JPWO2021100790A5 - - Google Patents
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Description
【0003】
[0011]
また、上記の非特許文献2に記載の技術では、抗原抗体反応を電位で検出する方法であるが、カーボン印刷電極を測定電極に採用している。そして、複数の測定電極のそれぞれのOCPのシフト量を検出する。しかしながら、非特許文献2に記載の技術は、感度が高いとはいえず、1分子測定への発展性があるとはいえない。また、測定電極ごとのOCP測定に際しては、測定電極ごとに1本の信号取り出しの配線が必要になる。さらに、電極に用いるカーボンは微細化や、読み出し回路との集積化が困難である。
[0012]
本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、大量の検出点を有し、検出点ごとに測定対象とする生体分子の有無及びその量を高感度に測定でき、さらに、微細化が可能であり、かつ、検出点ごと検出結果を高速で読み出すことができるアレイ化バイオセンサーを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0013]
本発明のバイオセンサーユニットは、アレイ化バイオセンサーを構成可能なバイオセンサーユニットであって、第1端子、第2端子、及び、前記第2端子に入力された第1信号に応じた第2信号を前記第1端子から出力させるか否かを制御する制御信号が入力される制御端子を有する半導体素子と;前記第2端子の近傍に配置され、標識触媒を含む複合体を表面に固定化可能であり、前記表面の少なくとも一部が外部に露出される測定電極と;を備え、前記第1信号は、前記測定電極から出力された信号と同一の信号、又は、前記測定電極から出力された信号の電位を反映した電位信号であって、前記測定電極に蓄積されている電荷量に応じた前記測定電極の開放回路電位を反映した信号から成り、前記測定電極に固定された複合体の標識触媒と還元剤または酸化剤との化学反応により、前記測定電極の固定化された前記複合体の量に応じて、前記測定電極の開放回路電位が変化する、ことを特徴とするバイオセンサーユニットである。
[0014]
本発明のバイオセンサーユニットでは、前記測定電極の表面が、第1の材料により形成され、前記標識触媒を、前記第1の材料よりも高い触媒能力を有する第2の材料により形成された金属粒子とすることができる。ここで、前記第1の材料を金とし、前記標識触媒を白金ナノ粒子とし、前記還元剤または酸化剤をヒドラジンとすることができる。
[0011]
また、上記の非特許文献2に記載の技術では、抗原抗体反応を電位で検出する方法であるが、カーボン印刷電極を測定電極に採用している。そして、複数の測定電極のそれぞれのOCPのシフト量を検出する。しかしながら、非特許文献2に記載の技術は、感度が高いとはいえず、1分子測定への発展性があるとはいえない。また、測定電極ごとのOCP測定に際しては、測定電極ごとに1本の信号取り出しの配線が必要になる。さらに、電極に用いるカーボンは微細化や、読み出し回路との集積化が困難である。
[0012]
本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、大量の検出点を有し、検出点ごとに測定対象とする生体分子の有無及びその量を高感度に測定でき、さらに、微細化が可能であり、かつ、検出点ごと検出結果を高速で読み出すことができるアレイ化バイオセンサーを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0013]
本発明のバイオセンサーユニットは、アレイ化バイオセンサーを構成可能なバイオセンサーユニットであって、第1端子、第2端子、及び、前記第2端子に入力された第1信号に応じた第2信号を前記第1端子から出力させるか否かを制御する制御信号が入力される制御端子を有する半導体素子と;前記第2端子の近傍に配置され、標識触媒を含む複合体を表面に固定化可能であり、前記表面の少なくとも一部が外部に露出される測定電極と;を備え、前記第1信号は、前記測定電極から出力された信号と同一の信号、又は、前記測定電極から出力された信号の電位を反映した電位信号であって、前記測定電極に蓄積されている電荷量に応じた前記測定電極の開放回路電位を反映した信号から成り、前記測定電極に固定された複合体の標識触媒と還元剤または酸化剤との化学反応により、前記測定電極の固定化された前記複合体の量に応じて、前記測定電極の開放回路電位が変化する、ことを特徴とするバイオセンサーユニットである。
[0014]
本発明のバイオセンサーユニットでは、前記測定電極の表面が、第1の材料により形成され、前記標識触媒を、前記第1の材料よりも高い触媒能力を有する第2の材料により形成された金属粒子とすることができる。ここで、前記第1の材料を金とし、前記標識触媒を白金ナノ粒子とし、前記還元剤または酸化剤をヒドラジンとすることができる。
【0004】
[0015]
また、本発明のバイオセンサーユニットでは、前記第2端子と前記測定電極とが電気的に接続されている、構成とすることができる。
[0016]
また、本発明のバイオセンサーユニットでは、第1の電解効果トランジスタを更に備え、前記第1の電解効果トランジスタのドレイン端子が定電圧源に電気的に接続され、前記第1の電解効果トランジスタのゲート端子が前記測定電極に電気的に接続され、前記第1の電解効果トランジスタのソース端子が前記第2端子に電気的に接続されている、構成とすることができる。
[0017]
また、本発明のバイオセンサーユニットでは、前記半導体素子が半導体スイッチ素子であり、前記制御端子には、前記第1端子と前記第2端子との導通状態を制御する導通制御信号が前記制御端子として入力される、構成とすることができる。ここで、前記半導体素子が第2の電解効果トランジスタであり、前記第1端子がソース端子であり、前記第2端子がドレイン端子であり、前記開閉制御端子がゲート端子である、構成とすることができる。
[0018]
本発明のアレイ化バイオセンサーユニットは、第1方向及び第2方向を用いて定義される所定の格子の格子点の近傍ごとに配置された請求項1~7に記載されたバイオセンサーユニットと;前記第1方向に沿って延び、その近傍に配置された複数のバイオセンサーユニットの制御端子に電気的に接続される第1配線を含み、前記バイオセンサーユニットごとの測定電極の開放回路電位を反映した電位情報の順次読み出しに際して利用される複数の配線と;を備えることを特徴とするアレイ化バイオセンサーである。
[0019]
本発明のアレイ化バイオセンサーユニットでは、前記バイオセンサーが備える前記半導体素子が半導体スイッチ素子である場合には、第1平面に沿って、互いに電気的に接触しないように、第1方向へ延びる複数の前記第1配線と;前記第1平面と平行かつ離隔した第2平面に沿って、互いに電気的に接触せず、かつ、前記複数の第1配線と電気的に接触しないように、前記第1方向と交差する第2方向に延びる複数の第2配線と;平面視した場合における前記複数の第1配線と前記複数の第2配線との交点のそれぞれの近傍位置に配置された前記バイオセンサーユニットと;を備え、前記制御端子は、
[0015]
また、本発明のバイオセンサーユニットでは、前記第2端子と前記測定電極とが電気的に接続されている、構成とすることができる。
[0016]
また、本発明のバイオセンサーユニットでは、第1の電解効果トランジスタを更に備え、前記第1の電解効果トランジスタのドレイン端子が定電圧源に電気的に接続され、前記第1の電解効果トランジスタのゲート端子が前記測定電極に電気的に接続され、前記第1の電解効果トランジスタのソース端子が前記第2端子に電気的に接続されている、構成とすることができる。
[0017]
また、本発明のバイオセンサーユニットでは、前記半導体素子が半導体スイッチ素子であり、前記制御端子には、前記第1端子と前記第2端子との導通状態を制御する導通制御信号が前記制御端子として入力される、構成とすることができる。ここで、前記半導体素子が第2の電解効果トランジスタであり、前記第1端子がソース端子であり、前記第2端子がドレイン端子であり、前記開閉制御端子がゲート端子である、構成とすることができる。
[0018]
本発明のアレイ化バイオセンサーユニットは、第1方向及び第2方向を用いて定義される所定の格子の格子点の近傍ごとに配置された請求項1~7に記載されたバイオセンサーユニットと;前記第1方向に沿って延び、その近傍に配置された複数のバイオセンサーユニットの制御端子に電気的に接続される第1配線を含み、前記バイオセンサーユニットごとの測定電極の開放回路電位を反映した電位情報の順次読み出しに際して利用される複数の配線と;を備えることを特徴とするアレイ化バイオセンサーである。
[0019]
本発明のアレイ化バイオセンサーユニットでは、前記バイオセンサーが備える前記半導体素子が半導体スイッチ素子である場合には、第1平面に沿って、互いに電気的に接触しないように、第1方向へ延びる複数の前記第1配線と;前記第1平面と平行かつ離隔した第2平面に沿って、互いに電気的に接触せず、かつ、前記複数の第1配線と電気的に接触しないように、前記第1方向と交差する第2方向に延びる複数の第2配線と;平面視した場合における前記複数の第1配線と前記複数の第2配線との交点のそれぞれの近傍位置に配置された前記バイオセンサーユニットと;を備え、前記制御端子は、
Claims (15)
- アレイ化バイオセンサーを構成可能なバイオセンサーユニットであって、
第1端子、第2端子、及び、前記第2端子に入力された第1信号に応じた第2信号を前記第1端子から出力させるか否かを制御する制御信号が入力される制御端子を有する半導体素子と;
前記第2端子の近傍に配置され、標識触媒を含む複合体を表面に固定化可能であり、前記表面の少なくとも一部が外部に露出される測定電極と;を備え、
前記第1信号は、前記測定電極から出力された信号と同一の信号、又は、前記測定電極から出力された信号の電位を反映した電位信号であって、前記測定電極に蓄積されている電荷量に応じた前記測定電極の開放回路電位を反映した信号から成り、
前記測定電極に固定された複合体の標識触媒と還元剤または酸化剤との化学反応により、前記測定電極に固定化された前記複合体の量に応じて、前記測定電極の開放回路電位が変化する、
ことを特徴とするバイオセンサーユニット。 - 前記測定電極の表面は、第1の材料により形成され、
前記標識触媒は、前記第1の材料よりも高い触媒能力を有する第2の材料により形成された金属粒子である、
ことを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサーユニット。 - 前記第1の材料は金であり、
前記標識触媒は白金ナノ粒子であり、
前記還元剤または酸化剤はヒドラジンである、
ことを特徴とする請求項2に記載のバイオセンサーユニット。 - 前記第2端子と前記測定電極とが電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のバイオセンサーユニット。
- 第1の電解効果トランジスタを更に備え、
前記第1の電解効果トランジスタのドレイン端子が定電圧源に電気的に接続され、
前記第1の電解効果トランジスタのゲート端子が前記測定電極に電気的に接続され、
前記第1の電解効果トランジスタのソース端子が前記第2端子に電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のバイオセンサーユニット。 - 前記半導体素子は半導体スイッチ素子であり、
前記制御端子には、前記第1端子と前記第2端子との導通状態を制御する導通制御信号が前記制御端子として入力される、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のバイオセンサーユニット。 - 前記半導体素子は第2の電解効果トランジスタであり、
前記第1端子はソース端子であり、
前記第2端子はドレイン端子であり、
前記開閉制御端子はゲート端子である、
ことを特徴とする請求項6に記載のバイオセンサーユニット。 - 第1方向及び第2方向を用いて定義される所定の格子の格子点の近傍ごとに配置された請求項1~7に記載されたバイオセンサーユニットと;
前記第1方向に沿って延び、その近傍に配置された複数のバイオセンサーユニットの制御端子に電気的に接続される第1配線を含み、前記バイオセンサーユニットごとの測定電極の開放回路電位を反映した電位情報の順次読み出しに際して利用される複数の配線と;
を備えることを特徴とするアレイ化バイオセンサー。 - 第1平面に沿って、互いに電気的に接触しないように、前記第1方向へ延びる複数の前記第1配線と;
前記第1平面と平行かつ離隔した第2平面に沿って、互いに電気的に接触せず、かつ、前記複数の第1配線と電気的に接触しないように、前記第1方向と交差する前記第2方向に延びる複数の第2配線と;
平面視した場合における前記複数の第1配線と前記複数の第2配線との交点のそれぞれの近傍位置に配置された請求項6又は7に記載のバイオセンサーユニットと;を備え、
前記制御端子は、その近傍に存在する第1配線と電気的に接続され、
前記第2端子は、その近傍に存在する第2配線と電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項8に記載のアレイ化バイオセンサー。 - 前記バイオセンサーユニットごとの測定電極の少なくとも一部を外部に露出させる開口窓を形成する絶縁性の窓形成部材を更に備える、
ことを特徴とする請求項8又は9に記載のアレイ化バイオセンサー。 - 前記測定電極の開放回路電位を反映した電圧を検出する際の基準電位となっている参照電極を更に備え、
前記参照電極の表面の少なくとも一部が、外部に露出されている、
ことを特徴とする請求項8~10のいずれか一項に記載のアレイ化バイオセンサー。 - 前記測定電極及び前記参照電極と協働して、溶液を収容する液収容空間を形成する絶縁性の枠部材を更に備える、ことを特徴とする請求項11に記載のアレイ化バイオセンサー。
- 前記枠部材と協働して、前記液収容空間からの前記溶液の散逸を低減させる絶縁性の蓋部材を更に備える、ことを特徴とする請求項12に記載のアレイ化バイオセンサー。
- 請求項8~13のいずれか一項に記載のアレイ化バイオセンサーを利用して行われる前記測定対象物に関する計測を行う計測方法であって、
前記測定電極の露出表面に固定された前記複合体を形成する処理を行う複合体形成工程と;
前記測定電極の露出表面及び前記参照電極の露出表面を前記還元剤又は前記酸化剤に対して暴露させる暴露工程と;
前記バイオセンサーユニットの測定電極ごとの開放回路電位が反映された電位情報を順次取得する電位情報取得工程と;
前記電位情報取得工程における取得結果に基づいて、前記測定電極ごとにおける前記複合体の固定化状態を解析する解析工程と;
を備えることを特徴とする計測方法。 - 請求項9に記載のアレイ化バイオセンサーを利用して行われる前記測定対象物に関する計測を行う計測方法であって、
前記測定電極の露出表面に固定された前記複合体を形成する処理を行う複合体形成工程と;
前記測定電極の露出表面及び前記参照電極の露出表面を前記還元剤又は前記酸化剤に対して暴露させる暴露工程と;
前記複数の第1配線から選択された一の第1配線と、前記複数の第2配線から選択された一の第2配線との組合せを変化させつつ、前記組合せごとに特定されるバイオセンサーユニットの測定電極の開放回路電位が反映された前記特定されたバイオセンサーユニットの第2端子の電位値を、前記電位情報として取得する電位情報取得工程と;
前記電位情報取得工程における取得結果に基づいて、前記測定電極ごとにおける前記複合体の固定化状態を解析する解析工程と;
を備えることを特徴とする請求項14に記載の計測方法。
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---|---|---|---|
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---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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