JPWO2021048935A1 - パワースイッチング回路 - Google Patents

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Abstract

デュアルインバータは3相モータのオープンエンド3相コイルに接続される。この3相コイルは3相グリッド及び直流電源に接続される。デュアルインバータのバッテリ側3相インバータは3相グリッド電力によりバッテリを充電するために昇圧整流器として運転される。デュアルインバータのグリッド側3相インバータは直流電力によりバッテリを充電するために整流器として運転される。バッテリとデュアルインバータとの間に配置された前端昇圧コンバータは、バッテリ充電電流を制御するための降圧チョッパになってもよい。前端昇圧コンバータは、低電圧バッテリの直流電力により平滑キャパシタをプリチャージする。インバータは、非常に低温のバッテリから3相コイルに流れる単相AC電力を制御する。【選択図】なし

Description

本発明は、パワースイッチング回路に関し、特に電気推進ビークルののパワースイッチング回路に関する。
一般に、バッテリ電気自動車(BEV)のような電気推進ビークルは、3相インバータを含むパワースイッチング回路をもつ。コモンDCバスベースのデュアルインバータがこの3相インバータの1つの形式として提案されている。さらに、2つのバッテリの直列接続及び並列接続を切り替えるスイッチドバッテリが、電気推進ビークルのためのもう1つのパワースイッチング回路として提案されている。
バッテリの低いエネルギー密度(kWh/kg)はBEVの本質的な欠点として良く知られている。BEVの重量及び製造コストは、走行距離延長のためのバッテリ重量の増加に応じて増加する。さらに、トラクションモータの重量及び及びインバータの電力消費は、BEVのこの重量増加により増加する。
高密度の急速充電スポットは、この問題のための非常に優れた解決策である。一般的な急速充電方式は、急速充電スポットがBEVバッテリの要求に応じてDC充電電流を調整するオフボード電流制御DC充電方式である。しかし、多数の電流制御DC充電スポットからなるこの高密度急速充電ネットワークの建設は高いスポットコスト故に経済的に難しい。
トラクションモータのインダクタンス、及び、このトラクションモータを駆動するインバータをバッテリ充電電流調整のための3つの昇圧整流チョッパとして用いるグリッド接続オンボード統合充電器は、高密度急速充電網を経済的に建設するための優れた案である。たとえば、特許文献1は、コモンDCバスベースのデュアルインバータを用いるグリッド接続オンボード統合充電器を提案する。デュアルインバータは、通常のオンボード統合充電器が必要とする中性点開放コンタクタの省略を可能とする。
しかし、従来のグリッド接続オンボード統合充電器は、解決を必要とする多くの問題をもつ。第1の問題は、グリッド接続オンボード統合充電器は力率を改善するためにPFC(力率補正回路)を内蔵する必要があることである。しかし、オープンエンド3相コイルとコモンDCバスベースのデュアルインバータとからなる3相昇圧チョッパにより形成された3相PFC回路はまだ提案されていない。
第2の問題は、多くのオフボード電流制御DC充電方式の急速充電スポットが既に建設されていることである。このため、グリッド接続オンボード統合充電器は、3相グリッドからのAC電力受け入れ機能と、オフボード電流制御DC充電スポットからのDC電力受け入れ機能との両方をもつ必要がある。グリッド接続オンボード統合充電器がDC電力を受け入れることは可能である。しかし、昇圧チョッパの一部としてのトラクションモータの3相コイルは高い抵抗損失を発生する。たとえば、3相コイルの等価抵抗値が0.15オーム、DC充電電流が100Aである時、1500Wの抵抗損失が発生する。
第3の問題は、近い将来において風力発電プラント、太陽発電プラント、燃料電池発電プラント、及びそれらの複合プラントのような外部直流電源により、BEVバッテリを充電することが期待されることである。これらの外部直流電源の電力がグリッド電力に変換される時、電力損失が発生する。外部直流電源によりBEVのバッテリを直接充電することは可能である。しかし、外部直流電源は、充電スポット毎に充電電流制御用のDCDCコンバータを必要とする。その結果、急速充電ネットワークの建設コストが高騰する。結局、従来のグリッド接続オンボード統合充電器は、電流制御DC電力又は電流非制御DC電力の受け入れを未だ想定していない。
第4の問題は、バッテリが熱い時、BEVの急速充電時間が延長されることである。たとえば夏期の高速道路走行後の急速充電において、急速充電時間は、バッテリ高温劣化を回避するために延長される。この問題は、BEVのモータ損失及びインバータ損失を低減することにより改善される。しかし、従来のトラクションモータシステムは、これらの電力損失を低減することによる急速充電時間の短縮について十分に想定していない。
公知の昇圧チョッパ及び公知のスイッチドバッテリは、トラクションモータシステムの損失を低減する。しかし、これらの昇圧チョッパ及びスイッチドバッテリはインバータに印加されるDCリンク電圧を大きく変動させる。その結果、このDCリンク電圧を降圧する低電圧バッテリ充電用の降圧DCDCコンバータはこのDCリンク電圧の変動による悪影響を受ける。従来の低電圧バッテリ充電用の降圧DCDCコンバータは、このDCリンク電圧の変動について未だ想定していない。
第5の問題は、BEVの急速充電時間が低いバッテリ温度により延長されることである。たとえば厳冬季における急速充電時間はリチウムイオンバッテリの永久劣化を回避するために延長されねばならない。
USP8415904号公報
本発明の目的は、優れた利便性をもつ電気推進ビークル用のパワースイッチング回路を提供することである。
本発明の第1の様相によれば、コモンDCバスベースのデュアルインバータを用いる3相グリッド接続オンボード統合充電器は、3相グリッド充電モード及び電流制御DC充電モードをもつ。両モードにおいて、デュアルインバータは共通のプラグを通じて3相グリッド又は外部DC電源に接続される。3相グリッド充電モードにおいて、デュアルインバータのバッテリ側3相インバータは昇圧整流動作を実行する。3相グリッドは、デュアルインバータが接続されるDCバスの電圧であるDCリンク電圧よりも低い相間電圧をもつ。3相グリッド充電モードにおいて昇圧整流器として動作するバッテリ側3相インバータは、バッテリの充電状態に応じてバッテリ充電電流を制御することができる。
これにより、バッテリは、既設の電流制御型DC急速充電スポット、及び、3相グリッドアウトレットの両方により充電が可能となり、電気推進ビークルの利便性は製造コストの増加を回避しつつ改善される。さらに、DC充電モードにおいて、トラクションモータの3相コイルは電力を消費しない。さらに、デュアルインバータが接続されるDCバスの電圧であるDCリンク電圧が外部DC電源のDC電圧よりも高い時、プラグは電流非制御型の外部DC電源に接続されることもできる。昇圧チョッパとしてのバッテリ側の3相インバータは、バッテリ充電電流を調節することができる。
1つの態様において、バッテリ側3相インバータは、3相グリッド充電モードにおいて3相位相補正(PFC)回路として駆動される。これにより、外部DC電源は3相位相補正(PFC)回路を内蔵する必要が無い。その結果、良好な力率をもつ3相グリッド接続オンボード急速充電ネットワークを経済的に建設することができる。
もう1つの態様において、3相グリッド充電モードにおいて3相PFC回路として駆動されるバッテリ側3相インバータは、昇圧チョッパとして駆動される昇圧位相期間に加えて、降圧チョッパとして駆動される降圧位相期間とをもつ。これにより、高い力率を実現することができる。昇圧位相期間及び降圧位相期間を交互にもつこの3相PFC回路は、3相グリッド電圧を整流することを必要とする他の用途において採用されることができる。
もう1つの態様において、バッテリは、バッテリ電圧を昇圧する前端昇圧コンバータを通じてDCバスに接続される。この前端昇圧コンバータは、3相グリッド充電モード及び電流非制御DC充電方式において、バッテリ充電電流を調整する。これにより、外部から印加されるグリッド電圧又はDC電圧がバッテリ電圧よりも高くても、バッテリを充電することができる。
たとえば、深放電されたバッテリはその定格電圧よりも低い電圧をもつ。さらに、中国やヨーロッパの3相グリッド電圧は高い相間電圧値をもつ。さらに、風力発電プラント、ソーラー発電プラント、及び燃料電池プラントは、損失低減のために電気自動車のバッテリ電圧より高いDC電圧をもつことができる。前端昇圧コンバータの降圧充電動作は、これらの条件下の急速充電を可能とする。
もう1つの態様において、3相グリッド充電モードにおいて3相グリッドの相間電圧がバッテリ電圧よりも低い時、前端昇圧コンバータの降圧充電動作を停止する。これにより、前端昇圧コンバータの損失を低減することができる。
もう1つの態様において、前端昇圧コンバータは、シングルリアクトル型の昇圧スイッチドバッテリからなる。これにより、インバータ及びバッテリの損失を低減することができる。このシングルリアクトル型の昇圧スイッチドバッテリは、他の電気推進ビークルにより採用されることができる。
もう1つの態様において、前端昇圧コンバータは、2つのバッテリの間の電圧差が所定値を超える場合に、2つのバッテリを並列接続する前に2つのバッテリの電圧差を低減する電圧バランスモードをもつ。これにより、前端昇圧コンバータの損失を低減することができる。
もう1つの態様及び本発明の第2の様相において、インバータにDCリンク電圧を印加する平滑キャパシタは、チョッパとして動作可能な絶縁型双方向DCDCコンバータを通じて低電圧バッテリに接続される。このコンバータは、変圧器の2つのコイルに別々に接続される2つのHブリッジをもつ。平滑キャパシタに接続される一次側のHブリッジは、低電圧バッテリを充電する降圧充電モードに加えて、平滑キャパシタを充電するプリチャージモードをもつ。これにより、平滑キャパシタのいわゆる突入電流を防止することができる。
1つの態様において、一次側のHブリッジ及び一次コイルの漏れインダクタンスは、降圧充電モードにおいて降圧チョッパとして駆動される。これにより、簡素な回路トポロジーによりDCリンク電圧の変動を吸収することができる。
もう1つの態様において、一次側のHブリッジ及び一次コイルの漏れインダクタンスは、プリチャージモードにおいて昇圧チョッパとして駆動される。これにより、簡素な回路トポロジーにより突入電流を防止することができる。
もう1つの態様及び本発明の第3の様相において、バッテリ温度が低い時、インバータはバッテリから3相コイルへ単相交流電流を供給する。静止する3相モータの3相コイルは、単なるインダクタンス負荷とみなせる。その結果、バッテリは充電動作と放電動作とを交互に繰り返し、効率よく加熱される。結局、バッテリの電解液は昇温され、バッテリ抵抗は急速に低下する。この単相交流電流は互いに逆回転する2つの回転磁界を形成する。したがって、3相モータは起動トルクを発生しない。
もう1つの態様において、共通DCバスベースのデュアルインバータの3つのHブリッジはそれぞれ、固定電位レグ及びPWMレグからなる。各Hブリッジの固定電位レグ及びPWMレグは電気角180度毎に交代される。これにより、デュアルインバータのスイッチング損失はほぼ半分となる。さらに、固定電位レグの上アームトランジスタを常にオンされる。デュアルインバータのこのPWM制御は上アーム導通シングルPWM法と呼ばれる。その結果、リンギングサージ電圧低減故に、インバータ損失が低減される。
もう1つの好適態様において、最小振幅の相電圧を出力するHブリッジは停止され、休止Hブリッジと呼ばれる。休止Hブリッジの2つのレグはそれぞれ、それぞれオフされた上アームスイッチおよび下アームスイッチをもつ。デュアルインバータのこのPWM制御法はダブルHブリッジモードと呼ばれる。これにより、バッテリ損失を低減することができる。このダブルHブリッジモードは、3相モータを駆動する他のデュアルインバータにより採用されることができる。
もう1つの態様において、最大振幅の相電圧を出力するHブリッジは電位固定Hブリッジと呼ばれる。この電位固定Hブリッジは、互いに反対電圧を出力する2つ固定電位レグからなる。さらに、バッテリとデュアルインバータとを接続する前端昇圧コンバータは、最大振幅の相電圧に等しいDCリンク電圧を出力する。このDCリンク電圧は、電位固定Hブリッジを通じて1つの相コイルに印加される。さらに、電位固定Hブリッジの2つの固定電位レグの出力電圧は定期的に切り替えられる。このインバータ制御法は、昇圧ダブルHブリッジモードと呼ばれる。これにより、バッテリ及びインバータの電力損失を低減することができる。この昇圧ダブルHブリッジモードは、3相モータを駆動する他のデュアルインバータにより採用されることができる。
もう1つの態様において、ダブルHブリッジモード及び昇圧ダブルHブリッジモードは一緒に実行される。このモードは、シングルHブリッジモードと呼ばれる。このシングルHブリッジモードによれば、デュアルインバータの1つのHブリッジだけがPWM制御される。その結果、バッテリ及びインバータの電力損失はさらに低減される。このシングルHブリッジモードは、3相モータを駆動する他のデュアルインバータにより採用されることができる。
もう1つの態様において、デュアルインバータの3つのHブリッジはそれぞれ空間ベクトルPWM法(SVPWM)により制御され、3つのHブリッジの電流供給期間はできるだけ重ならないように配置される。これにより、バッテリ損失を低減することができる。この電流分散法は、3相モータを駆動する他のデュアルインバータにより採用されることができる。
図1は実施例のパワースイッチング回路を示す回路図である。 図2は3相グリッド電流の波形図である。 図3は3相PFC回路として動作するデュアルインバータの力率補正動作を示すタイミングチャートである。 図4は位相期間P1及びP2におけるデュアルインバータ内の電流の流れを示す回路図である。 図5は位相期間P3におけるデュアルインバータ内の電流の流れを示す回路図である。 図6は位相期間P4におけるデュアルインバータ内の電流の流れを示す回路図である。 図7は位相期間P5及びP6におけるデュアルインバータ内の電流の流れを示す回路図である。 図8は位相期間P7におけるデュアルインバータ内の電流の流れを示す回路図である。 図9は位相期間P8におけるデュアルインバータ内の電流の流れを示す回路図である。 図10は位相期間P9及びP10におけるデュアルインバータ内の電流の流れを示す回路図である。 図11は位相期間P11におけるデュアルインバータ内の電流の流れを示す回路図である。 図12は位相期間P12におけるデュアルインバータ内の電流の流れを示す回路図である。 図13は変形態様のパワースイッチング回路を示す回路図である。 図14は電磁ブレーキ装置を示すブロック図である。 図15は電磁ブレーキ装置の制御を示すフローチャートである。 図16は絶縁型双方向DCDCコンバータを示す回路図である。 図17は単相バッテリ加熱法を説明するためのブロック回路図である。 図18は単相バッテリ加熱法で採用される単相交流電流及び単相交流電圧の基本周波数成分の波形を示すタイミングチャートである。 図19は上アーム導通式シングルPWM法におけるデュアルインバータの状態を示す図である。 図20は上アーム導通式シングルPWM法で駆動されるHブリッジの出力電圧を示す図である。 図21はダブルPWM法で駆動されるHブリッジの電流供給期間を示す模式回路図である。 図22はダブルPWM法で駆動されるHブリッジの電流回生期間を示す模式回路図である。 図23はシングルPWM法で駆動されるHブリッジの電流供給期間を示す模式回路図である。 図24はシングルPWM法で駆動されるHブリッジのフリーホィーリング期間を示す模式回路図である。 図25はU相コイルに印加されるU相電圧及びU相コイルに供給されるU相電流の基本周波数成分を示すタイミングチャートである。 図26は位相期間P1においてU相コイルを流れるU相電流を示す模式回路図である。 図27は位相期間P2においてU相コイルを流れるU相電流を示す模式回路図である。 図28は位相期間P3においてU相コイルを流れるU相電流を示す模式回路図である。 図29は位相期間P4においてU相コイルを流れるU相電流を示す模式回路図である。 図30はダブルHブリッジモードにより形成される合成回転電圧ベクトルが回転する位相領域を示すベクトル図である。 図31はダブルHブリッジモードにおけるデュアルインバータの状態を示す図である。 図32は昇圧ダブルHブリッジモードにおける3相グリッド電圧の基本周波数成分の波形を示す図である。 図33は昇圧ダブルHブリッジモードにおけるデュアルインバータの状態を示す図である。 図34はシングルHブリッジモードにおける各レグの状態を示す図である。 図35は電流分散法で駆動されるデュアルインバータに与えられる各相の電流供給期間の配置を示すタイミングチャートである。 図36は電流分散法の変形態様を示すタイミングチャートである。
バッテリ電気自動車(BEV)のために使用されるパワースイッチング回路の好適な実施態様が図面を参照して説明される。このパワースイッチング回路は、他の電気推進ビークルに使用されることができる。
パワースイッチング回路のトポロジー
図1は、オンボード統合充電器を兼ねるパワースイッチング回路を示す回路図である。3相モータドライブと呼ばれるこのパワースイッチング回路は、シングルリアクトル型の昇圧スイッチドバッテリ100、コモンDCバスベースのデュアルインバータ200、及び絶縁型双方向DCDCコンバータ300をもち、コントローラ9、平滑キャパシタ13、及び3相プラグ400をさらに含む。
昇圧スイッチドバッテリ100は、ハイサイドのメインリレー61を通じてハイレベルDCバス81に接続され、ローサイドのメインリレー62を通じてローレベルDCバス82に接続されている。DCバス81及び82に接続される平滑キャパシタ13はDCリンク電圧VCをもつ。メインリレー61及び62は、昇圧スイッチドバッテリ100をパワースイッチング回路の他の回路部から切り離すための安全スイッチである。昇圧スイッチドバッテリ100及びデュアルインバータ200の各スイッチはそれぞれ、逆並列ダイオードをもつIGBTからなる。コントローラ9は、昇圧スイッチドバッテリ100、デュアルインバータ200、及びDCDCコンバータ300を制御する。
昇圧スイッチドバッテリ100のトポロジー
直流電源回路である昇圧スイッチドバッテリ100は、ローサイドのバッテリ1、ハイサイドのバッテリ2、及び前端昇圧コンバータ10からなる。接続切替回路と呼ばれる前端昇圧コンバータ10は、バッテリ1及び2の接続切替機能と双方向DCDCコンバータ機能との両方をもつ。コンバータ10は、直列スイッチ3、ローサイドの並列スイッチ4、ハイサイドの並列スイッチ5、出力スイッチ6、リアクトル7、サージ吸収ダイオード8、及び3つの安全ヒューズ(501-503)をもつ。ハイレベルDCバス81は、出力スイッチ6、バッテリ2、リアクトル7、直列スイッチ3、及びバッテリ1を通じてローレベルDCバス82に接続される。バッテリ2の負極とリアクトル7との接続点は並列スイッチ4を通じてバッテリ1の負極に接続されている。
バッテリ1の正極と直列スイッチ3との接続点は並列スイッチ5を通じてバッテリ2の正極に接続されている。リアクトル7と直列スイッチ3との接続点は、ダイオード8のカソード電極に接続され、ダイオード8のアノード電極はバッテリ1の負極に接続されている。バッテリ1及び2は、互いに等しい定格電圧をもつ。前端昇圧コンバータ10の動作モードは、並列モード、直列モード、過渡モード、電圧バランスモード、昇圧放電モード、及び降圧充電モードを含む。
並列モード及び直列モード
並列モード及び直列モードは、バッテリ1及び2の放電動作及び充電動作の両方において採用されることができる。並列モードにおいて、直列スイッチ3はオフされ、並列スイッチ4及び5はオンされる。これにより、バッテリ1及び2は並列接続される。DCリンク電圧VCは1つのバッテリの電圧に等しくなる。直列モードにおいて、直列スイッチ3はオンされ、並列スイッチ4及び5がオフされ、バッテリ1及び2は直列接続される。したがって、DCリンク電圧VCは、2つのバッテリの電圧和となる。
過渡モード
並列モードと直列モードとの間の短い過渡期間に実行される過渡モードは、過渡放電モード及び過渡充電モードからなる。過渡放電モードにおいて、並列スイッチ4及び5はオフされ、直列スイッチ3がPWM制御される。並列モードから直列モードへの切替が行われるパラレルツーシリーズ過渡放電モードにおいて、直列スイッチ3のPWMデユーティ比は0から1へゆっくり変更される。直列モードから並列モードへの切替が行われるシリーズツーパラレル過渡放電モードにおいて、直列スイッチ3のPWMデユーティ比は1から0へゆっくり変更される。
直列スイッチ3がオンされるオン期間において、DCリンク電圧VCはバッテリ1及び2の電圧和からリアクトル7の逆起電力を差し引いた値となる。直列スイッチ3がオフされる時、リアクトル7の磁気エネルギーは、ダイオード8、リアクトル7、バッテリ2、及び出力スイッチ6を通じて流れる電流により消費される。結局、過渡放電モードは、DCリンク電圧VCをゆっくりと変化させる。
過渡充電モードにおいて、並列スイッチ4及び5が同期的にPWM制御される。並列モードから直列モードへの切替が行われるパラレルツーシリーズ過渡充電モードにおいて、並列スイッチ4及び5のPWMデユーティ比は1から0へゆっくり変更される。直列モードから並列モードへの切替が行われるシリーズツーパラレル過渡充電モードにおいて、並列スイッチ4及び5のPWMデユーティ比は0から1へゆっくり変更される。
並列スイッチ4及び5がオフされるオフ期間において、リアクトル7の磁気エネルギーは、バッテリ1及び2を直列に充電する充電電流により増加される。言い換えれば、リアクトル7は、バッテリ1及び2を流れる充電電流の増加を抑制する。並列スイッチ4及び5がオンされるオン期間において、DCリンク電圧VCはバッテリ1及び2にそれぞれ印加される。これは、バッテリ1及び2の充電電流の急増を引き起こす。
けれども、リアクトル7の磁気エネルギーは、直列スイッチ3の逆並列ダイオード、並列スイッチ5、バッテリ2を通じてフリーホィーリング電流を流す。同様に、リアクトル7の磁気エネルギーは、直列スイッチ3の逆並列ダイオード、バッテリ1、並列スイッチ4を通じてフリーホィーリング電流を流す。これらのフリーホィーリング電流は、上記されたバッテリ1及び2の充電電流の急増を抑制する。結局、過渡充電モードにおいて、充電電流の急変は回避される。
電圧バランスモード
電圧バランスモードは、バッテリ1及び2が異なる電圧をもつ場合において実行される。バッテリ1及び2の間の電圧差が並列モードにおいて所定値を超える時、短絡電流が2つの並列スイッチ4及び5を通じてバッテリ1及び2を循環する。その結果、高電圧のバッテリは低電圧のバッテリを充電する。この短絡電流が所定値を超える時、バッテリ1及び2の電力損失は増加する。この電圧バランスモードによれば、2つのバッテリ1及び2の電圧差が並列モードが開始される前に検出される。この電圧差が所定値を超える時、並列モードの少なくとも初期期間において、少なくとも一方の並列スイッチのトランジスタのオンが禁止される。たとえば、バッテリ1がバッテリ2よりも並列モードの開始前において所定電圧値以上高い場合が以下に説明される。
バッテリ放電モードにおいて並列スイッチ4のトランジスタのオンが禁止される。これにより、バッテリ1だけがデュアルインバータ200へ電流を供給する。バッテリ1及び2の電圧がバッテリ1の電圧低下によりほぼ等しくなった後、並列スイッチ4のトランジスタはオンされる。しかし、IGBTからなる並列スイッチのトランジスタは寄生ダイオード故にオンされる必要は無い。
バッテリ充電モードにおいて並列スイッチ5のトランジスタのオンが禁止される。これにより、バッテリ2が並列スイッチ4を通じて充電される。バッテリ1及び2の電圧がバッテリ2の電圧上昇によりほぼ等しくなった後、並列スイッチ5のトランジスタがオンされる。これにより、バッテリ1及び2の電圧は均等化される。バッテリ2がバッテリ1よりも並列モードの開始前において所定値以上高い場合は、上記制御と逆の制御が実行される。この電圧バランスモードによれば、並列モードの開始直後に流れる無駄な循環電流(短絡電流)を阻止することができる。
昇圧放電モード
昇圧スイッチドバッテリ100がデュアルインバータ200に昇圧電圧を印加する昇圧放電モードにおいて、直列スイッチ4はオンされ、並列スイッチ4及び5は同期的にPWM制御される。並列スイッチ4及び5がオンされる時、バッテリ1及び2はそれぞれ、リアクトル7へ循環電流を供給する。これにより、リアクトル7の磁気エネルギーは増加する。並列スイッチ4及び5がオフされる時、DCリンク電圧VCは、バッテリ1及び2の電圧和とリアクトル7の電圧との合計となる。バッテリ1が電圧V1をもち、バッテリ2が電圧V2をもつ時、昇圧比(VC/(V1+V2))は並列スイッチ4及び5のPWMデユーティ比の調整により制御される。
バッテリ1及び2の間の電圧差が昇圧放電モードにおいて所定値を超える時、短絡電流が並列スイッチ4及び5がオンされた直後にバッテリ1、並列スイッチ5、バッテリ2、及び並列スイッチ4を循環する。その結果、より高電圧のバッテリがより低電圧のバッテリを充電する。この循環電流を禁止するために、バッテリ1及び2の電圧差が所定値を超える時、昇圧放電モードにおいて電圧バランスモードが実行される。たとえば、バッテリ2の電圧がバッテリ1の電圧よりも所定値以上高い時、並列スイッチ5のPWMスイッチングは休止される。これにより、バッテリ1だけが放電する。
バッテリ1及び2の電圧がほぼ等しくなった後、並列スイッチ4及び5は同期的にPWM制御される。
降圧充電モード
バッテリ1及び2を充電するための降圧充電モードにおいて、直列スイッチ4はオンされ、並列スイッチ4及び5がオフされ、出力スイッチ6がPWM制御される。出力スイッチ6がオンされる時、充電電流が、バッテリ2、リアクトル7、直列スイッチ3、及びバッテリ1を通じて流れ、バッテリ1及び2は直列に充電される。リアクトル7は磁気エネルギーを蓄積する。出力スイッチ6がオフされる時、リアクトル7の磁気エネルギ-は、リアクトル7、直列スイッチ3、並列スイッチ5、及びバッテリ2を通じて充電電流を循環させる。さらに、この磁気エネルギーは、リアクトル7、直列スイッチ3、バッテリ1、及び並列スイッチ4を通じて充電電流を循環させる。結局、リアクトル7の磁気エネルギーは、バッテリ1及び2を並列に充電する。降圧比((V1+V2)/VC)は、出力スイッチ6のPWMデユーティ比により調整される。
昇圧スイッチドバッテリ100のメリット
バッテリ電気自動車(BEV)への応用において、並列モードは低速領域において採用され、直列モードは中速領域において採用され、昇圧放電モード及び降圧充電モードは高速領域において採用される。昇圧放電モードは、3相コイル50の巻数増加及びインバータ電流の低減を実現する。その結果、インバータ損失は非昇圧型のスイッチドバッテリと比べて大幅に低減される。たとえば最大昇圧比が2である時、インバータ電流は非昇圧型のスイッチドバッテリと比べて半分となり、インバータ損失は1/4となる。
さらに、このインバータ電流低減は、並列モード及び直列モードにおいてバッテリ損失を低減する。たとえば最大昇圧比が2である時、バッテリ1及び2からインバータへ供給される電源電流の振幅は半分となる。しかし、3相コイル50の逆起電力が低い低速領域において、電源電流の通電時間は、DCリンク電圧VCの減少によりほぼ2倍となる。結局、昇圧スイッチドバッテリ100は、非昇圧スイッチドバッテリと比べて、並列モード及び直列モードからなる非昇圧領域において半分程度のバッテリ損失をもつことができる。
さらに、スイッチドバッテリの並列モードは、その直列モードと比べてほぼ1/4のバッテリ抵抗をもつ。しかし、バッテリ1及び2からインバータへ供給される電源電流の通電時間はDCリンク電圧VCの減少によりほぼ2倍となる。結局、並列モードは、直列モードと比べて半分程度のバッテリ損失をもつことができる。
さらに、図1に示される昇圧スイッチドバッテリ100のリアクトル7は、並列モードにおいて抵抗損失を発生しない。さらに、図1に示されるシングルリアクトル型昇圧スイッチドバッテリ100は、2つのリアクトルをもつ従来のダブルリアクトル型昇圧スイッチドバッテリと比べて、リアクトルと比べて約70%の重量及び損失をもつことができる。
デュアルインバータ200のトポロジー
3相同期モータからなるトラクションモータは、ステータコイルとしてのオープンエンド3相コイル50をもつ。3相コイル50は、U相コイル5U、V相コイル5V、及びW相コイル5Wからなる。共通DCバスベースのデュアルインバータ200は、グリッド側3相インバータ30及びバッテリ側3相インバータ40からなる。インバータ30は、U相レグ3U、V相レグ3V、及びW相レグ3Wからなる。インバータ40は、U相レグ4U、V相レグ4V、及びW相レグ4Wからなる。通常動作において、各レグの上アームスイッチ及び下アームスイッチは相補的にスイッチングされる。インバータ30の3つの交流端子は、グリッド接続のためのプラグ400の3つの端子(X、Y、Z)に別々に接続されている。
インバータ40は3つの相コイル(5U、5V、及び5W)の各一端に個別に接続され、インバータ30は3つの相コイル(5U、5V、及び5W)の各他端に個別に接続されている。インバータ30は3つの上アームスイッチ(31、33、35)及び3つの下アームスイッチ(32、34、36)からなる。インバータ40は3つの上アームスイッチ(41、43、45)及び3つの下アームスイッチ(42、44、46)からなる。レグ3U及び4UからなるU相Hブリッジは、相コイル5Uに供給されるU相電流IUを制御する。レグ3V及び4VからなるV相Hブリッジは、相コイル5Vに供給されるV相電流IVを制御する。レグ3W及び4WからなるW相Hブリッジは、W相相コイル5Wに供給されるW相電流IWを制御する。モータトルクを発生するためのデュアルインバータ200のトルク制御動作は後述される。
車載統合充電器のトポロジー
昇圧スイッチドバッテリ100、デュアルインバータ200、及び3相コイル50は車載統合充電器を形成する。この車載統合充電器の動作モードが以下に説明される。この動作モードは、電流制御DC充電モード、電流非制御DC充電モード、グリッド充電モード、及び逆送電モードを含む。
電流制御DC充電モード
従来の電流制御DC急速充電スポットは、BEVの要求に応じてDC充電電流を制御可能なDCDCコンバータを内蔵する。充電プラグ400の2つの端子(X、Y)が電流制御DC急速充電スポットに接続される時、この電流制御DC充電モードが実行される。昇圧スイッチドバッテリ100の直列スイッチ3及び出力スイッチ6はオンされ、バッテリ1及び2は直列に充電される。デュアルインバータ200の2つの3相インバータ30及び40のスイッチング動作は本質的に停止される。ただし、同期整流動作は可能である。
DC充電電流は、充電プラグ400の端子Xから上アームスイッチ31を通じてハイレベルDCバス81に流れた後、2つのバッテリ1及び2を充電する。バッテリ1からローレベルDCバス82に戻ったDC充電電流は、下アームスイッチ34を通じて充電プラグ400の端子Yへ帰る。電流制御DC急速充電スポットのDCDCコンバータは、コントローラ9の要求に応じてDC充電電流を制御する。
この電流制御DC充電モードの利点は、DC充電電流が3相コイル50を流れないことである。その結果、DC充電効率の改善及び3相コイル50の温度上昇の抑制を実現することができる。たとえば、3相コイル50の平均抵抗値が0.15オームであり、平均充電電流が100Aである時、3相コイル50の電力損失は1500Wとなる。
高電圧式電流非制御DC充電モード
既述された種々の発電プラントは、DC電圧を充電プラグ400の2つの端子(X、Y)の間に印加することができる。DC電圧がバッテリ1及び2の電圧和より高い時、DC電圧は、上アームスイッチ31及び下アームスイッチ34を通じて昇圧スイッチドバッテリ100に印加される。昇圧スイッチドバッテリ100は降圧充電モードを実行し、バッテリ1及び2の充電電流は出力スイッチ6のPWM制御により制御される。この電流非制御DC充電モードの利点は、DC充電電流が3相コイル50を流れないことである。その結果、DC充電効率の改善及び3相コイル50の温度上昇の抑制を実現することができる。
低電圧式の電流非制御DC充電モード
この低電圧式電流非制御DC充電モードは、電流非制御型の発電プラントのDC電圧がバッテリ1及び2の電圧和より低い時に運転される。このDC電圧は、U相コイル5U及びレグ4Uからなる昇圧チョッパにより昇圧された後、昇圧スイッチドバッテリ100に印加される。下アームスイッチ42がオンされる時、U相コイル5U、下アームスイッチ42、下アームスイッチ34、及び発電プラントを循環するU相電流IUが増加し、U相コイル5Uの磁気エネルギーが増加する。下アームスイッチ42がオフされる時、U相電流IUは、上アームスイッチ41、昇圧スイッチドバッテリ100、下アームスイッチ34を通じて発電プラントに戻る。これによいり、バッテリ1及び2が充電される。充電電流は下アームスイッチ42のPWMデユーティ比の制御により調節される。
この低電圧式電流非制御DC充電モードは、たとえば家庭用太陽電池パネルのような低電圧DC発電プラントからのBEVの充電において好適である。他方、高電圧式電流非制御DC充電モードは、大規模の太陽電池プラントのような高い電圧DC発電プラントからのBEVの充電において好適である。
3相グリッド充電モード
3相グリッド電圧がプラグ400に印加される時、3相グリッド充電モードが実行される。プラグ400に印加される3相正弦波グリッド電圧は、U相電圧VU1、V相電圧VV1、及びW相電圧VW1からなる。バッテリ1及び2は直列接続される。3つの相間電圧(VU1ーVV1、VV1ーVW1、及びVW1ーVU1)はDCリンク電圧VCよりも低い。デュアルインバータ200及びオープンエンド3相コイル50は、3相力率補正回路(PFC回路)を形成する。
3相グリッド充電モードにおける3相PFCモード
デュアルインバータ200により形成される3相PFC回路の力率補正動作である3相PFCモードが
図2-図12を参照して説明される。図2は、3相グリッド電圧の1サイクル期間においてプラグ400から3相コイル50へ流れるU相電流IU、V相電流IV、及びW相電流IWの波形を示す。U相電流IU、V相電流IV、及びW相電流IWは充電相電流と呼ばれる。
各充電相電流(IU、IV、及びIW)は、3相グリッド電圧の各相グリッド電圧(VU1、VV1、及びVW1)と異なる振幅値をもつのが一般的である。しかし、図2において、各充電相電流は各相グリッド電圧と等しい振幅をもつように示されている。U相電圧VU1と同位相の正弦波形をもつU相電流IUは、U相コイル5Uを通じて流れる。V相電圧VV1と同位相の正弦波形をもつV相電流IVはV相コイル5Vを通じて流れる。W相電圧VW1と同位相の正弦波形をもつW相電流IWはW相コイル5Wを通じて流れる。
この1サイクル期間は、12個の位相期間P1-P12に分割される。インバータ40は3相コイル50とともにチョッパ回路を形成する。インバータ40のレグ4U、4V、及び4Wは、3相PFCモードにおいて昇圧モードB、休止モードOFF、及び降圧モードDをもつ。図3は、位相期間P1-P12におけるレグ(4U、4V、及び4W)のモード選択を示す図である。図4-図12は、位相期間P1-P12における相電流の流れを示す図である。休止モードOFFにおいて、レグのPWMスイッチングは停止される。
図4は、位相期間(P1、P2)における電流の流れを示す。U相コイル5U及びU相レグ4UはU相昇圧チョッパを形成する。スイッチ42はPWM制御される。U相電流IUはスイッチ42のオフ期間に平滑キャパシタ13に供給される。平滑キャパシタ13から戻るU相電流IUは、V相下アームスイッチ34を通じてグリッドに戻る。同様に、W相コイル5W及びW相レグ4WはW相昇圧チョッパを形成する。スイッチ46はPWM制御される。W相電流IWはスイッチ46のオフ期間に平滑キャパシタ13に供給される。平滑キャパシタ13から戻るW相電流IWは、V相下アームスイッチ34を通じてグリッドに戻る。
図5は、位相期間P3における電流の流れを示す。スイッチ42はPWM制御を継続する。W相コイル5W及びW相レグ4WはW相降圧チョッパを形成する。スイッチ45はPWM制御される。W相電流IWはスイッチ45のオン期間に平滑キャパシタ13からW相コイル5Wを通じてグリッドに供給される。スイッチ45のオフ期間に、W相コイル5Wの磁気エネルギーは、スイッチ46を通じてフリーホィーリング電流を供給する。
図6は、位相期間P4における電流の流れを示す。スイッチ42はPWM制御を継続する。V相コイル5V及びV相レグ4VはV相降圧チョッパを形成する。スイッチ43はPWM制御される。V相電流IVはスイッチ43のオン間に平滑キャパシタ13からV相コイル5Vを通じてグリッドに供給される。スイッチ43のオフ期間に、V相コイル5Vの磁気エネルギーは、スイッチ44を通じてフリーホィーリング電流を供給する。
図7は、位相期間(P5、P6)における電流の流れを示す。スイッチ42はPWM制御を継続する。V相コイル5V及びV相レグ4VはV相昇圧チョッパを形成する。スイッチ44はPWM制御される。V相電流IVはスイッチ44のオフ期間に平滑キャパシタ13に供給される。平滑キャパシタ13から戻るV相電流IVは、W相下アームスイッチ36を通じてグリッドに戻る。
図8は、位相期間P7における電流の流れを示す。スイッチ44はPWM制御を継続する。U相コイル5U及びU相レグ4UはU相降圧チョッパを形成する。スイッチ41はPWM制御される。U相電流IUはスイッチ41のオン間に平滑キャパシタ13からU相コイル5Uを通じてグリッドに供給される。スイッチ41のオフ期間に、U相コイル5Uの磁気エネルギーは、スイッチ42を通じてフリーホィーリング電流を供給する。
図9は、位相期間P8における電流の流れを示す。スイッチ44はPWM制御を継続する。W相コイル5W及びW相レグ4WはW相降圧チョッパを形成する。スイッチ45はPWM制御される。W相電流IWはスイッチ45のオン間に平滑キャパシタ13からW相コイル5Wを通じてグリッドに供給される。スイッチ45のオフ期間に、W相コイル5Wの磁気エネルギーは、スイッチ46を通じてフリーホィーリング電流を供給する。
図10は、位相期間(P9、P10)における電流の流れを示す。スイッチ44はPWM制御を継続する。W相コイル5W及びW相レグ4WはW相昇圧チョッパを形成する。スイッチ46はPWM制御される。W相電流IWはスイッチ46のオフ期間に平滑キャパシタ13に供給される。平滑キャパシタ13から戻るW相電流IWは、U相下アームスイッチ32を通じてグリッドに戻る。
図11は、位相期間P11における電流の流れを示す。スイッチ46はPWM制御を継続する。V相コイル5V及びV相レグ4VはV相降圧チョッパを形成する。スイッチ43はPWM制御される。V相電流IVはスイッチ43のオン間に平滑キャパシタ13からV相コイル5Vを通じてグリッドに供給される。スイッチ43のオフ期間に、V相コイル5Vの磁気エネルギーは、スイッチ44を通じてフリーホィーリング電流を供給する。
図12は、位相期間P12における電流の流れを示す。スイッチ46はPWM制御を継続する。U相コイル5U及びU相レグ4UはU相降圧チョッパを形成する。スイッチ41はPWM制御される。U相電流IUはスイッチ41のオン間に平滑キャパシタ13からU相コイル5Uを通じてグリッドに供給される。スイッチ41のオフ期間に、U相コイル5Uの磁気エネルギーは、スイッチ42を通じてフリーホィーリング電流を供給する。結局、この3相PFC回路によれば、3相コイル50の2つの相コイルが各位相期間において昇圧チョッパ又は降圧チョッパのリアクトルとして使用されることが理解される。
上記3相グリッド充電モードにおいて、バッテリ1及び2を充電する充電電流は、3相インバータ40の昇圧チョッパ動作、又は、昇圧スイッチドバッテリ100の降圧充電モードにより調節される。バッテリ1及び2の電圧和が3相グリッドの相間電圧(VU1-VV1、VV1-VW1、VW1-VU1)よりも低い時、昇圧スイッチドバッテリ100の降圧充電モードによりこの充電電流を調節することが好適である。この降圧充電モードにおいて、出力スイッチ6のPWM制御により調節される充電電流は、3相インバータ40が出力する昇圧電流と一致することが好適である。これにより、DCリンク電圧VCのリップルを低減することができる。昇圧スイッチドバッテリ100によるこの充電電流調節は、400V級の3相グリッドを用いる3相グリッド充電モードにおいて好適である。
バッテリ1及び2の電圧和が3相グリッドの相間電圧(VU1-VV1、VV1-VW1、VW1-VU1)よりも高い時、3相インバータ40のチョッパ動作によりこの充電電流を調節することが好適である。昇圧スイッチドバッテリ100は直列モードで運転され、DCリンク電圧VCはバッテリ1及び2の電圧和に等しい。3相インバータ40によるこの充電電流調節は、200V級の3相グリッドを用いる3相グリッド充電モードにおいて好適である。
単相グリッド充電モード
次に、単相グリッド充電モードが説明される。プラグ400の2つの端子(X及びY)の間に単相グリッド電圧が印加される。この単相グリッド電圧はDCリンク電圧VCよりも低い。デュアルインバータ200及び3相コイル50は単相PFC回路を形成する。降圧充電モードを実行する前端昇圧コンバータ10は充電電流を制御する。前端昇圧コンバータ10の降圧動作は3相グリッド充電モード及び単相グリッド充電モードにおいて同じである。
単相PFCモード
単相PFC回路により運転される単相PFCモードが説明される。端子(X、Y)の間に印加される単相グリッド電圧の正の半サイクル期間において、相電圧VU1は相電圧VV1よりも高い。逆に、単相グリッド電圧の負の半サイクル期間において、相電圧VU1は相電圧VV1よりも低い。正の半サイクル期間において、U相コイル5U及びU相レグ4UからなるU相昇圧チョッパが運転され、下アームスイッチ42がPWM制御される。スイッチ42がオンされる時、電流IUが、U相コイル5U、スイッチ42、スイッチ34を通じて流れ、U相コイル5Uは磁気エネルギーを蓄積する。スイッチ42がオフされる時、電流IUが、U相コイル5U、スイッチ41、平滑キャパシタ13、スイッチ34を通じて流れ、平滑キャパシタ13が充電される。スイッチ42のPWM制御により、充電電流の波形は単相グリッド電圧の正半サイクル正弦波波形と一致する正弦波波形となる。
負の半サイクル期間において、V相コイル5V及びV相レグ4VからなるV相昇圧チョッパが運転され、下アームスイッチ44がPWM制御される。スイッチ44がオンされる時、電流IVが、V相コイル5V、スイッチ44、スイッチ32を通じて流れ、V相コイル5Vは磁気エネルギーを蓄積する。スイッチ44がオフされる時、電流IVが、V相コイル5U、スイッチ43、平滑キャパシタ13、スイッチ32を通じて流れ、平滑キャパシタ13が充電される。スイッチ44のPWM制御により、充電電流の波形は単相グリッド電圧の負半サイクル正弦波波形と一致する正弦波波形となる。
3相逆送電モード
昇圧スイッチドバッテリ100から3相グリッドへ逆送電する3相逆送電モードが説明される。DCリンク電圧VCは3相グリッドの相間電圧のピーク値より高い。前端昇圧コンバータ10は、バッテリ1及び2の電圧和がこのピーク値よりも低い場合に昇圧放電モードを実行し、バッテリ1及び2の電圧和がこのピーク値よりも高い場合に直列モードを実行する。3相コイル50及び3相インバータ40からなる3相降圧チョッパは、3相交流電流をプラグ400を通じて3相グリッドに供給する。3相インバータ30は停止される。この3相降圧チョッパはPFC回路を兼ねる。
レグ4U及びU相コイル5UはU相降圧チョッパを形成し、レグ4V及びV相コイル5VはV相降圧チョッパを形成し、レグ4W及びW相コイル5WはW相降圧チョッパを形成する。3相降圧チョッパの動作が図2を参照して説明される。3相降圧チョッパは、3相グリッド電圧と反対位相の3相正弦波電流(IU、IV、IW)をプラグ400に供給する。言い換えれば、3相電流(IU、IV、IW)は、3相グリッド電圧(VU1、VV1、VW1)と電気角180度だけ異なる位相をもつ。
図2に示される位相期間(P12、P1-P3)において、V相レグ4Vの下アームスイッチ44がオンされ、U相レグ4Uの上アームスイッチ41及びW相レグ4Wの上アームスイッチ45がPWM制御される。位相期間(P4-P7)において、W相レグ4Wの下アームスイッチ46がオンされ、U相レグ4Uの上アームスイッチ41及びV相レグ4Vの上アームスイッチ43がPWM制御される。位相期間(P8-P11)において、U相レグ4Uの下アームスイッチ42がオンされ、V相レグ4Vの上アームスイッチ43及びW相レグ4Wの上アームスイッチ45がPWM制御される。
単相逆送電モード
昇圧スイッチドバッテリ100から単相グリッドへ逆送電する単相逆送電モードが説明される。DCリンク電圧VCは単相グリッド電圧に応じて好適な放電モードを選択する。プラグ400の端子(X、Y)は単相グリッドに接続される。U相コイル5U及びU相レグ4UはU相降圧チョッパを形成する。V相コイル5V及びV相レグ4VはV相降圧チョッパを形成する。3相インバータ30及びW相レグ4Wは停止される。U相降圧チョッパ及びV相降圧チョッパは単相PFC回路を兼ねる。
端子Xの電位が端子Yの電位よりも高い単相グリッド電圧の正の半サイクル期間において、U相コイル5U及びU相レグ4UからなるU相昇圧チョッパが運転され、上アームスイッチ41がPWM制御される。V相レグ4Vの下アームスイッチ44はオンされる。端子Xの電位が端子Yの電位よりも低い単相グリッド電圧の負の半サイクル期間において、V相コイル5V及びV相レグ4VからなるV相昇圧チョッパが運転され、上アームスイッチ43がPWM制御される。U相レグ4Uの下アームスイッチ42はオンされる。
車載統合充電器の変形態様
図1に示される車載統合充電器の変形態様が図13を参照して説明される。図13に示される車載統合充電器は、図1に示される車載統合充電器の昇圧スイッチドバッテリ100の代わりに1つのバッテリ1を用いる。図13の車載統合充電器は、図1の車載統合充電器と本質的に同じ動作を実行する。3相グリッド充電モードを実現するために、3相グリッドの相間電圧(VU1-VV1、VV1-VW1、及びVW1-VU1)はバッテリ1の電圧Vbよりも低い。3相グリッド充電モード及び電流非制御DC充電モードにおいて、バッテリ1に流れ込む充電電流を調節するために、バッテリ側3相インバータ40のPWMデユーティ比が制御される。同様に、プラグ400に印加されるDC電圧は電流非制御DC充電モードにおいて、バッテリ1の電圧Vbよりも低い。
車載統合充電器のメリット
この車載統合充電器は、3相及び単相グリッド充電モードにおいて、デュアルインバータ200をPFC回路として動作させることができる。さらに、この車載統合充電器は、電流制御DC急速充電スポット及び電流非制御DC急速充電スポットの両方に接続されることができる。さらに、この車載統合充電器は、DC急速充電スポットに接続される時、3相コイル50の抵抗損失をゼロとすることができる。たとえば、電流非制御DC充電方式が採用される時、ソーラーパネルからバッテリへの高効率の充電が可能となる。さらに、この車載統合充電器によれば、短絡事故がDC急速充電スポットにおいて生じた時、グリッド側3相インバータはオフされる。これにより、直流電源のバッテリや半導体スイッチが短絡電流により破壊されることが防止される。
電動ブレーキ装置90のトポロジー
図14はグリッド充電モードにおいて使用される電磁ブレーキ装置90を示すブロック図である。コントローラ9は、車輪91を拘束する電動ブレーキ装置90を制御する。コントローラ9により実行されるブレーキ制御ルーチンが図15を参照して説明される。最初にバッテリ充電モードが指令されたか否かか判定され(S100)、指令されたと判定された時、電動ブレーキ装置90により車輪91を拘束する(S102)。バッテリ充電モードが指令されていない時、プラグ400からデュアルインバータ200へ3相グリッド電圧が印加されたか否かが判定され(S104)、3相グリッド電圧が印加されたと判定された時、電動ブレーキ装置90により車輪91を拘束する(S102)。3相グリッド電圧が印加されていないと判定された時、電動ブレーキ装置90による車輪91の拘束が解除される(S106)。
3相グリッド充電モードにおいて、3相コイル50はグリッド周波数に同期する回転磁界を発生する。これにより、静止している3相同期モータのロータはグリッド周波数のサイクル期間の前半において加速トルクを発生し、その後半において減速トルクを発生する。結局、3相同期モータはグリッド周波数に同期する振動を発生する。電動ブレーキ装置90が車輪91を拘束する時、この振動は低減される。
絶縁型双方向DCDCコンバータ300のトポロジー
絶縁型双方向DCDCコンバータ300は、一次Hブリッジ301、変圧器302、及び二次Hブリッジ303からなる。コンバータ300の詳細が図1及び図16を参照して説明される。Hブリッジ301は、第1レグ及び第2レグからなる。第1レグは上アームスイッチ311及び下アームスイッチ312からなる。第2レグは上アームスイッチ313及び下アームスイッチ314からなる。Hブリッジ303は第3レグ及び第4レグからなる。第3レグは上アームスイッチ315及び下アームスイッチ316からなる。第4レグは上アームスイッチ317及び下アームスイッチ318からなる。
一次コイルC1及び二次コイルC2をもつ変圧器302は、一次側の漏れインダクタンスL1及び二次側の漏れインダクタンスL2をもつ。一次コイルC1は、二次コイルC2と比べて遙かに多い巻数をもつため、漏れインダクタンスL1は漏れインダクタンスL2よりも遙かに高い。Hブリッジ301は漏れインダクタンスL1を通じて一次コイルC1に接続されている。Hブリッジ303は漏れインダクタンスL2を通じて二次コイルC2に接続されている。Hブリッジ301は、DCバス81及び82を通じて平滑キャパシタ13と並列に接続されている。Hブリッジ303は低電圧電気負荷に接続された低電圧バッテリ304と並列に接続されている。スイッチ311-318はMOSトランジスタからなる。コンバータ300は降圧充電モード及びプリチャージモードをもつ。
降圧充電モード
低電圧バッテリ304を充電するための降圧充電モードにおいて、Hブリッジ301がPWM制御され、交流電圧が一次コイルC1に印加される。この交流電圧の正の半サイクル期間が説明される。下アームスイッチ314はオンされる。スイッチ311及び312は相補的にPWMスイッチングされる。スイッチ311がオンされる期間において、漏れインダクタンスL1を通じて一次コイルC1へ流れ込む一次電流が増加する。スイッチ311がオフされる期間において、漏れインダクタンスL1の磁気エネルギーは、スイッチ312、漏れインダクタンスL1、一次コイルC1、及び下アームスイッチ314を通じて循環するフリーホィーリング電流を流す。このフリーホィーリング電流は急速に減衰する。この一次電流の変化により二次コイルC2に誘導される二次電圧は、Hブリッジ303により整流されてバッテリ304を充電する。充電電流はスイッチ311のPWMデユーティ比を制御することによ制御される。
この交流電圧の負の半サイクル期間が説明される。下アームスイッチ312はオンされる。スイッチ313及び314は相補的にPWMスイッチングされる。スイッチ313がオンされる期間において、一次コイルC1を通じて漏れインダクタンスL1へ流れ込む一次電流が増加する。スイッチ313がオフされる期間において、漏れインダクタンスL1の磁気エネルギーは、スイッチ314、一次コイルC1、漏れインダクタンスL1、及び下アームスイッチ312を通じて循環するフリーホィーリング電流を流す。このフリーホィーリング電流は急速に減衰する。この一次電流の変化により二次コイルC2に誘導される二次電圧は、Hブリッジ303により整流されてバッテリ304を充電する。充電電流はスイッチ313のPWMデユーティ比を制御することにより制御される。結局、Hブリッジ301及び漏れインダクタンスL1は、絶縁降圧チョッパとして動作する。その結果、この絶縁降圧チョッパはDCリンク電圧VCの変化を可能とする。
プリチャージモード
メインリレー61及び62がオンされる時、平滑キャパシタ13に高い突入電流が流れ込むことが知られている。このプリチャージモードはこの突入電流を低減する。
このプリチャージモードにおいて、Hブリッジ303の2つのレグは所定周波数で相補的にPWM制御される。これにより、交流電流が二次コイルC2を通じて流れ、二次電圧が一次コイルC1に誘導される。この二次電圧の正の半サイクル期間において、下アームスイッチ312がPWM制御される。下アームスイッチ312がオンされる時、二次電流が一次コイルC1、漏れインダクタンスL1、下アームスイッチ312、下アームスイッチ314を通じて循環し、漏れインダクタンスL1の磁気エネルギーが増加する。下アームスイッチ312がオフされる時、この磁気エネルギーは、プリチャージ電流を上アームスイッチ311、平滑キャパシタ13、下アームスイッチ314、一次コイルC1を通じて供給する。
この二次電圧の負の半サイクル期間において、下アームスイッチ314がPWM制御される。下アームスイッチ314がオンされる時、二次電流が一次コイルC1、下アームスイッチ314、下アームスイッチ312、漏れインダクタンスL1を通じて循環し、漏れインダクタンスL1の磁気エネルギーが増加する。下アームスイッチ314がオフされる時、この磁気エネルギーは、漏れインダクタンスL1、一次コイルC1、上アームスイッチ313、平滑キャパシタ13、下アームスイッチ312を通じてプリチャージ電流を供給する。これにより、平滑キャパシタ13はプリチャージされる。結局、Hブリッジ301及び漏れインダクタンスL1は絶縁昇圧チョッパとして動作する。
絶縁型の双方向DCDCコンバータ300のメリット
このコンバータ300は、低電圧バッテリ304の充電において、並列モード、直列モード、及び昇圧放電モードの間のDCリンク電圧VCの変化を吸収することができる。さらに、このコンバータ300は、平滑キャパシタ13に流れ込む突入電流を防止することができる。
単相バッテリ加熱法
次に、低温のバッテリ1及び2を急速に加熱するための単相バッテリ加熱法が説明される。この問題を解決するための従来の外部電気ヒータは高い電力損失をもつ。この問題を解決するための単相バッテリ加熱法が説明される。
図17は、デュアルインバータ200を流れる電流の流れを示すブロック回路図である。3相コイル50に接続されたデュアルインバータ200は、DCバス81及び82を通じてバッテリ1から給電されている。デュアルインバータ200は、U相Hブリッジ710、V相Hブリッジ720、及びW相Hブリッジ730からなる。コントローラ9は、バッテリ温度が所定値未満である寒冷条件下において、デュアルインバータ200に単相バッテリ加熱動作を指令する。この単相通電加熱において、Hブリッジ710はU相コイル5UにU相電圧VUを印加し、Hブリッジ720はV相コイル5VにU相電圧VUを印加する。Hブリッジ730は、W相コイル5Wに-U相電圧(-VU)を印加する。U相電圧VU及び-U相電圧(-VU)の基本周波数成分は正弦波電圧である。-U相電圧(-VU)は、U相電圧VUと反対位相をもつ。結局、単相交流電圧が3相コイル50に印加される。
U相電流IUがU相コイル5U及びV相コイル5Vのそれぞれに流れ、-U相電流(-IU)がW相コイル5Wに流れる。-U相電流(-IU)はU相電流IUと反対の位相をもつ。したがって、3相コイル50は3相モータ内に単相交番磁界を形成する。この実施例において、単相交番磁界はU相交番磁界である。3相モータは、この単相交番磁界によりモータトルクを発生しない。結局、単相交流電流が供給される3相コイル50は本質的にインダクタと見做されることができる。バッテリ1は、デュアルインバータ200に3倍の振幅をもつU相電流IUを供給する。
図18は、U相コイル5Uに与えられるU相電圧VU及びU相電流IUの各基本波成分の波形を示す。3相コイル50の電気抵抗が無視される時、U相電流IUとU相電圧VUとの間の位相差は電気角90度となる。単相交流電流であるU相交流電流IUがバッテリ1を流れる事実は、バッテリ1が周期的に充電及び放電を繰り返すことを意味する。その結果、バッテリ1は、その内部抵抗により発熱する。バッテリ1が低温である時、電解液抵抗がバッテリ1の主要抵抗成分となる。したがって、電解液は急速に加熱され、バッテリ抵抗は急速に低減される。
デュアルインバータ200は、非正弦波形の単相交流電流を3相コイル50に供給することができる。しかし、正弦波電流は鉄損低減に有効である。2つの相コイル(5U、5V)は相コイル5Wと逆向きに磁界を形成する。これにより、3つの相コイル(5U、5V、及び5W')が形成する3つの相磁界が3相モータの磁気回路において互いに打ち消し合うことを防止できる。
デュアルインバータ200は単相交流電流に追加して他の交流電流成分を3相コイル50に供給することができる。しかし、単相交流電流はバッテリ1の加熱に好適であるため、単相交流電流は、デュアルインバータ200が3相コイル50に供給する電流の主成分となるべきである。
この単相バッテリ加熱法は、冬季の冷たい朝における走行開始直後に実行されることも可能である。デュアルインバータ200は、走行開始後においてトルク発生電流と単相交流電流との両方を3相コイル50に供給する。これにより、過剰なモータトルクを発生することなく、バッテリ1を急速に温めることができる。
重要な変形態様が説明される。この変形態様において、単相バッテリ加熱法は、従来の星形接続3相コイルに接続されるシングル3相インバータにより実行される。U相レグ、V相レグ、及びW相レグからなるこのシングル3相インバータは、U相コイル、V相コイル、及びW相コイルからなる星形3相コイルに接続される。
U相レグはU相コイルにU相電圧VUを印加し、V相レグはV相コイルに-U相電圧(-VU)を印加し、W相レグはW相コイルに-U相電圧(-VU)を印加する。これにより、2倍のU相電圧が星形3相コイルに印加され、2倍のU相電流が星形接続3相コイルに供給される。U相電圧VU及び-U相電圧(-VU)は正弦波電圧であり、両者は互いに反対の位相をもつ。これにより、単相交流電流であるU相電流IUがバッテリ1を流れ、バッテリ1の電解液が加熱される。このシングル3相インバータは、U相Hブリッジ710と本質的に均等であり、この星形3相コイルは、U相コイル5Uと本質的に均等である。結局、この変形態様は、星形3相コイルに接続される従来のシングル3相インバータにより、バッテリ1に単相交流電流を供給する。
単相バッテリ加熱法のメリット
低温バッテリの急速充電はバッテリを劣化を促進する。したがって、従来の急速充電器はバッテリ1が低温である時に急速充電を実行できない。この実施例によれば、低温バッテリの電解液は急速充電の開始前に急速に温められることができる。その結果、トータルの充電時間は短縮されることができる。さらに、従来の外部電気ヒータは、複数の熱伝導部材を通じて間接的にバッテリの電解液を加熱する。このため、電解液の温度上昇は遅れる。この単相バッテリ加熱法によれば、電解液は、熱損失無しに直接に加熱されるので、電解液は素早く加熱されることができる。
デュアルインバータ200の複数のトルク制御法
次に、モータトルクを発生するためのデュアルインバータ200のトルク制御法が説明される。既述されたデュアルインバータ200を3相PFC回路として用いるグリッド接続オンボード統合充電器の欠点は、デュアルインバータ200が通常のシングル3相インバータと比べて複雑な回路トポロジーを必要とすることである。このため、この欠点を超える新たなメリットたとえばインバータ損失低減を実現することがデュアルインバータ200に要求される。
上アーム導通シングルPWM法
第1のトルク制御法としての上アーム導通シングルPWM法が図1を参照して説明される。レグ3UはU相電圧VU1を相コイル5Uに印加し、レグ4UはU相電圧VU2を相コイル5Uに印加する。U相電圧VU(=VU1-VU2)が相コイル5Uに印加される。レグ3VはV相電圧VV1を相コイル5Vに印加し、レグ4VはU相電圧VV2を相コイル5Vに印加する。V相電圧VV(=VV1-VV2)が相コイル5Vに印加される。レグ3WはW相電圧VW1を相コイル5Wに印加し、レグ4WはW相電圧VW2を相コイル5Wに印加する。W相電圧VW(=VW1-VW2)が相コイル5Wに印加される。3つの相電圧(VU、VV、及びVW)の間の位相差は電気角120度である。レグ3U及び4Uは、相電圧VUを相コイル5Uに印加するU相のHブリッジを形成する。レグ3V及び4Vは、相電圧VVを相コイル5Vに印加するV相のHブリッジを形成する。レグ3W及び4Wは、相電圧VWを相コイル5Wに印加するW相のHブリッジを形成する。
この上アーム導通式シングルPWM法によれば、各Hブリッジはそれぞれ、PWMレグ及び固定電位レグからなる。PWMレグはPWM制御されるレグである。固定電位レグは2つのDCリンク電位のどちらかを出力するレグである。図19は、3つのHブリッジが上アーム導通式シングルPWM法で制御されるトリプルHブリッジモードにおけるデュアルインバータ200の6つのレグの状態を示すタイミングチャートである。このトリプルHブリッジモードによれば、3相コイル50に印加される3つの相電圧ベクトルは、3相モータ内に回転磁界を形成するための合成回転電圧ベクトルを形成する。
デュアルインバータ200の3つのHブリッジは本質的に同じ動作をもつ。このため、レグ3U及び4UからなるU相HブリッジのPWM制御だけが説明される。図20は、U相電圧VU1及びVU2を示す。U相電圧VU1は、レグ3Uの出力電圧の基本周波数成分であり、U相電圧VU2はレグ4Uの出力電圧の基本周波数成分である。これにより、U相電圧VU(=VU1-VU2)がU相コイル5Uに印加される。U相電圧VUの1周期は、それぞれ電気角180度に等しい正半波期間PAと負半波期間PBとに分割される。この上アーム導通式シングルPWM法によれば、正半波期間PAにおいて、レグ4UはPWMレグとなり、レグ3UはハイレベルDCリンク電圧(1)を出力する固定電位レグとなる。負半波期間PBにおいて、レグ3UはPWMレグとなり、レグ4UはハイレベルDCリンク電圧(1)を出力する固定電位レグとなる。
言い換えれば、上アーム導通シングルPWM法によれば、固定電位レグの上アームスイッチは定常的にオンされる。固定電位レグ及びPWMレグは電気角180度毎に交代される。PWMレグの下アームスイッチがオンされる時、PWMレグはローレベルDCリンク電圧(0)を出力し、PWMレグの上アームスイッチがオンされる時、PWMレグはハイレベルDCリンク電圧(1)を出力する。
上アーム導通シングルPWM法のメリット
まず、固定電位レグはスイッチング損失を発生しない。このため、上アーム導通シングルPWM法は、Hブリッジの2つのレグがPWMレグとなる従来のダブルPWM法と比べて半分のスイッチング損失をもつ。次に、固定電位レグの上アームスイッチが常にオンされる。このため、インバータの上アームトランジスタのオフに起因するリンギングサージ電圧を低減することができる。その結果、スイッチング過渡期間の短縮により、スイッチング損失を低減することができる。
この上アーム導通シングルPWM法及び従来のダブルPWM法が図21-図24を参照して比較される。図21-図24は、U相電流IUがU相コイル5Uを通じて流れる位相期間を示す。図21及び図22は、レグ3U及び4Uが相補的にPWM制御される従来のダブルPWM法を示す。図23及び図24は、レグ4UだけがPWM制御される上アーム導通シングルPWM法を示す。PWMレグの上アームスイッチおよび下アームスイッチは相補的にスイッチングされる。
図21において、スイッチ31及び42がオンされる。U相電流IUは、バッテリ1から相コイル5Uへ流れる電源電流IPからなる。図22において、スイッチ32及び41がオンされる。U相電流IUは、相コイル5Uからバッテリ1へ流れる回生電流IRとなる。このダブルPWM法によれば、U相コイル5Uに印加されるU相電圧VUはVU1-VU2となり、U相電流IUはIP-IRとなる。各PWMサイクル期間毎にバッテリ1及び2へ戻る回生電流IRは、バッテリ1の高周波抵抗損失を増加させる。
図21と同じである図23において、スイッチ31及び42がオンされる。U相電流IUは、バッテリ1から相コイル5Uへ流れる電源電流IPからなる。図24において、スイッチ31及び41がオンされる。U相電流IUは、相コイル5U、スイッチ41、及びスイッチ31を循環するフリーホィーリング電流Ifとなる。この上アーム導通シングルPWM法によれば、U相コイル5Uに印加されるU相電圧VUはVU1-VU2となり、U相電流IUはIP+Ifとなる。回生電流IRがバッテリ1へ戻ることが防止される。その結果、バッテリ1の損失が低減される。
上アーム導通シングルPWM法が図25-図29を参照してさらに説明される。図25は、U相電圧VU及びU相電流IUの基本周波数成分を示す。U相電圧VUはU相コイル5Uに印加される相電圧であり、U相電流IUはU相コイル5Uを流れる相電流である。電気角360度に相当する1サイクル期間は、正半波期間PA及び負半波期間PBに分割される。U相電圧VUの振幅値は期間PAにおいて正となり、期間PBにおいて負となる。
レグ3Uは、期間PAにおいて固定電位レグとなり、期間PBにおいてPWMレグとなる。レグ4Uは、期間PAにおいてPWMレグとなり、期間PBにおいて固定電位レグとなる。固定電位レグの上アームスイッチはオンされ、固定電位レグの下アームスイッチはオフされる。U相電流IUは、U相コイル5Uのインダクタンスにより、U相電圧VUから所定位相期間だけ遅れる。期間PAは位相期間P1及びP2に分割され、期間PBは位相期間P3及びP4に分割される。位相期間P1及びP3において、U相電圧VUは、U相電流IUと反対の方向をもつ。位相期間P2及びP4において、U相電圧VUは、U相電流IUと同じ方向をもつ。
図26は位相期間P1を示す。PWMレグ4Uの上アームスイッチ41がオンされる時、フリーホィーリング電流Ifが流れ、上アームスイッチ41がオフされる時、回生電流である電源電流IPがバッテリ1を充電する。上アームスイッチ41がオフされる時、2つの上アームスイッチ31及び41を接続するハイレベル内部DCバス810のインダクタンスにより、リンギング電圧が発生する。しかし、このハイレベル内部DCバス810は、ハイレベルDCバス81よりも低いインダクタンス値をもつ。その結果、このリンギング電圧は低減される。図27は位相期間P2を示す。PWMレグ4Uの下アームスイッチ42がオンされる時、電源電流IPがU相コイル5Uに供給され、下アームスイッチ42がオフされる時、フリーホィーリング電流IfがU相コイル5Uを通じて循環する。
図28は位相期間P3を示す。PWMレグ3Uの上アームスイッチ31がオンされる時、フリーホィーリング電流Ifが流れ、上アームスイッチ31がオフされる時、回生電流である電源電流IPがバッテリ1を充電する。上アームスイッチ31がオフされる時、ハイレベル内部DCバス810のインダクタンスにより、リンギング電圧が発生する。しかし、ハイレベルDC内部DCバス810は、ハイレベルDCバス81よりも低いインダクタンス値をもつ。その結果、このリンギング電圧は低減される。図29は位相期間P4を示す。PWMレグ3Uの下アームスイッチ32がオンされる時、電源電流IPがU相コイル5Uに供給され、下アームスイッチ32がオフされる時、フリーホィーリング電流IfがU相コイル5Uを通じて循環する。
ダブルHブリッジモード
第2のトルク制御法としてのダブルHブリッジモードが図30及び図31を参照して説明される。このダブルHブリッジモードによれば、デュアルインバータ200の3つのHブリッジの1つが電気角60度毎に順番に休止される。休止されるHブリッジは休止Hブリッジと呼ばれる。休止Hブリッジの2つのレグの各上アームスイッチおよび下アームスイッチはオフされる。3つのHブリッジの1つを休止するこのダブルHブリッジモードは、デュアルインバータ200の損失を低減する。
デュアルインバータ200はモータトルクを発生するために合成回転電圧ベクトルを3相コイル50に印加する。この合成回転電圧ベクトルは合成回転電流ベクトルを形成し、この合成回転電流ベクトルは回転磁界ベクトルを形成する。合成回転電圧ベクトルは、U相コイル5Uに印加されるU相電圧ベクトルVU、V相コイル5Vに印加されるV相電圧ベクトルVV、及びW相コイル5Wに印加されるW相電圧ベクトルVWのベクトル和である。
ダブルHブリッジモードにおいて、合成回転電圧ベクトルは、互いに隣接する2つの相の相電圧ベクトルのベクトル和により形成される。ダブルHブリッジモードは、合成回転電圧ベクトルの最大振幅が各相電圧ベクトルの最大振幅以下である低電圧運転領域において採用される。したがって、ダブルHブリッジモードは、3相コイル50の逆起電力Vemfが比較的低い3相モータの中低速領域において好適である。ダブルHブリッジモードにおいて、3つのHブリッジの1つは電気角60度毎に順番に休止され、残りの2つのHブリッジがPWM制御される。
図30は、ダブルHブリッジモードにおける合成回転電圧ベクトルの存在領域を示すためのベクトル図である。合成回転電圧ベクトルの存在領域は、7つの位相領域Z0-Z6に分割される。位相領域Z1において、合成回転電圧ベクトルはU相電圧ベクトル(VU)と-W相電圧ベクトル(-VW)とのベクトル和となる。V相Hブリッジは休止される。位相領域Z2において、合成回転電圧ベクトルはV相電圧ベクトル(VV)と-W相電圧ベクトル(-VW)とのベクトル和となる。U相Hブリッジは休止される。
位相領域Z3において、合成回転電圧ベクトルはV相電圧ベクトル(VV)と-U相電圧ベクトル(-VU)とのベクトル和となる。W相Hブリッジは休止される。位相領域Z4において、合成回転電圧ベクトルは、W相電圧ベクトル(VW)と-U相電圧ベクトル(-VU)とのベクトル和となる。V相Hブリッジは休止される。位相領域Z5において、合成回転電圧ベクトルはW相電圧ベクトル(VW)と-V相電圧ベクトル(-VV)とのベクトル和となる。U相Hブリッジは休止される。位相領域Z6において、合成回転電圧ベクトルはU相電圧ベクトル(VU)と-V相電圧ベクトル(-VV)とのベクトル和となる。W相Hブリッジは休止される。
レグ3U及び4UからなるU相Hブリッジは相電圧ベクトルVU及び-VUを出力する。レグ3V及び4VからなるV相Hブリッジは相電圧ベクトルVV及び-VVを出力する。レグ3W及び4WからなるW相Hブリッジは相電圧ベクトルVW及び-VWを出力する。図30において、6つの相電圧ベクトル(VU、-VW、VV、-VU、VW、-VV)はそれぞれ最大振幅値をもつ。
図30において破線で示される内側円の半径に等しい合成回転電圧ベクトルの最大振幅は、このダブルHブリッジモードにおいて、1つの相電圧ベクトルの最大振幅に等しい。したがって、ダブルHブリッジモードはこの内側円の内側にて実行される。3つのHブリッジがそれぞれPWM制御されるトリプルHブリッジモードは、この内側円と実線で示される外側円との間の位相領域Z0において実行される。
トリプルHブリッジモードにおいて、3つのHブリッジはそれぞれ相電圧ベクトルを形成し、この3つの相電圧ベクトルのベクトル和が合成回転電圧ベクトルとなる。休止HブリッジのPWM制御の停止は、バッテリ損失を低減する。各位相領域間の切替は、相電流の急激な変化を抑制するためにゆるやかに実行されることができる。言い換えれば、各位相領域間の切替が実行される過渡期間において、トリプルHブリッジモードを短時間だけ実行してもよい。
図31は、このダブルHブリッジモードを示すタイミングチャートである。3つのHブリッジはそれぞれ、上アーム導通式シングルPWMにより制御されている。U相Hブリッジは、電気角330-30度及び電気角150度-210度の休止期間において休止される。V相Hブリッジは、電気角90-150度及び電気角270-330度の休止期間において休止される。W相Hブリッジは、電気角30-90度及び電気角210度-270度の休止期間において休止される。結局、ダブルHブリッジモードによれば、最小振幅の相電圧を出力するHブリッジが休止Hブリッジとなる。休止Hブリッジの上アームスイッチおよび下アームスイッチはオフされ、昇圧スイッチドバッテリ100は休止Hブリッジに電源電流を供給しない。
昇圧ダブルHブリッジモード
第3のトルク制御法としての昇圧ダブルHブリッジモードが図32及び図33を参照して説明される。この昇圧ダブルHブリッジモードにおいて、電位固定HブリッジのPWMスイッチングが停止される。電位固定Hブリッジは最大振幅の相電圧を出力する。3つのHブリッジの1つを休止するこのダブルHブリッジモードは、デュアルインバータ200の損失を低減する。
図1に示される昇圧スイッチドバッテリ100は昇圧DCリンク電圧VCをデュアルインバータ200に印加する。デュアルインバータ200のU相Hブリッジは、U相電圧VUをU相コイル5Uに印加する。デュアルインバータ200のV相Hブリッジは、V相電圧VVをV相コイル5Uに印加する。デュアルインバータ200のW相Hブリッジは、W相電圧VWをW相コイルVWに印加する。最大振幅の相電圧を出力する電位固定Hブリッジの2つのレグは両方とも固定電位レグとなる。これら2つの固定電位レグは互いに反対の電圧を出力する。2つの固定電位レグの一方はハイレベルDCリンク電圧を出力し、他方はローレベルDCリンク電圧を出力する。2つの固定電位レグの出力電位は電気角180度毎に交代される。
図32は、3つの相電圧VU、VV、及びVWの基本周波数成分を示すタイミングチャートである。U相電圧VUの振幅が最大となるU相固定位相期間(電気角60度-120度、及び、240度-300度)において、U相Hブリッジが電位固定Hブリッジとなる。V相電圧VVの振幅が最大となるV相固定位相期間(電気角180度-240度、及び、0度-60度)において、V相Hブリッジが電位固定Hブリッジとなる。W相電圧の振幅が最大となるW相電位固定位相期間(電気角300度-360度、及び、120度-180度)において、W相Hブリッジが電位固定Hブリッジとなる。順番に配置される各相の固定位相期間の長さは電気角60度である。
U相電圧VUが正値をもつU相固定位相期間において、上アームスイッチ31及び下アームスイッチ42がオンされる。U相電圧VUが負値をもつU相固定電位期間において、上アームスイッチ41及び下アームスイッチ32がオンされる。V相電圧VVが正値をもつV相固定位相期間において、上アームスイッチ33及び下アームスイッチ44がオンされる。
V相電圧VVが負値をもつV相固定電位期間において、上アームスイッチ43及び下アームスイッチ34がオンされる。W相電圧VWが正値をもつW相固定位相期間において、上アームスイッチ35及び下アームスイッチ46がオンされる。W相電圧VWが負値をもつW相固定電位期間において、上アームスイッチ45及び下アームスイッチ36がオンされる。
さらに、前端昇圧コンバータ10はバッテリ電圧を昇圧する。昇圧されたDCリンク電圧VCは、U相固定位相期間においてU相電圧VUに等しくなり、V相固定位相期間においてV相電圧VVに等しくなり、W相固定位相期間においてW相電圧VWに等しくなる。結局、前端昇圧コンバータ10は、整流された3相正弦波電圧に等しい波形をもつDCリンク電圧VCをデュアルインバータ200に印加する。言い換えれば、前端昇圧コンバータ10は電位固定Hブリッジの代わりにPWM制御される。DCリンク電圧VCはリップルをもつ。このため、電位固定Hブリッジを除く他の2つのHブリッジのPWMデユーティ比は、このDCリンク電圧VCのリップルの影響を排除するために補正される。
図33は、3つのHブリッジの状態を示すタイミングチャートである。位相期間P1及びP4において、U相Hブリッジが電位固定Hブリッジとなる。位相期間P2及びP5において、V相Hブリッジが電位固定Hブリッジとなる。位相期間P3及びP6において、W相Hブリッジが電位固定Hブリッジとなる。電位固定Hブリッジを除く他の2つのHブリッジは、既述された上アーム導通シングルPWM法で運転される。コンバータ10の昇圧動作を利用するこの昇圧ダブルHブリッジモードは、電位固定Hブリッジの出力電圧がバッテリ電圧よりも高い高速運転領域において実行される。
シングルHブリッジモード
第4のトルク制御法としてのシングルHブリッジモードが図34を参照して説明される。このシングルHブリッジモードにおいて、ダブルHブリッジモード及び昇圧ダブルHブリッジモードが一緒に実行される。図34は、シングルHブリッジモードで駆動されるデュアルインバータ200の各レグの状態を示すタイミングチャートである。図33において、ハイレベル期間’H’は各レグがハイレベル電位を出力する位相期間であり、ローレベル期間’L’は各レグがローレベル電位を出力する位相期間である。休止期間’A’において、各レグの上アームスイッチおよび下アームスイッチの両方がオフされる。位相期間’PWM’は、各レグがPWM制御される期間である。各Hブリッジは、各位相期間’PWM’において上アーム導通シングルPWM法で制御される。
このシングルHブリッジモードにおいて、昇圧スイッチドバッテリ100は最大振幅の相電圧に等しいDCリンク電圧VCを電位固定Hブリッジに印加する。さらに、ダブルHブリッジモードが実行され、最小振幅の相電圧を出力するべき休止Hブリッジが休止される。結局、3つのHブリッジの1つ及びコンバータ10だけがPWM制御される。これにより、3相モータドライブのスイッチング損失が低減される。
電流分散法
第5のトルク制御法としての電流分散法が図35及び図36を参照して説明される。この電流分散法によれば、デュアルインバータ200は空間ベクトルPWM法(SVPWM法)により制御される。この電流分散法は、バッテリ損失を低減する。デュアルインバータ200の3つのHブリッジは、所定周波数値をもつPWMキャリヤ信号に基づいてPWM制御される。たとえば、PWMキャリヤ信号の周波数が20kHzである時、共通のPWMサイクル期間TCは50μ秒の長さをもつ。
SVPWM法によれば、各Hブリッジはそれぞれ、共通のPWMサイクル期間TC内に配置される電流供給期間及びフリーホィーリング期間をもつ。この電流供給期間は、昇圧スイッチドバッテリ100がHブリッジに電源電流を供給する期間である。フリーホィーリング期間は、フリーホィーリング電流がHブリッジと相コイルとの間を循環する期間である。U相電圧ベクトルVUはU相Hブリッジの電流供給期間の長さにほぼ比例し、V相電圧ベクトルVVはV相Hブリッジの電流供給期間の長さにほぼ比例し、W相電圧ベクトルVWはW相Hブリッジの電流供給期間の長さにほぼ比例する。
デュアルインバータ200の重要な特徴は、各Hブリッジが独立にPWM制御されることができる点である。言い換えれば、SVPWM法が採用される時、各相の電流供給期間は共通のPWMサイクル期間TC内において互いに自由に配置されることができる。この電流分散法において、各相の電流供給期間は、できるだけ互いにオーバーラップしないように共通のPWMサイクル期間TC内に配置される。これにより、昇圧スイッチドバッテリ100の損失を低減することができる。
図35は、3つのHブリッジがPWM制御されるトリプルHブリッジモードにおける1つのPWMサイクル期間TCを示すタイミングチャートである。V相Hブリッジの電流供給期間TXV、W相Hブリッジの電流供給期間TXW、及びU相Hブリッジの電流供給期間TXUが共通のPWMサイクル期間TC内に順番に配置される。これにより、3つの電流供給期間TXV、TXW、TXUのオーバーラップは本質的に回避される。昇圧スイッチドバッテリ100は、期間TXUにおいてU相HブリッジにU相電源電流IUPを供給し、期間TXVにおいてV相HブリッジにV相電源電流IVPを供給し、期間TXWにおいてW相HブリッジにW相電源電流IWPを供給する。したがって、3つの相電源電流IUP、IVP、及びIWPの重なりは最小となり、昇圧スイッチドバッテリ100の抵抗損失は低減される。
さらに、各相の電流供給期間は連続的に配置される。これにより、直流電源100からデュアルインバータ200に供給される電源電流に含まれる高周波電流成分が低減される。さらに、最長の電流供給期間TXWは他の2つの電流供給期間TXV及びTXUにより挟まれる。これにより、昇圧スイッチドバッテリ100に流れる高周波電流成分が低減される。さらに、隣接する2つの電流供給期間は短い過渡期間Ttだけ互いにオーバーラップする。これにより、昇圧スイッチドバッテリ100に流れる高周波電流成分が低減される。
図36は、ダブルHブリッジモード又は昇圧ダブルHブリッジモードにおける1つのPWMサイクル期間TCを示すタイミングチャートである。昇圧スイッチドバッテリ100の抵抗損失は低減される。さらに、より短い電流供給期間は、より長い電流供給期間の直後に配置される。これにより、電源電流の急減が抑制され、リンギングサージ電圧が低減される。結局、電流分散法によれば、昇圧スイッチドバッテリ100の抵抗損失が低減される。
トルク制御モードの切替
上記説明された各トルク制御法は好適にはモータ回転数に応じて切り替えられる。トルク指令値や効率のようなその他のパラメータに応じて最適なトルク制御法を選択することも可能である。たとえば、電流分散法は、3相コイル50の逆起電力(back EMF)が低い低速領域において、非常に有効である。各相のPWMデユーティ比はこの低い逆起電力により減少する。このため、各相の電流供給期間は互いにオーバーラップすることなく、各PWMサイクル期間内に配置されることができる。
変形態様
本発明のパワースイッチング回路の主要要素である昇圧スイッチドバッテリ100、デュアルインバータ200、及び絶縁型双方向DCDCコンバータ300のそれぞれが別々に使用される時、各要素特有のメリットを実現することができる。

Claims (20)

  1. 3相同期モータの3相コイルに接続される3相インバータ、DCバスを通じて前記3相インバータに接続されるバッテリを含む直流電源、前記3相コイルの3つの相コイルの各一端を外部電源に接続する共通プラグ、及び前記3相インバータを制御するコントローラを備えるパワースイッチング回路において、
    前記3相インバータは、グリッド側3相インバータ(30)と、オープンエンド3相コイル(50)を通じて前記グリッド側3相インバータ(30)に接続されるバッテリ側3相インバータ(40)とからなるコモンDCバスベースのデュアルインバータ(200)からなり、
    前記コントローラ(9)は、3相昇圧整流器として前記3相コイル(50)及び前記バッテリ側3相インバータ(40)を駆動する3相グリッド充電モードと、3相整流器として前記グリッド側3相インバータ(30)を駆動するDC充電モードとを有し、
    前記3相昇圧整流器は、前記プラグ(400)から印加される3相グリッド電圧を前記DCバスに印加される昇圧整流電圧に変換し、
    前記3相整流器は、前記プラグ(400)から印加されるDC電圧を前記DCバスに印加される整流電圧に変換することを特徴とするパワースイッチング回路。
  2. 前記コントローラ(9)は、前記3相グリッド充電モードにおいて前記バッテリ側3相インバータ(40)を3相位相補正(PFC)回路として駆動する3相PFCモードをもつ請求項1記載のパワースイッチング回路。
  3. 前記コントローラ(9)は、前記3相PFCモードにおいて、バッテリ側3相インバータ(40)を昇圧チョッパとして駆動する昇圧位相期間と、バッテリ側3相インバータ(40)を降圧チョッパとして駆動する降圧位相期間とをもつ請求項2記載のパワースイッチング回路。
  4. 前記直流電源は、前記3相グリッド充電モードにおいて前記DCバス(81、82)間に印加されるDCリンク電圧(VC)を降圧する前端昇圧コンバータ(10)をもつ請求項1記載のパワースイッチング回路。
  5. 前端昇圧コンバータ(10)は、前記外部電源が電流非制御型DC電源である時、前記DC充電モードにおいてDCリンク電圧(VC)を充電電流制御のために降圧する請求項4記載のパワースイッチング回路。
  6. 前記前端昇圧コンバータ(10)は、前記3相グリッド充電モードにおいて前記3相グリッド電圧が前記DCリンク電圧(VC)よりも低い時、前記DCリンク電圧の降圧を停止する請求項4記載のパワースイッチング回路。
  7. 前記前端昇圧コンバータ(10)は、直列トランジスタ(3)、2つの並列トランジスタ(4、5)、出力トランジスタ(6)、リアクトル(7)、及びサージ吸収ダイオード(8)を有し、
    直列接続された前記直列トランジスタ(3)及び前記リアクトル(7)は、ローサイドのバッテリ(1)の正極をハイサイドのバッテリ(2)の負極に接続し、
    前記2つの並列トランジスタ(4、5)は、前記2つのバッテリ(1、2)を並列接続し、
    前記出力トランジスタ(6)は、前記2つのバッテリ(1、2)を前記インバータ(200)に接続し、
    前記サージ吸収ダイオード(8)は、前記ローサイドのバッテリ(1)の負極及び前記ハイサイドの前記バッテリ(2)の正極の少なくとも一方に前記リアクトル(7)を接続する請求項4記載のパワースイッチング回路。
  8. 前記コントローラ(9)は、前記2つのバッテリ(1、2)の間の電圧差が所定値を超える場合に、前記2つのバッテリ(1、2)を並列接続する前に前記2つのバッテリ(1、2)の電圧差を低減する電圧バランスモードを有する請求項7記載のパワースイッチング回路。
  9. 前記DCバス(81、82)は、絶縁型双方向DCDCコンバータ(300)を通じて低電圧バッテリ(304)に接続され、
    前記コンバータ(300)は、一次コイル(C1)及び二次コイル(C2)をもつ変圧器(302)と、前記一次コイル(C1)を前記DCバス(81、82)に接続する一次側のHブリッジ(301)と、前記二次コイル(C2)を前記低電圧バッテリ(304)に接続する二次側のHブリッジ(303)とを有し、
    前記コントローラ(9)は、前記低電圧バッテリ(304)を充電する降圧充電モードと、前記DCバス(81、82)に接続された平滑キャパシタ(13)を充電するプリチャージモードとをもつ請求項1記載のパワースイッチング回路。
  10. 前記一次側のHブリッジ(301)及び前記一次コイル(C1)の漏れインダクタンス(L1)は、前記降圧充電モードにおいて降圧チョッパとして駆動される請求項9記載のパワースイッチング回路。
  11. 前記一次側のHブリッジ(301)及び前記一次コイル(C1)の漏れインダクタンス(L1)は、前記プリチャージモードにおいて昇圧チョッパとして駆動される請求項9記載のパワースイッチング回路。
  12. 前記コントローラ(9)は、前記バッテリの温度が所定値より低い時、前記バッテリから前記3相コイル(50)へ単相交流電流を供給する単相バッテリ加熱モードをもつ請求項1記載のパワースイッチング回路。
  13. 前記デュアルインバータ(200)の3つのHブリッジはそれぞれ、PWM制御されるPWMレグと、ハイレベルDC電圧及びローレベルDC電圧のどちらかを出力する固定電位レグとからなり、
    前記コントローラ(9)は、上アーム導通シングルPWMモードによりモータトルクを制御し、
    前記Hブリッジの前記固定電位レグ及び前記PWMレグは、前記上アーム導通シングルPWMモードにおいて電気角180度毎に交代され、
    前記固定電位レグの上アームトランジスタは、前記上アーム導通シングルPWMモードにおいて常にオンされる請求項1記載のパワースイッチング回路。
  14. 前記コントローラ(9)は、前記デュアルインバータ(200)の3つのHブリッジの1つを電気角60度ごとに順番に休止するダブルHブリッジモードにより、モータトルクを制御する請求項1記載のパワースイッチング回路。
  15. 前記デュアルインバータ(200)の3つのHブリッジの1つは、前記DCリンク電圧(VC)を定常的に出力する固定電位Hブリッジからなり、
    前記コントローラ(9)は、前記前端昇圧コンバータ(10)の昇圧動作により形成された昇圧電圧からなる前記DCリンク電圧(VC)を前記固定電位Hブリッジに印加する昇圧ダブルHブリッジモードにより、モータトルクを制御し、
    前記固定電位Hブリッジは、前記昇圧ダブルHブリッジモードにおいて前記昇圧電圧をPWM制御することなく前記3相コイル(50)の1つの相コイル(5U又は5V又は5W)に印加する請求項4記載のパワースイッチング回路。
  16. 前記デュアルインバータ(200)の3つのHブリッジは、共通のPWMサイクル期間(TC)内に形成される各相の電流供給期間(TXU、TXV、及びTXW)において前記3相コイル(50)の3つの相コイル(5U、5V、及び5W)に各相電源電流(IUP、IVP、IWP))を別々に供給し、
    前記コントローラ(9)は、前記各相電流供給期間(TXU、TXV、TXW)の和が所定時間より短い時、少なくとも2つの前記相電流供給期間を時間的に重複させない電流分散法により、モータトルクを制御する請求項1記載のパワースイッチング回路。
  17. 直流電源からDCバスを通じて供給されるDC電力を3相AC電力に変換して3相モータの3相コイル(50)に印加するインバータを制御するコントローラを備えるパワースイッチング回路において、
    前記DCバス(81、82)は、絶縁型双方向DCDCコンバータ(300)を通じて低電圧バッテリ(304)に接続され、
    前記コンバータ(300)は、一次コイル(C1)及び二次コイル(C2)をもつ変圧器(302)と、前記一次コイル(C1)を前記DCバス(81、82)に接続する一次側のHブリッジ(301)と、前記二次コイル(C2)を前記低電圧バッテリ(304)に接続する二次側のHブリッジ(303)とを有し、
    前記コントローラ(9)は、前記低電圧バッテリ(304)を充電する降圧充電モードと、前記DCバス(81、82)に接続された平滑キャパシタ(13)を充電するプリチャージモードとをもつことを特徴とするパワースイッチング回路。
  18. 前記一次側のHブリッジ(301)及び前記一次コイル(C1)の漏れインダクタンス(L1)は、前記降圧充電モードにおいて降圧チョッパとして駆動される請求項17記載のパワースイッチング回路。
  19. 前記一次側のHブリッジ(301)及び前記一次コイル(C1)の漏れインダクタンス(L1)は、前記プリチャージモードにおいて昇圧チョッパとして駆動される請求項17記載のパワースイッチング回路。
  20. 直流電源からDCバスを通じて供給されるDC電力を3相AC電力に変換して3相モータの3相コイル(50)に印加するインバータを制御するコントローラを備えるパワースイッチング回路において、
    前記コントローラ(9)は、前記直流電源のバッテリ(1、2)の温度が所定値より低い時、前記バッテリ(1、2)から前記3相コイル(50)へ単相交流電流を供給する単相バッテリ加熱モードをもつことを特徴とするパワースイッチング回路。
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