JPWO2019211908A1 - 導波管スロットアレーアンテナ - Google Patents
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Abstract
Description
このような低損失で高効率化なアンテナ方式として、導波管スロットアレーアンテナがある。以下の特許文献1では、導波管の管軸方向に垂直な偏波(以下、垂直偏波と呼ぶ)を放射するスロットアレーと導波管の管軸方向に平行な偏波(以下、水平偏波と呼ぶ)を放射するスロットアレーを隣接して配列することで、直交偏波共用の導波管スロットアレーアンテナを構成する構造が開示されている。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態による導波管スロットアレーアンテナの斜視図である。また、図2に導波管スロットアレーアンテナの分解斜視図を示す。
これら図1及び図2に示す導波管スロットアレーアンテナは、第一の導波管部材1、第二の導波管部材4、誘電体基板7を備える。第一の導波管部材1は、第一の溝2と第二の溝3を持つ管軸方向に対してE字状断面を有し、その一端が短絡壁で封止された長尺部材で、表面が導体で形成されている。第一の溝2と第二の溝3はそれぞれ第一の導波管下部と第二の導波管下部を構成している。第二の導波管部材4は、第三の溝5を持つ管軸方向に対してコ字状断面を有し、その一端が短絡壁で封止された長尺部材で、表面が導体で形成されている。また、第三の溝5の幅は第二の溝3の幅と同一に形成され、これら第三の溝5と第二の溝3が対向するよう配置されている。また、第二の導波管部材4における第三の溝5の底面から側面の一部まで、水平偏波放射のためのスロット6が複数設けられている。このスロット6は、その長手方向が第二の導波管部材4の管軸方向に対して垂直となるように設けられており、所定の間隔で複数配置されている。
線状導体8は、その長手方向が第二の導波管部材4の管軸方向に対して設定された角度だけ傾斜するよう形成され、かつ、スロット6の配置間隔に対応して複数配置されている。また、隣り合う線状導体8の傾斜角度は互いに逆方向になるように形成されている。
導体除去部9は、管壁導体10a,10bの導体パターンの一部を長辺と短辺からなる矩形状に複数除去して形成されており、それぞれの長手方向が第一の導波管部材1の管軸方向に対して平行になるように形成されている。また、隣り合う導体除去部9は、第一の溝2の管軸中心線に対して、互いに反対の位置となるよう、互い違いに配置される。
ビア11は、誘電体基板7の内部に形成され、管壁導体10aと管壁導体10bを導通するように、導体除去部9の周囲と、第一の導波管部材1と第二の導波管部材4とを接続する位置に所定の間隔で複数形成される。また、ビア11は隣接するビア間からの電磁界の漏れが無いように十分狭い間隔で設けられている。
管壁導体10a,10bは、第一の溝2を覆う部分と、第一の導波管部材1と第二の導波管部材4とが接する部分に形成される。
図4は、実施の形態1における導波管スロットアレーアンテナの導波管断面形状を示している。
図4において、第一の溝2の開放端と管壁導体10bは、接触面において電気的に接続されており、これにより第一の導波管12を形成している。管壁導体10bと第一の溝2の底面はそれぞれ第一の導波管12の幅の広い壁面を構成し、第一の溝2の側面はそれぞれ第一の導波管12の幅の狭い壁面を構成している。このとき、第一の導波管12は電界ベクトルがz軸方向を向く成分を基本モードとして有している。
一方、第二の溝3の開放端と第二の導波管部材4は、管壁導体10a,10b及びビア11により、接触面において電気的に接続されており、これにより第二の導波管13を形成している。このとき、第二の溝3の開放端と第三の溝5の開放端と管壁導体10a,10bとの接触面に対応する位置に配置されたビア11は第二の導波管13の内部を伝搬する高周波信号が外部に漏れ出さないように密に複数配置される。第二の溝3と第三の溝5のそれぞれの側面及び管壁導体10a,10bとビア11は第二の導波管13の幅の広い壁面を構成しており、第二の溝3の底面及び第三の溝5の底面は、それぞれ第二の導波管13の幅の狭い壁面を構成している。このとき、第二の導波管13は電界ベクトルがx軸方向を向く成分を基本モードとして有している。
まず、第一の導波管12における動作を説明する。図5は、給電端子から高周波信号を入力した場合の、第一の導波管12の短絡壁付近における第一の導波管12の幅の広い壁面、すなわち管壁導体10b上における電流分布を示している。ただし、図5では導体除去部9を設けない場合の電流分布である。図5に示すように、短絡壁からλg/4の位置において、x軸方向に流れる電流強度は強くなり、λg/2周期で電流強度が強くなる部分が現れる(λgは入力した高周波信号の中心周波数での管内波長を示す)。ただし、電流の向きはλg/2毎に逆方向となる。
このとき、隣り合う導体除去部9を第一の導波管12の管軸中心線に対して、互いに反対の位置となるよう、互い違いに配置することで、各導体除去部9から放射される電波の位相を同位相とすることができる。
また、各導体除去部9からの放射電力量は、第一の導波管12の管軸中心線からのオフセット量と各導体除去部9の大きさ(幅と長さ)で決まるため、所定の励振振幅分布となるように、各導体除去部9の位置と大きさが決定される。
導体除去部9の周囲に設けられた複数のビア11は、各導体除去部9に励起された電界が誘電体基板7の内部へ漏れ出すことを防止している。
スロット6は、効率よく電波が外部に放射されるよう、x軸方向に大きな電流が流れる位置、すなわち、第二の導波管13の短絡壁からλg/4の位置に配置されるが、第二の導波管13の管軸方向に対して、その長手方向が垂直となるように配置されるため、このままではスロット6部分の電流を効率よく遮断することができない。
また、スロット6からの放射電力量は、スロット6の幅と長さ、線状導体8の幅と長さ、傾斜角度などで決まるため、所定の励振振幅分布となるように、スロット6及び線状導体8の形状が決定される。
すなわち、誘電体基板7上の導体パターン形状の修正のみで、放射電力量の調整ができるため、実施の形態1の導波管スロットアレーアンテナでは、アンテナ開発プロセスにおける再試作の際に、導波管の再製造が不要となり、結果として開発コストを低減することができる。
図8Aの構成の場合、直線状導体パターンが1本だけの場合に比べて、放射電力量の調整の自由度を高めることができる。また、図8Bに示す構成の場合、直線状導体パターンの管軸方向の長さを短縮することができ、隣り合う線状導体8間の相互結合の影響を低減することができる。さらに、図8Cに示す構成の場合、線状導体8によって生じる寄生リアクタンス成分を両側に配置した伸長導体によってキャンセルさせることができることから、アンテナ設計を容易にすることができるといった効果がある。
また、図1〜図3に示す例では、スロット6と導体除去部9を同数配置しているが、スロット6と導体除去部9との設置個数が異なってもよい。
また、図1〜図4に示した導波管スロットアレーアンテナでは、第一の導波管12は、その断面形状が長辺と短辺からなる、いわゆる矩形導波管であるが、図9及び図10に変形例として示すように、第一の溝2の管軸中心線上に設定突出長の障壁である第一のリッジ導体14を設け、第一の導波管12が、いわゆるリッジ導波管であるような構成としてもよい。なお、図9は変形例の斜視図、図10は変形例の分解斜視図である。
実施の形態2は、導波管中央部に導波管T分岐構造を設け、分岐する導波管を給電端子とする例である。図11は、実施の形態2による導波管スロットアレーアンテナの斜視図である。また、図12に導波管スロットアレーアンテナの分解斜視図を示す。さらに、図13は図11のA−A線を通り導波管軸に平行な面での断面図を、図14は図11のB−B線を通り導波管軸に平行な面での断面図を示している。また、図15は、第一の給電導波管21と第二の給電導波管22とをz軸方向から見た説明図である。
これ以外の構成は実施の形態1の導波管スロットアレーアンテナと同様であるため、対応する部分に同一符号を付してその説明を省略する。
実施の形態2の導波管スロットアレーアンテナは、実施の形態1の導波管スロットアレーアンテナと同様に、第一の溝2と管壁導体10bは第一の導波管12を形成しており、第一の導波管12は電界ベクトルがz軸方向を向く成分を基本モードとして有している。また、第二の溝3と第二の導波管部材4は、実施の形態1の構成と同様に、管壁導体10a,10b及びビア11により、接触面において電気的に接続されており、これにより第二の導波管13を形成している。第二の導波管13は電界ベクトルがx軸方向を向く成分を基本モードとして有している。
まず、第一の導波管12における動作を説明する。第一の給電導波管21は電界ベクトルがy軸方向を向く成分を基本モードとして有し、第一の給電導波管21と第一の導波管12の接続部は、いわゆる導波管のE面T分岐構造をなしており、結果として、第一の給電導波管21から見て第一の導波管12の一方の短絡壁側と他方の短絡壁側には第一の導波管12の基本モードがそれぞれ逆位相で入力されることとなる。さらに、第一の導波管12の両端は短絡壁となっているため、その内部には、いわゆる定在波が励起される。
実施の形態1における動作と同様に、導体除去部9からは、外部の空間に、第一の導波管12の管軸に対して垂直な偏波、すなわち垂直偏波の電波が放射され、導体除去部9は垂直偏波放射スロットとして動作する。このとき、上述したように、第一の給電導波管21から見て第一の導波管12の両側には第一の導波管12の基本モードがそれぞれ逆位相で入力されるので、第一の給電導波管21に隣接する二つの導体除去部9は、これら導体除去部9から放射される電波の位相を同位相とするため、第一の導波管12の管軸中心線に対して、互いに反対の位置にくるように配置されている。さらに、実施の形態1と同様に、隣り合う導体除去部9を第一の導波管12の管軸中心線に対して、互いに反対の位置となるよう、互い違いに配置することで、各導体除去部9から放射される電波の位相を同位相としている。
実施の形態1の場合と同様に、誘電体基板7上に設けられた線状導体8により導波管内部の電磁界分布が乱さることで、第二の導波管13の幅の狭い壁面上に管軸方向に対して斜め方向に流れる電流が生じ、スロット6がこれを遮ることで、最終的に、外部の空間に、第二の導波管13の管軸に対して平行な偏波、すなわち水平偏波の電波が放射される。
このとき、上述したように、第二の給電導波管22から見て第二の導波管13の両側には第二の導波管13の基本モードがそれぞれ同位相で入力されるので、第二の給電導波管22に隣接する二つのスロット6から放射される電波の位相を同位相とするため、これらスロットに対応する二つの線状導体8の線状導体パターンの傾斜角度は互いに同一方向となるように形成されている。一方、その他の線状導体パターンにおいては、隣り合う線状導体パターンの傾斜角度を互いに逆方向になるように形成することで、実施の形態1の場合と同様に、スロット6上から放射される電波の位相を同位相としている。
また、図18に示すように、誘電体基板7上の第二の導波管13と第二の給電導波管22との接続部に、管壁導体10aと電気的に接続されるよう、導波管の管軸方向に対して直交する線状の短絡導体25を形成してもよい。これにより、第二の給電導波管22から見た第二の導波管13との接続部における反射特性を良好とすることができる。
実施の形態3は、導波管中央部に給電プローブ構造を設け、その根元の給電端子を入力端子とする例である。図19は、実施の形態3による導波管スロットアレーアンテナの斜視図である。また、図20に導波管スロットアレーアンテナの分解斜視図を示す。さらに、図21は図19のA−A線を通り導波管軸に平行な面での断面図を、図22は図19のB−B線を通り導波管軸に平行な面での断面図を示している。
実施の形態3の導波管スロットアレーアンテナは、実施の形態1と同様に、第一の溝2と管壁導体10bは第一の導波管12を形成しており、第一の導波管12は電界ベクトルがz軸方向を向く成分を基本モードとして有している。また、第二の溝3と第二の導波管部材4は、管壁導体10a、管壁導体10b及びビア11とで電気的に接続されており、これにより第二の導波管13を形成している。第二の導波管13は電界ベクトルがx軸方向を向く成分を基本モードとして有している。
まず、上記第一の導波管12における動作を説明する。第一の給電線路31に入力された高周波信号によって、第一の給電線路31の内導体に接続された第一の給電プローブ33上には電流が流れる。この電流によって、第一の給電線路31から見て第一の導波管12の両側には第一の導波管12の基本モードがそれぞれ同位相で励起されることとなる。さらに、第一の導波管12の両端は短絡壁となっているため、その内部には、いわゆる定在波が励起される。
実施の形態1における動作と同様に、導体除去部9からは、外部の空間に、第一の導波管12の管軸方向に対して直交する偏波、すなわち垂直偏波の電波が放射され、導体除去部9は垂直偏波放射スロットとして動作する。
このとき、上述したように、第一の給電線路31から見て第一の導波管12の両側には第一の導波管12の基本モードが同位相で入力されるので、第一の給電プローブ33に隣接する二つの導体除去部9から放射される電波の位相を同位相とするため、これらの導体除去部9は、第一の導波管12の管軸中心線に対して、同一の側に位置するように配置されている。その他の隣り合う導体除去部9については、実施の形態1の場合と同様に、第一の導波管12の管軸中心線に対して、互いに反対の位置にくるように、互い違いに配置することで、各導体除去部9から放射される電波の位相を同位相としている。
実施の形態1における動作と同様に、誘電体基板7上に設けられた線状導体8により導波管内部の電磁界分布が乱さることで、第二の導波管13の幅の狭い壁面上に管軸方向に対して斜め方向に流れる電流が生じ、スロット6がこれを遮ることで、最終的に、外部の空間に、第二の導波管13の管軸に対して平行な偏波、すなわち水平偏波の電波が放射される。
このとき、上述したように、第二の給電線路32から見て第二の導波管13の両側には第二の導波管13の基本モードがそれぞれ同位相で励起されるので、第二の給電プローブ34に隣接する二つのスロット6から放射される電波の位相を同位相とするため、その二つのスロット6に対応する二つの線状導体8の傾斜角度は互いに同一方向となるように形成されている。一方、その他の線状導体8においては、隣り合う線状導体8の傾斜角度を互いに逆方向になるように形成することで、実施の形態1と同様に、スロット6上から放射される電波の位相を同位相としている。
すなわち、実施の形態3では、誘電体基板7の導体パターン形状のみで、垂直偏波あるいは水平偏波を放射する各スロットの放射電力量を調整することができるため、実施の形態1と同様に、開発コストを低減することができる。
さらに、実施の形態3の導波管スロットアレーアンテナでは、第一の給電線路31及び第二の給電線路32は、電波が放射される面とは反対側の面に接続されているため、サブアレーを2次元的に密に配列することが可能となると共に、同軸コネクタをインタフェースとする送受信機等の他のコンポーネントとの接続が容易となる。
Claims (16)
- 第一の導波管を構成するための第一の溝と、第二の導波管の一方を構成するための第二の溝を有する第一の導波管部材と、
前記第二の溝と同一幅で、前記第二の導波管の他方を構成するための第三の溝を有し、当該第三の溝と前記第二の溝とが対向して配置されると共に、前記第三の溝の底面に管軸方向に対して直交する複数のスロットが設けられた第二の導波管部材と、
前記第一の導波管部材と前記第二の導波管部材との間に設けられ、前記第一の溝と前記第二の溝を覆う誘電体基板と、
前記誘電体基板の両面の、前記第一の導波管部材と前記第二の導波管部材に接する部分と前記第一の溝を覆う部分とに設けられた管壁導体と、
前記誘電体基板上の前記複数のスロットに対応した位置に設けられ、管軸方向に対してそれぞれ斜めに設けられた複数の線状導体と、
前記管壁導体の前記第一の溝の位置に設けられ、管軸方向に対してそれぞれ平行でかつ矩形の複数の導体除去部と、
前記誘電体基板を介して前記両面の管壁導体を接続する複数のビアとを備えたことを特徴とする導波管スロットアレーアンテナ。 - 前記複数の線状導体は、それぞれ複数の平行な直線状導体パターンからなることを特徴とする請求項1記載の導波管スロットアレーアンテナ。
- 前記複数の線状導体におけるそれぞれの線状導体の管軸方向に直交する方向の両側に、一端を前記管壁導体に接続し他端を前記線状導体方向に延伸した伸長導体を前記誘電体基板上に備えたことを特徴とする請求項1記載の導波管スロットアレーアンテナ。
- 前記線状導体両側の伸長導体は、それぞれ同一線上に設けられていることを特徴とする請求項3記載の導波管スロットアレーアンテナ。
- 前記第一の溝の管軸方向に直交する方向の中央部に、管軸方向と平行な第一のリッジ導体を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の導波管スロットアレーアンテナ。
- 前記第一の導波管部材及び前記第二の導波管部材の管軸方向両端のうち、一端を短絡壁として他端を給電端子とし、
前記複数の線状導体は、隣り合う線状導体の傾斜方向が管軸方向に対して互いに異なり、かつ、前記複数の導体除去部は、隣り合う導体除去部の位置が前記第一の溝の管軸方向中心線に対して互いに反対側になる配置であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の導波管スロットアレーアンテナ。 - 隣り合う前記導体除去部の中心間距離は、前記第一の溝と前記管壁導体で構成される第一の導波管の設計中心周波数における管内波長の2分の1であり、
隣り合う前記スロットの中心間距離は、前記第二の溝及び前記第三の溝と前記管壁導体と前記ビアで構成される第二の導波管の設計中心周波数における管内波長の2分の1であり、
前記短絡壁と当該短絡壁に隣接する導体除去部の中心との管軸方向の距離と、前記短絡壁と当該短絡壁に隣接するスロットの中心との管軸方向の距離は、前記第一の導波管及び前記第二の導波管の設計中心周波数における管内波長の4分の1であることを特徴とする請求項6記載の導波管スロットアレーアンテナ。 - 請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の導波管スロットアレーアンテナをサブアレーとして、管軸方向と直交する方向に複数配列したことを特徴とする導波管スロットアレーアンテナ。
- 第一の導波管を構成するための第一の溝と、第二の導波管の一方を構成するための第二の溝を有し、かつ、管軸方向両端に短絡壁を有する第一の導波管部材と、
前記第二の溝と同一幅で、前記第二の導波管の他方を構成するための第三の溝を有し、当該第三の溝と前記第二の溝とが対向して配置されると共に、前記第三の溝の底面に管軸方向に対して直交する複数のスロットが設けられ、かつ、管軸方向両端に短絡壁を有する第二の導波管部材と、
前記第一の導波管部材と前記第二の導波管部材との間に設けられ、前記第一の溝と前記第二の溝を覆う誘電体基板と、
前記誘電体基板の両面の、前記第一の導波管部材と前記第二の導波管部材に接する部分と前記第一の溝を覆う部分とに設けられた管壁導体と、
前記誘電体基板上の前記複数のスロットに対応した位置に設けられ、管軸方向に対してそれぞれ斜めに設けられた複数の線状導体と、
前記管壁導体の前記第一の溝の位置に設けられ、管軸方向に対してそれぞれ平行でかつ矩形の複数の導体除去部と、
前記誘電体基板を介して前記両面の管壁導体を接続する複数のビアと、
前記第一の溝の底面に、隣り合う二つの導体除去部の間に位置するよう設けられた給電端子となる断面矩形の第一の給電導波管と、
前記第二の溝の底面に、隣り合う二つのスロットの間に位置するよう設けられた給電端子となる断面矩形の第二の給電導波管とを備え、
前記複数の線状導体のうち、前記第二の給電導波管の設置位置に隣接する二つの線状導体の傾斜方向が同一方向で、その他の隣り合う線状導体は互いに反対方向であることを特徴とする導波管スロットアレーアンテナ。 - 前記複数の導体除去部は、隣り合う導体除去部の位置が前記第一の溝の管軸方向中心線に対して互いに反対側になる配置であり、かつ、隣り合う前記導体除去部の中心間距離は、前記第一の溝と前記管壁導体で構成される第一の導波管の設計中心周波数における管内波長の2分の1であり、
隣り合う前記スロットの中心間距離は、前記第二の溝及び第三の溝と前記管壁導体と前記ビアで構成される第二の導波管の設計中心周波数における管内波長の2分の1であり、
前記短絡壁と当該短絡壁に隣接する導体除去部の中心との管軸方向の距離と、前記短絡壁と当該短絡壁に隣接するスロットの中心との管軸方向の距離は、前記第一の導波管及び前記第二の導波管の設計中心周波数における管内波長の4分の1であることを特徴とする請求項9記載の導波管スロットアレーアンテナ。 - 前記第三の溝の底面の前記第二の給電導波管に対応する位置に、管軸方向に直交し前記第二の導波管の管路の一部を遮るための誘導性障壁を設けたことを特徴とする請求項9または請求項10記載の導波管スロットアレーアンテナ。
- 前記誘電体基板の前記第二の給電導波管に対応する位置に、両端を前記管壁導体に接続し、かつ、管軸方向に直交する短絡導体を設けたことを特徴とする請求項9または請求項10記載の導波管スロットアレーアンテナ。
- 前記第一の給電導波管及び前記第二の給電導波管のうち少なくとも一方の幅の広い管壁面に、前記第一の給電導波管及び前記第二の給電導波管の管軸方向と平行な第二のリッジ導体を設けたことを特徴とする請求項9または請求項10記載の導波管スロットアレーアンテナ。
- 請求項9または請求項10に記載の導波管スロットアレーアンテナをサブアレーとして、管軸方向及び管軸方向と直交する方向のうち少なくとも一方の方向に複数配列したことを特徴とする導波管スロットアレーアンテナ。
- 第一の導波管を構成するための第一の溝と、第二の導波管の一方を構成するための第二の溝を有し、かつ、管軸方向両端に短絡壁を有する第一の導波管部材と、
前記第二の溝と同一幅で、前記第二の導波管の他方を構成するための第三の溝を有し、当該第三の溝と前記第二の溝とが対向して配置されると共に、前記第三の溝の底面に管軸方向に対して直交する複数のスロットが設けられ、かつ、管軸方向両端に短絡壁を有する第二の導波管部材と、
前記第一の導波管部材と前記第二の導波管部材との間に設けられ、前記第一の溝と前記第二の溝を覆う誘電体基板と、
前記誘電体基板の両面の、前記第一の導波管部材と前記第二の導波管部材に接する部分と前記第一の溝を覆う部分とに設けられた管壁導体と、
前記誘電体基板上の前記複数のスロットに対応した位置に設けられ、管軸方向に対してそれぞれ斜めに設けられた複数の線状導体と、
前記管壁導体の前記第一の溝の位置に設けられ、管軸方向に対してそれぞれ平行でかつ矩形の複数の導体除去部と、
前記誘電体基板を介して前記両面の管壁導体を接続する複数のビアと、
前記第一の溝の底面に、隣り合う二つの導体除去部の間に位置するよう設けられた給電端子となる第一の給電線路と、
前記第二の溝の底面に、隣り合う二つのスロットの間に位置するよう設けられた給電端子となる第二の給電線路と、
前記第一の給電線路に接続され、前記第一の導波管内に位置する第一の給電プローブと、
前記第二の給電線路に一端が接続されると共に、他端が前記管壁導体に接続され、かつ前記第二の導波管内に位置する第二の給電プローブとを備え、
前記複数の線状導体のうち、前記第二の給電プローブの設置位置に隣接する二つの線状導体の傾斜方向が同一方向で、その他の隣り合う線状導体は互いに反対方向であり、かつ、前記第一の給電プローブに隣接する二つの導体除去部が、前記第一の導波管の管軸中心線に対して互いに同一側の位置で、その他の隣り合う二つの導体除去部が、前記第一の導波管の管軸中心線に対して互いに反対側の位置となるように配置されることを特徴とする導波管スロットアレーアンテナ。 - 隣り合う前記導体除去部の中心間距離は、前記第一の溝と前記管壁導体で構成される第一の導波管の設計中心周波数における管内波長の2分の1であり、
隣り合う前記スロットの中心間距離は、前記第二の溝及び第三の溝と前記管壁導体と前記ビアで構成される第二の導波管の設計中心周波数における管内波長の2分の1であり、
前記短絡壁と当該短絡壁に隣接する導体除去部の中心との管軸方向の距離と、前記短絡壁と当該短絡壁に隣接するスロットの中心との管軸方向の距離は、前記第一の導波管及び前記第二の導波管の設計中心周波数における管内波長の4分の1であることを特徴とする請求項15記載の導波管スロットアレーアンテナ。
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