JPWO2019225072A1 - 物理量検出装置 - Google Patents

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Abstract

過補正を抑制できる。物理量検出装置は、被計測流体の物理量を検出し検出信号を出力する物理量検出センサと、検出信号を用いて検出信号の進み補償に用いる進み補償量を算出する補償量算出部と、進み補償量の時間変化量である偏差に基づいて進み補償量を調整するゲイン制御部とを備える。

Description

本発明は、物理量検出装置に関する。
車両を制御するためには、様々な物理量を高精度に測定する必要がある。しかし車両内では熱やノイズなどの物理量の高精度な測定を困難にする問題がある。特許文献1には、吸気流の一部を取込む開口部を有する副通路と、前記副通路内に設けられた流量検出素子と、前記流量検出素子と電気的に接続された電子回路と、前記電子回路を配置する回路実装板と、を有し、少なくとも前記回路実装板の一部を収納する筐体とを備えた吸気温度センサにおいて、前記副通路外部に設けられた吸気温度検出素子と、前記吸気温度検出素子の取付け部周辺の温度を検出する温度センサと、を有し、前記温度センサの出力および前記流量検出素子の出力に基づいて前記吸気温度検出素子の出力を補正する手段を有することを特徴とする吸気温度センサが開示されている。
特開2012−159314号公報
特許文献1に開示された構成では複数のセンサを備えることが要件であり、装置の大型化やコスト増大の問題がある。単一のセンサを用いた補正として進み補償が考えられるが、周囲環境やEMCノイズの影響による信号急変時に過補正を生じさせてしまう問題が想定される。
本発明の第1の態様による物理量検出装置は、被計測流体の物理量を検出し検出信号を出力する物理量検出センサと、前記検出信号を用いて前記検出信号の進み補償に用いる進み補償量を算出する補償量算出部と、前記進み補償量の時間変化量である偏差に基づいて前記進み補償量を調整するゲイン制御部とを備える。
本発明によれば、過補正を抑制できる。
内燃機関制御システムSの構成図 物理量検出装置300の断面図 異なる構成による物理量検出装置300の断面図 物理量検出装置300の回路図 実施の形態におけるマイコン415の機能ブロック図 補償量算出部710のゲイン特性の一例を示す図 吸入空気の熱応答時における補正前温度TAinと補正後温度TAoutの時系列変化を示す図 外乱発生時における補正前温度TAinと補正後温度TAoutの時系列変化を示す図 被計測流体30の温度が穏やかに連続的に変化する場合における補正前温度TAinと補正後温度TAoutの時系列変化を示す図 補正前温度TAinと補正後温度TAoutにおける出力シフトの問題点を示す図 状態判定部750の機能構成図 熱応答の開始時におけるLPF遅れ判定部751の入出力を示す図 図8−1における入出力の差分を示す図 応答補償量判定部752の出力を説明する図 状態選択部753によるフィルタの選択を示す図 ゲイン制御部730の機能ブロック図 第1ゲイン係数算出部756の入出力関係の一例を示す図 第2ゲイン係数算出部757の入出力関係の一例を示す図 変形例1におけるマイコン415の機能ブロック図 変形例1におけるゲイン制御部730の機能ブロック図 第3ゲイン係数算出部758の入出力関係の一例を示す図 変形例2において湿度センサの出力値を補正する場合のマイコン415の機能ブロック図 変形例2において流量センサの出力値を補正する場合のマイコン415の機能ブロック図 流量特性調整部760の特徴を示す図
―実施の形態―
以下、図1〜図12−2を参照して、本発明に係る物理量検出装置の実施の形態を説明する。以下に説明する発明を実施するための形態は、実際の製品として要望されている種々の課題を解決しており、特に車両の吸入空気の物理量を検出する検出装置として使用するために望ましい色々な課題を解決し、種々の効果を奏している。下記実施の形態が解決している色々な課題の内の一つが、上述した発明が解決しようとする課題の欄に記載した内容であり、また下記実施の形態が奏する種々の効果のうちの1つが、発明の効果の欄に記載された効果である。下記実施の形態が解決している色々な課題について、さらに下記実施の形態により奏される種々の効果について、下記実施の形態の説明の中で述べる。したがって、下記実施の形態の中で述べる実施の形態が解決している課題や効果は、発明が解決しようとする課題の欄や発明の効果の欄の内容以外の内容についても記載されている。
1. 内燃機関制御システムS
図1は、本発明に係る物理量検出装置300を含む電子燃料噴射方式の内燃機関制御システムSの構成図である。内燃機関制御システムSでは、被計測流体30である吸入空気は、エンジンシリンダ112とエンジンピストン114を備える内燃機関110の動作に基づき以下のように移動する。すなわち被計測流体30は、まずエアクリーナ122から吸入され、主通路124であるたとえば吸気ボディ、スロットルボディ126、および吸気マニホールド128を介してエンジンシリンダ112の燃焼室に導かれる。
被計測流体30の物理量は、物理量検出装置300で検出される。燃料噴射弁152は、物理量検出装置300が検出した物理量に基づき燃料を供給する。燃料噴射弁152が供給する燃料は、吸入空気と共に混合気の状態で燃焼室に導かれ、燃焼されることで機械エネルギを発生する。燃料噴射弁152はたとえば内燃機関の吸気ポートに設けられ、吸気ポートに噴射された燃料が吸入空気である被計測流体30とともに混合気を成形し、吸気弁116を介して燃焼室に導かれる。
燃焼室に導かれた燃料および空気は、燃料と空気の混合状態を成しており、点火プラグ154の火花着火により、爆発的に燃焼して機械エネルギを発生する。燃焼後の気体は排気弁118から排気管に導かれ、排気ガス24として排気管から車外に排出される。燃焼室に導かれる吸入空気である被計測流体30の流量は、アクセルペダルの操作に基づいてその開度が変化するスロットルバルブ132により制御される。燃料の供給量は、燃焼室に導かれる吸入空気の流量に基づいて制御される。運転者はスロットルバルブ132の開度を制御して燃焼室に導かれる吸入空気の流量を制御することにより、内燃機関が発生する機械エネルギを制御することができる。
1.1 内燃機関制御システムSの制御の概要
エアクリーナ122から取り込まれ主通路124を流れる吸入空気である被計測流体30の流量、温度、湿度、圧力などの物理量が物理量検出装置300により検出される。物理量検出装置300から吸入空気の物理量を表す電気信号が制御装置200に入力される。スロットルバルブ132の開度を計測するスロットル角度センサ144の出力が制御装置200に入力される。内燃機関のエンジンピストン114、吸気弁116、および排気弁118の位置や状態が制御装置200に入力される。制御装置200にはさらに、内燃機関の回転速度を計測するために、回転角度センサ146の出力が入力される。排気ガス24の状態から燃料量と空気量との混合比の状態を計測するために、酸素センサ148の出力が制御装置200に入力される。
制御装置200は、物理量検出装置300の出力である吸入空気の物理量と、回転角度センサ146の出力に基づき計測された内燃機関の回転速度とに基づいて、燃料噴射量や点火時期を演算する。これら演算結果に基づいて、燃料噴射弁152から供給される燃料量や、点火プラグ154により点火される点火時期が制御される。燃料供給量や点火時期は、実際にはさらに物理量検出装置300で検出される温度やスロットル角度の変化状態、エンジン回転速度の変化状態、酸素センサ148で計測された空燃比の状態に基づいて、きめ細かく制御される。制御装置200は、さらに内燃機関のアイドル運転状態において、スロットルバルブ132をバイパスする空気量をアイドルエアコントロールバルブ156により制御し、アイドル運転状態での内燃機関の回転速度を制御する。
1.2 物理量検出装置300の検出精度向上の重要性と物理量検出装置300の搭載環境
内燃機関の主要な制御量である燃料供給量や点火時期はいずれも物理量検出装置300の出力を主パラメータとして演算される。そのため、物理量検出装置300の検出精度の向上、経時変化の抑制、および信頼性の向上が、車両の制御精度の向上や信頼性の確保に関して重要である。
特に近年は車両の省燃費に関する要望が非常に高く、また排気ガス浄化に関する要望が非常に高い。これらの要望に応えるには、物理量検出装置300により検出される吸入空気の物理量の検出精度の向上が極めて重要である。また、物理量検出装置300が高い信頼性を維持していることも大切である。
物理量検出装置300が搭載される車両は、温度や湿度の変化が大きい環境で使用される。物理量検出装置300は、その使用環境における温度や湿度の変化への対応や、塵埃や汚染物質などへの対応も、考慮されていることが望ましい。また、物理量検出装置300は、内燃機関からの発熱の影響を受ける吸気管に装着される。このため、内燃機関の発熱が主通路124である吸気管を介して物理量検出装置300に伝わる。物理量検出装置300は、被計測流体30と熱伝達を行うことにより被計測流体30の流量を検出するので、外部からの熱の影響をできるだけ抑制することが重要である。
2. 物理量検出装置300の構成
2.1 物理量検出装置300の外観構造
図2−1は、物理量検出装置300の断面図である。物理量検出装置300は、ハウジング302を備えている。ハウジング302は、合成樹脂製材料をモールド成形することにより構成される。ハウジング302は、物理量検出装置300を主通路124である吸気ボディに固定するためのフランジ311と、フランジ311から突出して外部機器との電気的な接続を行うためのコネクタを有する外部接続部321と、フランジ311から主通路124の中心に向かって突出するように延びる計測部331とを有している。
計測部331には、回路基板400が設けられている。回路基板400には、主通路124を流れる被計測流体30の物理量を検出するための少なくとも一つの検出部と、検出部で検出した信号を処理するための回路部が設けられている。検出部は被計測流体30に晒される位置に配置され、回路部は密閉された回路室に配置される。回路基板400の材料には様々なものを用いることができ、たとえばガラスエポキシ樹脂製の材料は安価で加工が容易なので好適である。
計測部331には第1副通路305が形成される。計測部331の先端部には、吸入空気などの被計測流体30の一部を第1副通路305に取り込むための第1副通路入口305aと、第1副通路305から被計測流体30を主通路124に戻すための第1副通路出口305bとが設けられている。第1副通路305の通路の途中には、回路基板400の一部が突出しており、その突出部分には検出部である流量検出部602が配置されて、被計測流体30の流量を検出する。
外部接続部321は、フランジ311の上面に設けられてコネクタを有している。コネクタには、制御装置200との間を接続する通信ケーブルを差し込むための差し込み穴が設けられている。差し込み穴内には、外部端子が設けられている。外部端子は、物理量検出装置300の計測結果である物理量の情報を出力するための端子および物理量検出装置300が動作するための直流電力を供給するための電源端子となる。
2.2 物理量検出装置300の外観構造に基づく効果
物理量検出装置300は、フランジ311から主通路124の中心方向に向かって延びる計測部331の中間部に突出部403が設けられ、計測部331の先端部に第1副通路入口305aが設けられている。したがって、主通路124の内壁面近傍ではなく、内壁面から離れた中央部に近い部分の気体を突出部403および第1副通路305にそれぞれ取り込むことができる。したがって、物理量検出装置300は、主通路124の内壁面から離れた部分の気体の物理量を測定することができ、熱や内壁面近傍の流速低下に関係する物理量の計測誤差を低減できる。
2.3 回路基板400の外観
回路部は、図示していない回路配線の上に、マイコン415、電源レギュレータ416、基板上温度センサ423、抵抗やコンデンサなどのチップ部品417などの電子部品が実装されて構成されている。
突出部403は、第1副通路305内に配置され、突出部403の表面である計測用流路面430が被計測流体30の流れ方向に沿って延びる。突出部403の計測用流路面430には、流量検出部602が設けられている。流量検出部602は、被計測流体30と熱伝達を行い、被計測流体30の状態、たとえば被計測流体30の流速を計測し、主通路124を流れる流量を表す電気信号を出力する。
2.4 温度検出部451の構造
ベース部402の上流側の端辺で且つ突出部403側の角部には、温度検出部451が設けられている。温度検出部451は、主通路124を流れる被計測流体30の物理量を検出するための検出部の一つを構成するものであり、回路基板400に設けられている。回路基板400は、被計測流体30の上流に向かって突出する突出部450を有しており、温度検出部451は、突出部450でかつ回路基板400の裏面に設けられたチップ型の温度センサ453を有している。温度センサ453とその配線部分は、合成樹脂材で被覆されており、塩水の付着により電食が生ずるのを防いでいる。
図2−2は、物理量検出装置300の異なる構成を示す外観図である。図2−1に示した構成では物理量検出装置300が温度センサ453を有し、温度センサ453がチップ型であった。しかし物理量検出装置300の構成は図2−1に示した構成に限定されず、たとえば図2−2に示すようにアキシャル型を用いてもよいし、さらに他の構成を用いてもよい。
3. 物理量検出装置300の回路構成
3.1 物理量検出装置300の回路構成の全体
図3は物理量検出装置300の回路図である。物理量検出装置300は、流量検出回路601と、温湿度検出回路701と、マイコン415と、電源レギュレータ416とを有する。
流量検出回路601は、発熱体608を有する流量検出部602と処理部604とを備えている。処理部604は、流量検出部602の発熱体608の発熱量を制御するとともに、流量検出部602の出力に基づいて流量を表す信号を、端子662を介してマイコン415に出力する。この処理を行うために、処理部604は、中央演算処理装置であるCPU612と、入力回路614と、出力回路616と、補正値や計測値と流量との関係を表すデータを保持するメモリ618と、一定電圧をそれぞれ必要な回路に供給する電源回路622とを備えている。電源回路622には車載バッテリなどの外部電源から、端子664と図示していないグランド端子を介して直流電力が供給される。
流量検出部602には被計測流体30を熱するための発熱体608が設けられている。電源回路622から、発熱体608の電流供給回路を構成するトランジスタ606のコレクタに電圧V1が供給される。CPU612から出力回路616を介してトランジスタ606のベースに制御信号が加えられる。この制御信号に基づいてトランジスタ606から端子624を介して発熱体608に電流が供給される。発熱体608に供給される電流量は、CPU612から出力回路616を介してトランジスタ606に加えられる制御信号により制御される。なおこのトランジスタ606は、発熱体608の電流供給回路を構成する。処理部604は、発熱体608で熱せられることにより被計測流体30の温度が当初の温度より所定温度、たとえば100℃だけ高くなるように発熱体608の発熱量を制御する。
流量検出部602は、発熱体608の発熱量を制御するための発熱制御ブリッジ640と、流量を計測するための流量検知ブリッジ650と、を有している。発熱制御ブリッジ640の一端には、電源回路622から一定電圧V3が端子626を介して供給され、発熱制御ブリッジ640の他端はグランド端子630に接続されている。また流量検知ブリッジ650の一端には、電源回路622から一定電圧V2が端子625を介して供給され、流量検知ブリッジ650の他端はグランド端子630に接続されている。
発熱制御ブリッジ640は、熱せられた被計測流体30の温度に基づいて抵抗値が変化する測温抵抗体である抵抗642を有する。抵抗642、抵抗644、抵抗646、および抵抗648はブリッジ回路を構成している。抵抗642と抵抗646との交点Aおよび抵抗644と抵抗648との交点Bの電位差が、端子627および端子628を介して入力回路614に入力される。CPU612は、交点Aと交点Bとの電位差が所定値、たとえばゼロボルトになるようにトランジスタ606から供給される電流を制御して発熱体608の発熱量を制御する。
図3に記載の流量検出回路601は、被計測流体30のもとの温度に対して一定温度、たとえば100℃高くなるように発熱体608で被計測流体30を加熱する。この加熱制御を高精度に行えるように、次のように発熱制御ブリッジ640を構成する各抵抗の抵抗値が設定されている。すなわち、発熱体608で温められた被計測流体30の温度が当初の温度に対して常にある一定の温度、たとえば100℃高くなったときに、交点Aと交点B間の電位差がゼロボルトとなるように各抵抗の抵抗値が設定されている。したがって流量検出回路601のCPU612は、交点Aと交点Bとの電位差がゼロボルトとなるよう発熱体608への供給電流を制御する。
流量検知ブリッジ650は、抵抗652、抵抗654、抵抗656、および抵抗658の4つの測温抵抗体で構成されている。これら4つの測温抵抗体は被計測流体30の流れに沿って配置されている。抵抗652および抵抗654は、発熱体608に対して被計測流体30の流路における上流側に配置されている。抵抗656および抵抗658は、発熱体608に対して被計測流体30の流路における下流側に配置されている。また計測精度を上げるために、抵抗652および抵抗654は発熱体608までの距離が互いに略同じくなるように配置されている。これとどうように、抵抗656と抵抗658は発熱体608までの距離が互いに略同じくなるように配置されている。
抵抗652と抵抗656との交点Cと、抵抗654と抵抗658との交点Dとの間の電位差が端子631と端子632を介して入力回路614に入力される。計測精度を高めるために、たとえば被計測流体30の流れがゼロの状態で、交点Cと交点Dとの間の電位差がゼロとなるように流量検知ブリッジ650の各抵抗が設定されている。したがって交点Cと交点Dとの間の電位差が、たとえばゼロボルトの状態では、CPU612は被計測流体30の流量がゼロとの計測結果に基づき、主通路124の流量がゼロを意味する電気信号を端子662から出力する。
被計測流体30が図3の矢印方向に流れている場合、すなわち図示上から下に向かって流れる場合に流量検知ブリッジ650の動作は次のようになる。上流側に配置されている抵抗652および抵抗654は、被計測流体30によって冷却される。被計測流体30の下流側に配置されている抵抗656および抵抗658は、発熱体608により暖められた被計測流体30により温められるので温度が上昇する。
このため、流量検知ブリッジ650の交点Cと交点Dとの間に電位差が発生し、この電位差が端子631と端子632を介して、入力回路614に入力される。CPU612は流量検知ブリッジ650の交点Cと交点Dとの間の電位差に基づいて、メモリ618に記憶されている前述の電位差と主通路124の流量との関係を表すデータを検索し、主通路124の流量を求める。このようにして求められた主通路124の流量を表す電気信号が端子662を介して出力される。
メモリ618には、上記交点Cと交点Dとの電位差と主通路124の流量との関係を表すデータが記憶されている。メモリ618にはさらに、回路基板400の生産後に、気体の実測値に基づいて求められた、ばらつきなどの測定誤差の低減のための補正データが記憶されている。
温湿度検出回路701は、基板上温度センサ423および湿度センサ422から検出信号が入力されるアンプやA/Dコンバータなどの入力回路と、出力回路と、補正値や温度と絶対湿度との関係を表すデータを保持するメモリと、一定電圧をそれぞれ必要な回路に供給する電源回路622とを備えている。流量検出回路601および温湿度検出回路701から出力された信号は、マイコン415に入力される。以下では、流量検出回路601からマイコン415に入力される流量信号により表される流量を「補正前流量FAin」と呼ぶ。マイコン415は温度センサ453の出力値である電圧を取り込み、所定の特性にしたがって変換することで温度に換算する。以下では、換算された温度を「補正前温度TAin」と呼ぶ。
マイコン415は、中央演算装置であるCPU、読み出し専用の不揮発性記憶領域であるROM、および読み書き可能な記憶領域であるRAMとを備える。マイコン415のCPUはROMに格納されたプログラムをRAMに展開して実行することにより、後述する機能を発揮する。マイコン415には、補正前流量FAinおよび補正前温度TAinが入力される。マイコン415が後述する処理を行い、補正後流量FAoutおよび補正後温度TAoutを制御装置200に出力する。物理量検出装置300と制御装置200との間は通信ケーブルで接続されており、SENT、LIN(登録商標)、CAN(登録商標)などの通信規格によりディジタル信号を用いた通信が行われている。マイコン415が出力する補正後流量FAoutおよび補正後温度TAoutは、制御装置200により種々のエンジン運転制御に用いられる。
4. 物理量検出装置300の補正方式
4.1 物理量検出装置300の補正方式
図4は、マイコン415が備えるそれぞれの機能をブロックとして表した機能ブロック図である。マイコン415には補正前流量FAinおよび補正前温度TAinが入力され、マイコン415は補正後流量FAoutおよび補正後温度TAoutを出力する。なおマイコン415が行う処理にはあらかじめ定められた特性にあわせた変換処理も含まれるが、ここでは表現の統一のために特性の変換も「補正」と呼ぶ。マイコン415は、所定の処理周期ごとに処理を行う。
マイコン415はその機能として、流量特性調整部760と、補償量算出部710と、偏差判定部720と、タイマ部721と、移動平均フィルタ722と、ゲイン制御部730と、加算処理部731と、ローパスフィルタ(以下、「LPF」と呼ぶ)であるノイズ減衰処理部740と、状態判定部750とを備える。なおマイコン415が備える機能をLSI414を用いて実現してもよいし、ハードウェア回路を用いて実現してもよい。
(各機能ブロックの概要)
流量特性調整部760は、流量検出回路601の出力値である補正前流量FAinを所定の特性にしたがって変換し、AveQとして出力する。ただしこの特性は、後述する補正後流量FAoutの影響を受ける。流量特性調整部760は、たとえば非線形な流量検出回路601の出力値を、演算処理に適する線形に変換する。補償量算出部710は、流量特性調整部760の出力値AveQおよび補正前温度TAinを用いて、マイコン415の出力である補正後温度TAoutの熱応答速度を速めるための補償量を算出しTAhpとして出力する。ただし補償量算出部710は、タイマ部721から停止指令が出力されている間は、出力であるTAhpをゼロとする。
特性変換部765は、物理量検出装置300の出力を利用する制御装置200の特性に合わせて特性を変換し、補正後流量FAoutとして出力する。すなわち特性変換部765は、流量特性調整部760の出力AveQの特性を変換して補正後流量FAoutとする。
偏差判定部720には、移動平均フィルタ722の出力であるTA_mvaが入力され、この入力値の時系列変化に基づき偏差を判定し、Ddとしてタイマ部721に出力する。タイマ部721は、偏差判定部720の判定の結果Ddにしたがって所定の時間にわたって補償量算出部710に停止指令を出力する。移動平均フィルタ722は、補償量算出部710の出力TAhpに移動平均フィルタを適用し、ノイズを低減した補償量算出部710の出力をTA_mvaとしてゲイン制御部730、偏差判定部720、および状態判定部750に出力する。
ゲイン制御部730は、物理量検出装置300の応答状態に基づいて補償量算出部710で算出した補償量のゲインを決定する。そしてゲイン制御部730は、決定したゲインと移動平均フィルタ722の出力TA_mvaと掛け合わせてTAaddを算出し、加算処理部731に出力する。加算処理部731は、ゲイン制御部730の出力TAaddと、補正前温度TAinとを加算したTA_respを算出してノイズ減衰処理部740および状態判定部750に出力する。ノイズ減衰処理部740は、加算処理部731の出力TA_respに含まれるノイズを低減するためにローパスフィルタを適用し、補正後温度TAoutとして出力する。
状態判定部750は、移動平均フィルタ722の出力値TA_mva、加算処理部731の出力値TA_resp、およびノイズ減衰処理部740の出力値である補正後温度TAoutに基づいて物理量検出装置300の応答状態を判定する。物理量検出装置300の応答状態とは、物理量検出装置300の温度センサ453について、外部から受ける熱に対する応答の状態である。すなわち物理量検出装置300の応答状態の判定とは、温度センサ453が出力を変化させている状態、すなわち応答状態にあるのか、出力が一定の定常状態にあるのかの判定である。状態判定部750は、判定結果に基づき後述するようにフィルタを選択し、選択したフィルタを示す信号をTA_SelSwとしてゲイン制御部730に出力する。
(熱の影響)
温度センサ453は物理量検出装置300に搭載されるので、温度センサ453の出力を変換した補正前温度TAの熱応答特性は物理量検出装置300の熱容量の影響を受ける。物理量検出装置300のハウジング302の熱時定数は、温度検出部451の熱時定数に対して数十倍程度遅い。このハウジング302の熱が熱伝導率の非常に高い導体配線を通じて回路基板400全体の温度を均一化させる。
このため、温度検出部451では被計測流体30である吸入空気からの熱伝達に加えて、ハウジング302および回路基板400を介した熱伝導の影響があり、補正前温度TAの熱応答性を悪化させる。特に、吸入空気からの熱伝達の影響が低下する低流量域であるほど熱伝導の影響が相対的に大きくなり、補正前温度TAの応答遅れが大きくなる。このため、補償量算出部710ではハイパスフィルタ(High Pass Filter、以下「HPF」と呼ぶ)による位相進み補償を用いて補正後温度TAoutの熱応答特性を改善する。
(流量特性調整部760)
図18は、流量特性調整部760の特徴を示す図である。流量特性調整部760は、補正前流量FAinおよび補正後温度TAoutに基づきAveQを出力する。すなわち補正前流量FAin、補正後温度TAout、およびAveQの関係は、たとえば補正前流量FAinをX軸、補正後温度TAoutをY軸、AveQをZ軸とする3次元のグラフとして表現できる。ただし図18では作図の都合により2次元で表現している。
流量検出回路601は発熱体を用いて流量を検出しているので、補正前流量FAinは温度の影響を受ける。そのため、流量と温度の関係をあらかじめ蓄積しておき、補正前流量FAinと補正後温度TAoutに応じてAveQを出力する。なお前述のとおり、補正前流量FAinの温度特性は流量により異なる。なお図18ではグラフを示したが、グラフの代わりに、数式や複数のテーブルを用いてもよい。
(補償量算出部710)
図5は、補償量算出部710におけるHPFのゲイン特性を示す図である。図5に示すようにHPFのゲインは、流量特性調整部760の出力値AveQが大きいほど小さくなる傾向を有する。HPFのゲインをこのように決定することで、時定数に応じた応答補償が実現可能となる。なお補正前流量FAinは、流量特性調整部760により線形化されたAveQに補正されたので、流量に応じたゲインの設定を簡素化できた。
また、回路基板400の自己発熱や内燃機関からの発熱の影響などを考慮する場合には、被計測流体30の変化が同様であっても加熱側と冷却側の熱応答で温度センサ453の出力における時定数が異なるケースがある。言い換えると、補正前温度TAinが増加傾向にある場合と減少傾向にある場合とで補正前温度TAinの時定数が異なるケースがある。このようなケースに対応することを目的として、補償量算出部710のHPFのゲインは加熱と冷却で切替えてもよい。具体的には、加熱している場合、すなわち補正前温度TAinが時系列的に上昇している場合にはゲインを大きくし、冷却している場合、すなわち補正前温度TAinが時系列的に下降している場合にはゲインを小さくする。ただしゲインの大小を逆に設定してもよい。
図6−1および図6−2は、補正前温度TAinと補正後温度TAoutの関係を示す図である。図6−1は吸入空気の熱応答時における温度センサ453の出力の時系列変化の一例を示す図、図6−2は外乱による温度センサ453の出力が急変した際における温度センサの時系列変化の一例を示す図である。図6−1と図6−2の違いは補正前温度TAinの変化速度である。図6−1では補正前温度TAinの変化は比較的穏やかで時定数は数秒から数十秒である。図6−2では補正前温度TAinの変化は急激であり時定数は数秒である。
一般に、測定対象の気体の温度が急激に変化することは考えにくく、通常は温度変化の時定数τは数秒から数十秒と考えられる。その一方で、水冷環境条件やEMCノイズなどの外乱が発生した場合には短い時間で補正前温度TAinが急激に変化する場合も考えられる。補償量算出部710は測定対象の温度変化が前者、すなわち時定数τが数秒から数十秒と想定してハイパスフィルタを設計しているので、想定どおりの入力に対しては図6−1のように良好な応答が得られる。しかし外乱により補正前温度TAinが急激に変化すると、状態判定部750やゲイン制御部730を備えない場合には図6−2に示すように補正後温度TAoutには過補正によるオーバーシュートが発生する。そのため以下に説明する偏差判定部720を設ける。
(偏差判定部720)
偏差判定部720は、補償量算出部710の出力値に対して時刻tにおける出力値と、時刻t−1における出力値との差である偏差を算出することで、吸入空気による温度変化と外乱による急峻な温度変化の切り分けを行う。ここで閾値は、吸入空気の温度変化で発生し得る最大の偏差を用い、具体的には物理量検出装置300が仕様上動作可能な最高温度と最低温度の差を閾値TA_diffとする。式1に示す関係が成り立つ場合、すなわち偏差DTの絶対値が閾値TA_diffを越えたと判断する場合に偏差判定DdをTrueとし、外乱による出力変化が温度センサ453に発生したと判定する。
DT=|TA_mva(t)−TA_mva(t−1)|
DT≧TA_diff・・・(式1)ただしTA_mva(t)は時刻tにおける移動平均フィルタ722の出力値である。
そして、偏差判定部720の出力DdがTrueの場合は、タイマ部721は所定の時間にわたって補償量算出部710に停止指令を出力する。これにより補償量算出部710の出力がゼロとなり過補正の発生が抑制される。また、補償量算出部710の後段に移動平均フィルタ722を設けることにより、偏差値のノイズが低減されノイズによる誤判定の発生を防止可能となり、偏差判定の安定度を向上できる。
(さらなる改善の必要性)
図6−3は、被計測流体30の温度が穏やかに連続的に変化する場合における補償量算出部710の問題点を示す図である。被計測流体30の温度が穏やかに連続的に変化する場合、たとえば時定数では数百秒オーダーの場合であり、かつゲイン制御部730を備えない場合は、補正後温度TAoutは入力値に対して進み補償を適用してしまい過補正となる。
図6−4は、補償量算出部710における出力シフトの問題点を示す図である。補償量算出部710に限定されず、ハイパスフィルタなどのフィルタを用いる場合は、熱応答中ではない吸気温度に変化の少ない定常状態において、演算誤差影響による出力シフトが発生することがある。出力シフトが発生すると、図6−4に示すように出力が所定量だけシフトした、換言するとバイアスがかかった状態となる。
図6−3および図6−4に示した補償量算出部710の問題点を解消するために、補償量算出部710の出力をそのまま使用する状況を以下のように限定する。すなわち、図6−1に示すようなステップ応答的に変化する変化の急峻な(時定数τ:数〜数十秒オーダ)吸入空気の温度変化時のみとする。そしてその他の温度出力の変化状態では、HPFによる進み補償のゲインを弱めるか、HPFによる進み補償の動作を停止させる。これを実現するために状態判定部750を設ける。
(状態判定部750)
状態判定部750は移動平均フィルタ722と、加算処理部731と、ノイズ減衰処理部740との出力値に基づいて判定を行い、前述したHPFを適用したい吸入空気による温度変化状態とその他の温度変化状態の切り分けを行う。
図7は、状態判定部750の機能構成図である。状態判定部750は、LPF遅れ判定部751と、応答補償量判定部752と、状態選択部753とを備える。LPF遅れ判定部751は、TArespおよび補正後温度TAoutが以下に示す式2の条件を満たすか否かを判断する。式2の条件を満たすと判断する場合はTrueを出力し、満たさないと判断する場合はFalseを出力する。なお、時刻tにおいてLPF遅れ判定を実施する時点では時刻tにおけるLPF通過前後の出力値は算出されていないため、直前の処理周期である時刻t−1におけるLPF通過前後の出力値をバッファしておき判定に用いる。また式2においてTA_delayは所定の閾値である。
|TA_resp(t−1)−TAout(t−1)|≧TA_delay ・・・(式2)
図8−1は、熱応答の開始時におけるLPF遅れ判定部751の入出力を示す図である。図8−2は、図8−1における入出力の差分を示す図である。なお図8−1と図8−2では、縦軸の縮尺は異なるが横軸の縮尺は同一である。熱応答が開始すると、図8−1に示すようにローパスフィルタを適用した補正後温度TAoutよりもローパスフィルタを適用する前のTA_respの方が変化が先行する。そして図8−2に示すように、両者の差分は急激に増加した後に少しずつ減少する。図7に戻って説明を続ける。
応答補償量判定部752は、熱応答時には温度変化によりHPFによる進み補償が適用され応答補正量が増加する性質を利用して熱応答を検出する。応答補償量判定部752は、応答補償量判定部752自身の出力がTrueの場合は式3の条件を満たすか否かを判断し、応答補償量判定部752自身の出力がFalseの場合は式4の条件を満たすか否かを判断する。
|TA_mva| ≧ TA_mva_Hys−TA_mva_Offset ・・・(式3)
|TA_mva| ≧ TA_mva_Hys ・・・(式4)
なお、式3および式4において、TA_mva_Hysは応答補償量閾値であり、TA_mva_Offsetは応答補償量閾値オフセットである。両者はあらかじめ定められた定数である。これらの定数の決定方法として、たとえば応答補償量閾値はランプ応答で発生しうる最大の偏差とすることができ、応答補償量閾値オフセットは想定されるノイズの大きさから決定することができる。応答補償量判定部752は、式3または式4を参照し、それぞれの式に記載された不等号の関係にあると判断する場合はTrueを出力し、式に記載された不等号の関係にないと判断する場合はFalseを出力する。
式3および式4を説明する。補償量算出部710におけるHPFの定数の設定によっては、演算誤差の影響などにより温度センサ453の出力のわずかな変化に起因して応答補償量も変化し、短い時間に閾値を跨ぐ恐れがある。このような問題を避けるために、応答補償量の閾値にはヒステリシス特性を持たせている。具体的には、LPF遅れ判定部751の出力によってオフセットを含む式3と、オフセットを含まない式4とを使い分ける。なお式3および式4に示す閾値は、「ヒステリシス特性を有する閾値」とも言えるし、「ヒステリシスな閾値」とも言える。
図9は、応答補償量判定部752の出力を説明する図である。図9の横軸は時間の経過を表し、縦軸は応答補償量判定部752の入力値であるTA_mvaの値を示す。図9の左端に示す時刻t0では応答補償量判定部752の出力はFalseであった。その後、TA_mvaが増加して時刻t1にはTA_mvaがTA_mva_Hys以上となった。時刻t1の直前では応答補償量判定部752の出力はFalseなので、応答補償量判定部752はTA_mva_Offsetを含まない式4を用いて判断する。時刻t1では応答補償量判定部752は式4の不等号が成立すると判断して出力をTrueとし、それ以後はTA_mva_Offsetを含む式3を用いて判断する。そのため時刻t2ではTA_mvaが時刻t1と同じ値となったが出力をTrueに維持し、時刻t3で出力がFalseに変更される。このように式3と式4を使い分けることでヒステリシス特性を持たせる。
上述したLPF遅れ判定部751は応答開始時点の検出は可能だが、応答の終了時まで検出を継続することは難しい。また応答補償量判定部752は、ランプ応答的に変化する緩やかな吸入空気の温度変化時でも検出を行ってしまう。そこで状態選択部753をさらに設け、LPF遅れ判定部751と応答補償量判定部752の判定結果を組み合わせることで前述したHPFを適用すべき状態とその他の状態の切り分けを行う。
図10は、状態選択部753による状態の選択を示す図である。状態選択部753は、LPF遅れ判定部751および応答補償量判定部752の出力に応じて状態を選択する。LPF遅れ判定部751および応答補償量判定部752は、それぞれがTrueまたはFalseを出力するので、全部で4つの組み合わせが存在する。ここでは4つの組み合わせをケース1〜4と呼ぶ。
状態選択部753は、LPF遅れ判定部751および応答補償量判定部752の出力がともにTrueであるケース1では、応答状態(TA_SelSw=1)を選択する。状態選択部753は、LPF遅れ判定部751および応答補償量判定部752の出力が一致しない、すなわち一方がTrueで他方がFalseの場合であるケース2およびケース3では、前回の処理周期における状態を継続して選択する。状態選択部753は、LPF遅れ判定部751および応答補償量判定部752の出力がともにFalseであるケース4では、定常状態(TA_SelSw=0)を選択する。
応答状態にはHPFが使用でき、定常状態にはHPFによる進み補償のゲインを弱めた状態またはHPFによる進み補償の動作を停止させフィルタ処理なしの状態が使用できる。状態選択部753は、LPF遅れ判定部751および応答補償量判定部752の判定結果が一致した場合のみフィルタを切替えるため、LPF遅れ判定部751および応答補償量判定部752の判定結果が閾値の近傍で変化した際に状態の切り替わりが頻発することを防ぐことができ、状態判定の安定度を向上できる。
(ゲイン制御部730)
図11は、ゲイン制御部730が備える複数の機能をそれぞれブロックとして表した機能ブロック図である。ゲイン制御部730は、状態変化後経時時間算出部754と、状態変化後温度差算出部755と、第1ゲイン係数算出部756と、第2ゲイン係数算出部757とを備える。ゲイン制御部730は、移動平均フィルタ722の出力値であるTA_mvaに、第1ゲインG1および第2ゲインG2をかけ合わせてTAaddとして出力する。以下、ゲイン制御部730の詳細を説明する。
状態変化後経時時間算出部754には状態判定部750の出力であるTA_SelSwが入力され、状態変化後経時時間算出部754は第1ゲイン係数算出部756に経過時間を出力する。詳述すると状態変化後経時時間算出部754は、内部変数としてカウントCを保持しており、カウントCの値を経過時間を表す情報として出力する。状態変化後経時時間算出部754は、処理周期が経過するごとにカウントアップするが、TA_SelSwが変化するとカウントCをゼロにリセットする。換言すると、時刻tにおけるTA_SelSwの値をTA_SelSw(t)と表すと、状態変化後経時時間算出部754は式5が成り立つ場合にカウントCをリセットする。
TA_SelSw(t−1)!=TA_SelSw(t) ・・・(式5)
第1ゲイン係数算出部756は、状態変化後経時時間算出部754が出力するカウントCの値に基づきゲイン係数を決定し、第1ゲインG1として出力する。第1ゲイン係数算出部756は、熱応答の時定数に応じた時間だけHPFを適用し、それ以外の時間ではゲイン係数を弱める、またはHPFを停止、すなわちゲイン係数をゼロとする。第1ゲインG1により過補正の抑制が可能となり、応答補償処理の信頼性を向上できる。
図12−1は、第1ゲイン係数算出部756の入出力関係の一例を示す図である。図12−1の横軸はカウントC、すなわち時間であり、縦軸は第1ゲインG1である。第1ゲインG1は、カウントCが0〜C1ではある所定値をとり、カウントCがC1を超えると一次関数的に減少してゼロとなる。カウントC1は、たとえば想定される温度変化の時定数に対応する処理周期の数である。たとえば処理周期が0.1秒であり想定される温度変化の時定数が10秒の場合には、C1は100である。
状態変化後温度差算出部755には状態判定部750の出力であるTA_SelSw、および補正前温度TAinが入力される。状態変化後温度差算出部755は、状態変化後に変化した温度を第2ゲイン係数算出部757に出力する。詳述すると状態変化後温度差算出部755は、内部変数として状態変化時温度Tsを保持しており、上述した式4の関係が成立するたびに補正前温度TAinを状態変化時温度Tsとして記録する。なお状態変化時温度Tsを一般化すると「状態変化時信号」とも呼べる。状態変化時温度Tsは一時的な記憶が可能な記憶部、たとえばマイコン415のRAMに格納される。状態変化後温度差算出部755は、状態変化時温度Tsと補正前温度TAinとの差分を温度差Tdとして第2ゲイン係数算出部757に出力する。
第2ゲイン係数算出部757は、状態変化後温度差算出部755が出力する温度差Tdの値に基づきゲイン係数を決定し、第2ゲインG2として出力する。第2ゲイン係数算出部757は、吸気温度の熱応答で発生し得る温度差領域のみHPFを適用し、それ以外の温度差ではゲイン係数をゼロとする。第2ゲインG2により過補正の抑制が可能となり、応答補償処理の信頼性を向上できる。
図12−2は、第2ゲイン係数算出部757の入出力関係の一例を示す図である。図12−2の横軸は温度差Tdであり、縦軸は第2ゲインG2である。第2ゲインG2は、温度差Td1がTd0〜Td1までは単調増加し、温度差がTd1を超えると一定値となる。
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)物理量検出装置300は、被計測流体30の温度を検出し補正前温度TAinに相当する信号を出力する温度センサ453と、補正前温度TAinを用いて補正前温度TAinの進み補償に用いる進み補償量を算出する補償量算出部710と、進み補償量の時間変化量である偏差に基づいて進み補償量を調整するゲイン制御部730とを備える。そのため進み補償による過補正を抑制することができる。効果を詳述すると次のとおりである。
物理量検出装置300は、補償量算出部710が算出する補償量の時間変化である偏差に基づいて進み補償量を調整するので、温度センサ453の応答状態に応じた補正を適用し、応答性の改善と過補正防止の両立が可能となる。すなわち、空気中のように応答時間の遅い条件では進み補償を適用することで応答速度を高める。そして応答時間の早い水冷環境の条件やEMCノイズによる信号急変の条件では位相進み補償を停止することで過補正を抑制し、温度の計測精度を向上できる。
(2)ゲイン制御部730は、偏差が所定値以上であった場合に、偏差判定部720の出力DdがTrueになりタイマ部721から停止指令を受けるので、進み補償量をゼロとする。そのため、偏差が大きい過補正の状態において補償量をゼロとすることで過補正を大きく改善できる。
(3)偏差判定部720が評価対象とする偏差は、移動平均フィルタ722により移動平均処理がなされた値である。そのため補正前温度TAinに含まれるノイズの影響を低減できる。
(4)ゲイン制御部730は補正前温度TAinを用いて温度センサ453の状態の判定を行い、進み補償量を調整するゲイン制御を行うための状態判定部750を備える。そのため温度センサ453の状態に応じて補正を適用し、応答性の改善と過補正防止の両立が可能となる。
(5)マイコン415は、補正後温度TAoutの出力ノイズを低減するためのノイズ減衰処理部740を備える。図10に示したように、状態選択部753は、温度センサ453の状態をノイズ減衰処理部740により発生する遅れ量、すなわちLPF遅れ判定部751の判定結果、および進み補償量を用いて行われる応答補償量判定部752の判定結果に基づき判定される。
(6)応答補償量判定部752が行う進み補償量に基づく判定は、図9に示すように補償量がヒステリシス特性を有する閾値との大小関係の判定である。仮に閾値がヒステリシス特性を有さず所定のある一定の値の場合には、HPFの定数の設定によっては、演算誤差の影響などにより温度センサ453の出力のわずかな変化に起因して応答補償量も変化し、短い時間に閾値を跨ぐ恐れがある。しかし式3および式4に示すように閾値がヒステリシスを有するので、このような問題を避けることができる。
(7)マイコン415は、温度センサ453の状態が変化した際の検出信号である補正前温度TAinを状態変化時信号として保持する記憶部を含む状態変化後経時時間算出部754と、最新の補正前温度TAinと状態変化時信号との差に応じてゲイン制御部730が使用する第1ゲインG1を決定する第1ゲイン係数算出部756とを備える。そのため、吸気温度の熱応答で発生し得る温度差領域のみHPFを適用し、それ以外の温度差ではゲイン係数をゼロとすることで過補正を抑制し、応答補償処理の信頼性を向上できる。
(8)マイコン415は、温度センサ453の状態が変化した時刻からの経過時間に応じて、ゲイン制御部730が使用する第2ゲインG2を決定する第2ゲイン係数算出部757を備える。そのため、熱応答の時定数に応じた時間だけHPFを適用し、それ以外の時間ではゲイン係数を弱める、またはゲイン係数をゼロとすることで過補正を抑制し、応答補償処理の信頼性を向上できる。
(9)補償量算出部710は、補正前温度TAinが増加傾向にある場合と減少傾向にある場合とで異なるゲインを設定する。そのため加熱側と冷却側の熱応答で温度センサ453の出力における時定数が異なるケースに対応できる。
(10)物理量検出装置300は、被計測流体30の流量を検出する流量検出回路601を備える。補償量算出部710は、図5に示すように流量検出回路601の出力である補正前流量FAinの流量特性を調整したAveQに基づいてHPFのゲインを変更する。たとえば吸入空気からの熱伝達の影響が低下する低流量域であるほど熱伝導の影響が相対的に大きくなり、補正前温度TAの応答遅れが大きくなるが、流量に応じてゲインを決定することで時定数に応じた応答補償が実現できる。
(11)物理量検出装置300は、補正処理部で補正された温度センサ453の温度、すなわち補正後温度TAoutを用いて流量検出回路601の温度特性を補正する。そのため熱応答時における流量を高精度に算出できる。
(12)物理量検出センサ、補償量算出部、およびゲイン制御部は、同一のガラスエポキシ樹脂製の基板に搭載される。ガラスエポキシ樹脂製の基板は熱応答の悪化が顕著に発生するが、安価で加工が容易である利点を有する。そのため、本実施の形態の構成を有するマイコン415等を用いることでガラスエポキシ樹脂製の基板を採用しても、熱応答の問題を抑制することができ、物理量検出装置300の製造コストを下げることができる。
(変形例1)
マイコン415はタイマ部721を備えなくてもよい。図13は、タイマ部721を備えないマイコン415の機能ブロック図である。また図13では偏差判定部720の代わりに偏差算出部723が備えられる。偏差算出部723には、移動平均フィルタ722の出力であるTA_mvaが入力される。偏差算出部723は、入力値であるTA_mvaの時間変化量である偏差を算出し、DTとして後述する第3ゲイン係数算出部758に出力する。本変形例では、状態判定部750の出力がゲイン制御部730に入力される。
図14は変形例1におけるゲイン制御部730の機能ブロック図である。本変形例では実施の形態の構成に加えて第3ゲイン係数算出部758が追加される。第3ゲイン係数算出部758は偏差算出部723の出力である偏差DTに基づき第3ゲインG3を決定して出力する。第3ゲイン係数算出部758は、吸気温度の熱応答で発生し得る偏差領域のみHPFを適用し、それ以外の偏差ではゲイン係数をゼロとする。第3ゲインG3により過補正の抑制が可能となり、応答補償処理の信頼性を向上できる。
図15は、第3ゲイン係数算出部758の入出力関係の一例を示す図である。図15の横軸は偏差DTであり、縦軸は第3ゲインG3である。第3ゲインG3は、偏差DTが0〜DT1ではある所定値をとり、偏差DTがDT1を超えると一次関数的に減少し、偏差DTがDT2を超えるとゼロとなる。
ゲイン制御部730は、移動平均フィルタ722の出力値であるTA_mvaに、第1ゲインG1、第2ゲインG2、および第3ゲインG3をかけ合わせてTAaddとして出力する。そのため偏差算出部の出力DTがDT2を超える場合は第3ゲインG3がゼロなのでTAaddはゼロとなる。このように、タイマ部721を備えない場合にも実施の形態と同様の作用効果が得られる。
(変形例2)
上述した実施の形態では、補正対象を温度としたが様々な物理量を補正対象とすることができる。図16は湿度センサの出力値を補正する場合のマイコン415の機能ブロック図であり、図17は流量センサの出力値を補正する場合のマイコン415の機能ブロック図である。ただしこの場合は、補償量算出部710のゲインはある一定値とする。実施の形態における補正対象は温度だったので、図4に示したように温度に影響を与える流量の信号も用いたが、湿度や流量の補正には必ずしも必要ではないので図16や図17には他の測定量を記載していない。
すなわち本発明は、単一の物理量検出素子の測定値と、測定値により算出される値のみを用いることで実現でき、その他の物理量検出素子は必須ではない。換言すると、補正のための追加のセンサが必須ではないため物理量検出装置を小型化できる。
(変形例3)
上述した実施の形態では、補償量算出部710はタイマ部721から停止指令を受けると出力TAhpをゼロとした。しかし補償量算出部710はタイマ部721から停止指令を受けた際に出力TAhpをゼロとする代わりに、通常よりもハイパスフィルタのゲインを小さくして算出し、ゼロではない出力TAhpを出力してもよい。
(変形例4)
上述した実施の形態において、偏差判定部720およびタイマ部721を備えなくてもよい。この場合は、タイマ部721からの停止指令により補償量算出部710の出力TAhpがゼロになることはないが、状態判定部750およびゲイン制御部730の動作により実施の形態に近い効果が得られる。
(変形例5)
物理量検出装置300は、基板上温度センサ423や相対湿度センサ422を備えなくてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の設計変更を行うことができるものである。たとえば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、複数の変形例を組み合わせてもよい。
30…被計測流体
300…物理量検出装置
400…回路基板
415…マイコン
453…温度センサ
601…流量検出回路
710…補償量算出部
720…偏差判定部
721…タイマ部
722…移動平均フィルタ
723…偏差算出部
730…ゲイン制御部
731…加算処理部
740…ノイズ減衰処理部
750…状態判定部
751…LPF遅れ判定部
752…応答補償量判定部
753…状態選択部
754…状態変化後経時時間算出部
755…状態変化後温度差算出部
756…第1ゲイン係数算出部
757…第2ゲイン係数算出部
758…第3ゲイン係数算出部
760…流量特性調整部

Claims (12)

  1. 被計測流体の物理量を検出し検出信号を出力する物理量検出センサと、
    前記検出信号を用いて前記検出信号の進み補償に用いる進み補償量を算出する補償量算出部と、
    前記進み補償量の時間変化量である偏差に基づいて前記進み補償量を調整するゲイン制御部とを備える物理量検出装置。
  2. 請求項1に記載の物理量検出装置において、
    前記ゲイン制御部は、前記偏差が所定値以上であった場合に、前記進み補償量をゼロとする物理量検出装置。
  3. 請求項1に記載の物理量検出装置において、
    前記偏差は、前記進み補償量の移動平均を利用する物理量検出装置。
  4. 請求項1に記載の物理量検出装置において、
    前記ゲイン制御部は、前記検出信号を用いて判定された前記物理量検出センサの状態の判定結果を用いて前記進み補償量を調整する物理量検出装置。
  5. 請求項4に記載の物理量検出装置において、
    前記物理量検出センサの出力ノイズを低減するためのノイズ減衰処理部をさらに備え、
    前記物理量検出センサの状態は、前記ノイズ減衰処理部により発生する遅れ量、および前記進み補償量に基づき判定される物理量検出装置。
  6. 請求項5に記載の物理量検出装置において、
    前記進み補償量に基づく判定は、前記進み補償量とヒステリシス特性を有する閾値との大小関係の判定である物理量検出装置。
  7. 請求項5に記載の物理量検出装置において、
    前記物理量検出センサの状態が変化した際の前記検出信号を状態変化時信号として保持する記憶部と、
    最新の前記検出信号と前記状態変化時信号との差に応じて前記ゲイン制御部が使用する第1のゲインを決定する第1ゲイン係数算出部とを備える物理量検出装置。
  8. 請求項5に記載の物理量検出装置において、
    前記物理量検出センサの状態が変化した時刻からの経過時間に応じて、前記ゲイン制御部が使用する第2のゲインを決定する第2ゲイン係数算出部を備える物理量検出装置。
  9. 請求項1に記載の物理量検出装置において、
    前記補償量算出部は、前記検出信号が増加傾向にある場合と減少傾向にある場合とで異なるゲインを設定する物理量検出装置。
  10. 請求項1に記載の物理量検出装置において、
    前記物理量は温度であり、
    前記被計測流体の流量を検出する流量センサをさらに備え、
    前記補償量算出部は前記流量センサの出力に基づいて前記進み補償量の算出に用いるゲインを変更する物理量検出装置。
  11. 請求項10に記載の物理量検出装置において、
    前記ゲイン制御部が調整した前記進み補償量を用いて補正された前記流量センサの温度を用いて前記流量センサの温度特性を補正する物理量検出装置。
  12. 請求項1に記載の物理量検出装置において、
    前記物理量検出センサ、前記補償量算出部、および前記ゲイン制御部は、同一のガラスエポキシ樹脂製の基板に搭載される物理量検出装置。
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