添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態の対話サーバ100およびユーザ端末200の機能構成を示すブロック図である。この対話サーバ100は、ユーザ端末200から送信された入力キーワードに応じた応答候補を検索して、ユーザ端末200に送信する装置である。例えば、FAQ検索システムに用いられる。
対話サーバ100は、受信部101(取得部)、検索部102、応答部103、真理表データベース104およびFAQデータベース105を含んで構成されている。また、ユーザ端末200は、キー受付部201、利用者情報記憶部202、通信部203、および表示部204を含んで構成されている。まず、対話サーバ100の各構成要件について説明する。
受信部101は、ユーザ端末200から送信される入力文章を受信して、入力キーワードを取得する部分である。
検索部102は、入力キーワードに基づいて真理表データベース104を検索して、応答候補を取得する部分である。本実施形態では、応答候補は、例えば、FAQ検索システムにおける入力キーワードに対する質問文候補である。さらに検索部102は、ユーザ端末200から送信された利用者情報を用いて、応答候補をさらに絞り込む検索を行う。なお、検索部102は、利用者情報に代えて、応答候補を絞り込むための検索キーワードを利用頻度などに基づいて選択して、聞き返しキーとして真理表データベース104から取得してもよい。
応答部103は、検索部102により検索された応答候補または聞き返しキーをユーザ端末200に送信する部分である。
真理表データベース104は、一または複数の検索キーワードと、応答候補である質問文候補とを対応付けて記憶している。真理表データベース104は、FAQデータベース105の質問文候補に基づいて、対話サーバ100の管理者により作成される。なお、対話サーバ100は、形態素解析を行う情報処理部を備え、その情報処理部が、FAQデータベース105を参照して自動的に質問文候補から検索キーワードを抽出し、真理表データベース104を構築してもよい。なお、真理表データベースの検索キーワードの組合せは、質問文候補を一意に決定可能にするために質問文候補ごとに異なるキーワードが設定されていることが好ましい。
FAQデータベース105は、質問文とその回答を対応付けて記憶している。なお、質問文および質問文候補とは、ユーザが希望する質問文またはその候補である。例えば、「端末の操作方法」などの文章である。本実施形態において、質問文として決定前の状態では質問文候補と称しているが、その内容は変わるものではない。
回答は、その質問文に対する回答である。例えば、質問文候補が、操作方法に関する場合、その操作方法に関する情報である。なお、回答を文章で示してもよいし、操作方法を記述する外部サーバへのリンク先としてもよい。なお、真理表データベース104とFAQデータベース105とを一つのデータベースとして構築してもよい。
つぎに、ユーザ端末200の構成要件について説明する。
キー受付部201は、ユーザにより操作されることにより、入力文章を受け付ける部分である。
利用者情報記憶部202は、ユーザ端末200の利用者情報を記憶する部分である。利用者情報とは、例えば、ユーザ端末200の機種名、機種識別子、ユーザの性別・特性、ユーザの住所、端末の使用言語などの設定情報などである。いわゆる利用者情報は、ユーザまたはユーザ端末200を識別する識別情報、またはその特性、設定または属性を示す情報である。これら情報は、ユーザにより設定されてもよいし、端末に事前に設定されてもよい。
通信部203は、ユーザにより入力された入力文章、聞き返しに対する肯定・否定の指示および利用者情報を対話サーバ100に送信する部分である。また、対話サーバ100から質問文候補または聞き返しキーワードを受信する部分である。
表示部204は、ユーザにより入力された入力文章、質問文候補、または聞き返しキーワードを対話形式で表示する部分である。すなわち、表示部204は、対話サーバ100との間における対話画面を表示する部分である。
つぎに、このように構成された対話サーバ100およびユーザ端末200の動作について説明する。図2は、その動作を示すシーケンス図である。
ユーザ端末200において、キー受付部201は、ユーザから入力文章を受け付け(S101)、通信部203は、利用者情報記憶部202から利用者情報を抽出し(S102)、入力文章および利用者情報を対話サーバ100に送信する(S103)。
対話サーバ100において、受信部101は、ユーザ端末200から送信された入力文章および利用者情報を受信する。受信部101は、入力文章から入力キーワードを抽出し、入力内容を認識する(S104)。
検索部102は、抽出した入力キーワードに基づいて真理表データベース104に対する検索処理を行い、一または複数の質問文候補を抽出する(S105)。検索部102は、抽出した質問文候補が複数あった場合には、ステップS103で取得した利用者情報と、抽出した複数の質問文候補のそれぞれの検索キーワードとを比較する(S106)。比較対象となる利用者情報は、一つでもよいし、複数でもよい。また、後述する通り、複数の利用者情報の組み合わせを変えて比較してもよい。また、検索に用いられる利用者情報として、検索キーワードとして真理表データベース104に記述されているものを優先することが好ましい。
検索部102は、比較の結果、当該利用者情報と一致する検索キーワードに対応付けられている質問文候補を決定する(S107)。なお、検索部102は、利用者情報を用いても質問文候補が複数、残った場合には、そのすべてを質問文候補として決定してもよいし、真理表データベース104における検索キーワードとの一致の程度(キーワードの一致数)に基づいて一の質問文候補を決定してもよい。
応答部103は、決定した質問文候補をユーザ端末200に送信する。ユーザ端末200において、ユーザは質問文候補に対して肯定・否定の意図を指示する。本実施形態では、ユーザは肯定指示をすると、ユーザ端末200は、その旨を対話サーバ100に送信する(S108)。
対話サーバ100において、検索部102は、ユーザ端末200から肯定指示を受けた質問文候補に対応する回答をFAQデータベース105から取得する(S109)。応答部103は、質問文(質問文候補)およびその回答をユーザ端末200に送信する(S110)。
このようにユーザ端末200から送信される利用者情報を用いることで不必要な対話をすることなく質問文候補を絞り込むことができ、対話回数を削減することができる。
つぎに、上記処理におけるユーザ端末200の対話画面の具体例について説明する。図3は、ユーザ端末200における対話画面の具体例を示す図である。図3に示すとおり、吹き出しu1は、ユーザがキー受付部201を操作することで入力した入力文章を示す。点線枠u11は、利用者情報記憶部202に記憶されている利用者情報を示す。ここでは、利用者情報として、利用端末:端末A、性別:男性が記憶されている。なお、点線枠u11は、説明の便宜上、明示したが、実際の対話画面には表示されない。吹き出しs2は、対話サーバ100において検索された質問文候補を示す。
対話サーバ100において、受信部101は、吹き出しu1で示される入力文章を受信し、その入力文章から、入力キーワードとして「操作方法」を抽出する(図2のS104に相当)。検索部102は、「操作方法」に基づいて検索を行い、質問文候補を取得する(図2のS105に相当)。
一方、図4に示されるとおり真理表データベース104には、質問文候補と検索キーワードとが対応付けて記憶されている。図4に示されるとおり、質問文候補「端末Aの操作方法」には、検索キーワード「端末A」「操作方法」が対応付けられている。また、「端末Bの操作方法」には、「端末B」「操作方法」が対応付けられている。また、「PCの操作方法」には、「PC」「操作方法」が対応付けられている。なお、真理表データベース104は、当然に他の質問文候補およびその検索キーワードを記憶している。
そして、検索部102は、検索キーワード「操作方法」をキーにして、真理表データベース104を検索して、質問文候補「端末Aの操作方法」、「端末Bの操作方法」、および「PCの操作方法」を抽出する(図2のS105)。
さらに、検索部102は、利用者情報を用いて、質問文候補を絞り込む。ここでは、検索部102は利用者情報と各質問文候補の検索キーワードとを比較し(図2のS106)、利用者情報:端末Aを含む「端末Aの操作方法」を質問文候補として、決定する(図2のS107)。
応答部103は、検索部102が抽出した質問文候補を含んだメッセージを生成して、送信処理を行う。具体的には、吹き出しs2に記載される通り、『「端末Aの操作方法」についての回答を表示しますか?』のメッセージを生成し、ユーザ端末200に送信する。ユーザ端末200は、その対話画面にそのメッセージを表示する。
従来においては質問文候補を絞り込む際に、検索キーワードを用いて、ユーザに聞き返しを行うことにより、徐々に質問文候補を絞り込んでいたが、利用者情報を用いることで、その聞き返し処理を省略することができる。
つぎに、対話サーバ100から提示された質問文候補に対してユーザが否定した時の処理について説明する。図5は、その動作を示すシーケンス図である。ステップS101〜S107までは図2と同じである。
対話サーバ100において、応答部103が質問文候補を送信し、受信部101がユーザ端末200から否定指示を受信すると(S108a)、検索部102は、否定指示された質問文候補に含まれている利用者情報に代えて、真理表データベース104から一の検索キーワードを聞き返しキーとして取得する(S112)。聞き返しキーとしての選択は、上述したとおり、真理表データベース104における利用頻度などに基づいて決定される。
対話サーバ100において、検索部102は、聞き返しキーとして選択した一の検索キーワードを含んだ質問文候補を決定する(S113)。応答部103は、質問文候補をユーザ端末200に送信する。ユーザ端末200において、表示部204は、その質問文候補を表示し、キー受付部201は、その質問文候補に対して肯定・否定の指示をユーザから受け付ける。
これにより、利用者情報を用いなくても質問文候補を絞り込むことができる。なお、上述説明では、検索キーワード(聞き返しキーワード)を用いて聞き返し処理を行っているが、聞き返しキーワードに代えて、さらに別の利用者情報を用いて質問文候補を絞り込むようにしてもよい。
図6は、上述の処理における対話画面を示す図である。吹き出しu3は、ユーザが入力した入力文章である。上述したのと同様に、点線枠u31は、ユーザ端末200に記憶されている利用者情報である。
対話サーバ100は、ユーザ端末200から入力文章および利用者情報を受信すると、利用者情報を用いて「端末Aの操作方法」を質問文候補として決定し、それを送信する。図6においては、対話サーバ100は、『「端末Aの操作方法」についての回答を表示しますか?』のメッセージを生成し、送信する。
ユーザ端末200においては、その質問文候補の否定操作を行い、否定指示を対話サーバ100に送信する。対話画面では、吹き出しu32で示される通り「いいえ」と表示される。
対話サーバ100において、受信部101が質問文候補「端末Aの操作方法」の否定の旨を受信し、検索部102は、利用者情報:端末Aが否定されたと判断する。
よって、検索部102は、利用者情報:端末Aを検索キーワードから除外し、新たな別の検索キーワードを真理表データベース104から抽出し、その検索キーワードに基づいた検索を行う。図6では、検索部102は、「端末B」を検索キーワードとして選択し、これを聞き返しキーワードとしてユーザ端末200に送信する。
利用者情報を用いて決定した質問文候補がユーザに否定された場合は、その利用者情報が不適切であることが想定される。したがって、そのような場合においては、利用者情報を用いずに検索を行うことが、対話回数削減につながる。
なお、図6においては、取得済みキーとして、端末A(利用者情報)、操作方法(通常)と表記されている。取得済みキーは、検索に用いられたキーワードを示しており、その括弧は、キーワードの出所元を示している。この表記を対話画面に表示することで、ユーザは、どのようなキーワードが用いられた検索結果であるかを知ることができ、その検索結果を正確に理解することができる。
つぎに、利用者情報を組み合わせて検索する対話サーバ100の処理における変形例について説明する。図7は、ユーザ端末200における対話画面(ほかの例)を示す図である。ユーザ端末200は、点線枠21で示す通り、利用者情報として星座:ふたご座、血液型0型を記憶している。なお、上述と同様に、説明の便宜上、点線枠21を示しているが、実際には表示されない。
対話サーバ10において、受信部101が、入力文章「運勢を教えて」とともに、利用者情報の星座:ふたご座、血液型:O型を受信すると、まず入力文章から入力キーワード「運勢」を取得する。検索部102は、入力キーワード「運勢」をキーにして、いくつかの質問文候補を検索する。さらに、利用者情報を相互に組み合わせを変えて、質問文候補を絞り込む(図2のステップS106参照)。例えば、検索部102は、「ふたご座」、「O型」、「ふたご座、O型」の組合せで検索を行う。なお、利用者情報の組合せによっては、質問文候補の紐付けがなされていない場合がある。その場合には、当然に質問文候補を絞り込むことができない。
図7の例では、以下の質問文候補に絞り込む。
・ふたご座の運勢
・O型の運勢
・ふたご座のO型の運勢
ユーザは、これら質問文候補からその適否について指示することで、対話サーバ100はその指示に応じた質問文及びその回答をユーザに提示することができる。
図8は、図7の対話画面において用いられる真理表データベース104の具体例である。図7に示される通り、真理表データベース104には、「ふたご座の運勢」「O型の運勢」「ふたご座のO型の運勢」が、それぞれの検索キーワードとともに記憶されている。真理表データベース104を用いて図7に示される対話を可能にする。
なお、これら利用者情報の組合せから得られたそれぞれの質問文候補に対して、ユーザから否定されると、これら利用者情報を用いることなく、他の検索キーワードを用いて聞き返し処理などをすることで検索処理が行われる。
つぎに、入力キーワードと真理表データベース104における検索キーワードとの関係に基づいて利用者情報を使わない場合が好適な場合がある。図9は、その好適な事例を説明するために、対話画面の具体例と、真理表データベース104の具体例を示す図である。
図9(a)は、対話画面の例である。図に示される通り、ユーザは、入力文章として、「端末Bの操作方法を教えて」と入力している(吹き出しu4)。なお、利用者情報として、利用端末:端末Aが登録されている(点線枠u41)。図2を参照すると、利用者情報を用いる検索を実行するため、対話サーバ100の検索部102は、入力キーワード「端末B」、および「操作方法」を使って検索を行い、その後、利用者情報「端末A」を用いた検索を行う(図2 S105,S106)。
しかしながら、本例示においては、対話サーバ100の真理表データベース104は、検索キーワード「端末B」「操作方法」のみを、「端末Bの操作方法」に対応付けて記憶している(図9(b))。
よって、入力キーワードと、検索キーワードとが完全一致しており、検索部102は、利用者情報を用いた検索をさらに行う必要性がないと判断できる。したがって、検索部102は、図2のステップS106を行うことなく、一の質問文候補を決定することができる。
図9(a)では、さらに対話サーバ100は「端末Bの操作方法」についての回答をユーザ端末200に送信している(吹き出しs4)。よって、対話回数を削減することができる。
したがって、入力キーワードと、検索キーワードとが完全一致している場合には、利用者情報を用いてさらに絞り込む必要はなく、検索部102は、その入力キーワードに対応する質問文候補を決定する。なお、質問文候補が複数ある場合には、その複数すべてを質問文候補としてユーザ端末200に提供する。
つぎに、真理表データベース104における検索キーワードと完全一致させるように入力キーワードおよび利用者情報を組み合わせて、質問文候補を決定するときの処理について説明する。
図10は、その処理を行うときの対話画面の具体例および真理表データベース104の具体例を示す図である。
図10(a)は、対話画面の具体例を示す。図に示される通り、ユーザは、入力文章として「端末Bの操作方法を教えて」を入力している(吹き出しu5)。ユーザ端末200には、利用者情報として、利用端末:端末A、性別:男、:日本語が登録されている(点線枠u51)。
一方、図10(b)は、真理表データベース104における検索キーワードと質問文候補との記憶内容を示す。図10(b)に示される検索キーワードと完全一致させるために、対話サーバ100の検索部102は、入力キーワードの「操作方法」で検索した後に、利用者情報を用いた検索を行うために、利用端末:端末A、言語:日本語を選択する。
このように対話サーバ100において、検索部102は、真理表データベース104における検索キーワードと完全一致する入力キーワードおよび利用者情報の組み合わせを選択することで、より適切な利用者情報を決定することができる。
図10(a)の例では、対話サーバ100は、「日本語による端末Aの操作方法」を質問文候補としてユーザ端末200に送信している(吹き出しs5)。
つぎに、本実施形態の対話サーバ100の作用効果について説明する。この対話サーバ100は、ユーザによる入力に基づいて検索結果を応答する対話サーバであり、受信部101は、ユーザが操作するユーザ端末200から入力キーワードを取得するとともに、ユーザに関連付けられている利用者情報を受信する。
真理表データベース104は、一または複数の検索キーワードと質問文候補(応答候補に相当)とを対応付けて記憶しておき、検索部102は、この真理表データベース104から、入力キーワードおよび利用者情報に対応する応答候補を検索する。
応答部103は、検索部102により検索された応答候補をユーザ端末200に対して送信する。
この対話サーバ100によれば、利用者情報を用いることで、ユーザ端末200との間の対話回数を削減することができる。したがって、ユーザにとって効率的な検索を可能にする。さらに、対話サーバ100にとっても、対話回数を削減することで、処理動作を制御する制御部などのハードウエア負荷を軽減することができる。さらに、ネットワークトラフィックを抑えることができる。
上記説明では、利用者情報は、ユーザ端末200から送信されることになっているが、それに限るものではない。ユーザの属性情報または登録情報などの利用者情報を対話サーバ100またはそのほかネットワーク上に配置されるサーバに登録されおり、対話サーバ100は、そこから利用者情報として取得してもよい。その場合、ユーザIDなどの識別情報と利用者情報との対応付けをしておく必要がある。また、対話サーバ100は、検索を行う際において、ユーザID等をユーザ端末200から取得する必要がある。
対話サーバ100において、検索部102は、入力キーワードおよび利用者情報に応じて追加入力を促すための検索を行ってもよい。例えば、入力キーワードおよび利用者情報を用いても質問文候補を所定数以下に絞り込むことができない場合には、さらに追加入力を促すため、聞き返しキーを用いて質問文候補を絞り込むようにしてもよい。
また、本実施形態の対話サーバ100において、検索部102は、入力キーワードに基づいて検索を行って複数の質問文候補(応答候補)を得て、当該複数の質問文候補(応答候補)のうち利用者情報を含む質問文候補(応答候補)を検索する。応答部103は、検索した質問文候補(応答候補)をユーザ端末200に送信する。
この対話サーバ100によると、真理表データベース104に利用者情報と同じキーワードが登録されている場合には、それを優先させることで、検索を効率的に行うことができる。すなわち、利用者情報には、性別、年齢など、検索には直接関連性のない情報が含まれている場合がある。そのような利用者情報を用いても検索効率は上がることはなく、対話回数削減に寄与しない。したがって、複数の利用者情報がある場合には、検索データベースに登録されているものを優先させることで、検索効率を向上させ、結果対話回数を削減することができる。
対話サーバ100において、検索部102は、複数の利用者情報のうち、予め定められた条件にしたがった一または複数の利用者情報を用いて検索を行う。
予め定められた条件として、最も近い質問文候補(応答候補)に含まれているキーワード、全ての質問文候補(応答候補)に含まれているキーワード、ランキング上位の質問文候補(応答候補)のキーワード、マッチ種別にもとづいた質問文候補(応答候補)のキーワードなど、質問文候補(応答候補)に応じて利用者情報を切替えることで、対話回数の削減を向上させることができる。
「全ての質問文候補」に含まれている利用者情報を選択する場合には、入力キーワードおよび利用者情報と、真理表データベース104の検索キーワードとが完全マッチとなる、利用者情報を選択するのがよい。完全マッチとは、真理表データベース104の各質問文に対応付けられている一または複数の検索キーワードと、入力キーワードおよび利用者情報とが、過不足なく、一致している状態をいう。
完全マッチとなる利用者情報を選択した場合には、対話サーバ100は、聞き返しキーを返信することなく、その完全マッチに対応した質問文候補を返信することができる。
なお、検索キーワードが過剰となる利用者情報を選択する、すなわち、利用者情報および入力キーワードが、検索キーワードより少ない状態(不足マッチ)となる利用者情報を選択することも、質問文候補を絞り込む上で、技術的意義がある。したがって、完全マッチ以外に不足マッチとなる利用者情報を選択することも考えられる。
「最も近い質問文候補」とは、質問文候補に対応付けられている複数の検索キーワードと、入力キーワードおよび利用者情報とからなる複数のキーワードとを比較した場合、その一致数が多くなる利用者情報に対応する質問文候補である。例えば、質問文候補に対応付けられている検索キーワード:A、B、Cであり、入力キーワード:A、利用者情報:B、Dとあった場合、利用者情報:Bのほうが、利用者情報:Dより、その一致数が多くなる。この場合における利用者情報:Bを用いた質問文候補が、最も近い質問文候補である。よって、利用者情報:Bが選択される。
「ランキング上位の質問文候補」とは、閲覧頻度に基づいたランキングなどに基づいた上位の質問文候補をいう。閲覧頻度にかかわらず、他の基準でのランキングでもよい。
対話サーバ100において、受信部101は、ユーザ端末200から、一の質問文候補(応答候補)に対して否定の意図を受信すると、検索部102は、その検索に用いた利用者情報を用いずに検索をやり直す。例えば、検索部102は、利用者情報に代えて、他の検索キーワードを真理表データベース104から取得し、その検索キーワードを用いた検索を行う。
この構成により、利用者情報を用いた検索により取得した応答候補がユーザに否定された場合には、その利用者情報はその検索に対しては不適切であると考えられる。したがって、その場合には、利用者情報を除外し、検索をやり直すことで、適切な検索を行うとともに、結果的に、対話回数削減を向上させることができる。
また、対話サーバ100において、検索部102は、利用者情報が複数あった場合には、当該複数の利用者情報の組合せを変えて、入力キーワードと組み合わせて、それぞれの検索を行う。
この構成により、複数の利用者情報がある場合には、当該複数の利用者情報の組合せを変えて、組合せを変えた利用者情報と入力キーワードとを用いて検索を行うことで、対話回数を削減することができる。
また、対話サーバ100において、検索部102は、真理表データベース104における質問文候補(応答候補)ごとに登録されている一または複数の検索キーワードからなるキーワード群と、入力キーワードおよび一または複数の利用者情報の組合せからなるキーワード群と、が完全一致するように、一または複数の利用者情報を選択し、当該一または複数の利用者情報と前記入力キーワードとを用いた検索を行う。
この構成により、入力キーワードと検索キーワードとが完全に一致する質問文候補がない場合には、完全に一致するように利用者情報を選択することで、効率的な検索を可能にする。すなわち、過不足なく、完全に一致する検索キーワードに対応する質問文候補は、ユーザが望んだ検索結果である可能性が高く、効率的な検索を可能にする。
また、対話サーバ100において、検索部102は、真理表データベース104における質問文候補ごとに登録されている一または複数の検索キーワードからなるキーワード群と、前記入力キーワードからなるキーワード群と、が完全一致する場合には、一または複数の利用者情報を選択しない。
この構成によれば、入力キーワードのみが検索キーワードと完全に一致する場合には、利用者情報を選択する必要がない。したがって、効率的な検索を可能にする。
上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に (例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態における対話サーバ100およびユーザ端末200などは、本実施形態の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図11は、本実施形態に係る対話サーバ100およびユーザ端末200のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の対話サーバ100およびユーザ端末200は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。対話サーバ100およびユーザ端末200のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
対話サーバ100およびユーザ端末200における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、検索部102などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、対話サーバ100の検索部102は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の 受信部101および応答部103などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、対話サーバ100およびユーザ端末200は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC ConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
ユーザ端末は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。