JPWO2019065785A1 - クレンメ、及びクレンメの使用方法 - Google Patents

クレンメ、及びクレンメの使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019065785A1
JPWO2019065785A1 JP2019545590A JP2019545590A JPWO2019065785A1 JP WO2019065785 A1 JPWO2019065785 A1 JP WO2019065785A1 JP 2019545590 A JP2019545590 A JP 2019545590A JP 2019545590 A JP2019545590 A JP 2019545590A JP WO2019065785 A1 JPWO2019065785 A1 JP WO2019065785A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
pair
clamp
flow path
holding arms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019545590A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7201605B2 (ja
Inventor
圭一 杉浦
圭一 杉浦
潤樹 全
潤樹 全
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Publication of JPWO2019065785A1 publication Critical patent/JPWO2019065785A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7201605B2 publication Critical patent/JP7201605B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M39/00Tubes, tube connectors, tube couplings, valves, access sites or the like, specially adapted for medical use
    • A61M39/22Valves or arrangement of valves
    • A61M39/28Clamping means for squeezing flexible tubes, e.g. roller clamps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K7/00Diaphragm valves or cut-off apparatus, e.g. with a member deformed, but not moved bodily, to close the passage ; Pinch valves
    • F16K7/02Diaphragm valves or cut-off apparatus, e.g. with a member deformed, but not moved bodily, to close the passage ; Pinch valves with tubular diaphragm
    • F16K7/04Diaphragm valves or cut-off apparatus, e.g. with a member deformed, but not moved bodily, to close the passage ; Pinch valves with tubular diaphragm constrictable by external radial force

Abstract

クレンメ(10)及びクレンメ(10)の使用方法は、チューブ(12)を挟み込む一対の保持アーム(30)と、一対の保持アーム(30)の一端部を連結する連結部(32)とを備える。一対の保持アーム(30)は、挟み込み状態でチューブ(12)の流路(14)を遮断可能な閉塞部(40)を連結部(32)側に有し、且つチューブ(12)の抜けを規制する規制部(60)を反対側の他端部側に有する。規制部(60)は、保持アーム(30)の少なくとも一方に設けられ、チューブ(12)の非閉塞姿勢を、閉塞部(40)における挟み込み状態のチューブ(12)の閉塞中姿勢とは異なる方向とする引掛部(62)を備える。

Description

本発明は、チューブの流路を閉塞するクレンメ、及びクレンメの使用方法に関する。
例えば、患者に輸液や輸血を行う際には、医療バッグと患者の間をチューブで接続して、チューブの流路を介して医療バッグから患者に薬剤や血液製剤を投与する。このような経路の構築後に、輸液や輸血を一時的に停止する場合や他の輸液ラインに切り換える場合には、チューブの流路を閉塞するために、クレンメを取り付ける。
例えば、実公平7−31789号公報に開示のクレンメ(クランプ)は、連結部(顎部)と、連結部から延出する一対の保持アーム(保持部)とを有し、一対の保持アームの間には連結部側に向かって幅が狭くなる流路遮断空間が形成されている。ユーザは、使用時に、クレンメをチューブの側方から差し込んで、さらに幅狭な一対の保持アームの奥部までチューブを移動させる。これにより一対の保持アームがチューブを挟み込んで流路を閉塞する。
ところで、上記のクレンメは、チューブの側方から容易に取り付けることができる反面、クレンメ自体あるいはチューブに外力が加わった場合に、チューブの延在姿勢に対して横方向に簡単にずれることになる。つまりクレンメは、外力によって、チューブの流路を遮断状態から開放状態に簡単に移行させてしてしまうという不都合がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、チューブの流路の遮断を簡単に実施可能としつつ、外力が加わった場合でも遮断状態を継続することができるクレンメ、及びクレンメの使用方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、一対の保持アームと、前記一対の保持アームの一端部同士を連結する連結部と、チューブが挿入可能に構成され、前記チューブ内の流路を閉塞可能な閉塞部と、を有するクレンメであって、前記閉塞部は、前記チューブが挿入され、前記チューブ内の流路を閉塞する流路遮断空間を有し、前記一対の保持アームの他端部には、前記チューブが挿入される引掛部が形成され、前記閉塞部に挿入した状態の前記チューブの軸と、一対の前記引掛部の間に挿入した状態の前記チューブの軸と、が相互に異なる方向となることを特徴とする。
上記によれば、クレンメは、チューブを閉塞部に挿入した状態でチューブの流路を簡単に遮断することができる。そして、クレンメは、閉塞部におけるチューブの軸と、一対の引掛部におけるチューブの軸とを相互に異なる方向としている。これにより、クレンメは、チューブに対し横方向に移動しつつひねることで、閉塞部からの抜けが許容されることになる。このため、クレンメに横方向の外力が単純にかかっても、閉塞部から抜けることなく、流路の遮断を継続することができる。
また、一対の前記引掛部の間には前記チューブが挿入されるガイド空間が設けられ、前記流路遮断空間及び前記ガイド空間は、それぞれ前記チューブが挿入されるスリット形状を形成し、且つ前記保持アームの延在方向に直交する断面視で、前記流路遮断空間が開放される方向と前記ガイド空間が開放される方向とが相互に異なることが好ましい。
クレンメは、流路遮断空間とガイド空間がスリット形状を形成し、流路遮断空間が開放される方向とガイド空間が開放される方向とが相互に異なることで、相互の空間を移行可能としつつ、チューブの軸を簡単に異なる方向とすることができる。
また、前記の目的を達成するために、本発明は、一対の保持アームと、前記一対の保持アームの一端部同士を連結する連結部と、チューブが挿入可能に構成され、前記チューブ内の流路を閉塞可能な閉塞部と、を有するクレンメであって、前記閉塞部は、前記チューブが挿入され、チューブ内の流路を閉塞するスリット形状の流路遮断空間を有し、前記一対の保持アームの他端部には、前記保持アームの延在方向と直交する方向に突出し、前記流路遮断空間と対向する一対の基端面と、前記基端面の反対側に配置される一対の先端面とを有する引掛部が形成され、一対の前記引掛部は、前記先端面から前記チューブが挿入可能であると共に、前記流路遮断空間に対して斜交したスリット形状のガイド空間を備え、且つ前記チューブが前記ガイド空間に挿入された際、前記流路を非遮断状態として前記チューブを保持することを特徴とする。
上記によれば、クレンメは、閉塞部に挿入した状態でチューブの流路を簡単に遮断することができる。またクレンメは、流路遮断空間に対して斜交したガイド空間によって、横方向の外力が単純にかかっても、閉塞部から抜けることなく、流路の遮断を継続することができる。しかも一対の引掛部は、チューブがガイド空間に挿入された際、流路を非遮断状態としてチューブを保持することで、流路を遮断しない場合でも、クレンメをチューブに引っ掛けて待機させることができる。
さらに、前記の目的を達成するために、本発明は、一対の保持アームと、前記一対の保持アームの一端部同士を連結する連結部とを備え、前記一対の保持アームの間でチューブを挟持可能なクレンメであって、前記一対の保持アームは、前記チューブの流路を遮断可能な閉塞部を前記連結部側に有し、且つ前記保持アームの少なくとも一方の他端部に引掛部を有し、前記引掛部は、前記閉塞部内に前記チューブが位置して挟持された閉塞中姿勢と、前記引掛部近傍での前記チューブの非閉塞姿勢とが同一である場合に前記チューブの前記閉塞部からの抜けを規制する一方で、前記閉塞中姿勢と前記非閉塞姿勢を異ならせることで前記チューブの抜けを許容することを特徴とする。
上記によれば、クレンメは、一対の保持アームの閉塞部により、チューブの流路の遮断を簡単に実施することができる。そして、保持アームの引掛部は、クレンメを横方向に移動しつつひねることで、閉塞部からのチューブの離脱を許容する。このため、クレンメに横方向の外力が単純にかかっても、チューブが引掛部に引っ掛かり、閉塞部から抜けることなく流路の遮断を継続することができる。
この場合、前記引掛部は、前記保持アームの延在方向と直交する方向に突出し、その突出端が前記一対の保持アームの幅方向中間部を越えていることが好ましい。
引掛部が一対の保持アームの幅方向中間部を越えて突出していることで、閉塞部からのチューブの抜けをより確実に防ぐことができる。
また、前記引掛部は、前記一対の保持アームの各々に設けられて前記流路を非遮断状態としつつ前記チューブの抜けを規制する規制部を構成し、前記規制部は、前記一対の保持アームの延出方向と直交する断面視で、前記一対の引掛部同士の間に前記非閉塞姿勢を規定するガイド空間を有するとよい。
クレンメは、一対の引掛部によりガイド空間を形成することで、規制部における非閉塞姿勢を閉塞部における閉塞中姿勢に、より円滑にガイドすることができる。
さらに、前記一対の保持アームは、前記閉塞部と前記一対の引掛部の間に、前記チューブの姿勢を徐々に変化させる移行部を有することが好ましい。
クレンメは、移行部を有することで、医療従事者の操作時に、規制部と閉塞部との間におけるチューブの移動とチューブの姿勢の変化をスムーズに実施することができる。
ここで、前記規制部は、前記クレンメの厚さ方向に対する前記非閉塞姿勢の相対角度を45°以上傾け、前記移行部は、前記規制部から前記閉塞部に向かって、前記相対角度を徐々に小さな角度に変化させ、前記閉塞部は、前記相対角度を略0°の状態で前記チューブを挟み込み、前記閉塞中姿勢を維持する構成であるとよい。
クレンメは、閉塞部におけるチューブの相対角度に対して、規制部におけるチューブの相対角度が45°以上傾くことになる。このため、クレンメに横方向の外力がかかっても、閉塞部からチューブが抜けることをより確実に抑制することができる。
また、前記一対の引掛部は、前記一対の保持アームの中間線を対称中心とする点対称の形状に形成されていることが好ましい。
これにより医療従事者は、一対の引掛部を通してチューブを挟み込む際に、クレンメの厚さ方向の向きを気にせずに使用することができ、使い勝手がより高まる。
さらに、前記一対の引掛部は、平坦状且つ相互に平行に対向して前記ガイド空間を構成する対向面を有するとよい。
一対の引掛部が、対向面を有することで、チューブの姿勢を所定の相対角度に簡単に維持して、移行部への移動を容易化することが可能となる。
そして、前記一対の対向面同士の間隔は、前記チューブの外径と同一又は前記外径より若干小さいことが好ましい。
クレンメは、一対の対向面同士の間隔をチューブの外径と同一又は若干小さくすることで、規制部において流路を閉塞せずにクレンメをチューブに引っ掛けることができる。これにより、チューブからクレンメを取り外さずに保持させておき、必要に応じて流路の遮断を直ちに行うことができる。
また、前記一対の引掛部の各々は、前記対向面から相互に近接する方向に突出し該対向面の面方向に沿って延びる突条部を、前記連結部の反対側の端部に備えることが好ましい。
クレンメは、一対の突条部によってガイド空間の幅よりも狭い空間が形成されるので、規制部からのチューブの離脱をより確実に抑止することができる。
さらに、前記移行部は、前記一対の保持アームの各々に設けられ、前記閉塞部と前記引掛部との間を連結し、且つ前記規制部から前記閉塞部に向かって延在し且つ幅方向内側に傾斜する胴部と、前記胴部と厚さ方向に離れた位置で前記一対の引掛部の各々に連設され、前記規制部から前記閉塞部に向かう前記チューブの姿勢を案内する案内板部と、を有することが好ましい。
クレンメは、胴部及び案内板部によって、規制部に配置したチューブを閉塞部に移動させる際に、その姿勢を円滑且つ徐々に変化させることができる。
またさらに、前記連結部及び前記閉塞部は、同一の厚みで一連に連なり、且つ平面視でU字状を呈しているとよい。
クレンメは、連結部及び閉塞部が同一の厚みで一連に連なることで、閉塞部の周辺の剛性を充分に高めることができる。これにより、閉塞部は、チューブの流路を強固に遮断することが可能となる。
上記構成に加えて、前記閉塞部は、前記一対の保持アームの延出方向と直交する断面視で、幅方向内側に向かって突出する略二等辺三角形状の内突部を有することが好ましい。
クレンメは、閉塞部の内突部によって、チューブの軸方向の短い範囲に押圧力をかけることができ、チューブを閉塞部に移動させる際の抵抗を抑制しつつ、チューブの流路を良好に遮断することが可能となる。
またさらに、前記の目的を達成するために、本発明は、一対の保持アームと、前記一対の保持アームの一端部同士を連結する連結部とを備え、前記一対の保持アームの間でチューブを挟持可能なクレンメの使用方法であって、前記一対の保持アームは、前記チューブの流路を遮断可能な閉塞部を前記連結部側に有し、且つ前記保持アームの少なくとも一方の他端部に引掛部を有し、前記チューブを前記引掛部に挿入する挿入工程と、前記引掛部から前記閉塞部に前記チューブを移動して、前記閉塞部により前記流路を遮断する流路遮断工程と、を有し、前記流路遮断工程後の待機工程において、前記引掛部により、前記閉塞部内の前記チューブの閉塞中姿勢と、前記引掛部近傍での前記チューブの非閉塞姿勢とが同一である場合に前記チューブの前記閉塞部からの抜けを規制し、前記閉塞中姿勢と前記非閉塞姿勢とを異ならせることで前記チューブの抜けを許容することを特徴とする。
本発明に係るクレンメ、及びクレンメの使用方法では、チューブの流路の遮断を簡単に実施可能としつつ、外力が加わった場合でも遮断状態を継続することができる。
本発明の一実施形態に係るクレンメを採血キットに適用した例を示す図である。 クレンメの全体構成を示す斜視図である。 図3Aは、クレンメの平面図である。図3Bは、クレンメの側面図である。 図4Aは、図3AのIVA−IVA線断面図である。図4Bは、図3AのIVB−IVB線断面図である。 クレンメの保持アームの一方を示す部分断面斜視図である。 図6Aは、クレンメをチューブに取り付ける動作を示す説明図である。図6Bは、クレンメとチューブの仮止め状態を示す説明図である。 図7Aは、クレンメの移行部におけるチューブの状態を示す説明図である。図7Bは、クレンメの閉塞部におけるチューブの閉塞状態を示す説明図である。
以下、本発明について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係るクレンメ10は、図1に示すように、採血や輸血、輸液等の実施中に、血液や輸液剤が流動するチューブ12の流路14を遮断(閉塞)するために使用される。なお、図1中では、成分採血時に使用される採血キット16にクレンメ10を適用した例を示している。
採血キット16は、上記のチューブ12を複数有すると共に、採血針18、複数のバッグ20及びカセット(不図示)等を含み、成分採血時に図示しない血液成分分離装置にセットされて、血液(全血や血液成分)を流動及び貯留する。特に図1は、採血キット16の採血部22を図示しており、チューブ12は、採血針18からカセットに繋がり、またバッグ20として初流血を貯留する初流血用バッグ20aが設けられている。
採血部22のチューブ12は、採血針18から3ポートコネクタ24まで延びる第1チューブ12aと、3ポートコネクタ24からカセットまで延びる第2チューブ12bと、3ポートコネクタ24から初流血用バッグ20aまで延びる第3チューブ12cとを含む。例えば、第3チューブ12cには、採血時に供血者の初流血を採取した後、第3チューブ12cの流路14を継続的に遮断する閉塞用クレンメ26が予め設けられている。その一方で、本実施形態のクレンメ10は、必要に応じて第2チューブ12bに適用されて、該第2チューブ12bの流路14を遮断する。
すなわち、クレンメ10は、採血キット16と別に提供され、採血及び返血可能な血液回路を構築しているチューブ12の外部(側方)からアクセス可能に構成される。なお、クレンメ10は、後述するように流路14を開放した状態でチューブ12に保持可能であるため、後付けで取り付ける他に、チューブ12に予め取り付けられていてもよい。以下、このクレンメ10について、具体的に説明していく。
図2に示すように、クレンメ10は、一対の保持アーム30と、この一対の保持アーム30の一端部を連結する連結部32とを備える。なお、以下では、説明の便宜のため、図2中に表記の矢印方向に基づきクレンメ10の各構成の方向を述べるものとする。すなわち、クレンメ10の長手方向が矢印X方向であり、連結部32の方向をX1、連結部32と反対の方向をX2という。またクレンメ10の短手方向が矢印Y方向であり、図2中の左方をY1、図2中の右方をY2という。さらにクレンメ10の厚さ方向が矢印Z方向であり、図2中の上方をZ1、図2中の下方をZ2という。
クレンメ10は、図3Aに示す平面視(矢印Z2方向に沿った矢視)で、矢印X方向の一端部側(矢印X1側)が半円形状で、他端部側(矢印X2側)が方形状に形成されている。すなわち、半円形状の部分が連結部32であり、この連結部32から矢印X2側に向かって延出している部分が一対の保持アーム30である。以下、図2中の矢印Y1側の保持アーム30を第1保持アーム30Aともいい、図2中の矢印Y2側の保持アーム30を第2保持アーム30Bともいう。
図2、図3A及び図3Bに示すように、一対の保持アーム30は、連結部32に連結された一端部から第1途中位置Xa(保持アーム30の延在長さの中間位置よりも一端部寄りの位置)までの範囲に、チューブ12の流路14を閉塞可能な閉塞部40を形成している。また、一対の保持アーム30は、第1途中位置Xaから第2途中位置Xb(保持アーム30の延在長さの中間位置よりも他端部よりの位置)までの短い範囲に移行部50を形成している。さらに、一対の保持アーム30は、第2途中位置Xbから他端部(矢印X2側の端部)までの範囲に、閉塞部40が挟み込んだチューブ12の抜けを規制する規制部60を形成している。
閉塞部40は、連結部32に連結する一対の保持アーム30の根本部42(一端部を含む)により構成される。一対の根本部42(第1根本部42A、第2根本部42B)は、矢印Y方向に所定間隔あけて並び、その間に矢印X方向に長く延びる流路遮断空間44を形成している。流路遮断空間44は、クレンメ10の厚さ方向に延び、クレンメ10の上下に開放されている(図4Aも参照)。また、流路遮断空間44の上下方向中央部において、一対の根本部42は、チューブ12を押し潰して挟み込むことで、チューブ12の流路14を遮断する間隔に設計される。流路遮断空間44の間隔は、挟み込む予定のチューブ12の太さにもよるが、例えば数百μm〜数mmの範囲に設計されるとよい。
閉塞部40は、流路遮断空間44にチューブ12を配置(流路14を遮断)した状態で、チューブ12の軸を矢印Z方向に沿った状態(チューブ12の軸とクレンメ10の厚さ方向の相対角度を略0°)とする。なお、本明細書中において、チューブ12の軸とは、チューブ12がクレンメ10に挿入された部分における延在方向(姿勢)に相当する。
このため、一対の根本部42は、チューブ12を流路遮断空間44に導くことが可能な弾性力を有する一方、チューブ12の両側から均等的に押圧力を加えることが可能な形状に構成される。具体的には、一対の根本部42の各々は、矢印Y方向外側(流路遮断空間44と反対側)の外縁に、矢印Z方向に長い根本側耳部46を有し、且つ根本側耳部46から流路遮断空間44(幅方向内側)に向かって厚さが漸減する根本側内突部48を有する。根本側耳部46と根本側内突部48は、一体に連なって矢印X方向に延在している。根本側耳部46は、厚さ方向に長いことで、一対の保持アーム30が矢印Z方向に弾性変形又は塑性変形することを抑止する。
根本側内突部48は、閉塞部40の矢印X方向に直交する断面視で(図4A参照)、根本側耳部46との連結部分を底辺とし幅方向内側を頂部48aとする二等辺三角形状に形成されている。また、各根本側内突部48の頂部48aは、断面視で、丸角(R状)に形成されている。これにより、根本側内突部48は、チューブ12の延在方向の短い領域に押圧力を集中してチューブ12を良好に閉塞する一方で、鋭角によってチューブ12に破損等が生じることを抑制する。
以上の一対の根本部42と、これを連結するクレンメ10の連結部32とは、外観上で一連に連なり、平面視で(図3A参照)、U字状を呈している。そのため、連結部32も、連結側耳部34及び連結側内突部36を有し、連結側内突部36が各根本側内突部48に連続すると共に、連結側耳部34が連結側内突部36を回り込むように各根本側耳部46に連続している。
連結側耳部34は、平面視で、半円状を描き、また連結側内突部36は、この連結側耳部34から流路遮断空間44に向かう漏斗状に形成されている。流路遮断空間44の一端部は、連結側内突部36の一部を切り欠いている。この流路遮断空間44の一端部を構成する連結側内突部36の内縁部38(頂部)は、断面視(図5参照)で、凹部38aを挟む対状の一対の凸部38bに形成されている。内縁部38の凹凸は、一対の保持アーム30が矢印Y方向に弾性変形した(開いた)際の連結部32の亀裂を防止する。
図2に戻り、一対の保持アーム30の他端部(自由端)には、矢印X方向且つ矢印Y方向に突出する一対の引掛部62(第1引掛部62A、第2引掛部62B)が設けられ、これら一対の引掛部62により規制部60を構成している。規制部60は、平面視で矢印X方向に延びる流路遮断空間44を閉じ、流路遮断空間44に配置されたチューブ12の抜けを規制する。
一対の引掛部62(保持アーム30)は、長手方向に直交する断面視で、該一対の保持アーム30同士の間及び厚さ方向中間を通る中間線CLを対称中心とする点対称に形成されている。詳細には、一対の引掛部62は、その外側面64が閉塞部40の根本側耳部46の外側面に面一に連なり、矢印X方向に直交する断面視(図4B参照)で、外側面64と底面65とで対辺を構成する略直角三角形状のブロックに形成されている。また引掛部62は、流路遮断空間44と対向する基端面63と、基端面63の反対側に配置される一対の先端面67とを有する。この引掛部62は、中間線CL(一対の保持アーム30の幅方向中間部)を越えた位置に突出端を配置している。
一対の引掛部62の各々の厚さ(矢印Z方向の長さ)は、根本部42や移行部50の厚さよりも薄く形成される。例えば、引掛部62の矢印Z方向の長さは、根本部42の矢印Z方向の長さの1/2程度に設計される。より詳細には、第1引掛部62Aは、その底面65が移行部50(案内板部54)の矢印Z2側に面一に連なる一方で、矢印Z1側が切り欠かれて第1根本部42Aより短くなっている。第2引掛部62Bは、その底面65が移行部50(案内板部54)の矢印Z1側に面一に連なる一方で、矢印Z2側が切り欠かれて第2根本部42Bより短くなっている。これにより、一対の引掛部62は、中間線CLを挟んで相互に離間することになり、その間にガイド空間68を形成する。
各引掛部62において直角三角形状の斜辺を構成する部分は、クレンメ10の矢印Z方向に対して所定角度(本実施形態では60°)傾き、相互に平行に対向する対向面66となっている。すなわち、断面視で直角三角形状の一対の引掛部62は、相互の平坦状の対向面66(斜辺)同士を向かい合わせることで、外面(外側面64と底面65)を方形状とし、この方形状の対角線にガイド空間68を有している。換言すれば、ガイド空間68は、流路遮断空間44に対して斜交したスリット形状に形成され、ガイド空間68が開放される方向は、流路遮断空間44に対して異なる(傾いた)方向となる。
一対の引掛部62は、閉塞部40におけるチューブ12の閉塞中姿勢(クレンメ10の厚さ方向)に対し、規制部60におけるチューブ12の非閉塞姿勢の相対角度θを60°とする(図6Bも参照)。これにより、閉塞部40と規制部60との間で、チューブ12の姿勢(軸)が大きく異なることになり、閉塞部40から規制部60に向かう力がクレンメ10にかかるだけでは、閉塞部40からのチューブ12の抜けが規制される。なお、相対角度θは、上記のように60°に限定されず任意に設計してよく、好ましくは、閉塞部40におけるチューブ12の抜けを充分に規制するため、45°以上に設計されるとよい。
図2及び図4Bに示すように、一対の引掛部62の対向面66同士の間隔(ガイド空間68の幅)は、チューブ12の外径と同一又は外径よりも若干小さく設計されることが好ましい。これにより、ガイド空間68にチューブ12が挿入されると、一対の対向面66とチューブ12の外周面とが適度な摩擦力で接触する一方で、流路14が非遮断状態となる。つまり、一対の対向面66は、チューブ12を移行部50に移動可能としつつ、チューブ12の外周面上にクレンメ10を留置する(引っ掛ける)ことができる。
さらに、一対の引掛部62において矢印X2側に最も突出した突出端の対向面66側には、相互に接近するように短く突出し、該対向面66の面方向に沿って延びる突条部70が設けられている。一対の突条部70は、チューブ12の外径よりも幅狭な導入空間72を形成する。導入空間72は、弾性変形がなされない通常時に、一対の突条部70同士が近接し合い、ガイド空間68に存在するチューブ12の脱落を抑制する。なお、一対の保持アーム30の他端部(突出端)の先端面67は、突条部70と引掛部62が面一に連なることで、台形状を呈している。
また図2、図3A、図3B及び図5に示すように、移行部50は、規制部60におけるチューブ12の姿勢の相対角度θ(=60°)を、閉塞部40における相対角度θ(=0°)に寄せる機能を有する。この移行部50は、根本部42と引掛部62の間を連結する胴部52(第1胴部52A、第2胴部52B)と、引掛部62の基端面63から連結部32に向かって突出する案内板部54(第1案内板部54A、第2案内板部54B)とを有する。
胴部52は、矢印X2側において根本側耳部46及び根本側内突部48に連結され、引掛部62に向かって矢印Y方向の幅と矢印Z方向の厚さを漸減している。詳細には、第1胴部52Aは、その上部(矢印Z1側)が根本側耳部46から第1引掛部62Aに向かって矢印Z2側に傾斜する厚さ方向傾斜面52Aaとなっており、その下部(矢印Z2側)が根本側耳部46と引掛部62の間を面一に連ねている。さらに、第1胴部52Aは、その内側(矢印Y2側)が根本側内突部48の頂部48aから引掛部62に向かって矢印Y1側に傾斜する幅方向傾斜面52Abとなっており、その外側(矢印Y1側)が根本側耳部46と引掛部62の間を面一に連ねている。
また、第2胴部52Bは、その下部(矢印Z2側)が根本側耳部46から第2引掛部62Bに向かって矢印Z1側に傾斜する厚さ方向傾斜面52Baとなっており、その上部(矢印Z1側)が根本側耳部46と引掛部62の間を面一に連ねている(図7Aも参照)。さらに、第2胴部52Bは、その内側(矢印Y1側)が根本側内突部48の頂部48aから引掛部62に向かって矢印Y2側に傾斜する幅方向傾斜面52Bbとなっており、その外側(矢印Y2側)が根本側耳部46と引掛部62の間を面一に連ねている。厚さ方向傾斜面52Aa及び幅方向傾斜面52Abと、厚さ方向傾斜面52Ba及び幅方向傾斜面52Bbとは、中間線CLを対称中心とする点対称に形成されている。
従って、第1胴部52Aと第2胴部52Bの相互の対向部分は、閉塞部40から規制部60に向かって徐々に離れている。一対の厚さ方向傾斜面52Aa、52Baは、ガイド空間68のチューブ12を流路遮断空間44に導く際に、チューブ12の姿勢の相対角度θを閉塞部40に寄せる。また、一対の幅方向傾斜面52Ab、52Bbは、ガイド空間68のチューブ12を流路遮断空間44に導く際に、クレンメ10の矢印Y方向中央部(中間線CL)に寄るようにチューブ12を案内する。
一方、一対の案内板部54は、移行部50においてチューブ12の姿勢の変化を補助する。第1案内板部54Aは、第1引掛部62Aの矢印Z2側の底面65に対し面一に連なり、且つ矢印Z方向の寸法(厚さ)が第1引掛部62Aよりも短く(薄く)形成される。また第2案内板部54Bは、第2引掛部62Bの矢印Z1側の底面65に対し面一に連なり、且つ矢印Z方向の寸法(厚さ)が第2引掛部62Bよりも短く(薄く)形成される。第1案内板部54Aと第2案内板部54Bの間(矢印Z方向)の間隔は、チューブ12の外径よりも大きい。
一対の案内板部54は、引掛部62に対して矢印X2側且つ矢印Y方向外側に所定角度傾いた傾斜縁部55と、この傾斜縁部55に連なり移行部50と閉塞部40の境界部分で矢印Y方向外側に延在する閉塞縁部56とを有する。また、引掛部62と傾斜縁部55の連結部分には、引掛部62の対向面66と案内板部54の傾斜縁部55を繋ぎ、矢印Z方向の面がテーパ状に傾いた移行面57が形成されている。
移行部50において、第1案内板部54Aの傾斜縁部55と第2胴部52Bの厚さ方向傾斜面52Baとが相互に近接し合い、第2案内板部54Bの傾斜縁部55と第1胴部52Aの厚さ方向傾斜面52Aaとが相互に近接し合う。移行部50は、この傾斜縁部55と厚さ方向傾斜面52Aa、52Baによりチューブ12を案内することで、引掛部62における相対角度θを、閉塞部40における相対角度θに寄せる。
一対の案内板部54の閉塞縁部56は、根本側内突部48に対して矢印Z方向に離間した位置を延在し、矢印Y方向外側において根本側耳部46に連なっている。また、傾斜縁部55と閉塞縁部56の交点は、平面視で、根本側内突部48の頂部48aに重なっている。
以上のクレンメ10を構成する材料は、チューブ12を閉塞可能な剛性と適度に弾性変形可能な柔軟性を有していれば、特に限定されるものではない。例えば、クレンメ10を構成する材料としては、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂があげられる。
次に、上述した構成を有する本実施形態のクレンメ10の作用について説明する。
クレンメ10は、輸液や輸血(採血を含む)において、必要に応じてチューブ12の流路14を遮断するために用いられる。例えば図1に示す採血キット16において、供血者と遠心分離装置を繋ぐ第1チューブ12aや第2チューブ12bに対し、医療従事者は外部(側方)からクレンメ10を取り付ける。例えば、初流血を初流血バッグに流動する場合は、第1チューブ12aを閉じ、第2チューブ12bを開放する。
図6Aに示すように、チューブ12にクレンメ10を取り付ける際に、医療従事者は、矢印X1側からガイド空間68にチューブ12を入れる。すなわち、一対の突条部70の間(導入空間72)にチューブ12を通して、クレンメ10の先端面67からチューブ12を挿入する。この際、医療従事者は、チューブ12側の外径を押し潰して一対の突条部70の間を通してもよい。
図6Bに示すように、ガイド空間68にチューブ12が入り込むことで、一対の引掛部62の対向面66がチューブ12の外周面に沿うようになる(挿入工程)。規制部60では、チューブ12と一対の引掛部62が流路14を遮断しない適度な摩擦力で接触し合い、この結果クレンメ10がチューブ12に引っ掛かる。チューブ12がガイド空間68に存在する位置では、チューブ12の非閉塞姿勢とクレンメ10の厚さ方向(矢印Z方向)とが相対的に60°傾いて保持される。
また、一対の突条部70がチューブ12の外径よりも幅狭な隙間を形成しているため、チューブ12とクレンメ10の離脱が抑止される。例えば、クレンメ10に対しスライド方向(矢印X方向)に弱い外力がかかったとしても、クレンメ10とチューブ12の係合状態が維持される。なお、クレンメ10をチューブ12から取り外すため、医療従事者が一対の保持アーム30を開いた場合やスライド方向に強い外力をかけた場合には、チューブ12からクレンメ10が外れることは勿論である。
医療従事者は、クレンメ10によりチューブ12の流路14を遮断する必要が生じた場合に、チューブ12に対してクレンメ10を矢印X2側にスライドさせる。これにより、ガイド空間68に存在していたチューブ12が、規制部60から移行部50に移動する。移行部50では、規制部60において60°だった相対角度θが徐々に小さくなるように案内される。
より具体的には図7Aに示すように、チューブ12は、一対の対向面66から移行面57を介して案内板部54にスムーズに移動する。また移行面57の形成箇所では、一対の胴部52も径方向外側に寄っているため、チューブ12が一対の胴部52間に容易に入ることができる。そして、一対の案内板部54の傾斜縁部55は、矢印X1側に向かって矢印Y方向外側に相互に広がる一方で、一対の胴部52は、各引掛部62との連結箇所から矢印X1側に向かって矢印Y方向内側に相互に近接している。このため、チューブ12は、クレンメ10に対し矢印X1側に向かって相対移動すると、各胴部52及び各案内板部54により姿勢がクレンメ10の厚さ方向に沿うように変化する。
移行部50と閉塞部40の境界部分では、チューブ12の姿勢とクレンメ10の厚さ方向とが概ね一致する。また、一対の胴部52は、チューブ12の相対移動時に、チューブ12の矢印Z方向に面接触しつつこの接触範囲を小さくしていき、矢印Y方向内側にチューブ12を誘導することで徐々に押圧力をかける。これによりクレンメ10の矢印Y方向中間部(閉塞部40の根本側内突部48の頂部48a間)にチューブ12が案内される。
チューブ12に対しクレンメ10を矢印X2側に相対移動させると、閉塞部40(一対の根本部42)の流路遮断空間44にチューブ12が入り込む。閉塞部40では、チューブ12の姿勢(閉塞中姿勢)とクレンメ10の厚さ方向が一致する、つまり相対角度θが0°となり、一対の根本側内突部48の頂部48aがチューブ12の外周面を2方向から押圧する。その結果、チューブ12が弾性的に押し潰れて、流路遮断空間44において流路14が閉塞され、また強い摩擦力によってクレンメ10とチューブ12が係合し合う(流路遮断工程)。
図7Bに示すように、クレンメ10とチューブ12の係合状態(待機工程)では、移行部50及び一対の引掛部62が矢印X2側において流路遮断空間44を遮っている。このため、クレンメ10を矢印X2側に移動させる外力がかかっても、移行部50がチューブ12に引っ掛かる。特に、一対の案内板部54は、クレンメ10の上下位置(矢印Z方向の両側)において矢印Y方向に延在する閉塞縁部56を備えており、閉塞箇所から矢印Z方向に離れた位置でチューブ12に対向する。従って、クレンメ10は、横方向の外力が単純にかかっても、チューブ12と閉塞縁部56が接触する。つまりチューブ12は閉塞部40に位置し続けて流路14の遮断が継続される。
チューブ12の流路14を遮断状態から開放状態にする場合、医療従事者は、チューブ12に対してクレンメ10をひねりつつ矢印X1側に引っ張る。これにより、チューブ12の姿勢が、閉塞部40から移行部50における姿勢に合うように変化し、さらに移行部50から規制部60に導くことができる。上述したように、規制部60は、ガイド空間68に配置したチューブ12に大きな押圧力をかけずに接触するので、チューブ12は弾性復元して流路14を確実に開放することが可能となる。
上述した構成を有する本実施形態のクレンメ10は、以下の効果を奏する。
クレンメ10は、一対の保持アーム30の間にチューブ12を挟み、チューブ12を閉塞部40まで移動させることで、チューブ12の流路14の遮断を簡単に実施することができる。そして、規制部60は、チューブ12の軸(非閉塞姿勢)を、閉塞部40の挟み込み状態のチューブ12の軸(閉塞中姿勢)とで相互に異なる方向としている。このため仮に、クレンメ10の横方向に向かう外力がかかっても、チューブ12が引掛部62に引っ掛かることになり、閉塞部40から抜けることなく流路14の遮断を継続することができる。従って、クレンメ10は、その使用性を大幅に向上させることができる。
この場合、クレンメ10は、流路遮断空間44とガイド空間68がスリット形状を形成し、流路遮断空間44が開放される方向とガイド空間68が開放される方向とが相互に異なることで、相互の空間を移行可能としつつ、チューブ12の軸を簡単に異なる方向とすることができる。そして、クレンメ10の引掛部62が一対の保持アーム30の幅方向中間を越えて突出していることで、チューブ12の閉塞部40からの抜けをより確実に防ぐことができる。また、クレンメ10は、一対の引掛部62によって、ガイド空間68を形成することで、規制部60におけるチューブ12の非閉塞姿勢をより円滑にガイドすることが可能となる。さらに、クレンメ10は、移行部50を有することで、医療従事者の操作時に、規制部60と閉塞部40との間におけるチューブ12の移動とチューブ12の姿勢の変化をスムーズに実施することができる。
ここで、クレンメ10は、閉塞部40において該クレンメ10の厚さ方向とチューブ12の閉塞中姿勢の相対角度が略0°になる一方で、規制部60においてクレンメ10の厚さ方向と非閉塞姿勢の相対角度が45°以上傾くことになる。このため、クレンメ10に横方向の外力がかかっても、閉塞部40からチューブ12が抜けることをより確実に抑制することができる。そして、一対の引掛部62は、一対の保持アーム30の中間線CLを対称中心とする点対称の形状に形成されていることで、一対の引掛部62を通してチューブ12を挟み込む際に、医療従事者は、クレンメ10の厚さ方向の向きを気にせずに使用できる。よってクレンメ10は、使い勝手がより高まる。
また、クレンメ10は、規制部60において対向面66を有することで、チューブ12の非閉塞姿勢を所定の相対角度に簡単に維持して、移行部50への移動を容易化することが可能となる。さらに、クレンメ10は、一対の対向面66同士の間隔をチューブ12の外径と同一又は若干小さくすることで、規制部60において流路14を閉塞せずにクレンメ10をチューブ12に引っ掛けることができる。これにより、チューブ12からクレンメ10を取り外さずに保持させておき、必要に応じて流路14の遮断を直ちに行うことができる。この際、一対の突条部70は、規制部60からのチューブ12の離脱をより確実に抑止することができる。
移行部50は、胴部52及び案内板部54によって構成されることで、規制部60に配置したチューブ12を閉塞部40に移動させる際に、その姿勢を円滑且つ徐々に変化させることができる。またさらに、クレンメ10は、連結部32及び閉塞部40が同一の厚みで一連に連なることで、閉塞部40の周辺の剛性を充分に高めることができる。これにより、閉塞部40は、チューブ12の流路14を強固に遮断することが可能となる。これに加えて、クレンメ10は、閉塞部40の根本側内突部48により、チューブ12の軸方向の短い範囲に押圧力をかけることができ、チューブ12を閉塞部40に移動させる際の抵抗を抑制しつつ、チューブ12の流路14を良好に遮断することが可能となる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、発明の要旨に沿って種々の改変が可能である。例えば、本実施形態に係るクレンメ10の規制部60は、一対の引掛部62によってチューブ12を案内する構成である。しかしながら、規制部60は、平面視で流路遮断空間44の延在方向に対して障壁として働けば、閉塞部40からのチューブ12の抜けを抑制することができる。そのため例えば、クレンメ10は、一対の保持アーム30の一方のみに引掛部62を設けることでも、規制部60として機能させることができる。

Claims (16)

  1. 一対の保持アームと、前記一対の保持アームの一端部同士を連結する連結部と、チューブが挿入可能に構成され、前記チューブ内の流路を閉塞可能な閉塞部と、を有するクレンメであって、
    前記閉塞部は、前記チューブが挿入され、前記チューブ内の流路を閉塞する流路遮断空間を有し、
    前記一対の保持アームの他端部には、前記チューブが挿入される引掛部が形成され、
    前記閉塞部に挿入した状態の前記チューブの軸と、一対の前記引掛部の間に挿入した状態の前記チューブの軸と、が相互に異なる方向となる
    ことを特徴とするクレンメ。
  2. 請求項1記載のクレンメにおいて、
    一対の前記引掛部の間には前記チューブが挿入されるガイド空間が設けられ、
    前記流路遮断空間及び前記ガイド空間は、それぞれ前記チューブが挿入されるスリット形状を形成し、
    且つ前記保持アームの延在方向に直交する断面視で、前記流路遮断空間が開放される方向と前記ガイド空間が開放される方向とが相互に異なる
    ことを特徴とするクレンメ。
  3. 一対の保持アームと、前記一対の保持アームの一端部同士を連結する連結部と、チューブが挿入可能に構成され、前記チューブ内の流路を閉塞可能な閉塞部と、を有するクレンメであって、
    前記閉塞部は、前記チューブが挿入され、前記チューブ内の流路を閉塞するスリット形状の流路遮断空間を有し、
    前記一対の保持アームの他端部には、前記保持アームの延在方向と直交する方向に突出し、前記流路遮断空間と対向する一対の基端面と、前記基端面の反対側に配置される一対の先端面とを有する引掛部が形成され、
    一対の前記引掛部は、前記先端面から前記チューブが挿入可能であると共に、前記流路遮断空間に対して斜交したスリット形状のガイド空間を備え、
    且つ前記チューブが前記ガイド空間に挿入された際、前記流路を非遮断状態として前記チューブを保持する
    ことを特徴とするクレンメ。
  4. 一対の保持アームと、前記一対の保持アームの一端部同士を連結する連結部とを備え、前記一対の保持アームの間でチューブを挟持可能なクレンメであって、
    前記一対の保持アームは、
    前記チューブの流路を遮断可能な閉塞部を前記連結部側に有し、且つ前記保持アームの少なくとも一方の他端部に引掛部を有し、
    前記引掛部は、前記閉塞部内に前記チューブが位置して挟持された閉塞中姿勢と、前記引掛部近傍での前記チューブの非閉塞姿勢とが同一である場合に前記チューブの前記閉塞部からの抜けを規制する一方で、前記閉塞中姿勢と前記非閉塞姿勢を異ならせることで前記チューブの抜けを許容する
    ことを特徴とするクレンメ。
  5. 請求項4記載のクレンメにおいて、
    前記引掛部は、前記保持アームの延在方向と直交する方向に突出し、その突出端が前記一対の保持アームの幅方向中間部を越えている
    ことを特徴とするクレンメ。
  6. 請求項4又は5記載のクレンメにおいて、
    前記引掛部は、前記一対の保持アームの各々に設けられて前記流路を非遮断状態としつつ前記チューブの抜けを規制する規制部を構成し、
    前記規制部は、前記一対の保持アームの延出方向と直交する断面視で、前記一対の引掛部同士の間に前記非閉塞姿勢を規定するガイド空間を有する
    ことを特徴とするクレンメ。
  7. 請求項6記載のクレンメにおいて、
    前記一対の保持アームは、前記閉塞部と前記一対の引掛部の間に、前記チューブの姿勢を徐々に変化させる移行部を有する
    ことを特徴とするクレンメ。
  8. 請求項7記載のクレンメにおいて、
    前記規制部は、前記クレンメの厚さ方向に対する前記非閉塞姿勢の相対角度を45°以上傾け、
    前記移行部は、前記規制部から前記閉塞部に向かって、前記相対角度を徐々に小さな角度に変化させ、
    前記閉塞部は、前記相対角度が略0°の状態で前記チューブを挟み込み、前記閉塞中姿勢を維持する
    ことを特徴とするクレンメ。
  9. 請求項8記載のクレンメにおいて、
    前記一対の引掛部は、前記一対の保持アームの中間線を対称中心とする点対称の形状に形成されている
    ことを特徴とするクレンメ。
  10. 請求項9記載のクレンメにおいて、
    前記一対の引掛部は、平坦状且つ相互に平行に対向して前記ガイド空間を構成する対向面を有する
    ことを特徴とするクレンメ。
  11. 請求項10記載のクレンメにおいて、
    前記一対の対向面同士の間隔は、前記チューブの外径と同一又は前記外径より若干小さい
    ことを特徴とするクレンメ。
  12. 請求項10又は11記載のクレンメにおいて、
    前記一対の引掛部の各々は、前記対向面から相互に近接する方向に突出し該対向面の面方向に沿って延びる突条部を、前記連結部の反対側の端部に備える
    ことを特徴とするクレンメ。
  13. 請求項7〜12のいずれか1項に記載のクレンメにおいて、
    前記移行部は、
    前記一対の保持アームの各々に設けられ、前記閉塞部と前記引掛部との間を連結し、且つ前記規制部から前記閉塞部に向かって延在し且つ幅方向内側に傾斜する胴部と、
    前記胴部と厚さ方向に離れた位置で前記一対の引掛部の各々に連設され、前記規制部から前記閉塞部に向かう前記チューブの姿勢を案内する案内板部と、を有する
    ことを特徴とするクレンメ。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のクレンメにおいて、
    前記連結部及び前記閉塞部は、同一の厚みで一連に連なり、且つ平面視でU字状を呈している
    ことを特徴とするクレンメ。
  15. 請求項14記載のクレンメにおいて、
    前記閉塞部は、前記一対の保持アームの延出方向と直交する断面視で、幅方向内側に向かって突出する略二等辺三角形状の内突部を有する
    ことを特徴とするクレンメ。
  16. 一対の保持アームと、前記一対の保持アームの一端部同士を連結する連結部とを備え、前記一対の保持アームの間でチューブを挟持可能なクレンメの使用方法であって、
    前記一対の保持アームは、
    前記チューブの流路を遮断可能な閉塞部を前記連結部側に有し、且つ前記保持アームの少なくとも一方の他端部に引掛部を有し、
    前記チューブを前記引掛部に挿入する挿入工程と、
    前記引掛部から前記閉塞部に前記チューブを移動して、前記閉塞部により前記流路を遮断する流路遮断工程と、を有し、
    前記流路遮断工程後の待機工程において、前記引掛部により、前記閉塞部内の前記チューブの閉塞中姿勢と、前記引掛部近傍での前記チューブの非閉塞姿勢とが同一である場合に前記チューブの前記閉塞部からの抜けを規制し、前記閉塞中姿勢と前記非閉塞姿勢とを異ならせることで前記チューブの抜けを許容する
    ことを特徴とするクレンメの使用方法。
JP2019545590A 2017-09-28 2018-09-26 クレンメ Active JP7201605B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017187395 2017-09-28
JP2017187395 2017-09-28
PCT/JP2018/035809 WO2019065785A1 (ja) 2017-09-28 2018-09-26 クレンメ、及びクレンメの使用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019065785A1 true JPWO2019065785A1 (ja) 2020-10-22
JP7201605B2 JP7201605B2 (ja) 2023-01-10

Family

ID=65901488

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019545590A Active JP7201605B2 (ja) 2017-09-28 2018-09-26 クレンメ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7201605B2 (ja)
WO (1) WO2019065785A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4248401A (en) * 1979-05-07 1981-02-03 Baxter Travenol Laboratories, Inc. Plastic slide clamp for tubing
JPH0380740U (ja) * 1989-12-07 1991-08-19
CA2776623A1 (en) * 2012-05-04 2013-11-04 Dilshan T. Modaragamage Sliding pinch clamp for urological catheters
JP2015119763A (ja) * 2013-12-20 2015-07-02 ニプロ株式会社 医療器具
JP2018171322A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 株式会社ジェイ・エム・エス スライドクランプ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4248401A (en) * 1979-05-07 1981-02-03 Baxter Travenol Laboratories, Inc. Plastic slide clamp for tubing
JPH0380740U (ja) * 1989-12-07 1991-08-19
CA2776623A1 (en) * 2012-05-04 2013-11-04 Dilshan T. Modaragamage Sliding pinch clamp for urological catheters
JP2015119763A (ja) * 2013-12-20 2015-07-02 ニプロ株式会社 医療器具
JP2018171322A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 株式会社ジェイ・エム・エス スライドクランプ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019065785A1 (ja) 2019-04-04
JP7201605B2 (ja) 2023-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7270593B2 (ja) カテーテルアダプターのための軟質プッシュタブ
US9694139B2 (en) Fluid flow control device with retractable cannula
JP6297610B2 (ja) バルブ付カテーテルアセンブリ
JP5085152B2 (ja) 直立型挿入安全注入セット
US9005172B2 (en) Hemostasis valve device
US20230056293A1 (en) Needle safety systems
US20100204652A1 (en) Cannula insertion device
US9186454B2 (en) Attachment device and method
US6482180B2 (en) Intravascular catheter
JP6181286B2 (ja) クランプ装置
JP2016527028A (ja) 可撓性保持アームを有するアクチュエータを採用する血液制御カテーテル弁
AU2018249358A1 (en) Intravenous catheter assembly with safety clip
EP3049144B1 (en) Catheter-positioning slide cover clamp assembly
BR112015000498B1 (pt) Cânula com membro de grampo flutuante
JPWO2019065785A1 (ja) クレンメ、及びクレンメの使用方法
JP6456934B2 (ja) 安全捕捉装置を備えたフーバー針組立体
JP4254713B2 (ja) 留置針挿入用ホール形成ピンおよびその装着治具
KR102347245B1 (ko) 커넥터 일체형 클램프 어셈블리
KR102367189B1 (ko) 주사 바늘 보호 장치
JP7256964B2 (ja) クランプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210610

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7201605

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150