JPWO2019107511A1 - 運転条件評価装置、運転条件評価方法、及びボイラの制御システム - Google Patents

運転条件評価装置、運転条件評価方法、及びボイラの制御システム Download PDF

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Abstract

発電プラントの運転条件を評価する運転条件評価装置であって、発電プラントの運転モードの入力を受け付ける運転モード入力部と、発電プラントの仮想的な動作を示す動作モデルを記憶する動作モデル記憶部と、発電プラントが備える複数の操作端の其々に設定される運転パラメータのセットからなる運転条件を動作モデルに適用し、発電プラントの仮想プロセス値を演算するシミュレーション部と、仮想プロセス値の其々に対して運転モードに対応して定められた重み係数を記憶する重み係数記憶部と、重み係数記憶部を参照し、入力された運転モードに対応する重み係数を決定し、仮想プロセス値に対して重み係数を乗算した値を用いて、各運転条件の評価スコアを算出するスコア算出部と、を備える。

Description

本発明は、運転条件評価装置、運転条件評価方法、及び発電プラントの制御システムに関する。
発電プラントの運転、特に大型のボイラの運転では、運転条件としての多数の入力パラメータ、例えば各燃焼バーナにおける燃焼用空気流量を調整するダンパーの開度、バーナノズル角度、石炭などの固体燃料の粉砕機の分級回転速度等を操作し、その結果のアウトプットとしてNOx、COの濃度、伝熱管表面温度(メタル温度)、蒸気温度等を得ている。ボイラの燃焼調整では各プロセス値が適切な範囲内になるように入力パラメータを制御する必要があるが、入力パラメータが数10項目以上の多数あると共に入力パラメータの変化に対して各プロセス値が複雑な相互関係の結果として得られるので、プロセス値が改善したり悪化したりするものがあるため、入力パラメータの操作には非常に複雑な手順が必要となる。そのため、大型のボイラの自動運転の実現は難しい状況にあり、技術者による手動運転又は半自動運転が主として実施されているという実情がある。
そこで、自動運転に向けて事前に入力パラメータを用いてボイラの燃焼動作をシミュレーションし、その結果を用いてボイラの自動運転を行いたいという要望がある。特許文献1には、プラントのシミュレーションモデルデータを修正してその結果に基づいてボイラの制御を行う構成が開示されている。
特開2011−210215号公報
ボイラは経済性を重視した運転や環境負荷を優先した運転、またボイラ寿命を重視した運転など、運転目的に応じた各種運転がある。運転目的が異なると、ある運転目的では最適とされる運転条件であっても、他の運転目的では必ずしも最適な運転条件とはならない。よって運転目的に応じて運転条件を評価したいという要望がある。この点について、特許文献1では、モデルの修正は行っても、そのモデルを使って運転目的に応じた特定の運転条件の設定、評価を行うことができず、上記要望は満たせない。
本発明は上記した課題を解決するものであり、ボイラを含む発電プラントの多種多様な運転条件の中から、特定の運転モードにおいて最適な運転条件を評価できる運転条件評価装置、運転条件評価方法、及びその運転条件を用いて発電プラントの制御システムを提供することを目的とする。なお、ここで運転モードとは、特定の運転目的を指す。
上記目的を達成するために、特許請求の範囲に記載の構成を備える。その一例をあげるならば、本発明は発電プラントの運転条件を評価する運転条件評価装置であって、前記発電プラントの運転モードの入力を受け付ける運転モード入力部と、前記発電プラントの仮想的な動作を示す動作モデルを記憶する動作モデル記憶部と、前記発電プラントが備える複数の操作端の其々に設定される運転パラメータのセットからなる運転条件を前記動作モデルに適用し、前記発電プラントの仮想プロセス値を演算するシミュレーション部と、前記仮想プロセス値の其々に対して運転モードに対応して定められた重み係数を記憶する重み係数記憶部と、前記重み係数記憶部を参照し、入力された前記運転モードに対応する重み係数を決定し、前記仮想プロセス値に対して重み係数を乗算した値を用いて、各運転条件の評価スコアを算出するスコア算出部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ボイラを含む発電プラントの多種多様な運転条件の中から、特定の運転モードにおいて最適な運転条件を評価できる運転条件評価装置、運転条件評価方法、及びその運転条件を用いて発電プラントの制御システムを提供することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
ボイラの制御システムの概略構成を示すブロック図 ボイラを表す概略構成図 運転条件評価装置のハードウェア構成を示す図 ボイラの制御システム1における制御の手順(運転条件評価方法の流れ)を示すフローチャート 選定された運転モードにあった最適な運転条件を選定する処理について説明の流れを示すフローチャート スコア換算データの例を示す図 NOx−スコアグラフの例を示す図 仮想プロセス値範囲の設定画面の画面表示例を示す図 仮想プロセス値範囲の設定画面の画面表示例を示す図 推奨範囲データの例を示す図 複数の運転モードを混合させて最終運転モードを換算する場合の画面表示例を示す図 評価スコアが相対的に高い運転条件とそのスコアの画面表示例を示す図
以下に添付図面を参照して、本発明に係る好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。以下では発電プラントとして火力発電所に設置されたボイラを例に挙げて説明するが発電プラントはボイラに限定されず、その他の発電プラントを制御対象としてもよい。
図1を参照して、ボイラ100の制御システム1の概略構成について説明する。図1は、ボイラ100の制御システム1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、ボイラ100の制御システム1は、ボイラ100にボイラ100の運転制御装置200を接続し、更に運転制御装置200にボイラ100の運転条件を評価する運転条件評価装置300を接続して構成される。
(ボイラ100)
ボイラ100は、N個の操作端1,2,・・・,Nを含む。更にボイラ100は、M個のセンサ1,2,・・・,Mを含む。なお、ボイラ100の更なる説明は、図2を参照して後述する。
(運転制御装置200)
運転制御装置200は、実プロセス値読込部210、運転指示値演算部220、制御ロジック記憶部230、及び運転指示値設定部240を備える。
実プロセス値読込部210は、センサ1,2,・・・,Mから出力したボイラ100の各種状態量を計測したプロセス値を読み込んで運転条件評価装置300に出力する。
これらのプロセス値は、火力発電プラントから排出されるガスに含まれる窒素酸化物,一酸化炭素、及び硫化水素の夫々の濃度のうち少なくとも1つを表す信号を含む。
運転指示値演算部220は、運転条件評価装置300から運転条件を示す実入力パラメータ115(運転パラメータに相当する)を取得する。実入力パラメータ115は、空気ダンパの開度,空気流量,燃料流量,排ガス再循環流量のうち少なくとも1つを決定する信号を含む。
本実施形態では、ボイラ100の実際の運転に適用される入力パラメータを実入力パラメータ115といい、実際の運転で得られるプロセス値を実プロセス値101という。一方、運転条件評価装置300において、ボイラ100の仮想運転(シミュレーション運転)に適用される入力パラメータを仮想入力パラメータといい、仮想運転で得られるプロセス値を仮想プロセス値という。入力パラメータは、複数の操作端の其々に設定される運転パラメータのセットからなる。
制御ロジック記憶部230には、制御ロジックデータ114を算出する制御回路、及び制御パラメータが保存される。この制御ロジックデータ114を算出する制御回路には、従来技術として公知のPI(比例・積分)制御を用いることができる。
運転指示値演算部220は、制御ロジックデータ114を用いて、運転条件評価装置300から取得した実入力パラメータ115に従ってボイラ100を運転させるために各操作端1,2,・・・,Nに対して設定する運転指示値116を演算する。
演算された運転指示値116を運転指示値設定部240に出力する。運転指示値116は、例えば供給する空気流量を制御する制御信号として出力するように構成されている。
運転指示値設定部240は、運転指示値116を示す制御信号117を各操作端1,2,・・・,Nに設定する。
(運転条件評価装置300)
運転条件評価装置300は、主に第1入力I/F310、第1出力I/F320、第2入力I/F330、第2出力I/F340と、ボイラ100の稼働状態を疑似的に再現した動作モデル106を用いて、複数の運転条件をボイラ100の仮想的な動作を示す動作モデル106に適用して仮想運転を行い、その結果を仮想プロセス値として出力する仮想運転実行部400と、仮想運転に適用した複数の運転条件の中から一つの運転条件を選定する運転条件選定部500とを含む。運転条件評価装置300は、第2入力I/F330及び第2出力I/F340を介して保守ツール900と接続される。
保守ツール900は、キーボードやマウスからなる入力装置910、CRTやLCDからなる表示装置920、及び入力装置910及び表示装置920の其々に接続され、かつ運転条件評価装置300とデータを送受信できる保守制御装置930を含む。オペレータは、保守ツール900を用いることにより仮想運転実行部400に備えられている種々の記憶部に保存された情報にアクセスすることができる。入力装置910は後述する仮想プロセス値設定画面を用いて、仮想プロセス値が取りうる範囲を設定する操作部材であり、マウス、キーボード、タッチパネル等を用いてもよい。また保守ツール900としてタブレット端末を用いる場合は、入力装置910、表示装置920、及び保守制御装置930を一体に構成してもよい。
入力装置910で生成した保守ツール入力信号911は、第2入力I/F(図3参照)330を介して仮想運転実行部400及び運転条件選定部500に入力される。
例えば運転条件の評価に際して、ボイラ100の複数の運転モードのうちから一つを選択すると、選択された運転モードがスコア算出部418、運転条件選定部500に出力される。
更に、保守制御装置930に含まれる設定画面生成部931は、仮想プロセス値範囲の設定画面等を表示装置920に表示する。例えば、オペレータが仮想プロセス値範囲の設定画面上で入力装置910を用いて仮想プロセス値範囲を編集すると、編集された情報が重み係数記憶部420に入力され、重み係数が更新される。重み係数記憶部420には、ソフトセンサ値演算部416が仮想プロセス値を組み合わせて演算した新たな仮想プロセス値に対応する重み係数が含まれてもよい。
その際、第1仮想プロセス値及び第2仮想プロセス値を含む複数のプロセス値があり、第2仮想プロセス値が第1仮想プロセス値の正方向又は負方向とは逆方向の応答を示す場合には、推奨範囲記憶部932に第1仮想プロセス値と第2仮想プロセス値とがトレードオフになることを定めたルールを記憶しておく。そして第1仮想プロセス値(図7のプライマリプロセス値、“NOx”に相当する)を設定するための仮想プロセス値範囲の設定画面(図7ではNOx設定画面)に、第2仮想プロセス値(図7のサブ(コンフリクトプロセス値)、“CO”に相当する)の目標範囲(図7のCO―スコアグラフの例ではCOの第1変曲点よりも左領域)、目標範囲に隣接し、仮想プロセス値の許容値の範囲を示す許容範囲(図7のCO―スコアグラフの例ではCOの第1変曲点から第2変曲点の間の領域)、及び許容範囲に隣接し、仮想プロセス値の非許容値を示す非許容範囲(図7のCO―スコアグラフの例ではCOの第2変曲点よりも右領域)の少なくともいずれか1つの範囲も表示される。
本実施形態では運転条件評価装置300に仮想運転実行部400及び運転条件選定部500を含んで構成した例を説明するが、仮想運転実行部400及び運転条件選定部500を独立した装置として構成し、仮想運転実行装置を、運転条件選定部500と同等の機能を有する運転条件選定装置(図示無)に接続して、仮想運転実行装置から運転条件選定装置に運転条件を出力するように構成してもよい。
仮想運転実行部400は、実プロセス値記憶部402、実プロセス値変換部404、動作モデル記憶部406、モデル修正部408、シミュレーション部410、操作方法学習部412、学習情報記憶部414、及びソフトセンサ値演算部416、スコア算出部418、重み係数記憶部420、実入力パラメータ記憶部422、を含む。学習情報記憶部414は、仮想入力パラメータ記憶部及び仮想プロセス値記憶部に相当する。
運転条件評価装置300は、第1入力I/F310を介して運転制御装置200から実プロセス値102を取得し、実プロセス値記憶部402に保存する。また保守ツール900の入力装置910からオペレータが実プロセス値を入力すると、第2入力I/F330を介して実プロセス値記憶部402にオペレータが入力した実プロセス値が保存されてもよい。更に、実プロセス値記憶部402に記憶された実プロセス値を第2出力I/F340を介して保守ツール900の表示装置920に表示してもよい。
また、運転条件評価装置300の運転条件選定部500から第1出力I/F320を介して制御対象のボイラ100に対して設定する実入力パラメータ115を運転制御装置200に出力する。
また、運転条件選定部500が運転制御装置200に出力した実入力パラメータ115は、運転条件評価装置300に設けられた実入力パラメータ記憶部422に保存される。また保守ツール900の入力装置910からオペレータが実入力パラメータを入力すると、第2入力I/F330を介して実入力パラメータ記憶部422にオペレータが入力した実入力パラメータが保存されてもよい。更に、実入力パラメータ記憶部422に記憶された実入力パラメータを第2出力I/F340を介して保守ツール900の表示装置920に表示してもよい。
運転条件評価装置300に設けられた実プロセス値変換部404では、実プロセス値記憶部402に保存された実プロセス値データ103をモデル構築データ104に変換する。このモデル構築データ104は、動作モデル記憶部406に保存される。保守ツール900の入力装置910からオペレータが動作モデルを入力すると、第2入力I/F330を介して動作モデル記憶部406にオペレータが入力した動作モデルが保存される。また、動作モデル記憶部406に記憶された動作モデルを第2出力I/F340を介して保守ツール900の表示装置920に表示し、保存されている動作モデルの種類や内容を確認できるように構成してもよい。
モデル修正部408は、必要に応じて動作モデル記憶部406から取り込んだ動作モデルとモデル構築データ104の複合データ107を用いてニューラルネットワークに代表される統計的手法により動作モデルを更新し、更新後の動作モデル108を動作モデル記憶部406に保存する。
操作方法学習部412では学習結果112を生成し、学習情報記憶部414に保存する。学習結果112には、仮想運転に適用する仮想入力パラメータ109とそれを適用して仮想運転演算により得られる出力値(仮想プロセス値)とが含まれる。
シミュレーション部410は、ボイラ100の制御特性を模擬する機能を持つ。すなわち、実入力パラメータ115をボイラ100に与え、その制御結果に対する実プロセス値101を得るのと同等の機能を模擬演算する。この模擬演算のために、シミュレーション部410は、操作方法学習部412より受けた仮想入力パラメータ109と、動作モデル記憶部406に保存された動作モデル106とを使用する。
シミュレーション部410は、仮想入力パラメータ109を動作モデル106に入力しして演算した結果を仮想プロセス値110として出力する。
シミュレーション部410で得られた仮想プロセス値110は、ボイラ100の実プロセス値101の予測値となる。なお、仮想入力パラメータ109、仮想プロセス値110は共に、その数は1種類に限定されず、夫々複数種類用意することができる。以下、仮想入力パラメータ109を動作モデル106に適用して演算する処理をテストと称する。
操作方法学習部412は、学習情報記憶部414に保存された学習の制約条件及び学習に用いる入力パラメータ設定条件等を含む学習情報データ111を用いて、仮想入力パラメータ109の設定方法を学習する。学習結果112に含まれる仮想プロセス値は、学習情報記憶部414に保存される。
オペレータは入力装置910を用いて運転モードを選択し、スコア算出部418に出力する。よって入力装置910は、ボイラ100の運転モードの入力を受け付ける運転モード入力部に相当する。
スコア算出部418は、重み係数記憶部420から仮想プロセス値の種類に対して予め設定されたスコア換算データ(重み係数)を読み出し、仮想プロセス値に適用して、テストの仮想プロセス値のスコアを算出する。各プロセス値の特性には、例えばプロセス値が小さいほどスコア付けが増加するものや、プロセス値が大きいほどスコア付けが増加するものが存在する。そこで、スコア換算データは、仮想プロセス値の特性に応じて、上限値や下限値を設定してもよい。本実施形態では、重み係数記憶部420が記憶するスコア換算データは、ボイラ100の運転モードに対応して作成されている。つまり、同じ種類のプロセス値に乗算するスコア換算データの値が、運転モードによって異なる。この点が本実施形態に係る運転条件評価装置の特徴である。
スコア算出部418は、入力装置910から取得した運転モードに対応するスコア換算データを重み係数記憶部420から読み出し、学習情報記憶部414に記憶された各テストの仮想プロセス値に適用して各運転条件のスコアを算出する。各運転条件毎のスコアは、表示装置920に表示される。その際、スコアが降順となるように表示されることが好ましい。
オペレータは、表示装置920に並んで表示された各運転条件毎のスコアを基に、どの運転条件をボイラ100に適用するかを判断し入力装置910から選定操作を行う。選定された運転条件を示す情報は、運転条件選定部500に出力される。よって入力装置910は、運転条件選択受付部に相当する。
運転条件選定部500は、学習情報記憶部414より出力された学習情報データ113の中から選定された運転条件を抽出し、第1出力I/F320を介して運転制御装置200に出力する。
以上により、様々な運転条件の中から最適な(スコアの高い)運転条件を選択する際に、ボイラ100の運転モードに合わせて最適な運転条件を選択できる。そして選択した運転条件をボイラ100に設定することで、選択した運転モードにおいて最適な運転を実現することができる。
図2は、ボイラ100を表す概略構成図である。
本実施形態のボイラ100は、固体燃料を燃焼させるものとして、石炭を粉砕した微粉炭を微粉燃料(固体燃料)として用い、この微粉炭を火炉11の燃焼バーナにより燃焼させ、この燃焼により発生した熱を給水や蒸気と熱交換して蒸気を生成することが可能な石炭焚きボイラである。なお、燃料は石炭に限られず、バイオマス等、ボイラで燃焼可能な他の燃料であってもよい。更に多種の燃料を混合して使用してもよい。
ボイラ100は、火炉11と燃焼装置12と煙道13を有している。火炉11は、例えば四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置されている。火炉11は、壁面が、蒸発管(伝熱管)と蒸発管を接続するフィンとで構成され、給水や蒸気と熱交換することにより火炉壁の温度上昇を抑制している。具体的には、火炉11の側壁面には、複数の蒸発管が例えば鉛直方向に沿って配置され、水平方向に並んで配置されている。フィンは、蒸発管と蒸発管との間を閉塞している。火炉11は、炉底に傾斜面62が設けられており、傾斜面62に炉底蒸発管70が設けられて底面となる。
燃焼装置12は、この火炉11を構成する火炉壁の鉛直下部側に設けられている。本実施形態では、この燃焼装置12は、火炉壁に装着された複数の燃焼バーナ(例えば21,22,23,24,25)を有している。例えば、この燃焼バーナ(バーナ)21,22,23,24,25は、火炉11の周方向に沿って均等間隔で複数配設されている。但し、火炉の形状、バーナの配置や一つの段における燃焼バーナの数、段数はこの実施形態に限定されるものではない。
この各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭供給管26,27,28,29,30を介して粉砕機(微粉炭機/ミル)31,32,33,34,35に連結されている。石炭が図示しない搬送系統で搬送されて、この粉砕機31,32,33,34,35に投入されると、ここで所定の微粉の大きさに粉砕され、搬送用空気(1次空気)と共に微粉炭供給管26,27,28,29,30から燃焼バーナ21,22,23,24,25に粉砕された石炭(微粉炭)を供給することができる。
また、火炉11は、各燃焼バーナ21,22,23,24,25の装着位置に風箱36が設けられており、この風箱36に空気ダクト37bの一端部が連結されて、他端部は空気を供給する空気ダクト37aに連結点37dにおいて連結される。
また、火炉11の鉛直方向上方には煙道13が連結されており、この煙道13に蒸気を生成するための複数の熱交換器(41,42,43,44,45,46,47)が配置されている。そのため、燃焼バーナ21,22,23,24,25が火炉11内に微粉炭燃料と燃焼用空気との混合気を噴射することで火炎が形成され、燃焼ガスを生成されて煙道13に流れる。そして、燃焼ガスにより火炉壁及び熱交換器(41〜47)を流れる給水や蒸気を加熱して過熱蒸気が生成され、生成された過熱蒸気を供給して図示しない蒸気タービンを回転駆動させ、蒸気タービンの回転軸に連結した図示しない発電機を回転駆動して発電を行うことができる。また、この煙道13は、排ガス通路48が連結され、燃焼ガスの浄化を行うための脱硝装置50、送風機38から空気ダクト37aへ送気する空気と排ガス通路48を送気する排ガスとの間で熱交換を行うエアヒータ49、煤塵処理装置51、誘引送風機52などが設けられ、下流端部に煙突53が設けられている。なお、脱硝装置50は排ガス基準を満足できれば設けなくてもよい。
本実施形態の火炉11は、微粉炭の搬送用空気(1次空気)及び風箱36から火炉11に投入される燃焼用空気(2次空気)による燃料過剰燃焼後、新たに燃焼用空気(アフタエア)を投入して燃料希薄燃焼を行わせる、所謂2段燃焼方式の火炉である。そのため、火炉11にはアフタエアポート39が備えられ、アフタエアポート39に空気ダクト37cの一端部が連結され、他端部は連結点37dにおいて空気を供給する空気ダクト37aに連結される。なお、2段燃焼方式を採用しない場合、アフタエアポート39は設けなくてもよい。
送風機38から空気ダクト37aに送気された空気は、エアヒータ49で燃焼ガスと熱交換により温められ、連結点37dにおいて空気ダクト37bを経由して風箱36へ導かれる2次空気と、空気ダクト37cを経由してアフタエアポート39へと導かれるアフタエアとに分岐する。
図3は運転条件評価装置300のハードウェア構成を示す図である。運転条件評価装置300は、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303、HDD (Hard Disk Drive)304、第1入力I/F310、第1出力I/F320、第2入力I/F330、及び第2出力I/F340を含み、これらがバス306を介して互いに接続されて構成される。なお、運転条件評価装置300のハードウェア構成は上記に限定されず、制御回路と記憶装置との組み合わせにより構成されてもよい。
図4は、図1に示したボイラ100の制御システム1における制御の手順(運転条件評価方法の流れ)を示すフローチャートである。
図4に示したフローチャートは、ステップ1000,1100,1200,1300,1400,1500,1600,1700,1800,1900,2000、を組み合わせて実行する。以下では、夫々のステップについて説明する。
運転条件評価装置300の動作開始後、まず最初に、モデル構築条件・学習条件を設定するステップ1000では、モデル構築時の実行条件学習条件等、種々のパラメータ値を設定する。
次に、プラント特性モデルを構築するステップ1100では、運転条件評価装置300のシミュレーション部410を動作させ、動作モデル記憶部406に保存される動作モデル106を用いてプラント特性モデルを構築する。
次に、操作方法を学習するステップ1200では、運転条件評価装置300のシミュレーション部410の出力する仮想プロセス値110が望ましい値となるような仮想入力パラメータ109の操作方法を、操作方法学習部412を動作させて学習する。学習アルゴリズムは、強化学習理論等の公知の方式を用いることができる。
次に、学習結果112を学習情報記憶部414に保存するステップ1300では、操作方法の学習結果112を学習情報記憶部414に保存する。
次にステップ1400では、運転条件選定部500が選定した運転条件を運転制御装置200に出力し、運転指示値演算部220が制御ロジック記憶部230に保存されている制御ロジックデータ114及び選定された運転条件を用いて運転指示値116を演算し、それに基づき運転指示値設定部240が制御信号117を生成する。
次に、プラントを操作するステップ1500では、運転指示値設定部240が制御信号117をボイラ100の各操作端1,2,・・・,Nに設定する。
次に、実プロセス値101を実プロセス値記憶部402に保存するステップ1600では、ボイラ100の操作後に運転条件評価装置300に入力・保存された実プロセス値データ103が実プロセス値変換部404においてモデル構築データ104(実プロセス値データ)に変換され、動作モデル記憶部406に保存される。
次に、モデルデータ修正条件を設定するステップ1700では、モデル修正時の実行条件に関する種々のパラメータ値を設定する。
次に、モデルデータを修正するステップ1800では、モデル修正部408を動作させ、動作モデルを更新し、且つ、不要なデータを削除する。
次に、モデルデータ修正結果の妥当性を判断するステップ1900は分岐である。モデルデータ修正結果に対し、判定基準を満足する場合はステップ2000に進み、満足しない場合はステップ1700に戻る。ここで判定手段として、内部パラメータによる自動判定と、表示装置920に表示されるモデルデータ修正結果をプラントのオペレータが確認し、妥当性を判断する手動判定の2種類が考えられるが、そのどちらを用いてもよい。
そして最後の、制御のON/OFFを判断するステップ2000は分岐である。入力装置910を通じて制御のON/OFFに関する入力が実行され、ONの場合はステップ1100に戻り、OFFの場合は一連の運転条件評価装置300におけるボイラ100の制御の動作を終了させるステップに進む。
以上の動作によって、運転条件評価装置300によるボイラ100の制御では、ボイラ100のオペレータが設定したモデル調整条件、及び学習条件に基づき、望ましい仮想プロセス値が得られる仮想入力パラメータの操作方法を自律的に学習し、その学習結果112に基づき生成した制御信号でボイラ100を操作することで、ボイラ100を望ましい運転状態とすることができる。
ここで本実施形態では、複数回の学習結果の中から、オペレータが選択した運転モードでボイラ100を稼働させた場合に最適な運転条件を選定し、その運転条件を用いて制御信号の生成(ステップ1400)を行う。以下、図5を参照して、選定された運転モードにあった最適な運転条件を選定する処理について説明する。図5は、選定された運転モードにあった最適な運転条件を選定する処理について説明の流れを示すフローチャートである。
以下の処理に先立ち、ステップ1300で複数の運転条件による学習結果112が学習情報記憶部414に記憶されているものとする。ステップ3000ではオペレータは、入力装置910を操作してボイラ100に実行させたい運転モードの入力操作を行う。運転モードの入力操作は、例えば表示装置920に複数の運転モードの選択画面を表示し、その画面上でドラッグ又はスワイプ操作を行うことで選択を行えるようにしてもよい。
ステップ3100ではどの運転モードが選定されたかを示す入力信号がスコア算出部418に入力される。スコア算出部418は、重み係数記憶部420から選定された運転モードにあったスコア換算データを読み出す。そして学習情報記憶部414に記憶された各運転条件の仮想プロセス値にスコア換算データに示された重み係数を乗算し、その結果が保守制御装置930に出力される。保守制御装置930の設定画面生成部931は、取得した結果を用いて仮想プロセス値範囲の設定画面を生成し、表示装置920に表示する。
図6Aは重み係数記憶部420に記憶されるスコア換算データの一例である。スコア換算データは、運転モードと各運転モードにおける基準スコアを示すグラフの識別子とを関連付けたデータが記憶される。例えばNOx低減モードでは、グラフの縦軸をスコア、横軸をNOx濃度とするNOx−スコアグラフ(グラフ2,図6B参照)の識別子が関係づけられる。その他の各運転モードについても基準スコアを示すスコア換算データが格納される。
ステップ3200では、表示装置920に表示された仮想プロセス値範囲の設定画面において希望する運転モードの基準スコアの編集を行う。編集が不要な場合は、ステップ3200からステップ3400はスキップする。
なお、図6Aに記載された運転モード以外に、メタル温度アンバランス低減モードが含まれていてもよい。メタル温度アンバランスとは、ボイラ内のメタル(配管等)の温度分布に係る内容であり、特定エリアにおける温度差を指す。メタル温度アンバランスは、複数個所のメタル温度(プロセス値)の温度差から計算される。この温度差の計算は、ソフトセンサ値演算部416にて行う。
図6Aに記載のメタル温度(絶対値)低減モードにおけるメタル温度(絶対値)は伝熱管及び配管等のクリープ寿命に係る評価項目に使用できる。一方、メタル温度アンバランスはボイラの信頼性確保の他、排ガスの成分(酸素濃度等)や温度の均一化による制御性改善や効率向上についての評価項目に使用できる。このように、メタル温度アンバランス(ソフトセンサ)を用いることで異なる項目を評価できる。
図7,8は、仮想プロセス値範囲の設定画面の画面表示例を示す。図9は推奨範囲データの一例を示す。図7,8は運転モードとして「NOx低減モード」が選定され、NOx濃度の許容範囲を第1変曲点から第2変曲点までの間の範囲として表した画面である。ここで特徴的な点は、プライマリプロセス値であるNOx濃度の許容範囲を編集するにあたり、NOx濃度の増減(正負)とは逆向きの変化を示すサブ(コンフリクト)プロセス値であるCO濃度もしくは石炭の未燃分の入力欄が自動表示される点である。図7の例では、変曲点入力画面の右にスコア評価基準のイメージを表示し、そのイメージ中に変曲点変更可能範囲を記入する。なお、上記イメージ中の変曲点自体をドラッグ又はスワイプし、変曲点を移動したり勾配を変化させるように構成してもよい。
図8では、変曲点の入力はスライドバーを用いる。サブ(コンフリクト)プロセス値の変曲点については推奨範囲を表示する。推奨範囲は、保守ツール900に備えられた推奨範囲記憶部932に図9に示す推奨範囲データを予め用意しておき、設定画面生成部931が推奨範囲データに示す関係図からバックグランドで算定して表示装置920に表示する。
推奨範囲データの演算はバックグランドで行うが、図7,8のサブ(コンフリクト)プロセス値表示欄で入力装置910としてのマウスを右クリックすると、ポップアップ画面が開き、図9の推奨範囲データが表示されるように構成されてもよい。
ステップ3300では、オペレータが仮想プロセス値範囲の設定画面のスコア確定ボタンを押す。重み係数記憶部420は、修正されたスコア換算データを記憶する。
ステップ3400では、スコア算出部418は修正されたスコア換算データを用いてスコアを再計算する。再計算の結果は表示装置920に表示される。その際、評価スコアが相対的に高い運転条件を、スコアと共に複数表示する。例えば図11に示すように、運転モードとして「NOx低減モード」が選定された場合、「NOx低減モード」の中で評価スコアが相対的に高い運転条件をスコアと共に表示してもよい。また、スコアとそのスコア算出に用いられた仮想プロセス値と仮想プロセス値を演算するために適用された仮想入力パラメータを一覧表示してもよい。このようにスコア算出に関連する要素を同時に1つの画面上に表示することで、オペレータにとってそれぞれの相関関係の把握が容易となり、効率的に、適切な運転条件や運転モードの選択が可能となる。また、スコアと仮想プロセス値、仮想プロセス値と仮想入力パラメータを隣接して表示してもよい。このように表示することで、お互いに関係の強い要素が隣接表示されることとなり、より的確な相関関係の把握が可能となる。また、マウスなどの入力装置910を用いてオペレータが表示対象とする運転モードを切り替える機能を設けてもよい。これにより、オペレータ自らが必要な運転モードに係る情報を選択的に表示装置920に表示させることが可能となる。
ステップ3500では、表示装置920上の画面で一つの運転条件を選定する。どの運転条件が選定されたかを示す情報が、運転条件選定部500に出力される。
ステップ3600では、運転条件選定部500は、選定された運転条件に含まれる入力パラメータを運転制御装置200に出力する。
本実施形態によれば、複数の運転条件で仮想運転を行った結果を評価する際に、運転モードに応じて評価基準を変えてスコア付を行い、運転条件の評価が行える。
また運転モードに応じた評価基準は、基準スコアを予め用意しておき、更にオペレータの希望に沿って修正を加えることができる。その際、修正の目安となる推奨範囲を表示することでオペレータが適切な範囲で修正を行える。
更に、プロセス値の正負が逆方向に変化するサブ(コンフリクト)プロセス値がある場合には、仮想プロセス値の入力欄に合わせてサブ(コンフリクト)プロセス値の入力欄も表示し、その値を仮想プロセス値入力欄の値と連動させて表示することでサブ(コンフリクト)プロセス値への影響も考慮しながら仮想プロセス値範囲を設定することができる。
上記実施形態は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形例は本発明に含まれる。
例えば、上記では実プロセス値から動作モデルを構築する例について説明したが、動作モデル記憶部406に記憶された動作モデルをモデル修正部408が修正しない、即ち、シミュレーション部410は動作モデル記憶部406に記憶された動作モデルを読み出してそのまま用いてもよい。
例えば、上記では一つの運転モードを選択し、それに応じたスコア換算データの重み係数を変化させたが、運転目的が異なる複数の運転モードを選択し、各運転モードの重みづけは基準スコアから変化させることなく、選択された各運転モードの融合比率を設定してもよい。図10にこの例に対応するGUI例を示す。
この際、1つの運転モードを選択した後に、選択された運転モードに係るプロセス値と正負が逆方向に変化するサブ(コンフリクト)プロセス値が含まれる運転モードについては選択できないようにしてもよい。コンフリクトするプロセス値を夫々最適化しようとすると、結果的にいずれのプロセス値もスコアが改善されない可能性があるためである。
図10では、選択可能な運転モードの一覧を表示し、この中から複数の運転モードを選択する。そして、円グラフの面積比率で各運転モードが最終運転モードに寄与する寄与率を指定する。図10では、未燃分低減モードを30%、補機動力低減モードを70%の寄与率で設定し、これを混合して最終運転モードのスコアを換算する。
1 :ボイラ制御システム
100 :ボイラ(発電プラント)
101,102:実プロセス値
103 :実プロセス値データ
104 :モデル構築データ
106,108:動作モデル
107 :複合データ
109 :仮想入力パラメータ
110 :仮想プロセス値
111,113:学習情報データ
112 :学習結果
114 :制御ロジックデータ
115 :実入力パラメータ
116 :運転指示値
117 :制御信号
200 :運転制御装置
210 :実プロセス値読込部
220 :運転指示値演算部
230 :制御ロジック記憶部
240 :運転指示値設定部
300 :運転条件評価装置
306 :バス
310 :第1入力I/F
320 :第1出力I/F
330 :第2入力I/F
340 :第2出力I/F
400 :仮想運転実行部
402 :実プロセス値記憶部
404 :実プロセス値変換部
406 :動作モデル記憶部
408 :モデル修正部
410 :シミュレーション部
412 :操作方法学習部
414 :学習情報記憶部
416 :ソフトセンサ値演算部
418 :スコア算出部
420 :重み係数記憶部
422 :実入力パラメータ記憶部
500 :運転条件選定部
900 :保守ツール
910 :入力装置(運転モード入力部、操作部材)
911 :保守ツール入力信号
920 :表示装置(運転モード入力部、仮想プロセス値設定画面、表示部)
930 :保守制御装置
931 :設定画面生成部
932 :推奨範囲記憶部
本発明は、運転条件評価装置、運転条件評価方法、及びボイラの制御システムに関する。
本発明は上記した課題を解決するものであり、ボイラの多種多様な運転条件の中から、特定の運転モードにおいて最適な運転条件を評価できる運転条件評価装置、運転条件評価方法、及びその運転条件を用いたボイラの制御システムを提供することを目的とする。なお、ここで運転モードとは、特定の運転目的を指す。
上記目的を達成するために、特許請求の範囲に記載の構成を備える。その一例をあげるならば、本発明は、ボイラの運転条件を評価する運転条件評価装置であって、前記ボイラの運転モードの入力を受け付ける運転モード入力部と、前記ボイラの仮想的な動作を示す動作モデルを記憶する動作モデル記憶部と、前記ボイラが備える複数の操作端の其々に設定される運転パラメータのセットからなる運転条件を前記動作モデルに適用し、前記ボイラの仮想プロセス値を演算するシミュレーション部と、前記仮想プロセス値の其々に対して運転モードに対応して定められた重み係数を記憶する重み係数記憶部と、前記重み係数記憶部を参照し、入力された前記運転モードに対応する重み係数を決定し、前記仮想プロセス値に対して重み係数を乗算した値を用いて、各運転条件の評価スコアを算出するスコア算出部と、を備え、前記運転モードは、前記ボイラの排出するNOxの低減を優先するNOx低減モード、前記ボイラの燃料の未燃分低減を優先する未燃分低減モード、前記ボイラの効率を優先するボイラ効率向上モード、前記ボイラのメタル温度低減を優先するメタル温度低減モード、前記ボイラの補機動力低減を優先する補機動力低減モードのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする。
本発明によれば、ボイラの多種多様な運転条件の中から、特定の運転モードにおいて最適な運転条件を評価できる運転条件評価装置、運転条件評価方法、及びその運転条件を用いたボイラの制御システムを提供することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。

Claims (8)

  1. 発電プラントの運転条件を評価する運転条件評価装置であって、
    前記発電プラントの運転モードの入力を受け付ける運転モード入力部と、
    前記発電プラントの仮想的な動作を示す動作モデルを記憶する動作モデル記憶部と、
    前記発電プラントが備える複数の操作端の其々に設定される運転パラメータのセットからなる運転条件を前記動作モデルに適用し、前記発電プラントの仮想プロセス値を演算するシミュレーション部と、
    前記仮想プロセス値の其々に対して運転モードに対応して定められた重み係数を記憶する重み係数記憶部と、
    前記重み係数記憶部を参照し、入力された前記運転モードに対応する重み係数を決定し、前記仮想プロセス値に対して重み係数を乗算した値を用いて、各運転条件の評価スコアを算出するスコア算出部と、
    を備える、
    ことを特徴とする運転条件評価装置。
  2. 請求項1に記載の運転条件評価装置であって、
    前記シミュレーション部が演算して得た複数の仮想プロセス値を用いてソフトセンサ値を演算するソフトセンサ値演算部を更に備え、
    前記重み係数記憶部は、前記ソフトセンサ値に対して前記運転モードに応じて定められた重み係数を更に記憶し、
    前記スコア算出部は、前記ソフトセンサ値に対応する前記重み係数を前記ソフトセンサ値に乗算し、その乗算した値を更に用いて各運転条件の評価スコアを算出する、
    ことを特徴とする運転条件評価装置。
  3. 請求項1に記載の運転条件評価装置であって、
    前記運転モード入力部は、
    入力された前記運転モードにおいて前記評価スコアに与える影響が大きい前記仮想プロセス値の目標範囲、当該目標範囲に隣接し前記仮想プロセス値の許容値を示す許容範囲、及び前記許容範囲に隣接し、前記仮想プロセス値の非許容値を示す非許容範囲の少なくともいずれか1つの範囲を示す仮想プロセス値設定画面と、
    前記仮想プロセス値設定画面において、前記目標範囲、前記許容範囲及び前記非許容範囲の少なくともいずれか1つの範囲を移動させる入力操作を行う操作部材と、
    を含む、
    ことを特徴とする運転条件評価装置。
  4. 請求項3に記載の運転条件評価装置であって、
    前記仮想プロセス値設定画面に表示された第1仮想プロセス値の前記目標範囲、前記許容範囲及び前記非許容範囲の少なくともいずれか1つの範囲を正方向又は負方向に移動させる入力操作を行うと、当該入力操作に連動して前記第1仮想プロセス値の正方向又は負方向とは逆方向の応答を示す第2仮想プロセス値がある場合、前記第2仮想プロセス値の前記目標範囲、前記許容範囲及び前記非許容範囲の少なくともいずれか1つの範囲が前記仮想プロセス値設定画面に更に表示される、
    ことを特徴とする運転条件評価装置。
  5. 請求項1に記載の運転条件評価装置であって、
    前記運転モード入力部は、運転目的が異なる複数の運転モードの入力操作、及びこれらの複数の運転モードを融合させて生成する最終運転モードに対する各運転モードの融合比率の入力操作を受け付け、
    前記スコア算出部は、前記乗算した値に当該運転モードの前記融合比率を乗算した結果を用いて前記最終運転モードにおける各運転条件の評価スコアを算出する、
    ことを特徴とする運転条件評価装置。
  6. 請求項1に記載の運転条件評価装置であって、
    前記運転モード入力部は、予め定められた運転モードから1以上の運転モードを選択できる運転モード設定画面を有し、
    選択された運転モードにおいて、前記スコア算出部で算出された各運転条件の評価スコアを表示する表示部をさらに備える、
    ことを特徴とする運転条件評価装置。
  7. 発電プラントの運転条件を評価する運転条件評価方法であって、
    前記発電プラントの運転モードの入力を受け付けるステップと、
    前記発電プラントが備える複数の操作端の其々に設定される運転パラメータのセットからなる運転条件を動作モデルに適用し、前記発電プラントの仮想プロセス値を演算するステップと、
    入力された前記運転モードに対応する重み係数を決定し、前記仮想プロセス値に対して重み係数を乗算した値を用いて、各運転条件の評価スコアを算出するステップと、
    を含む、
    ことを特徴とする運転条件評価方法。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載の運転条件評価装置と、
    前記運転条件評価装置で算出された前記評価スコアが相対的に高い運転条件のうちの一つを選定する運転条件選定装置と、
    前記運転条件選定装置にて選定された前記運転条件に基づき前記操作端を制御する運転制御装置と、
    を備える、
    ことを特徴とする発電プラントの制御システム。
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