既存のLTEシステム(LTE Rel.13以前)では、同一期間(例えば、通常サイクリックプリフィクス(CP:Cyclic Prefix)では14シンボル)の複数のフォーマット(例えば、LTE PUCCHフォーマット(LTE PF)1〜5等)の上り制御チャネル(例えば、PUCCH)がサポートされる。
将来の無線通信システム(例えば、LTE Rel.15〜、5G、NRなど)では、少なくとも期間が異なる複数のフォーマット(例えば、NR PUCCHフォーマット(NR PF)、単に、PUCCHフォーマットともいう)の上り制御チャネル(例えば、PUCCH)を用いて、UCIを送信することが検討されている。
図1は、将来の無線通信システムにおけるPUCCHの一例を示す図である。図1Aでは、相対的に少ないシンボル数(期間(duration)、例えば、1−2シンボル)で構成されるPUCCH(ショートPUCCH又は第1の上り制御チャネル)が示される。図1Bでは、ショートPUCCHよりも多いシンボル数(期間、例えば、4〜14シンボル)で構成されるPUCCH(ロングPUCCH又は第2の上り制御チャネル)が示される。
図1Aに示すように、ショートPUCCHは、スロットの最後から所定数のシンボル(例えば、1〜2シンボル)に配置されてもよい。なお、ショートPUCCHの配置シンボルは、スロットの最後に限られず、スロットの最初又は途中の所定数のシンボルであってもよい。また、ショートPUCCHは、一以上の周波数リソース(例えば、一以上のPRB)に配置される。なお、図1Aでは、連続するPRBにショートPUCCHが配置されるものとするが、非連続のPRBに配置されてもよい。
また、ショートPUCCHは、スロット内で上りデータチャネル(以下、PUSCHともいう)と時分割多重及び/又は周波数分割多重されてもよい。また、ショートPUCCHは、スロット内で下りデータチャネル(以下、PDSCHともいう)及び/又は下り制御チャネル(以下、PDCCH:Physical Downlink Control Channelともいう)と時分割多重及び/又は周波数分割多重されてもよい。
ショートPUCCHでは、マルチキャリア波形(例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)波形)が用いられてもよいし、シングルキャリア波形(例えば、DFT−s−OFDM(Discrete Fourier Transform−Spread−Orthogonal Frequency Division Multiplexing)波形)が用いられてもよい。
一方、図1Bに示すように、ロングPUCCHは、ショートPUCCHよりも多い数のシンボル(例えば、4〜14シンボル)に渡って配置される。図1Bでは、当該ロングPUCCHが、スロットの最初の所定数のシンボルには配置されないが、当該最初の所定数のシンボルに配置されてもよい。
図1Bに示すように、ロングPUCCHは、パワーブースティング効果を得るため、ショートPUCCHよりも少ない数の周波数リソース(例えば、1又は2つのPRB)で構成されてもよいし、又は、ショートPUCCHと等しい数の周波数リソースで構成されてもよい。
また、ロングPUCCHは、スロット内でPUSCHと周波数分割多重されてもよい。また、ロングPUCCHは、スロット内でPDCCHと時分割多重されてもよい。また、ロングPUCCHは、ショートPUCCHと同一のスロット内に配置されてもよい。ロングPUCCHでは、シングルキャリア波形(例えば、DFT−s−OFDM波形)が用いられてもよいし、マルチキャリア波形(例えば、OFDM波形)が用いられてもよい。
また、図1Bに示すように、ロングPUCCHには、スロット内の所定期間(例えば、ミニ(サブ)スロット)毎に周波数ホッピングが適用されてもよい。当該周波数ホッピングは、周波数ホッピングの前後で送信するシンボル数が等しくなるタイミング(例えば、スロット当たり14シンボルの場合、7シンボル)で行ってもよいし、前後のシンボル数が不均一となるタイミング(例えば、スロット当たり14シンボルの場合、前半は6シンボル、後半は8シンボルなど)で行ってもよい。
図2は、将来の無線通信システムにおけるPUCCHフォーマットの一例を示す図である。図2では、シンボル数及び/又はUCIのビット数が異なる複数のPUCCHフォーマット(NR PUCCHフォーマット)が示される。なお、図2に示すPUCCHフォーマットは例示にすぎず、PUCCHフォーマット0〜4の内容及び番号等は図2に示すものに限られない。
例えば、図2において、PUCCHフォーマット0は、2ビット以下(up to 2 bits)のUCI用のショートPUCCH(例えば、図1A)であり、シーケンスベース(sequence-based)ショートPUCCH等とも呼ばれる。当該ショートPUCCHは、1又は2シンボルで2ビット以下のUCI(例えば、HARQ−ACK及び/又はスケジューリング要求(SR:Scheduling Request))を伝送(convey)する。
PUCCHフォーマット1は、2ビット以下のUCI用のロングPUCCH(例えば、図1B)である。当該ロングPUCCHは、4〜14シンボルで2ビット以下のUCIを伝送する。PUCCHフォーマット1では、複数のユーザ端末が、例えば、巡回シフト(CS)及び/又は直交拡散符号(OCC:Orthogonal Cover Code)を用いた時間領域(time-domain)のブロック拡散(block-wise spreading)により、同一のPRB内で符号分割多重(CDM)されてもよい。
PUCCHフォーマット2は、2ビットを超える(more than 2 bits)UCI用のショートPUCCH(例えば、図1A)である。当該ショートPUCCHは、1又は2シンボルで2ビットを超えるUCIを伝送する。
PUCCHフォーマット3は、2ビットを超えるUCI用ロングPUCCH(例えば、図1B)であり、同一PRB内で複数のユーザ端末が多重され得る。当該ロングPUCCHは、4〜14シンボルで2ビットを超えるUCIを伝送する。PUCCHフォーマット3では、複数のユーザ端末が、CS及び/又はOCCを用いた時間領域のブロック拡散により、同一PRB内で符号分割多重されてもよい。或いは、複数のユーザ端末が、離散フーリエ変換(DFT)前の(周波数領域)のブロック拡散、周波数分割多重(FDM)、櫛の歯状のサブキャリア(Comb)の少なくとも一つを用いて多重されてもよい。また、PUCCHフォーマット3には、DFT拡散前のOCCは適用されなくともよい。
PUCCHフォーマット4は、2ビットを超えるUCI用のロングPUCCH(例えば、図1B)であり、同一PRB内で単一のユーザ端末が多重される。当該ロングPUCCHは、2ビットより大きいUCIを伝送する。PUCCHフォーマット4では、複数のユーザ端末が同一PRB内に多重されない点で、PUCCHフォーマット3と異なってもよい。また、PUCCHフォーマット4では、DFT拡散前にOCCが適用されてもよい。
以上のように、将来の無線通信システム(例えば、LTE Rel.15〜、5G、NRなど)では、ショートPUCCH用の2つのフォーマット(図2では、PF0/2)とロングPUCCH用の3つのフォーマット(図2では、PF1/3/4)をサポートすることが検討されている。
また、ショートPUCCHとロングPUCCHとは一以上のスロット(単一又は複数のスロット)内で時間分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)されることが想定される。また、ショートPUCCHは、スロット内のどのシンボルにも配置可能であるので、複数のショートPUCCHが一以上のスロット(単一又は複数のスロット)内で時間分割多重されることも想定される。
図3は、ショートPUCCH及びロングPUCCHの時間分割多重の一例を示す図である。図3に示すように、ショートPUCCH及びロングPUCCHは、単一スロット内で時間分割多重されてもよいし、複数スロット内で時間分割多重されてもよい。また、複数のショートPUCCHが単一スロット内で時間分割多重されてもよい。
ユーザ端末は、同一のスロット内でロングPUCCH及びショートPUCCHをTDM送信してもよいし、ロングPUCCH又はショートPUCCHのいずれかを送信してもよい。また、ユーザ端末は、同一のスロット内で複数のショートPUCCHをTDM送信してもよい。
このように、少なくとも時間長が異なる複数のPUCCHフォーマットが一以上のスロット内で時間分割多重される場合、ユーザ端末におけるUCIの送信をどのように制御するかが問題となる。そこで、本発明者らは、少なくとも時間長が異なる複数のPUCCHフォーマットが一以上のスロット内で時間分割多重される場合において、UCIの送信を適切に制御する方法を検討し、本発明に至った。
具体的には、本発明者らは、特定のUCI(例えば、特定のCC及び/又は特定のスロットのPDSCHに対するHARQ−ACK、SR、特定のCSIプロセスのCSI、特定のUCIタイプ等)の送信に用いられるPUCCH(又はPUCCHフォーマット)をユーザ端末に対して適切に設定及び/又は指定する方法を検討した(第1〜第3の態様)。
また、本発明者らは、特定のUCI(例えば、HARQ−ACK)の送信タイミングが他のUCIのPUCCHと衝突する場合においてUCIの送信を適切に制御する方法を検討した(第4〜第6の態様)。また、本発明者らは、UCIの最大符号化率を制御する方法を検討した(第7の態様)。また、本発明者らは、UCIの送信タイミングがPUSCHと衝突する場合において当該UCIの送信を適切に制御する方法を検討した(第8〜第11の態様)。
以下、本実施の形態について詳細に説明する。本実施の形態において、「UCI」は、スケジューリング要求(SR:Scheduling Request)、下りデータ(下りデータチャネル(例えば、PDSCH:Physical Downlink Shared Channel))に対する再送制御情報(HARQ−ACK:Hybrid Automatic Repeat reQuest−Acknowledge、ACK又はNACK(Negative ACK))、チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)、ビームに関する情報(例えば、BI:Beam Index)の少なくとも一つを含んでもよい。
また、本実施の形態において、「ショートPUCCH(第1の上り制御チャネル)」は、図2に示されるPUCCHフォーマット0及び2を総称し、「ロングPUCCH(第2の上り制御チャネル)」は、図2に示されるPUCCHフォーマット1、3、4を総称するものとする。なお、ショートPUCCH及びロングPUCCHの構成は、図2に示されるPUCCHフォーマットに限られず、適宜、変更、追加又は削除されてもよい。また、ロングPUCCH及びショートPUCCHをそれぞれ示すPUCCHフォーマットの番号も図2に示すものに限られない。
(第1の態様)
第1の態様では、HARQ−ACK(HARQ−ACKを含み、SR及びCSIを含まないUCI)の送信に用いられるPUCCHの決定について説明する。ユーザ端末は、PDSCH(下りデータチャネル)のスケジューリングに用いられるDCI(DLアサインメント)又はPDSCHのスケジューリングに基づいて、HARQ−ACKの送信に用いるPUCCHを決定してもよい。
<HARQ−ACK用のPUCCHの第1の決定例>
第1の決定例では、ユーザ端末は、PDSCHをスケジューリングするDCI内の所定フィールドの値に基づいて、当該PDSCHのHARQ−ACKの送信に用いるPUCCHを決定する。当該所定フィールドは、所定情報項目(IE:Information Element)、所定インデックス等と言い換えられてもよい。
第1の決定例において、PDSCHをスケジューリングするDCIは、当該PDSCHに対するHARQ−ACKがどのPUCCH(又はPUCCHフォーマット)に多重されるかを明示的又は黙示的に示してもよい。
具体的には、(1)当該DCIは、PUCCHリソースの一部としてPUCCHの一つを示す所定フィールドを含んでもよい。ここで、PUCCHリソースは、時間領域、周波数領域及び符号領域の少なくとも一つで特定されるリソースである。各PUCCHリソースには、PUCCHフォーマットが関連付けられてもよい。この場合、PUCCHリソースを切り替えることで同時にPUCCHフォーマットも切り替えできるため、より柔軟なPUCCH制御が可能となる。また、各PUCCHリソースには、その他PUCCH送信に関わるパラメータ群、例えば最大符号化率(Max code rate)、送信電力パラメータ、などが関連付けられていてもよい。
ユーザ端末には、一以上のPUCCHリソースを示す構成(configuration)情報が上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)により設定され、DCIの所定フィールド値により当該一以上のPUCCHリソースの一つが指定される。ユーザ端末は、当該所定フィールド値によって指定されたPUCCHリソースによって、HARQ−ACKの送信に用いるPUCCHフォーマットを決定してもよい。
或いは、(2)当該DCIは、HARQ−ACKの送信タイミング(HARQ−ACKタイミング、フィードバックタイミング)を示す所定フィールドを含んでもよい。ユーザ端末は、当該所定フィールド値によって指定されたHARQ−ACKタイミングによって、HARQ−ACKの送信に用いるPUCCHフォーマットを決定してもよい。
図4は、第1の態様に係るHARQ−ACK用のPUCCHの第1の決定例を示す図である。例えば、図4では、各PDSCHをスケジューリングするDCI内の所定フィールド値(例えば、(1)PUCCHリソースを示すフィールド値又は(2)HARQ−ACKタイミングを示すフィールド値)が、HARQ−ACKの送信に用いるPUCCHフォーマットを示す。
ユーザ端末は、当該DCI内の所定フィールド値に基づいて決定されるPUCCH(ここでは、ショートPUCCH及びロングPUCCH)を用いて、当該DCIによってスケジューリングされたPDSCHに対するHARQ−ACKを送信する。
<HARQ−ACK用のPUCCHの第2の決定例>
第2の決定例では、ユーザ端末は、PDSCHをスケジューリングするDCIのタイプに基づいて、当該PDSCHのHARQ−ACKの送信に用いるPUCCHを決定する。当該DCIのタイプは、DCIフォーマット、DCIのサイズ、DCIの種別等と言い換えられてもよい。
第2の決定例において、ユーザ端末には、DCIのタイプとPUCCH(又はPUCCHフォーマット)との関連付けを示す情報が、上位レイヤシグナリングにより通知されてもよい。なお、当該関連付けは、仕様により固定的に定められていてもよい。
例えば、(1)プライマリセル(PCell:Primary Cell)のPDSCHをスケジューリングするDCIは、あるPUCCH(例えば、ロングPUCCH)に関連付けられ、セカンダリセル(SCell:Secondary Cell)のPDSCHをスケジューリングするDCIは、他のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)に関連付けられてもよい。
或いは、(2)一以上のユーザ端末に共通のサーチスペース(共通サーチスペース(CSS:Common Search Space))で検出されるDCIは、あるPUCCH(例えば、ロングPUCCH)に関連付けられ、ユーザ端末に固有のサーチスペース(UE固有サーチスペース(UE−SS))で検出されるDCIは、他のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)に関連付けられてもよい。
図5は、第1の態様に係るHARQ−ACK用のPUCCHの第2の決定例を示す図である。例えば、図5では、各PDSCHをスケジューリングするDCIのタイプ(ここでは、PCell用又はSCell用)が、HARQ−ACKの送信に用いるPUCCHフォーマットを示す。
ユーザ端末は、当該DCIのタイプに基づいて決定されるPUCCH(ここでは、ショートPUCCH及びロングPUCCH)を用いて、当該DCIによってスケジューリングされたPDSCHに対するHARQ−ACKを送信する。
<HARQ−ACK用のPUCCHの第3の決定例>
第3の決定例では、ユーザ端末は、PDSCHのスケジューリングに基づいて、当該PDSCHのHARQ−ACKの送信に用いるPUCCHを決定する。具体的には、ユーザ端末は、スロットベースのスケジューリングであるか否かに基づいて上記PUCCHを決定する。
第3の決定例において、PDSCHがスロットベースでスケジューリングされる場合、当該PDSCHに対するHARQ−ACKは、あるPUCCH(例えば、ロングPUCCH)で送信されてもよい。一方、PDSCHが非スロットベース(ミニスロットベース)でスケジューリングされる場合、当該PDSCHに対するHARQ−ACKは、他のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)で送信されてもよい。
図6は、第1の態様に係るHARQ−ACK用のPUCCHの第3の決定例を示す図である。例えば、図6では、各PDSCHのスケジューリングのタイプ(ここでは、非スロットベース用又はスロットベース)が、HARQ−ACKの送信に用いるPUCCHフォーマットを示す。
ユーザ端末は、PDSCHがスロットベースでスケジューリングされるか否かに基づいて決定されるPUCCH(ここでは、ショートPUCCH及びロングPUCCH)を用いて、当該PDSCHに対するHARQ−ACKを送信する。
なお、図6において、ショートPUCCHとロングPUCCHの少なくとも一部が衝突(collide)する場合、ショートPUCCHが送信され、ロングPUCCHがドロップされてもよい。
第1の態様では、PDSCHのスケジューリングに用いられるDCI(DLアサインメント)又はPDSCHのスケジューリングに基づいて、HARQ−ACKの送信に用いるPUCCHが決定されるので、HARQ−ACK用のPUCCHを動的に制御できる。
(第2の態様)
第2の態様では、SR(SRを含み、HARQ−ACK及びCSIを含まないUCI)の送信に用いられるPUCCHの決定について説明する。ユーザ端末は、上位レイヤシグナリングに基づいて、SRの送信に用いるPUCCHを決定してもよい。
各SRは、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)により、PUCCHフォーマット及び/又は期間(長さ、例えば、ロング又はショート)に関連付けられてもよい。
図7は、第2の態様に係る複数のSRの構成の一例を示す図である。複数のSRの構成(configuration)がある場合、図7Aに示すように、当該複数のSRそれぞれに対応する複数のPUCCHが時分割多重されて設定(configure)されてもよい。また、図7Bに示すように、当該複数のSRそれぞれに対応する複数のPUCCHの少なくとも2つが重複(overlapped)して設定されてもよい。
図7A及び7Bに示すように、複数のSRそれぞれのPUCCH(PUCCHリソース又はSRリソース)が設定される場合、ユーザ端末は、設定されたどのPUCCHを用いてSRを送信してもよい。
例えば、図7Bでは、ユーザ端末は、前のスロットでトラフィックが発生する場合、ロングPUCCHを用いてSRを送信し、現在のスロット内でトラフィックが発生する場合、ショートPUCCHを用いてSRを送信してもよい。当該ショートPUCCHは、スロット内に設定される一以上のショートPUCCHの中で、トラフィックの発生時から最も早いショートPUCCHであってもよいし、トラフィックタイプ(例えば、URLLC:Ultra Reliable and Low Latency Communications、eMBB:enhanced Mobile Broad Band、eMTC:enhanced Machine Type Communicationなど)に応じて定められたショートPUCCHであってもよい。
第2の態様では、上位レイヤシグナリングに基づいてSRの送信に用いるPUCCHが決定されるので、SR用のPUCCHを準静的に制御できる。
(第3の態様)
第3の態様では、CSI(CSIを含み、HARQ−ACK及びSRを含まないUCI)の送信に用いられるPUCCHの決定について説明する。ユーザ端末は、CSIの報告のトリガ情報を含むDCIに基づいて、又は、上位レイヤシグナリングに基づいて、CSIの送信に用いるPUCCHを決定してもよい。
<非周期的CSI>
PUCCHを用いて非周期的(Aperiodic)CSI(A−CSI)をフィードバックする場合、非周期CSIをトリガするDCIは、A−CSIがどのPUCCH(又はPUCCHフォーマット)に多重されるかを明示的又は黙示的に示してもよい。
具体的には、(1)当該DCIは、上記PUCCHリソースの一部としてPUCCHの一つを示す所定フィールドを含んでもよい。ユーザ端末には、上位レイヤシグナリングにより一以上のPUCCHリソースが設定され、DCIの所定フィールド値により当該一以上のPUCCHリソースの一つが指定される。ユーザ端末は、当該所定フィールド値によって指定されたPUCCHリソースによって、A−CSIの送信に用いるPUCCHフォーマットを決定してもよい。
或いは、(2)当該DCIは、A−CSIの送信タイミング(フィードバックタイミング)を示す所定フィールドを含んでもよい。ユーザ端末は、当該所定フィールド値によって指定された送信タイミングによって、A−CSIの送信に用いるPUCCHフォーマットを決定してもよい。
<周期的CSI>
PUCCHを用いて周期的(Periodic)CSI(P−CSI)をフィードバックする場合、ユーザ端末は、上位レイヤシグナリングに基づいて、P−CSIの送信に用いるPUCCHを決定してもよい。
ユーザ端末には、上位レイヤシグナリングにより、P−CSIとPUCCHフォーマットとの関連付けを示す情報が通知されてもよい。ユーザ端末は、当該情報に基づいて、P−CSIの送信に用いるPUCCHフォーマットを決定してもよい。
<準静的CSI>
PUCCHを用いて準静的(semi-persistent)CSI(SP−CSI)をフィードバックする場合、準静的CSIをトリガするDCIは、SP−CSIがどのPUCCH(又はPUCCHフォーマット)に多重されるかを明示的又は黙示的に示してもよい。
具体的には、(1)当該DCIは、上記PUCCHリソースの一部としてPUCCHの一つを示す所定フィールドを含んでもよい。ユーザ端末には、上位レイヤシグナリングにより一以上のPUCCHリソースが設定され、DCIの所定フィールド値により当該一以上のPUCCHリソースの一つが指定される。ユーザ端末は、当該所定フィールド値によって指定されたPUCCHリソースによって、SP−CSIの送信に用いるPUCCHフォーマットを決定してもよい。
或いは、(2)当該DCIは、SP−CSIの送信タイミング(フィードバックタイミング)を示す所定フィールドを含んでもよい。ユーザ端末は、当該所定フィールド値によって指定された送信タイミングによって、SP−CSIの送信に用いるPUCCHフォーマットを決定してもよい。
第3の態様では、ユーザ端末は、CSIの報告のトリガ情報を含むDCIに基づいて、又は、上位レイヤシグナリングに基づいて、CSI(A−CSI、P−CSI又はSP−CSI)の送信に用いるPUCCHを決定されるので、CSIの送信に用いるPUCCHを動的又は準静的に制御できる。
(第4の態様)
第4の態様では、PUCCHを用いたHARQ−ACKとSRとの送信制御について説明する。図8は、第4の態様に係るHARQ−ACK及びSRの送信制御の一例を示す図である。なお、図8では、HARQ−ACK用のショートPUCCHとSR用のロングPUCCHが示されるが、HARQ−ACK、SR用に用いられるPUCCHは図示するものに限られない。
図8Aに示すように、HARQ−ACKの送信タイミングがSR用のPUCCHと衝突しない場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)とSR用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)とを時間分割多重して送信してもよい。
図8B〜8Dに示すように、HARQ−ACKの送信タイミングがSR用のPUCCHと衝突する場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCHが開始するタイミングに基づいて、HARQ−ACKとSRとの送信を制御してもよい。
図8Bに示すように、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)がSR用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)と同一のタイミングに開始する場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK及びSRを同一のチャネル(例えば、ショートPUCCH)に多重して送信してもよい。この場合、ユーザ端末は、PUCCHフォーマットをよりペイロードの多いPUCCHフォーマットにフォールバックしてもよい(例えば、PF0⇒2)。
図8Cに示すように、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)がSR用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)より前に開始する場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)を用いてHARQ−ACKを送信し、SRの送信を延期(pending)してもよい。あるいは、この場合図8Aと同様に両者が衝突しないことから、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)とSR用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)とを時間分割多重して送信してもよい。
或いは、図8Cにおいて、ユーザ端末は、HARQ−ACK及びSRの双方を送信してもよい。例えば、HARQ−ACKが2ビット以下である場合、ユーザ端末は、SRが1(positive)であれば、SR用のPUCCH(SRリソース、例えば、ロングPUCCH)を用いてHARQ−ACKを送信し、SRが0(negative)であれば、HARQ−ACK用のPUCCH(HARQ−ACKリソース、例えば、ショートPUCCH)を用いてHARQ−ACKを送信してもよい。これにより、ユーザ端末は、SRを黙示的に無線基地局に通知できる。
また、図8Cにおいて、HARQ−ACKが2ビットを超える場合、ユーザ端末は、SR及びHARQ−ACKを結合して符号化(ジョイント符号化)し、HARQ−ACK用のPUCCHを用いて送信してもよい。
図8Dに示すように、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)がSR用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)より後に開始する場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)の送信を開始する前にSRをドロップ又はキャンセルし、HARQ−ACK用のPUCCHを用いてHARQ−ACKを送信してもよい。
或いは、図8Cと同様に、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCH又はSR用のPUCCHを用いてHARQ−ACKを明示的に送信し、SRを黙示的に送信してもよい。また、ユーザ端末は、HARQ−ACK及びSRをジョイント符号化して、HARQ−ACK用のPUCCHを用いて送信してもよい。
第4の態様では、HARQ−ACKの送信タイミングがSR用のPUCCHと衝突する場合にも、HARQ−ACK用のPUCCHが開始するタイミングに基づいて、HARQ−ACKとSRとの送信を適切に制御できる。
(第5の態様)
第5の態様では、PUCCHを用いたHARQ−ACKとCSIとの送信制御について説明する。図9は、第5の態様に係るHARQ−ACK及びCSIの送信制御の一例を示す図である。なお、図9では、HARQ−ACK用のショートPUCCHとCSI用のロングPUCCHが示されるが、HARQ−ACK、CSI用に用いられるPUCCHは図示するものに限られない。
図9Aに示すように、HARQ−ACKの送信タイミングがCSI用のPUCCHと衝突しない場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)とCSI用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)とを時間分割多重して送信してもよい。
図9B〜9Dに示すように、HARQ−ACKの送信タイミングがCSI用のPUCCHと衝突する場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCHが開始するタイミングに基づいて、HARQ−ACKとCSIとの送信を制御してもよい。
図9Bに示すように、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)がCSI用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)と同一のタイミングに開始する場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK及びCSIを同一のチャネル(例えば、ショートPUCCH)に多重して送信してもよい。
図9Cに示すように、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)がCSI用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)より前に開始する場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)を用いてHARQ−ACKを送信し、CSIをドロップしてもよい。
或いは、図9Cにおいて、ユーザ端末は、HARQ−ACK及びCSIの双方を送信してもよい。例えば、CSIがP−CSIである場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK及びCSIをHARQ−ACK用のPUCCH(HARQ−ACKリソース、例えば、ショートPUCCH)を用いて送信してもよい。図9Cに示す場合でも、P−CSI用の処理時間は十分であるためである。
図9Dに示すように、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)がCSI用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)より後に開始する場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)の送信を開始する前にCSIをドロップ又はキャンセルし、HARQ−ACK用のPUCCHを用いてHARQ−ACKを送信してもよい。
或いは、図9Dにおいて、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCHを用いてHARQ−ACK及びCSIを送信してもよい。
第5の態様では、HARQ−ACKの送信タイミングがCSI用のPUCCHと衝突する場合にも、HARQ−ACK用のPUCCHが開始するタイミングに基づいて、HARQ−ACKとCSIとの送信を適切に制御できる。
(第6の態様)
第6の態様では、PUCCHを用いたHARQ−ACKとSR及びCSIとの送信制御について説明する。図10は、第6の態様に係るHARQ−ACK及びCSIの送信制御の一例を示す図である。なお、図10では、HARQ−ACK用のショートPUCCHとCSI用のロングPUCCHとSR用のショートPUCCHとが示されるが、HARQ−ACK、CSI、SR用に用いられるPUCCHは図示するものに限られない。
図10Aに示すように、HARQ−ACKの送信タイミングがCSI又はSR用のPUCCHのいずれとも衝突しない場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)とCSI用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)とSR用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)を時間分割多重して送信してもよい。
図10B〜10Dに示すように、HARQ−ACKの送信タイミングがSR及びCSI用のPUCCHと衝突する場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCHが開始するタイミングに基づいて、HARQ−ACKとSR及びCSIとの送信を制御してもよい。
図10Bに示すように、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)がSR及びCSI用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)と同一のタイミングに開始する場合、ユーザ端末は、HARQ−ACKとSR及びCSIとを同一のチャネル(例えば、ショートPUCCH)に多重して送信してもよい。
図10Cに示すように、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)がCSI用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)より前に開始する場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)を用いてHARQ−ACKを送信し、CSIをドロップし、SRの送信を延期してもよい。
図10Dに示すように、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)がCSI用のPUCCH(例えば、ロングPUCCH)より後に開始する場合、ユーザ端末は、HARQ−ACK用のPUCCH(例えば、ショートPUCCH)の送信を開始する前にCSI及びSRをドロップ又はキャンセルし、HARQ−ACK用のPUCCHを用いてHARQ−ACKを送信してもよい。
第6の態様では、HARQ−ACKの送信タイミングがSR及びCSI用のPUCCHと衝突する場合にも、HARQ−ACK用のPUCCHが開始するタイミングに基づいて、HARQ−ACKとSR及びCSIとの送信を適切に制御できる。
(第7の態様)
ユーザ端末は、UCIの送信に用いられるリソース量(例えば、リソース要素(RE:Resource Element)の数)、UCIのビット数、変調次数に基づいて、PUCCHを用いて送信されるUCIの符号化率を決定してもよい。例えば、ユーザ端末は、下記式1に基づいて、当該符号化率を決定してもよい。
(式1)
符号化率=(UCIのビット数)/(RE数×変調次数)
ユーザ端末は、当該計算された符号化率及び予め設定された最大符号化率に基づいて、当該UCIの少なくとも一部のバンドリング及び/又はドロップを制御してもよい。具体的には、ユーザ端末は、計算された符号化率が最大符号化率を超える場合、HARQ−ACKの空間バンドリングを行ってもよい。ユーザ端末は、空間バンドリング後に計算された符号化率が依然として最大符号化率を超える場合、当該符号化率が最大符号化率よりも低くなるまで、低い優先度のCSIをドロップしてもよい。
また、HARQ−ACKの空間バンドリングとCSIのドロップは、逆の順序で適用されてもよい。すなわち、ユーザ端末は、計算された符号化率が最大符号化率を超える場合、低い優先度のCSIをドロップし、すべてのCSIをドロップしても計算される符号化率が最大符号化率を超える場合、HARQ−ACKの空間バンドリングを適用してもよい。
上記最大符号化率は、UCI毎にユーザ端末に設定されてもよい。具体的には、最大符号化率は、上記UCIタイプ毎、上記PUCCHリソース毎、PUCCHフォーマット毎、CSIタイプ毎又はCSIプロセス毎に設定されてもよいし、これらの少なくとも2つの組み合わせ毎に設定されてもよい。
ここで、CSIタイプは、例えば、チャネル品質識別子(CQI:Channel Quality Indicator)、ランク識別子(RI:Rank Indicator)、プリコーディング行列識別子(PMI:Precoding Matrix Indicator)、ビーム情報(例えば、BI:Beam Index)、これらの少なくとも2つの組み合わせ毎に定められてもよい。
また、CSIプロセスは、希望信号の測定用リソース(希望信号測定用リソース)及び干渉信号の測定用リソース(干渉信号測定用リソース)の組み合わせ毎に定められる。希望信号測定用リソースは、LTEにおけるCSI−RSリソースあるいはCSI−RSをベースとしたリソース構成でもよいし、別の新しいリソース構成でもよい。干渉信号測定用リソースは、LTEにおけるCSI−IM(CSI Interference Measurement)リソースあるいはCSI−IMをベースとしたリソース構成でもよいし、別の新しいリソース構成でもよい。
ユーザ端末は、上記UCIタイプ毎、上記PUCCHリソース毎、CSIタイプ毎又はCSIプロセス毎に設定されてもよいし、これらの少なくとも2つの組み合わせ毎に、最大符号化率を示す情報を、上位レイヤシグナリングを用いて受信してもよい。
CSIとしてフィードバックする情報ビット数が数百ビットに上る場合、CSIを複数のパート(part、例えば、2パート)に分割する(split CSI)ことが検討されている。このような制御を行う場合には、各パート毎に最大符号化率が設定されてもよいし、パート間で、優先度が設けられてもよい。CSIが複数のCSIパートに分割され、優先度が設けられる場合、より高い優先度のCSIを含むUCIビット系列には、HARQ−ACK及び/又はSRが含まれてもよく、この場合HARQ−ACK及びSRは結合して符号化(ジョイント符号化)されてもよい。
複数のCSIパートを異なるPUCCHで送信する場合、異なるPUCCHが衝突する場合には、前記設定された優先度に基づいてドロップするPUCCHを選択してもよい。複数のCSIパートを単一のPUCCHで送信する場合、計算された符号化率が最大符号化率を上回る場合には、優先度が高いCSIパートは、優先度が低いCSIパートのCSIが全てドロップされないかぎり、ドロップしないものとしてもよい。
CSIの各パートの優先度に応じて、各パートに付加される巡回冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check)の長さ(ビット数)は異なってもよい。また、各パートの優先度に応じて、PUSCHにピギーバックされるUCIの符号化に用いられるベータオフセット値は異なってもよい。
第7の態様では、PUCCHを用いて送信されるUCIの符号化に用いられるパラメータ(例えば、最大符号化率)を適切に制御できる。
(第8の態様)
第8の態様では、PUSCHがPUCCHを用いたUCIと衝突する場合におけるULデータ及び/又はUCIの送信制御について説明する。ユーザ端末は、PUSCHと衝突するPUCCH用のUCIを、PUSCHを用いて送信(PUSCHにピギーバック)してもよい。当該PUSCHを用いたUCIの送信は、UCI on PUSCH等とも呼ばれてもよい。
UCI用の元の(original)PUCCHの開始タイミングがPUSCHの開始タイミングに応じたタイミングX0より遅くない(not later than)(又は以降でない)場合、ユーザ端末は、当該PUSCHで送信される上りデータをレートマッチングして、当該PUSCHを用いて当該UCIを送信してもよい。
UCI用の元の(original)PUCCHの開始タイミングがPUSCHの開始タイミングに応じたタイミングX0より遅い(not later than)(又は以降である)場合、ユーザ端末は、当該PUSCHで送信される上りデータをパンクチャして、当該PUSCHを用いて当該UCIを送信してもよい。
UCI用の元の(original)PUCCHの開始タイミングが所定タイミングX1より遅い(又は以降である)場合、ユーザ端末は、当該UCIをドロップする、又は、当該PUSCHを用いた当該UCIの送信(ピギーバック)を想定しなくともよい。当該タイミングX1は、例えば、PUSCHの開始タイミングから所定期間後であり、上記タイミングX0より遅くてもよい。
当該タイミングX1及び/又は当該タイミングX0は、予め仕様で定められてもよいし、当該タイミングX1及び/又は当該タイミングX0を示す情報が、上位レイヤシグナリングにより無線基地局からユーザ端末に通知されてもよい。
なお、前記「UCI用の元の(original)PUCCHの開始タイミング」とは、当該UCIの送信にあたって、PUSCHがない場合に用いられるPUCCH送信開始タイミングを意味する。この「UCI用の元の(original)PUCCHの開始タイミング」は、RRC等上位レイヤシグナリングで設定されるか、PDSCHのスケジューリングを行うDCI、SPS/Grant−freeリソース及び/又はSP−CSIのアクティベーション/リリースを行うDCI、及び/又はA−CSIトリガを行うDCIで指定することができる。
図11は、第8の態様に係るUCIのPUSCHへのピギーバックの一例を示す図である。図11Aでは、PUSCHに対する割当リソース(時間及び/又は周波数リソース)の少なくとも一部がロングPUCCHと衝突する場合が示される。図11Bでは、PUSCHに対する割当リソース(時間及び/又は周波数リソース)の少なくとも一部がショートPUCCHと衝突する場合が示される。
図11Aに示すように、ロングPUCCHの開始タイミングがPUSCHの開始タイミングと等しい場合、ユーザ端末は、当該UCIを当該PUSCHにピギーバックしてもよい。図11Aにおいて、ユーザ端末は、UCIをマッピングするPUSCH用のリソース(例えば、リソース要素(RE:Resource Element))について、上りデータをパンクチャしてもよいし、レートマッチングしてもよいし、又は、両方を適用してもよい。
図11Bに示すように、ショートPUCCHの開始タイミングがPUSCHの開始タイミングから所定期間後のタイミングX1より遅くない場合、ユーザ端末は、当該UCIを当該PUSCHにピギーバックしてもよい。図11Bにおいて、ユーザ端末は、UCIをマッピングするPUSCH用のリソース(例えば、RE)について、上りデータをパンクチャしてもよいし、レートマッチングしてもよいし、又は、両方を適用してもよい。
一方、図11Bに示すように、ショートPUCCHの開始タイミングがPUSCHの開始タイミングから所定期間後のタイミングX1より遅い場合、ユーザ端末は、当該UCIをドロップしてもよい。
第8の態様では、UCIの送信タイミングがPUSCHと衝突する場合にも、UCIのピギーバック及び/又はドロップ、及び/又は、上りデータのレートマッチング及び/又はパンクチャを適切に制御できる。
(第9の態様)
ユーザ端末は、UCIをPUSCHにピギーバックする場合に、当該UCIにどのくらいのリソース(例えば、RE)が必要であるかを知る必要がある。ユーザ端末は、当該リソース量の決定に用いられる情報(UCIリソース関連情報、ベータオフセット(Beta offset)、βオフセット、βOffset)等ともいう)を受信し、当該ベータオフセットに基づいて、ピギーバックされる各UCI用のリソース量を制御してもよい。
第9の態様において、一以上のベータオフセット値をそれぞれ含む一以上のセット(set)が上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)によりユーザ端末に設定されてもよい。また、DCI(例えば、PUSCHをスケジューリングするDCI)により、当該セットの一つが指定されてもよい。ユーザ端末は、当該DCIによりスケジューリングされるPUSCHを用いたUCIの送信を、当該セット内のベータオフセット値に基づいて制御する。
各セットには、UCIタイプに対応する一以上のベータオフセット値が含まれてもよい。ここで、UCIタイプは、例えば、CSI、CSI+HARQ−ACK、CSI+SR、CSI+SR+HARQ−ACK、2パートのCSI(two-part CSI)などの複数のタイプを有してもよく、これらのUCIタイプに対応する複数のベータオフセット値が各セットに含まれてもよい。
また、各セットに含まれるベータオフセット値は、UL波形(例えば、DFT拡散OFDM波形、OFDM波形)、UCIの多重メカニズム(例えば、レートマッチング、パンクチャ)等の少なくとも一つに基づいて定められてもよい。
上位レイヤシグナリングによりユーザ端末に設定される上記セットの数は、2、4、または8であってもよい。この場合、DCI内の1、2、または3ビットで、上記セットの一つが指定されてもよい。
このように、ユーザ端末は、PUSCHをスケジューリングするDCI(ULグラント)内の指示情報(例えば、上記セットの一つを示す情報)に基づいて、UCI(例えば、UCIタイプ、UL波形、UCIの多重メカニズムの少なくとも一つ)に対応するベータオフセット値を決定し、当該ベータオフセット値に基づいてピギーバックされるUCIのリソース量を決定してもよい。
第9の態様では、PUSCHを用いて送信されるUCIの符号化に用いられるパラメータ(例えば、ベータオフセット)を適切に制御できる。
(第10の態様)
第9の態様では、PUSCHをスケジューリングするDCIに基づいて当該PUSCHを用いたUCIの送信制御に用いられるベータオフセット値(又は、一以上のベータオフセット値のセット)が指定される場合について説明した。第10の態様では、当該DCIによって指定されるベータオフセット値(又は、上記セット)が無い場合について説明する。
ユーザ端末は、DCIによって指定されるベータオフセットが無い場合、デフォルトのベータオフセット値を使用してもよい。当該デフォルトのベータオフセット値は、UCI(例えば、UCIタイプ、UL波形、UCIの多重メカニズムの少なくとも一つ)毎に仕様で定められていてもよいし、上位レイヤシグナリングにより設定されてもよい。
或いは、ユーザ端末は、PUSCHの性能(performance)に関係なく、PUSCHに割り当てられた全てのリソースがUCIに使用されると想定してもよい。
(第11の態様)
第11の態様では、上り(UL)のMIMO(Multi Input Multi Output)の適用時におけるUCIの送信制御について説明する。上りのMIMOでは、上りデータの複数のトランスポートブロック(TB:Transport Block)がそれぞれ異なるレイヤで送信される。当該レイヤの数はランクとも呼ばれ、ランク識別子(RI)により当該ランク(レイヤ数)が示される。
上りのMIMO(UL MIMO)が適用されるPUSCHのスケジューリング用のDCI(UL DCI)は、(1)単一のベータオフセット値(又は、一以上のベータオフセット値を含む単一のセット)を示してもよいし、(2)複数のレイヤ(またはTB)それぞれに対応する複数のベータオフセット値(又は、レイヤ毎のセット)を示してもよい。
(1)上記DCIが単一のベータオフセット値(又は、単一のセット)を示す場合、ユーザ端末は、当該DCIによって示される同一のベータオフセット値を複数のTBに適用してもよい。
或いは、ユーザ端末は、単一のTB(例えば、TB1)に対して当該DCIによって示されるベータオフセット値を適用し、他のTB(例えば、TB2)に対して当該ベータオフセット値に所定のオフセット(例えば、デルタオフセット、δオフセット、δoffset等ともいう)を与えた値を適用してもよい。当該所定のオフセットは、当該他のTBのトランスポートブロックサイズ(TBS:Transport Block Size)、変調符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme)、冗長バージョン(RV:Redundancy Version)の少なくとも一つに関連付けられてもよい。
また、UL MIMOがPUSCHに適用される場合、ユーザ端末は、UCIを複数のレイヤ(またはTB)に渡って逐次的にマッピングするものとしてもよいし、UCIを複数レイヤ(またはTB)分コピーし、得られたコピーをレイヤ分(またはTB分)マッピングするものとしてもよい。或いは、UCIは、より高いMCSの特定のTBのレイヤにマッピングされてもよい。
これらマッピング方法は、UCIの種別(例えばHARQ−ACK、SR、又はCSI)、UCIが対応するサービスの種別(例えばeMBB、URLLCなど)、UCIに対応する元のPUCCHフォーマット(たとえばPUCCHフォーマット0/1などのショートPUCCHフォーマットか、PUCCHフォーマット2/3/4などのロングPUCCHフォーマットか、など)で別々に制御するものとしてもよい。
(無線通信システム)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、少なくとも2つを組み合わせて適用されてもよい。
図12は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE−A(LTE−Advanced)、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、NR(New RAT:New Radio Access Technology)などと呼ばれても良い。
図12に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a〜12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。セル間及び/又はセル内で異なるニューメロロジーが適用される構成としてもよい。
ここで、ニューメロロジーとは、周波数方向及び/又は時間方向における通信パラメータ(例えば、サブキャリアの間隔(サブキャリア間隔)、帯域幅、シンボル長、CPの時間長(CP長)、サブフレーム長、TTIの時間長(TTI長)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、フィルタリング処理、ウィンドウイング処理などの少なくとも一つ)である。無線通信システム1では、例えば、15kHz、30kHz、60kHz、120kHz、240kHzなどのサブキャリア間隔がサポートされてもよい。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、2個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。また、ユーザ端末は、複数のセルとしてライセンスバンドCCとアンライセンスバンドCCを利用することができる。
また、ユーザ端末20は、各セルで、時分割複信(TDD:Time Division Duplex)又は周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)を用いて通信を行うことができる。TDDのセル、FDDのセルは、それぞれ、TDDキャリア(フレーム構成タイプ2)、FDDキャリア(フレーム構成タイプ1)等と呼ばれてもよい。
また、各セル(キャリア)では、単一のニューメロロジーが適用されてもよいし、複数の異なるニューメロロジーが適用されてもよい。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHz、30〜70GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、gNB(gNodeB)、送受信ポイント(TRP)、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、eNB、gNB、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−A、5G、NRなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。また、ユーザ端末20は、他のユーザ端末20との間で端末間通信(D2D)を行うことができる。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンク(DL)にOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用でき、上りリンク(UL)にSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用できる。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、ULでOFDMAが用いられてもよい。
また、無線通信システム1では、マルチキャリア波形(例えば、OFDM波形)が用いられてもよいし、シングルキャリア波形(例えば、DFT−s−OFDM波形)が用いられてもよい。
無線通信システム1では、下り(DL)チャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるDL共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel、下りデータチャネル等ともいう)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、L1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
L1/L2制御チャネルは、下り制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel))、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。EPDCCHは、PDSCHと周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。PHICH、PDCCH、EPDCCHの少なくとも一つにより、PUSCHに対するHARQの再送制御情報(ACK/NACK)を伝送できる。
無線通信システム1では、上り(UL)チャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel、上りデータチャネル等ともいう)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。下り(DL)信号の再送制御情報(A/N)やチャネル状態情報(CSI)などの少なくとも一つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルを伝送できる。
<無線基地局>
図13は、本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されてもよい。
下りリンクで無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。
本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、上り(UL)信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅されたUL信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力されたUL信号に含まれるULデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して隣接無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
また、送受信部103は、ユーザ端末20に対して下り(DL)信号(DLデータ信号、DL制御信号、DL参照信号の少なくとも一つを含む)を送信し、当該ユーザ端末20からの上り(UL)信号(ULデータ信号、UL制御信号、UL参照信号の少なくとも一つを含む)を受信する。
また、送受信部103は、上りデータチャネル(例えば、PUSCH)又は上り制御チャネル(例えば、ショートPUCCH及び/又はロングPUCCH)を用いて、ユーザ端末20からのUCIを受信する。当該UCIは、下りデータチャネル(例えば、PDSCH)のHARQ−ACK、CSI、SR、ビームの識別情報(例えば、ビームインデックス(BI))、バッファステータスレポート(BSR)の少なくとも一つを含んでもよい。
また、送受信部103は、上位レイヤシグナリングによる制御情報(上位レイヤ制御情報)及び物理レイヤシグナリングによる下り制御情報(DCI)を送信する。具体的には、送受信部103は、PUCCHリソースを示す構成情報(第1、第3、第7の態様)、PUCCHフォーマット及び/又は期間(長さ、例えば、ロング又はショート)とSRとの関連付けを示す情報(第2の態様)、P−CSIとPUCCHフォーマットとの関連付けを示す情報(第3の態様)、タイミングX0及び/又はX1を示す情報(第8の態様)、最大符号化率を示す情報(第7の態様)、ベータオフセットに関する情報(第9−11の態様)の少なくとも一つを、物理レイヤシグナリング(L1シグナリング)及び/又は上位レイヤシグナリングにより送信してもよい。
図14は、本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図14は、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図14に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305とを備えている。
制御部301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、例えば、送信信号生成部302によるDL信号の生成や、マッピング部303によるDL信号のマッピング、受信信号処理部304によるUL信号の受信処理(例えば、復調など)、測定部305による測定を制御する。
具体的には、制御部301は、ユーザ端末20のスケジューリングを行う。具体的には、制御部301は、ユーザ端末20からのUCI(例えば、CSI及び/又はBI)に基づいて、下りデータチャネル及び/又は上りデータチャネルのスケジューリング及び/又は再送制御を行ってもよい。
また、制御部301は、上り制御チャネル(例えば、ロングPUCCH及び/又はショートPUCCH)の構成(フォーマット)を制御し、当該上り制御チャネルに関する制御情報を送信するよう制御してもよい。
また、制御部301は、第1及び第2の上り制御チャネル(例えば、ロングPUCCH及びショートPUCCH)におけるUCIの符号化率(例えば、最大符号化率)を制御し、最大符号化率を示す情報の送信を制御してもよい。
また、制御部301は、PUCCHリソースを制御してもよい。
制御部301は、上り制御チャネルのフォーマットに基づいて、ユーザ端末20からのUCIの受信処理を行うように、受信信号処理部304を制御してもよい。
制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(DLデータ信号、DL制御信号、DL参照信号を含む)を生成して、マッピング部303に出力する。
送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
受信信号処理部304は、ユーザ端末20から送信されるUL信号(例えば、ULデータ信号、UL制御信号、UL参照信号を含む)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。具体的には、受信信号処理部304は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部305に出力してもよい。また、受信信号処理部304は、制御部301から指示される上り制御チャネル構成に基づいて、UCIの受信処理を行う。
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
測定部305は、例えば、UL参照信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))及び/又は受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))に基づいて、ULのチャネル品質を測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
<ユーザ端末>
図15は、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。
複数の送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、それぞれアンプ部202で増幅される。各送受信部203はアンプ部202で増幅されたDL信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。DLデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、ブロードキャスト情報もアプリケーション部205に転送される。
一方、上り(UL)データについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、レートマッチング、パンクチャ、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて各送受信部203に転送される。UCIについても、チャネル符号化、レートマッチング、パンクチャ、DFT処理、IFFT処理の少なくとも一つが行われて各送受信部203に転送される。
送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
また、送受信部203は、ユーザ端末20に設定されたニューメロロジーの下り(DL)信号(DLデータ信号、DL制御信号、DL参照信号を含む)を受信し、当該ニューメロロジーのUL信号(ULデータ信号、UL制御信号、UL参照信号を含む)を送信する。
また、送受信部203は、上りデータチャネル(例えば、PUSCH)又は上り制御チャネル(例えば、ショートPUCCH及び/又はロングPUCCH)を用いて、無線基地局10に対して、UCIを送信する。
また、送受信部203は、上位レイヤシグナリングによる制御情報(上位レイヤ制御情報)及び物理レイヤシグナリングによる下り制御情報(DCI)を受信する。具体的には、送受信部203は、PUCCHリソースを示す構成情報(第1、第3、第7の態様)、PUCCHフォーマット及び/又は期間(長さ、例えば、ロング又はショート)とSRとの関連付けを示す情報(第2の態様)、P−CSIとPUCCHフォーマットとの関連付けを示す情報(第3の態様)、タイミングX0及び/又はX1を示す情報(第8の態様)、最大符号化率を示す情報(第7の態様)、ベータオフセットに関する情報(第9−11の態様)の少なくとも一つを、物理レイヤシグナリング(L1シグナリング)及び/又は上位レイヤシグナリングにより受信してもよい。
送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置とすることができる。また、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
図16は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図16においては、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図16に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を備えている。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、例えば、送信信号生成部402によるUL信号の生成や、マッピング部403によるUL信号のマッピング、受信信号処理部404によるDL信号の受信処理、測定部405による測定を制御する。
また、制御部401は、無線基地局10からの明示的指示又はユーザ端末20における黙示的決定に基づいて、ユーザ端末20からのUCIの送信に用いる上り制御チャネルを制御する。
また、制御部401は、上り制御チャネル(例えば、ロングPUCCH及び/又はショートPUCCH)の構成(フォーマット)を制御してもよい。制御部401は、無線基地局10からの制御情報に基づいて、当該上り制御チャネルのフォーマットを制御してもよい。
また、制御部401は、無線基地局10から通知される最大符号化率に基づいて、当該UCIの送信を制御してもよい。
また、制御部401は、第1の上り制御チャネル(ショートPUCCH)と第2の上り制御チャネル(ロングPUCCH)とが一以上のスロット内で時間分割多重される場合、UCIの送信を制御してもよい。
制御部401は、PDSCHのスケジューリングに用いられる下り制御情報(DCI)又は当該PDSCHのスケジューリングに基づいて、HARQ−ACK(再送制御情報)の送信に用いる上り制御チャネルを決定してもよい(第1の態様)。
制御部401は、上位レイヤシグナリングに基づいて、SR(スケジューリング要求)の送信に用いる上り制御チャネルを決定してもよい(第2の態様)。
制御部401は、CSIの報告のトリガ情報を含む下り制御情報(DCI)又は上位レイヤシグナリングに基づいて、CSI(チャネル状態情報)の送信に用いる上り制御チャネルを決定してもよい(第3の態様)。
制御部401は、HARQ−ACK(再送制御情報)の送信タイミングがSR用の上り制御チャネル及び/又はCSI用の上り制御チャネルと衝突しない場合、当該HARQ−ACK用の上り制御チャネルと、SR用の上り制御チャネル及び/又はCSI用の上り制御チャネルとを時間分割多重してもよい(第4〜6の態様)。
制御部401は、HARQ−ACK(再送制御情報)の送信タイミングがSRの上り制御チャネル及び/又はCSI用の上り制御チャネルと衝突する場合、HARQ−ACK用の上り制御チャネルが開始するタイミングに基づいて、HARQ−ACKとSR及び/又はCSIとの送信を制御してもよい(第4〜6の態様)。
制御部401は、UCI用の上り制御チャネルがPUSCH(上りデータチャネル)に対する割当リソースの少なくとも一部と重複する場合、上り制御チャネルの開始タイミングに基づいて、PUSCHのレートマッチング及び/又はレートマッチング、及び/又は、前記UCIの少なくとも一部のドロップを制御してもよい(第8の態様)。
制御部401は、無線基地局10から通知される最大符号化率に基づいて、UCIの符号化を制御してもよい(第7の態様)。
また、制御部401は、無線基地局10から通知されるベータオフセット値又はデフォルトのベータオフセット値に基づいて、PUSCHを用いて送信されるUCIの符号化を制御してもよい(第9、10の態様)。
また、制御部401は、複数のレイヤの上りデータがPUSCHで送信される場合、当該PUSCHを用いて送信されるUCIの符号化及び/又はマッピングを制御してもよい(第11の態様)。
また、制御部401は、上位レイヤシグナリング及び/又は下り制御情報に基づいて、PUCCHフォーマットで用いられるPUCCHリソースを決定してもよい。
制御部401は、PUCCHフォーマットに基づいて、UCIの送信処理を行うように、送信信号生成部402、マッピング部403、送受信部203の少なくとも一つを制御してもよい。
制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号(ULデータ信号、UL制御信号、UL参照信号、UCIを含む)を生成(例えば、符号化、レートマッチング、パンクチャ、変調など)して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成されたUL信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
受信信号処理部404は、DL信号(DLデータ信号、スケジューリング情報、DL制御信号、DL参照信号)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。受信信号処理部404は、無線基地局10から受信した情報を、制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリングなどの上位レイヤシグナリングによる上位レイヤ制御情報、物理レイヤ制御情報(L1/L2制御情報)などを、制御部401に出力する。
受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
測定部405は、無線基地局10からの参照信号(例えば、CSI−RS)に基づいて、チャネル状態を測定し、測定結果を制御部401に出力する。なお、チャネル状態の測定は、CC毎に行われてもよい。
測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
<ハードウェア構成>
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線を用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図17は、本実施の形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、1以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004を介する通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD−ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004によって実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアを用いて各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
(変形例)
なお、本明細書において説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)によって構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジーに依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)によって構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。また、スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及び/又はTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、及び/又はコードワードの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、及び/又はコードワードがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8−12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、又は、サブスロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックによって構成されてもよい。なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本明細書において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスによって指示されてもよい。
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本明細書において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本明細書において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))を用いて通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。
本明細書においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「gNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、送受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head))によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本明細書においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び/又は移動局は、送信装置、受信装置などと呼ばれてもよい。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
本明細書において、基地局によって行われるとした動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)を含むネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本明細書において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本明細書において使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
本明細書において使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的であっても、論理的であっても、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」と読み替えられてもよい。
本明細書において、2つの要素が接続される場合、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び/又は光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も同様に解釈されてもよい。
本明細書又は請求の範囲において、「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本発明は、請求の範囲の記載に基づいて定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とし、本発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。