JPWO2021009902A1 - 情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 - Google Patents

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Abstract

一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送信される複数の検知データを順次受信する受信I/F部(131)と、複数の検知データの各々が受信された受信時刻を計測する受信時刻計測部(132)と、システム遅延時間の最短値として予め定められた最短システム遅延時間と、複数の検知データの内、最新の検知データが受信される前において、システム遅延時間が最も短い一つの検知データである対象検知データが受信される時刻として演算された最短受信時受信時刻期待値と、対象検知データの前記受信時刻との変動量である最短システム遅延時ジッタ量と、対象検知データに対応する事象が検知されてから最新の検知データに対応する事象が検知されるまでの期間とから、最新の検知データに対応する事象が検知された時刻である事象検知時刻を推定する事象検知時刻推定部(139)とを備える。

Description

本発明は、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
センサからの情報を無線又は有線の伝送路を介してリモートで収集して、それを処理する場合、伝送路の遅延時間のゆらぎの影響により受信側で送信側の事象発生時刻を把握することが一般に困難である。
従来、時刻同期パケットにより受信側の時計を送信側の時計と同期するよう制御する技術がある(例えば、特許文献1を参照)。これは、送信側、受信側双方の時計の同期を取った上で、送信パケットに送信側での事象発生時刻を示すタイムスタンプを付与し、受信側での事象発生時刻の把握を可能にしている。
従来の技術は、例えば、複数のビデオカメラの時刻同期化が必要なカメラシステム、又は、制御機器と非制御機器との時刻同期化が必要な制御システム等に適用可能である。
特開2010−232845号公報
しかしながら、送信側が簡素なセンサである場合、センサに時刻を計時するためのシステム時計を持つことができないことがある。
また、送信側がシステム時計を持つことができても、受信側と同じクロック周波数で時計を駆動するためにPLL(Phase Locked Loop)が必要であったり、送信側のシステム時計と、受信側のシステム時計とのクロック偏差を補正するための時刻同期パケット送信機能が必要になったりする。
そこで、本発明の一又は複数の態様は、受信側が、事象を検知した時刻を容易に推定できるようにすることを目的とする。
本発明の一態様に係る情報処理装置は、一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送信される複数の検知データを順次受信する受信部と、前記複数の検知データの各々が受信された時刻である受信時刻を計測する受信時刻計測部と、前記センサが前記事象を検知した時刻から前記受信時刻までのシステム遅延時間の最短値として予め定められた最短システム遅延時間を記憶する最短システム遅延時間記憶部と、前記複数の検知データの内、最新の検知データが受信される前において、前記システム遅延時間が最も短い一つの検知データである対象検知データが受信される時刻として演算された最短受信時受信時刻期待値を記憶する最短受信時受信時刻期待値記憶部と、前記最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データの前記受信時刻との変動量を、最短システム遅延時ジッタ量として推定するジッタ量推定部と、前記最短システム遅延時間と、前記最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データに対応する前記事象が検知されてから前記最新の検知データに対応する前記事象が検知されるまでの期間と、前記最短システム遅延時ジッタ量とから、前記最新の検知データに対応する前記事象が検知された時刻である事象検知時刻を推定する事象検知時刻推定部と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送信される複数の検知データを順次受信する受信部、前記複数の検知データの各々が受信された時刻である受信時刻を計測する受信時刻計測部、前記センサが前記事象を検知した時刻から前記受信時刻までのシステム遅延時間の最短値として予め定められた最短システム遅延時間を記憶する最短システム遅延時間記憶部、前記複数の検知データの内、最新の検知データが受信される前において、前記システム遅延時間が最も短い一つの検知データである対象検知データが受信される時刻として演算された最短受信時受信時刻期待値を記憶する最短受信時受信時刻期待値記憶部、前記最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データの前記受信時刻との変動量を、最短システム遅延時ジッタ量として推定するジッタ量推定部、及び、前記最短システム遅延時間と、前記最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データに対応する前記事象が検知されてから前記最新の検知データに対応する前記事象が検知されるまでの期間と、前記最短システム遅延時ジッタ量とから、前記最新の検知データに対応する前記事象が検知された時刻である事象検知時刻を推定する事象検知時刻推定部、として機能させることを特徴とする。
本発明の一態様に係る情報処理方法は、一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送信される複数の検知データを順次受信し、前記複数の検知データの各々が受信された時刻である受信時刻を計測し、前記複数の検知データの内、最新の検知データが受信される前において、前記センサが前記事象を検知した時刻から前記受信時刻までのシステム遅延時間が最も短い一つの検知データである対象検知データが受信される時刻として演算された最短受信時受信時刻期待値を記憶し、前記最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データの前記受信時刻との変動量を、最短システム遅延時ジッタ量として推定し、前記システム遅延時間の最短値として予め定められた最短システム遅延時間と、前記最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データに対応する前記事象が検知されてから前記最新の検知データに対応する前記事象が検知されるまでの期間と、前記最短システム遅延時ジッタ量とから、前記最新の検知データに対応する前記事象が検知された時刻である事象検知時刻を推定することを特徴とする。
本発明の一又は複数の態様によれば、受信側が、事象を検知した時刻を容易に推定することができる。
実施の形態に係る通信システムの構成を概略的に示すブロック図である。 事象検知時刻の算出を説明するための概略図である。 (A)及び(B)は、ハードウェア構成例を示すブロック図である。 データ受信ユニットにおける事象検知時刻の推定方法を説明するためのタイミング図である。 受信時刻演算部における受信時刻期待値の算出処理を示すフローチャートである。 事象検知時刻推定部における事象検知時刻の推定処理を示すフローチャートである。 ジッタ量推定部におけるジッタ量の推定処理を示すフローチャートである。 統合処理部の構成の一例を概略的に示すブロック図である。 統合処理部での動作を説明するための概略図である。 (A)及び(B)は、シミュレーションにおいて、本実施の形態と比較例との推定誤差を説明するためのグラフである。 図10(A)の一部の拡大図である。
図1は、実施の形態に係る通信システム100の構成を概略的に示すブロック図である。
図1に示されるように、通信システム100は、事象を検知する複数のセンサ110と、複数のセンサ110の各々からの複数の検知データ(センサデータともいう)を受信して、それらを処理する情報処理装置120とを備える。
センサ110は、一定のサンプリング周期で事象を検知する。そして、センサ110は、事象を検知することによって生成される検知結果を示す検知データを送信する送信装置である。センサ110の検知対象には制限はない。センサ110は、例えば、物体の位置を検知する位置センサ、又は、物体の速度を検知する速度センサ等である。また、図1には3台のセンサ110が示されているが、センサ110の数は、1台以上であればよい。
センサ110は、ある一定の検知周期(サンプリング周期ともいう)Tsaで、言い換えると、一定の時間間隔毎に、事象の検知であるセンシングを行い、このセンシングによって生成された信号の処理を行い、この処理結果を示す検知データを伝送路101に送出する。伝送路101は、無線通信用又は有線通信用の信号の伝送路である。伝送路101は、例えば、インターネット又はLAN(Local Area Network)等のようなネットワーク、バス、電話通信網又は専用回線等で構成することができる。
情報処理装置120は、データ受信ユニット130と、システム時計150と、統合処理部160とを備える。
情報処理装置120には、複数のセンサ110からの複数の検知データを受信するために、複数の受信装置である複数のデータ受信ユニット130が備えられている。複数のデータ受信ユニット130は、複数のセンサ110と通信可能に、伝送路101に接続されている。また、図1には、3台のデータ受信ユニット130が示されているが、データ受信ユニット130の数は、1台以上であればよい。
センサ110から一定の周期で送出された検知データは、例えば、伝送路101を経由して、データ受信ユニット130に入力される。
データ受信ユニット130は、システム時計150から得られるシステム時刻を用いて、対応するセンサ110が事象を検知した時刻である事象検知時刻を算出することで推定する。そして、データ受信ユニット130は、受信された検知データと、推定された事象検知時刻TMS_icとの関連付けを行い、関連付けられたデータを関連情報として統合処理部160に与える。ここで、iは、一つのデータ受信ユニット130において検知データを受信した順番を示す通信シーケンス番号であって、「0」以上の整数であるものとする。
システム時計150は、システム時刻を計測する経時部である。システム時計150が計測するシステム時刻が現在の時刻を示すものとする。例えば、システム時計150は、時刻を計測する時計、又は、外部から提供される時刻を示す信号を受信する装置により実現することができる。なお、図1では、システム時計150は、データ受信ユニット130とは別個の構成として示されているが、システム時計150は、データ受信ユニット130の一部であってもよく、又は、統合処理部160の一部であってもよい。
統合処理部160は、複数のデータ受信ユニット130から複数の関連情報を受け取り、これらの関連情報を元に検知データの統合処理を行う。
統合処理部160は、例えば、検知データが検知対象としての物体の位置データである場合には、センサ110によって検知された同一の物体の位置を示す位置データと、センサ110が物体の位置を検知した時刻の推定値である事象検知時刻TMS_icとを関連付けた関連情報によって、事象検知時刻TMS_icと異なる時刻における物体の位置を算出することで把握することができる。
なお、統合処理部160は、関連情報を記憶する記憶部161を備えてもよい。記憶部161は、統合処理部160の一部であってもよいが、統合処理部160の外部に備えられた記憶装置であってもよい。
統合処理部160は、センサ110によって検知された物体の位置を、時間の関数として扱うことで、任意の時刻における物体の位置を算出することで、把握することができる。このため、図1に示される通信システム100は、検知対象としての物体の現在位置、又は、検知対象としての物体の未来の位置である予測位置等のような、物体位置を算出することで、その把握を行うことができる。
さらに、統合処理部160は、センサ110の各々によって検知された物体が、同一物体であるか否かの判断を行うことができる。また、統合処理部160は、センサ110から送出された複数の検知データに含まれる複数の位置データを活用するので、検知された物体の位置データの信頼性を向上させることができる。
以上のような統合処理を高精度に行うためには、センサ110によって検知された物体の位置データだけでなく、センサ110によって物体が検知された時点である事象検知時刻の正確な時刻情報が必要である。以降、実施の形態1に係る通信システム100において、センサが物体を検知した時刻、すなわち、事象検知時刻TMS_icを、どのようにして高精度に推定するのかについて説明する。
複数のデータ受信ユニット130は、基本的には、互いに同じ構成を有している。このため、以下では、一つのデータ受信ユニット130の構成について説明する。
データ受信ユニット130は、受信インターフェース部(以下、受信I/F部という)131と、受信時刻計測部132と、最短システム遅延時間記憶部133と、サンプリング周期記憶部134と、受信時刻演算部135と、最短受信時受信時刻期待値記憶部136と、ジッタ量推定部137と、最短受信時ジッタ量記憶部138と、事象検知時刻推定部139と、関連情報記憶部140とを備える。
受信I/F部131は、対応するセンサ110から送出された複数の検知データを順次受信する受信部として機能する。受信I/F部131は、検知データを受信すると、検知データの受信を知らせるデータ受信通知を受信時刻計測部132に与える。ここで、i番目に受信された検知データの受信時刻を、Tr_iと記す。
受信時刻計測部132は、データ受信通知を受け取る毎に、システム時計150からのシステム時刻を参照することで、検知データを受信した時刻である受信時刻を計測する。言い換えると、受信時刻計測部132は、検知データを受信した受信時刻を取得する受信時刻取得部として機能する。
最短システム遅延時間記憶部133は、センサ110が事象を検知した時刻である事象検知時刻から、その事象に対応する検知データを受信I/F部131が受信した時刻である受信時刻までの時間であるシステム遅延時間の最短値として予め定められた最短システム遅延時間を記憶する。最短システム遅延時間は、事前に計測された固定値であるものとする。
サンプリング周期記憶部134は、対応するセンサ110のサンプリング周期を記憶する。
受信時刻演算部135は、最短受信時受信時刻期待値と、最新の検知データの受信時刻と、サンプリング周期とから、最新の検知データが受信される時刻である受信時刻期待値を演算する。具体的には、以下の通りである。
受信時刻演算部135は、対応するセンサ110の事象検知時刻から、受信I/F部131での受信時刻Tr_iまでの時間であるシステム遅延時間について、その変動時間成分であるジッタ量Tj_iの分布平均値である平均ジッタ量を計算する。i番目に受信された検知データについての平均ジッタ量を、Tj_me_iと記す。
ここで、Nを規定サンプル数(Nは、2以上の整数)とし、Kをサンプリング毎に1増加する整数(0≦K≦N)とし、Ta_me_minを伝送遅延が最短で受信した際の受信時刻期待値である最短受信時受信時刻期待値とし、iminをそのときの通信シーケンス番号である最短通信シーケンス番号とする。このような場合、平均ジッタ量Tj_me_iは、次の式(1)及び式(2)により計算することができる。なお、ジッタ量は、受信時刻期待値から実際の受信時刻がどれだけ外れたかの量と定義する。
Figure 2021009902
Figure 2021009902
ただし、初回の検知データの受信時には、上記式(1)では、Tj_me_i=Tr_0に置き換えられる。また、Kが規定サンプル数N以上になるまでの検知データの受信時には、上記式(1)は、下記の式(3)に置き換えられる。
Figure 2021009902
次に、受信時刻演算部135は、最短受信時受信時刻期待値を起点に、その際の通信シーケンス番号iminと現在の通信シーケンス番号iとの差にサンプリング周期Tsaを掛けた時間だけ、最短受信時受信時刻期待値を時間シフトし、求められた平均ジッタ量Tj_me_iとを加算して、次に受信される検知データの受信時刻の期待値である新たな受信時刻期待値Ta_me_iを演算する。この計算は、次の式(4)で行われる。
Figure 2021009902
上記の式では、事前に計測された最短システム遅延時間Tt_minは、その計測後の動作時における最短システム遅延時間と等しい、すなわち、ほぼ等しいとみなすことができるという原理、及び、事前計測後の動作時に環境変動が発生して、受信時刻期待値Ta_me_iが変化した場合であっても、最短システム遅延時間Tt_minは変化しないという原理が利用されている。伝送路101としてのネットワーク上の通常時の帯域使用量は、ネットワークで使用可能な最大通信量に比べて十分低い量になるように設計されている。従って、事前計測時におけるシステム遅延時間の最短時間と、事前計測後におけるシステム遅延時間の最短時間とは、いずれも、伝送路101にデータ伝送する際に、バス競合が存在しない状態で伝送することができた場合における最短時間であり、これらは、同じ時間(最短システム遅延時間)Tt_minであると考えられる。
ここで、ジッタ量を、ある検知データの受信時刻を、その検知データの受信時刻期待値から差し引いた時間であると定義する。
このような場合、最新の検知データであるi番目の検知データの事象検知時刻を推定する際に、h番目の検知データ(hは、0≦h<iを満たす整数)において、システム遅延時間が最も短いとすると、受信時刻Tr_hを、そのときの受信時刻期待値Ta_me_hから差し引いた時間が、システム遅延時間が最も短いときのジッタ量である最短システム遅延時ジッタ量Tj_minとなる。この場合、h番目の検知データを対象検知データともいう。なお、h番目の検知データの事象検知時刻を推定する際に、システム遅延時間が最も短い検知データを従前対象検知データともいう。
最短システム遅延時ジッタ量Tj_minは、動作中にデータ受信ユニット130により次のようにして求めることができる。
システム遅延時間が最も短い検知データが受信された場合、後述するジッタ量推定部137で求められるジッタ量Tj_iは、最大になる。このため、受信時刻Tr_iが受信時刻期待値Ta_me_iよりも早かった場合に、ジッタ量推定部137が求めたジッタ量Tj_iが、それまでの最大値よりも大きかったときに、言い換えると、ジッタ量Tj_iが新たな最大値であるときに、そのジッタ量Tj_iは最短システム遅延時ジッタ量Tj_minとして、最短受信時ジッタ量記憶部138に記憶される。
ここで、最短受信時受信時刻期待値記憶部136は、最新の検知データが受信される前に、システム遅延時間が最も短い一つの検知データである対象検知データが受信される時刻として演算された受信時刻期待値Ta_me_hを、最短受信時受信時刻期待値Ta_me_minとして記憶する。
最短受信時受信時刻期待値Ta_me_minは、対象検知データが受信I/F部131に受信される前に、従前対象検知データの受信時刻期待値として演算された従前最短受信時受信時刻期待値と、対象検知データの受信時刻と、サンプリング周期とから、受信時刻演算部135で演算された、対象検知データの受信時刻期待値である。なお、最短受信時受信時刻期待値Ta_me_minは、ジッタ量推定部137がジッタ量Tj_iの最大値を検出した際に、受信時刻演算部135により更新される。
また、ジッタ量推定部137は、受信データにおけるジッタ量Tj_iを推定し、最大のジッタ量Tj_iを最短システム遅延時ジッタ量Tj_minとして、最短受信時ジッタ量記憶部138に記憶させる。
最短受信時ジッタ量記憶部138は、最短システム遅延時ジッタ量Tj_minが計測された際の通信シーケンス番号hを最短通信シーケンス番号iminとして、最短システム遅延時ジッタ量Tj_minとともに記憶する。
事象検知時刻推定部139は、最短システム遅延時間と、最短受信時受信時刻期待値と、対象検知データに対応する事象が検知されてから最新の検知データに対応する事象が検知されるまでの期間と、最短システム遅延時ジッタ量とから、最新の検知データに対応する前記事象が検知された時刻である事象検知時刻を推定する。ここでは、事象検知時刻推定部139は、最短システム遅延時間Tt_minと、最短受信時受信時刻期待値Ta_me_minと、サンプリング周期Tsaと、最短システム遅延時ジッタ量Tj_minと、最短通信シーケンス番号iminとを用いて、事象検知時刻TMS_icを算出することで推定する。
事象検知時刻TMS_icは、図2に示されているように、最短受信時受信時刻期待値Ta_me_minを起点に、現在の通信シーケンス番号iに対応する時間まで時間シフトした受信時刻期待値から、最短システム遅延時ジッタ量Tj_minと、事前計測された最短システム遅延時間Tt_minとを差し引くことで、求めることができる。この計算は、以下の式(5)で表現される。
Figure 2021009902
関連情報記憶部140は、事象検知時刻推定部139からの事象検知時刻TMS_icと、ジッタ量推定部137からのジッタ量Tj_i受信I/F部131からの検知データ(通信シーケンス番号i)と関連付けた関連情報を記憶する。
統合処理部160は、関連情報記憶部140に記憶されている関連情報を用いて、統合処理を行う。例えば、統合処理部160は、関連情報から、一定周期毎に、最大待ち時間分の過去の事象検知時刻に関連付けられている検知データをまとめて出力する。
以上に記載された受信時刻計測部132、受信時刻演算部135、ジッタ量推定部137、事象検知時刻推定部139、システム時計150及び統合処理部160の一部又は全部は、例えば、図3(A)に示されているように、メモリ190と、メモリ190に格納されているプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ191とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。即ち、情報処理装置120は、コンピュータにより実現することができる。
また、受信時刻計測部132、受信時刻演算部135、ジッタ量推定部137、事象検知時刻推定部139、システム時計150及び統合処理部160の一部又は全部は、例えば、図3(B)に示されているように、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路192で構成することもできる。
なお、受信I/F部131は、NIC(Network Interface Card)等の通信装置により構成することができる。
また、最短システム遅延時間記憶部133、サンプリング周期記憶部134、最短受信時受信時刻期待値記憶部136、最短受信時ジッタ量記憶部138、関連情報記憶部140及び記憶部161は、揮発性又は不揮発性のメモリにより構成することができる。
図4は、データ受信ユニット130における事象検知時刻TMS_iの推定方法を説明するためのタイミング図である。
図4において、センサ110が事象を検知した時刻がTMS_iであり、その際に生成された検知データをNo.iとして表記している。ここで、図4では、i=0,1,2又は3として説明している。
検知データは、センサ110内の内部処理に伴う内部遅延時間を経て伝送路101に送出される。伝送路101に送出された検知データは、伝送遅延時間を経て、データ受信ユニット130で時刻Tr_iに受信される。
データ受信ユニット130は、受信I/F部131にて受信処理を行う。具体的には、受信I/F部131は、受信割り込み処理により受信I/F部131内の受信バッファに格納された検知データを読み出し、関連情報記憶部140にデータを転送する。
これと並行して、受信I/F部131は、受信時刻計測部132にデータ受信通知を与え、事象検知時刻推定部139は、推定した事象検知時刻TMS_icを関連情報記憶部140内の、対応する検知データ(No.i)に関連付けして記憶する。
センサ110は、一定のサンプリング周期Tsaで事象を検知し、検知結果としての検知データを伝送路101に送出する。システム遅延時間が一定であれば、データ受信ユニット130で受信するタイミングも一定周期Tsaとなるが、実際には、図4に示されるように、データ受信ユニット130の受信時刻Tr_0,Tr_1,Tr_2,Tr_3の間隔は、一定値Tsaではなく、ばらつきを有する。
図4において、Tt_minは、事前に計測されたシステム遅延時間の最短値としての最短システム遅延時間である。受信I/F部131が検知データを受信すると受信時刻計測部132にデータ受信通知が送られる。
受信時刻計測部132は、データ受信通知を受ける毎にシステム時計150から現在時刻である受信時刻Tr_iを取得し、それを受信時刻演算部135に通知する。
一方、システム遅延時間の最短値である最短システム遅延時間Tt_minは、事前計測されており、その値が最短システム遅延時間記憶部133に格納されている。また、サンプリング周期記憶部134には、センサ110が物体検知する事象検知周期、すなわち、伝送路101にデータ出力するサンプリング周期Tsaが格納されている。
受信時刻演算部135は、図4において、一定周期の受信タイミングに対する到達時刻変動量であるジッタ量Tj_iの平均値である平均ジッタ量Tj_me_iから受信時刻期待値Ta_me_iを算出する。
受信時刻期待値Ta_me_iは、上記式(4)を用いて算出される。
ジッタ量Tj_iは、上記式(2)を用いて算出され、受信時刻期待値Ta_me_iに対するずれ量である。
また、Tj_minは、最短受信時のジッタ量としての最短システム遅延時ジッタ量であり、受信時刻期待値Ta_me_iから受信時刻が早くなる方向の最大ジッタ量のことである。最短受信時ジッタ量記憶部138は、ジッタ量推定部137が推定した、検知データの受信時のジッタ量の内、受信時刻が早くなる方向の最大ジッタ量を記憶する。この時、最短受信時受信時刻期待値記憶部136は、受信時刻演算部135から与えられた受信時刻期待値Ta_me_iを最短受信時受信時刻期待値Ta_me_minとして記憶する。また、最短受信時ジッタ量記憶部138は、この時のジッタ量推定部137から与えられたジッタ量Tj_iを、最短システム遅延時ジッタ量Tj_minとして記憶するとともに、その時の通信シーケンス番号iminを記憶する。
事象検知時刻推定部139では、以上の定義を用いて、センサ110における事象検知時刻TMS_icを上記式(5)で求める。
以上に記載したセンサ110における事象検知時刻TMS_icを推定するための、データ受信ユニット130の具体的な動作について以下に説明する。まず、受信時刻期待値Ta_me_iは、受信時刻演算部135で求められる。
図5は、受信時刻演算部135における受信時刻期待値Ta_me_iの算出処理を示すフローチャートである。
まず、受信時刻演算部135は、番号Kを初期値「0」とする(S10)。
次に、受信時刻演算部135は、データ受信ユニット130が起動後最初の検知データの受信であるか否かを判断する(S11)。初回の受信である場合(ステップS11においてYES)には、処理はステップS12に遷移する。一方、初回の受信ではない場合(ステップS11でNo)には、処理はステップS14に遷移する。
ステップS12では、受信時刻演算部135は、ジッタ量Tj_i=Tj_Kの値を「0」にする処理である初期化を行う。すなわち、受信時刻演算部135は、初回受信した検知データには、システム遅延によるジッタ量が存在しないものとしてTj_i=0とする。
次に、受信時刻演算部135は、受信時刻期待値Ta_me_iを初回の受信時刻Tr_0とする。そして、処理は、ステップS19に遷移する。
ステップS11で初回の受信ではないと判断された場合(ステップS11においてNo)、処理はステップS14に遷移する。ステップS14では、受信時刻演算部135は、ジッタ量Tj_iを上記の式(2)を用いて計算する。
次に、受信時刻演算部135は、番号Kが規定のサンプル数N以上であるか否かを判断する(S15)。番号Kが規定のサンプル数N以上である場合(ステップS15でYes)には、処理はステップS16に遷移し、番号Kが規定のサンプル数N未満である場合(ステップS15でNo)には、処理はステップS17に遷移する。
ステップS16では、受信時刻演算部135は、上記の式(1)を用いて、サンプル数Nにおける、過去のジッタ量Tj_iの移動平均である、平均ジッタ量Tj_me_iを求める。そして、処理はステップS18に遷移する。
一方、ステップS17では、受信時刻演算部135は、上記の式(3)を用いて、平均ジッタ量Tj_me_iを求める。そして、処理はステップS18に遷移する。
ステップS18では、受信時刻演算部135は、上記の式(4)を用いて、受信時刻期待値Ta_me_iを求める。そして、処理は、ステップS19に進む。
ステップS19では、受信時刻演算部135は、受信時刻期待値Ta_me_iを、事象検知時刻推定部139及びジッタ量推定部137に与える。
そして、受信時刻演算部135は、番号Kを「1」インクリメントして(S20)、処理をステップS11に戻す。
以上のように、受信時刻演算部135は、受信時刻計測部132が最新の検知データを受信する毎に、その際の受信時刻の通知を受け図5に示される処理を行う。
図6は、データ受信ユニット130の事象検知時刻推定部139における事象検知時刻TMS_icの推定処理を示すフローチャートである。
まず、事象検知時刻推定部139は、上記の式(5)を用いて事象検知時刻TMS_icを算出することで、推定する(S30)。
そして、事象検知時刻推定部139は、算出された事象検知時刻TMS_icを関連情報記憶部140に記憶させる(S31)。なお、関連情報記憶部140は、算出された事象検知時刻TMS_icを受け取ると、既に、受信I/F部131経由で一時蓄積していたセンサ110からの検知データと、算出された事象検知時刻TMS_icとの関連付けを行って関連情報として記憶する。なお、その関連情報は、統合処理部160に与えられる。
図7は、ジッタ量推定部137におけるジッタ量Tj_iの推定処理を示すフローチャートである。
まず、ジッタ量推定部137は、データ受信ユニット130が起動してから検知データの初回の受信か否かを判断する(S40)。初回の受信である場合(ステップS40でYes)には、処理はステップS41に進み、初回の受信ではない場合(ステップS40でNo)には、処理はステップS42に進む。
ステップS41では、ジッタ量推定部137は、ジッタ量Tj_iを「0」にする初期化を行う。そして、処理はステップS43に進む。
一方、ステップS42では、ジッタ量推定部137は、上記の式(2)を用いて、ジッタ量Tj_iを求める。そして、処理はステップS43に進む。
ステップS43では、ジッタ量推定部137は、ジッタ量Tj_iを関連情報記憶部140に記憶させる。
次に、ジッタ量推定部137は、今回のジッタ量Tj_iが、上述のように、最短システム遅延時間での受信であるかを判定する(S44)。最短システム遅延時間での受信である場合(ステップS44でYes)には、処理はステップS45に進み、最短システム遅延時間での受信ではない場合(ステップS44でNo)には、処理は終了する。
ステップS45では、ジッタ量推定部137は、最短受信時ジッタ量記憶部138に記憶されている、最短システム遅延時ジッタ量Tj_minをそのジッタ量Tj_iで更新し、最短受信時のシーケンス番号iminを、シーケンス番号iで更新する。
そして、ジッタ量推定部137は、受信時刻演算部135に、受信時刻期待値Ta_me_iを、最短受信時受信時刻期待値Ta_me_minとして最短受信時受信時刻期待値記憶部136に記憶させる。
図8は、統合処理部160の構成の一例を概略的に示すブロック図である。
統合処理部160は、記憶部161として機能するFIFOバッファ162と、センサ間同期処理部163とを備える。
FIFOバッファ162は、センサ110毎に用意されている。
センサ間同期処理部163は、FIFO(First In First Out)バッファ162に記憶された関連情報を用いて、センサ110間でのデータを同期させる同期処理を行う。
図9は、統合処理部160での動作を説明するための概略図である。
センサ110毎に設けられたFIFOバッファ162は、検知データDDに関連付けられた事象検知時刻TMS_ic、又は、ジッタ量Tj_iを一時的に記憶する。
センサ間同期処理部163は、一定のデータ収集周期時間Tcollect毎の収集時刻TC_i、TC_i+1から、収集最大待ち時間Tcollect_max分だけ過去の時刻に近い事象検知時刻を持つ検知データDDを、これらのFIFOバッファ162からそれぞれ収集する。ここで、収集最大待ち時間Tcollect_maxは、システム遅延ジッタによるデータ遅延を吸収できるだけの充分な時間が理想である。
収集された検知データDDは、その収集に使用した時刻と合わせてひとつのデータフレームとして後段の処理装置に通知される。
図9では、時刻TCF_iに収集されたデータフレームDFと、時刻TCF_i+1に収集されたデータフレームDFi+1とが示されている。
なお、図9に示されているデータフレームDFi+1のように、収集時刻TCF_i+1までに受信できなかった検知データDD164は、データフレームDFi+1において欠落状態となる。なお、このような検知データDD164は、システム遅延ジッタが収集最大待ち時間Tcollect_maxよりも大きい場合に生じる。
次に、以上に記載した実施の形態の効果について説明する。
例えば、以上に記載した式(1)〜式(5)ではなく、上記の式(3)及び下記の式(6)〜式(8)を用いて、事象検知時刻TMS_ibを推定する比較例と比較して、本実施の形態の効果を説明する。
この比較例では、式(6)〜式(8)に示されているように、本実施の形態における最短受信時の受信時刻期待値Ta_me_minではなく、1サンプル周期前に求めた受信時刻期待値Ta_me_iを使用して、事象検知時刻TMS_ibが推定されている。
Figure 2021009902
Figure 2021009902
Figure 2021009902
図10(A)及び(B)は、シミュレーションにおいて、本実施の形態と比較例との推定誤差を説明するためのグラフである。
図10(A)は、比較を行うためのシミュレーションに用いられるシステム遅延分布の一例を示す図であり、図11は、その一部の拡大図である。
また、図10(B)は、図10(A)に示されている場合における本実施の形態と、比較例との推定誤差を示している。
図10(A)に示されているように、このシミュレーションでは、サンプリング周期を1msとし、動作中の時刻2secに、システム遅延時間の平均値が1.08msから62.4msに変動し、時刻4secに、システム遅延時間の平均値が62.4msから29.36msに変動し、時刻6secに、システム遅延時間の平均値が29.3msから1.09msに変動する。このようにシステム遅延時間の平均値が大きく変動するケースとしては、伝送路101でやりとりされる複数の通信に関するデータ量が大きく変動するケースがある。また、例えば、モータ内部情報のリモートセンシング等、電磁ノイズが大きく変化するケース、モータ回転速度又は負荷トルクに応じて電磁ノイズレベルが大きく変化するケース、無線通信のパケットエラーが発生し、そのリトライ送信によりシステム遅延時間が大きく変動するケースもある。このようなデータを、本実施の形態におけるデータ受信ユニット130が受信したときに推定される事象検知時刻TMS_icと、比較例における事象検知時刻TMS_ibとの比較を行う。
図10(B)に示されているように、本実施の形態では、システム遅延時間の平均値が上記のように変動しても、事象検知時刻の誤差がほぼ0msの状態である。
これに対して、比較例では、システム遅延時間の変動、特に、システム遅延平均値が大きく変わる変動の際に誤差が大きくなっている。特に、システム遅延時間平均値が小さくなるような変動、例えば、4secから6secへの変動、及び、6secから8secへの変動では、誤差が大きくなっていき、誤差が「0」に収束するまでに時間を要している。
図10(B)に示されているように、時刻2secから4secまでの期間では、比較例は、システム遅延時間が最短で受信した際に、システム遅延時間が事前計測により真の値が得られているので誤差はゼロになっている。しかしながら、比較例は、4secから6secまでの期間、及び、6secから8secまでの期間では、システム遅延時間が最短であっても、誤差は「0」になっていない。これは、受信時刻の期待値Ta_me_iが小さくなる方向に更新されているため、システム遅延時間が最短で受信した際であっても、最短システム遅延時ジッタ量Tj_minが更新されない、言い換えると、最短システム遅延時ジッタ量Tj_minがマイナス方向の最大にならないので、事象検知時刻の推定誤差が大きくなっている。
最短システム遅延時ジッタ量Tj_minは、移動平均サンプル数の中で最短となるジッタ量Tj_iが適用されるので、時刻4secでシステム遅延平均値が非常に短くなってから、1000サンプル時間経過した時刻5secで最短システム遅延時ジッタ量Tj_minが忘却され、ようやく新たな最短システム遅延時ジッタ量Tj_minが適用されはじめる。
また、比較例は、誤差が収束するまでに、受信時刻期待値の更新が移動平均サンプル数の時間だけ要するため、時刻6secでようやく誤差が収束している。一方、本実施の形態における事象検知時刻TMS_icの誤差は、システム遅延時間の変動の影響を受けておらず、環境変動に対してロバストな時刻推定が可能である。これは、上記の式(2)、式(4)及び式(5)において、伝送システムで不変な最短受信時の受信時刻期待値を用いてジッタ、受信時刻期待値、事象検知時刻をそれぞれ求めるようにしているので、推定誤差が小さくなる。
以上のように、本実施の形態によれば、送信側からデータ受信ユニット130にデータを伝送するシステムにおいて、システム遅延時間にジッタのある環境であっても、データ受信ユニット130で高精度に事象検知時刻TMS_icを推定することができる。
また、システム遅延時間の平均値が大きく変動する場合でも、伝送システムで不変な最短受信時の受信時刻期待値を用いてジッタ、受信時刻期待値及び事象検知時刻をそれぞれ求めるようにしているので、推定誤差を小さくすることができる。
また、本実施の形態によれば、受信側と送信側とのシステム時刻同期のための同期パケットをやりとりする、又は、センサ側から事象検知時の時刻情報をセンサデータとともに送信するといったシステム上の制約が不要であり、高精度に事象検知時刻の推定ができる。送信側が簡素なセンサである場合、センサにシステム時計を持つことができなかったり、持つことができても受信側と同じクロック周波数で時計を駆動するためのPLLが必要であったり、クロック偏差を補正するための時刻同期パケット送信機能が必要であったりするが、本実施の形態は、このようなシステム上の制約条件が無くてもセンシング時刻の推定が可能である。
さらに、システム遅延によって、同一サンプリング周期で収集されるべき検知データの受信ユニット到達時間にばらつきが生じた場合であっても、統合処理部160にFIFOバッファ162を設け、各々の検知データに対してセンシングされた事象検知時刻の推定値がそれぞれ付与されるようにしたので、センサ間同期処理部163が正しく同一周期でセンシングされた検知データをペアリングし、データフレーム化して、そのデータフレームを出力する。これにより、後段において複数のセンサデータを用いた演算処理等を正確に行うことができる。
100 通信システム、 110 センサ、 120 情報処理装置、 130 データ受信ユニット、 131 受信I/F部、 132 受信時刻計測部、 133 最短システム遅延時間記憶部、 134 サンプリング周期記憶部、 135 受信時刻演算部、 136 最短受信時受信時刻期待値記憶部、 137 ジッタ量推定部、 138 最短受信時ジッタ量記憶部、 139 事象検知時刻推定部、 140 関連情報記憶部、 150 システム時計、 160 統合処理部、 162 FIFOバッファ、 163 センサ間同期処理部。

Claims (6)

  1. 一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送信される複数の検知データを順次受信する受信部と、
    前記複数の検知データの各々が受信された時刻である受信時刻を計測する受信時刻計測部と、
    前記センサが前記事象を検知した時刻から前記受信時刻までのシステム遅延時間の最短値として予め定められた最短システム遅延時間を記憶する最短システム遅延時間記憶部と、
    前記複数の検知データの内、最新の検知データが受信される前において、前記システム遅延時間が最も短い一つの検知データである対象検知データが受信される時刻として演算された最短受信時受信時刻期待値を記憶する最短受信時受信時刻期待値記憶部と、
    前記最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データの前記受信時刻との変動量を、最短システム遅延時ジッタ量として推定するジッタ量推定部と、
    前記最短システム遅延時間と、前記最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データに対応する前記事象が検知されてから前記最新の検知データに対応する前記事象が検知されるまでの期間と、前記最短システム遅延時ジッタ量とから、前記最新の検知データに対応する前記事象が検知された時刻である事象検知時刻を推定する事象検知時刻推定部と、を備えること
    を特徴とする情報処理装置。
  2. 前記最短受信時受信時刻期待値と、前記最新の検知データの前記受信時刻と、前記サンプリング周期とから、前記最新の検知データが受信される時刻である受信時刻期待値を演算する受信時刻演算部をさらに備え、
    前記最短受信時受信時刻期待値は、前記複数の検知データの内、前記対象検知データが受信される前に、前記システム遅延時間が最も短い一つの検知データである従前対象検知データの受信時刻期待値として演算された従前最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データの前記受信時刻と、前記サンプリング周期とから、前記受信時刻演算部で演算された、前記対象検知データの受信時刻期待値であること
    を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記ジッタ量推定部は、前記最新の検知データの前記受信時刻が、前記最新の検知データの前記受信時刻期待値よりも早く、かつ、前記最新の検知データの前記受信時刻期待値と、前記最新の検知データの前記受信時刻との変動量が、前記最短システム遅延時ジッタ量よりも大きい場合には、前記最新の検知データの前記受信時刻期待値と、前記最新の検知データの前記受信時刻との前記変動量を、新たな最短システム遅延時ジッタ量とし、前記最新の検知データの前記受信時刻期待値により、前記最短受信時受信時刻期待値記憶部に記憶されている前記最短受信時受信時刻期待値を置き換えることで、前記最新の検知データの前記受信時刻期待値を、新たな最短受信時受信時刻期待値とすること
    を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記最新の検知データと、前記事象検知時刻とを関連付けた関連情報を記憶する関連情報記憶部と、
    前記関連情報から、一定周期毎に、最大待ち時間分の過去の事象検知時刻に関連付けられている前記検知データをまとめて出力する統合処理部と、をさらに備えること
    を特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理装置。
  5. コンピュータを、
    一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送信される複数の検知データを順次受信する受信部、
    前記複数の検知データの各々が受信された時刻である受信時刻を計測する受信時刻計測部、
    前記センサが前記事象を検知した時刻から前記受信時刻までのシステム遅延時間の最短値として予め定められた最短システム遅延時間を記憶する最短システム遅延時間記憶部、
    前記複数の検知データの内、最新の検知データが受信される前において、前記システム遅延時間が最も短い一つの検知データである対象検知データが受信される時刻として演算された最短受信時受信時刻期待値を記憶する最短受信時受信時刻期待値記憶部、
    前記最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データの前記受信時刻との変動量を、最短システム遅延時ジッタ量として推定するジッタ量推定部、及び、
    前記最短システム遅延時間と、前記最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データに対応する前記事象が検知されてから前記最新の検知データに対応する前記事象が検知されるまでの期間と、前記最短システム遅延時ジッタ量とから、前記最新の検知データに対応する前記事象が検知された時刻である事象検知時刻を推定する事象検知時刻推定部、として機能させること
    を特徴とするプログラム。
  6. 一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送信される複数の検知データを順次受信し、
    前記複数の検知データの各々が受信された時刻である受信時刻を計測し、
    前記複数の検知データの内、最新の検知データが受信される前において、前記センサが前記事象を検知した時刻から前記受信時刻までのシステム遅延時間が最も短い一つの検知データである対象検知データが受信される時刻として演算された最短受信時受信時刻期待値を記憶し、
    前記最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データの前記受信時刻との変動量を、最短システム遅延時ジッタ量として推定し、
    前記システム遅延時間の最短値として予め定められた最短システム遅延時間と、前記最短受信時受信時刻期待値と、前記対象検知データに対応する前記事象が検知されてから前記最新の検知データに対応する前記事象が検知されるまでの期間と、前記最短システム遅延時ジッタ量とから、前記最新の検知データに対応する前記事象が検知された時刻である事象検知時刻を推定すること
    を特徴とする情報処理方法。
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