JPWO2019093231A1 - フロートガラスの製造方法、およびフロートガラスの製造装置 - Google Patents

フロートガラスの製造方法、およびフロートガラスの製造装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、ガラス原料を溶解して得た溶融ガラスを、フロートバス内の溶融錫上でガラスリボンに成形し、得られたガラスリボンを徐冷して板ガラスを得る、フロートガラスの製造方法であって、フロートバス内の雰囲気に露出している溶融金属露出部に対し、プラズマガスを噴射することを特徴とするフロートガラスの製造方法に関する。

Description

本発明は、錫欠点を低減させる、フロートガラスの製造方法、およびフロートガラスの製造装置に関する。
フロートガラスの製造においては、フロートバス内の溶融錫への酸素の溶解を削減することが重要である。その理由の一つは、溶融錫中に酸素が溶解することにより生じた酸化錫が、フロートガラスの下面に付着して錫欠点を生じさせるからである。
従来、フロートバス内の溶融錫と酸素の接触を防止するために、フロートバスはできるだけ密閉構造とされ、空気の侵入を防ぐために保護用雰囲気ガスとして高純度の窒素ガスが吹き込まれ、それでもなお侵入する微量の空気中の酸素を除去するために水素ガスが同時に吹き込まれている。なお、空気中の酸素の侵入を防止するために、フロートバス内の保護用雰囲気ガスの圧力はフロートバス外部の大気圧よりも若干高目に設定されている。
近年、製造歩留り向上のために、より一層の錫欠点低減が求められている。この要求に応えるためには、溶融錫中の酸化錫そのものを除去する直接的な方法をとる必要がある。
そのため、特許文献1では、錫浴内の溶融錫の一部を錫浴から抜き出し、抜き出した溶融錫中の酸化錫を反応させて除去した後、錫浴に戻すことが提案されている。
日本国特許第4281141号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、錫浴の外部で溶融錫を循環させる循環系を設けることが必要であり、また、溶融錫中の酸化錫を除去するために、溶融錫を錫浴内における最低温度以下の温度に冷却し、錫浴に戻す前に溶融錫を再度加熱することが必要である。したがって、特許文献1に記載の方法は、錫欠点を低減することができるものの、設備構成、製造条件が煩雑となり、設備投資費用、運転費用が嵩むという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、簡便な製造条件で品質の良いガラス板が得られるフロートガラスの製造方法、およびフロートガラスの製造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、ガラス原料を溶解して得た溶融ガラスを、フロートバス内の溶融金属上でガラスリボンに成形し、得られたガラスリボンを徐冷して板ガラスを得る、フロートガラスの製造方法であって、前記フロートバス内の雰囲気に露出している溶融金属露出部に対し、プラズマガスを噴射することを特徴とするフロートガラスの製造方法を提供する。
本発明のフロートガラスの製造方法において、前記溶融金属露出部の幅方向距離をW(mm)とするとき、前記プラズマガスを幅方向距離0.3W以上で溶融金属露出部に対して噴射することが好ましい。
本発明のフロートガラスの製造方法において、前記プラズマガスを流れ方向距離10〜400mmで溶融金属露出部に対して噴射することが好ましい。
本発明のフロートガラスの製造方法において、前記プラズマガスを、前記溶融金属露出部から上方に鉛直方向距離を5〜30mm離間させて溶融金属露出部に対して噴射することが好ましい。
本発明のフロートガラスの製造方法において、前記プラズマガスが、He,Ne,Ar,N2,CO,CO2,H2,H2O,NH3,CH4,C22,C24およびC26からなる群から選択される少なくとも一種を含有することが好ましい。
本発明のフロートガラスの製造方法において、前記プラズマガスが噴射され、前記溶融金属露出部に到達するまでの雰囲気における水素ラジカル密度が1×1011/cm3以上であることが好ましい。
本発明のフロートガラスの製造方法において、プラズマガスを線速0.1〜200m/sで溶融金属露出部に対して噴射することが好ましい。
本発明のフロートガラスの製造方法において、前記プラズマガスは、前記溶融金属露出部の上方に対向して設けられたプラズマ噴射装置から噴射され、
前記プラズマ噴射装置は、プラズマガスを噴射するプラズマガス噴射部を備え、
前記プラズマガス噴射部は、複数のプラズマ発生装置を含み、
前記プラズマ発生装置に導入したガスをプラズマ化するプラズマ化領域における前記プラズマガスの電子密度が1×1013/cm3以上であることが好ましい。
本発明のフロートガラスの製造方法において、前記溶融金属露出部において、プラズマガス噴射後の前記溶融金属の酸素ポテンシャルは、プラズマガス噴射前の前記溶融金属の酸素ポテンシャルの1/2以下であることが好ましい。
本発明のフロートガラスの製造方法において、プラズマガスが噴射される前記溶融金属の温度が900℃以下であることが好ましい。
また、本発明は、ガラス原料を溶解して得た溶融ガラスを、フロートバス内の溶融金属上でガラスリボンに成形し、得られたガラスリボンを徐冷して板ガラスを得る、フロートガラスの製造装置であって、前記フロートバス内の雰囲気に露出している溶融金属露出部の上方には、プラズマ噴射装置が配置され、前記プラズマ噴射装置は、プラズマガス噴射部と、該プラズマガス噴射部を支持する支持部とを備え、前記プラズマガス噴射部は、前記溶融金属露出部に対し、プラズマガスを噴射することを特徴とするフロートガラスの製造装置を提供する。
本発明のフロートガラスの製造装置において、前記プラズマガス噴射部は、複数のプラズマ発生装置を含み、
前記プラズマ発生装置は、該プラズマ発生装置の長手方向と、前記ガラスリボンの流れ方向とが一致するように配置されることが好ましい。
本発明のフロートガラスの製造装置の前記プラズマ発生装置は、ガス排出部の断面形状が矩形であることが好ましい。
本発明によれば、簡便な製造条件で品質の良いフロートガラスを製造できる。
図1は、フロートバスの下部構造の一構成例を示した平面図である。 図2は、図1のI−I線部分断面図である。 図3(a)および3(b)は、プラズマ噴射装置の要部模式図であり、図3(a)は平面方向から見た模式図、図3(b)は図2の断面方向から見た模式図である。 図4(a)は、プラズマ発生装置の一構成例を示した断面図であり、図4(b)は、図4(a)のII−II線部分断面図である。 図5(a)は、プラズマ発生装置の別の一構成例を示した断面図であり、図5(b)は、図5(a)のIII−III線部分断面図である。 図6は、板ガラス温度500℃の実施例と比較例のSnO2還元速度を示した図である。 図7は、板ガラス温度625℃の実施例と比較例のSnO2還元速度を示した図である。 図8は、板ガラス温度750℃の実施例と比較例のSnO2還元速度を示した図である。 図9は、SnO2還元速度のプラズマガス噴射部位−被噴射部位間の距離依存性を示した図である。 図10は、SnO2還元速度のプラズマガスの線速依存性を示した図である。 図11は、プラズマ発生装置の第2排出部有無によるSnO2還元速度の差異を示した図である。 図12は、プラズマガスの噴射前後における溶融錫の酸素ポテンシャルの時間的推移を示した図である。
以下、図面を参照にして本発明の一実施態様におけるフロートガラスの製造方法、およびフロートガラスの製造装置について説明する。
本発明は、ガラス原料を溶解して得た溶融ガラスを、フロートバス内の溶融金属上でガラスリボンに成形し、得られたガラスリボンを徐冷して板ガラスを得る。
図1は、フロートバスの下部構造の一構成例を示した平面図であり、図2は、図1のI−I線部分断面図である。
図示したフロートバス100は、溶融錫20を収容する溶融金属槽10、溶融金属槽10の上方に配設されるルーフ12等で構成される。
なお、溶融金属槽10に収容されている金属は、錫合金、錫以外の金属またはその合金であってもよい。錫合金は、例えば、錫と銅の合金である。また、錫以外の金属は、例えば、ビスマスである。また、錫以外の金属の合金は、例えば、ビスマスと銅の合金である。
溶融金属槽10の溶融錫20上には、ガラス原料を溶解して得た溶融ガラスが連続的に供給される。溶融金属槽10の溶融錫20上で溶融ガラスを流動させて、帯状のガラスリボンGに成形する。ガラスリボンGは、図中矢印方向に移動する。以下、本明細書において、図中矢印方向をガラスリボンGの流れ方向、矢印方向に直交する方向をガラスリボンGの幅方向という。また、本明細書において、「流れ方向」および「幅方向」はそれぞれ「ガラスリボンGの流れ方向」及び「ガラスリボンGの幅方向」と一致するものとする。
溶融金属槽10は、ガラスリボンGの流れ方向における上流側から、幅が広いワイド域Z1、幅が狭くなる中間域Z2、幅が狭いナロー域Z3をこの順に備える。ガラスリボンGと、溶融金属槽10の側壁と、の間(以下、ガラスリボンGの左右両側と記載する場合がある。)には、フロートバス100内の雰囲気に溶融錫20が露出した溶融金属露出部22が存在する。ナロー域Z3のガラスリボンGの左右両側に存在する溶融金属露出部22の上方には、プラズマ噴射装置30が配置されている。
プラズマ噴射装置30は、プラズマガス噴射部31と、プラズマガス噴射部31を支持する支持部32とを備える。プラズマガス噴射部31は、支持部32の下方に突出して設けられる。プラズマガス噴射部31は、後述する複数のプラズマ発生装置40aによって構成され、プラズマ化したガス(以下、プラズマガスという。)を溶融金属露出部22に向けて噴射する。支持部32の内部は、プラズマ化するガスをプラズマ発生装置40aに供給するための配管と、プラズマ発生装置40aの電極に電圧をかけるための配線とが設けられる。
プラズマガス噴射部31は、支持部32の内部に設けられてもよい。この場合、支持部32は、少なくともプラズマ発生装置40aを収納するための高さを備えなければならない。
図3は、プラズマ噴射装置の要部模式図であり、図3(a)は平面方向から見た模式図、図3(b)は図2の断面方向から見た模式図である。
プラズマ噴射装置30は、プラズマガス噴射部31と、支持部32とを備える。図3(a)に示すプラズマガス噴射部31は、8個のプラズマ発生装置40aによって構成され、プラズマガス噴射部31の幅方向距離がW1、流れ方向距離がL1である。ここで、「プラズマガス噴射部31の幅方向距離」とは、ガラスリボンの幅方向に沿った、プラズマガス噴射部31の距離(長さ)を意味する。また、「プラズマガス噴射部31の流れ方向距離」とは、ガラスリボンの流れ方向に沿った、プラズマガス噴射部31の距離(長さ)を意味する。
プラズマ発生装置40aは、プラズマ発生装置40aの長手方向と、ガラスリボンの流れ方向とが一致するように配置されてもよい。図3(a)では、プラズマ発生装置40aは、ガラスリボンの流れ方向に沿って2列、ガラスリボンの幅方向に沿って4列に並べて配置されている。
プラズマ発生装置40aは、ガラスリボンの流れ方向に沿って1〜6列、ガラスリボンの幅方向に沿って1〜15列に並べて配置されるのが好ましい。また、プラズマ発生装置40aは、プラズマ装置40aの長手方向と、ガラスリボンの幅方向とが一致するように配置されてもよい。この場合、プラズマ発生装置40aは、ガラスリボンの流れ方向に沿って1〜15列、ガラスリボンの幅方向に沿って1〜6列に並べて配置されるのが好ましい。
隣り合うプラズマ発生装置40a間には、ガラスリボンの流れ方向または幅方向に沿って隙間が設けられてもよい。隙間は、プラズマガスをガラスリボンの流れ方向または幅方向に沿って均一に噴射するためには、小さい方が好ましい。
プラズマガス噴射部31は、プラズマ発生装置40aの全部または一部を、後述するプラズマ発生装置40bに置き換えてもよい。
図4(a)は、プラズマ発生装置40aの一構成例を示した断面図であり、図4(b)は、図4(a)のII−II線部分断面図である。図4(a)に示すプラズマ発生装置40aにおいて、アルミナ等の焼結体からなる筐体41の上部には、プラズマ化するガスを導入するガス導入部42が設けられている。ガス導入部42の下方には、導入したガスをプラズマ化するプラズマ化領域Pが存在する。プラズマ化領域Pには、筐体41の側面から間隔を開けて2つの電極44が挿入されており、ガス導入部42から連続的にガスを導入しながら、電極44間に所定の電圧を印可して放電を生じさせることにより、導入したガスをプラズマ化する。プラズマ化したガス(プラズマガス)は筐体41の下部に設けられたガス排出部43から排出される。
図4(b)に示すように、ガス排出部43の断面形状は、電極44の長手方向を長辺とする矩形であり、短辺が特に短い線状の矩形(スリット)であることが好ましい。これにより、ガス排出部43から排出されるプラズマガスの反応活性種が多くなるため、酸化錫の還元が促進される。
図5(a)は、プラズマ発生装置の別の一構成例を示した断面図であり、図5(b)は、図5(a)のIII−III線部分断面図である。図5(a)に示すプラズマ発生装置40bでは、ガス排出部(第1排出部)43の下側に第2排出部45が設けられている。第2排出部45では、複数の孔が直線状に配列しており、電極44の長手方向に沿って一様な密度のラジカルを噴射することができる。図5(b)に示すように、第2排出部45に設けられた孔の断面形状は、円であるが、楕円や三角形、四角形等の多角形であってもよい。これにより、プラズマガスの処理対象物への放電現象を抑制することができる。
図5(b)に示すプラズマ発生装置40bにおいて、プラズマ発生装置40bの下面全体に占める孔の総断面積の比率が0.01〜5%であることが好ましい。
図4(a)および図5(a)に示すプラズマ発生装置40a,40bは、プラズマ放電形式がホローカソード放電であることが好ましい。但し、これに限定されず、プラズマ発生装置は、プラズマ放電形式が誘電体バリア放電(DBD)、アーク放電であってもよい。また、電極を用いない高周波誘導放電、マイクロ波放電であってもよい。また、高周波電源による放電であってもよい。
本発明の実施態様は、溶融金属露出部22に対し、プラズマ噴射装置30のプラズマガス噴射部31からプラズマガスを噴射する。これにより、以下に記載するメカニズムにしたがって、溶融錫20の表面近傍に存在する酸化錫が還元される。
下記式(1)に示すように、溶融金属槽10の溶融錫20に、フロートバス100内の雰囲気中の酸素、または溶融ガラス中の酸素が溶解することにより酸化錫SnOx(0<x≦2)が生じる。
Sn+O2 → SnOx (1)
フロートバス100内の雰囲気中に、高純度の窒素ガスとともに水素ガスが吹き込まれているのは、下記式(2)に示すように、雰囲気中の水素により、溶融錫20中の酸化錫SnOxを還元させて金属錫Snに戻すためである。
SnOx+H2→ Sn+H2O(g) (2)
溶融金属露出部22に対し、プラズマガスを噴射すると、プラズマガス中に存在する水素や、フロートバス100内の雰囲気中の水素がラジカル化されたり、イオン化されたりする。その結果、反応活性種である水素ラジカルや水素イオンが、より高密度で供給されることになるので、上記式(2)に示す反応が促進される。
なお、プラズマガスを噴射すると、上記式(2)に示す反応が促進されることは、後述する実施例により確認されている。
フロートガラスの下面に付着して錫欠点を生じさせるのは、溶融錫の表面近傍に存在する酸化錫である。
本発明の実施態様は、溶融金属露出部22に対し、プラズマガスを噴射することにより、溶融錫20の表面近傍に存在する酸化錫の還元が促進されるため、錫欠点が少ない品質の良いフロートガラスを製造できる。
本発明の実施態様は、溶融金属露出部22の幅方向距離(ガラスリボンGの幅方向に沿った溶融金属露出部22の距離(長さ)であって、ガラスリボンGと溶融金属槽10の内壁との距離である)をW(mm)とするとき、プラズマガスを幅方向距離0.3W以上で噴射することが溶融錫20の表面近傍に存在する酸化錫の還元を促進する作用を発揮するうえで好ましい。プラズマガスを噴射する幅方向距離は、プラズマガス噴射部31の幅方向距離W1と一致する。幅方向距離W1は、0.5W以上であることがより好ましく、0.7W以上であることがさらに好ましい。但し、幅方向距離W1がW以上だと、ガラスリボンGの上方にプラズマ噴射装置30が存在することになるため、プラズマ噴射装置30に付着した異物がガラスリボンGに落下して欠点を生じさせるおそれがある。そのため、幅方向距離W1がW以下であることが好ましい。
図1,2において、プラズマ噴射装置30の一部が溶融金属槽10の外部に位置しているのは、電源等の外部設備と接続するためである。
図1に示すように、溶融金属露出部22の幅方向距離Wは、溶融金属露出部22の溶融金属槽10における位置、具体的には、ガラスリボンGの流れ方向における位置により異なる。
また、溶融金属露出部22の幅方向距離Wは、溶融金属槽10の寸法や形状によっても異なる。
プラズマ噴射装置30を配置する部位における溶融金属露出部22の幅方向距離Wは、100〜600mmであることが好ましく、200〜500mmであることがより好ましい。その理由は以下に記載する通りである。
幅方向距離Wが100mm以上だと、ガラスリボンGが幅方向に変動しても、ガラスリボンGが溶融金属槽10の側壁に接触して付着するトラブルが発生するのを防止することができる。また、幅方向距離Wが600mm以下だと、溶融金属槽10の幅方向の寸法を大きくせずに、幅が広いガラスリボンGを効率良く成形することができる。
本発明の実施態様は、プラズマガスを流れ方向距離10〜400mmで噴射することが好ましい。プラズマガスを噴射する流れ方向距離は、プラズマガス噴射部31の流れ方向距離L1と一致する。流れ方向距離L1は、50〜400mmであることがより好ましい。ここで、「プラズマガス噴射部31の流れ方向距離L1」とは、ガラスリボンの流れ方向に沿った、プラズマガス噴射部31の距離(長さ)を意味する。
本発明の実施態様は、プラズマガスを、溶融金属露出部22から上方に鉛直方向距離を5〜30mm離間させて噴射することが好ましい。この鉛直方向距離は、プラズマガス噴射部31と、溶融金属露出部22と、の鉛直方向距離と一致する。鉛直方向距離が大きくなると、プラズマガスの噴射による上述した効果が低下する。但し、鉛直方向距離が小さすぎると、プラズマガス噴射部31が、溶融金属露出部22や溶融錫20上に存在するガラスリボンGと、接触するおそれがある。鉛直方向距離は、5〜20mmであることがより好ましい。
図1,2では、ガラスリボンGの左右両側にそれぞれ1基のプラズマ噴射装置30を配置している。溶融金属露出部22の流れ方向に沿って複数のプラズマ噴射装置30を配置する場合、複数のプラズマ噴射装置間の距離は特に限定されず、配置するプラズマ噴射装置の数と、プラズマ噴射装置におけるガラスリボンGの流れ方向距離と、に応じて適宜選択すればよい。
ここで、図4(a)から明らかなように、プラズマ発生装置40aがプラズマガスを噴射する範囲は、ガス排出部43の寸法で定まり、ガス排出部43の寸法は電極44間距離と概ね一致する。電極間距離は1〜600mmであることが好ましい。筐体41の長手方向距離は、5〜600mmであることが好ましい。また、図4(a),図5(a)における筐体41の紙面奥行き方向の距離は、5〜400mmであることが好ましい。
上述したように、プラズマガスの噴射により、上記式(2)に示す反応を促進するため、プラズマガスは、不活性ガスおよび/または還元性ガスを含有することが好ましい。なお、プラズマガスに含まれるガス種は、ガス導入部42から導入されるガスと同一である。
不活性ガスとしては、He,Ne,Ar,N2が例示される。還元性ガスとしては、CO,CO2や、分子中にHを含むH2,H2O,NH3,CH4,C22,C24,C26が例示される。これらの中でも、プラズマガスは、He,Ne,Ar,N2,CO,CO2,H2,H2O,NH3,CH4,C22,C24およびC2からなる群から選択される少なくとも一種を含有することが好ましい。
したがって、プラズマガスは、He,Ne,Ar,N2といった不活性ガスのみを含有するものであってもよい。これらの中でも、Ar,N2がコスト面から好ましい。ArおよびN2のうち、1種のみを使用してもよく、2種併用してもよい。
還元性ガスとしては、コストが安く、反応活性種の生成量が多いことから、H2が好ましい。
プラズマガスは、H2を含有することがより好ましい。この場合、H2のみを含有してもよく、H2とともに、不活性ガスを含有してもよい。H2とともに、不活性ガスを含有する場合、例えば、H2とArを含有するガス、H2とN2を含有するガス、H2、ArおよびN2を含有するガスとすることができる。
プラズマガスがH2を含有する場合のように、反応活性種である水素ラジカルを積極的に生成するようなガス種を選択した場合、プラズマガスが噴射され、溶融金属露出部22に到達するまでの雰囲気における水素ラジカル密度が、室温換算で1×1011/cm3以上であることが好ましく、1×1012/cm3以上であることがより好ましい。水素ラジカル密度が1×1011/cm3以上だと、フロートバス100内の雰囲気の最低温度部でも、溶融錫20の表面近傍に存在する酸化錫の還元が促進される。
なお、プラズマガスが不活性ガスのみを含有する場合、フロートバス100内の雰囲気中の水素が、プラズマガス噴射部31と、溶融金属露出部22と、の間に巻き込まれてラジカル化されるため、前記水素ラジカル密度は1×1011/cm3程度となる。
水素ラジカル密度は、真空紫外分光法により測定した。光源としてスペクトルが既知のマイクロホローカソードプラズマ発光光源を用い、検出器として光電子増倍管付きの単色光分光器を用いた。図4(a)、図5(a)に示すプラズマ発生装置40a、40bの紙面手前側にある光源を用いて、プラズマガス噴射部位の長手方向中心位置から紙面下側に0〜10mm離れた位置をめがけて光を入射し、プラズマ発生装置40a、40bの紙面奥側に控えた検出器で吸収強度を測定した。これより、既知のスペクトル情報から水素ラジカル密度を計算して求めた。
本発明の実施態様は、いずれのガス種を含有する場合も、プラズマガスを線速(室温換算)0.1〜200m/sで噴射することが好ましい。線速が0.1m/s以上だと、水素ラジカルを溶融金属露出部22に十分に輸送できる。また、線速が200m/s以下だと、溶融金属露出部22の液面が変動するのを抑制することができる。
いずれのガス種を含有する場合も、プラズマ化領域Pにおけるプラズマガスの電子密度が、室温換算で1×1013/cm3以上であることが好ましい。
プラズマガスの電子密度は、室温下でプラズマの発光分析における水素のバルマーベータ線のシュタルク拡がりを測定して算出した。図4(a)、図5(a)に示すプラズマ発生装置40a、40bの紙面下側で、プラズマガスの発光を、電荷結合素子配列付きのマルチチャンネル分光器によって検出した。プラズマガスの密度は、得られた水素のバルマーベータ線のシュタルク拡がりに起因する半値全幅から計算により求めた。
図1では、溶融金属露出部22のうち、ガラスリボンGの流れ方向下流側のナロー域Z3にプラズマ噴射装置30が配置されているが、これに限定されず、ガラスリボンGの流れ方向上流側のワイド域Z1や中間域Z2にプラズマ噴射装置を配置してもよい。
但し、ガラスリボンの流れ方向上流側にプラズマ噴射装置を配置した場合、酸化錫から還元した溶融錫が再び酸化される可能性がある。そのため、ガラスリボンGの流れ方向下流側のナロー域Z3にプラズマ噴射装置30を配置することが好ましい。
溶融金属槽10内の溶融金属露出部22において、プラズマガス噴射後の酸素ポテンシャルは、プラズマガス噴射前の酸素ポテンシャルの1/2以下であることが好ましい。プラズマガスによる酸化錫の還元促進に伴い、溶融金属中の酸素ポテンシャルが低下するからである。
酸素ポテンシャルは、ジルコニア式酸素センサーを用いて測定することができる。具体的には、金属製の測定電極と、常に酸素ポテンシャルが一定である参照電極と、センサーとを溶融金属槽10内に沈め、酸素ポテンシャルの差に起因して発生する電極間の電圧差から酸素ポテンシャルを求めることができる。なお、センサーは、高温下で酸素イオン導電性を発現する安定化ジルコニアを使用したものである。
プラズマガスが噴射される溶融金属の温度に着目した場合、溶融金属温度が、900℃以下であることが好ましい。フロート法で製造するガラスの組成にもよるが、上記ナロー域Z3の溶融金属温度が、通常900℃以下であるためである。製造するガラスの組成より、プラズマガスが噴射される溶融金属の温度を900℃以下の温度域で適宜選択することが好ましい。なお、プラズマガスが噴射される溶融金属の温度の下限は特に限定されないが、溶融金属槽10内の溶融金属露出部22に対してプラズマガスを噴射するため、溶融金属温度は通常500℃以上である。
本発明の実施態様は、フロート法で製造される板ガラスに幅広く適用できる。ガラス組成についても特に限定されず、ソーダライムシリケートガラス、アルミノシリケートガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等、幅広い組成のガラスに適用できる。
本発明の実施態様により製造される板ガラスの厚さは特に限定されないが、0.1〜2.0mmであることが好ましい。
以下、実施例を用いて本発明をさらに説明する。
実施例では、ガラス板上にスパッタ成膜されたSnO2膜に対して、プラズマガスを噴射した際のSnO2膜還元速度を以下に示す手順で評価した。
ガラス板としては、20mm角の石英ガラス板を使用した。このガラス板の一方の主面上全面に、厚さ500nmのSnO2膜をスパッタ成膜した。その後、SnO2膜の中心φ5mmをマスキングし、その他のSnO2膜をエッチング溶液により除去し、マスキング部分のみにSnO2膜が残ったサンプルを作製した。これは、プラズマガスがSnO2膜全体に均一に処理されるようにするためであり、分析上の都合である。
ガラス板を500℃、625℃または750℃に加熱した状態で、SnO2膜に対し、図5に示すプラズマ発生装置40bからプラズマガスを噴射した。
図5(a)に示すプラズマ発生装置40bは、放電形式がマイクロホローカソード放電であり、電極44間の間隔は20mm、プラズマ化領域Pの下面から第1排出部43までの距離は6mmである。第2排出部45の高さは1mmであり、第2排出部45に形成された断面形状円形の孔の直径は0.5mmであり、プラズマ発生装置40bの下面全体に占める孔の総断面積の比率が0.55%である。
プラズマ化領域Pの圧力を大気圧として、ガス導入部42からプラズマ化するガスとして、ArとH2の混合ガス(H2 8vol%)を線速12.1m/sで供給した。
電極44間には周波数20kHzの高周波電源から9kVの電圧を印加した。
プラズマガス噴射部位(第2排出部45下面)−被噴射部位(SnO2膜)間の距離は5mmとした。
処理時間(プラズマガス噴射時間)は10sec〜90secとした。
プラズマガス噴射後のSnO2膜を17.5%塩酸処理した後、蛍光X線分析(XRF)を実施した。プラズマガス噴射実施前のSnO2膜についてもXRFを実施した。
XRFにより得られるTin-countから下記式を用いて換算残膜厚l(nm)を算出した。
l[nm]=500[nm]×プラズマガス噴射後(塩酸処理後)のTin-count/プラズマガス噴射実施前のTin-count
処理時間(プラズマガス噴射時間)に対する換算残膜厚lをプロットし、その傾きをSnO2膜還元速度とした。
比較例として、ガラス板を500℃、625℃または750℃に加熱した状態で、SnO2膜に対しプラズマガスを噴射せずに上記処理時間保持したサンプルについても塩酸処理後、XRFを実施した。
結果を図6〜図11に示した。図6は、ガラス板温度500℃の実施例(プラズマ有)と比較例(プラズマ無)のSnO2還元速度を示した図である。図7は、ガラス板温度625℃の実施例(プラズマ有)と比較例(プラズマ無)のSnO2還元速度を示した図である。図8は、ガラス板温度750℃の実施例(プラズマ有)と比較例(プラズマ無)のSnO2還元速度を示した図である。これらの結果から、プラズマガスの噴射により、SnO2還元速度は向上したことがわかる。また、SnO2還元速度にはガラス板温度依存性があり、今回実施した温度域では、温度が高いほどSnO2還元速度が大きくなる傾向にある。
ガラス板温度500℃、処理時間(プラズマガス噴射時間)60secとして、プラズマガス噴射部位(第2排出部45下面)−被噴射部位(SnO2膜)間の距離を5mm、10mm、15mmの3通りで実施した。図9は、この結果に基づき、SnO2還元速度のプラズマガス噴射部位−被噴射部位間の距離依存性を示した図である。図9から、SnO2還元速度は、プラズマガス噴射部位−被噴射部位間の距離に対して負の相関があり、プラズマガス噴射部位−被噴射部位間の距離が大きいほどSnO2還元速度が減少することがわかる。これは、距離が大きくなるほど反応活性種である水素ラジカルの失活量が多くなるためと考えられる。
ガラス板温度500℃、処理時間(プラズマガス噴射時間)60secとして、ArとH2の混合ガス(H2 8vol%)を4.04m/s、12.1m/s、24.3m/sの3通りの線速でガス導入部42から供給して実施した。図10は、SnO2還元速度のプラズマガスの線速依存性を示した図である。図10から、SnO2還元速度は、プラズマガスの線速に対して正の相関があり、プラズマガスの線速が大きいほどSnO2還元速度が向上することがわかる。これは、プラズマガスの線速が大きいほど、反応活性種である水素ラジカルが失活せずに処理対象物に輸送される量が多くなるためと考えられる。
図11は、プラズマ発生装置の第2排出部有無によるSnO2還元速度の差異を示した図である。線速4.04m/s、プラズマガス噴射部位−被噴射部位(SnO2膜)間の距離は5mm、処理時間(プラズマガス噴射時間)60secとして、ガラス板温度を500℃、625℃、750℃の3通りで実施した。図4に示すプラズマ発生装置40aのガス排出部43の断面形状は、電極44の長手方向距離(長辺)20mm、短辺0.3mmの線状の矩形とした。また、図5に示すプラズマ発生装置40bの第2排出部45の断面形状は、21個の円が、直径0.5mm、ピッチ0.5mmで電極44の長手方向に沿って並べられたものとした。図11から、プラズマ発生装置40aの方がプラズマ発生装置40bよりも還元速度が速いことがわかる。これは、プラズマ発生装置40aに比べてプラズマ発生装置40bの方が、プラズマガスに接する壁の面積が大きくなるため、反応活性種が捕捉されて失活する量が増えたためと考えられる。
図12は、プラズマガスの噴射前後における溶融錫の酸素ポテンシャルの時間的推移を示した図である。深さ25mmのアルミナるつぼに300gの錫を入れ、750℃に加熱して溶融錫とした。図4に示すプラズマ発生装置40aを用いてプラズマ化したArとH2の混合ガス(H2 4vol%)を溶融錫に噴射する前後で、溶融錫の酸素ポテンシャルをジルコニア式酸素センサーで測定した。溶融錫表面からプラズマ発生装置40aのガス排出部43までの距離は5mmとし、ジルコニア式酸素センサーの測定部は溶融錫表面から20mmの深さに設置した。図12の矢印は、ArとH2の混合ガスをプラズマ化させた時間域を示しており、この時間域ではプラズマ化させなかった時間域に比べて傾きの絶対値が大きい。これは、プラズマ化させた時間域の方が、酸素ポテンシャルの減衰速度が速いことを示している。
また、図12の300分付近で、プラズマ化していなかったArとH2の混合ガスは、酸素ポテンシャルの常用対数値が−23付近に収束したのに対して、プラズマ化したArとH2の混合ガスは、380分付近で、酸素ポテンシャルの常用対数値が−24.3付近に収束した。これは、プラズマ化により溶融錫の酸素ポテンシャルの平衡値がより小さい値にずれた結果と考えられる。この平衡値は、溶融錫とプラズマ発生装置40aとの間の距離、プラズマガスの濃度、線速などによって変化するものと考えられる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2017年11月7日出願の日本特許出願2017−214508に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
10:溶融金属槽
12:ルーフ
20:溶融錫
22:溶融金属露出部
30:プラズマ噴射装置
31:プラズマガス噴射部
32:支持部
40a,40b:プラズマ発生装置
41:筐体
42:ガス導入部
43:ガス排出部(第1排出部)
44:電極
45:第2排出部
G:ガラスリボン
P:プラズマ化領域

Claims (13)

  1. ガラス原料を溶解して得た溶融ガラスを、フロートバス内の溶融金属上でガラスリボンに成形し、得られたガラスリボンを徐冷して板ガラスを得る、フロートガラスの製造方法であって、
    前記フロートバス内の雰囲気に露出している溶融金属露出部に対し、プラズマガスを噴射することを特徴とするフロートガラスの製造方法。
  2. 前記溶融金属露出部の幅方向距離をW(mm)とするとき、前記プラズマガスを幅方向距離0.3W以上で前記溶融金属露出部に対して噴射する、請求項1に記載のフロートガラスの製造方法。
  3. 前記プラズマガスを流れ方向距離10〜400mmで前記溶融金属露出部に対して噴射する、請求項1または2に記載のフロートガラスの製造方法。
  4. 前記プラズマガスを、前記溶融金属露出部から上方に鉛直方向距離を5〜30mm離間させて前記溶融金属露出部に対して噴射する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフロートガラスの製造方法。
  5. 前記プラズマガスが、He,Ne,Ar,N2,CO,CO2,H2,H2O,NH3,CH4,C22,C24およびC26からなる群から選択される少なくとも一種を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフロートガラスの製造方法。
  6. 前記プラズマガスが噴射され、前記溶融金属露出部に到達するまでの雰囲気における水素ラジカル密度が1×1011/cm3以上である、請求項5に記載のフロートガラスの製造方法。
  7. 前記プラズマガスを線速0.1〜200m/sで前記溶融金属露出部に対して噴射する、請求項5または6に記載のフロートガラスの製造方法。
  8. 前記プラズマガスは、前記溶融金属露出部の上方に対向して設けられたプラズマ噴射装置から噴射され、
    前記プラズマ噴射装置は、前記プラズマガスを噴射するプラズマガス噴射部を備え、
    前記プラズマガス噴射部は、複数のプラズマ発生装置を含み、
    前記プラズマ発生装置に導入したガスをプラズマ化するプラズマ化領域における前記プラズマガスの電子密度が1×1013/cm3以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のフロートガラスの製造方法。
  9. 前記溶融金属露出部において、プラズマガス噴射後の前記溶融金属の酸素ポテンシャルは、プラズマガス噴射前の前記溶融金属の酸素ポテンシャルの1/2以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のフロートガラスの製造方法。
  10. 前記プラズマガスが噴射される前記溶融金属の温度が900℃以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のフロートガラスの製造方法。
  11. ガラス原料を溶解して得た溶融ガラスを、フロートバス内の溶融金属上でガラスリボンに成形し、得られたガラスリボンを徐冷して板ガラスを得る、フロートガラスの製造装置であって、
    前記フロートバス内の雰囲気に露出している溶融金属露出部の上方には、プラズマ噴射装置が配置され、
    前記プラズマ噴射装置は、プラズマガス噴射部と、該プラズマガス噴射部を支持する支持部とを備え、
    前記プラズマガス噴射部は、前記溶融金属露出部に対し、プラズマガスを噴射することを特徴とするフロートガラスの製造装置。
  12. 前記プラズマガス噴射部は、複数のプラズマ発生装置を含み、
    前記プラズマ発生装置は、該プラズマ発生装置の長手方向と、前記ガラスリボンの流れ方向とが一致するように配置される、請求項11に記載のフロートガラスの製造装置。
  13. 前記プラズマ発生装置のガス排出部の断面形状が矩形である、請求項12に記載のフロートガラスの製造装置。
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