JPWO2019198229A1 - 圧縮機及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
流体を圧縮する圧縮機構が密閉容器の内周面に固定される圧縮機であって、圧縮機構において密閉容器の内周面と接触する外周面には、周方向に延びる凸部が周方向に間隔を空けて複数、形成されており、密閉容器は、複数の凸部が嵌合する複数の嵌合凹部と、製造時に圧縮機構の凸部を嵌合凹部に誘導するための誘導凹部とが内周面に形成された構成を有する。誘導凹部は、筒状の密閉容器の開口端から軸方向に延び、延出端部で嵌合凹部に対して周方向に連通しており、嵌合凹部に圧縮機構の凸部が嵌合された状態で密閉容器の内周面に圧縮機構が固定されている。
Description
本発明は、空調装置又は冷凍装置等に適用される圧縮機及びその製造方法に関するものである。
圧縮機は、密閉容器内に電動機と、この電動機よって駆動され、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構とを備えている。圧縮機構は密閉容器の内周面にスポット溶接により固定されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、スポット溶接によって圧縮機構と密閉容器とを固定しているが、この固定方法では、溶接時の局所的な熱衝撃による歪みが発生して、この歪んだ箇所から冷媒ガスが漏れることによって性能が低下していた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、圧縮機構と密閉容器との固定部分において局所的な熱衝撃による歪を抑制した圧縮機及びその製造方法を提供すること目的とする。
本発明に係る圧縮機は、流体を圧縮する圧縮機構が密閉容器の内周面に固定される圧縮機であって、圧縮機構において密閉容器の内周面と接触する外周面には、周方向に延びる凸部が周方向に間隔を空けて複数、形成されており、密閉容器は、複数の凸部が嵌合する複数の嵌合凹部と、製造時に圧縮機構の凸部を嵌合凹部に誘導するための誘導凹部とが内周面に形成された構成を有し、誘導凹部は、筒状の密閉容器の開口端から軸方向に延び、延出端部で嵌合凹部に対して周方向に連通しており、嵌合凹部に圧縮機構の凸部が嵌合された状態で密閉容器の内周面に圧縮機構が固定されているものである。
本発明によれば、密閉容器と圧縮機構とが、嵌合凹部と凸部との凹凸構造によって固定されているため、圧縮機構と密閉容器との固定部分において局所的な熱衝撃による歪を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一又は相当する部分については、その説明を適宜省略又は簡略化する。また、実施の形態の説明において、「上」、「下」といった配置等は、説明の便宜上、そのように記しているだけであって、装置及び部品等の配置を限定するものではない。装置及び部品等の構成について、その材質、形状及び大きさ等は、本発明の範囲内で適宜変更することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における圧縮機の概略縦断面図である。
この圧縮機1は、密閉容器2と、この密閉容器2内に配置され、冷媒等の流体を圧縮して吐出する圧縮機構3と、電動機4とを備えている。電動機4は、略円筒状の固定子5と、略円柱状の回転子6とを備えている。
図1は、本発明の実施の形態1における圧縮機の概略縦断面図である。
この圧縮機1は、密閉容器2と、この密閉容器2内に配置され、冷媒等の流体を圧縮して吐出する圧縮機構3と、電動機4とを備えている。電動機4は、略円筒状の固定子5と、略円柱状の回転子6とを備えている。
この圧縮機1は、縦型の高圧ドーム型のシングルロータリ圧縮機であって、密閉容器2内に、圧縮機構3を下に、電動機4を上に配置している。この電動機4の回転子6によって、クランクシャフト7を介して圧縮機構3を駆動するようにしている。
密閉容器2は、上蓋2aと、筒状の胴部2bと、下蓋2cとが接合された構成を有する。胴部2bの側面には、ガスを吸入するための吸入管22が取り付けられ、上蓋2aの上面には、圧縮したガスを吐出するための吐出管24が取り付けられている。圧縮機構3から吐出されるガス冷媒は、密閉容器2内の空間から吐出管24を通って外部の冷媒回路へ吐出される。
冷媒回路を循環する流体としては、R407C冷媒、R410A冷媒又はR1234yf冷媒等、任意の冷媒を使用することができる。
また、密閉容器2の上蓋2aの上面には、インバータ装置等の外部電源と接続する端子32が取り付けられている。端子32は、例えば、ガラス端子である。端子32は、例えば、溶接により密閉容器2に固定されている。端子32には、電動機4からのリード線28が接続されている。そして、端子32からリード線28を介して電動機4の固定子5に外部電源からの電力が供給されることで、電動機4が駆動してクランクシャフト7が回転するようになっている。
圧縮機構3は、ロータリ式の圧縮機構であって、密閉容器2の内周に取り付けられるシリンダ8と、ローリングピストン9と、ベーン10(後述の図2参照)と、側面視略逆T字状の主軸受11と、側面視略逆T字状の副軸受12とを備える。
シリンダ8は平板で構成され、その略中心には上方方向に貫通孔が形成されている。この貫通孔の上方側は主軸受11で閉塞され、貫通孔の下方側は副軸受12で閉塞されており、シリンダ8内にシリンダ室13が形成されている。そして、シリンダ室13にローリングピストン9が配置されている。シリンダ8は、外周面が密閉容器2の内周面に接触した状態で密閉容器2に固定されている。この固定構造については後述する。
クランクシャフト7は、クランクシャフト7の上部を構成する主軸部18と、クランクシャフト7の下部を構成する副軸部19と、これら主軸部18と副軸部19との間に形成された偏心軸部16とで構成されている。偏心軸部16は、シリンダ8のシリンダ室13に位置している。そして、クランクシャフト7は、主軸部18が主軸受11に回転自在に支持され、副軸部19が副軸受12に回転自在に支持されている。
ローリングピストン9は、リング状である。ローリングピストン9は、クランクシャフト7の偏心軸部16に摺動自在に嵌合している。ローリングピストン9は、シリンダ室13内で偏心して回転する。ローリングピストン9がシリンダ室13内で偏心して回転することで、クランクシャフト7の偏心軸部16がシリンダ室13内において偏心回転運動する。シリンダ室13内のローリングピストン9の高さ方向には熱膨張などを加味して、適切なクリアランスが設けられている。
シリンダ8には、半径方向に貫通するベーン溝14(後述の図2参照)が形成されている。ベーン溝14の半径方向内側の端部はシリンダ室13に連通している。シリンダ8においてベーン溝14の半径方向外側の端部には背圧室15(後述の図2参照)が形成されている。背圧室15は平面視略円形の空間であり、ベーン溝14に連通している。
ベーン溝14には、進退自在にベーン10が設けられている。ベーン10の形状は、平坦な略直方体である。ベーン10は、背圧室15に設けられたベーンスプリング17によって常にローリングピストン9に押し付けられ、シリンダ室13を低圧の吸入室と高圧の圧縮室とに仕切る。背圧室15は密閉容器2内と連通しており、密閉容器2内の圧力を直接的に受ける。よって、圧縮機1の運転中は、密閉容器2内が高圧となって背圧室15も高圧となり、背圧室15とシリンダ室13との差圧と、ベーンスプリング17のバネ圧とにより、ベーン10がローリングピストン9に押し付けられる。そのため、ベーンスプリング17は、主に密閉容器2内とシリンダ室13内との圧力に差がない圧縮機1の起動時に、ベーン10をローリングピストン9に押し付ける目的で使用される。
また、シリンダ8には、冷媒回路からガス冷媒が吸入される吸入ポート(図示せず)が設けられる。吸入ポートは、シリンダ8の外周面からシリンダ室13に貫通している。
また、シリンダ8には、圧縮された冷媒がシリンダ室13から吐出される吐出ポート(図示せず)が設けられている。吐出ポートは、シリンダ8の上端面を切り欠いて形成されている。吐出ポートは、主軸受11に形成された吐出口(図示せず)に連通しており、吐出口には、シリンダ室13内が所定の圧力以上となった際に開く吐出弁(図示せず)が配置されている。また、主軸受11には、吐出弁を覆うように、吐出マフラ20が取り付けられている。吐出弁を介して吐出された高温かつ高圧のガス冷媒は、一旦吐出マフラ20に入り、その後、吐出マフラ20から密閉容器2内の空間に放出される。なお、吐出弁及び吐出マフラ20は、副軸受12に設けられても良いし、主軸受11と副軸受12との両方に設けられてもよい。
シリンダ8、主軸受11及び副軸受12の材質は、ねずみ鋳鉄、焼結鋼又は炭素鋼等である。ローリングピストン9の材質は、例えば、クロム等を含有する合金鋼である。ベーン10の材質は、例えば、高速度工具鋼である。
密閉容器2の横には、吸入マフラ21が配置される。吸入マフラ21の本体は、溶接等により密閉容器2の側面に固定される。吸入マフラ21は、冷媒回路から低圧のガス冷媒を吸入する。吸入マフラ21は、液冷媒が圧縮機1に戻る場合に液冷媒が直接シリンダ8のシリンダ室13に入り込むことを抑制する。吸入マフラ21は、シリンダ8の吸入ポートに吸入管22を介して接続される。
密閉容器2の底部には、圧縮機構3の各摺動部を潤滑するための冷凍機油23が貯留されている。冷凍機油23は、クランクシャフト7の回転に伴い、クランクシャフト7の下部に設けられたオイルポンプによって汲み上げられ、圧縮機構3の各摺動部に移動し、この摺動部を潤滑する。この冷凍機油23には、例えば、合成油であるPOE(ポリオールエステル)、PVE(ポリビニルエーテル)、AB(アルキルベンゼン)が使用される。
以下では、電動機4の詳細について説明する。
本実施の形態1において、電動機4は、ブラシレスDC(Direct Current)モータである。なお、電動機4が誘導電動機等、ブラシレスDCモータ以外のモータであっても、本実施の形態1を適用することができる。電動機4は、集中巻のモータである。なお、電動機4が分布巻のモータであっても、本実施の形態1を適用することができる。
電動機4の固定子5は、密閉容器2の内周面に当接して固定される。回転子6は、固定子5の内側に0.3〜1mm程度の空隙を介して設置される。
固定子5は、固定子鉄心25と、巻線26とを備える。固定子鉄心25は、鉄を主成分とする、厚さが0.1から1.5mmの複数枚の電磁鋼板を一定の形状に打ち抜き、軸方向に積層し、カシメ又は溶接等により互いに固定して製作される。巻線26は、固定子鉄心25に絶縁部材27を介して集中巻で巻かれている。巻線26は、芯線と、芯線を覆う少なくとも1層の被膜とからなる。芯線の材質は、例えば、銅である。被膜の材質は、例えばAI(アミドイミド)又はEI(エステルイミド)である。絶縁部材27の材質は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)又はフェノール樹脂である。巻線26には、端子32に一端が接続されたリード線28の他端が接続されている。
回転子6は、回転子鉄心29と、図示していない複数の永久磁石とを備える。回転子鉄心29は、固定子鉄心25と同様に、鉄を主成分とする、厚さが0.1mm〜1.5mmの複数枚の電磁鋼板を一定の形状に打ち抜き、軸方向に積層し、カシメ又は溶接等により固定して製作される。永久磁石は、回転子鉄心29に形成された複数の挿入孔に挿入される。永久磁石は、磁極を形成する。永久磁石としては、例えば、フェライト磁石又は希土類磁石が使用される。
永久磁石が固定子鉄心25から軸方向に抜けないようにするために、回転子6の軸方向両端である回転子上端及び回転子下端には、それぞれ上端板30及び下端板31が設けられる。上端板30及び下端板31は回転バランサを兼ねる。上端板30及び下端板31は、図示していない複数の固定用リベット等により回転子鉄心29に固定されている。
回転子鉄心29の平面視中心には、クランクシャフト7の主軸部18が焼嵌又は圧入される軸孔(図示せず)が形成されている。回転子鉄心29の軸孔の周囲には、略軸方向に貫通する複数の貫通孔(図示せず)が形成されている。それぞれの貫通孔は、吐出マフラ20から密閉容器2内の空間へ放出されるガス冷媒の通路の一つとなる。
電動機4が誘導電動機として構成される場合には、回転子鉄心29に形成される複数のスロット(図示せず)にアルミニウム又は銅等で形成される導体が充填又は挿入される。そして、導体の両端をエンドリングで短絡した、かご形巻線が形成される。
次に、圧縮機1の動作について説明する。
端子32からリード線28を介して電動機4の固定子5に電力が供給される。これにより、固定子5の巻線26に電流が流れ、巻線26から磁束が発生する。電動機4の回転子6は、巻線26から発生する磁束と、回転子6の永久磁石から発生する磁束との作用によって回転する。回転子6の回転によって、回転子6に固定されたクランクシャフト7が回転する。クランクシャフト7の回転に伴い、圧縮機構3のローリングピストン9が圧縮機構3のシリンダ8のシリンダ室13内で偏心回転する。
シリンダ8とローリングピストン9との間の空間は、上述したように圧縮機構3のベーン10によって、吸入室と圧縮室との2つに分割されている。クランクシャフト7の回転に伴い、それらの2つの空間の容積が変化する。吸入室では、徐々に容積が拡大することにより、吸入マフラ21から低圧のガス冷媒が吸入される。圧縮室では、徐々に容積が縮小することにより、圧縮室内のガス冷媒が圧縮される。そして、圧縮されて高圧かつ高温となったガス冷媒は、吐出マフラ20から密閉容器2内の空間に吐出される。吐出されたガス冷媒は、さらに、電動機4を通過して密閉容器2の頂部にある吐出管24から密閉容器2の外へ吐出される。密閉容器2の外へ吐出された冷媒は、冷媒回路を通って、再び吸入マフラ21に戻ってくる。
図1は、ベーン10がローリングピストン9と別体に構成されるタイプの圧縮機であるが、ベーン10がローリングピストン9と一体に設けられるスイング式のロータリ圧縮機もある。スイング式のロータリ圧縮機は、ベーン10を支持する支持体を有する。支持体は、横断面が半円形状の2つの柱状部材で構成され、2つの柱状部材の間に、ベーン10を進退自在に受け入れる受入溝が形成されている。支持体は、シリンダ8の吸入口と吐出口との中間部に形成された円形状の保持孔に回転自在に嵌められている。このように構成されたスイング式のロータリ圧縮機では、クランクシャフト7が駆動されると、ベーン10が、ローリングピストン9の回転に従って揺動しながら受入溝内を半径方向へ進退する。これにより、シリンダ室13の内部が圧縮室と吸入室とに区画される。圧縮室と吸入室で行われる動作は、ベーン10がローリングピストン9と別体に構成されるタイプの圧縮機と同様である。
次に、本実施の形態1の特徴的な構造について説明する。
本実施の形態1は、シリンダ8を密閉容器2の内周面に固定する固定構造に特徴を有している。以下、固定構造の説明後、その固定構造の製造方法、その固定構造により得られる効果について順番に説明する。
本実施の形態1は、シリンダ8を密閉容器2の内周面に固定する固定構造に特徴を有している。以下、固定構造の説明後、その固定構造の製造方法、その固定構造により得られる効果について順番に説明する。
図2は、図1のA−A断面図である。なお、図2には、密閉容器2の図示は省略している。
図2に示すように、本実施の形態1では、シリンダ8の外周面の周方向における複数個所に、周方向に延びる凸部33が間隔を空けて形成されている。凸部33は、例えば鋳造によって成形される鋳物部品を、切削加工することによって形成される。
図2に示すように、本実施の形態1では、シリンダ8の外周面の周方向における複数個所に、周方向に延びる凸部33が間隔を空けて形成されている。凸部33は、例えば鋳造によって成形される鋳物部品を、切削加工することによって形成される。
図2では、一例として、外周面の周方向における3箇所に凸部33が形成されているが、凸部33の数は適宜変更することができる。なお、シリンダ8を密閉容器2の内周面に確実に固定するため、凸部33は外周面の周方向における3箇所以上に形成されることが望ましい。
図3は、図1のシリンダの一部を示した側面図である。
密閉容器2の外径に占める、各凸部33の周方向の長さLの合計、の割合は、5%以上50%以下である。凸部33の周方向の長さL及び軸方向の幅tは、シリンダ8と密閉容器2との固定部に発生する加速度及び振動に応じて必要な固定強度を得られるように選択すればよい。例えば、固定強度の増加が必要な場合には、凸部33の断面積つまり長さLと幅tとの積で表される面積を増加させたり、凸部33の個数を増やしたりすればよい。
密閉容器2の外径に占める、各凸部33の周方向の長さLの合計、の割合は、5%以上50%以下である。凸部33の周方向の長さL及び軸方向の幅tは、シリンダ8と密閉容器2との固定部に発生する加速度及び振動に応じて必要な固定強度を得られるように選択すればよい。例えば、固定強度の増加が必要な場合には、凸部33の断面積つまり長さLと幅tとの積で表される面積を増加させたり、凸部33の個数を増やしたりすればよい。
図4は、図1の密閉容器の胴部の縦断面図である。図5は、図1の密閉容器を内周面側から見た部分斜視図である。図6は、図1の密閉容器とシリンダとの固定構造の断面図である。
密閉容器2の胴部2bの内周面には、シリンダ8の外周面に形成された凸部33と対向する位置に嵌合凹部34が形成されている。嵌合凹部34と凸部33とが締り嵌め嵌合されることで、胴部2bの内周面にシリンダ8が固定されている。この例では、凸部33が周方向に等間隔に3箇所に形成されているため、嵌合凹部34も同様に周方向に等間隔に3箇所に形成されている。このように、嵌合凹部34は凸部33と同数設けられ、凸部33の数に対応して適宜、数が変更される。
密閉容器2の胴部2bの内周面には、シリンダ8の外周面に形成された凸部33と対向する位置に嵌合凹部34が形成されている。嵌合凹部34と凸部33とが締り嵌め嵌合されることで、胴部2bの内周面にシリンダ8が固定されている。この例では、凸部33が周方向に等間隔に3箇所に形成されているため、嵌合凹部34も同様に周方向に等間隔に3箇所に形成されている。このように、嵌合凹部34は凸部33と同数設けられ、凸部33の数に対応して適宜、数が変更される。
また、胴部2bの内周面には、製造時に凸部33を嵌合凹部34に締り嵌め嵌合するにあたり、凸部33を嵌合凹部34に導くための誘導凹部35が形成されている。誘導凹部35は、胴部2bの内周面に開口端2baから軸方向上側に延び、延出端部で嵌合凹部34に対して周方向に連通する凹部で形成されている。なお、嵌合凹部34及び誘導凹部35の深さは、シリンダ8に形成された凸部33の高さ、L及びtに応じて決定される。
次に、本実施の形態1に関わる圧縮機1の密閉容器2とシリンダ8との固定方法を説明する。
図7は、図1の密閉容器の製作方法を説明するための密閉容器の内周面の展開図である。
図7に示すように、平板状の基材40の一面に、例えば、切削加工により嵌合凹部34及び誘導凹部35を形成する。そして、嵌合凹部34及び誘導凹部35が形成された側の面が内側にくるように基材40を丸めて筒状に変形する。そして、基材40の両端部を溶接して接合し、密閉容器2の胴部2bを形成する。
図7に示すように、平板状の基材40の一面に、例えば、切削加工により嵌合凹部34及び誘導凹部35を形成する。そして、嵌合凹部34及び誘導凹部35が形成された側の面が内側にくるように基材40を丸めて筒状に変形する。そして、基材40の両端部を溶接して接合し、密閉容器2の胴部2bを形成する。
密閉容器2の胴部2bにシリンダ8を固定する工程では、胴部2bを外側から加熱し、加熱により胴部2bを熱膨張させる。胴部2bを熱膨張させた後、シリンダ8を胴部2bの内部に挿入する。具体的には、シリンダ8の外周面に形成された凸部33が誘導凹部35に位置するようにしてシリンダ8を胴部2bの内部に挿入する。そして、シリンダ8を、凸部33が誘導凹部35に沿った状態で胴部2b内で移動させ、誘導凹部35の挿入方向の端部に凸部33を当接させる。凸部33が誘導凹部35の挿入方向の端部に当接したら、シリンダ8を、凸部33が嵌合凹部34の端部に当接するまで周方向に回転させる。そして、凸部33が嵌合凹部34の端部に当接したら、熱膨張した胴部2bを冷却する。
胴部2bを冷却すると、胴部2bが熱収縮し、シリンダ8の凸部33が嵌合凹部34に締り嵌め嵌合される。つまり、凸部33が、胴部2bの内周面から半径方向の中心方向に嵌合凹部34に締め付けられると共に、軸方向にも嵌合凹部34に締め付けられる。また、その他のシリンダ8の外周面も熱収縮により胴部2bの内周面に締め付けられる。
以上により、シリンダ8は胴部2bに固定される。ここで、凸部33は周方向に等間隔に設けられているため、シリンダ8は周方向に均一に固定される。
以下、本実施の形態1の奏する効果について説明する。
本実施の形態1の固定構造では、密閉容器2の胴部2bとシリンダ8とが、嵌合凹部34と凸部33との凹凸構造で締り嵌め嵌合されるように構成した。このため、従来のスポット溶接による固定方法のように、密閉容器2の周方向に複数の局所的な熱衝撃がなく、周方向に均一に固定することができ、シリンダ8の内径の歪を抑制できる。したがって、高圧の圧縮室から低圧の吸入室へ冷媒ガスが漏れることにより生ずる漏れ損失を低減でき、性能を向上する効果を有する。
また、本実施の形態1の固定構造は、嵌合凹部34と凸部33との凹凸構造で、軸方向及び周方向の二方向で位置決めされて締り嵌め嵌合される。よって、焼嵌後はシリンダ8の周方向及び軸方向への移動を確実に抑制できる。したがって、長期的な圧縮機1の使用に対して、圧縮機1の稼動中に発生する普通及び過剰な力に耐え、シリンダ8の位置ずれ及び脱落の不具合が生じない、信頼性の高い圧縮機を得ることができる。
また、密閉容器2の胴部2bの内周面に誘導凹部35を設けたので、シリンダ8を胴部2bに挿入して凸部33を嵌合凹部34に嵌合させる際の位置決め及び挿入作業を容易に行える。つまり、組立が容易であるという効果を有する。
また、電動機4の固定子5の焼嵌を同時に実施するようにすれば、圧縮機1を製作する工程を削減でき、コストを抑えることができる。
なお、上記では、圧縮室が1つの一気筒のロータリ圧縮機に本発明を適用した構成を説明したが、本発明は、多気筒のロータリ圧縮機、スイング式のロータリ圧縮機、又はスクロール圧縮機にも適用できる。
1 圧縮機、2 密閉容器、2a 上蓋、2b 胴部、2c 下蓋、3 圧縮機構、4 電動機、5 固定子、6 回転子、7 クランクシャフト、8 シリンダ、9 ローリングピストン、10 ベーン、11 主軸受、12 副軸受、13 シリンダ室、14 ベーン溝、15 背圧室、16 偏心軸部、17 ベーンスプリング、18 主軸部、19 副軸部、20 吐出マフラ、21 吸入マフラ、22 吸入管、23 冷凍機油、24 吐出管、25 固定子鉄心、26 巻線、27 絶縁部材、28 リード線、29 回転子鉄心、30 上端板、31 下端板、32 端子、33 凸部、34 嵌合凹部、35 誘導凹部、40 基材。
Claims (4)
- 流体を圧縮する圧縮機構が密閉容器の内周面に固定される圧縮機であって、
前記圧縮機構において前記密閉容器の内周面と接触する外周面には、周方向に延びる凸部が前記周方向に間隔を空けて複数、形成されており、
前記密閉容器は、複数の前記凸部が嵌合する複数の嵌合凹部と、製造時に前記圧縮機構の前記凸部を前記嵌合凹部に誘導するための誘導凹部とが内周面に形成された構成を有し、前記誘導凹部は、筒状の前記密閉容器の開口端から軸方向に延び、延出端部で前記嵌合凹部に対して周方向に連通しており、前記嵌合凹部に前記圧縮機構の前記凸部が嵌合された状態で前記密閉容器の内周面に前記圧縮機構が固定されている圧縮機。 - 前記圧縮機構は、シリンダ室を備えたシリンダと、前記シリンダ室内を偏心して回転するローリングピストンとを備えたロータリ式の圧縮機構であって、前記シリンダの外周面に前記凸部が形成されている請求項1記載の圧縮機。
- 請求項1に記載の圧縮機の製造方法であって、
前記密閉容器となる平板状の基材に前記嵌合凹部及び前記誘導凹部を形成する工程と、
前記嵌合凹部及び前記誘導凹部が形成された側の面が内側にくるように前記基材を筒状に変形し、前記基材の両端部を接合する工程と、
前記基材を加熱して熱膨張させた後、前記凸部が前記誘導凹部に位置するように前記圧縮機構を前記基材の内部に挿入し、前記凸部が前記誘導凹部に沿った状態で前記圧縮機構を前記基材内で移動させ、前記誘導凹部の挿入方向の端部に前記凸部が当接したら、前記圧縮機構を前記凸部が前記嵌合凹部の端部に当接するまで周方向に回転させ、その後、熱膨張した前記基材を冷却し、前記凸部に前記嵌合凹部が嵌合されることで前記圧縮機構を前記密閉容器となる前記基材の内周面に固定する工程とを備えた圧縮機の製造方法。 - 前記圧縮機構は、シリンダ室を備えたシリンダと、前記シリンダ室内を偏心して回転するローリングピストンとを備えたロータリ式の圧縮機構であって、前記シリンダの外周面に前記凸部が形成されている請求項3記載の圧縮機の製造方法。
Applications Claiming Priority (1)
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PCT/JP2018/015534 WO2019198229A1 (ja) | 2018-04-13 | 2018-04-13 | 圧縮機及びその製造方法 |
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