JPWO2020031368A1 - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

超音波の放射を抑制した電子機器を提供する。電子機器は、操作面を有するトップパネルと、操作面に行われる操作入力の座標を検出する座標検出部と、操作面に振動を発生させる振動素子と、操作面に超音波帯の固有振動を発生させる駆動信号で振動素子を駆動する駆動制御部であって、操作面への操作入力の位置及び当該位置の時間的変化度合に応じて、固有振動の強度が変化するように振動素子を駆動する駆動制御部と、トップパネルの操作面側に配置され、トップパネルから放射される超音波を反射する反射面を有する反射部とを含み、固有振動によってトップパネルに生じる定在波の波長をλp、駆動信号の超音波帯の周波数における超音波の空中での波長をλa、cosθ=λa/λpを満たす角度をθ、Nを任意の正の整数とすると、反射面と操作面とがなす角度は、約(90−θ)度であり、固有振動の腹の位置Pから反射面に垂直に下ろした点Qまでの距離PQが、約(λa/2)×(N+1/2)である。

Description

本発明は、電子機器に関する。
従来より、赤外光と超音波を発信する発信器と、該発信器より発信された赤外光と超音波を受信する受信センサを備え前記赤外光と前記超音波が前記受信センサにて受信されるまでの到達時間差より前記発信器までの距離を測定するデジタイザがある。広範囲の超音波を安定して受信するために前記超音波を受信する超音波センサの受信部前方に前記受信部より小さな穴の開いた部材を配置するとともに、前記部材の穴の上または下に円錐状の反射板を設けたことを特徴とする(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−304252号公報
ところで、従来のデジタイザでは、受信センサが発信器から直接受信する超音波と、発信器から発信され、ボードで反射されてから受信する超音波とが打ち消し合うと受信状態が不安定になるため、ボードで反射される超音波を反射板で打ち消すことにより、受信状態を安定化させている。
このため、従来のデジタイザは、超音波の放射を抑制するものではない。
そこで、超音波の放射を抑制した電子機器を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態の電子機器は、操作面を有するトップパネルと、前記操作面に行われる操作入力の座標を検出する座標検出部と、前記操作面に振動を発生させる振動素子と、前記操作面に超音波帯の固有振動を発生させる駆動信号で前記振動素子を駆動する駆動制御部であって、前記操作面への操作入力の位置及び当該位置の時間的変化度合に応じて、前記固有振動の強度が変化するように前記振動素子を駆動する駆動制御部と、前記トップパネルの前記操作面側に配置され、前記トップパネルから放射される超音波を反射する反射面を有する反射部とを含み、前記固有振動によって前記トップパネルに生じる定在波の波長をλp、前記駆動信号の前記超音波帯の周波数における超音波の空中での波長をλa、cosθ=λa/λpを満たす角度をθ、Nを任意の正の整数とすると、前記反射面と前記操作面とがなす角度は、約(90−θ)度であり、前記固有振動の腹の位置Pから前記反射面に垂直に下ろした点Qまでの距離PQが、約(λa/2)×(N+1/2)である。
超音波の放射を抑制した電子機器を提供することができる。
前提技術の電子機器を示す斜視図である。 実施の形態の電子機器を示す平面図である。 図2に示す電子機器のIII−III矢視断面を示す図である。 超音波帯の固有振動によってトップパネルに生じる定在波の波頭を示す図である。 トップパネルに生じる超音波帯の固有振動により、操作入力を行う指先に掛かる動摩擦力が変化する様子を説明する図である。 トップパネルに生じる定在波の腹とトップパネルから放射される超音波を示す図である。 トップパネルから放射される超音波を説明する図である。 図7に示すトップパネルの定在波とトップパネルの表面から放射される超音波とをYZ平面に平行な断面視で示す図である。 図7に示すトップパネルの定在波とトップパネルの表面から放射される超音波とをYZ平面に平行な断面視で示す図である。 角度θに対する音圧の特性の測定結果を示す図である。 トップパネルの定在波と表面から放射される超音波とをYZ平面に平行な断面視で示す図である。 実施の形態の電子機器の構成を示す図である。 トップパネルに生じる定在波の隣同士の腹から放射される超音波の伝搬経路を示す図である。 トップパネルのY軸方向における振動モード形状を示す図である。 反射板の位置に対する超音波の音圧の変化を示す図である。 反射板の角度の変化に対する反射波の方向の変化の様子を示す図である。 実施の形態の電子機器の構成を示す図である。 メモリに格納されるデータを示す図である。 実施の形態の電子機器の駆動制御装置の駆動制御部が実行する処理を示すフローチャートである。 電子機器の動作例を示す図である。 電子機器の動作例を示す図である。 実施の形態の変形例の電子機器を示す図である。
以下、本発明の電子機器を適用した実施の形態について説明する。
<実施の形態>
実施の形態の電子機器について説明する前に、前提技術の電子機器50について説明する。図1は、前提技術の電子機器50を示す斜視図である。
電子機器50は、一例として、タッチパネルを入力操作部とする、スマートフォン端末機、タブレット型コンピュータ、又は、ゲーム機等である。電子機器50は、タッチパネルを入力操作部とする機器であればよいため、例えば、携帯情報端末機、又は、ATM(Automatic Teller Machine)のように特定の場所に設置されて利用される機器であってもよい。また、電子機器50は、車載用の入力装置であってもよい。
電子機器50の入力操作部101は、タッチパネルの下にディスプレイパネルが配設されており、ディスプレイパネルにGUI(Graphic User Interface)による様々なボタン102A、又は、スライダー102B等(以下、GUI操作部102と称す)が表示される。
電子機器50の利用者は、通常、GUI操作部102を操作するために、指先で入力操作部101に触れる。
次に、図2を用いて、電子機器50の具体的な構成について説明する。
図2は、実施の形態の電子機器50を示す平面図であり、図3は、図2に示す電子機器50のIII−III矢視断面を示す図である。なお、図2及び図3では、図示するように直交座標系であるXYZ座標系を定義する。
電子機器50は、筐体110、トップパネル120、両面テープ130、振動素子140、タッチパネル150、ディスプレイパネル160、及び基板170を含む。
筐体110は、例えば、樹脂製であり、図3に示すように凹部110Aに基板170、ディスプレイパネル160、及びタッチパネル150が配設されるとともに、両面テープ130によってトップパネル120が接着されている。
トップパネル120は、平面視で長方形の薄い平板状の部材であり、透明なガラス、又は、ポリカーボネートのようなプラスティックで作製される。トップパネル120の表面(Z軸正方向側の面)は、電子機器50の利用者が操作入力を行う操作面の一例である。
トップパネル120は、Z軸負方向側の面に振動素子140が接着され、Y軸方向に平行な二辺が両面テープ130によって筐体110に接着されている。なお、両面テープ130は、トップパネル120を筐体110に接着できればよく、図2に示すように二辺のみを固定する形態である必要はない。両面テープ130は、例えば、平面視におけるトップパネル120の四辺に沿った矩形環状の形状を有していてもよい。
トップパネル120のZ軸負方向側にはタッチパネル150が配設される。トップパネル120は、タッチパネル150の表面を保護するために設けられている。なお、トップパネル120の表面に、さらに別なパネル又は保護膜等が設けられていてもよい。
トップパネル120は、Z軸負方向側の面に振動素子140が接着された状態で、振動素子140が駆動されることによって振動する。実施の形態では、トップパネル120の固有振動周波数でトップパネル120を振動させて、トップパネル120に定在波を生じさせる。ただし、トップパネル120には振動素子140が接着されているため、実際には、振動素子140の重さ等を考慮した上で、固有振動周波数を決めることが好ましい。
振動素子140は、トップパネル120のZ軸負方向側の面において、Y軸正方向側において、X軸方向に伸延する短辺に沿って接着されている。振動素子140は、超音波帯の振動を発生できる素子であればよく、例えば、ピエゾ素子のような圧電素子を含むものを用いることができる。
振動素子140は、後述する駆動制御部から出力される駆動信号によって駆動される。振動素子140が発生する振動の振幅(強度)及び周波数は駆動信号によって設定される。また、振動素子140のオン/オフは駆動信号によって制御される。
なお、超音波帯とは、例えば、約20kHz以上の周波数帯をいう。実施の形態の電子機器50では、振動素子140が振動する周波数は、トップパネル120の振動数と等しくなるため、振動素子140は、トップパネル120の固有振動数で振動するように駆動信号によって駆動される。
タッチパネル150は、ディスプレイパネル160の上(Z軸正方向側)で、トップパネル120の下(Z軸負方向側)に配設されている。タッチパネル150は、電子機器50の利用者がトップパネル120に触れる位置(以下、操作入力の位置と称す)を検出する座標検出部の一例である。
タッチパネル150の下にあるディスプレイパネル160には、GUIによる様々なボタン等(以下、GUI操作部と称す)が表示される。このため、電子機器50の利用者は、通常、GUI操作部を操作するために、指先でトップパネル120に触れる。
タッチパネル150は、利用者のトップパネル120への操作入力の位置を検出できる座標検出部であればよく、例えば、静電容量型又は抵抗膜型の座標検出部であればよい。ここでは、タッチパネル150が静電容量型の座標検出部である形態について説明する。タッチパネル150とトップパネル120との間に隙間があっても、静電容量型のタッチパネル150は、トップパネル120への操作入力を検出できる。
また、ここでは、タッチパネル150の入力面側にトップパネル120が配設される形態について説明するが、トップパネル120はタッチパネル150と一体的であってもよい。この場合、タッチパネル150の表面が図2及び図3に示すトップパネル120の表面になり、操作面を構築する。また、図2及び図3に示すトップパネル120を省いた構成であってもよい。この場合も、タッチパネル150の表面が操作面を構築する。また、この場合には、操作面を有する部材を、当該部材の固有振動で振動させればよい。
また、タッチパネル150が抵抗膜型の場合は、トップパネル120の上にタッチパネル150が配設されていてもよい。この場合も、タッチパネル150の表面が操作面を構築する。また、タッチパネル150が静電容量型の場合は、図2及び図3に示すトップパネル120を省いた構成であってもよい。この場合も、タッチパネル150の表面が操作面を構築する。また、この場合には、操作面を有する部材を、当該部材の固有振動で振動させればよい。
ディスプレイパネル160は、例えば、液晶ディスプレイパネル又は有機EL(Electroluminescence)パネル等の画像を表示できる表示部であればよい。ディスプレイパネル160は、筐体110の凹部110Aの内部で、図示を省略するホルダ等によって基板170の上(Z軸正方向側)に設置される。
ディスプレイパネル160は、後述するドライバIC(Integrated Circuit)によって駆動制御が行われ、電子機器50の動作状況に応じて、GUI操作部、画像、文字、記号、図形等を表示する。
基板170は、筐体110の凹部110Aの内部に配設される。基板170の上には、ディスプレイパネル160及びタッチパネル150が配設される。ディスプレイパネル160及びタッチパネル150は、図示を省略するホルダ等によって基板170及び筐体110に固定されている。
基板170には、後述する駆動制御装置の他に、電子機器50の駆動に必要な種々の回路等が実装される。
以上のような構成の電子機器50は、トップパネル120に利用者の指が接触し、指先の移動を検出すると、基板170に実装される駆動制御部が振動素子140を駆動し、トップパネル120を超音波帯の周波数で振動させる。この超音波帯の周波数は、トップパネル120と振動素子140とを含む共振系の共振周波数であり、トップパネル120に定在波を発生させる。
電子機器50は、超音波帯の定在波を発生させることにより、トップパネル120を通じて利用者に触感を提供する。
次に、図4を用いて、トップパネル120に発生させる定在波について説明する。
図4は、超音波帯の固有振動によってトップパネル120に生じる定在波のうち、トップパネル120の短辺に平行に形成される波頭を示す図であり、図4の(A)は側面図、(B)は斜視図である。図4の(A)、(B)では、図2及び図3と同様のXYZ座標を定義する。なお、図4の(A)、(B)では、理解しやすさのために、定在波の振幅を誇張して示す。また、図4の(A)、(B)では振動素子140を省略する。
トップパネル120のヤング率E、密度ρ、ポアソン比δ、長辺寸法l、厚さtと、長辺方向に存在する定在波の周期数kとを用いると、トップパネル120の固有振動数(共振周波数)fは次式(1)、(2)で表される。定在波は1/2周期単位で同じ波形を有するため、周期数kは、0.5刻みの値を取り、0.5、1、1.5、2・・・となる。
Figure 2020031368
Figure 2020031368
なお、式(2)の係数αは、式(1)におけるk以外の係数をまとめて表したものである。
図4の(A)、(B)に示す定在波は、一例として、周期数kが10の場合の波形である。例えば、トップパネル120として、長辺の長さLが140mm、短辺の長さが80mm、厚さtが0.7mmのGorilla(登録商標)ガラスを用いる場合には、周期数kが10の場合に、固有振動数fは33.5[kHz]となる。この場合は、周波数が33.5[kHz]の駆動信号を用いればよい。
トップパネル120は、平板状の部材であるが、振動素子140(図2及び図3参照)を駆動して超音波帯の固有振動を発生させると、図4の(A)、(B)に示すように撓むことにより、曲げ振動の定在波が生じる。
なお、ここでは、1つの振動素子140がトップパネル120のZ軸負方向側の面において、Y軸正方向側において、X軸方向に伸延する短辺に沿って接着される形態について説明するが、振動素子140を2つ用いてもよい。2つの振動素子140を用いる場合は、もう1つの振動素子140をトップパネル120のZ軸負方向側の面において、Y軸負方向側において、X軸方向に伸延する短辺に沿って接着すればよい。この場合に、2つの振動素子140は、トップパネル120の2つの短辺に平行な中心線を対称軸として、軸対称になるように配設すればよい。
また、2つの振動素子140を駆動する場合は、周期数kが整数の場合は同一位相で駆動すればよく、周期数kが小数(整数部と小数部を含む数)の場合は逆位相で駆動すればよい。
次に、図5を用いて、電子機器50のトップパネル120に生じさせる超音波帯の固有振動について説明する。
図5は、電子機器50のトップパネル120に生じさせる超音波帯の固有振動により、操作入力を行う指先に掛かる動摩擦力が変化する様子を説明する図である。図5の(A)、(B)では、利用者が指先でトップパネル120に触れながら、指をトップパネル120の奥側から手前側に矢印に沿って移動する操作入力を行っている。なお、振動のオン/オフは、振動素子140(図2及び図3参照)をオン/オフすることによって行われる。
また、図5の(A)、(B)では、トップパネル120の奥行き方向において、振動がオフの間に指が触れる範囲をグレーで示し、振動がオンの間に指が触れる範囲を白く示す。
超音波帯の固有振動は、図4に示すようにトップパネル120の全体に生じるが、図5の(A)、(B)には、利用者の指がトップパネル120の奥側から手前側に移動する間に振動のオン/オフを切り替える動作パターンを示す。
このため、図5の(A)、(B)では、トップパネル120の奥行き方向において、振動がオフの間に指が触れる範囲をグレーで示し、振動がオンの間に指が触れる範囲を白く示す。
図5の(A)に示す動作パターンでは、利用者の指がトップパネル120の奥側にあるときに振動がオフであり、指を手前側に移動させる途中で振動がオンになっている。
一方、図5の(B)に示す動作パターンでは、利用者の指がトップパネル120の奥側にあるときに振動がオンであり、指を手前側に移動させる途中で振動がオフになっている。
ここで、トップパネル120に超音波帯の固有振動を生じさせると、トップパネル120の表面と指との間にスクイーズ効果による空気層が介在し、指でトップパネル120の表面をなぞったときの動摩擦係数が低下する。
従って、図5の(A)では、トップパネル120の奥側にグレーで示す範囲では、指先に掛かる動摩擦力は大きく、トップパネル120の手前側に白く示す範囲では、指先に掛かる動摩擦力は小さくなる。
このため、図5の(A)に示すようにトップパネル120に操作入力を行う利用者は、振動がオンになると、指先に掛かる動摩擦力の低下を感知し、指先の滑り易さを知覚することになる。このとき、利用者はトップパネル120の表面がより滑らかになることにより、動摩擦力が低下するときに、トップパネル120の表面に凹部が存在するように感じる。
一方、図5の(B)では、トップパネル120の奥前側に白く示す範囲では、指先に掛かる動摩擦力は小さく、トップパネル120の手前側にグレーで示す範囲では、指先に掛かる動摩擦力は大きくなる。
このため、図5の(B)に示すようにトップパネル120に操作入力を行う利用者は、振動がオフになると、指先に掛かる動摩擦力の増大を感知し、指先の滑り難さ、あるいは、引っ掛かる感じを知覚することになる。そして、指先が滑りにくくなることにより、動摩擦力が高くなるときに、トップパネル120の表面に凸部が存在するように感じる。
以上より、図5の(A)と(B)の場合は、利用者は指先で凹凸を感じ取ることができる。このように人間が凹凸の知覚することは、例えば、"触感デザインのための印刷物転写法とSticky-band Illusion"(第11回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会論文集 (SI2010, 仙台)____174-177, 2010-12)に記載されている。また、"Fishbone Tactile Illusion"(日本バーチャルリアリティ学会第10 回大会論文集(2005 年9 月))にも記載されている。
なお、ここでは、振動のオン/オフを切り替える場合の動摩擦力の変化について説明したが、これは、振動素子140の振幅(強度)を変化させた場合も同様である。
図6は、トップパネル120に生じる定在波の腹と、トップパネル120から放射される超音波を示す図である。図6に示す定在波の波形は、時間的に振幅が変動する定在波のある瞬間における波形である。なお、図6では、図2乃至図4と同様のXYZ座標を定義し、定在波の変位を併せて示す。
図6に示すように、トップパネル120には、濃いグレーで示す凸の腹と、薄いグレーで示す凹の腹とが互い違いに生じる。濃いグレーで示す凸の腹と、薄いグレーで示す凹の腹とは、最大振幅のときのものである。腹は定在波の振幅が最も大きくなる部分であるため、トップパネル120から空気中に放射される超音波の強度は最も大きくなる。図6に示すように、トップパネル120から空気中に超音波が放射される。
次に、図7を用いて、トップパネル120から放射される超音波について説明する。
図7は、トップパネル120から放射される超音波を説明する図である。図7では、図2乃至図4と同様のXYZ座標を定義する。
トップパネル120には、振動素子140Aと140Bとが設けられていることとする。振動素子140Aは、図2及び図3に示す振動素子140と同様であり、振動素子140Bは、トップパネル120のY軸負方向側の端部において、X軸に沿って配設されている。すなわち、振動素子140Bは、振動素子140Aが配設されるトップパネル120の辺の対辺に沿って配設されている。
ここでは、振動素子140Aと140Bは、同位相で駆動されるものとし、ある瞬間において、トップパネル120には、濃いグレーで示す凸の腹と、薄いグレーで示す凹の腹とが生じる。濃いグレーで示す凸の腹と、薄いグレーで示す凹の腹とは、図6と同様に最大振幅のときのものとする。
定在波の腹の部分が空気を振動させることで、超音波が放射される。また、超音波は、YZ平面において、Y軸及びZ軸に対して角度を有する(斜めになる)方向に強く放射されることが実験により分かった。
なお、図7に示すタイミングとは定在波の固有振動の半周期異なるタイミングにおいては、図7に濃いグレーで示す凸の腹の部分に最大振幅の凹の腹が生じ、薄いグレーで示す凹の腹の部分に最大振幅の凸の腹が生じる。
図8は、図7に示すトップパネル120の定在波と、トップパネル120の表面から放射される超音波とをYZ平面に平行な断面視で示す図である。なお、図8では、振動素子140A及び140Bを省略する。
トップパネル120の表面は、振動素子140A及び140Bが駆動されていない状態では、実線で示すように平坦であり、振動素子140A及び140Bが超音波帯の固有振動がトップパネル120に生じる駆動信号で駆動されると、破線で示すように定在波が生じる。図8には4つの凸の腹と、4つの凹の腹を示す。
ここで、トップパネル120に生じる定在波の波長をλp、超音波帯の駆動信号の周波数における超音波の空気中における波長をλaとすると、振動していない状態のトップパネル120の表面に対して、強く超音波が放射される方向がなす角度θ(仰角)は、次式(3)の条件を満たす。
cosθ=λa/λp (3)
このような式(3)が成立する特定の方向に強い超音波が放射される理由は、次の通りである。図8に示すように、トップパネル120の定在波の振動は、空間的に周期性があり、定在波は腹の部分で振幅が最大になるため、定在波の振動によって空気中に発生する超音波の振動は、特定の方向において重なり合うと考えられるからである。
このため、定在波の腹の位置に対して、式(3)を満たす角度θの方向において、定在波によって空気中に発生される超音波が強め合うと考えられる。図8で具体的に言えば、角度θの方向に対して垂直な直線上にある点Q1、Q2、Q3、Q4を考えると、凸の腹が位置する点P1、P2、P3、P4から角度θの方向に放射される超音波は、それぞれ、点Q1、Q2、Q3、Q4において強め合うことになる。なお、実際に実験を行った結果において観測した空気中の超音波は、式(3)を満たす角度θの方向とほぼ一致する指向性があった。
図9は、図7に示すトップパネル120の定在波と、トップパネル120の表面から放射される超音波とをYZ平面に平行な断面視で示す図である。なお、図9では、図6と同様に、ある瞬間にトップパネル120に凸の腹が生じる位置を濃いグレーで示し、凹の腹が生じる位置を薄いグレーで示す。
図9に示すように、隣り合う2つの腹は逆位相であるが、式(3)を満たす角度θの方向において、定在波の隣り合う2つの腹が位置する点P1a、P2aから空気中に発生される超音波は、点Q1a、Q2aで強め合うことになる。なお、点Q1a、Q2aは、角度θの方向に対して垂直な直線上にある点である。
トップパネル120の表面から超音波の振動が放射される方向の分布を測定したところ、図10のような角度分布が得られた。
図10は、角度θに対する音圧の特性の測定結果を示す図である。横軸に示す角度θの単位は度(degree)であり、縦軸の音圧(定在波の振幅)は、任意単位(a.u.)で示す。
定在波の波長λpに対する超音波の空気中における波長λaの比(λa/λp)が、0.7程度である条件(パネルの材質と厚さ、駆動周波数)において角度θを変えながら測定したところ、角度θが45度付近のときに音圧の最大のピークが存在する傾向が判明した。この角度θが式(3)を満たす超音波が強め合う方向である。音圧が大きい範囲は、角度θが45±5度程度である。
なお、角度θの方向は、図11に示すように、トップパネル120のYZ面視で両側にある。図11は、トップパネル120の定在波と表面から放射される超音波とをYZ平面に平行な断面視で示す図である。図11に示すように、Y軸正方向に対して反時計回りに角度θの方向と、Y軸負方向に対して時計回りに角度θの方向とに、平面状の波面を持つ伝搬する音波が発生する。
以上のように、前提技術の電子機器50では、トップパネル120のY軸正方向に対して反時計回りに角度θの方向と、Y軸負方向に対して時計回りに角度θの方向とに、トップパネル120から空気中に強い超音波が放射される。
以下では、超音波の放射を抑制した電子機器100について説明する。図12は、実施の形態の電子機器100の構成を示す図である。以下で電子機器100の構成を説明するにあたり、図1乃至図3を援用する。電子機器100は、前提技術の電子機器50に反射板180を追加した構成を有する。反射板180は、反射部の一例である。
このため、電子機器100は、筐体110、トップパネル120、両面テープ130、振動素子140、タッチパネル150、ディスプレイパネル160、基板170、及び反射板180を含む。図12では、電子機器100を簡略化して、トップパネル120、振動素子140、及び反射板180のみを示し、その他の構成要素を省略する。
なお、図12では、振動素子140は、Y軸負方向側の端部において、X軸方向に延在している。振動素子140は、平面視でX軸方向に細長いストライプ状の素子である。
反射板180は、平板状の樹脂製の部材であり、一例としてトップパネル120のY軸負方向側の端部の近傍に配置される。以下では、X軸正方向側からYZ面視した構成で説明する。反射板180は、平板状の反射板180の一方の表面である反射面180AをXZ平面に平行に配置した状態から、YZ面視で、反射面180AがXZ平面に対してθ度だけ時計回りに回転するように配置される。
角度θは、パネルに発生させる定在波の波長λpと駆動周波数での超音波の波長λaから式(3)で決まり、空気中に放射される超音波が強め合う方向である。定在波の波長λpはパネルに発生させる定在波のモードで決まり、超音波の波長λaは音波の伝搬速度と駆動周波数により決まる。なお、反射板180は、例えば、図12では図示を省く筐体110(図2、図3参照)に取り付ければよく、図11に示した角度θに放射された平面波に対して垂直に配置される。
ここで、反射板180の反射面180Aを延長した平面と、トップパネル120の表面120Aとの交線をYZ面視した場合の点を交点Oとする。トップパネル120の表面120Aの点Pは、Y軸方向において、トップパネル120に生じる定在波の腹の中心点であり、より具体的には、Y軸方向において、腹の中で振幅が最大になる点である。
点Pから放射され、図12中を左上方向に表面120Aに対する角度θで伝搬する超音波は、反射板180の反射面180Aの点Qに垂直に入射して反射され、入射時と同一の経路を辿ってトップパネル120の表面120Aの点Pに到達する。そして、超音波は点Pで反射され、点Pから右上方向に表面120Aに対する角度θで伝搬する。
なお、図12では、点Pから放射され、点Q及び点Pで順次反射されて右上方向に伝搬する超音波の経路を見易くするために、反射の前後の経路をずらして示す。
ここで、点Pから反射板180で反射されて点Pに戻った超音波と、点Pから右上方向に角度θで放射される超音波とが弱め合うには、超音波同士の位相差が半周期、つまり伝搬経路の差がλa/2であればよい。すなわち、図12におけるPQの2倍の長さが次式(4)を満たせばよい。なお、Nは任意の正の整数である。
PQ×2=λa/2+N×λa (4)
すなわち、PQ=(λa/2)×(N+1/2)である。なお、式(4)を導くには、超音波の圧力変化の位相を考慮している。具体的には、トップパネル120の振動により右上方向に向かって放射される超音波と、左上方向に向かって放射される超音波とでは、圧力変化の位相が同位相であり、かつ、反射により圧力変化の位相が変化しない(反転しない)ということを考慮している。
次に、図13を用いて、点Pの腹の隣の腹の中心点が位置する点P'について考える。図13は、トップパネル120に生じる定在波の隣同士の腹から放射される超音波の伝搬経路を示す図である。
PP'はλp/2である。PR=PQ−P'Q'であり、式(3)の条件から次式(5)が成り立つ。なお、PRはλa/2である。
PR=λp/2×cosθ=λa/2 (5)
したがって、P'Q'の2倍の長さは、次式(6)のように求まる。
P'Q'×2=PQ×2−PR×2
=λa/2+N×λa−λa
=λa/2+(N−1)λa (6)
すなわち、式(6)は式(4)と同義である。したがって、式(4)は点Pが1つの腹で成り立てば、どの腹に対しても成り立つことになる。
上記の議論では、腹の中心点からの超音波の経路だけを考えている。実際には腹の中心からずれた位置からも超音波は発生しており、腹の中心点Pで式(4)が成り立つならば、中心からずれた位置では式(4)は成り立たない。しかし、図11のようにパネルのすべての位置から生じた成分が総合して平面波になっていると考えると、平面波どうしを重ね合わせて打ち消すことが可能と考えられる。上記の議論は、平面波どうしの打ち消しの条件を腹の中心点Pからの経路で推定できると考えたものであり、実験により腹の中心点で考える方法が妥当であることが確かめられた。
また、式(4)が成り立つ反射板180の位置を交点Oを用いて表すと次のようになる。まず、次式(7)が成り立つ。
OP=PQ/cosθ (7)
式(7)に式(4)の条件を用いると、次式(8)が得られる。
OP=(λa/4+N×λa/2)×λp/λa (8)
さらに変形すると次式(9)となる。
OP=N×λp/2+λp/4 (9)
すなわち、OPの長さが式(9)を満たせば、点Pの腹から放射される超音波は弱められることになる。
ところで、トップパネル120に生じる隣り合う腹同士の間隔はλp/2であるため、トップパネル120の表面120A上で、点Pからλp/2の整数倍の距離にある点は、腹の中心点である。
このため、式(9)は、点Oがトップパネル120に生じる定在波の節の中心点であることを表している。交点Oは、図12に示すようにY軸方向においてトップパネル120の外側に位置していてもよいし、トップパネル120のY軸方向における両端間に位置していてもよい。前者の場合には、交点Oが仮想的にトップパネル120の外部まで延長した定在波の節の中心点に位置することを表しており、後者の場合には、式(9)は、点Oがトップパネル120に生じる定在波の節の中心点であることを表す。
すなわち、交点Oは、トップパネル120に生じる定在波の節の中心点、又は、トップパネル120の外部で、トップパネル120に生じる定在波の節から定在波の振幅が変動するY軸方向にλp/2×M(Mは任意の正の整数)だけ離れた点に位置することになる。
したがって、交点Oを上述の位置に配置し、反射面180Aと操作面とがなす角度が(90−θ)度になるように反射板180を配置すれば、トップパネル120から空気中への超音波の放射を抑制することができる。
トップパネル120に発生させる定在波の振動モード形状は、梁の振動の理論から求めることができる。Y軸負方向側の端のY座標をゼロ、トップパネル120のY軸方向の長さをL、Y軸正方向側の端のY座標をL、Y軸方向の位置Yにおける表面120Aに垂直な定在波の変位をU(y)とすると、梁の運動には次式(10)の微分方程式が成り立つ。
U/dy−aU=0 (10)
微分方程式の解は、次式(11)で表される一般式で表すことができる。
U(y)=C1×cos(ay)+C2×cosh(ay)+C3×sin(ay)+C4×sinh(ay) (11)
Y=0とY=Lでの境界条件を定めると、境界条件を満たすaの値と、積分定数C1〜C4を求めることができる。例えば、トップパネル120のY軸負方向側の端(Y=0)及びY軸正方向側の端(Y=L)を固定せず自由端として、トップパネル120のY軸と平行な2辺に沿って両面テープ130で筐体110に固定した場合は、式(11)を自由端の境界条件として境界条件を満たすaの値と積分定数C1〜C4を求めれば、定在波のY軸方向の振動モード形状を求めることができる。
なお、X軸方向の振動の分布は、理想的には一様であるが、実際には端を固定したことにより、中央が強く、端に向かってなだらかに振動が弱くなる分布になる。一様な分布であっても端が弱くなる分布であっても、超音波はトップパネル120から同様に放射される。
自由端の境界条件で、式(11)の解を求めると、節の個数に対して振動モード形状が決まる。例えば、節が10個の場合の解を図示すると、図14のようになる。
図14は、トップパネル120のY軸方向における振動モード形状を示す図である。両端に近い部分以外は、ほぼ三角関数に従った形状になっている。節同士の間隔はλp/2である。トップパネル120のY軸方向の全長Lは、近似的にλp/2の整数倍にλp/4を足した値になることが計算から分かっており、トップパネル120の端から一番近い節までの距離は、λp/8程度である。
端に1番近い節の位置は、やや不規則であり、1番目から2番目の節までの距離は、λp/2よりやや小さく、端から1番目の節まではλp/8よりやや大きい。しかし、トップパネル120の端から2番目の節までの距離は、5λp/8であり、節の数が変わってもほぼ一定である。
これらより、トップパネル120の全長Lで節が10個のモードであれば、L=4.75λpであることから、λp=L/4.75と求めることができる。また、交点Oを求めるには、トップパネル120の主要な部分の節の位置を反映するべきであるので、上記のように位置がややずれているトップパネル120の端から1番目の節の位置を基準にするよりは、図14の下側に示したように2番目や3番目の節を基準にして、2番目や3番目の節からλp/2の間隔で延長した位置にするべきである。
2番目の節からのトップパネル120の端までの距離は、上記のように5λp/8であるので、目標とする位置からトップパネル120の端までの距離は、λp/2の整数倍から、λp/8を引いた値となる。
なお、トップパネル120のY軸方向の両端を固定端にした場合にも、式(11)から振動モード形状を計算することができる。両面テープ130のように固定する部材の剛性等の影響で、理想的な固定端にならない可能性があり、節の位置が計算結果からずれることが有り得る。そのため、振動モード形状を実際に測定して節の位置を確認し、測定結果を反映して反射板180の位置を決定することが有効な場合がある。また、トップパネル120のY軸方向の両端が自由端であっても、振動モード形状の測定結果から反射板180の位置を決めてもよい。
図15は、反射板180の位置に対する超音波の音圧の変化を示す図である。横軸は距離PQであり、縦軸は反射板180のない方向(図12における右上方向)に放射される超音波の音圧である。超音波の音圧は、超音波の放射強度でる。また、距離PQは、PQ間の距離である。
距離PQが式(4)を満たす位置で放射強度は最小になり、放射が最小になる位置からλa/4ずれた位置において放射強度は最大になる。反射板180が配置されていない場合は、最小値と最大値の中間の強度になる。
このため、反射板180を配置することによって、反射板180を配置しない場合よりも放射強度(音圧)を低下させるためには、反射板180を配置する際の距離PQの誤差を、反射板180の設置に最適な位置から±λa/8の範囲内に収めることが好ましい。距離PQとは、図12に示すように、トップパネル120の腹の中心の点Pから、角度θの方向に延ばした直線が反射板180の反射面180Aに垂直に交わる点Qまでの距離である。
また、距離PQに対する音圧の変化は、図15に示すように三角関数に従った分布になるので、最適な位置から少しずれても超音波を弱める効果は急激には低下しない。しかしながら、距離PQの誤差がλa/16を超えると、音圧の変化が急になることから、距離PQの誤差は、±λa/16の範囲内にすることがより好ましい。なお、周波数30kHzで超音波の波長は10mm程度であり、この精度で反射板180を取り付けることは特に難しくない。
距離PQは、(λa/2)×(N+1/2)で表されるため、上述のような製造誤差等の誤差を考慮すると、約(λa/2)×(N+1/2)であればよい。距離PQの誤差は、±λa/8の範囲内であることが好ましいため、約(λa/2)×(N+1/2)とは、距離PQが、(λa/2)×(N+1/2)−λa/8から(λa/2)×(N+1/2)+λa/8の範囲内であればよいことである。
また、距離PQは、(λa/2)×(N+1/2)−λa/16から(λa/2)×(N+1/2)+λa/16の範囲内であれば、より好ましいことになる。
また、図10に示した角度θに対する音圧の特性の測定結果は、反射板180を含まない前提技術の電子機器50において測定した結果である。音圧が強い範囲は、45度±5度の範囲である。
反射板180によって超音波を弱めるためには、トップパネル120の表面120Aの点Pで反射された超音波の方向と、点Pから右上方向に角度θで放射される超音波の方向とを重ねることになる。
このため、反射板180の角度の誤差を±5度の半分の±2.5度以内に設定すれば、超音波を弱める効果が得られると考えられる。
ただし、図16に示すように反射板180の角度がα度変わると、反射波の方向は2α度変わるということを考慮すると、反射板180の角度の誤差は、±2.5度の半分の±1.25度以内にすれば、より良好な効果が得られると考えられる。
反射板180の反射面180Aとトップパネル120の表面120Aとがなす角度は、製造誤差等の誤差を考慮すると、約(90−θ)度であればよい。約(90−θ)度の範囲は、(90−(θ+2.5))度から(90−(θ−2.5))度であり、より好適には(90−(θ+1.25))度から(90−(θ−1.25))度である。
また、交点Oは、Y軸方向における節の中心点からλp/2×M(Mは任意の正の整数)だけ離れた点に略一致すればよい。略一致の範囲は、上述の距離PQ間の誤差の範囲と、角度θの誤差の範囲との中に収まる範囲であればよい。換言すれば、略一致とは、上述の距離PQ間の誤差の範囲を拡げず、かつ、角度θの誤差の範囲を拡げない範囲での位置ずれを許容する意味である。
次に、図17を用いて、実施の形態の電子機器100の構成について説明する。
図17は、実施の形態の電子機器100の構成を示す図である。
電子機器100は、上述した構成要素に加えて、さらに、アンプ141、ドライバIC(Integrated Circuit)151、ドライバIC161、制御部200、正弦波発生器310、及び振幅変調器320を含む。
制御部200は、アプリケーションプロセッサ220、通信プロセッサ230、駆動制御部240、及びメモリ250を有する。制御部200は、例えば、ICチップで実現される。
また、駆動制御部240、正弦波発生器310、及び振幅変調器320は、駆動制御装置300を構築する。なお、ここでは、アプリケーションプロセッサ220、通信プロセッサ230、駆動制御部240、及びメモリ250が1つの制御部200によって実現される形態について説明するが、駆動制御部240は、制御部200の外部に別のICチップ又はプロセッサとして設けられていてもよい。この場合には、メモリ250に格納されているデータのうち、駆動制御部240の駆動制御に必要なデータは、メモリ250とは別のメモリに格納して、駆動制御装置300の内部に設ければよい。
図17では、筐体110、トップパネル120、両面テープ130、及び基板170(図2参照)は省略する。また、ここでは、アンプ141、ドライバIC151、ドライバIC161、駆動制御部240、メモリ250、正弦波発生器310、及び振幅変調器320について説明する。
アンプ141は、駆動制御装置300と振動素子140との間に配設されており、駆動制御装置300から出力される駆動信号を増幅して振動素子140を駆動する。
ドライバIC151は、タッチパネル150に接続されており、タッチパネル150への操作入力があった位置を表す位置データを検出し、位置データを制御部200に出力する。この結果、位置データは、アプリケーションプロセッサ220と駆動制御部240に入力される。なお、位置データが駆動制御部240に入力されることは、位置データが駆動制御装置300に入力されることと等価である。
ドライバIC161は、ディスプレイパネル160に接続されており、駆動制御装置300から出力される描画データをディスプレイパネル160に入力し、描画データに基づく画像をディスプレイパネル160に表示させる。これにより、ディスプレイパネル160には、描画データに基づくGUI操作部又は画像等が表示される。
アプリケーションプロセッサ220は、電子機器100の種々のアプリケーションを実行する処理を行う。
通信プロセッサ230は、電子機器100が3G(Generation)、4G(Generation)、LTE(Long Term Evolution)、WiFi等の通信を行うために必要な処理を実行する。
駆動制御部240は、2つの所定の条件が揃った場合に、振幅データを振幅変調器320に出力する。振幅データは、振動素子140の駆動に用いる駆動信号の強度を調整するための振幅値を表すデータである。振幅値は、位置データの時間的変化度合に応じて設定される。ここで、位置データの時間的変化度合としては、利用者の指先がトップパネル120の表面に沿って移動する速度を用いる。利用者の指先の移動速度は、ドライバIC151から入力される位置データの時間的な変化度合に基づいて、駆動制御部240が算出する。
また、実施の形態の駆動制御装置300は、利用者の指先がトップパネル120の表面に沿って移動したときに、指先に掛かる動摩擦力を変化させるためにトップパネル120を振動させる。動摩擦力は、指先が移動しているときに発生するため、駆動制御部240は、移動速度が所定の閾値速度以上になったときに、振動素子140を振動させる。
従って、駆動制御部240が出力する振幅データが表す振幅値は、移動速度が所定の閾値速度未満のときはゼロであり、移動速度が所定の閾値速度以上になると、予め設定された所定の振幅値に設定される。振幅値は、実行しているアプリケーションの種類、及び、操作入力が行われている位置等に応じて設定されている振幅データによって決まる。
また、実施の形態の駆動制御装置300は、操作入力を行う指先の位置が、振動を発生させるべき所定の領域内にある場合に、振幅データを振幅変調器320に出力する。操作入力を行う指先の位置が、振動を発生させるべき所定の領域内にあることは、2つ目の所定条件である。
操作入力を行う指先の位置が振動を発生させるべき所定の領域内にあるかどうかは、操作入力を行う指先の位置が、振動を発生させるべき所定の領域の内部にあるか否かに基づいて判定される。
ここで、ディスプレイパネル160に表示するGUI操作部、画像を表示する領域、又は、ページ全体を表す領域等のディスプレイパネル160上における位置は、当該領域を表す領域データによって特定される。領域データは、すべてのアプリケーションにおいて、ディスプレイパネル160に表示されるすべてのGUI操作部、画像を表示する領域、又は、ページ全体を表す領域について存在する。
このため、2つ目の所定条件として、操作入力を行う指先の位置が、振動を発生させるべき所定の領域内にあるかどうかを判定する際には、電子機器100が起動しているアプリケーションの種類が関係することになる。アプリケーションの種類により、ディスプレイパネル160の表示が異なるからである。
また、アプリケーションの種類により、トップパネル120の表面に触れた指先を移動させる操作入力の種類が異なるからである。トップパネル120の表面に触れた指先を移動させる操作入力の種類としては、例えば、GUI操作部を操作する際には、所謂フリック操作がある。フリック操作は、指先をトップパネル120の表面に沿って、はじく(スナップする)ように比較的短い距離移動させる操作である。
また、ページを捲る場合には、例えば、スワイプ操作を行う。スワイプ操作は、指先をトップパネル120の表面に沿って掃くように比較的長い距離移動させる操作である。スワイプ操作は、ページを捲る場合の他に、例えば、写真を捲る場合に行われる。また、GUI操作部によるスライダー(図1のスライダー102B参照)をスライドさせる場合には、スライダーをドラッグするドラッグ操作が行われる。
ここで一例として挙げるフリック操作、スワイプ操作、及びドラッグ操作のように、トップパネル120の表面に触れた指先を移動させる操作入力は、アプリケーションによる表示の種類によって使い分けられる。このため、操作入力を行う指先の位置が、振動を発生させるべき所定の領域内にあるかどうかを判定する際には、電子機器100が起動しているアプリケーションの種類が関係することになる。
駆動制御部240は、領域データを用いて、ドライバIC151から入力される位置データが表す位置が、振動を発生させるべき所定の領域の内部にあるか否かを判定する。
アプリケーションの種類を表すデータと、操作入力が行われるGUI操作部等を表す領域データと、振動パターンを表すパターンデータとを関連付けたデータは、メモリ250に格納されている。
駆動制御部240は、指先の移動速度が所定の閾値速度以上であり、操作入力の座標が振動を発生させるべき所定の領域の内部にある場合に、アプリケーションの種類と座標応じた振幅値を表す振幅データをメモリ250から読み出して、振幅変調器320に出力する。
メモリ250は、アプリケーションの種類を表すデータと、操作入力が行われるGUI操作部等を表す領域データと、振動パターンを表すパターンデータとを関連付けたデータを格納する。
また、メモリ250は、アプリケーションプロセッサ220がアプリケーションの実行に必要とするデータ及びプログラム、及び、通信プロセッサ230が通信処理に必要とするデータ及びプログラム等を格納する。
正弦波発生器310は、トップパネル120を固有振動数で振動させるための駆動信号を生成するのに必要な正弦波を発生させる。例えば、トップパネル120を33.5[kHz]の固有振動数fで振動させる場合は、正弦波の周波数は、33.5[kHz]となる。正弦波発生器310は、超音波帯の正弦波信号を振幅変調器320に入力する。
振幅変調器320は、駆動制御部240から入力される振幅データを用いて、正弦波発生器310から入力される正弦波信号の振幅を変調して駆動信号を生成する。振幅変調器320は、正弦波発生器310から入力される超音波帯の正弦波信号の振幅のみを変調し、周波数及び位相は変調せずに、駆動信号を生成する。
このため、振幅変調器320が出力する駆動信号は、正弦波発生器310から入力される超音波帯の正弦波信号の振幅のみを変調した超音波帯の正弦波信号である。なお、振幅データがゼロの場合は、駆動信号の振幅はゼロになる。これは、振幅変調器320が駆動信号を出力しないことと等しい。
次に、図18を用いて、メモリ250に格納されるデータについて説明する。
図18は、メモリ250に格納されるデータを示す図である。アプリケーションの種類を表すデータとして、アプリケーションID(Identification)を示す。また、領域データとして、操作入力が行われるGUI操作部等が表示される領域の座標値を表す式f1~f4を示す。また、振動パターンを表すパターンデータとして、P1〜P4を示す。
なお、アプリケーションIDで表されるアプリケーションは、スマートフォン端末機、又は、タブレット型コンピュータで利用可能なあらゆるアプリケーションを含み、電子メールの編集モードも含む。
次に、図19を用いて、実施の形態の電子機器100の駆動制御装置300の駆動制御部240が実行する処理について説明する。
図19は、実施の形態の電子機器100の駆動制御装置300の駆動制御部240が実行する処理を示すフローチャートである。
電子機器100のOS(Operating System)は、所定の制御周期毎に電子機器100を駆動するための制御を実行する。このため、駆動制御装置300は、所定の制御周期毎に演算を行う。これは駆動制御部240も同様であり、駆動制御部240は、図19に示すフローを所定の制御周期毎に繰り返し実行する。
駆動制御部240は、電子機器100の電源がオンにされることにより、処理をスタートさせる。
駆動制御部240は、現在の位置データが表す座標と、現在のアプリケーションの種類とに応じて、現在操作入力が行われているGUI操作部について、振動パターンと関連付けられた領域データを取得する(ステップS1)。
駆動制御部240は、移動速度が所定の閾値速度以上であるか否かを判定する(ステップS2)。移動速度は、ベクトル演算によって算出すればよい。なお、閾値速度は、所謂フリック操作、スワイプ操作、又はドラッグ操作等のように指先を移動させながら操作入力を行う際における指先の移動速度の最低速度として設定すればよい。このような最低速度は、実験結果に基づいて設定してもよく、タッチパネル150の分解能等に応じて設定してもよい。
駆動制御部240は、ステップS2で移動速度が所定の閾値速度以上であると判定した場合は、操作入力の位置がステップS1で求めた領域データが表す領域Stの中になるか否かを判定する(ステップS3)。
駆動制御部240は、操作入力の位置を表す座標が、ステップS1で求めた領域データが表す領域Stの中にあると判定する場合は、操作入力の位置に対応する振幅値を表す振幅データをメモリ250から読み出す(ステップS4)。
駆動制御部240は、振幅データ出力する(ステップS5)。これにより、振幅変調器320において、正弦波発生器310から出力される正弦波の振幅が変調されることによって駆動信号が生成され、振動素子140が駆動される。
一方、ステップS2で移動速度が所定の閾値速度以上ではないと判定した場合(S2:NO)と、ステップS3で操作入力の位置を表す座標が、ステップS1で求めた領域データが表す領域Stの中にないと判定した場合は、駆動制御部240は、振幅値をゼロに設定する(ステップS6)。
この結果、駆動制御部240は、振幅値がゼロの振幅データが出力され、振幅変調器320において、正弦波発生器310から出力される正弦波の振幅がゼロに変調された駆動信号が生成される。このため、この場合は、振動素子140は駆動されない。
次に、図20及び図21を用いて、実施の形態の電子機器100の動作例について説明する。
図20及び図21は、実施の形態の電子機器100の動作例を示す図である。図20及び図21では、図2乃至図4と同様のXYZ座標を定義する。
図20は、トップパネル120、タッチパネル150、及びディスプレイパネル160を平面的に示す図であり、電子機器100の利用者は、グレーで示すページ1に指先で触れて、左方向にスワイプ操作を行うことにより、白く示すページ2を開こうとしている。すなわち、電子機器100の表示は、ページ1からページ2に遷移しようとしている。
このように、ページを捲る動作が行われる動作モードでは、駆動制御部240は、操作入力がスワイプ操作であるかどうかを判定する。例えば、駆動制御部240は、利用者の指先が最初にトップパネル120に触れた位置からX軸方向に±dmm以上動いたらスワイプ操作が行われていると判定し、斜線で示す領域の内部に指先が入ったときにトップパネル120に振動が発生する。斜線で示す領域は、領域Stである。
ここで、図21を用いて、図20に示すように操作入力が行われた場合に、駆動制御部240が出力する振幅データに基づいて振幅変調器320から出力される駆動信号によってトップパネル120に生じる振動について説明する。図21において、横軸は時間軸を表し、縦軸は振幅データの振幅値を表す。また、ここでは、利用者がスワイプ操作を行う際の指先の移動速度は略一定であることとする。
トップパネル120の位置C1に触れた指先を、時刻t1において利用者が左方向に移動し始めたとする。そして、位置C1から距離dmmだけ移動させた時刻t2において、駆動制御部240は、利用者の入力操作がスワイプ操作であると判定し、スワイプ用の振動パターンによる駆動を行う。スワイプ操作の判定に用いる操作距離dmmは、時刻t1〜t2の間の指先の移動距離に相当する。また、時刻t2では、ページの遷移が開始する。
スワイプ用の振動パターンは、振幅がA11であり、スワイプ操作が行われている間は、振動が連続する駆動パターンである。
時刻t3で利用者が指先をトップパネル120から離してスワイプ操作を終えると、駆動制御部240は、振幅値をゼロに設定する。このため、時刻t3の直後に振幅がゼロになる。また、時刻t3の後の時刻t4においてページの遷移が完了する。
このように、利用者がページを捲るためにスワイプ操作を行った場合には、駆動制御部240は、一例として、振幅が一定値(A11)の振幅データを出力する。このため、利用者がスワイプ操作を行っている間は、利用者の指先に掛かる動摩擦力は低下し、利用者に指先が滑る感覚を提供することができ、利用者はスワイプ操作が電子機器100に受け付けられていることを指先で感知することができる。
なお、図20及び図21では、利用者がページを捲るためにスワイプ操作を行う場合の振動パターンについて説明した。しかしながら、所謂フリック操作、又は、指先をトップパネル120の表面に沿って移動させるような操作が行われた場合も、振動素子140を駆動することにより、様々な触感を利用者に提供することができる。
より具体的には、操作入力の位置が、ディスプレイパネル160に表示されるボタン102A(図1参照)のようなGUI操作部の境界を跨いで移動するときに、又は、GUI操作部を操作しながら移動するときに、固有振動の強度を変化させてもよい。また、操作入力の位置が、ディスプレイパネル160に表示されるスライダー102B(図1参照)のGUI操作部の領域内を移動するときに、スライダー102Bの操作量に応じて、又は、スライダー102Bの目盛りに達したときに、固有振動の強度を変化させてもよい。
以上、実施の形態の電子機器100によれば、トップパネル120の表面から放射される超音波は、反射板180からの反射波が同一点に戻り、トップパネル120で反射された超音波と弱め合う。
したがって、超音波の放射を抑制した電子機器100を提供することができる。
また、反射板180は、交点Oがトップパネル120に生じる定在波の節、又は、トップパネル120の外部で定在波の振幅が変動する方向(Y軸方向)に節からλp/2×M(Mは任意の正の整数)だけ離れた点に略一致するように配置すればよい。
このため、反射板180をトップパネル120のY軸方向の両端の間、又は、両端の間よりも外側のどちらにも配置することができ、反射板180を配置の自由度が上がり、様々な形態の反射板180を実現できる。
また、反射板180の反射面180Aとトップパネル120の表面120Aとがなす角度は、約(90−θ)度であり、距離PQは約(λa/2)×(N+1/2)であり、交点Oは、トップパネル120の節の中心点からλp/2×Mだけ離れた点に略一致すればよい。このように、反射面180Aと表面120Aとの角度、距離PQ、及び、交点Oの位置には、製造誤差を許容する範囲が与えられている。
このため、ある程度の製造誤差が生じても、トップパネル120から放射される超音波を弱めることができ、超音波の放射を抑制した電子機器100を提供することができる。
また、実施の形態の電子機器100によれば、トップパネル120の超音波帯の固有振動を発生させて利用者の指先に掛かる動摩擦力を変化させるので、利用者に良好な触感を提供することができる。
なお、以上では、反射板180が平板状の部材である形態について説明したが、このような構成に限られるものではない。電子機器100は、反射面180Aとトップパネル120の表面120Aとがなす角度が約(90−θ)度であることと、距離PQが約(λa/2)×(N+1/2)であることを満たす反射面180Aを有する反射部を含めばよい。反射板180は、筐体110と一体化されていてもよいし、電子機器100を取り付ける装置等の部材の一部であってもよい。
また、以上では、電子機器100がディスプレイパネル160を含む形態について説明したが、電子機器100は、ディスプレイパネル160を含まなくてもよい。
また、以上では、反射板180の反射面180Aが1つの平面である形態について説明した。しかしながら、図22に示す反射板180Mのように段差を有する構成であってもよい。図22は、実施の形態の変形例の電子機器100Mを示す図である。図22では、トップパネル120、振動素子140、及び反射板180Mのみを示し、その他の構成要素を省略する。
反射板180Mは、反射面180AMを有する。反射面180AMは、サブ反射面180AM1、180AM2、180AM3を有する。反射板180Mは、サブ反射面180AM1、180AM2、180AM3が3段の階段状に配置されている。反射板180Mは、このような階段状で、平面視でトップパネル120と重ならない構成を有する。
サブ反射面180AM1、180AM2、180AM3は、互いに平行であり、サブ反射面180AM1がトップパネル120に最も近く、サブ反射面180AM3がトップパネル120から最も遠い。なお、交点Oは、YZ面視でのサブ反射面180AM1とトップパネル120の表面120Aとの交線の位置である。
サブ反射面180AM1、180AM2、180AM3に垂直な方向(法線方向)と、トップパネル120の表面120Aとのなす角度はθである。角度θは、式(3)を満たす。
サブ反射面180AM1、180AM2、180AM3は、トップパネル120の表面から角度θの方向における段差dをT×λa/2に設定した構成を有する。Tは任意の正の整数である。
したがって、図12に示す反射板180と同様に、トップパネル120の表面120Aから放射される超音波を弱めることができる。
反射面180AMが3つのサブ反射面180AM1、180AM2、180AM3に分けられていることで、電子機器100Mを含む装置等に設けやすくなる。また、反射板180Mは、平面視でトップパネル120と重ならないため、トップパネル120の裏側にあるディスプレイパネル160の視認性が良い。
なお、このような反射板180Mは、一例として、3つの部材を段差を付けて組み合わせた形を有するが、このような構成に限られるものではない。段差及びサブ反射面の数は、幾つであってもよい。また、X軸方向に段差を有し、反射面がサブ反射面に分けられていてもよい。
以上、本発明の例示的な実施の形態の電子機器について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
100 電子機器
110 筐体
120 トップパネル
130 両面テープ
140 振動素子
150 タッチパネル
160 ディスプレイパネル
170 基板
180、180M 反射板
180A、180AM 反射面
200 制御部
220 アプリケーションプロセッサ
230 通信プロセッサ
240 駆動制御部
250 メモリ
300 駆動制御装置
310 正弦波発生器
320 振幅変調器

Claims (6)

  1. 操作面を有するトップパネルと、
    前記操作面に行われる操作入力の座標を検出する座標検出部と、
    前記操作面に振動を発生させる振動素子と、
    前記操作面に超音波帯の固有振動を発生させる駆動信号で前記振動素子を駆動する駆動制御部であって、前記操作面への操作入力の位置及び当該位置の時間的変化度合に応じて、前記固有振動の強度が変化するように前記振動素子を駆動する駆動制御部と、
    前記トップパネルの前記操作面側に配置され、前記トップパネルから放射される超音波を反射する反射面を有する反射部と
    を含み、
    前記固有振動によって前記トップパネルに生じる定在波の波長をλp、前記駆動信号の前記超音波帯の周波数における超音波の空中での波長をλa、cosθ=λa/λpを満たす角度をθ、Nを任意の正の整数とすると、
    前記反射面と前記操作面とがなす角度は、約(90−θ)度であり、
    前記固有振動の腹の位置Pから前記反射面に垂直に下ろした点Qまでの距離PQが、約(λa/2)×(N+1/2)である、電子機器。
  2. 前記操作面と前記反射面との交線の側面視における位置は、前記トップパネルに生じる定在波の節、又は、前記トップパネルの外部で、前記定在波の振幅が変動する方向に前記節からλp/2×M(Mは任意の正の整数)だけ離れた点に略一致する、請求項1記載の電子機器。
  3. 前記反射部は、前記操作面における前記定在波の振幅が変動する方向に対応する方向に段差を有し、
    前記反射面は、前記段差によって複数のサブ反射面に分けられており、
    前記段差は、約(λa/2)×K(Kは任意に正の整数)である、請求項1又は2記載の電子機器。
  4. 前記反射部は、平面視で前記トップパネルと重ならないように、側面視で前記段差によって前記トップパネルから離れるようにオフセットしている、請求項3記載の電子機器。
  5. 前記約(90−θ)度とは、(90−(θ+2.5))度から(90−(θ−2.5))度の範囲内にあることである、請求項1乃至4のいずれか一項記載の電子機器。
  6. 前記約(λa/2)×(N+1/2)とは、前記距離PQが、(λa/2)×(N+1/2)−λa/8から(λa/2)×(N+1/2)+λa/8の範囲内にあることである、請求項1乃至5のいずれか一項記載の電子機器。
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