JPWO2019078342A1 - 心筋細胞への分化指向性を有する多能性幹細胞を選抜するための方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]多能性幹細胞の特定の分化誘導細胞への分化指向性を評価するための分化指向性マーカーの決定方法であって、
(1)複数の多能性幹細胞株における遺伝子発現量を測定すること;
(2)前記複数の多能性幹細胞株におけるmiRNAの発現量を測定すること;
(3)前記特定の分化誘導細胞への分化指向性の高い多能性幹細胞株と低い多能性幹細胞株との間に有意に発現量に差異のある遺伝子を抽出すること;
(4)前記特定の分化誘導細胞への分化指向性の高い多能性幹細胞株と低い多能性幹細胞株との間に有意に発現量に差異のあるmiRNAを抽出すること;および
(5)(3)で抽出された遺伝子から(4)で抽出されたmiRNAと関与する遺伝子を選択すること;
を含む、前記方法。
(a)対象の多能性幹細胞における少なくとも1種の分化指向性マーカー遺伝子の発現量を計測すること
(b)(a)で測定した遺伝子の発現量を基準と比較すること
を含む、前記方法。
[3]分化指向性マーカー遺伝子が、WNTシグナル伝達調節因子、ミトコンドリア関連遺伝子、TGFβシグナル伝達調節因子、中胚葉関連遺伝子、心筋細胞関連遺伝子および未分化細胞関連遺伝子からなる群から選択される遺伝子である、[2]の方法。
[5]ミトコンドリア関連遺伝子が、CHCHD2、SFXN3、CREB1、PPARGC1A、PPARGC1B、CAMK4、PPP3CA、MYEF2、PPRC1、PKA、NRF1、GABPA、GABPB2、ESRRA、TFB2M、TFB1M、TFAM、POLRMTおよびMTERFからなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子である、[2]〜[4]の方法。
[7]中胚葉遺伝子が、FLK1、BRACHYURY、GOOSECOID、PDGFR−a、IGF2、CD34、CLL1、HHEX,INHBA,LEF1、SRF、T、TWIST1、ADIPOQ、MME、KIT、ITGAL、Tbx1、Gata1、Klf1、Csf1r、CD45およびTer119からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子である、[2]〜[6]の方法。
[9]未分化細胞関連遺伝子が、Oct−4、Nanog、Lin28、SOX2、c−Myc、Klf4、TRA−1−60、SSEA−4、Oct3/4、Nanog、Cripto、Dax1、ERas、Fgf4、Esg1、Rex1、Zfp296、UTF1、GDF3、Sall4、Tbx3、Tcf3、DNMT3L、DNMT3B、Tra−1−81、miR−290クラスターのmiRNAおよびmiR−302クラスターのmiRNAからなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子である、[2]〜[8]の方法。
[11]測定した発現量が基準より有意に高い場合、対象の多能性幹細胞を心筋細胞への分化指向性が高い細胞株であると判断する、[10]の方法
[13]測定した発現量が基準より有意に低い場合、対象の多能性幹細胞を心筋細胞への分化指向性が高い細胞株であると判断する、[12]の方法。
[14]多能性幹細胞の培養方法であって、PF4、CHCHD2、AMMECR1、API5、BCOR、BRWD1、CLEC4G、GLIPR1、HELB、KDM6A、LOC388796、NKTR、POMZP3、ZP3、PRUNE2、RBMX、RC3H1、SKIL、SORBS2およびSRSF11からなる群から選択される少なくとも1種のタンパク質を含む培地で培養することを特徴とする、前記方法。
[16]培養が、多能性幹細胞から胚様体を形成するための培養である、[14]または[15]の方法。
[17]胚様体が、中胚葉性胚様体である、[16]の方法。
[18][14]〜[17]の方法により培養された多能性幹細胞由来の分化誘導細胞を含む、医療用組成物。
[19]薬剤スクリーニング用組成物である、[18]の医療用組成物。
[20]移植用組成物である、[18]の医療用組成物。
[21]シート状細胞培養物であることを特徴とする、[19]または[20]の医療用組成物。
[23]中胚葉遺伝子が、FLK1、BRACHYURY、GOOSECOID、PDGFR−a、IGF2、CD34、CLL1、HHEX,INHBA,LEF1、SRF、T、TWIST1、ADIPOQ、MME、KIT、ITGAL、Tbx1、Gata1、Klf1、Csf1r、CD45およびTer119からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子からなる群から選択される、[22]の方法。
[24]内胚葉遺伝子が、AMN、SOX7、SOX17およびHNF3からなる群から選択され、外胚葉遺伝子が、SOX1、PAX6およびZIC1からなる群から選択される、[22]または[23]の方法。
[25]さらに、多能性幹細胞や胚様体の形態的特徴を取得することを含む、[22]〜[24]の方法。
本明細書において別様に定義されない限り、本明細書で用いる全ての技術用語および科学用語は、当業者が通常理解しているものと同じ意味を有する。本明細書中で参照する全ての特許、出願および他の出版物や情報は、その全体を参照により本明細書に援用する。また本明細書において参照された出版物と本明細書の記載に矛盾が生じた場合は、本明細書の記載が優先されるものとする。
本開示において、特定の遺伝子名で表される塩基配列(mRNAおよびmiRNAなどを含む)は、例えばGenBankなどの当該技術分野において公知のデータベースに登録された配列を意味する。当業者であれば、かかる遺伝子名から、いかなる配列を表しているか直ちに知ることができる。
(1)複数の多能性幹細胞株における遺伝子発現量を測定すること;
(2)前記複数の多能性幹細胞株におけるmiRNAの発現量を測定すること;
(3)特定の分化誘導細胞への分化指向性の高い多能性幹細胞株と低い多能性幹細胞株との間に有意に発現量に差異のある遺伝子を抽出すること;
(4)前記特定の分化誘導細胞への分化指向性の高い多能性幹細胞株と低い多能性幹細胞株との間に有意に発現量に差異のあるmiRNAを抽出すること;および
(5)(3)で抽出された遺伝子から(4)で抽出されたmiRNAと関与する遺伝子を選択すること。
(a)対象の多能性幹細胞における少なくとも1種の分化指向性マーカー遺伝子、例えばミトコンドリア関連遺伝子、WNTシグナル伝達調節因子、TGFβシグナル伝達調節因子、各胚葉の関連遺伝子および未分化細胞関連遺伝子など、の発現量を計測すること
(b)(a)で測定した分化指向性マーカー遺伝子の発現量を基準と比較すること。
遺伝子の発現量を計測する工程においては、さらに特定の分化誘導細胞に関連する遺伝子の発現量を計測してもよい。例えば分化誘導細胞が心筋細胞であれば心筋細胞関連遺伝子をさらに計測してよい。
<1>本開示の指標化方法
本開示の一側面は、特定の分化誘導細胞、特に心筋細胞への分化指向性を指標化する方法に関する。本開示の指標化方法は以下の工程(a)および(b)を含む:
(a)対象の多能性幹細胞におけるミトコンドリア関連遺伝子、WNTシグナル伝達調節因子、TGFβシグナル伝達調節因子、中胚葉関連遺伝子、心筋細胞関連遺伝子および未分化細胞関連遺伝子からなる群から選択される少なくとも1種の分化指向性マーカー遺伝子の発現量を計測すること
(b)(a)で測定した遺伝子の発現量を基準と比較すること。
ミトコンドリア関連遺伝子としては、これに限定するものではないが、例えばCHCHD2、SFXN3、CREB1、PPARGC1A、PPARGC1B、CAMK4、PPP3CA、MYEF2、PPRC1、PKA、NRF1、GABPA、GABPB2、ESRRA、TFB2M、TFB1M、TFAM、POLRMTまたはMTERFなどが挙げられる。したがって一態様において、工程(a)において、CHCHD2、SFXN3、CREB1、PPARGC1A、PPARGC1B、CAMK4、PPP3CA、MYEF2、PPRC1、PKA、NRF1、GABPA、GABPB2、ESRRA、TFB2M、TFB1M、TFAM、POLRMTおよびMTERFからなる群から選択される少なくとも1種のミトコンドリア関連遺伝子の発現量が計測される。好ましい一態様において、ミトコンドリア関連遺伝子として、CHCHD2および/またはSFXN3の発現量が計測される。
さらに別の好ましい一態様において、分化指向性マーカー遺伝子として、TMEM64、ACTN3、LOC284373、LOC441666、PLCB1、SYNPR、TMEM163、U2AF1L4、VWDE、ZNF229およびZNF354Cからなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子の発現量が計測される。
(a)で測定した発現量と基準とを比較する場合、両値は同じ方法により測定された値であることが好ましいが、これに限定されない。異なる方法で測定された値である場合、直接的な比較が可能となるように値を変換してもよい。
本発明者らにより、多能性幹細胞、とくに誘導多能性幹細胞(iPS細胞)において心筋細胞への分化指向性が高い細胞株が存在すること、およびかかる多能性幹細胞株の遺伝的特徴が初めて見いだされた。したがって本開示の一側面は、ミトコンドリア関連遺伝子、WNTシグナル伝達調節因子、TGFβシグナル伝達調節因子、中胚葉関連遺伝子、心筋細胞関連遺伝子および未分化細胞関連遺伝子からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子の発現量が高いことを特徴とする、心筋細胞への分化指向性が高い多能性幹細胞を包含する。
本発明者らにより、心筋細胞への分化指向性が高い多能性幹細胞を培養して得られる胚様体もまた心筋細胞への分化指向性が高いことが見出された。したがって本開示の一側面は、少なくとも1種の中胚葉遺伝子の発現量が高く、少なくとも1種の内胚葉遺伝子および/または外胚葉遺伝子の発現量が低いことを特徴とする、心筋細胞への分化指向性が高い胚様体を包含する。
本発明者らは、心筋細胞への分化指向性が高い多能性幹細胞の遺伝的特徴を見出し、かかる特徴を有する多能性幹細胞を用いて心筋細胞を分化誘導することにより、高効率で心筋細胞を得ることができることを見出した。したがって、本開示は一側面において、多能性幹細胞から高効率で心筋細胞を分化誘導する方法を包含する。
(1)ヒトiPS細胞を、フィーダー細胞を含まない培養液で維持培養するステップ(フィーダーフリー法)、
(2)得られたiPS細胞から胚様体を形成するステップ、
(3)得られた胚様体をアクチビンA、骨形成タンパク質(BMP)4および塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を含有する培養液中で培養するステップ、
(4)得られた胚様体をWnt阻害剤、BMP4阻害剤およびTGFβ阻害剤を含む培養液中で培養するステップ、および
(5)得られた胚様体をVEGFおよびbFGFを含む培養液中で培養するステップ
を含む方法が挙げられる。
本開示の別の側面は、上記<4>に記載の方法により誘導された分化誘導細胞、例えば心筋細胞を含む医療用組成物を包含する。
本開示において「医療用組成物」とは、医療目的に用いられる組成物を意味し、これに限定するものではないが、例えば医薬用組成物、治療用組成物、移植用組成物などの、直接対象の処置に用いる組成物のほか、例えば薬剤スクリーニング用組成物など、薬剤開発などにおいて用いられる組成物も包含する。
本開示の医療用組成物の調製において、効率よく高純度の心筋細胞含有組成物を得ることは、医療用組成物の品質を高めることにつながるものである。しかしながら通常は、多能性幹細胞から最終的に心筋細胞まで分化誘導して見なければどの程度の心筋細胞が含有されているか予測することは困難である。
一態様において、本側面の方法は、さらに、計測した遺伝子発現量を基準値と比較すること、およびかかる比較の結果上記<3>に記載の胚様体であると判断された胚様体以外の胚様体を除外することを含んでもよい。基準値としては、典型的には、当該遺伝子の発現量の平均値、などが挙げられる。発現量の平均値としては、例えば無作為抽出された所定の個数(例えば5個、10個、15個など)の胚様体における計測対象遺伝子の発現量の平均値であってよい。
(A)多能性幹細胞を分化誘導および培養して、胚様体を形成する工程、
(B)得られた胚様体における中胚葉遺伝子、内胚葉遺伝子および/または外胚葉遺伝子の発現量を計測し、かかる計測値と基準値とを比較することを含む、心筋細胞への分化指向性の高い胚様体を選抜する工程、
(C)選抜された胚様体を分化誘導および培養して、心筋細胞を含む細胞集団を得る工程。
心筋細胞への分化指向性の高いiPS細胞の遺伝的特徴を調べるため、まずは心筋細胞への分化指向性の高いiPS細胞株の特定を試みた。
(1)分化誘導
iPS細胞株として表5に記載の10種の細胞を用いた。201B7、253G1、409B2、HiPS−RIKEN−1A、HiPS−RIKEN−2AおよびHiPS−RIKEN−12Aは理研バイオリソースセンターより入手した。ATCC−DYR0100およびATCC−HYR0103はATCCより入手した。mc−iPSはSystem Biosciencesより入手した。Ticは医薬基盤研究所より入手した。分化誘導直前のヒトiPS細胞株のTotal RNAはmiRNeasy Mini Kit(QIAGEN)を用いて、プロコールに従い抽出した。RT−PCRにはSuperScriptTM VILO(Invitrogen)を用い、cDNAを合成した。表4に記載したSYBR Green用PCRプライマーおよびSYBR Green PCRマスターミックス(Applied Biosystems)またはTaqman probeとTaqman Gene Expression Master Mix(Applied Biosystems)を用いて、ViiA 7 Real-Time PCR System(Applied Biosystems)でPCRを実施した。遺伝子発現の解析にはハウスキーピング遺伝子としてGAPDHを用いた。ViiA 7 Sysytemを用いて遺伝子発現解析を行った。TaqMan Gene Expression Assaysでは温度サイクリング条件としてホールド:95℃で20秒、サイクル:95℃で1秒、60℃で20秒、で行った。SYBR Greenの温度サイクリング条件はホールド:95℃で20秒、サイクル:95℃で1秒、60℃で20秒を40サイクル、および95℃で15秒、60℃で1分、95℃で15秒で行った。
各iPS細胞株から分化誘導された心筋細胞含有胚様体におけるトロポニン陽性率および拍動率、心筋細胞関連遺伝子発現量を計測し、各iPS細胞株の心筋細胞への分化指向性の順位付けを行った。
トロポニン陽性率は、胚様体をTrypLE Selectを用いて分散後、分散した細胞をBD Cytofix/Cytoperm(登録商標)Fixation/Permeabilization Solution Kit(BD Bioscience)を用いて固定、透過処理した後、抗ヒトトロポニン抗体(Thermo Fisher Scientific)、標識2次抗体(Thermo Fisher Scientific)を順次反応させた後、フローサイトメーターにより測定を行って算出した。
上記(2)で心筋細胞への分化指向性が高い細胞株であると特定された3細胞株から調製された心筋細胞培養物における未分化細胞の残存率を、未分化細胞マーカーであるLin28を発現する細胞数の割合として、定量PCRで測定した。
結果を図4に示す。心筋細胞への分化指向性が高いと特定された3細胞株においては、他の細胞株に比べて顕著に未分化細胞の残存率が低くなる傾向があった。
次に上記例1における培養4日目の時点の各胚様体における、SOX2、PAX6、ZIC1、BRACHYURY、FLK1、PDGFR−a、GOOSECOID、HNF3、SOX17、SOX7、AMNの11種類の遺伝子の発現を計測した。
iPS細胞株をそれぞれを、RNeasy Kit(QIAGEN)を用いてtotal RNAを抽出した。各RNAの品質評価はAgilent RNA 6000 Nano Assay(Agilent Technologies)を用いて、28Sと18SのrRNA比率を算出することにより純度を確認した。抽出したRNAサンプルは−80℃で冷凍保存した。RNAサンプルのビオチンラベル化cRNA合成は、GeneChip 3’ IVT Express kit(Affymetrix)を用いて、製品プロトコールに従い行った。
各細胞株を例1と同様に心筋細胞まで分化させ、心筋関連遺伝子の発現量を比較した。結果を図6および図7に示す。
心筋細胞への分化指向性の高い3細胞株から分化誘導された細胞培養物においては、いずれも高い心筋関連遺伝子の発現が確認された。また、トロポニン陽性率についても心筋細胞への分化指向性の高い3細胞株の方が有意に高かった。
次に心筋細胞への分化指向性の高い3細胞株と、低い3細胞株との間での遺伝子発現量の違いを、Affymetrix GeneChip(R) Arraysを用いたマイクロアレイ解析を行った。
Affymetrix GeneChip(R) Arraysで解析可能な3300遺伝子のうち、分化指向性の高い群と分化指向性の低い群とで比較して、分化指向性の高い群において2倍以上の発現量を示した84遺伝子を特定し、その遺伝子群がどのシグナル伝達経路に関連する遺伝子であるかを解析した。結果を下表に示す。
上記84遺伝子の中でも特に顕著な発現量の差を示した遺伝子について、バイオマーカー候補遺伝子として特定した。これによりミトコンドリア関連遺伝子CHCHD2およびSFXN3、WNTシグナル調節因子KDM6A、TGF−βシグナル関連因子SKILなどがバイオマーカー遺伝子候補として特定された。また、逆に心筋細胞への分化指向性の低い細胞株において顕著に高い発現を示した遺伝子として、miRNA−139およびmiRNA−204が特定された。
(1)miRNAマイクロアレイ
各iPS細胞株それぞれから、miRNeasy mini kit(QIAGEN)を用いてtotal RNAを抽出した。低分子量RNAを含むTotal RNAからFlashTag Biotin HSR RNA labelling kit (Affymetrix)を用いて、製品プロトコールに従い、ビオチンラベル化RNAの作製を行った。GeneChip Hybridization Oven(Affymetrix)を用いて、miRNA 3.0 array(Affymetrix)に作製したビオチンラベル化RNAをハイブリダイズさせた。ハイブリダイズ後、GeneChip Fluidics Station 450(Affymetrix)を用いて洗浄とフィコエリスリン染色を行った。その後、GeneChip Scanner 3000 7G(Affymetrix)を用いてGenechipアレイの蛍光画像をスキャンし、イメージ画像を取得した。得られた蛍光強度のデータはExpression Console Ver.1.1(Affymetrix)を用いて解析した。シグナルのノーマライズはthe miRNA array RMA+DABG分析およびExpression Console software (Affymetrix)を用いて行った。
心筋細胞への分化指向性の高い細胞株として201B7、253G1および409B2を用い、心筋細胞への分化指向性の低い細胞株としてRIKEN−1A、RIKEN−2A、RIKEN−12Aを用いて、心筋細胞への分化指向性の高い細胞株において特徴的に発現する遺伝子を解析した。
上記例1で用いた各種iPS細胞株におけるmiRNAの発現を、miRNAマイクロアレイを用いて解析した。
解析可能な534種のmiRNAのうち、分化指向性の高い群と分化指向性の低い群とで比較して、分化指向性の高い群において半分以下の発現量を示した5種のmiRNA(ACA24、hsa−miR−629−star、mmi−miR−204、ACA61およびhsa−miR−139−5p)を特定した。結果を図8に示す。
特定されたmiRNAがどのシグナル伝達経路に関連するmiRNAであるかを解析し、上記例3(3)で解析された結果を参照し、関連の強い遺伝子を絞り込んだ。結果を図9に示す。心筋細胞への分化指向性の強いiPS細胞株において有意に発現量が高い遺伝子としてPF4が、有意に発現量が低い遺伝子としてTMEM64が見出された。
上記遺伝子の分化指向性マーカー遺伝子としての有効性を確認するため、DMSO、IWR−1および2、CHIR99021またはMitoBlock6をそれぞれ加えた培地を用いてiPS細胞を心筋細胞に分化誘導し、得られた細胞集団におけるcTnT陽性率、PF4の発現量およびTMEM64の発現量を計測した。
結果を図10に示す。特にCHIR99021を添加した培地を用いた場合において、cTnT陽性率およびPF4の発現量において有意な低減が確認された。またMitoBlock−6を添加した培地においてもcTnTが有意に低減しており、この場合にはPF4では低減傾向が確認され、TMEM64では増加傾向が確認された。したがって、PF4は心筋細胞の分化誘導において正に相関し、TMEM64は負に相関する可能性が示唆された。
Claims (25)
- 多能性幹細胞の特定の分化誘導細胞への分化指向性を評価するための分化指向性マーカーの決定方法であって、
(1)複数の多能性幹細胞株における遺伝子発現量を測定すること;
(2)前記複数の多能性幹細胞株におけるmiRNAの発現量を測定すること;
(3)前記特定の分化誘導細胞への分化指向性の高い多能性幹細胞株と低い多能性幹細胞株との間に有意に発現量に差異のある遺伝子を抽出すること;
(4)前記特定の分化誘導細胞への分化指向性の高い多能性幹細胞株と低い多能性幹細胞株との間に有意に発現量に差異のあるmiRNAを抽出すること;および
(5)(3)で抽出された遺伝子から(4)で抽出されたmiRNAと関与する遺伝子を選択すること;
を含む、前記方法。 - 多能性幹細胞株の分化指向性を指標化する方法であって、
(a)対象の多能性幹細胞における少なくとも1種の分化指向性マーカー遺伝子の発現量を計測すること
(b)(a)で測定した遺伝子の発現量を基準と比較すること
を含む、前記方法。 - 分化指向性マーカー遺伝子が、WNTシグナル伝達調節因子、ミトコンドリア関連遺伝子、TGFβシグナル伝達調節因子、中胚葉関連遺伝子、心筋細胞関連遺伝子および未分化細胞関連遺伝子からなる群から選択される遺伝子である、請求項2に記載の方法。
- WNTシグナル伝達調節因子が、PF4、TMEM64、KDM6A、APC、βカテニン、Axin、CK1、Dsh、GSK−3β、Dkk、WIF、FRP、Cerberus、TCF、Krn、WNT1、WNT2、WNT3、WNT4、WNT5A、WNT7A、WNT7B、WNT8B、WNT10B、WNT11、WNT2B、WNT9A、WNT9B、LRP5およびLRP6からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子である、請求項2または3に記載の方法。
- ミトコンドリア関連遺伝子が、CHCHD2、SFXN3、CREB1、PPARGC1A、PPARGC1B、CAMK4、PPP3CA、MYEF2、PPRC1、PKA、NRF1、GABPA、GABPB2、ESRRA、TFB2M、TFB1M、TFAM、POLRMTおよびMTERFからなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子である、請求項2〜4のいずれか一項に記載の方法。
- TGFβシグナル伝達調節因子が、SKIL、THBS1、CD3、TLR2、SMAD1、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD5、SMAD6、SMAD7、SMAD9、TGFBR1、TGFBR2、MAPK1、MAPK3、ROCK1、BMP2、BMP4、BMP5、BMP6、BMP7、BMP8B、BMPR1AおよびBMPR1Bからなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子である、請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 中胚葉遺伝子が、FLK1、BRACHYURY、GOOSECOID、PDGFR−a、IGF2、CD34、CLL1、HHEX,INHBA,LEF1、SRF、T、TWIST1、ADIPOQ、MME、KIT、ITGAL、Tbx1、Gata1、Klf1、Csf1r、CD45およびTer119からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子である、請求項2〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 心筋細胞関連遺伝子が、TNT2、ML2、GATA4、MYH6、MYH7、Nkx2.5、SCN5A、RYR2、PPARGC1、MYL2、HCN4、CACNa1C、ATP2A2、Actc1、Cx43、TEF−1およびTbx−5からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子である、請求項2〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 未分化細胞関連遺伝子が、Oct−4、Nanog、Lin28、SOX2、c−Myc、Klf4、TRA−1−60、SSEA−4、Oct3/4、Nanog、Cripto、Dax1、ERas、Fgf4、Esg1、Rex1、Zfp296、UTF1、GDF3、Sall4、Tbx3、Tcf3、DNMT3L、DNMT3B、Tra−1−81、miR−290クラスターのmiRNAおよびmiR−302クラスターのmiRNAからなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子である、請求項2〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 分化指向性マーカー遺伝子が、PF4、CHCHD2、AMMECR1、API5、BCOR、BRWD1、CLEC4G、GLIPR1、HELB、KDM6A、LOC388796、NKTR、POMZP3、ZP3、PRUNE2、RBMX、RC3H1、SKIL、SORBS2およびSRSF11からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子である、請求項2に記載の方法。
- 測定した発現量が基準より有意に高い場合、対象の多能性幹細胞を心筋細胞への分化指向性が高い細胞株であると判断する、請求項10に記載の方法
- 分化指向性マーカー遺伝子が、TMEM64、ACTN3、LOC284373、LOC441666、PLCB1、SYNPR、TMEM163、U2AF1L4、VWDE、ZNF229およびZNF354Cからなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
- 測定した発現量が基準より有意に低い場合、対象の多能性幹細胞を心筋細胞への分化指向性が高い細胞株であると判断する、請求項12に記載の方法。
- 多能性幹細胞の培養方法であって、PF4、CHCHD2、AMMECR1、API5、BCOR、BRWD1、CLEC4G、GLIPR1、HELB、KDM6A、LOC388796、NKTR、POMZP3、ZP3、PRUNE2、RBMX、RC3H1、SKIL、SORBS2およびSRSF11からなる群から選択される少なくとも1種のタンパク質を含む培地で培養することを特徴とする、前記方法。
- 少なくとも1種のタンパク質が、PF4である、請求項14に記載の方法。
- 培養が、多能性幹細胞から胚様体を形成するための培養である、請求項14または15に記載の方法。
- 胚様体が、中胚葉性胚様体である、請求項16に記載の方法。
- 請求項14〜17のいずれか一項に記載の方法により培養された多能性幹細胞由来の分化誘導細胞を含む、医療用組成物。
- 薬剤スクリーニング用組成物である、請求項18に記載の医療用組成物。
- 移植用組成物である、請求項18に記載の医療用組成物。
- シート状細胞培養物であることを特徴とする、請求項19または20に記載の医療用組成物。
- 多能性幹細胞から分化誘導された心筋細胞を含む医療用組成物の品質管理方法であって、多能性幹細胞を培養して得られる胚様体における中胚葉遺伝子、内胚葉遺伝子および/または外胚葉遺伝子の発現量を計測することを含む、前記方法。
- 中胚葉遺伝子が、FLK1、BRACHYURY、GOOSECOID、PDGFR−a、IGF2、CD34、CLL1、HHEX,INHBA,LEF1、SRF、T、TWIST1、ADIPOQ、MME、KIT、ITGAL、Tbx1、Gata1、Klf1、Csf1r、CD45およびTer119からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子からなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
- 内胚葉遺伝子が、AMN、SOX7、SOX17およびHNF3からなる群から選択され、外胚葉遺伝子が、SOX1、PAX6およびZIC1からなる群から選択される、請求項22または23に記載の方法。
- さらに、多能性幹細胞や胚様体の形態的特徴を取得することを含む、請求項22〜24のいずれか一項に記載の方法。
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