JPWO2020084801A1 - 非燃焼式吸引器の電源ユニット、本体ユニット及び非燃焼式吸引器 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2018年10月26日に出願された中国特許出願第201811255601.1号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
吸引器では、蓄電池から供給される電力によって霧化ユニットに設けられた加熱部が発熱する。これにより、霧化ユニット内の内容物が霧化される。使用者は、吸口部を通じて、霧化したエアロゾルを空気とともに吸引できる。
一方、雌コネクタ及び電源を常圧室に収容することで、圧力変動室の小型化を図ることができる。これにより、圧力変動室の圧力変動を速やかに検出することができる。
本態様によれば、第1基板モジュールを電源に対して霧化ユニット寄りに配置することで、圧力変動室の容積を小さくすることができる。これにより、圧力変動室に発生する圧力変動を圧力センサによって速やかに検出できる。その結果、圧力センサの感度を向上させることができる。
また、第1基板モジュールを霧化ユニット寄りに配置することで、非燃焼式吸引器における中央寄りにスイッチ素子を配置できる。これにより、操作性を向上させることができる。
本態様によれば、電源、第1基板モジュール及び第2基板モジュールを別々にハウジングに組み付ける場合に比べて組付性の向上を図ることができる。また、基板モジュールとして、第1基板モジュール及び第2基板モジュールを別々にホルダに搭載することで、上記態様のように電源に対して両側に基板モジュールを配置する等、レイアウト性の向上を図ることができる。
本態様によれば、例えば一次電池を電源に採用する場合と異なり、繰り返し使用が可能になる。
本態様によれば、雌コネクタや電源の防液性能向上、及び圧力センサの感度向上の両立を図った高性能な本体ユニットを提供できる。
本態様によれば、雌コネクタや電源の防液性能向上、及び圧力センサの感度向上の両立を図った高性能な非燃焼式吸引器を提供できる。
しかも、本態様では、霧化ユニットが本体ユニットに着脱可能に構成されている。そのため、霧化ユニットの着脱操作によってエアロゾル源の補充を行うことができ、エアロゾル源の充填作業の煩雑さを軽減できる。その結果、優れた操作性を具備させることができる。
[吸引器]
図1は、吸引器の斜視図である。
図1に示す吸引器1は、いわゆる非燃焼式吸引器であり、加熱により霧化されたエアロゾルを、たばこ葉を通して吸引することで、たばこ葉の香味を味わうものである。
図2は、吸引器1の分解斜視図である。
図2に示すように、本体ユニット10は、電源ユニット21と、保持ユニット22と、マウスピース(吸口部)23と、を備えている。電源ユニット21、保持ユニット22及びマウスピース23は、それぞれ軸線Oを中心軸とする筒状に形成されるとともに、軸線O上に並んで配置されている。以下の説明では、軸線Oに沿う方向を軸方向(法線方向)という。この場合、軸方向において、マウスピース23から電源ユニット21に向かう側を反吸口側や第1側ということもでき、電源ユニット21からマウスピース23に向かう側を吸口側や第2側ということもできる。また、軸方向から見た平面視で軸線Oに交差する方向を径方向といい、軸線O回りに周回する方向を周方向という場合がある。本明細書において、「方向」とは2つの向きを意味し、「方向」のうち1つの向きを示す場合には「側」と記載する。
図3は、図1のIII−III線に沿う断面図である。
図3に示すように、電源ユニット21は、ハウジング31と、ハウジング31内に収容されたホルダアッセンブリ32と、を備えている。
図4は、電源ユニット21の分解斜視図である。
図3、図4に示すように、ホルダアッセンブリ32は、蓄電池33や、基板モジュール(第1基板モジュール34及び第2基板モジュール35)等が蓄電池ホルダ36に搭載されて構成されている。
蓄電池ホルダ36は、例えば樹脂材料により一体に形成されている。蓄電池ホルダ36は、ベース部40を備えている。ベース部40は、軸線Oを中心軸とする半円筒状に形成されている。なお、ベース部40は、蓄電池33等を受け入れる組付開口40a(図4参照)が径方向の外側に開口していれば、半円筒状以外の形状であってもよい。
ベース部40において、ボタン開口44よりも軸方向で保持ユニット22とは反対側に位置する部分には、ベース部40を軸方向に仕切る仕切壁46が形成されている。
図3〜図5に示すように、ベース部40のうち、軸方向で保持ユニット22側に位置する端部には、段差部47が連なっている。段差部47は、ベース部40と同軸に配置された半円筒状に形成されるとともに、軸線Oからの径方向の距離が軸方向で保持ユニット22に接近するに従い段々と縮小している。段差部47における軸方向で保持ユニット22側に位置する端縁には、接続台座48が連なっている。接続台座48は、軸線Oを中心軸とする円形状に形成されている。接続台座48には、一対の電極保持部50と、連通ポート51が形成されている。
図3、図4に示すように、連通ポート51は、接続台座48において、軸線Oに対して径方向の裏側に位置する部分から軸方向で保持ユニット22側に向けて突出している。
第1基板60は、表裏面方向を厚さ方向として配置されている。具体的に、第1基板60は、組付開口40aの開口端面上に載置された状態で、ビス等によってベース部40に固定されている。第1基板60は、第1接続配線(不図示)を介して蓄電池33に接続されている。なお、図3に示す例において、第1基板60は、軸線O上に位置している。
第2基板61は、上述した圧入筒部41内に径方向(表裏面方向)を厚さ方向として収容されている。図5に示すように、第2基板61は、圧入筒部41から径方向の内側に突出したボス部41aに載置された状態で、ビス等によりボス部41aに固定されている。第2基板61は、第2接続配線61aを介して第1基板60に接続されている。すなわち、第2接続配線61aは、蓄電池ホルダ36の外側において、蓄電池33の周囲を通して軸方向に引き回されている。
図3、図4に示すように、ハウジング31は、外装筒部71と、介装部材72と、接続機構73と、を有している。
外装筒部71は、軸線Oを中心軸とする円筒状に形成されている。外装筒部71内には、軸方向で保持ユニット22とは反対側に位置する開口部を通じてホルダアッセンブリ32が挿入されている。具体的に、ホルダアッセンブリ32は、蓄電池ホルダ36の圧入筒部41が外装筒部71における保持ユニット22とは反対側に位置する端部に圧入された状態で、外装筒部71内に組み付けられている。これにより、ホルダアッセンブリ32は、軸方向で保持ユニット22側に位置する端部が外装筒部71から突出した状態で、外装筒部71内に収容されている。なお、外装筒部71における軸方向で保持ユニット22とは反対側に位置する開口部は、蓄電池ホルダ36の閉塞部43によって閉塞されている。
図4、図5に示すように、接続機構73は、接続キャップ80と、第1連結部材81と、環状片82と、を備えている。
接続キャップ80は、シリコーン樹脂等、蓄電池ホルダ36よりも軟らかく、かつ弾性を有する樹脂材料により形成されている。接続キャップ80は、上述した接続台座48に対して軸方向の保持ユニット22側から装着されている。接続キャップ80は、ベース部91と、フランジ部92と、囲繞凸部93と、を有している。
図3に示すように、ベース部91のうち、平面視で連通ポート51と重なり合う位置には、ポート挿通孔99が形成されている。ポート挿通孔99は、ベース部91を軸方向に貫通している。
ベース筒部100は、軸線Oを中心として軸方向の保持ユニット22側に向かうに従い段々と縮径する多段筒状に形成されている。ベース筒部100における軸方向で保持ユニット22とは反対側に位置する端部は、介装部材72の内側に嵌め込まれている。この状態において、ベース筒部100における軸方向で保持ユニット22側の端部は、接続台座48との間にフランジ部92を軸方向で挟み込んだ状態で接続キャップ80の周囲を取り囲んでいる。ベース筒部100における軸方向の保持ユニット22側の端部には、径方向の外側に張り出す外フランジ部105が形成されている。
図5、図6に示すように、縦係合凸部101a〜101cは、ベース筒部100から軸方向の保持ユニット22側に突出している。各縦係合凸部101a〜101cは、周方向に間隔をあけて複数形成されている。本実施形態において、各縦係合凸部101a〜101cは、周方向に120°の間隔をあけて均等に配置されている。なお、縦係合凸部101a〜101cは、単数であっても複数であってもよい。また、縦係合凸部101a〜101cのピッチは適宜変更が可能である。この場合、複数の縦係合凸部101a〜101cが不均等に配置されていてもよい。
図7に示すように、上述した各縦係合凸部101a〜101cそれぞれにおいて、周方向の中心と軸線Oとを結ぶ仮想直線La〜Lc上に上述したピン電極49が配置されないように、各縦係合凸部101a〜101cが配置されている。具体的に、ピン電極49は、第1縦係合凸部101aと軸線Oとを結ぶ仮想直線Laに対して線対称となる位置に配置されている。すなわち、各ピン電極49同士を結ぶ仮想直線T1と仮想直線Laとが互いに直交するとともに、仮想直線Laから各ピン電極49までの距離が互いに等しくなっている。
図8は、保持ユニット22の分解斜視図である。
図8に示すように、保持ユニット22は、本体ユニット10に着脱可能に取り付けられる。具体的に、保持ユニット22は、容器保持筒120と、透過筒121と、第2連結部材122と、スリーブ123と、を備えている。
容器保持筒120は、軸線Oを中心軸とする円筒状に形成されている。容器保持筒120における軸方向の中央部には、観察孔130が形成されている。観察孔130は、容器保持筒120を径方向に貫通している。観察孔130は、軸方向を長手方向とする長円形状に形成されている。観察孔130は、容器保持筒120のうち、径方向で対向する部分に一対で形成されている。なお、観察孔130の数や位置、形状等は、適宜変更が可能である。
図8、図9に示すように、係止片142は、嵌合筒140から軸方向の電源ユニット21側に突出している。係止片142は、径方向から見た側面視でL字状に形成されている。具体的に、係止片142は、縦延在部150と、横延在部151と、を有している。
縦延在部150は、嵌合筒140から軸方向の電源ユニット21側に突出している。
図9、図10に示すように、横延在部151において、周方向の一方側端部には、径方向の外側に向けて窪む係合凹部155が形成されている。係合凹部155は、径方向の外側に向けて半円状に形成されている。
横係合凸部102は、周方向の一方側から他方側に向かうに従い軸方向の幅が漸次狭くなるテーパ状に形成されている。具体的に、上述した横係合凸部102における軸方向の保持ユニット22とは反対側を向く端面は、周方向の一方側から他方側に向かうに従い、軸方向のマウスピース23側に延びる傾斜面とされている。これにより、電源ユニット21と保持ユニット22の接続時において、横延在部151と横係合凸部102との干渉を抑制し、組付性を向上させることができる。
図11は、図1のXI−XI線に沿う断面図である。図12は、図1のXII−XII線に対応するマウスピース23の分解斜視図である。
図11、図12に示すように、マウスピース23は、マウスピース本体160と、滑り止め部材(第1滑り止め部材161及び第2滑り止め部材162)と、を備えている。
マウスピース23には、たばこカプセル12を収容可能な吸引口23aが形成されている。マウスピース本体160は、軸線Oを中心軸とする多段筒状に形成されている。マウスピース本体160における軸方向の保持ユニット22側の端部には、雄ねじ部160aが形成されている。マウスピース本体160の雄ねじ部160aは、上述したスリーブ123の雌ねじ部123aに着脱可能に螺着される。なお、マウスピース本体160は、螺着以外の方法(例えば、嵌合等)によりスリーブ123に着脱される構成であってもよい。
図2、図11に示すように、たばこカプセル12は、マウスピース本体160内に軸方向で保持ユニット22とは反対側から着脱可能に装着される。たばこカプセル12は、カプセル部180と、フィルタ部181と、を備えている。
フィルタ部181は、カプセル部180内に軸方向の保持ユニット22とは反対側から嵌合されている。カプセル部180とフィルタ部181とで画成された空間には、たばこ葉が封入されている。
図2に示すように、カートリッジ11は、液体のエアロゾル源を貯留するとともに、この液体のエアロゾル源を霧化する。カートリッジ11は、保持ユニット22の透過筒121内に収納されている。
図13、図14に示すように、カートリッジ11は、有底円筒状のタンク191と、タンク191内に収納された略円板状のガスケット192、略円板状のメッシュ体193、加熱部194、及び霧化容器195と、タンク191の開口部191aを閉塞するヒータホルダ196と、を備えている。
図13〜図15に示すように、タンク191の周壁191bには、開口部191aよりもやや底部191c側に、係合孔198が2つ形成されている。係合孔198は、タンク191にヒータホルダ196を固定するためのものである。係合孔198は、周方向に長くなるように、径方向からみて長方形状に形成されている。2つの係合孔198は、タンク191の軸線Qを挟んで両側に対向配置されている。なお、カートリッジ11が透過筒121内に収納された状態において、軸線Qは本体ユニット10の軸線Oと一致している。軸線Qは、カートリッジ11を構成する各部で共通する軸線である。以下では、軸線Qをタンク191の軸線Qに限らず、カートリッジ11を構成する各部の説明で使用するものとする。
メッシュ体193の一面193bと反対側の他面193cは、開口室203に露出されている。この開口室203に露出されたメッシュ体193の他面193cに接続されるように、加熱部194が設けられている。
より詳しくは、ウィック204は、軸方向に延びる2つの軸方向延出部204aと、2つの軸方向延出部204aの一端同士を、屈曲部204bを介して連結する径方向延出部204cと、により構成されている。そして、メッシュ体193に、軸方向延出部204aの他端を接続させている。これにより、メッシュ体193に吸収されたエアロゾル源がウィック204に吸い上げられる。
図13、図16に示すように、ヒータホルダ196は、略有底円筒状に形成されている。そしてヒータホルダ196の開口部196aをタンク191側に向けるようにして、タンク191の開口部191aを閉塞している。
係合片206は、タンク191の係合孔198に係合されてタンク191とヒータホルダ196とを一体化する。係合片206は、径方向に弾性変形可能に形成されている。係合片206の先端には、タンク191の係合孔198に挿入可能な係合爪207が径方向外側に突出形成されている。
このように形成された3つの係合凹部210には、それぞれ第1連結部材81の縦係合凸部101a〜101cが挿入される。これにより、ヒータホルダ196(カートリッジ11)と第1連結部材81とが連結されるとともに、ヒータホルダ196(カートリッジ11)と第1連結部材81との周方向の位置決めが行われる。
さらに、ヒータホルダ196の底部196eには、2つのスリット212が形成されている。2つのスリット212は、接続壁211の板厚方向両面に沿うよう配置されている。
図13、図14、図17などに示す霧化容器195は、弾性を有する部材、例えばシリコーン樹脂等の樹脂材料により形成されている。霧化容器195は、軸方向でメッシュ体193の他面193cとヒータホルダ196の底部196eの近傍との間に設けられている。すなわち、霧化容器195は、加熱部194の周囲を取り囲むように略円筒状に形成され、タンク191における周壁191bの内周面に嵌合される筒部217と、ヒータホルダ196における周壁196bの内周面に嵌合される略ブロック状の嵌合部218とが一体成形されている。
収納凹部220には、加熱部194を構成するウィック204の屈曲部204bが載置される座面221が形成されている。座面221の径方向内側の面には、加熱部194を構成する電熱線205の端末部205bとの干渉を避けるための凹部221aが形成されている。
シール部222の外径は、タンク191の周壁191bの内径よりも若干大きい。このため、タンク191内に霧化容器195を収納した状態では、シール部222が径方向に圧縮される。これにより、シール部222のシール性が確保されるとともに、シール部222の摩擦抵抗によりタンク191からの霧化容器195の抜けが抑制される。
ここで、筒部217における突出部219の端部は、メッシュ体193の他面193cに当接されている。また、メッシュ体193は、外周面がタンク191の内周面に接触している。このため、筒部217の突出部219とタンク191の周壁191bとの間に形成された狭小部279は、メッシュ体193の外周部で覆われている(塞がれている)。
図18は、吸引器1の正面図である。
図18に示すように、吸引器1の本体ユニット10は、電源ユニット21、保持ユニット22、及びマウスピース23を、軸線O(中心軸)が延びる軸方向に接続する接続部300を備えている。接続部300は、電源ユニット21と保持ユニット22とを接続する第1回転接続部301と、保持ユニット22とマウスピース23とを接続する第2回転接続部302と、を有する。
図19に示すように、吸引器1においては、本体ユニット10からマウスピース23を取り外すことで、カートリッジ11を軸方向において着脱することが可能となっている。なお、本体ユニット10からマウスピース23を取り外したものを、カートリッジ収容部320という。すなわち、カートリッジ収容部320は、保持ユニット22及び電源ユニット21を含む。
<吸引器の組立方法>
次に、上述した吸引器1の組立方法について説明する。
図2に示すように、本実施形態の吸引器1を組み立てるにあたっては、まず電源ユニット21に保持ユニット22を組み付ける。具体的には、横係合凸部102を係合溝158内に軸方向に差し込んだ後、電源ユニット21と保持ユニット22とを軸線O回りに相対回転させる。すると、電源ユニット21及び保持ユニット22は、上述した第1回転接続部301において、軸方向及び周方向での位置決めがなされた状態で、互いに組み付けられる。なお、電源ユニット21と保持ユニット22とを取り外す際は、上述した動作と逆の動作を行う。
以上により、吸引器1の組み立てが完了する。
図20に示すように、カートリッジ11の乗り上げ状態では、電源ユニット21に対するカートリッジ11の軸方向の電源ユニット21側への移動が規制される。そのため、ピン電極49と接続電極部213b,214bとが軸方向で離間し、電源ユニット21とカートリッジ11との導通が確保されない。乗り上げ状態において、仮にピン電極49と接続電極部213b,214bとが接触した場合であっても、ピン電極49と接続電極部213b,214bとが所望の周方向位置に配置されない可能性がある。
図21に示すように、カートリッジ11の乗り上げ状態のままでマウスピース23を回し、保持ユニット22に螺着すると、後述する図22に示すように、少なくとも螺着が完了する前に第1滑り止め部材161がカートリッジ11に当接する。具体的には、図21に示すように、マウスピース23の雄ねじ部160aが保持ユニット22の雌ねじ部123aにかかる瞬間は、第1滑り止め部材161はカートリッジ11に当接していないが、図22に示すように、雄ねじ部160aが雌ねじ部123aに螺合し、半回転から1、2回転ほどすると、第1滑り止め部材161がカートリッジ11に当接する。
図22に示すように、第1滑り止め部材161がカートリッジ11に当接した状態で、マウスピース23の螺着操作を継続すると、第1滑り止め部材161とカートリッジ11との間に作用する摩擦力によってマウスピース23とカートリッジ11が共回りする。すなわち、マウスピース23の螺着操作により、カートリッジ11は軸方向の電源ユニット21側に押さえ付けられながら、周方向(締め付け方向(回転方向M1))に回転する。
図23に示すように、縦係合凸部101と係合凹部210の周方向における位置決めにより、カートリッジ11の軸方向の移動が許容されると、さらなるマウスピース23のねじ込みが可能となる。マウスピース23を最後まで締め付けると、接続電極部213b,214bがピン電極49に押さえ付けられると共に、電源ユニット21に支持されたカートリッジ11とマウスピース本体160との間で第1滑り止め部材161が軸方向に圧縮され、カートリッジ11が軸方向において位置決めされる。このように、マウスピース23の螺着により、カートリッジ11の周方向及び軸方向における位置決め、さらにはカートリッジ11と電源ユニット21との電気的導通が行なわれる。加えて、第1滑り止め部材161の当接突起171が軸方向に圧縮されることで、カートリッジ11とマウスピース23との隙間がシールされる。
また、このように、カートリッジ11が正規の位置に組み付けられると、このカートリッジ11に、接続キャップ80の囲繞凸部93が当接される。このため、カートリッジ11のヒータホルダ196の底部196eと、接続キャップ80との間に、囲繞凸部93で周囲を取り囲まれたバッファ空間S3(図3参照)が形成される。
次に、上述したカートリッジ11の組立方法について説明する。
まず、タンク191の液体収容室202に液体のエアロゾル源を充填し、この後、タンク191の開口部191aから、ガスケット192、メッシュ体193をこの順で挿入する。このとき、タンク191の凸部201の端面201aにガスケット192の一面192bを当接させる。また、ガスケット192の他面192dにメッシュ体193の一面193bを重ね合わせる。これにより、タンク191内が、メッシュ体193によって液体収容室202と開口室203とに正しく区画される。メッシュ体193自体は柔らかいが、ガスケット192によって姿勢が保持されるとともに位置決めが行われる。
この状態でタンク191の開口部191aにヒータホルダ196を挿入していくと、まず、タンク191の周壁191bに、係合片206の係合爪207に形成されている傾斜面207aが当接される。この傾斜面207aによって、タンク191のガイド凹部198aに係合爪207が滑らかに当接される。
上述した吸引器1を使用する際、使用者はボタン78を押圧操作する。この際、例えばボタン78を複数回(例えば、5回)押圧することで、第1基板モジュール34に搭載された制御部に対してスイッチ素子52から起動準備信号が出力される。
ところで、カートリッジ11では、タンク191の液体収容室202に貯留されている液体のエアロゾル源が、メッシュ体193に吸収され、さらにウィック204に吸収される。メッシュ体193やウィック204が飽和すると(液保持力を超えると)、メッシュ体193の外周部とタンク191における周壁191bの内周面との間から、この内周面を伝って液体のエアロゾル源がヒータホルダ196側へと漏れ出るおそれがある。
具体的には、本実施形態では、液溜まり部223の容量(空間体積)は約53.4mm3である。そして、タンク191の液体収容室202内の液体残量を1/3とし、ヘッドスペース体積膨張率(液体収容室202内の残りの2/3の空間部分の空気の体積膨張率)を6%と仮定した場合、タンク191の液体収容室202内の空気膨張によって、この液体収容室202から約100mm3の液体のエアロゾル源が押し出される。この押し出された液体のエアロゾル源のうち、約20〜30mm3のエアロゾル源を、メッシュ体193やウィック204によって保持することが可能である。約100mm3の液体のエアロゾル源のうち、残りの70〜80mm3のエアロゾル源は、液溜まり部223に溜まる。
このように、本実施形態の電源ユニット21では、圧力変動室S1内に露出するように圧力センサ53が実装された第1基板モジュール34と、常圧室S2内において蓄電池33を間に挟んで第1基板モジュール34とは反対側に配置された第2基板モジュール35と、を備える構成とした。
この構成によれば、少なくとも雌コネクタ62及び蓄電池33がセンサホルダ54によって圧力変動室S1と区画された常圧室S2に配置されるため、連通ポート51を通じた常圧室S2内へのエアロゾル等の進入を抑制し、雌コネクタ62や電源33にエアロゾルが付着するのを抑制できる。
一方、雌コネクタ62及び蓄電池33を常圧室S2に収容することで、圧力変動室S1の小型化を図ることができる。これにより、圧力変動室S1の圧力変動を速やかに検出することができる。
この構成によれば、第1基板モジュール34を蓄電池33に対してカートリッジ11寄りに配置することで、圧力変動室S1の容積を小さくすることができる。これにより、圧力変動室S1に発生する圧力変動を圧力センサ53によって速やかに検出できる。その結果、圧力センサ53の感度を向上させることができる。
また、第1基板モジュール34をカートリッジ11寄りに配置することで、吸引器1における軸方向の中央寄りにスイッチ素子52を配置できる。これにより、操作性を向上させることができる。
この構成によれば、蓄電池33、第1基板モジュール34及び第2基板モジュール35を別々にハウジング31に組み付ける場合に比べて組付性の向上を図ることができる。また、基板モジュールとして、第1基板モジュール34及び第2基板モジュール35を別々に蓄電池ホルダ36に搭載することで、例えば蓄電池33に対して両側に基板モジュール34,35を配置する等、レイアウト性の向上を図ることができる。
この構成によれば、例えば一次電池を電源に採用する場合と異なり、繰り返し使用が可能になる。
本実施形態の吸引器1では、上述した本体ユニット10と、保持ユニット22内に着脱可能に収容されるカートリッジ11と、を備える構成とした。
この構成によれば、雌コネクタ62や蓄電池33の防液性能向上、及び圧力センサ52の感度向上の両立を図った高性能な本体ユニット10及び吸引器1を提供できる。
しかも、本実施形態では、カートリッジ11が電源ユニット21に着脱可能に構成されている。そのため、カートリッジ11の着脱操作によってエアロゾル源の補充を行うことができ、エアロゾル源の充填作業の煩雑さを軽減できる。その結果、優れた操作性を具備させることができる。
例えば、上述した実施形態では、燃焼を伴わずにエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置の一例として、たばこカプセル12が着脱可能に構成された吸引器1を例に挙げて説明したが、この構成のみに限られない。エアロゾル生成装置の他の例として、電子たばこのようにたばこカプセル12を有さない構成としてもよい。この場合には、香味が含まれたエアロゾル源をカートリッジ11内に収容し、エアロゾル生成装置によって香味が含まれたエアロゾルを生成する。
上述した実施形態では、本体ユニット10が電源ユニット21、保持ユニット22及びマウスピース23の分割構成である場合について説明したが、この構成のみに限られない。例えば、電源ユニット21及び保持ユニット22が一体で形成されていても、保持ユニット22及びマウスピース23が一体で形成されていてもよい。
上述した実施形態では、保持ユニット22がカートリッジ11の周囲を取り囲む筒状に形成されている構成について説明したが、この構成のみに限られない。保持ユニット22は、カートリッジ11を保持可能な構成であればよい。なお、本明細書において、カートリッジ11と本体ユニット10(電源ユニット21)との着脱とは、保持ユニット22内にカートリッジ11を収容してマウスピース23で保持するものに限らず、単にピン電極49と接続電極部213b,214bとが接続及び接続の解除を行うものも含む。
上述した実施形態では、蓄電池33や基板モジュール34,35が蓄電池ホルダ36に搭載された構成について説明したが、この構成のみに限られない。蓄電池33や基板モジュール34,35がハウジング31内に直接搭載されていてもよい。
上述した実施形態では、起動準備信号を出力するためのボタン78(スイッチ素子52)が搭載された構成について説明したが、ボタン78を有さない構成(圧力センサ53による検出により起動する構成)であってもよい。
上述した実施形態では、第1基板60に搭載されるセンサとして圧力センサ53を例に説明したが、圧力センサ53以外の種々のセンサが搭載されていてもよい。
上述した実施形態では、ハウジング31内が圧力変動室S1と常圧室S2に区画される構成について説明したが、圧力変動室S1と常圧室S2に区画されていなくてもよい。
連通口が開口する圧力変動室、及び前記圧力変動室に対して仕切部材を間に挟んで区画された常圧室を有する筒状のハウジングと、
前記常圧室内に収容された蓄電池と、
前記ハウジングの軸方向で前記蓄電池に並んで配置されるとともに、圧力センサが実装され、少なくとも前記圧力センサが前記圧力変動室内に露出するように前記ハウジング内に収容された第1基板モジュールと、
前記常圧室内において、前記蓄電池を間に挟んで前記ハウジングの軸方向で前記第1基板モジュールと反対側に収容され、雌コネクタが実装された第2基板モジュールと、を備えている非燃焼式吸引器の電源ユニット。
一方、雌コネクタ及び電源を常圧室に収容することで、圧力変動室の小型化を図ることができる。これにより、圧力変動室の圧力変動を速やかに検出することができる。
さらに、本態様によれば、電源、第1基板モジュール及び第2基板モジュールを別々にハウジングに組み付ける場合に比べて組付性の向上を図ることができる。また、基板モジュールとして、第1基板モジュール及び第2基板モジュールを別々にホルダに搭載することで、上記態様のように電源に対して両側に基板モジュールを配置する等、レイアウト性の向上を図ることができる。
本態様によれば、例えば一次電池を電源に採用する場合と異なり、繰り返し使用が可能になる。
本態様によれば、雌コネクタや電源の防液性能向上、及び圧力センサの感度向上の両立を図った高性能な本体ユニットを提供できる。
本態様によれば、雌コネクタや電源の防液性能向上、及び圧力センサの感度向上の両立を図った高性能な非燃焼式吸引器を提供できる。
しかも、本態様では、霧化ユニットが本体ユニットに着脱可能に構成されている。そのため、霧化ユニットの着脱操作によってエアロゾル源の補充を行うことができ、エアロゾル源の充填作業の煩雑さを軽減できる。その結果、優れた操作性を具備させることができる。
本態様によれば、第1基板モジュールを電源に対して霧化ユニット寄りに配置することで、圧力変動室の容積を小さくすることができる。これにより、圧力変動室に発生する圧力変動を圧力センサによって速やかに検出できる。その結果、圧力センサの感度を向上させることができる。
また、第1基板モジュールを霧化ユニット寄りに配置することで、非燃焼式吸引器における中央寄りにスイッチ素子を配置できる。これにより、操作性を向上させることができる。
Claims (6)
- エアロゾル源が収容される霧化ユニットに連通する連通口が開口する圧力変動室、及び前記圧力変動室に対して仕切部材を間に挟んで区画された常圧室を有するハウジングと、
前記常圧室内に収容された充放電可能な電源と、
圧力センサが実装されるとともに、少なくとも前記圧力センサが前記圧力変動室内に露出するように前記ハウジング内に収容された第1基板モジュールと、
前記常圧室内において、前記電源を間に挟んで前記第1基板モジュールと反対側に収容され、雌コネクタが実装された第2基板モジュールと、を備えている非燃焼式吸引器の電源ユニット。 - 前記第1基板モジュールは、前記電源に対して前記霧化ユニット寄りに配置され、
前記ハウジングには、押圧操作可能なボタンが配設され、
前記第1基板モジュールは、前記ボタンにより操作されるスイッチ素子を備えている請求項1に記載の非燃焼式吸引器の電源ユニット。 - 前記電源、前記第1基板モジュール及び前記第2基板モジュールが搭載されるとともに、前記ハウジングに組み付けられたホルダを備えている請求項1又は請求項2に記載の非燃焼式吸引器の電源ユニット。
- 前記電源は、蓄電池である請求項1から請求項3の何れか1項に記載の非燃焼式吸引器の電源ユニット。
- 請求項1から請求項4の何れか1項に記載の電源ユニットと、
前記電源ユニットに連なる筒状の保持ユニットと、を備えている非燃焼式吸引器の本体ユニット。 - 請求項5に記載の本体ユニットと、
前記保持ユニット内に着脱可能に収容される前記霧化ユニットと、を備えている非燃焼式吸引器。
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