1巻 3号、 241 - 245頁 (1990年)]。
[Ή]標識のファルネシルピ口リン酸 (22.5CiZミリモル) は、 ニューイン グランドニュークリア一社より購入した。 非標識のフアルネシルピロリン酸 は、 ジトリェチルァンモニゥムホスフヱイ トと トランストランスフアルネ ソールと卜リクロロァセトニ卜リルより化学合成し、 XAD— 2レジンカラム 及びジェチルァミノェチルセルロースにより精製した [コーンフォ一 (Cornforth)等、 Methods in Enzymology、第 巻、 385 - 390頁(1969 年) ]。
H - rasタンパク質は、 大腸菌で発現させ精製した [ギプス (Gibbs) 等、 Pro Natl.Acad.Sci.、 第 81巻、 5704— 5708頁 (1984年)]。
H— rasタンパク質をプレニル受容体とした PFT反応液量は、 25 μ 1であ り、 その組成は、 50mM Hepes ρΗ7.5/50 μ. Μ ZnCl2/5mM MgCl2/ 20mM KCl/5mM DTT/0.6 M オールトランス [3H] ―フアルネシル ピロリン酸/ H— rasタンパク質/ラッ ト脳由来 PFT (Q—セファ ロース分画) であり、 反応温度は 37 °C、 熱平衡化時間 10分間、 反応時間 20 分間で行なった。
ビォチン付加 Lys - Thr― Ser一 Cys - Val - He - Metをプレニル受容
体とした PFT反応液量は、 25 1であり、 その組成は、 50mM トリス—C1 PH7.5/50 μ M ZnCl2/5mM MgCk 20mM KCl/lmM DTT/0.2 % n—ォクチルー 3— D—グルコビラノンド 0.6 Mオールトランス [3H]― ファルネシルピ口リン酸 Z3.6 β Μ ピオチン付加 Lys - Thr - Ser - Cys一 Val— lie— Met,ラット脳由来 PFT (Q—セファロ一ス分画) であり、反応 温度は 37°C、 熱平衡化時間 10分間、 反応時間 20分間で行なった。
H— ras夕ンパク質をプレニル受容体とした酵素反応生成物を、 SDS— PAGE (ドデシル硫酸ナトリゥム Zポリアクリルァミ ドゲル電気泳動)によつ て分析した。 [3H] 標識の酵素反応生成物を 2 % SDS/50mM トリス— Cl、 pH6.8/10 %シュ一クロースノ5 % 2—メルカプトエタノールを含む緩衝液 中で 3分間煮沸し、 12 %ポリアクリルアミ ドのスラブゲルで電気泳動し、 [3 H] 標識の H - rasタンパク質を EN3HANCETM (ニューイングランドニュー クリア一社製) でフルォログラフィー増強した後、 オートラジオグラフィー で可視化した [ジヱームズ (James) 等、 Science、 第 260巻 25号、 1937 - 1942頁 (1993年)]。
H - rasタンパク質をプレニル受容体とした PFTの測定は、 更に急速な別 の方法によって分析することができた。 プレニル供与体の存在しない測定混 合液を予め熱的に平衡化した後、 プレニル基転移反応を [3H] - FPPの添加 により開始し、 0.5mlの 4 % SDSの添加により都合のよい時間に停止する u 更に 0.5mlの 30 %トリクロ口酢酸を添加し、 よく混合した後、反応液を 4°C で 60分間放置し H— rasタンパク質を沈降させた。 この反応液をホヮッ トマ ン GFZBフィルタ一により減圧濂過した。 フィルターを 2π ^の 6 %トリクロ 口酢酸で 6回洗浄し、 8mlのシンチレーシヨンカクテル (クリアゾル ITM、 ナ 力ライテスク社製) と混合し、 次 t、でべックマン TRI— CARB2500TRシン チレーシヨンカウンターで計数した。
PFT活性の測定は、 ビォチン付加 Lys - Thr - Ser - Cys - Val― lie - Metをプレニル受容体としても行なうことができた。 ピオチン付加 Lys— Thr一 Ser - Cys - Val一 He一 Metをプレニル受容体とし、プレニル供与体 の存在しない測定混合液を予め熱的に平衡化した後、 プレニル基転移反応を [Ή] - FPPの添加により開始し、 02mlの 2mg/mlゥシ血清アルブミン /
2 %ドデシル硫酸ナトリゥム Zl50mM NaCl添加により都合のよい時間に停 止する。 更に 0.02mlのアビディンァガロース (ピアース) を加え 30分間振 盪して [Ή] ーフアルネシル基の付加したピオチン付加 Lys— Thr— Ser— Cys— Val— lie— Metをアビディンァガロースに充分に結合させた後、 1ml の 2mgZmlゥシ血清アルブミ ン (BSA) /4 %ドデシル硫酸ナトリウムノ 150mM NaClでアビディンァガロースを 4回洗浄し、 1mlのシンチレ一ショ ンカクテル (クリアゾル ΓΜ、 ナカライテスク社製) と混合し、 次いでベック マン TRI _ CARB2500TRシンチレ一シヨンカウンターで計数した。
人工基質として用いられるピオチン付加 Lys - Thr— Ser— Cys - Val - He一 Metヘプタぺプチドは、 Lys - Thr - Ser - Cys - Val - lie - Metへ プタぺプチドをアブライドバイオシステムズモデル 431Aぺブチドシンセサ ィザ一で固相合成し、 レジンにつ t、たままの Lys— Thr一 Ser - Cys一 Val 一 lie— Metヘプタぺプチドの α—アミノ末端を Ν—ヒドロキシサクシニミ ドビォチンでビォチン化した後、 レジンより切り離し、 逆相高性能液体クロ マトグラフィー (HPLC) により精製した。
本発明化合物の PFT反応系への添加は、予め、 ジメチルスルホキシドを反 応液の 1 %容積 (0.25 加えることによって行なった。
本発明化合物の PFT活性に対する 50 %阻害濃度(IC50値) を求めたのでそ の結果を下記の表に示す。 表 1 PFT活性に対する 50 %阻害濃度
以上の結果より、 本発明化合物は優れた蛋白質-フアルネシルトランスフ ラーゼ (PFT) 阻害作用を有するので抗腫瘍剤として有用である。
一般式 [I]で表される化合物は、経口又は非経口的に投与することができ、 そしてそのような投与に適する形態に製剤化することにより、 抗腫瘍剤とし て供することができる。 本発明化合物を臨床的に用いるにあたり、 その投与 形態に合わせ、 薬剤学的に許容される添加剤を加えて各種製剤化の後投与す
ることも可能である。 その際の添加剤としては、 製剤分野において通常用い られる各種の添加剤が使用可能であり、 例えばゼラチン、 乳糖、 白糖、 酸化 チタン、 デンプン、結晶セルロース、 ヒドロキシブ口ピルメチルセルロース、 カルボキンメチルセルロース、 トウモロコシデンプン、 マイクロクリスタリ ンワックス、 白色ワセリン、 メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、 無水りん 酸カルシウム、 クェン酸、 クェン酸三ナトリウム、 ヒドロキシプロピルセル ロース、 ソルビトール、 ソルビタン脂肪酸エステル、 ポリソルベー卜、 ショ 糖脂肪酸エステル、 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、 ポリビニルピロリ ド ン、 ステアリン酸マグネシウム、 軽質無水ゲイ酸、 タルク、 植物油、 ベンジ ルアルコール、 アラビアゴム、 プロピレングリコール、 ポリアルキレングリ コール、 シクロデキス卜リン又はヒドロキンプロビルシクロデキストリン等 力挙げられる。
これらの添加剤との混合物として製剤化される剤形としては、例えば錠剤、 カプセル剤、 顆粒剤、 散剤若しくは坐剤等の固形製剤;又は例えばシロップ 剤、 エリキシル剤若しくは注射剤等の液体製剤等が挙げられ、 これらは、 製 剤分野における通常の方法に従って調製することができる。 なお、 液体製剤 にあっては、 用時に水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁させる形であって もよい。 また、 特に注射剤の場合、 必要に応じて生理食塩水又はブドウ糖液 に溶解又は懸濁させてもよく、 更に緩衝剤や保存剤を添加してもよい。
これらの製剤は、本発明化合物を全薬剤の 1.0〜100重量%、好ましくは 1.
0〜60重量%の割合で含有することができる。 これらの製剤は、また、治療上 有効な他の化合物を含んで 、てもよい。
本発明化合物を抗腫瘍剤として使用する場合、その投与量及び投与回数は、 患者の性別、 年齢、 体重、 症状の程度及び目的とする治療効果の種類と範囲 等により異なるが、一般に経口投与の場合、成人 1日あたり、 0.01〜20mg/ kgを 1〜数回に分けて、 また非経口投与の場合は、 0.002〜10mgZkgを 1〜 数回に分けて投与するのが好ましい。
実 施 例 及び 参 考 例
実施例及び参考例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、 本発明はこ れらによって何ら限定されるものではない。
実施例 1
N— 「(1RS, 2RS) 一 1—メチル - 2— (4一二トロフヱニル) —3— - (フエ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル 1 一 N— (2—ナフチル メチル) 力ルバモイルメチルコハク酸の製造
(1) N - {(IRS, 2RS) 一 3— (5—エトキンカルボ二ルー 2—フリル) 一 1 一メチル—2— (4—二トロフヱニル) プロピル } - N - (2—ナフチルメチ ル) 力ルバモイルメチルコハク酸ジ一 tert—ブチルエステルの製造
参考例 1で得られた 5— {(2RS, 3RS) 一 3— (2—ナフチルメチルァミノ) 一 2— (4 -ニトロフエニル) ブチル } 一 2—フランカルボン酸ェチルエステ ノレ 1. g、 4ージメチルァミノピリジン 0.30g及び参考例 2で得られた 1, 2, 3—プロパントリカルボン酸 1, 2—ジ— tert—ブチルエステル 0.91gを塩化 メチレン 10mlに溶解し、 氷冷攄拌下、塩酸 1一ェチル—3— (3—ジメチル アミノブ口ピル) カルポジイミ ド 0.93gを加えて室温で 18時間撹拌した。 反 応液を酢酸ェチルで希釈後、有機層を 1規定塩酸、飽和炭酸水素ナトリゥム水 溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。 乾燥剤を濾別後、 溶媒を減圧留去し、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ フィ一 [へキサン 酢酸ェチル = 7 1→5 1] により精製して、標題化合物 1.44g (収率 80 %) を淡黄色油状物として得た。
(2) N - {(IRS, 2RS) —3— (5—カルボキシー 2—フリル) 一 1—メチル - 2 - (4一二トロフヱニル) プロピル } 一 N— (2—ナフチルメチル) カル バモイルメチルコハク酸ジ— tert—ブチルエステルの製造
N— {(IRS, 2RS) 一 3— (5—エトキンカルボ二ルー 2—フリル) - 1一 メチル—2— (4—ニトロフヱニル) プロピル } - N - (2—ナフチルメチル) 力ルバモイルメチルコハク酸ジー tert—ブチルエステル 1.44gをメタノール 15mlとテトラヒドロフラン 7mlの混液に溶解し、 1規定水酸化ナトリゥム水 溶液 6mlを加え、 40 °Cで 2時間搜拌した。 反応液に 2規定塩酸を加え酸性と した後、 酢酸ェチルで抽出し、 有機層を飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグ ネシゥムにより乾燥した。 乾燥剤を濾別後、 溶媒を減圧留去し、 残渣をシリ 力ゲルカラムクロマトグラフィー [塩化メチレンノメタノール = 100/1→50 /1]で精製して、標題化合物 l.llg (収率 80 %)を淡黄色油状物として得た。
(3) N - [(IRS, 2RS) 一 1ーメチルー 2— (4一二トロフヱニル) 一 3— {5 - (フヱ二ルカルバモイル) — 2—フリル } プロピル〕 一 N— (2—ナフチル メチル) 力ルバモイルメチルコハク酸の製造
N - {(IRS, 2RS) 一 3— (5—カルボキシー 2—フリル) 一 1—メチルー 2— (4—ニトロフエニル) プロピル } — N— (2—ナフチルメチル) 力ルバ モイルメチルコハク酸ジ— tert—ブチルエステル 50mgを塩化メチレン 10ml に溶解し、 4ージメチルァミノピリジン l lmg、ァニリン 8mg及び塩酸 1ーェ チル - 3 - (3—ジメチルァミノプロピル) カルポジイミ ド 17mgを加えて室 温で 18時間撹拌した。 反応液を酢酸ェチルで希釈後、 1規定塩酸、 飽和炭酸 水素ナ卜リウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マグネシゥム により乾燥した。 乾燥剤を濂別後、 溶媒を減圧留去し、 残渣をシリカゲル力 ラムクロマトグラフィー [へキサンノ酢酸ェチル = 5 1→3Z1] により精製 して、 標題化合物のジー tert—ブチルエステル体 55mg (収率定量的) を得 た。
上記で得られたエステル体をギ酸 2mlに溶解し、 室温で 3時間撹拌後、 反 応液を減圧乾固した。 残渣にトルエンを加え再度 ¾E乾固し、 得られた残渣 を塩化メチレン一へキサンで処理することにより、 標題化合物 36mg (収率 76 %) を白色結晶性粉末として得た。
Ή一 NMR (CDCls + CD3OD) δ : 0.94 - 1.02 (3Η, m), 2.50 - 3.50 (8H, m), 4.40 - 4.70 (1H, m), 4.75 - 4.95 (2H, m), 5.54 and 5.76 (total
1H, each d, each J = 3.4Hz), 6.81 and 6.95 (total 1H, each d, each J = 3.4Hz), 7.15 (1H, t, J = 7.2Hz), 7.30 - 7.60, 7.70 - 7.90 and 8.10 一 8.21 (total 15H, each m)
FAB一 MS: 678 (M + H)
上記反応で原料として使用した 5— {(2RS, 3RS) 一 3— (2—ナフチルメ チルァミノ) 一 2— (4一二トロフエニル) ブチル } - 2—フランカルボン酸 ェチルエステル及び 又はァニリンに代えて、 対応するエステル誘導体及び Z又はァミ ン化合物を用い、他は実施例 1と同様な反応を行って、実施例 2〜 14の化合物を得た。
実施例 2
N - 「(1RS. 2RS) - 3 - {5 - (3, 4—ジメ トキシフヱ二ルカルバモイル) 一 2—フリル 1 一 1ーメチルー 2— (4—二トロフエニル) プロピル 1 - N - (2—ナフチルメチル) 力ルバモイルメチルコハク酸
Ή一 NMR (CDCla + CDaOD) δ : 0.95 - 1.02 (3Η, m), 2.60 - 3.60 (8H, m), 3.87— 3.92 (6H. m), 4.50 - 5.00 (3H, m), 5.56 - 5.60 and
5.74 - 5.79 (total IH, each m), 6.80 - 7.00, 7.11 - 7.18 and 7.30 - 8.20 (total 15H, each m)
FAB一 MS: 738 (M + H)
実施例 3
N— 「(1RS, 2RS)一 3— (5 - (2—ヒ ドロキシフエ二ルカルバモイル) 一
2—フリル } 一 1—メチルー 2— (4—ニトロフエニル) プロピル 1 一 N— (2 一ナフチルメチル) 力ルバモイルメチルコハク酸
Ή - NMR (CD3COCD3) δ : 0.80 - 1.10 (3Η, m), 2.60 - 4.00 (8H, m), 4.60 - 5.10 (3H, m), 5.72, 5.78 and 6.05 (total IH, each d, each J = 3.2Hz), 6.80一 7.10, 7.35 - 7.65, 7.70 - 8.20 (total 16H, each m) 8.70 - 8.80 and 9.05 - 9.15 (total 1H, each m)
FAB - MS: 694 (M + H)
実施例 4
N - 「(1RS, 2RS) 一 1ーメチルー 3— {5 - (N—メチルフエ二ルカルバ モイル) —2—フリル } 一 2— (4—ニトロフヱニル) プロピル 1 一 N _ (2 一ナフチルメチル) 力ルバモイルメチルコハク酸
Ή - NMR (CD3COCD3) δ : 0.80 - 1.00 (3Η, m), 2.50 - 3.70 (8H, m), 3.52 and 3.55 (total 3H, each s), 4.30 - 5.10 (3H, m) , 5.50 - 5. 55, 5.60— 5.65 and 5.75 - 5.80 (total IH, each m), 7.10 - 7.30, 7.40 — 7.60, 7.75 - 8.00 and 8.10 - 8.20 (total 17H, each m)
FAB - MS: 692 (M + H)
実施例 5
N - 「(1RS. 2RS) — 1 -メチル—2— (4一二トロフエニル) - 3— {5 - (3—ピリジルカルバモイル) — 2—フリル } プロピル Ί 一 N— (2—ナフ チルメチル) 力ルバモイルメチルコハク酸塩酸塩
Ή - NMR (CD3OD) 6 : 0.97 - 1.02 (3Η, m), 2.50 - 3.85 (8H, m), 4.15 - 5.05 (3H, m), 5.79, 5.88 and 5.95 (total IH, each d, each J = 3.5Hz) , 6.99, 7.04 and 7.11 (total 1H. each d, each J = 3.5Hz), 7. 30— 8.20 (12H, m), 8.50 - 8.70, 8.80 - 8.90 and 9.40 - 9.55 (total 3H, each m)
FAB - MS: 716 (M + H)
実施例 6
N— 「(1RS. 2RS) 一 1 -メチルー 2— (4 -ニトロフヱニル) 一 3— {5 - (4一ピリジルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル:! - N - (2—ナフ チルメチル) 力ルバモイルメチルコハク酸塩酸塩
Ή - NMR (CD30D) δ: 0.96— 1.03 (3Η, m), 2.50 - 3.75 (8H, m), 4.20 - 5.05 (3H, m), 5.77, 5.86 and 5.98 (total IH, each d, each J = 3.5Hz) , 7.05, 7.12 and 7.20 (total IH, each d, each J = 3.5Hz), 7. 30— 7.90, 8.08 - 8.18 and 8.45 - 8.64 (total 15H, each m)
FAB - MS: 716 ( + H)
実施例 7
N - 「(1RS, 2RS) 一 1一メチル—2— (4—二トロフヱニル) 一 3— {5 - (5—ピリ ミ ジニルカルバモイル) 一 2—フリノレ } プロピル 1 - N - (2— ナフチルメチル) 力ルバモイルメチルコハク酸塩酸塩
Ή - NMR (CD30D) δ : 0.97 - 1.03 (3Η, m), 2.55 - 3.75 (8H, m),
4.50 - 5.00 (3H, m), 6.08 (IH, d, J = 3.8Hz), 7.10 - 7.60, 7.75 - 7.90 and 8.10 - 8.20 (total 12H, each m) , 8.58 - 8.65, 8.80 - 8.90 and 9. 18一 9.22 (total 3H, each m)
• FAB一 MS: 717 (M + H)
実施例 8
N - 「(1RS, 2RS) 一 1ーメチルー 2— (4—二トロフエニル) 一 3— {5 - (2 -チアゾリルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル 1 - N - (2—ナ フチルメチル) 力ルバモイルメチルコハク酸塩酸塩
Ή - NMR (CD30D) δ 0.97一 1.03 (3Η, m) , 2.50 - 3.90 (8H, m) , 4.50 - 5.00 (3H, m), 5.80 - 6.10 (IH, m), 7.07 - 8.16 ( m)
FAB - MS: 722 (M + H)
実施例 9
N - 「(1RS. 2RS) 一 2— (4一クロ口フエニル) 一 1—メチルー 3 - (5 - (フエ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル 1 一 N— (2—ナフチル メチル) 力ルバモイルメチルコハク酸
Ή - NMR (CDC13) δ: 0.87 and 0.89 (total 3H, each d, each J = 6.8Hz), 2.17 - 3.58 (9H, m), 4.45 - 4.80 (2H, m), 5.79 (IH, d, J = 3.3Hz), 6.94 (IH, d. J = 3.3Hz), 7.00 - 7.12, 7.28 - 7.39, 7.45 - 7.54 and 7.59 - 7.84 (total 16H, each m)
FAB - MS: 667 (M + H)
実施例 10
N - {(IRS, 2RS) - 2 - (4一クロ口フエニル) 一 1一メチル一3— (3 一フヱニルカルバモイルフエニル) プロピル } - N - (2—ナフチルメチル) 力ルバモイルメチルコハク酸
Ή― NMR (CDC13) δ : 0.80 - 1.05 (3Η, m), 2.30 - 3.50 (8H, m),
4.20 - 5.40 (3H, m), 6.70 - 8.40 (21H, m)
FAB - MS: 677 (M + H)
実施例 11
N - 「(1RS, 2RS) 一 2— (4—クロ口フエニル) 一 1一メチル一3— {? - (フヱ二ルカルバモイル) 一 5—イソォキサゾリノレ } プロピル 1 一 N— (2 一ナフチルメチル) 力ルバモイルメチルコハク酸
Ή - NMR (CD30D) δ : 0.83 - 1.01 (3Η, m), 2.42 - 3.43 (8H. m). 3.52 - 3.64 (IH, m), 4.49 - 4.98 (2H, m), 6.17 and 6.19 (total IH, each s), 7.11 - 7.35, 7.44 - 7.64 and 7.74 - 7.89 (total 14H, each m) FAB - MS: 668 ( + H)
実施例 12
N - 「(1RS. 2RS) - 2 - (4—クロ口フエニル) 一 1—メチル— 3— {4 - (フ X二ルカルバモイル) 一 2—ピリジル } プロピル 1 - N - (2—ナフチ ルメチル) 力ルバモイルメチルコハク酸
Ή— NMR (CD30D) δ : 0.88 - 0.97 (3Η, m), 2.53 - 2.88 (4H, m).
3.02 - 3.44 (3H, m), 3.54 - 3.79 (1H, m), 4.49 - 4.53 (1H, m), 4.72 -
5.03 (2H, m), 7.11 - 7.27, 7.34 - 7.55 and 7.65 - 7.89 (total 18H, each m), 8.45 - 8.50 (1H, m)
FAB一 MS: 678 (M + H)
実施例 13
(2R*)— 2— 「N— (2—べンゾ「bl チェニルメチル)一 N— 「(1RS. 2RS) 一 1一メチル一2— (3, 4—メチレンジォキシフエニル) 一 3— {5 - (フエ 二ルカルバモイル)一 2—フリル } プロピル] 力ルバモイルメチル 1 コハク Ή - NMR (CD30D) δ : 1.04 - 1.11 (3Η, m), 2.55 - 3.45 (8H, m), 4.24 - 4.37 and 4.71 - 5.06 (total 3H, each m), 5.67 and 5.69 (total 1H, each d, each J = 3.2Hz), 5.86 - 5.90 (3H, m), 6.64 - 6.96 (4H, m), 7.10 - 7.37 and 7.59 - 7.81 (total 10H, each m)
FAB一 MS: 683 (M + H)
実施例 14
C2R*) - 2 - ΓΝ - (2—べンゾ「bl チェニルメチル)一 N— 「(1RS. 2RS) 一 1一メチル一2— (3, 4ーメチレンジォキシフヱニル) 一 3— {5 - (3— ピリジルカルバモイル) —2—フリル } プロピル 1 力ルバモイルメチル 1 コハ ク酸塩酸塩
Ή - NMR (CD30D) δ : 1.04— 1.13 (3Η, m), 2.50 - 3.75 (8H, m), 4.70 - 5.10 (3H, m), 5.86 and 5.90 (total 2H, each s), 5.90 - 6.00 (1H, m), 6.56 - 6.92 (3H, m), 7.04 - 7.40, 7.57 - 7.82 and 8.00 - 8.08 (total 7H, each m), 8.54 - 8.57, 8.67 - 8.70, 8.85 - 8.92, 9.44一 9.45 and 9. 53一 9.57 (total 3H. each m)
実施例 15
(2R*) - 2 - 「N— (2—べンゾ「bl チェニルメチル)一 N— 「(1RS, 2RS)
- 1—メチルー 2— (3, 4ーメチレンジォキシフエニル) 一 3— {5 - (フエ 二ルカルバモイル) — 2—フリル } プロピル 1 力ルバモイルメチル 1 コハク酸 モノビバロイルォキシメチルエステルの製造
(2R*)—2— [N— (2—べンゾ [b] チェニルメチル)一 N— [(IRS, 2RS) 一 1一メチル一2— (3, 4 -メチレンジォキシフエニル) 一 3 - {5— (フエ
二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル] 力ルバモイルメチル] コハク酸 [実施例 13の化合物] 38mgをジメチルホルムアミ ド 2mlに溶解し、 トリェ チルアミン 23 1とビバロイルォキンメチルクロリ ド 16 1を加え、 40。じで 7時間攪拌した。 反応液を 0.1規定塩酸に注ぎ、 ェチルエーテルで抽出後、有 機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。 乾燥剤 を濂別後、 溶媒を減圧下留去し、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ ィー [へキサン 酢酸ェチル = 1ノ 3] で精製して、 標題化合物 19mg (収率 43 %) を得た。
Ή - NMR (CDC13) <5 : 1.05 - 1.13 (3H, m), 2.49 - 3.33 (8H, m), 3.97 - 4.94 (3H, m), 5.50 - 5.94 (5H, m), 6.54 - 6.85 (1H, m), 6.98 - 7.00 (4H, m), 7.09 - 7.40 (1H, m), 7.53 - 7.81 (10H, m)
FAB一 MS: 797 (M + H)
実施例 1で原料として使用した 5— {(2RS. 3RS) 一 3— (2—ナフチルメ チルァミノ) —2— (4一二トロフエニル) ブチル } 一 2—フランカルボン酸 ェチルエステルに代えて、対応するァミン誘導体を用い、他は実施例 1と同様 な反応を行って実施例 16と 17の化合物を得た。
実施例 16
(2R*) - 2 - CN - {(IRS, 2RS) - 2 - (4—メ トキシカルボニルフエ二 ノレ) 一 1ーメチルー 3— (3—フエノキシメチルフエニル) プロピル } - N - (2—ナフチルメチル) 力ルバモイルメチル] コハク酸
Ή一 NMR (CDC13) δ : 0.85 - 1.00 (3Η, m), 2.48― 3.55 (8H, m) , 3.87 (3H, s), 4.22 - 4.80 (3H, m), 4.83 - 4.88 (2H, m), .5.10 - 5.50 (1H, br), 6.22— 6.35, 6.72 - 7.20, 7.20 - 7.31 and 7.35 - 7.90 (total 19H, each m)
FAB - MS: 688 (M + H)
実施例 17
(2R*) - 2 - 「N— 「(1RS, 2RS) 一 2— (4—メ トキシカルボニルフエ二 ル) 一 1ーメチルー 3— {3 - (フエノキシメチル) 一5— (1, 2, 4一ォキサ ジァゾリル) } プロピル 1 一 N— (2—ナフチルメチル) 力ルバモイルメチル 1 コノヽク
Ή一固 R (CDsCOCDa) δ : 0.92 - 1.01 (3Η, m), 2.61 - 3.80 (9H, m), 3.85 (3H, s), 4.60-5.10 (2H, m), 5.20 - 5.35 (2H, m), 7.28— 7. 60 (7H, m), 7.77 - 7.96 (6H, m)
FAB― MS: 680 ( + H)
実施例 18
(2R*) — 2— 「N— 「(1RS. 2RS) 一 2— (4ーメ トキシカルボニルフエ二 ノレ) 一 1ーメチルー 3— {(E) 一 3—スチリルフエ二ル} プロピル 1 — (2—ナフチルメチル) 力ルバモイルメチル] コハク酸
Ή一 NMR (CDCla) δ: 0.82 - 0.95 (3Η, m), 2.40 - 3.80 (9H, m), 3.86— 3.88 (3H, m), 4.20 - 4.90 (2H, m), 6.15-6.98 (6H, m), 7.02- 7.67 (11H, m), 7.72 - 7.95 (5H, m)
FAB一 MS: 684 (M + H)
実施例 19
(2R*) 一 2— ΓΝ— 「(1RS, 2RS) 一 2— (4ーメ トキシカルボニルフエ二 ル) 一 1ーメチルー 3— (3- (2—フヱニルェチル) フヱニル} プロピル 1 一 N- (2—ナフチルメチル) 力ルバモイルメチル 1 コハク酸
実施例 18の化合物のジエステルである (2R*) -2- [N- [(IRS, 2RS) -2- (4ーメ トキシカルボ二ルフヱニル) — 1ーメチルー 3— {(E) -3- スチリルフエ二ル} プロピル]一 N— (2—ナフチルメチル) 力ルバモイルメ チル] コハク酸ジー tert—ブチルエステル 183mgをメタノール 5mlに溶解 し、 10%パラジウム—炭素触媒 20mgを加え、 室温常圧水素下、一夜接触還 元した。 反応液をセライ トを敷いた濾過器で濂過し、 璩液を減圧下濃縮した 後、 残渣をシリ力ゲル力ラムクロマトグラフィー [へキサンノ酢酸ェチル- 1Z1] で精製して、標題化合物のジ -tert-ブチルエステノレ体 125mg (収率 68%) を得た。
上記で得られたエステル体 120mgをトリフルォロ酢酸 4mlに溶解し、室温 で 1時間撹拌後、 トリフルォロ酢酸を減圧留去した。 残渣を中圧液体クロマ トグラフィー [Lobor column™, size A, RP-8 (メルク社製):ァセトニ 卜リル 0.1%卜リフルォロ酢酸水溶液 =2/1] により精製して、標題化合物 89mg (収率 87%) を無色泡状物質として得た。
Ή - NMR (CDCla) δ: 0.82 - 1.00 (3Η, m) , 2.50一 3.18 (12H, m) , 3.33 - 3.57 (1H, m), 3.84 (3H, s) , 4.25 - 4.90 (2H, m) , 6.08 - 6.97, 7. 02 - 7.50 and 7.58 - 7.92 (total 20H, each m)
FAB - MS: 686 (M + H)
実施例 20
N— { (IRS, 2RS) - 2 - (4—クロ口フエニル) 一 1ーメチルー 3— (4 一フヱニルェチ二ルフヱニル) プロピル } - N - (2—ナフチルメチル) カル バモイルメチルコハク酸
参考例 3で得られた N— {(IRS, 2RS) 一 2— (4ークロロフヱニル) 一 1 ーメチルー 3— (4—フヱニルェチ二ルフヱニル) プロピル } 一 2—ナフチル メチルァミン 22mgを塩化メチレン lmlに溶解し、 クロ口ホルミルメチノレ無 水コハク酸 12mgとジィソプロピルェチルァミン 12 / 1を加えて室温で 45分 間攪拌した。 反応液を減圧乾固後、 残渣をテトラヒドロフラン lmlと水 0. 5mlの混液に溶解し、水酸化リチウム一水和物 40mgを加えて室温で 15分間 攪拌した。 反応液をェチルエーテルで希釈後、 1規定塩酸を加えて酸性とし、 飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。 乾燥剤を'慮別 後、 溶媒を減圧留去し、 残渣をシリ力ゲル力ラム薄層クロマトグラフィー
[KieselgelTM60F 、 Art™5744; クロロホルム Zメタノ一ル= 7/1] で精製 して、 標題化合物 15mg (収率 53 %) を無色油状物として得た。
Ή - NMR (CDC13 + CD30D) 6 : 0.80 - 1.05 (3H, m) , 2.45 - 3.50
(8H, m) , 4.25 - 4.40, 5,10 - 5.45 (total 1H, m) , 4.45 - 4.83 (2H, m),
6.18— 7.90 (20H, m)
FAB - MS: 658 (M + H)
上記反応で原料として使用した N— { (IRS. 2RS) 一 2— (4—クロロフヱ ニル) — 1ーメチルー 3— (4一フヱニルェチ二ルフヱニル) プロピル } —2 一ナフチルメチルァミンに代えて、 対応するァミン誘導体を用い、 他は実施 例 20と同様な反応を行つて実施例 21〜22の化合物を得た。
実施例 21
N - 「(1RS, 2RS) 一 2— (4 -クロ口フエニル) ― 1一メチル一3— { (E) —3—スチリルフヱニル} プ2_ピル 1一 N二 ( _—ナフチルメチル) カルバモ
ィルメチルコハク酸
Ή - NMR (CDCla + CD3OD) δ : 0.86 - 1.00 (3Η, m), 2.48 - 3.45 (8H, m), 4.30 - 4.95 (3H, m), 6.31 - 7.90 (22H, m)
FAB - MS: 660 (M + H)
実施例 22
N— KIRS, 2RS) —2— (4ーメ 卜キシカルボニルフエニル) — 1—メチ ルー 3— (5 -フエノキシメチルー 2—フリノレ) プロピル 1 - N - (2 -ナフ チルメチル) 力ルバモイルメチルコハク酸
Ή - NMR (CD3COCD3) δ 0.85 - 1.01 (3Η, m), 2.50 - 3.70 (9H, m), 3.85 (3H, s), 4.50 - 5.02 (4H, m), 5.45 - 5.55 and 5.70 - 5.75 (total 1H, each m), 6.05 - 6.10 and 6.18— 6.22 (total 1H, each m), 6.90 - 7.01 (3H, m), 7.10 - 7.60 (7H, m), 7.78 - 7.95 (6H, m)
FAB - MS: 678 (M + H)
実施例 23
4一 「N - 「(1RS. 2RS) — 1—メチルー 2— (4—ニトロフエニル) 一 3
- (5 - (フヱ二ルカルバモイル) —2—フリル } プロピル] - N - (2—ナ フチルメチル) 力ルバモイル 一 1, 2, 3—ブタントリカルボン酸の製造 (1) N— [(IRS, 2RS) - 1ーメチルー 2— (4一二トロフエニル) 一 3— {5 一 (フヱ二ルカルバモイル) 一 2 -フリル } プロピル] —2—ナフチルメチル アミンの製造
参考例 1で得られた 5— {(2RS, 3RS) 一 3— (2—ナフチルメチルァミノ) 一 2— (4—二トロフヱニル) ブチル } 一 2—フランカルボン酸ェチルエステ ル 1.15gをエタノール 10mlに溶解し、 1規定水酸化ナ卜リゥム水溶液 4mlを 加え、 40°Cで 2.5時間攪拌した。 溶媒を減圧留去し、残渣に 1規定塩酸を加え て、 酸性とした後、 酢酸ェチルを加えて抽出し、 有機層を飽和食塩水で洗浄 後、 無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。 乾燥剤を濾別後、 溶媒を減圧留 去し、 残渣をジメチルホルムアミ ド 5mlに溶解後、 ァニリン 453mgを加え、 次いで塩酸 1一ェチル—3— (3—ジメチルァミノプロピル) カルボジイミ ド 587mgを加えて室温で終夜撹拌した。 反応液を詐酸ェチルで希釈し、 1規定 塩酸、水、 1規定水酸化ナトリゥム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水
硫酸マグネシウムにより乾燥後、 乾燥剤を'慮別した。 溶媒を減圧留去後、 残 渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー [へキサン Z酢酸ェチル = 3/1→ 1/1] により精製して、 標題化合物 973mg (収率 77 %) を淡黄色泡状物質 として得た。
(2) 4 - [N - [ (IRS, 2RS) — 1一メチル—2— (4一二トロフヱニル) ―
3 - {5 - (フヱ二ルカルバモイル) —2—フリル } プロピル] 一 N— (2— ナフチルメチル) 力ルバモイル] 一 1, 2, 3—ブタントリカルボン酸の製造 1, 2, 3, 4一ブタンテトラカルボン酸 2, 3, 4—トリェチルエステル [市販 の meso—ブタンー 1, 2, 3, 4ーテトラカルボン酸のテトラェチルエステル体 をエタノールに溶解し、エステル体に対して 1等量の 1規定水酸化ナトリウム 水溶液を加えて部分加水分解したもの] 21mgをク口口ホルム 2mlに溶解し、 塩化チォニル 5 1を加え、 1時間加熱還流した。 反応液を 0
eCに冷却後、 N - [ (IRS, 2RS) — 1一メチル一2— (4一二トロフヱニル) —3— {5 - (フ ェニルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル] 一 2—ナフチルメチルァミン 35mgのクロ口ホルム 0.5ml溶液を加えて、室温で 2時間攒拌した。 反応液に 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、 酢酸ェチルで抽出後、 有機層を飽和 食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。 乾燥剤を濂別後、 溶媒を減圧留去し、残渣をシリ力ゲル薄層クロマトグラフィー [Kieselgel™
1/1] により精製して、標題 化合物のトリェチルエステル体 24mg (収率 43 %) を得た。
上記で得られたエステル体をテトラヒドロフラン 2mlとエタノール 2mlの 混液に溶解し、 3規定水酸化ナトリウム水溶液 lmlを加えて.室温で 18時間攪 拌した。 1規定塩酸を加え酸性とした後、酢酸ェチルで抽出し、有機層を飽和 食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。 乾燥剤を澳別後、 溶媒を減圧留去し、残渣を中圧液体ク口マトグラフィー [Lobor column™, size A、 RP— 8 (メルク社製);ァセトニトリル 0.1 %トリフルォロ酢酸水 溶液 により精製して、標題化合物 15mg (収率 70 %) を白色粉末と して得た。
Ή - NMR (CD3COCD3) δ : 0.80一 1.10 (3Η, m), 2.30 - 3.90 (9H, m) , 4.60 - 5.20 (3H, m), 5.70 - 6.70 (1H, m), 6.80 - 7.00 (1R m), 7.
10— 8.30 (16H, m), 8.80 - 9.00 and 9.20 - 9.40 (total 1H, m)
FAB - MS: 736 (M + H)
実施例 24
(3RS. 4RS) 一 3—カルボキシ— 4ーヒドロキシ - 4一 「N— 「(1RS, 2RS) 一 1一メチル一2— (4一二トロフエニル) —3— (5 - (フエ二ルカルバモ ィル) 一 2—フリル) プロピル 1 - N - (2—ナフチルメチル) 力 ^モイル 1_ ブタン酸ニナトリゥ厶及び (3SR, 4SR) — 3 -力ルボキシ - 4 -ヒドロキシ 一 4一 「N— 「(1RS. 2RS) 一 1—メチルー 2— (4一二トロフヱニル) —3 - (5 - (フヱ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル 1 — N— (2—ナ フチルメチル) 力ルバモイル〗 ブタン酸ニナトリウムの製造
(1) (2RS, 3RS) 一 2— [N— [(IRS, 2RS) - 1一メチル—2— (4一二卜 ロフヱニル) —3— {5 - (フヱ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル] — N— (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] 一 5—才キソテトラヒドロフラ ン— 3—力ルボン酸 tert—ブチルエステル及び (2SR, 3SR) 一 2— [N - [(IRS, 2RS) — 1—メチルー 2— (4—ニトロフエニル) 一 3— {5 - (フエ 二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル] — N— (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル]—5—才キソテトラヒドロフラン一 3—力ルボン酸 tert—ブチ ルエステルの製造
実施例 23 (1) で得られた N— [(1RS, 2RS) 一 1—メチルー 2— (4一 - トロフヱニル) 一 3— {5— (フヱ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピ ル] - 2—ナフチルメチルァミン 87mg、 参考例 4の方法で合成した (2RS, 3RS) 一 3— tert—ブトキシカルボニル— 5—才キソテトラ.ヒドロフラン一 2 一力ルボン酸 54mg及びトリエチルアミン 97 1をクロ口ホルム 3mlに溶解 し、 氷冷下 2—クロロー 1, 3—ジメチルイミダゾリニゥムクロリ ド 59mgの クロ口ホルム 1ml溶液を加え、同温度で 30分間攪拌した。 反応液を水に注ぎ クロ口ホルムにて抽出し、 抽出液を無水硫酸マグネシゥムにより乾燥した。 乾燥剤を濾別後、 溶媒を減圧留去し、 残渣をシリ力ゲル力ラムクロマ卜グラ フィー [へキサン 酢酸ェチル = 2Z1] で精製して、 ジァステレオマーの関 係にある標題化合物をそれぞれ 39mg (シリカゲルカラムクロマトグラフ ィ一における先行溶出成分:収率 32 %)、 49mg (シリカゲルカラムクロマト
グラフィ一における後溶出成分:収率 40%) を無色油状物として得た。
(2) (2RS, 3RS) —2— [N - [(IRS, 2RS) -1ーメチルー 2— (4—二卜 ロフヱニル) 一3— {5- (フエ二ルカルバモイル) 一 2—フリノレ) プロピル] -N- (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] 一 5—才キソテトラヒ ドロフラ ン -3-カルボン酸及び (2SR, 3SR) -2- [N - [(IRS, 2RS) — 1-メ チルー 2— (4—ニトロフヱニル) 一 3— {5— (フヱ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル] 一 N— (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] 一 5— ォキソテトラヒ ドロフラン一 3—力ルボン酸の製造
(2RS, 3RS) —2— [N— [(IRS, 2RS) - 1一メチル -2— (4—ニトロ フエニル) 一 3— {5— (フエ二ルカルバモイル) —2—フリノレ } プロピル] -N- (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] —5-ォキソテトラヒ ドロフラ ン— 3—力ルボン酸 tert―ブチルエステル 28mgをギ酸 lmlに溶解し、 室温 で一夜放置した。 反応液を減圧留去後、 残渣にトルエンを加え、 再留去し標 題化合物 26mg (収率 99%) を白色泡状物質として得た。
Ή一 NMR (CDC13) 6: 0.80 - 1.05 (3Η, m), 2.40 - 3.70 (6H, m), 4.00— 4.20, 4.40 - 4.60 and 4.80— 5.30 (total H, each m), 5.50- 5.85 (1H, m), 6.70 - 7.00 (1H, m), 7.05 - 7.85 and 8.10-8.50 (total 17H, m)
FAB - MS: 676 (M + H) 同様な反応を行い、 ジァステレオマーの関係にある化合物を得た。
(2SR, 3SR) 一 2— [N- [(IRS, 2RS) —1—メチルー 2— (4一二トロフ ェニル) —3— {5- (フヱ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル] 一 N— (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] 一 5—ォキソテトラヒ ドロフラン —3—力ルボン酸
Ή-NMR (CDC13) δ :0.95 and 1.05 (total 3H, each d, J = 6.7Hz), 2.70 - 4.90 (7H, m), 5.00— 5,80 (4H, m), 6.75 - 6.95 (1H, m), 7.05— 8.30 and 8.50 - 8.80 (total 17H, m)
FAB - MS: 676 (M + H)
(3) (3RS, 4RS) — 3—カルボキン一 4ーヒ ドロキシ— 4一 [N - [ (1RS, 2RS) 一 1ーメチルー 2— (4一二トロフエニル) 一 3— {5— (フヱ二ルカ ルバモイル) 一 2—フリノレ } プロピル] 一 N— (2 -ナフチルメチル) 力ルバ モイル] ブタン酸ニナトリウム及び (3SR, 4SR) 一 3—カルボキシー 4ーヒ ドロキシー 4— [N— [(IRS. 2RS) — 1—メチルー 2— (4一二トロフエ二 ル) 一 3— {5 - (フエ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル] 一 N— (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] ブタン酸ニナトリウムの製造
(3RS, 4RS) - 5 - [N— [(IRS, 2RS) 一 1ーメチルー 2— (4 -ニトロ フエニル) 一 3— {5— (フヱ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル] - N - (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] 一 2—才キソテトラヒ ドロフラ ンー 4一力ルボン酸 26mgをメタノール 5mlに溶解し、 1規定水酸化ナ卜リウ ム水溶液 76 1を加え、室温で 30分撹拌した。 反応液を減圧乾固することに より、 標題化合物 28mg (収率定量的) を白色固体として得た。
Ή - NMR (CD3OD) δ 0.80 - 1.05 (3Η, m), 2.40 - 3.70 (6H, m), 4.70 - 5.20 (4H, m), 5.60 - 5.80 (1H, m), 6.70— 6.85 (1H, m), 7.15— 8.20 (16H, m)
FAB一 MS: 716 (M + Na) 同様な反応を行い、 ジァステレオマーの関係にある化合物を得た。
(3SR, 4SR) —3—カルボキシ— 4ーヒ ドロキシ - 4一 [N - [(IRS, 2RS) 一 1一メチル—2— (4—ニトロフエニル) 一 3— {5— (フエ二ルカルバモ ィル) —2—フリル) プロピル] 一 N— (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] ブタン酸ニナトリウム
Ή一 NMR (CD3OD) δ : 0.80 - 1.10 (3Η, m), 2.55 - 3.70 (6H, m), 4.60 - 4.95 and 5.15 - 5.50 (4H, each m), 5.62 and 5.71 (total 1H, each d, each J = 3.1Hz), 7.05 - 7.15 and 7.30 - 8.20 (total 16H, each m)
FAB一 MS: 716 (M + Na)
実施例 25
3— tert—ブトキシカルボ二ルー 4ーヒ ドロキン- 4一 「N— 「(1RS. 2RS) 一 1一メチル一2— (4一二トロフエニル) 一 3— (5 - (フエ二ルカルバモ ィル) 一 2—フリノレ} プロピル] —N— (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル 1 —3—ブテン酸の製造
(1) 3— tert—ブトキンカルボ二ルー 4ーヒ ドロキシー 4一 [N - [(1RS, 2RS) 一 1—メチルー 2— (4一二トロフヱニル) 一 3— {5— (フヱ二ルカ ルバモイル) 一 2—フリノレ} プロピル] 一 N— (2—ナフチルメチル) 力ルバ モイル] ブタン酸メチルエステルの製造
実施例 24 (1) で得られた (2RS, 3RS) 一 2— [N - [(IRS, 2RS) 一 1 ーメチルー 2— (4—ニトロフエニル) 一 3— {5 - (フエ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル] - N - (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] 一 5 ーォキソテトラヒ ドロフラン一 3—力ルボン酸 tert—ブチルエステル 49mg をテトラヒ ドロフラン 2mlと水 0.5mlの混合液に溶解し、 1規定水酸化ナトリ ゥム水溶液を加え、室温で 15時間攪拌した。 反応液を 1規定塩酸を加えて酸 性とした後、 酢酸ェチルで抽出した。 抽出液を無水硫酸マグネシウムにより 乾燥し、 乾燥剤を濂別後、 '慮液に少過剰のジァゾメタンを室温で加えた。 溶 媒を減圧留去し、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー [へキサン 酢酸ェチル = 2Z1] で精製して、 標題化合物 202mg (収率 78 %) を黄色油 状物として得た。
(2) 3— tert—ブトキシカルボ二ルー 4 -ヒ ドロキシ - 4一 [N - [(1RS, 2RS) — 1ーメチルー 2— (4—ニトロフヱニル) —3— {5 - (フヱ二ルカ ルバモイル) 一 2—フリノレ } プロピル] 一 N— (2—ナフチルメチル) 力ルバ モイル] 一 3—ブテン酸メチルエステルの製造
3— tert—ブトキシカルボニル— 4ーヒ ドロキシ— 4一 [N— [(IRS, 2RS) 一 1—メチルー 2— (4一二トロフヱニル) 一 3— {5— (フヱ二ルカルバモ ィル) — 2—フリル } プロピル] — N— (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] ブタン酸メチルエステル 40mgをクロ口ホルム 5mlに溶解し、 Dess— Martin 試薬 68mgを加え、室温で 1時間攪拌した。 反応液を飽和炭酸水素ナトリウム 水溶液と飽和チォ硫酸ナトリウム水溶液の混合液に注ぎ、 酢酸ェチルで抽出 した。 有機層を飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムにより^し、
乾燥剤を '慮別後、 溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲル薄層クロマトグラ フィー [KieselgelTM60F 、 Art™5744;へキサン 酢酸ェチル = 3/2] で 精製して、 標題化合物 16mg (収率 40 %) を無色油状物として得た。
(3) 3— tert—ブトキンカルボニル— 4ーヒドロキシー 4一 [N— [(1RS, 2RS) 一 1一メチル—2— (4—ニトロフヱニル) 一 3— {5 - (フヱ二ルカ ノレバモイル) —2—フリル } プロピル] 一 N— (2—ナフチルメチル) 力ルバ モイル] 一 3 -ブテン酸の製造
3— tert—ブトキシカルボ二ルー 4ーヒドロキシー 4一 [N— [(IRS, 2RS) 一 1ーメチルー 2— (4一二トロフヱニル) —3— {5— (フヱ二ルカルバモ ィル) —2—フリル) プロピル] 一 N— (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] 一 3—ブテン酸メチルエステル 16mgをテトラヒドロフラン lmlと水 0.3mlの 混合液に溶解し、 1規定水酸化ナトリゥム水溶液 0.3mlを加え、室温で 2日間 攢拌した。 反応液に 1規定塩酸を加えて酸性とした後、酢酸ェチルで抽出し、 抽出液を無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。 乾燥剤を濂別後、 溶媒を減 圧留去し、 残渣をシリ力ゲル薄層クロマトグラフィー [KieselgelTM60F 、 Art™5744; クロ口ホルム/メタノール = 8Z1] で精製して、 標題化合物 7. 7mg (収率 49 %) を無色泡状物質として得た。
Ή - NMR (CDC13) δ : 0.80— 1.10 (3H, m), 1.40 - 1.50 (9H, m), 2.80 - 3.40 (5H. m), 4.40 - 5.10 (4H. m), 5.45 - 5.73 (1H, m), 6.70 - 7.00 (1H, m), 7.00— 8.20 (17H, m)
FAB - MS: 748 (M + H)
実施例 24 (1) で原料として使用した N— {(IRS, 2RS). 一 1ーメチルー 2— (4—ニトロフエニル) 一 3— {5— (フヱ二ルカルバモイル) 一 2—フ リル } プロピル } 一 2—ナフチルメチルァミンに代えて、対応するァミン誘導 体を用い、他は実施例 25と同様な反応を行って実施例 26と 27の化合物を得 た。
実施例 26
3— tert—ブトキシカルボ二ルー 4ーヒドロキシー 4— 「N— 「(1RS. 2RS) 一 1ーメチルー 2— (3, 4—メチレンジォキシフエニル) 一3— {5 - (フエ 二ルカルバモイル 一 2—フリノレ _] プロピル 1 - N - 2—ナフチルメチノレ丄
力ルバモイル 1 一 3—ブテン酸
Ή - NMR (CDC13) δ : 0.80 - 1.10 (3Η, m), 1.35 - 1.55 (9H, m), 2.30 - 3.20 (5H, m), 4.25 - 5.00 (4H, m), 5.30 - 5.90 (3H, m), 6.30 - 6.95 (4H, m), 7.05 - 7.15 and 7.30 - 7.90 (total 13H, each m) FAB - MS: 747 (M + H)
実施例 27
3— tert—ブトキシカルボ二ルー 4ーヒ ドロキシー 4一 「N— KIRS. 2RS) 一 1—メチルー 2— (4—ニトロフエニル) 一3— (3—フエノキシメチルフ ェニル) プロピル } - N - (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル 1 —3—ブテ
Ή一 NMR (CDC13) δ : 0.82 - 1.10 (3Η, m), 1.39 - 1.58 (9H. m), 2.29 - 3.32 (5H, m), 4.38 - 5.02 (6H, m), 6.12— 8.02 (20H, m)
FAB - MS: 745 (M + H)
実施例 28
4ーヒ ドロキシー 3—メ トキシカルボ二ルー 4一 「N— 「(1RS, 2RS) - 1 一メチル一2— (3, 4—メチレンジォキシフエニル) - 3 - {5 - (フエニル 力ルバモイル) 一 2—フリル } プロピル Ί - N - (2—ナフチルメチル) カル バモイル 1 一 3 -ブテン酸の製造
実施例 24で原料として使用した N— {(IRS, 2RS) —1—メチル—2— (4 一二トロフヱニル) —3— {5 - (フヱ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プ 口ピル } 一 2—ナフチルメチルァミンに代えて、 N— {(IRS, 2RS) — 1ーメ チル一 2— (3, 4—メチレンジォキシフエニル) 一 3— {5「 (フエニルカル バモイル) 一 2—フリル) プロピル } —2—ナフチルメチルァミンを用い、 他 は実施例 24と同様な方法により得られた (3RS, 4RS) - 4 - [N - [ (1RS, 2RS) —1一メチル一2— (3, 4ーメチレンジォキシフエニル) 一 3— {5— (フエ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル] — N— (2—ナフチルメ チル) 力ルバモイル] 一 3—カルボキシー 4ーヒ ドロキシブタン酸ニナトリゥ ム 89mgを水に溶解し、 1規定塩酸を加え酸性とし、 舴酸ェチルにて抽出し た。 抽出液を無水硫酸マグネシウムにより乾燥し、 乾燥剤を濂別後、 溶媒を £E留去した。 残渣を昨酸ェチル 2mlに溶解し少過剰のジァゾメタンを加え
た後、 溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
[へキサン 酢酸ェチル = 2Z1→1Z1] で精製して、 得られたジメチルエス テルを実施例 25 (2)、 (3) と同様に処理して、標題化合物 13mg (収率 15 %) を無色油状物として得た。
Ή - NMR (CDCL <5 : 0.95 - 1.15 (3H, m), 2.80一 3.30 (5H, m).
3.65 - 3.90 (3H. m), 4.20 - 4.90 (4H, m), 5.45— 5.55 and 5.65 - 5.95 (total 3H, each m), 6.35 - 7.00 (4H, m), 7.05 - 7.15 and 7.25 - 7.90 (13H, each m)
FAB - MS: 705 (M + H)
実施例 29
3—ァリルォキシカルボニル— 4—ヒドロキシー 4一 「N— 「(1RS. 2RS) — 1ーメチルー 2— (3, 4—メチレンジォキシフエニル) 一3— {5 - (フエ 二ルカルバモイル) - 2—フリノレ} プロピル] - N - (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル 1 —3—ブテン酸の製造
実施例 28の出発原料である (3RS, 4RS) — 4一 [N - [(IRS, 2RS) —
1ーメチルー 2— (3, 4—メチレンジォキシフエニル) 一3— {5 - (フエ二 ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル] — N— (2—ナフチルメチル) 力 ルバモイル] 一 3—カルボキン一 4—ヒドロキシブタン酸ニナ卜リウム 80mg をジメチルホルムアミ ド 2mlに溶解し、 ァリルブロミ ド 37 1を加え、 室 a で 3日間攪拌した。 反応液を水に注ぎ、ェチルエーテルにて抽出後、無水硫酸 マグネシウムにより乾燥した。 乾燥剤を濾別後、 溶媒を減圧留去し、 残渣を シリカゲル力ラムクロマトグラフィー [へキサン /酢酸ェチル = 3/2] v 製し、得られたジァリルエステルを実施例 25 (2)、 (3) と同様に処理して、標 題化合物 4.4mg (収率 2.4 %) を無色油状物として得た。
- NMR (CDC13) δ 0.80一 1.10 (3Η, m), 2.50一 3.30 (5H, m),
4.20— 4.95 (6H, m), 5.20 - 5.55 (2H, m), 5.70 - 6.00 (3H, m), 6.35— 7.00 (5H, m), 7.05 - 7.15 and 7.25 - 8.00 (13H, m)
FAB - MS: 731 (M + H)
実施例 30
5 -ヒドロキシー 4一イソプロボキンカルボニル— 5— 「N— rQRS, 2RS).
一 1一メチル—2— (4—ニトロフエニル) ー3— {5— (フエ二ルカルバモ ィル) ー2—フリノレ} プロピル] - N - (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] 一 4一ペンテン酸の製造
(1) 5 -ヒ ドロキシ— 4 -イソプロポキシカルボ二ルー 5— [N - [(1RS, 2RS) 一 1一メチル—2— (4一二トロフヱニル) 一 3— {5— (フヱ二ルカ ルバモイル) 一 2—フリノレ } プロピル] 一 N— (2—ナフチルメチル) 力ルバ モイル] ペンタン酸イソプロピルエステルの製造
実施例 23 (1) で得られた N _ [(IRS, 2RS) 一 1ーメチルー 2— (4—二 トロフヱニル) 一 3— {5— (フヱ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピ ノレ] —2—ナフチルメチルァミンと参考例 5で得られた 1ーァセトキシ— 1, 2. 4一ブタントリカルボン酸 2, 4—ジイソプロピルエステルを実施例 24 (1) の方法で縮合反応に付して得られた 5—ァセトキシー 4一イソプロボキシカ ルポ二ルー 5— [N— [(IRS, 2RS) — 1ーメチルー 2— (4—ニトロフエ二 ル) 一3— {5 - (フエ二ルカルバモイル) 一2—フリノレ } プロピル] - N - (2—ナフチルメチル)力ルバモイル]ペンタン酸イソプロピルエステル 99mg をイソプロパノール 3mlに溶解し、ナトリウムイソプロボキシド 9.8mgを加 え、室温で 1時間攪拌した。 反応液を水に注ぎ、酢酸ェチルで抽出した後、有 機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。 乾燥剤を濾別後、 溶媒を減圧 留去し、 残渣をシリ力ゲル力ラムクロマトグラフィー [へキサンノ酢酸ェチ ル = 2Z1] で精製し、 標題化合物 43mg (収率 45 %) を得た。
(2) 5—ヒドロキシー 4一イソプロポキシカルボ二ルー 5— [N - [(1RS, 2RS) 一 1—メチル—2— (4—二トロフエニル) 一 3— {5 - (フエ二ルカ ルバモイル) 一 2—フリル) プロピル] 一 N— (2—ナフチルメチル) 力ルバ モイル] 一 4一ペンテン酸の製造
5—ヒ ドロキン- 4一イソプロボキシカルボ二ルー 5 - [N - [(IRS, 2RS) 一 1—メチルー 2— (4—ニトロフエニル) 一 3— {5 - (フエ二ルカルバモ ィル) — 2—フリル } プロピル] — N— (2—ナフチルメチル) 力ルバモイル] ペンタン酸イソプロピルエステルを実施例 25 (2)、 (3) と同様に処理するこ とにより標題化合物を無色油状物として得た。
Ή - NMR (CDC13) δ 0.82一 1.00 (3Η, m), 1.17 - 1.35 (6H, m).
2.10 - 3.80 (7H, m), 4.10 - 5.16 (5H, m), 5.49 - 5.73 (1H, m), 6.78 - 6.94 (1H, m), 7.06 - 8.22 (17H, m)
FAB - MS: 748 (M + H)
実施例 31
3— tert—ブトキンカルボ二ルー 4— 「N— (2, 3—ジクロ口ベンジル) -
N— 「(1RS, 2RS) — 1一メチル—2— (4—ニトロフヱニル) 一 3— (5 - (フエ二ルカルバモイル) —2—フリル } プロピル 1 力ルバモイル 1 一 4ーヒ ドロキシ一 3—ブテン酸の製造
実施例 24で原料として使用した N— [(IRS, 2RS) 一 1ーメチルー 2— (4 一二トロフヱニル) 一 3— {5 - (フエ二ルカルバモイル) 一 2—フリル } プ 口ピル] —2—ナフチルメチルァミンに代えて、 対応するァミン誘導体を用 い、他は実施例 24 (1) と同様な方法により得られた (3RS, 4RS) 一 5— [N 一 [(IRS. 2RS) 一 1ーメチルー 2— (4一二トロフヱニル) 一 3— {5 - (フ ェニルカルバモイル) 一 2—フリル } プロピル] 一 N— (2, 3—ジクロ口べ ンジル) 力ルバモイル] 一 2—ォキソテトラヒ ドロフラン— 4一力ルボン酸 tert—ブチルエステルを実施例 25 (2)、 (3) と同様に処理することにより標 題化合物を無色油状物として得た。
Ή - NMR (CDC13) δ : 0.80 - 1.10 (3Η, m), 1.20 - 1.50 (9H, m), 2.75 - 3.20 and 3.55 - 3.75 (total 5H, m), 4.30 - 5.00 (4H, m), 5.55 - 5.95 (1H, m), 6.90 - 7.00 (1H, m), 7.00一 7.70 and 8.10 - 8.20 (total 13H, m)
FAB - MS: 768 (M + H)
参考例 1
5— {(2RS, 3RS) —3— (2—ナフチルメチルァミノ) —2— (4一二ト ロフヱニル) ブチル } — 2—フランカルボン酸ェチルエステルの製造
(1) 5 - {2 - (4 -ニトロフエニル) —3—ォキソブチル } 一 2—フランカ ルポン酸ェチルエステルの製造
p—二トロフエ二ルァセトン 3.00gをジメチルホルムァミ ド 50mlに溶解 し、氷冷撹拌下、 60 %油性水素化ナトリウム 0.70gを加えて同温度で 10分間 ¾Φした。 5—クロロメチルー 2—フランカルボン酸ェチルエステル 3.40gの
ジメチルホルムアミ ド 5ml溶液及びヨウ化カリウム 3.05gを加え、 室温で 2. 5時間攪拌後、反応液に酢酸を加えて酸性とした。 水とェチルエーテルを加え て抽出後、 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムにより乾燥 した。 乾燥剤を濂別後、 溶媒を減圧留去し、 残渣をシリカゲルカラムクロマ トグラフィー [へキサンノ 酸ェチル = 5 1—2Z1] により精製して、標題 化合物 5.48gを得た。
(2) 5— {(2RS, 3SR) 一 3—ヒ ドロキシ一 2— (4一二トロフヱニル) ブチ ル} — 2—フランカルボン酸ェチルエステルの製造
5— {2— (4一二トロフヱニル) 一 3—ォキソブチル } —2—フランカル ボン酸ェチルエステル 5.48gをテトラヒドロフラン 50mlに溶解し、 一 78°C で冷却撹拌下、水素化トリ sec—ブチルホウ素リチウムの 1Mテトラヒ ドロフ ラン溶液 16.5mlを加えて同温度で 2時間撹拌した。 反応液に水を加え、室温 で 30分間撹拌後、酢酸を加えて酸性とした。 酢酸ェチルを加えて抽出し、有 機層を飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。 乾燥剤 を濾別後、 溶媒を減圧留去し、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
[へキサンノ酢酸ェチル = 5 1→1 1] で精製して、 標題化合物 3.66gを得 た。
(3) 5一 { (2RS, 3RS) 一 3—アジドー 2— (4一二トロフェニル) ブチル } ― 2—フランカルボン酸ェチルエステルの製造
5 - {(2RS, 3SR)一 3—ヒ ドロキシー 2— (4一二トロフエニル) ブチル }
—2—フランカルボン酸ェチルエステル 3.66gをテトラヒ ドロフラン 40mlに 溶解し、氷冷撹拌下、 トリフヱニルホスフィン 4.32g、ァゾジカルボン酸ジェ チルエステル 2.60ml及びジフエ二ルリン酸アジド 4.53gを加えて室温で 18時 間撹拌した。 反応液を減圧乾固後、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ ィ一 [へキサンノ酢酸ェチル = 50/1]で精製して、標題化合物 3.24gを得た。
(4) 5— {(2RS, 3RS) 一 3—アミノー 2— (4—ニトロフ χニル) ブチル } 一 2—フランカルボン酸ェチルエステルの製造
5 - {(2RS, 3RS) 一 3—アジド— 2— (4一二トロフエニル) ブチル } ― 2—フランカルボン酸ェチルエステル 3.24gをテトラヒ ドロフラン 50mlと水 5mlの混液に溶解し、 トリフェニルホスフィン 37gを加えて 6時間加熱逸流
した。 反応液を室温まで放冷後、 ェチルエーテルと水を加えて抽出し、 有機 層を飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシゥムにより乾燥した。 乾燥剤を 濂別後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲル力ラムクロマトグラフィー [塩 化メチレン Zメタノール = 100/1→20/1] により精製して檩題化合物 2. 89gを得た。
(5) 5 - {(2RS, 3RS) 一 3— (2 -ナフチルメチルァミノ) 一 2— (4一二 トロフヱニル) ブチル } 一 2—フランカルボン酸ェチルエステルの製造
5— {(2RS, 3RS) —3—アミノー 2— (4一二トロフエニル) ブチル } 一 2—フランカルボン酸ェチルエステル 0.97gをメタノール 10mlに溶解し、 2 - ナフ卜アルデヒド 0.48gを加えて還流下に 1.5時間加熱した。 反応液を室温ま で放冷後、 水素化ホウ素ナトリウム 0.16gを加えて室温で 15分間撹拌した。 反応液に水と酢酸ェチルを加えて抽出し、 有機層を飽和食塩水で洗浄後、 無 水硫酸マグネシウムにより乾燥した。 乾燥剤を' «別後、 溶媒を減圧留去し、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー [へキサン ^酸ェチル = 4Z 1] により精製して、 標題化合物 1.15gを得た。
上記反応で原料として使用した P—二トロフヱニルァセトン及び Z又は 5 一クロロメチルー 2—フランカルボン酸ェチルエステル及び 又は 2—ナフ トアルデヒドに代えて、 対応するァリールアセトン誘導体及び Z又はハロゲ ン化物及び Z又はァリールアルデヒド誘導体を用い、 他は参考例 1と同様な 反応を行って、 5— { (2RS, 3RS) 一 2— (4一クロ口フエニル) 一 3— (2— ナフチルメチルァミノ) ブチル } 一 2—フランカルボン酸ェチルエステル、 3 - {(2RS, 3RS) - 2 - (4ークロロフヱニル) 一 3— (2—ナフチルメチル ァミノ) ブチル } 安息香酸ェチルエステル、 5— {(2RS, 3RS) 一 2— (4一 クロ口フエニル) 一 3— (2—ナフチルメチルァミノ) ブチル } 一 3—イソキ サゾールカルボン酸ェチルエステル、 2— {(2RS, 3RS) 一 2— (4一クロ口 フエニル) 一 3— (2—ナフチルメチルァミノ) ブチル } 一 5—ピリジンカル ボン酸ェチルエステル、 5— 〖(2RS, 3RS) —3— (2—べンゾ [b] チェ二 ルメチルァミノ)一2— (3, 4ーメチレンジォキシフエニル) ブチル } 一 2— フランカルボン酸ェチルエステル、 N— {(1RS, 2RS) 一 2— (4ーメ トキシ カルボニルフエニル) 一 1ーメチルー 3— (3—フエノキシメチルフエニル)
プロピル) 一 2—ナフチルメチルァミ ン、 N— [(IRS, 2RS) 一 2— (4ーメ トキシカルボ二ルフヱニル) 一 1—メチルー 3— {5 - (フヱノキシメチル) 一 3— (1, 2, 4—ォキサジァゾリル) } プロピル] 一 2—ナフチルメチルアミ ン、 N— {(IRS, 2RS) —2— (4ーメ トキシカルボ二ルフヱニル) 一 1ーメ チルー 3— {(E) 一 3 -スチリルフエ二ル} プロピル] - 2—ナフチルメチル ァミン、 N— {(IRS, 2RS) - 2 - (4 -クロ口フエニル) 一 1ーメチルー 3 一 {(E) - 3—スチリルフエ二ル} プロピル] - 2 -ナフチルメチルァミ ン、 N - {(IRS, 2RS) 一 2— (4ーメ トキシカルボ二ルフヱニル) 一 1一メチル 一 3— (5—フエノキシメチルー 2—フリル) プロピル } —2—ナフチルメチ ルァミン及び 5— {(2RS, 3RS) 一 2— (4一二トロフエニル) 一 3— (2, 3 ージクロ口ベンジルァミノ) ブチル }一 2—フランカルボン酸ェチルエステル を得た。
参考例 2
1. 2. 3 _プロパントリカルボン酸 1, 2—ジー tert—ブチルエステルの製造 及びその光学分割
リチウムジイソプロピルァミ ドの 1.5Mシク口へキサン溶液 13.1mlをテト ラヒ ドロフラン 10mlに溶解し、一 70 °Cで冷却撹拌下、酢酸べンジル 2.96gの テトラヒドロフラン溶液(10ml)を加えて同温度で 30分間攪拌した。 次いで マレイン酸のジ— tert—ブチルエステル 2.96gのテトラヒ ドロフラン溶波 (10ml) を滴下し、 同温度で 30分間攬拌した。 反応液に水 20ml及びェチル エーテル 50mlを加えて抽出し、有機層を分取後、飽和食塩水で洗浄し、無水 硫酸マグネシウムにて乾燥した後、 溶媒を減圧留去した。 残渣をジォキサン 50mlに溶解し、 10 %パラジウム-炭素触媒 0.4gを加えて、室温水素常圧下、 20時間接触還元した。 触媒を逋別後、 溶媒を減圧留去し、残渣をへキサンで 処理して得られた沈殿を ¾1取後、乾燥することにより、標題化合物 3.02gを無 色結晶性粉末、 mp55— 57 、 として得た。
上記で得られたジ一 tert -ブチルエステル 12.97gとシンコニジン 13.24g を四塩化炭素 1Lに加熱して溶解後、種結晶を加えて室温で 24時間放置した。 結晶を濂取後、再び四塩化炭素 1Lに熱時溶解し、種結晶を加えて室温で 24時 間放置する操作を更に 2度繰り返すことにより、 Hh (S*) 一体と命名し
た標題化合物のシンコニジン塩 6.66g、 [な] - es/r (c l.o, クロ口ホル ム) を得た。
上記で得られたシンコニジン塩を、氷冷下、ェチルエーテルと 1規定塩酸の 混液に溶解し、 有機層を分取後、 常法により後処理することにより、 標題化 合物の (S*) —体、 [な ] ?* + 4.44。 (c 0.92,クロ口ホルム) を無色油状物と して得た。
上記の光学分割操作の際に得られたもう一方の鏡像異性体を多く含む画分 を遊離の酸に変換後、 キニーネを用いてィソプロピルエーテル中で同様の操 作を行うと、 便宜上 (R*) -体と命名した鏡像異性体が得られた。
参考例 3
N - {(IRS, 2RS) - 2 - (4—クロ口フエニル) 一 1ーメチルー 3— (4 ーフヱニルェチニルフエニル) プロピル } 一 2—ナフチルメチルァミンの製造 (2RS, 3SR)一 4一(4—ブロモフヱニル)一 3— (4一クロロフヱニル)一 2—ブタノール [参考例 1と同様な方法により製造] 1.54gをジメチルホルム アミ ド 45mlに溶解し、塩化 tert—ブチルジメチルシラン 1.4gとイミダゾー ル 1.2gを加えて室温で 1時間攪拌した。 反応液にェチルエーテルと水を加え て抽出し、 有機層を飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムにより乾燥 した。 乾燥剤を濾別後、 溶媒を減圧留去し、 残渣をシリ力ゲル力ラムクロマ トグラフィー [へキサン Z酢酸ェチル = 15 1] ¾製して、 (2RS. 3SR) 一 4一 (4一ブロモフエニル) 一 2— (tert—ブチルジメチルシリルォキシ) 一 3— (4一クロ口フエニル) ブタン 2.02g (収率 99 %) を得た。
上記で得られたシリル保護体 200mgをトルエン 10mlに溶解し、 トリブチ ノレ(フエ二ルェチニル) スズ 400mgとテトラキス (トリフエニルホスフィン) パラジウム 44mgを加えて 5時間加熱還流した。 反応液にフッ化カリゥム水 溶液とェチルエーテルを加えてよく振り混ぜた後、 有機層を分取し、 飽和食 塩水で洗浄後、 無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。 乾燥剤を濾別後、 溶媒 を減圧留去し、 残渣をテトラヒドロフラン 5mlに溶解後、 フッ化テトラプチ ルアンモニゥムの 1Mテトラヒドロフラン溶液 2mlを加えて室温で 7時間撹 拌した。 反応液に飽和塩化アンモニゥム水溶液と酢酸ェチルを加えて抽出 し、 有 を飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。
乾燥剤を濂別後、 溶媒を減圧留去し、 残澄をシリカゲルカラムクロマ卜グラ フィー [へキサン Z酢酸ェチル = 10ノ1]でf製して、(2RS, 3SR)一 3— (4 一クロ口フエニル) 一 4一 (4一フエニルェチニルフエニル) 一 2—ブタノー ル 141mg (収率 89 %) を得た。
上記で得られたアルコール体 141mgを酢酸ェチル 2mlに溶解し、塩化メタ ンスルホニル 62 1とトリェチルァミン 161 ;α 1を加えて室温で 30分間援拌 した。 反応液から不溶の沈澱を濂過後、 '慮液を減圧濃縮し、 残渣をジメチル ホルムァミ ド 5mlに溶解後、 アジ化ナトリウム 255mgを加えて 80。Cで 4時 間加熱した。 反応液を室温まで放冷後、ェチルエーテルと水を加えて抽出し、 有機層を飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。 乾燥 剤を濂別後、溶媒を減圧留去し、残渣をトリフエニルホスフィン 187mgとと もに 10 %含水テトラヒドロフラン 7ml中で 1時間加熱還流した。 反応液を減 圧乾固後、 残渣をエタノールに溶解して再度減圧乾固し、 得られた残渣をシ リカゲルカラムクロマトグラフィー [クロ口ホルムノメタノール = 50ノ1→ 10/1] で精製して、 (IRS, 2SR) — 2— (4 -クロ口フエニル) 一 1ーメチ ノレ— 3— (4ーフェニルェチニルフヱニル) プロピルァミン 129mg (収率 92 %) を得た。
上記で得られたァミン体 38mgをメタノール lmlに溶解し、 2—ナフトアル デヒド 20mgを加えて 6時間加熱運流した。 反応液を室温まで放冷後、水素化 ホウ素ナトリウム 5mgを加えて室温で 30分間攬拌した。 反応液に飽和塩化 了ンモニゥム水溶液とェチルエーテルを加えて抽出し、 有機層を飽和食塩水 で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。 乾燥剤を慮別後、 溶媒を 減圧留去し、 残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー [へキサン Z酢酸ェ チル = 4ノ 1] で精製して、 標題化合物 22mg (収率 42 %) を得た。
上記反応で原料として使用したトリブチル (フヱ二ルェチニル) スズに代 えてトリブチル(スチリル) スズを用い、他は参考例 3と同様な反応を行って N— {(IRS, 2RS) 一 2— (4—クロ口フエニル) 一 1ーメチルー 3— (3 - スチリルフエニル) プロピル) —2—ナフチルメチルァミンを得た。
参考例 4
(2RS. _3RS1 - 3 - tert—ブトキシカルボ二ルー 5—才キソテ卜ラヒ ド P
フラン— 2—カルボン酸の製造
(1) (2RS, 3SR) 一 2—べンジルォキシカルボ二ルー 5—才キソテトラヒド ロフランー 3—力ルボン酸の製造
(2RS, 3SR) 一 5—ォキソテトラヒドロフラン一 2, 3—ジカルボン酸 5.3g をアセトン 90mlに溶解し、 N、 N' ージシクロへキシルカルボジィミ ド 6.6g を加え、 室温で 2.5時間攪拌した。 反応液にベンジルアルコール 3.3mlを加 え、同温度で 2日間攪拌した。 不溶物を'慮去後、濂液を減圧下濃縮し、残渣を シリカゲルカラムクロマトグラフィー [へキサンノ酢酸ェチル = 4 1→クロ 口ホルム/メタノール = 50/1]で精製して、標題化合物 6.55gを黄色固体と して得た。
(2) (2RS, 3RS) 一 5—ォキソテトラヒドロフラン一 2, 3—ジカルボン酸 2 一べンジル 3— tert—ブチルエステルの製造
(2RS, 3SR)一 2—べンジルォキシカルボ二ルー 5—才キソテトラヒドロフ ラン— 3—力ルボン酸 6.53gをクロ口ホルム 70mlに溶解し、 4ージメチルァ ミノピリジン 4.53g、塩酸 1ーェチルー 3— (3—ジメチルァミノブ口ピル)力 ルボジィミ ド 7.11g及び tert -ブチルアルコール 4.70mlを順次加え、室温で 14時間攪拌した。 反応液を氷冷した 1規定塩酸に注ぎ、酢酸ェチルにて抽出 した。 有機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥し、 乾燥剤を澳別後、 溶媒 を減圧留去し、 残渣をシリ力ゲル力ラムクロマトグラフィー [へキサン/酢 酸ェチル = 5Z1] で精製して、 標題化合物 5.16gを白色固体として得た。
(3) (2RS, 3RS) 一 3— tert—ブトキシカルボ二ルー 5—才キソテトラヒド 口フラン一 2—カルボン酸の製造
(2RS, 3RS) 一 2—才キソテトラヒドロフラン一 2, 3—ジカルボン酸 2— ベンジル 3— tert—ブチルエステル 4.92gを酢酸ェチル 50mlに溶解し、 10 %パラジゥム -炭素触媒 500mgを加え、室温水素常圧下 3時間接触還元した。 触媒を濾別後、濂液を減圧乾固し、標題化合物 3.44gを白色固体として得た。 参考例 5
1—ァセトキシー 1. 2, 4ーブタントリカルボン酸 2. 4—ジイソプロピルェ ステルの製造
(I) 4ーヒドロキン一 4—フエニル— 1, 3—ブタンジカルボン酸ジイソプロピ
ルエステルの製造
1.5Mリチウムジイソプロピルアミ ドシクロへキサン溶液 38mlをテトラヒド 口フラン 400mlに溶解し、 グルタル酸ジイソプロピルエステル 10.3gのテト ラヒドロフラン 20ml溶液を一 78eC窒素雰囲気下滴下した。 同 で 30分間 擋拌した後、 ベンズアルデヒド 3.9gのテトラヒドロフラン 10ml溶液を滴下 し、一 78°Cで 1.5時間攪拌した。 反応液に、 2規定塩酸を加え、室温まで昇温 させた後、酢酸ェチルにて抽出した。 有機層を 1規定塩酸、飽和炭酸水素ナト リゥム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシゥ厶により乾燥し た。 乾燥剤を濂別後、 溶媒を減圧留去し、 残渣をシリカゲルカラムクロマト グラフィー [へキサン Z酢酸ェチル = 5/1→3ノ1] により精製して、標題化 合物 6.14gを無色油状物として得た。
(2) 4—ァセトキシー 4一フヱニルー 1, 3—ブタンジカルボン酸ジイソプロピ ルエステルの製造
4ーヒドロキシー 4一フヱニルー 1, 3—ブタンジカルボン酸ジイソブロピル エステル 6.13g、 ピリジン 30ml及び無水酢酸 6mlの混合液にジメチルァミノ ピリジン 70mgを加え、室温で 1.5時間撹拌した。 反応液に 2規定塩酸を加え た後、酢酸ェチルで抽出し、有機層を 2規定塩酸、飽和炭酸水衆ナトリウム水 溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マグネシゥムにより乾燥した。 乾燥剤を '濾別後、 溶媒を減圧留去し、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ フィー [へキサン Z詐酸ェチル = 5Z1] で精製し、 檁題化合物 4.68gを無色 油状物として得た。
(3) 1—ァセトキシー 1, 2, 4一ブタントリカルボン酸 2, 4—ジイソプロピル エステルの製造
.4ーァセトキシー 4一フエ二ルー 1, 3—ブタンジカルボン酸ジイソプロピル エステル 4.68gを四塩ィ匕炭素 20ml、ァセトニトリル 20ml及び水 20mlの混液 に溶解し、 りん酸ニナトリウム 12水和物 9.7g、過ヨウ素酸ナトリウム 11.2g を加えた後、氷冷下、塩化ルテニウム 58mgを加え室温で 3日間授拌した。 不 溶物を慮別後、 飽和炭酸水素ナトリゥム水溶液及びクロ口ホルムで洗浄し、 潦液と洗液を混合した後、 水層を分取した。 得られた水層を 6規定塩酸を用 いて酸性とした後、 ェチルエーテルで抽出した。 有機層を飽和チォ硫酸ナト
リゥム水溶液と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシゥムにより乾燥した。 乾燥剤を濾別後、溶媒を減圧留去し、標題化合物 1.58gを無色油状物として得 た。 産 業 上 の 利 用 可 能 性
本発明の化合物は、 優れた蛋白質ーフアルネシルトランスフェラーゼ (PFT) 阻害作用を有するので抗腫癀剤として有用である。