JPWO2023276784A5 - - Google Patents

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本発明の第4の態様によれば、複数節の柱を含む鉄骨造の建方であって、所定の配置で建てられた複数の下節柱それぞれの上に複数の上節柱を個別に建て込むに際し、前記複数の下節柱それぞれの上に前記複数の上節柱を個別に載置した状態で、それぞれの下節柱と上節柱とを複数の建方治具をそれぞれ用いて連結することと、前記複数の上節柱それぞれについて、上記の形状取得方法を用いて長手方向に延び互いに交差する第1面及び第2面の形状情報を取得することと、取得された前記複数の上節柱のそれぞれについての前記第1面及び前記第2面の形状情報に基づいて、制御装置が前記複数の建方治具に個別に設けられた複数の駆動装置を並行して制御することで、前記複数の上節柱の柱頭の位置を自動調整することと、を含む鉄骨造の建方が、提供される。
図1には、形状取得方法を実施するための第1の実施形態に係る形状取得システム10の全体構成が概略的に示されている。形状取得システム10は、インターネットなどの広域エリアネットワーク(以下ネットワークと略称する)13を介して互いに接続された解析装置としても機能するサーバ12、端末装置としても機能する現場側コントローラ14及びモバイル端末16、並びに現場側コントローラ14に通信回線、例えば無線LANを介して接続された複数のセンサ装置18(i=1、2、3、……)を含んで構成されている。図1では複数のセンサ装置18のうち、3つのセンサ装置18~18が代表的に示されている。なお、通信回線はすべてが無線でも良いが、少なくとも一部が有線であっても良い。また、コントローラ(端末装置14は必ずしも設ける必要はなく、複数のセンサ装置18の出力を、ネットワーク13を介して直接サーバ12に提供する構成としても良い。すなわち、通信回線と広域ネットワーク13は同一のネットワークの一部でも良い。また、端末装置は現場側コントローラを含まず、モバイルPCまたはスマートフォンだけでも良い。
センサ装置18のそれぞれは、図2に示されるように、角度センサ181、演算処理部182、無線通信部183及び例えばバッテリから成る電源部184、並びにこれらをその内部に収容する防水性の筐体185を備えている。電源部184からのセンサ装置の各部への電力の供給は、筐体185に設けられた電源スイッチ186の操作によってオン・オフできるようになっている。なお、通信部183は無線に限られず、少なくとも一部が有線であっても良い。また、センサ装置18は必ずしも電源スイッチ186を設ける必要はなく、外部(サーバ12または現場側コントローラ14など)からの操作で電源のオン・オフを行うことができる構成としても良い。また、センサ装置18は本実施形態の構成に限られるものでなく、角度センサ181、通信部183などを一体に構成しなくても良いし、少なくとも角度センサ181、すなわちセンサ装置18の設置箇所の角度情報を計測する機能のみを有していれば良い。例えば、角度センサ181と、これ以外の他部(演算処理部182などを含む)を、無線又は有線の通信回線で接続し、通信回線を介して角度センサ181からのセンサデータの出力と、角度センサ181への電力供給を行うよう構成しても良い。この場合、角度センサ181ごとに他部を設ける必要はなく、複数の角度センサ181を、通信回線を介して同一の他部に接続しても良い。また、この他部の機能を現場側コントローラ14に持たせても良い。
メール等の指示内容を確認した現場の作業者は、その指示に従って、計測対象の柱100 計測箇所にセンサ装置18を順次取り付けるとともに、取り付けた各センサ装置18の初期設定を行う(図5のステップS2)。ここで、各センサ装置18は、計測誤差が生じないように、予めキャリブレーション(較正)されているものとする。また、各センサ装置18は、通信回線(無線LAN)を介して現場側コントローラ14との通信が可能となるように、予め必要な設定が行われている。ただし、その設定後、スイッチ186は一旦OFF(オフ)に設定されている。ここで、センサ装置18の柱100への取り付けは、本実施形態では、前述したように磁力を利用してワンタッチで行われる。なお、センサ装置18のスイッチ186をON(オン)にした状態(オン状態)で柱100に取り付けても良い。
例えば、第1面にセンサ装置18、18、18が配置され、第2面にセンサ装置18、18、18が配置されるものとする。この場合、センサ装置18、18、18の出力に基づいて第1面の形状の情報を、センサ装置18、18、18の出力に基づいて第2面の形状の情報を、前述の割り込み処理ルーチンにてそれぞれ求めても良い。
建方治具30は、図13に示されるように、本体フレーム32と、該本体フレーム32に設けられた倒れ調整ボルト(傾き調整ボルト)34、目違い調整ボルト36、転倒防止ボルト38及び固定ボルト40などの各種ボルトとを備えている。本実施形態では、これらのボルトとして、一例として六角穴付きボルトが用いられる。
そこで、所定の配置で建てられた複数の下節柱100それぞれの上に複数の上節柱100を個別に建て込むに際し、複数のセンサ装置18を用いて複数の下節柱100それぞれの長手方向に伸びる互いに交差する(例えば互いに直交する)第1面と第2面の形状情報を取得し、取得された形状情報に基づいて、複数の下節柱100それぞれの第1面に直交する方向(例えば、X軸方向)に関する柱頭の基準からの第1位置ずれ量及び第2面に直交する方向(例えば、Y軸方向)に関する第2位置ずれ量を求め、これら第1位置ずれ量及び第2位置ずれ量を考慮して、複数の上節柱100の建て入れ目標値を新たに定めることとしても良い。この場合において、例えば第1位置ずれ量及び第2位置ずれ量が相殺されるように上節柱の建て入れ目標値を新たに定めることができる。

Claims (31)

  1. 対象物の形状情報を取得する形状取得方法であって、
    対象物に取り付けられた複数のセンサを用いて前記対象物の傾斜角の情報を複数の点でそれぞれ取得することと、
    取得された前記複数点での前記傾斜角の情報を用いて演算により前記対象物の形状情報を求めることと、を含み、
    前記複数のセンサはそれぞれ角度センサを含み、重力方向を基準として前記複数の点での前記傾斜角の情報を計測する、形状取得方法。
  2. 請求項1に記載の形状取得方法において、
    前記対象物は、建築現場において建て込まれた鉄骨柱である形状取得方法。
  3. 請求項2に記載の形状取得方法において、
    前記取得することでは、前記鉄骨柱の長手方向に伸びる一面の前記長手方向に離れた複数の点で第1傾斜角の情報を取得し、
    前記求めることでは、前記第1傾斜角の情報を用いて演算により前記鉄骨柱の前記一面の形状情報を求める形状取得方法。
  4. 請求項3に記載の形状取得方法において、
    前記取得することでは、前記鉄骨柱の前記一面と交差する別の一面の前記長手方向に離れた複数点で第2傾斜角の情報をさらに取得し、
    前記求めることでは、前記第2傾斜角の情報を用いて前記鉄骨柱の前記別の一面の形状情報をさらに求める形状取得方法。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の形状取得方法において、
    前記対象物は、ビル、橋梁、トンネル、ダム、風車、航空機、高速鉄道、船舶の少なくとも1つを含む形状取得方法。
  6. 請求項1~のいずれか一項に記載の形状取得方法において、
    求められた前記形状情報に基づいて前記対象物の一部の基準からの最大乖離量が生じる点と最大乖離量を求めることをさらに含む形状取得方法。
  7. 請求項1~のいずれか一項に記載の形状取得方法を繰り返し実行することと、
    実行される都度求められる形状情報に基づいて前記対象物の形状の経時変化をモニタすることと、を含む対象物の管理方法。
  8. 複数節の柱を含む鉄骨造の建方であって、
    所定の配置で建てられた複数の下節柱それぞれの上に複数の上節柱を個別に建て込むに際し、
    前記複数の下節柱に取り付けられた複数のセンサを用いて前記複数の下節柱の傾斜角の情報を複数の点でそれぞれ取得することと、
    取得された前記複数の点での前記傾斜角の情報を用いて演算により複数の下節柱それぞれの長手方向に伸びる一面の形状情報を取得することと、
    取得された形状情報に基づいて、前記複数の下節柱それぞれの前記一面に直交する方向に関する柱頭の基準からの第1位置ずれ量を求めることと、
    求められた前記第1位置ずれ量を考慮して、前記複数の上節柱それぞれの建て入れ目標値を新たに定めることと、を含む鉄骨造の建方。
  9. 請求項に記載の鉄骨造の建方において、
    前記定めることでは、前記第1位置ずれ量が相殺されるように前記複数の上節柱それぞれの建て入れ目標値を新たに定める鉄骨造の建方。
  10. 請求項に記載の鉄骨造の建方において、
    前記取得することでは、前記複数の下節柱それぞれの前記一面に交差する長手方向に伸びる他の一面の形状情報をさらに取得し、
    前記求めることでは、取得された前記複数の下節柱それぞれの前記他の一面に直交する方向に関する柱頭の基準からの第2位置ずれ量をさらに求め、
    前記定めることでは、前記複数の下節柱それぞれの柱頭の前記第2位置ずれ量をさらに考慮して、前記複数の上節柱それぞれの建て入れ目標値を新たに定める鉄骨造の建方。
  11. 請求項10に記載の鉄骨造の建方において、
    前記定めることでは、前記第1位置ずれ量及び第2位置ずれ量が相殺されるように前記上節柱それぞれの建て入れ目標値を新たに定める鉄骨造の建方。
  12. 複数節の柱を含む鉄骨造の建方であって、
    所定の配置で建てられた複数の下節柱それぞれの上に複数の上節柱を個別に建て込むに際し、
    前記複数の下節柱それぞれの上に前記複数の上節柱を個別に載置した状態で、それぞれの下節柱と上節柱とを複数の建方治具をそれぞれ用いて連結することと、
    前記複数の上節柱に取り付けられた複数のセンサを用いて、前記複数の上節柱それぞれについて、長手方向に伸びる第1面の前記長手方向に離れた複数の点での第1傾斜角の情報と、前記第1面と交差する第2面の前記長手方向に離れた複数の点での第2傾斜角の情報と、を取得することと、
    前記複数の上節柱それぞれについて、前記第1傾斜角の情報と前記第2傾斜角の情報とを用いて演算により前記第1面及び前記第2面の形状情報を取得することと、
    取得された前記複数の上節柱のそれぞれについての前記第1面及び前記第2面の形状情報に基づいて、制御装置が前記複数の建方治具に個別に設けられた複数の駆動装置を並行して制御することで、前記複数の上節柱の柱頭の位置を自動調整することと、を含む鉄骨造の建方。
  13. 請求項12に記載の鉄骨造の建方において、
    前記柱のそれぞれの長手方向に延びる4面の柱頭部と柱脚部には、エレクションピースがそれぞれ設けられ、
    前記複数の建方治具をそれぞれ用いて、下節柱の柱頭部のエレクションピースと上節柱の柱脚部のエレクションピースとを前記4面のそれぞれで連結することで、前記下節柱と前記上節柱とを連結する鉄骨造の建方。
  14. 請求項12又は13に記載の鉄骨造の建方において、
    前記複数の建方治具のそれぞれは、倒れ調整機構と、目違い調整機構と、転倒防止機構と、を有し、
    前記駆動装置は、少なくとも倒れ調整機構の調整に用いられる鉄骨造の建方。
  15. 対象物の形状情報を取得する形状取得システムであって、
    互いに広域ネットワークを介して接続された解析装置及び端末装置と、
    前記端末装置に通信回線を介してそれぞれ接続され、使用に際して前記対象物の異なる複数の位置にそれぞれ取り付けられ、前記複数の位置における傾斜角の情報を含むセンサデータを、前記通信回線を介してそれぞれ出力する複数のセンサ装置と、を備え、
    前記センサデータに含まれる前記傾斜角の情報は、前記複数のセンサ装置にそれぞれ含まれる角度センサによって計測される、重力方向を基準とする前記複数の位置での前記傾斜角の情報であり、
    前記複数のセンサ装置のそれぞれは、外部指令に基づいて又は予め定められたタイミングで前記センサデータを出力し、
    前記端末装置は、前記複数のセンサ装置のそれぞれから出力される前記センサデータを、前記広域ネットワークを介して前記解析装置に送信し、
    前記解析装置は、前記広域ネットワークを介して受信した前記複数のセンサ装置からの前記センサデータに含まれる前記傾斜角の情報を用いて演算により前記対象物の形状情報を求め、求めた形状情報をストレージに格納する形状取得システム。
  16. 請求項15に記載の形状取得システムにおいて、
    前記広域ネットワークには、前記複数のセンサ装置との間で無線通信が可能なモバイル端末がさらに接続されている形状取得システム。
  17. 請求項15又は16に記載の形状取得システムにおいて、
    前記外部指令は、前記端末装置から通信回線を介して与えられる形状取得システム。
  18. 請求項15又は16に記載の形状取得システムにおいて、
    前記センサデータは、前記複数のセンサ装置の識別のためのIDを含む形状取得システム。
  19. 請求項18に記載の形状取得システムにおいて、
    前記IDは、前記複数のセンサ装置の識別符号と前記対象物における前記複数の位置の識別符号を含む形状取得システム。
  20. 請求項18に記載の形状取得システムにおいて、
    前記対象物は複数設けられ、前記IDは、前記複数のセンサ装置がそれぞれ取り付けられた複数の対象物の識別符号をさらに含み、
    前記端末装置は、前記複数のセンサ装置から出力される複数のセンサデータに含まれる前記IDに基づいて、同一の対象物についての前記センサデータを一塊で前記解析装置に送信し、
    前記解析装置は、受信した同一の対象物についての前記一塊のセンサデータに含まれる前記傾斜角の情報を用いて演算により前記対象物の形状情報を求める形状取得システム。
  21. 請求項18に記載の形状取得システムにおいて、
    前記対象物は複数設けられ、前記IDは、前記複数のセンサ装置がそれぞれ取り付けられた複数の対象物の識別符号をさらに含み、
    前記解析装置は、受信した複数のセンサデータの中から前記センサデータに含まれるIDに基づいて同一の対象物についての複数のセンサデータを取り出し、取り出した複数のセンサデータに含まれる前記傾斜角の情報を用いて演算により前記対象物の形状情報を求める形状取得システム。
  22. 請求項15又は16に記載の形状取得システムにおいて、
    前記センサ装置のそれぞれは、筐体と、該筐体の内部に収容された傾斜センサ、演算処理部及び無線通信部、並びに電源部を有する形状取得システム。
  23. 請求項22に記載の形状取得システムにおいて、
    前記筐体には前記演算処理部に接続された表示操作部が設けられている形状取得システム。
  24. 請求項22に記載の形状取得システムにおいて、
    前記対象物は、建築現場において建て込まれた鉄骨柱である形状取得システム。
  25. 請求項24に記載の形状取得システムにおいて、
    前記複数のセンサ装置のそれぞれは、前記筐体の一面に埋め込み状態で設けられた磁石の磁力により、前記鉄骨柱に固定されている形状取得システム。
  26. 請求項25に記載の形状取得システムにおいて、
    前記複数のセンサ装置のそれぞれは、前記筐体の前記一面に配置されたクッション部材を介して、前記鉄骨柱に固定されている形状取得システム。
  27. 請求項24に記載の形状取得システムにおいて、
    前記複数のセンサ装置のそれぞれは、前記鉄骨柱の長手方向に伸びる一面の前記長手方向に離れた複数点に取り付けられ、前記センサデータをそれぞれ出力し、
    前記解析装置は、複数のセンサデータに含まれる前記傾斜角の情報を用いて演算により前記鉄骨柱の前記一面の形状情報を求める形状取得システム。
  28. 請求項27に記載の形状取得システムにおいて、
    前記解析装置は、求められた形状情報に基づいて前記一面の基準からの最大乖離量をさらに求め、前記ストレージに格納する形状取得システム。
  29. 請求項15又は16に記載の形状取得システムにおいて、
    前記解析装置は、前記ストレージに格納された情報を、前記広域ネットワークを介して前記端末装置に送信し、
    前記端末装置は、前記解析装置から送信された前記情報を受信して前記端末装置が備える記憶装置に格納する形状取得システム。
  30. 請求項15又は16に記載の形状取得システムにおいて、
    前記解析装置は、前記センサ装置の供給会社の管理下にあり、前記端末装置は、前記センサ装置の使用者の管理下にある形状取得システム。
  31. 請求項15又は16に記載の形状取得システムにおいて、
    予め設定されたインターバルで前記複数のセンサ装置それぞれから前記傾斜角の情報を含む前記センサデータの前記端末装置に対する出力が繰り返し行われ、
    前記解析装置は、前記広域ネットワークを介して受信した前記対象物についての複数のセンサデータに含まれる前記傾斜角の情報を用いて演算により前記対象物の形状情報を、前記端末装置からの出力のインターバルに対応するタイミングで繰り返し求め、求めた都度前記ストレージに格納する形状取得システム。
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