JPWO2020116225A1 - 生体改善方法、及びこの方法を実施するための電気分解式水素発生具 - Google Patents

生体改善方法、及びこの方法を実施するための電気分解式水素発生具 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、携帯可能な電気分解式水素発生具を用いて高濃度の水素含有空気を常用的に経口又は経鼻吸引することで生活機能及び/又は認知機能を改善する生体改善方法を提供する。
【解決手段】本生体改善方法では、例えば、高濃度の水素含有空気の吸引は、略15分以上間隔をあけて毎日5回以上所定時間行い、略4週間以上継続する。この方法に用いる電気分解式水素発生具は、携帯式であり、一対の陽陰電極と、これが内部に挿入され貯水可能な透明又は半透明の電解槽と、片手で把持しながら経口又は経鼻吸引することが可能なノズル部と電解槽とを流体的に接続するとともに環境空気を取り込む流路を有する混合部と、電気分解式水素発生具を片手で把持しながら操作できる操作手段とを備え、記制御基板は1つの操作手段の操作で電池から陽陰電極への電力供給及び停止を制御する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、携帯可能な電気分解式水素発生具を用いて高濃度の水素含有空気を常用的に経口又は経鼻吸引することで生活機能及び/又は認知機能を改善する生体改善方法、及びこの方法を実施するために適正な電気分解式水素発生具に関する。
近年、人間の臨床実験で水素の有効性が注目され、医療応用における種々の研究が盛んに行われている。人体への水素の投与法には、静脈投与、水溶液の経口投与、気体吸入(経鼻口吸引)等があり、体内へ取込む手法は幅広い。
しかしながら、従来、医療治験が散見されるものは水素を含有する水溶液の投与や点眼等であり、気体吸引についての明確な治験は提供されていなかった。その一方、昨今の禁煙ブームによる疑似電子たばこや、副流煙を放出しないたばこ等、気体吸引に類する一般認知及び市場は拡大しており、これに伴い健康促進につながると考えられる水素の吸引も注目されている。
その反面、水素吸引による心身への効果が憶測・感情に頼っている市場という懸念も指摘されており、水素の吸引摂取によって実際にどのような生体反応を生じさせるかの治験の必要性が求められている。
このような事情から発明者は、水素の吸引摂取による生体反応を種々治験し、脳ストレス低減、身体機能への顕著な影響が認められるという実証結果を得た(特許文献3参照)。このことから水素吸引すると副交感神経が優位になり、ストレスや疲れが低減するとともに左右認知機能などが改善できるものと考えられた。また、同時にこの結果を踏まえ、出願人は一般ユーザが家庭等でも水素を日常的に吸引できる装置を提供した。
しかしながら、上記結果は水素の吸引摂取後からの所定時間内の脳ストレス低下、身体機能向上が確認することができたに過ぎず、認知症患者や中高年者のように定常的に認知機能・生活機能が低下している者に対して継続的吸引による効果が認められる結果には至っていなかった。
一方、我が国は来たる高齢化社会に向けて所謂 未病対策や認知症対策が急務であり、実際に認知機能障害を呈する高齢者は2025年に有症率20%に達すると推測されている。認知機能障害については、早期診断、早期治療が必要となるが認知機能の低下を抑える予防ケアはまだ手探りの状態である。とりわけ軽度認知障害(MCI)が疑われる者は認知症と認定される前の状態であり、自覚等のない潜在的人数が非常に多いのに対して予防ケアにより認知機能を維持・回復することができ、これらの者の認知機能を高め、また心身の健康を高めるとすれば認知症ケアや高齢者の健康支援のひとつになり社会的意義が大きいものと考えられる。
このような状況において発明者らは上述したように水素吸引による脳ストレス低下、身体機能向上の知見を得て、さらに軽度認知障害(MCI)が疑われる者の認知機能向上や予防ケアに適用し得る水素吸引方法やこれに適用し得る装置について研究開発してきた。
特開2004−41949号公報 特願2014−019640号公報 国際公開WO2018/151107号公報
本発明は、以上の事情に鑑みて創作されたものであり、軽度認知障害(MCI)が疑われる者を含む中高年齢者等に高濃度の水素含有空気を常用的に経口又は経鼻吸引させて生活機能及び/又は認知機能を改善する生体改善方法を提供し、同時にその方法を実施するために適正な水素発生具(水素吸引装置)を提供することを目的としている。
上記の課題を解決すべく、本発明の生活機能及び/又は認知機能を改善する生体改善方法及び生活機能及び/又は認知機能を改善するために用いる携帯式の電気分解式水素発生具を以下に提供する。
まず、第1の本発明として、携帯可能な電気分解式水素発生具を用いて高濃度の水素含有空気を常用的に経口又は経鼻吸引することで生活機能及び/又は認知機能を改善する生体改善方法を提供する。
第1の本発明の生体改善方法のように高濃度の水素含有空気を常用的に自然呼吸下で経口又は経鼻吸引で体内摂取すると後述するように生活機能や認知機能を改善できる。これまで水素を経口又は経鼻吸引した直後の短期的な生体反応は検証されていたが、後述するように今回、毎日数分数回吸引する等、常用的に水素吸引すると恒常的に生活機能や認知機能が改善し、維持されることが知得される。なお、これを達成するために日常的に所定量以上の水素を吸引し得るベストモードとして携帯性があり電気分解式の水素発生具で高濃度水素を吸引させることが望ましい点を提供したことも本発明(後述する第2の本発明)の大きな優位点であると言える。
また、本生体改善方法による高濃度の水素含有空気の吸引は、略15分以上間隔をあけて毎日5回以上所定時間行い、略4週間以上継続する、ことが好ましい。
例えば、水素の吸引は、毎日5回以上毎回5分程度吸引し、これを継続して4週間以上行うことで確実に生活機能及び/又は認知機能の改善を得ることができる。吸引時間は必ずしも問わず続けて吸引することもできるが、少なくとも15分程度あけて「起床時、朝食後、昼食後、夕食後、就寝前」のように毎日5回吸引することが望ましい。また、4週間程度継続して吸引することで確実な効果が期待され、水素吸引を停止した後も効果を維持している点も本発明の有利な点である。
また、第2の本発明は、高濃度の水素含有空気を経口又は経鼻吸引して生活機能及び/又は認知機能を改善するために用いる携帯式の電気分解式水素発生具であって、
電池と、該電池から電力供給を制御する制御基板と、該制御基板により陽極及び陰極への通電又は遮電がされる一対の陽陰電極と、を備える本体カバー部材と、
該本体カバー部材に取り付けられ、前記一対の陽陰電極が内部に挿入され、貯水可能な透明又は半透明の電解槽と、
片手で把持しながら経口又は経鼻吸引することが可能なノズル部と前記電解槽とを流体的に接続するとともに環境空気を取り込む流路を有する混合部と、
前記電気分解式水素発生具を前記片手で把持しながら操作できる操作手段と、
を備え、
前記制御基板は1つの操作手段の操作で前記電池から陽陰電極への電力供給及び停止を制御する、電気分解式水素発生具を提供する。
第2の本発明の電気分解式水素発生具は、生活機能及び/又は認知機能を改善するために用いる専用品として高濃度の水素含有空気を経口又は経鼻吸引させる携帯式の水素発生器である。第1の本発明で上述したように高濃度の水素含有空気を常用的に自然呼吸下で経口又は経鼻吸引で体内摂取すると生活機能及び/又は認知機能の改善が見られ、この改善を適正に達成し得る専用の装置として、本電気分解式水素発生具では各特徴的な構成が採用されている。まず、本電気分解式水素発生具は、携帯可能であり、水素吸引時に片手で把持しながら操作でき、水素発生方式として電気分解式を採用している。生活機能及び/又は認知機能の改善には、例えば、略15分以上間隔をあけて毎日5回以上所定時間行い、略4週間以上継続する等常用的に高濃度の水素含有空気を吸引する必要があり、自宅等いずれの場所でも簡単に使用し得るため携帯性を有することが必須である。また、携帯性を有する程度の小型でありながら水素発生量を確保する必要があり起電力に応じて省スペースでも水素発生量をコントロールし易い電気分解式が採用される。また、認知機能が低下しているユーザにも常用させ複雑な操作を要求すると適正な効果を望むことが難しくなるため少なくとも水素発生・停止に関する操作は1つの操作手段で水素吸引時に把持する手で簡単に操作できる構成を採用している。さらに、電気分解式の水素発生の場合、電解槽内に水素及び酸素の泡が発生しており、電解槽を透明又は半透明にしておくと認知機能が低下し1つの作業の継続能力が低下しているようなユーザであっても泡の発生状態を理解することができ、良好なガスを吸引していることを認識しやすい。この点でも有利である(介護者等も理解し易い)点でも有利である。
また、本電気分解式水素発生具は、
前記操作手段は、押圧すること操作可能なボタン式であり、複数回連続押圧すると主電源のON/OFF信号を前記制御基板に送信し、主電源ON状態で押圧し、押圧状態を維持すると前記制御基板は、前記電池から前記陽陰電極に電力供給し、押圧状態を解除すると前記電池から前記陽陰電極への電力供給を停止するように制御する、ことが好ましい。
認知機能が低下したユーザにも使用させるために本電気分解式水素発生具では、主電源のON/OFFや水素発生に関する通電・遮電の操作は所謂押しボタン1つにすることが好ましく、特に押しボタンを押したままの状態でのみ水素が発生するようにしている。
また、本電気分解式水素発生具の前記制御基板は、前記操作ボタンを主電源ON状態で押圧し、押圧状態で予め設定した時間経過すると前記電池から前記陽陰電極への電力供給を停止するように制御する、ことが好ましい。
上述するような押しボタンを押しながら水素を吸引する方式の電気分解式水素発生具であっても、規定時間(5分等)経過すると押しボタンを押していても自動的に遮電し、水素発生を停止する。生活機能及び/又は認知機能の改善には、継続して毎日所定時間数回水素含有空気を吸引することが好ましいが高齢者や認知機能が低下しているユーザは、毎回の吸引時間を把握することや自分で時間管理することが難しい場合もあるため操作ボタンを押したままであっても推奨する吸引時間(5分等)が経過すると陽陰電極の通電を遮断することとし、ユーザが管理しなくとも自然に吸引時間を管理することができる。
さらに本電気分解式水素発生具は、前記電解槽を照射するLEDとを備え、
前記制御基板は、前記電池から前記陽陰電極に電力が供給されると前記LEDを通電する、ことが好ましい。
本電気分解式水素発生具によれば、陽陰電極が通電し、水素等発生している間中、電解槽が照射されており、水素発生状態を容易に認識できるととともに内部の泡の発生もはっきりと見えるため無味無臭の水素含有空気であっても水素吸引を自認することができる。また、吸引ユーザから離れている他者であってもユーザが水素吸引状態であるか否かを理解できるため認知機能が低下しているユーザの介護者も管理し易い点で有利である。
本発明によれば、軽度認知障害(MCI)が疑われる者を含む中高年齢者等に高濃度の水素含有空気を常用的に経口又は経鼻吸引させて生活機能及び/又は認知機能を改善する生体改善方法を提供し、同時にその方法を実施するために適正な水素発生具(水素吸引装置)を提供している。
第1の本発明の高濃度の水素含有空気を常用的に経口又は経鼻吸引させて生活機能及び/又は認知機能を改善する生体改善方法を実施するために適正な第2の本発明の電気分解式水素発生具の一例を示す図3のラインA−Aに沿った断面図である。 図1に示す電気分解式水素発生具の各方向から見た図を示しており、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は底面図、(e)は天面図を示している。 図1に示す電気分解式水素発生具の各部材について例示する組立分解図である。 図1に示す電気分解式水素発生具を用いた実証試験結果の一覧表である。
まず、本発明の生活機能及び/又は認知機能を改善する生体改善方法(以下、単に「本生体改善方法」とも称す。)の一例とその実証結果を以下、説明する。
本生体改善方法を使用した検証試験では、概ね健康改善用水素発生装置(後述する電気分解式水素ガス吸引具100(株式会社アクアバンク製「Kencos2」(図1〜図3参照)))で生成された水素を経口吸引する。具体的には、電気分解式水素ガス吸引具100で発生させた水素を自然呼吸下で約4週間毎日、1日5回(続けて吸入する場合は15分以上あける。望ましくは起床後・朝食後・昼食後・夕食後・就寝前)1回あたり数分間(望ましくは5分間程度)吸引する。この検証試験で使用した電気分解式水素ガス吸引具100の単位時間あたりの水素発生量は、電気分解法により1分間あたり8ccの水素が発生する(同時に酸素も4cc発生する)ので、1分間に12ccの酸素・水素の混合ガスが発生する。この混合ガスを自然呼吸下で吸引することになる。なお、通常、自然呼吸では一分間あたり、成人で5リットル程度の空気を吸引することから発生した混合ガスをすべて吸引したとして呼気中に混合ガスが最大0.24%(水素0.18%、酸素0.06%)含まれることになる。
なお、電気分解式水素ガス吸引具100から発生する気体は水素及び酸素であり、混合ガスにおいて大気よりも水素濃度及び酸素濃度ともに増加することになるが、各濃度増加分は上記のように水素0.18%、酸素0.06%であり、一方、大気中の各濃度が水素0.5×10−4%(=0.5ppm)、酸素約21%である。したがって、混合ガスにおける酸素濃度の増加は非常に小さく、概ね水素濃度の増加に寄与していると考えることができる。
被験者は、鹿児島県西之表市の健康支援課の協力を得て選定された60歳以上の高齢者であり、2グループに分けてスタートする前に市役所併設の会場(以下、「テスト会場」とも称する。)でアンケート及び各テスト(後述するアンケート(1)〜(3)及び各テスト(1)〜(7)参照)を行い、1つのグループは各自、電気分解式水素ガス吸引具を持ち帰って水素吸入を30日間行い、もう1つのグループは水素吸引を行わないこととした。その後、30日経過後に両グループともにスタート時と同様の各テストを行う。さらにその後、水素吸引していたグループは吸引を停止し、逆に吸引を行っていなかったグループは水素吸引を開始した。さらに30日経過後に、各グループともに再度スタート時に行った各テストを行い、その結果の差異を評価した。
水素吸引前に被験者に行ったアンケート及び各テストは以下の通りである。
なお、各テストについては種々行われたが今回明らかに有意性が認められたものについて言及する。
≪アンケート(テスト会場内)≫
(1)MOS 8−Item Short−Form Health Survery(SF-8)
健康全般に関する客観的及び主観的内容のQOLを評価するものである。
(2)老研式活動能力指標
高年齢者のIADLを評価するものである。
(3)JST版活動能力指標
≪各テスト(テスト会場内)≫
(1)MMSE 認知症確認テスト
30点満点の11から質問からなるテストであり、見当識、記憶力、計算力、言語的能力、図形的能力などが含まれる。24点以上で正常値、10点未満では高度な知能低下、20点未満では中程度の知能低下と診断される。
(2)抑うつ尺度テスト(Self-rating Depression Scale(SDS))
20項目の質問からなり、いずれも4段階評価(いつも、しばしば、ときどき、めったにない)を行うものである。具体的に抑うつ状態因子は「憂うつ、抑うつ、悲哀」「日内変動」「啼泣」「睡眠」「食欲」「性欲」「体重減少」「便秘」「心悸亢進」「疲労」「混乱」「精神運動性減退」「精神運動性興奮」「希望のなさ」「焦燥」「不決断」「自己過小評価」「空虚」「自殺念慮」「不満足」の20項目から構成され、質問内容のうち第1、3は感情について、第2、4〜10の8項目は生理的随伴症状について、第11〜20の10項目は心理的随伴症状についての質問からなる。それぞれの質問について自己評価点1、2、3、4点を与えるよう配慮され、40〜47点は軽度のうつ状態と判断し、48〜55点は中等度のうつ状態と判断し、56点以上は重度のうつ状態と判断する。
(3)心の健康テスト(WHO SUBI)
心の健康度(主観的幸福感)を、「心の健康(陽性感情)」、「心の疲労(陰性感情)」、「満足」の3要素から診断する。具体的には、11の下位尺度(人生に対する前向きの気持ち / 達成感 / 自信 / 至福感 / 近親者の支え / 社会的な支え / 家族との関係 / 精神的なコントロール感 / 身体的な不健康感 / 社会的つながりの不足 / 人生に対する失望感)から心の健康度、心の疲労度を評価する(40の質問項目に3段階で回答する)。心の健康状態ばかりでなく、人間関係や身体の健康状態などの内容も含まれ、精神生活を総合的に評価する。
(4)不眠症テスト(アテネ不眠症尺度(AIS))
過去1ケ月に週3回以上経験した睡眠トラブルに関する8項目の質問について自己評価点1、2、3、4点を与えるよう配慮され、総合点で不眠症を評価する。1〜3点は睡眠障害の心配なしと判断し、4〜5点は不眠症の疑いが少しありと判断し、6点以上は不眠症の可能性が高いと判断する。
(5)脳年齢測定(A−TMT検査)
モニターの画面上の1から25までの数字を間違えることのないようにできるだけ早く押していく。この測定を2回実施する、正誤率や反応時間などを解析することで実年齢と脳年齢(測定機器:「らくらくウエルネス」株式会社ウエルアップ製)の差異、脳活動の評価、解析を行った。
(6)血管年齢測定
手指の爪甲毛細血管の含有量変化を観察する指尖容積脈波を基に、2次微分して有効な情報を抽出して算出する加速度脈波計(測定機器:「らくらくウエルネス」株式会社ウエルアップ製)で血管年齢を測定し、実年齢と血管年齢との差異、評価、解析を行った。
(7)脳実行機能判定および重心動揺測定
脳実行機能(左右認知、視野機能、短期記憶、皮膚感覚、重心バランスなどを総合的に解析する)への作用を解析する(測定機器:「脳実行機能計EF−60」アニマ株式会社製)。具体的には、パソコンに出ている白い丸が中心線から左右どちらにあるかを判断し、できるだけ早くボタンを押すテストや左右の振動板のどちらかが振動するかできるだけ早く判断しボタンを押すテストを行った。
また、高齢者の転倒予防リスクの指標となる静止バランス評価のため直立起立姿勢に現れる体重心の揺らぎを測り、そのパターンやデータから、平衡機能を評価する重心動揺測定を行った。重心動揺計(測定機器:「脳実行機能計EF−60」アニマ株式会社製)上で立位静止30秒間の重心移動距離を測定するなどを行った。
≪被験者の各自の水素吸引及び水素吸引装置≫
被験者各自の水素吸引は、後述する電気分解式水素ガス吸引具100(図1〜図3参照)を貸出し、自宅等で各自又は介護者に行わせた。上述するように被験者は電気分解式水素ガス吸引具100で発生させた水素を自然呼吸下で約4週間毎日、1日5回(続けて吸入する場合は15分以上あける。望ましくは起床後・朝食後・昼食後・夕食後・就寝前)1回あたり数分間(望ましくは5分間程度)吸引し、その後、返却させた。被験者は、本電気分解式水素ガス吸引具100のノズル5を口又は鼻口をつけて水素吸引する。
≪各テストにおける試験結果の検証・解析≫
上述する試験結果について図4を参照しつつ、特に水素吸引の効果が有意的な結果であると判断されるものを以下、説明する。図4の試験結果は、水素吸引開始前(介入前)と継続的水素吸引後(介入後)の前後比較試験の手法を用いたt検定及び効果量(r:相関係数)を算出した結果であり、介入前後の平均値の差から水素吸引連用の効果が認められる統計的に有意なものを分析したものである(解析にはIBM SPSS Statistics 25を使用)。
図4は上述した各テスト(1)〜(7)それぞれの介入前と介入後の結果、一覧である。ここでは高齢者が多い地域在住者女性(西之表市)を対称とし、左欄にその全体人数86人(n=86)、中欄にそのうち軽度認知障害(MCI)が疑われる地域在住高齢者7人(n=7)、右蘭にp値、r値を示している。
左欄、中欄のMは平均値、SDは標準偏差を示している。標準偏差は分散の正の平方根であり、各人の各テスト結果のばらつきの大きさであり、標準偏差が小さいほどばらつきが小さくデータとしての有効性を示している。
r値(効果量)は水素吸引と各テストと関係の強さと向きとを示す相関係数であり、r=±1のときに最も相関が強いことを、±0のときに相関がないことを示している。ここでは一般論を基準として、r<0.10を相関関係が小さい(Small)、0.10≦r<0.50を相関が中程度(Medium)、r≧0.50を相関関係が大きい(Large)であると判断している。また、p値は有意確率を、すなわち水素吸引と各テストと無関係であるとならばその結果を起きる確率(偶然性)を示しており、p値が低いほど各テストでの影響に水素吸引が関係していることを示していると言える。
このことを踏まえて図4の試験結果一覧を見ると、まずMMSE認知症確認テストでは、介入前の地域在住女性高齢者の標準偏差(SD=2.2)、介入前にMICが疑われる地域在住高齢者の平均値(SD=1.2)、介入後のMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=1.1)と標準偏差SDが比較的小さく、相関係数r値(r=0.84)が大きく(Large)、有意確率(p=0.00)で明らかに水素吸引がMMSE認知症確認テストの向上に影響していることがわかる。したがって、水素吸引連用の効果として認知機能の向上を認めることができる。
次に、抑うつ尺度テスト(SDS)では、介入前の地域在住女性高齢者の標準偏差(SD=2.9)、介入前にMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=3.8)、介入後のMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=1.8)と標準偏差SDが比較的小さく、相関係数r値(r=0.61)が大きく(Large)、有意確率(p=0.19)と小さいため水素吸引が抑うつ尺度テスト(SDS)の向上に大きく影響していることがわかる。したがって、水素吸引連用の効果として抑うつの低下の向上を認めることができる。
また、心の健康テスト(WHO SUBI)の11の下位尺度のうち「自信」について、介入前の地域在住女性高齢者の標準偏差(SD=1.3)、介入前にMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=0.9)、介入後のMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=1.1)と標準偏差SDが小さく、相関係数r値(r=0.48)と比較的大きく(Large近傍)、有意確率(p=0.08)と非常に小さいため水素吸引連用の効果として「自信」の向上を認めることができる。
また、不眠症テスト(アテネ不眠症尺度(AIS))では、介入前の地域在住女性高齢者の標準偏差(SD=3.9)、介入前にMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=2.1)、介入後のMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=1.2)と標準偏差SDが比較的小さく、相関係数r値(r=0.50)が大きく(Large)、有意確率(p=0.88)は小さくないが水素吸引連用の効果として不眠の改善にある程度の効果を有する認めることができる。
また、脳年齢測定(A−TMT検査(脳年齢−実年齢))では、介入前の地域在住女性高齢者の標準偏差がそれぞれ(SD=6.9)、介入前にMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=6.3)、介入後のMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=8.7)とデータとして一定のばらつきがあり、有意確率(p=0.86)であるが相関係数r値(r=0.05)が小さいため(Small)、本試験結果からは水素吸引連用の効果として脳年齢そのものの改善を認めることができなかった。
一方、血管年齢測定(血管年齢−実年齢)では、介入前の地域在住女性高齢者の標準偏差がそれぞれ(SD=5.1)、介入前にMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=6.3)、介入後のMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=6.4)とデータとして一定のばらつきがあるものの、相関係数r値(r=0.54)が大きく(Large)、有意確率(p=0.05)と非常に小さい結果を得ており、水素吸引が血管年齢測定の結果に顕著に影響していることがわかる。したがって、水素吸引連用の効果として血管年齢の改善を認めることができる。
さらに、脳実行機能判定および重心動揺測定、特に重心動揺検査における中心(Y)方向のバランス(前後方向バランス)や前後幅(cm)のバランスにおいて顕著な水素吸引連用の効果が認められる。具体的には、それぞれ介入前の地域在住女性高齢者の標準偏差(SD=1.7、1.1)、介入前にMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=1.7、0.4)、介入後のMICが疑われる地域在住高齢者の標準偏差(SD=0.9、0.7)と標準偏差SDが小さく、相関係数r値(r=0.61、0.61)が大きく(Large)、有意確率(p=0.02、0.02)と非常に小さいため水素吸引が重心動揺の改善に大きく影響していることがわかる。
以上の試験結果により常用的な水素吸引は認知機能の向上や、抑うつの低下、不眠の改善、重心バランス等の脳実行機能の改善への効果があり、水素吸引による高齢者への生活改善方法(予防ケア)の1つとして期待されることが理解されよう。とりわけ水素吸引によりMICリスクゾーンに留まれば認知症リスクを大幅に低減することができ、社会的意義は大きい。
≪電気分解式水素発生具≫
次に、第1の本発明の生活機能及び/又は認知機能を改善する生体改善方法を行うために推奨される水素発生装置としての第2の本発明の電気分解式水素発生具(以下、「電気分解式水素ガス吸引具」)の代表的な実施形態を、図1〜図3を参照しながら以下、詳細に説明する。ただし、本発明の電気分解式水素発生具(電気分解式水素ガス吸引具100)は、図1〜図3に図示されるものに限られないことはいうまでもない。
図1は、本発明の電気分解式水素ガス吸引具100を図3(c)のラインA−Aに沿った断面図を示している。また、図2は本電気分解式水素ガス吸引具100の各部材について例示する組立分解図である。また、図3は図1〜図2の電気分解式水素ガス吸引具100の各方向から見た図を示しており、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は底面図、(e)は天面図を示している。本明細書において上下方向、縦方向と称するときは(b)の紙面上下方向、紙面縦方向を意味し、幅方向、横方向、側部側と称するときは(b)の紙面左右方向、紙面横方向、紙面左右側部側を意味している。
前述するように図3は本電気分解式水素ガス吸引具100の各部材の構成例を示したものである。本体カバー1は、上方に開口し、該開口から縦方向に電池36全体を挿入・内蔵する電池受容部43と、電池受容部43と縦方向に並列し電解槽10の下部の縮径部45を上方から挿入し嵌合できる形状を有する電解槽受容部44と、を設けた樹脂製のケースである。なお、ここで使用する電池36は充電式リチウム電池が好ましい。
本体カバー1は電池受容部43側が長く、電解槽受容部44側の上部が側方に傾斜するように切り取られた形状を有している。電池36を含む本体カバー1の底部は、本体ボトムカバー6を蓋部材として電池受容部43の底部を開放・閉鎖可能であり、組み立て時には電池36を底部から挿入した後に本体ボトムカバー6で電池受容部43の底部を閉鎖する。本体ボトムカバー6は十字穴付きネジ38で閉鎖される。また、本体カバー1は電池受容部43の側部両側で縦方向に電池36を挟むように2枚の制御基板(電子基板)33、42が配設するスペースが設けられており、本体カバー1の側面側の制御基板33は主制御基板であり、吸引部32(芳香発生装置)とメッシュ電極17(電極板)とへの電力供給を行う電解槽10側の制御基板42と、への電池36からの電力供給を制御する。
本体カバー1の側面には長手方向側面に沿って化粧板9が装着され、化粧板9には上方から順に、制御基板33への操作ボタン35を覗かせるボタン穴9a、LED基板30からの光照射のためのLED用孔9b、外部電源から電池36を充電するコネクタを接続させるための充電コネクタ用孔9cが設けられている。
操作ボタン35を3回押すと主電源ONとなり、制御基板33で電力供給信号が制御基板42に送信され、制御基板42により電池36の電力が圧着基板28を介して一対のメッシュ電極(電極板)17に供給され得る状態となる。このとき制御基板33では電源用LED30に電力供給信号を送信し、LED30を発光させる(電池36の充電量80%以上の場合は白色光、充電量20%〜80%の場合は青色光、充電量20%未満の場合は赤色光又は点滅光を発光させる)。これによりユーザは水素ガス発生状態になっていることや電池36の残量をLED用孔9bにより視認することができる。また、操作ボタン35を再び3回押すと主電源OFFとなる。なお、操作ボタン35を3回押すことを主電源ON/OFFの条件としたのはこの電気分解式水素ガス吸引具100をユーザがポケット等に投入して移動する際に、意図せずボタン操作し、水素等が発生することを回避するための安全条件である。
主電源ONとなった状態で、操作ボタン35を押し、その状態を維持する(押したままにする)と制御基板33で電力供給信号が制御基板42に送信され、制御基板42により電池36の電力が圧着基板28を介して一対のメッシュ電極(陽陰極板)17に供給され、操作ボタン35から指を離し押した状態を解除すると電力供給が停止する。メッシュ電極17に電力供給されている間、制御基板42は電解槽用LED31に電力供給し青色発光させることで電解槽10を照射する。これによりユーザは水素ガス発生状態になり、電解槽10内でメッシュ電極から水素等の泡が発生していることが視認することができる。
メッシュ電極17は、2枚一対に上方に向かって長手に並列配置され、それぞれ陽陰極を形成し、電池36の陽陰極からの電力に対応する。また、メッシュ電極17の上端は電解槽10の縮径部45と貯水本体部46との境界線に対応するように斜めに切り取られた形状を有する。メッシュ電極17の下端は、端子基板28に起立させ電気的に接続できるように棒形状のチタン電極16が連結されている。メッシュ電極17を起立させた状態でメッシュ基板17と端子基板28とを遮水するために端子基板28上に装着するパッキン13(シリコン等の樹脂製)とチタン電極16の周囲に取り付けるOリング(シリコン等の樹脂製:以下、Oリングは同様)とが設けられている。
電解槽10は貯水用容器であり、下方から順に、縮径部45と貯水本体部46とが一体に形成され、互いに内部で流体的に接続している。貯水本体部46は上方に開放されて注水可能になっており、電解槽蓋12を取り付けることで半閉鎖される。電解槽蓋12は上下に貫通し、アンブレラバルブ23やスクリューキャップ14等を受容する貫通開口12aが設けられている。貯水本体部46は、図1に示すように外側部46aが上端から下端に亘って横方向に略平坦な側壁を形成し縮径部45の上端にそのまま連結し、本体カバー1側の内側部46bは上端から中央下方位置までは外側部46aに平行に形成され、中央下方位置から折れ曲がって傾斜する底部46cを有する。底部46cは横方向中間位置まで延びて、縮径部45の上端に連結する。
また、縮径部45は、上述するように貯水本体部46より細くなっており、図1に示すように側壁側の外側部46aの上端は、貯水本体部46の外側部46aの下端にそのまま連続連結して下端まで延びており、本体カバー1側の縮径部45の内側部45bの上端は、貯水本体部46の底部46cの先端(縁部)の位置で下方向に屈曲して連結して内側部45bと平行に下端まで延びている。
さらに、貯水本体部46の外側部46aの下端と縮径部45の外側部46aの上端との連結位置では、貯水本体部46の底部46cと略同一傾斜し開口45cまで延びる仕切り板45dが設けられている。この仕切り板45dは図1の紙面垂直方向全域内部に亘って延びている。したがって、電解槽10内に溜まっている水溶液が電気分解され貯水量が減った場合であっても常時、縮径部45の内部略全域に水が貯留することとなる。具体的には貯水量が減って電解槽10内に一部空気層ができた際に、まず貯水本体部46より縮径部45が細いため通常の起立状態では、よほど貯水量が減らない限り縮径部45は水が充満しており空気層が発生することはない。
さらにある程度貯水量が減った場合でも本水素ガス吸引具100が傾斜又は横置きした場合に縮径部45内に空気層が発生することが考えられるが、本電解槽10の場合はこのような場合でも縮径部45内に水が充満する。具体的には、例えば、図1の紙面左方向に傾斜した場合には底部46cが邪魔板となり空気層が貯水本体部46の内側部46b側に形成される。逆に、図1の紙面右方向に傾斜した場合には仕切り板45dが邪魔板となり空気層が貯水本体部46の外側部46a側のみに形成される。したがって、縮径部45内に配設されるメッシュ電極17は常時、全体が水と接触することとなり、ユーザが横向きで吸っているような場合でも水素発生量を常に確保することができる。
メッシュ電極17の上端エッジは、上記縮径部45及び開口45cの形状に沿って縮径部45内の水に電極全体が浸るように斜めに切り取られて形成されている。再び図3に戻って電解槽10の下端は電解槽底11で閉鎖されるが、電解槽底11はメッシュ電極17が挿入される一対の貫通孔が設けられ、電解槽10の縮径部45をカバー本体1の電解槽受容部44に挿入するとメッシュ電極17が電解槽底11の貫通孔を通過して縮径部45内に位置決めされる。
電解槽10の上端の電解槽蓋12の貫通開口12aに装着されるアンブレラバルブ23等について説明する。貫通開口12aには、上方に開口を有して上下に貫通するスクリューキャップ14が装着され、その際、スクリューキャップ14の底部の孔と貫通開口12aの底部との間にベントフィルタ18が介層され、スクリューキャップ14の下方周囲にOリング21が挿入される。ベントフィルタ18は微小な孔でスクリューキャップ14の開口内の内圧を調整しながら防水・防塵する機能を有する。また、Oリング21はスクリューキャップ14の開口の外周壁と貫通開口12aの内周壁との間を遮水する。
また、スクリューキャップ14の開口内には上下方向に動作するアンブレラバルブ23(シリコン等の可撓性を有する素材製)が取り付けられ、ノズル5(後述)をユーザが吸い込み上方に負圧が作用するとアンプレラバルブ23が上昇動作し、スクリューキャップ14の底部の貫通孔、電解槽蓋12の貫通開口12aを介して電解槽10内と流体的に接続する。したがって、ノズル5を吸い込むと電解槽10内に上昇貯留している水素ガスを外部に放出することとなる。逆にユーザが吸い込みを中断し負圧が作用しない状態になるとアンプレラバルブ23が下降動作し、スクリューキャップ14の底部の貫通孔が閉鎖され、電解槽10内の水素ガスの放出を閉鎖する。
スクリューキャップ14やアンブレラバルブ20が装着された電解槽蓋12は、混合器2が上方から取り付けられる。混合器2は、図1が示すように下方に延びる筒状部材2aを有し、筒状部材2aの下端をスクリューキャップ14の開口に挿入することで筒状部材2aがアンブレラバルブ23からの水素ガスを上方に案内する流路を形成する。この筒状部材2aの外周壁周りにはOリング20が設けられ、スクリューキャップ14の開口内壁とアンブレラバルブ23の筒状部材2aとの間の隙間を封止する。
混合器2と電解槽蓋12との固定はロックボタン3、4を取り付けることでなされている。ロックボタン3、4はそれぞれ、混合器2と電解槽蓋12との上下方向の隙間位置で前後方向(図9の紙面垂直方向)に挟み込んでスナップ留めしている。さらに、図1に示すように混合器2は、その上部でノズル5方向に向かって流路2bを設けている。この流路2bは、筒状部材2aで形成された流路と接続しており、図1の矢印に示すように水素ガスを案内する。
次に、本発明の生体の神経活動及び/又は血液循環活動を促進する生体活性化方法を行う水素発生装置として電気分解式水素ガス吸引具100として所望されるものではないが、ユーザが日常において使用する場合の嗜好性を満足させるために芳香空気の生成する芳香ヒータ部32が設けられていても良い。
まず、本体カバー1の電池受容部43の上端開口には電池36の接点端子37が挿入される。接点端子37は、大径円筒の底部と小径円筒の上部とか連結して形成され、底部が電池受容部43の上端の開口に挿入され、電池36からの電力を芳香ヒータ部32に供給する。接点端子37は十字穴付きのネジ38で上方からジョイント7に締結されている。ジョイント8は小径円筒の底部と大径略円板状の上部とが連結して形成され、接点端子37の上部がジョイント38の底部とが入れ子状に嵌め込まれている。
芳香ヒータ部材32はジョイント8の上面に載置され、上述する混合器2を取り付ける際に、ジョイント8と混合器2とで挟持されて本体カバー1に固定される。芳香ヒータ部材32は汎用の装置であり、電力が供給されると内部に芳香付き空気が発生し上方に放出される。また、混合器2には前述する筒状部材2aと並列して下方に延びる筒状部材2cが設けられ、この筒状部材2cに芳香ヒータ部32の上端は接続される。したがって、芳香ヒータ部32から放出される芳香付き空気は、図9の矢印に示すように筒状部材2cを通過し、筒状部材2aを介して流路2bを流れてきた水素ガスと合流してノズル5に流れ込んでユーザの口内に放出される。
ノズル5は、底部の大径の略円板部材と上部の筒状部材とが一体連結する構造であり、その底部が混合器2のヒータ部32の筒状部材2cと流体的に接続する天面の開口上に装着される。これによって、流路2bからの水素ガス及び/又は筒状部材2cからの芳香付き空気がノズル5内から上端外部に放出されることとなる。なお、ノズル5の底部と混合器2との連結部にはOリング22が配設され封止されている。
また、芳香ヒータ部32は、制御基板33により電池36からの電力供給が制御されている。上述したようにメッシュ基板17への電力は本体カバー1に取り付けたボタン35を3回押すと所定時間供給される。一方、ボタンを長押しすると制御基板33でメッシュ電極17への電力供給信号が送信されていないことを条件に接点端子37を接続し電池36からの電力が所定時間、芳香ヒータ部32に供給される。
したがって、ボタン35を3回押すとユーザがノズル5を吸い込むと水素ガスがノズル5から放出され、所定時間(LED基板30が発光している間)水素ガス吸引を楽しむことができ、水素ガスが放出されている間に、ボタン35を長押しすると芳香付きの水素ガスを楽しむことができる。
以上、本発明の生活機能及び/又は認知機能を改善する生体改善方法、及びこの方法を実施するために適正な電気分解式水素発生具(電気分解式水素ガス吸引具)についてその実施形態を例示説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲および明細書等の記載の精神や教示を逸脱しない範囲で他の変形例や改良例が得られることが当業者は理解できるであろう。
本発明の生活機能及び/又は認知機能を改善する生体改善方法、及びこの方法を実施するために適正な電気分解式水素発生具によれば、水素の常用的吸引により軽度認知障害(MCI)が疑われる者等の脳機能・身体機能が低下した者を含む中高年齢者等の生活機能及び/又は認知機能を改善し、認知症等の予防ケアにより介護保険事業の負担軽減、及び予防ケアに資する装置の提供による医療市場の拡大に寄与することができる。
100 電気分解式水素ガス吸引具
1 本体カバー
2 混合器(混合器)
5 ノズル
10 電解槽
12 電解槽蓋
14 スクリューキャップ
17 メッシュ電極(陰極)容器本体部
22 Oリング
23 メッシュ電極(陽極)
32 芳香ヒータ部(芳香ヒータ部材)
33 電池
42 制御基板
45 縮径部
45c 仕切り板
46 貯水本体部

Claims (6)

  1. 携帯可能な電気分解式水素発生具を用いて高濃度の水素含有空気を常用的に経口又は経鼻吸引することで生活機能及び/又は認知機能を改善する生体改善方法。
  2. 高濃度の水素含有空気の吸引は、略15分以上間隔をあけて毎日5回以上所定時間行い、略4週間以上継続する、請求項1に記載の生体改善方法。
  3. 高濃度の水素含有空気を経口又は経鼻吸引して生活機能及び/又は認知機能を改善するために用いる携帯式の電気分解式水素発生具であって、
    電池と、該電池から電力供給を制御する制御基板と、該制御基板により陽極及び陰極への通電又は遮電がされる一対の陽陰電極と、を備える本体カバー部材と、
    該本体カバー部材に取り付けられ、前記一対の陽陰電極が内部に挿入され、貯水可能な透明又は半透明の電解槽と、
    片手で把持しながら経口又は経鼻吸引することが可能なノズル部と前記電解槽とを流体的に接続するとともに環境空気を取り込む流路を有する混合部と、
    前記電気分解式水素発生具を前記片手で把持しながら操作できる操作手段と、
    を備え、
    前記制御基板は1つの操作手段の操作で前記電池から陽陰電極への電力供給及び停止を制御する、電気分解式水素発生具。
  4. 前記操作手段は、押圧すること操作可能なボタン式であり、複数回連続押圧すると主電源のON/OFF信号を前記制御基板に送信し、主電源ON状態で押圧し、押圧状態を維持すると前記制御基板は、前記電池から前記陽陰電極に電力供給し、押圧状態を解除すると前記電池から前記陽陰電極への電力供給を停止するように制御する、請求項3に記載の電気分解式水素発生具。
  5. 前記制御基板は、前記操作ボタンを主電源ON状態で押圧し、押圧状態で予め設定した時間経過すると前記電池から前記陽陰電極への電力供給を停止するように制御する、請求項4に記載の電気分解式水素発生具。
  6. 前記電解槽を照射するLEDとを備え、
    前記制御基板は、前記電池から前記陽陰電極に電力が供給されると前記LEDを通電する、請求項3〜5のいずれか1項に記載の電気分解式水素発生具。
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