JPWO2019069538A1 - ロータ、モータおよび電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
本発明のロータの一つの態様は、中心軸を有するシャフトと、ロータコアと、ロータコアの径方向外側面に、径方向に並んで設けられるマグネット部および磁性部と、を備える。マグネット部および磁性部の組は、ロータコアの径方向外側面に、周方向および軸方向にそれぞれ配列して複数設けられる。複数の組は、ロータコアの径方向外側面にマグネット部が配置され、マグネット部の径方向外側面に磁性部が配置される第1の組と、ロータコアの径方向外側面に磁性部が配置され、磁性部の径方向外側面にマグネット部が配置される第2の組と、を有する。ロータコアの径方向外側面のうち、軸方向に沿う第1の部分では、第1の組が周方向に配列し、軸方向に沿う第1の部分と異なる第2の部分では、第2の組が周方向に配列する。軸方向から見て、第1の部分の第1の組と、第2の部分の第2の組とが重なって配置される。
Description
本発明は、ロータ、モータおよび電動パワーステアリング装置に関する。
一般に、モータは、ロータとステータとを有する。ロータは、少なくとも1つの磁石を有する。モータが発する振動および騒音を低減するには、コギングトルクおよびトルクリップルの両方を低減させる必要がある。
従来のモータは、位相反転を発生させる突起やスキューを設けることで、コギングトルクを低減していた。スキューについては、例えば特許文献1に開示されている。また、誘起電圧の正弦波率を高くすることで、トルクリップルを低減していた。
コギングトルクは、スキューを掛けることで、逆位相を発生させてキャンセルさせるのが一般的な対策だが、スキューを掛けることでトルク低下を招くという課題があった。また、スキュー角に対してコギングトルクとトルクリップルとは背反の関係にあり、コギングトルクおよびトルクリップルを両方ともに低減させることは難しい。
本発明は、上記事情に鑑みて、トルク低下を抑制しつつコギングトルクを低減でき、かつ、トルクリップルを低減できるロータ、モータおよび電動パワーステアリング装置を提供することを目的の一つとする。
本発明のロータの一つの態様は、中心軸を有するシャフトと、前記シャフトと固定されるロータコアと、前記ロータコアの径方向外側面に、径方向に並んで設けられるマグネット部および磁性部と、を備え、前記マグネット部および前記磁性部の組は、前記ロータコアの径方向外側面に、周方向および軸方向にそれぞれ配列して複数設けられ、複数の前記組は、前記ロータコアの径方向外側面に前記マグネット部が配置され、前記マグネット部の径方向外側面に前記磁性部が配置される第1の組と、前記ロータコアの径方向外側面に前記磁性部が配置され、前記磁性部の径方向外側面に前記マグネット部が配置される第2の組と、を有し、前記ロータコアの径方向外側面のうち、軸方向に沿う第1の部分では、前記第1の組が周方向に配列し、前記ロータコアの径方向外側面のうち、軸方向に沿う前記第1の部分と異なる第2の部分では、前記第2の組が周方向に配列し、軸方向から見て、前記第1の部分の前記第1の組と、前記第2の部分の前記第2の組とが重なって配置される。
また、本発明のモータの一つの態様は、上述のロータと、前記ロータと径方向に隙間をあけて対向するステータと、を備える。
また、本発明の電動パワーステアリング装置の一つの態様は、上述のモータを備える。
本発明の一つの態様のロータ、モータおよび電動パワーステアリング装置によれば、トルク低下を抑制しつつコギングトルクを低減でき、かつ、トルクリップルを低減できる。
以下の説明においては、中心軸Jの軸方向、すなわち上下方向と平行な方向を単に「軸方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。本実施形態において、上側(+Z)は、軸方向一方側に相当し、下側(−Z)は、軸方向他方側に相当する。なお、上下方向、上側および下側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
図1に示すように、本実施形態のモータ10は、ロータ20と、ステータ30と、ハウジング11と、複数のベアリング15,16と、を備える。図1〜図4に示すように、ロータ20は、中心軸Jを有するシャフト21と、ロータコア22と、複数のマグネット部23a,23bと、複数の磁性部24a,24bと、カバー部25と、を備える。
シャフト21は、中心軸Jに沿って上下方向に延びる。本実施形態の例では、シャフト21が、軸方向に延びる円柱状である。シャフト21は、複数のベアリング15,16により、中心軸J回りに回転自在に支持される。複数のベアリング15,16は、軸方向に互いに間隔をあけて配置され、ハウジング11に支持される。ハウジング11は、筒状である。
シャフト21は、ロータコア22に対して、圧入や接着などによって固定される。つまりロータコア22は、シャフト21と固定される。なお、シャフト21は、ロータコア22に対して、樹脂部材などを介して固定されてもよい。すなわち、シャフト21は、ロータコア22と直接または間接的に固定される。シャフト21は、上記円柱状に限らず、例えば筒状でもよい。
ロータコア22は、例えば、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されて構成される積層鋼板である。ロータコア22は、筒状である。ロータコア22は、軸方向から見て、外形が多角形状である(図2参照)。ロータコア22の径方向外側面は、周方向に並ぶ複数の平面部22aを有する。本実施形態の例では、ロータコア22の外形が、8角形状である。ロータコア22の径方向外側面は、周方向に並ぶ8つの平面部22aを有する。平面部22aは、径方向に垂直な方向に広がる平面状である。平面部22aは、ロータコア22の径方向外側面において、軸方向に延びる。平面部22aは、ロータコア22の径方向外側面に、軸方向全長にわたって配置される。本実施形態の例では、平面部22aの軸方向の長さが、周方向の長さよりも大きい。
ロータコア22は、貫通孔22hと、孔部22bと、溝部22cと、を有する。軸方向から見て、貫通孔22hは、ロータコア22の中心部に配置される。貫通孔22hは、ロータコア22を軸方向に貫通する。貫通孔22hには、シャフト21が挿入される。
孔部22bは、ロータコア22を軸方向に貫通する。孔部22bは、ロータコア22に周方向に互いに間隔をあけて複数配置される。本実施形態の例では、孔部22bが、ロータコア22に周方向に等間隔に配列する。軸方向から見て、孔部22bは、円形状である。本実施形態によれば、孔部22bによりロータコア22を肉抜きして、ロータコア22の軽量化および材料費削減を図ることができる。
溝部22cは、ロータコア22の径方向外側面から径方向内側に窪み、軸方向に延びる。溝部22cは、ロータコア22の径方向外側面に、軸方向全長にわたって配置される。溝部22cは、ロータコア22の径方向外側面において、周方向に隣り合う一対の平面部22a同士の間に配置され、径方向外側に開口する。溝部22cは、ロータコア22に周方向に互いに間隔をあけて複数配置される。溝部22cは、ロータコア22に周方向に等間隔に配列する。溝部22cは、径方向外側に向かうにしたがい溝幅が小さくなる。軸方向から見て、溝部22cは、くさび形状である。
マグネット部23a,23bは、永久磁石である。磁性部24a,24bは、磁性体(強磁性体)製であり、例えば鉄製、ステンレス製、鋼製等である。図3および図4に示すように、マグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24bは、ロータコア22の径方向外側面に、径方向に並んで設けられる。マグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24bは、平面部22aに、径方向に互いに重なって設けられる。中心軸Jに垂直な断面視で、マグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24bは、平面部22aにおいて径方向に積層して各1つ(計2つ)設けられる。
径方向に並ぶマグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24bの組P1,P2は、ロータコア22の径方向外側面に、周方向および軸方向にそれぞれ配列して複数設けられる。本実施形態の例では、軸方向に配列する組P1,P2同士は、軸方向に互いに隙間をあけずに配置される。周方向に配列する組P1,P1同士および組P2,P2同士は、周方向に互いに間隔をあけて配置される。周方向に隣り合う一対の組P1,P1同士の間には、溝部22cが配置される。周方向に隣り合う一対の組P2,P2同士の間には、溝部22cが配置される。
複数の組P1,P2は、第1の組P1と、第2の組P2と、を有する。第1の組P1は、ロータコア22の径方向外側面にマグネット部23aが配置され、マグネット部23aの径方向外側面に磁性部24bが配置される。つまり第1の組P1は、平面部22aから径方向外側へ向けて、マグネット部23aおよび磁性部24bをこの順に配置して有する。第1の組P1のマグネット部23aは、磁性部24bにより径方向外側から覆われる。マグネット部23aは、第1の組P1において径方向内側に配置される。マグネット部23aは、例えば埋込磁石型(Interior Permanent Magnet:IPM)と言うことができる。
第2の組P2は、ロータコア22の径方向外側面に磁性部24aが配置され、磁性部24aの径方向外側面にマグネット部23bが配置される。つまり第2の組P2は、平面部22aから径方向外側へ向けて、磁性部24aおよびマグネット部23bをこの順に配置して有する。マグネット部23bは、第2の組P2において径方向外側に配置される。マグネット部23bは、例えば表面磁石型(Surface Permanent Magnet:SPM)と言うことができる。
本実施形態の例では、第1の組P1のマグネット部23aの形状と、第2の組P2の磁性部24aの形状とが、互いに同じである。また、第1の組P1の磁性部24bの形状と、第2の組P2のマグネット部23bの形状とが、互いに同じである。
マグネット部23aおよび磁性部24aは、それぞれ板状である。マグネット部23aおよび磁性部24aは、四角形板状である。図3および図4に示すように、軸方向から見て、第1の組P1のマグネット部23aおよび第2の組P2の磁性部24aはそれぞれ、周方向の長さが径方向の長さよりも大きい長方形状である。マグネット部23aの径方向内側面および径方向外側面は、それぞれ、径方向に垂直な方向に広がる平面状である。磁性部24aの径方向内側面および径方向外側面は、それぞれ、径方向に垂直な方向に広がる平面状である。
マグネット部23bおよび磁性部24bは、それぞれ板状である。径方向から見て、マグネット部23bおよび磁性部24bは、四角形状である。マグネット部23bおよび磁性部24bは、周方向の両端部から中央部側(周方向の内側)に向かうにしたがい、径方向の厚さが大きくなる。軸方向から見て、第1の組P1の磁性部24bおよび第2の組P2のマグネット部23bはそれぞれ、径方向内側面が直線状であり、径方向外側面が凸曲線状である。磁性部24bの径方向内側面は、径方向に垂直な方向に広がる平面状である。磁性部24bの径方向外側面は、軸方向から見て径方向外側に凸となる曲面状である。マグネット部23bの径方向内側面は、径方向に垂直な方向に広がる平面状である。マグネット部23bの径方向外側面は、軸方向から見て径方向外側に凸となる曲面状である。軸方向から見て、磁性部24bおよびマグネット部23bは、略D字状である。
本実施形態の例では、第1の組P1において、マグネット部23aの周方向の両端と、磁性部24bの周方向の両端とが、径方向から見て重なって配置される。つまり、マグネット部23aの周方向の両端の各周方向位置と、磁性部24bの周方向の両端の各周方向位置とが、互いに同じである。また、マグネット部23aおよび磁性部24b(つまり第1の組P1)の周方向の両端と、平面部22aの周方向の両端部とが、径方向から見て重なって配置される。図示の例では、平面部22aの周方向の両端の各周方向位置が、第1の組P1の周方向の両端の各周方向位置よりも、それぞれ僅かに周方向の外側に配置される。つまり、平面部22aの周方向の長さが、第1の組P1の周方向の長さよりも大きい。
また、第2の組P2において、磁性部24aの周方向の両端と、マグネット部23bの周方向の両端とが、径方向から見て重なって配置される。つまり、磁性部24aの周方向の両端の各周方向位置と、マグネット部23bの周方向の両端の各周方向位置とが、互いに同じである。また、磁性部24aおよびマグネット部23b(つまり第2の組P2)の周方向の両端と、平面部22aの周方向の両端部とが、径方向から見て重なって配置される。図示の例では、平面部22aの周方向の両端の各周方向位置が、第2の組P2の周方向の両端の各周方向位置よりも、それぞれ僅かに周方向の外側に配置される。つまり、平面部22aの周方向の長さが、第2の組P2の周方向の長さよりも大きい。
第1の組P1のマグネット部23aの体積と、第2の組P2の磁性部24aの体積とは、互いに同じである。第1の組P1の磁性部24bの体積と、第2の組P2のマグネット部23bの体積とは、互いに同じである。本実施形態によれば、第1の組P1(マグネット部23aおよび磁性部24b)の形状や特性等と、第2の組P2(磁性部24aおよびマグネット部23b)の形状や特性等とを、均等化できる。これにより、後述する本実施形態の作用効果がより安定して得られる。
ロータコア22の径方向外側面のうち、軸方向に沿う第1の部分(第1の段、第1の領域)S1では、第1の組P1が周方向に配列する。第1の部分S1において、第1の組P1は、ロータコア22の径方向外側面に、周方向に等間隔に複数配置される。ロータコア22の径方向外側面のうち、軸方向に沿う第1の部分S1と異なる第2の部分(第2の段、第2の領域)S2では、第2の組P2が周方向に配列する。第2の部分S2において、第2の組P2は、ロータコア22の径方向外側面に、周方向に等間隔に複数配置される。
軸方向から見て、第1の部分S1の第1の組P1と、第2の部分S2の第2の組P2とは、重なって配置される。本実施形態では、軸方向から見て、第1の部分S1の第1の組P1の周方向の中心部と、第2の部分S2の第2の組P2の周方向の中心部とが、互いに重なって配置される。また、軸方向から見て、第1の部分S1の第1の組P1の周方向の両端部と、第2の部分S2の第2の組P2の周方向の両端部とが、互いに重なって配置される。このため、マグネット部23a,23bにスキューは掛けられておらず、マグネット部23a,23bは軸方向に真っ直ぐに配列される。
図5は、本実施形態のロータ20を備えるモータ10の、コギングトルクの波形を示すグラフである。図6は、本実施形態のモータ10の、トルクリップルの波形を示すグラフである。図5および図6に示すように、本実施形態によれば、マグネット部23a,23bにスキューを掛けなくても、コギングトルクに逆位相を発生させることができる。すなわち、第1の部分S1に発生するコギングトルクと、第2の部分S2に発生するコギングトルクとが、互いに逆位相で生じるため、これらが互いに打ち消し合い、合成ゴギングトルク波形の変動幅(合成コギングトルクの最大値と最小値との差)を小さく抑えることができる。また、トルクリップルに逆位相を発生させることができる。すなわち、第1の部分S1に発生するトルクリップルと、第2の部分S2に発生するトルクリップルとが、互いに逆位相で生じるため、これらが互いに打ち消し合い、合成トルクリップル波形の変動幅(合成トルクリップルの最大値と最小値との差)を小さく抑えることができる。したがって本実施形態によれば、トルク低下を抑制しつつコギングトルクを低減でき、かつ、トルクリップルを低減できる。そして、モータ10が発する振動および騒音を低減できる。
また、マグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24bを径方向に並べて配置することで、トルク低下を抑制しつつ、マグネット(永久磁石)の使用量を削減できる。具体的に、例えば、1つの組P1(P2)当たりのマグネット部23a(23b)の体積および磁性部24b(24a)の体積の和と、同じ体積を有する図示しないマグネット部を、ロータコア22の径方向外側面に、本実施形態と同様に複数配列した構成(以下、参考例と呼ぶ)と、本実施形態との、各マグネット使用量を比べる。この場合、参考例と比べて本実施形態では、例えば、トルク低下を2割程度に抑えつつも、マグネット使用量を半分程度まで削減することが可能である。言い換えれば、トルクを低下させることなく、マグネットの使用量を低減できる。一般に、ロータ20全体のコストに占めるマグネットのコストの割合は高く、よって本実施形態によれば、ロータ20全体のコストを削減しやすい。
本実施形態では、ロータコア22の径方向外側面に、第1の部分S1および第2の部分S2が、軸方向に交互に並んで同じ数ずつ配置される。すなわち、第1の部分S1の数と第2の部分S2の数との和が偶数となり、かつ第1の部分S1と第2の部分S2とが軸方向に交互に配列する。これにより、コギングトルクおよびトルクリップルを低減できるという上述の作用効果が、より安定して得られやすくなる。本実施形態の例では、ロータコア22の径方向外側面に、第1の部分S1および第2の部分S2が、軸方向に並んで1つずつ配置される。このため、簡単な構造によって、上述の作用効果が得られる。
カバー部25は、中心軸Jを中心とする筒状である。本実施形態の例では、カバー部25が、円筒状である。カバー部25は、ロータコア22、マグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24bを、径方向外側から囲う。カバー部25の内周面と、第1の組P1の径方向外側の端部とは、互いに接触しまたは隙間をあけて対向する。詳しくは、カバー部25の内周面と、第1の組P1の径方向外側面における周方向の中央部とが、互いに接触しまたは隙間をあけて対向する。カバー部25の内周面と、第2の組P2の径方向外側の端部とは、互いに接触しまたは隙間をあけて対向する。詳しくは、カバー部25の内周面と、第2の組P2の径方向外側面における周方向の中央部とが、互いに接触しまたは隙間をあけて対向する。ロータコア22、マグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24bは、カバー部25の内周面との間に、径方向にエアギャップ(空隙)Gを有して配置される。本実施形態によれば、ロータコア22の径方向外側面に、マグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24bが径方向に積層して配置されても、カバー部25により、マグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24bの径方向外側への移動を抑制できる。なお、ロータコア22、マグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24bと、カバー部25との間に、樹脂部を充填し設けてもよい。
図7は、本実施形態のロータ20の変形例を示す。このロータ20は、カバー部25の代わりにまたはカバー部25とともに、樹脂モールド部26を備える。樹脂モールド部26は、ロータコア22の径方向外側面に設けられる。樹脂モールド部26は、ロータコア22の径方向外側面に、周方向に互いに間隔をあけて複数配置される。樹脂モールド部26は、溝部22cに沿って延びる。樹脂モールド部26は、溶融した樹脂をロータコア22とともにインサート成形し固化することにより形成される。
樹脂モールド部26は、アンカー部26aと、移動抑制部26bと、を有する。アンカー部26aは、溶融した樹脂を溝部22cに充填し固化することにより形成される。アンカー部26aは、軸方向に延びる。アンカー部26aの周方向の幅は、径方向内側へ向かうにしたがい大きくなる。移動抑制部26bは、アンカー部26aよりも径方向外側に位置して、アンカー部26aと繋がる。移動抑制部26bは、樹脂モールド部26の径方向外側の端部に配置される。移動抑制部26bは、アンカー部26aに対して、周方向の両側(一方側および他方側)に向けてそれぞれ突出する。移動抑制部26bは、板面が径方向を向く板状である。移動抑制部26bは、軸方向に延びる。移動抑制部26bは、平面部22aの径方向外側に、平面部22aとの間に間隔をあけて配置される。径方向から見て、移動抑制部26bと、平面部22aとは、重なって配置される。
樹脂モールド部26を形成した後で、組P1,P2は、平面部22aと移動抑制部26bとの間に挿入される。組P1,P2は、平面部22aと移動抑制部26bとの間に例えば圧入される。本実施形態によれば、ロータコア22の径方向外側面に、くさび状の溝部22cが設けられることにより、樹脂モールド部26を機能させることができる。すなわち、溝部22cに対して径方向に抜け止めされた樹脂モールド部26を設けることができる。そして樹脂モールド部26により、マグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24bを径方向外側から押さえることができ、マグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24bの径方向外側への移動を抑制できる。
図1に示すように、ステータ30は、ステータコア31と、インシュレータ30Zと、複数のコイル30Cと、を有する。ステータコア31は、中心軸Jを中心とする環状である。ステータコア31は、ロータ20の径方向外側においてロータ20を囲む。ステータコア31は、ロータ20と径方向に隙間をあけて対向する。すなわち、ステータ30は、ロータ20と径方向に隙間をあけて対向する。ステータコア31は、例えば、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されて構成される積層鋼板である。
ステータコア31は、略環状のコアバック31aと、複数のティース31bと、を有する。本実施形態では、コアバック31aは、中心軸Jを中心とする円環状である。ティース31bは、コアバック31aの径方向内側面から径方向内側に延びる。コアバック31aの外周面は、ハウジング11の周壁部の内周面と固定される。複数のティース31bは、コアバック31aの径方向内側面に、周方向に互いに間隔をあけて配置される。本実施形態では、複数のティース31bが、周方向に等間隔に配列する。
インシュレータ30Zは、ステータコア31に装着される。インシュレータ30Zは、ティース31bを覆う部分を有する。インシュレータ30Zの材料は、例えば樹脂などの絶縁材料である。
コイル30Cは、ステータコア31に取り付けられる。複数のコイル30Cは、インシュレータ30Zを介してステータコア31に装着される。複数のコイル30Cは、インシュレータ30Zを介して各ティース31bに導線が巻き回されることで構成される。
次に、本実施形態のモータ10を搭載する装置の一例について説明する。本実施形態においては、モータ10を電動パワーステアリング装置に搭載した例について説明する。
図8に示すように、電動パワーステアリング装置100は、自動車の車輪の操舵機構に搭載される。電動パワーステアリング装置100は、操舵力を油圧により軽減する装置である。本実施形態の電動パワーステアリング装置100は、モータ10と、操舵軸114と、オイルポンプ116と、コントロールバルブ117と、を備える。
操舵軸114は、ステアリング111からの入力を、車輪112を有する車軸113に伝える。オイルポンプ116は、車軸113に油圧による駆動力を伝えるパワーシリンダ115に油圧を発生させる。コントロールバルブ117は、オイルポンプ116のオイルを制御する。電動パワーステアリング装置100において、モータ10は、オイルポンプ116の駆動源として搭載される。
本実施形態の電動パワーステアリング装置100は、本実施形態のモータ10を備える。このため、上述のモータ10と同様の効果を奏する電動パワーステアリング装置100が得られる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の変更等が可能である。
マグネット部23a,23bの各形状および磁性部24a,24bの各形状は、前述の実施形態で説明した例に限らない。また、第1の組P1のマグネット部23aの体積と、第2の組P2のマグネット部23bの体積とは、互いに異なっていてもよい。第1の組P1の磁性部24bの体積と、第2の組P2の磁性部24aの体積とは、互いに異なっていてもよい。
ロータ20にカバー部25や樹脂モールド部26を設ける代わりに、または設けつつ、径方向に互いに接触する平面部22a、マグネット部23a,23bおよび磁性部24a,24b同士が、接着等により固定されてもよい。
前述の実施形態では、ロータコア22と磁性部24a,24bとが互いに別部材としてロータ20に設けられるが、これに限らない。ロータコア22と磁性部24a,24bとは、単一の部材であってもよい。また、ロータコア22と一体的に設けられた磁性部24bに、マグネット部23aが埋め込まれてもよい。この場合、カバー部25は、第2の部分S2を径方向外側から囲うこととしてもよい。これにより、第2の部分S2において、マグネット部23bが外れることを抑制できる。
前述の実施形態では、モータ10が電動パワーステアリング装置100に搭載される一例を挙げたが、これに限らない。モータ10は、例えば、ポンプ、ブレーキ、クラッチ、掃除機、ドライヤ、シーリングファン、洗濯機および冷蔵庫などの多様な機器に用いることができる。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例およびなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
10…モータ、20…ロータ、21…シャフト、22…ロータコア、22b…孔部、22c…溝部、23a,23b…マグネット部、24a,24b…磁性部、25…カバー部、30…ステータ、100…電動パワーステアリング装置、J…中心軸、P1,P2…組、P1…第1の組、P2…第2の組、S1…第1の部分、S2…第2の部分
Claims (15)
- 中心軸を有するシャフトと、
前記シャフトと固定されるロータコアと、
前記ロータコアの径方向外側面に、径方向に並んで設けられるマグネット部および磁性部と、を備え、
前記マグネット部および前記磁性部の組は、前記ロータコアの径方向外側面に、周方向および軸方向にそれぞれ配列して複数設けられ、
複数の前記組は、
前記ロータコアの径方向外側面に前記マグネット部が配置され、前記マグネット部の径方向外側面に前記磁性部が配置される第1の組と、
前記ロータコアの径方向外側面に前記磁性部が配置され、前記磁性部の径方向外側面に前記マグネット部が配置される第2の組と、を有し、
前記ロータコアの径方向外側面のうち、軸方向に沿う第1の部分では、前記第1の組が周方向に配列し、
前記ロータコアの径方向外側面のうち、軸方向に沿う前記第1の部分と異なる第2の部分では、前記第2の組が周方向に配列し、
軸方向から見て、前記第1の部分の前記第1の組と、前記第2の部分の前記第2の組とが重なって配置される、ロータ。 - 請求項1に記載のロータであって、
軸方向から見て、前記第1の部分の前記第1の組の周方向の中心部と、前記第2の部分の前記第2の組の周方向の中心部とが、互いに重なって配置される、ロータ。 - 請求項1または2に記載のロータであって、
軸方向から見て、前記第1の部分の前記第1の組の周方向の両端部と、前記第2の部分の前記第2の組の周方向の両端部とが、互いに重なって配置される、ロータ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のロータであって、
前記ロータコアの径方向外側面に、前記第1の部分および前記第2の部分が、軸方向に交互に並んで同じ数ずつ配置される、ロータ。 - 請求項4に記載のロータであって、
前記ロータコアの径方向外側面に、前記第1の部分および前記第2の部分が、軸方向に並んで1つずつ配置される、ロータ。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載のロータであって、
前記第1の組の前記マグネット部の形状と、前記第2の組の前記磁性部の形状とが、互いに同じであり、
前記第1の組の前記磁性部の形状と、前記第2の組の前記マグネット部の形状とが、互いに同じである、ロータ。 - 請求項6に記載のロータであって、
軸方向から見て、
前記第1の組の前記マグネット部および前記第2の組の前記磁性部はそれぞれ、周方向の長さが径方向の長さよりも大きい長方形状であり、
前記第1の組の前記磁性部および前記第2の組の前記マグネット部はそれぞれ、径方向内側面が直線状であり、径方向外側面が凸曲線状である、ロータ。 - 請求項6または7に記載のロータであって、
前記第1の組の前記マグネット部の体積と、前記第2の組の前記磁性部の体積とが、互いに同じであり、
前記第1の組の前記磁性部の体積と、前記第2の組の前記マグネット部の体積とが、互いに同じである、ロータ。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載のロータであって、
前記ロータコアは、前記ロータコアを軸方向に貫通する孔部を有する、ロータ。 - 請求項9に記載のロータであって、
前記孔部は、前記ロータコアに周方向に互いに間隔をあけて複数配置される、ロータ。 - 請求項1〜10のいずれか一項に記載のロータであって、
前記ロータコアは、前記ロータコアの径方向外側面から径方向内側に窪み、軸方向に延びる溝部を有し、
前記溝部は、周方向に隣り合う一対の前記組同士の間に配置されて径方向外側に開口し、径方向外側に向かうにしたがい溝幅が小さくなる、ロータ。 - 請求項1〜11のいずれか一項に記載のロータであって、
前記ロータコア、前記マグネット部および前記磁性部を径方向外側から囲うカバー部を備える、ロータ。 - 請求項12に記載のロータであって、
前記カバー部は、前記第2の部分を径方向外側から囲う、ロータ。 - 請求項1〜13のいずれか一項に記載のロータと、
前記ロータと径方向に隙間をあけて対向するステータと、を備える、モータ。 - 請求項14に記載のモータを備える、電動パワーステアリング装置。
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