JPWO2019244735A1 - 通信システムおよび通信端末装置 - Google Patents

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Abstract

低遅延、高信頼性な通信システム等を提供する。通信端末装置は、RRC_CONNECTEDからRRC_INACTIVEに遷移した後も(ST801)、セカンダリ基地局の設定に関するセカンダリ基地局設定情報を維持する(ST803)。通信端末装置は、RRC_INACTIVEの間にマスタ基地局とセカンダリ基地局とのうちの少なくとも一方が変更される場合にも(ST802)、セカンダリ基地局設定情報を維持する(ST803)。通信端末装置は、維持しておいたセカンダリ基地局設定情報を利用して、RRC_CONNECTEDに再び遷移する。

Description

本発明は、無線通信技術に関する。
移動体通信システムの規格化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、無線区間についてはロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)と称し、コアネットワークおよび無線アクセスネットワーク(以下、まとめて、ネットワークとも称する)を含めたシステム全体構成については、システムアーキテクチャエボリューション(System Architecture Evolution:SAE)と称される通信方式が検討されている(例えば、非特許文献1〜5)。この通信方式は3.9G(3.9 Generation)システムとも呼ばれる。
LTEのアクセス方式としては、下り方向はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、上り方向はSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が用いられる。また、LTEは、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)とは異なり、回線交換を含まず、パケット通信方式のみになる。
非特許文献1(5章)に記載される、3GPPでの、LTEシステムにおけるフレーム構成に関する決定事項について、図1を用いて説明する。図1は、LTE方式の通信システムで使用される無線フレームの構成を示す説明図である。図1において、1つの無線フレーム(Radio frame)は10msである。無線フレームは10個の等しい大きさのサブフレーム(Subframe)に分割される。サブフレームは、2個の等しい大きさのスロット(slot)に分割される。無線フレーム毎に1番目および6番目のサブフレームに下り同期信号(Downlink Synchronization Signal)が含まれる。同期信号には、第一同期信号(Primary Synchronization Signal:P−SS)と、第二同期信号(Secondary Synchronization Signal:S−SS)とがある。
3GPPでの、LTEシステムにおけるチャネル構成に関する決定事項が、非特許文献1(5章)に記載されている。CSG(Closed Subscriber Group)セルにおいてもnon−CSGセルと同じチャネル構成が用いられると想定されている。
物理報知チャネル(Physical Broadcast Channel:PBCH)は、基地局装置(以下、単に「基地局」という場合がある)から移動端末装置(以下、単に「移動端末」という場合がある)などの通信端末装置(以下、単に「通信端末」という場合がある)への下り送信用のチャネルである。BCHトランスポートブロック(transport block)は、40ms間隔中の4個のサブフレームにマッピングされる。40msタイミングの明白なシグナリングはない。
物理制御フォーマットインジケータチャネル(Physical Control Format Indicator Channel:PCFICH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PCFICHは、PDCCHsのために用いるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルの数を、基地局から通信端末へ通知する。PCFICHは、サブフレーム毎に送信される。
物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PDCCHは、後述のトランスポートチャネルの1つである下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL−SCH)のリソース割り当て(allocation)情報、後述のトランスポートチャネルの1つであるページングチャネル(Paging Channel:PCH)のリソース割り当て(allocation)情報、DL−SCHに関するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)情報を通知する。PDCCHは、上りスケジューリンググラント(Uplink Scheduling Grant)を運ぶ。PDCCHは、上り送信に対する応答信号であるAck(Acknowledgement)/Nack(Negative Acknowledgement)を運ぶ。PDCCHは、L1/L2制御信号とも呼ばれる。
物理下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel:PDSCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PDSCHには、トランスポートチャネルである下り共有チャネル(DL−SCH)、およびトランスポートチャネルであるPCHがマッピングされている。
物理マルチキャストチャネル(Physical Multicast Channel:PMCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PMCHには、トランスポートチャネルであるマルチキャストチャネル(Multicast Channel:MCH)がマッピングされている。
物理上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel:PUCCH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PUCCHは、下り送信に対する応答信号(response signal)であるAck/Nackを運ぶ。PUCCHは、CSI(Channel State Information)を運ぶ。CSIは、RI(Rank Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、CQI(Channel Quality Indicator)レポートで構成される。RIとは、MIMOにおけるチャネル行列のランク情報である。PMIとは、MIMOにて用いるプリコーディングウェイト行列の情報である。CQIとは、受信したデータの品質、もしくは通信路品質を示す品質情報である。またPUCCHは、スケジューリングリクエスト(Scheduling Request:SR)を運ぶ。
物理上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PUSCHには、トランスポートチャネルの1つである上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL−SCH)がマッピングされている。
物理HARQインジケータチャネル(Physical Hybrid ARQ Indicator Channel:PHICH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PHICHは、上り送信に対する応答信号であるAck/Nackを運ぶ。物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel:PRACH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブル(random access preamble)を運ぶ。
下り参照信号(リファレンスシグナル(Reference Signal):RS)は、LTE方式の通信システムとして既知のシンボルである。以下の5種類の下りリファレンスシグナルが定義されている。セル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)、MBSFN参照信号(MBSFN Reference Signal)、UE固有参照信号(UE-specific Reference Signal)であるデータ復調用参照信号(Demodulation Reference Signal:DM−RS)、位置決定参照信号(Positioning Reference Signal:PRS)、チャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal:CSI−RS)。通信端末の物理レイヤの測定として、リファレンスシグナルの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)測定がある。
上り参照信号についても同様に、LTE方式の通信システムとして既知のシンボルである。以下の2種類の上りリファレンスシグナルが定義されている。データ復調用参照信号(Demodulation Reference Signal:DM−RS)、サウンディング用参照信号(Soundhing Reference Signal:SRS)である。
非特許文献1(5章)に記載されるトランスポートチャネル(Transport channel)について、説明する。下りトランスポートチャネルのうち、報知チャネル(Broadcast Channel:BCH)は、その基地局(セル)のカバレッジ全体に報知される。BCHは、物理報知チャネル(PBCH)にマッピングされる。
下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL−SCH)には、HARQ(Hybrid ARQ)による再送制御が適用される。DL−SCHは、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知が可能である。DL−SCHは、ダイナミックあるいは準静的(Semi-static)なリソース割り当てをサポートする。準静的なリソース割り当ては、パーシステントスケジューリング(Persistent Scheduling)ともいわれる。DL−SCHは、通信端末の低消費電力化のために通信端末の間欠受信(Discontinuous reception:DRX)をサポートする。DL−SCHは、物理下り共有チャネル(PDSCH)へマッピングされる。
ページングチャネル(Paging Channel:PCH)は、通信端末の低消費電力を可能とするために通信端末のDRXをサポートする。PCHは、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知が要求される。PCHは、動的にトラフィックに利用できる物理下り共有チャネル(PDSCH)のような物理リソースへマッピングされる。
マルチキャストチャネル(Multicast Channel:MCH)は、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知に使用される。MCHは、マルチセル送信におけるMBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)サービス(MTCHとMCCH)のSFN合成をサポートする。MCHは、準静的なリソース割り当てをサポートする。MCHは、PMCHへマッピングされる。
上りトランスポートチャネルのうち、上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL−SCH)には、HARQ(Hybrid ARQ)による再送制御が適用される。UL−SCHは、ダイナミックあるいは準静的(Semi-static)なリソース割り当てをサポートする。UL−SCHは、物理上り共有チャネル(PUSCH)へマッピングされる。
ランダムアクセスチャネル(Random Access Channel:RACH)は、制御情報に限られている。RACHは、衝突のリスクがある。RACHは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)へマッピングされる。
HARQについて説明する。HARQとは、自動再送要求(Automatic Repeat reQuest:ARQ)と誤り訂正(Forward Error Correction)との組合せによって、伝送路の通信品質を向上させる技術である。HARQには、通信品質が変化する伝送路に対しても、再送によって誤り訂正が有効に機能するという利点がある。特に、再送にあたって初送の受信結果と再送の受信結果との合成をすることで、更なる品質向上を得ることも可能である。
再送の方法の一例を説明する。受信側にて、受信データが正しくデコードできなかった場合、換言すればCRC(Cyclic Redundancy Check)エラーが発生した場合(CRC=NG)、受信側から送信側へ「Nack」を送信する。「Nack」を受信した送信側は、データを再送する。受信側にて、受信データが正しくデコードできた場合、換言すればCRCエラーが発生しない場合(CRC=OK)、受信側から送信側へ「Ack」を送信する。「Ack」を受信した送信側は次のデータを送信する。
非特許文献1(6章)に記載される論理チャネル(ロジカルチャネル:Logical channel)について、説明する。報知制御チャネル(Broadcast Control Channel:BCCH)は、報知システム制御情報のための下りチャネルである。論理チャネルであるBCCHは、トランスポートチャネルである報知チャネル(BCH)、あるいは下り共有チャネル(DL−SCH)へマッピングされる。
ページング制御チャネル(Paging Control Channel:PCCH)は、ページング情報(Paging Information)およびシステム情報(System Information)の変更を送信するための下りチャネルである。PCCHは、通信端末のセルロケーションをネットワークが知らない場合に用いられる。論理チャネルであるPCCHは、トランスポートチャネルであるページングチャネル(PCH)へマッピングされる。
共有制御チャネル(Common Control Channel:CCCH)は、通信端末と基地局との間の送信制御情報のためのチャネルである。CCCHは、通信端末がネットワークとの間でRRC接続(connection)を有していない場合に用いられる。下り方向では、CCCHは、トランスポートチャネルである下り共有チャネル(DL−SCH)へマッピングされる。上り方向では、CCCHは、トランスポートチャネルである上り共有チャネル(UL−SCH)へマッピングされる。
マルチキャスト制御チャネル(Multicast Control Channel:MCCH)は、1対多の送信のための下りチャネルである。MCCHは、ネットワークから通信端末への1つあるいはいくつかのMTCH用のMBMS制御情報の送信のために用いられる。MCCHは、MBMS受信中の通信端末のみに用いられる。MCCHは、トランスポートチャネルであるマルチキャストチャネル(MCH)へマッピングされる。
個別制御チャネル(Dedicated Control Channel:DCCH)は、1対1にて、通信端末とネットワークとの間の個別制御情報を送信するチャネルである。DCCHは、通信端末がRRC接続(connection)である場合に用いられる。DCCHは、上りでは上り共有チャネル(UL−SCH)へマッピングされ、下りでは下り共有チャネル(DL−SCH)にマッピングされる。
個別トラフィックチャネル(Dedicated Traffic Channel:DTCH)は、ユーザ情報の送信のための個別通信端末への1対1通信のチャネルである。DTCHは、上りおよび下りともに存在する。DTCHは、上りでは上り共有チャネル(UL−SCH)へマッピングされ、下りでは下り共有チャネル(DL−SCH)へマッピングされる。
マルチキャストトラフィックチャネル(Multicast Traffic channel:MTCH)は、ネットワークから通信端末へのトラフィックデータ送信のための下りチャネルである。MTCHは、MBMS受信中の通信端末のみに用いられるチャネルである。MTCHは、マルチキャストチャネル(MCH)へマッピングされる。
CGIとは、セルグローバル識別子(Cell Global Identifier)のことである。ECGIとは、E−UTRANセルグローバル識別子(E-UTRAN Cell Global Identifier)のことである。LTE、後述のLTE−A(Long Term Evolution Advanced)およびUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)において、CSG(Closed Subscriber Group)セルが導入される。
通信端末の位置追跡は、1つ以上のセルからなる区域を単位に行われる。位置追跡は、待受け状態であっても通信端末の位置を追跡し、通信端末を呼び出す、換言すれば通信端末が着呼することを可能にするために行われる。この通信端末の位置追跡のための区域をトラッキングエリアと呼ぶ。
また3GPPでは、リリース10として、ロングタームエボリューションアドヴァンスド(Long Term Evolution Advanced:LTE−A)の規格策定が進められている(非特許文献3、非特許文献4参照)。LTE−Aは、LTEの無線区間通信方式を基本とし、それにいくつかの新技術を加えて構成される。
LTE−Aシステムでは、100MHzまでのより広い周波数帯域幅(transmission bandwidths)をサポートするために、二つ以上のコンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)を集約する(「アグリゲーション(aggregation)する」とも称する)、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)が検討されている。CAについては、非特許文献1に記載されている。
CAが構成される場合、UEはネットワーク(Network:NW)と唯一つのRRC接続(RRC connection)を有する。RRC接続において、一つのサービングセルがNASモビリティ情報とセキュリティ入力を与える。このセルをプライマリセル(Primary Cell:PCell)と呼ぶ。下りリンクで、PCellに対応するキャリアは、下りプライマリコンポーネントキャリア(Downlink Primary Component Carrier:DL PCC)である。上りリンクで、PCellに対応するキャリアは、上りプライマリコンポーネントキャリア(Uplink Primary Component Carrier:UL PCC)である。
UEの能力(ケーパビリティ(capability))に応じて、セカンダリセル(Secondary Cell:SCell)が、PCellとともに、サービングセルの組を形成するために構成される。下りリンクで、SCellに対応するキャリアは、下りセカンダリコンポーネントキャリア(Downlink Secondary Component Carrier:DL SCC)である。上りリンクで、SCellに対応するキャリアは、上りセカンダリコンポーネントキャリア(Uplink Secondary Component Carrier:UL SCC)である。
一つのPCellと一つ以上のSCellとからなるサービングセルの組が、一つのUEに対して構成される。
また、LTE−Aでの新技術としては、より広い帯域をサポートする技術(Wider bandwidth extension)、および多地点協調送受信(Coordinated Multiple Point transmission and reception:CoMP)技術などがある。3GPPでLTE−Aのために検討されているCoMPについては、非特許文献1に記載されている。
また、3GPPにおいて、将来の膨大なトラフィックに対応するために、スモールセルを構成するスモールeNB(以下「小規模基地局装置」という場合がある)を用いることが検討されている。例えば、多数のスモールeNBを設置して、多数のスモールセルを構成することによって、周波数利用効率を高めて、通信容量の増大を図る技術などが検討されている。具体的には、UEが2つのeNBと接続して通信を行うデュアルコネクティビティ(Dual Connectivity;DCと略称される)などがある。DCについては、非特許文献1に記載されている。
デュアルコネクティビティ(DC)を行うeNBのうち、一方を「マスタeNB(MeNBと略称される)」といい、他方を「セカンダリeNB(SeNBと略称される)」という場合がある。
モバイルネットワークのトラフィック量は、増加傾向にあり、通信速度も高速化が進んでいる。LTEおよびLTE−Aが本格的に運用を開始されると、更に通信速度が高速化されることが見込まれる。
さらに、高度化する移動体通信に対して、2020年以降にサービスを開始することを目標とした第5世代(以下「5G」という場合がある)無線アクセスシステムが検討されている。例えば、欧州では、METISという団体で5Gの要求事項がまとめられている(非特許文献5参照)。
5G無線アクセスシステムでは、LTEシステムに対して、システム容量は1000倍、データの伝送速度は100倍、データの処理遅延は10分の1(1/10)、通信端末の同時接続数は100倍として、更なる低消費電力化、および装置の低コスト化を実現することが要件として挙げられている。
このような要求を満たすために、3GPPでは、リリース15として、5Gの規格検討が進められている(非特許文献6〜18参照)。5Gの無線区間の技術は「New Radio Access Technology」と称される(「New Radio」は「NR」と略称される)。
NRシステムは、LTEシステム、LTE−Aシステムを基にして検討が進められているが、以下の点でLTEシステム、LTE−Aシステムからの変更および追加が行われている。
NRのアクセス方式としては、下り方向はOFDM、上り方向はOFDM、DFT−s−OFDM(DFT-spread-OFDM)が用いられる。
NRでは、伝送速度向上、処理遅延低減のために、LTEに比べて高い周波数の使用が可能となっている。
NRにおいては、狭いビーム状の送受信範囲を形成する(ビームフォーミング)とともにビームの向きを変化させる(ビームスイーピング)ことで、セルカバレッジの確保が図られる。
NRのフレーム構成においては、様々なサブキャリア間隔、すなわち、様々なヌメロロジ(Numerology)がサポートされている。NRにおいては、ヌメロロジによらず、1サブフレームは1ミリ秒であり、また、1スロットは14シンボルで構成される。また、1サブフレームに含まれるスロット数は、サブキャリア間隔15kHzのヌメロロジにおいては1つであり、他のヌメロロジにおいては、サブキャリア間隔に比例して多くなる(非特許文献13(TS38.211 v15.0.0)参照)。
NRにおける下り同期信号は、同期信号バースト(Synchronization Signal Burst;以下、SSバーストと称する場合がある)として、所定の周期で、所定の継続時間をもって基地局から送信される。SSバーストは、基地局のビーム毎の同期信号ブロック(Synchronization Signal Block;以下、SSブロックと称する場合がある)により構成される。基地局はSSバーストの継続時間内において各ビームのSSブロックを、ビームを変えて送信する。SSブロックは、P−SS、S−SS、およびPBCHによって構成される。
NRにおいては、NRの下り参照信号として、位相追尾参照信号(Phase Tracking Reference Signal:PTRS)の追加により、位相雑音の影響の低減が図られている。上り参照信号においても、下りと同様にPTRSが追加されている。
NRにおいては、スロット内におけるDL/ULの切替えを柔軟に行うために、PDCCHに含まれる情報にスロット構成通知(Slot Format Indication:SFI)が追加された。
また、NRにおいては、キャリア周波数帯のうちの一部(以下、Bandwidth Part(BWP)と称する場合がある)を基地局がUEに対して予め設定し、UEが該BWPにおいて基地局との送受信を行うことで、UEにおける消費電力の低減が図られる。
3GPPでは、DCの形態として、EPCに接続するLTE基地局とNR基地局によるDC、5Gコアシステムに接続するNR基地局によるDC、また、5Gコアシステムに接続するLTE基地局とNR基地局によるDCが検討されている(非特許文献12、16、24参照)。
また、3GPPでは、いくつかの新たな技術が検討されている。例えば、RRC_INACTIVE時におけるSDAP/PDCP設定の維持によるRRC_CONNECTEDへの迅速な復帰、SUL(Supplementary Uplink)の使用によるULカバレッジの確保などが検討されている(非特許文献16、17、20参照)。
NRにおいて、上りチャネルのサウンディングに用いられるSRSは、14シンボルで構成される1スロットのうち、末尾6シンボルの範囲内で割り当てられる。また、SRSのシンボル数は、1、2、あるいは4のいずれかとなる(非特許文献13、15参照)。
3GPP TS 36.300 V14.3.0 3GPP S1−083461 3GPP TR 36.814 V9.2.0 3GPP TR 36.912 V14.0.0 "Scenarios, requirements and KPIs for 5G mobile and wireless system"、ICT−317669−METIS/D1.1 3GPP TR 23.799 V14.0.0 3GPP TR 38.801 V14.0.0 3GPP TR 38.802 V14.1.0 3GPP TR 38.804 V14.0.0 3GPP TR 38.912 V14.0.0 3GPP RP−172115 3GPP TS 37.340 V15.0.0 3GPP TS 38.211 V15.0.0 3GPP TS 38.213 V15.0.0 3GPP TS 38.214 V15.0.0 3GPP TS 38.300 V15.0.0 3GPP TS 38.321 V15.1.0 3GPP TS 38.212 V15.0.0 3GPP TS 36.331 V15.1.0 3GPP R1−1802461 3GPP TS 37.324 V1.5.0 3GPP R2−1801427 3GPP TS 38.331 V15.1.0 3GPP RP−161266
上位NW装置が5Gコア(以下、5GCと称する場合がある)となるDC構成を用いるUEがRRC_INACTIVEに遷移する場合において、セカンダリ基地局の設定が解放される。このため、UEがRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDに復帰する場合において、基地局はUEに対してセカンダリ基地局を再設定する必要性が生じる。その結果、DC構成の復帰に時間を要し、DC構成の復帰時において遅延が生じる。
また、NRにおいては、NRのULのカバレッジの差を補うために、低い周波数による上りリンク、すなわち、SUL(Supplementary UpLink;非特許文献17 5.16節参照)が用いられる。ところが、設定済みグラント(Configured Grant;非特許文献16 10.3節参照)やプリエンプションにおける、SULと非SULとの間の切替え方法について開示されていない。このことにより、設定済みグラントやプリエンプションにおいて、SULと非SULとの間の適切な選択が不可能となり、その結果、例えば、セル端における上りリンクの信頼性が低下する。
本発明は、上記課題に鑑み、NRにおいて、低遅延、高信頼性な無線通信技術を提供することを、目的の一つとする。
本発明によれば、例えば、通信端末装置と、前記通信端末装置と無線通信可能に構成された複数の基地局とを備える通信システムであって、前記複数の基地局は、前記通信端末装置に対してデュアルコネクティビティを提供するマスタ基地局およびセカンダリ基地局を含み、前記通信端末装置は、RRC_CONNECTEDからRRC_INACTIVEに遷移した後も、前記セカンダリ基地局の設定に関するセカンダリ基地局設定情報を維持し、前記通信端末装置は、前記RRC_INACTIVEの間に前記マスタ基地局と前記セカンダリ基地局とのうちの少なくとも一方が変更される場合にも、前記セカンダリ基地局設定情報を維持し、前記通信端末装置は、維持しておいた前記セカンダリ基地局設定情報を利用して、前記RRC_CONNECTEDに再び遷移する、通信システムが提供される。
また、本発明によれば、例えば、複数の基地局と無線通信可能に構成された通信端末装置であって、前記複数の基地局は、前記通信端末装置に対してデュアルコネクティビティを提供するマスタ基地局およびセカンダリ基地局を含み、前記通信端末装置は、RRC_CONNECTEDからRRC_INACTIVEに遷移した後も、前記セカンダリ基地局の設定に関するセカンダリ基地局設定情報を維持し、前記通信端末装置は、前記RRC_INACTIVEの間に前記マスタ基地局と前記セカンダリ基地局とのうちの少なくとも一方が変更される場合にも、前記セカンダリ基地局設定情報を維持し、前記通信端末装置は、維持しておいた前記セカンダリ基地局設定情報を利用して、前記RRC_CONNECTEDに再び遷移する、通信端末装置が提供される。
本発明によれば、通信端末装置がRRC_INACTIVEの間にマスタ基地局とセカンダリ基地局とのうちの少なくとも一方が変更される場合であっても、RRC_CONNECTEDへの復帰時の遅延を抑制可能である。それにより、高い信頼性を得ることが可能である。
本発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
LTE方式の通信システムで使用される無線フレームの構成を示す説明図である。 3GPPにおいて議論されているLTE方式の通信システム200の全体的な構成を示すブロック図である。 3GPPにおいて議論されているNR方式の通信システム210の全体的な構成を示すブロック図である。 EPCに接続するeNBおよびgNBによるDCの構成図である。 NGコアに接続するgNBによるDCの構成図である。 NGコアに接続するeNBおよびgNBによるDCの構成図である。 NGコアに接続するeNBおよびgNBによるDCの構成図である。 図2に示す移動端末202の構成を示すブロック図である。 図2に示す基地局203の構成を示すブロック図である。 MMEの構成を示すブロック図である。 5GCの構成を示すブロック図である。 LTE方式の通信システムにおいて通信端末(UE)が行うセルサーチから待ち受け動作までの概略を示すフローチャートである。 NRシステムにおけるセルの構成の一例を示す図である。 実施の形態1について、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を維持しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1について、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を維持しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1について、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を解放しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1について、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を解放しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1について、マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定し、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を維持しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1について、マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定し、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を維持しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定し、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を維持しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定し、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を維持しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定し、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を解放しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定し、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を解放しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1の変形例2について、マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定し、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を維持しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1の変形例2について、マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定し、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を維持しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1の変形例2について、マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定し、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を解放しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態1の変形例2について、マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定し、DC構成を用いるUEがセカンダリ基地局設定を解放しRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示す図である。 実施の形態3について、SUL/非SUL間を跨いだ、タイプ1の設定済みグラントへの切替えにおける問題点を示した図である。 実施の形態3について、設定済みグラントによる上り送信前において、SUL/非SUL切替え指示を用いてSUL/非SULを切替える動作を示す図である。 実施の形態3について、設定済みグラントによる上り送信前において、SUL/非SUL切替え指示を用いずにSUL/非SULを切替える動作を示す図である。 実施の形態4について、SUL設定UEに対して非SUL上でプリエンプションを実施する一例を示す図である。 実施の形態4について、SUL設定UEに対してSUL上でプリエンプションを実施する一例を示す図である。 実施の形態4について、先にグラントされた非SUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされるSUL上のURLLCデータのリソースのタイミングが重なった場合のプリエンプション方法を示す図である。 実施の形態4について、先にグラントされたSUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされる非SUL上のURLLCデータのリソースのタイミングが重なった場合のプリエンプション方法を示す図である。 実施の形態4について、SUL設定UEに対して非SUL上でプリエンプションを実施する例を示す図である。 実施の形態4について、SUL設定UEに対してSUL上でプリエンプションを実施する例を示す図である。 実施の形態4について、先にグラントされた非SUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされるSUL上のURLLCデータのリソースのタイミングが重なった場合のプリエンプション方法を示す図である。 実施の形態4について、先にグラントされたSUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされる非SUL上のURLLCデータのリソースのタイミングが重なった場合のプリエンプション方法を示す図である。 実施の形態4について、プリエンプトされるデータをシフトせずに送信停止のみとする例を示す図である。 実施の形態4について、プリエンプトされるデータを一部送信停止とする例を示す図である。 実施の形態4の変形例2について、先の上りグラントでリソースアロケーションが行われているデータを、プリエンプションにより、ULキャリアと異なるULキャリア上のスロットにシフトして送信する方法の一例を示す図である。 実施の形態4の変形例2について、先の上りグラントでリソースアロケーションが行われているデータを、プリエンプションにより、ULキャリアと異なるULキャリア上のスロットにシフトして送信する方法の一例を示す図である。 実施の形態4の変形例3について、先の上りグラントでリソースアロケーションが行われているデータを、プリエンプションにより、ULキャリアと異なるULキャリア上のスロットで送信する方法の一例を示す図である。 実施の形態4の変形例3について、SULと非SULとが異なるSCSを有する場合について示す図である。 実施の形態4の変形例3について、SULと非SULとが異なるSCSを有する場合について示す図である。 実施の形態4の変形例3について、SULと非SULとが異なるSCSを有する場合について示す図である。リセットとPIからのシフト量を設定してULキャリアの切替えを行う場合の一例を示す図である。 実施の形態4の変形例4について、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態4の変形例4について、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態4の変形例4について、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態4の変形例4について、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態4の変形例4について、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態4の変形例4について、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態4の変形例4について、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態4の変形例4について、SUL上でULグラントされたeMBBデータが、プリエンプトされ、2スロット後方にシフトして送信される場合を示す図である。 実施の形態4の変形例4について、非SUL上でULグラントされたeMBBデータが、プリエンプトされ、異なるULキャリアSULに切替えて送信される場合を示す図である。 実施の形態4の変形例4について、SUL上でULグラントされたeMBBデータが、プリエンプトされ、2スロット後方にシフトして送信される場合を示す図である。 実施の形態5について、BFRQ用のPUCCHのフォーマットの例を示す図である。 実施の形態6について、SUL上に設定したBFRQ用PUCCHリソースを用いてBFRQを送信する一例を示す図である。 実施の形態6について、非SUL上とSUL上の両方にBFRQ用PUCCHリソースを設定してBFRQを送信する一例を示す図である。 実施の形態6について、非SUL上とSUL上の両方にBFRQ用PUCCHリソースを設定してBFRQを送信する一例を示す図である。 実施の形態7について、複数のULキャリアが設定された場合の繰返し送信の一例を示す図である。 実施の形態7について、繰返し送信毎にULキャリアを交互を切替える設定がなされた場合の繰返し送信の一例を示す図である。 実施の形態7について、ULキャリアが異なるニュメロロジを有する場合の繰返し送信の一例を示す図である。 実施の形態7について、ULキャリアが異なるニュメロロジを有する場合の繰返し送信の一例を示す図である。
実施の形態1.
図2は、3GPPにおいて議論されているLTE方式の通信システム200の全体的な構成を示すブロック図である。図2について説明する。無線アクセスネットワークは、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)201と称される。通信端末装置である移動端末装置(以下「移動端末(User Equipment:UE)」という)202は、基地局装置(以下「基地局(E-UTRAN NodeB:eNB)」という)203と無線通信可能であり、無線通信で信号の送受信を行う。
ここで、「通信端末装置」とは、移動可能な携帯電話端末装置などの移動端末装置だけでなく、センサなどの移動しないデバイスも含んでいる。以下の説明では、「通信端末装置」を、単に「通信端末」という場合がある。
移動端末202に対する制御プロトコル、例えばRRC(Radio Resource Control)と、ユーザプレイン(以下、U−Planeと称する場合もある)、例えばPDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、PHY(Physical layer)とが基地局203で終端するならば、E−UTRANは1つあるいは複数の基地局203によって構成される。
移動端末202と基地局203との間の制御プロトコルRRC(Radio Resource Control)は、報知(Broadcast)、ページング(paging)、RRC接続マネージメント(RRC connection management)などを行う。RRCにおける基地局203と移動端末202との状態として、RRC_IDLEと、RRC_CONNECTEDとがある。
RRC_IDLEでは、PLMN(Public Land Mobile Network)選択、システム情報(System Information:SI)の報知、ページング(paging)、セル再選択(cell re-selection)、モビリティなどが行われる。RRC_CONNECTEDでは、移動端末はRRC接続(connection)を有し、ネットワークとのデータの送受信を行うことができる。またRRC_CONNECTEDでは、ハンドオーバ(Handover:HO)、隣接セル(Neighbour cell)の測定(メジャメント(measurement))などが行われる。
基地局203は、1つあるいは複数のeNB207により構成される。またコアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)と、無線アクセスネットワークであるE−UTRAN201とで構成されるシステムは、EPS(Evolved Packet System)と称される。コアネットワークであるEPCと、無線アクセスネットワークであるE−UTRAN201とを合わせて、「ネットワーク」という場合がある。
eNB207は、移動管理エンティティ(Mobility Management Entity:MME)、あるいはS−GW(Serving Gateway)、あるいはMMEおよびS−GWを含むMME/S−GW部(以下「MME部」という場合がある)204とS1インタフェースにより接続され、eNB207とMME部204との間で制御情報が通信される。一つのeNB207に対して、複数のMME部204が接続されてもよい。eNB207間は、X2インタフェースにより接続され、eNB207間で制御情報が通信される。
MME部204は、上位装置、具体的には上位ノードであり、基地局であるeNB207と、移動端末(UE)202との接続を制御する。MME部204は、コアネットワークであるEPCを構成する。基地局203は、E−UTRAN201を構成する。
基地局203は、1つのセルを構成してもよいし、複数のセルを構成してもよい。各セルは、移動端末202と通信可能な範囲であるカバレッジとして予め定める範囲を有し、カバレッジ内で移動端末202と無線通信を行う。1つの基地局203が複数のセルを構成する場合、1つ1つのセルが、移動端末202と通信可能に構成される。
図3は、3GPPにおいて議論されている5G方式の通信システム210の全体的な構成を示すブロック図である。図3について説明する。無線アクセスネットワークは、NG−RAN(Next Generation Radio Access Network)211と称される。UE202は、NR基地局装置(以下「NR基地局(NG-RAN NodeB:gNB)」という)213と無線通信可能であり、無線通信で信号の送受信を行う。また、コアネットワークは、5Gコア(5G Core:5GC)と称される。
UE212に対する制御プロトコル、例えばRRC(Radio Resource Control)と、ユーザプレイン(以下、U−Planeと称する場合もある)、例えばSDAP(Service Data Adaptation Protocol)、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、PHY(Physical layer)とがNR基地局213で終端するならば、NG−RANは1つあるいは複数のNR基地局213によって構成される。
UE202とNR基地局213との間の制御プロトコルRRC(Radio Resource Control)の機能はLTEと同様である。RRCにおけるNR基地局213とUE202との状態として、RRC_IDLEと、RRC_CONNECTEDと、RRC_INACTIVEとがある。
RRC_IDLE、RRC_CONNECTEDは、LTE方式と同様である。RRC_INACTIVEは5GコアとNR基地局213との間の接続が維持されつつ、システム情報(System Information:SI)の報知、ページング(paging)、セル再選択(cell re-selection)、モビリティなどが行われる。
gNB217は、アクセス・移動管理機能(Access and Mobility Management Function:AMF)、セッション管理機能(Session Management Function:SMF)、あるいはUPF(User Plane Function)、あるいはAMF、SMFおよびUPFを含むAMF/SMF/UPF部(以下「5GC部」という場合がある)214とNGインタフェースにより接続される。gNB217と5GC部214との間で制御情報および/あるいはユーザデータが通信される。NGインタフェースは、gNB217とAMFとの間のN2インタフェース、gNB217とUPFとの間のN3インタフェース、AMFとSMFとの間のN11インタフェース、および、UPFとSMFとの間のN4インタフェースの総称である。一つのgNB217に対して、複数の5GC部204が接続されてもよい。gNB217間は、Xnインタフェースにより接続され、gNB217間で制御情報および/あるいはユーザデータが通信される。
NR基地局213も、基地局203同様、1つあるいは複数のセルを構成してもよい。1つのNR基地局213が複数のセルを構成する場合、1つ1つのセルが、UE212と通信可能に構成される。
gNB217は、中央ユニット(Central Unit;以下、CUと称する場合がある)218と分散ユニット(Distributed Unit;以下、DUと称する場合がある)219に分割されていてもよい。CU218は、gNB217の中に1つ構成される。DU219は、gNB217の中に1つあるいは複数構成される。CU218は、DU219とF1インタフェースにより接続され、CU218とDU219との間で制御情報および/あるいはユーザデータが通信される。
図4は、EPCに接続するeNBおよびgNBによるDCの構成を示した図である。図4において、実線はU−Planeの接続を示し、破線はC−Planeの接続を示す。図4において、eNB223−1がマスタ基地局となり、gNB224−2がセカンダリ基地局となる(このDC構成を、EN−DCと称する場合がある)。図4において、MME部204とgNB224−2との間のU−Plane接続がeNB223−1経由で行われる例について示しているが、MME部221とgNB224−2との間で直接行われてもよい。
図5は、NGコアに接続するgNBによるDCの構成を示した図である。図5において、実線はU−Planeの接続を示し、破線はC−Planeの接続を示す。図5において、gNB224−1がマスタ基地局となり、gNB224−2がセカンダリ基地局となる(このDC構成を、NR−DCと称する場合がある)。図5において、5GC部214とgNB224−2との間のU−Plane接続がgNB224−1経由で行われる例について示しているが、5GC部214とgNB224−2との間で直接行われてもよい。
図6は、NGコアに接続するeNBおよびgNBによるDCの構成を示した図である。図6において、実線はU−Planeの接続を示し、破線はC−Planeの接続を示す。図6において、eNB226−1がマスタ基地局となり、gNB224−2がセカンダリ基地局となる(このDC構成を、NG−EN−DCと称する場合がある)。図6において、5GC部214とgNB224−2との間のU−Plane接続がeNB226−1経由で行われる例について示しているが、5GC部214とgNB224−2との間で直接行われてもよい。
図7は、NGコアに接続するeNBおよびgNBによるDCの、他の構成を示した図である。図7において、実線はU−Planeの接続を示し、破線はC−Planeの接続を示す。図7において、gNB224−1がマスタ基地局となり、eNB226−2がセカンダリ基地局となる(このDC構成を、NE−DCと称する場合がある)。図7において、5GC部214とeNB226−2との間のU−Plane接続がgNB224−1経由で行われる例について示しているが、5GC部214とeNB226−2との間で直接行われてもよい。
図8は、図2に示す移動端末202の構成を示すブロック図である。図8に示す移動端末202の送信処理を説明する。まず、プロトコル処理部301からの制御データ、およびアプリケーション部302からのユーザデータが、送信データバッファ部303へ保存される。送信データバッファ部303に保存されたデータは、エンコーダー部304へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに、送信データバッファ部303から変調部305へ直接出力されるデータが存在してもよい。エンコーダー部304でエンコード処理されたデータは、変調部305にて変調処理が行われる。変調部305にて、MIMOにおけるプリコーディングが行われてもよい。変調されたデータは、ベースバンド信号に変換された後、周波数変換部306へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ307−1〜307−4から基地局203に送信信号が送信される。図8において、アンテナの数が4つである場合について例示したが、アンテナ数は4つに限定されない。
また、移動端末202の受信処理は、以下のように実行される。基地局203からの無線信号がアンテナ307−1〜307−4により受信される。受信信号は、周波数変換部306にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部308において復調処理が行われる。復調部308にて、ウェイト計算および乗算処理が行われてもよい。復調後のデータは、デコーダー部309へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部301へ渡され、ユーザデータはアプリケーション部302へ渡される。移動端末202の一連の処理は、制御部310によって制御される。よって制御部310は、図8では省略しているが、各部301〜309と接続している。図8において、移動端末202が送信に用いるアンテナ数と受信に用いるアンテナ数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
図9は、図2に示す基地局203の構成を示すブロック図である。図9に示す基地局203の送信処理を説明する。EPC通信部401は、基地局203とEPC(MME部204など)、HeNBGW205などとの間のデータの送受信を行う。5GC通信部412は、基地局203と5GC(5GC部214など)との間のデータの送受信を行う。他基地局通信部402は、他の基地局との間のデータの送受信を行う。EPC通信部401、5GC通信部412、および他基地局通信部402は、それぞれプロトコル処理部403と情報の受け渡しを行う。プロトコル処理部403からの制御データ、ならびにEPC通信部401、5GC通信部412、および他基地局通信部402からのユーザデータおよび制御データは、送信データバッファ部404へ保存される。
送信データバッファ部404に保存されたデータは、エンコーダー部405へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに、送信データバッファ部404から変調部406へ直接出力されるデータが存在してもよい。エンコードされたデータは、変調部406にて変調処理が行われる。変調部406にて、MIMOにおけるプリコーディングが行われてもよい。変調されたデータは、ベースバンド信号に変換された後、周波数変換部407へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ408−1〜408−4より一つもしくは複数の移動端末202に対して送信信号が送信される。図9において、アンテナの数が4つである場合について例示したが、アンテナ数は4つに限定されない。
また、基地局203の受信処理は以下のように実行される。一つもしくは複数の移動端末202からの無線信号が、アンテナ408により受信される。受信信号は、周波数変換部407にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部409で復調処理が行われる。復調されたデータは、デコーダー部410へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部403あるいはEPC通信部401、他基地局通信部402へ渡され、ユーザデータはEPC通信部401および他基地局通信部402へ渡される。基地局203の一連の処理は、制御部411によって制御される。よって制御部411は、図4では省略しているが、各部401〜410と接続している。図9において、基地局203が送信に用いるアンテナ数と受信に用いるアンテナ数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
図9は、基地局203の構成について示したブロック図であるが、基地局213についても同様の構成としてもよい。また、図8および図9について、移動端末202のアンテナ数と、基地局203のアンテナ数は、同じであってもよいし、異なってもよい。
図10は、MMEの構成を示すブロック図である。図10では、前述の図2に示すMME部204に含まれるMME204aの構成を示す。PDN GW通信部501は、MME204aとPDN GWとの間のデータの送受信を行う。基地局通信部502は、MME204aと基地局203との間のS1インタフェースによるデータの送受信を行う。PDN GWから受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、PDN GW通信部501から、ユーザプレイン通信部503経由で基地局通信部502に渡され、1つあるいは複数の基地局203へ送信される。基地局203から受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、基地局通信部502から、ユーザプレイン通信部503経由でPDN GW通信部501に渡され、PDN GWへ送信される。
PDN GWから受信したデータが制御データであった場合、制御データは、PDN GW通信部501から制御プレイン制御部505へ渡される。基地局203から受信したデータが制御データであった場合、制御データは、基地局通信部502から制御プレイン制御部505へ渡される。
HeNBGW通信部504は、HeNBGW205が存在する場合に設けられ、情報種別によって、MME204aとHeNBGW205との間のインタフェース(IF)によるデータの送受信を行う。HeNBGW通信部504から受信した制御データは、HeNBGW通信部504から制御プレイン制御部505へ渡される。制御プレイン制御部505での処理の結果は、PDN GW通信部501経由でPDN GWへ送信される。また、制御プレイン制御部505で処理された結果は、基地局通信部502経由でS1インタフェースにより1つあるいは複数の基地局203へ送信され、またHeNBGW通信部504経由で1つあるいは複数のHeNBGW205へ送信される。
制御プレイン制御部505には、NASセキュリティ部505−1、SAEベアラコントロール部505−2、アイドルステート(Idle State)モビリティ管理部505−3などが含まれ、制御プレイン(以下、C−Planeと称する場合もある)に対する処理全般を行う。NASセキュリティ部505−1は、NAS(Non-Access Stratum)メッセージのセキュリティなどを行う。SAEベアラコントロール部505−2は、SAE(System Architecture Evolution)のベアラの管理などを行う。アイドルステートモビリティ管理部505−3は、待受け状態(アイドルステート(Idle State);LTE−IDLE状態、または、単にアイドルとも称される)のモビリティ管理、待受け状態時のページング信号の生成および制御、傘下の1つあるいは複数の移動端末202のトラッキングエリアの追加、削除、更新、検索、トラッキングエリアリスト管理などを行う。
MME204aは、1つまたは複数の基地局203に対して、ページング信号の分配を行う。また、MME204aは、待受け状態(Idle State)のモビリティ制御(Mobility control)を行う。MME204aは、移動端末が待ち受け状態のとき、および、アクティブ状態(Active State)のときに、トラッキングエリア(Tracking Area)リストの管理を行う。MME204aは、UEが登録されている(registered)追跡領域(トラッキングエリア:Tracking Area)に属するセルへ、ページングメッセージを送信することで、ページングプロトコルに着手する。MME204aに接続されるHome−eNB206のCSGの管理、CSG IDの管理、およびホワイトリストの管理は、アイドルステートモビリティ管理部505−3で行われてもよい。
図11は、5GCの構成を示すブロック図である。図11では、前述の図3に示す5GC部214の構成を示す。図11は、図5にて示す5GC部214に、AMFの構成、SMFの構成およびUPFの構成が含まれた場合について示している。Data Network通信部521は、5GC部214とData Networkとの間のデータの送受信を行う。基地局通信部522は、5GC部214と基地局203との間のS1インタフェース、および/あるいは、5GC部214と基地局213との間のNGインタフェースによるデータの送受信を行う。Data Networkから受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、Data Network通信部521から、ユーザプレイン通信部523経由で基地局通信部522に渡され、1つあるいは複数の、基地局203および/あるいは基地局213へ送信される。基地局203および/あるいは基地局213から受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、基地局通信部522から、ユーザプレイン通信部523経由でData Network通信部521に渡され、Data Networkへ送信される。
Data Networkから受信したデータが制御データであった場合、制御データは、Data Network通信部521からセッション管理部527へ渡される。セッション管理部527は、制御データを制御プレイン制御部525へ渡す。基地局203および/あるいは基地局213から受信したデータが制御データであった場合、制御データは、基地局通信部522から制御プレイン制御部525に渡す。制御プレイン制御部525は、制御データをセッション管理部527へ渡す。
制御プレイン制御部525は、NASセキュリティ部525−1、PDUセッションコントロール部525−2、アイドルステート(Idle State)モビリティ管理部525−3などを含み、制御プレイン(以下、C−Planeと称する場合もある)に対する処理全般を行う。NASセキュリティ部525−1は、NAS(Non-Access Stratum)メッセージのセキュリティなどを行う。PDUセッションコントロール部525−2は、移動端末202と5GC部214との間のPDUセッションの管理などを行う。アイドルステートモビリティ管理部525−3は、待受け状態(アイドルステート(Idle State);RRC_IDLE状態、または、単にアイドルとも称される)のモビリティ管理、待受け状態時のページング信号の生成および制御、傘下の1つあるいは複数の移動端末202のトラッキングエリアの追加、削除、更新、検索、トラッキングエリアリスト管理などを行う。
5GC部214は、1つまたは複数の基地局203および/あるいは基地局213に対して、ページング信号の分配を行う。また、5GC部214は、待受け状態(Idle State)のモビリティ制御(Mobility Control)を行う。5GC部214は、移動端末が待ち受け状態のとき、インアクティブ状態(Inactive State)および、アクティブ状態(Active State)のときに、トラッキングエリア(Tracking Area)リストの管理を行う。5GC部214は、UEが登録されている(registered)追跡領域(トラッキングエリア:Tracking Area)に属するセルへ、ページングメッセージを送信することで、ページングプロトコルに着手する。
次に通信システムにおけるセルサーチ方法の一例を示す。図12は、LTE方式の通信システムにおいて通信端末(UE)が行うセルサーチから待ち受け動作までの概略を示すフローチャートである。通信端末は、セルサーチを開始すると、ステップST601で、周辺の基地局から送信される第一同期信号(P−SS)、および第二同期信号(S−SS)を用いて、スロットタイミング、フレームタイミングの同期をとる。
P−SSとS−SSとを合わせて、同期信号(Synchronization Signal:SS)という。同期信号(SS)には、セル毎に割り当てられたPCIに1対1に対応するシンクロナイゼーションコードが割り当てられている。PCIの数は504通りが検討されている。この504通りのPCIを用いて同期をとるとともに、同期がとれたセルのPCIを検出(特定)する。
次に同期がとれたセルに対して、ステップST602で、基地局からセル毎に送信される参照信号(リファレンスシグナル:RS)であるセル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)を検出し、RSの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)の測定を行う。参照信号(RS)には、PCIと1対1に対応したコードが用いられている。そのコードで相関をとることによって他セルと分離できる。ステップST601で特定したPCIから、該セルのRS用のコードを導出することによって、RSを検出し、RSの受信電力を測定することが可能となる。
次にステップST603で、ステップST602までで検出された一つ以上のセルの中から、RSの受信品質が最もよいセル、例えば、RSの受信電力が最も高いセル、つまりベストセルを選択する。
次にステップST604で、ベストセルのPBCHを受信して、報知情報であるBCCHを得る。PBCH上のBCCHには、セル構成情報が含まれるMIB(Master Information Block)がマッピングされる。したがって、PBCHを受信してBCCHを得ることで、MIBが得られる。MIBの情報としては、例えば、DL(ダウンリンク)システム帯域幅(送信帯域幅設定(transmission bandwidth configuration:dl-bandwidth)とも呼ばれる)、送信アンテナ数、SFN(System Frame Number)などがある。
次にステップST605で、MIBのセル構成情報をもとに該セルのDL−SCHを受信して、報知情報BCCHの中のSIB(System Information Block)1を得る。SIB1には、該セルへのアクセスに関する情報、セルセレクションに関する情報、他のSIB(SIBk;k≧2の整数)のスケジューリング情報が含まれる。また、SIB1には、トラッキングエリアコード(Tracking Area Code:TAC)が含まれる。
次にステップST606で、通信端末は、ステップST605で受信したSIB1のTACと、通信端末が既に保有しているトラッキングエリアリスト内のトラッキングエリア識別子(Tracking Area Identity:TAI)のTAC部分とを比較する。トラッキングエリアリストは、TAIリスト(TAI list)とも称される。TAIはトラッキングエリアを識別するための識別情報であり、MCC(Mobile Country Code)と、MNC(Mobile Network Code)と、TAC(Tracking Area Code)とによって構成される。MCCは国コードである。MNCはネットワークコードである。TACはトラッキングエリアのコード番号である。
通信端末は、ステップST606で比較した結果、ステップST605で受信したTACがトラッキングエリアリスト内に含まれるTACと同じならば、該セルで待ち受け動作に入る。比較して、ステップST605で受信したTACがトラッキングエリアリスト内に含まれなければ、通信端末は、該セルを通して、MMEなどが含まれるコアネットワーク(Core Network,EPC)へ、TAU(Tracking Area Update)を行うためにトラッキングエリアの変更を要求する。
図12に示す例においては、LTE方式におけるセルサーチから待ち受けまでの動作の例について示したが、NR方式においては、ステップST603において、ベストセルに加えてベストビームを選択してもよい。また、NR方式においては、ステップST604において、ビームの情報、例えば、ビームの識別子を取得してもよい。また、NR方式においては、ステップST604において、リメイニングミニマムSI(Remaining Minimum SI:RMSI)のスケジューリング情報を取得してもよい。NR方式においては、ステップST605において、RMSIを受信するとしてもよい。
コアネットワークを構成する装置(以下「コアネットワーク側装置」という場合がある)は、TAU要求信号とともに通信端末から送られてくる該通信端末の識別番号(UE−IDなど)をもとに、トラッキングエリアリストの更新を行う。コアネットワーク側装置は、通信端末に更新後のトラッキングエリアリストを送信する。通信端末は、受信したトラッキングエリアリストに基づいて、通信端末が保有するTACリストを書き換える(更新する)。その後、通信端末は、該セルで待ち受け動作に入る。
スマートフォンおよびタブレット型端末装置の普及によって、セルラー系無線通信によるトラフィックが爆発的に増大しており、世界中で無線リソースの不足が懸念されている。これに対応して周波数利用効率を高めるために、小セル化し、空間分離を進めることが検討されている。
従来のセルの構成では、eNBによって構成されるセルは、比較的広い範囲のカバレッジを有する。従来は、複数のeNBによって構成される複数のセルの比較的広い範囲のカバレッジによって、あるエリアを覆うように、セルが構成されている。
小セル化された場合、eNBによって構成されるセルは、従来のeNBによって構成されるセルのカバレッジに比べて範囲が狭いカバレッジを有する。したがって、従来と同様に、あるエリアを覆うためには、従来のeNBに比べて、多数の小セル化されたeNBが必要となる。
以下の説明では、従来のeNBによって構成されるセルのように、カバレッジが比較的大きいセルを「マクロセル」といい、マクロセルを構成するeNBを「マクロeNB」という。また、小セル化されたセルのように、カバレッジが比較的小さいセルを「スモールセル」といい、スモールセルを構成するeNBを「スモールeNB」という。
マクロeNBは、例えば、非特許文献7に記載される「ワイドエリア基地局(Wide Area Base Station)」であってもよい。
スモールeNBは、例えば、ローパワーノード、ローカルエリアノード、ホットスポットなどであってもよい。また、スモールeNBは、ピコセルを構成するピコeNB、フェムトセルを構成するフェムトeNB、HeNB、RRH(Remote Radio Head)、RRU(Remote Radio Unit)、RRE(Remote Radio Equipment)またはRN(Relay Node)であってもよい。また、スモールeNBは、非特許文献7に記載される「ローカルエリア基地局(Local Area Base Station)」または「ホーム基地局(Home Base Station)」であってもよい。
図13は、NRにおけるセルの構成の一例を示す。NRのセルでは、狭いビームを形成し、方向を変えて送信する。図13に示す例において、基地局750は、ある時間において、ビーム751−1を用いて移動端末との送受信を行う。他の時間において、基地局750は、ビーム751−2を用いて移動端末との送受信を行う。以下同様にして、基地局750はビーム751−3〜751−8のうち1つあるいは複数を用いて移動端末との送受信を行う。このようにすることで、基地局750は広範囲のセルを構成する。
図13において、基地局750が用いるビームの数を8とする例について示したが、ビームの数は8とは異なっていてもよい。また、図13に示す例において、基地局750が同時に用いるビームの数を1つとしたが、複数であってもよい。
NRでは、RRCにおける基地局と移動端末との状態として、RRC_INACTIVEが追加された。RRC_INACTIVEでは、上位NW装置と移動端末との間の接続のうち、上位NW装置と基地局との間の接続が維持される。また、RRC_INACTIVEでは、システム情報(System Information:SI)の報知、ページング(paging)、セル再選択(cell re-selection)、モビリティなどが行われる。
上位NW装置が5Gコア(以下、5GCと称する場合がある)となるDC構成を用いるUEは、RRC_INACTIVE遷移時にセカンダリ基地局の構成を維持することとしてもよい。セカンダリ基地局の構成とは、例えば、セカンダリ基地局(Secondary Node;SN)におけるSDAP(Service Data Adaptation Protocol;非特許文献21参照)の設定であってもよいし、セカンダリ基地局におけるPDCPの設定であってもよいし、前述の両方であってもよい。
しかし、DC構成を用いるUEがRRC_INACTIVEステートとなり、セル再選択により接続先の基地局が変わった場合におけるUEの動作について開示されていない。このことにより、例えば、UEと基地局との間において、DC構成の齟齬が生じることによって、UEとセカンダリ基地局との間で不用なデータ送受信が発生するといった問題が生じる。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
RRC_INACTIVEのUEは、セル再選択後において、セカンダリ基地局の設定を維持する。セル再選択によって該UEの接続先の基地局が変更となった場合において、前述の動作を適用してもよい。
前述において、UEがセカンダリ基地局を決定してもよい。例えば、UEがセル再選択を用いてセカンダリ基地局を決定してもよい。このことにより、例えば、UEからマスタ基地局に対する測定結果報告が不要となるため、その結果、UEと基地局との間のシグナリング量を削減可能となる。
UEによるセカンダリ基地局の決定にあたり、UEは、周辺セルの測定を、周期的に行ってもよい。該周期は、規格で決められていてもよい。あるいは、該周期はDRX周期と同じであってもよい。
あるいは、UEは、周辺セルの測定を、ページング受信時に行ってもよい。RRC_INACTIVEステートにおけるUEの処理量削減が可能となる。
UEは、決定したセカンダリ基地局に関する情報をマスタ基地局に通知する。該情報は、例えば、該セカンダリ基地局の識別子であってもよいし、該セカンダリ基地局に属するセルの識別子、例えば、PSCellの物理セルID(Physical Cell Identity)であってもよい。該情報は、UEからマスタ基地局へのRRC個別シグナリング、例えば、RRC接続再開要求(RRCConnectionResumeRequest)に含まれてもよいし、RRC_INACTIVEステート時に送信可能な小データに含まれてもよい。
前述において、セカンダリ基地局の該設定は、例えば、セカンダリ基地局のSDAP設定であってもよいし、PDCP設定であってもよいし、前述の両方であってもよい。このことにより、例えば、該UEと上位NW装置との間の接続のうち、上位NW装置とセカンダリ基地局との間の接続を迅速に復帰可能となる。
該UEは、セカンダリ基地局のRLC設定を維持してもよい。このことにより、例えば、RRC_CONNECTED復帰時における該UEの処理量を低減可能となる。他の例として、該UEは、セカンダリ基地局のRLC設定を解放してもよい。このことにより、例えば、RRC_CONNECTED復帰時の無線チャネル状況を用いて適切な無線パラメータ設定が可能となる。セカンダリ基地局のMAC設定および/あるいはPHY設定についても、同様としてもよい。
該UEは、マスタ基地局の設定を維持してもよい。前述における該設定は、セカンダリ基地局の設定と同様としてもよい。例えば、SDAP設定であってもよいし、PDCP設定であってもよいし、前述の両方であってもよい。このことにより、例えば、該UEのRRC_CONNECTEDへの復帰における処理量を削減可能となる。
他の例として、該UEは、マスタ基地局の設定を解放してもよい。例えば、該UEがセル再選択において元のセルと異なるセルに接続する場合において、マスタ基地局の設定を解放してもよい。このことにより、例えば、該UEは、再選択したセルの無線チャネル状況を用いて、かつ、適切な無線パラメータを用いて、基地局と通信可能となる。マスタ基地局の設定解放に関する他の例として、該UEがRRC_CONNECTEDに復帰する場合において、マスタ基地局の設定を解放してもよい。このことにより、例えば、該UEにおける処理量を削減可能となる。
該UEにおけるマスタ基地局の設定の解放を、該UE自身が起動してもよい。前述において、該UEがマスタ基地局の該設定を解放するタイミングは、予め規格等で定められるとしてもよい。このことにより、例えば、該UEによるマスタ基地局の該設定の解放における基地局と該UEとの間のシグナリング量を削減可能となる。
他の例として、該UEにおけるマスタ基地局の設定の解放を、移動元マスタ基地局が起動してもよい。移動元マスタ基地局は該UEに対し、該UEにおけるマスタ基地局の設定の解放を指示してもよい。該指示は、移動先マスタ基地局を経由して該UEに通知されてもよい。このことにより、例えば、該UEにおけるマスタ基地局の設定の解放のタイミングに関する柔軟性を向上可能となる。
他の例として、該UEにおけるマスタ基地局の設定の解放を、移動先マスタ基地局が起動してもよい。移動先マスタ基地局は該UEに対し、該UEにおけるマスタ基地局の設定の解放を指示してもよい。該指示は、移動先基地局から該UEに対する他のシグナリング、例えば、RRC_CONNECTEDへの復帰を指示するシグナリングに含まれてもよいし、RRC_INACTIVEの維持を指示するシグナリングに含まれてもよい。このことにより、例えば、移動先基地局と移動元基地局との間におけるシグナリングを削減可能となる。
他の例として、該UEにおけるマスタ基地局の設定の解放を、上位NW装置(例えば、5GC)が起動してもよい。例えば、上位NW装置は、該UEのRANエリア更新時に、該UEにおけるマスタ基地局の設定の解放を行ってもよい。このことにより、例えば、該UEのRANエリア更新時において、上位NW装置は、更新後のRANエリアに適したマスタ基地局設定を実行可能となる。
移動元マスタ基地局は、該UEにおけるセカンダリ基地局の設定を保持してもよい。該マスタ基地局において保持する該設定は、該UEが維持するセカンダリ基地局の設定と同様としてもよい。該マスタ基地局は、該セカンダリ基地局に関する情報、例えば、該セカンダリ基地局の識別子を、該設定と併せて保持してもよい。このことにより、例えば、該マスタ基地局は該UEとのDC構成におけるセカンダリ基地局を識別可能となる。
移動先マスタ基地局は、該UEにおけるセカンダリ基地局の設定に関する情報を移動元マスタ基地局に問い合わせてもよい。移動元マスタ基地局は移動先マスタ基地局に対し、該情報を通知してもよい。前述の問い合わせおよび/あるいは通知は、該UEから移動先マスタ基地局に対して送信される、自UEのRRC_CONNECTED遷移要求の後に行われてもよい。このことにより、例えば、移動元基地局は予め該情報を、移動先マスタ基地局を含めた周辺の基地局に通知することが不要となる。その結果、基地局間シグナリング量を削減可能となる。
他の例として、前述の問い合わせおよび/あるいは通知は、該UEから移動先マスタ基地局に対して送信される、自UEのRRC_CONNECTED遷移要求の前に行われてもよい。このことにより、例えば、該UEは、DC構成を維持しつつ、RRC_CONNECTEDに迅速に遷移可能となる。
移動元マスタ基地局は、移動先マスタ基地局からのシグナリングを用いてセカンダリ基地局の設定を解放してもよい。該シグナリングは、例えば、UEコンテキスト解放のシグナリングであってもよい。このことにより、例えば、移動元マスタ基地局において、配下のUEにおけるセカンダリ基地局設定の保持によって生じるバッファ逼迫を防止可能となる。
セカンダリ基地局は、該UEにおける自セカンダリ基地局の設定を保持してもよい。セカンダリ基地局において保持する該設定は、該UEが維持するセカンダリ基地局の設定と同様としてもよい。このことにより、例えば、マスタ基地局における該設定保持によるバッファ使用量を削減可能となる。
該UEは、マスタ基地局向けおよび/あるいはセカンダリ基地局向けのPDCPを再設定(re-establish)する。該再設定において、該UEが維持するマスタ基地局および/あるいはセカンダリ基地局の設定を用いてもよい。該UEは、移動先マスタ基地局から通知されるRRC_CONNECTED復帰指示のシグナリングを用いて該再設定を行ってもよい。該シグナリングは、マスタ基地局および/あるいはセカンダリ基地局の設定に関する情報、例えば、該設定のパラメータ(例:非特許文献19(3GPP TS36.331 V15.1.0)におけるPDCP-Config)を含まないとしてもよい。このことにより、例えば、該シグナリングのサイズを削減可能となる。
マスタ基地局は該UEに対し、前述のPDCPの再設定を指示してもよい。マスタ基地局は該UEに対し、該指示を、例えば、RRC_CONNECTED復帰指示のシグナリングに含めて通知してもよい。該UEは、該指示を用いて、前述のPDCPの再設定を行ってもよい。あるいは、該UEは、該指示がないことを用いて、前述のPDCPの再設定を行わないとしてもよい。
他の例として、マスタ基地局は該UEに対し、前述のPDCPの再設定の指示を通知しないとしてもよい。該UEは、例えば、RRC_CONNECTED復帰指示のシグナリングを用いて、前述のPDCPの再設定を行うこととしてもよい。このことにより、例えば、マスタ基地局と該UEとの間のシグナリングのサイズを削減可能となる。
前述のRRC_CONNECTED復帰指示のシグナリングに、該UEの識別子が含まれてもよい。該識別子として、例えば、I−RNTI(非特許文献16参照)が用いられてもよい。該識別子は、例えば、基地局内で一意としてもよいし、RANエリア内で一意としてもよいし、5GC内で一意としてもよい。RANエリア内で一意とすることにより、例えば、UEのセル再選択により基地局が変更となった場合においても、基地局はUEを識別可能となる。
該識別子の他の例として、C−RNTIを用いてもよい。前述のC−RNTIは、UEがRRC_CONNECTED時に割り当てられていたものであってもよい。PCIと組み合わせて用いてもよい。このことにより、例えば、RRC_CONNECTED時における識別子をそのまま使用可能となるため、基地局における識別子の再割り当てが不要となる。その結果、通信システムにおける処理量を削減可能となる。
該識別子がRANエリア内で一意となる場合において、RANエリア更新時において該識別子が更新されてもよい。例えば、UEがセル再選択において異なるRANエリアの基地局を選択した場合において、基地局はUEに対して新しい識別子を通知してもよい。該通知は、例えば、RANエリア更新のプロシージャ(非特許文献16 9.2.2.5節参照)において行われてもよい。このことにより、例えば、UEがセル再選択において異なるRANエリアに移動した場合においても、基地局は該UEを識別可能となる。
該UEが、セル再選択後において、セカンダリ基地局の設定を維持する場合において、セカンダリ基地局は該UEとの接続における自セカンダリ基地局の設定を変更してもよい。該設定は、例えば、SDAPおよび/あるいはPDCPの設定であってもよい。セカンダリ基地局は移動元マスタ基地局に対し、変更後の該設定を通知してもよい。該通知として、例えば、セカンダリ基地局追加要求肯定応答(SN Addition Request ACK)が用いられてもよい。移動元マスタ基地局はUEに対し、変更後の該設定を通知してもよい。UEは該設定を用いて、セカンダリ基地局の設定を変更してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるマスタ基地局とセカンダリ基地局の組合せにおいて、効率的な設定を使用可能となり、その結果、通信システムにおける通信効率を向上可能となる。
図14および図15は、DC構成を用いるUEが、セル再選択において異なるマスタ基地局に接続した場合において、セカンダリ基地局設定を維持し、RRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示すシーケンス図である。図14と図15とは境界線BL1415の位置で繋がっている。図14および図15において、移動元マスタ基地局をS−MgNBとし、移動先マスタ基地局をT−MgNBとし、セカンダリ基地局をSeNBとする。図14および図15は、UEがRRC_CONNECTEDへの遷移を起動する例について示している。
図14に示すステップST801において、UEは、RRC_INACTIVEステートである。ステップST802において、UEはセル再選択を行い、接続先基地局がS−MgNBからT−MgNBに切替わる。ステップST803において、UEは、SeNBのSDAP/PDCP設定を維持する。
図14に示すステップST805、ST806において、UEとT−MgNBとの間でランダムアクセス処理が行われる。ステップST805において、UEからT−MgNBに対してランダムアクセスプリアンブルを送信する。ステップST806において、T−MgNBからUEに対しランダムアクセス応答を送信する。図14の例においては、ステップST806においてランダムアクセス処理が成功したとする。
図14に示すステップST807において、UEからT−MgNBに対してRRC接続の再開を要求する。該要求には、例えば、RRC接続再開要求(RRCConnectionResumeRequest)のシグナリングが用いられてもよい。該シグナリングには、該UEの識別子、例えば、RRC_INACTIVEへの遷移時に割り当てられた識別子(例:I−RNTI)が含まれてもよい。T−MgNBは、該識別子を用いて、RRC接続の再開を要求するUEを識別する。
図14に示すステップST810において、T−MgNBはS−MgNBに対してUEコンテキスト取得の要求を行う。該要求には、例えば、UEコンテキスト取得要求(UE Context Retrieve Request)のシグナリングが用いられてもよい。該要求は、例えば、基地局間I/F(例:X2/Xn)を用いて行われてもよい。該要求に、セカンダリ基地局設定の取得要求に関する情報が含まれてもよい。
図14に示すステップST811において、S−MgNBはSeNBに対してセカンダリ基地局設定の取得の要求を行う。該要求には、例えば、ステップST810と同様のシグナリングが用いられてもよい。ステップST812において、SeNBはS−MgNBに対して、セカンダリ基地局設定を通知する。該シグナリングには、UEコンテキスト取得の応答に用いられるシグナリング(UE Context Retrieve Response)が用いられてもよい。S−MgNBはステップST812により、セカンダリ基地局設定を取得する。
図14に示すステップST813において、S−MgNBはT−MgNBに対してUEコンテキストを通知する。該通知には、例えば、UEコンテキスト取得応答(UE Context Retrieve Response)のシグナリングが用いられてもよい。該通知は、例えば、基地局間I/F(例:X2/Xn)を用いて行われてもよい。該通知において、ステップST812に含まれるセカンダリ基地局設定が含まれる。T−MgNBは、ステップST813により、セカンダリ基地局設定を含めてUEコンテキストを取得する。
図15におけるステップST815において、T−MgNBはSeNBに対し、セカンダリ基地局追加要求(SN Addition Request)を通知する。該要求には、ステップST813においてSeNBより取得したセカンダリ基地局設定が含まれてもよい。図15の例においては、SeNBは、該要求を受け入れると判断する。ステップST816において、SeNBは、該要求に対する肯定応答(セカンダリ基地局追加要求肯定応答;SN Addition Request ACK)をT−MgNBに対して通知する。
図15におけるステップST820において、S−MgNBはSeNBに対し、セカンダリ基地局解放要求(SN Release Request)を通知する。ステップST821において、SeNBはS−MgNBに対し、セカンダリ基地局解放要求肯定応答(SN Release Request Acknowledge)を通知する。
図15におけるステップST825において、T−MgNBはUEに対し、RRC接続の再開を指示する。該指示には、例えば、RRC接続再開(RRCConnectionResume)のシグナリングが用いられてもよい。該シグナリングには、UEの識別子が含まれてもよい。該識別子は、例えば、I−RNTIであってもよい。該シグナリングには、C−RNTIが含まれてもよい。該シグナリングには、前述の両方が含まれてもよい。他の例として、該シグナリングには、移動元基地局に関する情報が含まれてもよい。該情報は、例えば、移動元基地局の識別子(例えば、gNB−ID)であってもよいし、PCellの識別子(例えば、PCI)であってもよい。このことにより、例えば、T−MgNBはS−MgNBに関する情報を迅速に取得可能となる。
図15におけるステップST826において、UEはT−MgNB向けおよびSeNB向けのPDCPを再設定(re-establish)し、RLCおよびMACをリセットする。ステップST826において、UEは、SDAP設定をそのまま用いる。ステップST827において、UEはRRC_CONNECTEDに遷移する。ステップST827において、UEはI−RNTIを破棄してもよい。
図15に示すステップST828において、UEからT−MgNBに対し、RRC接続を再開したことを通知する。該通知には、例えば、RRC接続再開完了(RRCConnectionResumeComplete)のシグナリングが用いられてもよい。
図15に示すステップST829において、T−MgNBはSeNBに対し、UEとの接続再開を要求する。該再開とは、例えば、SCGベアラと、SCGスプリットベアラのSCG側経路と、MCGスプリットベアラのSCG側経路との再開であってもよい。ステップST829において、T−MgNB、SeNBとUEとの接続が再開する。
図15に示すステップST830およびST831において、UEとSeNBとの間におけるランダムアクセス処理が行われる。ステップST830において、UEからSeNBにランダムアクセスプリアンブルが送信される。該ランダムアクセスプリアンブルは、ステップST825にてT−MgNBからUEに通知されるランダムアクセスプリアンブルであってもよい。ステップST831において、SeNBからUEに対しランダムアクセス応答が通知される。
図15に示すステップST835において、T−MgNBはAMFに対して、通信経路の切替えを要求する(Path Switch Request)。該要求には、T−MgNB、SeNBにおけるPDUセッション切替えの要求が含まれてもよい。ステップST835において、AMFとUPFとの間で通信経路の切替えを行う。MgNB、SgNBにおけるPDUセッション切替えを行ってもよい。
図15に示すステップST836において、AMFはT−MgNBに対して、通信経路の切替え完了(Path Switch Complete)を通知する。ステップST837において、T−MgNBはS−MgNBに対し、MgNB向けのUEコンテキストの解放(UE context release)を指示する。
図14および図15に示す例において、UE自身がRRC_CONNECTEDへの遷移動作を起動する場合について示したが、ネットワークがUEのRRC_CONNECTEDへの遷移動作を起動する場合に適用してもよい。前述の場合において、S−MgNBがT−MgNBに対し、RANページングを送信してもよい。T−MgNBがUEに対してページングを送信してもよい。該ページングは、S−MgNBからT−MgNBに対するRANページングの後に行われるとしてもよい。T−MgNBからUEに対するページング送信の後において、ステップST805、ST806に示す、UEとT−MgNBとの間のランダムアクセス処理が行われるとしてもよい。以降の図においても同様に、ネットワークがUEのRRC_CONNECTEDへの遷移動作を起動する場合に適用されるとしてもよい。このことにより、例えば、下りデータ発生時においても、UEはDC構成を迅速に復帰可能となる。
図14および図15に示す例において、ステップST821として、SeNBがS−MgNBに対し、セカンダリ基地局解放要求肯定応答を送信する場合について示したが、該応答を送信しないとしてもよい。S−MgNBは、ステップST820として示すセカンダリ基地局解放要求をSeNBに対して送信後、自動的にセカンダリ基地局解放が完了したと認識してもよい。このことにより、例えば、基地局間シグナリングを削減可能となる。
図14および図15に示す例において、ステップST812をステップST811の後に行う場合について示したが、予め、SeNBからS−MgNBに対してセカンダリ基地局設定を送信してもよい。例えば、SeNBは、UEがRRC_INACTIVEに遷移したことを用いて、ステップST812を行ってもよい。前述において、例えば、S−MgNBはステップST811を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、T−MgNBはセカンダリ基地局設定を迅速に取得可能となる。
図14および図15に示す例において、S−MgNBがステップST811としてセカンダリ基地局設定を要求する場合について示したが、S−MgNBがステップST811を行わないとしてもよい。例えば、S−MgNBがSeNBの設定(例:SDAP/PDCP設定)を保持している場合において、S−MgNBがステップST811を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、基地局間のシグナリング量を削減可能となる。
図14および図15に示す例において、ステップST820、ST821として示すセカンダリ基地局解放要求およびセカンダリ基地局解放要求肯定応答が、ステップST815、ST816として示すセカンダリ基地局追加要求およびセカンダリ基地局追加要求肯定応答の後に行われる場合について示した。しかし、セカンダリ基地局解放要求およびセカンダリ基地局解放要求肯定応答が、セカンダリ基地局追加要求およびセカンダリ基地局追加要求肯定応答の前に行われるとしてもよい。このことにより、例えば、T−MgNBおよびS−MgNBにおけるSeNB制御の柔軟性を向上可能となる。
図15に示すステップST816において、SN設定をRRC_INACTIVE前から変更しない例について示したが、SeNBは該設定を変更してもよい。SeNBは変更した該設定を、ステップST816の通知に含めてもよい。T−MgNBはUEに対し、変更した該設定をステップST825の通知に含めてもよい。UEは、ステップST826において、変更した該設定を用いてRRC_CONNECTEDへの遷移動作を行ってもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるマスタ基地局とセカンダリ基地局の組合せにおいて、効率的な設定を使用可能となり、その結果、通信システムにおける通信効率を向上可能となる。
図14および図15に示す例において、ステップST810〜ST813をステップST815、ST816の前に行う場合について示したが、後に行うとしてもよい。後に行う場合において、S−MgNBおよびSeNBは、ステップST811、ST812に示す動作を行わないとしてもよい。T−MgNBは、ステップST816を用いてセカンダリ基地局設定を取得してもよい。このことにより、例えば、基地局間のシグナリングを削減可能となる。
図14および図15に示す例において、T−MgNBはT−MeNBであってもよい。S−MgNBはS−MeNBであってもよい。SeNBは、SgNBであってもよい。
他の解決策を開示する。RRC_INACTIVEのUEは、セル再選択後において、セカンダリ基地局の設定を解放する。セル再選択によって該UEの接続先の基地局が変更となった場合において、前述の動作を適用してもよい。このことにより、例えば、UEにおける処理量を削減可能となる。前述において、セカンダリ基地局の該設定は、例えば、セカンダリ基地局のSDAP設定であってもよいし、PDCP設定であってもよいし、前述の両方であってもよい。
UEは、該設定の解放を、例えば、自UEがセル再選択において元のセルと異なるセルに接続する場合において行ってもよい。このことにより、例えば、セル再選択において接続先セルが変わらない場合における不用なセカンダリ設定解放を防止可能となる。前述において、該セルは、マスタセルグループ(MCG)に属するセルであってもよいし、セカンダリセルグループ(SCG)に属するセルであってもよい。
該UEにおけるセカンダリ基地局の設定の解放を、該UE自身が起動してもよい。前述において、該UEが該設定を解放するタイミングは、予め規格等で定められるとしてもよい。このことにより、例えば、該UEによる該設定の解放における基地局と該UEとの間のシグナリング量を削減可能となる。
他の例として、該UEにおける該設定の解放を、移動元マスタ基地局が起動してもよい。移動元マスタ基地局は該UEに対し、該UEにおける該設定の解放を指示してもよい。該指示は、移動先マスタ基地局を経由して該UEに通知されてもよい。このことにより、例えば、該UEにおける該設定の解放のタイミングに関する柔軟性を向上可能となる。
他の例として、該UEにおける該設定の解放を、移動先マスタ基地局が起動してもよい。移動先マスタ基地局は該UEに対し、該UEにおける該設定の解放を指示してもよい。該指示は、移動先基地局から該UEに対する他のシグナリング、例えば、RRC_CONNECTEDへの復帰を指示するシグナリングに含まれてもよいし、RRC_INACTIVEの維持を指示するシグナリングに含まれてもよい。このことにより、例えば、移動先基地局と移動元基地局との間におけるシグナリングを削減可能となる。
他の例として、該UEにおける該設定の解放を、上位NW装置(例:5GC)が起動してもよい。例えば、上位NW装置は、該UEのRANエリア更新時に、該UEにおける該設定の解放を行ってもよい。このことにより、例えば、該UEのRANエリア更新時において、上位NW装置は、更新後のRANエリアに適したマスタ基地局設定を実行可能となる。
該UEが該設定を解放する場合において、移動元マスタ基地局はセカンダリ基地局に対し、セカンダリ基地局設定の取得の要求を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、基地局間シグナリングを削減可能となる。
図16および図17は、DC構成を用いるUEが、セル再選択において異なるマスタ基地局に接続した場合において、セカンダリ基地局設定を解放し、RRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示すシーケンス図である。図16と図17とは境界線BL1617の位置で繋がっている。図16において、移動元マスタ基地局をS−MgNBとし、移動先マスタ基地局をT−MgNBとし、セカンダリ基地局をSeNBとする。図16および図17は、UEがRRC_CONNECTEDへの遷移を起動する例について示している。図16および図17において、図14および図15と共通する処理については同じ番号を付し、共通する説明を省略する。
図16に示すステップST801、ST802については、図14と同じである。
図16に示すステップST903において、UEは、SeNBのSDAP/PDCP設定を解放する。
図16に示すステップST805〜ST810は、図14と同じである。図16において、S−MgNBはSeNBに対してセカンダリ基地局設定の取得の要求を行わず、SeNBはS−MgNBに対して、セカンダリ基地局設定を通知しない。図16に示すステップST813において、S−MgNBはT−MgNBに対してUEコンテキストを通知する。図14とは異なり、該通知において、セカンダリ基地局設定は含まれない。
図17におけるステップST915において、T−MgNBはSeNBに対し、セカンダリ基地局追加要求(SN Addition Request)を通知する。図17の例においては、SeNBは、該要求を受け入れると判断する。ステップST916において、SeNBは、該要求に対する肯定応答(セカンダリ基地局追加要求肯定応答;SN Addition Request ACK)をT−MgNBに対して通知する。該通知に、セカンダリ基地局設定、例えば、SDAP、PDCP、RLC、MAC、PHYの1つまたは複数の組合せの設定が含まれてもよい。
図17におけるステップST820、ST821は図15と同じである。ステップST822において、S−MgNBはSeNBに対して、UEコンテキストの解放(UE Context Release)を指示する。SeNBは、ステップST822により、UEコンテキストを解放する。ステップST825〜ST837は図15と同じである。
図16および図17に示す例においても、図14および図15と同様に、ステップST821に示すセカンダリ基地局解放要求肯定応答の送信を行わないとしてもよい。S−MgNBは、ステップST820として示すセカンダリ基地局解放要求をSeNBに対して送信後、自動的にセカンダリ基地局解放が完了したと認識してもよい。このことにより、例えば、基地局間シグナリングを削減可能となる。
図16および図17に示す例においても、図14および図15と同様に、ステップST820、ST821として示すセカンダリ基地局解放要求およびセカンダリ基地局解放要求肯定応答が、ステップST915、ST916として示すセカンダリ基地局追加要求およびセカンダリ基地局追加要求肯定応答の前に行われるとしてもよい。このことにより、例えば、T−MgNBおよびS−MgNBにおけるSeNB制御の柔軟性を向上可能となる。
図16および図17に示す例においても、図14および図15に示す例と同様、ステップST810、ST813をステップST915、ST916の後に行うとしてもよい。T−MgNBは、ステップST916を用いてセカンダリ基地局設定を取得してもよい。このことにより、例えば、T−MgNBはセカンダリ基地局設定を迅速に取得可能となる。
図16および図17に示す例において、T−MgNBはT−MeNBであってもよい。S−MgNBはS−MeNBであってもよい。SeNBは、SgNBであってもよい。
他の解決策を開示する。UEがセカンダリ基地局の設定を維持するか解放するかを、マスタ基地局が決定して該UEに通知してもよい。前述におけるマスタ基地局は、移動元基地局であってもよいし、移動先基地局であってもよい。UEは、該指示を用いて、該設定を維持してもよいし、解放してもよい。
マスタ基地局は、該指示を、UEがRRC_INACTIVEに遷移する前、すなわち、RRC_CONNECTEDの時に行ってもよい。例えば、マスタ基地局は、RRC接続再設定のシグナリングを用いて、該指示をUEに通知してもよい。このことにより、例えば、UEがRRC_INACTIVEに遷移する場合における、基地局とUEとの間のシグナリング量を削減可能となる。
他の例として、マスタ基地局は、該指示を、UEがRRC_INACTIVEに遷移する時に行ってもよい。例えば、マスタ基地局は、RRC接続停止のシグナリングを用いて、該指示をUEに通知してもよい。このことにより、例えば、該UEは、RRC_CONNECTEDを維持している間において該指示の保持が不要となるため、その結果、UEにおけるバッファ量を削減可能となる。
UEがセカンダリ基地局の設定を維持するか解放するかを、マスタ基地局が判断するための材料として、例えば、マスタ基地局が切替わったことを用いてもよいし、セカンダリ基地局が切替わったことを用いてもよいし、前述の両方を用いてもよい。他の例として、セカンダリ基地局の種別に関する情報(例:IoT向け基地局、ブロードバンド通信向け基地局、マクロ基地局、スモールセル用基地局)を用いてもよい。このことにより、例えば、マスタ基地局は、セカンダリ基地局の種別に応じて、UEに対してセカンダリ基地局設定を適切に設定可能としつつ、基地局間のシグナリングを削減可能となる。
本実施の形態1において、UEがセカンダリ基地局を決定する場合について示したが、マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定してもよい。該マスタ基地局は、例えば、移動先マスタ基地局であってもよい。マスタ基地局は、UEから通知される測定結果を用いてセカンダリ基地局を決定してもよいし、マスタ基地局との間のバックホール遅延が小さい基地局をセカンダリ基地局としてもよい。このことにより、例えば、マスタ基地局とセカンダリ基地局との間の遅延を低減可能となる。すなわち、バックホール遅延が小さい基地局をセカンダリ基地局とすることにより、通信システムとしての遅延を低減可能となる。
UEは、該測定を、周期的に行ってもよい。該周期は、規格で決められていてもよい。あるいは、該周期はDRX周期と同じであってもよい。あるいはマスタ基地局よりUE個別に通知してもよい。あるいは、該周期をマスタ基地局から配下のUEに報知してもよい。
あるいは、UEは、該測定を、ページング受信時に行ってもよい。RRC_INACTIVEステートにおけるUEの処理量削減が可能となる。
UEは、測定結果をマスタ基地局に通知してもよい。UEは該通知を、RRC_INACTIVEステートにおいて送信可能な小データを用いて行ってもよい。メジャメント結果の迅速通知が可能となる。他の例として、UEは該通知を、メジャメント報告として通知してもよい。あるいは、RRC接続再開要求(RRCConnectionResumeRequest)のシグナリングにメジャメント結果を含めてもよい。マスタ基地局は、該情報を用いてセカンダリ基地局を決定してもよい。このことにより、例えば、マスタ基地局は、UEとの通信の品質が良い基地局をセカンダリ基地局として設定可能となり、その結果、通信システムにおけるUEの送受信レートを向上可能となる。
マスタ基地局は、セカンダリ基地局の決定にあたり、セル再選択の判断基準を用いてもよい。UEはマスタ基地局に、セル再選択に用いる測定結果を通知してもよい。
図18および図19は、DC構成を用いるUEが、セル再選択において異なるマスタ基地局に接続した場合において、セカンダリ基地局設定を維持し、RRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示すシーケンス図である。図18と図19とは境界線BL1819の位置で繋がっている。図18および図19は、移動先マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定する場合について示す。移動元マスタ基地局をS−MgNBとし、移動先マスタ基地局をT−MgNBとし、セカンダリ基地局をSeNBとする。図18および図19は、UEがRRC_CONNECTEDへの遷移を起動する例について示している。図18および図19において、図14および図15と同じ処理には同じステップ番号を付し、共通する説明を省略する。
図18に示すステップST801〜ST806は、図14と同様である。
図18に示すステップST1007において、UEはT−MgNBに対してRRC接続再開を要求する。該要求に、I−RNTIが含まれてもよいし、周辺セルの測定結果が含まれてもよい。ステップST1008において、T−MgNBは該測定結果を用いてセカンダリ基地局を決定する。図18に示す例において、セカンダリ基地局がRRC_INACTIVE前後で同じとする。
図18および図19に示すステップST810〜ST821は、図14および図15と同様である。
図19に示すステップST1025において、T−MgNBはUEに対し、RRC接続の再開を指示する。該指示には、例えば、RRC接続再開(RRCConnectionResume)のシグナリングが用いられてもよい。該シグナリングには、UEの識別子が含まれてもよい。該識別子は、例えば、I−RNTIであってもよい。該シグナリングには、T−MgNBが決定したセカンダリ基地局に関する情報が含まれてもよい。該情報は、例えば、セカンダリ基地局の識別子であってもよい。UEは、該情報を用いて、RRC_CONNECTED復帰後のセカンダリ基地局が図18および図19におけるSeNBであることを認識する。
図18および図19に示す例において、UEの識別子としてI−RNTIが用いられる場合について示したが、図14および図15に示す例と同様に、C−RNTIが用いられてもよい。PCIと組み合わせて用いられてもよい。このことにより、例えば、RRC_CONNECTED時における識別子をそのまま使用可能となるため、基地局における識別子の再割り当てが不要となる。その結果、通信システムにおける処理量を削減可能となる。
図18および図19に示す例においても、図14および図15に示す例と同様に、ステップST810〜ST813をステップST815、ST816の後に行うとしてもよい。後に行う場合において、S−MgNBおよびSeNBは、ステップST811、ST812に示す動作を行わないとしてもよい。T−MgNBは、ステップST816を用いてセカンダリ基地局設定を取得してもよい。このことにより、例えば、基地局間のシグナリングを削減可能となる。
図18および図19に示す例において、T−MgNBはT−MeNBであってもよい。S−MgNBはS−MeNBであってもよい。SeNBは、SgNBであってもよい。
本実施の形態1によって、UEと基地局との間におけるDC構成の齟齬の発生を防止可能となり、その結果、UEとセカンダリ基地局との間における不用なデータ送受信の発生を防止可能となる。また、例えば、セカンダリ基地局設定を維持することにより、RRC_INACTIVEのUEは迅速にRRC_CONNECTEDに遷移可能となる。
実施の形態1の変形例1.
実施の形態1においては、マスタ基地局のみがRRC_INACTIVE前後で切替わる場合について示したが、セカンダリ基地局のみがRRC_INACTIVE前後で切替わる場合において、実施の形態1が適用されてもよい。
RRC_INACTIVE前後でセカンダリ基地局のみが切替わる場合において、UEは、セカンダリ基地局設定を維持してもよい。マスタ基地局は移動元基地局に対し、該設定の取得を要求してもよい。移動元セカンダリ基地局はマスタ基地局に対し、該設定を通知してもよい。
マスタ基地局は移動先セカンダリ基地局に対し、該設定を通知してもよい。該設定は、例えば、マスタ基地局から移動先セカンダリ基地局に対するセカンダリ基地局追加要求(SN Addition Request)のシグナリングに含まれて通知されてもよい。移動先セカンダリ基地局は、該設定を用いるか否かを判断してもよい。移動先セカンダリ基地局は、該設定を用いる旨をマスタ基地局に通知してもよい。該通知は、例えば、移動先セカンダリ基地局から移動元基地局に対するセカンダリ基地局追加要求肯定応答(SN Addition Request Acknowledgement)のシグナリングに含まれて通知されてもよい。このことにより、例えば、移動元セカンダリ基地局から移動先セカンダリ基地局への該設定通知を少ないシグナリング量で実行可能となる。
他の例として、移動先セカンダリ基地局は該設定と異なるセカンダリ基地局設定を決めて、用いてもよい。移動先セカンダリ基地局はマスタ基地局に対し、該設定と異なるセカンダリ基地局設定をマスタ基地局に通知してもよい。該通知は、例えば、移動先セカンダリ基地局から移動元基地局に対するセカンダリ基地局追加要求肯定応答(SN Addition Request Acknowledgement)のシグナリングに含まれて通知されてもよい。このことにより、例えば、移動先セカンダリ基地局とUEとの間で、移動先セカンダリ基地局の状況(例えば、回線の負荷状況など)に応じて柔軟に設定を変更可能となる。その結果、通信システム全体において効率的な通信が可能となる。
図20および図21は、DC構成を用いるUEが、RRC_INACTIVE前後で、異なるセカンダリ基地局に切替えた場合において、セカンダリ基地局設定を維持し、RRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示すシーケンス図である。図20と図21とは境界線BL2021の位置で繋がっている。図20および図21において、マスタ基地局をMgNBとし、移動元セカンダリ基地局をS−SeNBとし、移動先セカンダリ基地局をT−SeNBとする。図20および図21は、UEがRRC_CONNECTEDへの遷移を起動する例について示している。また、図20および図21は、セカンダリ基地局をマスタ基地局が決定する例について示している。図20および図21において、図14、図15、図18および図19と共通する処理については同じ番号を付し、共通する説明を省略する。
図20に示すステップST801〜ST806は、図14と同様である。また、図20に示すステップST1007、ST1008は、図18と同様である。図20では、ステップST1008において、MgNBはT−SeNBをセカンダリ基地局に決定した場合について示している。
図20に示すステップST1211において、MgNBはS−SeNBに対し、セカンダリ基地局設定の取得の要求を行う。該要求には、図14に示すステップST811と同様のものが用いられてもよい。ステップST1212において、S−SeNBはMgNBに対し、セカンダリ基地局設定を通知する。該設定は、例えば、SDAPおよび/あるいはPDCPに関する設定であってもよい。該シグナリングには、図14に示すステップST812と同様のものが用いられてもよい。
図21に示すステップST1215において、MgNBはT−SeNBに対して、セカンダリ基地局追加要求(SN Addition Request)を通知する。該要求には、ステップST1212にて取得したセカンダリ基地局設定が含まれてもよい。ステップST1216において、T−SeNBはMgNBに対し、該要求に対する肯定応答(セカンダリ基地局追加要求肯定応答;SN Addition Request ACK)を通知する。該通知には、例えば、セカンダリ基地局設定のうちRLC、MAC、PHYに関する設定が含まれてもよい。
図21に示すステップST820、ST821は、図14と同様である。また、図21に示すステップST1025は、図19と同様である。図21のステップST1025において含まれるセカンダリ基地局識別子は、T−SeNBのものであってもよい。ステップST826〜ST837は、図14と同様である。
図20および図21に示す例において、ステップST821として、S−SeNBがMgNBに対し、セカンダリ基地局解放要求肯定応答を送信する場合について示したが、該応答を送信しないとしてもよい。MgNBは、ステップST820として示すセカンダリ基地局解放要求をS−SeNBに対して送信後、自動的にセカンダリ基地局解放が完了したと認識してもよい。このことにより、例えば、基地局間シグナリングを削減可能となる。
図20および図21に示す例において、ステップST1212をステップST1211の後に行う場合について示したが、予め、S−SeNBからMgNBに対してセカンダリ基地局設定を送信してもよい。例えば、S−SeNBは、UEがRRC_INACTIVEに遷移したことを用いて、ステップST1212を行ってもよい。前述において、例えば、MgNBはステップST1211を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、MgNBはセカンダリ基地局設定を迅速に取得可能となる。
図20および図21に示す例において、MgNBがステップST1211としてセカンダリ基地局設定を要求する場合について示したが、MgNBがステップST1211を行わないとしてもよい。例えば、MgNBがS−SeNBの設定(例:SDAP/PDCP設定)を保持している場合において、MgNBがステップST1211を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、基地局間のシグナリング量を削減可能となる。
図20および図21に示す例において、ステップST820、ST821として示すセカンダリ基地局解放要求およびセカンダリ基地局解放要求肯定応答が、ステップST1215、ST1216として示すセカンダリ基地局追加要求およびセカンダリ基地局追加要求肯定応答の後に行われる場合について示した。しかし、セカンダリ基地局解放要求およびセカンダリ基地局解放要求肯定応答が、セカンダリ基地局追加要求およびセカンダリ基地局追加要求肯定応答の前に行われるとしてもよい。このことにより、例えば、MgNBにおけるセカンダリ基地局制御の柔軟性を向上可能となる。
図21に示すステップST1216において、SN設定(例:SDAP/PDCP設定)をRRC_INACTIVE前から変更しない例について示したが、T−SeNBは該設定を変更してもよい。SeNBは変更した該設定を、ステップST1216の通知に含めてもよい。MgNBはUEに対し、変更した該設定をステップST1025の通知に含めてもよい。UEは、ステップST826において、変更した該設定を用いてRRC_CONNECTEDへの遷移動作を行ってもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるマスタ基地局とセカンダリ基地局の組合せにおいて、効率的な設定を使用可能となり、その結果、通信システムにおける通信効率を向上可能となる。
図20および図21に示す例において、MgNBはMeNBであってもよい。T−SeNBはT−SgNBであってもよい。S−SeNBはS−SgNBであってもよい。
他の解決策を開示する。RRC_INACTIVE前後でセカンダリ基地局のみが切替わる場合において、UEは、セカンダリ基地局設定を解放してもよい。UEは、該設定の解放を、例えば、実施の形態1において開示したタイミングにおいて実行してもよい。このことにより、例えば、UEは、移動先セカンダリ基地局の状況(例えば、UEとの間の無線チャネル状況、該基地局の負荷状況など)に応じて、適切な設定を使用可能となる。その結果、通信システムにおけるUEの送受信レートを向上可能となる。
図22および図23は、DC構成を用いるUEが、RRC_INACTIVE前後で、異なるセカンダリ基地局に切替えた場合において、セカンダリ基地局設定を解放し、RRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示すシーケンス図である。図22と図23とは境界線BL2223の位置で繋がっている。図22および図23において、マスタ基地局をMgNBとし、移動元セカンダリ基地局をS−SeNBとし、移動先セカンダリ基地局をT−SeNBとする。図22および図23は、UEがRRC_CONNECTEDへの遷移を起動する例について示している。また、図22および図23は、セカンダリ基地局をマスタ基地局が決定する場合について示している。図22および図23において、図14〜図19と共通する処理については同じ番号を付し、共通する説明を省略する。
図22に示すステップST801、ST802は、図14と同様である。ステップST903は、図16と同様である。ステップST805〜ST806は、図14と同様である。また、図22に示すステップST1007、ST1008は、図18と同様である。図22では、ステップST1008において、MgNBはT−SeNBをセカンダリ基地局に決定した場合について示している。
図23に示すステップST915、ステップST916は、図17と同様である。
図23に示すステップST820、ST821は、図15と同様である。また、図23に示すステップST1025は、図19と同様である。図23のステップST1025において含まれるセカンダリ基地局識別子は、T−SeNBのものであってもよい。ステップST826〜ST837は、図15と同様である。
図22および図23に示す例においても、図14、図15、図20および図21と同様に、ステップST821に示すセカンダリ基地局解放要求肯定応答の送信を行わないとしてもよい。MgNBは、ステップST820として示すセカンダリ基地局解放要求をS−SeNBに対して送信後、自動的にセカンダリ基地局解放が完了したと認識してもよい。このことにより、例えば、基地局間シグナリングを削減可能となる。
図22および図23に示す例においても、図14、図15、図20および図21と同様に、ステップST820、ST821として示すセカンダリ基地局解放要求およびセカンダリ基地局解放要求肯定応答が、ステップST915、ST916として示すセカンダリ基地局追加要求およびセカンダリ基地局追加要求肯定応答の前に行われるとしてもよい。このことにより、例えば、MgNBにおけるセカンダリ基地局制御の柔軟性を向上可能となる。
図20および図21に示す例において、MgNBはMeNBであってもよい。T−SeNBはT−SgNBであってもよい。S−SeNBはS−SgNBであってもよい。
他の解決策を開示する。RRC_INACTIVE前後でセカンダリ基地局のみが切替わる場合において、UEがセカンダリ基地局の設定を維持するか解放するかを、マスタ基地局が決定して該UEに通知してもよい。マスタ基地局が決定してUEに通知する動作について、実施の形態1と同様の方法を適用してもよい。このことにより、例えば、実施の形態1と同様の効果が得られる。
他の例として、マスタ基地局による、UEがセカンダリ基地局の設定を維持するか解放するかの判断に、セカンダリ基地局のRANエリア更新有無が用いられてもよいし、セカンダリ基地局の種別に関する情報が用いられてもよい。セカンダリ基地局の種別とは、例えば、IoT向け基地局であってもよいし、ブロードバンド向け基地局であってもよいし、他の情報であってもよい。マスタ基地局は、例えば、セカンダリ基地局の種別がRRC_INACTIVE前後で異なることを用いて、UEがセカンダリ基地局の設定を解放する、と決定してもよい。このことにより、例えば、セカンダリ基地局の種別に応じて、通信システムにおける効率的な運用が可能となる。
実施の形態1の本変形例1において、マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定する場合について示したが、UEがセカンダリ基地局を決定してもよい。例えば、図20および図21におけるステップST1007、ST1025が、それぞれ、図14および図15におけるステップST807、ST825に置き換わり、図20におけるステップST1008を無しとしてもよい。図22および図23においても、図20および図21と同様としてもよい。このことにより、例えば、UEからマスタ基地局に対する測定情報の通知が不要となるため、UEとマスタ基地局との間のシグナリング量を削減可能となる。
実施の形態1の本変形例1によって、RRC_INACTIVE前後でセカンダリ基地局が切替わった場合においても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
実施の形態1の変形例2.
実施の形態1の変形例1においては、セカンダリ基地局のみがRRC_INACTIVE前後で切替わる場合について示したが、マスタ基地局、セカンダリ基地局の両方がRRC_INACTIVE前後で切替わる場合において、実施の形態1が適用されてもよい。
RRC_INACTIVE前後でマスタ基地局、セカンダリ基地局の両方が切替わる場合において、UEは、セカンダリ基地局設定を維持してもよい。移動先マスタ基地局は、移動元マスタ基地局経由で、移動元セカンダリ基地局に対し、該設定の取得を要求してもよい。移動元セカンダリ基地局は、移動元マスタ基地局経由で、移動先マスタ基地局に対し、該設定を通知してもよい。
移動先マスタ基地局は移動先セカンダリ基地局に対し、該設定を通知してもよい。該設定は、例えば、移動先マスタ基地局から移動先セカンダリ基地局に対するセカンダリ基地局追加要求(SN Addition Request)のシグナリングに含まれて通知されてもよい。移動先セカンダリ基地局は、該設定を用いるか否かを判断してもよい。移動先セカンダリ基地局は、該設定を用いる旨を移動先マスタ基地局に通知してもよい。該通知は、例えば、移動先セカンダリ基地局から移動元基地局に対するセカンダリ基地局追加要求肯定応答(SN Addition Request Acknowledgement)のシグナリングに含まれて通知されてもよい。このことにより、例えば、移動元セカンダリ基地局から移動先セカンダリ基地局への該設定通知を少ないシグナリング量で実行可能となる。
他の例として、移動先セカンダリ基地局は該設定と異なるセカンダリ基地局設定を決めて、用いてもよい。移動先セカンダリ基地局は移動先マスタ基地局に対し、該設定と異なるセカンダリ基地局設定を移動先マスタ基地局に通知してもよい。該通知は、例えば、移動先セカンダリ基地局から移動元基地局に対するセカンダリ基地局追加要求肯定応答(SN Addition Request Acknowledgement)のシグナリングに含まれて通知されてもよい。このことにより、例えば、移動先セカンダリ基地局とUEとの間で、移動先セカンダリ基地局の状況(例えば、回線の負荷状況など)に応じて柔軟に設定を変更可能となる。その結果、通信システム全体において効率的な通信が可能となる。
図24および図25は、DC構成を用いるUEが、RRC_INACTIVE前後で、異なるマスタ基地局、異なるセカンダリ基地局に切替えた場合において、セカンダリ基地局設定を維持し、RRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示すシーケンス図である。図24と図25とは境界線BL2425の位置で繋がっている。図24および図25において、移動元マスタ基地局をS−MgNBとし、移動先マスタ基地局をT−MgNBとし、移動元セカンダリ基地局をS−SeNBとし、移動先セカンダリ基地局をT−SeNBとする。図24および図25は、UEがRRC_CONNECTEDへの遷移を起動する例について示している。また、図24および図25は、セカンダリ基地局をマスタ基地局が決定する例について示している。図24および図25において、図14、図15、図18および図19と共通する処理については同じ番号を付し、共通する説明を省略する。
図24におけるステップST801〜ST806は、図14と同様である。ステップST1007、ST1008は、図18と同様である。ステップST810〜ST821は、図14と同様である。ステップST1025は、図18と同様である。ステップST826〜ST837は、図14と同様である。
図24および図25に示す例において、ステップST812をステップST811の後に行う場合について示したが、予め、S−SeNBからS−MgNBに対してセカンダリ基地局設定を送信してもよい。例えば、S−SeNBは、UEがRRC_INACTIVEに遷移したことを用いて、ステップST812を行ってもよい。前述において、例えば、S−MgNBはステップST811を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、S−MgNBはセカンダリ基地局設定を迅速に取得可能となる。
図24および図25に示す例において、S−MgNBがステップST811としてセカンダリ基地局設定を要求する場合について示したが、S−MgNBがステップST811を行わないとしてもよい。例えば、S−MgNBがS−SeNBの設定(例:SDAP/PDCP設定)を保持している場合において、S−MgNBがステップST811を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、基地局間のシグナリング量を削減可能となる。
図24および図25に示す例において、ステップST820、ST821として示すセカンダリ基地局解放要求およびセカンダリ基地局解放要求肯定応答が、ステップST815、ST816として示すセカンダリ基地局追加要求およびセカンダリ基地局追加要求肯定応答の後に行われる場合について示した。しかし、セカンダリ基地局解放要求およびセカンダリ基地局解放要求肯定応答が、セカンダリ基地局追加要求およびセカンダリ基地局追加要求肯定応答の前に行われるとしてもよい。このことにより、例えば、MgNBにおけるセカンダリ基地局の柔軟性を向上可能となる。
図25に示すステップST816において、SN設定(例:SDAP/PDCP設定)をRRC_INACTIVE前から変更しない例について示したが、SeNBは該設定を変更してもよい。SeNBは変更した該設定を、ステップST816の通知に含めてもよい。T−MgNBはUEに対し、変更した該設定をステップST1025の通知に含めてもよい。UEは、ステップST826において、変更した該設定を用いてRRC_CONNECTEDへの遷移動作を行ってもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるマスタ基地局とセカンダリ基地局の組合せにおいて、効率的な設定を使用可能となり、その結果、通信システムにおける通信効率を向上可能となる。
図24および図25に示す例において、S−MgNBはS−MeNBであってもよい。T−MgNBはT−MeNBであってもよい。T−SeNBはT−SgNBであってもよい。S−SeNBはS−SgNBであってもよい。
他の解決策を開示する。RRC_INACTIVE前後でマスタ基地局、セカンダリ基地局の両方が切替わる場合において、UEは、セカンダリ基地局設定を解放してもよい。UEは、該設定の解放を、例えば、実施の形態1において開示したタイミングにおいて実行してもよい。このことにより、例えば、UEは、移動先セカンダリ基地局の状況(例えば、UEとの間の無線チャネル状況、該基地局の負荷状況など)に応じて、適切な設定を使用可能となる。その結果、通信システムにおけるUEの送受信レートを向上可能となる。
図26および図27は、DC構成を用いるUEが、RRC_INACTIVE前後で、異なるマスタ基地局、異なるセカンダリ基地局に切替えた場合において、セカンダリ基地局設定を解放し、RRC_CONNECTEDへ遷移する動作を示すシーケンス図である。図26と図27とは境界線BL2627の位置で繋がっている。図26および図27において、移動元マスタ基地局をS−MgNBとし、移動先マスタ基地局をT−MgNBとし、移動元セカンダリ基地局をS−SeNBとし、移動先セカンダリ基地局をT−SeNBとする。図26および図27は、UEがRRC_CONNECTEDへの遷移を起動する例について示している。また、図26および図27は、セカンダリ基地局を移動先マスタ基地局が決定する場合について示している。図26および図27において、図14〜図19と共通する処理については同じ番号を付し、共通する説明を省略する。
図26に示すステップST801、ST802は、図14と同様である。ステップST903は、図16と同様である。ステップST805〜ST806は、図14と同様である。また、図26に示すステップST1007、ST1008は、図18と同様である。図26では、ステップST1008において、MgNBはT−SeNBをセカンダリ基地局に決定した場合について示している。
図27に示すステップST915、ステップST916は、図15と同様である。
図27に示すステップST820、ST821は、図14と同様である。また、図27に示すステップST1025は、図19と同様である。図27のステップST1025において含まれるセカンダリ基地局識別子は、T−SeNBのものであってもよい。ステップST826〜ST837は、図14と同様である。
図26および図27に示す例においても、図14、図15、図20および図21と同様に、ステップST821に示すセカンダリ基地局解放要求肯定応答の送信を行わないとしてもよい。MgNBは、ステップST820として示すセカンダリ基地局解放要求をSeNBに対して送信後、自動的にセカンダリ基地局解放が完了したと認識してもよい。このことにより、例えば、基地局間シグナリングを削減可能となる。
図26および図27に示す例においても、図14、図15、図20および図21と同様に、ステップST820、ST821として示すセカンダリ基地局解放要求およびセカンダリ基地局解放要求肯定応答が、ステップST915、ST916として示すセカンダリ基地局追加要求およびセカンダリ基地局追加要求肯定応答の前に行われるとしてもよい。このことにより、例えば、T−MgNBおよびS−MgNBにおけるSeNB制御の柔軟性を向上可能となる。
図26および図27に示す例において、S−MgNBはS−MeNBであってもよい。T−MgNBはT−MeNBであってもよい。T−SeNBはT−SgNBであってもよい。S−SeNBはS−SgNBであってもよい。
他の解決策を開示する。RRC_INACTIVE前後でマスタ基地局、セカンダリ基地局の両方が切替わる場合において、UEがセカンダリ基地局の設定を維持するか解放するかを、マスタ基地局が決定して該UEに通知してもよい。前述のマスタ基地局は、移動先マスタ基地局であってもよいし、移動元マスタ基地局であってもよい。前述のマスタ基地局が、UEにおけるセカンダリ基地局設定の維持あるいは解放を決定してUEに通知する動作について、実施の形態1と同様の方法を適用してもよい。このことにより、例えば、実施の形態1と同様の効果が得られる。
実施の形態1の本変形例2において、移動先マスタ基地局がセカンダリ基地局を決定する場合について示したが、UEがセカンダリ基地局を決定してもよい。このことにより、例えば、UEから移動先マスタ基地局に対する測定情報の通知が不要となるため、UEと移動先マスタ基地局との間のシグナリング量を削減可能となる。
実施の形態1の本変形例2によって、マスタ基地局およびセカンダリ基地局がRRC_INACTIVE前後で切替わる場合においても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
実施の形態2.
LTE基地局とNR基地局によるDCにおいては、LTE基地局がLTE、およびNRのFR1の周波数帯におけるメジャメントギャップの設定を決定する。NR基地局がNRのFR2の周波数帯におけるメジャメントギャップの設定を決定する(非特許文献22参照)。
NR基地局はLTE基地局に対し、自基地局が設定可能なメジャメントギャップの候補を通知してもよい。LTE基地局は該通知を用いて、LTE、およびNRのFR1の周波数帯におけるメジャメントギャップの設定を決めてもよい。LTE基地局はNR基地局に対し、LTE、およびNRのFR1の周波数帯におけるメジャメントギャップの設定を通知してもよい。NR基地局は該設定を用いて、UEに対するFR1の周波数帯におけるスケジューリングを行ってもよい。
NR基地局はLTE基地局に対し、NRのFR2の周波数帯におけるメジャメントギャップの設定を通知してもよい。LTE基地局は該設定を用いて、UEに対するLTEのスケジューリング、例えば、送信電力設定を行ってもよい。
前述において、マスタ基地局はLTE基地局であってもよいし、NR基地局であってもよい。
前述の方法をNR−DC、すなわち、マスタ基地局もセカンダリ基地局もNR基地局である場合に適用すると、以下に示す問題が生じる。すなわち、NR−DCにおいてはLTE基地局が存在しないため、FR1向けのメジャメントギャップを設定することができない。その結果、NR−DCにおいて、FR1を用いた通信が不可能となり、基地局のカバレッジが低下するといった問題が生じる。
また、NR−DCにおいて、FR1、FR2のメジャメントギャップの設定をどちらの基地局が設定するかについて開示されていない。このため、例えば、MgNBとSgNBの両方が同じ周波数帯区分(例:FR1、FR2)のメジャメントギャップをそれぞれ設定することにより、UEにおいてはメジャメントギャップが過剰に設定される。その結果、UEにおける通信レートが悪化するといった問題が生じる。
前述の問題点を解決する方法を開示する。自基地局が用いる周波数帯の区分について、メジャメントギャップを設定する。例えば、FR1を用いる基地局がFR1のメジャメントギャップの設定を行うとしてもよい。FR2を用いる基地局がFR2のメジャメントギャップの設定を行うとしてもよい。前述の設定の動作は、例えば、MgNBとSgNBとの間で使用する周波数帯の区分が異なる場合において適用してもよい。このことにより、例えば、メジャメントギャップの設定における基地局間の調整が不要となり、その結果、迅速なメジャメントギャップ設定が可能となる。
他の解決策を開示する。各基地局が設定する、メジャメントギャップの周波数帯区分を、静的に決めてもよい。例えば、MgNBがFR1もFR2も設定するとしてもよい。SgNBはMgNBに対し、自基地局が対応可能なメジャメントギャップ設定の候補を通知してもよい。MgNBはSgNBに対し、設定したメジャメントギャップを通知してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける、メジャメントギャップ設定に関する設計の複雑性を回避可能となる。
各基地局が設定する、メジャメントギャップの周波数帯区分を静的に決める場合の他の例として、MgNBがFR1のメジャメントギャップを設定するとしてもよく、SgNBがFR2のメジャメントギャップを設定するとしてもよい。SgNBはMgNBに対し、FR1について自基地局が対応可能なメジャメントギャップ設定の候補を通知してもよい。MgNBはSgNBに対し、FR1について設定したメジャメントギャップを通知してもよい。同様に、MgNBはSgNBに対し、FR2について自基地局が対応可能なメジャメントギャップ設定の候補を通知してもよい。SgNBはMgNBに対し、FR2について設定したメジャメントギャップを通知してもよい。このことにより、例えば、メジャメントギャップの設定に関するMgNBの処理量を削減可能となる。
他の例として、MgNBがFR2のメジャメントギャップを設定するとしてもよく、SgNBがFR1のメジャメントギャップを設定するとしてもよい。SgNBはMgNBに対し、FR2について自基地局が対応可能なメジャメントギャップ設定の候補を通知してもよい。MgNBはSgNBに対し、FR2について設定したメジャメントギャップを通知してもよい。同様に、MgNBはSgNBに対し、FR1について自基地局が対応可能なメジャメントギャップ設定の候補を通知してもよい。SgNBはMgNBに対し、FR1について設定したメジャメントギャップを通知してもよい。このことにより、例えば、前述と同様の効果が得られる。
他の例として、基地局の種別に関する情報を用いて決めてもよい。該情報とは、例えば、該基地局がIoT端末向けであることや、ブロードバンド向けであること、であってもよい。また、該情報とは、例えば、該基地局がマクロ基地局であることや、スモールセル用基地局であること、であってもよい。例えば、IoT端末向けの基地局がFR1のメジャメントギャップを設定するとしてもよいし、ブロードバンド向けの基地局がFR2のメジャメントギャップを設定するとしてもよい。他の例として、マクロ基地局がFR1のメジャメントギャップを設定するとしてもよいし、スモールセル用基地局がFR2のメジャメントギャップを設定するとしてもよい。このことにより、基地局とUEとの間で行われる通信のユースケースに応じて適切なメジャメントギャップを設定可能となる。
SgNBはMgNBに対し、自基地局の種別に関する情報を通知してもよい。MgNBはSgNBに対し、自基地局の種別に関する情報を通知してもよい。MgNBとSgNBは、それぞれ他方の基地局から受信した情報を用いて、他方の基地局の種別を認識するとしてもよい。このことにより、例えば、両基地局間における設定の重複および/あるいは抜けを防止可能となる。
他の例として、UEの種別に関する情報を用いて決めてもよい。該情報とは、例えば、該UEがIoT端末であることや、ブロードバンド端末であること、であってもよいし、他の情報であってもよい。例えば、IoT端末に対してはMgNBがFR1向けのメジャメントギャップを設定するとしてもよい。他の例としては、ブロードバンド端末に対してはSgNBがFR2のメジャメントギャップを設定するとしてもよいし、このことにより、例えば、基地局とUEとの間で行われる通信のユースケースに応じて適切なメジャメントギャップを設定可能となる。該情報は、例えば、UEケーパビリティに含まれてもよいし、他のシグナリングに含まれてもよい。UEは該情報をMgNBに通知してもよい。MgNBは該情報をSgNBに通知してもよい。MgNBおよびSgNBは、該情報を用いて、自gNBがFR1、FR2のうちどちらのメジャメントギャップを設定するかについて判断してもよい。
他の解決策を開示する。各基地局が設定する、メジャメントギャップの周波数帯区分を、準静的に決めてもよい。例えば、FR1の周波数帯を用いてUEと通信する基地局のうち、小さいサブキャリア間隔、すなわち、長いシンボル長を用いる基地局が、FR1の周波数帯のメジャメントギャップを設定するとしてもよい。また、FR2の周波数帯を用いてUEと通信する基地局のうち、小さいサブキャリア間隔、すなわち、長いシンボル長を用いる基地局が、FR2の周波数帯のメジャメントギャップを設定するとしてもよい。SgNBはMgNBに対し、SgNBがUEとの通信において用いるサブキャリア間隔の情報を通知してもよい。該通知は、例えば、SgNBからMgNB経由でUEに通知するRRC設定に含めてもよい。MgNBはSgNBに対し、MgNBがUEとの通信において用いるサブキャリア間隔の情報を通知してもよい。該通知の方法として、例えば、MgNBがUEに対して通知したRRC設定を、MgNBからSgNBに対して転送する、という方法を用いてもよい。
他の解決策を開示する。モビリティ発生前のメジャメントギャップ設定主体を引き継いでもよい。例えば、マスタ基地局がeNBとなりセカンダリ基地局がgNBとなるDCから、マスタ基地局のハンドオーバによりNR−DCとなった場合において、MgNBがFR1のメジャメントギャップ設定を行い、SgNBがFR2のメジャメントギャップ設定を行うとしてもよい。他の例として、マスタ基地局がgNBとなりセカンダリ基地局がeNBとなるDCから、セカンダリ基地局の切替えによりNR−DCとなった場合において、MgNBがFR2のメジャメントギャップ設定を行い、SgNBがFR1のメジャメントギャップ設定を行うとしてもよい。他の例として、NR−DCから他の基地局を用いたNR−DCへのモビリティ発生時において、移動元MgNBが設定した周波数帯区分のメジャメントギャップを移動先MgNBが設定するとしてもよいし、移動先SgNBが設定した周波数区分のメジャメントギャップを移動先SgNBが設定するとしてもよい。このことにより、例えば、モビリティ発生後における設定変更が少なくなり、その結果、通信システムにおける処理量を削減可能となる。前述において、ハンドオーバは、セル再選択であってもよい。
他の解決策を開示する。FR1とFR2のうちどちらの周波数帯区分を、MgNBとSgNBのうちどちらの基地局が設定するかについて、MgNBが決めるとしてもよい。MgNBはSgNBに対し、該SgNBが設定するメジャメントギャップの周波数帯区分に関する情報を通知してもよい。該通知は、例えば、MgNBからSgNBに対して通知されるシグナリング(例:SgNB追加要求、SgNB変更(modification)要求、等)に含まれてもよい。該通知によって、SgNBが設定するメジャメントギャップの周波数帯区分においてMgNBが対応可能なメジャメントギャップ設定の候補を通知してもよい。SgNBはMgNBに対し、MgNBが設定するメジャメントギャップの周波数帯区分においてSgNBが対応可能なメジャメントギャップ設定の候補を通知してもよい。該通知は、例えば、SgNBからMgNBに対して通知されるシグナリング(例:SgNB追加要求肯定応答、SgNB変更(modification)要求肯定応答、等)に含まれてもよい。このことにより、例えば、UEとMgNB、SgNBとの間の通信状況に応じて、メジャメントギャップを柔軟に設定可能となる。
他の例として、FR1とFR2のうちどちらの周波数帯区分を、MgNBとSgNBのうちどちらの基地局が設定するかについて、SgNBが決めるとしてもよい。SgNBはMgNBに対し、該MgNBが設定するメジャメントギャップの周波数帯区分に関する情報を通知してもよい。このことにより、例えば、MgNBにおける処理量を削減可能となる。
本実施の形態2における解決策を組み合わせて用いてもよい。例えば、MgNBが、両基地局で用いるサブキャリア間隔の情報を用いて、FR1、FR2の各周波数帯区分のメジャメントギャップを決定する基地局を決めてもよい。MgNBは、SgNBからMgNB経由でUEに通知されるRRCシグナリングを用いて、SgNBのサブキャリア間隔の情報を取得してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおいてメジャメントギャップを柔軟に設定可能となる。
本実施の形態2により、NR−DCにおいてもFR1とFR2の両方のメジャメントギャップを独立に設定可能となるため、UEとMgNB、SgNBとの間の通信レートの低下を防止可能となる。
実施の形態3.
設定済みグラント(Configured Grant;非特許文献16 10.3節参照)を用いた上り送信において、NRのULのカバレッジの差を補うために設けられる低い周波数による上りリンク、すなわち、SUL(Supplementary UpLink;非特許文献17 5.16節参照)のキャリアが用いられてもよいし、非SULのキャリアが用いられてもよい。基地局は、SUL/非SULのどちらを用いるかを示す情報を、該設定済みグラントをUEに通知するシグナリングに含めて、UEに通知してもよい。該通知には、RRCシグナリングが用いられてもよい。前述の通知は、設定済みグラントのうちタイプ1において用いられてもよい。UEは、該シグナリングに含まれる該情報にて指示されているキャリアを用いて、設定済みグラントによる上り送信を行ってもよい。
UEは、動的グラントによる上り送信を、設定済みグラントによる上り送信とは異なるキャリアを用いて送信してもよい。基地局は、SUL/非SUL切替え指示を、該動的グラントに含めて、UEに通知してもよい。
前述の場合において、以下に示す問題点が生じる。すなわち、SUL/非SUL間を跨いだ、タイプ1の設定済みグラントへの切替えの方法について、開示されていない。その結果、UEと基地局との間でUL送信に用いるキャリアの齟齬が生じ、その結果、UEが送信したUL信号を基地局が受信できなくなる、といった問題が生じる。
図28は、前述の問題点を説明する図である。図28に示す設定済みグラント3000において、基地局はUEに対して、上り信号3005、3006、3007の送信を、設定済みグラントのタイプ1として設定する。図28に示す例において、上り送信3005、3006、3007を送信するキャリアとして、SULが設定されたとする。UEは、設定済みグラント3000に従い、上り信号3005、3006をSULのキャリアを用いて送信する。
図28において、基地局はUEに対し、動的グラント3010を送信する。動的グラント3010には、上り送信3015を非SULで送信することを指示する情報が含まれる。UEは、動的グラント3010を用いて、上り送信キャリアを非SULに切替える。また、UEは、動的グラント3010を用いて、上り信号3015を非SULによって送信する。
図28に示す上り信号3007を送信するタイミングにおいて、UEの上り送信用キャリアは非SULとなっている。そのため、設定済みグラント3000にて設定された送信キャリアであるSULと齟齬が生じ、その結果、UEが送信したUL信号を基地局が受信できなくなる。
前述の問題点を解決する方法を開示する。
基地局はUEに対し、上り送信用のSUL/非SUL切替え指示を送信する。基地局は該指示を、例えば前述における動的グラント送信後に送信するとしてもよい。UEは、設定済みグラントによる上り送信前に該指示を受信するものとする。UEは、該指示を用いて、SUL/非SUL間の切替えを行う。
前述のSUL/非SUL切替え指示は、基地局からUEに対するDCIに含まれてもよい。該DCIは、前述のSUL/非SUL切替え指示のみを含むとしてもよい。このことにより、例えば、基地局からUEに対するシグナリング量を削減可能となる。他の例として、該DCIは、上り送信のスケジューリングに関する情報、例えば、周波数および/あるいは時間リソースに関する情報を含んでもよい。前述のスケジューリングに関する情報は、設定済みグラントにおいて含まれる情報と同じであってもよいし、異なってもよい。該DCIに含まれる情報は、設定済みグラントにて含まれる情報を上書きするとしてもよい。このことにより、例えば、基地局とUEとの間の無線チャネルの状況に応じて、柔軟なスケジューリングが可能となる。
UEは、該指示を受信しない場合において、SUL/非SUL切替えを行わないとしてもよい。前述の場合において、設定済みグラントによる上り送信を行わないとしてもよい。例えば、動的グラントによる上り送信と設定済みグラントによる上り送信との間でキャリアが異なる場合において、UEは、設定済みグラントによる上り送信を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、UEは、不用な上り送信を防止可能となり、その結果、UEにおける消費電力を削減可能となるとともに、基地局において柔軟なスケジューリングが可能となる。他の例として、動的グラントによる上り送信と設定済みグラントによる上り送信との間でキャリアが同じ場合において、UEは、設定済みグラントによる上り送信を行うとしてもよい。このことにより、例えば、基地局とUEとの間のシグナリングを削減可能となる。
図29は、設定済みグラントによる上り送信前において、SUL/非SUL切替え指示を用いてSUL/非SULを切替える動作を示す図である。図29において、図28と同じ要素については同じ番号を付し、共通する説明を省略する。
図29に示す下り信号3120において、基地局はUEに対し、SULへの切替えを指示する。UEは、下り信号3120を用いて、上り送信キャリアをSULに切替える。UEは、設定済みグラント3000を用いて、上り信号3125をSULによって送信する。
他の解決策を開示する。基地局はUEに対し、設定済みグラントによる上り送信用のSUL/非SUL切替え指示を送信しない。UEは、設定済みグラントによる上り送信前に該指示を受信せずに、SUL/非SUL間の切替えを行う。このことにより、例えば、基地局とUEとの間のシグナリング量を削減可能となる。
図30は、設定済みグラントによる上り送信前において、SUL/非SUL切替え指示を用いずにSUL/非SULを切替える動作を示す図である。図30において、図28と同じ要素については同じ番号を付し、共通する説明を省略する。
UEは、上り信号3015送信後において、設定済みグラント3000を用いて、送信キャリア切替え動作3220を行う。該動作により、UEの上り送信キャリアが非SULからSULに切替わる。UEは、設定済みグラント3000を用いて、上り信号3225をSULによって送信する。
他の解決策を開示する。基地局およびUEは、前述の動的グラント以降の設定済みグラントを破棄してもよい。基地局は、動的グラントにて用いる上りキャリアにおいて、設定済みグラントを設定し直してもよい。このことにより、例えば、チャネル状態の良好な上りキャリアを用いて設定済みグラントによる上り送信が可能となり、その結果、設定済みグラントによる上り送信における信頼性を向上可能となる。
例えば、図28において、基地局およびUEは、動的グラント3010の送受信後に設定済みグラントを破棄してもよい。UEは、上り送信3006、3007を行わないとしてもよい。
基地局は、本実施の形態3において開示した方法を切替えて用いてもよい。基地局はUEに対し、本実施の形態3において開示した方法のうちどの方法を用いるかを示す情報を通知してもよい。該通知には、RRCシグナリングが用いられてもよいし、MACシグナリングが用いられてもよいし、L1/L2シグナリングが用いられてもよいし、前述の複数の組合せが用いられてもよい。このことにより、例えば、基地局は異なるユースケースに対応するUEに対して同時に通信が可能となり、その結果、基地局におけるUE収容数を増加可能となる。
本実施の形態3において、UEに対するSULの設定が1つである場合について記載したが、複数のSULの設定が行われてもよい。複数のSULとは、例えば、互いに異なる周波数が設定されたSULであってもよい。以下の実施の形態および/あるいは変形例についても、同様としてもよい。
本実施の形態3により、UEと基地局との間でUL送信に用いるキャリアの齟齬を防止可能となり、その結果、UEからの不用な上り送信を防止可能となる。
実施の形態3の変形例1.
設定済みグラント(Configured Grant)を用いた上り送信において、送信キャリアの動的な切替えを可能とするために、タイプ2の設定済みグラント(非特許文献16 10.3節参照)を用いてもよい。基地局は、SUL/非SULの切替え指示を、タイプ2の設定済みグラントにおけるDCIに含めて、UEに通知してもよい。UEは、該DCIを用いて、設定済みグラントにおける上りキャリアをSUL/非SULの間で切替えてもよい。
前述の場合において、以下に示す問題点が生じる。すなわち、タイプ2の設定済みグラントはタイプ1の設定済みグラントと異なり、上り送信リソースに関する情報を含むため、PDCCHのシグナリングサイズが増大する。その結果、PDCCHによるオーバーヘッドの増加、および/あるいは、PDCCHの符号化率の低下による信頼性低下、といった問題が生じる。
前述の問題点を解決する方法を開示する。
新たなタイプの設定済みグラントを設ける(以下、該タイプの設定済みグラントをタイプ3と称する場合がある)。タイプ3の設定済みグラントにおいて、SULと非SULの両方における上り送信リソースの設定を可能とする。基地局はUEに対し、設定済みグラントとして設定する上り送信リソースに関する情報を送信する。該情報の送信は、例えば、準静的に行われてもよい。準静的に行われる例として、RRCシグナリングが用いられてもよい。該情報の送信において、SULを用いる場合の上り送信リソースに関する情報と、非SULを用いる場合の上り送信リソースに関する情報が、同じシグナリングに含まれてもよいし、異なるシグナリングに含まれてもよい。前述の上り送信リソースに関する情報は、タイプ1の設定済みグラントにおいてRRCシグナリングを用いて基地局からUEに通知される情報と同様としてもよい。
基地局は、タイプ3の設定済みグラントにおけるDCIに、設定済みグラントのアクティベーション/デアクティベーションを指示する情報を含めてもよい。該DCIは、該情報のみを含むとしてもよいし、他の情報を含むとしてもよい。SULを用いた設定済みグラントのアクティベーション/デアクティベーションと、非SULを用いた設定済みグラントのアクティベーション/デアクティベーションの情報が、同じDCIに含まれるとしてもよいし、異なるDCIに含まれていてもよい。UEは、該指示を用いて、設定済みグラントによる上り送信キャリアを切替えてもよい。このことにより、例えば、タイプ3の設定済みグラントにおける上り送信キャリアを柔軟に変更可能となる。
前述において、設定済みグラントのアクティベーション/デアクティベーションを指示する情報は、SULを用いた設定済みグラントのアクティベーション/デアクティベーションと、非SULを用いた設定済みグラントのアクティベーション/デアクティベーションを、同時に切替える情報であってもよい。例えば、該情報がアクティベーションであることを用いて、UEは、SULを用いた設定済みグラントと非SULを用いた設定済みグラントを両方ともアクティベートしてもよい。前述において、UEは、設定済みグラント送信の前に用いていたULキャリアをそのまま用いるとしてもよい。例えば、動的グラントにおいてSULが設定された直後の設定済みグラント送信において、UEは、直前の動的グラントにおいて指示されたSULを用いてもよい。このことにより、例えば、基地局とUEとの間のシグナリング量を削減可能となる。
他の例として、基地局は、タイプ3の設定済みグラントにおけるDCIに、SUL/非SULの切替え指示を含めてもよい。該DCIは、該切替え指示のみを含むとしてもよいし、他の情報を含むとしてもよい。UEは該指示を用いて、上り送信キャリアを切替えてもよい。このことにより、例えば、基地局とUEとの間のシグナリング量を削減可能となる。
他の解決策を開示する。UEに対して、タイプ1とタイプ2の設定済みグラントの設定を許容してもよい。例えば、タイプ1の設定済みグラントを用いてSULのスケジューリングを設定し、タイプ2の設定済みグラントを用いて非SULのスケジューリングを設定してもよい。前述において、タイプ2の設定済みグラントを用いてSULと非SULの両方のスケジューリングを設定してもよい。タイプ1とタイプ2の設定済みグラントのうちどちらを用いるかについて、例えば、タイプ2の設定済みグラントのアクティベーション/デアクティベーションが用いられてもよいし、新たな識別子が設けられてもよい。このことにより、例えば、新しいタイプの設定済みグラントを実装不要となるため、通信システムにおける設計の複雑性を回避可能となる。
実施の形態3の本変形例1において、UEに対して、タイプ1とタイプ2の設定済みグラントの設定を許容しないとしてもよい。このことにより、例えば、基地局およびUEにおける処理量を削減可能となる。
実施の形態3の本変形例1により、設定済みグラントにおけるSUL/非SULの柔軟な切替えを可能としつつ、基地局とUEとの間のシグナリング量、特に、PDCCHによるシグナリング量を削減可能となる。また、設定済みグラントにおけるSUL/非SUL間の切替えを迅速に実行可能となる。
実施の形態3の変形例2.
設定済みグラントによって非SULを用いた上り送信がスケジューリングされている時間リソースに対して、動的なグラントによるSULを用いた上り送信がスケジューリングされてもよい。前述において、動的なグラントが設定済みグラントに優先するとしてもよい。すなわち、UEは、SULを用いた上り送信を行うとしてもよい。例えば、UEがセル中心からセル端に移動する場合において、動的なグラントを用いて、設定済みグラントによるスケジューリングで送信する予定のデータを動的なグラントによるスケジューリングに載せ替えて送信してもよい。このことにより、例えば、低遅延性が要求される通信において、信頼性を確保可能となる。前述において、SULと非SULが逆であってもよい。前述の動的なグラントは、複数の上り送信データの発生ではない点で、実施の形態4に示すプリエンプションとは異なる。
前述の方法の適用にあたり、以下に示す問題が生じる。すなわち、UEが動的なグラントを優先するにあたり、SUL/非SUL間の上りキャリア切替えが必要となる。上りキャリア切替えに、所定の時間が必要となる。ところが、基地局は該UEにおいて必要な上りキャリア切替え時間を把握していない。また、上りキャリア切り替えをどのタイミングで行うかが開示されていない。このことにより、例えば、動的なグラントによるSULを用いた上り信号をUEが実際に送信するタイミングと、基地局が、SULを用いた上り信号を受信するタイミングにずれが生じる。その結果、動的なグラントによる上り信号における信頼性および通信レートが低下するという問題が生じる。
前述の問題点を解決する方法を開示する。UEは、上りキャリア間の切替え時間に関する情報を通知する。他の方法として、該時間が規格等で予め定められていてもよい。前述の該通知および/あるいは規格において、実施の形態4に開示した方法が適用されてもよい。
UEは、上りキャリア間切替え前の上り送信を、動的グラントによるスケジューリング開始タイミングから該切替え時間以上前に停止する。他の例として、UEは、上りキャリア切替え後の上り送信を、動的グラントによるスケジューリング開始タイミングから該切替え時間以上後に開始するとしてもよいし、該切替え時間が、動的グラントによるスケジューリング開始タイミングの前後にまたがってもよい。
前述の上り送信停止は、基地局からUEに対するシグナリング(例えば、DCI)により行われてもよい。例えば、動的グラントに、前述の上り送信停止に関する情報が含まれてもよい。
前述の上り送信停止における他の例として、UEの動作に関する規格として予め定められてもよい。UEは、該切替え時間分の上り送信停止を、基地局からのシグナリング無しに自律的に行うとしてもよい。このことにより、例えば、基地局からUEにおけるシグナリング量を削減可能となる。
前述の上り送信停止の動作は、動的グラントによるスケジューリング終了タイミングにおいて適用されてもよい。例えば、UEは、動的グラントによるスケジューリング終了タイミングから該切替え時間以上、上り送信を停止してもよい。
実施の形態3の本変形例2における、動的グラントを優先した設定済みグラントについて、該設定済みグラントによるスケジューリングによる送信を停止してもよい。前述の停止の期間は、例えば、動的グラントと重複した周期以降の周期におけるスケジューリングであってもよいし、動的グラントと重複した1周期分のスケジューリング全体であってもよいし、動的グラントと重複した1周期分のスケジューリングにおける、動的グラントと重複が始まるタイミング以降の時間リソース分であってもよいし、動的グラントと重複する時間リソース分(例えば、重複するシンボル)のみとしてもよい。前述の送信停止の動作は、例えば、基地局が決定してUEに通知してもよいし、予め規格で静的に決められてもよい。前述の通知は、例えば、RRCシグナリングを用いて準静的に行われてもよいし、MACシグナリングおよび/あるいはL1/L2シグナリングを用いて動的に行われてもよい。このことにより、例えば、基地局における柔軟なスケジューリングが可能となる。
実施の形態3の本変形例2により、設定済みグラントとタイミングが重複する動的なグラントによる上り信号における、信頼性および通信レートを確保可能となる。
実施の形態4.
UEの消費電力の削減や、上りデータ送信の信頼性向上のため、接続を開始する際に用いるULキャリアと異なるULキャリアであるSUL(Supplemental UL)を用いて上りデータ送信を行うことが検討されている。UEにSULが設定されている場合に(言い換えると、gNBがSULを設定している場合に)、低遅延特性が要求されるデータが発生する場合がある。UEにSULが設定されている場合にも、このような低遅延特性が要求されるデータを低遅延で送信する方法が必要となる。本実施の形態4では、このような課題を解決する方法を開示する。
NRにおいて、低遅延特性が要求されるデータを優先して送信する以下の方法が検討されている。あるUEに対して上りデータ送信用に既に上りグラント(grant)しているリソースで、該UEに対して(intra-UE)、あるいは、他のUEに対して(inter-UE)、後から発生した上りデータ送信を可能とする方法である。この方法はプリエンプション(preemption)と呼ばれる。
前述の課題を解決するため、SULが設定されているUE(SUL設定UEと呼ぶ場合がある)に対してプリエンプションを実施する。SULを設定しているUEに対してプリエンプションのための設定を行う。先に上りグラントが発生したUEにSULが設定されている場合、該UEに対してプリエンプション設定を行う。または、後で上りグラントが発生したUEにSULが設定されている場合、該UEに対してプリエンプション設定を行う。前述のどちらのUEに対してもプリエンプション設定を行うとしてもよい。
従来のプリエンプションは単一のULキャリアの場合に行われる。しかし、このように、SULが設定され複数のULキャリアを用いることが可能なUEに対してプリエンプションを実施することで、UEにSULが設定されている場合にも、低遅延特性が要求されるデータを低遅延で送信することが可能となる。
SUL設定UEに対してプリエンプションを実施するための詳細な方法を開示する。SUL設定UEに対して非SUL上でプリエンプションを実施してもよい。また、SUL設定UEに対してSUL上でプリエンプションを実施してもよい。また、先の上りグラントと後の上りグラントとでそれらのリソース自体が重なる場合では無く、先の上りグラントのリソースと後の上りグラントのリソースのタイミングが重なる場合にプリエンプションを実施してもよい。上りグラントのリソースとは、上りグラントによってスケジューリングされた周波数・時間軸上のリソースである。
先の上りグラントのリソースがSUL上に割り当てられ、後の上りグラントのリソースが非SUL上に割り当てられる設定の下で、先の上りグラントのリソースと後の上りグラントのリソースのタイミングが重なる場合に、プリエンプションを実施してもよい。また、先の上りグラントのリソースが非SUL上に割り当てられ、後の上りグラントのリソースがSUL上に割り当てられる設定の下で、先の上りグラントのリソースと後の上りグラントのリソースのタイミングが重なる場合に、プリエンプションを実施してもよい。
このように、SUL上に割り当てられたリソースと非SUL上のリソースのタイミングが重なる場合に、プリエンプションを実施してもよい。SULと非SUL上で同時送信が禁止されているUEに対してこのようにすることで、異なるULキャリアに割り当てられたリソースに対してプリエンプションを実施可能となる。
プリエンプションするUEへの上りリソースアロケーションに、上りグラントを用いるとよい。プリエンプションするUEが、intra−UE、inter−UEの場合ともに、該UEに対して後から発生したデータの上りリソースアロケーションに上りグラントを用いるとよい。gNBはプリエンプションするUEに対して上りグラントを通知する。該上りグラントを受信したUEは、上りグラントに従って上り送信を行う。
すでに上りグラントで上りリソースアロケーションが行われているUEに対して、後から発生したデータを優先して送信することを通知する。たとえば、intra−UEの場合、該通知に上りグラントを用いてもよい。たとえば、inter−UEの場合、該通知に上りグラントを用いてもよい。または、チャネルあるいは信号を別途設けてプリエンプションに関する情報を通知してもよい。該チャネルあるいは信号をPI(Preemption Indication)と称する。これにより、すでに上りグラントで上りリソースアロケーションが行われているUEは、後から発生したデータを優先して送信することを認識可能となる。
後から発生したデータを優先して送信する場合、すでに上りグラントで上りリソースアロケーションが行われている上り送信は停止するとよい。あるいは後のスロットにシフトしてもよい。シフトした先のスロットで上り送信を実施する。このようにすることで、後から発生したデータと既にアロケーションされたデータが同時に送信されることはなくなるため、両データの同時送信による干渉を回避することが可能となる。後から発生したデータの送信における通信品質を向上させることが可能となる。
図31および図32は、SULが設定されているUEにおけるプリエンプション方法を示す一例である。縦軸は周波数を示し、横軸は時間を示している。時間軸方向はスロット単位としている。
図31および図32は、大容量通信が要求されるeMBBサービス用データ(eMBBデータ)よりも超高信頼低遅延サービス用データ(URLLCデータ)を優先して送信する場合を示している。先に上りグラントされたeMBBデータ用のリソースで、後から発生したURLLCデータを送信可能とする。言い換えると、先に上りグラントされたeMBBデータ用リソースが、後から発生したURLLCデータ用リソースとしてプリエンプトされる。
図31はSUL設定UEに対して非SUL上でプリエンプションを実施する例を示している。4001、4002はUEに対して送信されるPDCCHを示している。
PDCCH4001でgNBからUEに対してeMBBデータ用の上りグラントが送信される。eMBBデータ用グラントで非SUL上でのリソース4003がアロケーションされる。
gNBはUEに対して、後から発生したURLLCデータを優先して、先にアロケーションしたリソースタイミングで送信させることを決定する。gNBはUEに対して、該URLLCデータを、先にアロケーションした非SUL上のリソースを用いて送信させることを決定する。
ULグラントから送信までのスロット数の設定範囲をeMBBデータ用とURLLCデータ用とで異ならせてもよい。該スロット数の最小値または/かつ最大値をeMBBデータ用とURLLCデータ用とで異ならせてもよい。該設定範囲、あるいは、最大値または/かつ最小値は規格等で静的に決められてもよい。たとえば、URLLCデータ用のULグラントから送信までのスロット数最小値をeMBBデータ用の該スロット数最小値より小さくしておいてもよい。
ULグラント受信からURLLCデータ送信までの処理時間が、eMBBデータ送信UEよりもURLLCデータ送信UEの方が短い場合がある。このような場合に、URLLCデータ用のULグラントから送信までのスロット数最小値をeMBBデータ用の該スロット数最小値より小さくしておくことで、ULグラントからURLLCデータ送信までの時間の短縮を図ることが可能となる。
本明細書の例では優先するデータをURLLCデータ、優先されるデータをeMBBデータとしているが、これらのデータに限らない。たとえば、優先するデータを優先されるデータより低遅延特性が要求されるデータとしてもよい。gNBは、サービスに要求されるQoSやQoSのパラメータ、あるいはQoSのクラスの識別子(QCI、QoS Class Identifier)などを用いて、優先するデータ、優先されるデータを判断してもよい。
PDCCH4002でgNBからUEに対してURLLCデータ用グラントが送信される。URLLCデータ用グラントで先にアロケーションした非SUL上のリソース4003がアロケーションされる。
また、gNBはUEに対して、PDCCH4002で、先にアロケーションした非SUL上のリソース4003でURLLCデータを優先して送信することを通知する。または、gNBはUEに対して、先にアロケーションしたリソース4003によるeMBBデータ送信を停止することを通知してもよい。または、gNBはUEに対して、eMBBデータ送信を、先にアロケーションしたリソース4003よりも後のスロットにシフトすることを通知してもよい。UEはeMBBデータをnon−SUL上の後のスロット4004にシフトして送信する。これらの情報をプリエンプションに関する情報と称する。図31は、後のスロットにシフトすることを示している。
プリエンプションに関する情報として以下に9つの例を示す。
(1)URLLCデータを優先して送信することを示す情報。
(2)eMBBデータ送信を停止することを示す情報。
(3)eMBBデータを後のスロットにシフトして送信することを示す情報。
(4)eMBBデータを前のスロットにシフトして送信することを示す情報。
(5)シフト量。
(6)シフト先のスケジューリング情報。
(7)eMBBデータ送信を一部停止することを示す情報。
(8)eMBBデータとURLLCデータとを同時送信することを示す情報。
(9)(1)〜(8)の組合せ。
(2)を用いる場合、gNBはUEに対して送信停止したeMBBデータのスケジューリングを新たなULグラントで通知してもよい。たとえば、UEは該情報を受信した場合、以降のPDCCHをダイナミックに受信する。UEは新たなULグラントを受信した場合、該ULグラントに従ってeMBBデータの送信を行う。
(3)、(4)を用いる場合、すなわちeMBBデータをシフトして送信することを示す情報を用いた場合、送信停止を示す(2)の情報を省略してもよい。
前述ではeMBBデータを後のスロットにシフトすることを開示したが、eMBBデータを前のスロットにシフトしてもよい。eMBBデータを前のスロットにシフトして送信することを示す(4)の情報を用いてもよい。UEで、PDCCH4002の上りグラントあるいはPIを受信してからeMBBデータを送信するまでの処理が間に合うような場合には、eMBBデータを前のスロットにシフトすることで、送信までの遅延時間を削減可能となる。
(5)のシフト量として、時間軸方向の情報としてもよい。該情報は、例えば、シフトする時間であってもよいし、シフトするスロット数であってもよいし、シフトするTTI数であってもよい。たとえば、eMBBデータを後にシフトする場合、シフト量を正の数であらわし、eMBBデータを前にシフトする場合、シフト量を負の数であらわしてもよい。これにより、(3)、(4)の情報を省略することができる。
(6)のスケジューリング情報として、たとえば、時間軸方向のリソース情報、周波数軸方向のリソース情報などがある。時間軸方向のリソース情報は、シンボル単位であらわされてもよい。周波数軸方向のリソース情報は、サブキャリア単位、リソースブロック単位であらわされてもよい。(6)のスケジューリング情報の中で、先に上りグラントで通知されたスケジューリング情報と同じ情報については省略してもよい。情報量の削減が図れる。
intra−UEの場合、gNBはプリエンプションに関する情報を、URLLCデータ用のULグラントに含めて、通知してもよい。inter−UEの場合、gNBは、先にeMBBデータ用上りグラントを送信したUEに対して、プリエンプションに関する情報を通知する。gNBは、該UEに対してULグラントで通知しもよいし、該UEに対してPIで通知してもよい。
inter−UEの場合、PDCCH4002として、URLLCデータ用のPDCCHと、プリエンプション用のPDCCHあるいはPIとから構成されていてもよい。また、URLLCデータ用のPDCCHと、プリエンプション用のPDCCHあるいはPIとが異なる時間−周波数リソースで送信されてもよい。
このようにすることで、非SUL上でURLLCデータとeMBBデータのどちらも送信することが可能となる。また、URLLCデータを低遅延で送信可能となる。
図32はSUL設定UEに対してSUL上でプリエンプションを実施する例を示している。4101、4102はUEに対して送信されるPDCCHを示している。
PDCCH4101でgNBからUEに対してeMBBデータ用の上りグラントが送信される。上りグラントにSUL上で送信することを示す情報を含めてもよい。eMBBデータ用グラントでSUL上でのリソース4103がアロケーションされる。
gNBはUEに対して、後から発生したURLLCデータを優先して、先にアロケーションしたリソースタイミングで送信させることを決定する。gNBはUEに対して、該URLLCデータを、先にアロケーションしたSUL上のリソースを用いて送信させることを決定する。
PDCCH4102でgNBはUEに対してURLLCデータ用グラントが送信される。URLLCデータ用グラントで先にアロケーションしたSUL上のリソース4103がアロケーションされる。
また、gNBはUEに対して、PDCCH4102で、先にアロケーションしたリソース4103に対するプリエンプションに関する情報を通知する。図32は、プリエンプション情報が、eMBBデータ送信を、先にアロケーションしたリソース4103よりも後のスロットにシフトすることを示す場合について示している。UEはeMBBデータをnon−SUL上の後のスロット4104にシフトして送信する。
このようにすることで、SUL上でURLLCデータとeMBBデータのどちらも送信することが可能となる。また、URLLCデータを低遅延で送信可能となる。
図33および図34は、SULが設定されているUEにおけるプリエンプション方法を示す一例である。図33および図34は、SUL上に割り当てられたリソースと非SUL上のリソースのタイミングが重なる場合にプリエンプションを実施する場合について示している。
図33は先にグラントされた非SUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされるSUL上のURLLCデータのリソースのタイミングが重なった場合のプリエンプション方法を示している。4201、4202はUEに対して送信されるPDCCHを示している。
PDCCH4201でgNBからUEに対してeMBBデータ用の上りグラントが送信される。eMBBデータ用グラントで非SUL上でのリソース4203がアロケーションされる。
gNBはUEに対して、後から発生したURLLCデータを優先して、先にアロケーションした非SUL上のリソースタイミングで送信させることを決定する。
PDCCH4202でgNBからUEに対してURLLCデータ用の上りグラントが送信される。URLLCデータ用グラントで先にアロケーションした非SUL上のリソースタイミングで、SUL上でのリソース4205がアロケーションされる。
また、gNBはUEに対して、PDCCH4202で、先にアロケーションしたリソース4203に対するプリエンプションに関する情報を通知する。図33は、プリエンプション情報が、eMBBデータ送信を、先にアロケーションしたリソース4203よりも後のスロットにシフトすることを示す場合について示している。UEはeMBBデータをnon−SUL上の後のスロット4204にシフトして送信する。
このようにすることで、SUL上でURLLCデータを送信し、非SUL上でeMBBデータを送信することが可能となる。また、URLLCデータを低遅延で送信可能となる。
図34は先にグラントされたSUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされる非SUL上のURLLCデータのリソースのタイミングが重なった場合のプリエンプション方法を示している。4301、4302はUEに対して送信されるPDCCHを示している。
PDCCH4301でgNBからUEに対してeMBBデータ用の上りグラントが送信される。eMBBデータ用グラントでSUL上でのリソース4304がアロケーションされる。
gNBはUEに対して、後から発生したURLLCデータを優先して、先にアロケーションしたSUL上のリソースタイミングで送信させることを決定する。
PDCCH4302でgNBからUEに対してURLLCデータ用の上りグラントが送信される。URLLCデータ用グラントで先にアロケーションしたSUL上のリソースタイミングで、非SUL上でのリソース4303がアロケーションされる。
また、gNBはUEに対して、PDCCH4202で、先にアロケーションしたリソース4304に対するプリエンプションに関する情報を通知する。図34は、プリエンプション情報が、eMBBデータ送信を、先にアロケーションしたリソース4304よりも後のスロットにシフトすることを示す場合について示している。UEはeMBBデータをSUL上の後のスロット4305にシフトして送信する。
このようにすることで、非SUL上でURLLCデータを送信し、SUL上でeMBBデータを送信することが可能となる。また、URLLCデータを低遅延で送信可能となる。
前述では、SULと非SULのニュメロロジ(numerology)が同一の場合について開示したが、これに限られない。すなわち、SULと非SULのニュメロロジが異なる場合についても前述の方法を適用できる。UEに対して設定されるSULのBWPと非SULのBWPのニュメロロジが異なる場合についても前述の方法を適用できる。
図35から図38は、SULと非SULのニュメロロジが異なる場合について、SULが設定されているUEにおけるプリエンプション方法を示す一例である。縦軸は周波数を示し、横軸は時間を示している。時間軸方向はスロット単位としている。
図35から図38は、例として、非SULは高周波数帯域で運用され、SULは低周波数帯域で運用される場合について示している。また、図35から図38は、各ULキャリアのニュメロロジとして、SULは非SULよりもSCS(sub-carrier spacing)が短くスロット長が長い場合を示している。SULのスロット長は非SULのスロット長の2倍の場合を示している。
図35はSUL設定UEに対して非SUL上でプリエンプションを実施する例を示している。図35のプリエンプションの方法は図31と同様なので説明を省略する。なお、図35中の要素4401〜4404は図31中の要素4001〜4004にそれぞれ対応する。
図36はSUL設定UEに対してSUL上でプリエンプションを実施する例を示している。図36のプリエンプションの方法は図32と同様なので説明を省略する。なお、図36中の要素4501〜4504は図32中の要素4101〜4104にそれぞれ対応する。
図37および図38は、SULが設定されているUEにおけるプリエンプション方法を示す一例である。図37および図38は、SUL上に割り当てられたリソースと非SUL上のリソースのタイミングが重なる場合にプリエンプションを実施する場合について示している。
図37は先にグラントされた非SUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされるSUL上のURLLCデータのリソースのタイミングが重なった場合のプリエンプション方法を示している。図37のプリエンプションの方法は図33と同様なので説明を省略する。なお、図37中の要素4601〜4605は図33中の要素4201〜4205にそれぞれ対応する。
図38は先にグラントされたSUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされる非SUL上のURLLCデータのリソースのタイミングが重なった場合のプリエンプション方法を示している。図38のプリエンプションの方法は図34と同様なので説明を省略する。なお、図38中の要素4701〜4705は図34中の要素4301〜4305にそれぞれ対応する。
例えば図37の例で示すように、SULと非SULとのスロット長が異なる場合、eMBBデータを後のスロットにシフトして送信しても、シフト量によってはさらにリソースのタイミングが重なる場合が生じる。たとえば図37でeMBBデータのリソース4603のシフト量を1スロットとした場合である。この場合、eMBBデータのリソース4603は、1スロットシフトした後も、URLLCデータのリソース4605のタイミングと重なってしまう。
このような問題を解決する方法として、eMBBデータのリソースのシフト量をURLLCデータのリソースタイミングと重ならない範囲に制限するとよい。たとえば、図37では、非SUL上のeMBBデータのリソース4603のシフト量を2スロット以上とする。gNBは、先のeMBBデータのグラントと後のURLLCデータのグラントとを用いて、シフト後もタイミングが重ならないようにシフト量を導出するとよい。gNBは、各ULキャリアあるいはULキャリアのBWPのSCSを考慮して、シフト後もタイミングが重ならないようにシフト量を導出するとよい。
このようにすることで、SULと非SULのスロット長が異なる場合も、eMBBデータのリソースとURLLCデータのリソースタイミングを重ならないようにでき、異なるULキャリアに割り当てられたリソースに対してプリエンプションを実施可能となる。
前述の方法では、プリエンプトされるデータを後のスロットにシフトする場合について開示した。たとえば、図34の例では、プリエンプトされるeMBBデータ用リソース4304をリソース4305にシフトして、リソース4305でeMBBデータの送信を行った。
他の方法として、プリエンプトされるデータをシフトせずに送信停止のみとしてもよい。また、他の方法として、一部送信停止としてもよい。また、他の方法として、プリエンプトされるデータをプリエンプトするデータと同時送信してもよい。
プリエンプトされるデータをシフトせずに送信停止のみとする方法を開示する。gNBはプリエンプション情報として送信停止情報を設定してUEに対して送信する。送信停止情報を受信したUEは、プリエンプトされたリソースで送信を停止する。
図39はプリエンプトされるデータをシフトせずに送信停止のみとする例を示している。図39は、先にグラントされたSUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされる非SUL上のURLLCデータのリソースのタイミングが重なった場合のプリエンプション方法を示している。図39の方法は図34と同様なので、主に異なる部分について説明する。
gNBはUEに対して、PDCCH4802で、先にアロケーションしたSUL上のリソース4804に対するプリエンプションに関する情報を通知する。プリエンプション情報は、例えば、eMBBデータ送信を先にアロケーションしたSUL上のリソース4804でのeMBBデータ送信停止を示す情報とするとよい。UEはSUL上のリソース4804でeMBBデータの送信を停止する。
gNBは送信停止されたデータ用に改めてUEに対してeMBBデータ用上りグラントを送信してもよい。gNBはUEに対して初送データとして上りグラントを送信する。他の方法として、gNBはUEに対して再送データとして上りグラントを送信してもよい。該上りグラントに従ってUEは送信停止したデータを送信する。このようにすることで、プリエンプション情報を通知するタイミングでシフトするリソースが無い場合やシフトするリソースをgNBが決定できない場合等において、UEに対して、プリエンプトされるデータを送信停止させることが可能となる。これにより、他の上り送信との干渉を回避することが可能となる。
他の方法として、プリエンプトされるデータを一部送信停止としてもよい。プリエンプトされるeMBBデータ用リソースとプリエンプトするURLLCデータ用リソースのタイミングが重なった場合に、該重なった部分を送信停止としてもよい。該重なったタイミングのデータをパンクチャしてもよい。
図40はプリエンプトされるデータを一部送信停止とする例を示している。図40は先にグラントされたSUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされる非SUL上のURLLCデータのリソースのタイミングが重なった場合のプリエンプション方法を示している。図40の方法は図38と同様なので、主に異なる部分について説明する。
gNBはUEに対して、PDCCH4902で、先にアロケーションしたSUL上のリソース4904に対するプリエンプションに関する情報を通知する。プリエンプション情報は、例えば、eMBBデータ送信を先にアロケーションしたSUL上のリソース4904でのeMBBデータ送信一部停止を示す情報とするとよい。UEはSUL上のリソース4904で、URLLCデータ送信のタイミングと重なったタイミングにおけるeMBBデータの送信を停止する。UEはURLLCデータ送信のタイミングと重なっていないタイミングにおけるeMBBデータの送信を実施する。
このようにすることで、該リソースでeMBBデータの送信が一部でも可能になるため、UEからgNBへの送達可能性が生じることになる。eMBBデータ送信遅延を低減することが可能となる。
送信停止するデータは、CBG(コードブロックグループ)単位としてもよい。UEは、URLLCデータ送信のタイミングと重なったタイミングのCBGを送信停止にする。UEは重なっていないタイミングのCBGを送信する。CBG毎に送達可否を判断し再送が行われるような場合に、gNBで受信できたCBGは再送しなくて済むため、再送データを削減することが可能となる。また、このため、eMBBデータ送信遅延を低減することが可能となる。
UEは、送信停止されたデータを、URLLCデータ送信のタイミングと重なっていないタイミングのリソースで送信してもよい。UEは、送信停止されたデータを含む割り当てられた全eMBBデータを、URLLCデータ送信のタイミングと重なっていないタイミングのリソースで、送信してもよい。eMBBデータ送信用に先にアロケーションしたSUL上のリソース4904よりリソースが少なくなるので、コーディングレートやMCSを変更してもよい。
このようにすることで、該リソースで割り当てられた全eMBBデータを送信可能となるため、eMBBデータ送信遅延を低減することが可能となる。
gNBはUEに対して、前述の一部送信の方法を通知してもよい。該一部送信方法は、先のeMBBグラントで通知してもよいし、プリエンプション情報とともに通知してもよい。他の方法として、該一部送信方法は、RRCシグナリングで通知してもよいし、あるいは、MACシグナリングで通知してもよい。あるいは、該一部送信方法を規格等で静的に決めておいてもよい。このようにすることで、gNBとUEは共に一部送信の方法を認識できる。このため、gNBとUEとの認識相違による誤動作が生じるのを防ぐことが可能となる。
プリエンプトされるデータをプリエンプトするデータと同時送信する方法を開示する。gNBはプリエンプション情報として同時送信情報を設定してUEに対して送信してもよい。同時送信情報を受信したUEはプリエンプトされたリソースで送信を行う。たとえば、一つのUEにおいて(intra−UE)または異なるUEにおいて(inter−UE)、先の上りグラントと後の上りグラントとでそれらのリソース自体が重なった場合、先のグラントでリソースを割り当てたデータと後のグラントでリソースを割り当てたデータとを同時送信する。
たとえば、一つのUEにおいて(intra−UE)、先の上りグラントのリソースと後の上りグラントのリソースのタイミングが重なる場合に、先のグラントでリソースを割り当てたデータと後のグラントでリソースを割り当てたデータとを同時送信する。
同時送信する場合、先にグラントされたeMBBデータの送信電力を低減し、後にグラントされたURLLCデータの送信電力を増大してもよい。gNBはUEに対して同時送信時の送信電力に関する情報を通知してもよい。
同時送信時の送信電力に関する情報は、先のULグラント送信電力の増加量あるいは低減量としてもよい。また、該情報は、後のULグラントからの送信電力の増加量あるいは低減量としてもよい。
たとえば、先にグラントされたeMBBデータの送信電力に関する情報を、gNBはUEに対して、プリエンプション情報とともに通知してもよい。たとえば、後にグラントされたURLLCデータの送信電力に関する情報を、gNBはUEに対して、URLLCデータ用のULグラントに含めて通知してもよい。
他の方法として、同時送信時の送信電力に関する情報を、RRCシグナリングで通知してもよいし、あるいは、MACシグナリングで通知してもよい。あるいは、該情報を規格等で静的に決めておいてもよい。このようにすることで、gNBとUEは共に一部送信の方法を認識できる。このため、gNBとUEとの認識相違による誤動作が生じるのを防ぐことが可能となる。
前述の、シフトする方法、送信停止のみとする方法、一部送信停止とする方法、同時送信する方法を選択可能としてもよい。これらの方法を条件によって選択可能としてもよい。たとえば、SULと非SULの切替えが必要となる場合は送信停止のみとし、SULと非SULの切替えが不要となる場合は、一部送信停止とするとよい。このようにすることで、gNBあるいはUEが切替え時間を見積もることができないような場合にgNBおよびUEでの制御の複雑さを回避することが可能となる。このため、誤動作を低減することが可能となる。
また、たとえば、プリエンプトされるデータ送信(eMBBデータの送信)を行う最初のタイミングまでに、送信停止の判断が間に合う場合は送信停止のみとし、間に合わない場合は一部送信停止とするとよい。また、たとえば、プリエンプトされるデータ送信(eMBBデータの送信)の一部送信停止を行う最初のタイミングまでに、一部送信停止の判断が間に合わない場合は、同時送信としてもよい。
これらの方法の選択はUEが行ってもよいし、gNBが行ってもよい。UEはgNBに対して能力情報を通知する。gNBが選択を行う場合、gNBはUEの該能力情報を用いて、これらの方法を選択してもよい。gNBは選択した方法をUEに通知する。通知方法については前述に開示した方法を適用するとよい。
このようにすることで、UEの能力、電波伝搬環境などに応じて前述の方法を選択することが可能となる。このため、UEはeMBBデータをより高信頼、低遅延で送信することが可能となる。
UEがSULと非SULを切替えて送信する場合、該切替えのために多大な時間を要する場合がある。たとえば、SULのニュメロロジと非SULのニュメロロジが異なるような場合である。SCSが長くシンボル間隔が短いニュメロロジにおいては、該切替えのためにたとえば数シンボルを要する場合がある。切替えのために多大な時間を要すると、URLLCデータあるいはeMBBデータを該切替え時間に送信できずデータの損失につながることになる。これにより、通信品質が劣化することになる。
このような問題を解決する方法を開示する。SULと非SUL間の切替え時間を考慮してデータの送信時間を決定する。SULと非SUL間の切替え時間を考慮してデータを割り当てるリソースを決定する。
たとえば、SULと非SUL間の切替えは、優先的に送信されるプリエンプトするデータ(URLLCデータ)の送信後あるいは送信前に行うとしてもよい。切替え時間は、プリエンプトされるデータ(eMBBデータ)送信の中で考慮するとしてもよい。プリエンプトされるデータ(eMBBデータ)送信用のリソースにおいて切替え時間を考慮して、プリエンプトされるデータ(eMBBデータ)が送信されるとよい。プリエンプトするデータの送信中は切替えが行われなくなるので、該データは高信頼、低遅延で通信可能となる。
たとえば、図40の場合において、非SUL上のリソース4903でのURLLCデータ送信中は切替えを行わず、SUL上のリソース4905で、非SULからSULへの切替えを行いeMBBデータを送信する。gNBはUEに対して、切替え時間を考慮して、SUL上のリソース4905の中で、eMBBデータを割り当てるリソースを、ULグラントあるいはプリエンプション情報により通知するとよい。たとえば切替え時間を2シンボルとした場合、SUL上のリソース4905の中の2シンボルを切替え時間に割り当て、該リソース4905の中の2シンボルを除いた後のシンボルをeMBBデータ用に割り当てる。
該ULグラントあるいはプリエンプション情報を受信したUEは、SUL上のリソース4905の中のULグラントで割り当てられたリソースでeMBBデータを送信する。gNBは、切替え時間を除いたリソースでeMBBデータを送信できるようにスケジューリングして、該スケジューリング情報をULグラントあるいはプリエンプション情報で通知する。
このようにすることで、eMBBデータを送信する際に、SULと非SULの切替えによるデータの損失を無くすことが可能となる。該データは高信頼で通信可能となる。また、URLLCデータはSULと非SULの切替えの影響なく送信できるので、該データについても高信頼、低遅延で通信可能となる。
切替え時間はUE個別に設定されてもよいし、全UEに同じ時間が設定されてもよい。全UEに同じ時間が設定される場合、切替え時間を規格等で静的に決めておいてもよい。gNB、UEともに決められた同じ切替え時間を認識できる。gNBは該切替え時間を考慮してUEに対してULグラント可能となり、UEは該切替え時間内で切替えが行えるよう設計可能となる。
切替え時間がUE個別に設定されるような場合、gNBはUE毎の切替え時間を認識しておく必要がある。gNBがUE個別の切替え時間を認識する方法を開示する。UEは、上りキャリア間の切替え時間に関する情報を、UEケーパビリティに含めて、通知する。UEは、上りキャリアに用いるニュメロロジ間の切替え時間に関する情報を、UEケーパビリティに含めて、通知してもよい。
該通知は、RRC接続を行う際に通知してもよいし、gNBからUEへのケーパビリティの要求あるいは切替え時間に関する情報の要求に応じて通知してもよい。通知には、RRCシグナリングを用いるとよい。他の方法としてMACシグナリングを用いてもよい。他の方法としてL1/L2制御信号を用いてもよい。早期に通知可能となる。
切替え時間の単位はシンボル単位としてもよい。整数分の1シンボル単位あるいは複数シンボル単位を、切替え時間の単位として用いてもよい。また、あらかじめ切替え時間の範囲を一つまたは複数に分割し、分割した切替え時間毎に番号を付与しておく。切替え時間に関する情報として該番号を通知してもよい。情報量の削減がはかれる。
このようにすることで、gNBはUE個別の切替え時間を認識可能となる。このため、gNBはUE個別の切替え時間を考慮に入れてデータの送信時間を決定可能となる。また、該データを割り当てるリソースを決定することが可能となる。高信頼、低遅延な通信が可能となる。
本実施の形態4で開示した方法とすることで、上り通信において高信頼かつ低遅延特性を得ることが可能となる。また、SULを用いることで、周波数軸方向の使用可能なリソースを増大させることができるため、従来の非SULのみの通信に比べてより高い信頼性を有する通信を可能とする。また、前述の方法を組合せて用いることで柔軟なスケジューリングが可能となる。このため、さらに高い信頼性と低遅延特性を有する通信を可能とする。
実施の形態4の変形例1.
NRでは複数のSCSが用いられる。これに伴い、ロジカルチャネルの設定において送信可能なSCSが制限される場合がある(非特許文献17)。gNBはUEに対してロジカルチャネル毎に送信を許可する一つまたは複数のSCSのリストを設定する(非特許文献23)。以降、該リストを許可SCSリストと称する。
UEに対してSULが設定された場合、複数のULキャリアの間で切替えが生じることになる。eMBBデータあるいはURLLCデータのロジカルチャネルのSCSが制限された場合、ニュメロロジが異なるSULと非SULとの間の切替えが不可能になることが生じる。例えば、切替え先のULキャリアのBWPのニュメロロジにおけるSCSが許可SCSリストにない場合、切替えできないことになる。
このような問題を解決する方法を開示する。SULが設定されるUEに対してもSCS制限の設定を行ってもよい。SCS制限は、許可SCSリスト内のSCSとは異なるULキャリアには切替えないという設定を含む。SCS制限は、許可SCSリスト内のSCSとは異なるULキャリアのBWPには切替えないという設定を含んでもよい。
gNBは、UEに対してULキャリアの切替えを行う場合に、UEに対して設定したSCS制限を考慮してULキャリアへの切替えを行う。gNBは、UEに対してULキャリアの切替えを行う場合に、UEに対して設定した許可SCSリスト内SCSを有するULキャリアへの切替えを行う。一つのULキャリアが複数のSCSを有してもよい。
gNBは、UEに対してULキャリアの切替えを行う場合に、UEに対して設定したSCS制限を考慮してULキャリアのBWPへの切替えを行う。gNBは、UEに対してULキャリアの切替えを行う場合に、UEに対して設定した許可SCSリスト内SCSを有するULキャリアのBWPへの切替えを行う。
他の方法として、gNBが、UEに対してSULの設定を行う場合に、該UEに対して設定した許可SCSリスト内のSCSを有するSULを設定してもよい。gNBが、UEに対してSULの設定を行う場合に、該UEに対して設定した許可SCSリスト内のSCSを有するBWPを有するSULを設定してもよい。
他の方法として、gNBは、UEに対して設定するSULが有するSCSを、該UEの許可SCSリストに入れてもよい。gNBは、UEに対して設定するSULのBWPが有するSCSを、該UEの許可SCSリストに入れてもよい。
gNBがUEに対して設定したSULの有するSCSは、自動的に該UEの許可SCSリストに組み入れられるとしてもよい。gNBがUEに対してSULのBWPを設定した場合、該SULのBWPの有するSCSは、自動的に該UEの許可SCSリストに組み入れられるとしてもよい。gNBはUEへの許可SCSリストに該SCSの設定を別途行わなくてもよい。
前述の問題を解決する他の方法を開示する。SULを設定するUEに対しては許可SCSリストの設定を実施しない。gNBはSULを設定するUEに対しては許可SCSリストの設定を実施しない。gNBはSULを設定するUEに対しては許可SCSリストの設定を解除してもよい。gNBはSULを設定するUEに対しては許可SCSリスト内のSCSを無くす設定をしてもよい。
前述の問題を解決する他の方法を開示する。SULを設定したUEに対しては、SCS制限を適用しない。gNBはUEに対して、許可SCSリストに無いSCSを有するSULの設定を行ってもよい。gNBはUEに対して、許可SCSリストに無いSCSを有するSULのBWPの設定を行ってもよい。
SULでは、許可SCSリストに無いSCSを有するリソースへのマッピングを許可するとしてもよい。SULでは、許可SCSリストに無いSCSを有するBWPへのマッピングを許可するとしてもよい。
前述の問題を解決する他の方法を開示する。非SULに対するSCS制限とSULに対するSCS制限を設ける。従来のSCS制限を非SULに対するSCS制限としてもよい。従来のSCS制限に加え、SULに対するSCS制限を設ける。SULが複数の場合、従来のSCS制限に加え、複数のSCS制限を設けてもよい。ULキャリア毎、あるいは、一つまたは複数のULキャリアを含むULキャリアグループ毎にSCS制限を設けてもよい。各ULキャリアに対するSCS制限に対して前述の方法を適宜適用してもよい。
このようにすることで、SULに対して従来のSCS制限とは異なるSCS制限を設定することが可能となる。たとえば、SULにおいてはSCS制限無しとしてもよい。どのようなロジカルチャネルでもSUL上での送信が可能となる。
このようにすることで、UEに対してSULが設定された場合に、eMBBデータあるいはURLLCデータのロジカルチャネルのSCSが、たとえ非SUL上で制限された場合でも、SULと非SULとの間の切替えを可能とする。SULでのデータ送信を柔軟に設定可能となり、通信品質を向上させることが可能となる。
前述ではSULを設定したUEあるいはSULを設定するUEに対する方法を開示したが、前述の方法はプリエンプションの場合に限定してもよい。前述の方法はSULを設定したUEに対してプリエンプションを実施する場合に限定してもよい。たとえば、SULを設定しているUEに対してプリエンプションが実施される場合、許可SCSリスト内のSCSとは異なるULキャリアには切替えない。たとえば、SULを設定したUEに対してプリエンプションが実施される場合、SCS制限を適用しない、等である。
プリエンプションの場合は特に低遅延特性が要求される。また、実施の形態4で開示したようにプリエンプションにおいてULキャリアを切替えることによって通信品質を向上可能となる。このため、特にプリエンプションにおいて実施の形態4の本変形例1で開示したような許可SCSリストの運用方法を適用することで、高信頼かつ低遅延特性を得ることが可能となる。
実施の形態4の変形例2.
実施の形態4において、プリエンプトされるデータを後のスロットあるいは前のスロットにシフトする場合について開示した。そのようなシフトを、先にULグラントされたリソースがマッピングされるULキャリアと同じキャリア上で行う方法を開示した。ここでは、他の方法を開示する。
後から発生したデータを優先して送信する場合、すでに上りグラントで上りリソースアロケーションが行われているデータを、SULあるいは非SUL上の、後のスロットあるいは前のスロットにシフトして送信する。先の上りグラントで上りリソースアロケーションが行われているULキャリアと異なるULキャリア上のスロットに、データをシフトしてもよい。
シフト先のULキャリア情報を設ける。gNBはプリエンプトされるデータ(例えばeMBBデータ)を送信するUEに対してシフト先のULキャリア情報を通知する。シフト先のULキャリア情報をプリエンプション情報に含めてもよい。gNBは、プリエンプトされるデータを送信するUEに対して、ULグラントあるいはPIでプリエンプション情報を通知する。先の上りグラントで上りリソースアロケーションが行われているULキャリアと同じULキャリア上のスロットにシフトする場合は、シフト先のULキャリア情報を省略してもよい。
gNBは、プリエンプトされるデータを送信するUEに対して、シフト先のULキャリアでのBWP情報を通知してもよい。該BWP情報をプリエンプション情報に含めて通知してもよい。シフト先のULキャリア情報として、SULか非SULかを示す情報であるSUL/非SULインジケータ(非特許文献18)を用いてもよい。
このようにすることで、プリエンプトされるデータを、ULキャリアを切替えて送信することが可能となる。たとえば、非SULとSULでの通信品質が時間的に変化するような場合に、gNBはより良好な通信品質となるULキャリアをシフト先のULキャリアと設定するとよい。これにより、より良好な通信品質のULキャリア上で、プリエンプトされるデータを送信可能となる。このため、先にULグラントされたプリエンプトされるデータに対してより高い信頼性を得ることが可能となる。
たとえば、広いカバレッジを必要とする場合にSUL上で送信するようにしてもよい。gNBは、非SUL上で通信品質の悪いUEに対して、SULをシフト先のULキャリアと設定するとよい。これにより、プリエンプトされるデータをより良好な通信品質で送信可能となる。
たとえば、リソース使用負荷が低いULキャリア上で送信するようにしてもよい。gNBは、非SULのリソースの使用負荷が高い場合、SULをシフト先のULキャリアと設定するとよい。これにより、プリエンプトされるデータに対してより早いタイミングでより多くのリソースを割当てることが可能となる。このため、低遅延で送信可能となる。
図41は、先の上りグラントでリソースアロケーションが行われているデータを、プリエンプションにより、ULキャリアと異なるULキャリア上のスロットにシフトして送信する方法を示す一例である。図41は先にグラントされた非SUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされる非SUL上のURLLCデータのリソースが重なった場合のプリエンプション方法を示している。図41の方法は図31と同様なので、主に異なる部分について説明する。
gNBはUEに対してPDCCH5001でeMBBデータ用の上りグラントを送信する。たとえばこの時の該UEのロケーションは非SULのカバレッジ内であったとする。この場合、gNBは該UEに対して非SUL上でのリソース5003をアロケーションする。
gNBはUEに対して、後から発生したURLLCデータを優先して、先にアロケーションしたリソースタイミングで送信させることを決定する。たとえばこの時の該UEのロケーションは非SULのカバレッジ内であったとする。この場合、gNBは該UEに対して、該URLLCデータを、先にアロケーションした非SUL上のリソースを用いて送信させることを決定する。PDCCH5002でgNBから該UEに対してURLLCデータ用グラントが送信される。URLLCデータ用グラントで先にアロケーションした非SUL上のリソース5003がアロケーションされる。
たとえばこの時の、先にULグラントを送信したUEが、非SULのカバレッジ端あるいはカバレッジ外で、SULのカバレッジ内に移動したとする。この場合、gNBは先にULグラントを送信したUEに対して、PDCCH5002で、先にアロケーションした非SUL上のリソース5003を後のSUL上のスロット5004にシフトすることを通知する。シフト先のULキャリア情報としてSULを設定して通知するとよい。プリエンプション情報にシフト先のULキャリア情報を含めて通知してもよい。
UEはeMBBデータをSUL上の後のスロット5004にシフトして送信する。
このようにすることで、非SULのカバレッジ端あるいはカバレッジ外で、SULのカバレッジ内に移動したUEに対して、eMBBデータをSUL上のリソースで送信させることが可能となる。このため、プリエンプトされるデータの通信品質を向上させることが可能となる。
図42は、先の上りグラントでリソースアロケーションが行われているデータを、プリエンプションにより、ULキャリアと異なるULキャリア上のスロットにシフトして送信する方法を示す一例である。図42は先にグラントされた非SUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされるSUL上のURLLCデータのリソースタイミングが重なった場合のプリエンプション方法を示している。図42の方法は図33と同様なので、主に異なる部分について説明する。
gNBはUEに対してPDCCH5101でeMBBデータ用の上りグラントを送信する。たとえばこの時のUL通信品質はSULよりも非SULの方が良好である場合、gNBは該UEに対して非SUL上でのリソース5103をアロケーションする。
gNBはUEに対して、後から発生したURLLCデータを優先して、先にアロケーションしたリソースタイミングで送信させることを決定する。たとえばこの時のUL通信品質は非SULよりもSULの方が良好である場合、gNBはUEに対して、該URLLCデータをSUL上のリソースを用いて送信させることを決定する。
PDCCH5102でgNBからUEに対してURLLCデータ用グラントが送信される。URLLCデータ用グラントでSUL上のリソース5105がアロケーションされる。
また、gNBは先にULグラントを送信したUEに対して、PDCCH5102で、先にアロケーションした非SUL上のリソース5103を後のSUL上のスロット5104にシフトすることを通知する。シフト先のULキャリア情報としてSULを設定して通知するとよい。プリエンプション情報にシフト先のULキャリア情報を含めて通知してもよい。
UEはeMBBデータをSUL上の後のスロット5104にシフトして送信する。
前述の例では後のスロットへのシフトについて開示したが、前のスロットへのシフトであってもよい。
このようにすることで、電波伝搬状況、UEのロケーション、各ULキャリア上の負荷状況等に応じて、プリエンプトされるデータのシフト先ULキャリアを選択することが可能となる。より良好な通信品質のULキャリア上でプリエンプトされるデータを送信可能となる。またUEは、プリエンプトされるデータをより低い送信電力で送信可能となるため、UEの低消費電力化がはかれる。
ULキャリアの切替え要求を設けてもよい。UEはgNBに対して、ULキャリアの切替え要求を通知する。ULキャリアの切替え要求に、要求するULキャリアを示す情報を含めるとよい。SULが低い周波数の場合、SULでULデータを送信した方がUEの消費電力が少なくて済む場合がある。たとえば、UEの電池残量が少なくなったような場合に、SUL上でULデータを送信することで、UEの低消費電力化を図り通信時間を長くすることが可能となる。
また、UEがDLの通信品質からULの通信品質を推定し、通信品質の良好なULキャリアへの切替えを要求する場合に、UEはgNBに対して、ULキャリアの切替え要求を通知する。
UEがSULへの切替えを要求する場合、UL切替え要求にSULを示す情報を含めてgNBに通知する。該要求を受信したgNBは、該UEに対して、ULグラントでSULでのULデータの送信を指示してもよい。あるいは、プリエンプトされるeMBBデータ送信用にSULでのULデータの送信を指示してもよい。
このようにすることで、UEの低消費電力化を図れる。また、ULデータの通信品質を向上させることが可能となる。
実施の形態4の変形例3.
実施の形態4の変形例2において、プリエンプトされるデータを後のスロットにシフトする場合にシフト先のULキャリアの設定を可能にする方法について開示した。ここでは、シフトせずにULキャリアの設定を可能にする方法を開示する。
後から発生したデータを優先して送信する場合、すでに上りグラントで上りリソースアロケーションが行われているデータを、ULキャリアを切替えて送信する。先の上りグラントで上りリソースアロケーションが行われているULキャリアを異なるULキャリアに切替える。
ULキャリアの切替え情報を設ける。gNBはプリエンプトされるデータ(例えばeMBBデータ)を送信するUEに対してULキャリアの切替え情報を通知する。ULキャリア切替え情報をプリエンプション情報に含めてもよい。gNBは、プリエンプトされるデータを送信するUEに対して、ULグラントあるいはPIでプリエンプション情報を通知する。
gNBは、プリエンプトされるデータを送信するUEに対して、切替えたULキャリアでのBWP情報を通知してもよい。該BWP情報をプリエンプション情報に含めて通知してもよい。ULキャリア切替え情報として、SULか非SULかを示す情報であるSUL/非SULインジケータ(非特許文献18)を用いてもよい。
このようにすることで、プリエンプトされるデータを、シフトすることなく、ULキャリアを切替えて送信することが可能となる。たとえば、非SULとSULでの通信品質が時間的に変化するような場合に、gNBはより良好な通信品質となるULキャリアへ切替えるとよい。これにより、より良好な通信品質のULキャリア上で、プリエンプトされるデータを送信可能となる。このため、先にULグラントされたプリエンプトされるデータに対してより高い信頼性を得ることが可能となる。
実施の形態4の変形例2と同様に、たとえば広いカバレッジを必要とする場合にSULへ、たとえばリソース使用負荷が低いULキャリアへ切替えるとよい。プリエンプトされるデータをより良好な通信品質で、あるいは、より低遅延で送信可能となる。
図43は、先の上りグラントでリソースアロケーションが行われているデータを、プリエンプションにより、ULキャリアと異なるULキャリア上のスロットで送信する方法を示す一例である。図43は先にグラントされた非SUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされる非SUL上のURLLCデータのリソースが重なった場合のプリエンプション方法を示している。
gNBはUEに対してPDCCH5201でeMBBデータ用の上りグラントを送信する。たとえばこの時の該UEのロケーションは非SULのカバレッジ内であったとする。この場合、gNBは該UEに対して非SUL上でのリソース5203をアロケーションする。
gNBはUEに対して、後から発生したURLLCデータを優先して、先にアロケーションしたリソースタイミングで送信させることを決定する。たとえばこの時の該UEのロケーションは非SULのカバレッジ内であったとする。この場合、gNBは該UEに対して、該URLLCデータを、先にアロケーションした非SUL上のリソースを用いて送信させることを決定する。PDCCH5202でgNBから該UEに対してURLLCデータ用グラントが送信される。URLLCデータ用グラントで先にアロケーションした非SUL上のリソース5203がアロケーションされる。
たとえばこの時の、先にULグラントを送信したUEが、非SULのカバレッジ端あるいはカバレッジ外で、SULのカバレッジ内に移動したとする。この場合、gNBは先にULグラントを送信したUEに対して、PDCCH5202で、先にアロケーションした非SUL上のリソース5203をSUL上のスロット5204に切替えることを通知する。ULキャリア切替え情報としてSULを設定して通知するとよい。プリエンプション情報にULキャリア情報を含めて通知してもよい。
UEはeMBBデータをSUL上の後のスロット5204に切替えて送信する。
このようにすることで、非SULのカバレッジ端あるいはカバレッジ外で、SULのカバレッジ内に移動したUEに対して、eMBBデータをSUL上のリソースで送信させることが可能となる。このため、プリエンプトされるデータの通信品質を向上させることが可能となる。また、シフトせずに切替えることで、プリエンプトされるデータ送信までの遅延時間を削減可能となる。
図44は、SULと非SULとが異なるSCSを有する場合について示す図である。図44は、先の上りグラントでリソースアロケーションが行われているデータを、プリエンプションにより、ULキャリアと異なるULキャリア上のスロットで送信する方法を示す一例である。図44は、先にグラントされた非SUL上のeMBBデータ用リソースと後からグラントされる非SUL上のURLLCデータのリソースが重なった場合のプリエンプション方法を示している。
gNBはUEに対してPDCCH5301でeMBBデータ用の上りグラントを送信する。たとえばこの時の該UEのロケーションは非SULのカバレッジ内であったとする。この場合、gNBは該UEに対して非SUL上でのリソース5303をアロケーションする。
gNBはUEに対して、後から発生したURLLCデータを優先して、先にアロケーションしたリソースタイミングで送信させることを決定する。たとえばこの時の該UEのロケーションは非SULのカバレッジ内であったとする。この場合、gNBは該UEに対して、該URLLCデータを、先にアロケーションした非SUL上のリソースを用いて送信させることを決定する。PDCCH5302でgNBから該UEに対してURLLCデータ用グラントが送信される。URLLCデータ用グラントで先にアロケーションした非SUL上のリソース5303がアロケーションされる。
たとえばこの時の、先にULグラントを送信したUEが、非SULのカバレッジ端あるいはカバレッジ外で、SULのカバレッジ内に移動したとする。この場合、gNBは先にULグラントを送信したUEに対して、PDCCH5302で、先にアロケーションした非SUL上のリソース5303をSUL上に切替えることを通知する。ULキャリア切替え情報としてSULを設定して通知するとよい。プリエンプション情報にULキャリア情報を含めて通知してもよい。
異なるSCSを有するULキャリアへの切替えの場合、ULキャリア切替え情報だけでは、スロット5304に切替わってしまう可能性がある。NRにおける従来のDLとULのSCSが異なる場合のスケジューリングでは、eMBBデータ用の先のULグラントでアロケーションしたスロットは、アロケーションしたULキャリアあるいはULキャリアのBWPが有するSCSに対するスロット数で決定される。
このため、図44において、eMBBデータ用の先のULグラント5301で、非SUL上の5スロット後のスロット5303がアロケーションされたとする。また、PDCCH5302で、先にアロケーションした非SUL上のリソース5303をSULに切替えるために、ULキャリア切替え情報のみが通知されたとする。そのような場合、UEは、eMBBデータ用の先のULグラント5301のタイミングの上りスロットからSUL上で5スロット後のスロット5304を、アロケーションすることになる。
このため、UEはeMBBデータをSUL上の後のスロット5304に切替えて送信する。
このようにすることで、ULキャリアを切替えることで、プリエンプトされるデータの通信品質を向上させることが可能となる。しかし、シフトせずに切替えたのに、プリエンプトされるデータ送信までの遅延時間を削減できなくなってしまう。
シフトせずに切替えた場合に、プリエンプトされるデータ送信までの遅延時間を削減する方法を開示する。
ULキャリア切替え情報の通知より前にグラントされたスロット数に対する時間軸方向のオフセット量情報を設ける。オフセット量はスロット単位としてもよい。たとえば、先のグラントでのスロット数をK1とし、オフセット量としてK2とした場合、新たに設定されたスロットは、先のグラントタイミングから、K2+K1スロット目としてもよい。
このように該オフセット量を通知することで、前にグラントされたスロット数を変更することが可能となる。たとえば、先のグラントのスロット数が5であり、ULキャリア切替え情報とともに設定される該オフセット量が−3とする。この場合、新たに設定されるスロットは、5+(−3)=2となる。先のグラントタイミングから2スロット目に新たなスロットが設定される。
図45は、SULと非SULとが異なるSCSを有する場合について示す図である。図45は、オフセット量を設定してULキャリアの切替えを行う場合の一例を示す図である。図45は図44と同様なので、主に異なる部分について説明する。
gNBは先にULグラントを送信したUEに対して、PDCCH5402で、先にアロケーションした非SUL上のリソース5403をSUL上に切替えることを通知する。ULキャリア切替え情報としてSULを設定して通知するとよい。ULキャリア情報とともにオフセット情報を通知する。ここではオフセット情報として3スロット戻ること(−3)を設定して通知する。プリエンプション情報にULキャリア情報とオフセット情報を含めて通知してもよい。
このようにすることで、SULにULキャリアが切替わった後のスロットは、先のULグラント5401のタイミングから、SULのSCSで2スロット目となる。従って、図45ではスロット5404が設定されることになる。
従って、UEはeMBBデータをSUL上のスロット5404に切替えて送信する。
このようにすることで、異なるSCSを有するULキャリア間でULキャリアを切替えた場合に、プリエンプトされるデータの通信品質を向上させることを可能とするとともに、プリエンプトされるデータ送信までの遅延時間を削減することを可能とする。
ULキャリア切替え情報通知により、該通知より前にグラントされたスロット数をリセットしてもよい。リセットすることは、あらかじめ規格等で静的に決めておくことで、gNB、UEともに認識可能となる。gNBは先にULグラントを送信したUEに対して新たにスロット情報を通知してもよい。プリエンプション情報に新たに設定したスロット情報を含めてもよい。スロット情報はプリエンプション情報の通知タイミングからのスロットのシフト量としてもよい。スロット情報はPIからのスロットのシフト量としてもよい。
このようにすることで、ニュメロロジが異なるULキャリアに切替わった後のスロットを、先のULグラントで設定されたスロットを用いずに、新たに設定可能となる。このため、たとえば、プリエンプトされるスロットと同じタイミングでのスロットの設定を容易にすることができる。
ULキャリアを切替えた場合、スロットの設定をリセットし、プリエンプトされたスロットと同じタイミングにのみ切替え可能としてもよい。SCSが異なるULキャリアへの切替えの際に問題が生じる。たとえば、長いSCSを有するULキャリアから短いSCSを有するULキャリアへ切替える場合、1つの長いSCSのスロットに、複数の短いSCSのスロットが含まれることになる。プリエンプトされたスロットと同じタイミングのスロットを特定できないことになる。
このような問題を解決する方法を開示する。長いSCSのスロット内で、所定の短いSCSのスロットに切替える。所定のスロットは、たとえば、先頭のスロットとする。あるいは、最後尾のスロットとしてもよい。所定のスロットはあらかじめ規格等で静的に決めておいてもよい。gNB、UEともに共通に認識可能となり、誤動作を低減できる。
あるいは、所定のスロットをgNBからUEに対して通知してもよい。長いSCSの1スロット内でオフセットする短いSCSのスロット数を通知してもよい。先頭からのオフセット値を設定して通知してもよい。通知方法として、RRCシグナリングで該所定のスロットをあらかじめ通知してもよい。また、MACシグナリングで通知を行ってもよい。誤動作を低減できる。また、L1/L2制御シグナリングで通知を行ってもよい。ダイナミックに適宜設定可能となる。
図46は、SULと非SULとが異なるSCSを有する場合について示す図である。図46は、リセットとPIからのシフト量を設定してULキャリアの切替えを行う場合の一例を示す図である。図46は図45と同様なので、主に異なる部分について説明する。
gNBは、先にULグラントを送信したUEに対して、PDCCH5502で、先にアロケーションした非SUL上のリソース5503をSUL上に切替えることを通知する。ULキャリア切替え情報としてSULを設定して通知するとよい。ULキャリア情報とともに該ULキャリアでのPIからのシフト量を通知する。シフト量はスロット単位としてもよい。図46の例では1スロットとする。
UEはSULにULキャリアを切替え、先のULグラントにより受信したスロットの設定、図46の例では4スロット、をリセットする。また、UEは、PIから、SUL上で1スロットシフトし、SUL上のリソース5504でeMBBデータを送信する。
このようにすることで、異なるSCSを有するULキャリア間でULキャリアを切替えた場合に、同じタイミングで送信可能となる。プリエンプトされるデータ送信までの遅延時間を削減することを可能とする。
実施の形態4から実施の形態4の変形例3で開示した方法を適宜組合せることで、プリエンプションされるデータに対して柔軟な設定を可能とする。このため、通信品質の向上、遅延時間の削減を図ることが可能となる。
実施の形態4の変形例4.
UEに対してSULまたは非SULで設定済みグラントが設定されている場合のプリエンプション方法について開示する。
設定済みグラントによって割り当てられたリソースあるいはリソースタイミングでプリエンプションを行う。設定済みグラントで上り送信があっても無くてもよい。設定済みグラントで上り送信の有無にかかわらず、設定済みグラントによって割り当てられたリソースあるいはリソースタイミングでプリエンプションを行う。
設定済みグラントの方法として、グラントとして与えるスケジューリング情報をRRCシグナリングのみでUEに通知する方法(ここではタイプ1と称する)がある。他の方法として、グラントとして与えるスケジューリング情報のうち一部をDCIに含めてPDCCHでUEに通知し、他の部分をRRCシグナリングでUEに通知する方法(ここではタイプ2と称する)がある。DCIに含めて通知する情報として、少なくとも、アクティベーション/デアクティベーション情報と、周波数軸方向のリソースアロケーション情報がある。
また、実施の形態3の変形例1では、設定済みグラントの他の方法として、グラントとして与えるスケジューリング情報のうちアクティベーション/デアクティベーション情報をDCIに含めてPDCCHでUEに通知し、他の情報をRRCシグナリングでUEに通知する方法を開示した。ここでは、これをタイプ3と称する。
タイプ1においてプリエンプションを行うとしてもよい。また、タイプ2およびタイプ3のアクティベーションからデアクティベーションの間において、プリエンプションを行うとしてもよい。プリエンプションの方法として、実施の形態4から実施の形態4の変形例3で開示した方法を適宜適用するとよい。先のULグラントを設定済みグラントに読み替えて、それらの方法を適用するとよい。
設定済みグラントによって割り当てられたリソースあるいはリソースタイミングで、UEにUL送信が発生した場合、UEは送信停止、送信スロットのシフト、送信ULキャリアの切替えなどを行う。送信停止の場合、送信停止したデータを、次の設定済みグラントで割り当てられたリソースを用いて送信してもよい。
また、送信スロットのシフトの指示が無い場合、次の設定済みグラントで割り当てられたリソースを用いて送信を行ってもよい。設定済みグラントでは定期的にUL送信用のリソースが割り当てられるので、該リソースを使用可能となる。プリエンプションの制御を容易にすることが可能となる。
送信ULキャリアの切替えを行うため、設定済みグラントが設定されたULキャリアと異なるULキャリアで、プリエンプトされたULデータの送信を可能とするとよい。このようにすることで、SULが設定されたUEに対してUL送信のために複数のULキャリアを用いることが可能となるので、柔軟なスケジューリングが可能となる。低遅延特性の向上、信頼性の向上、UEの消費電力の削減、カバレッジの向上などの効果を得ることができる。
SULを設定しているUEに対して、複数のULキャリアでリソースタイミングが重なるように設定済みグラントを設定してもよい。ULキャリアの切替えが容易になり、低遅延特性の向上をはかれる。
タイプ2およびタイプ3のアクティベーションからデアクティベーションの間、言い換えるとアクティベーション時以外、あるいはデアクティベーション時は、設定済みグラントによりスケジューリングされたリソースが有効ではないため該リソースをリザーブしなくてよい。このため、設定済みグラントがなされていない時と同様の処理を適用すればよい。
図47は、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法を示す一例である。eMBBデータ用に非SUL上で設定済みグラントが設定されている。
設定済みグラントでeMBBデータ用リソース5602、5603、5605が周期的にアロケーションされている。PDCCH5601でgNBからUEに対してURLLCデータ用グラントが送信される。URLLCデータ用グラントで、先に設定済みグラントでアロケーションした非SUL上のリソース5603がアロケーションされる。
また、gNBはUEに対して、PDCCH5601で、先に設定済みグラントでアロケーションした非SUL上のリソース5603でURLLCデータを優先して送信することを通知する。また、gNBはUEに対して、先に設定済みグラントでアロケーションしたリソース5603を後のスロット5604にシフトすることを通知してもよい。これらの情報としてプリエンプション情報を適用してもよい。もしUEにおいてeMBBデータが発生した場合は、非SUL上の後のスロット5604で送信する。
図48は、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法を示す一例である。eMBBデータ用にSUL上で設定済みグラントが設定されている。図48は非SULとSULのニュメロロジが異なる場合について示している。
設定済みグラントでeMBBデータ用リソース5702、5704、5706が周期的にアロケーションされている。PDCCH5701でgNBからUEに対してURLLCデータ用グラントが送信される。URLLCデータ用グラントで、先に設定済みグラントでアロケーションしたSUL上のリソース5704とタイミングが重なる、異なるULキャリアのスロットのリソース5703がアロケーションされる。
gNBはUEに対して、PDCCH5701で、先に設定済みグラントでアロケーションしたSUL上のリソース5704のタイミングでURLLCデータを優先して送信することを通知する。また、gNBはUEに対して、先に設定済みグラントでアロケーションしたリソース5704を後のスロット5705にシフトすることを通知してもよい。これらの情報としてプリエンプション情報を適用してもよい。もしUEにおいてeMBBデータが発生した場合は、SUL上の後のスロット5705で送信する。
図49は、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法を示す一例である。eMBBデータ用に非SUL上で設定済みグラントが設定されている。図49は図47と同様なので、主に異なる部分について説明する。
図47の例では、プリエンプトされたリソース5603の代わりに、後方のスロットのリソース5604が割り当てられた。図49では、プリエンプトされたリソース5803の代わりに、異なるULキャリアのスロットのリソース5805が割り当てられる。もしUEにおいてeMBBデータが発生した場合は、ULキャリアを切替えてSUL上のスロット5805で送信する。なお、図49中の要素5801、5802、5804は図47中の要素5601、5602、5605にそれぞれ対応する。
図50は、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法を示す一例である。eMBBデータ用にSUL上で設定済みグラントが設定されている。図50は図48と同様なので、主に異なる部分について説明する。
図48の例では、プリエンプトされたリソース5704の代わりに、後方のスロットのリソース5705が割り当てられた。図50では、プリエンプトされたリソース5905の代わりに、異なるULキャリアのスロットのリソース5904が割り当てられる。もしUEにおいてeMBBデータが発生した場合は、ULキャリアを切替えて非SUL上のスロット5904で送信する。なお、図50中の要素5901、5902、5903、5906は図48中の要素5701、5702、5703、5706にそれぞれ対応する。
このようにすることで、eMBBデータに対して設定済みグラントが設定された場合にも、URLLCデータを優先して送信させることが可能となる。低遅延でURLLCデータを送信することができる。
URLLCデータに対して設定済みグラントが設定された場合においてもプリエンプションを行うとしてもよい。プリエンプションの方法として、実施の形態4から実施の形態4の変形例3で開示した方法を適宜適用するとよい。
図51は、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法を示す一例である。URLLCデータ用に非SUL上で設定済みグラントが設定されている。
設定済みグラントでURLLCデータ用リソース6002、6003、6004が周期的にアロケーションされている。PDCCH6001でgNBからUEに対してeMBBデータ用グラントが送信される。eMBBデータ用グラントで割り当てられたSUL上のリソース6005の前に、URLLCデータが発生する。
intra−UEの場合、UEは後から発生したURLLCデータを優先して送信することを決定する。低遅延特性が要求されるサービスのデータは優先して送信してもよいことを、規格等で静的に決めておいてもよい。あるいは、データの優先順位をgNBからUEに対して通知してもよい。gNBはUEに対して、データの優先順位としてロジカルチャネルプライオリティを設定してもよい。ロジカルチャネルプライオリティは、たとえば、サービスに要求されるQoSやQoSのパラメータ、あるいはQCIなどを用いて決定されてもよい。
ここでは、後から発生したURLLCデータを優先して送信する場合について示す。すでに上りグラントで上りリソースアロケーションが行われている上り送信を、後のスロットにシフトして実施する。このようにプリエンプトされたデータの送信方法、たとえばシフトするか停止するか切替えるか等をあらかじめ決めておくとよい。
サービスの優先順位、データの優先順位、プリエンプトされたデータの送信方法、または該送信のためのリソース情報は、たとえば、規格等で静的に決めておいてもよい。あるいは、該各種情報はgNBからUEに対してあらかじめ通知してもよい。該各種情報は、RRCシグナリングで通知してもよいし、MACシグナリングで通知してもよい。該各種情報はL1/L2シグナリングでダイナミックに通知してもよい。
該各種情報はeMBBデータ用ULグラントで通知してもよい。プリエンプトされたデータの送信方法とリソース情報をダイナミックに通知できるため、電波伝搬環境や負荷状況に応じた設定を可能となる。このため、上り通信品質の向上を図れ、またリソースの使用効率の向上を図ることが可能となる。
gNBはUEに対して、PDCCH6001で、プリエンプトされた場合のデータの送信方法とリソース情報を通知しておく。
URLLCデータを優先して送信することを決定したUEは、非SUL上の設定済みグラントで割り当てられたリソース6003でURLLCデータを送信する。URLLCデータの送信タイミングが、eMBBデータ用に先にULグラントされたSUL上のリソース6005と重なる場合、UEはあらかじめ設定された送信方法とリソース情報に従って、eMBBデータを送信する。
ここでは、プリエンプトされたデータの送信方法は同一ULキャリア上でのシフトとし、該送信のリソース情報は2スロット後ろへシフトしたスロットを示すものとする。UEは、リソース6005から2スロット後ろへシフトしたリソース6006でeMBBデータを送信する。
このようにすることで、先に設定済みグラントでアロケーションしたリソース6005のタイミングで、URLLCデータを優先して送信することが可能となる。また、プリエンプトされたeMBBも後のスロット6006で送信することが可能となる。
図52は、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法を示す一例である。URLLCデータ用に非SUL上で設定済みグラントが設定されている。
設定済みグラントでURLLCデータ用リソース6102、6103、6104が周期的にアロケーションされている。PDCCH6101でgNBからUEに対してeMBBデータ用グラントが送信される。gNBはUEに対してPDCCH6101で、プリエンプトされた場合のデータの送信方法とリソース情報を通知しておく。
eMBBデータ用グラントで割り当てられた非SUL上のリソース6103の前に、URLLCデータが発生する。
URLLCデータを優先して送信することを決定したUEは、非SUL上の設定済みグラントで割り当てられたリソース6103でURLLCデータを送信する。UEはあらかじめ設定された送信方法とリソース情報に従って、eMBBデータを送信する。ここでは、プリエンプトされたデータの送信方法は異なるULキャリアへの切替えとし、該送信のリソース情報はオフセット0のスロットを示すものとする。UEは、ULキャリアを非SUL上のリソース6103からSUL上のリソース6105に切替え、SUL上のリソース6105でeMBBデータを送信する。
このように、設定済みグラントでアロケーションされたリソースでのプリエンプションを可能とすることで、該リソースに、ダイナミックスケジューリングによるデータを先にアロケーションしてしまうことが可能となる。
また、このように、設定済みグラントでアロケーションされたリソースでのプリエンプションを可能とすることで、該リソースに優先順位の低いデータを先にアロケーションしてしまうことが可能となる。
このため、優先順位の高いデータ用に、設定済みグラントでアロケーションされたリソースをリザーブしておく必要がなくなる。したがって、低遅延特性を得ながら、リソースの使用効率を向上させることが可能となる。
図53は、設定済みグラントが設定されている場合にプリエンプションする方法を示す一例である。URLLCデータ用に非SUL上で設定済みグラントが設定されている。
設定済みグラントでURLLCデータ用リソース6202、6203、6204が周期的にアロケーションされている。PDCCH6201でgNBからUEに対してeMBBデータ用グラントが送信される。gNBはUEに対してPDCCH6201でプリエンプトされた場合のデータの送信方法とリソース情報を通知しておく。
eMBBデータ用グラントで割り当てられたSUL上のリソース6205の前にURLLCデータが発生する。
URLLCデータを優先して送信することを決定したUEは、設定済みグラントでアロケーションされた非SUL上のリソース6003で送信するか、あるいは、eMBBデータ用にULグラントでアロケーションされたSUL上のリソース6205で送信するか、を選択可能とする。このように同じタイミングで複数のリソースが割り当てられている場合、該リソースの選択はUEが行ってもよい。UEが選択可能とすることで、UEの状態、たとえば電池残量やロケーションなどを考慮して、送信するリソースを選択できる。
たとえば、電池残量が少ない場合はSULで送信することを決定する。これにより消費電力を低減可能となる。たとえば、基地局からのロケーションが遠い場合はSULで送信することを決定する。これにより通信品質を向上させることが可能となる。
該リソースの選択は規格等で静的に決めておいてもよい。シグナリング情報量を削減できる。また、gNBはどちらかのリソースのみを受信すればよく、gNBでの受信処理を容易にできる。
また、該リソースの選択はgNBがあらかじめ設定してUEに通知してもよい。該リソースの選択結果を示すリソース選択情報を設けてもよい。gNBは該リソースの選択情報をUEに対して通知する。リソース選択情報の通知は、サービスの優先順位、データの優先順位、プリエンプトされたデータの送信方法、または該送信のためのリソース情報の通知方法を適用するとよい。
gNBがリソースを選択してUEに設定することで、たとえば、UEからの上りの通信品質を考慮した設定が可能となる。このため、通信品質の向上をはかることが可能となる。
ここでは、URLLCデータが、eMBBデータ用にアロケーションされたリソース6205で送信される場合について示す。UEは、URLLCデータをSUL上のリソース6205で送信することを決定する。UEは、あらかじめ設定された送信方法とリソース情報に従って、eMBBデータを送信する。ここでは、プリエンプトされたデータの送信方法および該送信のリソース情報によって、2スロット後方へシフトして送信することが示される。
UEは、eMBBデータの送信に用いるリソースをSUL上のリソース6205からリソース6206へシフトして、該eMBBデータを送信する。
このように、同じタイミングで複数のリソースが割り当てられている場合、該リソースの選択を可能とすることで、優先順位の高いデータの通信品質を向上させることが可能となる。このため、さらなる低遅延特性を得ることが可能となる。また、低消費電力をはかることも可能となる。
図54から図56は、SULと非SULのニュメロロジが異なり、URLLCデータ用に非SUL上で設定済みグラントが設定されている場合に、プリエンプションする方法を示す一例である。図54から図56は、非SULのSCSがSULのSCSよりも長い場合、言い換えると、非SULのシンボル期間がSULのシンボル期間よりも短い場合を示している。
図54は、SUL上でULグラントされたeMBBデータが、プリエンプトされ、2スロット後方にシフトして送信される場合を示す図である。図54のプリエンプションの方法は図51と同様なので説明を省略する。なお、図54中の要素6301〜6306は図51中の要素6001〜6006にそれぞれ対応する。
図55は、非SUL上でULグラントされたeMBBデータが、プリエンプトされ、異なるULキャリアSULに切替えて送信される場合を示す図である。オフセット値は−3スロットとしている。オフセット値はリソース情報に含めてもよい。
設定済みグラントで割り当てたリソースに、ダイナミックスケジューリングによる優先順位の低いデータを先にアロケーションする。先にアロケーションした優先順位の低いデータは、優先順位の高いデータの発生時にプリエンプションすることにより、優先順位の高いデータを低遅延で送信可能となる。図55のプリエンプションの方法は図52と同様なので説明を省略する。なお、図55中の要素6401〜6405は図52中の要素6101〜6105にそれぞれ対応する。
図56は、SUL上でULグラントされたeMBBデータが、プリエンプトされ、2スロット後方にシフトして送信される場合を示す図である。図56は、同じタイミングで複数のリソース6503、6505が割り当てられている場合について示している。UEは、たとえば規格に従って、あるいは、UEの判断で、あるいは、gNBからの通知にしたがって、SUL上のリソース6505でURLLCデータを送信することを決定する。
図56のプリエンプションの方法は図53と同様なので説明を省略する。なお、図56中の要素6501〜6506は図53中の要素6201〜6206にそれぞれ対応する。
このようにすることで、URLLCデータに対して、設定済みグラントが設定された場合にも、URLLCデータを優先して送信させることが可能となる。低遅延でURLLCデータを送信することができる。
実施の形態5.
PUCCHを用いたビーム失敗復帰要求(Beam Failure Recovery Request;以下、BFRQと称する場合がある)において、SR用のPUCCHを用いて送信してもよい。他の例として、ビーム測定結果報告用のPUCCHを用いてもよい。BFRQ用のPUCCHの設定を、基地局はUEに対して行ってもよい。該設定には、例えば、RRCシグナリングが用いられてもよい。
ところが、PUCCHを用いたBFRQにおいて、該PUCCHの設定に用いるRRCシグナリングの詳細が開示されていないうえ、BFRQを送信するPUCCHのフォーマットが開示されていない。その結果、UEはPUCCHを用いてBFRQを基地局に通知することができない。また、BFRQ用のPUCCHにおいて、信頼性をどのように確保するか、開示されていない。その結果、UEから基地局に対するBFRQの通知における信頼性を確保できない。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
UEは、BFRQ用のPUCCHを、所定のシーケンスを用いて送信する。所定のシーケンスの適用は、例えば、BFRQの情報として、例えば、ビーム失敗の発生有無に関する情報のみを含む場合に、行われてもよい。所定のシーケンスとは、例えば、ZC系列であってもよい。このことにより、例えば、基地局は該PUCCHを迅速に検出可能となる。BFRQ用のPUCCHにおいて、シーケンスに関するパラメータ、例えば、ルートインデックスおよび/あるいは巡回シフト量を、SR用および/あるいはACK/NACK用PUCCHのシーケンスと異ならせてもよい。あるいは、BFRQ用のPUCCHにおいて、該パラメータをSR用および/あるいはACK/NACK用PUCCHと同じとしてもよい。該パラメータをSR用および/あるいはACK/NACK用PUCCHと同じとする場合において、BFRQ用PUCCHの周波数および/あるいは時間リソースを、ACK/NACK用PUCCHと異ならせるとよい。基地局において、BFRQ用PUCCHと、SR用および/あるいはACK/NACK用PUCCHとを区別可能となる。
他の例として、UEは、BFRQ用のPUCCHに、PSKおよび/あるいはQAM変調(以下、PSK/QAM変調と称する場合がある)を用いて送信してもよい。PSKは、BPSKであってもよいし、QPSKであってもよいし、他のPSK方式であってもよい。QAMは、16QAMであってもよいし、64QAMであってもよいし、256QAMであってもよいし、他のQAM方式であってもよい。PSKおよびQAMについて、以下、同様としてもよい。PSK/QAM変調の適用は、例えば、BFRQが複数ビットで構成される場合、例えば、BFRQに、後述のビームに関する情報が含まれる場合に、行われてもよい。
UEは、PSK/QAM変調した、BFRQ用のPUCCHを、DMRSと一緒に送信するとよい。UEは、BFRQ用のPUCCHとDMRSを、周波数多重してもよいし、時間多重してもよい。
UEは、BFRQ用のPUCCHを、ショートPUCCHとして送信してもよい。例えば、周波数ダイバーシチの効果が得られる。ロングPUCCHとして送信してもよい。例えば、時間ダイバーシチの効果が得られる。
図57は、BFRQ用のPUCCHのフォーマットの例を示す図である。図57は、BFRQ用のPUCCHの変調方式として、PSK/QAM変調を用いる例について示す。また、図57は、PUCCHとして1シンボルのショートPUCCHを用いる例について示す。
図57において、BFRQの情報がPSK/QAM変調され、PUCCH1601にマッピングされる。PUCCH1601の復調のために、DMRS1602がPUCCH1601と同じシンボルで、周波数多重されてマッピングされる。
図57において、1シンボルのショートPUCCHを用いる例について示したが、2シンボル以上のショートPUCCHであってもよいし、ロングPUCCHであってもよい。また、DMRS1602をPUCCH1601とFDMする例について示したが、TDMを用いてもよい。
BFRQ用のPUCCHに、BFRQの有無に関する情報が含まれてもよい。例えば、UEは、該PUCCHの送信により、BFRQ有りとしてもよいし、UEは、該PUCCHを送信しないことにより、BFRQ無しとしてもよい。他の例として、UEは、BFRQ用のPUCCHに用いるシーケンスを、BFRQの有無により異ならせてもよい。他の例として、BFRQの有無を示す識別子が該PUCCHに含まれてもよい。他の例として、該PUCCHの変調方式が、BFRQの有無により異なってもよい。例えば、BFRQ有りの場合において、該PUCCHがPSKおよび/あるいはQAM変調であってもよいし、BFRQ無しの場合において、該PUCCHが所定のシーケンス(例、ZC系列)で構成されてもよい。
BFRQ用のPUCCHに、ビーム失敗となったビームに関する情報が含まれてもよい。例えば、下りビームの識別子が含まれてもよいし、UEによる該下りビームの測定結果に関する情報が含まれてもよい。基地局は、例えば、該測定結果に関する情報を用い、該下りビームの送信電力を高くしてもよい。このことにより、例えば、UEにおいて該ビームの迅速な復旧が可能となる。
BFRQ用のPUCCHに、UEが測定したビームに関する情報が含まれてもよい。例えば、下りビームの識別子が含まれてもよいし、UEによる該下りビームの測定結果に関する情報が含まれてもよい。該情報に含まれるビームの情報は、例えば、UEの測定結果が所定の閾値以上であったビームの情報であってもよい。該閾値は、予め規格で定められてもよいし、予め基地局からUEに対して報知あるいは個別に通知されてもよい。該情報に含まれるビームの情報は、複数のビームに関する情報であってもよい。基地局は、下りビームの復旧に、該情報を用いてもよい。このことにより、例えば、UEにおいてビーム失敗からの迅速な復旧が可能となる。
BFRQ用のPUCCHのUEからの送信に必要な設定は、規格で定められてもよい。このことにより、例えば、設定に要するシグナリング量を削減可能となる。他の例として、該情報を、予め基地局からUEに報知してもよいし、個別に通知してもよい。個別の通知として、例えば、RRCシグナリングが用いられてもよい。RRCシグナリングは、例えば、RRC接続再設定(RRCConnectionReconfiguration)であってもよい。このことにより、例えば、通信システムにおいて、該UEと他UEと他基地局における使用状況を用いた柔軟な制御が可能となる。他の例として、該情報を、MACシグナリングで基地局からUEに通知してもよいし、L1/L2シグナリングを用いて基地局からUEに通知してもよい。このことにより、例えば、該情報をUEに迅速に通知可能となる。該設定にあたり、前述の組み合わせが用いられてもよい。例えば、該PUCCHにシーケンス変調を用いることが規格で定められ、シーケンスに関する情報が基地局からUEに個別に通知されてもよい。
UEからのBFRQ用のPUCCHの送信に必要な設定として、以下に(1)〜(4)を開示する。
(1)PUCCH送信リソースに関する情報。
(2)変調方式に関する情報。
(3)UEからの通知に関する情報。
(4)前述の(1)〜(3)の組み合わせ。
前述の(1)は、例えば、BFRQ用PUCCHの送信タイミングに関する情報を含んでもよい。該情報には、BFRQ用PUCCHの送信の周期およびオフセットに関する情報が含まれてもよいし、送信シンボル数に関する情報が含まれてもよい。前述の(1)には、PUCCHの周波数リソースに関する情報が含まれてもよいし、該PUCCHがロングPUCCHかショートPUCCHかを示す情報が含まれてもよい。
前述の(2)は、例えば、PSKおよび/あるいはQAMを用いた変調であってもよいし、シーケンス(例、ZC系列)を用いた変調であってもよい。
前述の(2)にて、PSKおよび/あるいはQAMを用いた変調にあっては、DMRSに関する情報が含まれてもよい。DMRSに関する情報には、例えば、DMRSのルートインデックスに関する情報が含まれてもよいし、DMRSの巡回シフト量に関する情報が含まれてもよい。DMRSとPUCCHの多重方式に関する情報が含まれてもよい。該多重方式は、例えば、FDMであってもよいし、TDMであってもよい。
前述の(2)にて、シーケンスを用いた変調にあっては、該シーケンスのルートインデックスに関する情報が含まれてもよいし、該シーケンスの巡回シフト量に関する情報が含まれてもよい。
前述の(3)は、例えば、ビームに関する情報の通知の有無に関する情報を含んでもよい。該ビームは、ビーム失敗となったビームであってもよいし、UEが測定したビームであってもよいし、前述の両方であってもよい。
前述の(3)には、UEがビームの測定において用いる信号に関する情報が含まれてもよい。例えば、CSI−RSであってもよいし、SS(同期信号)であってもよいし、前述の両方であってもよい。
前述の(3)には、測定結果の通知有無に関する情報が含まれてもよい。
前述の(1)〜(4)に関する情報の一部または全部が、予め規格で定められてもよい。このことにより、例えば、基地局からUEへの該通知におけるシグナリング量を削減可能となる。
UEは、ビーム失敗検出後もっとも早いBFRQ用PUCCH送信タイミングで、BFRQを通知してもよい。このことにより、例えば、UEはBFRQを迅速に基地局に通知することが可能となる。他の例として、UEは、新しいビーム検出後もっとも早いBFRQ用PUCCH送信タイミングで、BFRQを通知してもよい。このことにより、例えば、ビーム失敗からの迅速な復帰が可能となる。
他の解決策を開示する。UEは、BFRQを、SR用のPUCCHを用いて送信してもよい。SRとBFRQの情報が同じPUCCHに多重されるとしてもよい。SRとBFRQの多重において、BFRQにビームの情報を含まなくてもよい。例えば、BFRQの情報として、ビーム失敗が発生したことを示す識別子のみとしてもよい。
該多重がなされるPUCCHにおいて、所定のシーケンスが用いられてもよい。所定のシーケンスの適用は、例えば、BFRQの情報として、例えば、ビーム失敗の発生有無に関する情報のみを含む場合に、行われてもよい。所定のシーケンスについて、SRのみ有り、BFRQのみ有り、SRとBFRQの両方有り、のそれぞれにおいて、異なるシーケンスを用いるとしてもよい。SRもBFRQも両方無い場合において、PUCCHが送信されないとしてもよい。前述の、異なるシーケンスとして、例えば、シーケンスのルートインデックス(root index)が異なっていてもよいし、巡回シフト量(Cyclic shift)が異なっていてもよいし、シーケンスそのものが異なる、例えば、BFRQがある場合にm系列が用いられるとしてもよい。前述の複数が組み合わせて用いられてもよい。このことにより、例えば、基地局は、SRおよび/あるいはBFRQに関する情報を容易に取得可能となる。基地局は、PUCCHのシーケンスより、SRに関する情報とBFRQに関する情報を取得してもよい。
他の例として、該多重がなされるPUCCHにおいて、PSK/QAM変調が用いられてもよい。PSK/QAM変調の適用は、例えば、BFRQが複数ビットで構成される場合、例えば、BFRQにビームに関する情報が含まれる場合に、行われてもよい。該PUCCHには、例えば、SR有無に関する情報が含まれてもよいし、BFRQに関する情報(例、BFRQ有無、ビームに関する情報)が含まれてもよい。
UEは、該多重がなされるPUCCHへのPSK/QAM変調の適用において、PSK/QAM変調されたPUCCHとDMRSとを多重して送信してもよい。該多重は、例えば、FDMであってもよいし、TDMであってもよい。基地局は、UEから受信した信号を用いて、BFRQの有無を判断してもよい。例えば、QPSKの信号とDMRSの信号がFDMされていることを用いて、基地局はBFRQの有無を判断してもよい。このことにより、例えば、基地局においてBFRQの有無を容易に判断可能となる。
該多重がなされるPUCCHへのPSK/QAM変調の適用において、SRの有無に関する情報がDMRSに含まれてもよい。例えば、SRの有無に応じて、異なるDMRSシーケンス(例、ルートインデックス、巡回シフト)が用いられてもよい。このことにより、例えば、PUCCHに含めることが可能な情報量を増加可能となる。
該多重がなされるPUCCHへのPSK/QAM変調の適用において、該PUCCHが送信される時間・周波数リソースにおいて、他UEのPUCCHが送信されないとしてもよい。このことにより、他UEのPUCCHへの干渉を防止可能となる。
他の例として、該多重がなされるPUCCHへのPSK/QAM変調の適用において、該PUCCHが送信される時間・周波数リソースにおいて、他UEのPUCCHが送信されてもよい。UEは、該PUCCHを、衝突前提(Contention-based)で送信してもよい。UEは、所定の期間内にビーム復旧が行われないこと、および/あるいは、基地局から上りグラントを受信しないことを用いて、基地局に対して該PUCCHを再送してもよい。前述の所定の期間は、規格で定められてもよいし、基地局からUEに対して予め報知あるいは通知されてもよい。このことにより、他UEのPUCCHとの多重が可能となり、その結果、通信システムの容量の増大が可能となる。
前述の、該PUCCHが送信される時間・周波数リソースにおける、他UEのPUCCHの送信可否については、他のUCI用のPUCCHに適用してもよい。
該多重がなされるPUCCHにおいて、所定のシーケンスと、PSK/QAM変調の両方が用いられてもよい。例えば、BFRQ無しのPUCCH、すなわち、SRのみのPUCCHにあっては、所定のシーケンスが用いられてもよいし、BFRQ有りのPUCCHにあっては、PSK/QAM変調が用いられてもよい。SRとBFRQが両方とも無い場合にあっては、PUCCHが送信されないとしてもよい。このことにより、例えば、従来のSRのPUCCHを通信システムにおいて引き続き使用可能となるため、通信システムにおける設計の複雑性を回避可能となる。
SR用のPUCCHを用いたBFRQの送信方法の他の例として、PUCCHの複数の配置が用いられてもよい。例えば、SR有無に応じて、PUCCHの配置として異なる配置が用いられてもよい。SRに応じた異なるPUCCH配置は、例えば、BFRQが複数ビットで構成される場合、例えば、BFRQにビームに関する情報が含まれる場合に、行われてもよい。他の例として、BFRQ有無に応じて、PUCCHの配置として異なる配置が用いられてもよい。BFRQ有無に応じた異なるPUCCH配置は、例えば、BFRQに関する情報が、ビーム失敗の発生有無に関する情報のみを含む場合に、行われてもよい。異なる配置とは、例えば、信号を、シンボル間で入れ替えるものであってもよいし、サブキャリア間で入れ替えるものであってもよいし、両者を組み合わせたものであってもよい。前述のシンボル間の入れ替えは、複数のシンボルをひとかたまりとした、該かたまり間の入れ替えであってもよい。前述の、サブキャリア間の入れ替えは、複数のサブキャリアをひとかたまりとした、該かたまり間の入れ替えであってもよい。このことにより、例えば、シーケンスの変更や変調方法の変更をすることなしにBFRQの情報を多重することが可能となるため、通信システムにおける設計の複雑性を回避することが可能となる。
前述の複数の配置に関する情報は、規格で定められてもよいし、予め基地局からUEに対して報知あるいは個別に通知されてもよい。
SRとBFRQが多重されるPUCCHに含まれる情報は、前述の、BFRQ用PUCCHに含まれるBFRQの情報の一部あるいは全部を含んでもよい。SRに関する情報、例えば、SRの有無に関する情報を含んでもよい。例えば、SRとBFRQが多重されるPUCCHにおいてシーケンスが用いられる場合において、該PUCCHは、SR有無に関する情報とBFRQ有無に関する情報のみを有するとしてもよい。
SR用のPUCCHを用いたBFRQの送信において、1つのPUCCHにおいてSRとBFRQの片方のみを送信するとしてもよい。すなわち、SRとBFRQのいずれかを優先させるとしてもよい。前述において、該PUCCHのフォーマットは、従来のSR用のPUCCHのフォーマット、あるいは前述のBFRQ用PUCCHのフォーマットと同じとしてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける設計の複雑性を回避可能となる。
SRとBFRQの間の優先順位付けについて、例えば、優先されるUCIが規格で静的に決定されてもよいし、基地局からUEに対して報知あるいは準静的に通知されてもよい。準静的な通知とは、例えば、RRC個別シグナリングであってもよい。あるいは、基地局からUEに対してMACシグナリングあるいはL1/L2シグナリングを用いて動的に通知されてもよい。
該優先順位付けの他の例として、UEにおいて先に生成された方のUCIが優先されるとしてもよいし、他の例として、直前に送信した該PUCCHにて送信されなかったUCIが優先されるとしてもよい。
SR用のPUCCHを用いたBFRQの送信に必要な設定は、BFRQ用のPUCCHの送信に必要な設定と同様、規格で定められてもよいし、予め基地局からUEに報知あるいは個別に通知されてもよい。
該設定の、RRC個別シグナリングを用いた基地局からUEへの通知において、該設定内容は、例えば、SRの設定内容の中に含まれてもよい。このことにより、例えば、基地局はUEに対し、SRの設定とBFRQの設定を同時に通知可能となるため、UEにおける設定処理を迅速に実行可能となる。
SR用のPUCCHを用いたBFRQの送信に必要な設定として、以下に(1)〜(6)を開示する。
(1)PUCCH送信リソースに関する情報。
(2)変調方式に関する情報。
(3)UEからの通知に関する情報。
(4)SRとBFRQの多重に関する情報。
(5)PUCCHの配置に関する情報。
(6)前述の(1)〜(5)の組み合わせ。
前述の(1)は、BFRQ用のPUCCHの送信に必要な設定(1)と同様であってもよい。
前述の(1)において、該PUCCHの送信タイミングに関する情報は、SRの送信タイミングに関する情報と同じとするとよい。基地局におけるPUCCHのスケジューリングが容易になる。
前述の(2)は、BFRQ用のPUCCHの送信に必要な設定(2)と同様であってもよい。
前述の(2)において、PSKおよび/あるいはQAMを用いた変調におけるDMRSに関する情報には、SR有/無それぞれにおけるDMRSのシーケンスの情報が含まれてもよい。SR有りとSR無しとの間の、DMRSのシーケンス(例、ルートインデックス、巡回シフト量)の差分に関する情報が含まれてもよい。
前述の(2)において、シーケンスを用いた変調にあっては、SRのみ有り、BFRQのみ有り、SRとBFRQの両方有り、のそれぞれにおけるシーケンスの情報が含まれてもよい。前述の三者間の、シーケンスの差分に関する情報が含まれてもよい。
前述の(3)は、BFRQ用のPUCCHの送信に必要な設定(3)と同様の情報が含まれてもよいし、SRの通知に関する情報が含まれてもよい。
前述の(4)には、例えば、1つのPUCCHへのSRとBFRQの多重可否に関する情報が含まれてもよい。該多重が不可能である場合においては、PUCCHとSRとのどちらが優先されるかを示す情報であってもよい。
前述の(5)には、例えば、前述の、PUCCHの異なる配置のサポート可否に関する情報が含まれてもよいし、信号の入れ替えを、シンボル間で入れ替えるのか、サブキャリア間で入れ替えるのかを示す情報が含まれてもよいし、ひとかたまりとするシンボルおよび/あるいはサブキャリアの数に関する情報が含まれてもよい。
UEは、下り通信用のビームを検出してもよい。該検出は、UEにおけるビーム失敗検出後に行われてもよい。UEにおいてビーム検出に用いられる信号は、予め規格で決められてもよいし、基地局からUEに対して報知あるいは個別に通知されてもよい。該信号は、例えば、CSI−RSであってもよいし、SS(同期信号)であってもよい。他の例として、UEは、下り通信用のビームの検出動作を行わなくてもよい。
UEから基地局に送信するPUCCHの送信タイミング、例えば、周期およびオフセットは、BFRQの有無によらず同じとするとよい。このことにより、基地局はPUCCHの受信によりBFRQの検出が可能となる。
UEは、ビーム失敗検出後もっとも早いSR用PUCCH送信タイミングで、BFRQを通知してもよい。このことにより、例えば、UEはBFRQを迅速に基地局に通知することが可能となる。他の例として、UEは、新しいビーム検出後もっとも早いSR用PUCCH送信タイミングで、BFRQを通知してもよい。このことにより、例えば、ビーム失敗からの迅速な復帰が可能となる。
基地局は、BFRQを用いて、UE向けの下りビームを変更してもよい。基地局は、BFRQを用いて、他のビームに対してもCSI−RSを送信してもよい。他のビームにおけるCSI−RSの配置は、元のビームと同じとしてもよい。このことにより、例えば、UEは、元のビームと同じ配置で他のビームを検出可能となる。その結果、UEは、ビーム失敗から復帰するためのビーム検出を迅速に実行可能となる。
他の解決策を開示する。UEは、BFRQを、ビーム測定結果報告用PUCCHを用いて送信してもよい。すなわち、UEは、ビーム測定結果報告に、BFRQの情報を含めてもよい。該PUCCHは、SS(同期信号)の測定結果を基地局に報告するためのPUCCHであってもよい。該PUCCHが、新たに設けられてもよい。
ビーム測定結果報告に含めるBFRQの情報は、BFRQの有無に関する情報(例、BFRQ有無を示すフラグ)を含んでもよいし、ビームの識別子を用いた情報を含んでもよいし、ビーム測定結果に関する情報を含んでもよい。ビームの識別子を用いた情報として、例えば、ビームの識別子が予め定められた特別な値(例、全ビット‘0’、全ビット‘1’)であることをBFRQに対応付けてもよい。ビーム測定結果に関する情報として、例えば、該測定結果が所定の閾値以下であることをBFRQに対応付けてもよい。他の例として、該測定結果が、予め定められた特別な値(例、全ビット‘0’、全ビット‘1’)であることをBFRQに対応付けてもよい。このことにより、例えば、BFRQ有無の情報とビーム測定結果報告の情報とを共通化できる。その結果、BFRQに関するUEおよび基地局の設計における複雑性を回避可能となる。
ビーム測定結果報告用PUCCHに含めるBFRQの情報に含まれる、ビームの識別子および/あるいはビーム測定結果は、CSI−RS用ビームの識別子および/あるいはビーム測定結果であってもよい。このことにより、例えば、基地局はCSI−RS用ビームに関する情報を用いて、ビーム失敗からの復帰を迅速に実行可能となる。
あるいは、ビーム測定結果報告用PUCCHに含めるBFRQの情報を、BFRQ有無に関する情報のみとしてもよい。基地局は、ビーム測定結果報告に含まれる、ビームに関する情報を用いて、ビーム失敗からの復帰動作を行ってもよい。このことにより、例えば、BFRQを含む、ビーム測定結果報告用PUCCHのシグナリング量の増大を抑制可能となる。
他の例として、ビーム測定結果報告用PUCCHにおけるDMRSを、BFRQの情報を用いて変更してもよい。該変更は、例えば、DMRSのシーケンスの変更であってもよい。シーケンスの変更は、例えば、ルートインデックスの変更であってもよいし、巡回シフト量の変更であってもよいし、両方を組み合わせたものであってもよい。このことにより、例えば、UEは、BFRQを含むPUCCHを、基地局に対し迅速に通知可能となる。
他の例として、ビーム測定結果報告用PUCCHに、ビーム測定結果の情報を含めなくてもよい。該PUCCHに、BFRQに関する情報のみを含めてもよい。BFRQに関する情報は、前述の、ビーム測定結果報告用PUCCHに、BFRQの情報を多重する場合と同様としてもよい。
該PUCCHに、BFRQに関する情報のみを含める場合において、シーケンスを用いた変調を行ってもよい。シーケンスを用いた変調は、例えば、SR用のPUCCHと同様に行ってもよい。このことにより、例えば、基地局はBFRQを迅速に検出可能となる。
SR用のPUCCHを用いたBFRQの送信方法の他の例として、PUCCHの複数の配置が用いられてもよい。前述の複数の配置は、SR用のPUCCHを用いたBFRQの送信方法の例と同様であってもよい。例えば、BFRQ有無に応じて、PUCCHの配置として異なる配置が用いられてもよい。BFRQ有無に応じた異なるPUCCH配置は、例えば、BFRQに関する情報が、ビーム失敗の発生有無に関する情報のみを含む場合に、行われてもよい。
ビーム測定結果報告用PUCCHを用いたBFRQの送信に必要な設定は、前述の、SR用のPUCCHを用いたBFRQの送信に必要な設定と同様、予め規格で定められてもよいし、基地局からUEに報知されてもよいし、個別に通知されてもよい。個別の通知として、例えば、RRCシグナリングが用いられてもよいし、MACシグナリングが用いられてもよいし、L1/L2シグナリングが用いられてもよい。このことにより、例えば、SRとBFRQの多重と同様の効果を得られる。
前述の、ビーム測定結果報告用PUCCHを用いたBFRQの送信に必要な設定として、以下に(1)〜(6)を開示する。
(1)PUCCH送信リソースに関する情報。
(2)変調方式に関する情報。
(3)UEからの通知に関する情報。
(4)ビーム測定結果とBFRQの多重に関する情報。
(5)PUCCHの配置に関する情報。
(6)前述の(1)〜(5)の組み合わせ。
前述の(1)は、SR用のPUCCHを用いたBFRQの送信に必要な設定(1)と同様としてもよい。BFRQを含めた、ビーム測定結果報告用PUCCHの送信タイミングに関する情報は、ビーム測定結果報告の送信タイミングに関する情報と同じとするとよい。基地局におけるPUCCHのスケジューリングが容易になる。
前述の(2)は、SR用のPUCCHを用いたBFRQの送信に必要な設定(2)と同様としてもよい。
前述の(2)において、PSKおよび/あるいはQAMを用いた変調におけるDMRSに関する情報には、BFRQ有/無それぞれにおけるDMRSのシーケンスの情報が含まれてもよい。BFRQ有りとBFRQ無しとの間の、DMRSのシーケンス(例、ルートインデックス、巡回シフト量)の差分に関する情報が含まれてもよい。
前述の(2)において、シーケンスを用いた変調にあっては、BFRQのみ有りの場合におけるシーケンスの情報が含まれてもよい。
前述の(3)は、SR用のPUCCHを用いたBFRQの送信に必要な設定(3)と同様としてもよい。ビーム測定結果報告に関する情報が含まれてもよい。
前述の(4)は、SR用のPUCCHを用いたBFRQの送信に必要な設定(4)と同様としてもよい。
前述の(5)は、SR用のPUCCHを用いたBFRQの送信に必要な設定(5)と同様としてもよい。
ビーム測定結果報告用PUCCHを用いたBFRQの送信におけるUEの動作は、SR用PUCCHを用いたBFRQの送信におけるUEの動作と同様としてもよい。基地局の動作も、同様としてもよい。
本実施の形態5におけるビーム測定結果報告用PUCCHは、周期的であってもよいし、セミパーシステント(Semi-Persistent)であってもよいし、非周期的であってもよい。例えば、UEは、ビーム失敗検出後もっとも早いビーム測定結果報告用PUCCH送信タイミングで、BFRQを通知してもよい。このことにより、例えば、UEはBFRQを迅速に基地局に通知することが可能となる。他の例として、UEは、新しいビーム検出後もっとも早いビーム測定結果報告用PUCCH送信タイミングで、BFRQを通知してもよい。このことにより、例えば、ビーム失敗からの迅速な復帰が可能となる。
本実施の形態5におけるビーム測定結果報告用PUCCHは、CSI用PUCCHであってもよい。UEは、CSI用PUCCHを用いてBFRQを送信してもよい。CSI用PUCCHを用いてBFRQを送信するにあたり、ビーム測定結果報告用PUCCHを用いてBFRQを送信する方法と同様の方法を用いてもよい。このことにより、ビーム測定結果とBFRQの多重と同様の効果が得られる。
本実施の形態5において、他のUCIとBFRQを多重してもよい。他のUCIとは、例えば、Ack/Nackであってもよい。Ack/Nack用PUCCHを用いたBFRQ送信には、SR用PUCCHを用いたBFRQと同様の方法が用いられてもよいし、ビーム測定結果報告PUCCHを用いたBFRQ送信と同様の方法が用いられてもよい。このことにより、例えば、PUCCHに関する柔軟な設定が可能となる。
本実施の形態5において開示した、各UCI用PUCCHを用いたBFRQ送信を組み合わせてもよい。前述のPUCCHは、周期的であってもよいし、セミパーシステント(Semi-Persistent)であってもよいし、非周期的であってもよい。周期的、セミパーシステント、非周期的なPUCCHのうち複数を組み合わせてもよい。例えば、UEは、UCIを問わずもっとも早いPUCCH送信タイミングにおいて、BFRQを通知してもよい。このことにより、例えば、UEから基地局に対する迅速な通知が可能となる。
基地局におけるビーム失敗判断に、本実施の形態5で開示したBFRQを含むPUCCHが用いられなくてもよい。基地局は、UEからのPUCCH送信タイミング種別ごとの受信状況を用いて、UEにおけるビーム失敗を判断してもよい。PUCCH送信タイミング種別とは、周期的PUCCHであってもよいし、セミパーシステントPUCCHであってもよいし、非周期的PUCCHであってもよい。例えば、基地局は、UEからの周期的PUCCHを受信しているが、UEからの非周期的なPUCCHを受信できない場合、該UEにおけるビーム失敗と判断してもよい。他の例として、基地局は、UEからの非周期的なPUCCHを受信できない場合、該UEにおけるビーム失敗と判断してもよい。前述において、複数個のPUCCHの受信有無に関する情報を用いてもよい。例えば、基地局は、非周期的なPUCCHを、連続して所定の回数以上受信できない場合、該UEにおけるビーム失敗と判断してもよい。前述において、基地局におけるPUCCHの受信品質が所定の品質を下回ることを用いて、基地局はPUCCHを受信できないと判断してもよい。このことにより、例えば、無線インタフェースにおけるシグナリング量を低減可能となる。
基地局は、BFRQに含まれる、ビームに関する情報を用いて、UEに対してPDCCHを送信してもよい。該PDCCHの送信において、基地局は、該情報より取得したビームを用いてもよい。UEは、BFRQ送信後、所定の時間ウィンドウの範囲でPDCCHを検出してもよい。このことにより、例えば、ビーム失敗からの復帰を迅速に実行可能となる。
UEは、BFRQを含むPUCCHを、複数のビームを用いて送信してもよい。該PUCCHは、BFRQ用PUCCHであってもよいし、SR用PUCCHであってもよいし、ビーム測定結果報告用PUCCHであってもよいし、他のUCI用PUCCHであってもよい。このことにより、例えば、UEからのBFRQ通知における信頼性を確保可能となる。他の例として、UEはBFRQを含むPUCCHを複数回送信してもよい。複数回の送信は、例えば、異なるシンボルで同じPUCCHを送信するものであってもよいし、異なるスロットで同じPUCCHを送信するものであってもよいし、各UCIのPUCCH送信周期単位で同じPUCCHを送信するものであってもよい。このことにより、例えば、UEからのBFRQ通知の信頼性を向上可能となる。
他の例として、UEは、BFRQを含むPUCCHをロングPUCCHとして送信してもよい。該PUCCHは、BFRQ用PUCCHであってもよいし、SR用PUCCHであってもよいし、ビーム測定結果報告用PUCCHであってもよいし、他のUCI用PUCCHであってもよい。このことにより、例えば、時間ダイバーシチを確保可能となる。他の例として、UEは、PUCCHをショートPUCCHとして送信してもよい。周波数ダイバーシチを確保可能となる。他の例として、UEはPUCCHを、ショートPUCCHとロングPUCCHを組み合わせて用いてもよい。時間および周波数ダイバーシチを確保可能となる。ショートPUCCHとロングPUCCHの組み合わせとは、例えば、UEが、同じスロットにおいてショートPUCCHとロングPUCCHを両方とも用いるものであってもよい。
基地局はUEに対し、該PUCCHをショートPUCCH/ロングPUCCH/ショートPUCCHとロングPUCCHの両方、のどの方法で送るかを予め指示してもよい。該指示には、例えば、RRC個別シグナリングが用いられてもよいし、MACシグナリングが用いられてもよいし、L1/L2シグナリングが用いられてもよい。
本実施の形態5により、UEはPUCCHを用いてBFRQを送信することが可能となる。また、UEにおいて、ビーム失敗から迅速に復帰することが可能となる。
実施の形態6.
NRではSULが設定されたUEに対して、SUL上あるいは非SUL上のどちらか一方がPUCCH送信用のULキャリアとして設定される。ここでは、該ULキャリアをPUCCH ULキャリアと称する。PUSCHとPUCCHの送信タイミングが重なった場合はPUSCHにピギーバックされることが議論されている。また、NRではBFRQをPUCCHにマッピングして送信することが議論されている。
ビームリカバリを早期に可能とするには、BFRQを早期に送信可能とする必要がある。BFRQを早期に送信可能とするため、BFRQをL1制御チャネルであるPUCCHで送信することが議論されている。しかし、DL周波数と同じ周波数バンドに存在するUL周波数を利用すると、DLでの通信品質劣化にともない、ULでの通信品質も劣化してしまう場合がある。ULでの通信品質が劣化してしまうと、UEがせっかくBFRQを送信してもgNBがBFRQを受信できないという問題が生じる。従って、BFRQを送信する場合の通信品質の向上が課題となる。
本実施の形態6ではこのような課題を解決する方法を開示する。
SULでBFRQの送信を行う。SULでBFRQの送信を可能とするとよい。SULでBFRQ用のPUCCH送信を可能とする。SULでBFRQ用のPUCCHの設定を行う。SULの方が非SULに比べてUL送信を可能とするカバレッジが広くなるような場合、このようにSUL上でBFRQを送信することで、BFRQの通信品質を向上させることが可能となる。このため、gNBに対してBFRQを早期に通知することができる。
たとえ、非SULがPUCCH ULキャリアに設定されたとしても、SULでBFRQの送信を行ってもよい。PUCCH ULキャリアの設定とは別のULキャリア上で、BFRQ用PUCCHの送信を可能とするとよい。PUCCH ULキャリアの設定とは別のULキャリア上で、BFRQ用PUCCHの設定を行う。
SULと非SULとの両方のULキャリア上で、BFRQの送信を行ってもよい。SULと非SULとの両方のULキャリア上で、BFRQ用のPUCCHの送信を可能とするとよい。SULと非SULとの両方のULキャリア上で、BFRQ用のPUCCHの設定を行う。
BFRQはDLのビームの通信品質が劣化した場合に送信される。したがって、BFRQ用のPUCCHとして、DLのダイナミックなトリガの不要な、周期的なPUCCHリソースの設定を行うとよい。周期的なBFRQ用PUCCHリソースの設定は、RRCシグナリングで行うとよい。gNBはUEに対して、RRCシグナリングを用いて、周期的BFRQ用PUCCHリソースを通知するとよい。
RRCシグナリングとして、BFRQ用PUCCHリソースの設定およびリリースを設けてもよい。または、BFRQ用PUCCHリソースの設定情報に、設定およびリリース情報を設けてもよい。あるいは、BFRQ用PUCCHリソースの設定情報に、アクティベーション/デアクティベーション情報を設けてもよい。UEは、設定あるいはアクティベーションによりBFRQ用PUCCHリソースの設定を行い、リリースあるいはデアクティベーションによりBFRQ用PUCCHリソースのリリースを行う。
このようにすることで、DLのダイナミックなトリガを用いずに、BFRQ用PUCCHのリソースを設定可能となる。
BFRQ用PUCCHリソースの設定方法として、セミパーシステントなPUCCHリソースの設定を行ってもよい。セミパーシステントなPUCCHリソースの設定方法として、アクティベーション/デアクティベーションをDCIに含めてPDCCHで通知してもよい。gNBはUEに対して、DLの通信品質に応じてアクティベーション/デアクティベーションを決定してもよい。
たとえば、BFRQ用の通信品質閾値を設ける。この場合、DLの通信が不可能となる通信品質よりも良好な値を閾値とするとよい。DLの通信が可能であるうちにgNBからUEに対してアクティベーション/デアクティベーションの通知を実施可能となる。
また、BFRQ用通信品質測定期間を設けてもよい。たとえば、gNBはUEに対して、BFRQ用通信品質測定期間において、通信品質がBFRQ用通信品質閾値以下となったらBFRQ用のPUCCHのアクティベーションを通知する。gNBはUEに対して、BFRQ用通信品質測定期間において、通信品質がBFRQ用通信品質閾値を上回ったらBFRQ用のPUCCHのデアクティベーションを通知する。
セミパーシステントのBFRQ用PUCCHにおいては、アクティベーションされている間は割り当てられたリソースを保持し、デアクティベーションされている間はリソースを開放してもよい。このようにすることで、DLの通信品質が良好な場合にはBFRQ用のリソースを保持する必要が無くなるため、該リソースを他のUL通信に用いることが可能となる。リソースの使用効率を向上できる。
セミパーシステントのBFRQ用PUCCHの設定方法として、アクティベーション/デアクティベーションをDCIに含めることを開示したが、アクティベーションとともにPUCCHのリソースアロケーションを通知してもよい。また、アクティベーションとともにスケジューリング情報を通知してもよい。このようにすることで、アクティベーション毎に、BFRQ用PUCCHのリソースアロケーション、あるいは、スケジューリング情報を変更することが可能となる。
周期的なBFRQ用PUCCHの設定に比べ時間軸方向で設定を変更可能となるため、電波伝搬環境の時間変動に応じた設定を可能とする。BFRQ用PUCCHの通信品質を向上させることができる。
BFRQ用PUCCHリソースを、UE毎または複数のUE(グループ)毎に設定してもよい。UE間の多重方法としてCDMを利用してもよい。gNBはUEに対して、UE個別のコードをBFRQ用PUCCHの設定情報に含めて通知するとよい。このようにすることで、UE個別にリソースを確保する必要がなくなるため、リソースの使用効率を高めることが可能となる。
BFRQ用PUCCHは、少ないシンボル数で構成されるショートPUCCHであってもよい。また、BFRQ用PUCCHは、多いシンボル数で構成されるロングPUCCHであってもよい。ビームメジャメント情報をUCIに含めてBFRQ用PUCCHで通知してもよい。
BFRQを、SUL上のBFRQ用PUCCHで送信するか、非SUL上のBFRQ用PUCCHで送信するかを、UEが決定してもよい。UEは任意のBFRQ用PUCCHタイミングでBFRQを送信してもよい。
たとえば、UEは、優先順位を設けておき、該優先順位に従ってSULあるいは非SULのどちらのBFRQ用PUCCHで、BFRQを送信するかを決定するとよい。たとえば、UEは、非SULに比べカバレッジが広くなる運用が想定されるSULでのBFRQ用PUCCHの利用を優先する。ビームフェイラ(beam failure)を検出したUEは、まずは、SULで設定されたBFRQ用PUCCHリソースを用いて、BFRQをgNBに対して送信する。UEは、gNBからBFRQ送達後の信号を受信できなかった場合、非SULで設定されたBFRQ用PUCCHリソースを用いて、BFRQをgNBに対して送信する。
BFRQ送信からBFRQ送達後の信号受信までの時間を計測するためのタイマを設けてもよい。該タイマを、BFRQ送信でスタートさせ、BFRQ送達信号受信で停止させる。BFRQ送達信号を受信できずにタイマが満了した場合、再度BFRQを送信するとしてもよい。BFRQの最大再送回数を設けておいてもよい。
BFRQ用該タイマや最大再送回数をgNBが設定しUEに通知してもよい。該通知をRRCシグナリングで行ってもよい。あるいは、BFRQ用該タイマや最大送信回数を規格等で静的に決めておいてもよい。シグナリングする情報量を削減可能となる。
UEによる他の決定方法として、たとえば、ビームフェイラ検出後かつBFRQ設定後において早く到来するBFRQ用PUCCHリソースで、BFRQを送信するとしてもよい。UEでBFRQを設定した後、非SULで設定されたBFRQ用PUCCHリソースタイミングが早い場合、UEは非SULで設定されたBFRQ用PUCCHリソースでBFRQを送信する。
たとえば、BFRQ送信後にBFRQ送達信号を受信できずタイマが満了した場合、UEは、次に早く到来するBFRQ用PUCCHリソースタイミングで、BFRQの再送を行うとしてもよい。たとえば、次に早く到来するBFRQ用PUCCHリソースがSULで設定されたBFRQ用PUCCHリソースであった場合、UEはSULで設定されたBFRQ用PUCCHリソースでBFRQを送信する。
このようにすることで、BFRQ送信までの遅延時間を短縮することが可能となる。BFRQを低遅延で送信可能となるため、ビームフェイラからのリカバリを早期に実施可能となる。
BFRQを複数回連続して送信してもよい。連続送信回数は、UEが決めても良いし、gNBが決定してUEに通知してもよい。あるいは、連続送信回数を規格等で静的に決めておいてもよい。たとえば、UEは、ビームフェイラ検出後かつBFRQ設定後において早い到来するBFRQ用PUCCHリソースから、BFRQを複数回送信するとしてもよい。BFRQ送達信号の受信前に、あるいは、該信号の受信の可否にかかわらず、BFRQを複数回連続で送信することで、BFRQをさらに低遅延で送信可能となる。さらにビームフェイラからのリカバリを早期に実施可能となる。
BFRQを複数回連続して送信する場合のULキャリアの設定方法について開示する。BFRQ用PUCCHリソースタイミングが早期に到来するULキャリア上のBFRQ用PUCCHリソースを用いる。
たとえば、BFRQの送信連続回数が3回に設定され、1番早く到来するBFRQ用PUCCHがSUL上に設定され、2番目に到来するBFRQ用PUCCHがSUL上に設定され、3番目に到来するBFRQ用PUCCHが非SUL上に設定されているとする。このような場合、UEは、1番早く到来するSUL上のBFRQ用PUCCHで1回目のBFRQ送信を行い、2番目に到来するSUL上のBFRQ用PUCCHで2回目のBFRQ送信を行い、3番目に到来する非SUL上のBFRQ用PUCCHで3回目のBFRQ送信を行う。
BFRQを複数回連続して送信する場合、BFRQを送信するULキャリアのパターンを決めておいてもよい。たとえば、1回目のBFRQはSUL上で送信し、2回目のBFRQは非SULで送信することで、異なるULキャリア上で交互にBFRQを送信するようにしてもよい。このようにすることで、周波数ホッピングと同様の効果を得ることが可能となる。異なる周波数を用いることで、BFRQが送達される確率を向上させることができる。
BFRQの再送においても複数回連続の送信を行ってもよい。前述と同様の方法を適用可能である。このようにすることで、ビームリカバリを早期に可能とする。
BFRQを、SUL上のBFRQ用PUCCHで送信するか、非SUL上のBFRQ用PUCCHで送信するかを、gNBが決定してもよい。gNBはUEに対して、どちらのBFRQ用PUCCHリソースを用いてBFRQを送信するかを通知する。BFRQを複数回連続して送信する場合は、BFRQを送信するULキャリアのパターンをgNBが決定してUEに通知してもよい。BFRQの再送においても同様である。
BFRQ用PUCCH送信のためのULキャリア情報を設けてもよい。gNBからUEに対して該情報を通知する。gNBからUEへの通知は、RRCシグナリングを用いてもよい。該ULキャリア情報を、アクティベーション時にDCIに含めて通知してもよい。また、BFRQ送信用ULキャリアは変更してもよく、変更時にgNBはUEに対して、該ULキャリア情報をRRCシグナリングに含めて通知してもよい。また変更時に、gNBはUEに対して、該ULキャリア情報をDCIに含めて通知してもよい。
このようにすることで、gNBはUEに対して、BFRQを送信させるULキャリアを設定することが可能となる。たとえば、gNBは、UEからのUL通信品質を測定し、SULの方が非SULよりも通信品質が良い場合はSULをBFRQ送信用とすることを決定する。そして、gNBはUEに対して、SUL上のBFRQ用PUCCHリソースを用いることを通知する。非SULの方がSULよりも通信品質が良い場合、gNBは、非SULをBFRQ送信用とすることを決定し、非SUL上のBFRQ用PUCCHリソースを用いることをUEに対して通知する。
このようにすることで、gNBはUEに対して、BFRQを送信させるULキャリアを電波伝搬環境に応じて設定することが可能となる。gNBはUEに対して、BFRQをより良い通信品質のULキャリアで送信させることが可能となる。このため、gNBはUEからBFRQを早期に受信可能となる。gNBはUEに対して、ビームフェイラからのリカバリを早期に実施可能となる。
BFRQ用PUCCHに対してプリエンプションを禁止してもよい。BFRQ用PUCCH用リソースがプリエンプトされるのを禁止してもよい。UEはBFRQ用PUCCH用リソースがプリエンプトされることを想定しないとしてもよい。gNBからBFRQ用PUCCH用リソースのプリエンプト指示を受信した場合、該プリエンプト指示を無視してもよい。異なるULキャリア上でBFRQ用PUCCH用リソースと、リソースが重なった場合だけなく、リソースタイミングが重なった場合もプリエンプトされるのを禁止するとしてもよい。
このようにすることで、ビームフェイラ発生時、BFRQ用PUCCHでBFRQを早期に送信可能となる。gNBはUEからBFRQを早期に受信可能となる。gNBはUEに対して、ビームフェイラからのリカバリを早期に実施可能となる。
図58はSUL上に設定したBFRQ用PUCCHリソースを用いてBFRQを送信する一例を示す図である。図58はPUCCH ULキャリアが非SULに設定されている場合を示している。BFRQのためのPUCCHについては、設定可能なULキャリア制限をはずす。BFRQ用PUCCHは、PUCCH ULキャリアと異なるULキャリアに設定する。gNBはUEに対して、BFRQ用PUCCHを、PUCCH ULキャリアと異なるULキャリアであるSUL上に設定する。
BFRQ用PUCCHとして周期的PUCCHリソース7002、7003、7004を割り当てる。スロット7001でのDLの受信に失敗したUEは、ビームフェイラを検出し、BFRQ送信の設定を行う。この際、SUL上に設定されたBFRQ用PUCCHリソースを用いることが決定される。UEは、SUL上のBFRQ用PUCCHリソース7004を用いてBFRQを送信する。
このようにすることで、SUL上にBFRQ用PUCCHリソースを設定可能となり、たとえば、DLの周波数バンドと異なる周波数バンドのSUL上でBFRQを送信可能となる。BFRQの通信品質を向上させることが可能となる。このため、UEはgNBに対してBFRQを早期に通知することができる。
図59は非SUL上とSUL上の両方にBFRQ用PUCCHリソースを設定してBFRQを送信する一例を示す図である。PUCCH ULキャリアは非SULあるいはSULどちらに設定されていてもよい。BFRQのためのPUCCHについては、設定可能なULキャリア制限をはずす。BFRQ用PUCCHは、両方のULキャリアに設定する。gNBはUEに対して、BFRQ用PUCCHを非SUL上とSUL上の両方に設定する。
非SUL上のBFRQ用PUCCHとして周期的PUCCHリソース7102、7103、7104を割り当てる。SUL上のBFRQ用PUCCHとして周期的PUCCHリソース7105、7106、7107を割り当てる。スロット7101でのDLの受信に失敗したUEは、ビームフェイラを検出し、BFRQ送信の設定を行う。この際、UEは最も早期に送信可能なBFRQ用PUCCHリソースを導出する。
図59は、BFRQ設定の際に、非SUL上のBFRQ用PUCCHリソース7103を利用することが間に合わず、SUL上に設定されたBFRQ用PUCCHリソース7106が最も早期に送信可能となるPUCCHリソースである場合を示している。UEは、SUL上のBFRQ用PUCCHリソース7106を用いてBFRQを送信することを決定し、該PUCCHリソース7106でBFRQを送信する。
このようにすることで、非SULおよびSULの両ULキャリア上にBFRQ用PUCCHリソースを設定可能となる。両ULキャリアにBFRQ用PUCCHリソースを設定することで、UEは最も早いタイミングのBFRQ用PUCCHリソースでBFRQを送信可能となる。このため、UEはgNBに対してBFRQを早期に通知することができる。
図60は非SUL上とSUL上の両方にBFRQ用PUCCHリソースを設定してBFRQを送信する一例を示す図である。図60はSULと非SULとが異なるSCSを有する場合を示している。また、図60は両方のULキャリアでBFRQ用PUCCHリソースが同じタイミングとなるよう周期が設定されている場合を示している。PUCCH ULキャリアは非SULあるいはSULどちらに設定されていてもよい。BFRQのためのPUCCHについては、設定可能なULキャリア制限をはずす。BFRQ用PUCCHは、両方のULキャリアに設定する。gNBはUEに対して、BFRQ用PUCCHを非SUL上とSUL上の両方に設定する。
非SUL上のBFRQ用PUCCHとして周期的PUCCHリソース7202、7203、7204を割り当てる。SUL上のBFRQ用PUCCHとして周期的PUCCHリソース7205、7206、7207を割り当てる。スロット7201でのDLの受信に失敗したUEは、ビームフェイラを検出し、BFRQ送信の設定を行う。この際、BFRQを送信するために優先的に利用するULキャリアを、SULに決めておく。あるいは、SCSの長い方のULキャリアを、BFRQを送信するために優先的に利用するキャリアとしてもよい。
UEは、SUL上のBFRQ用PUCCHリソースでBFRQを送信することを決定する。UEは、SUL上のBFRQ用PUCCHリソース7206を用いてBFRQを送信する。
このように、たとえばSULがDLと異なる周波数バンドの周波数で構成されるような場合に、SUL上のBFRQ用PUCCHリソースを優先して用いることで、BFRQの送達確率を高めることが可能となる。また、たとえば、SULの方が非SULよりもカバレッジが広くなるような場合にSUL上のBFRQ用PUCCHリソースを用いることで、BFRQの送達確率を高めることも可能となる。
また、たとえば非SULとSULのうちで通信品質のより良いULキャリア上に設定されたBFRQ用PUCCHリソースを用いることで、BFRQの送達確率を高めることが可能となる。非SULあるいはSULの通信品質はたとえばgNBが測定してもよい。gNBは、非SUL上あるいはSUL上のどちらのBFRQ用PUCCHでBFRQを送信するかを、UEに対して通知しておくとよい。
このようにすることで、通信品質のより良いULキャリア上のBFRQ用PUCCHリソースで、BFRQを送信可能となる。このため、UEはgNBに対してBFRQを早期に通知することができる。
gNBにBFRQを送達した後、ビームリカバリ処理が行われる。BFRQ送達後の処理で使用するULキャリアを、BFRQ送信が行われたULキャリアとしてもよい。gNBは、BFRQを受信したULキャリアを用いて、BFRQ送達後の処理を行う。このようにすることで、通信可能なULキャリアを用いることが可能となる。
他の方法として、gNBは、BFRQ送達後の処理においてgNBからUEに対して送信するULグラントで、SUL/非SULインジケータを通知してもよい。SUL/非SULインジケータを、ULグラント用DCIに含めて、PDCCHで通知してもよい。UEは該インジケータに従って、どちらのULキャリアが用いられるかを認識可能となる。
BFRQのフォーマット、PUCCHに含まれる情報、BFRQ用PUCCHの設定方法は、実施の形態5に開示した内容を適宜適用するとよい。
本実施の形態6で開示したようにBFRQ用PUCCHリソースをSUL上に設定することで、従来の非SUL上でのBFRQ送信に比べてより良い通信品質でBFRQを送信可能となる。SULと非SULとの両方のULキャリア上でBFRQ用のPUCCHを送信可能とすることで、非SULでBFRQ用PUCCHが送信できない場合も、SULでBFRQ用PUCCHを送信可能となる。また、このようにPUCCHを用いることで早期にBFRQを送信可能となる。
このため、gNBに対してBFRQを早期に通知可能となり、ビームフェイラからのリカバリ期間の短縮を図れる。
非SULでBFRQ用PUCCHの設定を可能としてもよい。非SULはSULよりもSCSが長くシンボル期間が短い設定が行われる場合がある。このような場合に、BFRQ用PUCCHリソースを非SUL上に設定することで、ビームフェイラ発生時、gNBに対してBFRQを早期に通知可能となり、ビームフェイラからのリカバリ期間の短縮を図れる。
PUCCH ULキャリアに設定されたULキャリア上で他の信号用にPUCCHの設定がなされている場合、該PUCCH送信用リソースを用いてBFRQを送信してもよい。他の信号用のPUCCHとして、周期的あるいはセミパーシステントに設定されるものとしてもよい。たとえば、SR用のPUCCH、CSI用のPUCCHがある。
たとえば、PUCCH ULキャリア上でSR用のPUCCHが設定されている場合、該ULキャリア上でのBFRQの送信に、SR用のPUCCH送信用リソースを用いる。
前述で、SULと非SULとの両方のULキャリア上で、BFRQ用のPUCCHの設定を行うことを開示したが、このようにすることで、PUCCH ULキャリア上でBFRQ用のPUCCHの設定を行わなくてもすむ。
さらに、PUCCH ULキャリア上でBFRQ用のPUCCHの設定を行ってもよい。PUCCH ULキャリア上でのBFRQ送信用に、BFRQ用のPUCCHと他の信号用のPUCCHのどれを用いてもよい。BFRQ設定から最も早いタイミングで生じるPUCCH用のリソースを用いて、BFRQを送信可能となる。このようにすることで、さらに低遅延特性を得ることが可能となる。
実施の形態7.
NRではUL送信データの繰返し送信(repetition)が議論されている。しかし、SULが設定されているUEに対して複数のULキャリアを用いることが可能な場合の繰返し送信についてはなんら議論されていない。複数のULキャリアを用いた場合の繰返し送信方法が不明である。
本実施の形態7ではこのような課題を解決する方法を開示する。
同じキャリア上で繰返し送信を行う。初送のULグラントのDCIで設定されたULキャリア上で繰返し送信を行う。初送のULグラントのDCIにおいて、SUL/非SULインジケータを用いて、繰り返し送信を設定してもよい。このようにすることで、繰返し送信制御の複雑化を回避することが可能となる。gNB,UEでの誤動作を低減可能となる。
他の方法を開示する。繰返し送信時にULキャリアの切替えを行う。SULと非SULとを切替えて繰返し送信を行う。gNBはUEに対して、繰返し送信時にULキャリアの切替えを実施するか否かを設定可能としてもよい。繰返し送信時にULキャリアの切替えを実施するか否かを示す情報を設けてもよい。gNBはUEに対して該情報をRRCシグナリングで通知してもよい。該情報をUEへのSUL設定情報とともに通知してもよい。gNBはUEに対して該情報を、MACシグナリングあるいはL1/L2制御シグナリングで通知してもよい。ダイナミックに設定変更が可能となる。
一つのHARQプロセスで、一つまたは複数の繰返し送信毎にULキャリアを切替えてもよい。
ULキャリアの切替え方法を開示する。切替えパターンを設ける。たとえば、1送信毎にULキャリアを切替えるとよい。初送がSUL上で行われる場合、2回目の繰返し送信を非SUL上で行う。3回目の繰返し送信はSUL上で行う。このように、設定された送信回数分、ULキャリアを交互に繰返して用いる。
複数の繰返し送信毎にULキャリアを交互に切替えてもよい。たとえば、2回の送信毎にULキャリアを切替える。初送がSUL上で行われる場合、初送および2回目の繰返し送信をSUL上で行い、3回目および4回目の繰返し送信を非SUL上で行う。このように、設定された送信回数分、ULキャリアを交互に繰返して送信する。
初送のULキャリアや切替えパターンの情報は規格等で静的に決められてもよい。あるいは、gNBが該情報を決定してUEに通知してもよい。通知方法として、RRCシグナリングを用いてもよい。該情報を報知情報として報知してもよい。セル内SULを設定している全UEに対して同じ切替えパターンを設定する場合に有効である。UE個別あるいはUEグループ個別のシグナリングで該情報を通知してもよい。UE個別に切替えパターンを設定できる。たとえば、UE毎の各ULキャリアでの通信品質等を考慮して、切替えパターンを設定可能となる。
通知方法として、MACシグナリングを用いてもよい。受信誤りを低減することができる。通知方法としてL1/L2制御シグナリングを用いてもよい。ダイナミックに通知できるため、たとえば電波伝搬環境の時間変化に早期に対応可能となる。
初送のULキャリアについては、初送のDCIで設定してもよい。SUL/非SULインジケータを用いて初送のULキャリアを設定してもよい。このようにすることで、初送のULキャリアを設定可能となるため、gNBはUEに対して、初送時により良好な通信品質のULキャリアを設定可能となる。
gNBはUEに対して、SULと非SULの両方のULキャリアにおけるULグラントを通知する。gNBはUEに対して、SULと非SULの両方のULキャリアにおけるULスケジューリング情報を通知する。gNBは、該ULスケジューリング情報を初送のDCIで設定して、その設定情報をUEに対して通知してもよい。このようにすることで、SULと非SULでの繰返し送信用のリソースを割り当てることが可能となる。
他の方法を開示する。gNBは初送のDCIで初送のULグラントを設定してUEに対して通知する。2回目からの繰返し送信用のスケジューリング情報は、初送のスケジューリング情報から導出するようにしてもよい。スケジューリング情報としてリソース割り当てのみを初送のスケジューリング情報から導出するようにしてもよい。このようにすることで、SULと非SULでの繰返し送信用のリソースを割り当てることが可能となる。
他の方法を開示する。ULキャリアをまたいだホッピングパターンを予め決めておいてもよい。ホッピングパターンを、たとえば、初送のスロット番号、初送の周波数軸方向のリソース情報などの関数で表すとよい。このようにすることで、異なるULキャリア上の繰返し送信リソースを、gNBからUEに対して少ない情報量で通知可能となる。
他の方法を開示する。繰返し送信の途中で、後続の送信を行うULキャリアをDCIに含めてULグラントで通知してもよい。繰返し送信に番号を設け、該番号を該DCIに含めてもよい。該番号以降、該ULキャリアで後続の送信を行う。たとえば繰返し送信回数が多い場合に有効となる。
図61は複数のULキャリアが設定された場合の繰返し送信の一例を示す図である。図61は同じキャリア上で繰返し送信を行う場合について示している。初送のULグラント7301のDCIでSULが設定された場合、SUL上で繰返し送信を行う。初送のULグラントによるリソースがSUL上のリソース7304とする。2回目の繰返し送信(リソース7305を参照)、3回目の繰返し送信(リソース7306を参照)もSUL上で送信される。ここでは繰返し送信回数を3回に設定している。
このようにすることで、SUL設定したUEに対する繰返し送信制御が複雑化することを回避可能となる。誤動作の発生を低減させることができる。
図62は繰返し送信毎にULキャリアを交互を切替える設定がなされた場合の繰返し送信の一例を示す図である。初送のULグラント7401のDCIでSUL上のリソース7404が設定された場合、2回目の繰返し送信が非SUL上のリソース7402で行われる。次の3回目の繰返し送信がSUL上のリソース7405で行われる。次の4回目の繰返し送信が非SUL上のリソース7403で行われる。ここでは繰返し送信回数を4回に設定している。
繰返し送信用のULスケジューリング情報は、ULグラント7401で初送のULグラントともに通知してもよい。他の方法として、繰返し送信用のULリソースを初送のULリソースから導出するようにしてもよい。このようにすることで、繰返し送信においてULキャリアをまたいだ周波数ホッピングが実施されるため、通信品質を向上させることが可能となる。
図63はULキャリアが異なるニュメロロジを有する場合の繰返し送信の一例を示す図である。繰返し送信毎にULキャリアを交互を切替える設定がなされた場合について示している。初送のULグラント7501のDCIでSUL上のリソース7504が設定された場合、2回目の繰返し送信が非SUL上のリソース7502で行われる。次の3回目の繰返し送信がSUL上のリソース7505で行われる。次の4回目の繰返し送信が非SUL上のリソース7503で行われる。ここでは繰返し送信回数を4回に設定している。
SULで初送(リソース7504を参照)を行った後、2回目の送信(リソース7502を参照)を非SULに切替え、3回目の送信(リソース7505を参照)をまたSULに切替えるような場合、2回目の非SULでの送信(リソース7502を参照)の後、それと重ならない次のSULでのスロットで3回目の送信(リソース7505を参照)を行うことになる。このため、2回目の非SULでの送信(リソース7502を参照)の終端から3回目のSULでの送信(リソース7505を参照)の開始まで、非SULのスロットで1スロット空いてしまうことになる。
このように、各ULキャリアでニュメロロジが異なる場合は、繰返し送信毎にULキャリアを切替えると送信に遅れが生じる場合がある。無駄なスロットが生じてしまうことになる。
このような問題を解決するための方法を開示する。
繰返し送信時のULキャリアの切替えは、各ULキャリアでのスロットタイミングのアラインメントが揃ったタイミングで行う。繰返し送信時のULキャリアの切替えは、各ULキャリアのBWPでのスロットタイミングのアラインメントが揃ったタイミングで行う。スロットタイミングのアラインメントが揃うタイミングまでは同じULキャリア上で繰返し送信を行う。
このようにすることで、繰返し送信においてスロットが空くような無駄を回避することが可能となる。
図64はULキャリアが異なるニュメロロジを有する場合の繰返し送信の一例を示す図である。図64は繰返し送信時のULキャリアの切替えを、各ULキャリアでのスロットタイミングのアラインメントが揃ったタイミングで行う場合について示している。ここでは繰返し送信回数を4回に設定している。
初送のULグラント7601のDCIでSUL上のリソース7604が設定された場合、2回目の繰返し送信が非SUL上のリソース7602で行われる。次の3回目の繰返し送信は、スロットタイミングのアラインメントが揃っているタイミングではないため、ULキャリアの切替えを行わずに非SUL上のリソース7603で行われる。次の4回目の繰返し送信は、スロットタイミングのアラインメントが揃うタイミングであるため、ULキャリアの切替えを行いSUL上のリソース7605で行われる。
このように、各ULキャリアでニュメロロジが異なる場合は、繰返し送信時のULキャリアの切替えは、各ULキャリアでのスロットタイミングのアラインメントが揃ったタイミングで行い、スロットタイミングのアラインメントが揃うタイミングまでは同じULキャリア上で繰返し送信を行う。
このようにすることで、繰返し送信において無駄なスロットが生じることを回避でき、早期に繰返し送信を行うことが可能となる。gNBでの受信品質を向上させ、gNBは早期に受信可能となる。このため、SULが設定されているUEからの繰返し送信に対して低遅延特性が得られることになる。
本実施の形態7で開示した方法とすることで、SULを上りデータの繰返し送信に用いることが可能となる。また、異なる周波数で上りデータの繰返し送信が可能となるため、さらなる通信品質の向上が図れる。また、周波数を切替えることで、固定した周波数でリソースを送信しなくて済む。このため、他UEへの干渉をランダマイズすることができ、他UEへの干渉を低減することが可能となる。
SULあるいは非SULでUL送信データの繰返し送信が行われる場合にプリエンプションを実施してもよい。初送を含めた繰返し送信が行われるスロットでプリエンプションを実施してもよい。実施の形態4から実施の形態4の変形例4を適宜適用するとよい。繰返し送信が設定されている場合も、低遅延で高信頼性の通信を実施可能となる。
実施の形態8.
3GPPにおいて、SUL上のSRSと非SUL上のSRSに対してSRS関連のRRCパラメータが個別に設定されることが合意されている。RRCでの設定において、SRSのユースケースが存在する。SRSのユースケースとして非コードブック(non-codebook)設定がある。
非コードブック設定のSRSは、例えば、チャネルのレシプロシティが確保されている場合であって、基地局が該SRSの受信結果を用いてDLのプリコーディングを実施する場合に用いられる。従来はDLに対してULキャリアは一つだったので、該ULでのSRSに対して非コードブック設定がなされればよかった。
しかし、SULが運用される場合、DLに対するULキャリアは複数となる。複数のULキャリアが設定された場合のSRSの非コードブック設定方法については何ら議論がされていない。本実施の形態8では、複数のULキャリアが設定された場合のSRSの非コードブック設定方法について開示する。
SRSの非コードブック設定は非SUL上のみ許可する。非SUL以外のSUL上でのSRSの非コードブック設定は禁止する。言い換えると、非コードブック設定によるSRS送信は、非SUL上のみで許可される。UEは、非SUL以外のSUL上での非コードブック設定のSRSを想定しない。UEは、非SUL以外のSUL上でのSRSの非コードブック設定を受信した場合、無視してもよい。
このようにすることで、SULの設定有無にかかわらず、DLのペアバンドである非SUL上のSRSに対して非コードブック設定が可能となるため、チャネルレシプロシティを想定したDLでのプリコーディングが可能となる。また、チャネルレシプロシティに用いるULキャリアを固定することで、制御を簡易にでき、gNBとUEとの間での誤動作の発生を低減できる。
しかし、SRSの非コードブック設定を非SUL上のみに許可した場合、問題が生じる場合がある。例えば、非SULの通信品質が悪化した場合、レシプロシティ特性が劣化し、チャネルレシプロシティを想定したDLでのプリコーディング性能が劣化してしまう。このような課題を解決する方法を開示する。
SRSの非コードブック設定を、非SUL以外のSUL上でも許可する。言い換えると、非コードブック設定によるSRS送信は、非SUL上以外のSUL上でも許可される。UEは、非SUL以外のSUL上でのSRSの非コードブック設定を受信した場合、該SUL上で非コードブック設定のSRSが送信されると認識する。
このようにすることで、非SULだけでなく、SUL上でのSRSの非コードブック設定を可能とする。gNBは、DLのチャネルレシプロシティとしてSULを用いることが可能となる。SUL上のSRSを用いることで、DLでのプリコーディングを行うことが可能となる。
DLと同じ周波数バンド内に非SULとSULとが設定されるような場合がある。たとえば、SULの周波数がDLと同じ周波数バンド内となる場合に、SUL上でのSRSの非コードブック設定を許可するとしてもよい。
非SULとSULの両方でSRSの非コードブック設定が行われた場合、gNBはDLにおける信号やチャネルの送信を、どちらのSRSを用いたらよいか不明となる。また、UEは、gNBがどのULキャリアに対してチャネルレシプロシティを想定しているか不明となってしまう。このような課題を解決するための方法を開示する。
SRSの非コードブック設定は、同時に多くとも一つのULキャリア上のみ許可する。非SUL上のSRSとSUL上のSRSが、同時に両方とも非コードブック設定されることを許可しない。UEは、SRSの非コードブック設定が、同時に二つ以上のULキャリアに行われることを想定しない。UEは、同時に二つ以上のULキャリア上でSRSの非コードブック設定を受信した場合、無視してもよい。あるいは、UEは、同時に二つ以上のULキャリア上でSRSの非コードブック設定を受信した場合、非SUL上のSRSの非コードブック設定のみを有効とし、SUL上のSRSの非コードブック設定を無効としてもよい。
このようにすることで、SRSの非コードブック設定が行われるのが一つのULキャリアのみとなり、gNBはDLにおける信号やチャネルの送信に、どのULキャリア上のSRSを用いるか明確になる。また、UEは、gNBがどのULキャリアに対してチャネルレシプロシティを想定しているか明確になる。このため、チャネルレシプロシティを用いたDL、ULの送信が可能となる。
gNBは、どのULキャリアでSRSの非コードブック設定を行うかを、UEに対して通知する。または、gNBは、ULキャリア毎に、SRSの非コードブック設定を、UEに対して通知してもよい。また、gNBは、SRSの非コードブック設定を行うULキャリアの変更を、UEに対して通知してもよい。または、gNBは、ULキャリア毎のSRSの非コードブック設定の変更を、UEに対して通知してもよい。
gNBからUEに対してSRSの非コードブックの設定を通知することを開示したが、他の方法として、SRSのユースケースの設定を通知してもよい。ユースケースの設定として、たとえば、非コードブック、コードブック、ビームマネージメントなどがある。たとえば、SRSを非コードブック設定にする場合、SRSのユースケースを非コードブック設定するとよい。
このようにすることで、複数のULキャリアでSRSの非コードブック設定が可能な場合に、gNBは、どのULキャリア上でSRSの非コードブック設定を行うかを、UEに通知することができる。
gNBからUEへの通知にはRRCシグナリングを用いるとよい。前述のSRS関連のRRCパラメータを用いて通知を行ってもよい。情報量の増大を抑制できる。他の方法として、MACシグナリング、あるいは、L1/L2制御信号で通知を行ってもよい。通知する情報をDCIに含めてPDCCHで通知してもよい。L1/L2制御信号で通知する場合、ダイナミックな設定、変更が可能となる。
gNBはUEに対して、SRSの非コードブック設定(変更を含む)をULキャリアの設定とともに行ってもよい。SRSの非コードブック設定情報を設けるとよい。該情報は、変更するかしないかの情報であってもよい。たとえば、DCIにULキャリアを設定するためのSUL/非SULインジケータが含まれる。SRSの非コードブック設定情報を、SUL/非SULインジケータと同じDCIに含めてもよい。該情報をSUL/非SULインジケータと関連させてもよい。
このようにすることで、gNBはUEに対して、SUL/非SULの設定とともに、設定されたULキャリア上でSRSの非コードブック設定を行うか否かを通知することができる。ULキャリアの運用とSRSの非コードブック設定を関連させることが可能となる。制御を容易にすることが可能となる。
本実施の形態8で開示した方法とすることで、SULが運用され、DLに対するULキャリアが複数となった場合にも、SRSの非コードブック設定が可能となる。このため、チャネルレシプロシティを想定したDLでのプリコーディングを可能とし、通信品質を向上させることができる。
実施の形態9.
3GPPにおいて、SUL上のSRSと非SUL上のSRSに対してSRS関連のRRCパラメータが個別に設定されることが合意されている。また、SUL上のSRSと非SUL上のSRSの同時送信は許可されないことが合意されている(非特許文献16)。
RRC以外のシグナリングを要するSRSが存在する。セミパーシステントSRS(semi-persistent SRS、SP-SRS)、非周期的SRS(Aperiodic SRS、A-SRS)である(非特許文献15)。SP−SRSはDCIでアクティベーション/デアクティベーション(activation/deactivation)を行い、A−SRSはDCIでトリガを行う。複数のULキャリアが設定された場合に、SP−SRS、A−SRSの設定方法についてはなんら議論されていない。このため、なんら工夫がされないと、SUL運用時、SP−SRS、A−SRSの送信ができないことになる。
本実施の形態9ではこのような課題を解決する方法を開示する。
SP−SRSにおいて、異なるULキャリア上でのSRSのアクティベーション状態が同時に生じることを禁止する。A−SRSにおいて、異なるULキャリア上でのSRSのトリガ状態が同時に生じることを禁止する。UEは、異なるULキャリア上でのSP−SRSのアクティベーション状態が同時に生じることを想定しなくてもよい。UEは、異なるULキャリア上でのA−SRSのトリガ状態が同時に生じることを想定しなくてもよい。
UEは、異なるULキャリア上でSP−SRSのアクティベーションが設定された場合、後から設定されたSP−SRSのアクティベーションを無視してもよい。UEは、異なるULキャリア上でA−SRSのトリガが設定された場合、後から設定されたA−SRSのトリガを無視してもよい。
このようにすることで、異なるULキャリア上でSP−SRSのアクティベーション状態が同時に生じることが無くなる。また、異なるULキャリア上でA−SRSのトリガ状態が同時に生じることが無くなる。いずれか一つのULキャリア上のSP−SRSのみがアクティベーションされるようになる。また、いずれか一つのULキャリア上のA−SRSのみがトリガされるようになる。
このため、SUL運用時もSP−SRS、A−SRSの送信が可能となる。
しかし、前述の方法では、SP−SRS、A−SRSを送信するULキャリアが一つに特定されてしまうため、複数のULキャリアでSP−SRS、A−SRSを送信させるにはgNBからUEに対してシグナリングを要する。このため、RRCパラメータの設定は実施されているが、実際に複数のULキャリアでSP−SRS、A−SRSを送信させるには時間がかかってしまうという問題が生じる。
gNBで必要な時にSRSが送信されないと、たとえば、ULスケジューリング、DLのプリコーディング導出やビームマネージメントなどが適切に行われず、通信品質の劣化につながってしまう。このような課題を解決する方法を開示する。
SP−SRSにおいて、異なるULキャリア上でのSRSのアクティベーション状態が同時に生じることを許可する。または/かつ、A−SRSにおいて、異なるULキャリア上でのSRSのトリガ状態が同時に生じることを許可する。gNBはUEに対して、異なるULキャリア上でのSP−SRSのアクティベーション状態が同時に生じることを許可する。gNBはUEに対して、異なるULキャリア上でのA−SRSのトリガ状態が同時に生じることを許可する。
このようにすることで、複数のULキャリア上でSP−SRS、A−SRSが設定され、複数のULキャリア上でSP−SRSのアクティベーション状態が可能となる。また、複数のULキャリア上でA−SRSのトリガ状態が可能となる。このため、実際に複数のULキャリアでSP−SRS、A−SRSの送信を早期に低遅延で実施可能となる。
たとえば、gNBはUEに対して、DCIで非SULでのSP−SRSのアクティベーションを行う。また、DCIでSULでのSP−SRSのアクティベーションを行う。UEは非SUL上でのSP−SRS用のリソースでSRS送信可能となり、また、SUL上でのSP−SRS用のリソースでSRS送信可能となる。このようにすることで、複数のULキャリアにおいて低遅延でSP−SRSの送信が可能となる。
たとえば、gNBはUEに対して、DCIで非SULでのA−SRSのトリガを行う。また、DCIでSULでのA−SRSのトリガを行う。UEは、非SUL上でのA−SRS用のリソースでUL送信可能となり、また、SUL上でのA−SRS用のリソースでUL送信可能となる。このようにすることで、複数のULキャリアにおいて低遅延でA−SRSの送信が可能となる。
gNBからUEに対する、非SUL、SULでのSP−SRSのアクティベーション、または/かつ、A−SRSのトリガは、異なるDCIで行ってもよいし、同じDCIで行ってもよい。SP−SRSアクティベーションする、または/かつ、A−SRSをトリガする、ULキャリアを特定する情報を含めるとよい。SUL/非SULインジケータを用いてもよい。
同じDCIで複数のULキャリアのSP−SRSのアクティベーション、または/かつ、A−SRSのトリガを行う場合、SP−SRSのアクティベーション、または/かつ、A−SRSのトリガと、そのULキャリアとを関連付けた情報としておくとよい。
SP−SRSのデアクティベーションについても、アクティベーションと同様にしてもよい。非SUL、SULでのSP−SRSのデアクティベーションは、異なるDCIで行ってもよいし、同じDCIで行ってもよい。SP−SRSをデアクティベーションするULキャリアを特定する情報を含めるとよい。SUL/非SULインジケータを用いてもよい。同じDCIで複数のULキャリアのSP−SRSのデアクティベーションを行う場合、SP−SRSのデアクティベーションと、そのULキャリアとを関連付けた情報としておくとよい。
同じDCIにアクティベーションとデアクティベーションを混在させてもよい。また、同じDCIにアクティベーションとデアクティベーションとトリガを混在させてもよい。このようにすることで、複数ULキャリア上のSP−SRS、A−SRSの送信を柔軟に設定できる。
同一ULキャリア上のSP−SRSのアクティベーション/デアクティベーションを、SRS送信前に連続して受信した場合、後からのアクティベーション/デアクティベーションを有効としてもよい。
たとえば、UEが、gNBからのSP−SRSのアクティベーション受信後SRS送信前に、同一ULキャリア上の該SP−SRSのデアクティベーションを受信した場合、後から受信した該SP−SRSのデアクティベーションを有効とする。UEは、その後の該SP−SRSのリソースでSRSを送信しない。このようにすることで、gNBとUEとの間での誤動作を低減可能となる。
A−SRSのトリガを停止する情報を設けてもよい。言い換えると、A−SRSのトリガを無効とする情報を設けてもよい。該情報をDCIに含めてもよい。gNBは、前に設定したA−SRSのトリガを停止する場合に、トリガ停止情報をUEに対して通知するとよい。SRS送信前にトリガ停止情報を受信したUEは、A−SRSのトリガを停止する。
同一ULキャリア上のA−SRSのトリガ/トリガ停止を、SRS送信前に連続して受信した場合、後からのトリガ/トリガ停止を有効としてもよい。
たとえば、UEが、gNBからのA−SRSのトリガ受信後SRS送信前に、同一ULキャリア上の該A−SRSのトリガ停止を受信した場合、後から受信した該A−SRSのトリガ停止を有効とする。UEは、その後の該A−SRSのリソースでSRSを送信しない。このようにすることで、gNBとUEとの間での誤動作を低減可能となる。
また、このようにすることで、UEが無駄なSRSを送信することを低減させることができる。UEの消費電力の低減が可能となる。また、ULの干渉を低減可能となる。
非SUL、SULでのA−SRSのトリガ停止は、異なるDCIで行ってもよいし、同じDCIで行ってもよい。A−SRSをトリガ停止するULキャリアを特定する情報を含めるとよい。SUL/非SULインジケータを用いてもよい。同じDCIで複数のULキャリアのA−SRSのトリガ停止を行う場合、A−SRSのトリガ停止と、そのULキャリアとを関連付けた情報としておくとよい。
同じDCIにトリガとトリガ停止を混在させてもよい。また、同じDCIにアクティベーションとデアクティベーションとトリガとトリガ停止を混在させてもよい。このようにすることで、複数ULキャリア上のSP−SRS、A−SRSの送信を柔軟に設定できる。
前述のように、3GPPでは、UEは異なるULキャリア上で同時にSRSを送信できないことが合意されている。しかし、複数のULキャリア上でSP−SRSのアクティベーション状態を可能とし、また、複数のULキャリア上でA−SRSのトリガ状態を可能とした場合、異なるULキャリア上でSRSの送信タイミングが重なる場合が生じてしまう。このような課題を解決する方法を開示する。
複数のULキャリア上でSRSの送信タイミングが重なった場合、SRSの送信に優先順位を設けるとよい。優先順位は、規格等で静的に決められてもよいし、gNBが決定し、gNBからUEに対して通知してもよい。UEは優先順位に従ってSRSの送信を行うとよい。
優先順位の例を開示する。たとえば、ULキャリアの種類によって優先順位を設ける。たとえば、非SUL上のSRSを優先順位1とする。また、非SULとSULを含めて優先順位を設定してもよい。SULが複数の場合は各SULに対して優先順位を決めるとよい。このようにすることで、非SUL上でのSRS送信を優先可能となる。
gNBが非SULでのULスケジューリングを優先して実施可能となる。スケジューリングを優先したいULキャリアの順で優先順位を設定可能となる。また、DLに対して非SULでチャネルレシプロシティが想定される場合、非コードブック設定のSRS送信を優先させることが可能となる。
他の優先順位の例として、たとえば、SULを優先させてもよい。SULは非SULよりも低い周波数帯域で設定され、広いカバレッジとなる場合がある。このような場合、非SULでのUL通信品質よりもSULでのUL通信品質が良好になる場合がある。SULのSRSを優先させることで、gNBはSULでのULスケジューリングを優先して実施可能となる。ULの通信品質の向上を図れる。
他の優先順位の例として、たとえば、gNBからUEに対して後から送信したSRSの指示を優先してもよい。UEは後から受信したSRSの指示を優先するとよい。SRSの指示として、たとえば、SP−SRSのアクティベーション、あるいは、A−SRSのトリガなどがある。
たとえば、UEはgNBから、SUL上でのSP−SRSのアクティベーションを受信した後に、非SUL上でのSP−SRSのアクティベーションを受信する。SUL上でのSP−SRS用リソースと非SUL上でのSP−SRS用リソースのタイミングが重なった場合、UEは、後から受信した非SUL上でのSP−SRSのアクティベーションを優先し、非SUL上での該SP−SRS用リソースでSRSを送信する。
たとえば、UEはgNBから、非SUL上でのA−SRSのトリガを受信した後に、SUL上でのA−SRSのトリガを受信する。非SUL上でのA−SRS用リソースとSUL上でのA−SRS用リソースのタイミングが重なった場合、UEは、後から受信したSUL上でのA−SRSのトリガを優先し、SUL上での該A−SRS用リソースでSRSを送信する。
このようにすることで、gNBはUEに対して、送信させたいSRSを適宜指示することが可能となる。ダイナミックに送信させたいSRSを設定可能となるため、ULの通信品質の向上を図れる。
他の優先順位の例として、たとえば、SRSの種類に応じて決定してもよい。SRSの種類として、周期的SRS、SP−SRS、A−SRSがある。たとえば、A−SRSを優先順位1とし、SP−SRSを優先順位2とし、周期的SRSを優先順位3としてもよい。複数ULキャリアでのSRS送信タイミングが重なった場合、SRSの種類に応じて優先して送信するSRSを決定する。
他の優先順位の例として、たとえば、SRSのユースケースに応じて決定してもよい。たとえば、非コードブック設定を優先順位1とし、ビームマネージメント設定を優先順位2とし、コードブック設定を優先順位3としてもよい。複数ULキャリアでのSRS送信タイミングが重なった場合、SRSのユースケースに応じて優先して送信するSRSを決定する。
前述に開示した優先順位の例を組合せて優先順位としてもよい。一つの優先順位で同じ優先順位の場合、他の優先順位を用いて送信するSRSを決定してもよい。
このようにすることで、異なるULキャリア上でSRSの送信タイミングが重なる場合でも、UEはSRSを送信することが可能となる。
SRS送信シンボルが複数のシンボルからなる場合がある。連続する複数のシンボルでSRSが送信される。UEは連続する複数のシンボルでSRSを送信する。このように複数シンボルのSRSの送信の場合、途中でULキャリアを切替えることを禁止する。複数シンボルのSRSの送信は同一のULキャリア上で実施する。
このようにすることで、UEはSRS送信の途中でULキャリアを変更する必要が無くなる。また、gNBはUEからのSRS受信の途中でULキャリアを変更する必要が無くなる。SRSのスイッチングによるリソースの無駄を削減可能となる。また、制御を簡易にすることが可能となる。
異なるULキャリア上のSRS送信タイミングが一部重なるような場合のSRSの送信方法について開示する。たとえ、SRS送信タイミングの一部だけが重なるような場合でも、送信を決定したSRSのシンボルを全て送信する。送信しないと決定したSRSのシンボルは全て送信しないとするとよい。SRSの送信の決定は、前述の優先順位に従って行われてもよい。
このようにすることで、SRSのスイッチングによるリソースの無駄を削減可能となる。また、制御を簡易にすることが可能となる。
SULが設定された場合、異なるULキャリア上でSRSの送信タイミングと他の信号あるいはチャネルの送信タイミングが重なる場合が生じてしまう。このような場合には、異なるULキャリア上で同時にUL送信を実施しないとしてもよい。しかし、その場合の送信方法が不明となる。このような課題を解決する方法を開示する。
複数のULキャリア上でSRSの送信タイミングと他の信号あるいはチャネルが重なった場合の送信に優先順位を設けるとよい。優先順位は、規格等で静的に決められてもよいし、gNBが決定し、gNBからUEに対して通知してもよい。UEは優先順位に従ってSRSあるいは他の信号あるいは他のチャネルの送信を行うとよい。
優先順位の例として、前述の異なるULキャリア上でSRSの送信タイミングが重なった場合の例を適用してもよい。加えて、他の信号あるいはチャネルの種類によって優先順位を決定してもよい。
たとえば、ULキャリアの種類によって優先順位を設ける。たとえば、非SUL上の信号あるいはチャネルを優先順位1とし、SUL上の信号あるいはチャネルを優先順位2とする。例えば、非SUL上でのPUCCHの送信タイミングとSUL上でのSRSの送信タイミングが重なった場合、非SUL上のPUCCHの送信を優先する。
UEは、非SUL上のPUCCHを送信し、SUL上のSRSの送信を行わない。このようにすることで、非SUL上での信号あるいはチャネルの送信を優先可能となる。
他の優先順位の例として、たとえば、gNBからUEに対して後から送信した、信号あるいはチャネルの送信指示を優先してもよい。UEは後から受信した、信号あるいはチャネルの送信指示を優先するとよい。
たとえば、UEはgNBから、非SUL上でのAck/Nack用PUCCHの送信指示を受信した後に、SUL上でのA−SRSのトリガを受信する。非SUL上でのAck/Nack用PUCCHの送信タイミングとSUL上でのA−SRSの送信タイミングが重なった場合、UEは、後から受信したSUL上でのA−SRSのトリガを優先し、SUL上での該A−SRS用リソースでSRSを送信する。
他の優先順位の例として、SRSの種類および他の信号あるいはチャネルの種類によって優先順位を決定してもよい。たとえば、Ack/Nack用のPUCCHの送信の優先順位1とし、A−SRSの送信の優先順位を2とし、SR用のPUCCHの送信の優先順位を3とし、SP−SRSの送信の優先順位を4とし、CSI用のPUCCHの送信順位を5とし、周期的SRSの送信の優先順位を6とする。
SUL上でのこれらの信号あるいはチャネルと非SUL上でのこれらの信号あるいはチャネルの送信タイミングが重なった場合、UEは、該優先順位に従って、送信する信号チャネルを決定し、送信するとよい。
他の優先順位の例として、SUL上のSRSを最優先としてもよい。また、SUL上のSRSのユースケースがコードブックである場合に、SUL上のSRSを最優先としてもよい。急速に非SUL上での通信品質が劣化した場合、SUL上のSRSの送信を優先して行うことで、gNBにSUL上でのULスケジューリングを可能とする。ULの通信品質を良好に維持することが可能となる。
異なるULキャリア上でSRSの送信タイミングと他の信号あるいはチャネルの送信タイミングの一部が重なる場合については、前述の異なるULキャリア上でSRSの送信タイミングの一部が重なった場合の方法を適用するとよい。同様の効果が得られる。
gNBは、異なるULキャリア上でSRSの送信タイミングとPUSCHの送信タイミングを重ならないようにスケジューリングしてもよい。UEは異なるULキャリア上でSRSの送信タイミングとPUSCHの送信タイミングとが重ならいと想定する。UEは、gNBから、異なるULキャリア上で、送信タイミングの重なるSRS送信の指示とPUSCHの送信指示を受信した場合、無視してもよい。あるいは、UEは後から送信された、SRS送信の指示あるいはPUSCHの送信指示を無視する、としてもよい。
このようにすることで、異なるULキャリア上でSRSの送信タイミングとPUSCHの送信タイミングを重ならないようにでき、異なるキャリア上でのSRSの送信とPUSCHの送信とを確実に実施することが可能となる。
各ULキャリア上でのSRSとPUSCHを一つのグループとしてもよい。gNBは、異なるULキャリア上で該グループの送信タイミングが重ならないようにスケジューリングしてもよい。たとえば、一つのULキャリア上で同一スロットにSRSとPUSCHが構成される場合、該SRSとPUSCHとを一つのグループとする。
このようにすることで、スケジューリングを簡易にすることが可能となる。
異なるULキャリア上でSRSの送信タイミングとPUSCHの送信タイミングの一部が重なった場合、重なったSRSのシンボルをパンクチャしてPUSCHを送信してもよい。異なるULキャリア上でSRSとPUSCHの送信を実施可能となる。
パンクチャしたシンボルで送信する予定であったデータをPUSCHの他のシンボルで送信してもよい。レートを変更して送信してもよい。
このようにすることで、異なるULキャリア上でSRSの送信タイミングとPUSCHの送信タイミングが一部重なった場合に、異なるキャリア上でのSRSの送信とPUSCHの送信とを実施することが可能となる。
各ULキャリアに一つ以上のBWPが設定されてもよい。前述のULキャリアの記載について、該ULキャリアに設定される一つ以上のBWPに適宜適用してもよい。前述のULキャリアの記載を、該ULキャリアに設定される一つ以上のBWPとみなしてもよい。
SUL運用時のULキャリアの変調方式の設定方法について開示する。変調方式として、たとえば、OFDM、DFTsOFDMなどがある。SULの変調方式を非SULと同じにするとよい。たとえば、UEに対して、非SULでOFDMが設定されていた場合、SULでもOFDMが設定される。このようにすることで、SULと非SULとのULキャリアの切替えで変調方式が変更されることがないため、切替え制御を容易にできる。
他の方法として、ULキャリア毎に変調方式を設定してもよい。UE毎にULキャリア毎に変調方式を設定してもよい。たとえば、UEに対して、非SULでOFDMが設定され、SULでDFTsOFDMが設定される。DFTsOFDMによるULデータ送信では低消費電力化が可能となるため、SULでのULデータ送信をさらに低消費電力化可能となる。
実施の形態10.
1つのセルにおける上りデータの複製を可能とする。例えば、SULと非SULを用いて、パケット複製が行われてもよい。SULを用いる送信と非SULを用いる送信の時間リソースは、重なっていてもよいし、重ならないとしてもよい。前述の複製は、DRBに対して行われてもよいし、SRBに対して行われてもよい。このことにより、例えば、該上りデータの送信において周波数ダイバーシチ効果が得られ、その結果、信頼性を向上可能となる。前述の複製は、DC構成を用いない点、また、CAを用いない点で、パケット複製(非特許文献16参照)とは異なる。
基地局はUEに対し、該複製の開始/停止を指示する。該複製に関する設定が通知されてもよい。該指示および/あるいは該設定の通知は、RRCシグナリングを用いて行われてもよいし、MACシグナリングを用いて行われてもよいし、L1/L2シグナリングを用いて行われてもよい。前述の複数の組合せが用いられてもよい。例えば、該設定がRRCシグナリングに含まれて基地局からUEに通知され、該指示がMACシグナリングに含まれて基地局からUEに通知されてもよい。このことにより、例えば、少ないシグナリング量で迅速な通知が可能となる。UEは、該指示および/あるいは該設定を用いて、該複製を開始あるいは停止してもよい。基地局は、該複製によって重複して受信した上りデータのうち1つを除いて破棄してもよい。基地局は、前述の1つのデータのみを上位レイヤ(例えば、RRC)あるいは上位NW装置(例えば、5GC)に転送してもよい。
UEは、該複製をPDCPレイヤにて行ってもよい。他の例として、UEは該複製をRLCレイヤにて行ってもよいし、MACレイヤにて行ってもよい。基地局は、該複製によって重複して受信した上りデータのうち1つを除いて破棄する動作を、PDCPレイヤにて行ってもよい。他の例として、基地局は、該動作をRLCレイヤにて行ってもよいし、MACレイヤにおいて行ってもよい。UEにおける該複製と、基地局における前述の破棄する動作は、同じレイヤにて行われるとよい。このことにより、例えば、基地局および/あるいはUEにおける、データの不用な重複による処理量増加を防止可能となる。
本実施の形態10により、例えば、DC構成もCA構成もいずれも用いないUEにおいても、上りデータの複製が可能となり、その結果、上りデータの信頼性を向上可能となる。
前述の各実施の形態およびその変形例は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において、各実施の形態およびその変形例を自由に組合せることができる。また各実施の形態およびその変形例の任意の構成要素を適宜変更または省略することができる。
例えば、前述の各実施の形態およびその変形例において、スロットは、第5世代基地局通信システムにおける通信の時間単位の一例である。スケジューリング単位であってもよい。前述の各実施の形態およびその変形例において、スロット単位として記載している処理を、TTI単位、サブフレーム単位、サブスロット単位、ミニスロット単位として行ってもよい。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
200 通信システム、202 通信端末装置、203 基地局装置。

Claims (3)

  1. 通信端末装置と、前記通信端末装置と無線通信可能に構成された複数の基地局とを備える通信システムであって、
    前記複数の基地局は、前記通信端末装置に対してデュアルコネクティビティを提供するマスタ基地局およびセカンダリ基地局を含み、
    前記通信端末装置は、RRC_CONNECTEDからRRC_INACTIVEに遷移した後も、前記セカンダリ基地局の設定に関するセカンダリ基地局設定情報を維持し、
    前記通信端末装置は、前記RRC_INACTIVEの間に前記マスタ基地局と前記セカンダリ基地局とのうちの少なくとも一方が変更される場合にも、前記セカンダリ基地局設定情報を維持し、
    前記通信端末装置は、維持しておいた前記セカンダリ基地局設定情報を利用して、前記RRC_CONNECTEDに再び遷移する、
    通信システム。
  2. 維持しておく前記セカンダリ基地局設定情報はSDAP(Service Data Adaptation Protocol)の設定情報を含み、
    前記通信端末装置は、維持しておいた前記SDAPの設定情報を利用して、前記RRC_CONNECTEDに再び遷移する、
    請求項1に記載の通信システム。
  3. 複数の基地局と無線通信可能に構成された通信端末装置であって、
    前記複数の基地局は、前記通信端末装置に対してデュアルコネクティビティを提供するマスタ基地局およびセカンダリ基地局を含み、
    前記通信端末装置は、RRC_CONNECTEDからRRC_INACTIVEに遷移した後も、前記セカンダリ基地局の設定に関するセカンダリ基地局設定情報を維持し、
    前記通信端末装置は、前記RRC_INACTIVEの間に前記マスタ基地局と前記セカンダリ基地局とのうちの少なくとも一方が変更される場合にも、前記セカンダリ基地局設定情報を維持し、
    前記通信端末装置は、維持しておいた前記セカンダリ基地局設定情報を利用して、前記RRC_CONNECTEDに再び遷移する、
    通信端末装置。
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