JPWO2019163210A1 - 走査型光学系、およびライダー - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のレーザー光源からのレーザー光を同軸化した際にレーザー光の損失を少なくすることができる走査型光学系を提供する。【解決手段】光源である複数の半導体レーザー511、521の出射面から同軸化ミラー503の第1主面531までの距離をMLとした場合に、下記(1)式を満たすように同軸化ミラー503を配置する、走査型光学系。f+h/tanθ≦ML≦f+h/tanθ+2L/tanθ …(1)(ただし、式中、hは投光レンズの光学中心からレンズ外周方向への距離、fは投光レンズの焦点距離、Lは投光レンズの光学中心から複数の光源の光を同軸化した後の光束の投光光軸までの距離、θは光源から出射された光の方向を投光レンズにより投光光軸方向へ向けるために投光光軸に対して傾ける角度である)【選択図】図8

Description

本発明は、走査型光学系、およびライダーに関し、詳しくは、光を走査するための走査型光学系とこれを用いたライダーに関する。
走査型光学系は、レーザー光源からのレーザー光を走査ミラーに反射させて2次元的に走査しつつ投光させる投光系と、走査範囲内に存在する物体から戻ってきた反射光をフォトダイオードなどで受光させる受光系とを備える。
ライダーは、レーザーレーダーとも称されており、このような走査型光学系を用いて測定空間へ向けてレーザー光を走査、投光し、投光からフォトダイオードが反射光を受光するまでの時間差により距離を求めている。
従来の走査型光学系においては、複数のレーザー光源のレーザー光をまとめることでハイパワー化する技術がある(特開2005−292156号公報)。また、複数のレーザー光源からの出力を同軸化させるミラーを用いて一点に集めることで、シグナル対ノイズ(SN)を向上させ、また装置を小型化させるなどの効果を得る技術がある(特開2004−170965号公報)。
しかしながら、従来の技術は、複数の光源を用いた際に、同軸化させるミラーの位置が定まっておらず、複数のレーザー光源の同軸化を図った際に投光されるレーザー光に損失が発生してしまうという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、複数のレーザー光源からのレーザー光を同軸化した際にレーザー光の損失を少なくすることができる走査型光学系を提供することである。
また、本発明の他の目的は、複数のレーザー光源からのレーザー光を同軸化した際にレーザー光の損失を少なくすることができる走査型光学系を用いたライダーを提供することである。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)複数の光源、および複数の前記光源からの光をそれぞれ入射させる複数の投光レンズ、を有する投光系と、
前記投光系から投光された光を反射させて測定空間へ向けて走査、投光し、物体に反射して戻ってきた戻り光を反射させる走査ミラーと、
光を受光する受光素子、および前記走査ミラーで反射してきた前記戻り光を前記受光素子に集光させる集光光学素子を有する受光系と、
反射材の存在しない領域、および該反射材が存在しない領域を囲む反射材の形成されている領域を有する第1主面が、前記走査ミラーを向いて配置され、前記投光系から投光された光を前記反射材が存在しない領域を経由して前記走査ミラーの方向へ通し、前記走査ミラーからの前記戻り光を前記反射材で前記受光系の方向へ反射させる同軸化ミラーと、
を有し、
前記光源の出射面から前記同軸化ミラーの第1主面までの距離をMLとした場合に、下記(1)式を満たすように前記同軸化ミラーを配置する、走査型光学系。
f+h/tanθ≦ML≦f+h/tanθ+2L/tanθ …(1)
ただし、(1)式中、hは前記投光レンズの光学中心からレンズ外周方向への距離、fは前記投光レンズの焦点距離、Lは前記投光レンズの光学中心から複数の前記光源の光を同軸化した後の光束の投光光軸までの距離、θは前記光源から出射された光の方向を前記投光レンズにより前記投光光軸方向へ向けるために前記投光光軸に対して傾ける角度である。
(2)複数の前記光源は、各前記光源の光軸がそれぞれの前記投光レンズの光学中心から、前記投光光軸から離れる方向にずらして配置されている、上記(1)に記載の走査型光学系。
(3)前記走査ミラーが光を走査する方向を主走査方向、主走査方向に直交する方向を副走査方向として、
前記同軸化ミラーの前記反射材の存在しない領域の副走査方向の大きさは、前記集光光学素子の有効径より小さく、前記投光レンズの光学中心から複数の前記光源の光を同軸化した後の光束の投光光軸までの距離Lより大きい、上記(1)または(2)に記載の走査型光学系。
(4)前記受光素子は、副走査方向に沿う方向に複数配置され、複数の前記光源から出射される光は、複数の前記受光素子に対応するように副走査方向に沿う方向に長いスポット光束となるように投光される、上記(3)に記載の走査型光学系。
(5)前記光源の出射面は、主走査方向より副走査方向に長い、上記(3)または(4)に記載の走査型光学系。
(6)複数の前記投光レンズのうち、少なくとも一つは、前記光源から入射された光を投光するために必要な部分を残すように切り取ったダイシングレンズである、上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の走査型光学系。
(7)複数の前記光源は、2つである、上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の走査型光学系。
(8)複数の前記光源のうち、少なくとも一つは、出射された光の光路が光路変更素子により、前記同軸化ミラーの方向へ変えられる、上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の走査型光学系。
(9)前記受光素子は、副走査方向に2画素分以上となるように複数を有する、上記(1)〜(8)のいずれか1つに記載の走査型光学系。
(10)前記同軸化ミラーの前記反射材の存在しない領域は、開口部である、上記(1)〜(9)のいずれか1つに記載の走査型光学系。
(11)上記(1)〜(10)のいずれか1つに記載の走査型光学系を備え、
光源からの光の出射タイミングと、受光素子による光の受光タイミングに基づいて、光源が配置されている位置から物体までの距離を測定する、ライダー。
本実施形態に係るライダーを示す断面図である。 投受光ユニットを示す斜視図である。 投光系部分の平面図である。 図3中の矢印Aで示す方向から見た投光系部分の側面図である。 同軸化ミラーの第2例を説明するための説明図である。 同軸化ミラーの第2例を第1主面側から見た側面図である。 ダイシングレンズを説明するための説明図である。 同軸化を説明するための説明図である。 実施形態の作用を説明するための説明図である。 ライダーの動作を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
本実施形態の走査型光学系は、ポリゴンミラーにレーザー光を反射させて測定空間内を2次元的に走査する一方、物体などからの反射光を再びポリゴンミラーに反射させてフォトダイオードへ導く。これにより、測定空間を向いた複数の方向に関する情報を得ることができる。ライダーはこの走査型光学系により走査されたレーザー光が発射されてからフォトダイオードが受光するまでの時間から距離を求めて、得られた距離は距離画像と称し、ライダーの設置位置から見た物体の方向と、その物体までの距離という3次元情報を取得する。
(ライダーの構成)
図1は、本実施形態に係るライダーを示す断面図である。
ライダー10は、投受光ユニット11、および制御部12を備え、筐体57に収容されている。
投受光ユニット11は走査型光学系であり、詳細は後述する。
制御部12は、投光系501(後述)からのレーザー光の出射から受光系505(後述)による受光までの時間差に応じて距離を求める。得られた距離から、測定空間内の物体までの距離値の分布を示す複数の画素で構成される距離画像が生成される。距離画像は測距点群データまたは距離マップとも称される。
制御部12は、コンピューターであり、距離の算出、レーザー光の発光タイミング、ポリゴンミラー53の回転などの制御などを行っている。このような制御部12は、たとえば、FPGA(Field−Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの回路によって構成されていてもよい。
ボックス状の筐体57は、車両や構造物など100の一部に取り付けられる。ライダーを取り付ける位置は、ライダーの利用形態によって異なる。筐体57は、上壁57aと、これに対向する下壁57bと、上壁57aと下壁57bとを連結する側壁57cとを有する。側壁57cの一部に開口57dが形成され、開口57dには透明板58が取り付けられている。
(投受光ユニット)
投受光ユニット11を説明する。図2は投受光ユニットを示す斜視図である。図3は投光系部分の平面図であり、図4は図3中の矢印Aで示す方向から見た投光系部分の側面図である。
投受光ユニット11は、ポリゴンミラー53と投受光部50を有する。投受光部50は、投光系501、同軸化ミラー503、および受光系505を有する。
(ポリゴンミラー)
ポリゴンミラー53は走査ミラーである。ポリゴンミラー53は、少なくとも1つのミラー面を有する。本実施形態では8面のミラー面を有している。ポリゴンミラー53は、投光系501からのレーザー光を、回転するミラー面により測定空間に向かって走査投光させると共に、物体からの反射光を反射させる。ポリゴンミラー53で反射された物体からの反射光(戻り光ともいう)は受光系505により受光される。
ポリゴンミラー53は、図1に示したように、筐体57に固定されたモーター56のモーター軸56aに連結され、モーター56の回転によって回転する。本実施形態では、たとえば、モーター軸56aの軸線(回転軸線)が鉛直方向であるZ方向に延在しており、Z方向に直交するX方向およびY方向によりなすXY平面が水平面となっているが、モーター軸56aの軸線を鉛直方向に対して傾けても良い。
ポリゴンミラー53は、2つの四角錐を逆向きに接合して一体化した形状を有している。したがって、対になって向き合う方向に傾いたミラー面を4対有している。一対のミラー面としては、第1ミラー面M1と第2ミラー面M2、第3ミラー面M3と第4ミラー面M4、第5ミラー面M5と第6ミラー面M6、第7ミラー面M7と第8ミラー面M8である(各ミラー面M1〜8のうち一部は図示されない)。
第1ミラー面M1、第3ミラー面M3、第5ミラー面M5、第7ミラー面M7は、図1に示したように、互いにポリゴンミラー回転軸52に対する傾斜角αが異なる。同様に第2ミラー面M2、第4ミラー面M4、第6ミラー面M6、第8ミラー面M8は、互いにポリゴンミラー回転軸52に対する傾斜角βが異なる。傾斜角は各ミラー面の延長線と、この延長線がポリゴンミラー回転軸52と交わる部分のなす角αおよびβである。図1においては、第1ミラー面M1の傾斜角αと第2ミラー面M2の傾斜角βを示したが、他のミラー面においても同様である(ただし傾斜角そのものは既に説明したとおりミラー面ごとに異なる)。なお、各ミラー面を総称または区別しないで記す場合はミラー面Mとする。
各ミラー面Mは、ポリゴンミラー53の形状をした樹脂素材(たとえばPC(ポリカーボネート))の表面に、反射膜を蒸着することにより形成されている。
ライダーにおいては、ポリゴンミラー53の回転によりレーザー光が走査される方向を主走査方向とし、主走査方向に直交する方向を副走査方向とする。
(同軸化ミラー)
図3では、後述する同軸化した後のレーザー光束の投光光軸Lsとし、投光されたレーザー光束が物体から反射してポリゴンミラー53を経て受光系505に入射される戻り光の光軸Lrとする。同軸化ミラー503は投光光軸Lsと戻り光の光軸Lrとを一致させる。このように投光系501と受光系505の光軸を一致させるミラーは、完全同軸化ミラーと称されることもある。
(同軸化ミラーの第1例)
ここで同軸化ミラーについて2通りの例を説明する。第1例は、図3に示した同軸化ミラー503である。
同軸化ミラー503は、図3に示したとおり、透明な基材533、たとえば、ガラスや樹脂などの基材533の第1主面531に、レーザー光を反射する反射材534が形成されている。第1主面531は、ポリゴンミラー53および受光系505の方を向いた面である。投光系501を向いた面が第2主面541である。
この同軸化ミラー503は、その一部に開口部532が設けられていて、この開口部532から投光系501からのレーザー光を通過させる。当然開口部532に反射材は存在しない。開口部532の大きさは、図4に示すように、本実施形態では、縦方向haと横方向hbの矩形状である。縦方向haは副走査方向であり、同軸化する2本のレーザー光が並ぶ方向である。開口部532に大きさについては後述する。
この開口部532を囲むように反射材534が形成されている。そして同軸化ミラー503は、反射材534により、ポリゴンミラー53から反射されてきた戻り光(図3のLr)を受光系505の方向へ反射させる。
このように、同軸化ミラー503の第1例では開口部532を有することで、投光系501からのレーザー光をポリゴンミラー53の方向へ通過させると共に、ポリゴンミラー53から反射されてきた戻り光を受光系505の方向へ反射させる。同軸化ミラー503の位置は、投光系501からのレーザー光を開口部532から通過させ、戻り光を受光系505の方向へ反射させるように調整される。
(同軸化ミラーの第2例)
図5は、同軸化ミラーの第2例を説明するための説明図であり、図3同様に、投光系501部分の平面図である。図6は、同軸化ミラーの第2例を第1主面側から見た側面図である。
同軸化ミラーの第2例5032は、図5(a)に示すように、第1例同様に、透明な基材533の第1主面531に、レーザー光を反射する反射材534が形成されている。同軸化ミラーの第2例5032の配置は、図3同様に、第1主面531がポリゴンミラー53および受光系505の方を向いている。
この同軸化ミラーの第2例5032は、開口部はなく、一部に反射材534が存在しない領域として光透過部535がある。光透過部535を囲むように反射材534が形成されている。この同軸化ミラーの第2例5032は、投光系501からのレーザー光を、この光透過部535をポリゴンミラー53の方向へ透過させる。
図5においては、図5(a)の下に、図5(b)として同軸化ミラー503の第1例を示している。図5(a)に示した同軸化ミラーの第2例5032と図5(b)に示した同軸化ミラー503の第1例は、それぞれを透過または通過する投光系501の光軸Lsが同じになるように示している。
図5(a)および(b)を参照して、同軸化ミラーの第2例5032で光が透過する幅をW2、同軸化ミラー503の第1例で光が通過する幅をW1とする。これら幅W1とW2の差がΔWであり、同軸化ミラーの第2例5032の方が第1例より光を透過させることのできる領域の幅が広いことがわかる。
このため、同軸化ミラーの第2例5032は、透明な基材533の一部に反射材534を形成しない光透過部535を設けることで、第1例のような開口部532を設ける場合と比べて、反射材534の面積、形状は同じにして、より多くの光を透過させることができる。逆に言えば、光を透過させる幅が同じでよければ、反射材のある面積を多くすることができるため、より多くの戻り光を受光系505へ反射することができるようになる。
同軸化ミラーの第2例5032においても、その他の構成や配置などは、同軸化ミラー503の第1例と同じであるので説明は省略する。
なお、以下の説明においては、同軸化ミラー503の第1例を用いた形態により説明するが、同軸化ミラーの第2例5032を用いた場合も同様である。
(投光系)
図2〜4を参照して、投光系501は、ポリゴンミラー53へ向けてレーザー光を出射する複数の半導体レーザー(第1半導体レーザー511、第2半導体レーザー521)と、それらに対応した複数の投光レンズ(第1レンズ512、第2レンズ522)と、第1半導体レーザー511からのレーザー光を同軸化ミラー503の方向へ反射させるプリズムミラー513を有する。
第1半導体レーザー511および第2半導体レーザー521は、共にレーザー光源であり、パルス状のレーザー光を出射する。本実施形態では、出射面の形状が主走査方向(水平方向)より副走査方向(垂直方向)に長い。これにより、本実施形態では、2つの光源を用いて投光するスポット光束の形状(後述のスポット光束600)を副走査方向に広くすることが容易になっている。また、本実施形態では、ライダー10の設置として、主走査方向は水平方向となるようにしており、これは画面の横方向となる。一方、副走査方向は垂直方向となる。
投光レンズである第1レンズ512および第2レンズ522は、それぞれの半導体レーザーからの拡散光を平行光にするコリメーターレンズである。
第1レンズ512は、本実施形態では、ダイシングレンズを使用している。ダイシングレンズは、光を平行光とするために必要となる部分だけを切り取って使用するものである。
図7は、ダイシングレンズを説明するための説明図である。図7(a)は参考例を示し、図7(b)および(c)は本実施形態を示す。
レンズは、多くの場合、図7(a)に示すように、半導体レーザー901の光軸上を通る光Lx0とレンズ902の光学中心Oとが一致するように使用される。
半導体レーザー901からのレーザー光にはある程度の幅ある。このため半導体レーザー901の中央部からの光Lx1およびLx2はレンズ902を通ることで、光軸上の光Lx0と平行に投光される(画角0度の光となる)。
一方、半導体レーザー901の一方の端から出た光Lx11、Lx12、およびLx13と光Lx21、Lx22、およびLx23は、レンズ902を通ることで、互いに交差するように、光軸上の光Lx0に対して傾いた方向へ出射されるようになる(画角0度以外の光となる)。
なお、レンズの光学中心Oとは、レンズの光学的な中心であり、レンズの実態的な形における直径の中心ではない。したがって、レンズの直径方向の形状が変わってもレンズの光学中心は変わらない。
本実施形態では、図7(b)に示すように、第1レンズ512に対する第1半導体レーザー511の位置を、第1レンズ512の光学中心Oからずれた位置に配置している。このような配置を軸はずしと称している。これにより第1半導体レーザー511からの光のうち、第1半導体レーザー511の端から出ている光La1は、第1レンズ512の光学中心Oを通り、第1レンズ512の面に対して垂直な方向へ投光される。第1レンズ512の光学中心Oからずれている光La0と光La2は、第1レンズ512の面に垂直な方向に対して傾いた方向へ投光される。この傾きが後述する副走査方向視野角θとなるものであり、一般的に、レンズの光学中心Oに対して半導体レーザーの位置をどれだけずらすか(軸をはずす距離)によって変化する。つまり、レンズの光学中心Oに対する半導体レーザーの光軸のずれが大きいほど傾きが大きくなる。
そして、このような軸はずしの配置においてレンズの使用される部分は、光が通過する部分だけである。本実施形態では、第1レンズ512の光学中心Oから図示する下半分だけを使用している。
このため本実施形態では、第1レンズ512を、図7(c)に示すように、必要な部分だけを切り取った(不要な部分を切り落とした)ダイシングレンズとした。このようなダイシングレンズを使用することで、装置構成を小型軽量化することができる。
本実施形態では、このダイシングレンズを用いたことで、図2〜図4に示したように、プリズムミラー513の直下に第2レンズ522を配置することができている。これにより、2つのレーザー光源(第1半導体レーザー511および第2半導体レーザー521)からのレーザー光L1およびL2(図3参照)を同軸化する際に、2つのレーザー光の光軸を、ダイシングレンズを用いない場合と比較して近接させることができる。同軸化する際には、2つのレーザー光の光軸をできるだけ近接させることで、レーザー光の同軸化の精度が高くなり、また、同軸化ミラー503の開口部532(または光透過部535、以下同様)をより小さくすることができる。開口部532を少しでも小さくできれば、受光のために反射材534を形成する領域をより広くすることが可能になる。
一方、第2レンズ522は、通常のレンズ形状のまま使用している。しかし、小型化、軽量化のために、第2レンズ522もダイシングレンズとしてもよい。
なお、ここでは第1レンズ512をダイシングレンズとしたが、本発明は、このようなレンズ形態に限定されず、図7(b)に示したように、第1レンズ512についても、ダイシングしないレンズを使用してもよい。
図2〜図4を参照して、プリズムミラー513は光路変更素子である。プリズムミラー513は周知のように、プリズムの斜面に反射材534が形成してあり反射面となっていて、ここに光を当てて光路を変える。本実施形態では、第2半導体レーザー521からのレーザー光L2が同軸化ミラー503の開口部532方向に出射されていない。このため、プリズムミラー513を用いて、第2半導体レーザー521からのレーザー光L2の光路を同軸化ミラー503の開口部532の方向に変えている。このようにプリズムミラー513を用いることで、レーザー光源を配置する際の設計自由度が高くなり、また装置の小型化にも寄与する。なお、光路変更素子は、プリズムミラー513に限定されず、基材に反射材を形成したミラーを用いてもよい。
(同軸化)
同軸化について説明する。
図8は、同軸化を説明するための説明図である。ここでは、第1レンズ512および第2レンズ522ともに、説明をわかりやすくするために通常のレンズ形状として示している。実際に使用するレンズは、既に説明したようにダイシングレンズとしてもよい。また、プリズムミラーも省略している。
本実施形態では、図8に示すように、同軸化した後のレーザー光束の中心を投光光軸Lsとする。
第1半導体レーザー511および第2半導体レーザー521は、それぞれ第1レンズ512および第2レンズ522に対して、軸はずしで配置されている。第1半導体レーザー511および第2半導体レーザー521は、共にそれぞれのレンズ512および522の光学中心Oからレンズ外周方向への距離h(光軸からの高さとなる)が、主走査方向よりも副走査方向に長い。この出射面の径hは、投光された光の像の高さ(像高)を決めるものとなり、光軸の高さhという(光源高さとも称されている)。光軸の高さhはレンズの光学中心から離れるほど高くなり(図8中の矢印hの矢の方向へ行くほど光軸の高さが高い)、それによって投光される光の像高も高くなる。
第1半導体レーザー511からの光の内、第1レンズ512の光学中心Oを通る光La1は投光光軸Lsとほぼ平行となる。一方、第1半導体レーザー511の光軸と一致する光La0および第1半導体レーザー511の端で光軸の高さhが高い位置からの光La2は、第1レンズ512の光学中心Oから離れた位置を通る。このため、図示するように、光La0およびLa2は投光光軸Lsの方向へ曲げられ、その後広がって行く。このとき、第1半導体レーザー511からの光を投光光軸Lsの方向へ傾ける角度をθとする。このθは、投光される光の像の副走査方向の大きさを決めることになるため、副走査方向視野角θという。角度θそのものは、投光レンズによって最も大きく曲がる光と、投光光軸Lsとの角度とする。本実施形態では、第1半導体レーザー511からの光のうち第1レンズ512の端を通る光La2と投光光軸Lsと平行な方向(La1と同じ方向)とのなす角を、副走査方向視野角θとしている。
同様に、第2半導体レーザー521からのレーザー光の内、第2レンズ522の光学中心Oを通る光Lb1は投光光軸Lsと平行となり、第2レンズ522の光学中心Oから離れた位置を通る光Lb0およびLb2は投光光軸Lsの方向へ曲げられ、その後広がって行く。第2半導体レーザー521からの光のうち第2レンズ522の端を通る光Lb2と投光光軸Lsと平行な方向(Lb1と同じ方向)とのなす角を、副走査方向視野角θとしている。
これらにより、第1半導体レーザー511および第2半導体レーザー521から出力される拡散光が同軸化された平行光となってポリゴンミラー53方向へ投光される。
この同軸化された光は、同軸化ミラー503の第2主面541側から反射材の存在しない第1主面531の開口部532を通って、ポリゴンミラー53の方向へ投光される。この同軸化ミラー503の位置と、同軸化された光の幅が適切な大きさにならないと、光の一部が開口部532を通らずに遮られて(ケラレという)、複数のレーザー光を同軸化したにもかかわらず、レーザー光の強度が、期待したほど大きくならない。
そこで、本実施形態では、複数のレーザー光の光強度を効果的に強くするために、各半導体レーザー511および521からのレーザー光と同軸化ミラー503との位置関係を最適化した。
この最適化のためには、光源の出射面(原点0)から同軸化ミラー503の第1主面531までの距離をMLとした場合に、下記(1)式を満たすように同軸化ミラー503を配置する。
f+h/tanθ≦ML≦f+h/tanθ+2L/tanθ …(1)
ただし、(1)式中、hはレーザー光源の出射面における光の径、fは投光レンズの焦点距離、Lは投光レンズの光学中心Oから複数のレーザー光源の光を同軸化した後の光束の投光光軸Lsまでの距離(レンズ中心−投光光軸間距離Lという)、θは光源から出射された光の方向を投光レンズにより投光光軸Ls方向へ向けるために投光光軸Lsに対して傾ける角度である。
なお、ここでは、レーザー光源の出射面における光の径h、レンズの焦点距離f、レンズ中心−投光光軸間距離L、および副走査方向視野角θは、第1半導体レーザー511および第1レンズ512と、第2半導体レーザー521および第2レンズ522とで共に同じとする。また、原点0は、第2半導体レーザー521の出射面とする。原点の詳細は後述する。
この式(1)を満たすことによる作用を説明する。図9は、本実施形態の作用を説明するための説明図である。図9においては、レーザー光はパルス出力されるため、これを模式的に示した。
図9に示すように、第1半導体レーザー511からのレーザー光は第1レンズ512を透過して投光される。このとき、レンズの光学中心Oを通る(光軸の高さの低い位置の)光La1は、投光光軸Lsに沿って投光される。そしてこの光La1は、レンズに近い位置では同軸化される光束のほぼ外周を通って投光されて行く。一方、レンズの光学中心Oを通らない(光軸の高さの高い位置)光La0およびLa2は、投光光軸Lsに向かって出射され、投光光軸Lsを交差し、その後、さらに広がるように投光されて行く。第2半導体レーザー521からの光Lb0、Lb1およびLb2も光の曲げられる方向が逆であるが同様に投光されて行く。
第1半導体レーザー511および第2半導体レーザー521の光のうち、レンズの光学中心Oを通る(すなわち、光軸の高さが低い位置を通る)光La1およびLb1が、同軸化された光束の中で、投光光軸Lsから最も離れた位置で進んでゆく。これらの光の成分は、光学中心Oを通り光が曲がらない範囲を通る分だけであるのでわずかである。一方、レンズの光学中心Oからずれた位置を通る(すなわち、光軸の高さが高い位置を通る)光La0およびLa2、Lb0およびLb2からなる光は、同軸化された光束の大部分を占める。
そして、この大部分を占めるLa0およびLa2と、Lb0およびLb2からなる光束は、一時的に細くなって互いに交差し、その後広がって行く。したがって、このLa0およびLa2と、Lb0およびLb2からなる光束の細くなっている部分に、同軸化ミラー503の開口部532が来るように配置することで、ケレラがなくなって(または少なくなって)、効果的に光強度を強くして投光させることができる。同軸化した後のレーザー光束は、ポリゴンミラー53に反射して測定空間へ向けて走査、投光される。
上記(1)式のMLが、このLa0およびLa2と、Lb0およびLb2からなる光束の細くなっている部分の範囲を示すのである。このように、本実施形態は、同軸化ミラー503の原点からの距離MLを(1)式を満たすようにする(ML条件範囲)ことで、2つの半導体レーザー511および521からのレーザー光の強度を最適化することができ、期待通りの強さにすることができる。また、このことにより、走査された測定空間に存在する物体からの反射光の強度も強くなって、投受光の効率が高くなる。
ここで、同軸化ミラー503の原点からの距離MLの実例を紹介する。半導体レーザーの径(光軸の高さ)h=0.36mm、焦点距離f=10mm、副走査方向視野角θ=2°(tanθ=0.03492)、レンズ光学中心−投光光軸間距離L=5mmである。
これらの値を(1)式に当てはめると、(1)式の左辺=20.3091mm、右辺=306.672mmとなる。したがって、この例では、第2半導体レーザー521の出射面を原点0として、原点から20.3091〜306.672mmの間に同軸化ミラー503の第1主面531が来るように配置することで、同軸化されて投光される光束の光強度を強くすることができる。ちなみに、この例では、副走査方向視野角θ=2°としているので、2つのレーザー光が投光光軸Lsから互いに2°広がって行くことになるので、同軸化された光束は、副走査方向に合わせて4°の広がりのスポット光束として測定空間に向けて投光されることになる。
(開口部の大きさ)
同軸化ミラー503の開口部532の大きさを説明する(同軸化ミラーの第2例5032の場合も同様である)。開口部532において、副走査方向の大きさhaは、レンズ光学中心−投光光軸間距離L以上、集光レンズの有効径(後述)以下とする。これにより同軸化された2つの半導体レーザー511および521から出射されたレーザー光が開口部532で損失することなく、また物体からの反射光(シグナル成分)の開口部532による損失も最小現に抑制することができる。このため開口部532の大きさhaをこのような大きさとし、かつ、前述の同軸化ミラー503の位置を(1)式を満たすようにすることで、SNが向上する。
なお、開口部532の主走査方向に対応する大きさHbは、1つの半導体レーザーの出射面から出るレーザー光の直径(主走査方向の径)以上であればよく特に限定されない。ただし、あまり大きくすると、他の部分から入ってくる迷走光などが受光系505に入ってしまうことがあるので、できるだけ小さい方が好ましい。
(光路長)
光路長について説明する。図3を参照して、第1半導体レーザー511の出射面から、同軸化ミラー503の第1主面531までの光路長をLd1とする。第2半導体レーザー521の出射面から、同軸化ミラー503の第1主面531までの光路長をLd2とする。Ld2は第2半導体レーザー521の出射面からプリズムミラー513までの光路長Ld2(1)と、プリズムミラー513から同軸化ミラー503の第1主面531までの光路長Ld2(2)を足し合わせた長さである。
本実施形態では、装置のいっそうの小型化のために光路長Ld1と、光路長Ld2とが異なるように配置している。そして、Ld2>Ld1となっている。このように同軸化する複数のレーザー光において光路長が異なる場合、光路長の長い方の出射面を原点とする。これは、図9を使用して説明したとおり、レーザー光の大部分はレンズを通ることで投光光軸Lsの方向へ曲げられ、一旦、投光光軸Lsと交差した後、原点からの距離が長く(遠く)なるほど広がって行く。このため、原点を、同軸化ミラー503の第1主面531までの光路長が長い方に置くことで、同軸化ミラー503の配置として適した(1)式による同軸化ミラー503の原点からの距離MLを得ることができる。
(受光系)
次に、受光系505について説明する。図2および図3を参照して、受光系505は、光を受光し、受光した光の強度に対応した電気信号を出力するフォトダイオード551と、同軸化ミラー503からの反射光をフォトダイオード551へ集光させる集光レンズ552とを有する。集光レンズ552は、集光光学素子であり、ここではレンズを示したが、そのほかにたとえば、リフレクター(反射板)を用いてもよい。
フォトダイオード551は受光素子であり、少なくとも1つ設けられている。複数のフォトダイオード551を設ける場合は、たとえば、2画素分以上となる複数のフォトダイオードを副走査方向に画素が並ぶように設置する。
集光レンズ552は、測定空間内に存在する物体からの反射光が、ポリゴンミラー53を経て同軸化ミラー503から反射した光をフォトダイオード551へと集光させる。このため、複数のフォトダイオード551を設けた場合、集光レンズ552は、副走査方向の光をこれら複数のフォトダイオード551へ集光させる。このため集光レンズ552の副走査方向の直径のうち、複数のフォトダイオード551へ集光できる範囲を集光レンズ552の有効径とする。
(ライダーの動作)
次に、ライダーの動作を説明する。図10はライダーの動作を説明するための説明図である。この図10は、ライダー10による測定空間内をポリゴンミラー53の回転に応じてレーザースポット光束600を走査、投光させる状態を示している。
既に説明したように、投光系501からの同軸化されたレーザー光束は、パルス状に投光され、回転するポリゴンミラー53の第1ミラー面M1に入射する。その後、レーザー光束は、第1ミラー面M1で反射され、さらに第2ミラー面M2で反射した後、透明板58を透過して外部の測定空間に向けて、たとえば、図10に示すように、縦長の矩形断面を持つレーザースポット光束600(ハッチングで示す)として走査投光される。このレーザースポット光束600の縦長の形状が、既に説明した副走査方向視野角θに応じて得られるスポット光束である。
投光されたレーザースポット光束600は、測定空間内に存在する物体601や602で反射し、反射光として戻ってくる。同軸化された投受光系では、投光されたレーザースポット光束600の戻り光が検出される。図において物体601は車両であり、物体602は人である。もちろんこれら以外の建物や構造物なども物体として検知される。
ポリゴンミラー53の対のミラーの組み合わせにおいて、既に説明したように、4対はポリゴンミラー回転軸52に対する傾斜角が異なっている。同軸化されたレーザー光束(以下単にレーザー光束という)は、まず、1番対の第1ミラー面M1と第2ミラー面M2にて反射し、ポリゴンミラー53の回転に応じて、測定空間の一番上の領域Ln1を水平方向に左から右へと走査される。次に、レーザー光束は、2番対の第3ミラー面M3と第4ミラー面M4で反射し、ポリゴンミラー53の回転に応じて、測定空間の上から2番目の領域Ln2を水平方向に左から右へと走査される。次に、レーザー光束は、3番対の第5ミラー面M5と第6ミラー面M6で反射し、ポリゴンミラー53の回転に応じて、測定空間の上から1番目の領域Ln3を水平方向に左から右へと走査される。次に、レーザー光束は、4番対の第7ミラー面M7と第8ミラー面M8で反射し、ポリゴンミラー53の回転に応じて、測定空間の最も下の領域Ln4を水平方向に左から右へと走査される。
このようにしてライダー10が測定可能な測定空間全体の1回の走査が完了する。この領域Ln1〜Ln4の走査により得られた画像を組み合わせて、1つのフレームFLが得られる。そして、ポリゴンミラー53が1回転した後、再び1番対の第1ミラー面M1と第2ミラー面M2に戻り、以降は測定空間の一番上の領域Ln1から最も下の領域Ln4までの走査を繰り返し、次のフレームFLが得られる。
図1において、走査投光されたレーザー光のうち物体に当たって反射したレーザー光の一部は、再び透明板58を透過して筐体57内のポリゴンミラー53の第2ミラー面M2に入射し、ここで反射され、さらに第1ミラー面M1で反射されて、受光系505へと導かれる。受光系505では、既に説明したとおり、フォトダイオード551で受光され、複数のフォトダイオード551がある場合は、それぞれの画素ごとに検知される。このとき、制御部12が半導体レーザーの出射タイミングとフォトダイオード551の受光タイミングに基づいて物体までの距離を求める。より具体的には、たとえば、半導体レーザーからレーザー光が出射された時刻とフォトダイオード551が受光した時刻の時間差により、光源が設置されている位置、すなわち、ライダー10の設置位置から物体までの距離が得られる。このような距離の求め方をToF(Time of Flight)と称している。これにより測定空間内の全領域で物体の検出を行って、画素ごとに距離の情報を持つ距離画像のフレームFLを得ることができる。なお、かかる距離画像は、不図示のネットワーク等を介して遠方のモニターに送信されて表示されたり、不揮発性メモリ124に記憶されたりする。また、得られた距離画像を背景差分法による物体検出のために背景画像データとして記憶してもよい。
本実施形態によれば以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、2つの半導体レーザー511および521と、これらからの各レーザー光を通過または透過させる同軸化ミラー503の位置を(1)式を満たす位置(ML条件範囲)にすることで、2つの半導体レーザー511および521からのレーザー光の強度を最適化して、期待通りの強さにすることができる。
これまで、レーザー光源からの光路を合成する方法としては、偏光ビームスプリッター等の偏光素子やハーフミラーを使った方法が知られている。しかし、このような偏光素子やミラーを用いると、物体からの反射光量に差異が生まれるため、その後の処理が必要となり、光学ユニットが大きくなる。本実施形態では既に説明したように、同軸化ミラー503の位置を最適化するだけで、偏光素子やハーフミラーを使わずに行い投光系501における同軸化したレーザー光の強度を最適化することができる。また、同軸化ミラー503の位置だけでなく、開口部532や光透過部535の大きさを決めることで、ポリゴンミラー53からの反射光も高効率にフォトダイオード551へ導くことができ、検知性能が向上する。
また、本実施形態では、投光系501をプリズムミラー513と、同軸化ミラー503、そして複数の半導体レーザーとそれぞれに対応したレンズ(コリメータレンズ)によって構成している。このため、偏光素子やハーフミラーを用いる場合より、簡易な構成にでき、投光されるレーザー光束を副走査方向に均一化することができる。また光学部品が少ない分、投光系501と受光系505の視野を一致させる場合に、発光タイミングやパルス幅、投光位置を合わせるための調整が容易になる。
また、本実施形態では、2つの光源で副走査方向に長いレーザースポット光束を得ることができるので、投光系501を構成する部品点数を抑えて低コスト化を図ることができる。またこれにより、少ない光源であっても投光視野を副走査方向に広くすることが容易になる。
また、同軸化ミラー503は、投光系501から投光された光が測定空間に存在する物体からの反射光である戻り光を受光系505の方向へ反射させる。受光系505においては、同軸化した際の副走査方向の視野角によって得られる長さに対応して複数のフォトダイオード551を配置することができる。
また、本実施形態では、複数の半導体レーザーのうち、一方のレーザー光はプリズムミラー513を用いて光路を折り曲げている。これにより、複数の半導体レーザーに付随する回路基板や支持体を配置する際の部品同士の干渉の問題を回避しやすくなる。また、複数の半導体レーザーの光軸を出射側で互いに平行な状態で近づけることができるので、投光側のサイズを副走査方向に関して圧縮でき、結果として受光開口を大きくできるので、検知距離を延ばすことができ、さらには装置サイズを小さくすることができる。
また、本実施形態のライダー10は、上述した投受光ユニット11を用いることで全体の装置構成を小型、軽量化し、しかも複数の半導体レーザーの光を期待通りにまとめて強くして出力することができるので、半導体レーザーが1個の場合と比べて、ライダー設置位置からより遠くの物体を検知し、測距することができる。
なお、実施形態では、半導体レーザー(レーザー光源)は2つの例を説明したが、半導体レーザーは、2つに限らず、さらに多くの数設けてもよい。
また、実施形態では、第2半導体レーザー521は、プリズムミラー513を用いて同軸化ミラー503の方向へ光路を折り曲げているが、プリズムミラー513を用いずに、2つの半導体レーザーのレーザー光を同軸化ミラー503の方向へ出射するようにしてもよい。さらにこの場合は、第2半導体レーザー521に対応する第2レンズ522もダイシングレンズとすることで、両者の光軸を近づけることができる。
また、実施形態では、走査ミラーであるポリゴンミラー53は、回転方向に4対、計8面としたが、ミラーの数はいくつでもよい。また、2枚一対の形態に限定されない。
以上本発明を適用した実施形態を説明したが、本発明は、これら実施形態に限定されるものではない。そのほか、本発明は特許請求の範囲に記載された構成に基づき様々な改変が可能であり、それらについても本発明の範疇である。
本出願は、2018年2月22日に出願された日本国特許出願番号2018−029918号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として組み入れられている。
11 投受光ユニット、
12 制御部、
50 投受光部、
53 ポリゴンミラー、
57 筐体、
501 投光系、
503 同軸化ミラー、
505 受光系、
511 第1半導体レーザー、
512 第1レンズ、
513 プリズムミラー、
521 第2半導体レーザー、
522 第2レンズ、
531 第1主面、
532 開口部、
533 基材、
534 反射材、
535 光透過部、
551 フォトダイオード、
552 集光レンズ。

Claims (11)

  1. 複数の光源、および複数の前記光源からの光をそれぞれ入射させる複数の投光レンズ、を有する投光系と、
    前記投光系から投光された光を反射させて測定空間へ向けて走査、投光し、物体に反射して戻ってきた戻り光を反射させる走査ミラーと、
    光を受光する受光素子、および前記走査ミラーで反射してきた前記戻り光を前記受光素子に集光させる集光光学素子を有する受光系と、
    反射材の存在しない領域、および該反射材が存在しない領域を囲む反射材の形成されている領域を有する第1主面が、前記走査ミラーの方を向いて配置され、前記投光系から投光された光を前記反射材が存在しない領域を経由して前記走査ミラーの方向へ通し、前記走査ミラーからの前記戻り光を前記反射材で前記受光系の方向へ反射させる同軸化ミラーと、
    を有し、
    前記光源の出射面から前記同軸化ミラーの第1主面までの距離をMLとした場合に、下記(1)式を満たすように前記同軸化ミラーを配置する、走査型光学系。
    f+h/tanθ≦ML≦f+h/tanθ+2L/tanθ …(1)
    ただし、(1)式中、hは前記投光レンズの光学中心からレンズ外周方向への距離、fは前記投光レンズの焦点距離、Lは前記投光レンズの光学中心から複数の前記光源の光を同軸化した後の光束の投光光軸までの距離、θは前記光源から出射された光の方向を前記投光レンズにより前記投光光軸方向へ向けるために前記投光光軸に対して傾ける角度である。
  2. 複数の前記光源は、各前記光源の光軸がそれぞれの前記投光レンズの光学中心から、前記投光光軸から離れる方向にずらして配置されている、請求項1に記載の走査型光学系。
  3. 前記走査ミラーが光を走査する方向を主走査方向、主走査方向に直交する方向を副走査方向として、
    前記同軸化ミラーの前記反射材の存在しない領域の副走査方向の大きさは、前記集光光学素子の有効径より小さく、前記投光レンズの光学中心から複数の前記光源の光を同軸化した後の光束の投光光軸までの距離Lより大きい、請求項1または2に記載の走査型光学系。
  4. 前記受光素子は、副走査方向に沿う方向に複数配置され、複数の前記光源から出射される光は、複数の前記受光素子に対応するように副走査方向に沿う方向に長いスポット光束となるように投光される、請求項3に記載の走査型光学系。
  5. 前記光源の出射面は、主走査方向より副走査方向に長い、請求項3または4に記載の走査型光学系。
  6. 複数の前記投光レンズのうち、少なくとも一つは、前記光源から入射された光を投光するために必要な部分を残すように切り取ったダイシングレンズである、請求項1〜5のいずれか1つに記載の走査型光学系。
  7. 複数の前記光源は、2つである、請求項1〜6のいずれか1つに記載の走査型光学系。
  8. 複数の前記光源のうち、少なくとも一つは、出射された光の光路が光路変更素子により、前記同軸化ミラーの方向へ変えられる、請求項1〜7のいずれか1つに記載の走査型光学系。
  9. 前記受光素子は、副走査方向に2画素分以上となるように複数を有する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の走査型光学系。
  10. 前記同軸化ミラーの前記反射材の存在しない領域は、開口部である、請求項1〜9のいずれか1つに記載の走査型光学系。
  11. 請求項1〜10のいずれか1つに記載の走査型光学系を備え、
    光源からの光の出射タイミングと、受光素子による光の受光タイミングに基づいて、光源が配置されている位置から物体までの距離を測定する、ライダー。
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