JPWO2020084978A1 - バルブ、及び、気体制御装置 - Google Patents

バルブ、及び、気体制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2020084978A1
JPWO2020084978A1 JP2020552990A JP2020552990A JPWO2020084978A1 JP WO2020084978 A1 JPWO2020084978 A1 JP WO2020084978A1 JP 2020552990 A JP2020552990 A JP 2020552990A JP 2020552990 A JP2020552990 A JP 2020552990A JP WO2020084978 A1 JPWO2020084978 A1 JP WO2020084978A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
flow path
valve
vent
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020552990A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7140203B2 (ja
Inventor
幸治 兒玉
幸治 兒玉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Publication of JPWO2020084978A1 publication Critical patent/JPWO2020084978A1/ja
Priority to JP2022143199A priority Critical patent/JP7476932B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7140203B2 publication Critical patent/JP7140203B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K7/00Diaphragm valves or cut-off apparatus, e.g. with a member deformed, but not moved bodily, to close the passage ; Pinch valves
    • F16K7/12Diaphragm valves or cut-off apparatus, e.g. with a member deformed, but not moved bodily, to close the passage ; Pinch valves with flat, dished, or bowl-shaped diaphragm
    • F16K7/14Diaphragm valves or cut-off apparatus, e.g. with a member deformed, but not moved bodily, to close the passage ; Pinch valves with flat, dished, or bowl-shaped diaphragm arranged to be deformed against a flat seat
    • F16K7/17Diaphragm valves or cut-off apparatus, e.g. with a member deformed, but not moved bodily, to close the passage ; Pinch valves with flat, dished, or bowl-shaped diaphragm arranged to be deformed against a flat seat the diaphragm being actuated by fluid pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B45/00Pumps or pumping installations having flexible working members and specially adapted for elastic fluids
    • F04B45/04Pumps or pumping installations having flexible working members and specially adapted for elastic fluids having plate-like flexible members, e.g. diaphragms
    • F04B45/047Pumps having electric drive
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B39/00Component parts, details, or accessories, of pumps or pumping systems specially adapted for elastic fluids, not otherwise provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B37/00
    • F04B39/0027Pulsation and noise damping means
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B39/00Component parts, details, or accessories, of pumps or pumping systems specially adapted for elastic fluids, not otherwise provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B37/00
    • F04B39/10Adaptations or arrangements of distribution members
    • F04B39/1073Adaptations or arrangements of distribution members the members being reed valves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B45/00Pumps or pumping installations having flexible working members and specially adapted for elastic fluids
    • F04B45/04Pumps or pumping installations having flexible working members and specially adapted for elastic fluids having plate-like flexible members, e.g. diaphragms
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K27/00Construction of housing; Use of materials therefor
    • F16K27/02Construction of housing; Use of materials therefor of lift valves
    • F16K27/0236Diaphragm cut-off apparatus
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K31/00Actuating devices; Operating means; Releasing devices
    • F16K31/12Actuating devices; Operating means; Releasing devices actuated by fluid
    • F16K31/126Actuating devices; Operating means; Releasing devices actuated by fluid the fluid acting on a diaphragm, bellows, or the like

Abstract

第1通気孔を有する第1板と、第2通気孔を有する第2板と、第1板と第2板との間に位置するバルブ室と、第3通気孔を備える弁体と、弁体との間に第1流路を形成し、第2板との間に第2流路を形成し、第1流路と第2流路を連通する第4通気孔を備える排気路形成板と、第5通気孔と、を備え、第1流路は第2通気孔と第4通気孔とを連通し、第2流路は第4通気孔と第5通気孔とを連通し、弁体は第4通気孔の周縁に接触しているときに第1流路と第2流路とを非連通状態とし、第4通気孔の周縁から離間しているときに第1流路と第2流路とを連通状態とし、第4通気孔の開口の断面積よりも、第2流路の最小断面積又は第5通気孔の断面積の方が小さく、第4通気孔の延びる方向と第2流路の延びる方向とが異なる、バルブである。

Description

この発明は、気体の流れを調節するバルブ及びそれを備えた気体制御装置に関する。
従来、気体の流れを制御する気体制御装置が各種考案されている。例えば、特許文献1には、圧電ポンプとバルブとカフとを備える気体制御装置が開示されている。バルブ内のダイヤフラムが弁座に対して接触又は離間することで逆止弁として機能している。また、ダイヤフラムが第2バルブ室から排気路に連通する開口に接触又は離間することで排気弁として機能している。
国際公開2018/021099パンフレット
しかしながら、従来のバルブから排気する際に、音鳴りが発生する。この音鳴りは、ダイヤフラムが排気路に連通する開口をシールした状態から離間する状態へ遷移する際に、ダイヤフラムと開口の間を気体が流れることにより発生する。気体制御装置が静かな環境で用いられる場合、この音鳴りがユーザにとって騒音として聞こえ、耳障りであった。
したがって、本発明の目的は、排気時の音鳴りを低減したバルブ及び気体制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様によるバルブは、
第1通気孔を有する第1板と、
前記第1板の主面に対向して位置し第2通気孔を有する第2板と、
前記第1板と前記第2板との間に位置するバルブ室と、
前記第1板と前記第2板の間に位置し、第3通気孔を備え、前記第3通気孔の周縁が前記第1板又は前記第2板に接触しているときに前記第1通気孔と前記第2通気孔とを非連通状態とし、前記第3通気孔の周縁が前記第1板及び前記第2板から離間しているときに前記第1通気孔と前記第2通気孔とを連通状態とする弁体と、
前記第2板と前記弁体との間に位置し、前記弁体との間に第1流路を形成し、前記第2板との間に第2流路を形成し、前記第1流路と前記第2流路を連通する第4通気孔を備える排気路形成板と、
前記第1板、前記排気路形成板又は前記排気路形成板と前記第2板との間に設けられる第5通気孔と、を備え、
前記第1流路は前記第2通気孔と前記第4通気孔とを連通し、前記第2流路は前記第4通気孔と前記第5通気孔とを連通し、
前記弁体は前記第4通気孔の周縁に接触しているときに前記第1流路と前記第2流路とを非連通状態とし、前記第4通気孔の周縁から離間しているときに前記第1流路と前記第2流路とを連通状態とし、
前記第4通気孔の開口の断面積よりも、前記第2流路の最小断面積又は前記第5通気孔の断面積の方が小さく、
前記第4通気孔の延びる方向と前記第2流路の延びる方向とが異なる。
また、本発明の一態様による気体制御装置は、
上述したバルブと、
前記バルブ室に接続されるポンプと、
前記第1流路に接続される容器と、を備える。
本発明に係るバルブによれば、排気時の音鳴りを低減したバルブ及び気体制御装置を提供することができる。
実施形態1における気体制御装置の要部の断面図 実施形態1におけるポンプ及びバルブの分解斜視図 バルブの縦断面から見た斜視図 ケースの下面図 バルブの縦断面図 カフ側から見た第1板の斜視図 ポンプ側から見た第1板の斜視図 ポンプが駆動している間における、気体制御装置の空気の流れを示す説明図 ポンプの駆動を停止した後における、気体制御装置の空気の流れを示す説明図 実施形態1の変形例における流路形成板の平面図 連通孔の変形例を示す説明図 連通孔の変形例を示す説明図 実施形態1の変形例における流路形成板の平面図 実施形態1の変形例におけるケース周辺の縦断面図 実施形態1の変形例におけるケース周辺の縦断面図 実施形態1の変形例におけるケース周辺の縦断面図 実施形態1の変形例における流路形成板の平面図 実施形態1の変形例における流路形成板の平面図 実施形態1の変形例におけるケース周辺の縦断面図 実施形態1の変形例における流路形成板の平面図 実施形態1の変形例におけるケース周辺の縦断面図 実施形態1の変形例におけるケース周辺の縦断面図 各実施形態におけるバルブとカフとの接続部分を説明する説明図 バルブとカフとの接続部分の変形例を示す説明図 実施形態1の変形例における流路形成板の平面図
本発明の一態様のバルブは、第1通気孔を有する第1板と、前記第1板の主面に対向して位置し第2通気孔を有する第2板と、前記第1板と前記第2板との間に位置するバルブ室と、前記第1板と前記第2板の間に位置し、第3通気孔を備え、前記第3通気孔の周縁が前記第1板及び前記第2板に接触しているときに前記第1通気孔と前記第2通気孔とを非連通状態とし、前記第3通気孔の周縁が前記第1板及び前記第2板から離間しているときに前記第1通気孔と前記第2通気孔とを連通状態とする弁体と、前記第2板と前記弁体との間に位置し、前記弁体との間に第1流路を形成し、前記第2板との間に第2流路を形成し、前記第1流路と前記第2流路を連通する第4通気孔を備える排気路形成板と、前記第1板、前記排気路形成板又は前記排気路形成板と前記第2板との間に設けられる第5通気孔と、を備え、前記第1流路は前記第2通気孔と前記第4通気孔とを連通し、前記第2流路は前記第4通気孔と前記第5通気孔とを連通し、前記弁体は前記第4通気孔の周縁に接触しているときに前記第1流路と前記第2流路とを非連通状態とし、前記第4通気孔の周縁から離間しているときに前記第1流路と前記第2流路とを連通状態とし、前記第4通気孔の開口の断面積よりも、前記第2流路の最小断面積又は前記第5通気孔の断面積の方が小さく、前記第4通気孔の延びる方向と前記第2流路の延びる方向とが異なる。
このような構成によれば、容器から第5通気孔までの排気路において、第1流路と第2流路とを連通する第4通気孔の断面積よりも、第2流路の最小断面積又は第5通気孔の断面積の方が小さい。したがって、第5通気孔から排気される気体の流速は、第2流路の最小断面積部分又は第5通気孔で最も速くなり、第4通気孔を通過する気体の流速を低減することができる。したがって、排気時に離れ始めた弁体と第4通気孔との隙間を流れる気体の流速を低減することができ、この隙間において音鳴りが発生するのを低減することができる。また、弁体が第4通気孔の中に入ったとしても、第4通気孔の延びる方向と第2流路の延びる方向とが異なるので、弁体が第2流路にまで延びるのを防止することができ、排気時の弁体の移動を円滑に行うことができる。
また、前記第5通気孔の開口の断面積よりも、前記第2流路の前記最小断面積の方が小さくてもよい。このような構成によれば、音鳴りは、第5通気孔ではなく、第2流路で発生する。第4通気孔の延びる方向と、第2流路の延びる方向とが異なるので、第2流路で発生した音が内部で反射しやすくなり、音が第5通気孔を通じて出にくくなる。これにより、騒音低減を図ることができる。
また、前記第2流路は、狭窄部を有してもよい。このような構成によれば、狭窄部が形成する流路の断面積の大きさによって排気時間を調整することができるので、排気時間の設計を容易に行うことができる。
また、前記バルブは、複数の前記第5通気孔を有してもよい。このような構成によれば、弁体の異常変形を防止し、さらに、ポンプ振動を阻害しないようにすることができる。
また、前記バルブは、複数の前記第2流路を有してもよい。複数の第2流路が設けられているので、1つの第2流路に流れる流速を下げることができ、第4通気孔の大きさを小さくすることができる。
また、前記第2板は、前記バルブを収容するケースの一部分を兼ねてもよい。この構成によれば、バルブの低背化をより実現することができる。
また、前記第1板は、第1通気孔の周囲に形成された溝を有してもよい。この構成によれば、第1板と排気路形成板との接着に、例えば接着剤を用いる場合、過剰な接着剤が充填されても接着剤が溝に流れ込むので、接着剤がバルブ動作やポンプ動作を妨げるのを防止することができる。
前記第1板は、複数の第1通気孔を有してもよい。この構成によれば、ダイヤフラム120の異常変形を防止し、さらに、バルブに接続されるポンプの振動を阻害しないようにすることができる。
また、上述されたバルブと、前記バルブ室に接続されるポンプと、前記第1流路に接続される容器と、を備えた、気体制御装置を構成してもよい。このような構成によれば、排気時の音鳴りを低減した気体制御装置を実現することができる。
以下、本発明に係るバルブ及び気体制御装置について、図面を参照しながら説明する。なお、図面において、実質的に同じ機能、構成を有する部材については同一の符号を付して、明細書においてはその説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。
なお、以下で説明する実施形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものであり、本発明がこの構成に限定されるものではない。また、以下の実施形態において具体的に示される数値、形状、構成、ステップ、ステップの順序などは、一例を示すものであり、本発明を限定するものではない。以下の実施形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、全ての実施形態において、各変形例における構成も同様であり、各変形例に記載した構成をそれぞれ組み合わせてもよい。
(実施形態1)
最初に、気体制御装置について図1から図3を参照して説明する。図1は、実施形態1における気体制御装置100の要部の断面図である。図2は、実施形態1におけるポンプ10及びバルブ101の分解斜視図である。図3は、バルブ101の縦断面から見た斜視図である。X軸方向は、逆止弁160、及び排気弁170の配設方向を示している。Z軸方向は、ポンプ10及びバルブ101を構成する部材の積層方向(高さ方向)を示している。Y軸方向は、Z軸方向及びX軸方向に対して垂直な方向を示している。
1.気体制御装置
気体制御装置100は、ポンプ10と、バルブ101と、カフ109と、制御部115と、を備える。気体制御装置100は、例えば、被検者の血圧を測定する血圧計に設けられる。
バルブ101は、第1通気孔111を有する第1板191と、ケース190と、を有する。ケース190は、第2通気孔112が設けられた第2板192と、第2板192とともに、第5通気孔としての排気孔113及び第2流路133を形成する排気路形成板193とを有する。
バルブ101は、逆止弁160と排気弁170とを構成している。カフ109の腕帯ゴム管109aが第2板192における第2通気孔112の周囲に、例えば、接着剤によって接合されることにより、バルブ101がカフ109に接続される。腕帯ゴム管109aと第2板192との接続は、接着剤の他に、両面テープや接着テープを用いてもよい。排気孔113は大気に開放されている。なお、カフ109が本発明の「容器」の一例に相当する。
ポンプ10は、第1通気孔に接続されるポンプ筐体80を有する。ポンプ筐体80の上面は、バルブ101の第1板191の底面に接合されている。
制御部115は、例えばマイクロコンピュータ、CPU、又は、FGPAで構成され、気体制御装置100の各部の動作を制御する。制御部115は、ポンプ10に接続されており、ポンプ10に制御信号を送信する。制御部115は、電源から交流の駆動電圧を生成して、給電板70を介してポンプ10に印加し、ポンプ10を駆動する。そして、制御部115は、カフ109に収容される空気の圧力に基づいて血圧を測定する。カフ109に収容される空気の圧力値は、不図示の圧力センサによって検知され、制御部115に入力される。
2.ポンプの構造
次に、ポンプ10の構造について詳述する。なお、ポンプ10の構造については、従来と同様であるので、概略を説明し、詳細な説明を省略する。
ポンプ10は、基板91、流路形成板50、可撓板51、振動板ユニット60、圧電アクチュエータ40、スペーサ53、給電板70、を備え、これらが順に積層された構造を有する。基板91、可撓板51、振動板ユニット60の一部、スペーサ53、及び、給電板70は、ポンプ筐体80を構成している。ポンプ筐体80の内部空間は、ポンプ室45に相当する。
振動板41は二つの連結部62で枠板61に対して例えば、3点で柔軟に弾性支持されている。円板状の振動板41の上面には圧電素子42が配置されている。振動板41と圧電素子42とによって円板状の圧電アクチュエータ40が構成される。
枠板61の上面には、樹脂製のスペーサ53が設けられている。スペーサ53は、給電板70と振動板ユニット60とを電気的に絶縁する。
スペーサ53の上面には、金属製の給電板70が設けられている。給電板70は、ほぼ円形に開口した枠部位71と、この開口内に突出する内部端子73と、外部へ突出する外部端子72とを有する。内部端子73の先端は圧電素子42の表面にはんだで接合される。給電板70の上面は、バルブ101の下面と接触する。
枠板61の下面には、可撓板51が設けられている。可撓板51の中心には吸引孔52が設けられている。可撓板51は、基板91に固定された固定部57と、固定部57より中心側に位置し、開口部92に面する可動部58と、を有する。可撓板51の下面には、流路形成板50が設けられている。
流路形成板50の中央部には、円柱形の開口部50aが形成されている。この開口部92から放射状に外方に向けて直線状の流路50bが形成されている。流路50bの端部は、基板91の開口部92と連通している。
外部端子72及び可撓板51の端子に交流の駆動電圧が制御部115により印加されると、圧電アクチュエータ40が同心円状に屈曲振動する。さらに、圧電アクチュエータ40の振動に伴って可撓板51の可動部58も振動する。これにより、ポンプ10は、外部と連通する開口部92、開口部92に連通する流路50b、及び、吸引孔52を介して空気をポンプ室45へ吸引する。さらに、ポンプ10は、ポンプ室45の空気を第1通気孔111からバルブ101内へ吐出する。吸引孔52と第1通気孔111とは常時連通している。
3.バルブの構造
バルブ101は、図1から図3に示すように、第1板191と、枠部材195と、楕円形状の薄膜からなるダイヤフラム120と、楕円形状の薄膜からなるシール材152と、排気路形成板193と、第2板192と、を備え、それらが順に積層された構造を有している。これにより、第2板192の内面と、排気路形成板193と、ダイヤフラム120、によって第1流路114が形成される。第2板192は、第1板191の一方の主面191gに対向して位置する。なお、ダイヤフラム120とシール材152は、枠部材195の開口領域に設けられる。また、バルブ101は、第1板191と第2板192との間に位置するバルブ室131を備える。
枠部材195は、板状の部材でもよいし、シート状の部材でもよい。シート状の枠部材195は、例えば、両面テープのような粘着層が挙げられる。
排気路形成板193は、外側方に部分的に突出した突出部193aを有する。また、第2板192も、外側方に部分的に突出した突出部192aを有する。排気路形成板193、及び、枠部材195は、突出部193a、192aを除いて、それぞれの外側面が面一になるように積層されている。
なお、排気路形成板193と、枠部材195とのそれぞれの外側面が面一でなくてもよく、例えば、階段形状であってもよい。
第2通気孔112は、第2板192に設けられた貫通孔である。したがって、第2通気孔112の開口面は、第2板192の外面と同一平面又は略同一平面である。
排気路形成板193は、積層方向において第2板192とダイヤフラム120との間に位置する。排気路形成板193は、ダイヤフラム120との間に、及び、第2板192とダイヤフラム120とともに、第1流路114を形成する。排気路形成板193は、第2板192との間に第2流路を形成する。また、排気路形成板193は、第1流路114と第2流路133を連通する第4通気孔としての連通孔134を備える。第1流路114の一端は、第2板に形成された第2通気孔112に連通する。第1流路114の他端は、連通孔134を介して第2流路133に連通する。第2流路133における第2板192側の開口は、第2板192によって覆われている。実施形態において、連通孔134の延びる方向と第2流路133の延びる方向とは異なっており、例えば、直交しているが、これに限られず、互いに斜め方向に交差してもよい。
排気路形成板193と第2板192とが上述の関係で配置されているので、第2流路133における枠部材195側の開口は、一端及び他端を除いて、第2板192によって覆われている。したがって、排気路形成板193に形成された第2流路133の一端は、枠部材195側に開口している。この開口部が第5通気孔としての排気孔113となる。排気孔113は、排気路形成板193と第2板192との間に設けられる。第2流路133のは、連通孔134と排気孔113とを連通する。また、排気路形成板193の突出部193aを第1板191側(Z軸マイナス方向)へ延ばして、排気路形成板193と第1板191との間に排気孔113を設けてもよい。
なお、排気路形成板193の他端に対向する部分には、連通孔134が設けられており、この他端の連通孔134は第1流路114に連通している。第1流路114は一方主面がバルブ101の天面を形成する第2板192の他方主面によって部分的に形成されている。したがって、面内方向の第1流路114を形成しながらも、バルブ101の薄型化が可能となる。
枠部材195は、排気路形成板193、第2板192及び第1板191とともにバルブ101の内部空間を形成する。バルブ101の内部空間にはダイヤフラム120が配置されている。なお、ダイヤフラム120が本発明の「弁体」の一例を構成する。
第1板191とケース190との材料は例えば、金属、樹脂、又はそれらの混合物である。第2板192と、排気路形成板193と、枠部材195と、第1板191との各接合は例えば、両面テープ、熱拡散接合、接着剤等によって行われる。
第2板192は、図1、図3に示すように、カフ109に連通する複数の第2通気孔112を有する。第2板192は、例えば金属製又は樹脂製である。
第1板191は、図1、図3に示すように、ポンプ10に連通する第1通気孔111を有する。第1板191は、例えば金属製であり、ハーフエッチングで形成される。第1板191は、カフ109側に突出した弁座138を有する。
ダイヤフラム120には、図1、図2に示すように、弁座138に対向する領域の中心部に第3通気孔としての円形の孔121が設けられている。孔121の直径は、弁座138におけるダイヤフラム120に接触する面の直径よりも小さく設けられている。ダイヤフラム120の外周は、第1板191と第2板192のそれぞれの外周より小さい。ダイヤフラム120は、例えばEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)やシリコーンなどのゴムからなる。
ダイヤフラム120は、シール材152を介して第1板191及び排気路形成板193に挟持されている。これにより、ダイヤフラム120の一部が排気路形成板193の連通孔134に接触することも、ダイヤフラム120における孔121の周縁が弁座138に接触することも可能である。弁座138は、ダイヤフラム120における孔121の周囲を与圧するよう第1板191に設けられている。弁座138は、例えば金属製である。
ダイヤフラム120は、第2板192及び第1板191と枠部材195とによって形成される内部空間を分割する。この内部空間における第1板191側は、バルブ室(第1室)131となり、この内部空間における第2板192側は、第1流路(第2室)114となる。ダイヤフラム120に接触する弁座138の面の直径は例えば1.5mmである。
バルブ101では、第1流路132内にシール材152の一部が位置する。シール材152は、例えば両面テープや接着剤からなる。
次に、バルブ101が構成する逆止弁160と排気弁170とについて説明する。
まず、逆止弁160は、ダイヤフラム120における孔121の周縁と、その周縁に接触して孔121を被覆する弁座138と、によって構成されている。逆止弁160では、バルブ室131の圧力と第1流路114の圧力とに基づいてダイヤフラム120が弁座138に対して接触又は離間する。ダイヤフラム120は、孔121の周縁が第1板191に接触することで第1通気孔111と第2通気孔112とを非連通状態とする。また、ダイヤフラム120は、孔121の周縁が第1板191から離間することで第1通気孔111と第2通気孔112とを連通状態とする。
次に、排気弁170は、ダイヤフラム120の一部と、連通孔134のダイヤフラム120と対向する開口部134a周辺によって構成されている。排気弁170では、バルブ室131の圧力と第1流路132の圧力とに基づいてダイヤフラム120の一部が連通孔134の開口部134a周辺に対して接触又は離間する。
次に、図6及び図7を参照して、第1板191を詳細に説明する。図6は、カフ109側から見た第1板の斜視図であり、図7はポンプ10側から見た第1板の斜視図である。第1板191は、ケース190との接着に用いられる過剰な接着剤を溜める溝191a、191b、及び191cを有する。接着剤は、枠部材195とダイヤフラム120の間に充填され、第1板191とケース190とが強く接着される。接着剤は、例えば、シリコーン接着剤が用いられる。溝191a、191b、及び191cは、複数の第1通気孔111の周囲に形成されている。カフ109側の第1板191において、溝191aは、複数の第1通気孔111の外側方を囲むように形成されている。ポンプ10側の第1板191において、溝191aよりも中心側に円弧状の溝191bと、半円状の溝191cとが形成されている。これらの溝191a、191b、及び191cにより、過剰な接着剤が第1板191から溢れるのを防止することができる。このように、バルブ収納部に接着剤のバッファを設けることで、バッファに接着剤が流れ込むので、接着剤がバルブ動作やポンプ動作を妨げるのを防止することができる。
溝191cの中心側は、開口191dと繋がっている。開口191dは、給電板70の給電端子との接触を避けるために、貫通孔が空けられている。また、第1板191は、第1板191の外周囲をポンプ10側に延びる壁部191eを有する。壁部191eは、カフ109側に窪んだ凹部191fを複数個有する。凹部191fは、振動板ユニット60の振動が伝わるのを低減する。また、第1通気孔111を複数個形成することで、ダイヤフラム120の異常変形を防止し、さらに、ポンプ振動を阻害しないようにすることができる。
次に、気体制御装置100を血圧測定に用いた際の動作について説明する。
図8は、図1に示すポンプ10が駆動している間における気体制御装置100の空気の流れを示す説明図である。制御部115は、血圧の測定を開始するとき、ポンプ10をオンする。ポンプ10が駆動すると、まず空気が開口部92及び吸引孔52からポンプ10内のポンプ室45に流入する。次に、空気が第1通気孔111から吐出され、バルブ101のバルブ室131に流入する。
これにより、排気弁170では、バルブ室131の圧力が第1流路114の圧力より高くなる。このため、図8に示すように、ダイヤフラム120が連通孔134をシールして第2通気孔112と第2流路133との接続を遮断する。
また、逆止弁160では、バルブ室131の圧力が第1流路114の圧力より高くなる。このため、ダイヤフラム120における孔121の周囲が弁座138から離間し、第1通気孔111と第2通気孔112とが孔121を介して接続する。
この結果、空気がポンプ10からバルブ101の第1通気孔111、孔121、及び第2通気孔112、を経由してカフ109へ送出され、カフ109内の圧力(空気圧)が高まっていく。なお、ダイヤフラム120が大きく変形することにより第2板192に当接することもある。
ダイヤフラム120は、ダイヤフラム120の孔121の周縁が弁座138に接触するよう排気路形成板193及び第1板191に固定されている。そして、この弁座138は、ダイヤフラム120における孔121の周囲を与圧している。
これにより、バルブ101の第1通気孔111を経由して孔121から流出する空気は、ポンプ10の吐出圧力より若干低い圧力となって、孔121から第1流路114に流入する。一方、バルブ室131にはポンプ10の吐出圧力が加わる。
この結果、バルブ101では、バルブ室131の圧力が第1流路114の圧力より若干勝り、ダイヤフラム120が連通孔134をシールして孔121を開放した状態が維持される。
図9は、図1に示すポンプ10が駆動を停止した後における、気体制御装置100の空気の流れを示す説明図である。血圧の測定が終了すると、制御部115は、ポンプ10をオフする。ここで、ポンプ10の駆動が停止すると、ポンプ室45とバルブ室131の空気は、ポンプ10の吸引孔52及び開口部92から気体制御装置100の外部へ速やかに排気される。また、第1流路114には、カフ109の圧力が第2通気孔112から加わる。
この結果、逆止弁160では、バルブ室131の圧力が第1流路132の圧力より低下する。ダイヤフラム120は、弁座138に接触して孔121をシールする。また、排気弁170では、バルブ室131の圧力が第1流路132の圧力より低下する。ダイヤフラム120は、連通孔134の開口部134aから離間して第2流路133を開放する。即ち、バルブ101では、第2通気孔112と第2流路133とが第1流路132及び連通孔134を介して接続する。
上述のように、排気孔113がポンプ筐体80側に開口しているので、カフ109内の空気は、第2通気孔112、第1流路132、連通孔134及び第2流路133を経由して排気孔113からポンプ筐体80へ向けて急速に排出される。
以上のように、バルブ101は、第1通気孔111を有する第1板191と、第1板191の主面に対向して位置し第2通気孔112を有する第2板192と、第1板191と第2板192との間に位置するバルブ室131と、第1板191と第2板192の間に位置し、第3通気孔としての孔121を備え、孔121の周縁が第1板191及び第2板192に接触しているときに第1通気孔111と第2通気孔112とを非連通状態とし、孔121の周縁が第1板191及び第2板192から離間しているときに第1通気孔111と第2通気孔112とを連通状態とする弁体としてのダイヤフラム120と、第2板192とダイヤフラム120との間に位置し、ダイヤフラム120との間に第1流路114を形成し、第2板192との間に第2流路133を形成し、第1流路114と第2流路133を連通する第4通気孔としての連通孔134を備える排気路形成板193と、第1板191と排気路形成板193との間、又は排気路形成板193と第2板192との間に設けられる第5通気孔としての排気孔113と、を備え、第1流路114は第2通気孔112と連通孔134とを連通し、第2流路133は連通孔134と排気孔113とを連通し、ダイヤフラム120は連通孔134の周縁に接触しているときに第1流路114と第2流路133とを非連通状態とし、連通孔134の周縁から離間しているときに第1流路114と第2流路133とを連通状態とし、連通孔134の開口の断面積Cs1よりも、第2流路133の最小断面積Cs2又は排気孔113の断面積の方が小さく、連通孔134の延びる方向と第2流路133の延びる方向とが異なる。この構成により、カフ109から排気孔113までの排気路において、第1流路114と第2流路133とを連通する連通孔134の断面積Cs1よりも、第2流路133の最小断面積Cs2又は排気孔113の断面積の方が小さい。したがって、排気される気体の流速は、第2流路133の最小断面積Cs2又は排気孔113で最も速くなり、連通孔134を通過する気体の流速を低減することができる。したがって、排気時に離れ始めたダイヤフラム120と連通孔134との隙間を流れる気体の流速を低減することができ、この隙間において音鳴りが発生するのを低減することができる。また、ダイヤフラム120が連通孔134の中に入ったとしても、連通孔134の延びる方向と第2流路133の延びる方向とが異なるので、ダイヤフラム120が第2流路133にまで延びるのを防止することができ、排気時のダイヤフラム120の移動を円滑に行うことができる。
また、排気時間は、第2流路133の最小断面積Cs2又は排気孔113の断面積によって決められるので、連通孔134の断面積Cs1を従来より大きくすることができる。連通孔134の断面積Cs1が大きいと、ダイヤフラム120が離れる時に開口部134a近くを流れる空気の流速を低減することができる。また、第2流路133の最小断面積Cs2又は排気孔113の断面積を連通孔134の断面積よりも小さくすることで、連通孔134を通過する気体の流速を遅くすることができ、ダイヤフラム120が連通孔134に再び引き寄せられるのを防止することができる。これにより、排気時におけるダイヤフラム120の振動を低減することができ、ダイヤフラム120の振動により連通孔134の開口部134aで発生する騒音を低減することができる。
連通孔134の断面積Cs1は第1板191の主面から第2板192の主面方向に対して垂直な向きまたは略垂直な向きにおける面積である。第2流路133の断面積Cs2は第1板191の主面から第2板192の主面方向において流路断面を見た場合の面積である。
また、排気孔113の断面積よりも、第2流路133の最小断面積Cs2の方が小さい。これにより、噴流騒音を低減することができる。連通孔134の延びる方向と、第2流路133の延びる方向とが異なるので、第2流路133で発生した音がバルブ101の内部で反射しやすくなり、音が排気孔113を通じて出にくくなる。これにより、騒音低減を図ることができる。
また、第1板191は、複数の第1通気孔111を有することで、ダイヤフラム120の異常変形を防止し、さらに、ポンプ振動を阻害しないようにすることができる。
(変形例1)
次に、実施形態1の変形例におけるバルブについて図10から図12を参照して説明する。図10は、変形例1における排気路形成板193Aの第2流路133周辺の概略平面図である。図11、図12は、変形例1における連通孔134B、Cの概略平面図である。
排気路形成板193に形成された連通孔134の横断面の形状は、円に限られない。例えば、図10に示す様に、連通孔134の横断面の形状は、正方形でもよいし、長方形でもよいし、これらを含む矩形でもよい。また、連通孔134の横断面の形状は、矩形以外にも、三角形、多角形、星形、ヘキサグラム形、などでもよい。
また、連通孔134の横断面の形状は、中心が貫通していない環状でもよい。図11に示す様に、横断面の形状として、中心が貫通していないC形の連通孔134Bを採用してもよい。さらには、図12に示すように、横断面の形状として、複数個に分割された、中心が貫通していない環状形状の連通孔134Cを採用してもよい。
(変形例2)
次に、実施形態1の変形例におけるバルブについて図13を参照して説明する。図13は、変形例2における排気路形成板193Bの第2流路133周辺の概略平面図である。変形例2において、第2流路133Aは、連通孔134の断面積よりも小さい断面積Cs3の狭窄部136を有する。第2流路133Aが狭窄部136を有することで、第2流路133Aの最小断面積Cs2は、狭窄部136の断面積Cs3となる。したがって、第2流路133Aの狭窄部136の箇所以外の断面積が連通孔134の断面積Cs1よりも大きくてもよいので、連通孔134及び第2流路133Aの設計の自由度が向上する。また、狭窄部136が形成する流路の断面積Cs3の大きさによって排気時間を調整することができるので、排気時間の設計を容易に行うことができる。
狭窄部136により形成される流路は、例えば、第2流路133Aにおける排気路形成板193Bの内壁から狭められた流路である。狭窄部136は、例えば、排気路形成板193Bの内壁から流路中心方向に延びる壁136aと、壁136aに接続された断面積Cs3の縦方向に延びる壁136b又パイプを有してもよいし、単に断面積Cs3の貫通孔が空けられた壁136aを有してもよい。狭窄部136の断面積Cs3は、連通孔134の断面積Cs1よりも小さく、Cs1>Cs3の関係にある。
また、図14に示す様に、第2流路133Bにおいて、第2板192の下面に狭窄部136Aを配置してもよい。狭窄部136Aは、第2板192からダイヤフラム120側へ突出した突出部でもよいし、第2板192の下面に取り付けられる別体の樹脂又は金属体でもよい。
狭窄部136Aにより、第2流路133Bの最小断面積Cs4は、連通孔134の断面積Cs1よりも小さくなる。
また、図15に示す様に、狭窄部136Bを連通孔134と第2流路133との境界に配置してもよい。また、図16に示すように、狭窄部136Cを連通孔134と第2流路133とにまたがって配置してもよい。
(変形例3)
次に、実施形態1の変形例におけるバルブについて図17を参照して説明する。図17は、変形例3における排気路形成板193Cの第2流路133周辺の概略平面図である。変形例3において、第2流路133は、2つの排気孔113に接続されている。すなわち、排気路形成板193Cは、同一の突出部193aにおいて、2つの排気孔113を有する。この様に複数の場所に穴を設けることにより、いずれかが塞がった場合でも排気することができる。
また、図18、図19に示すように、排気路形成板193Dは、2つの突出部193aを有し、それぞれの突出部193aに設けられた排気孔113にそれぞれ接続される2つの第2流路133を形成してもよい。バルブ101が、2つの第2流路133を備える場合、それぞれの第2流路133の最小断面積の合計値が連通孔134の断面積よりも小さければよい。
また、図20に示すように、連通孔134、第2流路133、及び、排気孔113で形成される排気路を2組備えていてもよい。複数の排気路を設けることでひとつあたりの流速を下げられるため、連通孔134の大きさを小さくすることができる。
(変形例4)
次に、実施形態1の変形例におけるバルブについて図21を参照して説明する。図21は、変形例4におけるバルブ101の部分縦断面図である。変形例4における、排気孔113Aは、第2流路133Cから外側方に向けて解放されており、ポンプ10側を向いていない。したがって、排気路形成板193Dは、突出部193aを有していない。また、図22に示すように、排気孔113Aを第2板192Aに設けて、第2流路133Dからカフ側に排気してもよい。変形例4にかかる構成は、ケース190がバルブ101に装着される装置の筐体である場合には、バルブ101の装着を容易に実施することができる。
次に、図23を参照して、実施の形態1における、バルブ101とカフ109の腕帯ゴム管109aとの接着を説明する。バルブ101と接着対象物としての腕帯ゴム管109aとは、接着物110を介して貼り合わされてもよい。接着物110は、例えば、両面テープである。腕帯ゴム管109a及び接着物110は、それぞれの中心部に、第2通気孔112と連通する孔109b及び孔110aを有する。
接着物110の形状は、バルブ101の四隅を固定する矩形形状でもよいが、バルブ101の四隅を固定しない形状の方がより好ましい。四隅を固定しない形状の接着物として、例えば、図24に示すような、四角より多い多角形状の接着物110Aや、円形状の接着物が挙げられる。接着物110Aも、中心部に、第2通気孔112と連通する孔110Aaを有する。
バルブ101を介して伝わる振動板ユニット60の振動漏れは、バルブ101の上面の中でも、その四隅が最も振動する。接着物110Aの形状がバルブ101の四隅を固定しない形状であることにより、バルブ101から接着物110Aを介して接着対象物へ伝わる振動を緩和することができる。これにより、ポンプ特性を向上させることができる。
本発明は、上記実施の形態のものに限らず、次のように変形実施することができる。
(1)上記各実施形態において、気体として空気を用いているが、これに限られない。空気以外の気体に対してのバルブ及び気体制御装置として用いてもよい。
(2)上記各実施形態において、枠部材195は、板部材に限らず、シート状の部材でもよく、例えば、両面テープでもよい。
(3)上記実施形態1の変形例2において、第2流路133Aに狭窄部136が設けられていたが、狭窄部136の形態はこれに限らない。例えば、図25に示すように、第2流路133Aの一部が、複数の狭窄部136dにより、複数の流路に分割されていてもよい。この場合の第2流路133Aの最小断面積Cs2は、分割された各流路のそれぞれの断面積をCs3aとすると、分割された各流路の断面積Cs3aの合計値となる。分割された各流路の断面積の合計値は、連通孔134の断面積Cs1よりも小さい。図25の例では、4×Cs3a<Cs1の関係となる。
第2流路133に矩形状の複数の狭窄部136dが配置される構成以外にも、第2流路133に、矩形状の狭窄部が互い違いに配置されてもよいし、円筒状の狭窄部が配置されてもよい。
また、図17に示すように、バルブ室131が1つの連通孔134と、1つの第2流路133と、2つの排気孔113を有する場合、連通孔134の断面積Cs1が、第2流路133の断面積Cs2または排気孔113の断面積よりも大きい。また、図18に示すように、バルブ室131が1つの連通孔134と、複数の第2流路133と複数の排気孔113を有する場合、連通孔134の断面積Cs1は、複数の第2流路の断面積Cs2の合計値又は複数の排気孔113の合計値よりも大きい。また、図20に示すように、バルブ室131が複数の連通孔134と、複数の第2流路133と、複数の排気孔113を有する場合、複数の連通孔134の断面積Cs1の合計値が、複数の第2流路133の断面積Cs2の合計値または複数の排気孔113の断面積の合計値よりも大きい。
本発明は、バルブ及びバルブを備える気体制御装置に適用可能である。
10 ポンプ
40 圧電アクチュエータ
41 振動板
42 圧電素子
50 流路形成板
50a 開口部
50b 流路
51 可撓板
58 可動部
60 振動板ユニット
61 枠板
70 給電板
91 基板
92 開口部
100 気体制御装置
101 バルブ
109 カフ
109a 腕帯ゴム管
109b 孔
110、110A 接着物
110a、110Aa 孔
111 第1通気孔
112 第2通気孔
113、113A 排気孔
114 第1流路
115 制御部
120 ダイヤフラム
121 孔
131 バルブ室
132 第1流路
133、133A 第2流路
134 連通孔
134a 開口部
136 狭窄部
138 弁座
152 シール材
160 逆止弁
170 排気弁
190 ケース
191 第1板
191a、191b、191c 溝
191d 開口
191e 壁部
192 第2板
192a 突出部
193、193A、193B、193C 排気路形成板
193a 突出部
195 枠部材
この発明は、気体の流れを調節するバルブ及びそれを備えた気体制御装置に関する。
従来、気体の流れを制御する気体制御装置が各種考案されている。例えば、特許文献1には、圧電ポンプとバルブとカフとを備える気体制御装置が開示されている。バルブ内のダイヤフラムが弁座に対して接触又は離間することで逆止弁として機能している。また、ダイヤフラムが第2バルブ室から排気路に連通する開口に接触又は離間することで排気弁として機能している。
国際公開2018/021099パンフレット
しかしながら、従来のバルブから排気する際に、音鳴りが発生する。この音鳴りは、ダイヤフラムが排気路に連通する開口をシールした状態から離間する状態へ遷移する際に、ダイヤフラムと開口の間を気体が流れることにより発生する。気体制御装置が静かな環境で用いられる場合、この音鳴りがユーザにとって騒音として聞こえ、耳障りであった。
したがって、本発明の目的は、排気時の音鳴りを低減したバルブ及び気体制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様によるバルブは、
第1通気孔を有する第1板と、
前記第1板の主面に対向して位置し第2通気孔を有する第2板と、
前記第1板と前記第2板との間に位置するバルブ室と、
前記第1板と前記第2板の間に位置し、第3通気孔を備え、前記第3通気孔の周縁が前記第1板又は前記第2板に接触しているときに前記第1通気孔と前記第2通気孔とを非連通状態とし、前記第3通気孔の周縁が前記第1板及び前記第2板から離間しているときに前記第1通気孔と前記第2通気孔とを連通状態とする弁体と、
前記第2板と前記弁体との間に位置し、前記弁体との間に第1流路を形成し、前記第2板との間に第2流路を形成し、前記第1流路と前記第2流路を連通する第4通気孔を備える排気路形成板と、
前記第1板前記排気路形成板との間、又は前記排気路形成板と前記第2板との間に設けられる第5通気孔と、を備え、
前記第1流路は前記第2通気孔と前記第4通気孔とを連通し、前記第2流路は前記第4通気孔と前記第5通気孔とを連通し、
前記弁体は前記第4通気孔の周縁に接触しているときに前記第1流路と前記第2流路とを非連通状態とし、前記第4通気孔の周縁から離間しているときに前記第1流路と前記第2流路とを連通状態とし、
前記第4通気孔の開口の断面積よりも、前記第2流路の最小断面積又は前記第5通気孔の断面積の方が小さく、
前記第4通気孔の延びる方向と前記第2流路の延びる方向とが異なる。
また、本発明の一態様による気体制御装置は、
上述したバルブと、
前記バルブ室に接続されるポンプと、
前記第1流路に接続される容器と、を備える。
本発明に係るバルブによれば、排気時の音鳴りを低減したバルブ及び気体制御装置を提供することができる。
実施形態1における気体制御装置の要部の断面図 実施形態1におけるポンプ及びバルブの分解斜視図 バルブの縦断面から見た斜視図 ケースの下面図 バルブの縦断面図 カフ側から見た第1板の斜視図 ポンプ側から見た第1板の斜視図 ポンプが駆動している間における、気体制御装置の空気の流れを示す説明図 ポンプの駆動を停止した後における、気体制御装置の空気の流れを示す説明図 実施形態1の変形例における流路形成板の平面図 連通孔の変形例を示す説明図 連通孔の変形例を示す説明図 実施形態1の変形例における流路形成板の平面図 実施形態1の変形例におけるケース周辺の縦断面図 実施形態1の変形例におけるケース周辺の縦断面図 実施形態1の変形例におけるケース周辺の縦断面図 実施形態1の変形例における流路形成板の平面図 実施形態1の変形例における流路形成板の平面図 実施形態1の変形例におけるケース周辺の縦断面図 実施形態1の変形例における流路形成板の平面図 実施形態1の変形例におけるケース周辺の縦断面図 実施形態1の変形例におけるケース周辺の縦断面図 各実施形態におけるバルブとカフとの接続部分を説明する説明図 バルブとカフとの接続部分の変形例を示す説明図 実施形態1の変形例における流路形成板の平面図
本発明の一態様のバルブは、第1通気孔を有する第1板と、前記第1板の主面に対向して位置し第2通気孔を有する第2板と、前記第1板と前記第2板との間に位置するバルブ室と、前記第1板と前記第2板の間に位置し、第3通気孔を備え、前記第3通気孔の周縁が前記第1板及び前記第2板に接触しているときに前記第1通気孔と前記第2通気孔とを非連通状態とし、前記第3通気孔の周縁が前記第1板及び前記第2板から離間しているときに前記第1通気孔と前記第2通気孔とを連通状態とする弁体と、前記第2板と前記弁体との間に位置し、前記弁体との間に第1流路を形成し、前記第2板との間に第2流路を形成し、前記第1流路と前記第2流路を連通する第4通気孔を備える排気路形成板と、前記第1板前記排気路形成板との間、又は前記排気路形成板と前記第2板との間に設けられる第5通気孔と、を備え、前記第1流路は前記第2通気孔と前記第4通気孔とを連通し、前記第2流路は前記第4通気孔と前記第5通気孔とを連通し、前記弁体は前記第4通気孔の周縁に接触しているときに前記第1流路と前記第2流路とを非連通状態とし、前記第4通気孔の周縁から離間しているときに前記第1流路と前記第2流路とを連通状態とし、前記第4通気孔の開口の断面積よりも、前記第2流路の最小断面積又は前記第5通気孔の断面積の方が小さく、前記第4通気孔の延びる方向と前記第2流路の延びる方向とが異なる。
このような構成によれば、容器から第5通気孔までの排気路において、第1流路と第2流路とを連通する第4通気孔の断面積よりも、第2流路の最小断面積又は第5通気孔の断面積の方が小さい。したがって、第5通気孔から排気される気体の流速は、第2流路の最小断面積部分又は第5通気孔で最も速くなり、第4通気孔を通過する気体の流速を低減することができる。したがって、排気時に離れ始めた弁体と第4通気孔との隙間を流れる気体の流速を低減することができ、この隙間において音鳴りが発生するのを低減することができる。また、弁体が第4通気孔の中に入ったとしても、第4通気孔の延びる方向と第2流路の延びる方向とが異なるので、弁体が第2流路にまで延びるのを防止することができ、排気時の弁体の移動を円滑に行うことができる。
また、前記第5通気孔の開口の断面積よりも、前記第2流路の前記最小断面積の方が小さくてもよい。このような構成によれば、音鳴りは、第5通気孔ではなく、第2流路で発生する。第4通気孔の延びる方向と、第2流路の延びる方向とが異なるので、第2流路で発生した音が内部で反射しやすくなり、音が第5通気孔を通じて出にくくなる。これにより、騒音低減を図ることができる。
また、前記第2流路は、狭窄部を有してもよい。このような構成によれば、狭窄部が形成する流路の断面積の大きさによって排気時間を調整することができるので、排気時間の設計を容易に行うことができる。
また、前記バルブは、複数の前記第5通気孔を有してもよい。このような構成によれば、弁体の異常変形を防止し、さらに、ポンプ振動を阻害しないようにすることができる。
また、前記バルブは、複数の前記第2流路を有してもよい。複数の第2流路が設けられているので、1つの第2流路に流れる流速を下げることができ、第4通気孔の大きさを小さくすることができる。
また、前記第2板は、前記バルブを収容するケースの一部分を兼ねてもよい。この構成によれば、バルブの低背化をより実現することができる。
また、前記第1板は、第1通気孔の周囲に形成された溝を有してもよい。この構成によれば、第1板と排気路形成板との接着に、例えば接着剤を用いる場合、過剰な接着剤が充填されても接着剤が溝に流れ込むので、接着剤がバルブ動作やポンプ動作を妨げるのを防止することができる。
前記第1板は、複数の第1通気孔を有してもよい。この構成によれば、ダイヤフラム120の異常変形を防止し、さらに、バルブに接続されるポンプの振動を阻害しないようにすることができる。
また、上述されたバルブと、前記バルブ室に接続されるポンプと、前記第1流路に接続される容器と、を備えた、気体制御装置を構成してもよい。このような構成によれば、排気時の音鳴りを低減した気体制御装置を実現することができる。
以下、本発明に係るバルブ及び気体制御装置について、図面を参照しながら説明する。なお、図面において、実質的に同じ機能、構成を有する部材については同一の符号を付して、明細書においてはその説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。
なお、以下で説明する実施形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものであり、本発明がこの構成に限定されるものではない。また、以下の実施形態において具体的に示される数値、形状、構成、ステップ、ステップの順序などは、一例を示すものであり、本発明を限定するものではない。以下の実施形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、全ての実施形態において、各変形例における構成も同様であり、各変形例に記載した構成をそれぞれ組み合わせてもよい。
(実施形態1)
最初に、気体制御装置について図1から図3を参照して説明する。図1は、実施形態1における気体制御装置100の要部の断面図である。図2は、実施形態1におけるポンプ10及びバルブ101の分解斜視図である。図3は、バルブ101の縦断面から見た斜視図である。X軸方向は、逆止弁160、及び排気弁170の配設方向を示している。Z軸方向は、ポンプ10及びバルブ101を構成する部材の積層方向(高さ方向)を示している。Y軸方向は、Z軸方向及びX軸方向に対して垂直な方向を示している。
1.気体制御装置
気体制御装置100は、ポンプ10と、バルブ101と、カフ109と、制御部115と、を備える。気体制御装置100は、例えば、被検者の血圧を測定する血圧計に設けられる。
バルブ101は、第1通気孔111を有する第1板191と、ケース190と、を有する。ケース190は、第2通気孔112が設けられた第2板192と、第2板192とともに、第5通気孔としての排気孔113及び第2流路133を形成する排気路形成板193とを有する。
バルブ101は、逆止弁160と排気弁170とを構成している。カフ109の腕帯ゴム管109aが第2板192における第2通気孔112の周囲に、例えば、接着剤によって接合されることにより、バルブ101がカフ109に接続される。腕帯ゴム管109aと第2板192との接続は、接着剤の他に、両面テープや接着テープを用いてもよい。排気孔113は大気に開放されている。なお、カフ109が本発明の「容器」の一例に相当する。
ポンプ10は、第1通気孔に接続されるポンプ筐体80を有する。ポンプ筐体80の上面は、バルブ101の第1板191の底面に接合されている。
制御部115は、例えばマイクロコンピュータ、CPU、又は、FGPAで構成され、気体制御装置100の各部の動作を制御する。制御部115は、ポンプ10に接続されており、ポンプ10に制御信号を送信する。制御部115は、電源から交流の駆動電圧を生成して、給電板70を介してポンプ10に印加し、ポンプ10を駆動する。そして、制御部115は、カフ109に収容される空気の圧力に基づいて血圧を測定する。カフ109に収容される空気の圧力値は、不図示の圧力センサによって検知され、制御部115に入力される。
2.ポンプの構造
次に、ポンプ10の構造について詳述する。なお、ポンプ10の構造については、従来と同様であるので、概略を説明し、詳細な説明を省略する。
ポンプ10は、基板91、流路形成板50、可撓板51、振動板ユニット60、圧電アクチュエータ40、スペーサ53、給電板70、を備え、これらが順に積層された構造を有する。基板91、可撓板51、振動板ユニット60の一部、スペーサ53、及び、給電板70は、ポンプ筐体80を構成している。ポンプ筐体80の内部空間は、ポンプ室45に相当する。
振動板41は連結部62で枠板61に対して例えば、3点で柔軟に弾性支持されている。円板状の振動板41の上面には圧電素子42が配置されている。振動板41と圧電素子42とによって円板状の圧電アクチュエータ40が構成される。
枠板61の上面には、樹脂製のスペーサ53が設けられている。スペーサ53は、給電板70と振動板ユニット60とを電気的に絶縁する。
スペーサ53の上面には、金属製の給電板70が設けられている。給電板70は、ほぼ円形に開口した枠部位71と、この開口内に突出する内部端子73と、外部へ突出する外部端子72とを有する。内部端子73の先端は圧電素子42の表面にはんだで接合される。給電板70の上面は、バルブ101の下面と接触する。
枠板61の下面には、可撓板51が設けられている。可撓板51の中心には吸引孔52が設けられている。可撓板51は、基板91に固定された固定部57と、固定部57より中心側に位置し、開口部92に面する可動部58と、を有する。可撓板51の下面には、流路形成板50が設けられている。
流路形成板50の中央部には、円柱形の開口部50aが形成されている。この開口部50aから放射状に外方に向けて直線状の流路50bが形成されている。流路50bの端部は、基板91の開口部92と連通している。
外部端子72及び可撓板51の端子に交流の駆動電圧が制御部115により印加されると、圧電アクチュエータ40が同心円状に屈曲振動する。さらに、圧電アクチュエータ40の振動に伴って可撓板51の可動部58も振動する。これにより、ポンプ10は、外部と連通する開口部92、開口部92に連通する流路50b、及び、吸引孔52を介して空気をポンプ室45へ吸引する。さらに、ポンプ10は、ポンプ室45の空気を第1通気孔111からバルブ101内へ吐出する。吸引孔52と第1通気孔111とは常時連通している。
3.バルブの構造
バルブ101は、図1から図3に示すように、第1板191と、枠部材195と、楕円形状の薄膜からなるダイヤフラム120と、楕円形状の薄膜からなるシール材152と、排気路形成板193と、第2板192と、を備え、それらが順に積層された構造を有している。これにより、第2板192の内面と、排気路形成板193と、ダイヤフラム120、によって第1流路114が形成される。第2板192は、第1板191の一方の主面191gに対向して位置する。なお、ダイヤフラム120とシール材152は、枠部材195の開口領域に設けられる。また、バルブ101は、第1板191と第2板192との間に位置するバルブ室131を備える。
枠部材195は、板状の部材でもよいし、シート状の部材でもよい。シート状の枠部材195は、例えば、両面テープのような粘着層が挙げられる。
排気路形成板193は、外側方に部分的に突出した突出部193aを有する。また、第2板192も、外側方に部分的に突出した突出部192aを有する。排気路形成板193、及び、枠部材195は、突出部193a、192aを除いて、それぞれの外側面が面一になるように積層されている。
なお、排気路形成板193と、枠部材195とのそれぞれの外側面が面一でなくてもよく、例えば、階段形状であってもよい。
第2通気孔112は、第2板192に設けられた貫通孔である。したがって、第2通気孔112の開口面は、第2板192の外面と同一平面又は略同一平面である。
排気路形成板193は、積層方向において第2板192とダイヤフラム120との間に位置する。排気路形成板193は、ダイヤフラム120との間に、及び、第2板192とダイヤフラム120とともに、第1流路114を形成する。排気路形成板193は、第2板192との間に第2流路を形成する。また、排気路形成板193は、第1流路114と第2流路133を連通する第4通気孔としての連通孔134を備える。第1流路114の一端は、第2板に形成された第2通気孔112に連通する。第1流路114の他端は、連通孔134を介して第2流路133に連通する。第2流路133における第2板192側の開口は、第2板192によって覆われている。実施形態において、連通孔134の延びる方向と第2流路133の延びる方向とは異なっており、例えば、直交しているが、これに限られず、互いに斜め方向に交差してもよい。
排気路形成板193と第2板192とが上述の関係で配置されているので、第2流路133における枠部材195側の開口は、一端及び他端を除いて、排気路形成板193によって覆われている。したがって、排気路形成板193に形成された第2流路133の一端は、枠部材195側に開口している。この開口部が第5通気孔としての排気孔113となる。排気孔113は、排気路形成板193と第2板192との間に設けられる。第2流路133は、連通孔134と排気孔113とを連通する。また、排気路形成板193の突出部193aを第1板191側(Z軸マイナス方向)へ延ばして、排気路形成板193と第1板191との間に排気孔113を設けてもよい。
なお、排気路形成板193において第2流路133の他端に対向する部分には、連通孔134が設けられており、この他端の連通孔134は第1流路114に連通している。第1流路114は一方主面がバルブ101の天面を形成する第2板192の他方主面によって部分的に形成されている。したがって、面内方向の第1流路114を形成しながらも、バルブ101の薄型化が可能となる。
枠部材195は、排気路形成板193、第2板192及び第1板191とともにバルブ101の内部空間を形成する。バルブ101の内部空間にはダイヤフラム120が配置されている。なお、ダイヤフラム120が本発明の「弁体」の一例を構成する。
第1板191とケース190との材料は例えば、金属、樹脂、又はそれらの混合物である。第2板192と、排気路形成板193と、枠部材195と、第1板191との各接合は例えば、両面テープ、熱拡散接合、接着剤等によって行われる。
第2板192は、図1、図3に示すように、カフ109に連通する複数の第2通気孔112を有する。第2板192は、例えば金属製又は樹脂製である。
第1板191は、図1、図3に示すように、ポンプ10に連通する第1通気孔111を有する。第1板191は、例えば金属製であり、ハーフエッチングで形成される。第1板191は、カフ109側に突出した弁座138を有する。
ダイヤフラム120には、図1、図2に示すように、弁座138に対向する領域の中心部に第3通気孔としての円形の孔121が設けられている。孔121の直径は、弁座138におけるダイヤフラム120に接触する面の直径よりも小さく設けられている。ダイヤフラム120の外周は、第1板191と第2板192のそれぞれの外周より小さい。ダイヤフラム120は、例えばEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)やシリコーンなどのゴムからなる。
ダイヤフラム120は、シール材152を介して第1板191及び排気路形成板193に挟持されている。これにより、ダイヤフラム120の一部が排気路形成板193の連通孔134に接触することも、ダイヤフラム120における孔121の周縁が弁座138に接触することも可能である。弁座138は、ダイヤフラム120における孔121の周囲を与圧するよう第1板191に設けられている。弁座138は、例えば金属製である。
ダイヤフラム120は、第2板192及び第1板191と枠部材195とによって形成される内部空間を分割する。この内部空間における第1板191側は、バルブ室(第1室)131となり、この内部空間における第2板192側は、第1流路(第2室)114となる。ダイヤフラム120に接触する弁座138の面の直径は例えば1.5mmである。
バルブ101では、第1流路114内にシール材152の一部が位置する。シール材152は、例えば両面テープや接着剤からなる。
次に、バルブ101が構成する逆止弁160と排気弁170とについて説明する。
まず、逆止弁160は、ダイヤフラム120における孔121の周縁と、その周縁に接触して孔121を被覆する弁座138と、によって構成されている。逆止弁160では、バルブ室131の圧力と第1流路114の圧力とに基づいてダイヤフラム120が弁座138に対して接触又は離間する。ダイヤフラム120は、孔121の周縁が第1板191に接触することで第1通気孔111と第2通気孔112とを非連通状態とする。また、ダイヤフラム120は、孔121の周縁が第1板191から離間することで第1通気孔111と第2通気孔112とを連通状態とする。
次に、排気弁170は、ダイヤフラム120の一部と、連通孔134のダイヤフラム120と対向する開口部134a周辺によって構成されている。排気弁170では、バルブ室131の圧力と第1流路114の圧力とに基づいてダイヤフラム120の一部が連通孔134の開口部134a周辺に対して接触又は離間する。
次に、図6及び図7を参照して、第1板191を詳細に説明する。図6は、カフ109側から見た第1板の斜視図であり、図7はポンプ10側から見た第1板の斜視図である。第1板191は、ケース190との接着に用いられる過剰な接着剤を溜める溝191a、191b、及び191cを有する。接着剤は、枠部材195とダイヤフラム120の間に充填され、第1板191とケース190とが強く接着される。接着剤は、例えば、シリコーン接着剤が用いられる。溝191a、191b、及び191cは、複数の第1通気孔111の周囲に形成されている。カフ109側の第1板191において、溝191aは、複数の第1通気孔111の外側方を囲むように形成されている。ポンプ10側の第1板191において、溝191aよりも中心側に円弧状の溝191bと、半円状の溝191cとが形成されている。これらの溝191a、191b、及び191cにより、過剰な接着剤が第1板191から溢れるのを防止することができる。このように、バルブ収納部に接着剤のバッファを設けることで、バッファに接着剤が流れ込むので、接着剤がバルブ動作やポンプ動作を妨げるのを防止することができる。
溝191cの中心側は、開口191dと繋がっている。開口191dは、給電板70の給電端子との接触を避けるために、貫通孔が空けられている。また、第1板191は、第1板191の外周囲をポンプ10側に延びる壁部191eを有する。壁部191eは、カフ109側に窪んだ凹部191fを複数個有する。凹部191fは、振動板ユニット60の振動が伝わるのを低減する。また、第1通気孔111を複数個形成することで、ダイヤフラム120の異常変形を防止し、さらに、ポンプ振動を阻害しないようにすることができる。
次に、気体制御装置100を血圧測定に用いた際の動作について説明する。
図8は、図1に示すポンプ10が駆動している間における気体制御装置100の空気の流れを示す説明図である。制御部115は、血圧の測定を開始するとき、ポンプ10をオンする。ポンプ10が駆動すると、まず空気が開口部92及び吸引孔52からポンプ10内のポンプ室45に流入する。次に、空気が第1通気孔111から吐出され、バルブ101のバルブ室131に流入する。
これにより、排気弁170では、バルブ室131の圧力が第1流路114の圧力より高くなる。このため、図8に示すように、ダイヤフラム120が連通孔134をシールして第2通気孔112と第2流路133との接続を遮断する。
また、逆止弁160では、バルブ室131の圧力が第1流路114の圧力より高くなる。このため、ダイヤフラム120における孔121の周囲が弁座138から離間し、第1通気孔111と第2通気孔112とが孔121を介して接続する。
この結果、空気がポンプ10からバルブ101の第1通気孔111、孔121、及び第2通気孔112、を経由してカフ109へ送出され、カフ109内の圧力(空気圧)が高まっていく。なお、ダイヤフラム120が大きく変形することにより第2板192に当接することもある。
ダイヤフラム120は、ダイヤフラム120の孔121の周縁が弁座138に接触するよう排気路形成板193及び第1板191に固定されている。そして、この弁座138は、ダイヤフラム120における孔121の周囲を与圧している。
これにより、バルブ101の第1通気孔111を経由して孔121から流出する空気は、ポンプ10の吐出圧力より若干低い圧力となって、孔121から第1流路114に流入する。一方、バルブ室131にはポンプ10の吐出圧力が加わる。
この結果、バルブ101では、バルブ室131の圧力が第1流路114の圧力より若干勝り、ダイヤフラム120が連通孔134をシールして孔121を開放した状態が維持される。
図9は、図1に示すポンプ10が駆動を停止した後における、気体制御装置100の空気の流れを示す説明図である。血圧の測定が終了すると、制御部115は、ポンプ10をオフする。ここで、ポンプ10の駆動が停止すると、ポンプ室45とバルブ室131の空気は、ポンプ10の吸引孔52及び開口部92から気体制御装置100の外部へ速やかに排気される。また、第1流路114には、カフ109の圧力が第2通気孔112から加わる。
この結果、逆止弁160では、バルブ室131の圧力が第1流路114の圧力より低下する。ダイヤフラム120は、弁座138に接触して孔121をシールする。また、排気弁170では、バルブ室131の圧力が第1流路114の圧力より低下する。ダイヤフラム120は、連通孔134の開口部134aから離間して第2流路133を開放する。即ち、バルブ101では、第2通気孔112と第2流路133とが第1流路114及び連通孔134を介して接続する。
上述のように、排気孔113がポンプ筐体80側に開口しているので、カフ109内の空気は、第2通気孔112、第1流路114、連通孔134及び第2流路133を経由して排気孔113からポンプ筐体80へ向けて急速に排出される。
以上のように、バルブ101は、第1通気孔111を有する第1板191と、第1板191の主面に対向して位置し第2通気孔112を有する第2板192と、第1板191と第2板192との間に位置するバルブ室131と、第1板191と第2板192の間に位置し、第3通気孔としての孔121を備え、孔121の周縁が第1板191及び第2板192に接触しているときに第1通気孔111と第2通気孔112とを非連通状態とし、孔121の周縁が第1板191及び第2板192から離間しているときに第1通気孔111と第2通気孔112とを連通状態とする弁体としてのダイヤフラム120と、第2板192とダイヤフラム120との間に位置し、ダイヤフラム120との間に第1流路114を形成し、第2板192との間に第2流路133を形成し、第1流路114と第2流路133を連通する第4通気孔としての連通孔134を備える排気路形成板193と、第1板191と排気路形成板193との間、又は排気路形成板193と第2板192との間に設けられる第5通気孔としての排気孔113と、を備え、第1流路114は第2通気孔112と連通孔134とを連通し、第2流路133は連通孔134と排気孔113とを連通し、ダイヤフラム120は連通孔134の周縁に接触しているときに第1流路114と第2流路133とを非連通状態とし、連通孔134の周縁から離間しているときに第1流路114と第2流路133とを連通状態とし、連通孔134の開口の断面積Cs1よりも、第2流路133の最小断面積Cs2又は排気孔113の断面積の方が小さく、連通孔134の延びる方向と第2流路133の延びる方向とが異なる。この構成により、カフ109から排気孔113までの排気路において、第1流路114と第2流路133とを連通する連通孔134の断面積Cs1よりも、第2流路133の最小断面積Cs2又は排気孔113の断面積の方が小さい。したがって、排気される気体の流速は、第2流路133の最小断面積Cs2又は排気孔113で最も速くなり、連通孔134を通過する気体の流速を低減することができる。したがって、排気時に離れ始めたダイヤフラム120と連通孔134との隙間を流れる気体の流速を低減することができ、この隙間において音鳴りが発生するのを低減することができる。また、ダイヤフラム120が連通孔134の中に入ったとしても、連通孔134の延びる方向と第2流路133の延びる方向とが異なるので、ダイヤフラム120が第2流路133にまで延びるのを防止することができ、排気時のダイヤフラム120の移動を円滑に行うことができる。
また、排気時間は、第2流路133の最小断面積Cs2又は排気孔113の断面積によって決められるので、連通孔134の断面積Cs1を従来より大きくすることができる。連通孔134の断面積Cs1が大きいと、ダイヤフラム120が離れる時に開口部134a近くを流れる空気の流速を低減することができる。また、第2流路133の最小断面積Cs2又は排気孔113の断面積を連通孔134の断面積よりも小さくすることで、連通孔134を通過する気体の流速を遅くすることができ、ダイヤフラム120が連通孔134に再び引き寄せられるのを防止することができる。これにより、排気時におけるダイヤフラム120の振動を低減することができ、ダイヤフラム120の振動により連通孔134の開口部134aで発生する騒音を低減することができる。
連通孔134の断面積Cs1は第1板191の主面から第2板192の主面方向に対して垂直な向きまたは略垂直な向きにおける面積である。第2流路133の断面積Cs2は第1板191の主面から第2板192の主面方向において流路断面を見た場合の面積である。
また、排気孔113の断面積よりも、第2流路133の最小断面積Cs2の方が小さい。これにより、噴流騒音を低減することができる。連通孔134の延びる方向と、第2流路133の延びる方向とが異なるので、第2流路133で発生した音がバルブ101の内部で反射しやすくなり、音が排気孔113を通じて出にくくなる。これにより、騒音低減を図ることができる。
また、第1板191は、複数の第1通気孔111を有することで、ダイヤフラム120の異常変形を防止し、さらに、ポンプ振動を阻害しないようにすることができる。
(変形例1)
次に、実施形態1の変形例におけるバルブについて図10から図12を参照して説明する。図10は、変形例1における排気路形成板193Aの第2流路133周辺の概略平面図である。図11、図12は、変形例1における連通孔134B、Cの概略平面図である。
排気路形成板193に形成された連通孔134の横断面の形状は、円に限られない。例えば、図10に示す様に、連通孔134の横断面の形状は、正方形でもよいし、長方形でもよいし、これらを含む矩形でもよい。また、連通孔134の横断面の形状は、矩形以外にも、三角形、多角形、星形、ヘキサグラム形、などでもよい。
また、連通孔134の横断面の形状は、中心が貫通していない環状でもよい。図11に示す様に、横断面の形状として、中心が貫通していないC形の連通孔134Bを採用してもよい。さらには、図12に示すように、横断面の形状として、複数個に分割された、中心が貫通していない環状形状の連通孔134Cを採用してもよい。
(変形例2)
次に、実施形態1の変形例におけるバルブについて図13を参照して説明する。図13は、変形例2における排気路形成板193Bの第2流路133周辺の概略平面図である。変形例2において、第2流路133Aは、連通孔134の断面積よりも小さい断面積Cs3の狭窄部136を有する。第2流路133Aが狭窄部136を有することで、第2流路133Aの最小断面積Cs2は、狭窄部136の断面積Cs3となる。したがって、第2流路133Aの狭窄部136の箇所以外の断面積が連通孔134の断面積Cs1よりも大きくてもよいので、連通孔134及び第2流路133Aの設計の自由度が向上する。また、狭窄部136が形成する流路の断面積Cs3の大きさによって排気時間を調整することができるので、排気時間の設計を容易に行うことができる。
狭窄部136により形成される流路は、例えば、第2流路133Aにおける排気路形成板193Bの内壁から狭められた流路である。狭窄部136は、例えば、排気路形成板193Bの内壁から流路中心方向に延びる壁136aと、壁136aに接続された断面積Cs3の縦方向に延びる壁136b又パイプを有してもよいし、単に断面積Cs3の貫通孔が空けられた壁136aを有してもよい。狭窄部136の断面積Cs3は、連通孔134の断面積Cs1よりも小さく、Cs1>Cs3の関係にある。
また、図14に示す様に、第2流路133Bにおいて、第2板192の下面に狭窄部136Aを配置してもよい。狭窄部136Aは、第2板192からダイヤフラム120側へ突出した突出部でもよいし、第2板192の下面に取り付けられる別体の樹脂又は金属体でもよい。
狭窄部136Aにより、第2流路133Bの最小断面積Cs4は、連通孔134の断面積Cs1よりも小さくなる。
また、図15に示す様に、狭窄部136Bを連通孔134と第2流路133との境界に配置してもよい。また、図16に示すように、狭窄部136Cを連通孔134と第2流路133とにまたがって配置してもよい。
(変形例3)
次に、実施形態1の変形例におけるバルブについて図17を参照して説明する。図17は、変形例3における排気路形成板193Cの第2流路133周辺の概略平面図である。変形例3において、第2流路133は、2つの排気孔113に接続されている。すなわち、排気路形成板193Cは、同一の突出部193aにおいて、2つの排気孔113を有する。この様に複数の場所に穴を設けることにより、いずれかが塞がった場合でも排気することができる。
また、図18、図19に示すように、排気路形成板193Dは、2つの突出部193aを有し、それぞれの突出部193aに設けられた排気孔113にそれぞれ接続される2つの第2流路133を形成してもよい。バルブ101が、2つの第2流路133を備える場合、それぞれの第2流路133の最小断面積の合計値が連通孔134の断面積よりも小さければよい。
また、図20に示すように、連通孔134、第2流路133、及び、排気孔113で形成される排気路を2組備えていてもよい。複数の排気路を設けることでひとつあたりの流速を下げられるため、連通孔134の大きさを小さくすることができる。
(変形例4)
次に、実施形態1の変形例におけるバルブについて図21を参照して説明する。図21は、変形例4におけるバルブ101の部分縦断面図である。変形例4における、排気孔113Aは、第2流路133Cから外側方に向けて解放されており、ポンプ10側を向いていない。したがって、排気路形成板193Dは、突出部193aを有していない。また、図22に示すように、排気孔113Aを第2板192Aに設けて、第2流路133Dからカフ側に排気してもよい。変形例4にかかる構成は、ケース190がバルブ101に装着される装置の筐体である場合には、バルブ101の装着を容易に実施することができる。
次に、図23を参照して、実施の形態1における、バルブ101とカフ109の腕帯ゴム管109aとの接着を説明する。バルブ101と接着対象物としての腕帯ゴム管109aとは、接着物110を介して貼り合わされてもよい。接着物110は、例えば、両面テープである。腕帯ゴム管109a及び接着物110は、それぞれの中心部に、第2通気孔112と連通する孔109b及び孔110aを有する。
接着物110の形状は、バルブ101の四隅を固定する矩形形状でもよいが、バルブ101の四隅を固定しない形状の方がより好ましい。四隅を固定しない形状の接着物として、例えば、図24に示すような、四角より多い多角形状の接着物110Aや、円形状の接着物が挙げられる。接着物110Aも、中心部に、第2通気孔112と連通する孔110Aaを有する。
バルブ101を介して伝わる振動板ユニット60の振動漏れは、バルブ101の上面の中でも、その四隅が最も振動する。接着物110Aの形状がバルブ101の四隅を固定しない形状であることにより、バルブ101から接着物110Aを介して接着対象物へ伝わる振動を緩和することができる。これにより、ポンプ特性を向上させることができる。
本発明は、上記実施の形態のものに限らず、次のように変形実施することができる。
(1)上記各実施形態において、気体として空気を用いているが、これに限られない。空気以外の気体に対してのバルブ及び気体制御装置として用いてもよい。
(2)上記各実施形態において、枠部材195は、板部材に限らず、シート状の部材でもよく、例えば、両面テープでもよい。
(3)上記実施形態1の変形例2において、第2流路133Aに狭窄部136が設けられていたが、狭窄部136の形態はこれに限らない。例えば、図25に示すように、第2流路133Aの一部が、複数の狭窄部136dにより、複数の流路に分割されていてもよい。この場合の第2流路133Aの最小断面積Cs2は、分割された各流路のそれぞれの断面積をCs3aとすると、分割された各流路の断面積Cs3aの合計値となる。分割された各流路の断面積の合計値は、連通孔134の断面積Cs1よりも小さい。図25の例では、4×Cs3a<Cs1の関係となる。
第2流路133に矩形状の複数の狭窄部136dが配置される構成以外にも、第2流路133に、矩形状の狭窄部が互い違いに配置されてもよいし、円筒状の狭窄部が配置されてもよい。
また、図17に示すように、バルブ室131が1つの連通孔134と、1つの第2流路133と、2つの排気孔113を有する場合、連通孔134の断面積Cs1が、第2流路133の断面積Cs2または排気孔113の断面積よりも大きい。また、図18に示すように、バルブ室131が1つの連通孔134と、複数の第2流路133と複数の排気孔113を有する場合、連通孔134の断面積Cs1は、複数の第2流路の断面積Cs2の合計値又は複数の排気孔113の断面積の合計値よりも大きい。また、図20に示すように、バルブ室131が複数の連通孔134と、複数の第2流路133と、複数の排気孔113を有する場合、複数の連通孔134の断面積Cs1の合計値が、複数の第2流路133の断面積Cs2の合計値または複数の排気孔113の断面積の合計値よりも大きい。
本発明は、バルブ及びバルブを備える気体制御装置に適用可能である。
10 ポンプ
40 圧電アクチュエータ
41 振動板
42 圧電素子
50 流路形成板
50a 開口部
50b 流路
51 可撓板
58 可動部
60 振動板ユニット
61 枠板
70 給電板
91 基板
92 開口部
100 気体制御装置
101 バルブ
109 カフ
109a 腕帯ゴム管
109b 孔
110、110A 接着物
110a、110Aa 孔
111 第1通気孔
112 第2通気孔
113、113A 排気孔
114 第1流路
115 制御部
120 ダイヤフラム
121 孔
131 バルブ室
133、133A 第2流路
134 連通孔
134a 開口部
136 狭窄部
138 弁座
152 シール材
160 逆止弁
170 排気弁
190 ケース
191 第1板
191a、191b、191c 溝
191d 開口
191e 壁部
192 第2板
192a 突出部
193、193A、193B、193C 排気路形成板
193a 突出部
195 枠部材

Claims (9)

  1. 第1通気孔を有する第1板と、
    前記第1板の主面に対向して位置し第2通気孔を有する第2板と、
    前記第1板と前記第2板との間に位置するバルブ室と、
    前記第1板と前記第2板の間に位置し、第3通気孔を備え、前記第3通気孔の周縁が前記第1板又は前記第2板に接触しているときに前記第1通気孔と前記第2通気孔とを非連通状態とし、前記第3通気孔の周縁が前記第1板及び前記第2板から離間しているときに前記第1通気孔と前記第2通気孔とを連通状態とする弁体と、
    前記第2板と前記弁体との間に位置し、前記弁体との間に第1流路を形成し、前記第2板との間に第2流路を形成し、前記第1流路と前記第2流路を連通する第4通気孔を備える排気路形成板と、
    前記第1板と前記排気路形成板との間、又は前記排気路形成板と前記第2板との間に設けられる第5通気孔と、を備え、
    前記第1流路は前記第2通気孔と前記第4通気孔とを連通し、前記第2流路は前記第4通気孔と前記第5通気孔とを連通し、
    前記弁体は前記第4通気孔の周縁に接触しているときに前記第1流路と前記第2流路とを非連通状態とし、前記第4通気孔の周縁から離間しているときに前記第1流路と前記第2流路とを連通状態とし、
    前記第4通気孔の開口の断面積よりも、前記第2流路の最小断面積又は前記第5通気孔の断面積の方が小さく、
    前記第4通気孔の延びる方向と前記第2流路の延びる方向とが異なる、
    バルブ。
  2. 前記第5通気孔の開口の断面積よりも、前記第2流路の前記最小断面積の方が小さい、
    請求項1に記載のバルブ。
  3. 前記第2流路は、狭窄部を有する、
    請求項1又は2に記載のバルブ。
  4. 複数の前記第5通気孔を有する、
    請求項1から3のいずれか1つに記載のバルブ。
  5. 複数の前記第2流路を有する、
    請求項1から4のいずれか1つに記載のバルブ。
  6. 前記第2板は、前記バルブを収容するケースの一部分を兼ねる、
    請求項1から5のいずれか1つに記載のバルブ。
  7. 前記第1板は、第1通気孔の周囲に形成された溝を有する、
    請求項1から6のいずれか1つに記載のバルブ。
  8. 前記第1板は、複数の第1通気孔を有する、
    請求項1から7のいずれか1つに記載のバルブ。
  9. 請求項1から8のいずれか1つに記載のバルブと、
    前記バルブ室に接続されるポンプと、
    前記第1流路に接続される容器と、を備える、
    気体制御装置。
JP2020552990A 2018-10-22 2019-09-24 バルブ、及び、気体制御装置 Active JP7140203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022143199A JP7476932B2 (ja) 2018-10-22 2022-09-08 バルブ、及び、気体制御装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018198385 2018-10-22
JP2018198385 2018-10-22
PCT/JP2019/037182 WO2020084978A1 (ja) 2018-10-22 2019-09-24 バルブ、及び、気体制御装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022143199A Division JP7476932B2 (ja) 2018-10-22 2022-09-08 バルブ、及び、気体制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020084978A1 true JPWO2020084978A1 (ja) 2021-09-02
JP7140203B2 JP7140203B2 (ja) 2022-09-21

Family

ID=70331329

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020552990A Active JP7140203B2 (ja) 2018-10-22 2019-09-24 バルブ、及び、気体制御装置
JP2022143199A Active JP7476932B2 (ja) 2018-10-22 2022-09-08 バルブ、及び、気体制御装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022143199A Active JP7476932B2 (ja) 2018-10-22 2022-09-08 バルブ、及び、気体制御装置

Country Status (5)

Country Link
US (2) US11365816B2 (ja)
JP (2) JP7140203B2 (ja)
CN (2) CN112771295B (ja)
DE (1) DE112019004803T5 (ja)
WO (1) WO2020084978A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020084978A1 (ja) * 2018-10-22 2020-04-30 株式会社村田製作所 バルブ、及び、気体制御装置
CN114382686A (zh) * 2020-10-20 2022-04-22 研能科技股份有限公司 薄型气体传输装置
TW202217146A (zh) 2020-10-20 2022-05-01 研能科技股份有限公司 薄型氣體傳輸裝置
TWI763286B (zh) * 2021-01-29 2022-05-01 研能科技股份有限公司 微型氣體傳輸裝置
TWI768809B (zh) * 2021-04-06 2022-06-21 研能科技股份有限公司 微型氣體傳輸裝置
WO2023167284A1 (ja) * 2022-03-04 2023-09-07 株式会社村田製作所 バルブ、および、流体制御装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013168551A1 (ja) * 2012-05-09 2013-11-14 株式会社村田製作所 冷却装置、加熱冷却装置
WO2016194564A1 (ja) * 2015-05-29 2016-12-08 株式会社村田製作所 吸引装置
WO2018021099A1 (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 株式会社村田製作所 バルブ、気体制御装置、及び血圧計

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07145874A (ja) * 1993-11-25 1995-06-06 Matsushita Electric Works Ltd 排気装置
JP5156957B2 (ja) 2006-03-17 2013-03-06 苓州建設工業株式会社 抗菌・脱臭装置
WO2012141113A1 (ja) 2011-04-11 2012-10-18 株式会社村田製作所 バルブ、流体制御装置
CN107654358B (zh) * 2012-04-19 2020-02-21 株式会社村田制作所 流体控制装置
CN105134568B (zh) * 2015-08-27 2017-08-25 广东乐心医疗电子股份有限公司 一种充排气一体式气泵以及包含该气泵的电子血压计
WO2018020882A1 (ja) 2016-07-29 2018-02-01 株式会社村田製作所 バルブ、気体制御装置、及び血圧計
JOP20190233A1 (ar) 2017-04-14 2019-10-02 Biogen Ma Inc نظائر بنزوازيبين بوصفها عوامل مثبطة لتيروزين كيناز بروتون
WO2020084978A1 (ja) * 2018-10-22 2020-04-30 株式会社村田製作所 バルブ、及び、気体制御装置
CN117203427A (zh) * 2021-04-27 2023-12-08 株式会社村田制作所 泵装置
JPWO2022234778A1 (ja) * 2021-05-06 2022-11-10

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013168551A1 (ja) * 2012-05-09 2013-11-14 株式会社村田製作所 冷却装置、加熱冷却装置
WO2016194564A1 (ja) * 2015-05-29 2016-12-08 株式会社村田製作所 吸引装置
WO2018021099A1 (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 株式会社村田製作所 バルブ、気体制御装置、及び血圧計

Also Published As

Publication number Publication date
DE112019004803T5 (de) 2021-07-08
US20210164575A1 (en) 2021-06-03
JP2022174203A (ja) 2022-11-22
WO2020084978A1 (ja) 2020-04-30
US11365816B2 (en) 2022-06-21
CN112771295B (zh) 2023-09-05
US20220275872A1 (en) 2022-09-01
JP7140203B2 (ja) 2022-09-21
CN117146007A (zh) 2023-12-01
JP7476932B2 (ja) 2024-05-01
CN112771295A (zh) 2021-05-07
US11686396B2 (en) 2023-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2020084978A1 (ja) バルブ、及び、気体制御装置
JP6760377B2 (ja) バルブ、気体制御装置、及び血圧計
US10502328B2 (en) Valve and fluid control appratus
JP5185475B2 (ja) バルブ、流体制御装置
WO2016063710A1 (ja) バルブ、流体制御装置および血圧計
WO2018021099A1 (ja) バルブ、気体制御装置、及び血圧計
JP5668582B2 (ja) 流体制御装置
TWI646989B (zh) 閥、流體控制裝置及血壓計
CN116324166A (zh) 流体控制装置
WO2019159502A1 (ja) 流体制御装置
JPWO2019159502A1 (ja) 流体制御装置
JP5500310B2 (ja) アクティブバルブ、流体制御装置
JP2023126989A (ja) ポンプ及び流体制御装置
JP2023126991A (ja) ポンプ及び流体制御装置
CN112752906A (zh)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210106

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7140203

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150